(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022106137
(43)【公開日】2022-07-19
(54)【発明の名称】情報処理装置、プログラム、および方法
(51)【国際特許分類】
A63F 13/69 20140101AFI20220711BHJP
A63F 13/79 20140101ALI20220711BHJP
A63F 13/5375 20140101ALI20220711BHJP
A63F 13/30 20140101ALI20220711BHJP
G06F 3/0484 20220101ALI20220711BHJP
【FI】
A63F13/69 510
A63F13/79
A63F13/5375
A63F13/30
G06F3/0484
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021000914
(22)【出願日】2021-01-06
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 株式会社コロプラが管理するサーバにおいて、2020年2月10日にソースコードを展開したことより、下記アドレスのウェブサイトにおいて配信されているゲーム・アプリケーション「白猫テニス」を通じて、河添 啓司が発明した情報処理装置、プログラム、および方法を公開した。 ・iOS(Apple社App store) https://apps.apple.com/jp/app/%E7%99%BD%E7%8C%AB%E3%83%86%E3%83%8B%E3%82%B9/id1062497483 ・Android(Google社GooglePlay) https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.colopl.tennis&referrer=a%3D12345%26c%3D1877%26p%3D00001 ・APKpure https://apkpure.com/jp/%E7%99%BD%E7%8C%AB%E3%83%86%E3%83%8B%E3%82%B9/jp.colopl.tennis
(71)【出願人】
【識別番号】509070463
【氏名又は名称】株式会社コロプラ
(74)【代理人】
【識別番号】100142365
【弁理士】
【氏名又は名称】白井 宏紀
(72)【発明者】
【氏名】河添 啓司
【テーマコード(参考)】
5E555
【Fターム(参考)】
5E555AA05
5E555AA29
5E555BA04
5E555BA20
5E555BB04
5E555BB20
5E555BC01
5E555BC17
5E555BD01
5E555CA12
5E555CA41
5E555CA42
5E555CA44
5E555CB12
5E555CB45
5E555CB47
5E555CB66
5E555CC03
5E555DA02
5E555DB53
5E555DC31
5E555DC40
5E555EA02
5E555EA07
5E555EA22
5E555EA25
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】本構成を有さない場合(例えば、従来のもの)と比べて、ユーザが抽選を実行するべきか否かの判断をしやすくなるような基準で、抽選対象となるゲーム媒体を特定する、情報処理装置、プログラム、および方法を提供する。
【解決手段】端末を用いてゲームをプレイするユーザに対して、ゲームに利用可能なオブジェクトを付与する情報処理装置であって、複数のユーザ各々の端末においてゲームを進行可能とし、複数種類のオブジェクトのうち複数のユーザ各々がゲームに利用したオブジェクトに関する利用情報を蓄積し、蓄積された利用情報に基づいて、複数種類のオブジェクト間で比較するための指標を生成し、いずれかの所定ユーザが所有する端末への第1の操作に応じて複数種類のオブジェクトの中から指標に基づいて所定数のオブジェクトを特定するための処理を行い、特定された所定数のオブジェクトの中から所定ユーザに付与するオブジェクトを決定する。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末を用いてゲームをプレイするユーザに対して、当該ゲームに利用可能なオブジェクトを付与する情報処理装置であって、
複数のユーザ各々の端末においてゲームを進行可能とする進行手段と、
複数種類のオブジェクトのうち前記複数のユーザ各々がゲームに利用したオブジェクトに関する利用情報を蓄積する蓄積手段と、
前記蓄積手段により蓄積された利用情報に基づいて、前記複数種類のオブジェクト間で比較するための指標を生成する生成手段と、
いずれかの所定のユーザが所有する端末への第1の操作に応じて前記複数種類のオブジェクトのうちから前記指標に基づいて所定数のオブジェクトを特定するための処理を行う特定処理手段と、
特定された前記所定数のオブジェクトのうちから前記所定のユーザに付与するオブジェクトを決定する決定手段とを備える、情報処理装置。
【請求項2】
前記複数種類のオブジェクトの各々には、複数種類の属性のうちの少なくともいずれかの属性が対応付けられており、
前記第1の操作は、前記複数種類の属性のうちのいずれかを特定するための操作を含み、
前記特定処理手段は、前記複数種類のオブジェクトのうち前記第1の操作から特定される属性のオブジェクトから、前記指標に基づいて前記所定数のオブジェクトを特定するための処理を行う、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記端末は、前記第1の操作と、複数種類のオブジェクトのうちから前記所定数と同じ数のオブジェクトをユーザが選択するための第2の操作とを含む複数種類の操作を受け付け可能であり、前記第2の操作により選択された前記所定数のオブジェクトを特定するための特定情報を送信可能であり、
前記決定手段は、前記特定情報に基づいて特定された前記所定数のオブジェクトのうちから前記所定のユーザに付与するオブジェクトを決定可能である、請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記特定処理手段は、前記指標に基づいて前記所定数のオブジェクトを特定するための処理を、前記複数種類のオブジェクトが特定数未満である場合には行わず、前記複数種類のオブジェクトが前記特定数以上である場合に行うことが可能である、請求項1~請求項3のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記決定手段は、前記所定のユーザに付与するオブジェクトを、前記指標に基づいて決定する、請求項1~請求項4のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記特定処理手段により特定された前記所定数のオブジェクトを前記所定のユーザが特定可能となる態様で前記端末に表示させるための処理を行う表示処理手段を備える、請求項1~請求項5のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記特定処理手段は、前記複数種類のオブジェクトのうち前記所定のユーザに付与されていないオブジェクトから、前記指標に基づいて前記所定数のオブジェクトを特定するための処理を行う、請求項1~請求項6のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記利用情報は、ゲームに利用したオブジェクトをユーザが当該ゲームを行うに際して利用している利用頻度を特定可能となる情報を含み、
前記指標は、前記複数種類のオブジェクト各々の利用頻度の高低に基づく順位を含む、請求項1~請求項7のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記利用情報は、ゲームに利用したオブジェクトにより当該ゲームの結果がユーザにとって有利な結果となった有利結果頻度を特定可能となる情報を含み、
前記指標は、前記複数種類のオブジェクト各々の有利結果頻度の高低に基づく順位を含む、請求項1~請求項8のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項10】
プロセッサ、メモリ、入力部、および表示部を備える端末において実行されるプログラムであって、
前記プロセッサに、
ゲームの進行を制御するステップと、
複数種類のオブジェクトのうちユーザがゲームに利用したオブジェクトに関する利用情報を情報処理装置に送信するステップとを実行させ、
前記情報処理装置は、前記ユーザを含む複数のユーザ各々からの利用情報に基づいて前記複数種類のオブジェクト間で比較するための指標を生成し、いずれかの所定のユーザが所有する端末への第1の操作に応じて前記複数種類のオブジェクトのうちから前記指標に基づいて所定数のオブジェクトを特定するための処理を行い、
前記プロセッサに、
前記第1の操作に応じて前記処理が行われることに伴って特定される所定数のオブジェクトを表示するステップと、
前記第1の操作とは異なる操作に応じて、前記所定数のオブジェクトのうちから当該ユーザに付与するオブジェクトとして決定されたオブジェクトを表示するステップとを実行させる、プログラム。
【請求項11】
前記指標は、前記複数種類のオブジェクト各々の所定項目についての頻度の高低に基づく順位を含み、
前記プロセッサに、
前記所定数のオブジェクトが、前記所定項目についての頻度の高低に基づいて特定される旨を報知するステップを実行させる、請求項10に記載のプログラム。
【請求項12】
端末を用いてゲームをプレイするユーザに対して、当該ゲームに利用可能なオブジェクトを付与する情報処理装置において実行される方法であって、
前記情報処理装置が
複数のユーザ各々の端末においてゲームを進行可能とする進行するステップと、
複数種類のオブジェクトのうち前記複数のユーザ各々がゲームに利用したオブジェクトに関する利用情報を蓄積するステップと、
蓄積された利用情報に基づいて、前記複数種類のオブジェクト間で比較するための指標を生成するステップと、
いずれかの所定のユーザが所有する端末への第1の操作に応じて前記複数種類のオブジェクトのうちから前記指標に基づいて所定数のオブジェクトを特定するための処理を行うステップと、
特定された前記所定数のオブジェクトのうちから前記所定のユーザに付与するオブジェクトを決定するステップとを備える、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、プログラム、および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、抽選(一例として、ガチャ)により供出されたゲーム媒体(オブジェクトとも呼ぶ)を用いて進行するゲームが知られている。ガチャには、複数種類のゲーム媒体の中から一定数をグループにわけ、グループに含まれるゲーム媒体をユーザに提示し、ユーザが提示されたグループを選択して抽選を実行すると、そのグループ内のゲーム媒体の中からランダムに決定されたゲーム媒体をユーザに付与するものがある(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述の特許文献1のようなゲームにおいては、提示されるゲーム媒体が、どのような基準で選択されたものであるかが不明である。すなわち、現在提示されているゲーム媒体を対象として抽選を実行すべきか否かの判断材料がない。このため、現在提示されているゲーム媒体を対象として抽選を実行すべきか否かをユーザが判断し難く、例えば、もっと有利なゲーム媒体を対象として抽選が行われる場合もあるかもしれないといった感情を抱かせてしまい、その結果、ユーザは心置きなく抽選に進むことができない虞があった。
【0005】
本発明は、本構成を有さない場合(例えば、従来のもの)と比べて、ユーザが抽選を実行するべきか否かの判断をしやすくなるような基準で、抽選対象となるゲーム媒体を特定する、情報処理装置、プログラム、および方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係るゲームプログラムは、端末を用いてゲームをプレイするユーザに対して、当該ゲームに利用可能なオブジェクトを付与する情報処理装置であって、複数のユーザ各々の端末においてゲームを進行可能とする進行手段と、複数種類のオブジェクトのうち複数のユーザ各々がゲームに利用したオブジェクトに関する利用情報を蓄積する蓄積手段と、蓄積手段により蓄積された利用情報に基づいて、複数種類のオブジェクト間で比較するための指標を生成する生成手段と、いずれかの所定のユーザが所有する端末への第1の操作に応じて複数種類のオブジェクトのうちから指標に基づいて所定数のオブジェクトを特定するための処理を行う特定処理手段と、特定された所定数のオブジェクトのうちから所定のユーザに付与するオブジェクトを決定する決定手段とを備える。
【発明の効果】
【0007】
本開示の一態様によれば、指標に基づいて所定数のオブジェクトが特定されるため、本構成を有さない場合と比べて、ユーザが抽選を実行するべきか否かの判断をしやすくなるような基準で、抽選対象となるオブジェクトが特定される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】ゲームシステムのハードウェア構成を示す図である。
【
図2】ユーザ端末およびサーバの機能的構成を示すブロック図である。
【
図3】選択抽選のうちオススメ選択を説明するための図である。
【
図4】オススメ選択によって抽選候補のキャラクタが特定される一例を示す図である。
【
図5】属性が指定された場合や、ユーザからの指定選択によって、10体の抽選候補となるキャラクタを特定したときの一例を示す図である。
【
図6】選択抽選処理の流れを示すフローチャートである。
【
図7】抽選候補のキャラクタを特定する態様の他の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
〔実施形態〕
本開示に係るゲームシステムは、複数のユーザにゲームを提供するためのシステムである。以下、ゲームシステムについて図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が本発明に含まれることが意図される。以下の説明では、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を繰り返さない。
【0010】
<ゲームシステム1のハードウェア構成>
図1は、ゲームシステム1のハードウェア構成を示す図である。ゲームシステム1は図示の通り、複数のユーザ端末100と、サーバ200とを含む。各ユーザ端末100は、サーバ200とネットワーク2を介して接続する。ネットワーク2は、インターネットおよび図示しない無線基地局によって構築される各種移動通信システム等で構成される。この移動通信システムとしては、例えば、所謂3G、4G移動通信システム、LTE(Long Term Evolution)、および所定のアクセスポイントによってインターネットに接続可能な無線ネットワーク(一例として、Wi-Fi(登録商標))等が挙げられる。
【0011】
サーバ200(コンピュータ、情報処理装置)は、ワークステーションまたはパーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータであってよい。サーバ200は、プロセッサ20と、メモリ21と、ストレージ22と、通信IF23と、入出力IF24とを備える。サーバ200が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに電気的に接続される。
【0012】
ユーザ端末100(コンピュータ、情報処理装置)は、スマートフォン、フィーチャーフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、またはタブレット型コンピュータ等の携帯端末であってよい。ユーザ端末100は、ゲームプレイに適したゲーム装置であってもよい。ユーザ端末100は図示の通り、プロセッサ10と、メモリ11と、ストレージ12と、通信インターフェース(IF)13と、入出力IF14と、タッチスクリーン15(表示部)と、カメラ17と、測距センサ18とを備える。ユーザ端末100が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに電気的に接続される。なお、ユーザ端末100は、タッチスクリーン15に代えて、または、加えて、ユーザ端末100本体とは別に構成されたディスプレイ(表示部)を接続可能な入出力IF14を備えていてもよい。
【0013】
また、
図1に示すように、ユーザ端末100は、1つ以上のコントローラ1020と通信可能に構成されることとしてもよい。コントローラ1020は、例えば、Bluetooth(登録商標)等の通信規格に従って、ユーザ端末100と通信を確立する。コントローラ1020は、1つ以上のボタン等を有していてもよく、該ボタン等に対するユーザの入力操作に基づく出力値をユーザ端末100へ送信する。また、コントローラ1020は、加速度センサ、および、角速度センサ等の各種センサを有していてもよく、該各種センサの出力値をユーザ端末100へ送信する。
【0014】
なお、ユーザ端末100がカメラ17および測距センサ18を備えることに代えて、または、加えて、コントローラ1020がカメラ17および測距センサ18を有していてもよい。
【0015】
ユーザ端末100は、例えばゲーム開始時に、コントローラ1020を使用するユーザに、該ユーザの名前またはログインID等のユーザ識別情報を、該コントローラ1020を介して入力させることが望ましい。これにより、ユーザ端末100は、コントローラ1020とユーザとを紐付けることが可能となり、受信した出力値の送信元(コントローラ1020)に基づいて、該出力値がどのユーザのものであるかを特定することができる。
【0016】
ユーザ端末100が複数のコントローラ1020と通信する場合、各コントローラ1020を各ユーザが把持することで、ネットワーク2を介してサーバ200などの他の装置と通信せずに、該1台のユーザ端末100でマルチプレイを実現することができる。また、各ユーザ端末100が無線LAN(Local Area Network)規格等の無線規格により互いに通信接続する(サーバ200を介さずに通信接続する)ことで、複数台のユーザ端末100によりローカルでマルチプレイを実現することもできる。1台のユーザ端末100によりローカルで上述のマルチプレイを実現する場合、ユーザ端末100は、さらに、サーバ200が備える後述する種々の機能の少なくとも一部を備えていてもよい。また、複数のユーザ端末100によりローカルで上述のマルチプレイを実現する場合、複数のユーザ端末100は、サーバ200が備える後述する種々の機能を分散して備えていてもよい。
【0017】
なお、ローカルで上述のマルチプレイを実現する場合であっても、ユーザ端末100はサーバ200と通信を行ってもよい。例えば、あるゲームにおける成績または勝敗等のプレイ結果を示す情報と、ユーザ識別情報とを対応付けてサーバ200に送信してもよい。
【0018】
また、コントローラ1020は、ユーザ端末100に着脱可能な構成であるとしてもよい。この場合、ユーザ端末100の筐体における少なくともいずれかの面に、コントローラ1020との結合部が設けられていてもよい。該結合部を介して有線によりユーザ端末100とコントローラ1020とが結合している場合は、ユーザ端末100とコントローラ1020とは、有線を介して信号を送受信する。
【0019】
図1に示すように、ユーザ端末100は、外部のメモリカード等の記憶媒体1030の装着を、入出力IF14を介して受け付けてもよい。これにより、ユーザ端末100は、記憶媒体1030に記録されるプログラムおよびデータを読み込むことができる。記憶媒体1030に記録されるプログラムは、例えばゲームプログラムである。
【0020】
ユーザ端末100は、サーバ200等の外部の装置と通信することにより取得したゲームプログラムをユーザ端末100のメモリ11に記憶してもよいし、記憶媒体1030から読み込むことにより取得したゲームプログラムをメモリ11に記憶してもよい。
【0021】
以上で説明したとおり、ユーザ端末100は、該ユーザ端末100に対して情報を入力する機構の一例として、通信IF13、入出力IF14、タッチスクリーン15、カメラ17、および、測距センサ18を備える。入力する機構としての上述の各部は、ユーザの入力操作を受け付けるように構成された操作部と捉えることができる。
【0022】
例えば、操作部が、カメラ17および測距センサ18の少なくともいずれか一方で構成される場合、該操作部が、ユーザ端末100の近傍の物体1010を検出し、当該物体の検出結果から入力操作を特定する。一例として、物体1010としてのユーザの手、予め定められた形状のマーカーなどが検出され、検出結果として得られた物体1010の色、形状、動き、または、種類などに基づいて入力操作が特定される。より具体的には、ユーザ端末100は、カメラ17の撮影画像からユーザの手が検出された場合、該撮影画像に基づき検出されるジェスチャ(ユーザの手の一連の動き)を、ユーザの入力操作として特定し、受け付ける。なお、撮影画像は静止画であっても動画であってもよい。
【0023】
あるいは、操作部がタッチスクリーン15で構成される場合、ユーザ端末100は、タッチスクリーン15の入力部151に対して実施されたユーザの操作をユーザの入力操作として特定し、受け付ける。あるいは、操作部が通信IF13で構成される場合、ユーザ端末100は、コントローラ1020から送信される信号(一例として、出力値)をユーザの入力操作として特定し、受け付ける。あるいは、操作部が入出力IF14で構成される場合、該入出力IF14と接続されるコントローラ1020とは異なる入力装置(図示せず)から出力される信号をユーザの入力操作として特定し、受け付ける。
【0024】
<各装置のハードウェア構成要素>
プロセッサ10は、ユーザ端末100全体の動作を制御する。プロセッサ20は、サーバ200全体の動作を制御する。プロセッサ10および20は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、およびGPU(Graphics Processing Unit)を含む。
【0025】
プロセッサ10は後述するストレージ12からプログラムを読み出し、後述するメモリ11に展開する。プロセッサ20は後述するストレージ22からプログラムを読み出し、後述するメモリ21に展開する。プロセッサ10およびプロセッサ20は展開したプログラムを実行する。
【0026】
メモリ11および21は主記憶装置である。メモリ11および21は、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等の記憶装置で構成される。メモリ11は、プロセッサ10が後述するストレージ12から読み出したプログラムおよび各種データを一時的に記憶することにより、プロセッサ10に作業領域を提供する。メモリ11は、プロセッサ10がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。メモリ21は、プロセッサ20が後述するストレージ22から読み出した各種プログラムおよびデータを一時的に記憶することにより、プロセッサ20に作業領域を提供する。メモリ21は、プロセッサ20がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。
【0027】
本実施形態においてプログラムとは、ゲームをユーザ端末100により実現するためのゲームプログラムであってもよい。あるいは、該プログラムは、該ゲームをユーザ端末100とサーバ200との協働により実現するためのゲームプログラムであってもよい。なお、ユーザ端末100とサーバ200との協働により実現されるゲームは、一例として、ユーザ端末100において起動されたブラウザ上で実行されるゲームであってもよい。あるいは、該プログラムは、該ゲームを複数のユーザ端末100の協働により実現するためのゲームプログラムであってもよい。また、各種データとは、ユーザ情報およびゲーム情報などのゲームに関するデータ、ならびに、ユーザ端末100とサーバ200との間または複数のユーザ端末100間で送受信する指示または通知を含んでいる。
【0028】
ストレージ12および22は補助記憶装置である。ストレージ12および22は、フラッシュメモリまたはHDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置で構成される。ストレージ12およびストレージ22には、ゲームに関する各種データが格納される。
【0029】
通信IF13は、ユーザ端末100における各種データの送受信を制御する。通信IF23は、サーバ200における各種データの送受信を制御する。通信IF13および23は例えば、無線LAN(Local Area Network)を介する通信、有線LAN、無線LAN、または携帯電話回線網を介したインターネット通信、ならびに近距離無線通信等を用いた通信を制御する。
【0030】
入出力IF14は、ユーザ端末100がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであり、またユーザ端末100がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF14は、USB(Universal Serial Bus)等を介してデータの入出力を行ってもよい。入出力IF14は、例えば、ユーザ端末100の物理ボタン、カメラ、マイク、または、スピーカ等を含み得る。サーバ200の入出力IF24は、サーバ200がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであり、またサーバ200がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF24は、例えば、マウスまたはキーボード等の情報入力機器である入力部と、画像を表示出力する機器である表示部とを含み得る。
【0031】
ユーザ端末100のタッチスクリーン15は、入力部151と表示部152とを組み合わせた電子部品である。入力部151は、例えばタッチセンシティブなデバイスであり、例えばタッチパッドによって構成される。表示部152は、例えば液晶ディスプレイ、または有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって構成される。
【0032】
入力部151は、入力面に対しユーザの操作(主にタッチ操作、スライド操作、スワイプ操作、およびタップ操作等の物理的接触操作)が入力された位置を検知して、位置を示す情報を入力信号として送信する機能を備える。入力部151は、図示しないタッチセンシング部を備えていればよい。タッチセンシング部は、静電容量方式または抵抗膜方式等のどのような方式を採用したものであってもよい。
【0033】
図示していないが、ユーザ端末100は、該ユーザ端末100の保持姿勢を特定するための1以上のセンサを備えていてもよい。このセンサは、例えば、加速度センサ、または、角速度センサ等であってもよい。ユーザ端末100がセンサを備えている場合、プロセッサ10は、センサの出力からユーザ端末100の保持姿勢を特定して、保持姿勢に応じた処理を行うことも可能になる。例えば、プロセッサ10は、ユーザ端末100が縦向きに保持されているときには、縦長の画像を表示部152に表示させる縦画面表示としてもよい。一方、ユーザ端末100が横向きに保持されているときには、横長の画像を表示部に表示させる横画面表示としてもよい。このように、プロセッサ10は、ユーザ端末100の保持姿勢に応じて縦画面表示と横画面表示とを切り替え可能であってもよい。
【0034】
カメラ17は、イメージセンサ等を含み、レンズから入射する入射光を電気信号に変換することで撮影画像を生成する。
【0035】
測距センサ18は、測定対象物までの距離を測定するセンサである。測距センサ18は、例えば、パルス変換した光を発する光源と、光を受ける受光素子とを含む。測距センサ18は、光源からの発光タイミングと、該光源から発せられた光が測定対象物にあたって反射されて生じる反射光の受光タイミングとにより、測定対象物までの距離を測定する。測距センサ18は、指向性を有する光を発する光源を有することとしてもよい。
【0036】
ここで、ユーザ端末100が、カメラ17と測距センサ18とを用いて、ユーザ端末100の近傍の物体1010を検出した検出結果を、ユーザの入力操作として受け付ける例をさらに説明する。カメラ17および測距センサ18は、例えば、ユーザ端末100の筐体の側面に設けられてもよい。カメラ17の近傍に測距センサ18が設けられてもよい。カメラ17としては、例えば赤外線カメラを用いることができる。この場合、赤外線を照射する照明装置および可視光を遮断するフィルタ等が、カメラ17に設けられてもよい。これにより、屋外か屋内かにかかわらず、カメラ17の撮影画像に基づく物体の検出精度をいっそう向上させることができる。
【0037】
プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対して、例えば以下の(1)~(5)に示す処理のうち1つ以上の処理を行ってもよい。(1)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対し画像認識処理を行うことで、該撮影画像にユーザの手が含まれているか否かを特定する。プロセッサ10は、上述の画像認識処理において採用する解析技術として、例えばパターンマッチング等の技術を用いてよい。(2)また、プロセッサ10は、ユーザの手の形状から、ユーザのジェスチャを検出する。プロセッサ10は、例えば、撮影画像から検出されるユーザの手の形状から、ユーザの指の本数(伸びている指の本数)を特定する。プロセッサ10はさらに、特定した指の本数から、ユーザが行ったジェスチャを特定する。例えば、プロセッサ10は、指の本数が5本である場合、ユーザが「パー」のジェスチャを行ったと判定する。また、プロセッサ10は、指の本数が0本である(指が検出されなかった)場合、ユーザが「グー」のジェスチャを行ったと判定する。また、プロセッサ10は、指の本数が2本である場合、ユーザが「チョキ」のジェスチャを行ったと判定する。(3)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対し、画像認識処理を行うことにより、ユーザの指が人差し指のみ立てた状態であるか、ユーザの指がはじくような動きをしたかを検出する。(4)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像の画像認識結果、および、測距センサ18の出力値等の少なくともいずれか1つに基づいて、ユーザ端末100の近傍の物体1010(一例として、ユーザの手など)とユーザ端末100との距離を検出する。例えば、プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像から特定されるユーザの手の形状の大小により、ユーザの手がユーザ端末100の近傍(一例として、所定値未満の距離)にあるのか、遠く(例えば所定値以上の距離)にあるのかを検出する。なお、撮影画像が動画の場合、プロセッサ10は、ユーザの手がユーザ端末100に接近しているのか遠ざかっているのかを検出してもよい。(5)カメラ17の撮影画像の画像認識結果等に基づいて、ユーザの手が検出されている状態で、ユーザ端末100とユーザの手との距離が変化していることが判明した場合、プロセッサ10は、ユーザが手をカメラ17の撮影方向において振っていると認識する。カメラ17の撮影範囲よりも指向性が強い測距センサ18において、物体が検出されたりされなかったりする場合に、プロセッサ10は、ユーザが手をカメラの撮影方向に直交する方向に振っていると認識する。
【0038】
このように、プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対する画像認識により、ユーザが手を握りこんでいるか否か(「グー」のジェスチャであるか、それ以外のジェスチャ(例えば「パー」)であるか)を検出する。また、プロセッサ10は、ユーザの手の形状とともに、ユーザがこの手をどのように移動させているかを検出する。また、プロセッサ10は、ユーザがこの手をユーザ端末100に対して接近させているのか遠ざけているのかを検出する。このような操作は、例えば、マウスまたはタッチパネルなどのポインティングデバイスを用いた操作に対応させることができる。ユーザ端末100は、例えば、ユーザの手の移動に応じて、タッチスクリーン15においてポインタを移動させ、ユーザのジェスチャ「グー」を検出する。この場合、ユーザ端末100は、ユーザが選択操作を継続中であると認識する。選択操作の継続とは、例えば、マウスがクリックされて押し込まれた状態が維持されること、または、タッチパネルに対してタッチダウン操作がなされた後タッチされた状態が維持されることに対応する。また、ユーザ端末100は、ユーザのジェスチャ「グー」が検出されている状態で、さらにユーザが手を移動させると、このような一連のジェスチャを、スワイプ操作(またはドラッグ操作)に対応する操作として認識することもできる。また、ユーザ端末100は、カメラ17の撮影画像によるユーザの手の検出結果に基づいて、ユーザが指をはじくようなジェスチャを検出した場合に、当該ジェスチャを、マウスのクリックまたはタッチパネルへのタップ操作に対応する操作として認識してもよい。
【0039】
<ゲーム概要>
ゲームシステム1は、ゲームプログラムに基づくゲームにおいて利用可能となるオブジェクト(一例として、キャラクタ、アイテム等)をユーザに付与するシステムを含み、複数種類のオブジェクトの中からユーザに付与するオブジェクトを決定する抽選処理を実行可能である。また、抽選処理には、ユーザに付与するオブジェクトを複数種類のオブジェクトの中からランダムに決定する抽選処理(以下、ノーマル抽選ともいう)と、複数種類のオブジェクトのうちから選択した所定数(一例として、10)のオブジェクトからランダムに決定する抽選処理(以下、選択抽選ともいう)とが含まれる。
【0040】
また、選択抽選における所定数のオブジェクトは、ユーザからの選択操作により特定する(以下、指定選択ともいう)ことの他に、複数種類のオブジェクト間で比較するための指標(一例として、ランキング、順位表等)に基づいて複数種類のオブジェクトの中から特定する(以下、オススメ選択ともいう)ことができる。選択抽選におけるオススメ選択時に用いられる指標は、複数のユーザ各々によりプレイされたゲームにおいて実際に利用されたオブジェクトに関する利用情報を蓄積して、該蓄積された利用情報から算出される複数種類のオブジェクト各々の使用率または勝率などに基づいて生成される。付与されたオブジェクトは、抽選処理を行ったユーザに関連付けてメモリに記憶されて、以降のゲームプレイ時において利用可能となる。
【0041】
抽選処理によってユーザに付与されるオブジェクトは、例えば、ゲームにおいて利用可能なキャラクタ、キャラクタに関連付けて用いられるアイテム等があげられる。キャラクタに関連付けて用いられるアイテムとしては、例えば、キャラクタに関連付けて利用される、武器・防具等のアイテム、装備品(一例として、ラケット、シューズ、バット、スパイクなど)のアイテム、特殊な攻撃、回復、キャラクタ等のオブジェクトの状態を変化させるスキル等であってもよい。
【0042】
また、複数種類のオブジェクトには、各々、希少度が設定されている。希少度とは、ゲームにおけるオブジェクトの希少性を数値で表した一種のゲームパラメータである。オブジェクトの希少度が高いほど、ゲームにおけるそのキャラクタの希少性(レア度ともいう)が高いことを意味するとともに、ゲームプレイに利用した場合にユーザの有利性を高める度合い(有利度合い)が高いことを意味する。本開示におけるオブジェクトの希少度は、例えば、S、A、B、Cの何れかのランクが定められている。以下、S、A、B、Cランクの希少度を有するオブジェクトを、それぞれ単に、S、A、B、Cランクのオブジェクト(一例として、キャラクタ、防具、アイテム等)とも呼称する。本実施形態では、希少度の高さは、S>A>B>Cの関係となっている。オブジェクトの希少度が高いほど、レア度を高めるために、複数種類のオブジェクトに含まれる個数は少ない。言い換えれば、オブジェクトの希少度が高いほど、そのオブジェクトをユーザがノーマル抽選により取得できる可能性は低い。一方、選択抽選では、抽選対象となる所定数のオブジェクトが、ユーザからの選択操作や指標に基づいて特定されるため、ノーマル抽選より希少度が高いオブジェクトを取得できる可能性が高くなるケースが生じ得る。また、オブジェクトの希少度が高いほど、有利度合いが高いため、ゲームにおけるオブジェクトの価値が高い。例えば、オブジェクトの希少度がより高いほど、オブジェクトの性能はより高いものとなる。また、希少度は、星の数で表してもよく、星の数が多いほど希少度が高い。
【0043】
また、複数種類のオブジェクトには、複数の属性のうちのいずれかが対応付けられている。属性とは、例えば、テニスゲームにおいて登場するキャラクタであれば、当該キャラクタが得意とする(言い換えれば、当該キャラクタの能力を発揮できる割合が高い、相性が良い)コートの種類(一例として、ハード、グラス、クレー)であり、野球において登場するキャラクタであれば、当該キャラクタが得意とするピッチャーの利き腕(一例として、左投げ、右投げ)や、当該キャラクタが得意とする球種(一例として、フォーク、カーブ、シンカー等)などである。
【0044】
ゲームシステム1によって実行されるゲーム(以下、本ゲーム)は、特定のジャンルに限らず、あらゆるジャンルのゲームであってよい。例えば、テニス、卓球、ドッジボール、野球、サッカーおよびホッケーなどのスポーツを題材としたゲーム、パズルゲーム、クイズゲーム、RPG、アドベンチャーゲーム、シューティングゲーム、シミュレーションゲーム、育成ゲーム、ならびに、アクションゲームなどであってもよい。以下、一例として、本ゲームは、所定の達成条件が設定されたステージ単位でプレイ可能なパズルゲームであるものとして説明を行う。ゲーム内容の詳細については後述する。
【0045】
また、本ゲームは、特定のプレイ形態に限らず、あらゆるプレイ形態のゲームであってもよい。例えば、単一のユーザによるシングルプレイゲーム、および、複数のユーザによるマルチプレイゲーム、また、マルチプレイゲームの中でも、複数のユーザが対戦する対戦ゲーム、および、複数のユーザが協力する協力プレイゲームなどであってもよい。
【0046】
<ゲームシステム1の機能的構成>
図2は、ゲームシステム1に含まれるサーバ200およびユーザ端末100の機能的構成を示すブロック図である。サーバ200およびユーザ端末100のそれぞれは、図示しない、一般的なコンピュータとして機能する場合に必要な機能的構成、および、ゲームにおける公知の機能を実現するために必要な機能的構成を含み得る。
【0047】
ユーザ端末100は、ユーザの入力操作を受け付ける入力装置としての機能と、ゲームの画像や音声を出力する出力装置としての機能を有する。ユーザ端末100は、プロセッサ10、メモリ11、ストレージ12、通信IF13、および入出力IF14等の協働によって、制御部110および記憶部120として機能する。
【0048】
サーバ200は、各ユーザ端末100と通信して、ユーザ端末100がゲームを進行させるのを支援する機能を有する。ゲームがマルチプレイゲームである場合には、サーバ200は、ゲームに参加する各ユーザ端末100と通信して、ユーザ端末100同士のやりとりを仲介する機能を有していてもよい。サーバ200は、プロセッサ20、メモリ21、ストレージ22、通信IF23、および入出力IF24等の協働によって、制御部210および記憶部220として機能する。
【0049】
記憶部120および記憶部220は、ゲームプログラム、ゲーム情報132およびユーザ情報133を格納する。ゲームプログラム131は、ユーザ端末100が実行するゲームプログラムである。ゲームプログラム231は、サーバ200が実行するゲームプログラムである。ゲーム情報132は、制御部110および制御部210がゲームプログラムを実行する際に参照するデータである。ユーザ情報133は、ユーザのアカウントに関するデータである。記憶部220において、ゲーム情報132およびユーザ情報133は、ユーザ端末100ごとに格納されている。
【0050】
サーバ200の記憶部220に格納・蓄積されるユーザ情報133には、複数のユーザが所有するユーザ端末100におけるゲームの進行に応じて、当該ユーザ端末100から送信される利用情報が含まれる。利用情報とは、複数のユーザ各々がゲームに利用したオブジェクトに関する情報であって、例えば、利用したキャラクタの種類を特定するための情報や、利用したキャラクタによりゲームの結果がユーザにとって有利な結果となったか否かを特定するための情報(例えば、他のユーザまたはNPC(non player character)と対戦して勝利したか否か)などが含まれる。また、ユーザ情報133には、各ユーザが所有するキャラクタやアイテム等を特定するための所有キャラクタ情報や所有アイテム情報なども含まれる。
【0051】
(サーバ200の機能的構成)
制御部210は、記憶部220に格納されたゲームプログラム231を実行することにより、サーバ200を統括的に制御する。例えば、制御部210は、ユーザ端末100に各種データおよびプログラム等を送信する。制御部210は、ゲーム情報もしくはユーザ情報の一部または全部をユーザ端末100から受信する。ゲームがマルチプレイゲームである場合には、制御部210は、ユーザ端末100からマルチプレイの同期の要求を受信して、同期のためのデータをユーザ端末100に送信してもよい。
【0052】
制御部210は、ゲームプログラム231の記述に応じて、抽選処理部211として機能する。制御部210は、実行するゲームの性質に応じて、ユーザ端末100におけるゲームの進行を支援するために、図示しないその他の機能ブロックとしても機能することができる。
【0053】
また、制御部210は、ユーザ端末100からの利用情報をユーザ情報133として蓄積するとともに、一定期間(一例として、1か月)経過する毎に、ユーザ情報133として蓄積された利用情報からオブジェクト毎の使用率および勝率を算出し、指標として当該使用率順となるランキングおよび勝率順となるランキングを生成する。使用率および勝率の算出においては、一定期間(一例として、直近の1か月)中に蓄積した利用情報を用いる例について説明するが、一定期間(一例として、1か月)中に蓄積した利用情報に加えて一定期間前から蓄積していた利用情報(一例として、2か月前から蓄積した利用情報、蓄積した全利用情報など)を用いて使用率および勝率を算出するものであってもよい。
【0054】
抽選実行部212は、ユーザ端末100からの要求に応じて、ユーザに付与するオブジェクトを決定するための抽選(一例として、ノーマル抽選、選択抽選)を実行する。抽選実行部212は、抽選結果を、要求元のユーザ端末100に送信する。また、選択抽選において所定数のオブジェクトがユーザにより選択(指定選択ともいう)されている場合、抽選実行部212は、当該選択された所定数のオブジェクトからユーザに付与するオブジェクトを決定するための抽選を実行する。一方、選択抽選においてオススメ選択の場合、抽選実行部212は、生成しているランキングに基づいて、所定数のオブジェクトを選択してユーザ端末100に表示させるための情報を要求元のユーザ端末100に送信する。抽選実行部212は、さらに、当該所定数のオブジェクトで抽選を行うための要求に応じて、当該所定数のオブジェクトからユーザに付与するオブジェクトを決定するための抽選を実行する。
【0055】
更新部213は、抽選結果から、後述するユーザ毎のデッキを管理するためのデッキ管理テーブル(デッキに収容されている複数種類のオブジェクト)を更新して、記憶部220に記憶する。初期化処理部214は、抽選結果から、デッキ管理テーブルを初期化して、記憶部220に記憶する。ゲーム媒体付与部215は、ユーザ端末100からの要求に応じて、抽選実行部212により決定されたオブジェクトをユーザに付与するための処理(当該ユーザが所有するオブジェクトを更新、当該オブジェクトの情報を要求元のユーザ端末100に送信など)を行う。
【0056】
(ユーザ端末100の機能的構成)
制御部110は、記憶部120に格納されたゲームプログラム131を実行することにより、ユーザ端末100を統括的に制御する。例えば、制御部110は、ゲームプログラム131およびユーザの操作にしたがって、ゲームを進行させる。また、制御部110は、ゲームを進行させている間、必要に応じて、サーバ200と通信して、情報の送受信を行う。
【0057】
制御部110は、ゲームプログラム131の記述に応じて、抽選部115、判定部116、ゲーム媒体管理部117およびゲーム進行部118として機能する。
【0058】
なお、制御部110は、実行するゲームの性質に応じて、ゲームを進行させるために、図示しないその他の機能ブロックとしても機能することができる。
【0059】
さらに、制御部110は、図示しない操作受付部、および、表示制御部などとしても機能する。操作受付部は、入力部151に対するユーザの入力操作を検知し受け付ける。例えば、操作受付部は、上述の入力操作の、入力部151における入力位置の座標を検出し、該入力操作の種類を特定する。操作受付部は、例えば、タッチ操作、スライド操作、スワイプ操作、およびタップ操作等を特定する。表示制御部は、タッチスクリーン15の表示部152に対して、制御部110の各部によって実行された処理結果が反映されたゲーム画面を出力する。表示制御部は、制御部110の各部によって生成された映像を含むゲーム画面を表示部152に表示してもよい。また、表示制御部は、グラフィカルユーザインターフェース(以下、GUI)を、該ゲーム画面に重畳して描画してもよい。
【0060】
抽選部115は、ゲームにおいて利用可能となるようにユーザに付与するオブジェクトを決定する為の抽選を、サーバ200に要求する。抽選部115の抽選要求には、ノーマル抽選を行うための要求と、選択抽選(一例として、指定選択、オススメ選択)を行うための要求などが含まれる。また、抽選部115は、サーバ200から抽選結果を取得する。例えば、抽選部115は、ユーザによって保有される消費アイテムと引き換えに、抽選をサーバ200に要求する。また、抽選部115は、ゲームにおいてその他の条件が満たされた場合に、抽選をサーバ200に要求してもよい。
【0061】
判定部116は、ゲームの進行に必要な各種の判定処理を実行する。判定部116は、例えば、抽選処理の実行を指示するユーザ操作がなされたか否かを判定する。
【0062】
ゲーム媒体管理117は、ユーザが利用可能なキャラクタ等の各種のゲーム媒体(オブジェクト)を管理する。ゲーム媒体管理部117は、例えば、抽選などにより付与されたゲーム媒体(ユーザ所有のオブジェクト)を表す情報を記憶部120に記憶させることによって、当該オブジェクトをゲームにおいてユーザが利用可能となる。
【0063】
ゲーム進行部118は、ゲームの実行に係る各種処理を行う。例えば、ゲーム進行部118は、操作受付部が受け付けた入力操作の入力位置の座標と操作の種類とから示されるユーザの指示内容を解釈し、当該解釈に基づいて、ゲームを進行させる処理を行う。
【0064】
なお、
図2に示すサーバ200およびユーザ端末100の機能は一例にすぎない。サーバ200は、ユーザ端末100が備える機能の少なくとも一部を備えていてもよい。また、ユーザ端末100は、サーバ200が備える機能の少なくとも一部を備えていてもよい。さらに、ユーザ端末100およびサーバ200以外の他の装置をゲームシステム1の構成要素とし、該他の装置にゲームシステム1における処理の一部を実行させてもよい。すなわち、本実施形態においてゲームプログラムを実行するコンピュータは、ユーザ端末100、サーバ200、および他の装置の何れであってもよいし、これらの複数の装置の組み合わせにより実現されてもよい。
【0065】
<選択抽選>
図3~
図7を参照して、本開示の一実施形態である抽選処理のうちの選択抽選について説明する。以下では、選択抽選における抽選対象となるオブジェクトとして、キャラクタを例示するが、その他、アイテム等も抽選対象に含まれる。
図3では、選択抽選のうちオススメ選択について説明する。オススメ選択では、前述したように、各ユーザからの利用情報であって蓄積した利用情報に基づいて指標(以下、ランキングという)を生成し、生成したランキングに基づいて抽選候補のキャラクタを選択する。
図3(a)に示すように、ユーザ端末100におけるゲームの進行に応じて利用情報が送信される。各ユーザの利用情報は、サーバ200の記憶部220においてユーザ情報133として蓄積される。サーバ200側では、蓄積された各ユーザの利用情報に基づき、一定期間毎に、キャラクタ毎の利用回数、勝利回数などを集計して、各々の要素に基づいて、使用率、勝率等に基づくランキングを生成する。
【0066】
図3(b)に示すように、ユーザが選択抽選のうちのオススメ選択を行うためのオススメ選択操作をすると、オススメ選択操作情報が、ユーザ端末100からサーバ200に送信される。サーバ200は、当該オススメ選択操作情報を受信すると、特定処理手段の一例である抽選候補の選択処理を実行する。選択処理においては、
図3(a)で生成したランキングと、記憶部220に保管されている当該ユーザが所有する所有キャラクタ情報とに基づいて、複数種類のキャラクタのうちユーザが所有していない未所有のキャラクタのうち、ランキングにおいて上位10に入るキャラクタを抽選候補として特定し、当該特定された抽選候補のキャラクタの情報をユーザ端末100に送信する。これにより、ユーザ端末100の表示部152には、ユーザが所有していない未所有のキャラクタのうちランキングにおいて上位となる10体のキャラクタの画像が提示される。具体的に、例えば、キャラクタ2、キャラクタdなどを所有しているユーザAがオススメ選択を行う場合であって、
図3(b)に示すようなランキング(1位:キャラクタA、2位:キャラクタ2…)が生成されている場合には、ランキング上位のキャラクタのうち、ユーザが所有していない上位10体のキャラクタが抽選候補として特定される。
【0067】
図4は、オススメ選択によって抽選候補のキャラクタが特定される一例を示す図である。
図4(a)には、複数種類のキャラクタのうちの一部のキャラクタ群401a、オススメ選択アイコン410、属性選択アイコン411a~411d、情報表示部412、抽選アイコン413が示されている。キャラクタ群401aに表示されるキャラクタ群は、抽選対象となる複数種類のキャラクタのうちの一部のキャラクタであり、例えば左右方向へのスワイプ操作により複数種類のキャラクタのうちの他のキャラクタ群に切り替えられる。複数種類のキャラクタは、各々、ハード、クレー、グラスのいずれかの属性が予め対応付けられている。
【0068】
オススメ選択アイコン410は、キャラクタ群401aに表示されていないキャラクタを含む複数種類のキャラクタ(全キャラクタ)の中から、ランキングとユーザのキャラクタ所有状況とに基づいて、ランキング上位のキャラクタであってユーザが未所有のキャラクタ10体を特定するためのアイコンである。属性選択アイコン411a~411cは、キャラクタ群401aに表示するキャラクタや、オススメ選択で抽選候補として特定するキャラクタを、指定したアイコンの属性に対応するキャラクタに絞り込むためのアイコンである。例えば、属性選択アイコン411aは、キャラクタ群401aに表示するキャラクタや、オススメ選択で抽選候補として特定するキャラクタを、ハード属性に対応するキャラクタに絞り込むアイコンである。なお、属性アイコン411dは、例えば、属性アイコン411a~411cのいずれかが操作されていずれかの属性に絞り込んだ後に、再度すべての属性に対応するキャラクタ(全キャラクタ)に戻すためのアイコンである。情報表示部412は、オススメ選択や絞り込む機能を説明するための情報である。
図4(a)では、オススメ選択が使用率または勝率に基づいて抽選候補となるキャラクタを選択することであり、ハード、クレー、グラスを指定することで属性を絞ることができる旨が説明されている。これにより、オススメ選択により提示されるキャラクタの選択基準をユーザが把握できるとともに、ユーザの好みに応じて属性を絞り込み可能であることもユーザが把握できる。抽選アイコン413は、選択した抽選対象となる10体のキャラクタの中からいずれか一体をユーザに付与するための抽選を実行させるアイコンである。
【0069】
図4(b)は、
図4(a)の状態からオススメ選択アイコン410を1回入力操作したときに移行する画面の一例を示す図である。
図4(b)には、抽選候補キャラクタ表示部403が示されている。抽選候補キャラクタ表示部403は、複数種類のキャラクタ(全キャラクタ)の中から、オススメ選択またはユーザからの指定選択で選択されたキャラクタ群を表示する。また、属性が指定された場合、複数種類のキャラクタのうち、指定された属性に対応するキャラクタ群の中から、オススメ選択またはユーザからの指定選択で特定されたキャラクタ群を表示する。抽選候補キャラクタ表示部403には、複数種類のキャラクタのうちから、使用率に基づいて特定された10体の抽選候補となるキャラクタ群402aとともに、当該キャラクタ群402aが使用率に基づいて選択された旨が表示される。この状態において、ユーザが抽選アイコン413を入力操作することにより、抽選候補キャラクタ表示部403に表示されている抽選候補である10体のキャラクタのうちからいずれか一体が抽選で付与されることになる。
図4(b)では、使用率に基づくランキングにおいて、ユーザ未所有の上位10体のキャラクタとして、キャラクタA、キャラクタb、キャラクタB、キャラクタ7、キャラクタ2、キャラクタ9、キャラクタE、キャラクタa、キャラクタ4、キャラクタGが特定され、抽選候補キャラクタ表示部403に表示されている様子が示されている。この状態において、ユーザが抽選アイコン413を操作することにより、10体の抽選候補となるキャラクタ群402aのうちからいずれか一体がランダム抽選で付与される。
【0070】
図4(c)は、
図4(b)の状態から、オススメ選択アイコン410をもう1回入力操作したときに移行する画面の一例を示す図である。
図4(b)の状態から、オススメ選択アイコン410をもう1回入力操作すると抽選候補キャラクタ表示部403には、複数種類のキャラクタのうちから、勝率に基づいて特定された10体の抽選候補となるキャラクタ群402bとともに、当該キャラクタ群402aが勝率に基づいて選択された旨が表示される。
図4(c)では、勝率に基づくランキングにおいて、ユーザ未所有の上位10体のキャラクタとして、キャラクタA、キャラクタb、キャラクタ9、キャラクタ7、キャラクタ2、キャラクタe、キャラクタd、キャラクタf、キャラクタ4、キャラクタDが特定され、抽選候補キャラクタ表示部403に表示されている様子が示されている。この状態において、ユーザが抽選アイコン413を入力操作することにより、抽選候補キャラクタ表示部403に表示されている10体の抽選候補となるキャラクタ群402bのうちからいずれか一体がランダム抽選で付与される。このように、オススメ選択アイコン410を操作することにより、抽選候補となるキャラクタを、使用率に基づく上位10体のキャラクタ→勝率に基づく上位10体のキャラクタ→使用率に基づく上位10体のキャラクタ…といったように、10体の抽選候補の特定に用いる指標の種類を切り替えることができる。
【0071】
図5は、属性が指定された場合や、ユーザからの指定選択によって、10体の抽選候補となるキャラクタを特定したときの一例を示す図である。
図5(a)は、複数種類のキャラクタのうちハード属性のキャラクタに絞り込ませたときの一例を示す図である。属性アイコン411aの入力操作情報を受け付けることにより、複数種類のキャラクタのうち、ハード属性に対応するキャラクタ群401bが表示される。
図5(b)は、
図5(a)の状態においてオススメ選択アイコン410を1回入力操作したときに移行する画面の一例を示す図である。抽選候補キャラクタ表示部403には、ハード属性に対応する複数種類のキャラクタから、使用率に基づくランキングを用いて選択された10体の抽選候補となるキャラクタ群402cとともに、使用率に基づいて選択されたことが表示される。
図5(b)では、使用率に基づくランキングにおいて、ハード属性に対応するキャラクタのうちユーザ未所有の上位10体のキャラクタとして、キャラクタa、キャラクタb、キャラクタc、キャラクタd、キャラクタf、キャラクタg、キャラクタh、キャラクタj、キャラクタm、キャラクタnが特定され、抽選候補キャラクタ表示部403に表示されている様子が示されている。この状態において、ユーザが抽選アイコン413を操作することにより、抽選候補キャラクタ表示部403に表示されている10体の抽選候補となるキャラクタ群402cのうちからいずれか一体がランダム抽選で付与される。
【0072】
図5(c)は、複数種類のキャラクタのうちユーザからの選択操作を受け付けた状態のキャラクタ群401aの一例を示す図である。ユーザは、キャラクタ群401aに表示するキャラクタをスワイプ操作等により切り替えながら、好みのキャラクタをタップ操作することにより抽選候補のキャラクタとして指定可能となる。タップ操作されたキャラクタは、強調表示される。
図5(c)では、キャラクタA、b、7、fの4体がタップ操作されて強調表示(黒い枠で例示)されている様子が示されている。なお、ユーザは、指定されたキャラクタに対して再度タップ操作することにより当該指定を解除できる。ユーザが10体のキャラクタを指定すると、
図5(d)に例示する画面に移行する。抽選候補キャラクタ表示部403には、複数種類のキャラクタのうちユーザからの選択操作(指定)に基づいて選択された10体の抽選候補となるキャラクタ群402dとともに、ユーザの選択に基づいて選択された旨が表示される。
図5(d)では、ユーザにより指定選択されたキャラクタA、キャラクタb、キャラクタB、キャラクタ7、キャラクタ2、キャラクタ9、キャラクタE、キャラクタf、キャラクタ4、キャラクタ1の10体が特定され、抽選候補キャラクタ表示部403に表示されている様子が示されている。この状態において、ユーザが抽選アイコン413を操作することにより、抽選候補キャラクタ表示部403に表示されている10体の抽選候補となるキャラクタ群402dのうちからいずれか一体がランダム抽選で付与される。なお、キャラクタを指定選択している状態で、オススメ選択アイコン410の操作情報を受け付けると、指定選択されていたキャラクタは、キャンセルされて、使用率または勝率に基づく10体のキャラクタに切り替えられる。
【0073】
なお、オススメ選択は、抽選対象となる複数種類のキャラクタ(全キャラクタ)の数が特定数(例えば、
図4などのキャラクタ群401aとして1画面に表示できなくなる17体や、その他11体等)未満の場合には行われない。例えば、特定数が17であれば、抽選候補となる全キャラクタの数が16体以下である場合には、オススメ選択アイコン410を使用することはできない(一例として、オススメ選択アイコン410への入力を受け付けない、オススメ選択アイコン410が表示されないなど)。この場合は、指定選択によって、キャラクタを選択することとなる。
【0074】
図4および
図5では、10体の抽選候補となるキャラクタが特定されていないとき(
図4(a)、
図5(a)等)であっても、抽選アイコン413が表示されるが、当該抽選アイコン413への操作を有効に受け付けることはなく、10体の抽選候補となるキャラクタが特定されているときに当該抽選アイコン413への操作を有効に受け付ける。なお、抽選アイコン413は、10体の抽選候補となるキャラクタが特定されていないときには表示されず、10体の抽選候補となるキャラクタが特定されており抽選が可能な状態において表示されるようにしてもよい。
【0075】
<選択抽選処理フロー>
図6を参照して、本開示の一実施形態における選択抽選の流れについて説明する。
図6(a)は、ランキングを生成するためのランキング生成処理の流れを示すフローチャートであり、
図6(b)は、生成されているランキングに基づいて複数種類のキャラクタのうちから10体の抽選候補となるキャラクタを特定して、抽選でいずれか一体をユーザに付与する選択抽選処理の流れを示すフローチャートである。
図6に示す処理は、いずれもサーバ200側において実行される。
【0076】
図6(a)のランキング生成処理におけるステップS01では、一定期間経過したか否かを判定する。制御部210は、当該一定期間に亘って各ユーザからの利用情報を蓄積している。一定期間は、1ヶ月等の定まった期間であってもよいし、抽選対象となるキャラクタが新たに追加・更新される期間であってもよい。一定期間経過したと判定されたときは、ステップS02に進み、一定期間中に蓄積された利用情報に応じて複数種類のキャラクタ各々の使用率・勝率を算出し、ランキングを生成する。具体的には、制御部210は、記憶部220においてユーザ情報133として蓄積されている各ユーザの利用情報から、複数種類のキャラクタ各々の使用率および勝率を算出し、算出した使用率に基づくランキングと、勝率に基づくランキングとを生成する。以降、再度一定期間が経過するまでに行われるオススメ選択においては、ステップS02で生成されたランキングが用いられる。ステップS01において一定期間経過したと判定されなかったときは、ランキングを新たに生成することなくランキング生成処理を終了する。
【0077】
次に、
図6(b)の選択抽選処理におけるステップS03では、オススメ選択アイコン410への操作情報を受信したかを判定する。ユーザからのオススメ選択アイコン410への入力操作により、オススメ選択アイコン410の操作情報を受信したと判定されたときは、ステップS04に進む。一方、オススメ選択アイコン410の操作情報を受信したと判定されなかったときは、ステップS05に進む。ステップS04では、属性を選択していたか否かが判定される。ユーザ端末100から送信されるオススメ選択アイコン410の操作情報には、オススメ選択アイコン410が操作されたときに選択されている属性を特定するための情報が含まれ、当該情報に基づいて属性を選択していたか否かが判定される。属性を選択していたと判定されなかったときは、S06に進む。一方、属性を選択していたと判定されたときは、ステップS07に進む。
【0078】
ステップS06においては、ステップS02において生成されているランキングに基づいて、複数種類のキャラクタのうちからユーザが所有するキャラクタを除く上位10体のキャラクタを特定し、当該抽選候補となるキャラクタをユーザ端末100において表示可能とするための表示用情報を出力する。ユーザ端末100は、当該表示用情報に基づいて、ランキングにおいて上位10体のキャラクタを抽選候補キャラクタ表示部403に表示する。ステップS06で参照するランキングは、オススメ選択の操作毎に使用率に基づくランキングと、勝率に基づくランキングとが切り替わることになる。例えば、オススメ選択を奇数回操作したときは、使用率に基づいたランキングとなり、オススメ選択を偶数回操作したときは、勝率に基づいたランキングとなる。なお、オススメ選択アイコン410の操作情報には、使用率に基づくオススメ選択時(例えば、奇数回目の操作)か勝率に基づくオススメ選択時(例えば、偶数回目の操作)であるかを特定するための情報が含まれ、当該情報に基づいてステップS06では、使用率に基づく上位10体か、勝率に基づく上位10体かを特定する。
【0079】
一方、ステップS07において、ランキングに基づいて複数種類のキャラクタのうち選択されている属性のキャラクタのうちから、ユーザが所有するキャラクタを除く上位10体のキャラクタを特定して表示用情報を出力する。ユーザ端末100は、当該表示用情報を受信して、ランキングおよび選択している属性に基づく上位10体のキャラクタを抽選候補キャラクタ表示部403に表示する。ステップS07においてもステップS06と同様に、オススメ選択アイコン410の操作情報に基づいて、使用率に基づく上位10体か、勝率に基づく上位10体かを特定する。一方、オススメアイコン410の操作情報を受信したと判定されなかったときは、ステップS05に進む。
【0080】
ステップS05においては、ユーザからの選択操作により指定されたキャラクタを特定するためのキャラクタ特定用情報を受信したか判定される。具体的には、
図5(c)に示すように、複数種類のキャラクタに対するタップ操作を受け付けたかを判定する。キャラクタ特定用情報を受信したと判定されたときは、ステップS08に進む。キャラクタ特定用情報を受信したと判定されなかったときは、ステップS09に進む。
【0081】
ステップS08においては、キャラクタ特定用情報に基づいてユーザにより選択指定されたキャラクタを抽選候補として特定し、ステップS03に戻る。具体的には、ユーザからキャラクタを指定される毎にキャラクタ特定用情報を受信し、キャラクタ特定用情報を10回受信することにより指定選択の対象となる10体のキャラクタが特定される。なお、指定選択によりステップS08においてキャラクタが特定されている場合でも、ステップS03においてオススメ選択アイコン410の操作情報を受信したと判定されたときには、ステップS06やS07においてランキングに基づき10体のキャラクタが特定し直されるため、ステップS08において特定されていたキャラクタはリセットされる。具体的には、ユーザが指定選択によりキャラクタを指定した後に、オススメ選択アイコン410を操作すると、指定選択されたキャラクタは、全てキャンセルされ、ランキングに基づいた上位10体のキャラクタを抽選候補キャラクタ表示部403に表示される。一方、オススメ選択アイコン410の操作情報を受信したと判定されなかったときは、ステップS05に進み、キャラクタ特定用情報を受信しなかったと判定されたときは、ステップS09に進む。
【0082】
ステップS09において、抽選アイコン413の操作情報を受信したか否かが判定される。抽選アイコン413の操作情報は、10体のキャラクタが特定されている状態で抽選アイコン413への操作を受け付けたときにユーザ端末100から送信される。操作情報を受信したと判定されたときは、ステップS10に進む。操作情報を受信したと判定されなかったときは、ステップS03に戻る。ステップS10において、特定している10体の抽選候補のキャラクタから抽選により決定されたキャラクタをユーザに付与する。なお、抽選における10体のキャラクタ各々の当選確率は、ランキングに基づいて異なる(例えば、ランキングに基づいて当選確率を偏らせる。具体的には、上位であるほど高確率、あるいは下位であるほど高確率)ものであってもよく、また、ランキングにかかわらず、均等となる(例えば10%)ものであってもよい。なお、選択抽選とは異なるノーマル抽選における当選確率についても、キャラクタの希少性(レア度)が変化しない範囲内で、ランキングに基づいて異ならせるようにしてもよく、また、ランキングにかかわらず、予め定められた確率とするものであってもよい。
【0083】
<本実施形態の効果>
上記の実施形態によれば、
図6(a)のランキング生成処理で示すように、一定期間において蓄積した各ユーザからの利用情報に基づいて、使用率に基づくランキングと勝率に基づくランキングとを生成する。また、選択抽選におけるオススメ選択時には、
図6(b)のステップS06等で示すように、生成したランキングに基づいて、複数種類のキャラクタのうちから上位10体のキャラクタを抽選候補として特定し、ステップS10に示すように、特定した10体のキャラクタのうちからユーザに付与するキャラクタを決定する。このように、実際の利用情報に基づくランキングにおいて上位10体のキャラクタが抽選候補として提示されるため、ユーザは抽選を実行するべきか否かの判断がしやすくなる。また、ユーザに不安感等を抱かせることなく、心置きなく抽選に進むことができる。また、オススメ選択を行う場合には、10体のキャラクタの特定が自動で行われるため、ユーザ自身が指定して選択するといった手間を生じさせず、かついずれのキャラクタを指定すべきか迷う(あるいはわからない)といった不安を生じさせない。
【0084】
また、
図5(a)および
図5(b)、
図6(a)のステップS07等で示したように、ユーザによって属性が選択されている場合、当該属性に対応するキャラクタのうちから実際の利用情報に基づくランキングにおいて上位10体のキャラクタが抽選候補として提示される。これにより、ユーザが所望する属性のうちで上位にランキングされているキャラクタから抽選可能となるため、ユーザの意思を抽選に反映させることができ利便性を向上させることができる。
【0085】
さらに、本実施形態における選択抽選では、ランキングに基づいて自動選択するオススメ選択のみならず、
図5(c)および
図5(d)等で示したように、ユーザが指定することにより10体の抽選候補となるキャラクタを選択する指定選択もできる。これにより、蓄積された利用情報やランキングにかかわらず、ユーザの好みのキャラクタを抽選候補に入れることができ、ゲームの興趣性を向上できる。
【0086】
また、オススメ選択は、複数種類のキャラクタの数が特定数未満である場合には実行できず、複数種類のキャラクタの数が特定数以上の場合に実行可能である。これにより、複数種類のキャラクタの数が比較的少なく、ユーザ自身が指定して選択することによる不安をそれほど生じさせないときには、ユーザの意思に従ってキャラクタを選択させることにより抽選への参加意識を向上させることができ、マンネリ化を防止できる。
【0087】
また、
図6(b)のステップS10で示したように、抽選における10体のキャラクタ各々の当選確率をランキングに基づいて異なる(一例として、上位であるほど高確率となる、あるいは下位であるほど高確率となる)ようにした場合、つまり、ランキングに基づいてユーザに付与するキャラクタを決定するようにした場合には、蓄積した利用情報を有効利用できかつ抽選にも反映できる。
【0088】
また、
図3(b)等に示すように、複数種類のキャラクタのうちユーザが所有していない未所有のキャラクタのうちから、ランキングにおいて上位10体に入るキャラクタが抽選候補として特定される。これにより、様々なキャラクタをユーザに付与して利用させることに繋がり、その結果、ゲーム利用率を向上させることができる。また、キャラクタを重複して所有できないように設計されている場合であっても、抽選により決定されたキャラクタを所有できないという不利益を生じさせてしまうことを防止できる。
【0089】
また、10体の抽選候補となるキャラクタを特定する際のランキングには、複数のユーザによって利用されたキャラクタの使用率(利用頻度の一例)に基づくランキングを含む。これにより、ユーザは、使用率の高いキャラクタを所有できる可能性を高めることができ、ユーザのゲームへの興趣を向上させることができる。
【0090】
本実施形態によれば、10体の抽選候補となるキャラクタを特定する際のランキングには、ユーザによって利用されたキャラクタの勝率(有利結果頻度の一例)に基づくランキングを含む。これにより、ユーザは、勝率の高いキャラクタを所有できる可能性を高めることができ、ユーザのゲームへの興趣を向上させることができる。
【0091】
本実施形態によれば、
図4(b)、(c)、
図5(b)、(d)で示すように、特定された10体の抽選候補となるキャラクタを表示するとともに、使用率、または勝率に基づいて特定されたことや、ユーザ自身により指定されて選択されたことが表示される。このようにすることで、選択された10体のキャラクタが何に基づいて選択されたかが明確となり、ユーザは抽選を実行するべきか否かの判断をしやすくなる。また、ユーザは心置きなく選択されたキャラクタで抽選することができる。
【0092】
<変形例>
以上説明した実施形態の変形例などを以下に列挙する。
【0093】
(1) 上記実施形態では、
図4(b)に例示するように、オススメ選択により特定された10体のキャラクタを表示する態様を例示した。しかし、オススメ選択により特定された10体のキャラクタをユーザが把握できる態様であれば、10体のキャラクタを表示する態様に限るものではない。例えば、
図4(a)の表示状態において、オススメ選択操作を行うことにより、
図7(a)に示すように、ランキングに基づいて特定された10体のキャラクタを、他のキャラクタとは区別可能となるように目立たたせる態様で表示された画面に切り替えることにより、ユーザが把握できるようにしてもよい。また、
図4(a)の表示状態において、オススメ選択操作を行うことにより、
図7(b)に示すように、ランキングに基づいて特定された10体のキャラクタを、他のキャラクタよりも優先的(例えば、表示順を優先させて上位)に表示された画面に切り替えることにより、ユーザが把握できるようにしてもよい。このようにすることで、キャラクタ選択の目安となり、多数のキャラクタが提示されていてもユーザがキャラクタを選択しやすくなる。
【0094】
なお、
図7では、目立たせる態様として、ランキングに基づいて上位10体のキャラクタを強調枠(
図7では黒い枠)で囲む例について説明したが、目立たせる態様は、これらに限らず、対象のキャラクタと対象外のキャラクタを区別できる態様で表示できればよく、例えば、対象のキャラクタを光らせるようにして目立たせてもよいし、対象のキャラクタを点滅させることにより目立たせてもよく、対象のキャラクタに「ランキング上位」や「ランキング一位」のような文字を表示して目立たせてもよい。
【0095】
また、
図7(a)や
図7(b)のような態様でランキングに基づく上位10体のキャラクタを把握可能とする場合、オススメ選択操作を要することなく、選択抽選が開始されたときから
図7(a)や
図7(b)のようなオススメのキャラクタを把握可能となる態様でキャラクタ群を表示するようにしてもよい。また、上記実施形態における選択抽選時には、
図4(a)に示す画面を表示して、オススメ選択操作を受け付けることにより
図4(b)に示すように10体のキャラクタが表示される画面に遷移する例について説明したが、これに限らず、選択抽選開始時(例えば、選択抽選を開始するための操作を受け付けたときなど)からオススメ選択操作を要することなく
図4(b)に示すように10体のキャラクタを表示するようにしてもよい。
【0096】
(2) 上記実施形態におけるオススメ選択では、ランキングとユーザの所有キャラクタ情報とに基づいて、ユーザが所有しているキャラクタを除くランキング上位10体のキャラクタを抽選候補として特定する例について説明した。しかし、ユーザの所有キャラクタ情報を参照せずに、ランキングに基づいて、ユーザが所有しているか否かにかかわらず上位10体のキャラクタを抽選候補として特定するようにしてもよい。これにより、オブジェクト(キャラクタ含む)を重複して所有することが可能となり、重複することにより当該オブジェクトの有利度合いを向上させることができるなどといった面白味を提供可能となる。
【0097】
(3) 上記実施形態においては、ユーザがキャラクタを指定選択した状態で、オススメ選択アイコン410の操作情報を受け付けると、指定選択していたキャラクタがキャンセルされ、ランキングに基づいて特定されたキャラクタに切り替えられる例について説明した。しかし、ユーザがキャラクタを指定選択した状態で、オススメ選択アイコン410の操作情報を受け付けたときには、指定選択されているキャラクタを維持したまま、10体までの残り数のキャラクタをランキングに基づいて特定するようにしてもよい。この場合には、ステップS06、ステップS07において、10体までの残り数を算出して、当該残り数のキャラクタをランキングに基づいて特定する。例えば、指定選択により3体のキャラクタが特定されている状態で、オススメ選択アイコン410の操作情報を受け付けたときには、10体までの残り数である7体が算出されて、当該7体のキャラクタをランキングに基づいて特定するようにしてもよい。
【0098】
(4) 上記実施形態においては、抽選対象となる複数種類のキャラクタが特定数未満である場合に、オススメ選択を行うことができず、抽選対象となる複数種類のキャラクタが特定数以上である場合にオススメ選択を行うことができる例について説明した。しかし、オススメ選択は、抽選対象となる複数種類のキャラクタのうちユーザ未所有のキャラクタ数が特定数未満である場合に、オススメ選択を行うことができず、ユーザ未所有のキャラクタ数が特定数以上である場合にオススメ選択を行うことができるようにしてもよい。例えば、複数種類のキャラクタの数が特定数(例えば17体)以上であっても、ユーザ未所有のキャラクタ数が特定数未満となる場合には、オススメ選択を行うことができないようにしてもよい。また、特定数は、オススメ選択において特定されるオブジェクト数にかかわらない数であるが、オススメ選択において特定されるオブジェクト数と同じ数(例えば、10)、あるいは当該オブジェクト数よりも多い数(例えば17)等であってもよい。
【0099】
(5) 上記実施形態においては、
図6(b)のステップS03~S07で示したように、オススメ選択操作毎に、使用率に基づくオススメ選択時(例えば、奇数回目の操作)か勝率に基づくオススメ選択時(例えば、偶数回目の操作)か、および、属性の選択の有無に応じた10体のキャラクタを特定する例について説明した。しかし、最初のオススメ選択操作時に、例えば、全属性・ハード・クレー・グラス各々の使用率・勝率に基づく計8通りの上位10体を特定し、これらを特定可能な情報をユーザ端末100に送信するものであってもよい。この場合、ユーザ端末100においては、以降のオススメ選択操作時にはすでに受信している情報に基づき特定される10体のキャラクタを表示するようにし、抽選操作を行ったときにはそのタイミングで表示されている10体のキャラクタを特定可能な情報をサーバ200側に送信し、サーバ200側において当該10体のキャラクタからユーザに付与するキャラクタを決定するようにしてもよい。
【0100】
また、上記実施形態における選択抽選時には、サーバ200側においてオススメする所定数のオブジェクトを特定する例について説明したが、これに限らず、生成したランキングを特定可能なランキング情報をユーザ端末100に送信し、ユーザ端末100側においてランキング情報に基づいて選択抽選時においてオススメする所定数のオブジェクトを特定するようにしてもよい。この場合、ユーザ端末100においては、オススメ選択操作時にはすでに受信しているランキング情報に基づき10体のキャラクタを特定して表示するようにし、抽選操作を行ったときにはそのタイミングで表示されている10体のキャラクタを特定可能な情報をサーバ200側に送信し、サーバ200側において当該10体のキャラクタからユーザに付与するキャラクタを決定するようにしてもよい。
【0101】
(6) 上記実施形態においては、利用情報に基づいてキャラクタ毎の使用率や勝率を算出して、使用率や勝率に基づくランキングを生成する例を説明した。しかし、所定数のオブジェクトを特定する際に用いるランキングは、使用率や勝率などの項目に基づくものに限らず、他の項目(例えば、総得点数、得点率、スーパーショットの決定率、キャラクタの所有率など)に基づくものであってもよい。例えば、ユーザ端末100から送信される利用情報に、キャラクタ毎に当該キャラクタを用いて獲得した得点を特定可能な情報を含めて、サーバ200側においては、当該利用情報に基づいてキャラクタ毎の総得点数や得点率、スーパーショットの決定率を算出して、総得点数や得点率、スーパーショットの決定率に基づくランキングを生成して、所定数のオブジェクトを特定するようにしてもよい。
【0102】
(7) 上記実施形態における選択抽選は、例えば、ゲームを進行させたことにより特定の条件(例えば、ゲームイベントにおいて上位にランクインすること、レベルが10アップすることなど)を満たした場合に実行可能となる抽選であってもよく、また、所定期間が経過した場合(例えば、1か月経過毎)に実行可能となる抽選であってもよい。
【0103】
(8) 上記実施形態における選択抽選において抽選対象となる複数種類のキャラクタは、ノーマル抽選において抽選対象となる複数種類のキャラクタと同じであってもよく、ノーマル抽選において抽選対象となる複数種類のキャラクタと異なるものであってもよい。例えば、選択抽選において抽選対象となる複数種類のキャラクタは、ノーマル抽選において抽選対象となってから所定期間(例えば、リリースされてから1年)経過したキャラクタであってもよく、また、ノーマル抽選において抽選対象となる複数種類のキャラクタのうちレア度が高いキャラクタであってもよい。
【0104】
(9) 上記実施形態においては、属性についてハード、クレー、グラスの例について説明した。しかし、火、水、風、土、木、光、闇などを属性として用いてもよいし、戦士、魔法使い、僧侶、賢者等の職業の種類を属性として用いてもよく、剣、槍、弓、大剣などの武器の種類を属性として用いてもよい。属性はこれらに限られず適宜設定される。
【0105】
〔付記事項〕
本発明の一側面に係る内容を列記すると以下のとおりである。
【0106】
(項目1):
本開示に示す一実施形態のある局面によれば、端末を用いてゲームをプレイするユーザに対して、当該ゲームに利用可能なオブジェクトを付与する情報処理装置であって、複数のユーザ各々の端末においてゲームを進行可能とする進行手段と、複数種類のオブジェクトのうち前記複数のユーザ各々がゲームに利用したオブジェクトに関する利用情報を蓄積する蓄積手段と、前記蓄積手段により蓄積された利用情報に基づいて、前記複数種類のオブジェクト間で比較するための指標を生成する生成手段(例えば、S02)と、いずれかの所定のユーザが所有する端末への第1の操作に応じて前記複数種類のオブジェクトのうちから前記指標に基づいて所定数のオブジェクトを特定するための処理を行う特定処理手段(例えば、S03、S06、S07)と、特定された前記所定数のオブジェクトのうちから前記所定のユーザに付与するオブジェクトを決定する決定手段(例えば、S10)とを備える。
【0107】
(項目2):
(付記1)において、前記複数種類のオブジェクトの各々には、複数種類の属性のうちの少なくともいずれかの属性が対応付けられており、前記第1の操作は、前記複数種類の属性のうちのいずれかを特定するための操作(例えば、S04)を含み、前記特定処理手段は、前記複数種類のオブジェクトのうち前記第1の操作から特定される属性のオブジェクトから、前記指標に基づいて前記所定数のオブジェクトを特定するための処理を行う(例えば、S07)。
【0108】
(項目3):
(付記1)または(付記2)において、前記端末は、前記第1の操作と、複数種類のオブジェクトのうちから前記所定数と同じ数のオブジェクトをユーザが選択するための第2の操作とを含む複数種類の操作を受け付け可能であり、前記第2の操作により選択された前記所定数のオブジェクトを特定するための特定情報を送信可能であり(例えば、S05)、前記決定手段は、前記特定情報に基づいて特定された前記所定数のオブジェクトのうちから前記所定のユーザに付与するオブジェクトを決定可能である(例えば、S08)。
【0109】
(項目4):
(付記1)から(付記3)のいずれかにおいて、前記特定処理手段は、前記指標に基づいて前記所定数のオブジェクトを特定するための処理を、前記複数種類のオブジェクトが特定数未満である場合には行わず、前記複数種類のオブジェクトが前記特定数以上である場合に行うことが可能である。
【0110】
(項目5):
(付記1)から(付記4)のいずれかにおいて、前記決定手段は、前記所定のユーザに付与するオブジェクトを、前記指標に基づいて決定する。
【0111】
(項目6):
(付記1)から(付記5)のいずれかにおいて、前記特定処理手段により特定された前記所定数のオブジェクトを前記所定のユーザが特定可能となる態様で前記端末に表示させるための処理を行う表示処理手段を備える。
【0112】
(項目7):
(付記1)から(付記6)のいずれかにおいて、前記特定処理手段は、前記複数種類のオブジェクトのうち前記所定のユーザに付与されていないオブジェクトから、前記指標に基づいて前記所定数のオブジェクトを特定するための処理を行う。
【0113】
(項目8):
(付記1)から(付記7)のいずれかにおいて、前記利用情報は、ゲームに利用したオブジェクトをユーザが当該ゲームを行うに際して利用している利用頻度を特定可能となる情報を含み、前記指標は、前記複数種類のオブジェクト各々の利用頻度の高低に基づく順位を含む。
【0114】
(項目9):
(付記1)から(付記8)のいずれかにおいて、前記利用情報は、ゲームに利用したオブジェクトにより当該ゲームの結果がユーザにとって有利な結果となった有利結果頻度を特定可能となる情報を含み、前記指標は、前記複数種類のオブジェクト各々の有利結果頻度の高低に基づく順位を含む。
【0115】
(項目10):
本開示に示す一実施形態のある局面によれば、プロセッサ、メモリ、入力部、および表示部を備える端末において実行されるプログラムであって、前記プロセッサに、ゲームの進行を制御するステップと、複数種類のオブジェクトのうちユーザがゲームに利用したオブジェクトに関する利用情報を情報処理装置に送信するステップとを実行させ、前記情報処理装置は、前記ユーザを含む複数のユーザ各々からの利用情報に基づいて前記複数種類のオブジェクト間で比較するための指標を生成し(例えば、S02)、いずれかの所定のユーザが所有する端末への第1の操作に応じて前記複数種類のオブジェクトのうちから前記指標に基づいて所定数のオブジェクトを特定するための処理を行い、前記プロセッサに、前記第1の操作に応じて前記情報処理装置による前記処理が行われることに伴って特定される所定数のオブジェクトを表示するステップ(例えば、S03、S06、S07)と、前記第1の操作とは異なる操作に応じて、前記所定数のオブジェクトのうちから当該ユーザに付与するオブジェクトとして決定されたオブジェクトを表示するステップ(例えば、S10)とを実行させる。
【0116】
(項目11):
(付記10)において、前記指標は、前記複数種類のオブジェクト各々の所定項目についての頻度の高低に基づく順位を含み、前記プロセッサに、前記所定数のオブジェクトが、前記所定項目についての頻度の高低に基づいて特定される旨を報知するステップを実行させる。
【0117】
(項目12): 本開示に示す一実施形態のある局面によれば、端末を用いてゲームをプレイするユーザに対して、当該ゲームに利用可能なオブジェクトを付与する情報処理装置において実行される方法であって、前記情報処理装置が複数のユーザ各々の端末においてゲームを進行可能とする進行するステップと、複数種類のオブジェクトのうち前記複数のユーザ各々がゲームに利用したオブジェクトに関する利用情報を蓄積するステップと、蓄積された利用情報に基づいて、前記複数種類のオブジェクト間で比較するための指標を生成するステップ(例えば、S02)と、いずれかの所定のユーザが所有する端末への第1の操作に応じて前記複数種類のオブジェクトのうちから前記指標に基づいて所定数のオブジェクトを特定するための処理を行うステップ(例えば、S03、S06、S07)と、特定された前記所定数のオブジェクトのうちから前記所定のユーザに付与するオブジェクトを決定するステップ(例えば、S10)とを備える。
【0118】
〔ソフトウェアによる実現例〕
制御部210の制御ブロック(特に、抽選実行部212)、ならびに、制御部110の制御ブロック(特に、抽選部115、判定部116、オブジェクト管理部117およびゲーム進行部118)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0119】
後者の場合、制御部210または制御部110、もしくはその両方を備えた情報処理装置は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0120】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0121】
1 ゲームシステム、2 ネットワーク、10,20 プロセッサ、11,21 メモリ、12,22 ストレージ、13,23 通信IF(操作部)、14,24 入出力IF(操作部)、15 タッチスクリーン(表示部、操作部)、17 カメラ(操作部)、18 測距センサ(操作部)、100 ユーザ端末(情報処理装置)、110,210 制御部、115 抽選部、116 判定部、117 オブジェクト管理部、118 ゲーム進行部、120,220 記憶部、131,231 ゲームプログラム、132 ゲーム情報、133 ユーザ情報、151 入力部(操作部)、152 表示部、200 サーバ、212 抽選実行部、213 更新部、214 初期化処理部、215 ゲーム媒体付与部、1010 物体、1020 コントローラ(操作部)、1030 記憶媒体