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特開2022-106139情報通信システム及び情報処理プログラム
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  • 特開-情報通信システム及び情報処理プログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022106139
(43)【公開日】2022-07-19
(54)【発明の名称】情報通信システム及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   H04M 11/00 20060101AFI20220711BHJP
   G06F 13/00 20060101ALI20220711BHJP
【FI】
H04M11/00 302
G06F13/00 650A
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021000925
(22)【出願日】2021-01-06
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVASCRIPT
(71)【出願人】
【識別番号】520183601
【氏名又は名称】株式会社プランニングエン
(74)【代理人】
【識別番号】100090697
【弁理士】
【氏名又は名称】中前 富士男
(74)【代理人】
【識別番号】100176142
【弁理士】
【氏名又は名称】清井 洋平
(74)【代理人】
【識別番号】100127155
【氏名又は名称】来田 義弘
(72)【発明者】
【氏名】大庭 和史
(72)【発明者】
【氏名】角保 延寿
(72)【発明者】
【氏名】三反 陽介
【テーマコード(参考)】
5B084
5K201
【Fターム(参考)】
5B084AA01
5B084AA02
5B084AA14
5B084AB06
5B084AB14
5B084AB30
5B084BA08
5B084BB03
5B084DA15
5B084DB01
5B084DC02
5B084DC03
5K201BC01
5K201CA06
5K201CB06
5K201EA05
5K201EC06
5K201ED05
5K201ED07
5K201EE03
5K201EF07
(57)【要約】
【課題】双方向通信用のURLを不特定人が知り得る状況でも、該当のURLにアクセスした端末が、双方向通信したい端末と安定的にリアルタイムな双方向通信を行えるようにする情報通信システム及びそれに用いられる情報処理プログラムを提供する。
【解決手段】呼出端末及び待受端末に、音声データ又は画像音声データのリアルタイムな双方向通信を行わせる情報通信システム10において、呼出端末にアクセスさせる呼出用URL、並びに、待受端末にアクセスさせる待受用URLを、対応関係と共に記憶するURL管理手段20と、待受端末が待受用URLにアクセスしている状態で、待受用URLに対応する呼出用URLへのアクセスを検出して、待受端末及び呼出端末を双方向通信可能な状態にする通信確立手段21と、呼出端末に対し双方向通信可能となった待受端末に、待受端末の使用者を呼出す呼出し動作を行わせる呼出指示手段22とを備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
呼出端末及び待受端末に、音声データ又は画像音声データのリアルタイムな双方向通信を行わせる情報通信システムにおいて、
前記呼出端末にアクセスさせる呼出用URL、並びに、前記待受端末にアクセスさせる待受用URLを、該呼出用URL及び該待受用URLの対応関係と共に記憶するURL管理手段と、
前記待受端末が前記待受用URLにアクセスしている状態で、該待受用URLに対応する前記呼出用URLへのアクセスを検出して、該待受端末及び該呼出用URLへアクセスした前記呼出端末を双方向通信可能な状態にする通信確立手段と、
前記呼出端末に対し双方向通信可能となった前記待受端末に、該待受端末の使用者を呼出す呼出し動作を行わせる呼出指示手段とを備えることを特徴とする情報通信システム。
【請求項2】
請求項1記載の情報通信システムにおいて、前記呼出し動作は、音を鳴らす動作であることを特徴とする情報通信システム。
【請求項3】
請求項1又は2記載の情報通信システムにおいて、前記呼出指示手段は、前記待受端末に対し双方向通信可能な状態となった前記呼出端末からの前記呼出し動作の要求を検出して、前記待受端末に該呼出し動作をさせることを特徴とする情報通信システム。
【請求項4】
呼出端末及び待受端末に、少なくとも音声を含むデータのリアルタイムな双方向通信を行わせるために、コンピュータを、
前記待受端末が待受用URLにアクセスしている状態で、該待受用URLに対応する呼出用URLへのアクセスを検出して、該待受端末及び該呼出用URLへアクセスした前記呼出端末を双方向通信可能な状態にする通信確立手段と、
前記呼出端末に対し双方向通信可能となった前記待受端末に、該待受端末の使用者を呼出す呼出し動作を行わせる呼出指示手段として機能させることを特徴とする情報処理プログラム。
【請求項5】
請求項4記載の情報処理プログラムにおいて、前記呼出し動作は、音を鳴らす動作であることを特徴とする情報処理プログラム。
【請求項6】
請求項4又は5記載の情報処理プログラムにおいて、前記呼出指示手段は、前記待受端末に対し双方向通信可能な状態となった前記呼出端末からの前記呼出し動作の要求を検出して、前記待受端末に該呼出し動作をさせることを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、音声データ又は画像音声データのリアルタイムな双方向通信を端末間で行わせる情報通信システム及びそれに用いられる情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
複数の端末が、インターネット等の通信回線を介して音声データ又は画像音声データをリアルタイムに双方向通信できるようにすることによって、遠隔での打合せやオンライン授業等が可能となる(特許文献1参照)。
遠隔での打合せは、例えば、参加者が、予め伝えられていたURLに端末からアクセス(接続)することによりなせるようになる。参加者は、通常、打合せ日時を事前に通知されているので、その日時に予め伝えられていたURLへアクセスすれば、打合せに参加できる。
【0003】
これに対し、特定の人Pと、人Pにとって面識の無い人Qが通信回線を介して端末間で会話したい場合、人Pは人Qのみに双方向通信用のURLを事前に伝えることができない。そのため、人Pは双方向通信用のURLをインターネット等で公開する必要がある。人Qは、公開されているURLに端末を用いてアクセスすれば、人Pと双方向通信可能な状態となる。ここで、人Pは、例えば、インターネットで自身の店舗の商品を紹介している人であり、人Qはインターネット経由でその店舗の商品を閲覧中に商品について質問したい人である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-198078号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、人Qが該当のURLにアクセスして、人Pと双方向通信可能な状態となっても、人Pが同時期に端末をURLにアクセスさせなければ、人Qは人Pと会話できないという問題がある。
また、双方向通信用のURLは公開されていることから、人Qが人Pと双方向通信可能な状態で、人P、Q以外の人Rが人Pと会話をするために、該当のURLにアクセスすると、人Q、Rが通信回線を介して接続されて双方向通信できる状態となり、混乱を招くこととなる。
【0006】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので、双方向通信用のURLを不特定人が知り得る状況でも、該当のURLにアクセスした端末が、双方向通信したい端末と安定的にリアルタイムな双方向通信を行えるようにする情報通信システム及びそれに用いられる情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的に沿う第1の発明に係る情報通信システムは、呼出端末及び待受端末に、音声データ又は画像音声データのリアルタイムな双方向通信を行わせる情報通信システムにおいて、前記呼出端末にアクセスさせる呼出用URL、並びに、前記待受端末にアクセスさせる待受用URLを、該呼出用URL及び該待受用URLの対応関係と共に記憶するURL管理手段と、前記待受端末が前記待受用URLにアクセスしている状態で、該待受用URLに対応する前記呼出用URLへのアクセスを検出して、該待受端末及び該呼出用URLへアクセスした前記呼出端末を双方向通信可能な状態にする通信確立手段と、前記呼出端末に対し双方向通信可能となった前記待受端末に、該待受端末の使用者を呼出す呼出し動作を行わせる呼出指示手段とを備える。
【0008】
前記目的に沿う第2の発明に係る情報処理プログラムは、呼出端末及び待受端末に、少なくとも音声を含むデータのリアルタイムな双方向通信を行わせるために、コンピュータを、前記待受端末が待受用URLにアクセスしている状態で、該待受用URLに対応する呼出用URLへのアクセスを検出して、該待受端末及び該呼出用URLへアクセスした前記呼出端末を双方向通信可能な状態にする通信確立手段と、前記呼出端末に対し双方向通信可能となった前記待受端末に、該待受端末の使用者を呼出す呼出し動作を行わせる呼出指示手段として機能させる。
【発明の効果】
【0009】
第1の発明に係る情報通信システム、及び、第2の発明に係る情報処理プログラムによれば、待受端末が待受用URLにアクセスしている状態で、待受用URLに対応する呼出用URLへのアクセスを検出して、待受端末及び呼出用URLへアクセスした呼出端末を双方向通信可能な状態にし、呼出端末に対し双方向通信可能となった待受端末に、待受端末の使用者を呼出す呼出し動作を行わせるので、第1の発明に係る情報通信システム及び第2の発明に係る情報処理プログラムは、呼出用URLを不特定人が知り得る状況にしても、呼出用URLにアクセスした呼出端末が、双方向通信したい待受端末と安定的にリアルタイムな双方向通信を行えるようにすることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施の形態に係る情報通信システム、呼出端末及び待受端末の接続を示す説明図である。
図2】同情報通信システムの説明図である。
図3】呼出用URL及び待受用URLの関係を示す説明図である。
図4】呼出用URL及び待受用URLの双方向通信までの手順を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
図1図2に示すように、本発明の一実施の形態に係る情報通信システム10は、呼出端末11、12、13、14、15及び待受端末16、17に、画像音声データのリアルタイムな双方向通信を行わせるシステムである。以下、詳細に説明する。
【0012】
情報通信システム10は、図1図2に示すように、通信回線(本実施の形態では、インターネット回線)W経由で、呼出端末11、12、13、14、15及び待受端末16、17に接続されたサーバであり、CPU18及び記憶装置19に加えて通信用等の各種デバイスを具備している。呼出端末11、12、13、14、15及び待受端末16、17はインターネット通信が可能な情報端末であればよく、例えば、デスクトップ型やノート型のパーソナルコンピュータ、及び、スマートフォンが呼出端末11、12、13、14、15及び待受端末16、17として利用できる。
【0013】
記憶装置19には、図2に示すように、呼出端末11、12、13、14、15及び待受端末16、17にリアルタイムな双方向通信を行わせるための各種処理を行う情報処理プログラム(ソフトウェア)50が格納されている。
本実施の形態では、情報処理プログラム50がJavaScript等によって構成され、JavaScriptの実行環境としてNode.jsが、Node.jsのフレームワークとしてexpressがそれぞれ採用されている。
【0014】
記憶装置19には、情報処理プログラム50の他に、呼出端末11、12、13、14、15にアクセスさせる呼出用URL116、117、並びに、待受端末16、17にアクセスさせる待受用URL216、217が格納されている(図3参照)。Nを2以上の自然数として、図3に示すように、N個の呼出用URL116、117及びN個の待受用URL216、217が存在する。
【0015】
呼出用URL116及び待受用URL216は待受端末16に対応し、呼出用URL117及び待受用URL217は待受端末17に対応する。従って、呼出用URL116が待受用URL216に対応し、呼出用URL117が待受用URL217に対応している。対となる呼出用URL116及び待受用URL216は共通のサブアドレス”shop1”を含み、対となる呼出用URL117及び待受用URL217は共通のサブアドレス”shop2”を含むようにして、呼出用URL116及び待受用URL216の対応関係、並びに、呼出用URL117及び待受用URL217の対応関係を形成している。
【0016】
本実施の形態では、図2に示すように、記憶装置19の一部が、呼出用URL116、117及び待受用URL216、217を、呼出用URL116、117及び待受用URL216、217の対応関係と共に記憶するURL管理手段20として機能する。
呼出用URL116には、図3に示すように、呼出用URL116にアクセスした呼出端末11、12、13、14、15の画面に表示させるウェブページが関連付けられ、待受用URL216には、待受用URL216にアクセスした待受端末16の画面に表示させるウェブページが関連付けられている。この点、呼出用URL117、待受用URL217及び待受端末17の関係においても同様である。
【0017】
新たな待受端末が情報通信システム10を利用して呼出端末11、12、13、14、15と双方向通信可能にするには、情報通信システム10の運用者が、新たな待受端末に対応する対となる呼出用URL及び待受用URLを決定して、これらを記憶装置19に追加し、追加した呼出用URL及び待受用URLを、該当の待受端末の使用者に通知する。
【0018】
新たな待受端末の使用者は、例えば、通知された呼出用URLを自身のウェブページのアイコン釦に関連付け、待受端末を通知された待受用URLに接続した状態にする。このようにすることで、待受端末の使用者は、該当のアイコン釦をクリックして呼出用URLにアクセスした呼出端末の使用者と、通信回線W経由のテレビ電話が可能な環境が整ったことになる。なお、呼出用URLを二次元コード化等することも可能であることは言うまでも無い。
【0019】
また、対となる呼出用URL116及び待受用URL216と、対となる呼出用URL117及び待受用URL217とには、httpで使用される80番ポート以外の通信ポートα1、α2(例えば、3000番ポート及び3001番ポート)がそれぞれ紐づけられている。そのため、待受端末16が待受用URL216へのアクセスを試みると(呼出端末11、12、13、14、15が呼出用URL116へのアクセスを試みた場合も同じ)、通信ポートα1経由で情報通信システム10に接続要求がなされる。
【0020】
同様に、待受端末17が待受用URL217へのアクセスを試みると(呼出端末11、12、13、14、15が呼出用URL117へのアクセスを試みた場合も同じ)、通信ポートα2経由で情報通信システム10に接続要求がなされる。このように異なる通信ポートを対となる呼出用URL及び待受用URLごとに割り当てることによって、例えば、不正アクセスが見受けられた際に、情報通信システム10に使用しているファイアーウォールに該当の通信ポートからの侵入を停止させることができる。
【0021】
これに加えて、本実施の形態では、図3に示すように、対となる呼出用URL116及び待受用URL216に対応するサブアドレス”shop1”下と、対となる呼出用URL117及び待受用URL217に対応するサブアドレス”shop2”下とに、それぞれ各種処理を担うJavaScriptUIライブラリのapp.jsを格納していることから、各app.jsが対応する通信ポートからの接続要求に反応して動作するように設計することもできる。
【0022】
また、情報処理プログラム50は、コンピュータの一例であるサーバを、待受端末16及び呼出端末11を双方向通信可能な状態にする通信確立手段21と、呼出端末11に対し双方向通信可能となった待受端末16に、待受端末16の使用者を呼出す呼出し動作を行わせる呼出指示手段22として機能させる。以下、待受端末16の使用者と呼出端末11の使用者とがテレビ電話を行うまでの手順について説明する。なお、ここでは、説明を容易にするため、待受端末16及び呼出端末11のみについて説明するが、待受端末16及び呼出端末12、13、14、15、並びに、待受端末17及び呼出端末11、12、13、14、15に対しても同様の手順となる。
【0023】
まず、情報通信システム10は、図4に示すように、必要なモジュール(本実施の形態では、Socket.IOモジュールを含む)を読み込み(ステップS1)、呼出用URL116、117及び待受用URL216、217へのアクセスに対応可能な待機状態となる(ステップS2)。
【0024】
次に、待受端末16は、待受端末16の使用者によるブラウザでのマニュアル操作により、待受用URL216にアクセスする(ステップS3)。待受用URL216へのアクセスによって、待受端末16は、自動的に、必要なモジュールの読み込み処理(ステップS4)及び情報通信システム10への接続処理(ステップS5)を順次行う。これにより、情報通信システム10において、通信確立手段21は、待受端末16が待受用URL216にアクセスしていることを検出する。
【0025】
この状態で、呼出端末11の使用者が、呼出端末11のブラウザによるマニュアル操作により、呼出端末URL116にアクセスすると(ステップS6)、呼出端末11は、必要なモジュールの読み込み処理(ステップS7)及び情報通信システム10への接続処理(ステップS8)を順に行う。これにより、通信確立手段21は、呼出端末11による呼出用URL116へのアクセスを検出し、待受端末16と呼出端末11の接続を確立して、待受端末16及び呼出端末11をP2P(ペア・トゥ・ペア)により双方向通信可能な状態にする(ステップSS9)。
【0026】
従って、通信確立手段21は、待受端末16が待受用URL216にアクセスしている状態で、待受用URL216に対応する呼出用URL116へのアクセスを検出して、待受端末16と呼出用URL116へアクセスした呼出端末11とを双方向通信可能な状態にする。
その後、情報通信システム10において、呼出指示手段22が、呼出端末11に対し双方向通信可能な状態となった待受端末16に、呼出し動作を行わせるための処理を行う。
【0027】
ここで、呼出端末11は、ステップS8において、情報通信システム10への接続処理を行うと共に、待受端末16に呼出し動作を行わせるための要求をしている。そのため、呼出指示手段22は、呼出端末11(即ち、待受端末16に対し双方向通信可能な状態となった呼出端末11)からの呼出し動作の要求を検出して、待受端末16に対し、待受端末16に呼出し動作をさせるための呼出しイベントを送信する(ステップS10)。
【0028】
これは、呼出端末11からの呼出し動作の要求を検出しないで呼出指示手段22が呼出しイベントを送信するのに比べ、待受端末16で呼出し動作を行っている際に、呼出端末11が、電源オフ等により、待受端末16と双方向通信できない状態になっているのを防げるためである。
情報通信システム10にとっては、呼出しイベントの送信が、待受端末16及び呼出端末11の双方向通信に関連する最後の処理となり、以降は、待受端末16及び呼出端末11間で双方向通信の処理がなされる。このような設計にすることによって、情報通信システム10の負担を軽減している。
【0029】
本実施の形態では、呼出し動作が音を鳴らす動作であり、待受端末16は、情報通信システム10への接続処理を行った後、待受端末16にて音を鳴らすためのライブラリであるHowler.jsのインスタンスを作成する(ステップS11)。
Howler.jsのインスタンスを作成した待受端末16は、情報通信システム10から呼出しイベントを受信して、Howler.jsのインスタンスのplayメソッドを実行して、音(本実施の形態では、呼び鈴の音)を鳴らす(ステップS12)。
【0030】
音が鳴っている待受端末16において、待受端末16の使用者が特定の操作(例えば、画面上のアイコン釦をクリック)をすると、音が止まり、呼出端末11の画面上に待受端末16で応答があった旨を知らせる画像を表示し、呼出端末11の使用者が呼出端末11で特定の操作(例えば、画面上のアイコン釦をクリック)をすれば、待受端末16の使用者と呼出端末11の使用者がそれぞれの端末のカメラ、マイク及びスピーカを利用したテレビ電話を行える状態となる(ステップS13)。
【0031】
ここで、待受端末16及び呼出端末11の双方向通信はリアルタイムWebによるものであり、待受端末16及び呼出端末11は円滑な情報通信を行うことができる。
待受端末16及び呼出端末11の双方向通信可能な状態は、待受端末16又は呼出端末11で、通信を切断するための操作がなされたり、ブラウザを閉じる操作がなされたり、電源がオフにされたりするまで継続される。
【0032】
一方、待受端末16の使用者が特定の操作を行わず、待受端末16が予め定められた時間音を鳴らし続けると、待受端末16は、音(呼出し動作)を停止し、呼出端末11に待受端末16へのメッセージを残すための画面を表示させる。
また、待受端末16の使用者と呼出端末11の使用者が双方向通信可能な状態となっている最中に、呼出端末11とは別の呼出端末12が、呼出用URL116にアクセスした場合、呼出端末12がステップS6、S7、S8を順次行い、情報通信システム10が待受端末16に対し呼出しイベントを送信するが、待受端末16は、音を鳴らさず、呼出端末12にメッセージを残すための画面を表示させる。
【0033】
ここまで説明したように、待受端末16の使用者に、不特定人に公開する呼出用URL116と、呼出用URL116に双方向通信可能な非公開の待受用URL216を与える仕組みとすることにより、待受端末16の使用者は、不特定人とテレビ電話が可能となり、不特定人は、待受端末16の使用者とのみテレビ電話ができ、しかもテレビ電話の内容を他人に見られることがない。
【0034】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、上記した形態に限定されるものでなく、要旨を逸脱しない条件の変更等は全て本発明の適用範囲である。
例えば、情報通信システムは、呼出端末及び待受端末に、音声データのリアルタイムな双方向通信を行わせるものであってもよい。この場合、呼出端末の使用者及び待受端末の使用者は音声のみのやり取り、即ち、会話のみが可能である。
また、呼出し動作は音を鳴らす動作に限定されず、例えば、視覚的に呼出しを知らせるフラッシュであってもよい。
【0035】
待受端末及び呼出端末の双方向通信はP2Pに限定されず、サーバクライアント方式であってもよい。但し、サーバクライアント方式はP2Pに比べて、情報通信システム(サーバ)の負担が大きくなる。
そして、呼出指示手段は、呼出端末及び待受端末を双方向通信可能な状態にした後、呼出端末からの呼出し動作の要求を検出することなく、待受端末に呼出し動作を行わせるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0036】
10:情報通信システム、11、12、13、14、15:呼出端末、16、17:待受端末、18:CPU、19:記憶装置、20:URL管理手段、21:通信確立手段、22:呼出指示手段、50:情報処理プログラム、116、117:呼出用URL、216、217:待受用URL、W:通信回線
図1
図2
図3
図4