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特開2022-106141超高精細カラーフィルタ用フォトマスクおよび露光方法
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  • 特開-超高精細カラーフィルタ用フォトマスクおよび露光方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022106141
(43)【公開日】2022-07-19
(54)【発明の名称】超高精細カラーフィルタ用フォトマスクおよび露光方法
(51)【国際特許分類】
   G03F 1/00 20120101AFI20220711BHJP
   G03F 7/20 20060101ALI20220711BHJP
【FI】
G03F1/00 Z
G03F7/20 501
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021000930
(22)【出願日】2021-01-06
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】凸版印刷株式会社
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 健一
【テーマコード(参考)】
2H195
2H197
【Fターム(参考)】
2H195BA03
2H195BC09
2H197CA07
2H197CA09
2H197DB37
(57)【要約】      (修正有)
【課題】現行のプロキシミティ露光装置を用いながら、1000ppi以上の高精細度カラーフィルタを作製するためのフォトマスクを提供する。
【解決手段】透光性基材1の一方の面に遮光パターン2dが形成されたフォトマスク10において、プロキシミティ方式の露光装置を用いて露光ギャップ50μm以下の条件で露光処理を行うために用いるフォトマスク10であって、透光性基材1の一方の面に遮光パターン2dが形成されたフォトマスク10において、前記遮光パターン2dの形成面に柱状のスペーサ4が形成されていることを特徴とするフォトマスク10。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
透光性基材の一方の面に遮光パターンが形成されたフォトマスクにおいて、プロキシミティ方式の露光装置を用いて露光ギャップ50μm以下の条件で露光処理を行うために用いるフォトマスクであって、透光性基材の一方の面に遮光パターンが形成されたフォトマスクにおいて、前記遮光パターンの形成面に柱状のスペーサが形成されていることを特徴とするフォトマスク。
【請求項2】
前記スペーサの高さが10μm以上40μm以下であることを特徴とする請求項1に記載のフォトマスク。
【請求項3】
前記スペーサの底面形状が円形、矩形、多角形もしくは線状のうち少なくともーつであり、その線幅が0.01mm以上10mm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のフォトマスク。
【請求項4】
前記スペーサのうち底面形状が線状であるもののライン長が100mm以下であることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載のフォトマスク。
【請求項5】
前記スペーサが基材面上1cmあたり1個以上100個以下形成されることを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載のフォトマスク。
【請求項6】
前記スペーサが酸、アルカリまたは溶剤を用いて除去可能な樹脂からなることを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載のフォトマスク。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一項に記載のフォトマスクを用いて、前記スペーサを基板にコンタクトさせて露光する露光方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
高精細カラーフィルタを作製するために高精細パターンを転写するフォトリソグラフィ工程において、超近接露光を可能にするフォトスペーサを有するフォトマスクおよびそれを用いて作製したカラーフィルタに関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置を始めとする平面型表示装置をカラー表示するために使用するカラーフィルタを透明基板上に効率よく製造する技術として、フォトリソグラフィ法により顔料分散タイプの感光性着色樹脂材料を基板に塗布、乾燥後、露光、現像、硬化して形成する方法は従来より行われている。
【0003】
一般にフォトリソグラフィ法では、光照射部分が選択的に硬化または分解する感光性の塗布材料の特性に応じて、選択的に光を透過する遮光パターンを予め形成したフォトマスクを露光装置に設置して、感光性材料を塗布した被露光基板とフォトマスクとの正確な位置合わせを行い露光する。
【0004】
前記フォトマスクとしては、平坦で無欠陥であり、高い透明性を有し、機械的強度に優れ、熱に対して低膨張の合成石英基板またはガラス基板の表面に、金属クロム等の遮光膜パターンを高精度で形成している。
【0005】
フォトマスクを通してパターン露光される被露光基板としては、大画面の表示装置に使用するカラーフィルタを例にとると、大サイズのマザーガラス基板を用い多面付けして製造することが量産上有利である。そこで、前記のカラーフィルタの製造工程では、一括露光用の大型のフォトマスクを用いて、フォトマスクと被露光基板との間に70μm~300μm程度の均一な微小間隔(露光ギャップ)を設けてパターン露光するプロキシミティ(近接)露光が行われる。
【0006】
しかし、フォトマスクに形成するパターンが微細になると、開口部(光透過部)から遮光部に光が回り込む回折の影響(回折光)により被形成物の形状精度が低下しやすくなり、これに加えてさらに露光ギャップが不均一になると、基板に形成される構造物やパターンの形状がより不均一になるという問題が生じる。
【0007】
これを解決する手段として、機械的にフォトマスクの撓みを直す露光装置の提案(例えば、下記特許文献1)や、フォトマスクのワーク側の面に物理的な突起であるフォトスペーサを備えて、露光時の露光ギャップを50μm~200μmの範囲で一定に保つ提案(下記特許文献2)がなされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2001-109160号公報
【特許文献2】特許第5211643号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、近年の平面型表示装置の表示品質は、表示内容をより自然なものに近づけるため、ますます高精細度のものが要求されるようになってきている。
【0010】
例えば現在地上波デジタル放送など映像配信の主流であるFHD(FULL HIGH DEFINITION)と呼ばれる1920×1080画素のものについて、50インチ程度の大型モニタであれば数十ppi程度の画素密度で足りるが、同じ表示品質でもスマートフォンのような携帯デバイス、例えば6インチ程度のモニタに対しては数百ppiの画素密度を要する。
【0011】
更に4K(3840×2160)や8K(7680×4320)と呼ばれるリッチなコンテンツを表示するためには、6インチモニタでそれぞれ750ppiや1500ppiといった画素密度が要求される。
【0012】
またVR(VIRTUAL REALITY)向けのHMD(HEAD MOUNT DISPLAY)用に、2インチ程度のディスプレイをレンズで拡大視する場合には、FHDでも1100ppiの画素密度が必要となる。
【0013】
例えば1058ppiの場合、ブラックマトリクス層ではパターン線幅3.5μm、8μmピッチのパターンを解像する必要があるが、前述した回折光の影響のため、露光時のマスク-被露光基板間のギャップを一定程度以下にする必要のあることが光学シミュレーションと実証実験で確認されている。
【0014】
図1は前記光学シミュレーションについて、開口3.8μmのフォトマスクで露光した際の光学強度分布シミュレーション結果と、線幅3.5μm解像に必要な分布幅及び解像に必要な光学強度の閾値の関係を示している。この結果から、開口3.8μmのマスクを露光ギャップ条件60μmで用いた場合、硬化に必要な光学強度が分布する範囲は2μm程度であり、線幅3.5μmが解像しないことが読み取れる。一方、露光ギャップ50μm以下であれば光学強度が必要な範囲まで十分に分布しており、解像することが分かる。
【0015】
そのため、上述のパターン形成の為には露光ギャップを50μm以下に制御する必要があるが、プロキシミティ露光における露光ギャップが狭くなると、フォトマスクと被露光基板の接触によるフォトマスクパターン欠損もしくは被露光基板破損の恐れがあるため、該露光条件を適用するには、露光ギャップの制御を緻密に行う必要がある。
【0016】
ところが前記特許文献1の技術では露光ギャップのばらつきが大きく、要求される露光ギャップの制御が困難である。また、前記特許文献2の技術は、露光制御時のフォトマスク自重による撓みと、それに伴う露光ギャップのばらつきを抑制するものであり、フォトマスクと基板の接触によるフォトマスクまたは基板の破損の懸念から、50μm以下での露光ギャップ制御を考慮していない。そのため、いずれも1000ppi以上の高精細カラーフィルタに対応するフォトリソグラフィプロセスを実現することができない。
【0017】
このように、1000ppi級の高精細度のカラーフィルタ製造については従来のプロキシミティ露光技術では対応できないという課題があった。
【0018】
一方、精細度を改善する手法としては、半導体デバイス向けでは主流であるステッパー方式、すなわち一回の露光領域を狭めることで解像能力を高め、これを繰り返し露光する手法も考えられるが、露光に要する時間が大幅に増大することから、表示デバイスのような大面積基板に対して適用するのは生産性の観点から適切ではないという課題があった。
【0019】
そこで、本発明は、上記のような課題に対処するためになされたものであって、現行のプロキシミティ露光装置を用いながら、1000ppi以上の高精細度カラーフィルタを作製するためのフォトマスクを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0020】
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、透光性基材の一方の面に遮光パターンが形成されたフォトマスクにおいて、プロキシミティ方式の露光装置を用いて露光ギャップ50μm以下の条件で露光処理を行うために用いるフォトマスクであって、透光性基材の一方の面に遮光パターンが形成されたフォトマスクにおいて、前記遮光パターンの形成面に柱状のスペーサが形成されていることを特徴とするフォトマスクである。
【0021】
また請求項2に記載の発明は、前記スペーサの高さが10μm以上40μm以下であることを特徴とする請求項1に記載のフォトマスクである。
【0022】
また請求項3に記載の発明は、前記スペーサの底面形状が円形、矩形、多角形もしくは線状のうち少なくともーつであり、その線幅が0.01mm以上10mm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のフォトマスクである。
【0023】
また請求項4に記載の発明は、前記スペーサのうち底面形状が線状であるもののライン長が100mm以下であることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載のフォトマスクである。
【0024】
また請求項5に記載の発明は、前記スペーサが基材面上1cmあたり1個以上100個以下形成されることを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載のフォトマスクである。
【0025】
また請求項6に記載の発明は、前記スペーサが酸、アルカリまたは溶剤を用いて除去可能な樹脂からなることを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載のフォトマスクである。
【0026】
また請求項7に記載の発明は、請求項1~6のいずれか一項に記載のフォトマスクを用いて、前記スペーサを基板にコンタクトさせて露光する露光方法である。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、スペーサをコンタクトさせて露光することにより、プロキシミティ露光の際に発生するマスクの撓みが発生しなくなり、露光ギャップのバラツキが小さくなる。
【0028】
そのため、カラーフィルタ作製のフォトリソグラフィ工程において、従来の製造設備に変更を加えることなく、大型カラーフィルタ基板に対して1000ppiを超える高精細カラーフィルタに対応したパターン転写が可能となる。
【0029】
また精細度が1000ppi以下のカラーフィルタ作製においても、被転写パターンの線幅のばらつきが抑えられ、製造工程の制御が容易になる。
【0030】
また、突起物のみを被露光基板にコンタクトさせて露光するため、マスクを基板上の未硬化レジストで汚染することがなく、被露光基板表面に付着した異物によるマスクキズの発生も抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】開口幅3.8μmのマスクを用いた際の、露光ギャップと光強度分布の関係を光学シミュレーションで導いた図である。
図2】(a)は本発明のフォトマスクの一実施例を示す部分模式構造断面図であり、(b)は該フォトマスクをリソグラフィプロセスに適用した図である。
図3】(a)~(e)は、本発明のフォトマスクの製造工程の一例を示す部分模式構成断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図2(a)は、本発明のフォトマスクの一実施例を示す部分模式構成断面図である。
【0033】
本発明のフォトマスク10は、ガラス基板等からなる透光性基板1上に、所定のパターンに配した遮光パターン2dと開口部2sとが形成されており、遮光パターン2d上に柱状スペーサ4が形成されたものである。
【0034】
柱状スペーサ4は、カラーフィルタ基板の製造工程のパターン露光において、フォトマスク10とカラーフィルタ基板20を接触させることにより、露光ギャップを均一化する役目を有しており、ガラス基板が大型化してくるとその効果を発揮できるようになる(図2(b)参照)。
【0035】
本発明のフォトマスクの作製方法について説明する。
図3(a)~(e)は、本発明のフォトマスクの製造方法の一実施例を工程順に示す部分模式構成断面図である。ここではバイナリ型フォトマスクの例を示している。
【0036】
まず、透光性基板1上に遮光層2を形成する(図3(a)参照)。
透光性基板1の材料としては、石英や合成石英などを使用することができる。また、遮光層2の材料としては、クロム、酸化クロム、窒化クロム、またはこれらの積層膜を使用することができ、成膜にあたっては、蒸着法やスパッタ法などの既存の成膜法を使用することができる。
【0037】
次に、遮光層2上に、電子線硬化型レジストを塗布し、電子線硬化樹脂層を形成し、電子ビーム描画装置を用いて所定のパターン描画を行い、現像処理を行うことによりレジストパターン3を形成する(図3(b)参照)
【0038】
また前記描画工程は、電子ビーム描画の代わりにレーザービーム描画を適用することもできる。その場合、レジストはネガ型の感光性レジストを用いる。
【0039】
次に、レジストパターン3をマスクにして遮光層2をドライエッチング等により除去し(図3(c)参照) 、レジストパターン3を剥離処理して、透光性基板1上に遮光パターン2d及び開口部2sを形成する(図3(d)参照)。
【0040】
次に、基板上に感光性樹脂層を形成して、フォトリソグラフィー法でパターニング処理を行うか、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、インクジェット法、転写法などの方法で樹脂からなる柱状スペーサ4を形成し、本発明のフォトマスク10を得る(図3(e)参照)。
【0041】
柱状スペーサ4の高さは、10~40μmとしている。この高さによって、フォトマスクとカラーフィルタ基板との露光ギャップが機械的に保たれ、回折光の影響を抑えてマスクパターンに忠実な8μmピッチでの寸法精度に優れたパターンをカラーフィルタ基盤上に転写することができるようになる。柱状スペーサ4の高さが60μm以上では高精細ブラックマトリクスの形成が難しく、柱状スペーサ4の高さが50μmではパターン形成は可能であるが、形成可能な条件のマージンがなく、基板内の仕上がりバラツキによって解像しない虞がある。
【0042】
柱状スペーサ4の底面形状は、円形、矩形、多角形もしくは線状のうち少なくともーつであり、その線幅が0.01mm~10mmとしている。パターンの密度や配置に応じてこれらの寸法を変化させ、露光ギャップをより均一に保つことが可能となる。
【0043】
また柱状スペーサは基板との接触面積を大きく保つことができ、スペーサにかかる荷重が分散するためスペーサ自体が変形し難くなることから、露光ギャップを一定に保つのに有効である。
【0044】
前記線状スペーサの長辺の大きさ最長で100mm以下であることが好ましい。これによってスペーサのカラーフィルタ基板への張り付きの発生を抑えることができる。
【0045】
柱状スペーサ4は、金属薄膜からなる遮光パターン2dを腐蝕することなく、除去及び再生可能な樹脂を用いる。
具体的には、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂などの既存の感光性樹脂、熱硬化性樹脂などを単層もしくは積層して用いることができる。更には、例えば酸性の溶液などで容易にフォトマスク上から剥離できる材料を柱状スペーサの材料として用いるのが好ましい。
【0046】
このことによって、柱状スペーサ4が露光工程の過程で破損した場合でも、破損した柱状スペーサ4を除去した後、該フォトマスク上に柱状スペーサ4を再形成することで、該フォトマスク上の他の構成要素を損なうこと無く、継続的に該フォトマスクを使用することが可能となる。
【0047】
柱状スペーサ4は、パターン露光する対向する基板に形成した感光性樹脂との接触、パターン露光後の脱離を容易にするために、撥水性を有することが好ましい。撥水性の目安として、水の接触角で定義すると70度以上、より好ましくは水の接触角が90度以上とすることにより、フォトマスクと基板上の感光性樹脂との密着を防止することができる。
【0048】
柱状スペーサに撥水性を持たせる材料として、ケイ素、フッ素のいずれか、又はケイ素及びフッ素原子を含む材料が好ましい。例えば、主鎖または側鎖に有機シリコーンを有するもので、シロキサン成分を含むシリコーン樹脂やシリコーンゴム、この他にはフッ化ビニリデン、フッ化ビニル、三フッ化エチレン等や、これらの共重合体等のフッ素樹脂などを挙げることができる。
【0049】
柱状スペーサ4の形成個数は、1cmあたり、1~100個であることが好ましい。フォトマスク及びカラーフィルタ基板の重量及びパターン露光時に、フォトマスク上のスペーサの押圧を分散させることで、柱状スペーサ1個あたりにかかる荷重を、柱状スペーサの材料の塑性変形以下にでき、柱状スペーサ4が破壊されることなく、露光ギャップを高精度に制御することができる。
【0050】
また、フォトマスク10の自重による撓みは、マスクの周辺部よりはマスクの中心部で大きくなる。そのため、柱状スペーサの形成密度をマスク外周部位よりマスク中央部位で大きくなるよう、マスクの部位により変化させると効果的である。
【0051】
例えば、柱状スペーサ4の塑性変形を生じさせない荷重としては、材料の弾性特性により異なるが、50mN以下、より好ましくは10mN以下である。また、密度2.65g/cm、厚み8mmの透光性基板1で形成したフォトマスクのサイズが730×920mmの場合、フォトマスクの重さは約14.2kgとなり、これは139Nに相当する。このとき、フォトマスクの自重によって単位面積(cm)に掛かる圧力は20.7mN/cmとなるため、柱状スペーサ一個に加わる圧力を10~50mNとするには、柱状
スペーサの形成密度は少なくとも0.5~2.5個/cmとする必要がある。
【0052】
柱状スペーサ4として底面形状が線状のパターンを配置する場合、フォトマスクとカラーフィルタ基板の間の空気を抜け易くするために、中央から外周に向けて配置する事が好ましい。
【0053】
以上の特徴を組み合わせることで、適切な露光ギャップをカラーフィルタ基板の全域にわたって保つことができ、現有設備の変更をすることなく、1000ppi対応の8μmピッチのパターニングが可能となる。
【符号の説明】
【0054】
1……透光性基板
2……遮光層
2d……遮光パターン
2s……開口部
3……レジストパターン
4……柱状スペーサ
10……フォトマスク
20……カラーフィルタ基板
図1
図2
図3