(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022106248
(43)【公開日】2022-07-19
(54)【発明の名称】シート装置
(51)【国際特許分類】
E04G 21/28 20060101AFI20220711BHJP
【FI】
E04G21/28 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021001140
(22)【出願日】2021-01-06
(71)【出願人】
【識別番号】517419445
【氏名又は名称】ヒロセ補強土株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】594047511
【氏名又は名称】ケィ・マック株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000204608
【氏名又は名称】大下産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100154405
【弁理士】
【氏名又は名称】前島 大吾
(74)【代理人】
【識別番号】100201341
【弁理士】
【氏名又は名称】畠山 順一
(74)【代理人】
【識別番号】100079005
【弁理士】
【氏名又は名称】宇高 克己
(72)【発明者】
【氏名】小林 圭司
(72)【発明者】
【氏名】八木 利浩
(72)【発明者】
【氏名】益田 栄壮
(57)【要約】
【課題】屋根に被せる作業が簡単で、保存も簡単で、屋根を覆ったシートの取付が簡単で、コストが低廉なシート装置を提供する。
【解決手段】フレキシブルシートと前記シートより剛性が大きな板体とを具備してなるシート装置であって、前記板体が前記フレキシブルシートの端縁に沿って前記フレキシブルシートに一体的に設けられてなり、前記板体の長手方向の長さは前記フレキシブルシートの端縁における長さより短い。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレキシブルシートと、前記シートより剛性が大きな板体とを具備してなるシート装置であって、
前記板体が前記フレキシブルシートの端縁に沿って前記フレキシブルシートに一体的に設けられてなり、
前記板体の長手方向の長さは前記フレキシブルシートの端縁における長さより短い
シート装置。
【請求項2】
前記フレキシブルシートの形状が略矩形である
請求項1のシート装置。
【請求項3】
前記板体は前記略矩形状のフレキシブルシートの相対する辺に沿って設けられてなる
請求項2のシート装置。
【請求項4】
前記フレキシブルシートの端縁に沿って設けられた前記板体は二つ以上有り、前記板体と前記板体との間には間隙が有る
請求項1~請求項3いずれかのシート装置。
【請求項5】
前記板体は、前記フレキシブルシートが折り畳まれた時に、該板体が飛び飛びとなるよう設けられてなる
請求項1~請求項4いずれかのシート装置。
【請求項6】
前記フレキシブルシートは奇数折り可能なように前記板体が設けられてなる
請求項1~請求項5いずれかのシート装置。
【請求項7】
前記板体は前記フレキシブルシートの角部には設けられてない
請求項1~請求項6いずれかのシート装置。
【請求項8】
前記板体は前記フレキシブルシートの角部近傍に設けられている
請求項1~請求項7いずれかのシート装置。
【請求項9】
前記板体は端縁に凹凸を有する
請求項1~請求項8いずれかのシート装置。
【請求項10】
前記板体は厚さが2mm以上である
請求項1~請求項9いずれかのシート装置。
【請求項11】
前記フレキシブルシートの角部に紐が設けられてなる
請求項1~請求項10いずれかのシート装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はシート装置に関する。
【背景技術】
【0002】
台風や大雨によって屋根が棄損した場合、雨漏りを防ぐ為に、所謂、ブルーシートが屋根に被せられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、ブルーシートで屋根を覆うと一声では謂えるものの、その作業は簡単ではない。
【0005】
本発明が解決しようとする第1の課題は、保存に大面積を要さないシート装置を提供する事である。
【0006】
本発明が解決しようとする第2の課題は、保存の為の折畳作業が簡単なシート装置を提供する事である。
【0007】
本発明が解決しようとする第3の課題は、使用に際しての作業が簡単なシート装置を提供する事である。折り畳まれているシートを開拡(展開)する作業が簡単なシート装置を提供する事である。例えば、拡げて屋根に被せる作業が簡単なシート装置を提供する事である。
【0008】
本発明が解決しようとする第4の課題は、シートの取付(固定)が簡単なシート装置を提供する事である。例えば、屋根を覆ったシートの取付(固定)が簡単なシート装置を提供する事である。
【0009】
本発明が解決しようとする第5の課題は、コストが低廉なシート装置を提供する事である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、
フレキシブルシートと、前記シートより剛性が大きな板体とを具備してなるシート装置であって、
前記板体が前記フレキシブルシートの端縁に沿って前記フレキシブルシートに一体的に設けられてなり、
前記板体の長手方向の長さは前記フレキシブルシートの端縁における長さより短い
シート装置を提案する。
【0011】
本発明は、前記シート装置であって、前記フレキシブルシートの形状が、好ましくは、略矩形であるシート装置を提案する。例えば、フレキシブルシートが長方形状であるシート装置を提案する。例えば、フレキシブルシートが正方形状であるシート装置を提案する。
【0012】
本発明は、前記シート装置であって、前記板体が前記略矩形状のフレキシブルシートの相対する辺に沿って設けられてなるシート装置を提案する。フレキシブルシートが長方形の場合、前記板体がフレキシブルシートの長辺に沿って設けられている。好ましくはフレキシブルシートの二つの長辺に沿って前記板体が設けられているが、二つの短辺に沿って前記板体が設けられていても良い。勿論、四つの辺に沿って前記板体が設けられていても良い。フレキシブルシートが正方形の場合、前記長方形の場合に準じて設けられる。
【0013】
本発明は、前記シート装置であって、前記フレキシブルシートの端縁に沿って設けられた前記板体は二つ以上有り、前記板体と前記板体との間には間隙が有るシート装置を提案する。板体が、一つの場合よりも、二つ以上有る場合の方が好ましい。この場合、板体は間を有するように設けられる事が好ましい。要するに、連結して板体が設けられるよりも、設けられた板体が不連続となるように設けられる事が好ましい。
【0014】
本発明は、前記シート装置であって、前記板体は、前記フレキシブルシートが折り畳まれた時に、該板体が飛び飛びとなるよう設けられてなるシート装置を提案する。前記シート装置はフレキシブルシートが折り畳み可能であると、保管に要するスペース(水平面での面積)が小さくて済む。前記シート装置は、例えば台風や大雨によって屋根が棄損した場合の応急処置として使用されたりする。勿論、この場合に限られるものではない。従って、例えば自治体が危機対策(防災対策)として用意しておく場合が考えられる。勿論、個人的に用意する場合も考えられる。このような場合に保管スペースが小さくて済む事は非常に好都合である。前記シート装置を折り畳む事が可能とする為には、フレキシブルシートを折り畳んだ際に、折畳線上に前記板体が設けられている事を避けなければならない。折り畳む事を考慮するだけならば、前記折畳線上で前記板体が切れておれば良い。しかし、この場合には、折り畳まれたシート装置を拡げる時に、開拡作業性が悪い。前記板体が飛び飛びとなるよう設けられていると、即ち、フレキシブルシートが折り畳まれた場合に、一つ置きに板体が設けられていると、折り畳まれたシート装置を拡げる時に、開拡(展開)作業性が良かった。折り畳まれたシート装置を開拡(展開)する時に、板体が設けられてない区画の柔軟性が高いからである。
【0015】
本発明は、前記シート装置であって、前記フレキシブルシートは奇数折り可能なように前記板体が設けられてなるシート装置を提案する。
【0016】
本発明は、前記シート装置であって、前記板体は前記フレキシブルシートの角部には設けられてないシート装置を提案する。
【0017】
本発明は、前記シート装置であって、前記板体は前記フレキシブルシートの角部近傍には設けられているシート装置を提案する。
【0018】
本発明は、前記シート装置であって、前記フレキシブルシートの角部に紐が設けられてなるシート装置を提案する。前記紐を引っ張る事によって、前記フレキシブルシートが開拡する。開拡作業性が良い。
【0019】
本発明は、前記シート装置であって、前記板体は厚さが2mm以上であるシート装置を提案する。前記板体は前記シート装置を折り畳んだり開拡する時の作業性を向上させる。しかし、そのような効果のみではない。例えば、前記板体個所を釘(鋲)打ちすれば固定される。そのような効果を奏する事も出来る。釘(鋲)打ちで固定する場合には、前記板体の厚さは薄くても差し支えが無い。しかし、釘打ちでなくても、前記シート装置は前記板体個所において2mm以上の段差が有る。従って、前記段差個所に(前記板体よりも内側個所にも跨るように)重量物を載せるのみでも、前記シート装置が風で吹き飛ばされるのを防止できる。
【0020】
本発明は、前記シート装置であって、前記板体は端縁に凹凸を有するシート装置を提案する。
【発明の効果】
【0021】
折り畳む事が出来るので、保存に大面積を要さない。保存が簡単である。
【0022】
保存の為の折畳作業が簡単である。
【0023】
使用に際しての作業が簡単である。折り畳まれているシートを開拡(展開)する作業が簡単である。例えば、屋根に被せる作業が簡単である。
【0024】
シートの取付(固定)が簡単である。例えば、屋根を覆ったシートの取付(固定)が簡単である。
【0025】
コストが低廉である。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】第1実施形態のシート装置の開拡(展開)状態での平面図
【
図2】開拡(展開)状態にある第1実施形態のシート装置の第1段階折畳後における平面図
【
図3】第2段階折畳後(全折畳終了後)での第1実施形態のシート装置の平面図
【
図4】第2実施形態のシート装置の開拡(展開)状態での平面図
【
図5】第3実施形態のシート装置の開拡(展開)状態での平面図
【
図6】第4実施形態のシート装置の開拡(展開)状態での平面図
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明はシート装置である。前記シート装置は、例えば屋根を覆う為に用いられる。雨漏りを防ぐ為に損傷した屋根を覆う為に用いられる。勿論、これに限られない。例えば、前記シート装置を地面上に置いて展開(開拡)して花見の為に用いる事も出来る。前記装置はフレキシブルシートを具備する。前記シートは、例えば、所謂、ブルーシートと謂われるシートである。勿論、これに限られない。前記シートの厚みは、例えば0.1~1mm程度である。前記数値より厚くても良い。薄くても良い。素材は、一般的には、耐水性の樹脂素材である。しかし、樹脂に限られない。場合によっては耐水性が無くても良い。前記フレキシブルシートの「フレキシブル」とは、シートが折り畳み可能で有れば良い程度の意味合いである。前記装置は板体を具備する。前記板体の剛性は前記シートの剛性より大きい。前記剛性が大きな板体(前記シートの端縁に沿って設けられた板体)は、前記シートを折り畳んだり開拡する時の作業性を向上させる。更に、例えば前記板体個所を釘(鋲)打ちすれば、前記シートは固定される。釘(鋲)打ちした場合、前記板体によって前記フレキシブルシートが確実に押圧される。すなわち、前記フレキシブルシートは密着して取り付けられる。釘打ちでなくても、前記板体個所において段差が有れば、この段差個所に跨って重量物を載せるのみでも、前記シート装置が風で吹き飛ばされるのを防止できる。前記板体の厚さは、例えば2mm以上である。上限値に格別な制約はないが、1cmも有れば十分であろう。前記板体は、例えば略長方形状である。前記板体の端縁に凹凸(ギザギザ)が形成されていると、前記段差個所に跨って重量物を載せた場合、この凹凸(ギザギザ)に前記重量物が引っ掛かって前記重量物は吹き飛ばされ難くなる。従って、前記端縁に凹凸(特に、鋭角状のギザギザ)が形成されている事は好ましい。前記ギザギサの形状は三角形状のギザギザでも、台形状のギザギザでも、四角形状のギザギザでも良い。前記板体の幅は、例えば2cm以上である。好ましくは3cm以上である。更に好ましくは4cm以上である。例えば、10cm以下である。好ましくは9cm以下である。更に好ましくは8cm以下である。前記板体の長手方向の長さは前記フレキシブルシートの端縁における長さより短い。前記板体の長さは、好ましくは、前記フレキシブルシートを折り畳んだ大きさによって決まる。好ましくは、折り畳まれた一区画の寸法の85~99%程度の長さである。100%であっても良い。折り畳まれた一区画の寸法は、例えば30~50cm程度である。前記一区画の寸法が、例えば35cmであるとすると、前記板体の長さは、これより短い寸法、例えば30cm以上で35cm未満程度である。前記板体は前記フレキシブルシートの端縁に沿って前記フレキシブルシートに一体的に設けられている。ここで、端縁に沿ってとは、前記板体の端と前記フレキシブルシートとの端とが同じである場合に限られない。前記板体の端が前記フレキシブルシートの端よりも内側(例えば、1~2cm程度の内側)であっても良い程度の意味合いである。一体的に設けられているとは、前記板体の一面(主面)全面に接着剤が塗布され、この接着剤によって前記板体全面が前記フレキシブルシートに接着されている場合に限られない。例えば、スポット的に接着されているのみでも良い。前記接着の代わりに溶着であっても良い。或いは、前記板体を前記フレキシブルシートに縫い付けるように取り付けても良い。その他の手段であっても良い。
【0028】
前記フレキシブルシートは、例えば略四角形である。好ましくは、略矩形である。例えば、長方形状である。例えば、正方形状である。ひし形であっても良い。三角形であっても良い。その他の形状であっても良い。しかし、略四角形、特に略矩形、更には略長方形状が好ましい。
【0029】
前記フレキシブルシートが略四角形の場合、好ましくは、前記板体は前記略四角形のフレキシブルシートの相対する二辺に沿って設けられる。前記板体は、前記略四角形のフレキシブルシートの一辺にのみ沿って設けられた場合でも良い。しかし、相対する二辺に沿って前記板体が設けられている方が好ましい。フレキシブルシートが長方形の場合、前記板体はフレキシブルシートの二つの長辺に沿って設けられているのが好ましい。勿論、二つの短辺に沿って設けられる場合が排除されるものではない。四辺に沿って設けられる事は好ましい。
【0030】
前記フレキシブルシートの端縁に沿って設けられた前記板体は二つ以上である事が好ましい。前記板体が二つ以上有る場合、前記板体と前記板体との間には間隙が有るのが好ましい。前記フレキシブルシートが折り畳まれた時に、該板体は飛び飛び(一つ置き)の区画に在るように設けられているのが好ましい。フレキシブルシートが折り畳み可能であると、シート装置の保管に要するスペース(水平面での面積)が小さくて済む。前記シート装置が折り畳まれる事を可能とする為には、フレキシブルシートを折り畳んだ際に、折畳線上に前記板体が存在していない事である。折り畳む事を考慮するだけならば、前記折畳線上で前記板体が切れておれば(不連続であれば)良い。しかし、この場合には、折り畳まれたシート装置を拡げる時に、開拡作業性が悪い。前記板体が飛び飛び(一つ置き)の区画に在るよう設けられていると、即ち、フレキシブルシートが折り畳まれた場合に一つ置きの区画に板体が設けられていると、折り畳まれたシート装置を拡げる時の開拡作業性が良かった。折り畳まれたシート装置を拡げる時に、板体が設けられてない区画の柔軟性(屈曲性)が高いからである。前記フレキシブルシートは奇数折り可能なように前記板体が設けられている事が好ましい。フレキシブルシートを開拡(展開)するに際しての作業性が良いからである。但し、前記フレキシブルシートが偶数折り可能な場合が排除される訳ではない。
【0031】
前記フレキシブルシートの角部、特に、四隅の位置に紐が設けられている事が好ましい。前記紐を引っ張る事によって、前記折り畳まれているフレキシブルシートが開拡する。開拡作業性が良い。特に、奇数折りで畳まれている場合には、開拡作業性が良い。
【0032】
前記板体は前記フレキシブルシートの角部近傍にも設けられている。前記板体は前記フレキシブルシートの角部には設けられてない。好ましくは、前記板体は前記フレキシブルシートの角部には設けられてない。
【0033】
前記板体の表面(主面)に凹部(又は溝)が形成されている事は好ましい。前記凹部(又は溝)の位置で釘打ちした場合、密着性が向上する。前記凹部(又は溝)が釘打ちのガイドとなり、釘打ち作業性も良い。
【0034】
フレキシブルシートの一辺の長さと同じ長さの板体(剛性に富む板体)が前記フレキシブルシート設けられている訳ではない。なぜなら、この場合は、フレキシブルシートを小さく折り畳む事が出来なくなるからである。板体が設けられたフレキシブルシートを折り畳む為には、前記板体は少なくとも折畳線上には無いようにしなければならない。前述の通り、板体は飛び飛びに設けられている事が好ましい。板体が飛び飛びに設けられたシート装置が、例えば屋根に開拡(展開)して配置され、釘打ち等によって固定された場合、板体が設けられてない端縁個所では隙間が出来易い。但し、これは、前記板体が前記フレキシブルシートの下側に在るようにシート装置が配置される場合である。このような場合には、前記板体と前記板体との間に柔軟性素材板、例えばスポンジ板が設けられていると、隙間が出来難い。前記柔軟性素材板(例えば、スポンジ板)が設けられていても、シートを折り畳む場合やシートを開拡(展開)する場合に、大きな支障は無いであろう。前記板体が前記フレキシブルシートの上側に在るように配置される場合には斯かる恐れはない。 前記フレキシブルシートで前記板体を包む事が出来る。前記板体が前記フレキシブルシートで包接された場合、その包接個所では厚さが厚くなる。すなわち、フレキシブルシートが何重かに重なる。このシートが何重かに重なった個所では、前記板体がなくても、釘打ちによって固定する事も可能になる。前記板体は前記包接を容易にする。
【0035】
以下、具体的な実施例を挙げて本発明が説明される。本発明は下記の実施例に限定されるものでは無い。
【0036】
図1は本発明の第1実施形態のシート装置の開拡(展開)状態での平面図、
図2は第1段階の折畳後での平面図、
図3は第2段階の折畳後(全折畳終了後)での平面図である。
【0037】
各図中、1はシート装置、2はフレキシブルシート、3は板体である。
【0038】
シート装置1(フレキシブルシート2)は、展開状態にあっては、長方形状である(
図1参照)。フレキシブルシート2を折り畳んだ時の一区画(区画の境界線が一点鎖線で示されている。)の一辺の長さが約37cmであったとすると、フレキシブルシート2は、長辺の長さが約(2n+1:nは整数)×37cmで、短辺の長さが約(2k+1:kはnより小さな値の整数)×37cmである。尚、フレキシブルシート2は、長辺の長さが約(2n:nは整数)×37cmで、短辺の長さが約(2k:kはnより小さな値の整数)×37cmであっても良い。しかし、本実施例では、奇数折りが可能な場合で説明される。例えば、長辺の長さが約9×37cm(約333cm)である。短辺の長さが約7×37cm(約259cm)である。
【0039】
板体3は、長さが約36.5cm、幅が約4.5cm、厚さが約4mmである。板体3はフレキシブルシート2の長辺の端縁に沿って接着されている。フレキシブルシート2を、長手方向にあっては9個に折り畳んだ時、折畳区画一つ置きに、かつ、両端には存在しないように、板体3は合計8個(一辺では合計4個。二辺で合計8個)設けられている(
図1参照)。
【0040】
4はフレキシブルシート2の四隅の位置に設けられたリングである。このリング4の各々には紐5が取り付けられている。
【0041】
上記シート装置1は、保管時にあっては、奇数折りで折り畳まれている(
図3参照)。折り畳みはW状で折り畳まれている。屏風が折り畳まれるように折り畳まれている。
図1に示された展開状態にあるフレキシブルシート2が、フレキシブルシート2の短辺に沿って(平行に)折目線が出来るように、先ず、折り畳まれる。この折り畳みはW状で折り畳まれる。そうすると、幅が約37cmで、長さが約7×37cm(約259cm)の帯状体(第1段階の折り畳みが行われた折畳体)が得られる(
図2参照)。この帯状体が、帯状体の短辺に沿って(平行に)折目線が出来るように折り畳まれる。この折り畳みもW状で折り畳まれる。そうすると、フレキシブルシート2の折畳体(一区画が約37cm×約37cmの大きさ)が得られる(
図3参照)。板体3は隣接する折畳区画に跨るようには設けられていない(予定される折目線(前記一点鎖線)上には設けられていない)から、フレキシブルシート2の折り畳みに際しては問題が無い。
【0042】
図3に示される折畳状態からフレキシブルシート2を展開(開拡)して
図1の状態にするには、紐5を対角線の延長方向に引っ張るのみで良い。極めて簡単に展開(開拡)できる。例えば、屋根の上でもフレキシブルシート2を拡げるのは容易である。屋根の上に拡げられたフレキシブルシート2は板体3個所を釘で打ち付けて固定しても良く、或いは砂袋を板体3個所に載せるのみでも固定できる。
【0043】
図4は本発明の第2実施形態のシート装置の開拡(展開)状態での平面図である。
第2実施形態にあっては、板体3がフレキシブルシート2の四辺に沿って設けられた例である。第2実施形態にあっても、フレキシブルシート2を折り畳んだ時、折畳区画一つ置きに、かつ、両端には存在しないように、板体3は設けられている(
図4参照)。その他に関しては、前記第1実施形態のシート装置と同様であるから、詳細な説明は省略される。
【0044】
図5は本発明の第3実施形態のシート装置の開拡(展開)状態での平面図である。
第3実施形態のシート装置と前記第1実施形態のシート装置とは板体3の枚数が異なる。本実施形態にあっては、区画(フレキシブルシート2を折り畳んだ場合に出来る区画)の中の長辺に沿った全ての区画に板体3が設けられている。但し、この場合、前記第1実施形態の板体3よりも長さを短くしている。第3実施形態のシート装置の板体3は、長さが約35cm、幅が約4.5cm、厚さが約4mmである。これによって、フレキシブルシート2が折り畳み可能になる。その他に関しては、前記第1実施形態のシート装置と同様であるから、詳細な説明は省略される。
但し、折り畳まれている第3実施形態のシート装置を開拡(展開)する時、フレキシブルシート2の動作性(開拡(展開)動作性)が第1実施形態のシート装置の場合よりも劣っていた。
【0045】
図6は本発明の第4実施形態のシート装置の開拡(展開)状態での平面図である。
第4実施形態のシート装置と前記第1実施形態のシート装置とは板体3の配置位置が異なるに過ぎない。すなわち、板体3が端から一区画置きに合計10個(一辺では合計5個。二辺で合計10個)設けられているに過ぎない(
図6参照)。その他に関しては、前記第1実施形態のシート装置と同様であるから、詳細な説明は省略される。
尚、通常、板体3は剛性に富む(曲げ難い)素材で構成される。この為、板体3が第3実施形態や第4実施形態の如くに設けられていると、フレキシブルシート2の短辺を巻く(巻き重ねる)事が出来ない。フレキシブルシート2の短辺を巻く(巻き重ねる)のが好ましい場合が有る。例えば、巻いた(巻き重ねた)場合、その個所では厚みが厚くなる。強度が増す。この部分を鋲等で下面の板材などに打ち付ける事が出来る。そうすると、風雨が入り込み難い。従って、板体3は第1実施形態や第2実施形態の如くに設けられている事が好ましかった。
【符号の説明】
【0046】
1 シート装置
2 フレキシブルシート
3 板体
4 リング
5 紐