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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022106288
(43)【公開日】2022-07-19
(54)【発明の名称】螺旋式注水装置
(51)【国際特許分類】
   A47J 31/46 20060101AFI20220711BHJP
   A47J 31/24 20060101ALI20220711BHJP
   A47J 31/44 20060101ALI20220711BHJP
【FI】
A47J31/46
A47J31/24
A47J31/44 190
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021207172
(22)【出願日】2021-12-21
(31)【優先権主張番号】110100384
(32)【優先日】2021-01-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】521557942
【氏名又は名称】東陞國際科技股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】特許業務法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】林致得
【テーマコード(参考)】
4B104
【Fターム(参考)】
4B104AA19
4B104BA14
4B104EA20
(57)【要約】
【課題】回転軸を介して入水する螺旋式注水装置を提供する。
【解決手段】螺旋式注水装置は、固定座と、前記固定座に軸支される回転軸管と、前記固定座に固着され、回転軸管の外壁と噛み合って前記回転軸管を連動させるモータと、前記回転軸管に連結されて連動回転し、第1ガイド構造が配置される載置枠と、前記載置枠に軸支され、前記回転軸管に垂直し、前記第1ガイド構造に平行し、中心軸線が前記回転軸管の中心軸線と交差しない往復スクリューと、前記回転軸管と前記往復スクリューとの間に介在して連結されて、前記回転軸管を前記往復スクリューに連動させる伝動歯車組と、前記往復スクリューに嵌合して噛み合い、前記回転軸管に平行な出水管及び前記第1ガイド構造に当てる第2ガイド構造を備えるナットスライダと、前記回転軸管内を挿通し、前記出水管に接続される注水ホースと、を含む。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定座と、
前記固定座に軸支される回転軸管と、
前記固定座に固着され、回転軸管の外壁と噛み合って前記回転軸管を連動させるモータと、
前記回転軸管に連結されて連動回転し、第1ガイド構造が配置される載置枠と、
前記載置枠に軸支され、前記回転軸管に垂直し、前記第1ガイド構造に平行し、中心軸線が前記回転軸管の中心軸線と交差しない往復スクリューと、
前記回転軸管と前記往復スクリューとの間に介在して連結されて、前記回転軸管を前記往復スクリューに連動させる伝動歯車組と、
前記往復スクリューに嵌合して噛み合い、前記回転軸管に平行な出水管と、前記第1ガイド構造に当てる第2ガイド構造とを備えるナットスライダと、
前記回転軸管内を挿通し、前記出水管に接続される注水ホースと、を含む、
螺旋式注水装置。
【請求項2】
前記伝動歯車組は、前記回転軸管を囲む環状傘歯と、前記往復スクリューに同軸連結される平歯車及び減速歯車とを備え、前記減速歯車は、同軸配置される傘歯車部及び平歯車部を有し、前記傘歯車部が前記環状傘歯と噛み合い、前記平歯車部が前記平歯車と噛み合う、
請求項1に記載の螺旋式注水装置。
【請求項3】
前記往復スクリューの外側壁には、回転方向が逆で互いに交差する第1ねじ溝及び第2ねじ溝が設けられている、
請求項1に記載の螺旋式注水装置。
【請求項4】
前記ナットスライダ内には、前記往復スクリューと噛み合うキーブロックが配置されている、
請求項1に記載の螺旋式注水装置。
【請求項5】
前記キーブロックは、前記ナットスライダ内に偏揺れ可能に軸支されている、
請求項4に記載の螺旋式注水装置。
【請求項6】
前記載置枠にはガイド溝が設けられ、前記出水管は、前記ガイド溝を垂直に貫通し、前記ガイド溝に沿って摺動可能に設けられている、
請求項1に記載の螺旋式注水装置。
【請求項7】
前記ガイド溝は、前記回転軸管に垂直し、前記往復スクリューに平行する、
請求項6に記載の螺旋式注水装置。
【請求項8】
前記ガイド溝は、前記回転軸管の中心軸線と交差している、
請求項7に記載の螺旋式注水装置。
【請求項9】
前記第1ガイド構造及び前記第2ガイド構造はそれぞれ平面である、
請求項1に記載の螺旋式注水装置。
【請求項10】
前記第1ガイド構造がロッドであり、前記第2ガイド構造が孔道である、
請求項1に記載の螺旋式注水装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、螺旋式注水装置に関し、特に、回転軸を介して入水する螺旋式注水装置に関する。
【背景技術】
【0002】
螺旋式注水装置は、主にコーヒー抽出機に用いられ、手でコーヒーを抽出する螺旋式注水動作を模擬し、人工抽出に比べて均一な抽出を維持することができる。従来の螺旋式注水装置は一般的にモータにより直立した回転軸を自転させるように駆動し、回転軸の下端に注水ヘッドを搭載したキャリアが設けられる。キャリアが自転すると同時に、モータはさらに注水ヘッドをキャリア上で水平に移動させるように連動するので、注水ヘッドを水平面上で螺旋経路に沿って並進させることができる。しかし、注水ヘッドは一般的にスクリューによって駆動されてキャリア上で並進することができ、スクリューは回転軸の心軸線と交差して垂直であるため、注水ヘッドの上方から注水管路を接続すると、機構の作動に干渉する可能性が高い。現在の一般的な注水管路は、キャリアの下方で注水ヘッドの側面から接続するように配置されているが、作動時に依然として外物に干渉しやすく、しかも注水ヘッドの構造は直管ではなく、その上にロック構造を設置する必要があるため、加工も比較的に容易ではない。
【0003】
これに鑑み、本発明者は、上記の従来技術の欠陥に対し、鋭意研究を重ねると共に学理の運用を組み合わせ、上記問題点を解決することに努めた結果、本発明者の改良の目標となった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、回転軸を介して入水する螺旋式注水装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る螺旋式注水装置は、固定座と、前記固定座に軸支される回転軸管と、前記固定座に固着され、回転軸管の外壁と噛み合って前記回転軸管を連動させるモータと、前記回転軸管に連結されて連動回転し、第1ガイド構造が配置される載置枠と、前記載置枠に軸支され、前記回転軸管に垂直し、前記第1ガイド構造に平行し、中心軸線が前記回転軸管の中心軸線と交差しない往復スクリューと、前記回転軸管と前記往復スクリューとの間に介在して連結されて、前記回転軸管を前記往復スクリューに連動させる伝動歯車組と、前記往復スクリューに嵌合して噛み合い、前記回転軸管に平行な出水管及び前記第1ガイド構造に当てる第2ガイド構造を備えるナットスライダと、前記回転軸管内を挿通し、前記出水管に接続される注水ホースと、を含む。
【0006】
本発明に係る螺旋式注水装置において、前記伝動歯車組は、前記回転軸管を囲む環状傘歯と、前記往復スクリューに同軸連結される平歯車及び減速歯車とを備え、前記減速歯車は、同軸配置される傘歯車部及び平歯車部を有し、前記傘歯車部が前記環状傘歯と噛み合い、前記平歯車部が前記平歯車と噛み合う。前記往復スクリューの外側壁には、回転方向が逆で互いに交差する第1ねじ溝及び第2ねじ溝が設けられている。
【0007】
本発明に係る螺旋式注水装置において、前記ナットスライダ内には、前記往復スクリューと噛み合うキーブロックが配置されている。前記キーブロックは、前記ナットスライダ内に偏揺れ可能に軸支されている。
【0008】
本発明に係る螺旋式注水装置において、前記載置枠にはガイド溝が設けられ、前記出水管は、前記ガイド溝を垂直に貫通し、前記ガイド溝に沿って摺動可能に設けられている。
【0009】
本発明に係る螺旋式注水装置において、前記ガイド溝は、前記回転軸管に垂直し、前記往復スクリューに平行する。前記ガイド溝は、前記回転軸管の中心軸線と交差している。
【0010】
本発明に係る螺旋式注水装置において、前記第1ガイド構造及び前記第2ガイド構造はそれぞれ平面である。前記第1ガイド構造がロッドであり、前記第2ガイド構造が孔道である。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る螺旋式注水装置は、往復スクリューが回転軸管の片側に偏って配置されて用いられ、注水ホースが回転軸管内を挿通して、載置枠内に延びて出水管を接続することができる。したがって、本発明に係る螺旋式注水装置によれば、注水ホースを内部に隠すことができ、美観に加えて出水管の移動時に外部に干渉することがない。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の第1実施形態に係る螺旋式注水装置の概略斜視図である。
図2】本発明の第1実施形態に係る螺旋式注水装置の概略斜視図である。
図3】本発明の第1実施形態に係る螺旋式注水装置の概略分解斜視図である。
図4】本発明の第1実施形態に係る螺旋式注水装置の断面図である。
図5】本発明の第1実施形態に係る螺旋式注水装置の断面図である。
図6】本発明の第1実施形態に係る螺旋式注水装置の側面図である。
図7】本発明の第1実施形態の螺旋式注水装置の他の態様を示す概略図である
図8】本発明の第2実施形態の螺旋式注水装置の概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1図6を参照すると、本発明の第1実施形態に係る螺旋式注水装置は、固定座100と、回転軸管200と、モータ300と、載置枠400と、伝動歯車組600と、往復スクリュー500と、ナットスライダ700と、注水ホース800とを含む。
【0014】
固定座100には回転軸管200が軸支されている。モータ300は、固定座100に固着され、回転軸管200の外壁の環状平歯210と噛み合って回転軸管200を連動させる。載置枠400は、回転軸管200に連結されて連動回転する。載置枠400には、第1ガイド構造401が配置されている。往復スクリュー500は、載置枠400に軸支され、回転軸管200に対して垂直であり、第1ガイド構造401に対して平行である。往復スクリュー500は、回転軸管200の片側に偏って配置されているため、往復スクリュー500の中心軸線と回転軸管200の中心軸線は交差しない。
【0015】
伝動歯車組600は、回転軸管200と往復スクリュー500との間に介在して連結されて、回転軸管200を往復スクリュー500に連動させる。具体的には、伝動歯車組600は、回転軸管200を囲む環状傘歯610と、往復スクリュー500に同軸連結される平歯車620及び減速歯車630とを含む。減速歯車630は、同軸配置される傘歯車部631及び平歯車部632を有し、傘歯車部631が環状傘歯610を噛み合う、平歯車部632が平歯車620を噛み合う。往復スクリュー500の外側壁には、回転方向が逆で互いに交差する第1ねじ溝510及び第2ねじ溝520が設けられている。
【0016】
ナットスライダ700は、往復スクリュー500に嵌合して噛み合う。具体的には、ナットスライダ700内には、往復スクリュー500に嵌合するキーブロック720が配置されている。キーブロック720は、ナットスライダ700内に偏揺れ可能に軸支されて、第1ねじ溝510又は第2ねじ溝520を噛み合う。第1ガイド構造401及び第2ガイド構造701は、それぞれ相互に当てて相対に摺動可能な平面又は曲面を形成するように構成されている。本実施形態において、第1ガイド構造401及び第2ガイド構造701は、それぞれ相互に当てて相対に摺動可能な平面を形成するように構成されている。第1ガイド構造401は載置枠400の内頂面を形成し、第2ガイド構造701はナットスライダ700の外頂面を形成して載置枠400の内頂面に当てる。往復スクリュー500は、回転軸管200に対して垂直であり、載置枠400の内頂面に対して平行である。第1ガイド構造401及び第2ガイド構造701は相互に当てて、往復スクリュー500がナットスライダ700を駆動して回転することを阻止することで、更にキーブロック720を第1ねじ溝510又は第2ねじ溝520に沿って移動させて、更に往復スクリュー500の縦方向に沿って往復にナットスライダ700を押して移動させることができる。
【0017】
ナットスライダ700は、出水管710と、第1ガイド構造401を当てる第2ガイド構造701とを有し、出水管710は回転軸管200に平行である。載置枠400には、ガイド溝402が設けられており、出水管710は、ガイド溝402を垂直に貫通し、ガイド溝402に沿って摺動可能に設けられている。ガイド溝402は、回転軸管200に対して垂直であり、往復スクリュー500に対して平行である。ガイド溝402は、回転軸管200の中心軸線と交差している。ナットスライダ700が移動すると、回転軸管200の半径方向に沿って出水管710を往復移動させることができる。
【0018】
本発明に係る螺旋式注水装置を使用する際に、モータ300は載置枠400が回転軸管200を中心軸として自転するように駆動させるとともに、伝動歯車組600により更に往復スクリュー500を駆動して、出水管710を回転軸管200の半径方向に沿って往復直線移動させる。これにより、出水管710を水平方向において螺旋経路に沿って並進させることができる。以上の構成により、往復スクリュー500は回転軸管200の片側に偏って配置され、注水ホース800は、回転軸管200内を挿通して、載置枠400内まで延びて出水管710を接続することができる。したがって、本発明に係る螺旋式注水装置は、注水ホース800を内部に隠すことができ、美観に加えて出水管710の移動時に外部に干渉することがない。本実施形態では、出水管710は、その中心軸に沿ってナットスライダ700に回転可能に軸支されていることが好ましい。したがって、出水管710が並進移動する際には、注水ホース800のねじれを回避するために回動を許容することができる。
【0019】
図7に示す第1ガイド構造401及び第2ガイド構造701の別の実施形態を参照すると、第1ガイド構造401及び第2ガイド構造701は、それぞれ相互に当てて相対的に摺動可能な平面又は曲面を形成するように構成されている。第1ガイド構造401は載置枠400の内側面を形成し、第2ガイド構造701はナットスライダ700の外側面を形成して、載置枠400の内側面を当てる。往復スクリュー500は、回転軸管200に対して垂直であり、載置枠400の内側面に対して平行である。第1ガイド構造401及び第2ガイド構造701は相互に当てて、往復スクリュー500がナットスライダ700を駆動して回転することを阻止することで、更にキーブロック720を第1ねじ溝510又は第2ねじ溝520に沿って移動させて、更に往復スクリュー500の縦方向に沿って往復にナットスライダ700を押して移動させることができる。
【0020】
図8を参照すると、本発明の第2実施形態に係る螺旋式注水装置は、固定座100と、回転軸管200と、モータ300と、載置枠400と、伝動歯車組600と、ナットスライダ700と、注水ホース800とを含む。本実施形態は、第1ガイド構造401aがロッドであり、第2ガイド構造701aが対応する孔道であることを除き、上記第1実施形態とほぼ同様である。第1ガイド構造401aは、第2ガイド構造701a内を可動に挿通して設けられ、ロッドの外壁面は、孔道の内壁面に当てる。往復スクリュー500は、回転軸管200に対して垂直であり、ロッドに対して平行である。第1ガイド構造401a及び第2ガイド構造701aは相互に当てて、往復スクリュー500がナットスライダ700を駆動して回転することを阻止することで、更にキーブロック720を第1ねじ溝510又は第2ねじ溝520に沿って移動させて、更に往復スクリュー500の縦方向に沿って往復にナットスライダ700を押して移動させることができる。
【0021】
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。本発明の要旨を逸脱しない範囲で上記各実施の形態に多様な変更又は改良を加えることができ、上記変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0022】
100 固定座
200 回転軸管
210 環状平歯
300 モータ
400 載置枠
401/401a 第1ガイド構造
402 ガイド溝
500 往復スクリュー
510 第1ねじ溝
520 第2ねじ溝
600 伝動歯車組
610 環状傘歯
620 平歯車
630 減速歯車
631 傘歯車部
632 平歯車部
700 ナットスライダ
701/701a 第2ガイド構造
710 出水管
720 キーブロック
800 注水ホース
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8