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特開2022-106468ズームレンズ及びそれを有する撮像装置、撮像システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022106468
(43)【公開日】2022-07-20
(54)【発明の名称】ズームレンズ及びそれを有する撮像装置、撮像システム
(51)【国際特許分類】
   G02B 15/20 20060101AFI20220712BHJP
   G02B 13/18 20060101ALI20220712BHJP
【FI】
G02B15/20
G02B13/18
【審査請求】未請求
【請求項の数】26
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021001486
(22)【出願日】2021-01-07
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110412
【弁理士】
【氏名又は名称】藤元 亮輔
(74)【代理人】
【識別番号】100104628
【弁理士】
【氏名又は名称】水本 敦也
(74)【代理人】
【識別番号】100121614
【弁理士】
【氏名又は名称】平山 倫也
(72)【発明者】
【氏名】中原 誠
(72)【発明者】
【氏名】水間 章
【テーマコード(参考)】
2H087
【Fターム(参考)】
2H087KA01
2H087MA16
2H087MA17
2H087PA08
2H087PA09
2H087PA11
2H087PA20
2H087PB11
2H087PB12
2H087PB14
2H087QA02
2H087QA06
2H087QA07
2H087QA12
2H087QA13
2H087QA14
2H087QA22
2H087QA25
2H087QA32
2H087QA37
2H087QA39
2H087QA41
2H087QA42
2H087QA45
2H087QA46
2H087RA05
2H087RA12
2H087RA13
2H087RA36
2H087SA43
2H087SA47
2H087SA49
2H087SA52
2H087SA56
2H087SA57
2H087SA62
2H087SA64
2H087SA65
2H087SA66
2H087SA73
2H087SB04
2H087SB13
2H087SB23
2H087SB33
2H087SB43
2H087UA06
(57)【要約】
【課題】全ズーム範囲で高い光学性能を有し、小型で軽量なズームレンズ及びそれを有する撮像装置、撮像システムを提供すること。
【解決手段】ズームレンズは、物体側から像側へ順に配置された、正の屈折力の第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群、正の屈折力の第4レンズ群を有し、広角端から望遠端までのズーミングに際して第1レンズ群は移動し、第1レンズ群と第2レンズ群との間隔は広がり、第2レンズ群と第3レンズ群との間隔は狭まり、第3レンズ群と第4レンズ群との間隔は狭まるズームレンズであって、第4レンズ群は、物体側から像側へ順に配置された、正の屈折力の第1レンズ、正又は負の屈折力の第2レンズからなり、望遠端における第1レンズ群の最も物体側のレンズ面から像面までの光軸上の距離、望遠端におけるズームレンズの焦点距離、第2レンズの屈折率を各々適切に設定すること。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体側から像側へ順に配置された、正の屈折力の第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群、正の屈折力の第4レンズ群を有し、広角端から望遠端までのズーミングに際して前記第1レンズ群は移動し、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔は広がり、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔は狭まり、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との間隔は狭まるズームレンズであって、
前記第4レンズ群は、物体側から像側へ順に配置された、正の屈折力の第1レンズ、正又は負の屈折力の第2レンズからなり、
望遠端における前記第1レンズ群の最も物体側のレンズ面から像面までの光軸上の距離をTLt、望遠端における前記ズームレンズの焦点距離をft、前記第2レンズの屈折率をndGaとするとき、
0.30<TLt/ft<0.80
1.40<ndGa<1.72
なる条件式を満足することを特徴とするズームレンズ。
【請求項2】
前記第1レンズの焦点距離をfGp、前記第2レンズの焦点距離をfGaとするとき、
0.001<|fGp/fGa|<0.500
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
【請求項3】
前記第2レンズの比重をSGaとするとき、
1.00<SGa<4.00
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1又は2に記載のズームレンズ。
【請求項4】
広角端から望遠端までのズーミングに際しての前記第1レンズ群の移動量をML1、広角端から望遠端までのズーミングに際しての前記第4レンズ群の移動量をML4とするとき、
0.3<ML4/ML1<3.0
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のズームレンズ。
【請求項5】
前記第1レンズ群の焦点距離をfL1、前記第2レンズ群の焦点距離をfL2とするとき、
-0.80<fL2/fL1<-0.20
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載のズームレンズ。
【請求項6】
前記第4レンズ群の焦点距離をfL4とするとき、
0.05<fL4/ft<0.50
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載のズームレンズ。
【請求項7】
前記第1レンズ群の焦点距離をfL1、前記第4レンズ群の焦点距離をfL4とするとき、
0.10<fL4/fL1<0.70
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載のズームレンズ。
【請求項8】
前記第3レンズ群の焦点距離をfL3、前記第4レンズ群の焦点距離をfL4とするとき、
0.05<fL4/fL3<1.00
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載のズームレンズ。
【請求項9】
前記第1レンズのd線に対するアッベ数をνdGpとするとき、
55<νdGp<99
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載のズームレンズ。
【請求項10】
前記第1レンズ群に含まれる正レンズのd線に対するアッベ数の平均値をνdL1Pave.とするとき、
55<νdL1Pave.<99
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至9の何れか一項に記載のズームレンズ。
【請求項11】
前記第3レンズ群に含まれる正レンズのd線に対するアッベ数の平均値をνdL3Pave.とするとき、
55<νdL3Pave.<99
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至10の何れか一項に記載のズームレンズ。
【請求項12】
前記第2レンズ群は、物体側から像側へ順に配置された、負の屈折力のレンズ、正の屈折力のレンズからなることを特徴とする請求項1乃至11の何れか一項に記載のズームレンズ。
【請求項13】
前記第3レンズ群は、物体側から像側へ順に配置された、正の屈折力のレンズ、負の屈折力のレンズからなることを特徴とする請求項1乃至12の何れか一項に記載のズームレンズ。
【請求項14】
前記第1レンズ及び前記第2レンズのレンズ面のうち少なくとも一つの面は、非球面であることを特徴とする請求項1乃至13の何れか一項に記載のズームレンズ。
【請求項15】
広角端から望遠端までのズーミングに際して前記第2レンズ群は不動であることを特徴とする請求項1乃至14の何れか一項に記載のズームレンズ。
【請求項16】
開口絞りを有し、
フォーカシングに際して前記開口絞りより像側に配置されたレンズ群が移動することを特徴とする請求項1乃至15の何れか一項に記載のズームレンズ。
【請求項17】
物体側から像側へ順に配置された、前記第1レンズ群、前記第2レンズ群、前記第3レンズ群、前記第4レンズ群、負の屈折力の第5レンズ群からなることを特徴とする請求項1乃至16の何れか一項に記載のズームレンズ。
【請求項18】
物体側から像側へ順に配置された、前記第1レンズ群、前記第2レンズ群、前記第3レンズ群、前記第4レンズ群、正の屈折力の第5レンズ群、負の屈折力の第6レンズ群からなることを特徴とする請求項1乃至16の何れか一項に記載のズームレンズ。
【請求項19】
物体側から像側へ順に配置された、前記第1レンズ群、前記第2レンズ群、前記第3レンズ群、前記第4レンズ群、負の屈折力の第5レンズ群、正の屈折力の第6レンズ群からなることを特徴とする請求項1乃至16の何れか一項に記載のズームレンズ。
【請求項20】
物体側から像側へ順に配置された、前記第1レンズ群、前記第2レンズ群、前記第3レンズ群、前記第4レンズ群、負の屈折力の第5レンズ群、負の屈折力の第6レンズ群からなることを特徴とする請求項1乃至16の何れか一項に記載のズームレンズ。
【請求項21】
物体側から像側へ順に配置された、前記第1レンズ群、前記第2レンズ群、前記第3レンズ群、前記第4レンズ群、負の屈折力の第5レンズ群、正の屈折力の第6レンズ群、負の屈折力の第7レンズ群からなることを特徴とする請求項1乃至16の何れか一項に記載のズームレンズ。
【請求項22】
請求項1乃至21の何れか一項に記載のズームレンズと、
該ズームレンズによって形成される像を受光する撮像素子とを有することを特徴とする撮像装置。
【請求項23】
請求項1乃至21の何れか一項に記載のズームレンズと、ズーミングに際して前記ズームレンズを制御する制御部とを有することを特徴とする撮像システム。
【請求項24】
制御部は、前記ズームレンズとは別体として構成されており、前記ズームレンズを制御するための制御信号を送信する送信部を有することを特徴とする請求項23に記載の撮像システム。
【請求項25】
制御部は、前記ズームレンズとは別体として構成されており、前記ズームレンズを操作するための操作部を有することを特徴とする請求項23又は24に記載の撮像システム。
【請求項26】
前記ズームレンズのズームに関する情報を表示する表示部を有することを特徴とする請求項23乃至25の何れか一項に記載の撮像システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ズームレンズに関し、デジタルビデオカメラ、デジタルスチルカメラ、放送用カメラ、銀塩フィルム用カメラ、監視用カメラ等に好適なものである。
【背景技術】
【0002】
近年、撮像装置に用いられるズームレンズは、高い光学性能を有し、小型かつ軽量であることが求められている。これらの要求に応えるために、物体側から像側へ順に配置された、正、負、正、正の屈折力の第1乃至第4レンズ群を有し、ズーミングに際して隣り合うレンズ群の間隔が変化するズームレンズが提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10-333039号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般に、ズームレンズの小型化を図るためには、望遠端でテレフォト型のパワー配置を採用し、物体側の正の屈折力と像側の負の屈折力を強くすることが有効である。しかしながら、各レンズ群の屈折力を強くすると、ズーミングに伴う諸収差の変動が大きくなり、少ないレンズ枚数で諸収差を良好に補正することが困難となる。そのため、ズームレンズの小型化と軽量化を両立させるためには、各レンズ群の屈折力やレンズ構成を適切に設定することが重要となる。
【0005】
本発明は、全ズーム範囲で高い光学性能を有し、小型で軽量なズームレンズ及びそれを有する撮像装置、撮像システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一側面としてのズームレンズは、物体側から像側へ順に配置された、正の屈折力の第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群、正の屈折力の第4レンズ群を有し、広角端から望遠端までのズーミングに際して第1レンズ群は移動し、第1レンズ群と第2レンズ群との間隔は広がり、第2レンズ群と第3レンズ群との間隔は狭まり、第3レンズ群と第4レンズ群との間隔は狭まるズームレンズであって、第4レンズ群は、物体側から像側へ順に配置された、正の屈折力の第1レンズ、正又は負の屈折力の第2レンズからなり、望遠端における第1レンズ群の最も物体側のレンズ面から像面までの光軸上の距離をTLt、望遠端におけるズームレンズの焦点距離をft、第2レンズの屈折率をndGaとするとき、
0.30<TLt/ft<0.80
1.40<ndGa<1.72
なる条件式を満足することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、全ズーム範囲で高い光学性能を有し、小型で軽量なズームレンズ及びそれを有する撮像装置、撮像システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施例1のズームレンズの広角端での断面図である。
図2】(A),(B)実施例1のズームレンズの広角端及び望遠端での縦収差図である。
図3】実施例2のズームレンズの広角端での断面図である。
図4】(A),(B)実施例2のズームレンズの広角端及び望遠端での縦収差図である。
図5】実施例3のズームレンズの広角端での断面図である。
図6】(A),(B)実施例3のズームレンズの広角端及び望遠端での縦収差図である。
図7】実施例4のズームレンズの広角端での断面図である。
図8】(A),(B)実施例4のズームレンズの広角端及び望遠端での縦収差図である。
図9】実施例5のズームレンズの広角端での断面図である。
図10】(A),(B)実施例5のズームレンズの広角端及び望遠端での縦収差図である。
図11】実施例6のズームレンズの広角端での断面図である。
図12】(A),(B)実施例6のズームレンズの広角端及び望遠端での縦収差図である。
図13】撮像装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
【0010】
図1,3,5,7,9,11はそれぞれ、実施例1乃至6のズームレンズの広角端での無限遠に合焦した状態(無限遠合焦状態)での断面図である。各実施例のズームレンズは、デジタルビデオカメラ、デジタルスチルカメラ、放送用カメラ、銀塩フィルム用カメラ、監視用カメラ等の撮像装置や交換レンズを含む光学機器に用いられる。
【0011】
各断面図において左方が物体側で、右方が像側である。各実施例のズームレンズは、複数のレンズ群を有して構成されている。本願明細書においてレンズ群とは、ズーミングに際して一体的に移動又は静止するレンズのまとまりである。すなわち、各実施例のズームレンズでは、ズーミングに際して隣接するレンズ群同士の間隔が変化する。なお、レンズ群は1枚のレンズから構成されていてもよいし、複数枚のレンズから構成されていてもよい。また、レンズ群は開口絞りを含んでいてもよい。
【0012】
各実施例のズームレンズは、物体側から像側へ順に配置された、正の屈折力の第1レンズ群L1、負の屈折力の第2レンズ群L2、正の屈折力の第3レンズ群L3、正の屈折力の第4レンズ群L4を有する。
【0013】
各断面図において、Liはズームレンズに含まれるレンズ群のうち物体側から数えてi番目(iは自然数)のレンズ群を表している。
【0014】
また、SPは開口絞りである。IPは像面であり、各実施例のズームレンズをデジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラの撮影光学系として使用する際にはCCDセンサやCMOSセンサ等の固体撮像素子(光電変換素子)の撮像面が配置される。各実施例のズームレンズを銀塩フィルム用カメラの撮影光学系として使用する際には像面IPにはフィルム面に相当する感光面が置かれる。
【0015】
各実施例のズームレンズでは、広角端から望遠端までのズーミングに際して、各レンズ群を実線矢印方向へ移動させる。広角端と望遠端は、ズーミングに際して移動するレンズ群が、機構上、光軸方向へ移動可能な範囲の両端に位置したときのズーム状態である。また、各実施例のズームレンズでは、無限遠から至近へのフォーカシングに際して、各レンズ群を点線矢印方向へ移動させる。
【0016】
図2(A),4(A),6(A),8(A),10(A),12(A)はそれぞれ、実施例1乃至6のズームレンズの広角端での無限遠合焦状態での収差図である。図2(B),4(B),6(B),8(B),10(B),12(B)はそれぞれ、実施例1乃至6のズームレンズの望遠端での無限遠合焦状態での収差図である。
【0017】
球面収差図においてFnoはFナンバーであり、d線(波長587.6nm)、g線(波長435.8nm)に対する球面収差量を示している。非点収差図においてΔSはサジタル像面における非点収差量、ΔMはメリディオナル像面における非点収差量を示している。歪曲収差図においてd線に対する歪曲収差量を示している。色収差図ではg線における色収差量を示している。ωは撮像半画角(°)である。
【0018】
次に、各実施例のズームレンズにおける特徴的な構成について述べる。
【0019】
広角端から望遠端までのズーミングに際して第1レンズ群L1は移動し、第1レンズ群L1と第2レンズ群L2との間隔は広がり、第2レンズ群L2と第3レンズ群L3との間隔は狭まり、第3レンズ群L3と第4レンズ群L4との間隔は狭まる。これは望遠端においてテレフォト型のパワー配置をとる構成となっており、ズームレンズの全長の短縮に有利となる。また、ズーミングに際して第2レンズ群L2は不動である。これにより、第1レンズ群L1と第2レンズ群L2との相対偏心誤差量が小さくなり、光学性能の劣化を抑制することができる。
【0020】
このような構成において、広角端から望遠端までのズーミングに際して第4レンズ群L4の移動量が大きくなるため、諸収差の変動を抑制するためには第4レンズ群L4のレンズ構成を適切に設定することが重要となる。第4レンズ群L4は、物体側から像側へ順に配置された、正レンズ(第1レンズ)Gpと正又は負の屈折力のレンズ(第2レンズ)Gaからなる。すなわち、各実施例のズームレンズにおいて、少ないレンズ枚数でズーミングに際して球面収差及び像面湾曲等の諸収差の変動を抑制することができる。なお、正レンズGp及びレンズGaのレンズ面のうち少なくとも一つの面は非球面であることが好ましい。
【0021】
各実施例のズームレンズは、以下の条件式(1)及び(2)を満足する。
【0022】
0.30<TLt/ft<0.80 (1)
1.40<ndGa<1.72 (2)
ここで、TLtは、望遠端におけるズームレンズの全長(第1レンズ群L1の最も物体側のレンズ面から像面までの光軸上の距離)である。ftは、望遠端におけるズームレンズの焦点距離である。ndGaは、第4レンズ群L4に含まれる正又は負の屈折力のレンズGaの屈折率である。
【0023】
条件式(1)は、望遠端におけるズームレンズの全長と望遠端におけるズームレンズの焦点距離を規定している。これらの条件を適切に設定することで、ズームレンズの小型化が容易となる。条件式(1)の下限値を下回って望遠端におけるズームレンズの全長が望遠端におけるズームレンズの焦点距離に対して短くなりすぎると、各レンズ群の屈折力が強くなり、ズーミングに伴う諸収差の変動を抑制することが困難となるため好ましくない。条件式(1)の上限値を上回って望遠端におけるズームレンズの全長が望遠端におけるズームレンズの焦点距離に対して長くなりすぎると、ズームレンズの小型化が困難となるため好ましくない。
【0024】
条件式(2)は、レンズGaの屈折率を規定している。一般的にレンズは、屈折率が高くなると、比重が大きくなる。条件式(2)の下限値を下回ってレンズGaの屈折率が低くなると、必要な屈折力を得るためにレンズ面の曲率が強くなり、ズーミングに伴う球面収差及び像面湾曲等の諸収差の変動を抑制することが困難となるため好ましくない。条件式(2)の上限値を上回ってレンズGaの屈折率が高くなると、レンズGaの比重が大きくなり、ズームレンズの軽量化が困難となるため好ましくない。
【0025】
上述した構成を有することで、全ズーム範囲で高い光学性能を有し、小型で軽量なズームレンズを実現することができる。
【0026】
なお、条件式(1)及び(2)の数値範囲を以下の条件式(1a)及び(2a)の数値範囲とすることが好ましい。
【0027】
0.40<TLt/ft<0.79 (1a)
1.43<ndGa<1.71 (2a)
また、条件式(1)及び(2)の数値範囲を以下の条件式(1b)及び(2b)の数値範囲とすることが更に好ましい。
【0028】
0.50<TLt/ft<0.78 (1b)
1.45<ndGa<1.70 (2b)
次に、各実施例のズームレンズにおいて、満足することが好ましい構成について述べる。
【0029】
最も物体側の正の屈折力の第1レンズ群L1は、広角端から望遠端までのズーミングに際して物体側に移動することが好ましい。これにより、ズームレンズの広角端での全長を短くし、ズームレンズの小型化を図ることが可能となる。
【0030】
第2レンズ群L2は、2枚以下のレンズで構成されることが好ましい。これにより、第2レンズ群L2の軽量化を図ることが容易となる。また、第2レンズ群L2は、物体側から像側へ順に配置された、負の屈折力のレンズ、正の屈折力のレンズからなることが更に好ましい。
【0031】
第3レンズ群L3は、2枚以下のレンズで構成されることが好ましい。これにより、第3レンズ群L3の軽量化を図ることが容易となる。また、第3レンズ群L3は、物体側から像側へ順に配置された、正の屈折力のレンズ、負の屈折力のレンズからなることが更に好ましい。
【0032】
開口絞りSPより像側に配置されたレンズ群は、光束の有効径が小さくなりやすい。このため、開口絞りSPより像側に配置されたレンズ群をフォーカシングレンズ群とすると、保持機構及び駆動機構を簡素化可能であると共にズームレンズの小型化が容易となる。更に、フォーカシングレンズ群を2枚以下のレンズで構成すると、フォーカシングレンズ群の軽量化が容易となる。また、開口絞りSPより像側では変倍作用が比較的小さくなるため、無限遠から至近へのフォーカシングに際して像倍率変化を小さくできる。したがって、被写体が無限遠から至近に変化する際の画角の変化を小さくすることができるため、動画撮影を適切に行うことができる。
【0033】
いずれかのレンズ群全体又はその一部を光軸方向と垂直方向へ駆動することで手振れを低減させる効果を得ることができる。特にズーミングに際して固定されている第2レンズ群L2を手振れ補正レンズ群とすることが好ましい。このような構成により、手振れ補正レンズ群の移動量を小さくすることができると共に小型化が容易となる。
【0034】
次に、各実施例のズームレンズが満足することが好ましい条件について述べる。各実施例のズームレンズは、以下の条件式(3)乃至(12)のうち1つ以上を満足することが好ましい。
【0035】
0.001<|fGp/fGa|<0.500 (3)
1.00<SGa<4.00 (4)
0.3<ML4/ML1<3.0 (5)
-0.80<fL2/fL1<-0.20 (6)
0.05<fL4/ft<0.50 (7)
0.10<fL4/fL1<0.70 (8)
0.05<fL4/fL3<1.00 (9)
55<νdGp<99 (10)
55<νdL1Pave.<99 (11)
55<νdL3Pave.<99 (12)
ここで、fGpは、第4レンズ群L4に含まれる正レンズGpの焦点距離である。fGaは、第4レンズ群L4に含まれる正又は負の屈折力のレンズGaの焦点距離である。SGaは、レンズGaの比重である。ML1は、広角端から望遠端までのズーミングに際しての第1レンズ群L1の移動量である。ML4は、広角端から望遠端までのズーミングに際しての第4レンズ群L4の移動量である。fL1は、第1レンズ群L1の焦点距離である。fL2は、第2レンズ群L2の焦点距離である。fL3は、第3レンズ群L3の焦点距離である。fL4は、第4レンズ群L4の焦点距離である。νdGpは、正レンズGpのd線に対するアッベ数である。νdL1Pave.は、第1レンズ群L1に含まれる正レンズのd線に対するアッベ数の平均値である。νdL3Pave.は、第3レンズ群L3に含まれる正レンズのd線に対するアッベ数の平均値である。
【0036】
条件式(3)は、正レンズGpの焦点距離とレンズGaの焦点距離を規定している。条件式(3)の下限値を下回ってレンズGaの焦点距離が長くなると、レンズGaの屈折力が弱くなり、ズーミングに伴う球面収差及び像面湾曲等の諸収差の変動を抑制することが困難となるため好ましくない。条件式(3)の上限値を上回ってレンズGaの焦点距離が短くなると、第4レンズ群L4の屈折力が弱くなり、ズーミングに伴う第4レンズ群L4の移動量が長くなるため好ましくない。
【0037】
条件式(4)は、レンズGaの比重を規定している。一般的にレンズは、比重が大きくなると、屈折率が高くなる。条件式(4)の下限値を下回ってレンズGaの比重が小さくなると、必要な屈折力を得るためにレンズ面の曲率が強くなり、ズーミングに伴う球面収差及び像面湾曲等の諸収差の変動を抑制することが困難となるため好ましくない。条件式(4)の上限値を上回ってレンズGaの比重が大きくなると、ズームレンズの軽量化が困難となるため好ましくない。
【0038】
条件式(5)は、広角端から望遠端までのズーミングに際しての第1レンズ群L1の移動量と広角端から望遠端までのズーミングに際しての第4レンズ群L4の移動量を規定している。条件式(5)の下限値を下回って第4レンズ群L4の移動量が小さくなると、高変倍比化が困難となるため好ましくない。条件式(5)の上限値を上回って第4レンズ群L4の移動量が大きくなると、ズームレンズの小型化が困難となるため好ましくない。
【0039】
条件式(6)は、第1レンズ群L1の焦点距離と第2レンズ群L2の焦点距離を規定している。条件式(6)の下限値を下回って第1レンズ群L1の焦点距離が長くなると、広角端から望遠端までのズーミングに際しての第1レンズ群L1の移動量が大きくなり、ズームレンズの小型化が困難となるため好ましくない。条件式(6)の上限値を上回って第1レンズ群L1の焦点距離が短くなると、第1レンズ群L1で発生する球面収差の補正が困難となるため好ましくない。
【0040】
条件式(7)は、望遠端におけるズームレンズの焦点距離と第4レンズ群L4の焦点距離を規定している。条件式(7)の下限値を下回って第4レンズ群L4の焦点距離が短くなると、ズーミングに伴う球面収差及び像面湾曲等の諸収差の変動を抑制することが困難となるため好ましくない。条件式(7)の上限値を上回って望遠端におけるズームレンズの焦点距離が短くなると、高変倍比化が困難となるため好ましくない。
【0041】
条件式(8)は、第1レンズ群L1の焦点距離と第4レンズ群L4の焦点距離を規定している。条件式(8)の下限値を下回って第4レンズ群L4の焦点距離が短くなると、ズーミングに伴う球面収差及び像面湾曲等の諸収差の変動を抑制することが困難となるため好ましくない。条件式(8)の上限値を上回って第4レンズ群L4の焦点距離が長くなると、第4レンズ群L4の屈折力が弱くなり、ズーミングに伴う第4レンズ群L4の移動量が長くなるため好ましくない。
【0042】
条件式(9)は、第3レンズ群L3の焦点距離と第4レンズ群L4の焦点距離を規定している。条件式(9)の下限値を下回って第4レンズ群L4の焦点距離が短くなると、ズーミングに伴う球面収差及び像面湾曲等の諸収差の変動を抑制することが困難となるため好ましくない。条件式(9)の上限値を上回って第4レンズ群L4の焦点距離が長くなると、第4レンズ群L4の屈折力が弱くなり、ズーミングに伴う第4レンズ群L4の移動量が長くなるため、好ましくない。
【0043】
条件式(10)は、正レンズGpのd線に対するアッベ数を規定している。条件式(10)の下限値を下回って正レンズGpのd線に対するアッベ数が小さくなると、望遠端における軸上色収差の補正が困難となるため好ましくない。条件式(10)の上限値を上回って正レンズGpのd線に対するアッベ数が大きくなると、正レンズGpの分散が小さくなりすぎて広角端での軸上色収差を補正することが困難となるため好ましくない。
【0044】
条件式(11)は、第1レンズ群L1に含まれる正レンズのd線に対するアッベ数の平均値を規定している。条件式(11)の下限値を下回って第1レンズ群L1に含まれる正レンズのd線に対するアッベ数の平均値が小さくなると、望遠端における軸上色収差及び倍率色収差の補正が困難となるため好ましくない。条件式(11)の上限値を上回って第1レンズ群L1に含まれる正レンズのd線に対するアッベ数の平均値が大きくなると、第1レンズ群L1に含まれる正レンズの分散が小さくなりすぎて広角端での倍率色収差を補正することが困難となるため好ましくない。
【0045】
条件式(12)は、第3レンズ群L3に含まれる正レンズのd線に対するアッベ数の平均値を規定している。条件式(12)の下限値を下回って第3レンズ群L3に含まれる正レンズのd線に対するアッベ数の平均値が小さくなると、望遠端における軸上色収差の補正が困難となるため好ましくない。条件式(12)の上限値を上回って第3レンズ群L3に含まれる正レンズのd線に対するアッベ数の平均値が大きくなると、第3レンズ群L3に含まれる正レンズの分散が小さくなりすぎて広角端での軸上色収差を補正することが困難となるため好ましくない。
【0046】
なお、条件式(3)乃至(12)の数値範囲を以下の条件式(3a)乃至(12a)の数値範囲とすることが好ましい。
【0047】
0.002<|fGp/fGa|<0.450 (3a)
1.00<SGa<3.90 (4a)
0.4<ML4/ML1<2.5 (5a)
-0.70<fL2/fL1<-0.23 (6a)
0.08<fL4/ft<0.40 (7a)
0.15<fL4/fL1<0.60 (8a)
0.10<fL4/fL3<0.90 (9a)
58<νdGp<90 (10a)
58<νdL1Pave.<90 (11a)
58<νdL3Pave.<90 (12a)
また、条件式(3)乃至(12)の数値範囲を以下の条件式(3b)乃至(12b)の数値範囲とすることが更に好ましい。
【0048】
0.004<|fGp/fGa|<0.430 (3b)
1.00<SGa<3.80 (4b)
0.5<ML4/ML1<2.3 (5b)
-0.60<fL2/fL1<-0.25 (6b)
0.10<fL4/ft<0.30 (7b)
0.20<fL4/fL1<0.50 (8b)
0.15<fL4/fL3<0.80 (9b)
60<νdGp<85 (10b)
60<νdL1Pave.<85 (11b)
60<νdL3Pave.<85 (12b)
次に、各実施例のズームレンズについて詳細に述べる。
【0049】
実施例1,2のズームレンズは、物体側から像側へ順に配置された、正、負、正、正、負の屈折力の第1レンズ群L1乃至第5レンズ群L5からなる。
【0050】
実施例3のズームレンズは、物体側から像側へ順に配置された、正、負、正、正、正、負の屈折力の第1レンズ群L1乃至第6レンズ群L6からなる。
【0051】
実施例4のズームレンズは、物体側から像側へ順に配置された、正、負、正、正、負、正の屈折力の第1レンズ群L1乃至第6レンズ群L6からなる。
【0052】
実施例5のズームレンズは、物体側から像側へ順に配置された、正、負、正、正、負、負の屈折力の第1レンズ群L1乃至第6レンズ群L6からなる。
【0053】
実施例6のズームレンズは、物体側から像側へ順に配置された、正、負、正、正、負、正、負の屈折力の第1レンズ群L1乃至第7レンズ群L7からなる。
【0054】
以下に、実施例1乃至6にそれぞれ対応する数値実施例1乃至6を示す。
【0055】
各数値実施例の面データにおいて、rは各光学面の曲率半径、d(mm)は第m面と第(m+1)面との間の軸上間隔(光軸上の距離)を表わしている。ただし、mは光入射側から数えた面の番号である。また、ndは各光学部材のd線に対する屈折率、νdは光学部材のアッベ数を表わしている。なお、ある材料のアッベ数νdは、フラウンホーファ線のd線(587.6nm)、F線(486.1nm)、C線(656.3nm)における屈折率をNd,NF,NCとするとき、
νd=(Nd-1)/(NF-NC)
で表される。
【0056】
なお、各数値実施例において、d、焦点距離(mm)、Fナンバー、半画角(度)は全て各実施例のズームレンズが無限遠物体に焦点を合わせたときの値である。「バックフォーカス」は、レンズ最終面(最も像側のレンズ面)から近軸像面までの光軸上の距離を空気換算長により表記したものである。「レンズ全長」は、ズームレンズの最前面(最も物体側のレンズ面)から最終面までの光軸上の距離にバックフォーカスを加えた長さである。「レンズ群」は、複数のレンズから構成される場合に限らず、1枚のレンズから構成される場合も含むものとする。
【0057】
また、光学面が非球面の場合は、面番号の右側に、*の符号を付している。非球面形状は、Xを光軸方向の面頂点からの変位量、hを光軸と垂直な方向の光軸からの高さ、Rを近軸曲率半径、Kを円錐定数、A4,A6,A8,A10,A12を各次数の非球面係数とするとき、
X=(h2/R)/[1+{1-(1+K)(h/R)21/2 +A4×h4+A6×h6
+A8×h8+A10×h10+A12×h12
で表している。なお、各非球面係数における「e±XX」は「×10±XX」を意味している。
[数値実施例1]
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
1 103.753 4.61 1.48749 70.2
2 ∞ 0.15
3 156.943 1.90 1.61340 44.3
4 53.406 5.96 1.49700 81.5
5 380.919 (可変)
6 -101.313 1.00 1.77250 49.6
7 28.984 2.85 2.05090 26.9
8 55.746 (可変)
9(絞り) ∞ 0.60
10 29.396 5.49 1.48749 70.2
11 -59.441 5.76
12 -31.194 1.30 2.00100 29.1
13 -75.081 (可変)
14 415.256 3.50 1.48749 70.2
15 -30.719 6.37
16* 49.641 3.00 1.53110 55.9
17* 47.793 (可変)
18 -992.387 2.22 1.84666 23.9
19 -42.688 0.95 1.80400 46.5
20 39.970 (可変)
像面 ∞

非球面データ
第16面
K = 0.00000e+000 A 4=-4.71184e-005 A 6=-1.69647e-007 A 8= 6.47160e-010 A10=-6.68961e-012 A12= 3.22858e-014

第17面
K = 0.00000e+000 A 4=-4.13756e-005 A 6=-1.60763e-007 A 8= 6.71955e-010 A10=-4.98484e-012 A12= 2.62649e-014

各種データ
ズーム比 3.87
広角 中間 望遠
焦点距離 100.31 200.00 388.00
Fナンバー 5.77 7.17 8.24
半画角(度) 12.17 6.17 3.19
像高 21.64 21.64 21.64
レンズ全長 182.61 225.42 258.53
BF 48.26 75.67 110.31

d 5 16.89 59.69 92.80
d 8 41.71 26.23 3.60
d13 11.14 6.27 4.09
d17 18.95 11.89 2.07
d20 48.26 75.67 110.31

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 192.87
2 6 -59.32
3 9 107.44
4 14 58.11
5 18 -50.03

[数値実施例2]
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
1 126.501 4.61 1.48749 70.2
2 ∞ 0.15
3 207.173 1.90 1.61340 44.3
4 61.597 5.96 1.49700 81.5
5 4918.524 (可変)
6 -94.203 1.00 1.77250 49.6
7 29.921 2.85 2.05090 26.9
8 60.023 (可変)
9(絞り) ∞ 0.60
10 33.734 5.49 1.48749 70.2
11 -58.883 5.76
12 -33.258 1.30 2.00100 29.1
13 -79.851 (可変)
14 1506.449 3.50 1.59282 68.6
15 -37.554 8.00
16* 31.917 3.00 1.69680 55.5
17* 28.523 (可変)
18 194.129 2.22 1.92286 20.9
19 -170.453 0.95 1.80400 46.5
20 42.279 (可変)
像面 ∞

非球面データ
第16面
K = 0.00000e+000 A 4=-2.99799e-005 A 6=-8.79741e-008 A 8= 2.94045e-011 A10=-2.46494e-013 A12= 2.58866e-015

第17面
K = 0.00000e+000 A 4=-2.99930e-005 A 6=-1.00834e-007 A 8= 1.23547e-010 A10=-6.70110e-013 A12= 5.83244e-015

各種データ
ズーム比 3.50
広角 中間 望遠
焦点距離 100.00 187.86 350.00
Fナンバー 5.77 7.05 8.24
半画角(度) 12.21 6.57 3.54
像高 21.64 21.64 21.64
レンズ全長 191.67 234.47 267.58
BF 53.64 82.65 117.62

d 5 16.89 59.69 92.80
d 8 41.71 26.23 3.60
d13 11.14 6.27 4.09
d17 21.00 12.34 2.17
d20 53.64 82.65 117.62

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 207.06
2 6 -60.92
3 9 126.02
4 14 64.83
5 18 -74.57

[数値実施例3]
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
1 72.901 5.00 1.48749 70.2
2 -5116.308 0.15
3 96.485 1.90 1.80610 40.7
4 38.718 5.96 1.59410 60.5
5 151.108 (可変)
6 -138.145 1.00 1.75500 52.3
7 25.532 2.85 2.05090 26.9
8 44.316 (可変)
9(絞り) ∞ 0.60
10 40.918 3.54 1.59410 60.5
11 -110.268 5.49
12 -40.305 1.30 2.00069 25.5
13 -86.998 (可変)
14 -32.977 2.71 1.59410 60.5
15 -19.917 0.36
16* -28.313 2.50 1.68040 18.1
17* -28.575 (可変)
18 43.490 1.00 1.84666 23.8
19 34.968 2.47 1.49700 81.5
20 73.461 (可変)
21 1108.890 3.10 1.92119 24.0
22 -60.469 0.95 1.83481 42.7
23 47.468 (可変)
像面 ∞

非球面データ
第16面
K = 0.00000e+000 A 4=-6.21812e-005 A 6=-6.99576e-008 A 8=-9.13103e-011 A10=-2.47166e-012 A12= 1.49716e-014

第17面
K = 0.00000e+000 A 4=-4.63866e-005 A 6=-2.29469e-008 A 8=-7.19123e-011 A10=-7.36741e-013 A12= 5.69474e-015

各種データ
ズーム比 4.29
広角 中間 望遠
焦点距離 70.00 149.64 300.00
Fナンバー 4.20 6.04 7.20
半画角(度) 17.17 8.23 4.12
像高 21.64 21.64 21.64
レンズ全長 170.19 199.65 232.45
BF 23.56 62.47 105.22

d 5 4.56 34.02 66.82
d 8 41.56 24.34 5.16
d13 19.67 11.78 3.01
d17 1.00 4.23 7.82
d20 38.95 21.92 3.52
d23 23.56 62.47 105.22

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 165.49
2 6 -57.39
3 9 120.57
4 14 77.38
5 18 334.80
6 21 -65.42

[数値実施例4]
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
1 137.194 3.32 1.48749 70.2
2 556.213 0.15
3 169.321 1.90 1.61340 44.3
4 59.780 7.39 1.49700 81.5
5 -492.395 (可変)
6 -250.411 1.00 1.75500 52.3
7 25.858 2.85 2.05090 26.9
8 43.298 (可変)
9(絞り) ∞ 0.60
10 31.879 4.94 1.49700 81.5
11 131.830 9.29
12 -30.439 1.30 2.00069 25.5
13 -43.792 (可変)
14 35.880 4.30 1.49700 81.5
15 -37.877 8.00
16* -26.275 2.50 1.68040 18.1
17* -29.773 (可変)
18 -176.955 2.56 2.00069 25.5
19 -29.993 0.95 1.83481 42.7
20 32.008 (可変)
21 44.117 4.00 1.48749 70.2
22 78.183 (可変)
像面 ∞

非球面データ
第16面
K = 0.00000e+000 A 4=-5.75946e-005 A 6= 5.33432e-008 A 8= 7.02179e-010 A10=-4.69444e-012 A12= 1.53060e-014

第17面
K = 0.00000e+000 A 4=-4.17692e-005 A 6= 6.39652e-008 A 8= 6.52144e-010 A10=-5.41304e-012 A12= 1.71572e-014

各種データ
ズーム比 3.50
広角 中間 望遠
焦点距離 100.01 181.05 350.01
Fナンバー 5.80 7.02 8.00
半画角(度) 12.21 6.81 3.54
像高 21.64 21.64 21.64
レンズ全長 199.48 233.16 270.66
BF 48.68 44.50 39.84

d 5 20.44 54.13 91.63
d 8 36.85 20.92 3.19
d13 17.18 11.36 4.88
d17 11.26 8.69 1.00
d20 10.00 38.50 75.05
d22 48.68 44.50 39.84

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 187.56
2 6 -64.18
3 9 259.39
4 14 41.78
5 18 -37.94
6 21 200.00

[数値実施例5]
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
1 94.097 6.08 1.59349 67.0
2 279.844 0.15
3 132.657 1.90 1.80400 46.5
4 64.446 9.51 1.43875 94.7
5 -9355.982 (可変)
6 -511.756 1.00 1.80400 46.5
7 36.945 2.85 1.80000 29.8
8 118.549 (可変)
9(絞り) ∞ 0.60
10 32.947 3.11 1.49700 81.5
11 157.122 2.93
12 -116.586 1.30 2.05090 26.9
13 2998.496 (可変)
14 175.192 2.66 1.49700 81.5
15 -59.566 0.15
16* -66.478 2.50 1.58313 59.4
17* -44.684 (可変)
18 460.969 2.24 1.63980 34.5
19 -38.414 0.95 1.61997 63.9
20 38.098 (可変)
21 -69.822 1.50 1.49700 81.5
22 -437.675 (可変)
像面 ∞

非球面データ
第16面
K = 0.00000e+000 A 4=-1.63197e-005 A 6= 7.60315e-009 A 8= 1.56026e-010 A10=-1.35273e-012 A12= 4.84046e-015

第17面
K = 0.00000e+000 A 4=-1.03566e-005 A 6= 9.98871e-009 A 8= 1.56578e-010 A10=-1.46972e-012 A12= 5.23392e-015

各種データ
ズーム比 2.40
広角 中間 望遠
焦点距離 250.00 415.97 600.00
Fナンバー 7.49 9.70 11.33
半画角(度) 4.95 2.98 2.07
像高 21.64 21.64 21.64
レンズ全長 301.60 319.38 339.18
BF 70.61 115.58 165.65

d 5 65.65 83.44 103.23
d 8 81.92 44.37 2.56
d13 14.00 11.84 9.43
d17 20.00 10.15 1.00
d20 10.00 14.59 17.89
d22 70.61 115.58 165.65

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 211.63
2 6 -118.32
3 9 304.85
4 14 65.20
5 18 -69.83
6 21 -167.38

[数値実施例6]
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
1 145.510 3.89 1.48749 70.2
2 -1020.025 0.15
3 149.327 1.90 1.61340 44.3
4 56.290 5.86 1.49700 81.5
5 880.084 (可変)
6 -333.123 1.00 1.75500 52.3
7 25.217 2.85 2.00100 29.1
8 45.684 (可変)
9(絞り) ∞ 0.60
10 31.054 3.08 1.49700 81.5
11 242.551 4.66
12 -33.419 1.30 2.00069 25.5
13 -50.662 (可変)
14 90.524 3.54 1.49700 81.5
15 -35.033 7.01
16* -67.638 2.50 1.53110 55.9
17* -132.220 (可変)
18 -1708.601 2.01 2.00069 25.5
19 -52.544 0.95 1.83481 42.7
20 41.556 (可変)
21 45.134 6.21 1.48749 70.2
22 -127.650 (可変)
23 -91.087 1.50 1.49700 81.5
24 70.863 (可変)
像面 ∞

非球面データ
第16面
K = 0.00000e+000 A 4=-2.55278e-005 A 6=-4.49567e-008 A 8= 1.37496e-009 A10=-1.47479e-011 A12= 5.36458e-014

第17面
K = 0.00000e+000 A 4=-1.50978e-005 A 6=-4.65186e-008 A 8= 1.71815e-009 A10=-1.92636e-011 A12= 7.55778e-014

各種データ
ズーム比 3.50
広角 中間 望遠
焦点距離 100.00 188.15 350.00
Fナンバー 5.80 7.27 8.00
半画角(度) 12.21 6.56 3.54
像高 21.64 21.64 21.64
レンズ全長 204.59 235.89 270.72
BF 29.91 40.16 51.57

d 5 22.98 54.27 89.11
d 8 47.93 27.61 4.98
d13 15.63 8.71 1.00
d17 19.98 13.77 1.00
d20 9.32 36.48 72.56
d22 9.83 5.88 1.48
d24 29.91 40.16 51.57

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 187.87
2 6 -70.40
3 9 199.99
4 14 61.93
5 18 -57.14
6 21 69.21
7 23 -79.95

各数値実施例における種々の値を、以下の表1にまとめて示す。
【0058】
【表1】
【0059】
[撮像装置]
次に、各実施例のズームレンズを撮像光学系として用いたデジタルスチルカメラ(撮像装置)の実施例について、図13を用いて説明する。図13において、10はカメラ本体、11は実施例1乃至6で説明したいずれかのズームレンズによって構成された撮影光学系である。12はカメラ本体に内蔵され、撮影光学系11によって形成された光学像を受光して光電変換するCCDセンサやCMOSセンサ等の固体撮像素子(光電変換素子)である。カメラ本体10はクイックターンミラーを有する所謂一眼レフカメラでも良いし、クイックターンミラーを有さない所謂ミラーレスカメラでも良い。
【0060】
このように各実施例のズームレンズをデジタルスチルカメラ等の撮像装置に適用することにより、レンズが小型である撮像装置を得ることができる。
[撮像システム]
なお、各実施例のズームレンズと、ズームレンズを制御する制御部とを含めた撮像システム(監視カメラシステム)を構成してもよい。この場合、制御部は、ズーミングやフォーカシング、像ブレ補正に際して各レンズ群が上述したように移動するようズームレンズを制御することができる。このとき、制御部がズームレンズと一体的に構成されている必要はなく、制御部をズームレンズとは別体として構成してもよい。例えば、ズームレンズの各レンズを駆動する駆動部に対して遠方に配置された制御部(制御装置)が、ズームレンズを制御するための制御信号(命令)を送る送信部を備える構成を採用してもよい。このような制御部によれば、ズームレンズを遠隔操作することができる。
【0061】
また、ズームレンズを遠隔操作するためのコントローラーやボタンなどの操作部を制御部に設けることで、ユーザーの操作部への入力に応じてズームレンズを制御する構成を採ってもよい。例えば、操作部として拡大ボタン及び縮小ボタンを設けてもよい。この場合、ユーザーが拡大ボタンを押したらズームレンズの倍率が大きくなり、ユーザーが縮小ボタンを押したらズームレンズの倍率が小さくなるように、制御部からズームレンズの駆動部に信号が送られるように構成すればよい。
【0062】
また、撮像システムは、ズームレンズのズームに関する情報(移動状態)を表示する液晶パネルなどの表示部を有していてもよい。ズームレンズのズームに関する情報とは、例えばズーム倍率(ズーム状態)や各レンズ群の移動量(移動状態)である。この場合、表示部に示されるズームレンズのズームに関する情報を見ながら、操作部を介してユーザーがズームレンズを遠隔操作することができる。このとき、例えばタッチパネルなどを採用することで表示部と操作部とを一体化してもよい。
【0063】
以上、本発明の好ましい実施形態及び実施例について説明したが、本発明はこれらの実施形態及び実施例に限定されず、その要旨の範囲内で種々の組合せ、変形及び変更が可能である。
【符号の説明】
【0064】
L1 第1レンズ群
L2 第2レンズ群
L3 第3レンズ群
L4 第4レンズ群
Gp 正レンズ(第1レンズ)
Ga レンズ(第2レンズ)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13