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特開2022-106554情報処理システム、プログラムおよび情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022106554
(43)【公開日】2022-07-20
(54)【発明の名称】情報処理システム、プログラムおよび情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/45 20140101AFI20220712BHJP
   A63F 13/58 20140101ALI20220712BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20220712BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20220712BHJP
【FI】
A63F13/45
A63F13/58
A63F13/69
A63F13/79
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021001643
(22)【出願日】2021-01-07
(71)【出願人】
【識別番号】000129149
【氏名又は名称】株式会社カプコン
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】特許業務法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】木村 哲
(72)【発明者】
【氏名】津原 一成
(72)【発明者】
【氏名】北口 里英
(72)【発明者】
【氏名】川上 智司
(72)【発明者】
【氏名】植村 文子
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ゲームの初心者や技量が低いユーザが参加していても、ユーザにマルチプレイを促すことができる情報処理システムを提供する。
【解決手段】情報処理システムは、受付部と、ゲーム制御部と、調整部とを備える。受付部は、ゲームの特定のステージに参加する複数のユーザによる操作を受け付けるように構成される。ゲーム制御部は、操作に基づいて特定のステージの進行を制御するように構成される。特定のステージには、このステージを終了させるための終了条件が設定され、かつ、少なくとも1つの課題が対応付けられる。調整部は、終了条件が満たされた場合において、少なくとも1つの未達成の課題があるときに、複数のユーザのうち少なくとも1名のユーザに対し、調整処理を実行するように構成される。調整処理は、ゲームをプレイするために必要となるパラメータの調整または、特定のステージの終了により得られる報酬の調整を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理システムであって、
受付部と、ゲーム制御部と、調整部とを備え、
前記受付部は、ゲームの特定のステージに参加する複数のユーザによる操作を受け付けるように構成され、
前記ゲーム制御部は、前記操作に基づいて前記特定のステージの進行を制御するように構成され、ここで前記特定のステージには、このステージを終了させるための終了条件が設定され、かつ、少なくとも1つの課題が対応付けられ、
前記調整部は、前記終了条件が満たされた場合において、少なくとも1つの未達成の課題があるときに、前記複数のユーザのうち少なくとも1名のユーザに対し、調整処理を実行するように構成され、ここで前記調整処理は、前記ゲームをプレイするために必要となるパラメータの調整または、前記特定のステージの終了により得られる報酬の調整を含む、
もの。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記調整部は、前記終了条件が満たされた場合において、前記複数のユーザのうち少なくとも1名のユーザに関して、前記特定のステージをプレイした初回から一度も達成していない課題があるときに、前記複数のユーザのうち少なくとも1名のユーザに対し、前記調整処理を実行するように構成される、
もの。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の情報処理システムにおいて、
前記調整部は、前記終了条件が満たされた場合において、前記一度も達成していない課題があり、かつ、前記終了条件が満たされた合計回数が所定回数以上であるユーザに対し、前記調整処理を実行するように構成される、
もの。
【請求項4】
請求項1~請求項3の何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、
前記調整部は、前記終了条件が満たされた場合において、ホストユーザに関して、前記一度も達成していない課題があるときに、前記特定のステージをプレイするユーザ全員に対し、前記調整処理を実行するように構成される、
もの。
【請求項5】
請求項1~請求項4の何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、
前記調整部は、前記終了条件が満たされた場合において、前記複数のユーザの各ユーザに対し、前記各ユーザの前記一度も達成していない課題に応じて、前記調整処理を実行するように構成される、
もの。
【請求項6】
請求項1~請求項5の何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、
前記調整部は、前記終了条件が満たされた合計回数に応じて、前記調整処理を実行するように構成される、
もの。
【請求項7】
請求項1~請求項6の何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、
前記調整部は、初めて達成された課題の数に応じて、前記調整処理を実行するように構成される、
もの。
【請求項8】
請求項1~請求項7の何れか1つに記載の情報処理システムにおいて、
前記調整部は、初めて達成された課題の難易度に応じて、前記調整処理を実行するように構成される、
もの。
【請求項9】
プログラムであって、
コンピュータを請求項1~請求項8の何れか1つに記載の何れか1つに記載の情報処理システムとして機能させる、
もの。
【請求項10】
情報処理方法であって、
受付ステップと、ゲーム制御ステップと、調整ステップとを備え、
前記受付ステップでは、ゲームの特定のステージに参加する複数のユーザによる操作を受け付け、
前記ゲーム制御ステップでは、前記操作に基づいて前記特定のステージの進行を制御し、ここで前記特定のステージには、このステージを終了させるための終了条件が設定され、かつ、少なくとも1つの課題が対応付けられ、
前記調整ステップでは、前記終了条件が満たされた場合において、少なくとも1つの未達成の課題があるときに、前記複数のユーザのうち少なくとも1名のユーザに対し、調整処理を実行し、ここで前記調整処理は、前記ゲームをプレイするために必要となるパラメータの調整または、前記特定のステージの終了により得られる報酬の調整を含む、
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、プログラムおよび情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ゲームのプレイに伴って、スタミナ等と称されるパラメータが消費されるスタミナ制を採用するゲームシステムが知られている。また、複数ユーザが同時にゲームに参加してプレイするマルチプレイゲームにおいてスタミナ制を採用する場合に、どのユーザのスタミナを消費するのかを決定する手段を備えるプログラムおよび情報処理装置が開示されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開第2018-15600号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、所定のユーザのスタミナが消費されるため、ゲームの初心者や技量が低いユーザにとって、マルチプレイゲームへ参加する際の心理的障壁が高かった。
【0005】
本発明では上記事情を鑑み、マルチプレイゲームにおいて、ゲームの初心者や技量が低いユーザが参加していても、ユーザにマルチプレイを促すことができる情報処理システムを提供することとした。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、情報処理システムが提供される。この情報処理システムは、受付部と、ゲーム制御部と、調整部とを備える。受付部は、ゲームの特定のステージに参加する複数のユーザによる操作を受け付けるように構成される。ゲーム制御部は、操作に基づいて特定のステージの進行を制御するように構成される。特定のステージには、このステージを終了させるための終了条件が設定され、かつ、少なくとも1つの課題が対応付けられる。調整部は、終了条件が満たされた場合において、少なくとも1つの未達成の課題があるときに、複数のユーザのうち少なくとも1名のユーザに対し、調整処理を実行するように構成される。調整処理は、ゲームをプレイするために必要となるパラメータの調整または、特定のステージの終了により得られる報酬の調整を含む。
【0007】
本開示によれば、マルチプレイゲームにおいて、ゲームの初心者や技量が低いユーザが参加していても、ユーザにマルチプレイを促すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態における情報処理システムのハードウェア構成を示すブロック図である。
図2】本実施形態における情報処理システムの機能構成を示すブロック図である。
図3】ゲーム装置5に表示される画面であって、クエスト表示画面7の一例である。
図4】ゲーム装置5に表示される画面であって、ルーム表示画面8の一例である。
図5】ゲーム装置5に表示される画面であって、第1ミッション表示画面9の一例である。
図6】ゲーム装置5に表示される画面であって、プレイ画面10の一例である。
図7】ゲーム装置5に表示される画面であって、第2ミッション表示画面11の一例である。
図8】ゲーム装置5に表示される画面であって、クエストクリア表示画面12の一例である。
図9】情報処理システム1によって実行される情報処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[実施形態]
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0010】
ところで、本実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0011】
また、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0または1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、または量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0012】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、およびメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、およびフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0013】
1.ゲームの説明
図1は、本実施形態における情報処理システムのハードウェア構成を示すブロック図である。図2は、本実施形態における情報処理システムの機能構成を示すブロック図である。図1に示す情報処理システム1では、サーバ装置2および複数のゲーム装置5が通信ネットワーク6を介して互いに通信可能に接続され、ゲーム装置5においてゲームが実行される。
【0014】
本実施形態にかかるゲームは、情報処理システム1にて実行されるオンラインのゲームである。このゲームでは、ゲーム装置5のユーザは、1または複数のプレイヤキャラクタP(オブジェクトに相当)を仮想ゲーム空間で活動させたり、プレイヤキャラクタPを、ノンプレイヤキャラクタである敵キャラクタEと対戦させたりする。
【0015】
上記のようなゲームは、プレイステーション(登録商標)などの家庭用ゲーム機、ニンテンドースイッチ(登録商標)などの携帯用ゲーム機、もしくは、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレットなどの電子機器であるゲーム装置5を用いて実行される。以下では、ゲーム装置5がスマートフォンである場合を例示する。
【0016】
2.情報処理システム1の概要
情報処理システム1は、サーバ装置2および複数のゲーム装置5にて構成される。サーバ装置2は、ゲームプログラムおよびゲームデータを記憶しており、ゲーム装置5の(下記のアカウント情報ごとの)ゲームデータの管理を行う。
【0017】
ゲーム装置5は、ユーザの操作に基づいて所定のゲームを実行する。そのために、ゲーム装置5は、通信ネットワーク6を介して、サーバ装置2からゲームプログラムおよびゲームデータを受信(具体的にはダウンロードおよびインストール)する。各ユーザには、ゲーム装置5に対応づけて、識別情報およびパスワードを含むアカウント情報が、ユーザごとに割り当てられている。このアカウント情報は、ログイン時、ゲーム装置5からサーバ装置2に送信され、サーバ装置2におけるユーザ認証に利用される。
【0018】
ユーザ認証を経て、サーバ装置2とゲーム装置5との相互通信が可能となる。ログイン後、ゲーム装置5は、ゲーム進行に必要なデータ(ゲーム進行状況に関するデータ)をサーバ装置2から受信すると、ユーザの操作に基づいてゲーム画像や音声をディスプレイ61およびスピーカ62に出力しながら、ゲームを進行させる。
【0019】
2.1 ハードウェア構成
以下、図1を参照して、情報処理システム1の各ハードウェア構成について説明する。なお、複数のゲーム装置5それぞれは、互いに同じ構成を有する。
【0020】
<サーバ装置2>
図1に示すように、サーバ装置2は、ネットワークインターフェース21、記憶部22および制御部23を有する。ネットワークインターフェース21および記憶部22は、バス29を介して制御部23と電気的に接続されている。
【0021】
ネットワークインターフェース21は、インターネットおよびLANなどの通信ネットワーク6を介して各ゲーム装置5と通信可能接続されている。
【0022】
記憶部22は、HDD(Hard Disk Drive)、RAM(Random
Access Memory)、ROM(Read Only Memory)およびSSD(Solid State Drive)などで構成される。記憶部22には、本実施形態にかかるゲームプログラムの一部を含む各種プログラムやゲームに関する各種データなどが記憶されている。
【0023】
制御部23は、CPUおよび半導体メモリを含むマイクロコンピュータで構成され、自装置であるサーバ装置2の動作を制御する。特に、制御部23は、記憶部22に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、自装置であるサーバ装置2に係る種々の機能を実現する。すなわち、記憶部22に記憶されているソフトウェアによる情報処理が、ハードウェアの一例である制御部23によって具体的に実現されることで、後述の各手段が実行されうる。なお、制御部23は単一であることに限定されず、機能ごとに複数の制御部23を有するように実施してもよい。またそれらの組合せであってもよい。
【0024】
<ゲーム装置5>
ゲーム装置5には、ディスプレイ61、スピーカ62およびタッチパッド63が外部接続または内蔵される。また、ゲーム装置5は、ネットワークインターフェース51、グラフィック処理部52、オーディオ処理部53、操作部54、記憶部55および制御部56を有する。ネットワークインターフェース51、グラフィック処理部52、オーディオ処理部53、操作部54および記憶部55は、バス59を介して制御部56と電気的に接続されている。
【0025】
ネットワークインターフェース51は、ゲーム装置5とサーバ装置2との間で各種データを送受信するために、通信ネットワーク6に通信可能に接続される。
【0026】
グラフィック処理部52は、制御部56から出力されるゲーム画像情報に従って、キャラクタおよび仮想ゲーム空間に関する各種オブジェクトを含むゲーム画像を、動画形式で描画する。グラフィック処理部52は、例えば液晶型であるディスプレイ61と接続されており、動画形式に描画されたゲーム画像は、ゲーム画面としてディスプレイ61上に表示される。
【0027】
オーディオ処理部53は、スピーカ62と接続され、制御部56の指示に従ってゲーム音声を再生および合成すると、これをスピーカ62から出力させる。
【0028】
操作部54は、タッチパッド63と接続され、操作入力に関するデータをタッチパッド63との間で送受信する。ユーザは、タッチパッド63をタッチすることで、ゲーム装置5に操作信号を入力する。
【0029】
記憶部55は、HDD、SSD、RAMおよびROMなどで構成される。記憶部55には、サーバ装置2からダウンロードしたゲームデータ、ゲームプログラムの一部を含む各種プログラム、自装置であるゲーム装置5のアカウント情報などが格納されている。
【0030】
制御部56は、CPUおよび半導体メモリを含むマイクロコンピュータで構成され、自装置であるゲーム装置5の動作を制御する。特に、制御部56は、記憶部55に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、自装置であるゲーム装置5に係る種々の機能を実現する。すなわち、記憶部55に記憶されているソフトウェアによる情報処理が、ハードウェアの一例である制御部56によって具体的に実現されることで、後述の各手段が実行されうる。なお、制御部56は単一であることに限定されず、機能ごとに複数の制御部56を有するように実施してもよい。またそれらの組合せであってもよい。
【0031】
2.2 機能構成
続いて、図2を参照して、情報処理システム1の各機能構成について説明する。
【0032】
<サーバ装置2>
図2に示すように、記憶部22は、ユーザDB221と、抽選リスト222とを記憶する。また、制御部23は、記憶部22に記憶された各種プログラムを実行することにより、情報処理手段231、照合手段232、抽選実行手段233、受付手段(受付部)234、ゲーム制御手段(ゲーム制御部)235および調整手段(調整部)236として機能する。すなわち、記憶部22に記憶されているソフトウェアによる情報処理がハードウェアの一例である制御部23によって具体的に実現されることで、制御部23に含まれる各手段として実行されうる。
【0033】
ユーザDB221には、ゲームをプレイするユーザの識別番号ごとに、ユーザ名UN、ユーザランクUR、ユーザが操作するプレイヤキャラクタPに関するステータス等の情報、仮想ゲーム空間内にて使用可能な消費媒体の額、パラメータに関する情報などが、対応付けられて記憶されている。以降、これらの情報を総称して「ユーザ情報U」ともいう。
【0034】
抽選リスト222は、一般にガチャと呼ばれる抽選処理を抽選実行手段233(後述)が行う際に用いるものであって、選択対象となるゲーム媒体に関する情報を複数含む。抽選リスト222には、ゲーム媒体に関する情報(名称、能力パラメータ、レアリティ、レベルなど)と、抽選による選択割合とが、対応づけられている。また能力パラメータとは、例えば、ゲーム媒体がプレイヤキャラクタPの場合、戦力、HP、攻撃力、防御力、賢さ、または速さなどを含む。
【0035】
情報処理手段231は、各ゲーム装置5との間で各種データを送受信する。情報処理手段231が受信する主なデータとしては、ゲームプログラムのダウンロード要求情報、ユーザの操作に応じたガチャの抽選要求、クエスト実行要求、オートプレイの実行/終了の要求、アカウント情報、ゲームデータなどが挙げられる。情報処理手段231が送信する主なデータとしては、ゲームプログラムをゲーム装置5が受信したことを確認するための情報、ガチャにて得られたゲーム媒体に関する情報などが挙げられる。また、情報処理手段231は、ネットワークインターフェース21を介してゲーム装置5から受信する要求であってパラメータを所定量回復するための課金の要求(以下、単に「課金の要求」ともいう)に基づき、当該課金を決済するための処理を実行する。
【0036】
照合手段232は、ゲーム装置5から受信したユーザの識別情報を用いて、ユーザアカウントの認証を行う。
【0037】
抽選実行手段233は、ガチャの抽選要求に伴って、抽選リスト222の中から、ゲーム媒体ごとの選択確率に基づいて1以上のゲーム媒体を抽選により選択する。抽選実行手段233は、選択したゲーム媒体に関する情報と、抽選要求の送信元となる操作を行ったユーザの識別情報とを、ユーザDB221にて関連付ける。これにより、当該ユーザには、自身でガチャを引いた結果当選したゲーム媒体が付与される。ガチャについては後述する。
【0038】
受付手段234は、種々の情報を受け付けるように構成される。受付手段234は、例えば、ゲームの特定のステージ、例えばマルチクエストに参加する複数のユーザによる操作を受け付ける。クエストなどの詳細については、後述する。
【0039】
ゲーム制御手段235は、ユーザによる操作に基づいてマルチクエストの進行を制御するように構成される。詳細については、後述する。
【0040】
調整手段236は、所定条件下で、パラメータおよび報酬の調整を行うように構成される。詳細については、後述する。
【0041】
<ゲーム装置5>
図2に示すように、記憶部55は、ユーザ情報Uを記憶する。また、制御部56は、記憶部55に記憶された各種プログラムを実行することにより、通信手段561、ゲーム実行手段562および報知制御手段563として機能する。すなわち、記憶部55に記憶されているソフトウェアによる情報処理がハードウェアの一例である制御部56によって具体的に実現されることで、制御部56に含まれる各手段として実行されうる。
【0042】
ユーザ情報Uは、サーバ装置2の記憶部22で記憶するユーザDB221の少なくとも一部の情報である。ユーザDB221でユーザ情報のマスタを管理し、ゲーム装置5の記憶部55は、このマスタの少なくとも一部の情報をサーバ装置2から配信されて記憶する。
【0043】
通信手段561は、ネットワークインターフェース51を介してサーバ装置2との通信を行うように構成される。通信手段561は、操作部54がタッチパッド63から受信した各種操作信号に応じて、サーバ装置2が把握可能な情報を生成して送信するように構成される。例えば、通信手段561は、アカウント情報、新たなゲームデータのダウンロード要求情報、ガチャ実行要求、クエスト実行要求などを、サーバ装置2に送信する。また、通信手段561は、ダウンロード要求情報に応じてサーバ装置2から送られてきた新たなゲームデータ、抽選処理により選択されたゲーム媒体に関する情報などを、サーバ装置2から受信する。
【0044】
ゲーム実行手段562は、自装置であるゲーム装置5のユーザによるタッチパッド63の操作に従って、ゲームを実行するように構成される。具体的には、ゲーム実行手段562は、ゲームデータに含まれる仮想ゲーム空間オブジェクトおよびテクスチャなどのデータを記憶部55から読み出すかまたはサーバ装置2から受信したデータを用いて、ゲームプログラムを実行しつつ、2次元または3次元のゲーム画像情報を生成する。ゲーム画像情報がグラフィック処理部52によって処理されることにより、ディスプレイ61には処理後のゲーム画像が逐次表示される。
【0045】
そして、ゲーム実行手段562は、ゲーム画像上に、自装置であるゲーム装置5のユーザの操作に従ってキャラクタを配置させ、そのユーザの操作およびゲームの進行状況に応じて仮想ゲーム空間におけるキャラクタの行動を制御する。例えば、ゲーム実行手段562は、ユーザのタッチパッド63を介した操作(以下、単に「ユーザ操作」という)に応じて、ゲームにおいてクエストを実行させる。また、ゲーム実行手段562は、ユーザ操作に応じて、ユーザにより選択されたゲーム媒体をプレイヤキャラクタPに使用させる。
【0046】
ゲーム実行手段562は、例えば、オートプレイとして、ユーザによる入力によらずに、ゲームデータ(操作データ)に基づいて、キャラクタを配置させたり、キャラクタの行動を制御させたりする。また、ゲーム実行手段562は、スタミナを、ゲーム開始させるために消費させ、また、経時回復させる。スタミナについては後述する。
【0047】
報知制御手段563は、ゲームの実行にあたり、自装置であるゲーム装置5のユーザの操作などに応じてディスプレイ61の表示制御およびスピーカ62の音声出力制御を行うように構成される。例えば、報知制御手段563は、図3図8の画面をディスプレイ61に表示させる。
【0048】
3.種々の情報と用語の説明
本節では、情報処理システム1によって扱われる種々の情報と用語とについて説明する。
【0049】
「ユーザ名UN」とは、ユーザ自身が設定した任意の文字列により構成される、ユーザを識別するための名称である。「ユーザランクUR」とは、ユーザのレベルを表す指標であり、ゲームステージのクリア等によってランクアップし、ランクアップすると、新たなゲームステージが解放される、アイテムの購入が可能になる等、ユーザにとってプレイの幅が広がる。
【0050】
「消費媒体」とは、仮想ゲーム空間内で使用可能な通貨やポイントなどであって、ゲームを進めるにあたりゲーム内で消費される媒体である。消費媒体は、「クエスト」と称されるゲームステージのクリア報酬CRとして、また、現実社会での課金により、ユーザに付与される。
【0051】
「スタミナ」とは、ゲームのプレイに伴って消費されるパラメータである。スタミナは、例えば、「クエスト」と称されるゲームステージのプレイに伴って消費される。スタミナは、クエストの進行によらず、現実の時間の経過に応じて回復する。また、スタミナは、消費媒体や各種ゲーム内アイテムの消費等のユーザの指示に応じて回復することができる。また、スタミナは、クエストの進行によるユーザランクURのランクアップ等により、ユーザの指示に応じることなく回復される場合もある。
【0052】
「パラメータに関する情報」とは、例えば、スタミナに関する情報である。スタミナに関する情報とは、例えば、スタミナの現在値、上限値、もしくは上限値に対応するユーザランクUR、単位時間(例えば、スタミナの値を「1」回復させるために必要な時間の単位)、回復速度(例えば、1分あたりのスタミナの値が回復する量(以下、「回復量」ともいう))、またはスタミナが回復してから経過した時間などを含む。なお本実施形態では、スタミナの上限値を時間の経過に応じた回復における上限値とする例を用いるが、これに限定されない。
【0053】
「クエスト」とは、ゲームの構成単位であるステージであって、課題や目標が設定されているものである。特に、複数ユーザが同時にゲームに参加してプレイするクエストは、「マルチクエスト」と称される。クエストには、終了条件が設定されている。また、クエストのクリアに対しては、クリア報酬CRがユーザに付与される。
【0054】
クエストの終了条件には、対戦する敵キャラクタEの全滅、ボスキャラクタを倒すこと、ゴール地点への到達等のクリア条件と、制限時間オーバー等のプレイ時間に関する条件と、ターン制ゲームにおけるターン数オーバー等の条件とが含まれる。クエストには、これらの終了条件のうち少なくとも1つが設定されている。クエストに複数の終了条件が設定されている場合には、どの終了条件が優先されるかが予め設定されている。例えば、クリア条件よりも制限時間が優先される場合、ボスキャラクタを倒すことができず、クリア条件は満たされていないときに、制限時間が切れると、クエストは終了することとなる。
【0055】
また、クエストは、同一のユーザにより何度も繰り返しプレイされる場合がある。クエストを繰り返しプレイすることは、「クエスト周回」と称される。ユーザがクエスト周回する具体的な例として、クリアすることで一定の確率で所定の報酬を得られるクエストにおいて、その報酬が得られるまでクエスト周回する場合や、クリアすると高い報酬が得られるクエストにおいて、その報酬をできるだけたくさん得る目的でクエスト周回する場合等が挙げられる。
【0056】
「ミッションQM」とは、各クエストに対応付けられた課題である。つまり、クエストには、少なくとも1つのミッションQMが対応付けられている。ミッションQMの具体例として、例えば、「一人も戦闘不能にならずにゲームをクリアする」、「敵キャラクタEに対し、一撃で5000以上のダメージを付与する」、「敵キャラクタEを3体以上同時に倒す」等が挙げられる。また、ミッションQMの達成に対しては、ミッション報酬MRがユーザに付与される。
【0057】
「ゲーム媒体」とは、ゲームに関する要素を表した電子データであって、プレイヤキャラクタPとして使用するキャラクタの名称、プレイヤキャラクタPが仮想ゲーム空間内にて使用するアイテム(武器、防具、道具)などが含まれる。ユーザは、ゲーム媒体を、課金による直接購入やクエストクリアの他、ガチャと呼ばれる抽選方法によって入手することができる。入手したゲーム媒体は、そのゲーム媒体を所有することとなったユーザの識別情報と対応づけて、ユーザDB221に記憶され管理される。
【0058】
「ガチャ」とは、サーバ装置2にて、抽選リスト222の中から、所定の選択割合に基づき任意のゲーム媒体を抽選により選択する方法である。選択された任意のゲーム媒体は、ユーザのゲーム装置5に付与される。“ガチャで選択したゲーム媒体を、ユーザに付与する/ユーザが所有する”とは、「抽選処理で選択されたゲーム媒体を、ユーザを示す識別情報と関連づける/関連づけられている」ことと同義である。
【0059】
4.情報処理システム1の動作の流れ
本節では、前述した情報処理システム1の情報処理方法について説明する。
【0060】
また、本節で参照する各図は、以下の通りである。図3は、ゲーム装置5に表示される画面であって、クエスト表示画面7の一例である。図4は、ゲーム装置5に表示される画面であって、ルーム表示画面8の一例である。図5は、ゲーム装置5に表示される画面であって、第1ミッション表示画面9の一例である。図6は、ゲーム装置5に表示される画面であって、プレイ画面10の一例である。図7は、ゲーム装置5に表示される画面であって、第2ミッション表示画面11の一例である。図8は、ゲーム装置5に表示される画面であって、クエストクリア表示画面12の一例である。図9は、情報処理システム1によって実行される情報処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0061】
以下では、図9のフローチャートに沿って、情報処理システム1によって実行される情報処理の流れを説明するものとする。ここで、説明の都合上、情報処理システム1において提供されるオンラインゲームは、4人のプレイヤキャラクタPが協力して、コンピュータが制御する敵キャラクタEと戦うマルチクエストであるとして説明するものとする。しかしながら、オンラインゲームの形態はこれに限られるものではない。すなわち、3人以下または5人以上のプレイヤキャラクタPが協力して戦うことができるようにしてもよく、各ユーザが操作するプレイヤキャラクタ間で戦えるようにしてもよい。
【0062】
また、以下では、ユーザは、マルチクエストのホストユーザであるとして、説明を進めることとする。まず、ユーザは、ディスプレイ61に表示された不図示の画面において、ゲーム装置5のタッチパッド63を用いて、プレイしたいクエストを選択する。その後、操作部54がタッチパッド63から操作信号を受信すると、通信手段561は、ネットワークインターフェース51および通信ネットワーク6を介して、クエスト実行要求をサーバ装置2に送信する。このクエスト実行要求は、サーバ装置2の情報処理手段231が、ネットワークインターフェース21を介して受信し、その後、受付手段234が、クエスト実行要求を受け付ける(ステップS001)。
【0063】
受付手段234がクエスト実行要求を受け付けた後、ゲーム制御手段235が、クエスト表示画面7をゲーム装置5のディスプレイ61に表示させることを要求する信号を情報処理手段231に送信する。その後、情報処理手段231は、ネットワークインターフェース21および通信ネットワーク6を介して、クエスト表示画面7表示要求をゲーム装置5に送信する。このクエスト表示画面7表示要求は、ネットワークインターフェース51を介して、通信手段561が受信する。次いで、ゲーム実行手段562が、受信した要求に基づいて、クエスト表示画面7に関するゲーム画像情報を生成する。このゲーム画像情報がグラフィック処理部52によって処理されることにより、ディスプレイ61にクエスト表示画面7が表示される。
【0064】
クエスト表示画面7は、ユーザ情報U、クエストの概要情報およびクエストに関するユーザ固有の情報を含み、ユーザがソロプレイまたはマルチプレイのいずれかを選択可能に構成されている。図3に示されるクエスト表示画面7には、例えば、ユーザ情報Uとして、ユーザ名UN、ユーザランクURおよびユーザ保有スタミナUS、クエストの概要情報として、クエスト名QN、ユーザ数NUおよび消費スタミナQS、クエストに関するユーザ固有の情報として、クリア回数CT、および報酬枠RSにより示されるクリア報酬CRが表示されており、ソロプレイボタン71、マルチプレイボタン72およびブラウザバックBBが設けられている。
【0065】
ここで、ユーザ情報Uに関して、ユーザ名UNおよびユーザランクURは、<サーバ装置2の構成>において説明した通りである。図3中のユーザ保有スタミナUSは、「**/**」という一種の分数表記で示されるスタミナの情報であり、分子に相当する「/」の前側に、スタミナの現在値が示されており、分母に相当する「/」の後側に、スタミナの上限値が示されている。
【0066】
クエストの概要情報に関して、クエスト名QNは、クエストを識別するための名称であり、図3に示されているように、難度を表す情報を含む場合もある。ユーザ数NUは、クエストを最大何名のユーザでプレイするのかを示す情報である。図3においては、ユーザ数NUは、4人組の意味を有する英語「Quartet」となっており、最大4名でプレイするクエストであることが示されている。ユーザ数NUの表現方法は、このような英語表現に限られず、ゲームによってその表現方法は様々である。消費スタミナQSは、クエストをプレイするために必要となるスタミナを示す。
【0067】
クエストに関するユーザ固有の情報として、クリア回数CTは、ユーザがこれまでに何回クエストをクリアしているかを示す。クリア報酬CRは、クエストをクリアすることによって獲得される報酬を示す。クリア報酬CRは、報酬枠RSに示されている報酬の合計である。各報酬枠RSの報酬は、抽選実行手段233による抽選によって決まり、当選確率は、報酬によって異なる。図3に示されている場合では、クリア報酬CRは、A+2×C+Dであり、AとCとDとが抽選で当たる確率は、それぞれ異なる。
【0068】
上述したように、クエスト表示画面7は、ユーザがソロプレイまたはマルチプレイのいずれかを選択可能に構成されている。すなわち、ユーザは、クエストをソロプレイまたはマルチプレイのいずれかによってプレイすることが可能である。ユーザは、クエストをマルチプレイによってプレイする意思がある場合には、図3に示されるクエスト表示画面7中のマルチプレイボタン72を押下すればよい。
【0069】
ユーザによりマルチプレイボタン72が押下されると、操作部54が操作信号を受信し、通信手段561が、ネットワークインターフェース51および通信ネットワーク6を介して、ルーム作成要求をサーバ装置2に送信する。このルーム作成要求は、サーバ装置2の情報処理手段231が、ネットワークインターフェース21を介して受信し、その後、受付手段234が、ルーム作成要求を受け付ける(ステップS002)。
【0070】
受付手段234がルーム作成要求を受け付けた後、ゲーム制御手段235が、ルーム表示画面8をゲーム装置5のディスプレイ61に表示させることを要求する信号を情報処理手段231に送信する。その後、情報処理手段231は、ネットワークインターフェース21および通信ネットワーク6を介して、ルーム表示画面8表示要求をゲーム装置5に送信する。このルーム表示画面8表示要求は、ネットワークインターフェース51を介して、通信手段561が受信する。次いで、ゲーム実行手段562が、受信した要求に基づいて、ルーム表示画面8に関するゲーム画像情報を生成する。このゲーム画像情報がグラフィック処理部52によって処理されることにより、ディスプレイ61にルーム表示画面8が表示される。
【0071】
ルーム表示画面8は、マルチプレイにおけるホストユーザが、「ルーム」と称される、複数のユーザで構成されるグループを編成するために使用する画面である。ルーム表示画面8は、ユーザ情報Uと、クエストの概要情報と、応募状況81と、ホストユーザ情報82と、ゲストユーザ情報83とを含み、クリア報酬CRおよびミッションQMの詳細情報表示を可能にするように構成され、クエスト開始およびルーム解散を可能にする機能、例えば、ルーム解散ボタン84およびクエスト開始ボタン85を備える。
【0072】
図4に示されるルーム表示画面8には、例えば、ユーザ情報Uとして、図3のクエスト表示画面7と同様のユーザ情報U、クエストの概要情報として、クエスト名QNが表示されている。応募状況81は、クエストの最大のユーザ数のうち、何名の応募が完了しているのかを示す。例えば、図4では、応募状況81は、「Quartet 1/4」となっており、ユーザ数が最大4名であるクエストにおいて、1名が決まっていることを示す。
【0073】
ホストユーザ情報82は、ホストユーザのユーザ情報U、プレイヤキャラクタPの画像、レベル等を含む。ゲストユーザ情報83は、ゲストユーザが決まっていない場合には、「参加募集中」等の表記を含み、募集が継続中であることを示す。ゲストユーザ情報83は、ゲストユーザが決まっている場合には、ゲストユーザのユーザ情報U、プレイヤキャラクタPの画像、レベル等を含む。
【0074】
上述したように、ルーム表示画面8は、クリア報酬CRの詳細情報表示およびミッションQMの詳細情報表示を可能にするように構成されている。ユーザは、クエストを開始する前に、クリア報酬CRの詳細またはミッションQMの詳細を知りたい場合には、図4に示されるルーム表示画面8中のクリア報酬CRまたはミッションQMに対応するボタンを押下すればよい。なお、クリア報酬CRの詳細は、クエスト表示画面7においても表示されているため、以下では、ユーザが、クエストを開始する前に、ミッションQMの詳細を確認する場合について説明することとする。
【0075】
ユーザによりミッションQMに対応するボタンが押下されると、第1ミッション表示画面9がポップアップ等により表示される。第1ミッション表示画面9は、クエストに対応付けられたミッションQM各々についての詳細情報を含む。図5に示される第1ミッション表示画面9は、例えば、各ミッションQMの詳細情報として、ミッション内容MIと、ミッション報酬MRとを含む。ここで、ミッション内容MIは、「一人も戦闘不能にならずにクリア」等のミッションQMの具体的内容を含み、ミッションQMの難易度の情報を含む場合もある。また、ユーザが過去にクエストをプレイしたときに既に達成したミッションQMには、ミッション完了済み表示MPが付与されている。
【0076】
なお、図5に示される第1ミッション表示画面9は、クローズボタンCBを備え、第1ミッション表示画面9を閉じて、再度ルーム表示画面8を表示可能に構成されている。ユーザは、ミッションQMの詳細の確認が済んだ場合には、クローズボタンCBを押下すればよい。ユーザによりクローズボタンCBが押下されると、再度ルーム表示画面8が表示される。
【0077】
図4に示されるルーム表示画面8において、1名以上のゲストユーザの応募が完了すると、クエスト開始ボタン85がアクティブな状態となる。この仕様が採用されているのは、マルチプレイが、複数ユーザが同時にゲームに参加してプレイするモードであるためである。ユーザは、1名以上のゲストユーザの応募が完了した場合に、募集を停止して、クエストを開始する意思がある場合には、クエスト開始ボタン85を押下することにより、クエストを開始することができる。
【0078】
なお、図4に示されるルーム表示画面8において、ユーザ数は最大4名であるため、例えば、ゲストユーザが1名の状態でホストユーザがクエストを開始した場合、ホストユーザの有するメインキャラクタ1体およびサブキャラクタ1体、ならびにゲストユーザの有するメインキャラクタ1体およびサブキャラクタ1体でクエストをプレイすることになる。また、ゲストユーザが2名の状態でホストユーザがクエストを開始した場合、ホストユーザの有するメインキャラクタ1体およびサブキャラクタ1体、ならびにゲストユーザ2名がそれぞれ有するメインキャラクタ1体ずつでクエストをプレイすることになる。さらに、ゲストユーザが3名の状態でホストユーザがクエストを開始した場合、全ユーザ4名の有するメインキャラクタ1体ずつで構成される合計4体のキャラクタでクエストをプレイすることになる。
【0079】
また、図4に示されるルーム表示画面8に示されているように、クエスト開始ボタン85には、クエスト開始を可能にする機能を有することが分かる表示とともに、消費スタミナQSが表示されていることが好ましい。これは、クエストのプレイが、スタミナを消費するという不利益を伴うことについて、ユーザが納得した上でクエストを開始することができるようにするためである。ユーザは、消費スタミナQSを確認した上でクエストを開始する意思がある場合には、クエスト開始ボタン85を押下すればよい。
【0080】
ユーザによりクエスト開始ボタン85が押下されると、操作部54が操作信号を受信し、通信手段561が、ネットワークインターフェース51および通信ネットワーク6を介して、マルチクエスト実行要求をサーバ装置2に送信する。このマルチクエスト実行要求は、サーバ装置2の情報処理手段231が、ネットワークインターフェース21を介して受信し、その後、受付手段234が、マルチクエスト実行要求を受け付ける(ステップS003)。
【0081】
受付手段234がマルチクエスト実行要求を受け付けた後、ゲーム制御手段235が、プレイ画面10をゲーム装置5のディスプレイ61に表示させることを要求する信号を情報処理手段231に送信する。その後、情報処理手段231は、ネットワークインターフェース21および通信ネットワーク6を介して、プレイ画面10表示要求をゲーム装置5に送信する。このプレイ画面10表示要求は、ネットワークインターフェース51を介して、通信手段561が受信する。次いで、ゲーム実行手段562が、受信した要求に基づいて、プレイ画面10に関するゲーム画像情報を生成する。このゲーム画像情報がグラフィック処理部52によって処理されることにより、ディスプレイ61にプレイ画面10が表示される(ステップS004)。
【0082】
プレイ画面10は、マルチクエストのゲーム画像を表示する画面である。図6に示されるプレイ画面10には、例えば、消費スタミナQSの表示と、メッセージ101と、デッキ102と、プレイヤキャラクタPと、敵キャラクタEとが含まれ、スキル情報103およびミッションQMの詳細情報表示を可能にするボタンがそれぞれ設けられている。
【0083】
ここで、メッセージ101は、例えば、ターン制ゲームにおいては、ユーザのターンであることを知らせる文章である。デッキ102は、ユーザにより選択されたプレイヤキャラクタPによって構成されている。敵キャラクタEは、クエストに対応付けられたキャラクタであって、プレイヤキャラクタPが対戦する対象となるキャラクタである。消費スタミナQSの表示は、スタミナが未だ消費されていないか、既に消費されたかを、ユーザが容易に認識することができるように構成されている。例えば、消費スタミナQSの表示は、クエストの途中でスタミナを消費したときに点灯または点滅する。
【0084】
上述したように、プレイ画面10は、スキル情報103およびミッションQMの詳細情報表示を可能にするように構成されている。ユーザは、プレイ中に、スキル情報103またはミッションQMの詳細情報を知りたい場合には、図6に示されるプレイ画面10中のスキル情報103またはミッションQMに対応するボタンを押下すればよい。
【0085】
ユーザによりミッションQMに対応するボタンが押下されると、第2ミッション表示画面11がポップアップ等により表示される。第2ミッション表示画面11は、クエストに対応付けられたミッションQM各々についての詳細情報を含む。図7に示される第2ミッション表示画面11は、例えば、各ミッションQMの詳細情報として、ミッション内容MIと、ミッション報酬MRとを含む。
【0086】
ここで、ミッション内容MIは、図5の第1ミッション表示画面9と同様である。また、図5の第1ミッション表示画面9と同様に、ユーザが過去にクエストをプレイしたときに既に達成したミッションQMには、ミッション完了済み表示MPが付与されている。さらに、プレイ中に初めて達成されたミッションQMには、ミッションクリア表示MCが付与されている。
【0087】
なお、図7に示される第2ミッション表示画面11は、図5の第1ミッション表示画面9と同様に、クローズボタンCBを備える。ユーザは、ミッションQMの詳細の確認が済んだ場合には、クローズボタンCBを押下すればよい。ユーザによりクローズボタンCBが押下されると、再度プレイ画面10が表示される。
【0088】
ユーザは、マルチクエストが終了するまで、中断する場合を除き、プレイ画面10を介してプレイを続けることになる。また、上述したように、マルチクエスト(特定のステージ)には、このマルチクエストを終了させるための終了条件が設定され、かつ、少なくとも1つのミッションQM(課題)が対応付けられている。そのため、終了条件が満たされるまで、受付手段234は、マルチクエストに参加する複数のユーザによる操作を受け付ける。そして、ゲーム制御手段235は、ユーザによる操作に基づいてマルチクエストの進行を制御する信号を送信する。その後、ゲーム制御手段235からの信号を受信したゲーム実行手段562が、ゲーム画像情報を更新し、更新されたゲーム画像情報をグラフィック処理部52が処理することにより、プレイ画面10が更新されながらクエストが進行する(ステップS005)。
【0089】
マルチクエストの終了条件が満たされると、調整手段236は、少なくとも1つの未達成のミッションQMがあるときに、複数のユーザのうち少なくとも1名のユーザに対し、調整処理を実行する。調整処理は、ゲームをプレイするために必要となるパラメータの調整、または、マルチクエストの終了により得られる報酬、例えばクリア報酬CRの調整を含む(ステップS006およびステップS007)。ここでのパラメータとは、例えば消費スタミナQSである。
【0090】
調整手段236は、調整処理実行後、調整処理の結果に関する信号を情報処理手段231に送信する。その後、情報処理手段231は、ネットワークインターフェース21および通信ネットワーク6を介して、クエストクリア表示画面12表示要求をゲーム装置5に送信する。このクエストクリア表示画面12表示要求は、ネットワークインターフェース51を介して、通信手段561が受信する。次いで、ゲーム実行手段562が、受信した要求に基づいて、クエストクリア表示画面12に関するゲーム画像情報を生成する。このゲーム画像情報がグラフィック処理部52によって処理されることにより、ディスプレイ61にクエストクリア表示画面12が表示される(ステップS008)。
【0091】
クエストクリア表示画面12は、調整処理が反映された、クリア報酬CRと、ミッション報酬MRと、消費スタミナQSとに関する情報を表示する画面である。図8に示されるクエストクリア表示画面12は、消費スタミナQSに対して調整処理が実行された後に表示される画面の一例である。図8に示されるクエストクリア表示画面12は、例えば、クリア報酬情報121と、新規クリアミッション情報122と、未クリアミッション情報123と、消費スタミナ情報124とを含む。
【0092】
クリア報酬情報121は、図3のクエスト表示画面7における報酬枠RSにより示されるクリア報酬CRと同様である。新規クリアミッション情報122は、初めて達成されたミッションQMのミッション内容MIと、そのミッション報酬MRとを含む。ここで、ミッション内容MIおよびミッション報酬MRは、図5の第1ミッション表示画面9および図7の第2ミッション表示画面11おけるミッション内容MIおよびミッション報酬MRと同様である。未クリアミッション情報123は、未達成のミッションQMのミッション内容MIを含む。ここで、ミッション内容MIは、新規クリアミッション情報122と同様である。
【0093】
消費スタミナ情報124は、調整処理が反映された消費スタミナQSの情報である。図8中の消費スタミナ情報124は、「**/**」という一種の分数表記で示されている。この分数表記において、分子に相当する「/」の前側には、調整処理後の消費スタミナQSが示されており、分母に相当する「/」の後側には、クエストに設定された本来の消費スタミナQSが示されている。図8では、消費スタミナ情報124は、「3/6」となっており、調整処理により、消費されるスタミナが3減少したことが示されている。
【0094】
また、クエストクリア表示画面12は、少なくとも1つの未達成のミッションQMがあるために、調整処理が実行されたことが分かるように構成されている。図8に示されるクエストクリア表示画面12では、例えば、未クリアミッション情報123と消費スタミナ情報124との間に矢印があることにより、両者の間に関連性があることが示されている。
【0095】
なお、上述したように、図8に示されるクエストクリア表示画面12は、消費スタミナQSに対して調整処理が実行された後に表示される画面の一例であるが、クエストクリア表示画面12は、クリア報酬CRに対して調整処理が実行されたことを示す情報を含む場合もある。
【0096】
以上をまとめると、本実施形態の情報処理方法は、受付ステップと、ゲーム制御ステップと、調整ステップとを備える。受付ステップでは、ゲームのマルチクエストに参加する複数のユーザによる操作を受け付ける。ゲーム制御ステップでは、操作に基づいてマルチクエストの進行を制御する。マルチクエストには、このマルチクエストを終了させるための終了条件が設定され、かつ、少なくとも1つのミッションQMが対応付けられている。調整ステップでは、終了条件が満たされた場合において、少なくとも1つの未達成のミッションQMがあるときに、複数のユーザのうち少なくとも1名のユーザに対し、調整処理を実行する。調整処理は、ゲームをプレイするために必要となるパラメータ、例えば消費スタミナQSの調整または、マルチクエストの終了により得られる報酬、例えばクリア報酬CRの調整を含む。
【0097】
本実施形態によれば、マルチプレイゲームにおいて、ゲームの初心者や技量が低いユーザが参加していても、ユーザにマルチプレイを促すことができる。また、クエストに、ユーザ同士の協力によらなければ達成できないほど難易度が高いミッションが設定されている場合であっても、ミッション失敗と無益なスタミナ消費とを回避するためにマルチプレイゲームの参加者を厳選しようという集団意識が働くことを防ぐことができる。これにより、ゲームの初心者や技量が低いユーザが排除されてしまうという問題が解消される。さらに、ゲームを中断することでパラメータの消費を抑えようとするユーザの発生を防ぎ、ゲームを最後までプレイすることを望むユーザにとって、よりゲームを楽しむことができる状態を実現することができる。
【0098】
続いて、調整手段236による調整処理の具体例について以下詳述する。
【0099】
例えば、調整手段236は、終了条件が満たされた場合において、複数のユーザのうち少なくとも1名のユーザに関して、クエストをプレイした初回から一度も達成していないミッションQMがあるときに、複数のユーザのうち少なくとも1名のユーザに対し、調整処理を実行してもよい。
【0100】
具体的に説明すると、図5に示される第1ミッション表示画面9においてミッション完了済み表示MPが付与されているミッションQMは、調整処理の対象外となる。一方、図8に示されるクエストクリア表示画面12における未クリアミッション情報123は、調整処理の対象となる。すなわち、調整処理実行の判断対象となる未クリアミッションは、クエスト周回で一度も達成したことがないミッションQMとし、既に達成したことがあるミッションQMを判断対象から除外する。
【0101】
このような態様によれば、ユーザがミッションQM全てを達成することはできなかった場合に、クエスト周回するモチベーションを維持または向上させることができる。また、一度達成したミッションQMに対しては、その後失敗したとしても、調整処理の対象外となるため、調整処理による優遇を受ける目的をもった故意によるミッション失敗を抑制することができる。
【0102】
また好ましくは、調整手段236は、終了条件が満たされた場合において、一度も達成していないミッションQMがあり、かつ、終了条件が満たされた合計回数、例えばクリア回数CTが所定回数以上であるユーザに対し、調整処理を実行してもよい。
【0103】
このような態様によれば、ユーザが既にある程度クエスト周回している場合に、ユーザが引き続きクエスト周回するモチベーションを維持または向上させることができる。
【0104】
また好ましくは、調整手段236は、終了条件が満たされた場合において、ホストユーザに関して、一度も達成していないミッションQMがあるときに、マルチクエストをプレイするユーザ全員に対し、調整処理を実行してもよい。
【0105】
具体的に説明すると、クエスト開始前に表示される第1ミッション表示画面9(図5)およびプレイ中に表示される第2ミッション表示画面11(図7)において示されるホストユーザに関するミッションQMの達成状況に基づいて、マルチクエストをプレイするユーザ全員に対し、調整処理実行の判断がなされる。このような態様において、例えば、第1ミッション表示画面9(図5)および第2ミッション表示画面11(図7)を、マルチクエストをプレイするユーザ全員のゲーム装置5のディスプレイ61に表示可能にしてもよい。
【0106】
このような態様によれば、マルチクエストのユーザ間で調整処理実行の条件を共通にすることにより、ユーザ間の連帯感を向上させることができる。
【0107】
また好ましくは、調整手段236は、終了条件が満たされた場合において、複数のユーザの各ユーザに対し、各ユーザの一度も達成していないミッションQMに応じて、調整処理を実行してもよい。
【0108】
具体的に説明すると、マルチクエストをプレイする各ユーザについて、ミッションQMの達成状況が管理され、このミッションQMの達成状況に基づいて、各ユーザに対し、調整処理実行の判断がなされる。このような態様において、例えば、マルチクエストをプレイする各ユーザが、各自のミッションQMの達成状況を確認できるように、各自のミッションQMに対応した第1ミッション表示画面9(図5)および第2ミッション表示画面11(図7)を各自のゲーム装置5のディスプレイ61に表示可能にしてもよい。
【0109】
このような態様によれば、ユーザ毎に調整処理実行の判断を行うことにより、各ユーザが個別の目的意識を持ってプレイできるようになるとともに、マルチプレイゲームへ参加する際の心理的障壁を下げることができる。
【0110】
また好ましくは、調整手段236は、終了条件が満たされた合計回数、例えばクリア回数CTに応じて、調整処理を実行してもよい。
【0111】
このような態様によれば、より多くクエスト周回をしているユーザほど、調整処理による優遇を受けやすくなるため、ユーザがクエスト周回するモチベーションを維持または向上させることができる。
【0112】
また好ましくは、調整手段236は、初めて達成されたミッションQMの数に応じて、調整処理を実行してもよい。
【0113】
初めて達成されたミッションQMの数が多いユーザは、初心者または技量の低いプレイヤであると考えられ、このようなユーザを調整手段236による調整処理によって優遇することで、ユーザのミッション達成意欲を向上させ、全体としてマルチプレイへの参加意欲を向上させることができる。
【0114】
また好ましくは、調整手段236は、初めて達成されたミッションQMの難易度に応じて、調整処理を実行してもよい。
【0115】
初めて達成されたミッションQMの難易度が高い場合に、このミッションQMを達成したユーザを調整手段236による調整処理によって優遇することで、難易度の高いミッションQMに対して、ユーザのミッション達成意欲を向上させることができる。
【0116】
また好ましくは、ユーザがクエストをプレイするのが初めてであった場合、調整手段236は、終了条件が満たされた場合において、少なくとも1つの未達成のミッションQMがあるときに、このユーザに対し、調整処理を実行しなくてもよい。
【0117】
このような態様によれば、クエスト周回するモチベーションを維持または向上させるという目的に矛盾がないゲームの仕様を提供することができる。
【0118】
また好ましくは、調整手段236は、終了条件が満たされた場合において、終了条件が満たされた合計回数、例えばクリア回数CTに応じて、ユーザに有利となる調整処理を実行してもよい。このような態様において、調整手段236は、初めて達成されたミッションQMの数に応じて、ユーザに有利となる調整を減らすように調整処理を実行することが好ましい。
【0119】
このような態様によれば、ユーザがミッションQMを達成することができなかった場合に、クエスト周回するモチベーションを維持または向上させるという目的に矛盾がないゲームの仕様を提供することができる。
【0120】
また好ましくは、クリア報酬CRの調整は、報酬枠RSの数を増やすことでもよい。また、クリア報酬CRの調整は、いずれかの報酬枠RSの報酬に関して、当選確率を上げることでもよい。さらに、クリア報酬CRの調整は、追加の報酬を付与することでもよい。追加の報酬の付与としては、例えば、新たなアイテムの付与、新たなミッションの追加、特別なクエストの解放、新たなゲーム内イベントの発生、特別なアイテムを購入できる期間限定ショップの出現等が挙げられる。
【0121】
このような態様によれば、多様なユーザの趣味嗜好を加味して、クエスト周回のモチベーション維持または向上を図ることができる。
【0122】
また好ましくは、ミッションQMの達成が不可能になった状況で、ユーザがゲームを中断した場合に、調整手段236は、このユーザに対して、ユーザに不利となる調整処理を実行してもよい。ここで、ミッションQMの達成が不可能になった状況とは、例えば、「一人も戦闘不能にならずにゲームをクリアする」というミッションQMがクエストに設定されている場合に、プレイヤキャラクタPのいずれかがゲーム上で死亡した場合等である。また、ゲームの中断には、リタイア、オートプレイへの切り替え、通信切断、退室等が含まれる。
【0123】
この態様において、ユーザに不利となる調整処理は、消費スタミナQSの増大、スタミナの回復の遅延、次回のクエスト周回におけるクリア報酬CRの減少等、ユーザにペナルティが付与されたことが分かる調整であることが好ましい。
【0124】
このような態様によれば、マルチプレイをプレイする全てのユーザに対し、最後までプレイすることを促すことにより、技量が低いユーザが抱く、他のユーザに迷惑をかけたという罪悪感を軽減することができる。
【0125】
また好ましくは、技量が高いユーザまたは経験が豊富なユーザが、マルチクエストにおいて、技量が低いユーザまたは経験が浅いユーザを助けるプレイをしたことにより、ミッションQMを達成できずに、ゲームが終了となった場合に、調整手段236は、このユーザに対して、サポート報酬を付与してもよい。
【0126】
サポート報酬は、クエストに対応付けられて管理されてもよい。この場合、クエスト表示画面7またはクエストクリア表示画面12において、ユーザが保有するサポート報酬が表示されるようにしてもよい。また、ユーザ固有のミッションとして、サポートミッションを設け、サポートミッションの報酬としてサポート報酬を管理してもよい。なお、サポート報酬の表示は、「ゲージ」と称される棒グラフ等、視認性の高い表示が好ましい。
【0127】
このような態様によれば、技量が高いユーザまたは経験が豊富なユーザが、技量が低いユーザやゲームの初心者を排除する事態を防ぐことができる。
【0128】
また好ましくは、クエストクリア表示画面12において、未クリアミッション情報123に、ミッションQMが失敗した原因となったプレイに関する情報を含めてもよい。
【0129】
このような態様によれば、技量が低いユーザやゲーム初心者のマルチクエストへの参加意欲を向上させることができる。
【0130】
また好ましくは、消費スタミナQSの調整は、消費スタミナの回復速度を上昇させることでもよい。
【0131】
このような態様によれば、スタミナが消費されてからプレイが可能な値にスタミナが回復するまでの時間が短くなるため、クエスト周回に対するモチベーションの時間経過による低下が抑えられ、クエスト周回に対するモチベーションの維持を図ることができる。
【0132】
[その他]
本実施形態の態様は、プログラムであってもよい。このプログラムは、コンピュータを情報処理システム1として機能させる。
【0133】
さらに、次に記載の各態様で提供されてもよい。
前記情報処理システムにおいて、前記調整部は、前記終了条件が満たされた場合において、前記複数のユーザのうち少なくとも1名のユーザに関して、前記特定のステージをプレイした初回から一度も達成していない課題があるときに、前記複数のユーザのうち少なくとも1名のユーザに対し、前記調整処理を実行するように構成される、もの。
前記情報処理システムにおいて、前記調整部は、前記終了条件が満たされた場合において、前記一度も達成していない課題があり、かつ、前記終了条件が満たされた合計回数が所定回数以上であるユーザに対し、前記調整処理を実行するように構成される、もの。
前記情報処理システムにおいて、前記調整部は、前記終了条件が満たされた場合において、ホストユーザに関して、前記一度も達成していない課題があるときに、前記特定のステージをプレイするユーザ全員に対し、前記調整処理を実行するように構成される、もの。
前記情報処理システムにおいて、前記調整部は、前記終了条件が満たされた場合において、前記複数のユーザの各ユーザに対し、前記各ユーザの前記一度も達成していない課題に応じて、前記調整処理を実行するように構成される、もの。
前記情報処理システムにおいて、前記調整部は、前記終了条件が満たされた合計回数に応じて、前記調整処理を実行するように構成される、もの。
前記情報処理システムにおいて、前記調整部は、初めて達成された課題の数に応じて、前記調整処理を実行するように構成される、もの。
前記情報処理システムにおいて、前記調整部は、初めて達成された課題の難易度に応じて、前記調整処理を実行するように構成される、もの。
プログラムであって、コンピュータを前記何れか1つに記載の情報処理システムとして機能させる、もの。
情報処理方法であって、受付ステップと、ゲーム制御ステップと、調整ステップとを備え、前記受付ステップでは、ゲームの特定のステージに参加する複数のユーザによる操作を受け付け、前記ゲーム制御ステップでは、前記操作に基づいて前記特定のステージの進行を制御し、ここで前記特定のステージには、このステージを終了させるための終了条件が設定され、かつ、少なくとも1つの課題が対応付けられ、前記調整ステップでは、前記終了条件が満たされた場合において、少なくとも1つの未達成の課題があるときに、前記複数のユーザのうち少なくとも1名のユーザに対し、調整処理を実行し、ここで前記調整処理は、前記ゲームをプレイするために必要となるパラメータの調整または、前記特定のステージの終了により得られる報酬の調整を含む、方法。
もちろん、この限りではない。
【0134】
最後に、本発明に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。当該新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。当該実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0135】
1 :情報処理システム
2 :サーバ装置
21 :ネットワークインターフェース
22 :記憶部
221 :ユーザDB
222 :抽選リスト
23 :制御部
231 :情報処理手段
232 :照合手段
233 :抽選実行手段
234 :受付手段
235 :ゲーム制御手段
236 :調整手段
29 :バス
5 :ゲーム装置
51 :ネットワークインターフェース
52 :グラフィック処理部
53 :オーディオ処理部
54 :操作部
55 :記憶部
56 :制御部
561 :通信手段
562 :ゲーム実行手段
563 :報知制御手段
59 :バス
6 :通信ネットワーク
61 :ディスプレイ
62 :スピーカ
63 :タッチパッド
7 :クエスト表示画面
71 :ソロプレイボタン
72 :マルチプレイボタン
8 :ルーム表示画面
81 :応募状況
82 :ホストユーザ情報
83 :ゲストユーザ情報
84 :ルーム解散ボタン
85 :クエスト開始ボタン
9 :第1ミッション表示画面
10 :プレイ画面
101 :メッセージ
102 :デッキ
103 :スキル情報
11 :第2ミッション表示画面
12 :クエストクリア表示画面
121 :クリア報酬情報
122 :新規クリアミッション情報
123 :未クリアミッション情報
124 :消費スタミナ情報
BB :ブラウザバック
CB :クローズボタン
CR :クリア報酬
CT :クリア回数
DB221 :ユーザ
E :敵キャラクタ
MC :ミッションクリア表示
MI :ミッション内容
MP :ミッション完了済み表示MP
MR :ミッション報酬
NU :ユーザ数
P :プレイヤキャラクタ
QM :ミッション
QN :クエスト名
QS :消費スタミナ
RS :報酬枠
U :ユーザ情報
UN :ユーザ名
UR :ユーザランク
US :ユーザ保有スタミナ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9