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<図1>
  • 特開-車戴型充放電装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022106633
(43)【公開日】2022-07-20
(54)【発明の名称】車戴型充放電装置
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20220712BHJP
【FI】
H02J7/00 H
H02J7/00 B
H02J7/00 302D
H02J7/00 P
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021022899
(22)【出願日】2021-01-07
(71)【出願人】
【識別番号】515302842
【氏名又は名称】岡上 公彦
(72)【発明者】
【氏名】岡上 公彦
【テーマコード(参考)】
5G503
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503AA07
5G503BA04
5G503BB01
5G503CA08
5G503DA07
5G503DA08
5G503DA13
5G503FA06
(57)【要約】      (修正有)
【課題】発電機の発生電力を補助動力として使用する場合の効率を向上させる車載型充放電装置を提供する。
【解決手段】車戴型充放電装置において、それぞれ車輪を駆動するモーター4に交互に放電し、車輪の回転により発電する発電機5から交互に充電する第一の充放電器3及び第二の充放電器6と、第一の充放電器3の放電中にその保有電力量が所定量以下になるか、もしくは、第二の充放電器6の充電中にその保有電力量が所定量以上になると、第一の充放電器3と第二の充放電器6の充放電状態を、それぞれ切り替える制御装置18を備えることにより、車輪の回転力による発電電力を有効に利用し、第一の充放電器3及び第二の充放電器6の容量の小型化を図る。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれ車輪を駆動するモーターに交互に放電し、車輪の回転により発電する発電機から交互に充電する第一,第二の充放電器と、
第一の充放電器の放電中、第一の充放電器の保有電力量が所定量以下になるか、もしくは、第二の充放電器の充電中の保有電力量が所定量以上になると、第一,第二の充放電器の充放電状態をそれぞれ切り替える制御装置とを備えたことを特徴とする車載型充放電装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば、電気自動車、電動バイク、電動自転車等に積載される車戴型充放電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、電気自動車、もしくはハイブリッド車は、それに積載するイオン電池、固体電池等の電池の性能開発、もしくは小型化に注目され、その効率利用に対しては余り注意が払われていない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ハイブリッド車は、車輪の回転により発電する発電機の発生電力を、例えば、イオン電池で充電し、エンジンの補助動力として使用しているが、この補助動力として使用している間、車輪の回転力により発電可能な電力を使用しておらず効率が悪い課題があった。
また、現状の電気自動車は蓄電池の保有電力のみに頼っているため、蓄電池の容量が非常に大きく、重量並びに体積が大きくなり非効率であった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、それぞれ車輪を駆動するモーターに交互に放電し、車輪の回転により発電する発電機から交互に充電する第一,第二の充放電器と、
第一の充放電器の放電中、第一の充放電器の保有電力量が所定量以下になるか、もしくは、第二の充放電器の充電中の保有電力量が所定量以上になると、第一,第二の充放電器の充放電状態をそれぞれ切り替える制御装置とを備えることにより、車輪の回転力により発電可能な電力を有効に利用し、第一,第二の充放電器の容量の小型化を図ったものである。
【0005】
図1はこの発明の一実施例を示すブロック線図である。
図1において、第一の充放電器1は、正極端子2と負極端子3とを備え、車輪を駆動するモーター4に放電し、車輪の回転により発電する発電機5からの電力を充電する。第二の充放電器6は、正極端子7と負極端子8とを備え、車輪を駆動するモーター4に放電し、車輪の回転により駆動される発電機5からの電力を充電する。第一の保有電量検出装置9は、第一の充放電器1の保有電力量を検出するもので、その保有電力量が満杯時に出力を発生する端子10と、第一,第二の充放電器1,6の両方の保有電力量が満杯時に第一の充放電器1を放電状態にし、第二の充放電器6を充電状態にする出力を発生すると共に、第一の充放電器1の保有電力が若干少なくなった時に出力を発生する端子11と、第一の充放電器1が放電状態でその保有電力量が少なくなった時に強制的に第一,第二の充放電器1,6の充放電状態を切り替える出力を発生する端子12と、第一の充放電器1の保有電力量が最低状態の場合に出力を発生する端子13とを備えている。第二の保有電力量検出装置14は、第二の充放電器6の保有電力量を検出するもので、その保有電力量が満杯時に出力を発生する端子15と、第二の充放電器6が放電状態でその保有電力量が少なくなった時に強制的に第一,第二の充放電器1,6の充放電状態を切り替える出力を発生する端子16と、第二の充放電器6の保有電力量が最低状態の場合に出力を発生する端子17とを備えている。制御装置18は、第一の保有電力量検出装置9と第二の保有電力量検出装置14との出力により、スイッチ19,20,21,22,23,24,25,26を開閉して、第一,第二の充放電器1,6の充放電状態を切り替え制御する。表示灯27は端子13,17の出力によって点灯する。
【0006】
第一の充放電器1と第二の充放電器6の充電回路は次の通り形成される。
第一の充放電器1の充電回路は、発電機5→スイッチ19→正極端子2→負極端子3→スイッチ22→発電機5で構成され、第二の充放電器6の充電回路は、発電機5→スイッチ23→正極端子7→負極端子8→スイッチ26→発電機5で構成されている。
【0007】
第一の充放電器1と第二の充放電器6の放電回路は次の通り形成される。
第一の充放電器1の放電回路は、正極端子2→スイッチ20→モーター4→スイッチ21→負極端子3で構成され、第二の充放電器6の放電回路は、正極端子7→スイッチ24→モーター4→スイッチ25→負極端子8で構成されている。
【0008】
次にこの動作を説明する。車両の始動時は家庭電源等によって第一,第二の充放電器1,6の保有電力量は満杯状態で第一の保有電力量検出装置9の端子11は出力を発生し、この出力によって、制御装置18は上記放電回路を形成すべくスイッチを制御し、上記第一の充放電装置1を放電状態にしてモーター5を駆動する。また制御装置18は上記充電回路を形成すべくスイッチを制御して第二の充放電装置6を充電状態にする。
【0009】
この状態で第一の充放電装置1の保有電力量が若干少なくなり、第一の保有電力量検出装置9の端子11が出力を発生すると、この出力により制御装置18は上記充電回路を形成すべくスイッチを制御して第一の充放電装置1を充電状態にすると供に、制御装置18は上記放電回路を形成すべくスイッチを制御して、強制的に第二の充電装置6を放電状態に切り替える。
【0010】
第一の充放電装置1が充電状態となり、その保有電力量が満杯状態になると第一の保有電力量検出装置9の端子10が出力を発生し、この出力により制御装置18は上記放電回路を形成すべくスイッチを制御して第一の充放電装置1を放電状態にし、モーター4を駆動する。また制御装置18は上記充電回路を形成すべくスイッチを制御して第二の充放電装置6を充電状態にする。
【0011】
放電状態の第一の充放電装置1の保有電力量が減って、第一の保有電力量検出装置9の端子12が出力を発生すると、この出力により制御装置18は上記充電回路を形成すべくスイッチを制御して第一の充放電装置1を充電状態にするとともに、上記放電回路を形成すべスイッチを制御して第二の充電装置6を放電状態に切り替える。
【0012】
また、第一,第二の充放電器1,6の何れかの保有電力量が最低状態に低下すると、第一,第二の保有電力量検出装置9,14の何れかの端子13,17に出力が発生して表示灯28が点灯し、第一,第二の充放電器1,6の保有電力量が少ないことを表示する。
【0013】
なお、上記実施例では、第一,第二の充放電器1,6の充電を発電機5からの発電電力のみとして説明したが、液体の原料を塗るだけで構成される薄く透明なペロブスカイト型太陽電池を車体の屋根、ボンネット等に塗装し、その発電量を充電に利用してもよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、保有充電量により交互に充放電状態を切り替える第一,第二の充放電器1,6を備えることにより、車輪が回転している間、常に発生する発電機5の電力を効率よく利用できるため、第一,第二の充放電器1,6の積載容量を少なく出来ると共に、その積載重量が軽くなり、運転効率が高くなる。
【図面の簡単な説明】
図1】 この発明の一実施例を示すブロック図
【符号の説明】
1:第一の充放電器
4:モーター
5:発電機
6:第二の充放電器
9:第一の保有電力量検出装置
14:第二の保有電力量検出装置
18:制御装置
図1