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特開2022-106683信頼レベルを電気生理学的(EP)マップに組み込むこと
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022106683
(43)【公開日】2022-07-20
(54)【発明の名称】信頼レベルを電気生理学的(EP)マップに組み込むこと
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/343 20210101AFI20220712BHJP
   A61B 5/367 20210101ALI20220712BHJP
【FI】
A61B5/343
A61B5/367
【審査請求】未請求
【請求項の数】26
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022000931
(22)【出願日】2022-01-06
(31)【優先権主張番号】17/144,029
(32)【優先日】2021-01-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】511099630
【氏名又は名称】バイオセンス・ウエブスター・(イスラエル)・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Biosense Webster (Israel), Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】アサフ・ゴバリ
(72)【発明者】
【氏名】アンドレス・クラウディオ・アルトマン
(72)【発明者】
【氏名】バディム・グリナー
(72)【発明者】
【氏名】ヤイル・パルティ
【テーマコード(参考)】
4C127
【Fターム(参考)】
4C127AA02
4C127CC01
4C127CC02
4C127GG13
4C127KK03
4C127KK05
(57)【要約】
【課題】心臓電気生理学的マップを可視化すること。
【解決手段】方法は、(i)心臓の少なくとも一部分のモデル化された表面、及び(ii)心臓内の複数のそれぞれの位置で測定された複数のEP値を受信することを含む。モデル化された表面上に複数の領域を定義し、各領域について、EP値の位置が領域に入るEP値についての信頼レベルを推定する。(i)モデル化された表面上にオーバーレイされたEP値、及び(ii)モデル化された表面の各領域内の、グラフィカルに視覚化された信頼レベル、を含めて、モデル化された表面をユーザーに提示する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
信頼レベルを電気生理学的マップに組み込むためのシステムであって、
(i)心臓の少なくとも一部分のモデル化された表面、及び(ii)前記心臓内の複数のそれぞれの位置で測定された複数のEP値を受信するように構成されたインターフェースと、
プロセッサであって、
前記モデル化された表面上の複数の領域を定義し、各領域について、前記EP値の位置が前記領域に入る前記EP値の信頼レベルを推定し、
(i)前記モデル化された表面上に前記EP値をオーバーレイすることと、(ii)前記モデル化された表面の各領域内の前記信頼レベルをグラフィカルに視覚化することと、を含めて、前記モデル化された表面をユーザーに表示する、
ように構成されている、プロセッサと、
を含む、システム。
【請求項2】
前記プロセッサは、前記領域に入る前記EP値の数に応じて前記信頼レベルを計算することによって、前記信頼レベルを推定するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記プロセッサは、ある領域に入る前記EP値の数の増加関数として前記信頼レベルを計算することによって、前記領域に関する前記信頼レベルを推定するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記プロセッサは、ある領域に入る前記EP値の分布の分散の減少関数として前記信頼レベルを計算することによって、前記領域に関する前記信頼レベルを推定するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記インターフェースは、カテーテルから前記EP値を受信するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記モデル化された表面は、高速解剖学的マッピング(FAM)によって生成された表面である、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記EP値は、局所興奮時間(LAT)、双極電位、及び単極電位のうちの1つである、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
ある領域内のEP値は、前記領域内の前記EP値の中央値である、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記プロセッサは、前記領域において、それぞれのアイコンを提示することによって、前記信頼レベルをグラフィカルに視覚化するように構成されており、前記アイコンのサイズは、それぞれの信頼レベルの増加関数である、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記インターフェースは、ある領域の信頼レベルが既定の信頼レベル閾値よりも低いことを検出したことに応じて、前記領域に関する1つ以上の追加のEP値を受信するように更に構成されており、前記プロセッサは、前記1つ以上の追加のEP値を含む前記領域に入る前記EP値に関する前記信頼レベルを再推定するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記プロセッサは、前記領域内の複数の場所の上に複数の位置を投影し、前記位置における前記EP値を前記それぞれの場所に割り当てるように更に構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記領域は、前記モデル化された表面のポリゴンメッシュ内の多角形を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記領域のうちの1つ以上は、既定の半径を有する円形領域である、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
信頼レベルを電気生理学的マップに組み込むための方法であって、
(i)心臓の少なくとも一部分のモデル化された表面、及び(ii)前記心臓内の複数のそれぞれの位置で測定された複数のEP値を受信することと、
前記モデル化された表面上の複数の領域を定義し、各領域について、前記EP値の位置が前記領域に入る前記EP値の信頼レベルを推定することと、
(i)前記モデル化された表面上に前記EP値をオーバーレイすることと、(ii)前記モデル化された表面の各領域内の前記信頼レベルをグラフィカルに視覚化することと、を含む、前記モデル化された表面をユーザーに表示することと、
を含む、方法。
【請求項15】
前記信頼レベルを推定することは、前記領域に入る前記EP値の数に応じて前記信頼レベルを計算することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
ある領域に関する前記信頼レベルを推定することは、前記領域に入る前記EP値の数の増加関数として前記信頼レベルを計算することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
ある領域に関する前記信頼レベルを推定することは、前記領域に入る前記EP値の分布の分散の減少関数として前記信頼レベルを計算することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記EP値を受信することは、カテーテルを使用して前記EP値を取得することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記モデル化された表面は、高速解剖学的マッピング(FAM)によって生成された表面である、請求項14に記載の方法。
【請求項20】
前記EP値は、局所興奮時間(LAT)、双極電位、及び単極電位のうちの1つである、請求項14に記載の方法。
【請求項21】
ある領域内のEP値は、前記領域内の前記EP値の中央値である、請求項14に記載の方法。
【請求項22】
前記信頼レベルをグラフィカルに視覚化することは、前記領域において、それぞれのアイコンを提示することを含み、前記アイコンのサイズは、それぞれの信頼レベルの増加関数である、請求項14に記載の方法。
【請求項23】
ある領域の信頼レベルが既定の信頼レベル閾値よりも低いことを検出したことに応じて、前記領域に関する1つ以上の追加のEP値を受信し、前記1つ以上の追加のEP値を含む前記領域に入る前記EP値に関する前記信頼レベルを再推定することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項24】
ある領域に関する前記EP値を受信することは、前記領域内の複数の場所の上に複数の位置を投影し、前記位置における前記EP値を前記それぞれの場所に割り当てることを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項25】
前記領域は、前記モデル化された表面のポリゴンメッシュ内の多角形を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項26】
前記領域のうちの1つ以上は、既定の半径を有する円形領域である、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、電気生理学的マッピングに関し、特に、心臓電気生理学的マップの可視化に関する。
【背景技術】
【0002】
電気生理学的(EP)心臓マッピングでは、EPマップの解釈を容易にするために、特許文献において以前に提案されている可視化方法が用いられ得る。例えば、米国特許第9,532,725号は、複数の電極が連結されているカテーテルシャフトと、カテーテルシャフトに連結されたプロセッサとを含み得る例示的な医療用装置について記載している。プロセッサは、複数の電極からの信号のセットを収集し、信号のセットのうちの少なくとも1つからデータセットを生成することができる。データセットは、少なくとも1つの既知のデータ点及び1つ以上の未知のデータ点を含み得る。プロセッサはまた、データセットを調整することによって未知のデータ点のうちの少なくとも1つを補間し、補間値を未知のデータ点のうちの少なくとも1つに割り当て、信頼レベルを補間値に割り当てることができる。補間データの信頼性を伝えるために、導出された信頼レベルは、信頼性マップの形態をとることができるため、補間データの信頼レベルを表示することができる。
【0003】
別の例として、米国特許第6,301,496号は、生理学的反応を測定するステップと、その反応に関連するベクトル関数を計算するステップと、ベクトル関数の表現を表示するステップと、表現から異常な状態を推定するステップとを含む、心不整脈を診断する方法について記載している。生理学的反応は、局所興奮時間(local activation time、LAT)がそこから推定される電圧であり、ベクトル関数は、局所興奮時間の勾配、具体的には、伝導速度である。測定データは、ある値が定められた信頼レベルの測定データを表すときには、擬似カラースケールを使用してマップ上に表示されてもよく、したがって、擬似カラーマップ上に測定データを直接配置することができ、また、ある値が信頼性の低いものであるときには、別の異なる色又は透明度によって表示されてもよく、したがって、測定データを別の異なる色又は透明度によって表示することができる。後者の場合、施術者はより多くのサンプルを取得するように誘導されることになる。
【0004】
米国特許出願公開第2016/0038047号は、ヒトの心臓の領域における1つ以上の部位で行われるアブレーションの特性を示すパラメータを記録することと、当該領域を貫流する電気的活性化の波を示す一組の電気生理信号を受信することと、を含む方法について記載している。この方法は、波が流れることを阻害される、領域内の場所を特定することと、信号及びパラメータに応じて、これらの場所における波の阻害に関する信頼レベルを推定することと、を更に含む。この方法はまた、信頼レベルの表示を含むヒトの心臓のマップを表示することを含む。
【0005】
米国特許第10,588,531号は、身体の組織からの電気生理学的(electrophysiological、EP)データに基づいて、心臓現象の有病率を決定するためのシステム及び方法について記載している。あるシステムは、表示デバイスに通信可能に結合された電子制御ユニットを備え、電子制御ユニットは、複数の場所の各々について、所定の期間中に発生する複数の離散時間の各々において、EPデータに基づいて当該場所において心臓現象が発生するのか否かを検出し、検出に基づいて、心臓現象の有病率を決定し、心臓現象の決定された有病率を示す情報を表示デバイス上に表示するように構成されている。有病率値と関連付けられた信頼度スコアも、決定され、表示され得る。一般に、所定の期間が長くなればなるほど、及びサンプリング周波数が高くなればなるほど、信頼度スコアは高くなる。
【0006】
米国特許第9,629,567号は、心室内のコンプレックス細分化電位図の領域を自動的に検出し、マッピングするためのソフトウェア及び装置について記載している。電位図信号は、その振幅と頂点間間隔が一定の判定基準を満たすコンプレックスの数を計測するように解析される。平均コンプレックス間隔、最短コンプレックス間隔、及び信頼レベルを示す機能マップが、表示用に作成される。例えば、コンプレックス細分化電位図が検査中にある場所で発生する割合に対応する信頼レベルタグが表示される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下に記載される本発明の実施形態は、(i)心臓の少なくとも一部分のモデル化された表面、及び(ii)心臓内の複数のそれぞれの位置で測定された複数のEP値を受信すること、を含む方法を提供する。モデル化された表面上に複数の領域を定義し、各領域について、EP値の位置が領域に入るEP値についての信頼レベルを推定する。(i)モデル化された表面上にオーバーレイされたEP値、及び(ii)モデル化された表面の各領域内の、グラフィカルに視覚化された信頼レベル、を含めて、モデル化された表面をユーザーに提示する。
【0008】
いくつかの実施形態では、信頼レベルを推定することは、当該領域に入るEP値の数に応じて信頼レベルを計算することを含む。いくつかの実施形態では、ある領域の信頼レベルを推定することは、当該領域に入るEP値の数の増加関数として信頼レベルを計算することを含む。他の実施形態では、ある領域の信頼レベルを推定することは、当該領域に入るEP値の分布の分散の減少関数として信頼レベルを計算することを含む。
【0009】
一実施形態では、EP値を受信することは、カテーテルを使用してEP値を取得することを含む。
【0010】
別の実施形態では、モデル化された表面は、高速解剖学的マッピング(FAM)によって生成された表面である。
【0011】
いくつかの実施形態では、EP値は、局所興奮時間(LAT)、双極電位、及び単極電位のうちの1つである。
【0012】
いくつかの実施形態では、ある領域内のEP値は、当該領域内のEP値の中央値である。
【0013】
一実施形態では、信頼レベルをグラフィカルに視覚化することは、領域において、それぞれのアイコンを提示することを含み、アイコンのサイズは、それぞれの信頼レベルの増加関数である。
【0014】
別の実施形態では、本方法は、ある領域の信頼レベルが既定の信頼レベル閾値よりも低いことを検出したことに応じて、当該領域に関する1つ以上の追加のEP値を受信し、1つ以上の追加のEP値を含む領域に入るEP値に関する信頼レベルを再推定すること、を更に含む。
【0015】
いくつかの実施形態では、ある領域に関するEP値を受信することは、当該領域内の複数の場所の上に複数の位置を投影し、これらの位置におけるEP値をそれぞれの場所に割り当てることを含む。
【0016】
いくつかの実施形態では、領域は、モデル化された表面のポリゴンメッシュ内の多角形を含む。他の実施形態では、領域のうちの1つ以上は、既定の半径を有する円形領域である。
【0017】
本発明の別の実施形態によれば、インターフェースと、プロセッサと、を含むシステムが追加的に提供される。インターフェースは、(i)心臓の少なくとも一部分のモデル化された表面、及び(ii)心臓内の複数のそれぞれの位置で測定された複数のEP値を受信するように構成されている。プロセッサは、モデル化された表面上の複数の領域を定義し、各領域について、EP値の位置が当該領域に入るEP値の信頼レベルを推定し、(i)モデル化された表面上にEP値をオーバーレイすることと、(ii)モデル化された表面の各領域内の信頼レベルをグラフィカルに視覚化することと、を含めて、モデル化された表面をユーザーに表示する、ように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本発明は、以下の「発明を実施するための形態」を図面と併せて考慮することで、より完全に理解されよう。
図1】本発明の例示的な実施形態による、電気生理学的(EP)マッピングのためのシステムの概略描写図である。
図2A】それぞれ、本発明の例示的な実施形態による、元のEP値でオーバーレイされた右心房のEPマップ、及びグラフィカルに視覚化されたEP値でオーバーレイされた右心房の再生EPマップの、模式的に描写したボリュームレンダリングである。
図2B】それぞれ、本発明の例示的な実施形態による、元のEP値でオーバーレイされた右心房のEPマップ、及びグラフィカルに視覚化されたEP値でオーバーレイされた右心房の再生EPマップの、模式的に描写したボリュームレンダリングである。
図3】本発明の例示的な実施形態による、EP値を推定し、図2BのEPマップ上のグラフィカルに視覚化する方法を概略的に示すフローチャートである。及び
図4】本発明の別の例示的な実施形態による、図2BのEPマップ上にEP値を投影し、グラフィカルに視覚化する方法を概略的に示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
概論
カテーテルベースの電気生理学的(EP)マッピング技術は、心臓の左心房などの器官の様々なタイプのEPマップを作成することができる。局所興奮時間(LAT)マップ、双極電位マップ、又は単極電位マップなどの心臓EPマップは、心室表面上の場所から電位図を取得することによって作成される。次いで、LAT(又は電位)などのEP値が、これらの場所の電位図から導出される。そのような場所、及び以下で「データ点」と呼ばれるそれぞれのEP値は、次いで、典型的には色として、心室の3Dマップの上にオーバーレイされる。
【0020】
しかしながら、EP値を補間することによって通常得られるEPマップは、示されたEP値の品質の指標を与えない。例えば、特定の心臓領域の色は、当該領域から比較的離れたいくつかの場所のLATを補間することによって、又は当該領域の近く若しくは当該領域内にある多数の場所のLATを補間することによって、あるいはたった1つの場所のLATを見つけることによって生成され得る。
【0021】
具体的に言えば、膨大な数のデータ点は、特に多電極カテーテルによる自動取得を使用する場合には、短時間で取得され得、その結果、データ点の多くが、その後同じ表面領域に投影される。そのような多数の局所的な取得点を回避するための1つの既存のマッピング手法は、密度フィルタを使用することである。第2の手法は、プロセッサが最も近い局所的な取得点のみをマップの着色に使用するというものである。どちらの手法も、捕捉した全てのデータを使用しないため、外れたEP値をEPマップに組み込むことを防止することはできない。
【0022】
以下に記載される本発明の実施形態は、膨大な数のデータ点を短期間で取得する多電極カテーテルシステムのマップ品質を改善するための方法及びシステムを提供する。この目的のために、マップに示されるEP値(例えば、LAT値)の信頼レベルを高めるための技術が提供される。
【0023】
一実施形態では、プロセッサは、心臓の少なくとも一部分のモデル化された表面、及び心臓内の複数のそれぞれの位置で測定された複数のEP値を受信する。プロセッサは、モデル化された表面上の複数の領域(例えば、三角メッシュの三角形)を定義し、各領域について、EP値の位置が当該領域に入るEP値の信頼レベルを推定する。プロセッサは、(i)モデル化された表面上にEP値をオーバーレイすることと、(ii)モデル化された表面の各領域内の信頼レベルをグラフィカルに視覚化することと、を含めて、モデル化された表面をユーザーに表示する。別の実施形態では、プロセッサは、当該領域に入るEP値の数に基づいて信頼レベルを推定するように構成されている。
【0024】
例えば、プロセッサは、所与の領域内の測定された場所の数を平均化することによって、当該領域に関するEP値を計算することができる。領域は、心室の高速解剖学的マップ(fast anatomical map、FAM)におけるポリゴンマップメッシュ内の多角形であり得る。多角形の例は、三角メッシュの三角形である。別の実施形態では、領域は、事前選択された半径を有する円として定義されてもよい。
【0025】
別の実施形態では、プロセッサは、全ての測定値(例えば、LAT値)を受け取る。複数の場所がマップ上の同じ表面領域に投影されるとき、プロセッサは、その中のEP値のエラーを最小限に抑え、外れ値を回避するために、EP値のセットのEPの中央値(又は場合によってはEPの平均値)を計算してもよい。したがって、EP値の位置が当該領域に入るEP値の信頼レベルを推定することは、当該領域内の複数の場所の上に複数の位置を投影することと、当該領域に入るEP値の数及び当該領域に投影されたEP値に応じて信頼レベルを計算することと、を含み得る。
【0026】
ユーザーはまた、より低い信頼レベルを有するマップエリアを識別し、かつ、上述のものと同様の方法で処理される多電極カテーテルを用いて、これらのエリア内の場所でより多くのデータ点を取得することによってマップを更新することができ、それによって、この領域内の信頼レベルを高めることができる。
【0027】
いくつかの実施形態では、同じ領域内の取得データ点の総数(すなわち、領域内にすでに位置しており、投影済みのデータ点の合計)の数とともに増加する信頼レベルをユーザーに表示するための方法が提供される。あるいは、信頼レベルは、使用されるEP値の分散値(例えば、中央値)の逆数として計算される。代替実施形態では、領域内のEP値の分散が大きいと、プロセッサは、例えば、EP値の中央値に低い信頼レベルを割り当てる。
【0028】
しかしながら、典型的には、領域毎のEP値が多数であると、領域内のデータ点間のEP値分布の分散は小さくなるので、信頼レベルは高くなる。
【0029】
信頼レベルは、マップ上の表面の場所にアイコン(例えば、六角形レリーフ、ひし形)をオーバーレイすることによって提示され、その場合、異なるサイズのアイコン(例えば、異なる半径を有する円)は、EP値を生成するために使用された場所の計数された数に対応する。例えば、信頼レベルは、それぞれ大きい円、中程度の点、及び小さい円としてそれらを表すことによって、高カテゴリ、中カテゴリ、及び低カテゴリにグループ化され得る。
【0030】
典型的には、プロセッサは、プロセッサが、上で概略を述べたプロセッサ関連工程及び機能の各々を実施することを可能にする、特定のアルゴリズムを含むソフトウェアにプログラム化されている。
【0031】
EP値の信頼レベルを高め、グラフィック手段を使用してマップ上に信頼レベルを表示することにより、開示された技術は、医師がEPマップを解釈することを支援し、したがって、診断カテーテル法に必要なものなどの複雑な診断タスクの品質を促進し、改善することができる。
【0032】
システムの説明
図1は、本発明の一実施形態による、電気生理学的(EP)マッピングのためのシステム21の概略描写図である。図1は、患者25の心臓23のEPマッピングを実行するために、マッピングPentaray(登録商標)カテーテル29を使用している医師27を示す。カテーテル29は、その遠位端に、機械的に可撓性であり得る1つ以上のアーム20を備え、各アームに1つ以上の電極22が連結されている。マッピング処理中に、電極22は、心臓23の組織から及び/又は心臓23の組織への単極信号及び/又は双極信号を取得及び/又は注入する。プロセッサ28は、電気的インターフェース35を介してこれらの信号を受信し、これらの信号に含まれる情報を使用してEPマップ31を構築し、EPマップ31は、プロセッサ28によってメモリ33に記憶される。処置の最中に、及び/又は処置に続いて、プロセッサ28は、ディスプレイ26にEPマップ31を表示することができる。
【0033】
EPマップ31は、LATマップ、双極電位マップ、又は別のマップタイプであり得る。図2A及び図2B及び図3に記載されるように、EPマップ31は、信頼レベルを導出し、かつマップ上に信頼レベルを提示するための開示された技術を使用して改善された品質を有している。
【0034】
手技中に、追跡システムを使用して感知電極22のそれぞれの場所を追跡することで、信号の各々とその信号を取得した場所とを関連付けることができる。例えば、その開示が参照により本明細書に援用される米国特許第8,456,182号に記載されている、Biosense-Webster(Irvine California)製のActive Catheter Location(ACL)システムを使用してもよい。ACLシステムでは、プロセッサは、感知電極22の各々と患者25の皮膚に連結されている複数の表面電極24との間で測定されたインピーダンスに基づいて、電極のそれぞれの場所を推定する。例えば、3つの表面電極24を患者の胸部に連結し、別の3つの表面電極を患者の背部に連結してもよい。(例示しやすいように、1本の表面電極のみを図1に示す。)患者の心臓23内部の電極22と表面電極24との間に電流が流される。プロセッサ28は、表面電極24で測定して得られた電流振幅間(又はこれらの振幅によって示されるインピーダンス間)の比及び患者の身体上の電極24の既知の位置に基づいて、患者の心臓内の全ての電極22の推定される場所を計算する。こうして、プロセッサは、電極22から受信した任意の所与のインピーダンス信号と信号が取得された場所とを関連付けることができる。
【0035】
図1に示されている例示は、単に概念を分かりやすくする目的で選択されている。電圧信号の測定に基づく方法など、その他の追跡方法を使用することができる。Lasso(登録商標)カテーテル(Biosense Webster製)、又はバスケットカテーテルなどの他の種類の検出カテーテルが、同等に用いられてもよい。物理的接触センサは、測定中に、電極22の各々と心室の内面との間の接触品質を推定するために、マッピングカテーテル29の遠位端に取り付けられ得る。
【0036】
プロセッサ28は、典型的には、本明細書に記載される機能を実行するようにプログラムされたソフトウェアを備えた汎用コンピュータを含む。具体的に言えば、プロセッサ28は、図3に含まれている本明細書に開示される専用のアルゴリズムを実行し、このアルゴリズムは、以下で更に説明するように、プロセッサ28が本開示のステップを行うことを可能にする。ソフトウェアは、例えばネットワーク上で、コンピュータに電子形態でダウンロードすることができる、あるいは代替的に又は追加的に、磁気メモリ、光学メモリ、若しくは電子メモリなどの、非一時的実体的媒体上に提供及び/又は記憶することができる。
【0037】
信頼レベルをEPマップ上にオーバーレイすること
図2A及び図2Bは、それぞれ、本発明の一実施形態のよる、元のEP値42でオーバーレイされた右心房のEPマップ40、及びグラフィカルに視覚化されたEP値(45、47、49)でオーバーレイされた右心房の再生されたEPマップ44の、模式的に描写したボリュームレンダリングである。
【0038】
マップ40では、EP値42は、同じ又は非常に類似した場所に入り得、既存の方法は、上記のように、マップの信頼性を高めるためにこの情報を利用しない。
【0039】
開示された技術では、EPマップ44は、マップの信頼性を高めるために領域毎のデータ点の数を考慮して、表面領域におけるEP値の中央値を使用して生成される。
【0040】
示されたマップ44では、3つの可能な信頼レベルのEP値が表面領域に割り当てられている。見られるように、高い信頼レベルを有するEP値は、大きいサイズのアイコン49によってマークされ、中程度の信頼レベルのEP値は、中程度のサイズのアイコン47によってマークされ、低い信頼レベルのEP値は、小さいサイズのアイコン45によってマークされる。
【0041】
見て分かるように、再生されたEPマップ44はまた、EPマップ40の輪郭43と比べて修正された輪郭46を有している。新しい輪郭は、変更された補間EP値を反映する。変更された補間値は、割り当てられたデータ点を使用して(例えば、領域毎又は場所毎のEP値の中央値であってよいEP値を使用して)導出される。
【0042】
図2A/Bは、異なるレリーフ六角形サイズの形態の信頼レベルを示しているが、信頼レベルは、カラーコーディングなどの別のグラフィック手段によって提示されてもよい。更に、図2A図2Bは、二層EPマップを示しているが、開示された技術は、多層マップ上に信頼レベルをオーバーレイしてもよく、多層マップのうちの少なくとも1つは、EPマップ、例えば、心室壁厚のマップであり得る。
【0043】
図3は、本発明の一実施形態による、EP値を推定し、図2BのEPマップ上のグラフィカルに視覚化する方法を概略的に示すフローチャートである。提示された実施形態によるアルゴリズムは、プロセッサ28が、モデル受信ステップ302において、心臓の少なくとも一部分のモデル化された表面(例えば、解剖学的マップ)を受信することで始まるプロセスを実行する。
【0044】
プロセッサは、領域定義ステップ304において、モデル化された表面上の複数の領域(例えば、三角形)を定義する。
【0045】
データ点受信ステップ306において、プロセッサは、モデル化された表面と関連付けられた複数のそれぞれの位置で測定されたEP値を含む複数のデータ点を復活させる。ステップ306は、多電極カテーテルを使用して電位図を取得すること、及びプロセッサ28が電位図を解析してLAT値などのEP値を導出することの別個のステップの全部又は一部を含むことができる。
【0046】
次に、EP値計算ステップ308において、プロセッサ28は、各領域におけるEP値の中央値を計算する。
【0047】
プロセッサ28は、信頼レベル推定ステップ310において、各領域におけるEP値の中央値の数を使用して、各領域におけるEP値の中央値の信頼レベルを推定する。
【0048】
EPマップ提示ステップ312において、プロセッサ28は、EP値の中央値がオーバーレイされており、例えば、領域でアイコンをオーバーレイすることによって各領域において信頼レベルがグラフィカルに視覚化されている、モデル化された表面を提示する。アイコングラフィック(例えば、サイズ)は、領域内の信頼レベルを示す。
【0049】
EPマップ更新ステップにおいて、ユーザー又はプロセッサは、より低い信頼レベルを有するマップの領域を識別し、マップを更新することができる。マップチェックステップ314において、ユーザーは、例えば、既定の閾値レベルよりも低い信頼レベルを有するマップの領域を識別する。
【0050】
ユーザー(又はプロセッサ)が、既定の閾値レベルよりも低い信頼レベルを有する領域を見つけた場合、ユーザーは、追加の取得ステップ316において、領域内の場所で多電極カテーテルを用いてより多くのデータ点を取得するために、マッピングシステムを使用することができる。
【0051】
これらの領域内に関連付けられた位置で取得された追加のデータ点は、利用可能なデータ点に加えられ、ステップ308に戻ることによってアルゴリズムにより再処理される。
【0052】
上記のように、データ点を表面の上に投影して信頼性を追加し、外れ値を除去することができる。
【0053】
図4は、本発明の別の実施形態による、図2BのEPマップ上にEP値を投影し、グラフィカルに視覚化する方法を概略的に示すフローチャートである。提示された実施形態によるアルゴリズムは、プロセッサ28が、モデル受信ステップ402において、心臓の少なくとも一部分のモデル化された表面(例えば、解剖学的マップ)を受信することで始まるプロセスを実行する。
【0054】
プロセッサは、領域定義ステップ404において、モデル化された表面上の複数の領域(例えば、三角形)を定義する。
【0055】
データ点受信ステップ406において、プロセッサは、モデル化された表面と関連付けられた複数のそれぞれの位置で測定されたEP値を含む複数のデータ点を復活させる。ステップ406は、多電極カテーテルを使用して電位図を取得すること、及びプロセッサ28が電位図を解析してLAT値などのEP値を導出することの別個のステップの全部又は一部を含むことができる。
【0056】
次に、プロセッサ28は、データ点投影ステップ408において、モデル化された表面上の複数の場所の上に複数のそれぞれの位置を投影する。すでに表面上にあるデータ点に関しては、実際の投影は発生しない。
【0057】
次に、EP値計算ステップ410において、プロセッサ28は、各領域におけるEP値の中央値を計算する。
【0058】
プロセッサ28は、信頼レベル推定ステップ412において、各領域におけるEP値の中央値の数を使用して、各領域におけるEP値の中央値の信頼レベルを推定する。
【0059】
EPマップ提示ステップ414において、プロセッサ28は、EP値の中央値がオーバーレイされており、例えば、領域でアイコンをオーバーレイすることによって各領域において信頼レベルがグラフィカルに視覚化されている、モデル化された表面を提示する。アイコングラフィック(例えば、サイズ)は、領域内の信頼レベルを示す。
【0060】
EPマップ更新ステップにおいて、ユーザー又はプロセッサは、より低い信頼レベルを有するマップの領域を識別し、マップを更新することができる。マップチェックステップ416において、ユーザーは、例えば、既定の閾値レベルよりも低い信頼レベルを有するマップの領域を識別する。
【0061】
ユーザー(又はプロセッサ)が、既定の閾値レベルよりも低い信頼レベルを有する領域を見つけた場合、ユーザーは、追加の取得ステップ418において、領域内の場所で多電極カテーテルを用いてより多くのデータ点を取得するために、マッピングシステムを使用することができる。
【0062】
これらの領域内に関連付けられた場所で取得された追加のデータ点は、利用可能なデータ点に加えられ、ステップ408に戻ることによってアルゴリズムにより再処理される。
【0063】
図3及び図4に示す例示的なフローチャートは、純粋に概念を明確にする目的で選択されている。任意選択的な実施形態では、例えば、医用画像などの追加の層を自動的に位置合わせするために、また全ての層の間でトグルすることができる表示を生成するために、様々な追加のステップが実行されてもよい。
【0064】
本明細書に記載されている実施形態は、主として心臓用途を対象にしたものであるが、本明細書に記載される方法及びシステムは、脳の電気解剖マッピングなどの他の用途にも使用することができる。
【0065】
したがって、上述の実施形態は、例として引用したものであり、本発明は、上記の明細書に具体的に示し、かつ説明したものに限定されないことが理解されよう。むしろ、本発明の範囲は、上記の明細書に記載される様々な特徴の組み合わせ及び部分的組み合わせの両方、並びに前述の説明を読むことで当業者に想到されるであろう、先行技術において開示されていないそれらの変形例及び修正例を含むものである。参照により本特許出願に援用される文献は、これらの援用文献において、いずれかの用語が本明細書において明示的又は暗示的になされた定義と矛盾して定義されている場合には、本明細書における定義のみを考慮するものとする点を除き、本出願の不可欠な部分と見なすものとする。
【0066】
〔実施の態様〕
(1) 信頼レベルを電気生理学的マップに組み込むための方法であって、
(i)心臓の少なくとも一部分のモデル化された表面、及び(ii)前記心臓内の複数のそれぞれの位置で測定された複数のEP値を受信することと、
前記モデル化された表面上の複数の領域を定義し、各領域について、前記EP値の位置が前記領域に入る前記EP値の信頼レベルを推定することと、
(i)前記モデル化された表面上に前記EP値をオーバーレイすることと、(ii)前記モデル化された表面の各領域内の前記信頼レベルをグラフィカルに視覚化することと、を含む、前記モデル化された表面をユーザーに表示することと、
を含む、方法。
(2) 前記信頼レベルを推定することは、前記領域に入る前記EP値の数に応じて前記信頼レベルを計算することを含む、実施態様1に記載の方法。
(3) ある領域に関する前記信頼レベルを推定することは、前記領域に入る前記EP値の数の増加関数として前記信頼レベルを計算することを含む、実施態様1に記載の方法。
(4) ある領域に関する前記信頼レベルを推定することは、前記領域に入る前記EP値の分布の分散の減少関数として前記信頼レベルを計算することを含む、実施態様1に記載の方法。
(5) 前記EP値を受信することは、カテーテルを使用して前記EP値を取得することを含む、実施態様1に記載の方法。
【0067】
(6) 前記モデル化された表面は、高速解剖学的マッピング(FAM)によって生成された表面である、実施態様1に記載の方法。
(7) 前記EP値は、局所興奮時間(LAT)、双極電位、及び単極電位のうちの1つである、実施態様1に記載の方法。
(8) ある領域内のEP値は、前記領域内の前記EP値の中央値である、実施態様1に記載の方法。
(9) 前記信頼レベルをグラフィカルに視覚化することは、前記領域において、それぞれのアイコンを提示することを含み、前記アイコンのサイズは、それぞれの信頼レベルの増加関数である、実施態様1に記載の方法。
(10) ある領域の信頼レベルが既定の信頼レベル閾値よりも低いことを検出したことに応じて、前記領域に関する1つ以上の追加のEP値を受信し、前記1つ以上の追加のEP値を含む前記領域に入る前記EP値に関する前記信頼レベルを再推定することを含む、実施態様1に記載の方法。
【0068】
(11) ある領域に関する前記EP値を受信することは、前記領域内の複数の場所の上に複数の位置を投影し、前記位置における前記EP値を前記それぞれの場所に割り当てることを含む、実施態様1に記載の方法。
(12) 前記領域は、前記モデル化された表面のポリゴンメッシュ内の多角形を含む、実施態様1に記載の方法。
(13) 前記領域のうちの1つ以上は、既定の半径を有する円形領域である、実施態様1に記載の方法。
(14) 信頼レベルを電気生理学的マップに組み込むためのシステムであって、
(i)心臓の少なくとも一部分のモデル化された表面、及び(ii)前記心臓内の複数のそれぞれの位置で測定された複数のEP値を受信するように構成されたインターフェースと、
プロセッサであって、
前記モデル化された表面上の複数の領域を定義し、各領域について、前記EP値の位置が前記領域に入る前記EP値の信頼レベルを推定し、
(i)前記モデル化された表面上に前記EP値をオーバーレイすることと、(ii)前記モデル化された表面の各領域内の前記信頼レベルをグラフィカルに視覚化することと、を含めて、前記モデル化された表面をユーザーに表示する、
ように構成されている、プロセッサと、
を含む、システム。
(15) 前記プロセッサは、前記領域に入る前記EP値の数に応じて前記信頼レベルを計算することによって、前記信頼レベルを推定するように構成されている、実施態様14に記載のシステム。
【0069】
(16) 前記プロセッサは、ある領域に入る前記EP値の数の増加関数として前記信頼レベルを計算することによって、前記領域に関する前記信頼レベルを推定するように構成されている、実施態様14に記載のシステム。
(17) 前記プロセッサは、ある領域に入る前記EP値の分布の分散の減少関数として前記信頼レベルを計算することによって、前記領域に関する前記信頼レベルを推定するように構成されている、実施態様14に記載のシステム。
(18) 前記インターフェースは、カテーテルから前記EP値を受信するように構成されている、実施態様14に記載のシステム。
(19) 前記モデル化された表面は、高速解剖学的マッピング(FAM)によって生成された表面である、実施態様14に記載のシステム。
(20) 前記EP値は、局所興奮時間(LAT)、双極電位、及び単極電位のうちの1つである、実施態様14に記載のシステム。
【0070】
(21) ある領域内のEP値は、前記領域内の前記EP値の中央値である、実施態様14に記載のシステム。
(22) 前記プロセッサは、前記領域において、それぞれのアイコンを提示することによって、前記信頼レベルをグラフィカルに視覚化するように構成されており、前記アイコンのサイズは、それぞれの信頼レベルの増加関数である、実施態様14に記載のシステム。
(23) 前記インターフェースは、ある領域の信頼レベルが既定の信頼レベル閾値よりも低いことを検出したことに応じて、前記領域に関する1つ以上の追加のEP値を受信するように更に構成されており、前記プロセッサは、前記1つ以上の追加のEP値を含む前記領域に入る前記EP値に関する前記信頼レベルを再推定するように構成されている、実施態様14に記載のシステム。
(24) 前記プロセッサは、前記領域内の複数の場所の上に複数の位置を投影し、前記位置における前記EP値を前記それぞれの場所に割り当てるように更に構成されている、実施態様14に記載のシステム。
(25) 前記領域は、前記モデル化された表面のポリゴンメッシュ内の多角形を含む、実施態様14に記載のシステム。
【0071】
(26) 前記領域のうちの1つ以上は、既定の半径を有する円形領域である、実施態様14に記載のシステム。
図1
図2A
図2B
図3
図4
【外国語明細書】