(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022106686
(43)【公開日】2022-07-20
(54)【発明の名称】最適化された組立体を有する脱着可能なハンドル
(51)【国際特許分類】
A47J 45/07 20060101AFI20220712BHJP
A47J 45/10 20060101ALI20220712BHJP
【FI】
A47J45/07 A
A47J45/10 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022001108
(22)【出願日】2022-01-06
(31)【優先権主張番号】2100139
(32)【優先日】2021-01-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(71)【出願人】
【識別番号】594034072
【氏名又は名称】セブ ソシエテ アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ミシェル ブーヴェ
(72)【発明者】
【氏名】デニス グルアツ
(72)【発明者】
【氏名】ミシェル モンジェラール
(57)【要約】 (修正有)
【課題】調理器具と協調し、信頼性の高い動作を有する脱着可能なハンドルを提案すること。
【解決手段】脱着可能なハンドル1は、長手方向3に延び、側壁の内面62および外面63それぞれと当接するように設計された内部支持部材12および外部支持部材14と、湾曲した部位の自由端65と当接するように設計された上側支持部材15と、開位置と閉位置との間で並進式に移動可能であり、開位置にあるときに内部支持部材12から離れるように設計され、加圧手段47の作用下で、閉位置にあるときに自由端65上に力を生成するように設計されるブロッキング壁21を備えるロック20と、長手方向3に沿って延びる把持本体2と、内部支持部材12および上側支持部材15を備える構造的部位10とを備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自由端(65)を備える外方向に湾曲した部位(64)によって上方向に延びる側壁(61)を有する調理器具(60)と協働するように設計された脱着可能なハンドル(1)であって、
長手方向(3)に延びる前記脱着可能なハンドル(1)は、
前記側壁(61)の内面(62)および外面(63)それぞれと当接するように設計された内部支持部材(12)および外部支持部材(14)と、
前記湾曲した部位(64)の自由端(65)と当接するように設計された上側支持部材(15)と、
開位置と閉位置との間で並進式に移動可能であり、前記開位置にあるときに前記内部支持部材(12)から離れるように設計され、前記閉位置にあるときに、加圧手段(47)の作用下で前記自由端(65)上に力を生成するように設計されるブロッキング壁(21)を備えるロック(20)と、
前記長手方向(3)に沿って延びる把持本体(2)と、
前記内部支持部材(12)および前記上側支持部材(15)を備える構造的部位(10)と、を含む脱着可能なハンドルにおいて、
前記構造的部位(10)および前記ロック(20)は、副組立体を形成し、
前記把持本体(2)は、前記副組立体を受け入れるためのハウジング(5)を含み、
前記ハウジング(5)は、前記把持本体(2)の前面(4)内に配置され、前記長手方向(3)に沿った挿入による把持本体(2)内への前記副組立体の組み付けを可能にするように寸法設定される、挿入オリフィス(8)を含むことを特徴とする、脱着可能なハンドル(1)。
【請求項2】
前記把持本体(2)は、前記外部支持部材(14)を備えることを特徴とする請求項1に記載の脱着可能なハンドル(1)。
【請求項3】
前記脱着可能なハンドル(1)は、前記ロック(20)を受け入れ、並進的に案内するためのハウジング(23)を画定する前記構造的部位(10)に取り付けられたクリップ(50)を備え、
前記クリップ(50)は、前記副組立体の一部を形成することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の脱着可能なハンドル(1)。
【請求項4】
前記構造的部位(10)および前記クリップ(50)は、金属材料から作製され、
前記クリップ(50)は、前記構造的部位(10)上に溶接されることを特徴とする請求項3に記載の脱着可能なハンドル(1)。
【請求項5】
前記ハウジング(5)は、前記長手方向(3)に沿って延びる管状部位(6)を備え、
前記管状部位(6)の1つの端部(7)は、前記前面(4)上に開いて挿入オリフィス(8)を形成することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の脱着可能なハンドル(1)。
【請求項6】
前記ハウジング(5)は、2つの上側部溝(26a、26b)を備え、
前記構造的部位(10)は、2つの側部ウイング(15a、15b)を備え、
前記2つの側部ウイング(15a、15b)は、前記副組立体を前記ハウジング(5)内へ挿入中、前記2つの溝(26a、26b)で摺動するように設計されることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の脱着可能なハンドル(1)。
【請求項7】
前記脱着可能なハンドル(1)は、前記挿入の最後に前記把持本体(2)内において前記副組立体の自己ロッキングデバイス(16、35)を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の脱着可能なハンドル(1)。
【請求項8】
前記脱着可能なハンドル(1)は、前記構造的部位(10)および前記把持本体(2)上に回転式に移動可能に装着されたレバー(30)を備える前記トグルロック(20)を操縦する手段を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の脱着可能なハンドル(1)。
【請求項9】
前記ハウジング(5)は、前記長手方向(3)に沿って延び、且つ前記レバー(30)の挿入のための下側開口部(25)を備えることを特徴とする請求項8に記載の脱着可能なハンドル(1)。
【請求項10】
前記トグルロック(20)を操縦する手段は、連結ロッド(40)と、加圧手段を形成する圧縮ばね(47)とを備えることを特徴とする請求項8または請求項9に記載の脱着可能なハンドル(1)。
【請求項11】
上縁(66)および下縁(67)を有する自由端(65)を備える外方向に湾曲した部位(64)によって上方向に延ばされた側壁(61)と、
請求項1乃至請求項10のいずれか一項に記載の脱着可能なハンドル(1)と、を備える少なくとも1つの調理器具(60)によって形成された組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外方向に湾曲した部位によって上方向に延ばされた側壁を備えた、片手鍋、フライパン、またはシチュー鍋などの調理器具と共に作動するように設計された脱着可能なハンドルからなる。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、自由端を備える外方向に湾曲した部位によって上方向に延ばされた側壁を有する調理器具と共に作動するように設計された、脱着可能なハンドルが開示されている。脱着可能なハンドルは、長手方向に延び、側壁の内面および外面それぞれと当接するように設計された内部支持部材および外部支持部材、ならびに湾曲した部位の自由端と当接するように設計された上側支持部材を含む。脱着可能なハンドルは、開位置と閉位置との間で移動可能であるロックを含み、ロックは、ブロッキング壁であって、ロックが開位置にあるときに内部支持部材から離れるように設計され、ロックが閉位置にあるときに、加圧手段の作用下で自由端上に力を生成するように設計される、ブロッキング壁を備える。脱着可能なハンドルは、長手方向に沿って延びる把持本体と、内部支持部材および上側支持部材を含む構造的部位とを含む。
【0003】
そのような脱着可能なハンドルの組み立ては、把持本体内でさまざまな部位を複数の方向に関連付けることによって行われ、これは、把持本体の反転を必要とする。
【0004】
さらに、把持本体上の構造的部位およびロックの組み付けは、ねじ込みによって行われる。したがって、ねじ込みおよび把持本体の反転動作を伴うそのような脱着可能なハンドルの組み立ては、自動化することが非常に難しい。ねじ込み動作はまた、ねじが徐々にゆるんでいく場合に、経時的に脱着可能なハンドルの動作上の信頼性の問題を引き起こすこともある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【0006】
本発明は、これらの欠点を解決するように意図される。
【0007】
本発明の根源にある技術的問題は、簡単な設計のものであり、実施が経済的である調理器具と協働するように意図された脱着可能なハンドルを提案することにある。
【0008】
本発明の別の目的は、経時的に信頼性の高い動作を有する脱着可能なハンドルを提案することである。
【0009】
この目的を達成するために、本発明の主題は、自由端を備える外方向に湾曲した部位によって上方向に延びる側壁を有する調理器具と協働するように設計された脱着可能なハンドルであって、前記脱着可能なハンドルは、長手方向に延び、側壁の内面および外面それぞれと当接するように設計された内部支持部材および外部支持部材、ならびに湾曲した部位の自由端と当接するように設計された上側支持部材を含み、前記脱着可能なハンドルは、開位置と閉位置との間で並進式に移動可能なロックを含み、ロックは、ブロッキング壁であって、ロックが開位置にあるときに内部支持部材から離れるように設計され、ロックが閉位置にあるときに、加圧手段の作用下で自由端上に力を生成するように設計される、ブロッキング壁を含み、前記脱着可能なハンドルは、長手方向に沿って延びる把持本体と、内部支持部材および上側支持部材を備える構造的部位とを含む、脱着可能なハンドルにおいて、前記構造的部位および前記ロックは、副組立体を形成し、前記把持本体は、前記副組立体を受け入れるためのハウジングを含み、ハウジングは、挿入オリフィスであって、前記把持本体の前面内に配置され、前記長手方向に沿った挿入による前記把持本体内への前記副組立体の組み付けを可能にするように寸法設定される、挿入オリフィスを備えることを特徴とする、脱着可能なハンドルである。
【0010】
したがって、副組立体を形成することにより、把持本体に対するロックの動作を制御することが可能になる。さらに、長手方向に沿った副組立体の挿入は、簡単な組み付け移動である。
【0011】
有利には、把持本体は、外部支持部材を備える。
【0012】
したがって、外部支持部材を含まない構造的部位は、よりコンパクトである。
【0013】
好ましくは、脱着可能なハンドルは、クリップを備え、クリップは、構造的部位に取り付けられて、ロックを受け入れ、並進的に案内するためのハウジングを画定し、クリップは、副組立体の一部を形成する。
【0014】
そのような設計により、構造的部位上のロックの良好な案内を保証することが可能になる。
【0015】
有利には、構造的部位およびクリップは、金属材料から作製され、クリップは、構造的部位上に溶接される。
【0016】
溶接は、構造的部位上のクリップの組み付けを経時的に正確で安定的に維持することを可能にする。さらに、ロックは、並進式のその移動において、経時的に非常にわずかしか用いられない2つの金属部位間を案内される。
【0017】
有利には、ロックは、金属材料で作製される。
【0018】
したがって、金属ロックは、金属部位を伴って生み出されたガイド内で並進式に移動する。そのような構造は、頑強であり、耐久性がある。
【0019】
好ましくは、ハウジングは、長手方向に沿って延びる管状部位を備え、その1つの自由端は、前壁上に開いて挿入オリフィスを形成する。
【0020】
管状部位は、特に外部支持部材において非常に強く、把持本体内に挿入された後の副組体を取り囲んでこれを適所に保持することを可能にする。
【0021】
有利には、ハウジングは、2つの上側部溝を備え、構造的部位は、2つの側部ウイングを備え、2つの側部ウイングは、副組立体のハウジング内への挿入中、2つの溝内で摺動するように意図される。
【0022】
したがって、副組立体は、把持本体内へのその挿入中に適切に案内され、挿入後、長手方向に対して横断方向にしっかりと保持される。
【0023】
好ましくは、脱着可能なハンドルは、挿入の最後に把持本体内での副組立体の自己ロッキングデバイスを備える。
【0024】
自己ロッキングデバイスにより、副組立体および把持本体が、別の部位または追加の動作を加えずに挿入の最後に一緒に固定されることが、理解される。そのようなデバイスは、特に経済的である。
【0025】
有利には、構造的部位は、横断方向開口部が設けられた薄板を備え、ハウジングは、突起部を備え、薄板は、横断方向開口部を有し、突起部は、把持本体内での副組立体の自己ロッキングデバイスを形成する。
【0026】
有利には、脱着可能なハンドルは、構造的部位および把持本体上に回転式に移動可能に(であるように)装着されたレバーを備えるトグルロックを操縦する手段を備える。
【0027】
好ましくは、ハウジングは、長手方向に沿って延びる逆U字形部位を備え、前記逆U字形部位は、レバーの挿入のための下側開口部を備える。
【0028】
有利には、トグルロックを操縦する手段は、連結ロッドと、加圧手段を形成する圧縮ばねとを備える。
【0029】
ばねをロックに押し込むことは、ロックが閉位置にあるときに長手方向に沿って行われる。この配置により、ロックの位置を自由端の厚さおよび長さに適応させることが可能になる。
【0030】
本発明はまた、上縁および下縁を有する自由端を備える外方向に湾曲した部位によって上方向に延ばされた側壁を備え、上記で説明したような脱着可能なハンドルが装備された調理器具に関する。
【図面の簡単な説明】
【0031】
本発明の目的、態様、および利点は、非限定的な例として提示された本発明の特定の実施形態の以下に与える説明により、添付の図を参照することによってより良好に理解されるであろう。
【
図1】本発明の特定の実施形態による、ロックは閉位置にある場合の調理器具に嵌合された脱着可能なハンドルの斜視図である。
【
図2】ロックは開位置にある場合の
図1の調理器具上に嵌合された脱着可能なハンドルの斜視図である。
【
図3】
図1の中央垂直断面III-IIIに沿った脱着可能なハンドルの断面図である。
【
図4】
図2の中央垂直断面IV-IVに沿った脱着可能なハンドルの断面図である。
【
図5】
図1に示す脱着可能なハンドルの把持本体の斜視図である。
【
図6】
図1に示す脱着可能なハンドルの構造的部位、クリップ、ロック、および連結ロッドによって形成された副組立体の下からの斜視図である。
【
図7】
図6に示す副組立体の上からの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本発明を理解するために必要とされる要素のみが、説明されている。図の解釈を容易にするために、同じ要素は、すべての図にわたって同じ参照番号を付している。
【0033】
本文献では、脱着可能なハンドルを説明するために使用される用語「水平」、「垂直」、「下側」、「上側」、「上部」、「底部」、「前」、「後」、「長手方向」、および「横断方向」は、使用するために配置される場合のこの脱着可能なハンドルを参照し、このときこの脱着可能なハンドルは、作業面上に平坦に載置する調理器具上に嵌合されていることに留意されたい。
【0034】
図1から
図4に見ることができるように、脱着可能なハンドル1は、調理器具60と共に作動するように設計され、調理器具60は、水平底壁68と、底壁68から上昇する側壁61と、外部に向かって延びる外方向に湾曲した部位64とを備える。側壁61は、内面62と外面63とを備える。湾曲した部位64は、側壁61を延ばし、調理器具60の上側開口部を画定する。湾曲した部位64は、上縁66および下縁67(
図3および
図4)が設けられた自由端65を備える。上縁66および下縁67は、好ましくは、垂直面において重ねられる。
【0035】
脱着可能なハンドル1は、長手方向3に延びる。脱着可能なハンドル1は、把持本体2を備え、把持本体2は、調理器具60の方に向けられた前端に、側壁61の外面63と協働するように設計された外部支持部材14を形成する前面4を備える。長手方向3に配向された垂直断面内(
図3および
図4)では、外部支持部材14は、実質的に垂直である。把持本体2は、火炎ガードとして働く金属補強材80を備え、外部支持体14を備える。脱着可能なハンドル1は、中央垂直面を含み、中央垂直面は、長手方向3に沿って延び、脱着可能なハンドル1のための対称面を形成する。
【0036】
図3、
図4、
図6、および
図7によれば、脱着可能なハンドル1は、金属材料製のクリップ50を有する。クリップ50は、垂直中央面の両側に配置された2つのタブ51a、51bを備える。2つのタブ51a、51bは、自由端65(
図3)の上縁66と協働するように設計された上側支持部材15を形成する。2つのタブ51a、51bは、長手方向3に沿って前端において延びる。
【0037】
脱着可能なハンドル1は、金属材料製の構造的部位10を備える。構造的部位10は、実質的に平坦であり、端部タブ13を備える。端部タブ13は、下方向に延び、側壁61の内面62と協働するように設計された内部支持部材12を形成する内壁を備える。
【0038】
内部支持部材12および外部支持部材14は、長手方向3(
図3)にずらされて、調理器具60上への脱着可能なハンドル1の組み付け中、側壁61および自由端65の挿入を可能にする。
【0039】
脱着可能なハンドル1は、開位置(
図4)と閉位置(
図3)との間を長手方向3に沿って並進式に移動可能なロック20によって形成されたロッキング部材を備える。ロック20の1つの前端は、ブロッキング壁21を備える。
図4に見ることができるように、ロック20が開位置にあるとき、ブロッキング壁21は、内部支持部材12と外部支持部材14との間の側壁61の挿入を可能にするために、また自由端65の上縁66が上側支持部材15と当接することを可能にするために、上側支持部材15から離れるように設計される。
【0040】
図3に見ることができるように、ロック20が閉位置にあるとき、ブロッキング壁21は、自由端65の下縁67と当接するように設計され、したがって上縁66を上側支持部材15に押しつけてブロックするように設計される。長手方向3を含む垂直断面では、ブロッキング壁21上の直線および長手方向は、40°から50°の間、好ましくは45°の角度αを形成する。
【0041】
図6に見ることができるように、脱着可能なハンドル1は、クリップ50が有するタブ58と、ロック20が有するストッパ28との間に置かれたロック20の戻り手段を備える。戻り手段は、ばね11によって形成される。ばね11は、ロック20が閉位置にあるときに圧縮下で作動する。ばね11は、ストッパ28上に戻り力をかけてロック20をその開位置の方に引っ張るように適合される。
【0042】
図3および
図4によれば、脱着可能なハンドル1は、ロック20によって形成されたロッキング部材を移動させる手段を備える。移動手段は、長手方向3に対して垂直に横断方向に延びる枢動ピン34の周りで枢動式に構造的部位10および把持本体2上に装着されたレバー30と、レバー30が枢動されたときにロック20の移動を可能にする連結ロッド40とを備える。連結ロッド40は、第1の端部45によってピン43の周りで枢動式にロック20に、そして第2の端部42によってピン44の周りで枢動式にレバー30に装着され、ピン44は、レバー30(
図2)内に作製された楕円開口部31内で摺動するように装着される。
【0043】
レバー30は、不安定なバランスの中間位置を通り抜けた後、閉位置と開位置との間で移動可能である。レバー30が閉位置にあるとき、ロック20は閉位置にあり、レバー30が開位置にあるとき、ロック20は開位置にある。さらに、移動手段はまた、ロッド41上に配置されたばね47を備える。ピン44は、ロッド41内および楕円開口部31内に挿入される。ばね47は、ロッド41上で摺動し、レバー30の横断方向壁32上に載置するように装着される。この圧縮ばね47は、ロッド41を介してピン44を強制的に戻して、閉位置にあるロック20の位置を調理器具60の側壁61の厚さに合わせて調整することを可能にする。
【0044】
図3によれば、レバー30が閉位置にあるとき、第2の端部42がその周りを枢動するピン44は、枢動ピン34およびピン43を通過する線の上方に位置する。第2の端部42は、圧縮ばね47の作用下で構造的部位10と接触して保持される。したがって、ロック20は、当然ながら、その閉位置に留まり、このときユーザは、脱着可能なハンドル1上にいかなる力も維持する必要はない。第2の端部42がその周りを枢動するピン44が、枢動ピン34およびピン43を通過する線の下方に移動されたとき、レバー30の不安定なバランスを伴う中間位置に達する。
【0045】
図6および
図7に見ることができるように、構造的部位10、クリップ50、およびロック20は、副組立体を形成する。ロック20は、長手方向3に沿って延びる実質的に平坦な中央部位22を備える。クリップ50は、ロック20の中央部位22を覆い、レーザ溶接によって構造的部位10に取り付けられる。クリップ50および構造的部位10は、ロック20を受け入れ、並進式に案内するためのハウジング23を形成する。副組立体はまた、ばね11と、連結ロッド40と、ピン43とを備える。
【0046】
クリップ50が設けられた構造的部位10は、端部タブ13の近位に配置された2つの側部ウイング15a、15b(
図7)が設けられた部位46を備える。構造的部位10は、薄板16の形態の部位を備え、この部位は、長手方向3に沿って、2つの側部ウイング15a、15bが設けられた部位46から、逆U字形ヨーク17を備える後端まで延びる。薄板16は、後端の近位に配置された貫通開口部18を備える。構造的部位10は、上方向に、長手方向3に横断方向に変形された自由端24が設けられたタブ19(
図7)を備える。
【0047】
図5に見ることができるように、把持本体2は、副組立体を受け入れるためのハウジング5を備える。ハウジング5は、管状部位6を備え、管状部位6は、長手方向3に沿って延び、その自由端7は、前面4上に開いて挿入オリフィス8を形成する。挿入オリフィス8は、外部支持部材14の上方に配置される。ハウジング5は、逆U字形部位9を備え、逆U字形部位9は、管状部位6の延長上を長手方向3に沿って延びる。逆U字形部位9は、レバー30の挿入および受け入れのための下側開口部25を備える。管状部位6内のハウジング5は、長手方向3に沿って延びる2つの上側部溝26a、26bを備える。構造的部位10の2つの側部ウイング15a、15bは、ハウジング5内への、より具体的には管状部位6内への副組立体の挿入中、2つの溝26aおよび26b内で摺動するように設計される。ハウジング5は、突起部35(
図3および
図4)が設けられた上面27を備える。突起部35は、逆U字形部位9内に配置される。突起部35は、組み付け中、突起部35が挿入の最後に貫通開口部18内に進入するまで薄板16を弾性的に曲げるように設計されたスロープ面36を備える。突起部35は、垂直面37を備え、垂直面は、貫通開口部18と協働して、把持本体2の副組立体の抜き出しを防止する。貫通開口部18が設けられた薄板16および突起部35は、把持本体2内での副組立体の自己ロッキングデバイスを形成する。レバー30の組み付けは、長手方向3に垂直な横断方向に、ピン34を把持本体2の2つの穿孔部38aおよび38b(
図5)内、すなわちヨーク17内およびレバー30内に挿入することによって達成される。そのような組み付けは、突起部35が貫通開口部18内に適所に保持されることを確実にする。
【0048】
図1から
図4に見ることができるように、脱着可能なハンドル1は、開口ボタン70を備え、開口ボタンは、レバー30を、その初期の閉位置から、不安定なバランスを伴うその中間位置を超えて移動させることを可能にする。開口ボタン70は、把持本体2の上面上に配置される。開口ボタン70は、脱着可能なハンドル1の長手方向3に水平に、横断方向軸の周りで回転式に移動可能である。開口ボタン70は、レバー30がその閉位置にある下降した静止位置、レバー30が、バランスが不安定であるその中間位置にある中間の上昇した位置、およびレバー30がその開位置にある上昇した位置の間で移動可能である。上昇位置にある開口ボタン70を保持するためのばね71(
図7)が、構造的部位10上に配置される。
【0049】
脱着可能なハンドル1を組み立てるために、開口ボタン70および金属補強材80は、把持本体2上に配置される。次いで、ロック20を構造的部位10上に配置し、ロック20の中央部位22をクリップ50で覆うことによって、副組立体が形成される。クリップ50および構造的部位10は、レーザ溶接によって互いに固定される。副組立体は、ばね11、連結ロッド40、およびピン43で完成される。副組立体は、次いで、オリフィス8を通して把持本体2のハウジング5内に挿入される。構造的部位10の2つの側部ウイング15aおよび15bは、2つの溝26aおよび26b内に摺動し、薄板16は、突起部35のスロープ面36に沿って摺動することによって下方向に変形される。挿入の最後に、突起部35は、貫通開口部18に進入し、タブ19の上方向に変形された自由端24は、ハウジング5の上面27上に載置するようになり、それによって2つの溝26aおよび26bの2つの側部ウイング15aおよび15b間の隙間を埋め合わせる。ロッド41およびばね47が装備されたレバー30は、逆U字形部位9に挿入され、次いで、ピン34は、把持本体2の2つの穿孔部38aおよび38b内に、ヨーク17内にこれをレバー30内に固定するようにして摺動される。組立体は、ピン44を楕円開口部31に挿入してこれをロッド41内に固定することによって完成される。こうして、脱着可能なハンドル1の組み立ては、自動化の形で行うことができる一連の動作によって達成される。
【0050】
当然ながら、本発明は、例としてのみ提供された説明および図示する実施形態にいかなる形でも限定されない。本発明の保護範囲から逸脱することなく、特にさまざまな要素の構成に関して、または技術的等価物を代用することによってさらに変更を行うことも可能である。
【0051】
したがって、図示しない1つの代替的実施形態では、クリップは、2つの側部タブを備え、クリップは、2つのタブを構造的部位上に圧着することによって構造的部位上に組み付けられる。