IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ サイベックス ゲーエムベーハーの特許一覧

特開2022-106699折畳み式チャイルドシート及びチャイルドシートを有するベビーカー
<>
  • 特開-折畳み式チャイルドシート及びチャイルドシートを有するベビーカー 図1
  • 特開-折畳み式チャイルドシート及びチャイルドシートを有するベビーカー 図2
  • 特開-折畳み式チャイルドシート及びチャイルドシートを有するベビーカー 図3
  • 特開-折畳み式チャイルドシート及びチャイルドシートを有するベビーカー 図4
  • 特開-折畳み式チャイルドシート及びチャイルドシートを有するベビーカー 図5
  • 特開-折畳み式チャイルドシート及びチャイルドシートを有するベビーカー 図6
  • 特開-折畳み式チャイルドシート及びチャイルドシートを有するベビーカー 図7
  • 特開-折畳み式チャイルドシート及びチャイルドシートを有するベビーカー 図8
  • 特開-折畳み式チャイルドシート及びチャイルドシートを有するベビーカー 図9
  • 特開-折畳み式チャイルドシート及びチャイルドシートを有するベビーカー 図10
  • 特開-折畳み式チャイルドシート及びチャイルドシートを有するベビーカー 図11
  • 特開-折畳み式チャイルドシート及びチャイルドシートを有するベビーカー 図12
  • 特開-折畳み式チャイルドシート及びチャイルドシートを有するベビーカー 図13
  • 特開-折畳み式チャイルドシート及びチャイルドシートを有するベビーカー 図14
  • 特開-折畳み式チャイルドシート及びチャイルドシートを有するベビーカー 図15
  • 特開-折畳み式チャイルドシート及びチャイルドシートを有するベビーカー 図16
  • 特開-折畳み式チャイルドシート及びチャイルドシートを有するベビーカー 図17
  • 特開-折畳み式チャイルドシート及びチャイルドシートを有するベビーカー 図18
  • 特開-折畳み式チャイルドシート及びチャイルドシートを有するベビーカー 図19
  • 特開-折畳み式チャイルドシート及びチャイルドシートを有するベビーカー 図20
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022106699
(43)【公開日】2022-07-20
(54)【発明の名称】折畳み式チャイルドシート及びチャイルドシートを有するベビーカー
(51)【国際特許分類】
   A47D 1/02 20060101AFI20220712BHJP
   B62B 9/12 20060101ALI20220712BHJP
   A47D 1/06 20060101ALI20220712BHJP
   A47C 4/32 20060101ALI20220712BHJP
【FI】
A47D1/02
B62B9/12 Z
A47D1/06
A47C4/32
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022048292
(22)【出願日】2022-03-24
(62)【分割の表示】P 2020084855の分割
【原出願日】2016-02-22
(31)【優先権主張番号】102015102538.8
(32)【優先日】2015-02-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】505222381
【氏名又は名称】サイベックス ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】特許業務法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ポス、マーティン
(57)【要約】      (修正有)
【課題】技術的に容易に折り畳め、技術的にシンプルな動作を用いて開いた状態から折り畳まれた状態に変更することができる折り畳み可能なチャイルドシートを提案する。
【解決手段】開示されたチャイルドシートは、背もたれ、座面要素、該チャイルドシートを介してベビーカーフレームに接続できる1つ又は複数のアダプタ要素、および前記座面要素を1つ又は複数のアダプタ要素に対して係止できる第1のロック要素を有し、前記第1のロック要素は、背もたれと座面要素との間の角度を小さくすることによって1つ又は複数のアダプタ要素に対して座面要素を係止させるように構成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
背もたれ(10)と、
座面要素(20)と、
チャイルドシート(1)をベビーカーフレームに接続することができる1つまたは複数のアダプタ要素(30,30’)と、
前記座面要素(20)が1つまたは複数の前記アダプタ要素(30,30')に対して係止可能な第1のロック要素(50)と、
を具備し、
前記背もたれ(10)と前記座面要素(20)との間の角度を小さくすることにより1つまたは複数の前記アダプタ要素(30,30')に対する前記座面要素(20)の係止を解除でき、さらに前記背もたれ(10)と前記座面要素(20)との間の角度を減少させ続けることができるように前記第1のロック要素(50)が構成されていることを特徴とする折畳み式チャイルドシート(1)。
【請求項2】
前記チャイルドシート(1)に子供を保持するための保持要素(40)と、
前記座面要素(20)に対して前記保持要素(40)を係止するための第2のロック要素(60)と、をさらに備え、
前記第2のロック要素(60)は、前記背もたれ(10)と前記座面要素(20)との間の角度を小さくすることにより前記座面要素(20)に対する前記保持要素(40)の係止を解除し得ることを特徴とする請求項1に記載のチャイルドシート(1)。
【請求項3】
前記背もたれ(10)および前記座面要素(20)は、第1の回転軸(59)まわりに回転可能であることを特徴とする請求項2に記載のチャイルドシート(1)。
【請求項4】
前記保持要素(40)は、第2の回転軸(69)まわりに回転可能であることを特徴とする請求項2又は3のいずれか1項に記載のチャイルドシート(1)。
【請求項5】
前記背もたれ(10)および前記座面要素(20)は第1の回転軸(59)まわりに回転可能であり、前記保持要素(40)は前記第2の回転軸(69)まわりに回転可能であり、前記第1の回転軸(59)は前記第2の回転軸(69)と同一ではないことを特徴とする請求項4に記載のチャイルドシート(1)。
【請求項6】
前記背もたれ(10)は、前記第1のロック要素(50)から離れて対面する背もたれの端部に配置された解除装置、解除ハンドル(15)を有し、
前記背もたれ(10)を1つまたは複数の前記アダプタ要素(30,30')に対して係止するための前記第1のロック要素(50)が1つ又は複数の位置に形成され、
前記背もたれ(10)と前記アダプタ要素(30,30')との間の係止は、前記解除装置を操作することによって、前記解除装置を前記第1のロック要素(50)から引き離すことによって、前記背もたれ(10)と1つ又は複数の前記アダプタ要素(30,30')との間の係止を解除可能であり、これにより前記背もたれ(10)と1つ又は複数の前記アダプタ要素(30,30 ')との間の角度を変更することができ、小さくすることができることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のチャイルドシート(1)。
【請求項7】
前記第1のロック要素(50)は、前記座面要素(20)を1つまたは複数の前記アダプタ要素(30,30')に対して係止するための第1の歯車(95)を有し、
前記座面要素(20)の解除位置にある前記第1の歯車(95)は、前記第1の回転軸(59)まわりに回転可能であることを特徴とする請求項3に記載のチャイルドシート(1)。
【請求項8】
前記第1の歯車(95)は、該第1の歯車(95)が前記アダプタ要素(30,30')および/または前記座面要素(20)との係合から外れることができるように、前記第1の回転軸(59)に沿って移動可能に配置され、1つ又は複数の前記アダプタ要素(30,30')に対する前記座面要素(20)の係止が解除可能であることを特徴とする請求項7に記載のチャイルドシート(1)。
【請求項9】
前記第2のロック要素(60)は、前記座面要素(20)に対して前記保持要素(40)を係止するための第2の歯車(64)を有し、
前記保持要素(40)の解除位置にある前記第2の歯車(64)は、前記第2の回転軸(69)まわりに回転可能であることを特徴とする請求項4に記載のチャイルドシート(1)。
【請求項10】
前記第2の歯車(64)は、該第2の歯車(64)が前記保持要素(40)および/または前記座面要素(20)との係合から外れることができるように、前記第2の回転軸(69)に沿って移動可能に配置され、前記座面要素(20)に対する前記保持要素(40)の係止が解除可能であることを特徴とする請求項9に記載のチャイルドシート(1)。
【請求項11】
前記第1のロック要素(50)は、1つまたは複数の前記アダプタ要素(30,30')に対して前記背もたれ(10)を係止するための第3の歯車(52)を有することを特徴とする請求項6に記載のチャイルドシート(1)。
【請求項12】
前記背もたれ(10)と前記アダプタ要素(30,30 ')との間の係止を解除するために、前記解除装置を操作することにより前記第3の歯車(52)が係合から外れることができるように、前記チャイルドシート(1)が設計されていることを特徴とする請求項11に記載のチャイルドシート(1)。
【請求項13】
前記第1のロック要素(50)は、ケーブルプル、ボーデンケーブルを介して前記第2のロック要素(60)に接続されていることを特徴とする請求項2に記載のチャイルドシート(1)。
【請求項14】
ベビーカーフレームと、
請求項1乃至13のいずれか1項に記載のチャイルドシート(1)と、
を有することを特徴とする子供用の乳母車ベビーカー、バギーまたは同様の子供用車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1に従う折畳み式チャイルドシートおよび子供用乳母車に係り、とくに特許請求項14に従うベビーカー、バギーまたは同様の子供用車両に関する。
【背景技術】
【0002】
ベビーカーのフレームに接続することができる多くのチャイルドシートが知られている。チャイルドシートは、ベビーカーフレームに恒久的に接続されるか、または必要なときにベビーカーフレームに接続されるものである。
【0003】
しかし、チャイルドシートは常時使用されるものでなく、必要でないときの期間中には保管しておく必要がある。チャイルドシートをスペース節約の方法で単独でまたはベビーカーフレームと共に収納することができるようにするために、チャイルドシートは使用していないときにはできるだけスペースを取らないようにすべきである。この目的のためにチャイルドシートは多くは折り畳むことができるようになっている。
【0004】
これらの従来公知の折畳み式チャイルドシートの欠点は、折り畳むことが非常に複雑であり技術的に面倒で扱い難いことである。とくに、チャイルドシートを開いた状態(使用した状態)から折り畳まれた状態(未使用状態)に変更するためには、チャイルドシートを折り畳む際にかなり数多くの手の動作を実行する必要がある。チャイルドシートを折り畳むための手の動きの多くは、覚えにくいことが多く、直感的ではなく、機械的に複雑である。また、従来公知の折畳み式チャイルドシートは、とくに指および/または手がチャイルドシートの折り畳み動作に巻き込まれるおそれがあり、指や手が傷害をうける危険性がかなりある。さらに、従来公知の折畳み式チャイルドシートは、技術的に費用が多くかかる方法で組み立てられている。
【発明の概要】
【0005】
このようなことから本発明の要件は、技術的に容易に折り畳め、技術的にシンプルな動作を用いて開いた状態から折り畳まれた状態に変更することができる折り畳み可能なチャイルドシートを提案することにある。
【0006】
この要件は、請求項1に従う折畳み式チャイルドシートおよび請求項14に従うベビーカーによって満たされる。
【0007】
とくに、背もたれと、座面要素と、チャイルドシートをベビーカーのフレームに接続することができる1つ以上のアダプタ要素と、前記1つ以上のアダプタ要素に対する座面要素を係止することができる第1のロック要素とを備える折り畳み可能なチャイルドシートによって要件が満たされ、前記第1のロック要素は、背もたれと座面要素との間の角度を小さくすることによって、座面要素のアダプタ要素またはアダプタ要素に対する座面要素の係止を解除できるように設計されている。
【0008】
これの利点の1つは、座面要素の係止を技術的に簡単な方法で解除できることにある。座面要素のロックを解放するには、ユーザーが片手のみを用いて行うことができる片手の動き/機械的な単純な動きが必要である。座面要素の係止を解除することは簡単であるため、チャイルドシートを簡易かつ迅速に折り畳むことができる。係止された座面要素を解放し、それによりチャイルドシートを折り畳むために片手だけが必要とされるので、ケガ、とくに使用者の指および/または手が引っかかり、それによって傷害を受ける危険性が低減される。このようにしてチャイルドシートを取り扱う安全性が高まる。さらに、チャイルドシートは技術的に簡単な方法で製造され、また製造も技術的に簡単である。さらに、背もたれを下降させて/折り畳むために背もたれを動かす結果として、座面要素もまた、それを下降させて/折り畳むために解除されることが有利である。背もたれと座面要素との間の角度を減少させ続けることによって、背もたれは最終的に座面要素に接触し、座面要素(背もたれと一緒に)を1以上のアダプタ要素に向かって移動させ、これにより省スペースの方法でチャイルドシートが折り畳まれる。したがって、単純でシンプルな動作を用いて、背もたれおよび座面要素も(1つ以上のアダプタ要素の方向に)折り畳むことができ、これによりチャイルドシートが折り畳まれる。
【0009】
チャイルドシートは、子供をチャイルドシート内に保持するための保持要素と、前記保持要素を座面要素に対して係止するための第2のロック要素とを備えてもよく、前記第2のロック要素は、背もたれと座面要素との間の角度を小さくすることによって、座面要素に対する保持要素の係止が解除可能となるように設計されている。保持要素によって子供はチャイルドシート内にしっかりと保持される。さらに、保持要素の係止が技術的に簡単な方法で解除されることが有利である。さらなる利点は、背もたれの1つの(機械的に簡単な)動作によって座面要素の係止および保持要素の係止の両方を解除できることである。したがって、座面要素の係止および保持要素の係止の両方を解除するために、ただ1回の単一の動作、すなわち背もたれと座面要素との間の角度を小さくすることだけが必要である。したがって、チャイルドシートは簡易かつ迅速に折り畳み可能である。さらに、両方のロッキングを解除するために単純な動き(座面要素の方向への背もたれの移動)が必要なだけであるため、チャイルドシートを折り畳む際の傷害の危険性が低減される。このようにして、ユーザーが指や手を挟まれる危険性が著しく低減される。さらに、背もたれを下降させて/折り畳むために背もたれを動かすことにより、保持要素もまた、座面要素から離れ、下降させて/折り畳むために解除されることが有利である。背もたれと座面要素との間の角度を減少させ続けることにより、背もたれは最終的に保持要素に接触し、保持要素を座面要素に向かって移動させる。背もたれは、引き続き座面要素に接触し、座面要素(背もたれおよび保持要素と一緒に)を1つ以上のアダプタ要素に向けて移動させ、これによってチャイルドシートが省スペースの方法で折り畳まれる。
【0010】
1つの実施形態では、背もたれと座面要素は、第1の(共通の)回転軸を中心に回転可能である。これの利点の1つは、チャイルドシートを技術的な方法で設計して製造できることである。さらに、第1のロック要素は、技術的にシンプルな方法で設計されてもよい。また、その結果、背もたれと座面要素との間の角度を技術的に簡単に変更でき、とくに拡大または縮小することができる。さらに、背もたれおよび座面要素が同じ回転軸の周りを回転可能であるという事実のために、チャイルドシートに作用する発生力は明らかに低減される。その結果、チャイルドシートに要求される寸法安定性がより小さくなる。したがって、よりコスト効率の良い材料を使用することができ、これによりチャイルドシートを低コストの方法で製造することができる。
【0011】
保持要素は、第2の回転軸まわりに回転可能とすることができる。これの利点の1つは、保持要素と座面要素および/または1つまたは複数のアダプタ要素との間の角度を技術的に簡単な方法で変更できることである。
【0012】
さらなる実施形態では、背もたれおよび座面要素は第1の回転軸まわりに回転可能であり、保持要素は第2の回転軸まわりに回転可能であり、第1の回転軸は第2の回転軸と同一ではない。第1の回転軸が第2の回転軸から別々に分かれているため、発生する力はチャイルドシート全体に分散される。したがって、チャイルドシート上の任意の点で、とくに2つの回転軸のいずれにも、過剰な力が生じないので、チャイルドシートは、より安定性が低く、したがってより軽い方法で構成することができる。また、それは低コストで製造が可能であることも意味する。
【0013】
背もたれは、解除装置、とくに解除ハンドルを備えてもよく、解除装置は、好ましくは第1のロック要素から離れる向きの背もたれの端部に配置され、アダプタ要素またはアダプタ要素に対して背もたれを係止するための第1のロック要素が1つ以上の位置に形成され、チャイルドシートは、とくに解除装置を第1のロック要素から引き離すことによって解除装置を操作することによって、背もたれとアダプタ要素またはアダプタ要素との間の係止が解除可能であり、その結果、背もたれおよびアダプタ要素またはアダプタ要素の間の角度を変更することができ、とくに減少させることができる。これの1つの利点は、背もたれの(座面要素と必要に応じて保持要素に対する)ロックが技術的に簡単な方法で解除される点である。とくに、背もたれのロックを解除するためには、機械的に簡単な動作/(片手での)手の動きが必要である。背もたれの(座面要素および1つまたは複数のアダプタ要素に対する)ロックの解除に続いて、これは(第1の回転軸まわりに)移動させることができ、背もたれと座面要素との間の角度を小さくすることによって座面要素のロックおよび保持要素のロックがともに解除される。このように片手を動かすことにより、チャイルドシートは、1つの連続した/途切れない動き(背もたれと座面要素との間の角度の減少)、すなわち背もたれ、座面要素および保持要素が可能な限り互いに接近して/互いに対して可能な限り小さな角度を形成する。その結果として、(折り畳まれた)チャイルドシートを必要としない時に収納するのに必要なスペースが非常に小さくなる。さらに、背もたれと座面要素との間の角度を減少させるために、解除装置を作動させることと、その後の背もたれの移動のために、すべてのロック(背もたれの係止、座面要素の係止、および保持要素の係止)が解除されることにより、チャイルドシートを折り畳む際の手指の傷害の危険がさらに低減される。これにより使用者が指や手を挟んで負傷する危険性が低減される。
【0014】
第1のロック要素は、座面要素を1つ又は複数のアダプタ要素に対して係止するための第1の歯車を含み、第1の歯車は、座面要素が解除位置にあるとき、第1の回転軸まわりに回転可能である。これの1つの利点は、チャイルドシートが技術的にとくに簡単な方法で設計され、技術的にとくにシンプルな方法で製造できる点にある。さらに、歯車が長寿命であることによってチャイルドシートの寿命または耐用年数を増加させる。さらに、歯車を簡単に交換することができるため、チャイルドシートを技術的にシンプルかつ費用対効果の高い方法で修理することができる。座面要素の解除位置は、第1のロック(座面要素とアダプタ要素またはアダプタ要素との間の係止)が解除される位置である。
【0015】
さらなる実施形態では、第1の歯車が第1の回転軸に沿って移動可能に配置され、第1の歯車がアダプタ要素および/または座面要素、すなわちアダプタ要素またはアダプタ要素に対する座面要素の係止が解除可能である。これは、第1のロック/ラッチ(座面要素と1つ又は複数のアダプタ要素との間のロック/ラッチ)が設計され、技術的に簡単な方法で解放され得ることを意味する。
【0016】
第2のロック要素は、座面要素に対して保持要素を係止するための第2の歯車であってもよく、保持要素の解除位置における第2の歯車は、第2の回転軸まわりに回転可能である。これの利点の1つは、チャイルドシートが構築されており、技術的にとくに簡単な方法で製造することができる点である。また、歯車は長時間持ちこたえるので、チャイルドシートの寿命/耐用年数が長くなる。さらに、歯車を簡単かつ低コストで取り付けることができ、チャイルドシートを簡単かつ安価に修理することができる。保持要素の解除位置は、第2のロック(保持要素と座面要素との間の係止)が解除される位置である。
【0017】
第2の歯車は、第2の回転軸に沿って移動可能に配置され、第2の歯車が保持要素との係合から外れることができ、保持要素のロックが座面要素に対して解除可能となる。このため、第2のロック(保持要素とアダプタ要素またはアダプタ要素との間の係止)が形成され、技術的に簡単な方法で解除することができる。
【0018】
さらなる実施形態では、第1のロック要素は、背もたれを1つ又は複数のアダプタ要素に対して係止するための第3の歯車を有する。これの1つの利点は、チャイルドシートが設計され、技術的に特にシンプルな方法で製造できることにある。また、歯車は長持ちするので、チャイルドシートの寿命/耐用年数が長くなる。さらに、簡単かつ低コストで歯車を簡単に取り付けることができ、チャイルドシートを簡単かつ安価に修理することができる。
【0019】
さらなる実施形態では、チャイルドシートは、解除装置を操作することによって、背もたれと1つ又は複数のアダプタ要素との間の係止を解除するために、第3の歯車を係合から外すことができるように設計される。これの1つの利点は、ロック要素が技術的に簡単な方法で構成される点である。
【0020】
第1のロック要素は、ケーブル引っ張り(ケーブルプル)、とくにボーデンケーブルを介して第2のロック要素に接続することができる。これにより、第1のロックは、保持要素と座面要素との間の第2のロックよりも、背もたれと座面要素との間のより小さい(またはより大きい)角度で解除することを達成することができる。さらに、第1のロックと第2のロックの連続的な解除/非係止はとくに安全で信頼性が高いという利点がある。さらに、ケーブル引っ張り(ケーブルプル)は技術的に費用対効果が高く、チャイルドシートを安価に製造することができる。チャイルドシートを簡単に修理できるように、またケーブル引っ張りも簡単に修理することができる。これは製造コストおよび修理コストの低減を意味する。さらに、ケーブル引っ張りは軽量であり、その結果として子供用シートは軽量で持ち運びが容易になる。
【0021】
この要件は、特に乳母車、特に子供用のベビーカー、バギーまたは同様の車両であって、上記の特徴の組み合わせのうちの1つ以上を備えたチャイルドシートを含む。これの利点の1つは、座面要素のロックが容易に解除される点である。座面要素のロックを解除するためには、片手でユーザーが行うことができる片手での移動/機械的に簡単な動作のみが必要である。座面要素のロックがチャイルドシートを解除することが容易になるという事実のために、チャイルドシートを含むベビーカーを簡単かつ迅速に折り畳むことができる。座面要素のロックを解除するため、チャイルドシート/ベビーカーを折り畳むために片手だけが必要であるという事実は、使用者が指または手を引っ掛けて負傷する可能性を低減する。これはベビーカーの操作における安全性を高める。さらに、ベビーカーを構成し、技術的に簡単な方法で製造することができる。さらにチャイルドシート/ベビーカーを折り畳む動作は直感的であり、チャイルドシート/ベビーカーに精通していないユーザーであっても、それを迅速に折り畳むことができる。さらに、背もたれを下降させて/折り畳むために背もたれを動かす結果として、座面要素もまた、それを下降させて/折り畳むために解除されることが有利である。背もたれと座面要素との間の角度を減少させ続けることによって、背もたれは最終的に座面要素に接触し、(背もたれと共に)座面要素を1つ又は複数のアダプタ要素に向かって移動させ、それによってチャイルドシートを含むベビーカーを省スペースで折り畳むことができる。
【0022】
好ましい実施の形態は従属請求項に示されている。本発明は、以下の図面および例示的な実施形態を参照して詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1図1は、本発明のチャイルドシートの斜視図である。
図2図2は、図1のチャイルドシートを切り欠いて示す部分拡大平面図である。
図3図3は、図2のチャイルドシートを切り欠いて示す部分拡大斜視図である。
図4図4は、第1のカバーを取り外した図2のチャイルドシートを切り欠いて示すさらなる部分拡大平面図である。
図5図5は、図4のチャイルドシートを切り欠いて示す部分拡大斜視図である。
図6図6は、背もたれ連結要素および保持要素支柱を取り外した図2図4のチャイルドシートを切り欠いて示すさらなる部分拡大平面図である。
図7図7は、図6のチャイルドシートを切り欠いて示す部分拡大斜視図である。
図8図8は、引き手要素と第3の圧縮ばねを取り外した図2図4図6のチャイルドシートを切り欠いて示すさらなる部分拡大平面図である。
図9図9は、図8のチャイルドシートを切り欠いて示す部分拡大斜視図である。
図10図10は、突起と第2の歯車を取り外した図2図4図6図8のチャイルドシートを切り欠いて示すさらなる部分拡大平面図である。
図11図11は、図10のチャイルドシートを切り欠いて示す部分拡大斜視図である。
図12図12は、外側アダプタ要素半体と第3の歯車を取り外した図2図4図6図8図10のチャイルドシートを切り欠いて示すさらなる部分拡大平面図である。
図13図13は、図12のチャイルドシートを切り欠いて示す部分拡大斜視図である。
図14図14は、スラストリングを取り外した図2図4図6図8図10図12のチャイルドシートを切り欠いて示すさらなる部分拡大平面図である。
図15図15は、図14のチャイルドシートを切り欠いて示す部分拡大斜視図である。
図16図16は、第1の歯車を取り外した図2図4図6図8図10図12図14のチャイルドシートを切り欠いて示すさらなる部分拡大平面図である。
図17図17は、図16のチャイルドシートを切り欠いて示す部分拡大斜視図である。
図18図18は、図1図17のチャイルドシートの背もたれ連結要素を示す平面図である。
図19図19は、図18の背もたれ連結要素を示す斜視図である。
図20図20は、図1図17のチャイルドシートの外側アダプタ要素半体を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下の説明において同一のまたは機能的に同一の部分には同一の参照符号を用いる。
【0025】
図1は、本発明によるチャイルドシート1の一実施形態の斜視図を示す。チャイルドシート1は、背もたれ10と、チャイルドシート1と、2つのアダプタ要素30,30 'とを備えている。図1では、1つのアダプタ要素30のみを見ることができる(他方のアダプタ要素30 'は座面要素20の陰に隠れている。チャイルドシート1は、座面要素20の床領域24の中央を通って延びる平面に対して鏡対称に構成されている。
【0026】
背もたれ10は、子供がチャイルドシート1に座ったときに子供の背中を支える役割をもっている。子供はチャイルドシート1に座ったときに背もたれ10に背中を向けて座ることができる子供が座席1に座っているときに子供の臀部を支持するための座面要素20が設けられている。
【0027】
チャイルドシート1はさらに、保持要素40を備える。保持要素40は、子供をチャイルドシート1に安全に保持するように働く。これは、保持要素40が、チャイルドシート1から図1の前方(すなわち、右/上の右)に子供が離れることを防止することを意味する。
【0028】
背もたれ10は、背もたれ10の上端19(すなわち、アダプタ要素30に対して背もたれ10の遠位端)を(背もたれ連結要素18,18 'を介して)第1のロック要素50に接続する2つの外側支柱12,12'を含む。背もたれ10の上端19の直ぐ隣りの上部領域において、外側支柱12,12 'は、背もたれ10の中央に延びる背もたれ10の縦方向部分14までの距離/自由空間を有する。子供がチャイルドシート1内に座ると、背中は縦方向部分14に接触する。すなわち、子供は、背もたれ10の縦方向部分14に対してその背中を傾けることができる。
【0029】
縦方向部分14は、背もたれ10の全幅にわたって延びる腰部支持領域16に接合されている。腰部支持領域16は、子供がチャイルドシート1に座ったときに、子供の腰の領域に位置する。外側支柱12,12 'は、腰部支持領域16に移行し、これらを貫通して延び出ている。腰部支持領域16と座面要素20との間には、間隔/自由空間13が存在する。使用時には、この自由空間13の子供の背/腰の支持要素は、背もたれ部10の長手方向部分14の下方に位置する。腰部支持領域16は、2つの背もたれ連結要素18,18 'を介して第1のロック要素50に連結されている。背もたれ連結要素18,18 'は、腰部支持領域16の下に隣接しており、第1のロック要素10に連結している。背もたれ連結要素18の下端は、第1のロック要素10の一部を形成している。
【0030】
背もたれ10は、縦方向部分14に対して直角に延び出し、背もたれ10の上端19から座面要素20の床領域24の中央を通って延びる鏡面に対して鏡対称に形成されている。
【0031】
背もたれ10の上端19には、第3のロックを解除するための解除装置が設けられている。解除装置は、特に(図15では)上方に引っ張られる解除ハンドル15である。
【0032】
座面要素20は、シェル状の形状を有する。座面要素20は、基本的に、その中央に床領域24を含む。床領域24に側方に接合された座面要素20の2つの側端部22,22 'は、ベース領域/平面床領域24を越えて上方に突出している。子供がチャイルドシート1内に座る/寝るとき、2つの側方端22,22 'は、子供の臀部の動きが横方向に制限されるように、座面要素20の床領域24を越えて突出する。
【0033】
座面要素20は、第1のロック要素50に接続されている。第1のロック要素50は、座面要素20の後端(図2の左側)の近くに配置され、座面要素20の中心線(基本的に図2では水平に延びている)の直ぐ上方にある。
【0034】
2つの外側支柱12,12 'および2つの背もたれ連結要素18,18'は、座面要素20の側端部22,22 'を越えて横方向に突出しているので、チャイルドシート1の折り畳み状態において、座面要素20は、外側支柱12,12 'の間に少なくとも部分的に受け入れられる。
【0035】
チャイルドシート1は、2つのアダプタ要素30,30 '(図1では1つのアダプタ要素30のみが見えている)をさらに備える。アダプタ要素30,30 'はチャイルドシート1をベビーカーフレームに接続するのに役立つ。したがって、チャイルドシート1は、1つのアダプタ要素30または複数のアダプタ要素30,30 'を介してベビーカーフレームに接続することができる。チャイルドシート1は、ただ1つのアダプタ要素30を備えることができる。2つ以上のアダプタ要素、例えば3つ、4つ、5つまたは6つも考えられる。アダプタ要素の数が増えると、チャイルドシート1とベビーカーフレームとの間の接続が、より安全でしっかりしたものとなる。アダプタ要素30 /アダプタ要素30,30 'を介したチャイルドシート1とベビーカーフレームとの間の接続は、解除不能/非常に困難であることも考えられる。
【0036】
アダプタ要素30は、2つのアダプタ要素半体31,31 'からなる。2つのアダプタ要素半体31,31 'は、ベビーカーフレームの突起部を受け入れることができる空洞を形成する(さねはぎ継ぎ)。このような継手以外の他の種類の接続も考えられる。
【0037】
アダプタ要素30,30 'は、アダプタ要素30,30'とベビーカーフレームとの間の接続を解除することができるロック解除ボタン33を備えている。ロック解除ボタン33は、内側に押すことができる。これは、アダプタ要素30,30 'とベビーカーフレームとの間の非ロッキングを行うのに使用される。
【0038】
チャイルドシート1とベビーカーフレームとの間の接続は硬質である。これは、チャイルドシートが、アダプタ要素30,30 'とベビーカーフレームとの間の接続がロックされ、所定の位置にスナップ止めされ又はラッチされている限り、チャイルドシートを上下左右に動かすことができないことを意味する。ロック解除ボタン33を押した後、チャイルドシートは、上方向(すなわち、図2の上方向)に、すなわち持ち上げられて、ベビーカーフレームから取り外すことができる。
【0039】
背もたれ10は、第1のロック要素50の中心を通って延びる第1の回転軸59まわりに回転可能である。第1の回転軸59は、第1のロック要素50の中心110を通って延び出し、図2では紙面に対して直角に延びている。
【0040】
座面要素20は、第1の回転軸59まわりに均等に回転可能である。
【0041】
保持要素40は、第2のロック要素60の中心120を通って延びる第2の回転軸69まわりに回転可能である。第2の回転軸69も図2の紙面に対して直角に延びている。
【0042】
第1の回転軸59と第2の回転軸69は同一ではない。第1の回転軸59と第2の回転軸69とは、互いに平行に延びている。しかし、第1の回転軸59と第2の回転軸69とが同一である場合も考えられる。これに従えば、保持要素40は、背もたれ10およびアダプタ要素30と同じ軸まわりに回転可能であることも考えられることである。同様に、第1の回転軸59と第2の回転軸69は同一ではなく、互いに平行に延びていないことも考えられる。とくに、第1の回転軸59および第2の回転軸69は、互いに対して傾斜していてもよい。
【0043】
図1では、チャイルドシート1が開いた状態で示されている。ここで、座面要素20は、一方のアダプタ要素30または両方のアダプタ要素30,30 'に対してロックされる。これは、座面要素20が第1の回転軸59まわりに回転できないことを意味する。このため、座面要素20は、1つまたは両方のアダプタ要素30,30 'に対して固定される。ロック位置では、座面要素20とアダプタ要素30,30 'との間の角度を変更することはできず、特に減少させることはできない。これは、座面要素20がアダプタ要素30,30 'の方向に第1の回転軸59まわりを時計回りに(また反時計回りにも)回転しないことを意味する。
【0044】
図1に示されるロック状態では、背もたれ10も座面要素20に対してロックされる、すなわちラッチされる。また、背もたれ10は、アダプタ要素/アダプタ要素30,30 'に対してもロックされ、すなわちラッチされる。ロック位置では、背もたれ10も第1の回転軸59まわりに回転できず、背もたれ10のロック位置またはラッチ位置では背もたれ10と座面要素20との間の角度を変えることができず、一定の位置に固定される。したがって、図1では、背もたれ10と座面要素20との間の角度、および背もたれ10とアダプタ要素30との間の角度を変更することはできない。
【0045】
背もたれ10と座面要素20との間の角度は、背もたれ10の上端から始まる背もたれ10の長手方向部分14に沿って延びる平面と、形成される平面との間の角度であると理解される座面要素20の平らな床領域24によって形成される。
【0046】
アダプタ要素30,30 'と背もたれ10との間の角度は、第1のロック要素50の中心110を通り、基本的にアダプタ要素30に沿って(図2では)下方に延びる平面と、背もたれ10の縦方向部分14によって形成される平面は、背もたれ10に沿って延びる。
【0047】
さらに、チャイルドシート1は、保持要素40を備える。非ロック状態、すなわちロック解除状態では、保持要素40は、第2の回転軸69を中心に回転可能である。図1では、保持要素40がロック位置に示されている。すなわち、第2のロックが固定されている。第2の回転軸69は、第1の回転軸59と平行にオフセットされている。第2の回転軸69は、座面要素20のほぼ長さの中央に位置する(図2の左から右へ走っている)。第2の回転軸69は、座面要素20の平面/床領域24の平面内に配置されている。したがって、第2の回転軸69(図1のチャイルドシートの開いた状態)はさらに第1の回転軸59よりも背もたれ10から離れている。
【0048】
図2には、チャイルドシート1、すなわち特に第1のロック要素50および第2のロック要素60の切り欠きの(側面)上面図を示す。図3には、図2の本質的に同一の切り欠きの斜視図を示す。
【0049】
第1のロック要素50は、第1のカバー51を備える。第1のカバー51は、第1のロック要素50の機構を埃や水分等の侵入から保護し、第1のロック要素50を光学的に外側に向かって終端させるプラスチック/合成要素である。第1のカバー51の材料または材料の一部としての金属合金または金属もまた考えられる。
【0050】
図4には、第1のカバー51が取り外された、図2に示される切り欠きのさらなる上面図を示す。図5には、本質的に図4と同じ切り欠きを斜視図で示している。
【0051】
したがって、図4および図5は、背もたれ連結要素18の前部の上面図/斜視図を示す。図18および図19は、背もたれ連結要素18の後部の前面とは反対側の上面図および斜視図を示す。
【0052】
保持要素40は、保持要素が第2のロック装置60にそれぞれ接続される2つの保持要素支柱42,42 'を有する。
【0053】
図6では、背もたれ連結要素18と保持要素支柱42が除外されている、図2および図4に示す切り欠きのさらなる上面図を示す。図7は、図6の切り欠きの斜視図を示す。
【0054】
第1のロック要素50は、第3の歯車52を有する。第3の歯車52は、等間隔に11個の歯車歯53を有する。歯車歯53は180度の角度全体にわたって延び出ている。2つの最も外側の対向する歯車の歯53は階段状のステップ形状を含む。2つの最も外側の歯車歯53のステップ形状は、第1の回転軸59に対して鏡面対称である。他の(9つの)歯車歯53は長方形である。
【0055】
アダプタ要素30は、第3の内歯歯車54を有する。第3の内歯歯車54は、多数の溝を含む。背もたれ10がロック位置にあるとき、第3の歯車52の歯車歯53は、第3の内歯車54の溝55に嵌合する。
【0056】
背もたれのラッチ位置(第3のロック)において、第3の歯車52は、背もたれ10の背もたれ連結要素18の第4の内歯車130にさらに係合する(図18および図19参照)。第4の内歯車130は14個の溝を含むものである。これらの溝は約270度の角度にわたり延び出している。第4の内歯車130の4つのそれぞれの最も外側の溝は、第3の歯車52の2つの最も外側の歯車歯53と相補的な階段形状を有する。第4の内歯車130のそれぞれの最も外側の溝の間の6つの溝は、長方形の形態を含む。したがって、正確に4つの位置の第3の歯車52は、第2のロック要素60の第2の内歯車61と係合することができる。これら4つの位置において、背もたれ10(または背もたれ10の背もたれ連結要素18)は、アダプタ要素30に対してロックされる。
【0057】
第1のロック要素50は、プル要素56を含む。プル要素56は、第1の回転軸59を通って延びる凹部57を有する。凹部57は、楕円形状である。側面図では、すなわち図1の上面図に直角の図である。図6に示すように、プル要素56は三角形状である(これは図7に明瞭に示されている)。プル要素56は、第3の圧縮ばね58を介してケーブルプル/ボーデンケーブル(図示せず)に接続されている。このケーブルプルを介して、プル要素56は、背もたれ10の上端19の解除装置/解除ハンドル15に接続される。第3の圧縮ばね58は、図6図7に示す位置にプル要素56を保持する。解除ハンドル15を操作することにより、第3の圧縮ばね58が圧縮され、プル要素56が第3の歯車52に対して(図6の右下から左上へ)移動するように、プル要素56が移動される。
【0058】
これは、三角形状のプル要素56が一方の側の突起81(図8図9を参照)を押し、他方の側の背もたれ連結要素18を押し付けるという効果を有する。背もたれ連結要素18が第1の回転軸59(第1の回転軸59の軸方向)を介して第1の回転軸59を介して第2の回転軸59に固定的に接続されているので、背もたれ連結要素18 /背もたれ10は、(図2の紙面の外に)第3の歯車52は、内側すなわち座面要素20の方向(図6の紙面内)に押圧される。
【0059】
図6図11に示すロック/ラッチ位置では、第3のロックのために自然に必要とされる背もたれ連結要素18がないにもかかわらず、第3の歯車52は、その歯車の歯53が第4の内部歯車130と部分的に係合し、第3の内部歯車54と部分的に係合するような位置にある。とくに、各歯車歯53のほぼ半分が一方の内部歯車装置130と係合しており、他の半分は他方の内部歯車装置54と係合している。
【0060】
解除ハンドル15を操作することにより、プル要素56が移動し、第3の歯車52に作用し、これが内側に押し込まれ(第1の回転軸59に沿って座面要素20の方向に)移動する。その結果、第3の歯車52の歯車歯53は、内部歯車装置61から移動し、第3の歯車52は、第3の内部歯車装置54に完全に係合する。これは、第3の歯車52の部分、とくに歯車の歯53でない部分が外側に突出していないことを意味する(図5では紙面要素20から離れる)。したがって、背もたれ10は、アダプタ要素30に対して第1の回転軸59まわりに回転可能となる。
【0061】
図10には示されていない第3の歯車52の後側には、第3の歯車52が第3の歯車52を外側に押圧する力によって第3の歯車52が作用することを確実にする更なる別のばねが配置されている(図6の紙面外、図8図10参照)。解除ハンドル15を離した後に、第3の圧縮ばね58は、プル要素56を図6に示す位置に押し戻す。第3の歯車52に作用する内向きの圧力または力がないので、第3の歯車52の後側のバネ(図6には示されていない)のために、第3の歯車52が再び外側に押し出され、第2の内歯車61と再び噛み合う。解除ハンドル15を離した後、第3の歯車52は再びロック位置に達し、背もたれ10はロック要素30に対してロックされる(第3のロック)。
【0062】
図6は、スラストリング90の2つのスラストリング突起92,92 'を示す。2つのスラストリング突起92,92 'は、第1の回転軸59に対して互いに対向して位置している2つのスラストリング突起92,92'は、外側アダプタ要素半体31の凹部に部分的に位置し、凹部は第3の歯車52の外周に直接接合されている。
【0063】
図8では、図4に関してさらなる「層」が除外されている。すなわち、図8では第3の圧縮ばね58およびプル要素56が取り除かれている。第3の歯車52の中央領域には、突起81を有する斜め要素80が形成されている。プル要素56と一緒のこの突起80は、引張ハンドル15が操作されたときに、第3の歯車52が内側に押圧されるという効果を有する。図9には、図8の切り欠きの斜視図を示す。
【0064】
図10では、斜め要素80が除外され、第1のロック要素50のさらなる「層」が露出している。内側領域(歯車歯53と第1の回転軸59との間の領域)には、円盤状の滑り面85がある。斜め要素80は、この滑り面85上を滑動することができるので、斜め要素80に対して第3の歯車52が回転することができる。斜め要素80は第3の歯車52に対して第1の回転軸59まわりに回転することができる。
【0065】
図12は、図2図4図6図8および図10に示される切欠きのさらなる上面図を示し、第1のアダプタ要素30の一部、すなわち外側アダプタ要素半体31および第3の歯車52が除去されている。図13には、図12の切り欠き斜視図を示す。
【0066】
図12図13において、外側アダプタ要素半体31に対して第1の回転軸59まわりに回転不能に配置/取り付けられた本質的に円盤状のスラストリング90が明確に認識され得る。スラストリング90は、剛性/固定され、すなわち第1の歯車95に対して回転不能である。
【0067】
第1の回転軸59に対して互いに対向するスラストリング90の2つの側面には、座面要素20から離れた(図12の紙面の外の)向きに2つのスラストリング突起92,92 'が形成され、これらの突起92,92 'は、アダプタ要素30 /外側アダプタ要素半体31の開口/凹部を通って突出している(図12では予め除外されている)。
【0068】
背もたれ10が座面要素20に対して第1の回転軸59まわりに回転すると、2つのスラストリング突起92,92 'が背もたれ連結要素18の2つの対向する突出部63,63'に接触し始める(図18図19を参照)。突出部63,63 'は、背もたれ連結要素18の下側環状端部の円周方向にゆっくりと上昇する。背もたれ10と座面要素20との間の角度が減少すると、突出部63,63 'は2つのスラストリング突起92,92'に接触する。スラストリング突起92,92 'は、背もたれ連結要素18の下側円形端部の円周方向に連続してより突出している突出部63,63'上を滑動/乗り越える。背もたれ10と座面要素20との間の角度が減少するにつれて、突出部63,63 'はスラストリング突起92,92'に対する圧力を着実に増加させるか、または換言すれば、スラストリング突起92,92 'が突出部63,63 'に対する圧力を着実に増加させる。
【0069】
上述したように背もたれ10を第1の回転軸59まわりに回転させ、突出部63,63 'を第1の回転軸59まわりに回転させると、圧力がスラストリング突起92,92 'を介してスラストリング90に加えられ、その結果、スラストリング90は内側に、すなわち座面要素20の方向に(図12の紙面のなかに)押し込まれる。
【0070】
スラストリング90は、第1の歯車95上に乗っている。図14では、第1の歯車95をはっきりと認識できるようにスラストリング90が除外されている。第1の歯車95は、その歯がアダプタ要素30と部分的に係合している。スラストリング90の圧力が内側に向いているため、第1の歯車95はバネ(図示せず)、すなわち座面要素20の方向に(図12図14の紙面のなかに)向かって内側に押圧される。このようにして、第1の歯車95は、アダプタ要素30 /外側アダプタ要素半体31の第1の内部歯車99から外れる。アダプタ要素30 /外側アダプタ要素半体31は、両面、すなわち第1のカバー51に面する側と座面要素20に面する側とのそれぞれに内部ギア99,54を備える。
【0071】
第1の歯車95がアダプタ要素30 /外側アダプタ要素半体31から外された後、座面要素20は第1の回転軸59まわりに回転することができる。これにより、座面要素20は解除位置に達する。この解除位置では、座面要素20とアダプタ要素30との間の角度を小さくすることができる。座面要素20は折り畳まれ、下方に移動させることができる。
【0072】
図14には、スラストリング90が取り外された、図2図4図6図8図10および図12に示される切り欠きのさらなる上面図を示す。図15には、図14の切り欠きの斜視図を示す。
【0073】
図16は、図2図4図6図8図10図12および図14に示された切り欠きをさらに示す図であり、第1の歯車95が取り外されている。図17には、図16の切り欠きの斜視図を示す。
【0074】
図16では、第1の歯車95が取り外されている。図17では、第1の圧縮ばねを見ることができ、第1の圧縮ばねを押して第1の歯車95を外側に押し出す(図16の紙面の外に、すなわち座面要素20から離れる)。
【0075】
第1の歯車95は、斜めの突起97を含む。斜めの突起97は、図14の座面要素20の方向を向いている。すなわち、図14では、第1の歯車95の後ろ側に位置する。背もたれ10を時計回り図2 /図14において、第2のプル要素106は、突起97を介して(図14の左側へ)移動される。第2プル要素105は、プル要素106を第2ロック要素60に接続するケーブルプル/ボーデンケーブルを動かす。ケーブルプル/ボーデンケーブル(図示せず)を引くことにより、第2の歯車64は(保持要素40と座面要素20との間の)第2のロックを解除する。
【0076】
第1のロック要素50は、プル要素凹部106内を移動可能な第2のプル要素105を有する。図16のプル要素凹部106は、右上に向かって水平に対して約5°~10°の角度で延びている。さらに別の第2のケーブルプル(図示せず)が第2のプル要素105を操作し、このケーブルプルが第2のロック要素60を係止位置から解除位置に移動させる(これは第2のロックに対応する)。
【0077】
背もたれ10の回転中(図2の時計回り)、スラストリング突起92,92 'は外側アダプタ要素半体31の突出部63,63'と接触する(図18図19も参照)。スラストリング突起92,92 'は、突出部63,63'を押圧する(周方向にゆっくりと上昇する)。これの効果は、スラストリング90が内側に(図16の紙面のなかに)押し込まれることである。スラストリングは、第1の歯車92を第1の圧縮ばね98に対して内側に(座面要素20の方向に)押圧して移動させる。同時に、第1の歯車92の斜めの突起97が第2のプル要素105を押圧し、第2のロック要素60から離れる方向に(図16の左側に向かって)動かす。第2のロック要素、とくに第2の歯車64は、第2のプル要素105に接続された第2のケーブルプル/ボーデンケーブルを介して操作され、保持要素支柱42の内歯車との係合から外れる。
【0078】
第2のロック要素60は、座面要素20の溝65と係合している第2の歯車64を備えている。第2のケーブルプルが操作されると(すなわち、第1の歯車52を内側に押圧して第2のプル要素105を第2のロック要素60から切り離すことによって)、第2の歯車64は第2の圧縮ばね75に押し付けられ、第2の歯車64は、第2の回転軸69に沿って座面要素20の方向に押されて移動する。その結果、第2の歯車64は、座面要素20の第2の内部歯車61内に完全に移動し、保持要素支柱42,42 'の内部歯車との係合から外れる。このようにして第2の歯車64が保持要素支柱42 /保持要素40との係合から外れた後に、保持要素40は(座面要素20に対して)第2の回転軸69まわりに回転可能となる。
【0079】
保持要素20のラッチ位置(第2のロック)では、第2の歯車64は、座面要素20の第2の内歯車61と部分的に係合し、保持要素20 /保持要素支柱42の内歯車と部分的に係合する。とくに、第2の歯車64のほぼ半分が座面要素20の一方の内歯歯車61と係合し、他方の半分が保持要素20 /保持要素支柱42の他方の内歯歯車と係合する。
【0080】
背もたれ10が第1の回転軸59まわりに回転し、背もたれ10と座面要素20との間の角度が小さくなると(図2の座面要素20に向かって背もたれ20が時計回り方向に移動する)(第2のロック)解除/解除される。背もたれ10が第1の回転軸59まわりに回転し、背もたれ10と座面要素20との間の角度が小さくなると(背もたれ20が座面要素20に向かう図2の時計回りの動き)、保持要素40のロックがキャンセルされ/元に戻る(第2のロック)。背もたれ10とアダプタ要素30との間の角度(図2図19の時計回り方向)/保持要素30の角度をさらに小さくすることにより、アダプタ要素30に対する座面要素20のロックもまた引き続きキャンセルされる(第1のロック)。
【0081】
このようにして、解除装置/解除ハンドル15を操作して背もたれ10を時計回りに移動させた後に、保持要素40および座面要素20のロックを解除して折り畳むことができ、これによりアダプタ要素30との間の角度を小さくすることができる。このように折り畳むことにより、チャイルドシート1の外寸が縮小する。よって、チャイルドシートを省スペースで簡単に収納することができる。
【0082】
保持要素30はスナップイン位置を有し、この位置では、保持要素30はチャイルドシート1を拡げている間(展開中)にロックする。このスナップイン位置/ロック位置が図1に示されている。
【0083】
座面要素20は、座面要素20がスナップインするスナップイン位置を有する。このスナップイン位置/ロック位置は、図1および図2図19に示されている。
【0084】
図1に示す向きでは、背もたれ10、座面要素20、保持要素40、およびアダプタ要素/アダプタ要素30,30が、30 'は互いに対して移動することができない。これは、前記要素間の角度を変更できないこと、すなわち要素の第1のロック要素50の遠位端部の互いの距離を変更することができないことを意味する。
【0085】
3つのロックの全てにおいて、1つの歯車95,64,52は、それぞれ、2つの内部歯車装置(それぞれ外側の内部歯車装置と内側の内部歯車装置)と係合している。それぞれのロックを解除するために、それぞれの歯車95,64,52は、(図2図4図6図8図10図12図14および図16の紙面に、すなわち座面要素20に向かって)それぞれの歯車が内部の歯車装置(すなわち、座面要素20に近接配置されている歯車)に受け入れられるようになっている。その結果、それぞれの外側歯車は、それぞれの歯車95,64,52に対して回転可能であり、したがって第1の回転軸59 /第2の回転軸69まわりのそれぞれの内側歯車に対しても回転可能である。
【符号の説明】
【0086】
1…チャイルドシート、10…背もたれ、12,12’…外側支柱、13…自由空間、14…縦方向部分、15…解除ハンドル、16…腰部支持領域、18,18’…背もたれ連結要素、19…背もたれの上端、20…座面要素、22,22’…外側端、24…床領域、30,30’…アダプタ要素、31,31’… アダプタ要素半体、33…ロック解除ボタン、40…保持要素、42,42’…保持要素支柱、
50…第1のロック要素、51…第1のカバー、52…第3の歯車、53…第3の歯車の歯、54…第3の内歯車装置、55…溝、56…第1のプル要素、57…凹部、58…第3の圧縮ばね、59…第1の回転軸、60…第2のロック要素、61…第2の内歯車装置、63,63’…背もたれ要素の突出部、64…第2の歯車、65…溝、69…第2の回転軸、75…第2の圧縮ばね、80…斜め要素、81…突起、85…滑り面、90…スラストリング、92,92’… スラストリング突起、95…第1の歯車、97…傾斜突起、98…第1の圧縮ばね、99…第1の内歯車装置、105…第2のプル要素、106…プル要素凹部、110…第1のロック要素の中心、120…第2のロック要素の中心、130…第4の内歯車装置。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
【手続補正書】
【提出日】2022-04-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
背もたれ(10)と、
座面要素(20)と、
チャイルドシート(1)をベビーカーフレームに接続することができる1つまたは複数のアダプタ要素(30,30')と、
前記座面要素(20)が1つまたは複数の前記アダプタ要素(30,30')に対して係止可能な第1のロック要素(50)と、
を具備し、
前記第1のロック要素(50)は、前記背もたれ(10)と前記座面要素(20)との間の角度を小さくすることにより1つまたは複数の前記アダプタ要素(30,30')に対する前記座面要素(20)の係止を解除できるように構成され
前記アダプタ要素(30,30')は、前記第1のロック要素(50)が解除された場合において、前記チャイルドシート(1)と前記ベビーカーフレームとの接続を維持するように構成されていることを特徴とする折畳み式チャイルドシート(1)。
【請求項2】
前記背もたれ(10)は、解除装置を有し、
前記第1のロック要素(50)は、1つまたは複数の前記アダプタ要素(30,30')に対して前記背もたれ(10)をロックするために、1つまたは複数の位置に形成され、
前記解除装置を操作することによって前記背もたれ(10)と1つまたは複数の前記アダプタ要素(30,30')との間のロックを解除できるように前記チャイルドシート(1)が構成されており、これにより前記背もたれ(10)と1つまたは複数の前記アダプタ要素(30,30')との間の角度を変更可能にすることを特徴とする請求項1に記載のチャイルドシート(1)。
【請求項3】
前記解除装置は、前記背もたれ(10)の端部に配置され、前記第1のロック要素(50)から離れて対面していることを特徴とする請求項2に記載のチャイルドシート(1)。
【請求項4】
前記解除装置は、該解除装置を前記第1のロック要素(50)から引き離すことによって操作されることを特徴とする請求項2に記載のチャイルドシート(1)。
【請求項5】
前記背もたれ(10)および前記座面要素(20)は、第1の回転軸(59)まわりに回転可能であり、
前記第1のロック要素(50)は、1つまたは複数の前記アダプタ要素(30,30')に対して前記座面要素(20)をロックするための第1の歯車(95)を有し、
前記座面要素(20)の解除位置にある前記第1の歯車(95)は、前記第1の回転軸(59)まわりに回転可能であることを特徴とする請求項1に記載のチャイルドシート(1)。
【請求項6】
前記第1の歯車(95)は、前記アダプタ要素(30,30')および/または前記座面要素(20)との係合から外れることができるように、前記第1の回転軸(59)に沿って軸方向に移動可能に配置され、
これにより1つまたは複数の前記アダプタ要素(30,30')に対する前記座面要素(20)のロックが解除可能であることを特徴とする請求項5に記載のチャイルドシート(1)。
【請求項7】
前記第1のロック要素(50)は、1つまたは複数の前記アダプタ要素(30,30')に対して前記背もたれ(10)をロックするための第3の歯車(52)を有することを特徴とする請求項1に記載のチャイルドシート(1)。
【請求項8】
前記チャイルドシート(1)は、前記背もたれ(10)と1つまたは複数の前記アダプタ要素(30、30')との間のロックを解除するために、前記解除装置を操作することにより前記第3の歯車(52)が係合から外れることができるように構成されていることを特徴とする請求項7に記載のチャイルドシート(1)。
【請求項9】
前記チャイルドシート(1)は、該チャイルドシート(1)に子供を保持するための保持要素(40)と、前記座面要素(20)に対して前記保持要素(40)をロックするための第2のロック要素(60)と、をさらに具備し、
前記第2のロック要素(60)は、前記背もたれ(10)と前記座面要素(20)との間の角度を減少させることによって、前記座面要素(20)に対する前記保持要素(40)のロックを解除することができるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のチャイルドシート(1)。
【請求項10】
前記背もたれ(10)および前記座面要素(20)は、第1の回転軸(59)まわりに回転可能であり、
前記保持要素(40)は、第2の回転軸(69)まわりに回転可能であり、
前記第1の回転軸(59)は、前記第2の回転軸(69)と同一ではないことを特徴とする請求項9に記載のチャイルドシート(1)。
【請求項11】
前記第2のロック要素(60)は、前記座面要素(20)に対して前記保持要素(40)をロックするための第2の歯車(64)を有し、
前記保持要素(40)の解除位置にある前記第2の歯車(64)は、前記第2の回転軸(69)まわりに回転可能であることを特徴とする請求項10に記載のチャイルドシート(1)。
【請求項12】
前記第2の歯車(64)は、前記保持要素(40)および/または前記座面要素(20)との係合から外れることができるように、前記第2の回転軸(69)に沿って軸方向に移動可能に配置され、これにより前記座面要素(20)に対する前記保持要素(40)のロックが解除可能であることを特徴とする請求項11に記載のチャイルドシート(1)。
【請求項13】
前記第1のロック要素(50)は、ケーブルプル、特にボーデンケーブルを介して前記第2のロック要素(60)に接続されていることを特徴とする請求項9に記載のチャイルドシート(1)。
【請求項14】
ベビーカーフレームと、請求項1乃至13のいずれか1項に記載のチャイルドシート(1)と、を有することを特徴とする乳母車、ベビーカー、バギーまたは同様の子供用車両。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0085
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0085】
3つのロックの全てにおいて、1つの歯車95,64,52は、それぞれ、2つの内部歯車装置(それぞれ外側の内部歯車装置と内側の内部歯車装置)と係合している。それぞれのロックを解除するために、それぞれの歯車95,64,52は、(図2図4図6図8図10図12図14および図16の紙面に、すなわち座面要素20に向かって)それぞれの歯車が内部の歯車装置(すなわち、座面要素20に近接配置されている歯車)に受け入れられるようになっている。その結果、それぞれの外側歯車は、それぞれの歯車95,64,52に対して回転可能であり、したがって第1の回転軸59 /第2の回転軸69まわりのそれぞれの内側歯車に対しても回転可能である。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]背もたれ(10)と、座面要素(20)と、チャイルドシート(1)をベビーカーフレームに接続することができる1つまたは複数のアダプタ要素(30,30’)と、前記座面要素(20)が1つまたは複数の前記アダプタ要素(30,30')に対して係止可能な第1のロック要素(50)と、を具備し、
前記背もたれ(10)と前記座面要素(20)との間の角度を小さくすることにより1つまたは複数の前記アダプタ要素(30,30')に対する前記座面要素(20)の係止を解除でき、さらに前記背もたれ(10)と前記座面要素(20)との間の角度を減少させ続けることができるように前記第1のロック要素(50)が構成されていることを特徴とする折畳み式チャイルドシート(1)。
[2]前記チャイルドシート(1)に子供を保持するための保持要素(40)と、
前記座面要素(20)に対して前記保持要素(40)を係止するための第2のロック要素(60)と、をさらに備え、
前記第2のロック要素(60)は、前記背もたれ(10)と前記座面要素(20)との間の角度を小さくすることにより前記座面要素(20)に対する前記保持要素(40)の係止を解除し得ることを特徴とする[1]に記載のチャイルドシート(1)。
[3]前記背もたれ(10)および前記座面要素(20)は、第1の回転軸(59)まわりに回転可能であることを特徴とする[2]に記載のチャイルドシート(1)。
[4]前記保持要素(40)は、第2の回転軸(69)まわりに回転可能であることを特徴とする[2]又は[3]のいずれか1に記載のチャイルドシート(1)。
[5]前記背もたれ(10)および前記座面要素(20)は第1の回転軸(59)まわりに回転可能であり、前記保持要素(40)は前記第2の回転軸(69)まわりに回転可能であり、前記第1の回転軸(59)は前記第2の回転軸(69)と同一ではないことを特徴とする[4]に記載のチャイルドシート(1)。
[6]前記背もたれ(10)は、前記第1のロック要素(50)から離れて対面する背もたれの端部に配置された解除装置、解除ハンドル(15)を有し、
前記背もたれ(10)を1つまたは複数の前記アダプタ要素(30,30')に対して係止するための前記第1のロック要素(50)が1つ又は複数の位置に形成され、
前記背もたれ(10)と前記アダプタ要素(30,30')との間の係止は、前記解除装置を操作することによって、前記解除装置を前記第1のロック要素(50)から引き離すことによって、前記背もたれ(10)と1つ又は複数の前記アダプタ要素(30,30')との間の係止を解除可能であり、これにより前記背もたれ(10)と1つ又は複数の前記アダプタ要素(30,30 ')との間の角度を変更することができ、小さくすることができることを特徴とする[1]乃至[5]のいずれか1に記載のチャイルドシート(1)。
[7]前記第1のロック要素(50)は、前記座面要素(20)を1つまたは複数の前記アダプタ要素(30,30')に対して係止するための第1の歯車(95)を有し、
前記座面要素(20)の解除位置にある前記第1の歯車(95)は、前記第1の回転軸(59)まわりに回転可能であることを特徴とする[3]に記載のチャイルドシート(1)。
[8]前記第1の歯車(95)は、該第1の歯車(95)が前記アダプタ要素(30,30')および/または前記座面要素(20)との係合から外れることができるように、前記第1の回転軸(59)に沿って移動可能に配置され、1つ又は複数の前記アダプタ要素(30,30')に対する前記座面要素(20)の係止が解除可能であることを特徴とする[7]に記載のチャイルドシート(1)。
[9]前記第2のロック要素(60)は、前記座面要素(20)に対して前記保持要素(40)を係止するための第2の歯車(64)を有し、
前記保持要素(40)の解除位置にある前記第2の歯車(64)は、前記第2の回転軸(69)まわりに回転可能であることを特徴とする[4]に記載のチャイルドシート(1)。
[10]前記第2の歯車(64)は、該第2の歯車(64)が前記保持要素(40)および/または前記座面要素(20)との係合から外れることができるように、前記第2の回転軸(69)に沿って移動可能に配置され、前記座面要素(20)に対する前記保持要素(40)の係止が解除可能であることを特徴とする[9]に記載のチャイルドシート(1)。
[11]前記第1のロック要素(50)は、1つまたは複数の前記アダプタ要素(30,30')に対して前記背もたれ(10)を係止するための第3の歯車(52)を有することを特徴とする[6]に記載のチャイルドシート(1)。
[12]前記背もたれ(10)と前記アダプタ要素(30,30 ')との間の係止を解除するために、前記解除装置を操作することにより前記第3の歯車(52)が係合から外れることができるように、前記チャイルドシート(1)が設計されていることを特徴とする[11]に記載のチャイルドシート(1)。
[13]前記第1のロック要素(50)は、ケーブルプル、ボーデンケーブルを介して前記第2のロック要素(60)に接続されていることを特徴とする[2]に記載のチャイルドシート(1)。
[14]ベビーカーフレームと、[1]乃至[13]のいずれか1に記載のチャイルドシート(1)と、を有することを特徴とする子供用の乳母車、ベビーカー、バギーまたは同様の子供用車両。
【外国語明細書】