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特開2022-106712四ホウ化タングステンの結合材組成物及びそれらの研磨方法
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  • 特開-四ホウ化タングステンの結合材組成物及びそれらの研磨方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022106712
(43)【公開日】2022-07-20
(54)【発明の名称】四ホウ化タングステンの結合材組成物及びそれらの研磨方法
(51)【国際特許分類】
   C22C 29/14 20060101AFI20220712BHJP
   C22C 32/00 20060101ALI20220712BHJP
   B22F 1/00 20220101ALI20220712BHJP
   C22C 1/05 20060101ALI20220712BHJP
   B22F 3/14 20060101ALI20220712BHJP
   B22F 3/15 20060101ALI20220712BHJP
   C04B 35/58 20060101ALI20220712BHJP
   B23B 27/14 20060101ALI20220712BHJP
   C22C 9/06 20060101ALI20220712BHJP
【FI】
C22C29/14 Z
C22C32/00 Z
B22F1/00 Q
C22C1/05 K
B22F3/14 101B
B22F3/15 M
C04B35/58 064
C04B35/58 092
B23B27/14 B
C22C9/06
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022056936
(22)【出願日】2022-03-30
(62)【分割の表示】P 2018536786の分割
【原出願日】2017-01-25
(31)【優先権主張番号】62/286,865
(32)【優先日】2016-01-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】518245537
【氏名又は名称】スーパ-メタリクス,インコーポレイテッド.
(71)【出願人】
【識別番号】508255090
【氏名又は名称】ザ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ カリフォルニア
(74)【代理人】
【識別番号】100072604
【弁理士】
【氏名又は名称】有我 軍一郎
(72)【発明者】
【氏名】カヴァノー,ジャック
(72)【発明者】
【氏名】ケイナー,リチャード ビー.
(72)【発明者】
【氏名】ターナー,クリス
(72)【発明者】
【氏名】アコポフ,ゲオールギー
(57)【要約】      (修正有)
【課題】鉄系合金の高速切削に対して、少なくとも硬質材料の表面である、切削もしくは研磨用の表面または本体を備える工具を提供する。
【解決手段】(a)第1の式(W1-xを含む組成物であって、
式中、Wはタングステン(W)であり、XはB、Be及びSiの1種であり、MはTi、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Zr、Nb、Mo、Ru、Hf、Ta、Re、Os、Ir、Li、Sc、Y及びAlの少なくとも1種である前記組成物と、
(b)第2の式Tqを含む組成物であって、
式中、Tは、元素の周期表の第4~14族遷移金属元素を含む少なくとも1種の元素であり、任意選択で前記金属元素の合金を含んでいてもよく、qは0.001~0.999である前記組成物との2種の組成物を含み、qとnとの和が1である、
複合材料を使用する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)第1の式(W1-xを含む組成物であって、
式中、
Wはタングステン(W)であり、
Xはホウ素(B)、ベリリウム(Be)及びケイ素(Si)の1種であり、
Mはチタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、リチウム(Li)、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)及びアルミニウム(Al)の少なくとも1種であり、
xは0.001~0.999であり、
yは少なくとも4.0であり、
nは0.001~0.999である
前記組成物と、
(b)第2の式Tを含む組成物であって、
式中、
Tは、元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族遷移金属元素を含む少なくとも1種の元素であり、
Tは、任意選択で、元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族遷移金属元素の組み合わせである合金を含んでいてもよく、
qは0.001~0.999である
前記組成物と
の2種の組成物を含み、
qとnとの和が1である複合材料。
【請求項2】
XがBまたはSiである、請求項1に記載の複合材料。
【請求項3】
XがBeまたはSiである、請求項1に記載の複合材料。
【請求項4】
XがBである、請求項1に記載の複合材料。
【請求項5】
XがBeである、請求項1に記載の複合材料。
【請求項6】
XがSiである、請求項1に記載の複合材料。
【請求項7】
MがRe、Ta、Mn、Cr、Hf、Ta、Zr、及びYの少なくとも1種を含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の複合材料。
【請求項8】
MがRe、Ta、Mn、及びCrの少なくとも1種を含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の複合材料。
【請求項9】
MがTa、Mn、及びCrの少なくとも1種を含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の複合材料。
【請求項10】
MがHf、Zr、及びYの少なくとも1種を含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の複合材料。
【請求項11】
MがTi、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Zr、Nb、Mo、Ru、Hf、Ta、Re、Os、Ir、Li、Sc、Y、及びAlから選択される2種以上の元素を含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の複合材料。
【請求項12】
MがRe、Ta、Mn、Cr、Hf、Ta、Zr、Y、Ta、及びMn、またはTa及びCrから選択される、請求項1~6のいずれか1項に記載の複合材料。
【請求項13】
MがRe、Ta、Mn、Cr、及びMn、またはTa及びCrから選択される、請求項1~6のいずれか1項に記載の複合材料。
【請求項14】
MがTaと、MnまたはCrから選択される元素とを含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の複合材料。
【請求項15】
xが0.001~0.7である、請求項1に記載の複合材料。
【請求項16】
xが0.001~0.4である、請求項1に記載の複合材料。
【請求項17】
xが0.001~0.2である、請求項1に記載の複合材料。
【請求項18】
yが少なくとも4である、請求項1に記載の複合材料。
【請求項19】
XがBであり、MがReであり、xが少なくとも0.001及び0.6未満である、請求項1に記載の複合材料。
【請求項20】
XがBであり、MがTaであり、xが少なくとも0.001及び0.6未満である、請求項1に記載の複合材料。
【請求項21】
xが約0.02である、請求項20に記載の複合材料。
【請求項22】
XがBであり、MがMnであり、xが少なくとも0.001及び0.6未満である、請求項1に記載の複合材料。
【請求項23】
xが約0.04である、請求項22に記載の複合材料。
【請求項24】
XがBであり、MがCrであり、xが少なくとも0.001及び0.6未満である、請求項1に記載の複合材料。
【請求項25】
XがBであり、MがTa及びMnを含み、yが少なくとも4であり、xが少なくとも0.001及び0.4未満である、請求項1に記載の複合材料。
【請求項26】
0.94Ta0.02Mn0.04を含む、請求項25に記載の複合材料。
【請求項27】
XがBであり、MがTa及びCrを含み、yが少なくとも4であり、xが少なくとも0.001及び0.2未満である、請求項1に記載の複合材料。
【請求項28】
0.94Ta0.02Cr0.05を含む、請求項27に記載の複合材料。
【請求項29】
Tが、少なくとも1種の元素の周期表の第8、9、10、11、12、13または14族元素を含む合金である、請求項1~28のいずれか1項に記載の複合材料。
【請求項30】
Tが、2種以上の、3種以上の、4種以上の、5種以上の、もしくは6種以上の、元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族元素を含む合金である、請求項1~28のいずれか1項に記載の複合材料。
【請求項31】
Tが、Cu、Ni、Co、Fe、Si、Al及びTi、またはそれらの任意の組み合わせから選択される少なくとも1種の元素を含む合金である、請求項1~28のいずれか1項に記載の複合材料。
【請求項32】
Tが、Co、Ni、Fe、Si、Ti、W、Sn、Ta、またはそれらの任意の組み合わせから選択される少なくとも1種の元素を含む合金である、請求項1~28のいずれか1項に記載の複合材料。
【請求項33】
TがCoを含む合金である、請求項1~28のいずれか1項に記載の複合材料。
【請求項34】
TがFeを含む合金である、請求項1~28のいずれか1項に記載の複合材料。
【請求項35】
TがNiを含む合金である、請求項1~28のいずれか1項に記載の複合材料。
【請求項36】
TがSn含む合金である、請求項1~28のいずれか1項に記載の複合材料。
【請求項37】
Tが、約40wt%~約60wt%のCu、約10wt%~約20wt%のCo、0wt%~約7wt%のSn、約5wt%~約15wt%のNi、及び約10wt%~約20wt%のWを含む合金である、請求項1~36のいずれか1項に記載の複合材料。
【請求項38】
Tが、約50wt%のCu、約20wt%のCo、約5wt%のSn、約10wt%のNi、及び約15wt%のWを含む合金である、請求項1~37のいずれか1項に記載の複合材料。
【請求項39】
q及びnが重量百分率範囲である、請求項1~38のいずれか1項に記載の複合材料。
【請求項40】
qが0.01~0.7である、請求項1~39のいずれか1項に記載の複合材料。
【請求項41】
qが0.1~0.3である、請求項1~39のいずれか1項に記載の複合材料。
【請求項42】
qが、約0.05、0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45、または0.5である、請求項1~39のいずれか1項に記載の複合材料。
【請求項43】
qが0.7~0.8である、請求項1~39のいずれか1項に記載の複合材料。
【請求項44】
nが0.01~0.5である、請求項1~43のいずれか1項に記載の複合材料。
【請求項45】
nが、約0.05、0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45または0.5である、請求項1~44のいずれか1項に記載の複合材料。
【請求項46】
nが約0.25である、請求項1~44のいずれか1項に記載の複合材料。
【請求項47】
固溶体を形成する、請求項1~46のいずれか1項に記載の複合材料。
【請求項48】
酸化に対して耐性である、請求項1~47のいずれか1項に記載の複合材料。
【請求項49】
緻密化された複合材料である、請求項1~48のいずれか1項に記載の複合材料。
【請求項50】
前記第1の組成物と第2の組成物とを混合し、荷重下で圧縮して未熱処理ペレットを製造し、次いで前記ペレットを高温真空炉中で暫時焼結させて、十分に緻密化された四ホウ化タングステン(WB)の結合材との複合材を製造する、請求項1に記載の複合材料の製造方法。
【請求項51】
前記第1の組成物と第2の組成物とを、i)混合し、及びグラファイトダイ中に充填して油圧圧密化し、ii)次いでスパークプラズマ焼結炉(SPS)、高温高圧炉(HTHP)または熱間静水圧圧縮機(HIP)に装填し、十分に緻密化された四ホウ化タングステン(WB)の結合材との複合材を製造する、請求項1に記載の複合材料の製造方法。
【請求項52】
少なくとも硬質材料の表面である、切削もしくは研磨用の表面または本体を備える工具であって、前記硬質材料が、
(a)第1の式(W1-xの組成物であり、
式中、
Wはタングステン(W)であり、
Xはホウ素(B)、ベリリウム(Be)、及びケイ素(Si)の1種であり、
Mはチタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、リチウム(Li)、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、及びアルミニウム(Al)の少なくとも1種であり、
xは0.001~0.999であり、
yは少なくとも2.0であり、
nは0.001~0.999である
前記組成物と、
(b)第2の式Tの組成物であり、
式中、
Tは、元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族遷移金属元素を含む少なくとも1種の元素であり、
Tは、任意選択で、元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族遷移金属元素の組み合わせである合金を含んでいてもよく、
qは0.001~0.999である
前記組成物と
の2種の組成物を含み、
qとnとの和が1である前記工具。
【請求項53】
XがBである、請求項52に記載の工具。
【請求項54】
MがRe、Ta、Mn、Cr、Ta及びMn、またはTa及びCrの1種である、請求項52に記載の工具。
【請求項55】
XがBであり、MがRe、Ta、Mn、Cr、Ta及びMn、またはTa及びCrの1種である、請求項52に記載の工具。
【請求項56】
Tが鉄(Fe)、コバルト(Co)またはニッケル(Ni)を含む少なくとも1種の元素を含む、請求項52に記載の工具。
【請求項57】
Tが鉄(Fe)、コバルト(Co)またはニッケル(Ni)を含む1種の元素を含む、請求項56に記載の工具。
【請求項58】
TがCoを含む合金である、請求項52~57のいずれか1項に記載の工具。
【請求項59】
TがFeを含む合金である、請求項52~57のいずれか1項に記載の工具。
【請求項60】
TがNiを含む合金である、請求項52~57のいずれか1項に記載の工具。
【請求項61】
TがSnを含む合金である、請求項52~57のいずれか1項に記載の工具。
【請求項62】
Tが、約40wt%~約60wt%のCu、約10wt%~約20wt%のCo、0wt%~約7wt%のSn、約5wt%~約15wt%のNi、及び約10wt%~約20wt%のWを含む合金である、請求項52~61のいずれか1項に記載の工具。
【請求項63】
Tが、約50wt%のCu、約20wt%のCo、約5wt%のSn、約10wt%のNi、及び約15wt%のWを含む合金である、請求項52~62のいずれか1項に記載の工具。
【請求項64】
前記第2の組成物の重量%範囲が0.01~0.5である、請求項52~63のいずれか1項に記載の工具。
【請求項65】
前記第2の組成物の重量%範囲が0.1~0.5である、請求項52~64のいずれか1項に記載の工具。
【請求項66】
前記第2の組成物がCoであり、前記第2の組成物の重量%範囲が0.1~0.5である、請求項52~65のいずれか1項に記載の工具。
【請求項67】
前記第1の組成物と第2の組成物とを混合し、荷重下で圧縮して未熱処理ペレットを製造し、次いで前記ペレットを高温真空炉中で暫時焼結させて、十分に緻密化された四ホウ化タングステン(WB)の結合材との複合材を製造する、請求項52に係る硬質材料の製造方法。
【請求項68】
前記第1の組成物と第2の組成物とを、i)混合し、及びグラファイトダイ中に充填して油圧圧密化し、ii)次いでスパークプラズマ焼結炉(SPS)、高温高圧炉(HTHP)または熱間静水圧圧縮機(HIP)に装填し、十分に緻密化された四ホウ化タングステン(WB)の結合材との複合材を製造する、請求項52に係る硬質材料の製造方法。
【請求項69】
(a)第1の式(W1-xを含む組成物であって、
式中、
Wはタングステン(W)であり、
Xはホウ素(B)、ベリリウム(Be)、及びケイ素(Si)の1種であり、
Mはチタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、リチウム(Li)、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、及びアルミニウム(Al)の少なくとも1種であり、
xは0.001~0.999であり、
yは少なくとも2.0であり、
nは0.001~0.999である
前記組成物と、
(b)第2の式(M'X')、(M'X'、(M'X'、(M'X'、もしくは(M'X'12、またはそれらの組み合わせを含む組成物であって、
式中、
X'はB、Be、及びSiの1種であり、
M'はHf、Zr、及びYの少なくとも1種であり、
qは0.001~0.999である
前記組成物と
の2種の組成物を含み、
qとnとの和が1であり、
前記第2の組成物(b)が、前記第1の組成物のエッジ部を部分的にまたは全体的に取り囲み、保護被覆として作用する複合材料。
【請求項70】
XがBである、請求項69に記載の複合材料。
【請求項71】
MがRe、Ta、Mn、Cr、Ta及びMn、またはTa及びCrの1種である、請求項69に記載の複合材料。
【請求項72】
XがBであり、MがRe、Ta、Mn、Cr、Ta及びMn、またはTa及びCrの1種である、請求項69に記載の複合材料。
【請求項73】
X'がBである、請求項69に記載の複合材料。
【請求項74】
M'がHf、Zr及びYの1種である、請求項69に記載の複合材料。
【請求項75】
少なくとも硬質材料の表面である、切削もしくは研磨用の表面または本体を備える工具であって、前記硬質材料が、
(a)第1の式(W1-xを含む組成物であり、
式中、
Wはタングステン(W)であり、
Xは、ホウ素(B)、ベリリウム(Be)、及びケイ素(Si)の1種であり、
Mはチタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、リチウム(Li)、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、及びアルミニウム(Al)の少なくとも1種であり、
xは0.001~0.999であり、
yは少なくとも2.0であり、
nは0.001~0.999である
前記組成物と、
(b)第2の式(M'X')、(M'X'、(M'X'、(M'X'、もしくは(M'X'12、またはそれらの組み合わせを含む組成物であり、
式中、
X'はB、Be、及びSiの1種であり、
M'はHf、Zr、及びYの少なくとも1種であり、
qは0.001~0.999である
前記組成物と
の2種の組成物を含み、
qとnとの和が1であり、
前記第2の組成物(b)が、前記第1の組成物のエッジ部を部分的にまたは全体的に取り囲み、保護被覆として作用する前記工具。
【請求項76】
XがBである、請求項75に記載の工具。
【請求項77】
MがRe、Ta、Mn、Cr、Ta及びMn、またはTa及びCrの1種である、請求項75に記載の工具。
【請求項78】
XがBであり、MがRe、Ta、Mn、Cr、Ta及びMn、またはTa及びCrの1種である、請求項75に記載の工具。
【請求項79】
XがBである、請求項75に記載の工具。
【請求項80】
M'がHf、Zr及びYの1種である、請求項75に記載の工具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
相互参照
本出願は、2016年1月25日出願の米国仮出願第62/286,865号の優先権を主張し、上記出願は参照により本明細書に援用される。
【0002】
連邦による支援を受けた研究に関する表示
本発明は、全米科学財団、材料研究部(National Science Foundation, Division of Materials Research (DMR))による契約第DMR-1506860号の下、米国政府の支援によってなされた。政府は本発明に一定の権利を有する。
【背景技術】
【0003】
ダイヤモンドは、その優れた機械的特性、特にその>70GPaの硬さによって、従来から研磨用途に好まれて用いられている材料である。しかし、ダイヤモンドは本質的に希少であり、高温条件と高圧条件との組み合わせが必要であるために、人工的に合成することが困難である。したがって、ダイヤモンドの工業的用途は一般にコストによって制限される。更に、ダイヤモンドは、材料表面上におけるその黒鉛化及び脆い炭化物の形成によって切削性能が低下するために、鉄系合金の高速切削に対しては望ましい選択肢ではない。
【発明の概要】
【0004】
いくつかの実施形態において、本明細書では、
(a)第1の式(W1-xの組成物であって、
式中、
Wはタングステン(W)であり、
Xはホウ素(B)、ベリリウム(Be)及びケイ素(Si)の1種であり、
Mはチタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、リチウム(Li)、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、及びアルミニウム(Al)の少なくとも1種であり、
xは0.001~0.999であり、
yは少なくとも2.0であり、
nは0.001~0.999である
上記組成物と、
(b)第2の式Tの組成物であって、
式中、
Tは、元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族遷移金属元素を含む少なくとも1種の元素であり、
Tは、任意選択で、元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族遷移金属元素の組み合わせである合金を含んでいてもよく、
qは0.001~0.999である
上記組成物と
の2種の組成物を含み、
qとnとの和が1である複合材料が記載される。
【0005】
いくつかの実施形態において、上記第1の組成物と第2の組成物とを混合し、荷重下で圧縮して未熱処理ペレットを製造し、次いで上記ペレットを高温真空炉中で暫時焼結させて、十分に緻密化された四ホウ化タングステン(WB)の結合材との複合材を製造する、上記複合材料の製造方法が提供される。いくつかの実施形態において、上記第1の組成物と第2の組成物とを、i)混合し、及びグラファイトダイ中に充填して油圧圧密化し、ii)次いでスパークプラズマ焼結炉(SPS)または高温高圧炉(HTHP)または熱間静水圧圧縮機(HIP)に装填し、十分に緻密化された四ホウ化タングステン(WB)の結合材との複合材を製造する、上記複合材料の製造方法が提供される。
【0006】
別の態様において、本明細書では、少なくとも硬質材料の表面である、切削もしくは研磨用の表面または本体を備える工具であって、上記硬質材料が、
(a)第1の式(W1-xの組成物であり、
式中、
Wはタングステン(W)であり、
Xはホウ素(B)、ベリリウム(Be)、及びケイ素(Si)の1種であり、
Mはチタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、リチウム(Li)、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、及びアルミニウム(Al)の少なくとも1種であり、
xは0.001~0.999であり、
yは少なくとも2.0であり、
nは0.001~0.999である
上記組成物と、
(b)第2の式Tの組成物であり、
式中、
Tは、元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族遷移金属元素を含む少なくとも1種の元素であり、
Tは、任意選択で、元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族遷移金属元素の組み合わせである合金を含んでいてもよく、
qは0.001~0.999である
上記組成物と
の2種の組成物を含み、
qとnとの和が1である上記工具が記載される。
【0007】
特定の実施形態において、本明細書では、
(a)第1の式(W1-xを含む組成物であって、
式中、
Wはタングステン(W)であり、
Xはホウ素(B)、ベリリウム(Be)、及びケイ素(Si)の1種であり、
Mはチタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、リチウム(Li)、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、及びアルミニウム(Al)の少なくとも1種であり、
xは0.001~0.999であり、
yは少なくとも2.0であり、
nは0.001~0.999である
上記組成物と、
(b)第2の式(M'X')、(M'X'、(M'X'、(M'X'、もしくは(M'X'12、またはそれらの組み合わせを含む組成物であって、
式中、
X'はB、Be、及びSiの1種であり、
M'はHf、Zr、及びYの少なくとも1種であり、
qは0.001~0.999である
上記組成物と
の2種の組成物を含み、
qとnとの和が1であり、
上記第2の組成物(b)が、上記第1の組成物のエッジ部を部分的にまたは全体的に取り囲み、保護被覆として作用する複合材料も記載される。
【0008】
別の態様において、本明細書では、少なくとも硬質材料の表面である、切削もしくは研磨用の表面または本体を備える工具であって、上記硬質材料が、
(a)第1の式(W1-xを含む組成物であり、
式中、
Wはタングステン(W)であり、
Xは、ホウ素(B)、ベリリウム(Be)、及びケイ素(Si)の1種であり、
Mはチタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、リチウム(Li)、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、及びアルミニウム(Al)の少なくとも1種であり、
xは0.001~0.999であり、
yは少なくとも2.0であり、
nは0.001~0.999である
上記組成物と、
(b)第2の式(M'X')、(M'X'、(M'X'、(M'X'、もしくは(M'X'12、またはそれらの組み合わせを含む組成物であり、
式中、
X'はB、Be、及びSiの1種であり、
M'はHf、Zr、及びYの少なくとも1種であり、
qは0.001~0.999である
上記組成物と
の2種の組成物を含み、
qとnとの和が1であり、
上記第2の組成物(b)が、上記第1の組成物のエッジ部を部分的にまたは全体的に取り囲み、保護被覆として作用する上記工具が記載される。
【0009】
本発明の主題の新規な特徴は、添付の特許請求の範囲に詳細に記載されている。本発明の主題の原理が利用される例示的な実施形態を示す、以下の詳細な説明、及び添付のその図面を参照することによって、本発明の主題の特徴及び利点のより深い理解が得られよう。
【0010】
更なる目的及び利点は、詳細な説明、図面、及び実施例の考察から明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】結合材が親材と如何に相互作用し、親材を取り囲むことになるかの非限定的な説明図である。この画像に表示される親組成物に対する結合材の含有率は単に例に過ぎず、本明細書に記載の主題の最大限の範囲で用いることができる結合材の範囲を全て表すものではない。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の主題のいくつかの実施形態を以下に詳細に議論する。実施形態の説明においては、明確にすることを目的に特定の用語を使用する。しかしながら、本発明の主題はそのようにして選択された特定の用語に限定されることを意図するものではない。関連する技術分野の当業者であれば、本発明の主題の広範な概念から逸脱することなく、他の均等な構成要素を採用することができ、他の方法を開発できることを認識しよう。背景技術及び詳細な説明の節を含む本明細書のいずれかの箇所に引用される全ての参考文献は、それぞれが個々に組み込まれた場合と同様に、参照により援用される。
【0013】
タングステン系複合材料
遷移金属及び軽元素による四ホウ化タングステン(WB)の組成変更によって、優れた硬さならびに高速切削に対する耐摩耗性が達成されることが見出されている。W1-x組成物であって、
式中、
Wはタングステン(W)であり、
Xはホウ素(B)、ベリリウム(Be)及びケイ素(Si)の1種であり、
Mはチタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、リチウム(Li)、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)及びアルミニウム(Al)の少なくとも1種であり、
xは0.001~0.999であり、
yは少なくとも4.0である
上記組成物の靭性は、研磨に関して十分でない場合がある。高い靱性と硬さを併せ持つ複合材料に対する、長年にわたる切実な及び満たされていない要求がある。
【0014】
本明細書においては、結合材が添加されたW1-xの複合材料が記載される。本明細書に記載のいくつかの態様において、上記結合材は元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13または14族金属であり、該結合材は、破壊靭性、耐摩耗性、熱伝導率、及び/または延性を増加及び/または向上させることから、その存在は有益である。特定の態様において、焼結した本複合材中に存在する上記結合材の量(全質量に対する質量パーセントとして)は、特定の用途に応じて変化する。例えば、いくつかの用途にはより高い破壊靱性が必要とされる場合があり、したがって、必要とされる結合材の量は、より高い耐摩耗性が必要とされる用途よりも高くなる場合があり、後者には本質的により少ない結合材が用いられる。特定の用途の例としては、硬化肉盛工具、旋盤インサート、ダウンホールビット本体、ゲージパッド、押出ダイ表面、空気圧及び油圧削摩メディアヘッド(pneumatic and hydraulic pressure abrasion media heads)などが挙げられるが、これらに限定はされない。
【0015】
非限定的な例として、上記結合材は、Fe、Co、Ni、またはCuを含むことができ、ニッケルの低ホウ化物(すなわちNiB)などの2次相を導入してもよく、またはWNiBなどの複合2次相を導入してもよい。いくつかの実施形態において、これらの相は親組成物の結晶子の結晶粒界に存在する。
【0016】
更に、遷移金属及び軽元素による四ホウ化タングステン(WB)の組成変動は、切削工具及び/または研磨工具として良好に機能する。本明細書においては、M'X'、M'X'、M'X'、M'X'、及びM'X'12(式中、X'はホウ素(B)、ベリリウム(Be)、及びケイ素(Si)の1種であり、M'はHf、Zr、及びYを含む群から選択される1種または複数種の元素を含む)の任意の組み合わせを含む保護被覆であって、遷移金属及び軽元素を含む四ホウ化タングステン(WB)のエッジ部を取り囲む上記被覆が記載され、これにより高温酸化耐性が格段に良好な複合材料が生成する。
【0017】
他の態様において、上記W1-x組成物の高温酸化耐性を向上させることも非常に望ましい。例えば、酸化耐性を向上させることにより、過剰な腐食性物質の蓄積が防止される。このことは、延いては、圧縮成形、溶接、及び/または成形加工の容易さを向上させつつ、本複合材を腐食、応力、及び割れから保護して、本複合材のライフサイクルを延長させる。
【0018】
いくつかの実施形態において、本明細書では、
(a)第1の式(W1-xの組成物であって、
式中、
Wはタングステン(W)であり、
Xはホウ素(B)、ベリリウム(Be)、及びケイ素(Si)の1種であり、
Mはチタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、リチウム(Li)、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、及びアルミニウム(Al)の少なくとも1種であり、
xは0.001~0.999であり、
yは少なくとも2.0であり、
nは0.001~0.999である
上記組成物と、
(b)第2の式Tの組成物であって、
式中、
Tは、元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族遷移金属元素を含む少なくとも1種の元素であり、
Tは、任意選択で、元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族遷移金属元素の組み合わせである合金を含んでいてもよく、
qは0.001~0.999である
上記組成物と
の2種の組成物を含み、
qとnとの和が1である複合材料が記載される。
【0019】
いくつかの実施形態において、XはBまたはSiである。いくつかの実施形態において、XはBeまたはSiである。いくつかの実施形態において、XはBである。いくつかの実施形態において、XはBeである。いくつかの実施形態において、XはSiである。いくつかの実施形態において、MはRe、Ta、Mn、Cr、Hf、Ta、Zr、及びYの少なくとも1種を含む。いくつかの実施形態において、MはRe、Ta、Mn、及びCrの少なくとも1種を含む。いくつかの実施形態において、MはTa、Mn、及びCrの少なくとも1種を含む。いくつかの実施形態において、MはHf、Zr、及びYの少なくとも1種を含む。いくつかの実施形態において、MはTi、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Zr、Nb、Mo、Ru、Hf、Ta、Re、Os、Ir、Li、Sc、Y、及びAlから選択される2種以上の元素を含む。いくつかの実施形態において、MはRe、Ta、Mn、Cr、Hf、Ta、Zr、Y、Ta、及びMn、またはTa及びCrから選択される。いくつかの実施形態において、MはRe、Ta、Mn、Cr、及びMn、またはTa及びCrから選択される。いくつかの実施形態において、MはTaと、MnまたはCrから選択される元素とを含む。いくつかの実施形態において、xは0.001~0.7である。いくつかの実施形態において、xは0.001~0.4である。いくつかの実施形態において、xは0.001~0.2である。いくつかの実施形態において、yは少なくとも4である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはReであり、xは少なくとも0.001及び0.6未満である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはTaであり、xは少なくとも0.001及び0.6未満である。いくつかの実施形態において、xは約0.02である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはMnであり、xは少なくとも0.001及び0.6未満である。いくつかの実施形態において、xは約0.04である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはCrであり、xは少なくとも0.001及び0.6未満である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはTa及びMnを含み、yは少なくとも4であり、xは少なくとも0.001及び0.4未満である。いくつかの実施形態において、複合材料はW0.94Ta0.02Mn0.04を含む。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはTa及びCrを含み、yは少なくとも4であり、xは少なくとも0.001及び0.2未満である。いくつかの実施形態において、複合材料はW0.94Ta0.02Cr0.05を含む。いくつかの実施形態において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第8、9、10、11、12、13または14族元素を含む合金である。いくつかの実施形態において、Tは、2種以上、3種以上、4種以上、5種以上、もしくは6種以上の元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族元素を含む合金である。いくつかの実施形態において、Tは、Cu、Ni、Co、Fe、Si、Al及びTi、またはそれらの任意の組み合わせから選択される少なくとも1種の元素を含む合金である。いくつかの実施形態において、Tは、Co、Ni、Fe、Si、Ti、W、Sn、Ta、またはそれらの任意の組合せから選択される少なくとも1種の元素を含む合金である。いくつかの実施形態において、TはCoを含む合金である。いくつかの実施形態において、TはFeを含む合金である。いくつかの実施形態において、TはNiを含む合金である。いくつかの実施形態において、TはSnを含む合金である。いくつかの実施形態において、Tは、約40wt%~約60wt%のCu、約10wt%~約20wt%のCo、0wt%~約7wt%のSn、約5wt%~約15wt%のNi、及び約10wt%~約20wt%のWを含む合金である。いくつかの実施形態において、Tは、約50wt%のCu、約20wt%のCo、約5wt%のSn、約10wt%のNi、及び約15wt%のWを含む合金である。いくつかの実施形態において、q及びnは重量百分率範囲である。いくつかの実施形態において、qは0.01~0.7である。いくつかの実施形態において、qは0.1~0.3である。いくつかの実施形態において、qは約0.05、0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45、または0.5である。いくつかの実施形態において、qは0.7~0.8である。いくつかの実施形態において、nは0.01~0.5である。いくつかの実施形態において、nは約0.05、0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45または0.5である。いくつかの実施形態において、nは約0.25である。いくつかの実施形態において、上記複合材料は固溶体を形成する。いくつかの実施形態において、上記複合材料は酸化に対して耐性である。いくつかの実施形態において、上記複合材料は緻密化された複合材料である。
【0020】
いくつかの実施形態において、上記第1の組成物と第2の組成物とを混合し、荷重下で圧縮して未熱処理ペレットを製造し、次いで上記ペレットを高温真空炉中で暫時焼結させて、十分に緻密化された四ホウ化タングステン(WB)の結合材との複合材を製造する、上記複合材料の製造方法が提供される。いくつかの実施形態において、上記第1の組成物と第2の組成物とを、i)混合し、及びグラファイトダイ中に充填して油圧圧密化し、ii)次いでスパークプラズマ焼結炉(SPS)または高温高圧炉(HTHP)または熱間静水圧圧縮機(HIP)に装填し、十分に緻密化された四ホウ化タングステン(WB)の結合材との複合材を製造する、上記複合材料の製造方法が提供される。
【0021】
別の態様において、本明細書では、少なくとも硬質材料の表面である、切削もしくは研磨用の表面または本体を備える工具であって、上記硬質材料が、
(a)第1の式(W1-xの組成物であり、
式中、
Wはタングステン(W)であり、
Xはホウ素(B)、ベリリウム(Be)、及びケイ素(Si)の1種であり、
Mはチタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、リチウム(Li)、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、及びアルミニウム(Al)の少なくとも1種であり、
xは0.001~0.999であり、
yは少なくとも2.0であり、
nは0.001~0.999である
上記組成物と、
(b)第2の式Tの組成物であり、
式中、
Tは、元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族遷移金属元素を含む少なくとも1種の元素であり、
Tは、任意選択で、元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族遷移金属元素の組み合わせである合金を含んでいてもよく、
qは0.001~0.999である
上記組成物と
の2種の組成物を含み、
qとnとの和が1である上記工具が記載される。
【0022】
いくつかの実施形態において、XはBである。いくつかの実施形態において、MはRe、Ta、Mn、Cr、Ta及びMn、またはTa及びCrの1種である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはRe、Ta、Mn、Cr、Ta及びMn、またはTa及びCrの1種である。いくつかの実施形態において、Tは、鉄(Fe)、コバルト(Co)またはニッケル(Ni)を含む少なくとも1種の元素を含む。いくつかの実施形態において、Tは、鉄(Fe)、コバルト(Co)またはニッケル(Ni)を含む1種の元素を含む。いくつかの実施形態において、TはCoを含む合金である。いくつかの実施形態において、TはFeを含む合金である。いくつかの実施形態において、TはNiを含む合金である。TはSnを含む合金である。いくつかの実施形態において、Tは、約40wt%~約60wt%のCu、約10wt%~約20wt%のCo、0wt%~約7wt%のSn、約5wt%~約15wt%のNi、及び約10wt%~約20wt%のWを含む合金である。いくつかの実施形態において、Tは、約50wt%のCu、約20wt%のCo、約5wt%のSn、約10wt%のNi、及び約15wt%のWを含む合金である。いくつかの実施形態において、第2の組成物の重量%範囲は0.01~0.5である。いくつかの実施形態において、第2の組成物の重量%範囲は0.1~0.5である。いくつかの実施形態において、第2の組成物はCoであり、第2の組成物の重量%範囲は0.1~0.5である。
【0023】
いくつかの実施形態において、上記第1の組成物と第2の組成物とを混合し、荷重下で圧縮して未熱処理ペレットを製造し、次いで上記ペレットを高温真空炉中で暫時焼結させて、十分に緻密化された四ホウ化タングステン(WB)の結合材との複合材を製造する、上記複合材料の製造方法が提供される。いくつかの実施形態において、上記第1の組成物と第2の組成物とを、i)混合し、及びグラファイトダイ中に充填して油圧圧密化し、ii)次いでスパークプラズマ焼結炉(SPS)または高温高圧炉(HTHP)または熱間静水圧圧縮機(HIP)に装填し、十分に緻密化された四ホウ化タングステン(WB)の結合材との複合材を製造する、上記複合材料の製造方法が提供される。
【0024】
特定の実施形態において、本明細書では、
(a)第1の式(W1-xを含む組成物であって、
式中、
Wはタングステン(W)であり、
Xはホウ素(B)、ベリリウム(Be)、及びケイ素(Si)の1種であり、
Mはチタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、リチウム(Li)、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、及びアルミニウム(Al)の少なくとも1種であり、
xは0.001~0.999であり、
yは少なくとも2.0であり、
nは0.001~0.999である
上記組成物と、
(b)第2の式(M'X')、(M'X'、(M'X'、(M'X'、もしくは(M'X'12、またはそれらの組み合わせを含む組成物であって、
式中、
X'はB、Be、及びSiの1種であり、
M'はHf、Zr、及びYの少なくとも1種であり、
qは0.001~0.999である
上記組成物と
の2種の組成物を含み、
qとnとの和が1であり、
上記第2の組成物(b)が、上記第1の組成物のエッジ部を部分的にまたは全体的に取り囲み、保護被覆として作用する複合材料も記載される。
【0025】
いくつかの実施形態において、XはBである。いくつかの実施形態において、MはRe、Ta、Mn、Cr、Ta及びMn、またはTa及びCrの1種である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはRe、Ta、Mn、Cr、Ta及びMn、またはTa及びCrの1種である。いくつかの実施形態において、X'はBである。いくつかの実施形態において、M'はHf、Zr及びYの1種である。
【0026】
別の態様において、本明細書では、少なくとも硬質材料の表面である、切削もしくは研磨用の表面または本体を備える工具であって、上記硬質材料が、
(a)第1の式(W1-xを含む組成物であり、
式中、
Wはタングステン(W)であり、
Xは、ホウ素(B)、ベリリウム(Be)、及びケイ素(Si)の1種であり、
Mはチタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、リチウム(Li)、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、及びアルミニウム(Al)の少なくとも1種であり、
xは0.001~0.999であり、
yは少なくとも2.0であり、
nは0.001~0.999である
上記組成物と、
(b)第2の式(M'X')、(M'X'、(M'X'、(M'X'、もしくは(M'X'12、またはそれらの組み合わせを含む組成物であり、
式中、
X'はB、Be、及びSiの1種であり、
M'はHf、Zr、及びYの少なくとも1種であり、
qは0.001~0.999である
上記組成物と
の2種の組成物を含み、
qとnとの和が1であり、
上記第2の組成物(b)が、上記第1の組成物のエッジ部を部分的にまたは全体的に取り囲み、保護被覆として作用する上記工具が記載される。
【0027】
いくつかの実施形態において、XはBである。いくつかの実施形態において、MはRe、Ta、Mn、Cr、Ta及びMn、またはTa及びCrの1種である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはRe、Ta、Mn、Cr、Ta及びMn、またはTa及びCrの1種である。いくつかの実施形態において、XはBである。いくつかの実施形態において、M'はHf、Zr及びYの1種である。
【0028】
いくつかの実施形態において、本明細書では、
(a)第1の式(W1-xを含む組成物であって、
式中、
Wはタングステン(W)であり、
Xはホウ素(B)、ベリリウム(Be)、及びケイ素(Si)の1種であり、
Mはチタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、リチウム(Li)、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、及びアルミニウム(Al)の少なくとも1種であり、
xは0.001~0.999であり、
yは少なくとも2.0であり、
nは0.001~0.999である
上記組成物と、
(b)第2の式Tを含む組成物であって、
式中、
Tは、元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族遷移金属元素を含む少なくとも1種の元素であり、
Tは、任意選択で、元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族遷移金属元素の組み合わせである合金を含んでいてもよく、
qは0.001~0.999である
上記組成物と
の2種の組成物を含み、
qとnとの和が1である複合材料が記載される。
【0029】
いくつかの実施形態において、上記第1の式W1-xのXはB及びSiの1種である。いくつかの実施形態において、上記第1の式W1-xのXはBe及びSiの1種である。いくつかの例において、XはBである。他の例において、XはSiである。更なる例において、XはBeである。
【0030】
いくつかの実施形態において、MはRe、Ta、Mn、Cr、Hf、Ta、Zr、及びYの少なくとも1種を含む。いくつかの実施形態において、MはRe、Ta、Mn、及びCrの少なくとも1種を含む。場合により、MはTa、Mn及びCrの少なくとも1種を含むことができる。他の場合において、MはHf、Zr、及びYの少なくとも1種を含むことができる。いくつかの例において、Mは少なくともReを含む。いくつかの例において、Mは少なくともTaを含む。いくつかの例において、Mは少なくともMnを含む。いくつかの例において、Mは少なくともCrを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともHfを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともZrを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともYを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともTiを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともVを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともCoを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともNiを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともCuを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともZnを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともNbを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともMoを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともRuを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともOsを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともIrを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともLiを含む。
【0031】
いくつかの例において、MはTi、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Zr、Nb、Mo、Ru、Hf、Ta、Re、Os、Ir、Li、Sc、Y、及びAlから選択される2種以上の元素を含む。いくつかの場合において、MはTaと、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Zr、Nb、Mo、Ru、Hf、Re、Os、Ir、Li、Y及びAlから選択される元素とを含む。いくつかの場合において、MはTaと、MnまたはCrから選択される元素とを含む。いくつかの場合において、MはHfと、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Zr、Nb、Mo、Ru、Re、Os、Ir、Li、Ta、Y及びAlから選択される元素とを含む。いくつかの場合において、MはZrと、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ta、Nb、Mo、Ru、Hf、Re、Os、Ir、Li、Y及びAlから選択される元素とを含む。いくつかの場合において、MはYと、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ta、Nb、Mo、Ru、Hf、Re、Os、Ir、Li、Zr及びAlから選択される元素とを含む。
【0032】
いくつかの実施形態において、MはRe、Ta、Mn、Cr、Hf、Ta、Zr、Y、及びMn、またはTa及びCrから選択される。いくつかの実施形態において、MはRe、Ta、Mn、Cr及びMn、またはTa及びCrから選択される。場合により、MはTa、Mn、Cr、及びMn、またはTa及びCrから選択することができる。MはReとすることができる。他の場合において、MはHf、Zr、及びYから選択することができる。MはTaとすることができる。MはMnとすることができる。MはCrとすることができる。MはTa及びMnとすることができる。MはTa及びCrとすることができる。MはHfとすることができる。MはZrとすることができる。MはYとすることができる。MはTiとすることができる。MはVとすることができる。MはCoとすることができる。MはNiとすることができる。MはCuとすることができる。MはZnとすることができる。MはNbとすることができる。MはMoとすることができる。MはRuとすることができる。MはOsとすることができる。MはIrとすることができる。MはLiとすることができる。MはScとすることができる。MはAlとすることができる。
【0033】
場合により、xは両端値を含む0.001~0.999の範囲内の値を有することができる。場合により、xは、両端値を含む、0.001~0.999、0.005~0.99、0.01~0.95、0.05~0.9、0.1~0.9、0.001~0.6、0.005~0.6、0.01~0.6、0.05~0.6、0.1~0.6、0.2~0.6、0.3~0.6、0.4~0.6、0.001~0.55、0.005~0.55、0.01~0.55、0.05~0.55、0.1~0.55、0.2~0.55、0.3~0.55、0.4~0.55、0.45~0.55、0.001~0.5、0.005~0.5、0.01~0.5、0.05~0.5、0.1~0.5、0.2~0.5、0.3~0.5、0.4~0.5、0.5~0.55、0.45~0.5、0.001~0.4、0.005~0.4、0.01~0.4、0.05~0.4、0.1~0.4、0.2~0.4、0.001~0.3、0.005~0.3、0.01~0.3、0.05~0.3、0.1~0.3、0.001~0.2、0.005~0.2、0.01~0.2、0.05~0.2、または0.1~0.2の範囲内の値を有することができる。場合により、xは両端値を含む0.1~0.9の範囲内の値を有する。いくつかの例において、xは、両端値を含む、0.001~0.6、0.005~0.6、0.001~0.4、または0.001~0.2の範囲内の値を有する。いくつかの例において、xは両端値を含む0.001~0.6の範囲の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.001~0.5の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.001~0.4の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.001~0.3の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.001~0.2の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.01~0.6の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.01~0.5の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.01~0.4の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.01~0.3の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.01~0.2の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.1~0.8の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.1~0.7の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.1~0.6の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.1~0.5の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.1~0.4の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.1~0.3の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.1~0.2の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.2~0.8の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.2~0.7の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.2~0.6の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.2~0.5の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.2~0.4の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.2~0.3の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.3~0.8の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.3~0.7の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.3~0.6の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.3~0.5の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.3~0.4の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.4~0.8の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.4~0.7の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.4~0.6の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.4~0.5の範囲内の値を有する。
【0034】
いくつかの実施形態において、xは少なくとも0.001及び0.999未満である。いくつかの実施形態において、xは少なくとも0.001及び0.9未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.001及び0.6未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.001及び0.5未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.001及び0.4未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.001及び0.3未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.001及び0.2未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.001及び0.05未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.01及び0.5未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.01及び0.4未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.01及び0.3未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.01及び0.2未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.1及び0.5未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.1及び0.4未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.1及び0.3未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.1及び0.2未満である。
【0035】
いくつかの場合において、xは、約0.001、0.005、0.01、0.05、0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.41、0.42、0.43、0.44、0.45、0.46、0.47、0.48、0.49、0.5、0.51、0.52、0.53、0.54、0.55、0.56、0.57、0.58、0.59、0.6、0.65、0.7、0.8、0.9、0.95、0.99または約0.999の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.001の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.005の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.01の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.05の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.1の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.15の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.2の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.3の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.4の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.41の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.42の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.43の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.44の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.45の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.46の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.47の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.48の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.49の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.5の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.51の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.52の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.53の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.54の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.55の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.56の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.57の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.58の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.59の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.6の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.7の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.8の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.9の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.99の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.999の値を有する。
【0036】
いくつかの実施形態において、XはBであり、MはReであり、xは少なくとも0.001及び0.1未満である。更なる実施形態において、XはBであり、MはReであり、xは約0.01である。更なる実施形態において、MはRe、Ta、Mn、Cr、Ta及びMn、またはTa及びCrの1種である。更なる実施形態において、XはBであり、MはRe、Ta、Mn、Cr、Ta及びMn、またはTa及びCrの1種である。更なる実施形態において、XはBであり、MはTaであり、xは少なくとも0.001及び0.05未満であるか、またはxは約0.02である。更なる実施形態において、XはBであり、MはMnであり、xは少なくとも0.001及び0.4未満である。更なる実施形態において、XはBであり、MはCrであり、xは少なくとも0.001及び0.6未満である。
【0037】
いくつかの実施形態において、上記組成物は本質的にW、Re及びBから構成され、xは少なくとも0.001及び0.1未満である。更なる実施形態において、上記組成物は本質的にW、Re及びBから構成され、xは約0.01である。
【0038】
いくつかの実施形態において、yは少なくとも2、4、6、8、または12である。いくつかの例において、yは少なくとも2である。他の例において、yは少なくとも4である。いくつかの場合において、yは少なくとも6である。いくつかの他の場合において、yは少なくとも8である。他の場合において、yは少なくとも12である。
【0039】
いくつかの実施形態において、nは0.001~0.999である。いくつかの実施形態において、nは、0.001~0.999、0.005~0.999、0.01~0.999、0.05~0.999、0.1~0.999、0.15~0.999、0.2~0.999、0.25~0.999、0.35~0.999、0.4~0.999、0.5~0.999、0.6~0.999、0.7~0.999、0.8~0.999、0.001~0.99、0.005~0.99、0.01~0.99、0.05~0.99、0.1~0.99、0.15~0.99、0.2~0.99、0.25~0.99、0.35~0.99、0.4~0.99、0.5~0.99、0.6~0.99、0.7~0.99、0.8~0.99、0.01~0.9、0.05~0.9、0.1~0.9、0.15~0.9、0.2~0.9、0.25~0.9、0.3~0.9、0.35~0.9、0.4~0.9、0.5~0.9、0.6~0.9、0.7~0.9、0.8~0.9、0.01~0.8、0.05~0.8、0.1~0.8、0.15~0.8、0.2~0.8、0.25~0.8、0.3~0.8、0.4~0.8、0.5~0.8、0.6~0.8、0.7~0.8、0.01~0.7、0.05~0.7、0.1~0.7、0.2~0.7、0.3~0.7、0.4~0.7、0.5~0.7、0.01~0.6、0.05~0.6、0.1~0.6、0.2~0.6、0.3~0.6、0.01~0.5、0.05~0.5、0.1~0.5、0.2~0.5、0.01~0.4、0.05~0.4、0.1~0.4、0.2~0.4、0.01~0.3、0.05~0.3、0.1~0.3、0.2~0.3、0.75~0.99、0.75~0.9、0.75~0.8、0.8~0.99、または0.8~0.9である。
【0040】
いくつかの場合において、nは、約0.001、0.005、0.01、0.05、0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45、0.5、0.55、0.6、0.65、0.7、0.75、0.8、0.85、0.9、0.95、0.99、または約0.999である。いくつかの場合において、nは約0.001である。いくつかの場合において、nは約0.005である。いくつかの場合において、nは約0.01である。いくつかの場合において、nは約0.05である。いくつかの場合において、nは約0.1である。いくつかの場合において、nは約0.15である。いくつかの場合において、nは約0.2である。いくつかの場合において、nは約0.25である。いくつかの場合において、nは約0.3である。いくつかの場合において、nは約0.35である。いくつかの場合において、nは約0.4である。いくつかの場合において、nは約0.5である。いくつかの場合において、nは約0.6である。いくつかの場合において、nは約0.7である。いくつかの場合において、nは約0.75である。いくつかの場合において、nは約0.8である。いくつかの場合において、nは約0.85である。いくつかの場合において、nは約0.9である。いくつかの場合において、nは約0.95である。いくつかの場合において、nは約0.99である。いくつかの場合において、nは約0.999である。
【0041】
いくつかの実施形態において、XはBであり、MはRe、Ta、Mn、Cr、Hf、Ta、Zr及びYの少なくとも1種を含む。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはRe、Ta、Mn及びCrの少なくとも1種を含む。場合により、XはBであり、MはTa、Mn及びCrの少なくとも1種を含むことができる。他の場合において、XはBであり、MはHf、Zr、及びYの少なくとも1種を含むことができる。いくつかの例において、XはBであり、Mは少なくともReを含む。いくつかの例において、XはBであり、Mは少なくともTaを含む。いくつかの例において、XはBであり、Mは少なくともMnを含む。いくつかの例において、XはBであり、Mは少なくともCrを含む。いくつかの場合において、XはBであり、Mは少なくともHfを含む。いくつかの場合において、XはBであり、Mは少なくともZrを含む。いくつかの場合において、XはBであり、Mは少なくともYを含む。いくつかの場合において、XはBであり、Mは少なくともTiを含む。いくつかの場合において、XはBであり、Mは少なくともVを含む。いくつかの場合において、XはBであり、Mは少なくともCoを含む。いくつかの場合において、XはBであり、Mは少なくともNiを含む。いくつかの場合において、XはBであり、Mは少なくともCuを含む。いくつかの場合において、XはBであり、Mは少なくともZnを含む。いくつかの場合において、XはBであり、Mは少なくともNbを含む。いくつかの場合において、XはBであり、Mは少なくともMoを含む。いくつかの場合において、XはBであり、Mは少なくともRuを含む。いくつかの場合において、XはBであり、Mは少なくともOsを含む。いくつかの場合において、XはBであり、Mは少なくともIrを含む。いくつかの場合において、XはBであり、Mは少なくともLiを含む。
【0042】
いくつかの例において、XはBであり、MはTi、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Zr、Nb、Mo、Ru、Hf、Ta、Re、Os、Ir、Li、Y及びAlから選択される2種以上の元素を含む。いくつかの場合において、XはBであり、MはTaと、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Zr、Nb、Mo、Ru、Hf、Re、Os、Ir、Li、Y及びAlから選択される元素とを含む。いくつかの場合において、XはBであり、MはTaと、MnまたはCrから選択される元素とを含む。いくつかの場合において、XはBであり、MはHfと、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Zr、Nb、Mo、Ru、Re、Os、Ir、Li、Ta、Y及びAlから選択される元素とを含む。いくつかの場合において、XはBであり、MはZrと、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ta、Nb、Mo、Ru、Hf、Re、Os、Ir、Li、Y及びAlから選択される元素とを含む。いくつかの場合において、XはBであり、MはYと、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ta、Nb、Mo、Ru、Hf、Re、Os、Ir、Li、Zr及びAlから選択される元素とを含む。
【0043】
いくつかの実施形態において、XはBであり、MはRe、Ta、Mn、Cr、Hf、Ta、Zr、Y、Ta及びMn、またはTa及びCrから選択される。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはRe、Ta、Mn、Cr、Ta及びMn、またはTa及びCrから選択される。場合により、XはBであり、Mは、Ta、Mn、Cr、Ta及びMn、またはTa及びCrから選択することができる。MはReとすることができる。他の場合において、XはBであり、MはHf、Zr、及びYから選択することができる。いくつかの場合において、XはBであり、MはTaである。いくつかの場合において、XはBであり、MはMnである。いくつかの場合において、XはBであり、MはCrである。いくつかの場合において、XはBであり、MはTa及びMnである。いくつかの場合において、XはBであり、MはTa及びCrである。いくつかの場合において、XはBであり、MはHfである。いくつかの場合において、XはBであり、MはZrである。いくつかの場合において、XはBであり、MはYである。いくつかの場合において、XはBであり、MはTiである。いくつかの場合において、XはBであり、MはVである。いくつかの場合において、XはBであり、MはCoである。いくつかの場合において、XはBであり、MはNiである。いくつかの場合において、XはBであり、MはCuである。いくつかの場合において、XはBであり、MはZnである。いくつかの場合において、XはBであり、MはNbである。いくつかの場合において、XはBであり、MはMoである。いくつかの場合において、XはBであり、MはRuである。いくつかの場合において、XはBであり、MはOsである。いくつかの場合において、XはBであり、MはIrである。いくつかの場合において、XはBであり、MはLiである。
【0044】
いくつかの実施形態において、XはBであり、MはReであり、xは少なくとも0.001及び0.6未満である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはReであり、xは少なくとも0.001及び0.5未満である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはReであり、xは少なくとも0.001及び0.4未満である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはReであり、xは少なくとも0.001及び0.3未満である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはReであり、xは少なくとも0.001及び0.2未満である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはReであり、xは少なくとも0.001及び0.1未満である。
【0045】
いくつかの実施形態において、XはBであり、MはTaであり、xは少なくとも0.001及び0.6未満である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはTaであり、xは少なくとも0.001及び0.5未満である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはTaであり、xは少なくとも0.001及び0.4未満である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはTaであり、xは少なくとも0.001及び0.3未満である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはTaであり、xは少なくとも0.001及び0.2未満である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはTaであり、xは少なくとも0.001及び0.1未満である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはTaであり、xは少なくとも0.001及び0.05未満である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはTaであり、xは約0.02である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはTaであり、xは約0.04である。
【0046】
いくつかの実施形態において、XはBであり、MはMnであり、xは少なくとも0.001及び0.6未満である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはMnであり、xは少なくとも0.001及び0.5未満である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはMnであり、xは少なくとも0.001及び0.4未満である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはMnであり、xは少なくとも0.001及び0.3未満である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはMnであり、xは少なくとも0.001及び0.2未満である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはMnであり、xは少なくとも0.001及び0.1未満である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはMnであり、xは少なくとも0.001及び0.05未満である。
【0047】
いくつかの実施形態において、XはBであり、MはCrであり、xは少なくとも0.001及び0.6未満である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはCrであり、xは少なくとも0.001及び0.5未満である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはCrであり、xは少なくとも0.001及び0.4未満である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはCrであり、xは少なくとも0.001及び0.3未満である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはCrであり、xは少なくとも0.001及び0.2未満である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはCrであり、xは少なくとも0.001及び0.1未満である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはCrであり、xは少なくとも0.001及び0.05未満である。
【0048】
いくつかの実施形態において、XはBであり、MはTa及びMnを含む。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはTa及びMnである。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはTa及びMnを含み、xは少なくとも0.001及び0.6未満である。いくつかの例において、複合材料はW0.94Ta0.02Mn0.04を含み、式中、yは少なくとも4である。いくつかの例において、複合材料はW0.94Ta0.02Mn0.04を含む。
【0049】
いくつかの例において、XはBであり、MはTa及びCrを含む。いくつかの例において、XはBであり、MはTa及びCrである。いくつかの例において、XはBであり、MはTa及びCrを含み、xは少なくとも0.001及び0.6未満である。いくつかの例において、複合材料はW0.93Ta0.02Cr0.05を含み、式中、yは少なくとも4である。いくつかの例において、複合材料はW0.93Ta0.02Cr0.05を含む。
【0050】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料はWBを含む。
【0051】
上記第2の式TのTは、少なくとも1種の元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族元素を含む。場合により、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第8、9、10、11、12、13または14族元素を含む。いくつかの例において、Tは少なくとも1種の元素の周期表の第4族元素を含む。いくつかの例において、Tは少なくとも1種の元素の周期表の第5族元素を含む。いくつかの例において、Tは少なくとも1種の元素の周期表の第6族元素を含む。いくつかの例において、Tは少なくとも1種の元素の周期表の第7族元素を含む。いくつかの例において、Tは少なくとも1種の元素の周期表の第8族元素を含む。いくつかの例において、Tは少なくとも1種の元素の周期表の第9族元素を含む。いくつかの例において、Tは少なくとも1種の元素の周期表の第10族元素を含む。いくつかの例において、Tは少なくとも1種の元素の周期表の第11族元素を含む。いくつかの例において、Tは少なくとも1種の元素の周期表の第12族元素を含む。いくつかの例において、Tは少なくとも1種の元素の周期表の第13族元素を含む。いくつかの例において、Tは少なくとも1種の元素の周期表の第14族元素を含む。
【0052】
上記第2の式TのTは、少なくとも1種の元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族元素を含む合金を含んでいてもよい。場合により、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第8、9、10、11、12、13または14族元素を含む合金とすることができる。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第4族元素を含む合金である。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第5族元素を含む合金である。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第6族元素を含む合金である。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第7族元素を含む合金である。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第8族元素を含む合金である。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第9族元素を含む合金である。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第10族元素を含む合金である。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第11族元素を含む合金である。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第12族元素を含む合金である。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第13族元素を含む合金である。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第14族元素を含む合金である。
【0053】
いくつかの例において、Tは、Cu、Ni、Co、Fe、Si、Al及びTiから選択される少なくとも1種の元素を含む合金である。いくつかの場合において、Tは、Cu、Co、Fe、Ni、Ti及びSiから選択される少なくとも1種の元素を含む合金である。いくつかの場合において、Tは、Cu、Co、Fe及びNiから選択される少なくとも1種の元素を含む合金である。いくつかの場合において、Tは、Co、Fe及びNiから選択される少なくとも1種の元素を含む合金である。いくつかの場合において、Tは、Al、Ti及びSiから選択される少なくとも1種の元素を含む合金である。いくつかの場合において、Tは、Ti及びSiから選択される少なくとも1種の元素を含む合金である。いくつかの実施形態において、TはCuを含む合金である。いくつかの実施形態において、TはNiを含む合金である。いくつかの実施形態において、TはCoを含む合金である。いくつかの実施形態において、TはFeを含む合金である。いくつかの実施形態において、TはSiを含む合金である。いくつかの実施形態において、TはAlを含む合金である。いくつかの実施形態において、TはTiを含む合金である。
【0054】
いくつかの例において、Tは、2種以上、3種以上、4種以上、5種以上、もしくは6種以上の元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族元素を含む合金である。いくつかの場合において、Tは、2種以上、3種以上、4種以上、5種以上、もしくは6種以上の元素の周期表の第8、9、10、11、12、13、または14族元素を含む合金である。場合により、上記合金Tは、Cuを、任意選択で、Co、Ni、Fe、Si、Ti、W、Sn、またはTaの1種または複数種との組み合わせで含んでいてもよい。いくつかの場合において、上記合金Tは、Co、Ni、Fe、Si、Ti、W、Sn、Ta、またはそれらの任意の組み合わせを含む。かかる合金においては、Cuの重量百分率は約40wt%~約60wt%であってもよく、または約50wt%であってもよい。Coの重量百分率は約10wt%~約20wt%であってもよく、または約20wt%であってもよい。Snの重量百分率は7wt%未満であってもよく、7wt%までであってもよく、または約5wt%であってもよい。Niの重量百分率は約5wt%~約15wt%であってもよく、または約10wt%であってもよい。Wの重量百分率は約15wt%であってもよい。
【0055】
いくつかの実施形態において、qは0.001~0.999である。いくつかの実施形態において、qは、0.001~0.999、0.005~0.999、0.01~0.999、0.05~0.999、0.1~0.999、0.15~0.999、0.2~0.999、0.25~0.999、0.35~0.999、0.4~0.999、0.5~0.999、0.6~0.999、0.7~0.999、0.8~0.999、0.001~0.99、0.005~0.99、0.01~0.99、0.05~0.99、0.1~0.99、0.15~0.99、0.2~0.99、0.25~0.99、0.35~0.99、0.4~0.99、0.5~0.99、0.6~0.99、0.7~0.99、0.8~0.99、0.01~0.9、0.05~0.9、0.1~0.9、0.15~0.9、0.2~0.9、0.25~0.9、0.3~0.9、0.35~0.9、0.4~0.9、0.5~0.9、0.6~0.9、0.7~0.9、0.8~0.9、0.01~0.8、0.05~0.8、0.1~0.8、0.15~0.8、0.2~0.8、0.25~0.8、0.3~0.8、0.4~0.8、0.5~0.8、0.6~0.8、0.7~0.8、0.01~0.7、0.05~0.7、0.1~0.7、0.2~0.7、0.3~0.7、0.4~0.7、0.5~0.7、0.01~0.6、0.05~0.6、0.1~0.6、0.2~0.6、0.3~0.6、0.01~0.5、0.05~0.5、0.1~0.5、0.2~0.5、0.01~0.4、0.05~0.4、0.1~0.4、0.2~0.4、0.01~0.3、0.05~0.3、0.1~0.3、0.2~0.3、0.75~0.99、0.75~0.9、0.75~0.8、0.8~0.99、または0.8~0.9である。
【0056】
いくつかの実施形態において、qは、約0.001、0.005、0.01、0.05、0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45、0.5、0.55、0.6、0.65、0.7、0.75、0.8、0.85、0.9、0.95、0.99、または約0.999である。いくつかの場合において、qは約0.001である。いくつかの場合において、qは約0.005である。いくつかの場合において、qは約0.01である。いくつかの場合において、qは約0.05である。いくつかの場合において、qは約0.1である。いくつかの場合において、qは約0.15である。いくつかの場合において、qは約0.2である。いくつかの場合において、qは約0.25である。いくつかの場合において、qは約0.3である。いくつかの場合において、qは約0.35である。いくつかの場合において、qは約0.4である。いくつかの場合において、qは約0.5である。いくつかの場合において、qは約0.6である。いくつかの場合において、qは約0.7である。いくつかの場合において、qは約0.75である。いくつかの場合において、qは約0.8である。いくつかの場合において、qは約0.85である。いくつかの場合において、qは約0.9である。いくつかの場合において、qは約0.95である。いくつかの場合において、qは約0.99である。いくつかの場合において、qは約0.999である。
【0057】
いくつかの場合において、本明細書では、q及びnは重量百分率範囲である。
【0058】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料は酸化に対して耐性である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料は抗酸化特性を有する。例えば、本複合材料が工具の表面に被覆される場合、該複合材料により、当該複合材料で被覆されていない工具と比較して当該工具の酸化速度が低下する。別の例において、本複合材料が工具の表面に被覆される場合、該複合材料は、当該複合材料で被覆されていない工具と比較して当該工具の酸化を防止する。いくつかの例において、本複合材料中のTにより、酸化の形成が阻害されるかまたは酸化速度が低下する。
【0059】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料は固溶体相を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料は固溶体を形成する。いくつかの例において、固溶体相中の本複合材料は、第1の式(W1-xのタングステン系化合物及び第2の式Tを含む。いくつかの例において、固溶体相中の本複合材料は第1の式(Wのタングステン系化合物及び第2の式Tを含む。いくつかの例において、固溶体相中の本複合材料は第1の式(WBのタングステン系化合物及び第2の式Tを含む。
【0060】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約10~約70Gaである。いくつかの例において、本明細書に記載の複合材料の硬さは、約10~約60GPa、約10~約50GPa、約10~約40GPa、約10~約30GPa、約20~約70GPa、約20~約60GPa、約20~約50GPa、約20~約40GPa、約20~約30GPa、約30~約70GPa、約30~約60GPa、約30~約50GPa、約30~約45GPa、約30~約40GPa、約30~約35GPa、約35~約70GPa、約35~約60GPa、約35~約50GPa、約35~約40GPa、約40~約70GPa、約40~約60GPa、約40~約50GPa、約45~約60GPaまたは約45~約50GPaである。いくつかの例において、本明細書に記載の複合材料の硬さは、約30~約50GPa、約30~約45GPa、約30~約40GPa、約30~約35GPa、約35~約50GPa、約35~約40GPa、約40~約50GPaまたは約45~約50GPaである。
【0061】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは、約10GPa、約15GPa、約20GPa、約25GPa、約30GPa、約31GPa、約32GPa、約33GPa、約34GPa、約35GPa、約36GPa、約37GPa、約38GPa、約39GPa、約40GPa、約41GPa、約42GPa、約43GPa、約44GPa、約45GPa、約46GPa、約47GPa、約48GPa、約49GPa、約50GPa、51GPa、52GPa、53GPa、54GPa、55GPa、56GPa、約57GPa、約58GPa、約59GPa、約60GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約10GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約15GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約20GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約25GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約30GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約31GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約32GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約33GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約34GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約35GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約36GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約37GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約38GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約39GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約40GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約41GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約42GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約43GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約44GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約45GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約46GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約47GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約48GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約49GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約50GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約51GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約52GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約53GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約54GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約55GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約56GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約57GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約58GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約59GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約60GPa以上である。
【0062】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の体積弾性率は約330GPa~約350GPaである。
【0063】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の結晶粒径は約20μm以下である。いくつかの例において、本複合材料の結晶粒径は約15μm以下、約12μm以下、約10μm以下、約8μm以下、約5μm以下、約2μm以下または約1μm以下である。いくつかの場合において、本複合材料の結晶粒径は約15μm以下である。いくつかの場合において、本複合材料の結晶粒径は約12μm以下である。いくつかの場合において、本複合材料の結晶粒径は約10μm以下である。いくつかの場合において、本複合材料の結晶粒径は約9μm以下である。いくつかの場合において、本複合材料の結晶粒径は約8μm以下である。いくつかの場合において、本複合材料の結晶粒径は約7μm以下である。いくつかの場合において、本複合材料の結晶粒径は約6μm以下である。いくつかの場合において、本複合材料の結晶粒径は約5μm以下である。いくつかの場合において、本複合材料の結晶粒径は約4μm以下である。いくつかの場合において、本複合材料の結晶粒径は約3μm以下である。いくつかの場合において、本複合材料の結晶粒径は約2μm以下である。いくつかの場合において、本複合材料の結晶粒径は約1μm以下である。
【0064】
いくつかの例において、上記結晶粒径は平均結晶粒径である。いくつかの場合において、本明細書に記載の複合材料の平均結晶粒径は約20μm以下である。いくつかの例において、本複合材料の平均結晶粒径は、約15μm以下、約12μm以下、約10μm以下、約8μm以下、約5μm以下、約2μm以下または約1μm以下である。いくつかの場合において、本複合材料の平均結晶粒径は約15μm以下である。いくつかの場合において、本複合材料の平均結晶粒径は約12μm以下である。いくつかの場合において、本複合材料の平均結晶粒径は約10μm以下である。いくつかの場合において、本複合材料の平均結晶粒径は約9μm以下である。いくつかの場合において、本複合材料の平均結晶粒径は約8μm以下である。いくつかの場合において、本複合材料の平均結晶粒径は約7μm以下である。いくつかの場合において、本複合材料の平均結晶粒径は約6μm以下である。いくつかの場合において、本複合材料の平均結晶粒径は約5μm以下である。いくつかの場合において、本複合材料の平均結晶粒径は約4μm以下である。いくつかの場合において、本複合材料の平均結晶粒径は約3μm以下である。いくつかの場合において、本複合材料の平均結晶粒径は約2μm以下である。いくつかの場合において、本複合材料の平均結晶粒径は約1μm以下である。
【0065】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料は緻密化された複合材料である。いくつかの例において、上記緻密化された複合材料は、上記第1の式(W1-xのタングステン系化合物と上記第2の式Tの化合物とを含む。いくつかの例において、上記緻密化された複合材料は、上記第1の式(Wのタングステン系化合物と上記第2の式Tの化合物とを含む。いくつかの例において、上記緻密化された複合材料は、上記第1の式WBのタングステン系化合物と上記第2の式Tの化合物とを含む。
【0066】
複合材料-四ホウ化タングステン(W
いくつかの実施形態において、本明細書では、
(a)第1の式(Wの組成物であって、
式中、
Wはタングステン(W)であり、
Bはホウ素であり、
Mはチタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、リチウム(Li)、イットリウム(Y)、及びアルミニウム(Al)の少なくとも1種であり、
xは0.001~0.999であり、
nは0.001~0.999である
上記組成物と、
(b)第2の式Tの組成物であって、
式中、
Tは、元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族遷移金属元素を含む少なくとも1種の元素であり、
Tは、任意選択で、元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族遷移金属元素の組み合わせである合金を含んでいてもよく、
qは0.001~0.999である
上記組成物と
の2種の組成物を含み、
qとnとの和が1である複合材料が記載される。
【0067】
いくつかの実施形態において、MはRe、Ta、Mn、Cr、Hf、Ta、Zr及びYの少なくとも1種を含む。いくつかの実施形態において、MはRe、Ta、Mn及びCrの少なくとも1種を含む。場合により、MはTa、Mn及びCrの少なくとも1種を含むことができる。他の場合において、MはHf、Zr、及びYの少なくとも1種を含むことができる。いくつかの例において、Mは少なくともReを含む。いくつかの例において、Mは少なくともTaを含む。いくつかの例において、Mは少なくともMnを含む。いくつかの例において、Mは少なくともCrを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともHfを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともZrを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともYを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともTiを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともVを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともCoを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともNiを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともCuを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともZnを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともNbを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともMoを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともRuを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともOsを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともIrを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともLiを含む。
【0068】
いくつかの例において、MはTi、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Zr、Nb、Mo、Ru、Hf、Ta、Re、Os、Ir、Li、Sc、Y、及びAlから選択される2種以上の元素を含む。いくつかの場合において、MはTaと、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Zr、Nb、Mo、Ru、Hf、Re、Os、Ir、Li、Y及びAlから選択される元素とを含む。いくつかの場合において、MはTaと、MnまたはCrから選択される元素とを含む。いくつかの場合において、MはHfと、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Zr、Nb、Mo、Ru、Re、Os、Ir、Li、Ta、Y及びAlから選択される元素とを含む。いくつかの場合において、MはZrと、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ta、Nb、Mo、Ru、Hf、Re、Os、Ir、Li、Y及びAlから選択される元素とを含む。いくつかの場合において、MはYと、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ta、Nb、Mo、Ru、Hf、Re、Os、Ir、Li、Zr及びAlから選択される元素とを含む。
【0069】
いくつかの実施形態において、MはRe、Ta、Mn、Cr、Hf、Ta、Zr、Y、Ta及びMn、またはTa及びCrから選択される。いくつかの実施形態において、MはRe、Ta、Mn、Cr、Ta及びMn、またはTa及びCrから選択される。場合により、MはTa、Mn、Cr、Ta及びMn、またはTa及びCrから選択することができる。MはReとすることができる。他の場合において、MはHf、Zr、及びYから選択することができる。MはTaとすることができる。MはMnとすることができる。MはCrとすることができる。MはTa及びMnとすることができる。MはTa及びCrとすることができる。MはHfとすることができる。MはZrとすることができる。MはYとすることができる。MはTiとすることができる。MはVとすることができる。MはCoとすることができる。MはNiとすることができる。MはCuとすることができる。MはZnとすることができる。MはNbとすることができる。MはMoとすることができる。MはRuとすることができる。MはOsとすることができる。MはIrとすることができる。MはLiとすることができる。MはScとすることができる。MはAlとすることができる。
【0070】
場合により、xは両端値を含む0.001~0.999の範囲内の値を有することができる。場合により、xは、両端値を含む、0.005~0.99、0.01~0.95、0.05~0.9、0.1~0.9、0.001~0.6、0.005~0.6、0.01~0.6、0.05~0.6、0.1~0.6、0.2~0.6、0.3~0.6、0.4~0.6、0.001~0.55、0.005~0.55、0.01~0.55、0.05~0.55、0.1~0.55、0.2~0.55、0.3~0.55、0.4~0.55、0.45~0.55、0.001~0.5、0.005~0.5、0.01~0.5、0.05~0.5、0.1~0.5、0.2~0.5、0.3~0.5、0.4~0.5、0.5~0.55、0.45~0.5、0.001~0.4、0.005~0.4、0.01~0.4、0.05~0.4、0.1~0.4、0.2~0.4、0.001~0.3、0.005~0.3、0.01~0.3、0.05~0.3、0.1~0.3、0.001~0.2、0.005~0.2、0.01~0.2、0.05~0.2、または0.1~0.2の範囲内の値を有することができる。いくつかの場合において、xは両端値を含む0.1~0.9の範囲内の値を有する。いくつかの例において、xは、両端値を含む、0.001~0.6、0.005~0.6、0.001~0.4、または0.001~0.2の範囲内の値を有する。いくつかの例において、xは両端値を含む0.001~0.6の範囲の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.001~0.5の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.001~0.4の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.001~0.3の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.001~0.2の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.01~0.6の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.01~0.5の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.01~0.4の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.01~0.3の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.01~0.2の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.1~0.8の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.1~0.7の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.1~0.6の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.1~0.5の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.1~0.4の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.1~0.3の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.1~0.2の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.2~0.8の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.2~0.7の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.2~0.6の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.2~0.5の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.2~0.4の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.2~0.3の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.3~0.8の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.3~0.7の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.3~0.6の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.3~0.5の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.3~0.4の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.4~0.8の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.4~0.7の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.4~0.6の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.4~0.5の範囲内の値を有する。
【0071】
いくつかの実施形態において、xは少なくとも0.001及び0.999未満である。いくつかの実施形態において、xは少なくとも0.001及び0.9未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.001及び0.6未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.001及び0.5未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.001及び0.4未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.001及び0.3未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.001及び0.2未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.001及び0.05未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.01及び0.5未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.01及び0.4未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.01及び0.3未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.01及び0.2未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.1及び0.5未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.1及び0.4未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.1及び0.3未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.1及び0.2未満である。
【0072】
いくつかの場合において、xは、約0.001、0.005、0.01、0.05、0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.41、0.42、0.43、0.44、0.45、0.46、0.47、0.48、0.49、0.5、0.51、0.52、0.53、0.54、0.55、0.56、0.57、0.58、0.59、0.6、0.65、0.7、0.8、0.9、0.95、0.99または約0.999の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.001の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.005の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.01の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.05の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.1の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.15の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.2の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.3の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.4の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.41の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.42の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.43の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.44の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.45の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.46の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.47の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.48の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.49の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.5の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.51の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.52の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.53の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.54の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.55の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.56の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.57の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.58の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.59の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.6の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.7の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.8の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.9の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.99の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.999の値を有する。
【0073】
いくつかの実施形態において、MはReであり、xは少なくとも0.001及び0.6未満である。いくつかの実施形態において、MはReであり、xは少なくとも0.001及び0.5未満である。いくつかの実施形態において、MはReであり、xは少なくとも0.001及び0.4未満である。いくつかの実施形態において、MはReであり、xは少なくとも0.001及び0.3未満である。いくつかの実施形態において、MはReであり、xは少なくとも0.001及び0.2未満である。いくつかの実施形態において、MはReであり、xは少なくとも0.001及び0.1未満である。
【0074】
いくつかの実施形態において、MはTaであり、xは少なくとも0.001及び0.6未満である。いくつかの実施形態において、MはTaであり、xは少なくとも0.001及び0.5未満である。いくつかの実施形態において、MはTaであり、xは少なくとも0.001及び0.4未満である。いくつかの実施形態において、MはTaであり、xは少なくとも0.001及び0.3未満である。いくつかの実施形態において、MはTaであり、xは少なくとも0.001及び0.2未満である。いくつかの実施形態において、MはTaであり、xは少なくとも0.001及び0.1未満である。いくつかの実施形態において、MはTaであり、xは少なくとも0.001及び0.05未満である。いくつかの実施形態において、MはTaであり、xは約0.02である。いくつかの実施形態において、MはTaであり、xは約0.04である。
【0075】
いくつかの実施形態において、MはMnであり、xは少なくとも0.001及び0.6未満である。いくつかの実施形態において、MはMnであり、xは少なくとも0.001及び0.5未満である。いくつかの実施形態において、MはMnであり、xは少なくとも0.001及び0.4未満である。いくつかの実施形態において、MはMnであり、xは少なくとも0.001及び0.3未満である。いくつかの実施形態において、MはMnであり、xは少なくとも0.001及び0.2未満である。いくつかの実施形態において、MはMnであり、xは少なくとも0.001及び0.1未満である。いくつかの実施形態において、MはMnであり、xは少なくとも0.001及び0.05未満である。
【0076】
いくつかの実施形態において、MはCrであり、xは少なくとも0.001及び0.6未満である。いくつかの実施形態において、MはCrであり、xは少なくとも0.001及び0.5未満である。いくつかの実施形態において、MはCrであり、xは少なくとも0.001及び0.4未満である。いくつかの実施形態において、MはCrであり、xは少なくとも0.001及び0.3未満である。いくつかの実施形態において、MはCrであり、xは少なくとも0.001及び0.2未満である。いくつかの実施形態において、MはCrであり、xは少なくとも0.001及び0.1未満である。いくつかの実施形態において、MはCrであり、xは少なくとも0.001及び0.05未満である。
【0077】
いくつかの実施形態において、MはTa及びMnを含む。いくつかの実施形態において、MはTa及びMnである。いくつかの実施形態においてMはTa及びMnを含み、xは少なくとも0.001及び0.6未満である。いくつかの例において、複合材料はW0.94Ta0.02Mn0.04を含む。
【0078】
いくつかの例において、MはTa及びCrを含む。いくつかの例において、MはTa及びCrである。いくつかの例において、MはTa及びCrを含み、xは少なくとも0.001及び0.6未満である。いくつかの例において、複合材料はW0.93Ta0.02Cr0.05を含む。
【0079】
いくつかの例において、nは約0.001、0.005、0.01、0.05、0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45または0.5である。いくつかの場合において、nは約0.001である。いくつかの場合において、nは約0.005である。いくつかの場合において、nは約0.01である。いくつかの場合において、nは約0.05である。いくつかの場合において、nは約0.1である。いくつかの場合において、nは約0.15である。いくつかの場合において、nは約0.2である。いくつかの場合において、nは約0.25である。いくつかの場合において、nは約0.3である。いくつかの場合において、nは約0.35である。いくつかの場合において、nは約0.4である。いくつかの場合において、nは約0.45である。いくつかの場合において、nは約0.5である。
【0080】
いくつかの場合において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族元素を含む合金である。場合により、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第8、9、10、11、12、13または14族元素を含む合金とすることができる。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第4族元素を含む合金である。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第5族元素を含む合金である。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第6族元素を含む合金である。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第7族元素を含む合金である。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第8族元素を含む合金である。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第9族元素を含む合金である。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第10族元素を含む合金である。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第11族元素を含む合金である。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第12族元素を含む合金である。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第13族元素を含む合金である。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第14族元素を含む合金である。
【0081】
いくつかの例において、Tは、Cu、Ni、Co、Fe、Si、Al及びTiから選択される少なくとも1種の元素を含む合金である。いくつかの場合において、Tは、Cu、Co、Fe、Ni、Ti及びSiから選択される少なくとも1種の元素を含む合金である。いくつかの場合において、Tは、Cu、Co、Fe及びNiから選択される少なくとも1種の元素を含む合金である。いくつかの場合において、Tは、Co、Fe及びNiから選択される少なくとも1種の元素を含む合金である。いくつかの場合において、Tは、Al、Ti及びSiから選択される少なくとも1種の元素を含む合金である。いくつかの場合において、Tは、Ti及びSiから選択される少なくとも1種の元素を含む合金である。いくつかの実施形態において、TはCuを含む合金である。いくつかの実施形態において、TはNiを含む合金である。いくつかの実施形態において、TはCoを含む合金である。いくつかの実施形態において、TはFeを含む合金である。いくつかの実施形態において、TはSiを含む合金である。いくつかの実施形態において、TはAlを含む合金である。いくつかの実施形態において、TはTiを含む合金である。
【0082】
いくつかの例において、Tは、2種以上、3種以上、4種以上、5種以上、もしくは6種以上の元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族元素を含む合金である。いくつかの場合において、Tは、2種以上、3種以上、4種以上、5種以上、もしくは6種以上の元素の周期表の第8、9、10、11、12、13、または14族元素を含む合金である。場合により、上記合金Tは、Cuを、任意選択で、Co、Ni、Fe、Si、Ti、W、Sn、またはTaの1種または複数種との組み合わせで含んでいてもよい。いくつかの場合において、上記合金Tは、Co、Ni、Fe、Si、Ti、W、Sn、Ta、またはそれらの任意の組み合わせを含む。かかる合金においては、Cuの重量百分率は約40wt%~約60wt%であってもよく、または約50wt%であってもよい。Coの重量百分率は約10wt%~約20wt%であってもよく、または約20wt%であってもよい。Snの重量百分率は7wt%未満であってもよく、7wt%までであってもよく、または約5wt%であってもよい。Niの重量百分率は約5wt%~約15wt%であってもよく、または約10wt%であってもよい。Wの重量百分率は約15wt%であってもよい。
【0083】
いくつかの実施形態において、qは0.001~0.999である。いくつかの実施形態において、qは、0.001~0.999、0.005~0.999、0.01~0.999、0.05~0.999、0.1~0.999、0.15~0.999、0.2~0.999、0.25~0.999、0.35~0.999、0.4~0.999、0.5~0.999、0.6~0.999、0.7~0.999、0.8~0.999、0.001~0.99、0.005~0.99、0.01~0.99、0.05~0.99、0.1~0.99、0.15~0.99、0.2~0.99、0.25~0.99、0.35~0.99、0.4~0.99、0.5~0.99、0.6~0.99、0.7~0.99、0.8~0.99、0.01~0.9、0.05~0.9、0.1~0.9、0.15~0.9、0.2~0.9、0.25~0.9、0.3~0.9、0.35~0.9、0.4~0.9、0.5~0.9、0.6~0.9、0.7~0.9、0.8~0.9、0.01~0.8、0.05~0.8、0.1~0.8、0.15~0.8、0.2~0.8、0.25~0.8、0.3~0.8、0.4~0.8、0.5~0.8、0.6~0.8、0.7~0.8、0.01~0.7、0.05~0.7、0.1~0.7、0.2~0.7、0.3~0.7、0.4~0.7、0.5~0.7、0.01~0.6、0.05~0.6、0.1~0.6、0.2~0.6、0.3~0.6、0.01~0.5、0.05~0.5、0.1~0.5、0.2~0.5、0.01~0.4、0.05~0.4、0.1~0.4、0.2~0.4、0.01~0.3、0.05~0.3、0.1~0.3、0.2~0.3、0.75~0.99、0.75~0.9、0.75~0.8、0.8~0.99、または0.8~0.9である。
【0084】
いくつかの場合において、qは、約0.001、0.005、0.01、0.05、0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45、0.5、0.55、0.6、0.65、0.7、0.75、0.8、0.85、0.9、0.95、0.99、または約0.999である。いくつかの場合において、qは約0.001である。いくつかの場合において、qは約0.005である。いくつかの場合において、qは約0.01である。いくつかの場合において、qは約0.05である。いくつかの場合において、qは約0.1である。いくつかの場合において、qは約0.15である。いくつかの場合において、qは約0.2である。いくつかの場合において、qは約0.25である。いくつかの場合において、qは約0.3である。いくつかの場合において、qは約0.35である。いくつかの場合において、qは約0.4である。いくつかの場合において、qは約0.5である。いくつかの場合において、qは約0.6である。いくつかの場合において、qは約0.7である。いくつかの場合において、qは約0.75である。いくつかの場合において、qは約0.8である。いくつかの場合において、qは約0.85である。いくつかの場合において、qは約0.9である。いくつかの場合において、qは約0.95である。いくつかの場合において、qは約0.99である。いくつかの場合において、qは約0.999である。
【0085】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料は、(a)第1の式(W(式中、Mはチタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、リチウム(Li)、イットリウム(Y)、スカンジウム(Sc)、及びアルミニウム(Al)の少なくとも1種であり、xは0.001~0.999である)と、(b)第2の式Cu(式中、qは0.001~0.999である)とを含み、qとnとの和は1である。
【0086】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料は、(a)第1の式(W(式中、Mはチタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、リチウム(Li)、イットリウム(Y)、スカンジウム(Sc)、及びアルミニウム(Al)の少なくとも1種であり、xは0.001~0.999である)と、(b)第2の式Ni(式中、qは0.001~0.999である)とを含み、qとnとの和は1である。
【0087】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料は、(a)第1の式(W(式中、Mはチタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、リチウム(Li)、イットリウム(Y)、スカンジウム(Sc)、及びアルミニウム(Al)の少なくとも1種であり、xは0.001~0.999である)と、(b)第2の式Co(式中、qは0.001~0.999である)とを含み、qとnとの和は1である。
【0088】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料は、(a)第1の式(W(式中、Mはチタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、リチウム(Li)、イットリウム(Y)、スカンジウム(Sc)、及びアルミニウム(Al)の少なくとも1種であり、xは0.001~0.999である)と、(b)第2の式Fe(式中、qは0.001~0.999である)とを含み、qとnとの和は1である。
【0089】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料は、(a)第1の式(W(式中、Mはチタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、リチウム(Li)、イットリウム(Y)、スカンジウム(Sc)、及びアルミニウム(Al)の少なくとも1種であり、xは0.001~0.999である)と、(b)第2の式Si(式中、qは0.001~0.999である)とを含み、qとnとの和は1である。
【0090】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料は、(a)第1の式(W(式中、Mはチタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、リチウム(Li)、イットリウム(Y)、スカンジウム(Sc)、及びアルミニウム(Al)の少なくとも1種であり、xは0.001~0.999である)と、(b)第2の式Al(式中、qは0.001~0.999である)とを含み、qとnとの和は1である。
【0091】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料は、(a)第1の式(W(式中、Mはチタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、リチウム(Li)、イットリウム(Y)、スカンジウム(Sc)、及びアルミニウム(Al)の少なくとも1種であり、xは0.001~0.999である)と、(b)第2の式Ti(式中、qは0.001~0.999である)とを含み、qとnとの和は1である。
【0092】
複合材料-四ホウ化タングステン(WB
いくつかの実施形態において、本明細書では、
(a)式(WBの四ホウ化タングステンであって、
式中、nは0.001~0.999である
上記四ホウ化タングステンと、
(b)第2の式Tであって、
式中、
Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族元素を含む合金であり、
Tは、任意選択で、元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族遷移金属元素の組み合わせである合金を含んでいてもよく、
qは0.001~0.999である
上記式T
を含み、
qとnとの和が1である複合材料が記載される。
【0093】
いくつかの場合において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族元素を含む合金である。場合により、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第8、9、10、11、12、13または14族元素を含む合金とすることができる。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第4族元素を含む合金である。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第5族元素を含む合金である。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第6族元素を含む合金である。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第7族元素を含む合金である。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第8族元素を含む合金である。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第9族元素を含む合金である。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第10族元素を含む合金である。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第11族元素を含む合金である。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第12族元素を含む合金である。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第13族元素を含む合金である。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第14族元素を含む合金である。
【0094】
いくつかの例において、Tは、Cu、Ni、Co、Fe、Si、Al及びTiから選択される少なくとも1種の元素を含む合金である。いくつかの場合において、Tは、Cu、Co、Fe、Ni、Ti及びSiから選択される少なくとも1種の元素を含む合金である。いくつかの場合において、Tは、Cu、Co、Fe及びNiから選択される少なくとも1種の元素を含む合金である。いくつかの場合において、Tは、Co、Fe及びNiから選択される少なくとも1種の元素を含む合金である。いくつかの場合において、Tは、Al、Ti及びSiから選択される少なくとも1種の元素を含む合金である。いくつかの場合において、Tは、Ti及びSiから選択される少なくとも1種の元素を含む合金である。いくつかの実施形態において、TはCuを含む合金である。いくつかの実施形態において、TはNiを含む合金である。いくつかの実施形態において、TはCoを含む合金である。いくつかの実施形態において、TはFeを含む合金である。いくつかの実施形態において、TはSiを含む合金である。いくつかの実施形態において、TはAlを含む合金である。いくつかの実施形態において、TはTiを含む合金である。
【0095】
いくつかの例において、Tは、2種以上、3種以上、4種以上、5種以上、もしくは6種以上の元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族元素を含む合金である。いくつかの場合において、Tは、2種以上、3種以上、4種以上、5種以上、もしくは6種以上の元素の周期表の第8、9、10、11、12、13、または14族元素を含む合金である。場合により、上記合金Tは、Cuを、任意選択で、Co、Ni、Fe、Si、Ti、W、Sn、またはTaの1種または複数種との組み合わせで含んでいてもよい。いくつかの場合において、上記合金Tは、Co、Ni、Fe、Si、Ti、W、Sn、Ta、またはそれらの任意の組み合わせを含む。かかる合金においては、Cuの重量百分率は約40wt%~約60wt%であってもよく、または約50wt%であってもよい。Coの重量百分率は約10wt%~約20wt%であってもよく、または約20wt%であってもよい。Snの重量百分率は7wt%未満であってもよく、7wt%までであってもよく、または約5wt%であってもよい。Niの重量百分率は約5wt%~約15wt%であってもよく、または約10wt%であってもよい。Wの重量百分率は約15wt%であってもよい。
【0096】
いくつかの実施形態において、qは0.001~0.999である。いくつかの実施形態において、qは、0.001~0.999、0.005~0.999、0.01~0.999、0.05~0.999、0.1~0.999、0.15~0.999、0.2~0.999、0.25~0.999、0.35~0.999、0.4~0.999、0.5~0.999、0.6~0.999、0.7~0.999、0.8~0.999、0.001~0.99、0.005~0.99、0.01~0.99、0.05~0.99、0.1~0.99、0.15~0.99、0.2~0.99、0.25~0.99、0.35~0.99、0.4~0.99、0.5~0.99、0.6~0.99、0.7~0.99、0.8~0.99、0.01~0.9、0.05~0.9、0.1~0.9、0.15~0.9、0.2~0.9、0.25~0.9、0.3~0.9、0.35~0.9、0.4~0.9、0.5~0.9、0.6~0.9、0.7~0.9、0.8~0.9、0.01~0.8、0.05~0.8、0.1~0.8、0.15~0.8、0.2~0.8、0.25~0.8、0.3~0.8、0.4~0.8、0.5~0.8、0.6~0.8、0.7~0.8、0.01~0.7、0.05~0.7、0.1~0.7、0.2~0.7、0.3~0.7、0.4~0.7、0.5~0.7、0.01~0.6、0.05~0.6、0.1~0.6、0.2~0.6、0.3~0.6、0.01~0.5、0.05~0.5、0.1~0.5、0.2~0.5、0.01~0.4、0.05~0.4、0.1~0.4、0.2~0.4、0.01~0.3、0.05~0.3、0.1~0.3、0.2~0.3、0.75~0.99、0.75~0.9、0.75~0.8、0.8~0.99、または0.8~0.9である。
【0097】
いくつかの場合において、qは、約0.001、0.005、0.01、0.05、0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45、0.5、0.55、0.6、0.65、0.7、0.75、0.8、0.85、0.9、0.95、0.99、または約0.999である。いくつかの場合において、qは約0.001である。いくつかの場合において、qは約0.005である。いくつかの場合において、qは約0.01である。いくつかの場合において、qは約0.05である。いくつかの場合において、qは約0.1である。いくつかの場合において、qは約0.15である。いくつかの場合において、qは約0.2である。いくつかの場合において、qは約0.25である。いくつかの場合において、qは約0.3である。いくつかの場合において、qは約0.35である。いくつかの場合において、qは約0.4である。いくつかの場合において、qは約0.5である。いくつかの場合において、qは約0.6である。いくつかの場合において、qは約0.7である。いくつかの場合において、qは約0.75である。いくつかの場合において、qは約0.8である。いくつかの場合において、qは約0.85である。いくつかの場合において、qは約0.9である。いくつかの場合において、qは約0.95である。いくつかの場合において、qは約0.99である。いくつかの場合において、qは約0.999である。
【0098】
いくつかの例において、nは約0.001、0.005、0.01、0.05、0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45または0.5である。いくつかの場合において、nは約0.001である。いくつかの場合において、nは約0.005である。いくつかの場合において、nは約0.01である。いくつかの場合において、nは約0.05である。いくつかの場合において、nは約0.1である。いくつかの場合において、nは約0.15である。いくつかの場合において、nは約0.2である。いくつかの場合において、nは約0.25である。いくつかの場合において、nは約0.3である。いくつかの場合において、nは約0.35である。いくつかの場合において、nは約0.4である。いくつかの場合において、nは約0.45である。いくつかの場合において、nは約0.5である。
【0099】
いくつかの場合において、本明細書では、q及びnは重量百分率範囲である。
【0100】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料は、(a)式(WBの四ホウ化タングステン(式中、nは0.001~0.999である)と、(b)第2の式Cu(式中、qは0.001~0.999である)とを含み、qとnとの和が1である。
【0101】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料は、(a)式(WBの四ホウ化タングステン(式中、nは0.001~0.999である)と、(b)第2の式Ni(式中、qは0.001~0.999である)とを含み、qとnとの和が1である。
【0102】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料は、(a)式(WBの四ホウ化タングステン(式中、nは0.001~0.999である)と、(b)第2の式Co(式中、qは0.001~0.999である)とを含み、qとnとの和が1である。
【0103】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料は、(a)式(WBの四ホウ化タングステン(式中、nは0.001~0.999である)と、(b)第2の式Fe(式中、qは0.001~0.999である)とを含み、qとnとの和が1である。
【0104】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料は、(a)式(WBの四ホウ化タングステン(式中、nは0.001~0.999である)と、(b)第2の式Si(式中、qは0.001~0.999である)とを含み、qとnとの和が1である。
【0105】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料は、(a)式(WBの四ホウ化タングステン(式中、nは0.001~0.999である)と、(b)第2の式Al(式中、qは0.001~0.999である)とを含み、qとnとの和が1である。
【0106】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料は、(a)式(WBの四ホウ化タングステン(式中、nは0.001~0.999である)と、(b)第2の式Ti(式中、qは0.001~0.999である)とを含み、qとnとの和が1である。
【0107】
ベリリウムを含むタングステン系複合材料
いくつかの実施形態において、本明細書では、
(a)第1の式(W1-xBeであって、
式中、
Wはタングステン(W)であり、
Beはベリリウム(Be)であり、
Mはチタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、リチウム(Li)、イットリウム(Y)、スカンジウム(Sc)、及びアルミニウム(Al)の少なくとも1種であり、
xは0.001~0.999であり、
yは少なくとも2.0であり、
nは0.001~0.999である
上記第1の式と、
(b)第2の式Tであって、
式中、
Tは、元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族遷移金属元素を含む少なくとも1種の元素であり、
Tは、任意選択で、元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族遷移金属元素の組み合わせである合金を含んでいてもよく、
qは0.001~0.999である
上記第2の式と
を含み、
qとnとの和が1である複合材料が記載される。
【0108】
いくつかの実施形態において、MはRe、Ta、Mn、Cr、Hf、Ta、Zr及びYの少なくとも1種を含む。いくつかの実施形態において、MはRe、Ta、Mn及びCrの少なくとも1種を含む。場合により、MはTa、Mn及びCrの少なくとも1種を含むことができる。他の場合において、MはHf、Zr、及びYの少なくとも1種を含むことができる。いくつかの例において、Mは少なくともReを含む。いくつかの例において、Mは少なくともTaを含む。いくつかの例において、Mは少なくともMnを含む。いくつかの例において、Mは少なくともCrを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともHfを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともZrを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともYを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともTiを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともVを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともCoを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともNiを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともCuを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともZnを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともNbを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともMoを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともRuを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともOsを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともIrを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともLiを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともScを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともAlを含む。
【0109】
いくつかの例において、MはTi、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Zr、Nb、Mo、Ru、Hf、Ta、Re、Os、Ir、Li、Y、Sc、及びAlから選択される2種以上の元素を含む。いくつかの場合において、MはTaと、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Zr、Nb、Mo、Ru、Hf、Re、Os、Ir、Li、Y及びAlから選択される元素とを含む。いくつかの場合において、MはTaと、MnまたはCrから選択される元素とを含む。いくつかの場合において、MはHfと、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Zr、Nb、Mo、Ru、Re、Os、Ir、Li、Ta、Y及びAlから選択される元素とを含む。いくつかの場合において、MはZrと、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ta、Nb、Mo、Ru、Hf、Re、Os、Ir、Li、Y及びAlから選択される元素とを含む。いくつかの場合において、MはYと、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ta、Nb、Mo、Ru、Hf、Re、Os、Ir、Li、Zr及びAlから選択される元素とを含む。
【0110】
いくつかの実施形態において、MはRe、Ta、Mn、Cr、Hf、Ta、Zr、Y、Ta及びMn、またはTa及びCrから選択される。いくつかの実施形態において、MはRe、Ta、Mn、Cr、Ta及びMn、またはTa及びCrから選択される。場合により、MはTa、Mn、Cr、Ta及びMn、またはTa及びCrから選択することができる。MはReとすることができる。他の場合において、MはHf、Zr、及びYから選択することができる。MはTaとすることができる。MはMnとすることができる。MはCrとすることができる。MはTa及びMnとすることができる。MはTa及びCrとすることができる。MはHfとすることができる。MはZrとすることができる。MはYとすることができる。MはTiとすることができる。MはVとすることができる。MはCoとすることができる。MはNiとすることができる。MはCuとすることができる。MはZnとすることができる。MはNbとすることができる。MはMoとすることができる。MはRuとすることができる。MはOsとすることができる。MはIrとすることができる。MはLiとすることができる。MはScとすることができる。MはAlとすることができる。
【0111】
場合により、xは両端値を含む0.001~0.999の範囲内の値を有することができる。場合により、xは、両端値を含む、0.001~0.999、0.005~0.99、0.01~0.95、0.05~0.9、0.1~0.9、0.001~0.6、0.005~0.6、0.01~0.6、0.05~0.6、0.1~0.6、0.2~0.6、0.3~0.6、0.4~0.6、0.001~0.55、0.005~0.55、0.01~0.55、0.05~0.55、0.1~0.55、0.2~0.55、0.3~0.55、0.4~0.55、0.45~0.55、0.001~0.5、0.005~0.5、0.01~0.5、0.05~0.5、0.1~0.5、0.2~0.5、0.3~0.5、0.4~0.5、0.5~0.55、0.45~0.5、0.001~0.4、0.005~0.4、0.01~0.4、0.05~0.4、0.1~0.4、0.2~0.4、0.001~0.3、0.005~0.3、0.01~0.3、0.05~0.3、0.1~0.3、0.001~0.2、0.005~0.2、0.01~0.2、0.05~0.2、または0.1~0.2の範囲内の値を有することができる。いくつかの場合において、xは両端値を含む0.1~0.9の範囲内の値を有する。いくつかの例において、xは、両端値を含む、0.001~0.6、0.005~0.6、0.001~0.4、または0.001~0.2の範囲内の値を有する。いくつかの例において、xは両端値を含む0.001~0.6の範囲の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.001~0.5の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.001~0.4の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.001~0.3の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.001~0.2の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.01~0.6の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.01~0.5の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.01~0.4の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.01~0.3の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.01~0.2の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.1~0.8の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.1~0.7の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.1~0.6の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.1~0.5の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.1~0.4の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.1~0.3の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.1~0.2の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.2~0.8の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.2~0.7の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.2~0.6の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.2~0.5の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.2~0.4の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.2~0.3の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.3~0.8の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.3~0.7の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.3~0.6の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.3~0.5の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.3~0.4の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.4~0.8の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.4~0.7の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.4~0.6の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.4~0.5の範囲内の値を有する。
【0112】
いくつかの実施形態において、xは少なくとも0.001及び0.999未満である。いくつかの実施形態において、xは少なくとも0.001及び0.9未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.001及び0.6未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.001及び0.5未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.001及び0.4未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.001及び0.3未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.001及び0.2未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.001及び0.05未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.01及び0.5未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.01及び0.4未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.01及び0.3未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.01及び0.2未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.1及び0.5未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.1及び0.4未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.1及び0.3未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.1及び0.2未満である。
【0113】
いくつかの場合において、xは、約0.001、0.005、0.01、0.05、0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.41、0.42、0.43、0.44、0.45、0.46、0.47、0.48、0.49、0.5、0.51、0.52、0.53、0.54、0.55、0.56、0.57、0.58、0.59、0.6、0.65、0.7、0.8、0.9、0.95、0.99または約0.999の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.001の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.005の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.01の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.05の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.1の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.15の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.2の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.3の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.4の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.41の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.42の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.43の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.44の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.45の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.46の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.47の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.48の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.49の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.5の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.51の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.52の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.53の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.54の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.55の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.56の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.57の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.58の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.59の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.6の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.7の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.8の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.9の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.95の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.99の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.999の値を有する。
【0114】
いくつかの実施形態において、yは少なくとも2、4、6、または12である。いくつかの例において、yは少なくとも2である。いくつかの場合において、yは少なくとも4である。いくつかの場合において、yは少なくとも6である。いくつかの場合において、yは少なくとも12である。
【0115】
いくつかの例において、nは約0.001、0.005、0.01、0.05、0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45または0.5である。いくつかの場合において、nは約0.001である。いくつかの場合において、nは約0.005である。いくつかの場合において、nは約0.01である。いくつかの場合において、nは約0.05である。いくつかの場合において、nは約0.1である。いくつかの場合において、nは約0.15である。いくつかの場合において、nは約0.2である。いくつかの場合において、nは約0.25である。いくつかの場合において、nは約0.3である。いくつかの場合において、nは約0.35である。いくつかの場合において、nは約0.4である。いくつかの場合において、nは約0.45である。いくつかの場合において、nは約0.5である。
【0116】
上記第2の式TのTは、少なくとも1種の元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族元素を含む合金とすることができる。場合により、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第8、9、10、11、12、13または14族元素を含む合金とすることができる。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第4族元素を含む合金である。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第5族元素を含む合金である。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第6族元素を含む合金である。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第7族元素を含む合金である。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第8族元素を含む合金である。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第9族元素を含む合金である。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第10族元素を含む合金である。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第11族元素を含む合金である。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第12族元素を含む合金である。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第13族元素を含む合金である。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第14族元素を含む合金である。
【0117】
いくつかの例において、Tは、Cu、Ni、Co、Fe、Si、Al及びTiから選択される少なくとも1種の元素を含む合金である。いくつかの場合において、Tは、Cu、Co、Fe、Ni、Ti及びSiから選択される少なくとも1種の元素を含む合金である。いくつかの場合において、Tは、Cu、Co、Fe及びNiから選択される少なくとも1種の元素を含む合金である。いくつかの場合において、Tは、Co、Fe及びNiから選択される少なくとも1種の元素を含む合金である。いくつかの場合において、Tは、Al、Ti及びSiから選択される少なくとも1種の元素を含む合金である。いくつかの場合において、Tは、Ti及びSiから選択される少なくとも1種の元素を含む合金である。いくつかの実施形態において、TはCuを含む合金である。いくつかの実施形態において、TはNiを含む合金である。いくつかの実施形態において、TはCoを含む合金である。いくつかの実施形態において、TはTを含む合金である。いくつかの実施形態において、TはSiを含む合金である。いくつかの実施形態において、TはAlを含む合金である。いくつかの実施形態において、TはTiを含む合金である。
【0118】
いくつかの例において、Tは、2種以上、3種以上、4種以上、5種以上、もしくは6種以上の元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族元素を含む合金である。いくつかの場合において、Tは、2種以上、3種以上、4種以上、5種以上、もしくは6種以上の元素の周期表の第8、9、10、11、12、13、または14族元素を含む合金である。場合により、上記合金Tは、Cuを、任意選択で、Co、Ni、Fe、Si、Ti、W、Sn、またはTaの1種または複数種との組み合わせで含んでいてもよい。いくつかの場合において、上記合金Tは、Co、Ni、Fe、Si、Ti、W、Sn、Ta、またはそれらの任意の組み合わせを含む。かかる合金においては、Cuの重量百分率は約40wt%~約60wt%であってもよく、または約50wt%であってもよい。Coの重量百分率は約10wt%~約20wt%であってもよく、または約20wt%であってもよい。Snの重量百分率は7wt%未満であってもよく、7wt%までであってもよく、または約5wt%であってもよい。Niの重量百分率は約5wt%~約15wt%であってもよく、または約10wt%であってもよい。Wの重量百分率は約15wt%であってもよい。
【0119】
いくつかの実施形態において、qは0.001~0.999である。いくつかの実施形態において、qは、0.001~0.999、0.005~0.999、0.01~0.999、0.05~0.999、0.1~0.999、0.15~0.999、0.2~0.999、0.25~0.999、0.35~0.999、0.4~0.999、0.5~0.999、0.6~0.999、0.7~0.999、0.8~0.999、0.001~0.99、0.005~0.99、0.01~0.99、0.05~0.99、0.1~0.99、0.15~0.99、0.2~0.99、0.25~0.99、0.35~0.99、0.4~0.99、0.5~0.99、0.6~0.99、0.7~0.99、0.8~0.99、0.01~0.9、0.05~0.9、0.1~0.9、0.15~0.9、0.2~0.9、0.25~0.9、0.3~0.9、0.35~0.9、0.4~0.9、0.5~0.9、0.6~0.9、0.7~0.9、0.8~0.9、0.01~0.8、0.05~0.8、0.1~0.8、0.15~0.8、0.2~0.8、0.25~0.8、0.3~0.8、0.4~0.8、0.5~0.8、0.6~0.8、0.7~0.8、0.01~0.7、0.05~0.7、0.1~0.7、0.2~0.7、0.3~0.7、0.4~0.7、0.5~0.7、0.01~0.6、0.05~0.6、0.1~0.6、0.2~0.6、0.3~0.6、0.01~0.5、0.05~0.5、0.1~0.5、0.2~0.5、0.01~0.4、0.05~0.4、0.1~0.4、0.2~0.4、0.01~0.3、0.05~0.3、0.1~0.3、0.2~0.3、0.75~0.99、0.75~0.9、0.75~0.8、0.8~0.99、または0.8~0.9である。
【0120】
いくつかの実施形態において、qは、約0.001、0.005、0.01、0.05、0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45、0.5、0.55、0.6、0.65、0.7、0.75、0.8、0.85、0.9、0.95、0.99、または約0.999である。いくつかの場合において、qは約0.001である。いくつかの場合において、qは約0.005である。いくつかの場合において、qは約0.01である。いくつかの場合において、qは約0.05である。いくつかの場合において、qは約0.1である。いくつかの場合において、qは約0.15である。いくつかの場合において、qは約0.2である。いくつかの場合において、qは約0.25である。いくつかの場合において、qは約0.3である。いくつかの場合において、qは約0.35である。いくつかの場合において、qは約0.4である。いくつかの場合において、qは約0.5である。いくつかの場合において、qは約0.6である。いくつかの場合において、qは約0.7である。いくつかの場合において、qは約0.75である。いくつかの場合において、qは約0.8である。いくつかの場合において、qは約0.85である。いくつかの場合において、qは約0.9である。いくつかの場合において、qは約0.95である。いくつかの場合において、qは約0.99である。いくつかの場合において、qは約0.999である。
【0121】
いくつかの場合において、本明細書では、q及びnは重量百分率範囲である。
【0122】
いくつかの実施形態において、ベリリウムを含む複合材料は酸化に対して耐性である。いくつかの実施形態において、ベリリウムを含む複合材料は抗酸化特性を有する。例えば、上記複合材料が工具の表面に被覆される場合、該複合材料により、当該複合材料で被覆されていない工具と比較して当該工具の酸化速度が低下する。別の例において、上記複合材料が工具の表面に被覆される場合、該複合材料は、当該複合材料で被覆されていない工具と比較して当該工具の酸化を防止する。いくつかの例において、上記複合材料中のTにより、酸化の形成が阻害されるかまたは酸化速度が低下する。
【0123】
いくつかの実施形態において、ベリリウムを含む複合材料は固溶体相を含む。いくつかの実施形態において、ベリリウムを含む複合材料は固溶体を形成する。いくつかの例において、固溶体相中の上記複合材料は、第1の式(W1-xBeのタングステン系化合物及び第2の式Tを含む。
【0124】
いくつかの実施形態において、ベリリウムを含む複合材料の硬さは約10~約70GPaである。いくつかの例において、ベリリウムを含む複合材料の硬さは、約10~約60GPa、約10~約50GPa、約10~約40GPa、約10~約30GPa、約20~約70GPa、約20~約60GPa、約20~約50GPa、約20~約40GPa、約20~約30GPa、約30~約70GPa、約30~約60GPa、約30~約50GPa、約30~約45GPa、約30~約40GPa、約30~約35GPa、約35~約70GPa、約35~約60GPa、約35~約50GPa、約35~約40GPa、約40~約70GPa、約40~約60GPa、約40~約50GPa、約45~約60GPaまたは約45~約50GPaである。いくつかの例において、本明細書に記載の複合材料の硬さは、約30~約50GPa、約30~約45GPa、約30~約40GPa、約30~約35GPa、約35~約50GPa、約35~約40GPa、約40~約50GPaまたは約45~約50GPaである。
【0125】
いくつかの実施形態において、ベリリウムを含む複合材料の硬さは、約10GPa、約15GPa、約20GPa、約25GPa、約30GPa、約31GPa、約32GPa、約33GPa、約34GPa、約35GPa、約36GPa、約37GPa、約38GPa、約39GPa、約40GPa、約41GPa、約42GPa、約43GPa、約44GPa、約45GPa、約46GPa、約47GPa、約48GPa、約49GPa、約50GPa、51GPa、52GPa、53GPa、54GPa、55GPa、56GPa、約57GPa、約58GPa、約59GPa、約60GPa以上である。いくつかの実施形態において、ベリリウムを含む複合材料の硬さは約10GPa以上である。いくつかの実施形態において、ベリリウムを含む複合材料の硬さは約15GPa以上である。いくつかの実施形態において、ベリリウムを含む複合材料の硬さは約20GPa以上である。いくつかの実施形態において、ベリリウムを含む複合材料の硬さは約25GPa以上である。いくつかの実施形態において、ベリリウムを含む複合材料の硬さは約30GPa以上である。いくつかの実施形態において、ベリリウムを含む複合材料の硬さは約31GPa以上である。いくつかの実施形態において、ベリリウムを含む複合材料の硬さは約32GPa以上である。いくつかの実施形態において、ベリリウムを含む複合材料の硬さは約33GPa以上である。いくつかの実施形態において、ベリリウムを含む複合材料の硬さは約34GPa以上である。いくつかの実施形態において、ベリリウムを含む複合材料の硬さは約35GPa以上である。いくつかの実施形態において、ベリリウムを含む複合材料の硬さは約36GPa以上である。いくつかの実施形態において、ベリリウムを含む複合材料の硬さは約37GPa以上である。いくつかの実施形態において、ベリリウムを含む複合材料の硬さは約38GPa以上である。いくつかの実施形態において、ベリリウムを含む複合材料の硬さは約39GPa以上である。いくつかの実施形態において、ベリリウムを含む複合材料の硬さは約40GPa以上である。いくつかの実施形態において、ベリリウムを含む複合材料の硬さは約41GPa以上である。いくつかの実施形態において、ベリリウムを含む複合材料の硬さは約42GPa以上である。いくつかの実施形態において、ベリリウムを含む複合材料の硬さは約43GPa以上である。いくつかの実施形態において、ベリリウムを含む複合材料の硬さは約44GPa以上である。いくつかの実施形態において、ベリリウムを含む複合材料の硬さは約45GPa以上である。いくつかの実施形態において、ベリリウムを含む複合材料の硬さは約46GPa以上である。いくつかの実施形態において、ベリリウムを含む複合材料の硬さは約47GPa以上である。いくつかの実施形態において、ベリリウムを含む複合材料の硬さは約48GPa以上である。いくつかの実施形態において、ベリリウムを含む複合材料の硬さは約49GPa以上である。いくつかの実施形態において、ベリリウムを含む複合材料の硬さは約50GPa以上である。いくつかの実施形態において、ベリリウムを含む複合材料の硬さは約51GPa以上である。いくつかの実施形態において、ベリリウムを含む複合材料の硬さは約52GPa以上である。いくつかの実施形態において、ベリリウムを含む複合材料の硬さは約53GPa以上である。いくつかの実施形態において、ベリリウムを含む複合材料の硬さは約54GPa以上である。いくつかの実施形態において、ベリリウムを含む複合材料の硬さは約55GPa以上である。いくつかの実施形態において、ベリリウムを含む複合材料の硬さは約56GPa以上である。いくつかの実施形態において、ベリリウムを含む複合材料の硬さは約57GPa以上である。いくつかの実施形態において、ベリリウムを含む複合材料の硬さは約58GPa以上である。いくつかの実施形態において、ベリリウムを含む複合材料の硬さは約59GPa以上である。いくつかの実施形態において、ベリリウムを含む複合材料の硬さは約60GPa以上である。
【0126】
いくつかの実施形態において、ベリリウムを含む複合材料の体積弾性率は約330GPa~約350GPaである。
【0127】
いくつかの実施形態において、ベリリウムを含む複合材料の結晶粒径は約20μm以下である。いくつかの例において、上記複合材料の結晶粒径は約15μm以下、約12μm以下、約10μm以下、約8μm以下、約5μm以下、約2μm以下または約1μm以下である。いくつかの場合において、上記複合材料の結晶粒径は約15μm以下である。いくつかの場合において、上記複合材料の結晶粒径は約12μm以下である。いくつかの場合において、上記複合材料の結晶粒径は約10μm以下である。いくつかの場合において、上記複合材料の結晶粒径は約9μm以下である。いくつかの場合において、上記複合材料の結晶粒径は約8μm以下である。いくつかの場合において、上記複合材料の結晶粒径は約7μm以下である。いくつかの場合において、上記複合材料の結晶粒径は約6μm以下である。いくつかの場合において、上記複合材料の結晶粒径は約5μm以下である。いくつかの場合において、上記複合材料の結晶粒径は約4μm以下である。いくつかの場合において、上記複合材料の結晶粒径は約3μm以下である。いくつかの場合において、上記複合材料の結晶粒径は約2μm以下である。いくつかの場合において、上記複合材料の結晶粒径は約1μm以下である。
【0128】
いくつかの例において、上記結晶粒径は平均結晶粒径である。いくつかの場合において、ベリリウムを含む複合材料の平均結晶粒径は約20μm以下である。いくつかの例において、上記複合材料の平均結晶粒径は、約15μm以下、約12μm以下、約10μm以下、約8μm以下、約5μm以下、約2μm以下または約1μm以下である。いくつかの場合において、上記複合材料の平均結晶粒径は約15μm以下である。いくつかの場合において、上記複合材料の平均結晶粒径は約12μm以下である。いくつかの場合において、上記複合材料の平均結晶粒径は約10μm以下である。いくつかの場合において、上記複合材料の平均結晶粒径は約9μm以下である。いくつかの場合において、上記複合材料の平均結晶粒径は約8μm以下である。いくつかの場合において、上記複合材料の平均結晶粒径は約7μm以下である。いくつかの場合において、上記複合材料の平均結晶粒径は約6μm以下である。いくつかの場合において、上記複合材料の平均結晶粒径は約5μm以下である。いくつかの場合において、上記複合材料の平均結晶粒径は約4μm以下である。いくつかの場合において、上記複合材料の平均結晶粒径は約3μm以下である。いくつかの場合において、上記複合材料の平均結晶粒径は約2μm以下である。いくつかの場合において、上記複合材料の平均結晶粒径は約1μm以下である。
【0129】
いくつかの実施形態において、ベリリウムを含む複合材料は緻密化された複合材料である。いくつかの例において、上記緻密化された複合材料は、第1の式(W1-xBeのタングステン系化合物と第2の式Tとを含む。
【0130】
ケイ素を含むタングステン系複合材料
いくつかの実施形態において、本明細書では、
(a)第1の式(W1-xSiであって、
式中、
Wはタングステン(W)であり、
Siはケイ素(Si)であり、
Mはチタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、リチウム(Li)、イットリウム(Y)、スカンジウム(Sc)、及びアルミニウム(Al)の少なくとも1種であり、
xは0.001~0.999であり、
yは少なくとも2.0であり、
nは0.001~0.999である
上記第1の式と、
(b)第2の式Tであって、
式中、
Tは、元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族遷移金属元素を含む少なくとも1種の元素であり、
Tは、任意選択で、元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族遷移金属元素の組み合わせである合金を含んでいてもよく、
qは0.001~0.999である
上記第2の式と
を含み、
qとnとの和が1である複合材料が記載される。
【0131】
いくつかの実施形態において、MはRe、Ta、Mn、Cr、Hf、Ta、Zr及びYの少なくとも1種を含む。いくつかの実施形態において、MはRe、Ta、Mn及びCrの少なくとも1種を含む。場合により、MはTa、Mn及びCrの少なくとも1種を含むことができる。他の場合において、MはHf、Zr、及びYの少なくとも1種を含むことができる。いくつかの例において、Mは少なくともReを含む。いくつかの例において、Mは少なくともTaを含む。いくつかの例において、Mは少なくともMnを含む。いくつかの例において、Mは少なくともCrを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともHfを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともZrを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともYを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともTiを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともVを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともCoを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともNiを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともCuを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともZnを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともNbを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともMoを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともRuを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともOsを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともIrを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともLiを含む。いくつかの場合において、Mは少なくともScを含む。いくつかの例において、Mは少なくともAlを含む。
【0132】
いくつかの例において、Mはチタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、リチウム(Li)、イットリウム(Y)及びアルミニウム(Al)から選択される2種以上の元素を含む。いくつかの場合において、MはTaと、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Zr、Nb、Mo、Ru、Hf、Re、Os、Ir、Li、Y及びAlから選択される元素とを含む。いくつかの場合において、MはTaと、MnまたはCrから選択される元素とを含む。いくつかの場合において、MはHfと、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Zr、Nb、Mo、Ru、Re、Os、Ir、Li、Ta、Y及びAlから選択される元素とを含む。いくつかの場合において、MはZrと、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ta、Nb、Mo、Ru、Hf、Re、Os、Ir、Li、Y及びAlから選択される元素とを含む。いくつかの場合において、MはYと、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ta、Nb、Mo、Ru、Hf、Re、Os、Ir、Li、Zr及びAlから選択される元素とを含む。
【0133】
いくつかの実施形態において、MはRe、Ta、Mn、Cr、Hf、Ta、Zr、Y、Ta及びMn、またはTa及びCrから選択される。いくつかの実施形態において、MはRe、Ta、Mn、Cr、Ta及びMn、またはTa及びCrから選択される。場合により、MはTa、Mn、Cr、Ta及びMn、またはTa及びCrから選択することができる。MはReとすることができる。他の場合において、MはHf、Zr、及びYから選択することができる。MはTaとすることができる。MはMnとすることができる。MはCrとすることができる。MはTa及びMnとすることができる。MはTa及びCrとすることができる。MはHfとすることができる。MはZrとすることができる。MはYとすることができる。MはTiとすることができる。MはVとすることができる。MはCoとすることができる。MはNiとすることができる。MはCuとすることができる。MはZnとすることができる。MはNbとすることができる。MはMoとすることができる。MはRuとすることができる。MはOsとすることができる。MはIrとすることができる。MはLiとすることができる。MはScとすることができる。MはAlとすることができる。
【0134】
場合により、xは両端値を含む0.001~0.999の範囲内の値を有することができる。場合により、xは、両端値を含む、0.001~0.999、0.005~0.99、0.01~0.95、0.05~0.9、0.1~0.9、0.001~0.6、0.005~0.6、0.01~0.6、0.05~0.6、0.1~0.6、0.2~0.6、0.3~0.6、0.4~0.6、0.001~0.55、0.005~0.55、0.01~0.55、0.05~0.55、0.1~0.55、0.2~0.55、0.3~0.55、0.4~0.55、0.45~0.55、0.001~0.5、0.005~0.5、0.01~0.5、0.05~0.5、0.1~0.5、0.2~0.5、0.3~0.5、0.4~0.5、0.5~0.55、0.45~0.5、0.001~0.4、0.005~0.4、0.01~0.4、0.05~0.4、0.1~0.4、0.2~0.4、0.001~0.3、0.005~0.3、0.01~0.3、0.05~0.3、0.1~0.3、0.001~0.2、0.005~0.2、0.01~0.2、0.05~0.2、または0.1~0.2の範囲内の値を有することができる。いくつかの場合において、xは両端値を含む0.1~0.9の範囲内の値を有する。いくつかの例において、xは、両端値を含む、0.001~0.6、0.005~0.6、0.001~0.4、または0.001~0.2の範囲内の値を有する。いくつかの例において、xは両端値を含む0.001~0.6の範囲の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.001~0.5の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.001~0.4の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.001~0.3の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.001~0.2の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.01~0.6の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.01~0.5の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.01~0.4の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.01~0.3の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.01~0.2の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.1~0.8の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.1~0.7の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.1~0.6の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.1~0.5の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.1~0.4の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.1~0.3の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.1~0.2の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.2~0.8の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.2~0.7の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.2~0.6の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.2~0.5の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.2~0.4の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.2~0.3の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.3~0.8の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.3~0.7の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.3~0.6の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.3~0.5の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.3~0.4の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.4~0.8の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.4~0.7の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.4~0.6の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.4~0.5の範囲内の値を有する。
【0135】
いくつかの実施形態において、xは少なくとも0.001及び0.999未満である。いくつかの実施形態において、xは少なくとも0.001及び0.9未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.001及び0.6未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.001及び0.5未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.001及び0.4未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.001及び0.3未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.001及び0.2未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.001及び0.05未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.01及び0.5未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.01及び0.4未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.01及び0.3未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.01及び0.2未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.1及び0.5未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.1及び0.4未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.1及び0.3未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.1及び0.2未満である。
【0136】
いくつかの場合において、xは、約0.001、0.005、0.01、0.05、0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.41、0.42、0.43、0.44、0.45、0.46、0.47、0.48、0.49、0.5、0.51、0.52、0.53、0.54、0.55、0.56、0.57、0.58、0.59、0.6、0.65、0.7、0.8、0.9、0.95、0.99または約0.999の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.001の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.005の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.01の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.05の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.1の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.15の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.2の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.3の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.4の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.41の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.42の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.43の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.44の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.45の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.46の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.47の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.48の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.49の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.5の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.51の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.52の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.53の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.54の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.55の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.56の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.57の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.58の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.59の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.6の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.7の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.8の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.9の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.95の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.99の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.999の値を有する。
【0137】
いくつかの実施形態において、yは少なくとも2、4、6、または12である。いくつかの例において、yは少なくとも2である。いくつかの場合において、yは少なくとも4である。いくつかの場合において、yは少なくとも6である。いくつかの場合において、yは少なくとも12である。
【0138】
いくつかの例において、nは約0.001、0.005、0.01、0.05、0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45または0.5である。いくつかの場合において、nは約0.001である。いくつかの場合において、nは約0.005である。いくつかの場合において、nは約0.01である。いくつかの場合において、nは約0.05である。いくつかの場合において、nは約0.1である。いくつかの場合において、nは約0.15である。いくつかの場合において、nは約0.2である。いくつかの場合において、nは約0.25である。いくつかの場合において、nは約0.3である。いくつかの場合において、nは約0.35である。いくつかの場合において、nは約0.4である。いくつかの場合において、nは約0.45である。いくつかの場合において、nは約0.5である。
【0139】
上記第2の式TのTは、少なくとも1種の元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族元素を含む合金とすることができる。場合により、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第8、9、10、11、12、13または14族元素を含む合金とすることができる。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第4族元素を含む合金である。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第5族元素を含む合金である。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第6族元素を含む合金である。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第7族元素を含む合金である。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第8族元素を含む合金である。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第9族元素を含む合金である。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第10族元素を含む合金である。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第11族元素を含む合金である。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第12族元素を含む合金である。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第13族元素を含む合金である。いくつかの例において、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第14族元素を含む合金である。
【0140】
いくつかの例において、Tは、Cu、Ni、Co、Fe、Si、Al及びTiから選択される少なくとも1種の元素を含む合金である。いくつかの場合において、Tは、Cu、Co、Fe、Ni、Ti及びSiから選択される少なくとも1種の元素を含む合金である。いくつかの場合において、Tは、Cu、Co、Fe及びNiから選択される少なくとも1種の元素を含む合金である。いくつかの場合において、Tは、Co、Fe及びNiから選択される少なくとも1種の元素を含む合金である。いくつかの場合において、Tは、Al、Ti及びSiから選択される少なくとも1種の元素を含む合金である。いくつかの場合において、Tは、Ti及びSiから選択される少なくとも1種の元素を含む合金である。いくつかの実施形態において、TはCuを含む合金である。いくつかの実施形態において、TはNiを含む合金である。いくつかの実施形態において、TはCoを含む合金である。いくつかの実施形態において、TはFeを含む合金である。いくつかの実施形態において、TはSiを含む合金である。いくつかの実施形態において、TはAlを含む合金である。いくつかの実施形態において、TはTiを含む合金である。
【0141】
いくつかの例において、Tは、2種以上、3種以上、4種以上、5種以上、もしくは6種以上の元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族元素を含む合金である。いくつかの場合において、Tは、2種以上、3種以上、4種以上、5種以上、もしくは6種以上の元素の周期表の第8、9、10、11、12、13、または14族元素を含む合金である。場合により、上記合金Tは、Cuを、任意選択で、Co、Ni、Fe、Si、Ti、W、Sn、またはTaの1種または複数種との組み合わせで含んでいてもよい。いくつかの場合において、上記合金Tは、Co、Ni、Fe、Si、Ti、W、Sn、Ta、またはそれらの任意の組み合わせを含む。かかる合金においては、Cuの重量百分率は約40wt%~約60wt%であってもよく、または約50wt%であってもよい。Coの重量百分率は約10wt%~約20wt%であってもよく、または約20wt%であってもよい。Snの重量百分率は7wt%未満であってもよく、7wt%までであってもよく、または約5wt%であってもよい。Niの重量百分率は約5wt%~約15wt%であってもよく、または約10wt%であってもよい。Wの重量百分率は約15wt%であってもよい。
【0142】
いくつかの実施形態において、qは0.001~0.999である。いくつかの実施形態において、qは、0.001~0.999、0.005~0.999、0.01~0.999、0.05~0.999、0.1~0.999、0.15~0.999、0.2~0.999、0.25~0.999、0.35~0.999、0.4~0.999、0.5~0.999、0.6~0.999、0.7~0.999、0.8~0.999、0.001~0.99、0.005~0.99、0.01~0.99、0.05~0.99、0.1~0.99、0.15~0.99、0.2~0.99、0.25~0.99、0.35~0.99、0.4~0.99、0.5~0.99、0.6~0.99、0.7~0.99、0.8~0.99、0.01~0.9、0.05~0.9、0.1~0.9、0.15~0.9、0.2~0.9、0.25~0.9、0.3~0.9、0.35~0.9、0.4~0.9、0.5~0.9、0.6~0.9、0.7~0.9、0.8~0.9、0.01~0.8、0.05~0.8、0.1~0.8、0.15~0.8、0.2~0.8、0.25~0.8、0.3~0.8、0.4~0.8、0.5~0.8、0.6~0.8、0.7~0.8、0.01~0.7、0.05~0.7、0.1~0.7、0.2~0.7、0.3~0.7、0.4~0.7、0.5~0.7、0.01~0.6、0.05~0.6、0.1~0.6、0.2~0.6、0.3~0.6、0.01~0.5、0.05~0.5、0.1~0.5、0.2~0.5、0.01~0.4、0.05~0.4、0.1~0.4、0.2~0.4、0.01~0.3、0.05~0.3、0.1~0.3、0.2~0.3、0.75~0.99、0.75~0.9、0.75~0.8、0.8~0.99、または0.8~0.9である。
【0143】
いくつかの実施形態において、qは、約0.001、0.005、0.01、0.05、0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45、0.5、0.55、0.6、0.65、0.7、0.75、0.8、0.85、0.9、0.95、0.99、または約0.999である。いくつかの場合において、qは約0.001である。いくつかの場合において、qは約0.005である。いくつかの場合において、qは約0.01である。いくつかの場合において、qは約0.05である。いくつかの場合において、qは約0.1である。いくつかの場合において、qは約0.15である。いくつかの場合において、qは約0.2である。いくつかの場合において、qは約0.25である。いくつかの場合において、qは約0.3である。いくつかの場合において、qは約0.35である。いくつかの場合において、qは約0.4である。いくつかの場合において、qは約0.5である。いくつかの場合において、qは約0.6である。いくつかの場合において、qは約0.7である。いくつかの場合において、qは約0.75である。いくつかの場合において、qは約0.8である。いくつかの場合において、qは約0.85である。いくつかの場合において、qは約0.9である。いくつかの場合において、qは約0.95である。いくつかの場合において、qは約0.99である。いくつかの場合において、qは約0.999である。
【0144】
いくつかの場合において、本明細書では、q及びnは重量百分率範囲である。
【0145】
いくつかの実施形態において、ケイ素を含む複合材料は酸化に対して耐性である。いくつかの実施形態において、ケイ素を含む複合材料は抗酸化特性を有する。例えば、上記複合材料が工具の表面に被覆される場合、該複合材料により、当該複合材料で被覆されていない工具と比較して当該工具の酸化速度が低下する。別の例において、上記複合材料が工具の表面に被覆される場合、該複合材料は、当該複合材料で被覆されていない工具と比較して当該工具の酸化を防止する。いくつかの例において、上記複合材料中のTにより、酸化の形成が阻害されるかまたは酸化速度が低下する。
【0146】
いくつかの実施形態において、ケイ素を含む複合材料は固溶体相を含む。いくつかの実施形態において、ケイ素を含む複合材料は固溶体を形成する。いくつかの例において、固溶体相中の上記複合材料は、第1の式(W1-xSiのタングステン系化合物及び第2の式Tを含む。
【0147】
いくつかの実施形態において、ケイ素を含む複合材料の硬さは約10~約70GPaである。いくつかの例において、ケイ素を含む複合材料の硬さは、約10~約60GPa、約10~約50GPa、約10~約40GPa、約10~約30GPa、約20~約70GPa、約20~約60GPa、約20~約50GPa、約20~約40GPa、約20~約30GPa、約30~約70GPa、約30~約60GPa、約30~約50GPa、約30~約45GPa、約30~約40GPa、約30~約35GPa、約35~約70GPa、約35~約60GPa、約35~約50GPa、約35~約40GPa、約40~約70GPa、約40~約60GPa、約40~約50GPa、約45~約60GPaまたは約45~約50GPaである。いくつかの例において、本明細書に記載の複合材料の硬さは、約30~約50GPa、約30~約45GPa、約30~約40GPa、約30~約35GPa、約35~約50GPa、約35~約40GPa、約40~約50GPaまたは約45~約50GPaである。
【0148】
いくつかの実施形態において、ケイ素を含む複合材料の硬さは、約10GPa、約15GPa、約20GPa、約25GPa、約30GPa、約31GPa、約32GPa、約33GPa、約34GPa、約35GPa、約36GPa、約37GPa、約38GPa、約39GPa、約40GPa、約41GPa、約42GPa、約43GPa、約44GPa、約45GPa、約46GPa、約47GPa、約48GPa、約49GPa、約50GPa、51GPa、52GPa、53GPa、54GPa、55GPa、56GPa、約57GPa、約58GPa、約59GPa、約60GPa以上である。いくつかの実施形態において、ケイ素を含む複合材料の硬さは約10GPa以上である。いくつかの実施形態において、ケイ素を含む複合材料の硬さは約15GPa以上である。いくつかの実施形態において、ケイ素を含む複合材料の硬さは約20GPa以上である。いくつかの実施形態において、ケイ素を含む複合材料の硬さは約25GPa以上である。いくつかの実施形態において、ケイ素を含む複合材料の硬さは約30GPa以上である。いくつかの実施形態において、ケイ素を含む複合材料の硬さは約31GPa以上である。いくつかの実施形態において、ケイ素を含む複合材料の硬さは約32GPa以上である。いくつかの実施形態において、ケイ素を含む複合材料の硬さは約33GPa以上である。いくつかの実施形態において、ケイ素を含む複合材料の硬さは約34GPa以上である。いくつかの実施形態において、ケイ素を含む複合材料の硬さは約35GPa以上である。いくつかの実施形態において、ケイ素を含む複合材料の硬さは約36GPa以上である。いくつかの実施形態において、ケイ素を含む複合材料の硬さは約37GPa以上である。いくつかの実施形態において、ケイ素を含む複合材料の硬さは約38GPa以上である。いくつかの実施形態において、ケイ素を含む複合材料の硬さは約39GPa以上である。いくつかの実施形態において、ケイ素を含む複合材料の硬さは約40GPa以上である。いくつかの実施形態において、ケイ素を含む複合材料の硬さは約41GPa以上である。いくつかの実施形態において、ケイ素を含む複合材料の硬さは約42GPa以上である。いくつかの実施形態において、ケイ素を含む複合材料の硬さは約43GPa以上である。いくつかの実施形態において、ケイ素を含む複合材料の硬さは約44GPa以上である。いくつかの実施形態において、ケイ素を含む複合材料の硬さは約45GPa以上である。いくつかの実施形態において、ケイ素を含む複合材料の硬さは約46GPa以上である。いくつかの実施形態において、ケイ素を含む複合材料の硬さは約47GPa以上である。いくつかの実施形態において、ケイ素を含む複合材料の硬さは約48GPa以上である。いくつかの実施形態において、ケイ素を含む複合材料の硬さは約49GPa以上である。いくつかの実施形態において、ケイ素を含む複合材料の硬さは約50GPa以上である。いくつかの実施形態において、ケイ素を含む複合材料の硬さは約51GPa以上である。いくつかの実施形態において、ケイ素を含む複合材料の硬さは約52GPa以上である。いくつかの実施形態において、ケイ素を含む複合材料の硬さは約53GPa以上である。いくつかの実施形態において、ケイ素を含む複合材料の硬さは約54GPa以上である。いくつかの実施形態において、ケイ素を含む複合材料の硬さは約55GPa以上である。いくつかの実施形態において、ケイ素を含む複合材料の硬さは約56GPa以上である。いくつかの実施形態において、ケイ素を含む複合材料の硬さは約57GPa以上である。いくつかの実施形態において、ケイ素を含む複合材料の硬さは約58GPa以上である。いくつかの実施形態において、ケイ素を含む複合材料の硬さは約59GPa以上である。いくつかの実施形態において、ケイ素を含む複合材料の硬さは約60GPa以上である。
【0149】
いくつかの実施形態において、ケイ素を含む複合材料の体積弾性率は約330GPa~約350GPaである。
【0150】
いくつかの実施形態において、ケイ素を含む複合材料の結晶粒径は約20μm以下である。いくつかの例において、上記複合材料の結晶粒径は約15μm以下、約12μm以下、約10μm以下、約8μm以下、約5μm以下、約2μm以下または約1μm以下である。いくつかの場合において、上記複合材料の結晶粒径は約15μm以下である。いくつかの場合において、上記複合材料の結晶粒径は約12μm以下である。いくつかの場合において、上記複合材料の結晶粒径は約10μm以下である。いくつかの場合において、上記複合材料の結晶粒径は約9μm以下である。いくつかの場合において、上記複合材料の結晶粒径は約8μm以下である。いくつかの場合において、上記複合材料の結晶粒径は約7μm以下である。いくつかの場合において、上記複合材料の結晶粒径は約6μm以下である。いくつかの場合において、上記複合材料の結晶粒径は約5μm以下である。いくつかの場合において、上記複合材料の結晶粒径は約4μm以下である。いくつかの場合において、上記複合材料の結晶粒径は約3μm以下である。いくつかの場合において、上記複合材料の結晶粒径は約2μm以下である。いくつかの場合において、上記複合材料の結晶粒径は約1μm以下である。
【0151】
いくつかの例において、上記結晶粒径は平均結晶粒径である。いくつかの場合において、ケイ素を含む複合材料の平均結晶粒径は約20μm以下である。いくつかの例において、上記複合材料の平均結晶粒径は、約15μm以下、約12μm以下、約10μm以下、約8μm以下、約5μm以下、約2μm以下または約1μm以下である。いくつかの場合において、上記複合材料の平均結晶粒径は約15μm以下である。いくつかの場合において、上記複合材料の平均結晶粒径は約12μm以下である。いくつかの場合において、上記複合材料の平均結晶粒径は約10μm以下である。いくつかの場合において、上記複合材料の平均結晶粒径は約9μm以下である。いくつかの場合において、上記複合材料の平均結晶粒径は約8μm以下である。いくつかの場合において、上記複合材料の平均結晶粒径は約7μm以下である。いくつかの場合において、上記複合材料の平均結晶粒径は約6μm以下である。いくつかの場合において、上記複合材料の平均結晶粒径は約5μm以下である。いくつかの場合において、上記複合材料の平均結晶粒径は約4μm以下である。いくつかの場合において、上記複合材料の平均結晶粒径は約3μm以下である。いくつかの場合において、上記複合材料の平均結晶粒径は約2μm以下である。いくつかの場合において、上記複合材料の平均結晶粒径は約1μm以下である。
【0152】
いくつかの実施形態において、ケイ素を含む複合材料は緻密化された複合材料である。いくつかの例において、上記緻密化された複合材料は、第1の式(W1-xSiのタングステン系化合物と第2の式Tとを含む。
【0153】
特定の実施形態において、本明細書では、少なくとも硬質材料の表面である、切削もしくは研磨用の表面または本体を備える工具であって、上記硬質材料が、
(a)第1の式(W1-xを含む第1の組成物であり、
式中、
Wはタングステン(W)であり、
Xはホウ素(B)、ベリリウム(Be)、及びケイ素(Si)の1種であり、
Mはチタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、リチウム(Li)、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、及びアルミニウム(Al)の少なくとも1種であり、
xは0.001~0.999であり、
yは少なくとも2.0であり、
nは0.001~0.999である
上記第1の組成物と、
(b)第2の式Tを含む組成物であり、
式中、
Tは、元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族遷移金属元素を含む少なくとも1種の元素であり、
Tは、任意選択で、元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族遷移金属元素の組み合わせである合金を含んでいてもよく、
qは0.001~0.999である
上記組成物と
の2種の組成物を含み、
qとnとの和が1である上記工具も記載される。
【0154】
本明細書においては、ドーパントが添加されたW1-xの複合材料も記載される。いくつかの態様において、本明細書には、例えば、元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族金属のドーパント材が記載され、該ドーパント材は、破壊靭性、耐摩耗性、熱伝導率、及び/または延性を増加及び/または向上させることから、その存在は有益である。特定の態様において、焼結した複合材中に存在する結合材の量(全質量に対する質量パーセントとして)は、特定の用途に応じて変化する。例えば、いくつかの用途にはより高い破壊靱性が必要とされる場合があり、したがって、必要とされる結合材の量は、より高い耐摩耗性が必要とされる用途よりも高くなる場合があり、後者の用途には本質的により少ない結合材が用いられることとなる。特定の用途の例としては、硬化肉盛工具、旋盤インサート、ダウンホールビット本体、ゲージパッド、押出ダイ表面、空気圧及び油圧削摩メディアヘッドなどが挙げられるが、これらに限定はされない。
【0155】
特定の実施形態において、本明細書では、
(a)第1の式(W1-xを含む組成物であって、
式中、
Wはタングステン(W)であり、
Xはホウ素(B)、ベリリウム(Be)、及びケイ素(Si)の1種であり、
Mはチタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、リチウム(Li)、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、及びアルミニウム(Al)の少なくとも1種であり、
xは0.001~0.999であり、
yは少なくとも2.0であり、
nは0.001~0.999である
上記組成物と、
(b)第2の式(M'X')、(M'X'、(M'X'、(M'X'、もしくは(M'X'12、またはそれらの組み合わせを含む組成物であって、
式中、
X'はB、Be、及びSiの1種であり、
M'はHf、Zr、及びYの少なくとも1種であり、
qは0.001~0.999である
上記組成物と
の2種の組成物を含み、
qとnとの和が1であり、
上記第2の組成物(b)が、上記第1の組成物のエッジ部を部分的にまたは全体的に取り囲み、保護被覆として作用する複合材料も記載される。
【0156】
いくつかの実施形態において、上記第1の式W1-xのXはB及びSiの1種である。いくつかの実施形態において、上記第1の式W1-xのXはBe及びSiの1種である。いくつかの例において、XはBである。他の例において、XはSiである。更なる例において、XはBeである。
【0157】
いくつかの実施形態において、XはBである。いくつかの実施形態において、MはRe、Ta、Mn、Cr、Ta及びMn、またはTa及びCrの1種である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはRe、Ta、Mn、Cr、Ta及びMn、またはTa及びCrの1種である。
【0158】
いくつかの実施形態において、MはRe、Ta、Mn、Cr、Hf、Ta、Zr、Y、及びMn、またはTa及びCrから選択される。いくつかの実施形態において、MはRe、Ta、Mn、Cr、及びMn、またはTa及びCrから選択される。場合により、MはTa、Mn、Cr、及びMn、またはTa及びCrから選択することができる。MはReとすることができる。他の場合において、MはHf、Zr、及びYから選択することができる。MはTaとすることができる。MはMnとすることができる。MはCrとすることができる。MはTa及びMnとすることができる。MはTa及びCrとすることができる。MはHfとすることができる。MはZrとすることができる。MはYとすることができる。MはTiとすることができる。MはVとすることができる。MはCoとすることができる。MはNiとすることができる。MはCuとすることができる。MはZnとすることができる。MはNbとすることができる。MはMoとすることができる。MはRuとすることができる。MはOsとすることができる。MはIrとすることができる。MはLiとすることができる。MはScとすることができる。MはAlとすることができる。
【0159】
場合により、xは両端値を含む0.001~0.999の範囲内の値を有することができる。場合により、xは、両端値を含む、0.001~0.999、0.005~0.99、0.01~0.95、0.05~0.9、0.1~0.9、0.001~0.6、0.005~0.6、0.01~0.6、0.05~0.6、0.1~0.6、0.2~0.6、0.3~0.6、0.4~0.6、0.001~0.55、0.005~0.55、0.01~0.55、0.05~0.55、0.1~0.55、0.2~0.55、0.3~0.55、0.4~0.55、0.45~0.55、0.001~0.5、0.005~0.5、0.01~0.5、0.05~0.5、0.1~0.5、0.2~0.5、0.3~0.5、0.4~0.5、0.5~0.55、0.45~0.5、0.001~0.4、0.005~0.4、0.01~0.4、0.05~0.4、0.1~0.4、0.2~0.4、0.001~0.3、0.005~0.3、0.01~0.3、0.05~0.3、0.1~0.3、0.001~0.2、0.005~0.2、0.01~0.2、0.05~0.2、または0.1~0.2の範囲内の値を有することができる。いくつかの場合において、xは両端値を含む0.1~0.9の範囲内の値を有する。いくつかの例において、xは、両端値を含む、0.001~0.6、0.005~0.6、0.001~0.4、または0.001~0.2の範囲内の値を有する。いくつかの例において、xは両端値を含む0.001~0.6の範囲の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.001~0.5の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.001~0.4の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.001~0.3の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.001~0.2の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.01~0.6の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.01~0.5の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.01~0.4の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.01~0.3の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.01~0.2の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.1~0.8の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.1~0.7の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.1~0.6の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.1~0.5の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.1~0.4の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.1~0.3の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.1~0.2の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.2~0.8の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.2~0.7の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.2~0.6の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.2~0.5の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.2~0.4の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.2~0.3の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.3~0.8の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.3~0.7の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.3~0.6の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.3~0.5の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.3~0.4の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.4~0.8の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.4~0.7の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.4~0.6の範囲内の値を有する。いくつかの更なる例において、xは両端値を含む0.4~0.5の範囲内の値を有する。
【0160】
いくつかの実施形態において、xは少なくとも0.001及び0.999未満である。いくつかの実施形態において、xは少なくとも0.001及び0.9未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.001及び0.6未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.001及び0.5未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.001及び0.4未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.001及び0.3未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.001及び0.2未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.001及び0.05未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.01及び0.5未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.01及び0.4未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.01及び0.3未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.01及び0.2未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.1及び0.5未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.1及び0.4未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.1及び0.3未満である。いくつかの場合において、xは少なくとも0.1及び0.2未満である。
【0161】
いくつかの場合において、xは、約0.001、0.005、0.01、0.05、0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.41、0.42、0.43、0.44、0.45、0.46、0.47、0.48、0.49、0.5、0.51、0.52、0.53、0.54、0.55、0.56、0.57、0.58、0.59、0.6、0.65、0.7、0.8、0.9、0.95、0.99または約0.999の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.001の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.005の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.01の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.05の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.1の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.15の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.2の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.3の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.4の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.41の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.42の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.43の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.44の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.45の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.46の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.47の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.48の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.49の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.5の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.51の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.52の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.53の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.54の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.55の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.56の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.57の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.58の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.59の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.6の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.7の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.8の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.9の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.99の値を有する。いくつかの場合において、xは約0.999の値を有する。
【0162】
いくつかの実施形態において、XはBであり、MはReであり、xは少なくとも0.001及び0.1未満である。更なる実施形態において、XはBであり、MはReであり、xは約0.01である。更なる実施形態において、MはRe、Ta、Mn、Cr、Ta及びMn、またはTa及びCrの1種である。更なる実施形態において、XはBであり、MはRe、Ta、Mn、Cr、Ta及びMn、またはTa及びCrの1種である。更なる実施形態において、XはBであり、MはTaであり、xは少なくとも0.001及び0.05未満であるか、またはxは約0.02である。更なる実施形態において、XはBであり、MはMnであり、xは少なくとも0.001及び0.4未満である。更なる実施形態において、XはBであり、MはCrであり、xは少なくとも0.001及び0.6未満である。
【0163】
いくつかの実施形態において、上記組成物は本質的にW、Re及びBから構成され、xは少なくとも0.001及び0.1未満である。更なる実施形態において、上記組成物は本質的にW、Re及びBから構成され、xは約0.01である。
【0164】
いくつかの実施形態において、yは少なくとも2、4、6、8、または12である。いくつかの例において、yは少なくとも2である。他の例において、yは少なくとも4である。いくつかの場合において、yは少なくとも6である。いくつかの他の場合において、yは少なくとも8である。他の場合において、yは少なくとも12である。
【0165】
いくつかの実施形態において、nは0.001~0.999である。いくつかの実施形態において、nは、0.001~0.999、0.005~0.999、0.01~0.999、0.05~0.999、0.1~0.999、0.15~0.999、0.2~0.999、0.25~0.999、0.35~0.999、0.4~0.999、0.5~0.999、0.6~0.999、0.7~0.999、0.8~0.999、0.001~0.99、0.005~0.99、0.01~0.99、0.05~0.99、0.1~0.99、0.15~0.99、0.2~0.99、0.25~0.99、0.35~0.99、0.4~0.99、0.5~0.99、0.6~0.99、0.7~0.99、0.8~0.99、0.01~0.9、0.05~0.9、0.1~0.9、0.15~0.9、0.2~0.9、0.25~0.9、0.3~0.9、0.35~0.9、0.4~0.9、0.5~0.9、0.6~0.9、0.7~0.9、0.8~0.9、0.01~0.8、0.05~0.8、0.1~0.8、0.15~0.8、0.2~0.8、0.25~0.8、0.3~0.8、0.4~0.8、0.5~0.8、0.6~0.8、0.7~0.8、0.01~0.7、0.05~0.7、0.1~0.7、0.2~0.7、0.3~0.7、0.4~0.7、0.5~0.7、0.01~0.6、0.05~0.6、0.1~0.6、0.2~0.6、0.3~0.6、0.01~0.5、0.05~0.5、0.1~0.5、0.2~0.5、0.01~0.4、0.05~0.4、0.1~0.4、0.2~0.4、0.01~0.3、0.05~0.3、0.1~0.3、0.2~0.3、0.75~0.99、0.75~0.9、0.75~0.8、0.8~0.99、または0.8~0.9である。
【0166】
いくつかの場合において、nは、約0.001、0.005、0.01、0.05、0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45、0.5、0.55、0.6、0.65、0.7、0.75、0.8、0.85、0.9、0.95、0.99、または約0.999である。いくつかの場合において、nは約0.001である。いくつかの場合において、nは約0.005である。いくつかの場合において、nは約0.01である。いくつかの場合において、nは約0.05である。いくつかの場合において、nは約0.1である。いくつかの場合において、nは約0.15である。いくつかの場合において、nは約0.2である。いくつかの場合において、nは約0.25である。いくつかの場合において、nは約0.3である。いくつかの場合において、nは約0.35である。いくつかの場合において、nは約0.4である。いくつかの場合において、nは約0.5である。いくつかの場合において、nは約0.6である。いくつかの場合において、nは約0.7である。いくつかの場合において、nは約0.75である。いくつかの場合において、nは約0.8である。いくつかの場合において、nは約0.85である。いくつかの場合において、nは約0.9である。いくつかの場合において、nは約0.95である。いくつかの場合において、nは約0.99である。いくつかの場合において、nは約0.999である。
【0167】
いくつかの実施形態において、XはBであり、MはRe、Ta、Mn、Cr、Hf、Ta、Zr及びYの少なくとも1種を含む。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはRe、Ta、Mn及びCrの少なくとも1種を含む。場合により、XはBであり、MはTa、Mn及びCrの少なくとも1種を含むことができる。他の場合において、XはBであり、MはHf、Zr、及びYの少なくとも1種を含むことができる。いくつかの例において、XはBであり、Mは少なくともReを含む。いくつかの例において、XはBであり、Mは少なくともTaを含む。いくつかの例において、XはBであり、Mは少なくともMnを含む。いくつかの例において、XはBであり、Mは少なくともCrを含む。いくつかの場合において、XはBであり、Mは少なくともHfを含む。いくつかの場合において、XはBであり、Mは少なくともZrを含む。いくつかの場合において、XはBであり、Mは少なくともYを含む。いくつかの場合において、XはBであり、Mは少なくともTiを含む。いくつかの場合において、XはBであり、Mは少なくともVを含む。いくつかの場合において、XはBであり、Mは少なくともCoを含む。いくつかの場合において、XはBであり、Mは少なくともNiを含む。いくつかの場合において、XはBであり、Mは少なくともCuを含む。いくつかの場合において、XはBであり、Mは少なくともZnを含む。いくつかの場合において、XはBであり、Mは少なくともNbを含む。いくつかの場合において、XはBであり、Mは少なくともMoを含む。いくつかの場合において、XはBであり、Mは少なくともRuを含む。いくつかの場合において、XはBであり、Mは少なくともOsを含む。いくつかの場合において、XはBであり、Mは少なくともIrを含む。いくつかの場合において、XはBであり、Mは少なくともLiを含む。
【0168】
いくつかの例において、XはBであり、MはTi、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Zr、Nb、Mo、Ru、Hf、Ta、Re、Os、Ir、Li、Y及びAlから選択される2種以上の元素を含む。いくつかの場合において、XはBであり、MはTaと、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Zr、Nb、Mo、Ru、Hf、Re、Os、Ir、Li、Y及びAlから選択される元素とを含む。いくつかの場合において、XはBであり、MはTaと、MnまたはCrから選択される元素とを含む。いくつかの場合において、XはBであり、MはHfと、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Zr、Nb、Mo、Ru、Re、Os、Ir、Li、Ta、Y及びAlから選択される元素とを含む。いくつかの場合において、XはBであり、MはZrと、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ta、Nb、Mo、Ru、Hf、Re、Os、Ir、Li、Y及びAlから選択される元素とを含む。いくつかの場合において、XはBであり、MはYと、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ta、Nb、Mo、Ru、Hf、Re、Os、Ir、Li、Zr及びAlから選択される元素とを含む。
【0169】
いくつかの実施形態において、XはBであり、MはRe、Ta、Mn、Cr、Hf、Ta、Zr、Y、Ta及びMn、またはTa及びCrから選択される。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはRe、Ta、Mn、Cr、Ta及びMn、またはTa及びCrから選択される。場合により、XはBであり、Mは、Ta、Mn、Cr、Ta及びMn、またはTa及びCrから選択することができる。MはReとすることができる。他の場合において、XはBであり、MはHf、Zr、及びYから選択することができる。いくつかの場合において、XはBであり、MはTaである。いくつかの場合において、XはBであり、MはMnである。いくつかの場合において、XはBであり、MはCrである。いくつかの場合において、XはBであり、MはTa及びMnである。いくつかの場合において、XはBであり、MはTa及びCrである。いくつかの場合において、XはBであり、MはHfである。いくつかの場合において、XはBであり、MはZrである。いくつかの場合において、XはBであり、MはYである。いくつかの場合において、XはBであり、MはTiである。いくつかの場合において、XはBであり、MはVである。いくつかの場合において、XはBであり、MはCoである。いくつかの場合において、XはBであり、MはNiである。いくつかの場合において、XはBであり、MはCuである。いくつかの場合において、XはBであり、MはZnである。いくつかの場合において、XはBであり、MはNbである。いくつかの場合において、XはBであり、MはMoである。いくつかの場合において、XはBであり、MはRuである。いくつかの場合において、XはBであり、MはOsである。いくつかの場合において、XはBであり、MはIrである。いくつかの場合において、XはBであり、MはLiである。
【0170】
いくつかの実施形態において、XはBであり、MはReであり、xは少なくとも0.001及び0.6未満である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはReであり、xは少なくとも0.001及び0.5未満である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはReであり、xは少なくとも0.001及び0.4未満である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはReであり、xは少なくとも0.001及び0.3未満である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはReであり、xは少なくとも0.001及び0.2未満である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはReであり、xは少なくとも0.001及び0.1未満である。
【0171】
いくつかの実施形態において、XはBであり、MはTaであり、xは少なくとも0.001及び0.6未満である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはTaであり、xは少なくとも0.001及び0.5未満である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはTaであり、xは少なくとも0.001及び0.4未満である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはTaであり、xは少なくとも0.001及び0.3未満である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはTaであり、xは少なくとも0.001及び0.2未満である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはTaであり、xは少なくとも0.001及び0.1未満である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはTaであり、xは少なくとも0.001及び0.05未満である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはTaであり、xは約0.02である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはTaであり、xは約0.04である。
【0172】
いくつかの実施形態において、XはBであり、MはMnであり、xは少なくとも0.001及び0.6未満である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはMnであり、xは少なくとも0.001及び0.5未満である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはMnであり、xは少なくとも0.001及び0.4未満である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはMnであり、xは少なくとも0.001及び0.3未満である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはMnであり、xは少なくとも0.001及び0.2未満である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはMnであり、xは少なくとも0.001及び0.1未満である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはMnであり、xは少なくとも0.001及び0.05未満である。
【0173】
いくつかの実施形態において、XはBであり、MはCrであり、xは少なくとも0.001及び0.6未満である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはCrであり、xは少なくとも0.001及び0.5未満である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはCrであり、xは少なくとも0.001及び0.4未満である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはCrであり、xは少なくとも0.001及び0.3未満である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはCrであり、xは少なくとも0.001及び0.2未満である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはCrであり、xは少なくとも0.001及び0.1未満である。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはCrであり、xは少なくとも0.001及び0.05未満である。
【0174】
いくつかの実施形態において、XはBであり、MはTa及びMnを含む。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはTa及びMnである。いくつかの実施形態において、XはBであり、MはTa及びMnを含み、xは少なくとも0.001及び0.6未満である。いくつかの例において、複合材料はW0.94Ta0.02Mn0.04を含み、式中、yは少なくとも4である。いくつかの例において、複合材料はW0.94Ta0.02Mn0.04を含む。
【0175】
いくつかの例において、XはBであり、MはTa及びCrを含む。いくつかの例において、XはBであり、MはTa及びCrである。いくつかの例において、XはBであり、MはTa及びCrを含み、xは少なくとも0.001及び0.6未満である。いくつかの例において、複合材料はW0.93Ta0.02Cr0.05を含み、式中、yは少なくとも4である。いくつかの例において、複合材料はW0.93Ta0.02Cr0.05を含む。
【0176】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料はWBを含む。
【0177】
いくつかの実施形態において、X'はBである。いくつかの実施形態において、M'はHf、Zr及びYの1種である。いくつかの実施形態において、X'はBであり、M'はHfである。いくつかの実施形態において、X'はBであり、M'はZrである。いくつかの実施形態において、X'はBであり、M'はYである。他の実施形態において、X'はBであり、M'はHf及びYを含む。他の実施形態において、X'はBであり、M'はHf及びYを含む。他の実施形態において、X'はBであり、M'はZr及びYを含む。更に他の実施形態において、X'はBであり、M'はHf、Zr及びYを含む。
【0178】
いくつかの実施形態において、X'はBであり、M'はHfであり、上記第2の式はHfBである。いくつかの実施形態において、X'はBであり、M'はHfであり、上記第2の式はHfBである。いくつかの実施形態において、X'はBであり、M'はHfであり、上記第2の式はHfBとHfBとの組み合わせである。
【0179】
いくつかの実施形態において、X'はBであり、M'はZrであり、上記第2の式はZrBである。いくつかの実施形態において、X'はBであり、M'はZrであり、上記第2の式はZrBである。いくつかの実施形態において、X'はBであり、M'はZrであり、上記第2の式はZrBとZrBとの組み合わせである。
【0180】
いくつかの実施形態において、X'はBであり、M'はYであり、上記第2の式はYBである。いくつかの実施形態において、X'はBであり、M'はYであり、上記第2の式はYBである。いくつかの実施形態において、X'はBであり、M'はYであり、上記第2の式はYBである。いくつかの実施形態において、X'はBであり、M'はYであり、上記第2の式はYB12である。いくつかの実施形態において、X'はBであり、M'はYであり、上記第2の式はYBとYBとの組み合わせである。いくつかの実施形態において、X'はBであり、M'はYであり、上記第2の式はYBとYBとの組み合わせである。いくつかの実施形態において、X'はBであり、M'はYであり、上記第2の式はYBとYB12との組み合わせである。いくつかの実施形態において、X'はBであり、M'はYであり、上記第2の式はYBとYBとの組み合わせである。いくつかの実施形態において、X'はBであり、M'はYであり、上記第2の式はYBとYB12との組み合わせである。いくつかの実施形態において、X'はBであり、M'はYであり、上記第2の式はYBとYB12との組み合わせである。いくつかの実施形態において、X'はBであり、M'はYであり、上記第2の式はYBと、YBと、YBとの組み合わせである。いくつかの実施形態において、X'はBであり、M'はYであり、上記第2の式はYBと、YBと、YB12との組み合わせである。いくつかの実施形態において、X'はBであり、M'はYであり、上記第2の式はYBと、YBと、YB12との組み合わせである。いくつかの実施形態において、X'はBであり、M'はYであり、上記第2の式はYBと、YBと、YB12との組み合わせである。いくつかの実施形態において、X'はBであり、M'はYであり、上記第2の式はYBと、YBと、YBと、YB12との組み合わせである。
【0181】
いくつかの実施形態において、qは0.001~0.999である。いくつかの実施形態において、qは、0.001~0.999、0.005~0.999、0.01~0.999、0.05~0.999、0.1~0.999、0.15~0.999、0.2~0.999、0.25~0.999、0.35~0.999、0.4~0.999、0.5~0.999、0.6~0.999、0.7~0.999、0.8~0.999、0.001~0.99、0.005~0.99、0.01~0.99、0.05~0.99、0.1~0.99、0.15~0.99、0.2~0.99、0.25~0.99、0.35~0.99、0.4~0.99、0.5~0.99、0.6~0.99、0.7~0.99、0.8~0.99、0.01~0.9、0.05~0.9、0.1~0.9、0.15~0.9、0.2~0.9、0.25~0.9、0.3~0.9、0.35~0.9、0.4~0.9、0.5~0.9、0.6~0.9、0.7~0.9、0.8~0.9、0.01~0.8、0.05~0.8、0.1~0.8、0.15~0.8、0.2~0.8、0.25~0.8、0.3~0.8、0.4~0.8、0.5~0.8、0.6~0.8、0.7~0.8、0.01~0.7、0.05~0.7、0.1~0.7、0.2~0.7、0.3~0.7、0.4~0.7、0.5~0.7、0.01~0.6、0.05~0.6、0.1~0.6、0.2~0.6、0.3~0.6、0.01~0.5、0.05~0.5、0.1~0.5、0.2~0.5、0.01~0.4、0.05~0.4、0.1~0.4、0.2~0.4、0.01~0.3、0.05~0.3、0.1~0.3、0.2~0.3、0.75~0.99、0.75~0.9、0.75~0.8、0.8~0.99、または0.8~0.9である。
【0182】
いくつかの実施形態において、qは、約0.001、0.005、0.01、0.05、0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45、0.5、0.55、0.6、0.65、0.7、0.75、0.8、0.85、0.9、0.95、0.99、または約0.999である。いくつかの場合において、qは約0.001である。いくつかの場合において、qは約0.005である。いくつかの場合において、qは約0.01である。いくつかの場合において、qは約0.05である。いくつかの場合において、qは約0.1である。いくつかの場合において、qは約0.15である。いくつかの場合において、qは約0.2である。いくつかの場合において、qは約0.25である。いくつかの場合において、qは約0.3である。いくつかの場合において、qは約0.35である。いくつかの場合において、qは約0.4である。いくつかの場合において、qは約0.5である。いくつかの場合において、qは約0.6である。いくつかの場合において、qは約0.7である。いくつかの場合において、qは約0.75である。いくつかの場合において、qは約0.8である。いくつかの場合において、qは約0.85である。いくつかの場合において、qは約0.9である。いくつかの場合において、qは約0.95である。いくつかの場合において、qは約0.99である。いくつかの場合において、qは約0.999である。
【0183】
いくつかの場合において、本明細書では、q及びnは重量百分率範囲である。
【0184】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料は酸化に対して耐性である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料は抗酸化特性を有する。例えば、本複合材料が工具の表面に被覆される場合、該複合材料により、当該複合材料で被覆されていない工具と比較して当該工具の酸化速度が低下する。別の例において、本複合材料が工具の表面に被覆される場合、該複合材料は、当該複合材料で被覆されていない工具と比較して当該工具の酸化を防止する。いくつかの例において、本複合材料中の(M'X')、(M'X'、(M'X'、(M'X'、もしくは(M'X'12、またはそれらの組み合わせにより、酸化の形成が阻害されるかまたは酸化速度が低下する。
【0185】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料は固溶体相を含む。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料は固溶体を形成する。いくつかの例において、固溶体相中の本複合材料は、第1の式(W1-xのタングステン系化合物及び第2の式(M'X')、(M'X'、(M'X'、(M'X'、もしくは(M'X'12、またはそれらの組み合わせを含む。いくつかの例において、固溶体相中の本複合材料は第1の式(Wのタングステン系化合物及び第2の式(M'X')、(M'X'、(M'X'、(M'X'、もしくは(M'X'12、またはそれらの組み合わせを含む。いくつかの例において、固溶体相中の本複合材料は第1の式(WBのタングステン系化合物及び第2の式(M'X')、(M'X'、(M'X'、(M'X'、もしくは(M'X'12、またはそれらの組み合わせを含む。
【0186】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約10~約70Gである。いくつかの例において、本明細書に記載の複合材料の硬さは、約10~約60GPa、約10~約50GPa、約10~約40GPa、約10~約30GPa、約20~約70GPa、約20~約60GPa、約20~約50GPa、約20~約40GPa、約20~約30GPa、約30~約70GPa、約30~約60GPa、約30~約50GPa、約30~約45GPa、約30~約40GPa、約30~約35GPa、約35~約70GPa、約35~約60GPa、約35~約50GPa、約35~約40GPa、約40~約70GPa、約40~約60GPa、約40~約50GPa、約45~約60GPaまたは約45~約50GPaである。いくつかの例において、本明細書に記載の複合材料の硬さは、約30~約50GPa、約30~約45GPa、約30~約40GPa、約30~約35GPa、約35~約50GPa、約35~約40GPa、約40~約50GPaまたは約45~約50GPaである。
【0187】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは、約10GPa、約15GPa、約20GPa、約25GPa、約30GPa、約31GPa、約32GPa、約33GPa、約34GPa、約35GPa、約36GPa、約37GPa、約38GPa、約39GPa、約40GPa、約41GPa、約42GPa、約43GPa、約44GPa、約45GPa、約46GPa、約47GPa、約48GPa、約49GPa、約50GPa、51GPa、52GPa、53GPa、54GPa、55GPa、56GPa、約57GPa、約58GPa、約59GPa、約60GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約10GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約15GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約20GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約25GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約30GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約31GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約32GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約33GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約34GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約35GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約36GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約37GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約38GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約39GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約40GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約41GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約42GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約43GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約44GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約45GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約46GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約47GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約48GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約49GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約50GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約51GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約52GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約53GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約54GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約55GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約56GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約57GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約58GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約59GPa以上である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の硬さは約60GPa以上である。
【0188】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の体積弾性率は約330GPa~約350GPaである。
【0189】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料の結晶粒径は約20μm以下である。いくつかの例において、本複合材料の結晶粒径は約15μm以下、約12μm以下、約10μm以下、約8μm以下、約5μm以下、約2μm以下または約1μm以下である。いくつかの場合において、本複合材料の結晶粒径は約15μm以下である。いくつかの場合において、本複合材料の結晶粒径は約12μm以下である。いくつかの場合において、本複合材料の結晶粒径は約10μm以下である。いくつかの場合において、本複合材料の結晶粒径は約9μm以下である。いくつかの場合において、本複合材料の結晶粒径は約8μm以下である。いくつかの場合において、本複合材料の結晶粒径は約7μm以下である。いくつかの場合において、本複合材料の結晶粒径は約6μm以下である。いくつかの場合において、本複合材料の結晶粒径は約5μm以下である。いくつかの場合において、本複合材料の結晶粒径は約4μm以下である。いくつかの場合において、本複合材料の結晶粒径は約3μm以下である。いくつかの場合において、本複合材料の結晶粒径は約2μm以下である。いくつかの場合において、本複合材料の結晶粒径は約1μm以下である。
【0190】
いくつかの例において、上記結晶粒径は平均結晶粒径である。いくつかの場合において、本明細書に記載の複合材料の平均結晶粒径は約20μm以下である。いくつかの例において、本複合材料の平均結晶粒径は、約15μm以下、約12μm以下、約10μm以下、約8μm以下、約5μm以下、約2μm以下または約1μm以下である。いくつかの場合において、本複合材料の平均結晶粒径は約15μm以下である。いくつかの場合において、本複合材料の平均結晶粒径は約12μm以下である。いくつかの場合において、本複合材料の平均結晶粒径は約10μm以下である。いくつかの場合において、本複合材料の平均結晶粒径は約9μm以下である。いくつかの場合において、本複合材料の平均結晶粒径は約8μm以下である。いくつかの場合において、本複合材料の平均結晶粒径は約7μm以下である。いくつかの場合において、本複合材料の平均結晶粒径は約6μm以下である。いくつかの場合において、本複合材料の平均結晶粒径は約5μm以下である。いくつかの場合において、本複合材料の平均結晶粒径は約4μm以下である。いくつかの場合において、本複合材料の平均結晶粒径は約3μm以下である。いくつかの場合において、本複合材料の平均結晶粒径は約2μm以下である。いくつかの場合において、本複合材料の平均結晶粒径は約1μm以下である。
【0191】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の複合材料は緻密化された複合材料である。いくつかの例において、上記緻密化された複合材料は、上記第1の式(W1-xのタングステン系化合物と上記第2の式(M'X')、(M'X'、(M'X'、(M'X'、もしくは(M'X'12、またはそれらの組み合わせの化合物とを含む。いくつかの例において、上記緻密化された複合材料は、上記第1の式(Wのタングステン系化合物と上記第2の式(M'X')、(M'X'、(M'X'、(M'X'、もしくは(M'X'12、またはそれらの組み合わせの化合物とを含む。いくつかの例において、上記緻密化された複合材料は、上記第1の式WBのタングステン系化合物と上記第2の式(M'X')、(M'X'、(M'X'、(M'X'、もしくは(M'X'12、またはそれらの組み合わせの化合物とを含む。
【0192】
特定の実施形態において、本明細書では、少なくとも硬質材料の表面である、切削もしくは研磨用の表面または本体を備える工具であって、上記硬質材料が、
(a)第1の式(W1-xを含む組成物であり、
式中、
Wはタングステン(W)であり、
Xは、ホウ素(B)、ベリリウム(Be)、及びケイ素(Si)の1種であり、
Mはチタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、リチウム(Li)、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)及びアルミニウム(Al)の少なくとも1種であり、
xは0.001~0.999であり、
yは少なくとも2.0であり、
nは0.001~0.999である
上記組成物と、
(b)第2の式(M'X')、(M'X'、(M'X'、(M'X'、もしくは(M'X'12、またはそれらの組み合わせを含む組成物であり、
式中、
X'はB、Be、及びSiの1種であり、
M'はHf、Zr、及びYの少なくとも1種であり、
qは0.001~0.999である
上記組成物と
の2種の組成物を含み、
qとnとの和が1であり、
上記第2の組成物(b)が、上記第1の組成物のエッジ部を部分的にまたは全体的に取り囲み、保護被覆として作用する上記工具が記載される。
【0193】
四ホウ化タングステン
本発明の主題のいくつかの実施形態は、種々の濃度の(一部のもしくは全ての)タングステン及び/またはホウ素を、それぞれ遷移金属及び軽元素で置換することによる、四ホウ化タングステン(WB)の硬さの改善に関する。固溶体、結晶粒界分散及び析出硬化機構に起因する硬さの増加が、本発明の主題のいくつかの実施形態に係る、寿命が向上した工作機械の製造に繋がる。いくつかの実施形態において、バルク状及び薄膜状の両方の上記開発された材料は、ドリルビット、鋸刃、旋盤インサート及び押出ダイ、ならびにカップ、管及び金属線引抜き加工用型押し具を含む種々の用途に用いられる。
【0194】
遷移金属ホウ化物の領域における従来技術の技術水準としては、オスミウム及びルテニウムの二ホウ化化合物、二ホウ化レニウム及び二ホウ化タングステンの固相合成ならびにキャラクタリゼーションが挙げられる。四ホウ化タングステン(WB)の高い硬さという概念が最初に導入され、WBは上述の超硬二ホウ化物と比較してより多くのホウ素-ホウ素結合を含有し、その超硬材料としての応用が議論された。
【0195】
遷移金属及び軽元素を含む四ホウ化タングステン
本発明の主題のいくつかの実施形態に係る、タングステンをレニウムなどの他の遷移金属で置換することによる、四ホウ化タングステンをベースとする新規な超硬材料が記載される。この開発された材料は、安価であること及び金属導電性を有することに加えて、50GPaを優に超える改善されたビッカース硬さを示し、このビッカース硬さはWBのビッカース硬さ(約43GPa)よりも格段に高い。
【0196】
本発明の主題のいくつかの実施形態によれば、Wを他の金属(Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Zr、Nb、Mo、Ru、Hf、Ta、Re、Os、Ir、Li、Sc、Y、及びAl)で、及び/またはBを(Be及びSiなどの)軽元素で置換することによって、WBの組成の変化形が合成される。これらの元素の純粋な粉末を一緒に、所望の化学量論で、均一な混合物が得られるまでメノウ乳鉢及び乳棒を用いて摩砕する。WB化合物の場合、1:12のタングステン対ホウ素比を用いる必要がある。上記過剰のホウ素は、合成中のその蒸発を補償し、タングステン-ホウ素系の二元系状態図に基づくWB構造の熱力学的安定性を確保するために必要である。それぞれの混合物を油圧(ボトルジャッキ)圧縮機によってペレットに圧縮成形する。次いで、上記ペレットをアーク溶解炉に入れ、環境圧の高純度アルゴン下で>60アンペアのAC/DC電流を印加する。いくつかの他の実施形態においては、熱間圧縮及びスパークプラズマ焼結を含む他の合成技法が用いられる。これらの材料の薄膜を作製するためには、スパッタリング、拡散浸透処理などの種々の蒸着技法が用いられる。
【0197】
これらの化合物の工業的な実施には、いくつかの軽微な技術的修正及びそれらを工業的規模に適合させることが必要である。例えば、いくつかの用途には、大きなペレットを圧縮成形するための強力な圧縮機及び大きなペレットをアーク溶解させるための大型アーク溶解炉を用いることが必要となる。試験片を合成するために焼結法を用いる場合には、当該製品の特定の形状(インサート、ドリルビット、ダイなど)に適した、大型熱間圧縮機またはSPS機及び適切に設計されたダイが必要となる場合がある。これらの化合物の大部分は導電性であることから、製造時間を短縮するために、本発明の主題のいくつかの実施形態に係るこれらの超硬材料から製造された製品の製造に必要な、切削、穿孔、仕上げ及びその他の合成後の加工に、放電加工機(EDM)も非常に有益である。上記製品に延性を付与するために、Co、Ni、もしくはCuまたはこれらの3種の元素の組み合わせを添加することが有用である。いくつかの実施形態において、これらの材料の薄膜用途には、ハイテク薄膜蒸着システムが必要とされる。
【0198】
いくつかの実施形態において、本明細書では、合成に成功しキャラクタライズした、種々の濃度のReを含むWB、すなわちW1-xRe(x=0.005~0.5)が記載される。当該の実験によって、1wt%のWをReで置換すると、WBの0.49Nの印加荷重下でのビッカース硬さが約43GPaから約50GPaに増加することが明らかになる。この化合物は空気中で400℃まで熱的に安定である。本明細書には、種々の化学量論のTa、Mo、Mn及びCrを含む合成されたWBも記載され、いくつかのそれらの化合物の硬さの測定結果は50GPaより十分に高い。例えば、WB中の約2.0wt%、4.0wt%及び10.0wt%のWがTa、Mn及びCrで置換された場合、ビッカース硬さの値(0.49Nの印加荷重下)は、それぞれ52.8GPa、53.7GPa、及び53.5GPaであることが測定されている。また、本明細書には、これらの結果を利用することにより、WB中のTaの濃度を2.0wt%に維持しつつ、Mn及びCrの濃度を2.0wt%から10.0wt%まで変化させることによって合成した、これら3種の元素の組み合わせを含むWBの3元/4元系固溶体が記載される。これにより、W0.94Ta0.02Mn0.04の組み合わせ及びW0.93Ta0.02Cr0.05の組み合わせに関し、それぞれ55.8GPa及び57.3GPaという高い硬さ(0.49Nにおける)の値が得られた。WBはその優れた導電性に起因して、EDM機を用いて容易に切断されることが実証されている。EDMによる切削試料は、上記合成材料の機械加工性能を試験するために用いられる。これらの化合物の延性は、該化合物にCo、NiまたはCuを添加することによって改善される。
【0199】
本発明の主題のいくつかの実施形態に係る工具は、本発明の主題の実施形態に係るいずれかの組成物から作製された少なくとも切削用または研磨用表面を有する。いくつかの実施形態において、工具は、本発明の主題の実施形態に係る上述の組成物の膜または被覆を有する。他の実施形態において、工具は、本発明の主題の実施形態に係る上述の組成物から作製された構成部材から作製される及び/または該構成部材を備える。いくつかの実施形態において、ドリルビット、ブレード、ダイなどが、本発明の主題の実施形態に係る上述の材料で被覆されるかまたは該材料から作製されるかのいずれかである。但し、工具及び工具の構成部材はこれらの例には限定されない。他の実施形態において、粉末または顆粒の形態の上述の材料が、研磨機能を与えるために、単独でまたは支持構造体に取り付けられて提供される。いくつかの実施形態において、本発明の主題に係る組成物が、炭化タングステンなどの現在使用されている硬質材料を置換する用途に用いられる。いくつかの実施形態において、上述の材料が、耐摩耗性及び摩耗またはその他の損傷に対する耐性を与えるための保護表面被覆として用いられる。
【0200】
遷移金属及び軽元素を含む四ホウ化タングステンの結合材組成物
いくつかの実施形態において、本明細書では、遷移金属及び軽元素を含むWBの変化形(W1-x組成物)と元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族遷移金属元素などの結合材との組み合わせとして提供される複合材料が記載される。いくつかの実施形態において、本明細書では、遷移金属及び軽元素を含むWBの変化形(W1-x組成物)と元素の周期表の第8、9または10族遷移金属元素などの結合材との組み合わせとして提供される複合材料が記載される。更なる実施形態において、上記結合材はFe、Co、及びNiの少なくとも1種の元素を含み、上記結合材のwt%の範囲は0.001~0.5である。いくつかの更なる実施形態において、上記結合材のwt%の範囲は0.01~0.5である。いくつかの更なる実施形態において、上記結合材のwt%の範囲は0.1~0.5である。
【0201】
いくつかの実施形態において、本複合材料は、90wt%の、遷移金属及び軽元素を含むW1-xと、10wt%の結合材としてのCo金属とを含む。いくつかの更なる実施形態において、本複合材料は約73wt%~約95wt%のW1-xと、約5wt%~約27wt%の固溶体Co-Ni-Fe結合材とを含み、上記結合材は、約40wt%~約90wt%のCoと、約4wt%~約36wt%のNiと、約4wt%~約36wt%のFeとを含み、Ni:Fe比が約1.5:1~約1:1.5であり、上記結合材の上記固溶体は実質的に応力及びひずみ誘起相変態を示さない。
【0202】
いくつかの実施形態において、非限定的な例として、上記W1-x組成物を微粉(例えば1~30μm)に摩砕し、上記結合材の微粉と十分に混合し、次いで緻密化を行って、これを十分に緻密化された複合材料にする。いくつかの実施形態において、非限定的な例として、上記W1-x組成物を微粉(例えば1~10μm)に摩砕し、上記結合材の微粉と十分に混合し、次いで緻密化を行って、これを十分に緻密化された複合材料にする。
【0203】
いくつかの実施形態において、非限定的な例として、混合した所定の比率のW1-xと結合材との組成物を所望の形状のダイ中に充填し、荷重下(例えば20トン)で圧縮成形して未熱処理ペレットを製造し、次いで上記ペレットを高温真空炉(例えば1400℃)中で暫時(例えば1~6時間)焼結させる。最終生成物は十分に緻密化された、WBの結合材との複合材である。他の実施形態において、非限定的な例として、混合した所定の比率のW1-xと結合材との組成物をグラファイトダイ中に充填して油圧圧密化し、次いでスパークプラズマ焼結炉(SPS)または高温高圧炉(HTHP)または熱間静水圧圧縮機(HIP)に装填し、圧縮加工及び温度掃引に同時にまたは逐次的にいずれかで供し、それによって十分に緻密化されたWBの結合材との複合材を製造する。
【0204】
いくつかの例において、これらの仕上げられた材料は、W1-xの式を有する化合物と比較して靭性が高く、硬さが犠牲になる。但し、(「純粋な」W1-x単独では対処することができない、例えば機械加工などの)適用環境において要求されることが多い特性を示す。
【0205】
本発明の主題のいくつかの実施形態に係る工具は、結合材に対するW1-xの所定の組成を有する、本発明の主題の実施形態に係るいずれかの複合材料から作製された少なくとも切削用または研磨用表面を有する。いくつかの実施形態において、工具は、本発明の主題の実施形態に係る上述の複合材料の膜または被覆を有する。他の実施形態において、工具は、本発明の主題の実施形態に係る上述の複合材料から作製された構成部材から作製される及び/または該構成部材を備える。いくつかの実施形態において、ドリルビット、ブレード、ダイなどが、本発明の主題の実施形態に係る上述の材料で被覆されるかまたは該材料から作製されるかのいずれかである。但し、工具及び工具の構成部材はこれらの例には限定されない。他の実施形態において、粉末または顆粒の形態の上述の材料が、研磨機能を与えるために、単独でまたは支持構造体に取り付けられて提供される。いくつかの実施形態において、本発明の主題に係る複合材料が、例えば炭化タングステンなどの、現在使用されている硬質材料を置換する用途に用いられる。いくつかの実施形態において、上述の材料が、例えば、耐摩耗性及び摩耗またはその他の損傷に対する耐性を与えるための保護表面被覆として用いられる。
【0206】
保護被覆を有する遷移金属及び軽元素を含む四ホウ化タングステン
いくつかの実施形態において、W1-x(式中、Wはタングステン(W)であり、Xはホウ素(B)、ベリリウム(Be)及びケイ素(Si)の1種であり、MはHf、Zr、もしくはY、またはそれらの組み合わせである)の組成処方。この組成処方において、Mは、式M'X'、M'X'、M'X'、M'X'、もしくはM'X'12またはそれらの組み合わせの組成物を形成し、上記W1-x組成物のエッジ部を部分的にまたは全体的に取り囲み、保護被覆として作用する。組成処方W1-xにおいて、最終生成物中のxは、少なくとも0.001及び0.50未満の組成である。いくつかの実施形態において、非限定的な例として、Hf、Zr、もしくはY、またはそれらの組み合わせを過剰に添加する(xが0.50~1.5である名目上の合成前の組成処方であり、その結果上記組成処方がアーク溶解前でW0.91.5となる)ことによって、結晶粒界における合成後の組成物はW1-x+MX2となる。したがって本質的には、上記組成物は、上記固溶体添加剤を含む(エッジ部を部分的にまたは全体的に取り囲む2次相を有する)WBである。いくつかの場合において、意図してWBを2次相で取り囲むのは、該2次相をもたない化合物と比較して酸化耐性を向上させるためである。いくつかの場合において、上記2次相はその下にあるWBを酸化から保護する。いくつかの実施形態において、非限定的な例として、複合材/2元組成物(結晶粒界におけるMB2を含むWB)として、高酸化点であるいずれの二ホウ化物(MB2(式中、MはHf、Zr、及びYの少なくとも1種である))も被覆することが重要である。これらの2種の種は緊密な状態で散在し、分離不可であろう。
【0207】
本発明の主題のいくつかの実施形態に係る工具は、MB2を含有する保護用の被覆に対するW1-xの所定の組成を有する、本発明の主題の実施形態に係るいずれかの複合材料から作製された、少なくとも切削用または研磨用表面を有する。いくつかの実施形態において、工具は、本発明の主題の実施形態に係る上述の複合材料の膜または被覆を有する。他の実施形態において、工具は、本発明の主題の実施形態に係る上述の複合材料から作製された構成部材から作製される及び/または該構成部材を備えるように設計される。いくつかの実施形態において、ドリルビット、ブレード、ダイなどが、本発明の主題の実施形態に係る上述の材料で被覆されるかまたは該材料から作製されるかのいずれかである。但し、工具及び工具の構成部材はこれらの例には限定されない。他の実施形態において、粉末または顆粒の形態の上述の材料が、研磨機能を与えるために、単独でまたは支持構造体に取り付けられて提供される。いくつかの実施形態において、本発明の主題に係る複合材料が、例えば炭化タングステンなどの、現在使用されている硬質材料を置換する用途に用いられる。いくつかの実施形態において、上述の材料が、例えば、耐摩耗性及び摩耗またはその他の損傷に対する耐性を与えるための保護表面被覆として用いられる。
【0208】
製造方法
特定の実施形態において、本明細書には複合材料の製造方法が記載される。いくつかの実施形態において、本明細書には、(a)第1の式(W1-xを有する組成物と、第2の式Tを有する組成物とを、粉体混合物を製造するのに十分な時間互いに混合することであって、式中、XはB、Be及びSiの1種であり、Mはチタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、リチウム(Li)、イットリウム(Y)及びアルミニウム(Al)の少なくとも1種であり、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族元素を含む合金であり、xは0.001~0.999であり、yは少なくとも4.0であり、q及びnはそれぞれ独立に0.001~0.999であり、qとnとの和が1である上記混合することと、(b)ペレットを形成するのに十分な圧力下で上記粉体混合物を圧縮成形することと、(c)上記ペレットを緻密化された複合材料を製造するのに十分な温度で焼結することとを含む、酸化耐性の複合材料の製造方法が記載される。
【0209】
いくつかの実施形態において、本明細書には、(a)式(Wを有する第1の組成物と、式Tの第2の組成物とを、粉体混合物を製造するのに十分な時間互いに混合することであって、式中、Mはチタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、リチウム(Li)、イットリウム(Y)及びアルミニウム(Al)の少なくとも1種であり、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族元素を含む合金であり、xは0.001~0.999であり、q及びnはそれぞれ独立に0.001~0.999であり、qとnとの和が1である上記混合することと、(b)ペレットを形成するのに十分な圧力下で上記粉体混合物を圧縮成形することと、(c)上記ペレットを緻密化された複合材料を製造するのに十分な温度で焼結することとを含む、緻密化された複合材料の製造方法が記載される。
【0210】
いくつかの実施形態において、本明細書には、(a)式(WBを有する第1の組成物と、式Tの第2の組成物とを、粉体混合物を製造するのに十分な時間互いに混合することであって、式中、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族元素を含む合金であり、q及びnはそれぞれ独立に0.001~0.999であり、qとnとの和が1である上記混合することと、(b)ペレットを形成するのに十分な圧力下で上記粉体混合物を圧縮成形することと、(c)上記ペレットを緻密化された複合材料を製造するのに十分な温度で焼結することとを含む、緻密化された複合材料の製造方法が記載される。
【0211】
いくつかの実施形態において、本明細書には、(a)式(W1-xBeを有する第1の組成物と、式Tの第2の組成物とを、粉体混合物を製造するのに十分な時間互いに混合することであって、式中、Mはチタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、リチウム(Li)、イットリウム(Y)及びアルミニウム(Al)の少なくとも1種であり、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族元素を含む合金であり、xは0.001~0.999であり、yは少なくとも4.0であり、q及びnはそれぞれ独立に0.001~0.999であり、qとnとの和が1である上記混合することと、(b)ペレットを形成するのに十分な圧力下で上記粉体混合物を圧縮成形することと、(c)上記ペレットを緻密化された複合材料を製造するのに十分な温度で焼結することとを含む、緻密化された複合材料の製造方法が記載される。
【0212】
いくつかの実施形態において、本明細書には、(a)式(W1-xSiを有する第1の組成物と、式Tの第2の組成物とを、粉体混合物を製造するのに十分な時間互いに混合することであって、式中、Mはチタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、リチウム(Li)、イットリウム(Y)及びアルミニウム(Al)の少なくとも1種であり、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族元素を含む合金であり、xは0.001~0.999であり、yは少なくとも4.0であり、q及びnはそれぞれ独立に0.001~0.999であり、qとnとの和が1である上記混合することと、(b)ペレットを形成するのに十分な圧力下で上記粉体混合物を圧縮成形することと、(c)上記ペレットを緻密化された複合材料を製造するのに十分な温度で焼結することとを含む、緻密化された複合材料の製造方法が記載される。
【0213】
いくつかの実施形態において、上記混合時間は約5分間~約6時間である。いくつかの例において、上記混合時間は約5分間、約10分間、約15分間、約20分間、約30分間、約45分間、約1時間、約1.5時間、約2時間、約3時間、約4時間、約5時間または約6時間である。
【0214】
いくつかの実施形態において、上記混合時間は少なくとも5分間以上である。いくつかの場合において、上記混合時間は約10分間以上である。いくつかの場合において、上記混合時間は約20分間以上である。いくつかの場合において、上記混合時間は約30分間以上である。いくつかの場合において、上記混合時間は約45分間以上である。いくつかの場合において、上記混合時間は約1時間以上である。いくつかの場合において、上記混合時間は約2時間以上である。いくつかの場合において、上記混合時間は約3時間以上である。いくつかの場合において、上記混合時間は約4時間以上である。いくつかの場合において、上記混合時間は約5時間以上である。いくつかの場合において、上記混合時間は約6時間以上である。いくつかの場合において、上記混合時間は約8時間以上である。いくつかの場合において、上記混合時間は約10時間以上である。いくつかの場合において、上記混合時間は約12時間以上である。
【0215】
いくつかの例において、最大で36,000psiの圧力を利用してペレットを形成する。いくつかの例において、圧力は最大で34,000psiである。いくつかの例において、圧力は最大で32,000psiである。いくつかの例において、圧力は最大で30,000psiである。いくつかの例において、圧力は最大で28,000psiである。いくつかの例において、圧力は最大で26,000psiである。いくつかの例において、圧力は最大で24,000psiであるいくつかの例において、圧力は最大で22,000psiである。いくつかの例において、圧力は最大で20,000psiである。いくつかの例において、圧力は最大で18,000psiである。いくつかの例において、圧力は最大で16,000psiである。いくつかの例において、圧力は最大で15,000psiである。いくつかの例において、圧力は最大で14,000psiである。いくつかの例において、圧力は最大で10,000psiである。
【0216】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の方法は焼結ステップを更に含む。いくつかの例において、上記焼結ステップは緻密化された複合材料を形成する。いくつかの例において、上記焼結ステップは高温で行われる。いくつかの場合において、焼結時の温度は1000℃~2000℃である。いくつかの場合において、焼結時の温度は1000℃~1900℃である。いくつかの場合において、焼結時の温度は1200℃~1900℃である。いくつかの場合において、焼結時の温度は1300℃~1900℃である。いくつかの場合において、焼結時の温度は1400℃~1900℃である。いくつかの場合において、焼結時の温度は1000℃~1800℃である。いくつかの場合において、焼結時の温度は1000℃~1700℃である。いくつかの場合において、焼結時の温度は1200℃~1800℃である。いくつかの場合において、焼結時の温度は1300℃~1700℃である。いくつかの場合において、焼結時の温度は1000℃~1600℃である。いくつかの場合において、焼結時の温度は1500℃~1800℃である。いくつかの場合において、焼結時の温度は1500℃~1700℃である。いくつかの場合において、焼結時の温度は1500℃~1600℃である。いくつかの場合において、焼結時の温度は1600℃~2000℃である。いくつかの場合において、焼結時の温度は1600℃~1900℃である。いくつかの場合において、焼結時の温度は1600℃~1800℃である。いくつかの場合において、焼結時の温度は、1600℃~1700℃である。いくつかの場合において、焼結時の温度は1700℃~2000℃である。いくつかの場合において、焼結時の温度は1700℃~1900℃である。いくつかの場合において、焼結時の温度は1700℃~1800℃である。いくつかの場合において、焼結時の温度は1800℃~2000℃である。いくつかの場合において、焼結時の温度は、1800℃~1900℃である。いくつかの例において、焼結時の温度は1900℃~2000℃である。
【0217】
いくつかの場合において、上記温度は約1000℃、約1100℃、約1200℃、約1300℃、約1400℃、約1500℃、約1600℃、約1700℃、約1800℃、約1900℃または約2000℃である。いくつかの場合において、上記温度は約1000℃である。いくつかの場合において、上記温度は約1100℃である。いくつかの場合において、上記温度は約1200℃である。いくつかの場合において、上記温度は約1300℃である。いくつかの場合において、上記温度は約1400℃である。いくつかの場合において、上記温度は約1500℃である。いくつかの場合において、上記温度は約1600℃である。いくつかの場合において、上記温度は約1700℃である。いくつかの場合において、上記温度は約1800℃である。いくつかの場合において、上記温度は約1900℃である。いくつかの例において、上記温度は約2000℃である。
【0218】
いくつかの場合において、焼結は室温で行われる。
【0219】
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の焼結ステップは高温及び高圧、例えば熱間圧縮を含む。熱間圧縮は圧力及び高温を同時に印加することを含む加工法であり、材料(例えば、本明細書に記載の複合材料)の緻密化の速度を加速することができる。いくつかの例において、熱間圧縮時には、1000℃~2000℃の温度及び最大で36,000psiの圧力が用いられる。
【0220】
他の実施形態において、本明細書に記載の焼結ステップは高圧及び室温、例えば冷間圧縮を含む。かかる例においては、最大で36,000psiの圧力が用いられる。
【0221】
工具及び研磨材
いくつかの実施形態において、工具または研磨材を作製、改変、または被覆するために、本明細書に記載の複合材料が用いられる。いくつかの例において、本明細書に記載の複合材料は工具または研磨材の表面上に被覆される。他の例において、工具または研磨材の表面は本明細書に記載の複合材料で改質される。更なる例において、工具または研磨材の表面は本明細書に記載の複合材料を含む。
【0222】
いくつかの実施形態において、工具または研磨材は切削工具を含む。いくつかの例において、工具または研磨材は、切削、穿孔、エッチング、彫刻(engraving)、研削(grinding)、彫刻(carving)または研磨(polishing)用の工具または工具の構成部材を含む。いくつかの例において、工具または研磨材は、例えばメタルボンド研磨ホイール(abrasive wheel)または研削ホイール(grinding wheel)などのメタルボンド研磨工具を含む。いくつかの例において、工具または研磨材は穿孔工具を含む。いくつかの例において、工具または研磨材は、ドリルビット、インサートまたはダイを含む。いくつかの場合において、工具または研磨材は、ダウンホール工具設備で使用される工具または構成部材を含む。いくつかの場合において、工具または研磨材はエッチング工具を含む。いくつかの場合において、工具または研磨材は、彫刻(engraving)工具を含む。いくつかの場合において、工具または研磨材は研削工具を含む。いくつかの場合において、工具または研磨材は彫刻(carving)工具を含む。いくつかの場合において、工具または研磨材は研磨工具を含む。
【0223】
いくつかの実施形態において、工具または研磨材の表面は本明細書に記載の複合材料を含む。いくつかの場合において、工具または研磨材の表面は、(a)第1の式(W1-x(式中、XはB、Be及びSiの1種であり、Mはチタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、リチウム(Li)、イットリウム(Y)及びアルミニウム(Al)の少なくとも1種であり、xは0.001~0.999であり、yは少なくとも4.0であり、nは0.001~0.999である)と、(b)第2の式T(式中、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族元素を含む合金であり、qは0.001~0.999である)とを含み、qとnとの和が1である複合材料を含む。いくつかの場合において、工具または研磨材の表面は、(a)第1の式(W(式中、Mはチタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、リチウム(Li)、イットリウム(Y)及びアルミニウム(Al)の少なくとも1種であり、xは0.001~0.999であり、nは0.001~0.999である)と、(b)第2の式T(式中、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族元素を含む合金であり、qは0.001~0.999である)とを含み、qとnとの和が1である複合材料を含む。いくつかの場合において、工具または研磨材の表面は、(a)式(WB(式中、nは0.001~0.999である)の四ホウ化タングステンと、(b)第2の式T(式中、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族元素を含む合金であり、qは0.001~0.999である)とを含み、qとnとの和が1である複合材料を含む。いくつかの場合において、工具または研磨材の表面は、(a)第1の式(W1-xBe(式中、Mはチタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、リチウム(Li)、イットリウム(Y)及びアルミニウム(Al)の少なくとも1種であり、xは0.001~0.999であり、yは少なくとも4.0であり、nは0.001~0.999である)と、(b)第2の式T(式中、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族元素を含む合金であり、qは0.001~0.999である)とを含み、qとnとの和が1である複合材料を含む。いくつかの場合において、工具または研磨材の表面は、(a)第1の式(W1-xSi(式中、Mはチタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、リチウム(Li)、イットリウム(Y)及びアルミニウム(Al)の少なくとも1種であり、xは0.001~0.999であり、yは少なくとも4.0であり、nは0.001~0.999である)と、(b)第2の式T(式中、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族元素を含む合金であり、qは0.001~0.999である)とを含み、qとnとの和が1である複合材料を含む。いくつかの場合において、上記工具または研磨材は、切削、穿孔、エッチング、彫刻(engraving)、研削、彫刻(carving)または研磨用の工具または工具の構成部材を含む。いくつかの場合において、本複合材料は当該工具または研磨材上で酸化の形成を阻害する。他の場合において、本複合材料は、当該複合材料を含有しないない工具または研磨材と比較して、当該工具または研磨材上で形成される酸化の速度を低下させる。
【0224】
いくつかの実施形態において、工具または研磨材の表面は本明細書に記載の複合材料によって改変される。いくつかの場合において、工具または研磨材の表面は、(a)第1の式(W1-x(式中、XはB、Be及びSiの1種であり、Mはチタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、リチウム(Li)、イットリウム(Y)及びアルミニウム(Al)の少なくとも1種であり、xは0.001~0.999であり、yは少なくとも4.0であり、nは0.001~0.999である)と、(b)第2の式T(式中、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族元素を含む合金であり、qは0.001~0.999である)とを含み、qとnとの和が1である複合材料によって改変される。いくつかの場合において、工具または研磨材の表面は、(a)第1の式(W(式中、Mはチタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、リチウム(Li)、イットリウム(Y)及びアルミニウム(Al)の少なくとも1種であり、xは0.001~0.999であり、nは0.001~0.999である)と、(b)第2の式T(式中、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族元素を含む合金であり、qは0.001~0.999である)とを含み、qとnとの和が1である複合材料によって改変される。いくつかの場合において、工具または研磨材の表面は、(a)式(WB(式中、nは0.001~0.999である)の四ホウ化タングステンと、(b)第2の式T(式中、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族元素を含む合金であり、qは0.001~0.999である)とを含み、qとnとの和が1である複合材料によって改変される。いくつかの場合において、工具または研磨材の表面は、(a)第1の式(W1-xBe(式中、Mはチタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、リチウム(Li)、イットリウム(Y)及びアルミニウム(Al)の少なくとも1種であり、xは0.001~0.999であり、yは少なくとも4.0であり、nは0.001~0.999である)と、(b)第2の式T(式中、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族元素を含む合金であり、qは0.001~0.999である)とを含み、qとnとの和が1である複合材料によって改変される。いくつかの場合において、工具または研磨材の表面は、(a)第1の式(W1-xSi(式中、Mはチタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、リチウム(Li)、イットリウム(Y)及びアルミニウム(Al)の少なくとも1種であり、xは0.001~0.999であり、yは少なくとも4.0であり、nは0.001~0.999である)と、(b)第2の式T(式中、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族元素を含む合金であり、qは0.001~0.999である)とを含み、qとnとの和が1である複合材料によって改変される。いくつかの場合において、上記工具または研磨材は、切削、穿孔、エッチング、彫刻(engraving)、研削、彫刻(carving)または研磨用の工具または工具の構成部材を含む。いくつかの場合において、本複合材料は当該工具または研磨材上で酸化の形成を阻害する。他の場合において、本複合材料は、当該複合材料を含有しないない工具または研磨材と比較して、当該工具または研磨材上で形成される酸化の速度を低下させる。
【0225】
いくつかの実施形態において、工具または研磨材の表面は本明細書に記載の複合材料によって被覆される。いくつかの場合において、工具または研磨材の表面は、(a)第1の式(W1-x(式中、XはB、Be及びSiの1種であり、Mはチタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、リチウム(Li)、イットリウム(Y)及びアルミニウム(Al)の少なくとも1種であり、xは0.001~0.999であり、yは少なくとも4.0であり、nは0.001~0.999である)と、(b)第2の式T(式中、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族元素を含む合金であり、qは0.001~0.999である)とを含み、qとnとの和が1である複合材料によって被覆される。いくつかの場合において、工具または研磨材の表面は、(a)第1の式(W(式中、Mはチタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、リチウム(Li)、イットリウム(Y)及びアルミニウム(Al)の少なくとも1種であり、xは0.001~0.999であり、nは0.001~0.999である)と、(b)第2の式T(式中、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族元素を含む合金であり、qは0.001~0.999である)とを含み、qとnとの和が1である複合材料によって被覆される。いくつかの場合において、工具または研磨材の表面は、(a)式(WB(式中、nは0.001~0.999である)の四ホウ化タングステンと、(b)第2の式T(式中、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族元素を含む合金であり、qは0.001~0.999である)とを含み、qとnとの和が1である複合材料によって被覆される。いくつかの場合において、工具または研磨材の表面は、(a)第1の式(W1-xBe(式中、Mはチタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、リチウム(Li)、イットリウム(Y)及びアルミニウム(Al)の少なくとも1種であり、xは0.001~0.999であり、yは少なくとも4.0であり、nは0.001~0.999である)と、(b)第2の式T(式中、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族元素を含む合金であり、qは0.001~0.999である)とを含み、qとnとの和が1である複合材料によって被覆される。いくつかの場合において、工具または研磨材の表面は、(a)第1の式(W1-xSi(式中、Mはチタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、リチウム(Li)、イットリウム(Y)及びアルミニウム(Al)の少なくとも1種であり、xは0.001~0.999であり、yは少なくとも4.0であり、nは0.001~0.999である)と、(b)第2の式T(式中、Tは、少なくとも1種の元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族元素を含む合金であり、qは0.001~0.999である)とを含み、qとnとの和が1である複合材料によって被覆される。いくつかの場合において、上記工具または研磨材は、切削、穿孔、エッチング、彫刻(engraving)、研削、彫刻(carving)または研磨用の工具または工具の構成部材を含む。いくつかの場合において、本複合材料は当該工具または研磨材上で酸化の形成を阻害する。他の場合において、本複合材料は、当該複合材料を含有しないない工具または研磨材と比較して、当該工具または研磨材上で形成される酸化の速度を低下させる。
【0226】
特定の用語
別段の定義がなされない限り、本明細書で用いる全ての技術用語及び科学用語は、特許請求される主題が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるものと同様の意味をもつ。詳細な説明は例示的かつ説明的なものに過ぎず、特許請求されるいずれの主題をも限定するものではないことを理解されたい。本出願において、別段の明示がない限り、単数形の使用は複数形を包含する。本明細書中では、文脈上別段の明確な指示がない限り、単数形「a」、「an」及び「the」は複数形の指示対象を包含することに留意されたい。本出願において、「または」の使用は、別段の記載がない限り、「及び/または」を意味する。更に、用語「含むこと(including)」ならびに「含む(include、includes、及びincluded)」などの他の形態は非制限的である。
【0227】
元素の周期表の第4族金属(第IVB族または第4B族とも呼ばれる)はチタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、及びハフニウム(Hf)を含む。
【0228】
元素周期表の第5族金属(第VB族または第5B族とも呼ばれる)はバナジウム(V)、ニオブ(Nb)、及びタンタル(Ta)を含む。
【0229】
周期表の第6族金属(第VIB族または第6B族とも呼ばれる)はクロム(Cr)、モリブデン(Mo)、及びタングステン(W)を含む。
【0230】
元素の周期表の第7族金属(第VIIB族または第7B族とも呼ばれる)はマンガン(Mn)及びレニウム(Re)を含む。
【0231】
元素周期表の第8族金属(第VIII族または第8族とも呼ばれる)は鉄(Fe)、ルテニウム(Ru)、及びオスミウム(Os)を含む。
【0232】
元素の周期表の第9族金属(第VIII族または第8族とも呼ばれる)はコバルト(Co)、ロジウム(Rh)、及びイリジウム(Ir)を含む。
【0233】
元素周期表の第10族金属(第VIII族または第8族とも呼ばれる)は、ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)、及び白金(Pt)を含む。
【0234】
元素の周期表の第11族金属(第IB族または第1B族とも呼ばれる)は銅(Cu)、銀(Ag)、及び金(Au)を含む。
【0235】
元素の周期表の第12族金属(第IIB族または第2B族とも呼ばれる)は亜鉛(Zn)及びカドミウム(Cd)を含む。
【0236】
元素の周期表の第13族金属(第IIIA族または第3A族とも呼ばれる)はアルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、及びインジウム(In)を含む。
【0237】
元素の周期表の第14族金属(第IVA属または第4A族とも呼ばれる)はケイ素(Si)、ゲルマニウム(Ge)、及びスズ(Sn)を含む。
【0238】
本発明の様々な特徴を単一の実施形態の文脈で説明してもよいが、それらの特徴を別個にまたは任意及び適宜の組み合わせで提示してもよい。逆に、明確化のために、本発明を本明細書において別個の実施形態の文脈で説明してもよいが、本発明を単一の実施形態で実施することもできる。
【0239】
本明細書における、「いくつかの実施形態」、「ある実施形態」、「一実施形態」または「他の実施形態」への言及は、当該実施形態に関連して記載される特定の特徴、構造、または特性が、少なくともいくつかの本発明の実施形態に含まれるが、必ずしも全ての実施形態に含まれるものではないことを意味する。
【0240】
本明細書では、範囲及び量を、「約」を付した特定の値または範囲として表すことができる。「約」は当該の正確な量そのものも含む。したがって、「約5GPa」とは、「約5GPa」と「5GPa」も意味する。一般に、用語「約」は、例えば±5%、±10%または±15%などの、実験誤差内にあると予想されるであろう量を含む。いくつかの場合において、「約」は±5%を含む。他の場合において、「約」は±10%を含む。更なる場合において、「約」は±15%を含む。
【0241】
本明細書で用いる節の見出しは文章構成上の目的のみのためのものであり、記載される主題を限定するものと解釈すべきものではない。
【実施例0242】
これらの実施例は例示のみを目的として提示し、本出願において提示する特許請求の範囲を限定するものではない。
実施例1 例示的な複合材料の合成
【表1】
【0243】
組成A~Cは(第4~14族の)単一金属の結合材を含むWBである。
【0244】
組成Dは、約50wt%のCu、15wt%のW、20wt%のCo、5wt%のSn、10wt%のNiを含有する結合材合金を含むWBであり、該結合材合金は当該試料の70wt%を構成し、残余部分はWBである。
【0245】
上記の複合材料のそれぞれに以下のプロトコルを適用することができる。タングステン系金属組成物W1-x及びTを、均一な混合物が得られるまでメノウ乳鉢及び乳棒を用いて混合する。次いで、この粉体混合物を最大で32,000psiの圧力下に置いてペレットを形成する。このペレットを焼結ステップに供して複合材料を生成させる。簡単に説明すると、約45℃/分の速度で2000℃まで昇温し、約3分間一定に保持する。その後、5分以内に1000℃よりも低い温度に降温する。
【0246】
実施例2 硬質金属/結合材複合材の例
この複合材料は、約73wt%~約95wt%のWBと、約5wt%~約27wt%の固溶体Co-Ni-Fe結合材とを含み、上記結合材は、約40wt%~約90wt%のCoと、約4wt%~約36wt%のNiと、約4wt%~約36wt%のFeとを含み、Ni:Fe比が約1.5:1~約1:1.5であり、上記結合材の上記固溶体は実質的に応力及びひずみ誘起相変態を示さない。
【0247】
上記WBを微粉(例えば1~30μm)に摩砕し、上記固溶体Co-Ni-Fe結合材の微粉と十分に混合し、次いで緻密化を行って、これを十分に緻密化された複合材料にする。
【0248】
実施例3 微小押込
以下は複合材試料の微小押込データである。これらの試料は、WB+1種の第4~14族金属、またはWB+第4~14族金属を含む合金となるような2元系を含む。用いた荷重(kgf、キログラム重で表す)は、ビッカース硬さであるHvに相関した。ビッカース硬さ微小押込に用いた標準的な荷重(複数可)は1kgfまたは30kgfのいずれかであった。荷重をlkgfとした場合はHVとして示し、30kgfの場合にはHv30として示した。列挙した結晶粒径はWBに対応するものであり、当該試料に用いられるメジアン粒径である。結合材相は3ミクロン以下であった。
【表2】
【0249】
組成A~Cは(第4~14族の)単一金属の結合材を含むWBである。
【0250】
組成Dは、約50wt%のCu、15wt%のW、20wt%のCo、5wt%のSn、10wt%のNiを含有する結合材合金を含むWBであり、該結合材合金は当該試料の70wt%を構成し、残余部分はWBである。
【0251】
焼結前に上記系の構成成分を微粉化した。この実験に用いたWBは約1μm~約750μmの粒径の範囲を含んでいた。用いた結合材は焼結前に325メッシュ(45μm)以下の粒径を含んでいた。上記硬質材料の粒径は焼結後に変化しなかったが、結合材または結合材合金は、均一に緻密化された金属相を有していた。
【0252】
本明細書には、本発明の好ましい実施形態を示し及び説明してきたが、かかる実施形態は単なる例示として提示されることは、当業者には明らかであろう。今となれば、当業者であれば、本発明から逸脱することなく、数多くの変形、変更、及び置換を行うこととなろう。本発明の実施において、本明細書に記載の本発明の実施形態に対する様々な代替物を採用することができることを理解されたい。以下の特許請求の範囲は本発明の範囲を規定し、これらの特許請求の範囲内の方法及び構造ならびにそれらの均等物が、この特許請求の範囲に含まれることが意図される。
図1
【手続補正書】
【提出日】2022-04-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複合材料の製造方法であって、前記複合材料が
(a)式(W1-x 組成物であって、
式中、
Wはタングステン(W)であり、
Xはホウ素(B)、ベリリウム(Be)及びケイ素(Si)の1種であり、
Mはチタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、リチウム(Li)、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)及びアルミニウム(Al)の少なくとも1種であり、
xは0~0.999であり、
yは少なくとも4.0であり、
nは0.001~0.999である
前記組成物と、
(b)式 の合金であって、
式中、
Tは、2種以上の元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族元素を含む合金であり
は0.001~0.999であり、
とnとの和が1であり、
q及びnが重量百分率範囲である、前記合金
とを含み、
ここで、前記複合材料の製造方法が、以下の工程:
i)(W 1-x とT を組み合わせて(W 1-x とT の集合体とする
ii)(W 1-x とT を混ぜ合わせて(W 1-x とT の混合物を生成する
iii)(W 1-x とT の混合物をダイ中に充填する
iv)ダイをスパークプラズマ焼結炉に挿入する
v)ダイに電流のパルスを印加して(W 1-x とT の複合材料を製造する
を含む、前記複合材料の製造方法。
【請求項2】
複合材料が緻密化されている、請求項1に記載の複合材料の製造方法。
【請求項3】
ダイがグラファイトを含む、請求項1または2に記載の複合材料の製造方法。
【請求項4】
電流のパルスが60アンペア以上である、請求項1~3のいずれか1項に記載の複合材料の製造方法。
【請求項5】
電流のパルスが直流である、請求項1~4のいずれか1項に記載の複合材料の製造方法。
【請求項6】
電流パルスの印加前または印加中にダイに圧力が加えられる、請求項1~5のいずれか1項に記載の複合材料の製造方法。
【請求項7】
圧力が最大36,000psiである、請求項1~6のいずれか1項に記載の複合材料の製造方法。
【請求項8】
電流パルスの印加前または印加中にダイが加熱される、請求項1~7のいずれか1項に記載の複合材料の製造方法。
【請求項9】
ダイが1000℃から2000℃まで加熱される、請求項1~8のいずれか1項に記載の複合材料の製造方法。
【請求項10】
(W 1-x が約1μmから約750μmのメジアン粒径を有する、請求項1~9のいずれか1項に記載の複合材料の製造方法。
【請求項11】
Tqが約45μm以下のメジアン粒径を有する、請求項1~9のいずれか1項に記載の複合材料の製造方法。
【請求項12】
XがBである、請求項1~11のいずれか1項に記載の複合材料の製造方法。
【請求項13】
MがRe、Ta、Mn、Cr、Hf、Ta、Zr、及びYの少なくとも1種を含む、請求項1~12のいずれか1項に記載の複合材料の製造方法。
【請求項14】
MがRe、Ta、Mn、及びCrの少なくとも1種を含む、請求項1~13のいずれか1項に記載の複合材料の製造方法。
【請求項15】
MがTi、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Zr、Nb、Mo、Ru
、Hf、Ta、Re、Os、Ir、Li、Sc、Y、及びAlから選択される2種以上の元素を含む、請求項1~13のいずれか1項に記載の複合材料の製造方法。
【請求項16】
xが0.001~0.4である、請求項1~15のいずれか1項に記載の複合材料の製造方法。
【請求項17】
TがCo、Fe、Ni、及びSnの少なくとも1種を含む、請求項1~16のいずれか1項に記載の複合材料の製造方法。
【請求項18】
qが0.01から0.5である、請求項1~17のいずれか1項に記載の複合材料の製造方法。
【請求項19】
荷重を9.8N(1kgf)として測定した複合材料の平均ビッカース硬さが約10~約30GPaである、請求項1~18のいずれか1項に記載の複合材料の製造方法。
【請求項20】
酸化に対して耐性である、請求項1~19のいずれか1項に記載の複合材料の製造方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0004】
このような状況に鑑み、本発明によれば、
複合材料の製造方法であって、前記複合材料が
(a)式(W1-xの組成物であって、
式中、
Wはタングステン(W)であり、
Xはホウ素(B)、ベリリウム(Be)及びケイ素(Si)の1種であり、
Mはチタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、ルテニウム(Ru)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、レニウム(Re)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、リチウム(Li)、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)及びアルミニウム(Al)の少なくとも1種であり、
xは0~0.999であり、
yは少なくとも4.0であり、
nは0.001~0.999である
前記組成物と、
(b)式 の合金であって、
式中、
Tは、2種以上の元素の周期表の第4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、または14族元素を含む合金であり
は0.001~0.999であり、
とnとの和が1であり、
q及びnが重量百分率範囲である、前記合金
とを含み、
ここで、前記複合材料の製造方法が、以下の工程:
i)(W 1-x とT を組み合わせて(W 1-x とT の集合体とする
ii)(W 1-x とT を混ぜ合わせて(W 1-x とT の混合物を生成する
iii)(W 1-x とT の混合物をダイ中に充填する
iv)ダイをスパークプラズマ焼結炉に挿入する
v)ダイに電流のパルスを印加して(W 1-x とT の複合材料を製造する
を含むことを特徴とする、複合材料の製造方法が提供される。