(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022106964
(43)【公開日】2022-07-20
(54)【発明の名称】在庫管理のために返品アイテムをフルフィルメントセンタに転送するためのコンピュータ実装システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/08 20120101AFI20220712BHJP
【FI】
G06Q10/08 318
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022078117
(22)【出願日】2022-05-11
(62)【分割の表示】P 2020567839の分割
【原出願日】2020-07-14
(31)【優先権主張番号】16/534,649
(32)【優先日】2019-08-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VISUAL BASIC
2.JAVA
(71)【出願人】
【識別番号】520244544
【氏名又は名称】クーパン コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】230104019
【弁護士】
【氏名又は名称】大野 聖二
(74)【代理人】
【識別番号】100131451
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 理
(74)【代理人】
【識別番号】100167933
【弁理士】
【氏名又は名称】松野 知紘
(74)【代理人】
【識別番号】100174137
【弁理士】
【氏名又は名称】酒谷 誠一
(74)【代理人】
【識別番号】100184181
【弁理士】
【氏名又は名称】野本 裕史
(72)【発明者】
【氏名】リ,チョンウォン
(72)【発明者】
【氏名】チン,ギョンソク
(72)【発明者】
【氏名】パク,ウチョン
(72)【発明者】
【氏名】チョン,ヒョン ヨプ
(72)【発明者】
【氏名】キム,ジェ ヒョン
(57)【要約】 (修正有)
【課題】返品アイテムをフルフィルメントセンタに転送することによる在庫の管理に関連するシステム及び方法を提供する。
【解決手段】在庫を管理する方法は、倉庫管理システムが、返品アイテムを保管するためのフルフィルメントセンタ内のゾーンを予測することと、予測フルフィルメントセンタにおける受け取りプロセスを容易にする、少なくとも1つの返品アイテムを含むトートに添付する識別子を生成することと、フルフィルメントセンタに関連付けられているモバイルデバイスから、少なくとも1つの返品アイテムを含むトートの生成されている識別子を受信する402ことと、トートが正しいフルフィルメントセンタに転送されるか否かを決定する404ことと、トートに含まれる少なくとも1つの返品アイテムを、予測フルフィルメントセンタと関連付けられる在庫を記憶するデータベースに記憶する413ことと、を含む。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フルフィルメントセンタに返品アイテムを転送することによって在庫を管理するコンピ
ュータ実装システムであって、
命令を記憶する1つまたは複数のメモリデバイスと、
動作を実施するために前記命令を実行するように構成されている1つまたは複数のプロ
セッサとを備え、
前記動作は、
第1のモバイルデバイスから、返品アイテム識別子と、返品識別子がフルフィルメント
センタに転送するための前記返品アイテムを含むトートに添付されることを求める要求と
を受信することと、
受信されている返品アイテム識別子に関連付けられている返品アイテムを収納するため
のフルフィルメントセンタ内のゾーンを予測することと、
返品識別子および少なくとも1つの返品アイテムを含むトートに関連付けられているト
ート識別子に返品アイテム識別子を割り当てるようにデータベースを修正することと、
前記トート識別子に前記予測ゾーンを割り当てるように前記データベースを修正するこ
とと、
前記フルフィルメントセンタおよび前記トート識別子を前記返品識別子に割り当てるよ
うに前記データベースを修正することと、
第2のモバイルデバイスから、少なくとも1つの返品アイテムを含むトートに添付され
ている返品識別子およびトート識別子を受信することと、
前記データベースから、前記受信されている返品識別子に割り当てられているフルフィ
ルメントセンタ、および、前記受信されているトート識別子に割り当てられている予測ゾ
ーンを検索し、両方を前記第2のモバイルの位置と比較することと、前記比較に基づいて
、適切な転送が処理されたときに前記フルフィルメントセンタ内の前記トートに前記返品
アイテムを収納することを求める要求を前記第2のモバイルデバイスに送信することと、
前記受信されているトート識別子に割り当てられている返品アイテム識別子を、前記受
信されているトート識別子に割り当てられている予測ゾーンに割り当てるように前記デー
タベース修正することと
を含む、コンピュータ実装システム。
【請求項2】
前記動作が、
前記フルフィルメントセンタに関連付けられている前記第2のモバイルデバイスからワ
ークステーション識別子を受信することと、
ワークステーション識別子を検索することと、
前記受信されているワークステーション識別子が、前記検索されているワークステーシ
ョン識別子のうちの1つと一致するか否かを決定することと、
前記受信されているワークステーション識別子が前記検索されているワークステーショ
ン識別子のうちの1つと一致する場合に、
前記第2のモバイルデバイスを介した提示のために、作業員に関連付けられている別の
デバイスが、前記受信されているワークステーション識別子に関連付けられているワーク
ステーションにおいて作業していることを示すメッセージを含むユーザインターフェース
を提供することと、
前記受信されているワークステーション識別子が前記検索されているワークステーショ
ン識別子のうちの1つと一致しない場合に、
前記受信されているワークステーション識別子を記憶することと、
前記第2のモバイルデバイスに、返品識別子およびトート識別子を求める要求を送信す
ることと、
をさらに含む、請求項1に記載のコンピュータ実装システム。
【請求項3】
前記返品識別子は、1つまたは複数のトート識別子を含む、請求項1に記載のコンピュ
ータ実装システム。
【請求項4】
前記動作が、
前記第2のモバイルデバイスから、前記受信されている返品識別子に含まれていない返
品アイテム識別子を受信することと、
間違ったアイテムが前記トートにあることを示すメッセージを含むユーザインターフェ
ースを前記第1のモバイルデバイスに送信することと、
をさらに含む、請求項1に記載のコンピュータ実装システム。
【請求項5】
前記少なくとも1つのアイテムに関連付けられている前記アイテム識別子が、前記少な
くとも1つのアイテムに関連付けられている最小在庫管理単位(SKU)を含む、請求項
1に記載のコンピュータ実装システム。
【請求項6】
前記動作が、
前記受信されている返品アイテム識別子の中に同一の返品アイテム識別子があるか否か
を決定することと、
前記第1のモバイルデバイスを介した提示のために、前記同一の返品アイテム識別子を
有する返品アイテムを前記トートに入れることができないことを示すメッセージを含むユ
ーザインターフェースを提供することと、
をさらに含む、請求項1に記載のコンピュータ実装システム。
【請求項7】
前記動作は、前記第2のモバイルデバイスを介した提示のために、前記受信されている
返品識別子をキャンセルするための選択可能なインターフェース要素を含むユーザインタ
ーフェースを提供することをさらに含む、請求項1に記載のコンピュータ実装システム。
【請求項8】
作業員に関連付けられている別のデバイスがワークステーションで動作していることを
示すメッセージを含む前記ユーザインターフェースが、前記ワークステーションを前記第
2のモバイルデバイスに割り当てるための選択可能なインターフェース要素をさらに備え
る、請求項2に記載のコンピュータ実装システム。
【請求項9】
前記動作は、前記フルフィルメントセンタに関連付けられているプリンタから、前記送
信されているトート識別子および前記送信されている返品識別子を印刷することをさらに
含む、請求項1に記載のコンピュータ実装システム。
【請求項10】
前記動作は、前記第1のモバイルデバイスに、前記印刷された識別子を前記トートに添
付することを求める要求を送信することをさらに含む、請求項1に記載のコンピュータ実
装システム。
【請求項11】
フルフィルメントセンタに返品アイテムを転送することによって在庫を管理するための
コンピュータ実施方法であって、
第1のモバイルデバイスから、返品アイテム識別子と、返品識別子がフルフィルメント
センタに転送するための前記返品アイテムを含むトートに添付されることを求める要求と
を受信することと、
受信されている返品アイテム識別子に関連付けられている返品アイテムを収納するため
のフルフィルメントセンタ内のゾーンを予測することと、
返品識別子および少なくとも1つの返品アイテムを含むトートに関連付けられているト
ート識別子に返品アイテム識別子を割り当てるようにデータベースを修正することと、
前記トート識別子に前記予測ゾーンを割り当てるように前記データベースを修正するこ
とと、
前記フルフィルメントセンタおよび前記トート識別子を前記返品識別子に割り当てるよ
うに前記データベースを修正することと、
第2のモバイルデバイスから、少なくとも1つの返品アイテムを含むトートに添付され
ている返品識別子およびトート識別子を受信することと、
前記データベースから、前記受信されている返品識別子に割り当てられているフルフィ
ルメントセンタ、および、前記受信されているトート識別子に割り当てられている予測ゾ
ーンを検索し、両方を前記第2のモバイルデバイスの位置と比較することと、前記比較に
基づいて、適切な転送が処理されたときに前記フルフィルメントセンタ内の前記トートに
前記返品アイテムを収納することを求める要求を前記第2のモバイルデバイスに送信する
ことと、
前記受信されているトート識別子に割り当てられている返品アイテム識別子を、前記受
信されているトート識別子に割り当てられている予測ゾーンに割り当てるように前記デー
タベース修正することと、
を含む、方法。
【請求項12】
前記フルフィルメントセンタに関連付けられている前記第2のモバイルデバイスからワ
ークステーション識別子を受信することと、
ワークステーション識別子を検索することと、
前記受信されているワークステーション識別子が、前記検索されているワークステーシ
ョン識別子のうちの1つと一致するか否かを決定することと、
前記受信されているワークステーション識別子が前記検索されているワークステーショ
ン識別子のうちの1つと一致する場合に、
前記第2のモバイルデバイスを介した提示のために、作業員に関連付けられている別の
デバイスが、前記受信されているワークステーション識別子に関連付けられているワーク
ステーションにおいて作業していることを示すメッセージを含むユーザインターフェース
を提供することと、
前記受信されているワークステーション識別子が前記検索されているワークステーショ
ン識別子のうちの1つと一致しない場合に、
前記受信されているワークステーション識別子を記憶することと、
前記第2のモバイルデバイスに、返品識別子およびトート識別子を求める要求を送信す
ることと、
をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記返品識別子は、1つまたは複数のトート識別子を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記第2のモバイルデバイスから、前記受信されている返品識別子に含まれていない返
品アイテム識別子を受信することと、
間違ったアイテムが前記トートにあることを示すメッセージを含むユーザインターフェ
ースを前記第1のモバイルデバイスに送信することと、
をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記少なくとも1つのアイテムに関連付けられている前記アイテム識別子が、前記少な
くとも1つのアイテムに関連付けられている最小在庫管理単位(SKU)を含む、請求項
11に記載の方法。
【請求項16】
前記受信されている返品アイテム識別子の中に同一の返品アイテム識別子があるか否か
を決定することと、
前記第1のモバイルデバイスを介した提示のために、前記同一の返品アイテム識別子を
有する返品アイテムを前記トートに入れることができないことを示すメッセージを含むユ
ーザインターフェースを提供することと、
をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
前記動作は、前記第2のモバイルデバイスを介した提示のために、前記受信されている
返品識別子をキャンセルするための選択可能なインターフェース要素を含むユーザインタ
ーフェースを提供することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項18】
作業員に関連付けられている別のデバイスがワークステーションで動作していることを
示すメッセージを含む前記ユーザインターフェースが、前記ワークステーションを前記第
2のモバイルデバイスに割り当てるための選択可能なインターフェース要素をさらに備え
る、請求項12に記載の方法。
【請求項19】
前記フルフィルメントセンタに関連付けられているプリンタから、前記送信されている
トート識別子および前記送信されている返品識別子を印刷することと、
前記印刷されている識別子を前記トートに添付することを求める要求を前記第1のモバ
イルデバイスに送信することと、
をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項20】
フルフィルメントセンタに返品アイテムを再ストックすることによって在庫を管理する
コンピュータ実装システムであって、
命令を記憶する1つまたは複数のメモリデバイスと、
動作を実施するために前記命令を実行するように構成されている1つまたは複数のプロ
セッサとを備え、
前記動作は、
顧客に関連付けられているユーザデバイスから、返品要求および返品理由を受信するこ
とと、
配送作業員に関連付けられているモバイルデバイスに、前記返品要求に関連付けられて
いる返品アイテムをピックアップし、前記決定に基づいて返品センタに返品アイテムを配
送することを求めるピックアップ要求を送信することと、
前記返品アイテムが再販の状態にある場合、前記返品アイテムに添付される返品アイテ
ム識別子を生成することと、
第1のモバイルデバイスから、返品アイテム識別子と、返品識別子がフルフィルメント
センタに転送するための前記返品アイテムを含むトートに添付されることを求める要求と
を受信することと、
受信されている返品アイテム識別子に関連付けられている返品アイテムを収納するため
のフルフィルメントセンタ内のゾーンを予測することと、
返品識別子および少なくとも1つの返品アイテムを含むトートに関連付けられているト
ート識別子に返品アイテム識別子を割り当てるようにデータベースを修正することと、
前記トート識別子に前記予測ゾーンを割り当てるように前記データベースを修正するこ
とと、
前記フルフィルメントセンタおよび前記トート識別子を前記返品識別子に割り当てるよ
うに前記データベースを修正することと、
第2のモバイルデバイスから、少なくとも1つの返品アイテムを含むトートに添付され
ている返品識別子およびトート識別子を受信することと、
前記データベースから、前記受信されている返品識別子に割り当てられているフルフィ
ルメントセンタ、および、前記受信されているトート識別子に割り当てられている予測ゾ
ーンを検索し、前記トートの意図される転送を決定するために、両方を前記第2のモバイ
ルデバイスの位置と比較することと、前記比較に基づいて、適切な転送が処理されたとき
に前記フルフィルメントセンタ内の前記トートに前記返品アイテムを収納することを求め
る要求を前記第2のモバイルデバイスに送信することと、
前記受信されているトート識別子に割り当てられている返品アイテム識別子を、前記受
信されているトート識別子に割り当てられている予測ゾーンに割り当てるように前記デー
タベース修正することと、
を含む、コンピュータ実装システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、フルフィルメントセンタにおける在庫管理のためのコンピュータ化
されたシステムおよび方法に関する。特に、本開示の実施形態は、発明的かつ非従来型の
システムに関し、返品センタからフルフィルメントセンタへと返品アイテムを効率的に転
送するためのコンピュータ実装システム、方法、およびユーザインターフェースに関する
。
【背景技術】
【0002】
返品プロセスは、オンライン小売業者にとって販売と同じくらい重要である。返品プロ
セスが困難であるか、顧客の不満を放置している場合、それは否定的に、不満のある顧客
からの将来の売上を失うことにつながる可能性がある。これはまた、顧客満足度の低下に
つながる可能性もあり、不満のある顧客からのレビューは、他の買い手からの潜在的な販
売を思いとどまらせる可能性がある。ただし、返品処理は2つの点で小売業者にとってコ
ストがかかる。まず、送料および手数料である。オンライン注文を取り消すプロセスは、
多くのステップがあり、配送のコストだけでなく、各々が返品アイテムをフルフィルメン
トセンタに保管されている在庫に戻すための労働コストを伴う多くの手順を含む。費用が
利鞘を下げることは避けられない。第2のタイプのコストは、定量化がより困難であるが
、返品アイテムが流通しておらず、販売できない時間が長いほど、小売業者にとっての価
値が下がり損失となる。
【0003】
このような問題を軽減するために、従来の在庫管理システムは、欠陥のない返品アイテ
ムを、返品アイテムを保管している返品センタから再販のためにフルフィルメントセンタ
に転送する。返品センタから返品アイテムを転送するために、返品センタの作業員は、少
なくとも1つの返品アイテムをパレットに入れる。パレットに入れられた返品アイテムは
、その後、再販のためにフルフィルメントセンタに転送される。返品アイテムがフルフィ
ルメントセンタに到着すると、新製品が受けるものと同じ種類の受け取りプロセスを経る
。例えば、返品アイテムがフルフィルメントセンタに到着すると、フルフィルメントセン
タに関連付けられている作業員が返品アイテムをパレットから取り出し、返品アイテムに
添付されているバーコードをスキャンし、返品アイテムの数量をカウントし、返品アイテ
ムをトートに入れ、トートに関連付けられているトートバーコードをスキャンする。作業
員がトートバーコードをスキャンすると、返品アイテムは、従来の管理システムにおける
フルフィルメント内の在庫を記憶するデータベースに記憶される。ただし、返品センタか
らフルフィルメントセンタに返品アイテムを転送し、フルフィルメントセンタにおいて返
品アイテムを受け取るプロセスを簡素化することによって、リソースをより有効に利用す
ることができる。例えば、コンピュータ化されたシステムは、フルフィルメントセンタの
荷降ろし/受け取りプロセスを返品センタに提示し、フルフィルメントセンタにおける荷
降ろし/受け取りおよび収納プロセスを容易にするために、返品アイテムが返品センタに
おいて荷降ろし/受け取りプロセスを受けることを可能にし得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、返品センタからフルフィルメントセンタに返品アイテムを転送するための
改善された方法およびシステムが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様は、返品センタからフルフィルメントセンタに返品アイテムを転送する
ことによって在庫を管理する方法に関する。この方法は、動作を含むことができる。動作
は、第1のモバイルデバイスから、返品アイテム識別子と、返品識別子がフルフィルメン
トセンタに転送するための返品アイテムを含むトートに添付されることを求める要求とを
受信することを含む。動作は、受信されている返品識別子に関連付けられている返品アイ
テムを収納するための予測されるフルフィルメントセンタ内のゾーンを予測することをさ
らに含む。収納するゾーンを予測した後、動作は、返品識別子および少なくとも1つの返
品アイテムを含むトートに関連付けられているトート識別子に返品アイテム識別子を割り
当て、トート識別子に予測ゾーンを割り当て、フルフィルメントセンタおよびトート識別
子を返品識別子に割り当てるように、データベースを修正することをさらに含む。動作は
、第2のモバイルデバイスから、返品識別子およびトート識別子を受信することをさらに
含む。識別子が受信された後、動作は、データベースから、受信されている返品識別子に
割り当てられているフルフィルメントセンタ、および、受信されているトート識別子に割
り当てられている予測ゾーンを検索し、両方を第2のモバイルの位置と比較することをさ
らに含む。比較に基づいて、動作は、適切な転送が処理されたときに標的フルフィルメン
トセンタ内のトートに返品アイテムを収納することを求める要求を第2のモバイルデバイ
スに送信することと、受信されているトート識別子に割り当てられている返品アイテム識
別子を、受信されているトート識別子に割り当てられている予測ゾーンに割り当てるよう
にデータベース修正することとをさらに含む。
【0006】
本開示の別の態様は、返品センタからフルフィルメントセンタに返品アイテムを転送す
ることによって在庫を管理するコンピュータ実装システムに関する。コンピュータ実装シ
ステムは、命令を記憶する1つまたは複数のメモリデバイスを含むことができる。コンピ
ュータ実装システムはまた、上記のような動作を実施するために命令を実行するように構
成されている1つまたは複数のプロセッサを含むこともできる。
【0007】
本開示のさらに別の態様は、返品要求を受信することから、返品要求に関連する返品ア
イテムをフルフィルメントセンタに収納することまでのプロセスを含む、返品アイテムを
再販するためのコンピュータ実装システムに関する。コンピュータ実装システムは、命令
を記憶する1つまたは複数のメモリデバイスを含むことができる。コンピュータ実装シス
テムはまた、上記のような動作を実施するために命令を実行するように構成されている1
つまたは複数のプロセッサを含むこともできる。動作は、顧客に関連付けられているユー
ザデバイスから、返品要求および返品理由を受信することと、決定に基づいて返品要求に
関連付けられている返品アイテムをピックアップし、返品アイテムを返品センタに配送す
るために、配送作業員に関連付けられているモバイルデバイスにピックアップ要求を送信
することと、返品アイテムが再販の状態にある場合に、返品アイテムに添付される返品ア
イテム識別子を生成することとをさらに含む。
【0008】
他のシステム、方法、およびコンピュータ可読媒体も、本明細書で説明される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1A】開示された実施形態と一致する、出荷、輸送、および物流オペレーションを可能にする通信のためのコンピュータ化されたシステムを備えるネットワークの例示的な実施形態を示す概略ブロック図である。
【
図1B】開示された実施形態と一致する、対話型ユーザインターフェース要素とともに、検索要求を満たす1つ以上の検索結果を含む例示的な検索結果ページ(SRP)を示す図である。
【
図1C】開示された実施形態と一致する、対話型ユーザインターフェース要素とともに製品および製品に関する情報を含む例示的な単一ディスプレイページ(SDP)を示す図である。
【
図1D】開示された実施形態に一致する、対話型ユーザインターフェース要素とともに仮想ショッピングカート内のアイテムを含む例示的なカートページを示す図である。
【
図1E】開示された実施形態と一致する、対話型ユーザインターフェース要素とともに、購入および出荷に関する情報とともに仮想ショッピングカートからのアイテムを含む例示的な注文ページを示す図である。
【
図2】開示された実施形態と一致する、開示されたコンピュータ化されたシステムを利用するように構成された例示的なフルフィルメントセンタの概略図である。
【
図3】開示された実施形態と一致する、少なくとも1つの返品アイテムを返品センタからフルフィルメントセンタに転送するための識別子を生成するためのプロセスの例示的なフローチャートである。
【
図4】開示された実施形態と一致する、転送されている返品アイテムをフルフィルメントセンタにおいて受け取るためのプロセスの例示的なフローチャートである。
【
図5A】開示された実施形態と一致する、ワークステーションに添付されているバーコードの形態のワークステーション識別子を要求するためのモバイルデバイスの例示的なユーザインターフェースを示す図である。
【
図5B】開示された実施形態と一致する、トートに添付されているバーコード(RTOバーコード)の形態の返品識別子を要求するためのモバイルデバイス119Bの例示的なユーザインターフェース501を示す図である。
【
図5C】開示された実施形態と一致する、トートに添付されているバーコードの形態のトート識別子を要求するためのモバイルデバイス119Bの例示的なユーザインターフェース502を示す図である。
【
図5D】開示された実施形態と一致する、トートに添付されている返品識別子に関連付けられている返品アイテムに関連付けられている情報を表示するためのモバイルデバイスの例示的なユーザインターフェースを示す図である。
【
図5E】開示された実施形態と一致する、少なくとも1つの返品アイテムを含むトートを返品センタからフルフィルメントセンタに転送するための完了メッセージを表示するためのモバイルデバイスの例示的なユーザインターフェースを示す図である。
【
図5F】開示された実施形態と一致する、返品アイテムを受け取るためのプロセスを強制終了するためのモバイルデバイスの例示的なユーザインターフェースを示す図である。
【
図5G】開示された実施形態と一致する、ワークステーションがすでに別のモバイルデバイスに割り当てられているときにメッセージを表示するためのモバイルデバイスの例示的なユーザインターフェースを示す図である。
【
図5H】開示された実施形態と一致する、モバイルデバイスが意図しない返品識別子を倉庫管理システムに送信したときに、送信されている返品識別子をキャンセルするためのモバイルデバイスの例示的なユーザインターフェースを示す図である。
【
図6】開示された実施形態と一致する、アイテムを返品することを求める要求を処理するためのプロセス600の例示的なフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下の詳細な説明は、添付の図面を参照する。可能な限り、図面および以下の説明では
、同一または類似の部分を参照するために、同一の参照番号が使用される。いくつかの例
示的な実施形態が本明細書で説明されるが、修正、適応、および他の実装が可能である。
例えば、置換、追加、または修正が図面に示された構成要素およびステップに行われても
よく、本明細書に記載された例示的な方法は、開示された方法にステップを置換、並べ替
え、除去、または追加することによって修正されてもよい。したがって、以下の詳細な説
明は、開示された実施形態および実施例に限定されない。むしろ、本発明の適切な範囲は
、添付の特許請求の範囲によって定義される。
【0011】
本開示の実施形態は、フルフィルメントセンタに返品アイテムを転送することによって
在庫を管理するように構成されているコンピュータ実装システムおよび方法に関する。開
示された実施形態は、返品センタからフルフィルメントセンタに返品アイテムを転送する
ためのプロセスを簡素化する発明的な技術的特徴を提供する。例えば、開示された実施形
態は、返品アイテムを保管するためのフルフィルメントセンタおよびフルフィルメントセ
ンタ内のゾーンを予測し、返品センタに関連付けられている作業員が、予測フルフィルメ
ントセンタの事前定義の規則に従って返品アイテムをトートに入れることを可能にし、フ
ルフィルメントセンタによって使用するためにトートに添付される識別子を生成し、フル
フィルメントセンタに関連付けられている作業員が、生成されている識別子を簡便にスキ
ャンして、荷降ろしおよび受け取りプロセスを実施することを可能にする。さらに、返品
アイテムはすでにトートに入っており、したがって、返品センタのパレットに少なくとも
1つの返品アイテムを入れ、フルフィルメントセンタにおいてパレットからトートに少な
くとも1つの返品アイテムを入れるプロセスを低減する。
【0012】
図1Aを参照すると、出荷、輸送、および物流動作を可能にする通信のためのコンピュ
ータ化されたシステムを含むシステムの例示的な実施形態を示す概略ブロック
図100が
示されている。
図1Aに示すように、システム100は様々なシステムを含むことができ
、その各々は、1つまたは複数のネットワークを介して互いに接続することができる。シ
ステムはまた、例えばケーブルを使用して、直接接続を介して互いに接続されてもよい。
図示のシステムは、出荷権限技術(SAT)システム101、外部フロントエンドシステ
ム103、内部フロントエンドシステム105、輸送システム107、モバイルデバイス
107A、107B、107C、売り手ポータル109、出荷および注文追跡(SOT)
システム111、フルフィルメント(履行)最適化(FO)システム113、フルフィルメ
ントメッセージングゲートウェイ(FMG)115、サプライチェーン管理(SCM)シ
ステム117、労働力管理システム119、モバイルデバイス119A、119B、11
9C(フルフィルメントセンタ(FC)200の内部にあるものとして図示)、第三者パ
ーティフルフィルメントシステム121A、121B、121C、フルフィルメントセン
タ認証システム(FC認証)123、労働管理システム(LMS)125を含む。
【0013】
SATシステム101は、いくつかの実施形態では注文状態および配送状態を監視する
コンピュータシステムとして実装されてもよい。例えば、SAT装置101は注文がその
約束配送日(PDD)を過ぎているかどうかを判定し、新しい注文を開始すること、配達
されていない注文でアイテムを再出荷すること、配達されていない注文をキャンセルする
こと、注文カスタマとのコンタクトを開始することなどを含む適切な処置をとることがで
きる。SAT装置101は、出力(特定の期間中に出荷された荷物の数のよう)及び入力
(出荷に使用するために受け取った空のボール紙箱の数のよう)を含む他のデータを監視
することもできる。また、SATシステム101はシステム100内の異なるデバイス間
のゲートウェイとして機能し、外部フロントエンドシステム103およびFOシステム1
13などのデバイス間の通信(例えば、ストアアンドフォワードまたは他の技術を使用す
る)を可能にしてもよい。
【0014】
いくつかの実施形態では、外部フロントエンドシステム103は外部ユーザがシステム
100内の1つまたは複数のシステムと対話することを可能にするコンピュータシステム
として実装することができる。例えば、システム100がシステムの提示を可能にして、
ユーザがアイテムのための注文を配置することを可能にする実施形態では、外部フロント
エンドシステム103が検索リクエストを受信し、アイテムページを提示し、決済情報を
要請するウェブサーバとして実装されてもよい。例えば、外部フロントエンドシステム1
03は、アパッチHTTPサーバ、マイクロソフトインターネットインフォメーションサ
ービス、NGINX等のソフトウェアを実行するコンピュータ又はコンピュータとして実
施することができる。他の実施形態では、外部フロントエンドシステム103が外部デバ
イス(例えば、モバイルデバイス102Aまたはコンピュータ102B)からの要求を受
信および処理し、それらの要求に基づいてデータベースおよび他のデータストアから情報
を取得し、取得した情報に基づいて受信した要求に対する応答を提供するように設計され
たカスタムウェブサーバソフトウェアを実行することができる。
【0015】
いくつかの実施形態では、外部フロントエンドシステム103がウェブキャッシングシ
ステム、データベース、検索システム、または支払いシステムのうちの1つまたは複数を
含むことができる。一態様では外部フロントエンドシステム103がこれらのシステムの
うちの1つまたは複数を備えることができ、別の態様では外部フロントエンドシステム1
03がこれらのシステムのうちの1つまたは複数に接続されたインターフェース(例えば
、サーバ間、データベース間、または他のネットワーク接続)を備えることができる。
【0016】
図1B、
図1C、
図1D、および
図1Eによって示されるステップの例示的な組は、外
部フロントエンドシステム103のいくつかの動作を説明するのに役立つことができる。
外部フロントエンドシステム103は提示および/またはディスプレイのために、システ
ム100内のシステムまたはデバイスから情報を受け取ることができる。例えば、外部フ
ロントエンドシステム103は、検索結果を含む1つ以上のウェブページをホスティング
または提供することができる: ページ(SRP)(例えば、
図1B)、単一ディテールペー
ジ(SDP)(例えば、
図1C)、カードページ(例えば、
図1D)、または注文ページ(
例えば、
図1E)。ユーザデバイス(例えば、モバイルデバイス102Aまたはコンピュ
ータ102Bを使用する)は外部フロントエンドシステム103にナビゲートし、サーチ
ボックスに入力することによってサーチをリクエストすることができる。外部フロントエ
ンドシステム103は、システム100内の1つまたは複数のシステムからリクエストす
ることができる。例えば、外部フロントエンドシステム103は、検索要求を満たす情報
をFOシステム113に要求してもよい。また、外部フロントエンドシステム103は検
索結果に含まれる商品ごとに、約束配送日または「PDD」を(FOシステム113から
)リクエストし、受信することもできる。
PDDはいくつかの実施形態では、特定の期間内に、例えば、その日の最後(午後11
時59分)までに注文された場合、製品を含む荷物が、いつユーザの所望の場所に到着す
るか、または製品がユーザの所望の場所に配送されることを約束される日付かのいずれか
の推定値を表すことができる(PDDはFOシステム113に関して以下でさらに説明さ
れる)。
【0017】
外部フロントエンドシステム103がその情報に基づいてSRP(例えば、
図1B)を
準備することができる。SRPは、検索要求を満たす情報を含むことができる。例えば、
これは、検索要求を満たす製品の写真を含むことができる。SRPはまた、各製品につい
てのそれぞれの価格、または各製品についての強化された配送オプション、PDD、重み
、規模、オファー、割引などに関する情報を含んでもよい。外部フロントエンドシステム
103は(例えば、ネットワークを介して)要求側ユーザデバイスにSRPを送信するこ
とができる。
【0018】
次いで、ユーザデバイスは例えば、ユーザインターフェースをクリックまたはタップす
ることによって、または別のインプットデバイスを使用して、SRPから製品を選択して
、SRP上に表される製品を選択し得る。ユーザデバイスは選択されたプロダクトに関す
るリクエストを作成し、それを外部フロントエンドシステム103に送ることができる。
これに応じて、外部フロントエンドシステム103は、選択された商品に関する情報をリ
クエストすることができる。例えば、情報は、それぞれのSRP上の製品について提示さ
れる情報を超える追加の情報を含むことができる。これには、例えば、貯蔵寿命、原産国
、体重、大きさ、荷物中のアイテムの個数、取扱説明書、または生成物に関する他の事項
が含まれ得る。また、情報は(例えば、この製品および少なくとも1つの他の製品を購入
した顧客のビッグデータおよび/または機械学習分析に基づく)類似の製品に対する推奨
、頻繁に質問される質問に対する回答、顧客からのレビュー、製造業者情報、写真などを
含むことができる。
【0019】
外部フロントエンドシステム103は受信したプロダクトインフォメーションに基づい
て、SDP(単一ディテールページ)(例えば、
図1C)を準備することができる。SD
Pはまた、「今すぐ買う」ボタン、「カードに追加する」ボタン、数量欄、アイテムの写
真等のような他の対話型要素を含んでもよい。SDPは、製品を提供する売り手のリスト
をさらに含むことができる。リストは各売り手が提供する価格に基づいて注文されてもよ
く、その結果、最低価格で製品を販売することを提案する売り手は最上位にリストされて
もよい。リストは最高ランクの売り手が最上位にリストされるように、売り手ランキング
に基づいて注文されてもよい。売り手ランキングは例えば、約束されたPDDを満たす売
り手の過去の実績を含む、複数の要因に基づいて定式化されてもよい。外部フロントエン
ドシステム103は(例えば、ネットワークを介して)要求側ユーザデバイスにSDPを
配信することができる。
【0020】
依頼元ユーザデバイスは、商品情報を記載したSDPを受け取る場合がある。SDPを
受信すると、ユーザデバイスはSDPと対話することができる。例えば、要求ユーザデバ
イスのユーザは、SDP上の「カートに入れる」ボタンをクリックするか、あるいは他の
方法で対話することができる。これは、ユーザに関連付けられたショッピングカートに製
品を追加する。ユーザデバイスはこのリクエストを送信して、商品をショッピングカート
に追加し、外部フロントエンドシステム103に送ることができる。
【0021】
外部フロントエンドシステム103はカートページ(例えば、
図1D)を生成すること
ができる。カートページはいくつかの実施形態ではユーザが仮想の「買物かご」に追加し
た商品をリストし、ユーザデバイスは、SRP、SDP、または他のページ上のアイコン
をクリックするか、または他の方法で対話することによって、カートページをリクエスト
してもよい。いくつかの実施形態では、カートページがユーザがショッピングカートに追
加したすべての製品、ならびに各製品の数量、各製品のアイテム当たりの価格、関連する
数量に基づく各製品の価格、PDDに関する情報、配送方法、出荷費用、ショッピングカ
ート内の製品を修正するためのユーザインターフェース要素(例えば、数量の削除または
修正)、他の製品を注文するかまたは製品の定期的な配送を設定するためのオプション、
利息支払いを設定するためのオプション、購入を進めるためのユーザインターフェース要
素などのカート内の製品に関する情報を列挙することができる。ユーザデバイスのユーザ
はショッピングカート内の商品の購入を開始するために、ユーザインターフェース要素(
例えば、「今すぐ買う」と読むボタン)をクリックするか、または他の方法でユーザイン
ターフェース要素と対話することができる。そうすると、ユーザデバイスは、このリクエ
ストを送信して、外部フロントエンドシステム103への購入を開始することができる。
【0022】
外部フロントエンドシステム103は購入を開始するためのリクエストの受信に応じて
、注文頁(例えば、
図1E)を発生することができる。注文頁はいくつかの実施形態では
ショッピングカートからのアイテムを再リストし、支払及び出荷に関するインプットを要
求する。例えば、注文ページはショッピングカート内のアイテムの購入者に関する情報(
例えば、名前、住所、電子メールアドレス、電話番号)、受取人に関する情報(例えば、
名前、住所、電話番号、配送情報)、出荷情報(例えば、配送および/または集荷の速度
/方法)、支払情報(例えば、クレジットカード、銀行振込、小切手、記憶クレジット)
、現金受領を要求するためのユーザインターフェース要素(例えば、税務目的のための)
などを要求する区画を含むことができる。外部フロントエンドシステム103は、注文頁
をユーザデバイスへ送信することが可能である。
【0023】
ユーザデバイスは注文頁に情報を入力し、その情報を外部フロントエンドシステム10
3に送信するユーザインターフェース要素をクリックするか、または他の方法で対話する
ことができる。そこから、外部フロントエンドシステム103はショッピングカート内の
製品との新しい注文の作成および加工を可能にするために、システム100内の様々なシ
ステムに情報を送信することができる。
【0024】
いくつかの実施形態では、外部フロントエンドシステム103が売り手が注文に関する
情報を送受信することを可能にするようにさらに構成されてもよい。
【0025】
内部フロントエンドシステム105はいくつかの実施形態では内部ユーザ(例えば、シ
ステム100を所有し、運営し、またはリースする団体の従業員)がシステム100内の
1つまたは複数のシステムと対話することを可能にするコンピュータシステムとして実装
することができる。例えば、ネットワーク101がシステムの提示を可能にして、ユーザ
が注文のための注文を配置できるようにする実施形態では、内部ユーザが注文に関する診
断および統計情報を見たり、アイテム情報を修正したり、またはアイテムに関する統計を
見直したりできるようにする、内部フロントエンドシステム105をウェブサーバとして
実装することができる。例えば、内蔵フロントエンドシステム105は、アパッチHTT
Pサーバ、マイクロソフトインターネットインフォメーションサービス、NGINX等の
ソフトウェアを実行するコンピュータ又はコンピュータとして実現することができる。他
の実施形態では、内蔵フロントエンドシステム105がシステム100に示されるシステ
ムまたはデバイス(ならびに図示されない他のデバイス)からの要求を受信および処理し
、それらの要求に基づいてデータベースおよび他のデータストアから情報を取得し、取得
された情報に基づいて受信された要求への応答を提供するように設計されたカスタムウェ
ブサーバソフトウェアを実行することができる。
【0026】
いくつかの実施形態では、内蔵フロントエンドシステム105がウェブキャッシングシ
ステム、データベース、検索システム、支払いシステム、分析システム、注文監視システ
ムなどのうちの1つまたは複数を含むことができる。一態様では内部フロントエンドシス
テム105がこれらのシステムのうちの1つまたは複数を備えることができ、別の態様で
は内部フロントエンドシステム105がこれらのシステムのうちの1つまたは複数に接続
されたインターフェース(たとえば、サーバ間、データベース間、または他のネットワー
ク接続)を備えることができる。
【0027】
輸送システム107は、いくつかの実施形態ではシステム100内のシステムまたはデ
バイスとモバイルデバイス107A~107Cとの間の通信を可能にするコンピュータシ
ステムとして実施することができる。いくつかの実施形態では、トランスポーテーション
システム107が1つまたは複数のモバイルデバイス107A~107C(例えば、携帯
電話、スマートフォン、PDAなど)から受信することができる。例えば、いくつかの実
施形態では、モバイルデバイス107A~107Cが配送作業員によって操作されるデバ
イスを含んでもよい。配送作業員は、正社員、臨時社員、または交替社員であってもよく
、モバイルデバイス107A~107Cを利用して、ユーザによって注文された製品を含
む荷物の配送を行うことができる。例えば、荷物を配信するために、配送作業員は、どの
荷物を配信すべきか、およびそれをどこに配信すべきかを示す通知をモバイルデバイス上
で受信することができる。配送位置に到着すると、配送作業員は荷物を(例えば、トラッ
クの後ろに、または荷物の箱に)配置し、モバイルデバイスを使用して荷物上の識別子に
関連するデータ(例えば、バーコード、イメージ、文字列、RFIDタグなど)を走査ま
たは他の方法で捕捉し、荷物を(例えば、前扉に置いたままにし、警備員を置いたままに
し、受信者に渡すなどによって)配信することができる。いくつかの実施形態では、配送
作業員が荷物の写真をキャプチャすることができ、および/またはモバイルデバイスを使
用してシグネチャを取得することができる。モバイルデバイスは例えば、時刻、日付、G
PS位置、写真、配送作業員に関連付けられた識別子、モバイルデバイスに関連付けられ
た識別子などを含む配送に関する情報を含む情報を輸送機関107に送信することができ
る。輸送システム107はシステム100内の他のシステムによるアクセスのために、こ
の情報をデータベース(図示せず)に記憶することができる。輸送システム107はいく
つかの実施形態ではこの情報を使用して、特定の荷物の位置を示す追跡データを準備し、
他のシステムに送信することができる。
【0028】
いくつかの実施形態ではあるユーザが1つの種類のモバイルデバイスを使用することが
できる(例えば、永久作業員はバーコードスキャナ、スタイラス、および他のデバイスな
どのカスタムハードウェアと共に専用のPDAを使用することができる)が他のユーザは
他の種類のモバイルデバイスを使用することができる(例えば、一時的または移動作業員
は既製の携帯電話および/またはスマートフォンを利用することができる)。
【0029】
いくつかの実施形態では、交通機関107がユーザをそれぞれのデバイスに関連付ける
ことができる。例えば、輸送システム107はユーザ(例えば、ユーザ識別子、従業員識
別子、または電話番号)とモバイルデバイス(例えば、国際移動装置アイデンティティ(
IMEI)、国際移動加入識別子(IMSI)、電話番号、汎用一意識別子(UUID)
、またはグローバル一意(GUID)によって表される)との間の関連を記憶することが
できる。トランスポートシステム107はこの関連付けを、配送上で受信されたデータと
併せて使用して、とりわけ、作業員の位置、作業員の有効性、または作業員のスピードを
決定するために、注文内のデータベースに格納されたデータを分析することができる。
【0030】
売り手ポータル109は、いくつかの実施形態では売り手または他の外部エンティティ
がシステム100内の1つまたは複数のシステムと電子的に通信することを可能にするコ
ンピュータシステムとして実装され得る。例えば、売り手は、コンピュータシステム(図
示せず)を利用して、売り手が売り手ポータル109を使用してシステム100を通して
売りたい製品について、製品情報、注文情報、連絡先情報などをアップロードまたは提供
することができる。
【0031】
出荷および注文追跡システム111はいくつかの実施形態では(例えば、デバイス10
2A~102Bを使用するユーザによって)顧客によって注文された製品を含む荷物の位
置に関する情報を受信し、記憶し、転送するコンピュータシステムとして実装されてもよ
い。いくつかの実施形態では、出荷および注文追跡装置111は顧客が注文した製品を含
む荷物を配送する出荷会社によって運営されるウェブサーバ(図示せず)からの情報をリ
クエストまたは記憶することができる。
【0032】
いくつかの実施形態では、出荷および注文追跡システム111がシステム100に示さ
れたシステムからの情報をリクエストし、記憶することができる。例えば、出荷および注
文追跡システム111は、輸送システム107にリクエストすることができる。上述のよ
うに、交通機関107はユーザ(例えば、配送作業員)または乗り物(例えば、配送車)
のうちの1つまたは複数に関連付けられた1つまたは複数のモバイルデバイス107A~
107C(例えば、携帯電話、スマートフォン、PDAなど)から受信することができる
。いくつかの実施形態では、出荷および注文追跡装置111がフルフィルメントセンタ(
例えば、フルフィルメントセンタ200)内の個々の製品の位置を決定するために、労働
力管理システム(WMS)119にリクエストすることもできる。出荷および注文追跡シ
ステム111は輸送システム107またはWMS 119のうちの1つまたは複数からデ
ータを要求し、それを処理し、要求に応じてそれをデバイス(たとえば、ユーザデバイス
102Aおよび102B)に提示することができる。
【0033】
フルフィルメント(履行)最適化(FO)システム113はいくつかの実施形態では他の
システム(例えば、外部フロントエンドシステム103および/または出荷および注文追
跡システム111)からのカスタマ注文のための情報を記憶するコンピュータシステムと
して実装されてもよい。また、FOシステム113は、特定のアイテムがどこに保持され
ているか、またはどこに記憶されているかを記述する情報を記憶することもできる。たと
えば、特定のアイテムは1つのフルフィルメントセンタにのみ格納でき、他の特定のアイ
テムは複数のフルフィルメントセンタに格納できる。さらに他の実施形態では、特定のフ
ルフィルメントセンタが特定の組のアイテム(例えば、生鮮食品または冷凍食品)のみを
格納するように設計されてもよい。FOシステム113はこの情報ならびに関連する情報
(例えば、数量、サイズ、受領日、有効期限など)を格納する。
【0034】
また、FOシステム113は、商品毎に対応するPDD(約束配送日)を計算してもよ
い。PDDは、いくつかの実施形態では1つまたは複数の要因に基づくことができる。例
えば、FOシステム113は製品に対する過去の需要(例えば、その製品がある期間中に
何回注文されたか)、製品に対する予想需要(例えば、来るべき期間中にその製品を注文
するために何人の顧客が予想されるか)、ある期間中にいくつの製品が注文されたかを示
すネットワーク全体の過去の需要、来るべき期間中にいくつの製品が注文されることが予
想されるかを示すネットワーク全体の予想需要、各フルフィルメントセンタ200に格納
された製品の1つ以上のカウント、その製品に対する各製品、予想または現行注文などに
基づいて、製品に対するPDDを計算することができる。
【0035】
いくつかの実施形態では、FOシステム113が定期的に(例えば、1時間ごとに)商
品ごとにPDDを決定し、それを検索または他のシステム(例えば、外部フロントエンド
システム103、SATシステム101、出荷および注文追跡システム111)に送信す
るためにデータベースに格納することができる。他の実施形態では、FOシステム113
が1つまたは複数のシステム(例えば、外部フロントエンドシステム103、SATシス
テム101、出荷および注文追跡システム111)から電子要求を受信し、オンデマンド
でPDDを計算することができる。
【0036】
フルフィルメントメッセージングゲートウェイ115はいくつかの実施形態ではFOシ
ステム113などのシステム100内の1つ以上のシステムから1つのフォーマットまた
はプロトコルで要求または応答を受信し、それを別のフォーマットまたはプロトコルに変
換し、変換されたフォーマットまたはプロトコルで、WMS 119または3パーティフ
ルフィルメントシステム121A、121B、または121Cなどの他のシステムに転送
するコンピュータシステムとして実装することができる。
【0037】
サプライチェーン管理(SCM)システム117は、いくつかの実施形態では予測機能
を実行するコンピュータシステムとして実装することができる。例えば、SCMシステム
117は例えば、製品に対する過去の需要、製品に対する予想される需要、ネットワーク
全体の過去の需要、ネットワーク全体の予想される需要、各フルフィルメントセンタ20
0に格納された計数製品、各製品に対する予想または現行注文などに基づいて、特定の製
品に対する需要の水準を予測することができる。この予測された水準およびすべてのフル
フィルメントセンタにわたるそれぞれの製品の量に応じて、SCMシステム117は特定
の製品に対する予測された需要を満たすのに充分な量を購入し、ストックするための1つ
または複数の購入注文を生成することができる。
【0038】
労働力管理システム(WMS)119は、いくつかの実施形態ではワークフローをモニ
タするコンピュータシステムとして実装されてもよい。例えば、WMS 119は個別イ
ベントを示す個別デバイス(例えば、デバイス107A-107Cまたは119A-11
9C)からイベントデータを受信することができる。例えば、WMS 119は、荷物を
走査するためにこれらのデバイスの1つの使用を示すイベントデータを受信してもよい。
フルフィルメントセンタ200および
図2に関して以下で論じるように、フルフィルメン
トプロセス中に、荷物識別子(例えば、バーコードまたはRFIDタグデータ)は特定の
段階で機械によってスキャンまたは読み取ることができる(例えば、自動またはハンドヘ
ルドバーコードスキャナ、RFIDリーダ、高速カメラ、タブレット119A、モバイル
デバイス/PDA 119B、コンピュータ119Cなどのデバイス)。WMS 119は
荷物識別子、時刻、日時、位置、ユーザ識別子、または他の情報と共に、荷物識別子の走
査または読取りを示す各々の事象を対応するデータベース(図示せず)に記憶することが
でき、この情報を他のシステム(例えば、出荷および注文追跡システム111)に提供す
ることができる。
【0039】
WMS 119はいくつかの実施形態では1つまたは複数のデバイス(例えば、デバイ
ス107A~107Cまたは119A~119C)を、システム100に関連付けられた
1つまたは複数のユーザに関連付ける情報を記憶してもよい。例えば、いくつかの状況で
は、ユーザ(パートまたはフルタイムの従業員など)は、ユーザがモバイルデバイスを所
有する(例えば、モバイルデバイスがスマートフォンである)という点で、モバイルデバ
イスに関連付けられてもよい。他の状況では、ユーザは、ユーザが一時的にモバイルデバ
イスの管理下にある(例えば、ユーザは日の始めにモバイルデバイスを借り、日中にそれ
を使用し、日の終わりにそれを返す)という点で、モバイルデバイスに関連付けられても
よい。
【0040】
WMS 119は、いくつかの実施形態ではシステム100に関連する各ユーザの作業
ログを維持することができる。例えば、WMS 119は任意の割り当てられたプロセス
(例えば、トラックのアンローディング、ピックゾーンからのアイテムのピッキング、仕
分け装置ワーク、パッキングアイテム)、ユーザ識別子、位置(例えば、フルフィルメン
トセンタ200内のフロアまたはゾーン)、従業員によってシステム内を移動されたユニ
ットの数(例えば、ピックされたアイテムの数、パックされたアイテムの数)、デバイス
に関連付けられた識別子(例えば、デバイス119A~119C)などを含む、各従業員
に関連付けられた情報を記憶することができる。いくつかの実施形態では、WMS 11
9がデバイス119A~119C上で動作するタイムキーピングシステムなどのタイムキ
ーピングシステムからチェックインおよびチェックアウト情報を受信することができる。
【0041】
第三者フルフィルメント(3PL)システム121A~121Cは、いくつかの実施形
態ではロジスティクスおよび製品のサードパーティプロバイダに関連するコンピュータシ
ステムを表す。例えば、(
図2に関して以下に説明するように)いくつかの製品がフルフ
ィルメントセンタ200に格納されている間、他の製品は、オフサイトで格納されてもよ
く、オンデマンドで生産されてもよく、またはフルフィルメントセンタ200に格納する
ために利用できなくてもよい。3PLシステム121A~121CはFOシステム113
から(例えば、FMG 115を介して)注文を受信するように構成することができ、製
品および/またはサービス(例えば、配送または設置)を顧客に直接的に提供することが
できる。いくつかの実施形態では3PLシステム121A~121Cのうちの1つまたは
複数がシステム100の一部とすることができ、他の実施形態では3PLシステム121
A~121Cのうちの1つまたは複数がシステム100の外部(例えば、サードパーティ
プロバイダによって所有または運営される)とすることができる。
【0042】
フルフィルメントセンタ自動システム(FC認証)123は、いくつかの実施形態では
様々な機能を有するコンピュータシステムとして実装され得る。例えば、いくつかの実施
形態では、FC認証123がシステム100内の1つまたは複数の他のシステムのための
シングルサインオン(SSO)サービスとして動作することができる。例えば、FC認証
123はユーザが内部フロントエンドシステム105を介してログインすることを可能に
し、ユーザが出荷および注文追跡系111においてリソースにアクセスするための同様の
特権を有していることを決定し、ユーザが2回目のログイン処理を必要とせずにそれらの
特権にアクセスすることを可能にしてもよい。他の実施形態では、FC認証123は、ユ
ーザ(例えば、従業員)が自分自身を特定の作業に関連付けることを可能にしてもよい。
例えば、従業員の中には、電子デバイス(デバイス119A~119Cなど)を持たない
者もいれば、その代わりに、1日の過程中に、フルフィルメントセンタ200内でタスク
からタスクへ、およびゾーンからゾーンへ移動するしてもよい。FC認証123は、それ
らの従業員は、彼らがどの仕事をしているか、および彼らが様々な時刻にどの区域にいる
かを示すことを可能にするように構成されてもよい。
【0043】
労働管理システム(LMS)125は、いくつかの実施形態では従業員(フルタイムお
よびパートタイムの従業員を含む)のための出勤および残業を記憶するコンピュータシス
テムとして実装されてもよい。例えば、LMS 125は、FC認証123、WMA 11
9、デバイス119A-119C、輸送装置107、及び/又はデバイス107A-10
7Cから受信することができる。
【0044】
図1Aに示される特定の構成は単なる例である。例えば、
図1AはFOシステム113
に接続されたFC認証システム123を示すが、全ての実施形態がこの特定の構成を必要
とするわけではない。実際、いくつかの実施形態では、システム100内のシステムがイ
ンターネット、イントラネット、WAN(ワイドエリアネットワーク)、MAN(メトロポ
リタンエリアネットワーク)、IEEE 802.11a/b/g/n規格に準拠する無
線ネットワーク、専用線などを含む1つまたは複数の公衆またはプライベートネットワー
クを介して互いに接続され得る。いくつかの実施形態では、システム100内のシステム
の1つ以上がデータセンター、サーバファームなどに実装された1つ以上の仮想サーバと
して実装されてもよい。
【0045】
図2は、フルフィルメントセンタ200を示す。フルフィルメントセンタ200は、注
文時に顧客に出荷するためのアイテムを格納する物理的な場所の実例である。フルフィル
メントセンタ(FC)200は多数のゾーンに分割することができ、その各々を
図2に示
す。これらの「ゾーン」はいくつかの実施形態ではアイテムを受け取り、アイテムを保管
し、アイテムを取り出し、アイテムを出荷する処理の様々な段階の間の仮想分割と考える
ことができ、したがって、「ゾーン」は
図2に示されているが、ゾーンの他の分割も可能
であり、いくつかの実施形態では
図2のゾーンを省略、複製、または修正することができ
る。
【0046】
インバウンドゾーン203は、
図1Aの装置100を使用して製品を販売しようとする
売り手からアイテムを受け取るFC 200の領域を表す。例えば、売り手は、台車20
1を使用してアイテム202A及び202Bを配送することができる。アイテム202A
はそれ自体の出荷パレットを占有するのに十分な大きさの単一のアイテムを表すことがで
き、アイテム202Bは、空間を節約するために同じパレット上に一緒に積み重ねられた
1組のアイテムを表すことができる。
【0047】
作業員はインバウンドゾーン203でアイテムを受け取り、コンピュータシステム(図
示せず)を使用して、アイテムの破損および正当性を任意選択で検査することができる。
例えば、作業員は、コンピュータシステムを使用して、アイテム202Aおよび202B
の数量をアイテムの注文数量と比較することができる。数量が合致しない場合、その作業
員は、アイテム202Aまたは202Bのうちの1つまたは複数を拒否することができる
。数量が一致すれば、作業員はそれらのアイテムを緩衝地帯205まで(例えば、1ドル
、ハンドトラック、フォークリフト、手動で)移動させることができる。緩衝ゾーン20
5は例えば、予測される需要を満たすのに十分な量のアイテムがピッキングゾーンにある
ため、ピッキングゾーンで現在必要とされていないアイテムのための一時保管領域であっ
てもよい。いくつかの実施形態では、フォークリフト206が緩衝ゾーン205の周り、
および入りゾーン203と落下ゾーン207との間でアイテムを移動させるように動作す
る。ピッキングゾーンにアイテム202Aまたは202Bが必要な場合(例えば、予想さ
れる需要のため)、フォークリフトは、アイテム202Aまたは202Bを落下ゾーン2
07に移動させることができる。
【0048】
ドロップゾーン207は、アイテムがピッキングゾーン209に移動される前にそれら
を保管するFC 200の領域であってもよい。ピッキングタスクに割り当てられた作業
員(「ピッカー」)はピッキングゾーン内のアイテム202Aおよび202Bに接近し、
ピッキングゾーンのバーコードをスキャンし、モバイルデバイス(例えば、デバイス11
9B)を使用してアイテム202Aおよび202Bに関連するバーコードをスキャンする
ことができる。次いで、ピッカーはアイテムをピッキングゾーン209まで(例えば、そ
れをカート上に置くか、またはそれを運ぶことによって)取り込むことができる。
【0049】
ピッキングゾーン209は、アイテム208が保管ユニット210に保管されるFC
200の領域であってもよい。いくつかの実施形態では、貯蔵ユニット210が物理的な
棚、本棚、箱、運搬箱、冷蔵庫、冷凍庫、冷蔵庫などのうちの1つまたは複数を含むこと
ができる。いくつかの実施形態では、ピッキングゾーン209が複数のフロアに編成され
てもよい。いくつかの実施形態では、作業員または機械が例えば、フォークリフト、エレ
ベータ、コンベアベルト、カート、ハンドトラック、台車、自動ロボットもしくはデバイ
ス、または手動を含む多数の方法で、ピッキングゾーン209内にアイテムを移動させる
ことができる。例えば、ピッカーは、アイテム202Aおよび202Bを降下ゾーン20
7の手押し車または台車に載せ、アイテム202Aおよび202Bをピッキングゾーン2
09まで歩くことができる。
【0050】
ピッカーは、保管ユニット210上の特定の空間のようなピッキングゾーン209内の
特定のスポットにアイテムを配置する(又は「収納する」)命令を受け取ることができる
。例えば、ピッカーはモバイルデバイス(例えば、デバイス119B)を使用してアイテ
ム202Aを走査することができる。デバイスは例えば、通路、棚、及び位置を示す装置
を使用して、ピッカーがアイテム202Aを収納すべき場所を示すことができる。次に、
デバイスはアイテム202Aをその位置に格納する前に、その位置でバーコードを走査す
るようにピッカーを促すことができる。デバイスは(例えば、ワイヤレスネットワークを
介して)
図1AのWMS 119のようなコンピュータシステムにデータを送信し、アイ
テム202Aがデバイス119Bを使用してユーザによってその位置に格納されたことを
示すことができる。
【0051】
ユーザが注文を置くと、ピッカーは、保管ユニット210から1つまたは複数のアイテ
ム208を取り出すための命令をデバイス119B上で受け取ることができる。ピッカー
はアイテム208を取り出し、アイテム208上のバーコードを走査し、それを搬送メカ
ニズム214上に置くことができる。搬送機構214はスライドとして表されているが、
いくつかの実施形態では搬送機構がコンベヤーベルト、エレベータ、カート、フォークリ
フト、ハンドトラック、台車、カートなどのうちの1つまたは複数として実施することが
できる。次いで、アイテム208は、充填領域211に到達することができる。
【0052】
パッキングゾーン211は、アイテムがピッキングゾーン209から受け取られ、最終
的に顧客に出荷するためにボックスまたはバッグにパッキングされる、FC 200の領
域であってもよい。パッキングゾーン211において、受信アイテム(「リビン(reb
in)作業員」)に割り当てられた作業員はピッキングゾーン209からアイテム208
を受信し、それがどの注文に対応するかを決定する。例えば、リビン(rebin)作業員
はアイテム208上のバーコードを走査するために、コンピュータ119Cなどのデバイ
スを使用することができる。コンピュータ119Cはどの注文アイテム208が関連付け
られているかを視覚的に示すことができる。これは例えば、注文に対応する壁面216上
の空間または「セル」を含むことができる。注文が完了すると(例えば、セルが注文のた
めのすべてのアイテムを含むため)、リビン(rebin)作業員は、注文が完了したこと
をパッキング作業員(または「パッカー」)に示すことができる。梱包業者はセルからア
イテムを回収し、輸送のために箱または袋に入れることができる。その後、パッカーは例
えば、フォークリフト、カート、ドリー、ハンドトラック、コンベヤーベルトを介して、
又は他の方法で、箱又はバッグをハブゾーン213に送ることができる。
【0053】
ハブゾーン213は、パッキングゾーン211から全てのボックスまたはバッグ(「荷
物」)を受け取るFC 200の領域であってもよい。ハブゾーン213内の作業員およ
び/またはマシンは荷物218を検索し、それぞれの荷物が行こうとする配送領域の一部
を決定し、荷物を適切なキャンプゾーン215にルーティングすることができる。例えば
、配送領域が2つのより小さいサブ領域を有する場合、荷物は2つのキャンプゾーン21
5のうちの1つに進む。いくつかの実施形態では、作業員またはマシンが(例えば、デバ
イス119A~119Cのうちの1つを使用して)荷物を走査して、その最終的な宛先を
決定することができる。荷物をキャンプゾーン215にルーティングすることは、例えば
、荷物が向けられている地理的エリアの一部を(例えば、郵便番号に基づいて)決定する
ことと、地理的エリアの一部に関連付けられたキャンプゾーン215を決定することとを
含むことができる。
【0054】
キャンプゾーン215はいくつかの実施形態では1つまたは複数の建物、1つまたは複
数の物理的な空間、または1つまたは複数のエリアを備えることができ、荷物は、ルート
および/またはサブルートに分類するためにハブゾーン213から受け取られる。いくつ
かの実施形態ではキャンプゾーン215がFC 200から物理的に分離されているが、
他の実施形態ではキャンプゾーン215がFC 200の一部を形成することができる。
【0055】
キャンプゾーン215内の作業員および/またはマシンは例えば、目的地と現存するル
ートおよび/またはサブルートとの照合、ルートおよび/またはサブルートごとの作業負
荷の算出、時刻、出荷方法、荷物220を出荷する費用、荷物220内のアイテムに関連
付けられたPDDなどに基づいて、荷物220がどのルートおよび/またはサブルートに
関連付けられるべきかを決定することができる。いくつかの実施形態では、作業員または
マシンが(例えば、デバイス119A~119Cのうちの1つを使用して)荷物を走査し
て、その最終的な宛先を決定することができる。荷物220が特定のルートおよび/また
はサブルートに割り当てられると、作業員および/またはマシンは、出荷される荷物22
0を移動させることができる。例示的な
図2において、キャンプゾーン215は、トラッ
ク222、かご226、および配送作業員224Aおよび224Bを含む。いくつかの実
施形態では、トラック222が配送作業員224Aによって駆動されてもよく、配送作業
員224AはFC 200の荷物を配信する常勤の従業員であり、トラック222はFC
200を所有し、リースし、または運営する同じ企業によって所有され、リースされ、ま
たは運営される。いくつかの実施形態では、自動車226が配送作業員224Bによって
駆動されてもよく、ここで、配送作業員224Bは必要に応じて(例えば、季節的に)送
達する「屈曲」または時折の作業員である。自動車226は、配送作業員224Bによっ
て所有され、リースされ、または操作され得る。
【0056】
本開示の一態様によれば、在庫を管理するためのコンピュータ実装システムは、命令を
記憶する1つまたは複数のメモリデバイスと、動作を実施するための命令を実行するよう
に構成されている1つまたは複数のプロセッサとを含むことができる。いくつかの実施形
態において、開示された機能およびシステムは、FOシステム113またはWMS119
のうちの1つまたは複数の一部として実装され得る。好ましい実施形態は、開示された機
能およびシステムを倉庫管理システム119上で実装することを含むが、当業者は、他の
実施態様が可能であることを理解するであろう。
【0057】
倉庫管理システム119は、配送作業員224Aおよび224Bに、顧客からの返品ア
イテムをピックアップし、顧客が返品理由とともにオンラインで返品を要求するときに返
品センタ内に返品アイテムを配置することを求める要求を送信することができる。返品理
由は、限定ではないが、アイテムが破損している、アイテムサイズが違うかまたは間違っ
た商品が出荷されている、アイテムの購入後に顧客の気が変わった、製品がウェブサイト
またはカタログの説明と一致しなかった、顧客が間違った製品またはアイテムを注文した
、量が注文よりも多い、顧客が他の場所でより良い製品価格を見つけた、アイテムの配送
が遅い、製品が不要になった、製品が顧客の期待に応えなかったなどを含む場合がある。
返品アイテムが再販のために良好な状態にある場合、倉庫管理システム119は、再販の
ために返品センタからフルフィルメントに返品アイテムを転送することができる。
【0058】
本開示の実施形態は、識別子をキャプチャするために一次元バーコードをスキャンする
ことに関するが、当業者には、他のデータキャプチャ実施態様(例えば、QRコード(登録商標)、RFIDタグ、NFC通信などを使用する)が可能であることが理解されよう。
【0059】
図3は、少なくとも1つの返品アイテムを返品センタからフルフィルメントセンタ20
0に転送するための識別子を生成するためのプロセス300の例示的なフローチャートで
ある。
図3は、返品センタおよび倉庫管理システム119に関連付けられているモバイル
デバイスに関して説明されているが、当業者には、他の構成が可能であることが認識され
よう。例えば、返品センタに関連付けられているモバイルデバイスは、返品センタシステ
ム、または以下に説明するステップを処理することができる他の任意のコンピュータ実装
デバイスであり得る。
【0060】
ステップ301において、返品センタに関連付けられているモバイルデバイスは、返品
識別子を求める要求および返品アイテム識別子を倉庫管理システム119に送信すること
ができる。例えば、返品センタに関連付けられているモバイルデバイスに関連付けられて
いる作業員は、返品アイテム識別子に関連付けられている返品アイテムに添付されている
バーコードをスキャンすることができ、モバイルデバイスは、返品識別子を求める要求と
ともに、返品アイテム識別子を倉庫管理システム119に送信することができる。
【0061】
ステップ302において、倉庫管理システム119は、ステップ301において送られ
た、送信されている返品アイテム識別子、および、返品識別子を求める要求を受信するこ
とができる。要求された識別子は、バーコードの形式で印刷され、返品アイテム識別子に
関連付けられている返品アイテムを保管するトートに添付され得るが、当業者には、識別
子が他の形式であり得ることが認識されよう。
【0062】
ステップ303において、倉庫管理システム119は、受信されている返品アイテム識
別子に関連付けられている返品アイテムを収納するためのフルフィルメントセンタ内のゾ
ーンを予測することができる。例として、倉庫管理システム119は、FOシステム11
3に、FOシステム113に返品アイテム識別子を送信することによって、受信されてい
る返品アイテム識別子に関連付けられている返品アイテムを保管するフルフィルメントセ
ンタを提示するように要求することによって、標的フルフィルメントセンタを決定するこ
とができる。これは、FOシステム113が、
図1Aに関して上で論じたように、特定の
アイテムが保持または保管されている場所を説明する情報を記憶することができるためで
ある。FOシステム113は、返品アイテムと同一のアイテムを保管するフルフィルメン
トセンタを見つけ、倉庫管理システム119にフルフィルメントセンタを提示することが
できる。決定されたフルフィルメントセンタに基づいて、倉庫管理システム119は、返
品アイテム識別子に関連付けられている返品アイテムを収納するための、決定されている
フルフィルメントセンタ内のゾーンを予測することができる。倉庫管理システム119は
また予測ゾーンにおける収納容量を予測することもできる。例として、倉庫管理システム
119は、返品アイテムに関連付けられている返品アイテム識別子に関連付けられている
1つまたは複数のパラメータに基づいて、返品アイテムを収納するためのゾーンを予測す
ることができる。例として、倉庫管理システム119は、返品アイテムに関連付けられて
いる返品アイテム識別子に関連付けられている1つまたは複数のパラメータを集約し重み
付けするアルゴリズムに基づいて、返品アイテムを収納するためのゾーンを予測すること
ができる。返品アイテム識別子に関連付けられている1つまたは複数のパラメータは、返
品アイテム識別子の優先度レベル、返品アイテム識別子に関連付けられている返品アイテ
ムの寸法、返品アイテム識別子に関連付けられている返品アイテムの体積、返品アイテム
識別子に関連付けられている返品アイテムの重量、返品アイテム識別子に関連付けられて
いる返品アイテムを保管する必要がある温度、返品アイテム識別子に関連付けられている
返品アイテム等級、または返品アイテム識別子に関連付けられている返品アイテムの有効
期限のうちの少なくとも1つを含んでもよい。これらのパラメータのうちの1つまたは複
数を使用して、返品アイテムを収納するためのゾーンを予測することができる。例として
、第1の返品アイテム等級および100,000 cm
3を超える体積を有するすべての
返品アイテム識別子を、収納のために特定のゾーンに向けることができる。
【0063】
ステップ305において、倉庫管理システム119は、受信されている返品アイテム識
別子の返品識別子を生成することができる。返品アイテムが予測フルフィルメントセンタ
に転送されると、返品識別子は、予測フルフィルメントセンタ内の返品アイテムを識別す
ることができる。例えば、倉庫管理システム119は、フルフィルメントセンタ200で
受け取られたトートに含まれる返品アイテム、および、返品アイテムに関連付けられる詳
細を、フルフィルメントセンタ200内の在庫を記憶するデータベースに記憶することが
できる。返品識別子は、ステップ303から、返品センタから予測フルフィルメントセン
タへの転送のために生成されている番号を表すことができる。返品識別子は、返品識別子
に関連付けられている複数の返品アイテムを含むステートメントをさらに表すことができ
る。返品識別子は、最小在庫管理単位として提示され得る少なくとも1つの返品アイテム
識別子を含むことができる。返品識別子は、新しい入来アイテムに関連付けられている運
送状番号、予約番号、または購入番号に置き換えてもよい。返品識別子は、返品識別子に
関連付けられている返品アイテムが、フルフィルメントセンタ200において新しいアイ
テムを降ろす/受け取るためのプロセスを経ることなく、予測フルフィルメントセンタに
よって受け取られることを可能にすることができる。
【0064】
ステップ306において、倉庫管理システム119は、予測フルフィルメントセンタ内
の予測ゾーンに収納するための返品アイテムを含むトートに関連付けられているトート識
別子を生成することができる。倉庫管理システム119は、FOシステム113に、予測
フルフィルメントセンタに関連付けられているトート識別子を提供するように要求して、
予測フルフィルメントセンタに関連付けられている作業員が、トートを受け取るとすぐに
予測ゾーンにあるトートに返品アイテムを収納することができるようにすることができる
。
【0065】
ステップ307において、倉庫管理システム119は、生成されている返品識別子およ
び少なくとも1つの返品アイテムを含むトートに関連付けられている、生成されているト
ート識別子に返品アイテム識別子を割り当て、生成されているトート識別子に予測ゾーン
を割り当て、決定されているフルフィルメントセンタおよび生成されているトート識別子
を、生成されている返品識別子に割り当てるように、データベースを修正することができ
る。例えば、記憶されている返品識別子は、返品アイテム識別子と、返品アイテム識別子
および予測ゾーンをさらに含む、記憶されているトート識別子と、決定されているフルフ
ィルメントセンタとを含むことができる。
【0066】
ステップ308において、倉庫管理システム119は、生成されている返品識別子およ
び生成されているトート識別子を、返品センタに関連付けられているモバイルデバイスに
送信することができる。例えば、倉庫管理システム119は、ステップ305からの生成
されている返品識別子およびステップ306からの生成されているトート識別子を提供す
るユーザインターフェースを送信することができる。別の例では、倉庫管理システム11
9は、返品センタに関連付けられているモバイルデバイスに近いプリンタに、生成されて
いる返品識別子およびトート識別子を印刷することを求める要求を送信することができる
。モバイルデバイスに関連付けられている作業員は、印刷された識別子を返品アイテムを
含むトートに添付することができる。
【0067】
ステップ309において、返品センタに関連付けられているモバイルデバイスは、ステ
ップ308において送られた、送信されている返品識別子および送信されているトート識
別子を受信することができる。モバイルデバイスは、受信されている返品識別子および受
信されているトート識別子を印刷し、印刷された識別子を、返品アイテムを含むトートに
添付することができる。例えば、モバイルデバイスは、識別子を印刷するためのボタンと
ともに、送信されている返品識別子および送信されているトート識別子のユーザインター
フェースを提示することができる。
【0068】
同一の返品識別子およびトート識別子を有する返品アイテムは、返品センタから予測フ
ルフィルメントセンタに転送するために、同じトート内に保管することができる。返品識
別子およびトート識別子は、新しい返品アイテム識別子が同一の返品識別子およびトート
識別子を生成したときに更新することができる。新しい返品識別子および新しいトート識
別子を生成するのではなく、返品識別子およびトート識別子を更新することにより、倉庫
管理システム119は、生成されているすべての識別子を追跡するために必要なストレー
ジを少なくすることができ、したがって、ストレージなどのリソースを節約することによ
って技術を改善することができる。返品識別子およびトート識別子が更新されると、更新
された識別子は返品センタに関連付けられているモバイルデバイスに送信することができ
、モバイルデバイスに関連付けられている作業員は、更新された識別子を印刷して返品ア
イテムを含むトートに添付することができる。倉庫管理システム119は、同一の返品ア
イテム識別子を有するアイテムに対して同一のトート識別子を生成しなくてもよい。
【0069】
図4は、転送されている返品アイテムをフルフィルメントセンタ200において受け取
るためのプロセス400の例示的なフローチャートである。
図4は、モバイルデバイス1
19Bおよび倉庫管理システム119に関して説明されているが、当業者には、他の構成
が可能であることが認識されよう。
【0070】
ステップ401において、モバイルデバイス119Bは、ワークステーション識別子を
倉庫管理システム119に送信することができる。例えば、モバイルデバイス119Bに
関連付けられている作業員は、ワークステーションに添付されているバーコードの形態の
ワークステーション識別子をスキャンすることができ、モバイルデバイス119Bは、ワ
ークステーション識別子を倉庫管理システム119に自動的に送信することができる。ワ
ークステーション識別子を要求するための例示的なユーザインターフェースが
図5Aに示
され、より詳細に説明される。
【0071】
ステップ402において、倉庫管理システム119は、ステップ401において送られ
ているワークステーション識別子を受信することができる。受信されるワークステーショ
ン識別子は、例えば、モバイルデバイス119Bに関連付けられている作業員が、返品セ
ンタから転送されている返品アイテムを受信/アンロードするためのワークステーション
の割り当てを検証することを所望していることを示し得る。
【0072】
ステップ403において、倉庫管理システム119は、記憶されているワークステーシ
ョン識別子を検索することができる。ワークステーション識別子は、フルフィルメントセ
ンタ200に関連付けられているモバイルデバイスに割り当てられるときに記憶される。
【0073】
ステップ404において、倉庫管理システム119は、受信されているワークステーシ
ョン識別子が、ステップ403からの検索されているワークステーション識別子のうちの
1つと一致するか否かを決定することができる。受信されているワークステーション識別
子が、検索されているワークステーション識別子のうちの1つと一致する場合、受信され
ているワークステーション識別子に関連付けられているワークステーションは、モバイル
デバイス119Bに割り当てられなくてもよい。倉庫管理システム119は、ワークステ
ーションがすでに割り当てられていることを示すメッセージをモバイルデバイス119B
に送信し、受信されているワークステーション識別子が検索されているワークステーショ
ン識別子のうちの1つと一致する場合、システムがモバイルデバイス119Bへの割り当
てをオーバーライドすべきか否かを尋ねることができる。モバイルデバイス119Bがワ
ークステーション割り当てをオーバーライドするための入力を提供した場合、倉庫管理シ
ステム119は、受信されているワークステーション識別子が一致しない場合に関する、
以下に説明するステップを処理することができる。ワークステーションの割り当てを表示
し、割り当てのオーバーライドを要求するための例示的なユーザインターフェースが
図5
Gに示され、より詳細に説明される。受信されているワークステーション識別子が、検索
されているワークステーション識別子のうちの1つと一致しない場合、またはモバイルデ
バイス119Bがワークステーションの割り当てをオーバーライドした場合、倉庫管理シ
ステム119は、ステップ405において受信されているワークステーション識別子を記
憶し、ステップ406において返品アイテム識別子およびトート識別子を求める要求をモ
バイルデバイス119Bに送信することができる。
【0074】
ステップ407において、モバイルデバイス119Bは、ステップ406において送ら
れている、返品識別子およびトート識別子を求める要求を受信することができる。例えば
、モバイルデバイス119Bは、送信されている要求のユーザインターフェースを提示す
ることができる。例示的なインターフェースは、
図5Bおよび
図5Cに関して以下で説明
される。
【0075】
ステップ408において、モバイルデバイス119Bは、返品識別子およびトート識別
子を倉庫管理システム119に送信することができる。
図3に関して上で論じたように、
返品識別子およびトート識別子は、1つまたは複数の返品アイテムに関連付けられる情報
を提供する。
【0076】
ステップ409において、倉庫管理システム119は、ステップ408において送られ
た、送信されている返品識別子および送信されているトート識別子を受信することができ
る。受信されている返品識別子および受信されているトート識別子は、例えば、ステップ
305からの生成されている返品識別子およびステップ306からの生成されているトー
ト識別子を参照することができる。
【0077】
ステップ410において、倉庫管理システム119は、
図3に関して上述したデータベ
ースから、受信されている返品識別子に割り当てられているフルフィルメントセンタ、お
よび、受信されているトート識別子に割り当てられている予測ゾーンを検索し、両方を第
2のモバイルの位置と比較することができる。例えば、倉庫管理システム119は、検索
されているフルフィルメントセンタをモバイルデバイス119Bの位置または受信されて
いるワークステーション識別子と比較して、トートが正しいフルフィルメントセンタに転
送されたか否かを決定することができる。さらなる例として、倉庫管理システム119は
、検索されている予測ゾーンが、モバイルデバイス119Bの位置または受信されている
ワークステーション識別子によって決定されているフルフィルメントセンタに対応するか
否かを決定することができる。
【0078】
ステップ411において、倉庫管理システム119は、比較に基づいて、受信されてい
るトート識別子に関連付けられているトートに返品アイテムを収納することを求める要求
をモバイルデバイス119Bに送信することができる。例えば、倉庫管理システム119
は、モバイルデバイス119Bに、
図3のステップ306から生成されたときにトート識
別子に含まれている返品アイテムを収納するための予測ゾーンとともに、トートに含まれ
る返品アイテムを収納することを要求するユーザインターフェースを送信することができ
る。
【0079】
ステップ412において、モバイルデバイス119Bは、ステップ412において送ら
れている、返品アイテムを収納することを求める要求を受信することができる。例えば、
モバイルデバイス119Bは、予測ゾーンにおいてトートに含まれる返品アイテムを収納
することを要求するメッセージを表示することができる。
【0080】
ステップ413において、倉庫管理システム119は、受信されているトート識別子に
割り当てられている返品アイテム識別子を、受信されているトート識別子に割り当てられ
ている予測ゾーンに割り当てるように、データベースを修正することができる。返品アイ
テム識別子を予測ゾーンに記憶することにより、倉庫管理システム119は、記憶されて
いる返品アイテム識別子に関連付けられている返品アイテムをフルフィルメントセンタ2
00内の在庫として利用し、顧客が返品アイテムを購入することを可能にすることができ
る。
【0081】
ステップ414において、モバイルデバイス119Bは、収納タスクを処理することが
できる。例えば、モバイルデバイス119Bに関連付けられている作業員は、フルフィル
メントセンタ200内の予測ゾーンに返品アイテムを収納することができる。収納が完了
すると、モバイルデバイス119Bは、倉庫管理システム119に収納が完了したことを
確認応答するようにデータベースを修正させるために、倉庫管理システム119と通信す
ることができる。収納処理中、収納エラーが発生する場合がある。収納エラーは、超過ま
たは不足の少なくとも1つを含み得る。少なくとも1つの製品の物理量が少なくとも1つ
の製品の予測される量よりも少ない場合、収納エラーは超過を含む可能性がある。少なく
とも1つの製品の物理量が少なくとも1つの製品の予測される量よりも大きい場合、収納
エラーは不足を含む可能性がある。収納エラーが発生した場合、倉庫管理システム119
は、返品センタに関連付けられているモバイルデバイス119Bと通信して、モバイルデ
バイス119Bに関連付けられている作業員によって準備されているトートに返品アイテ
ムを収納している間に問題が発生したことをモバイルデバイス119Bに通知することが
できる。
【0082】
図5Aは、ワークステーションに添付されているバーコードの形態のワークステーショ
ン識別子を要求するためのモバイルデバイス119Bの例示的なユーザインターフェース
500を示す。例えば、モバイルデバイス119Bに関連付けられている作業員は、モバ
イルデバイス119Bを使用してバーコードをスキャンすることができ、モバイルデバイ
スは、ワークステーション識別子を倉庫管理システム119に送信することができる。送
信されているワークステーション識別子は、
図4のステップ402に関して上で論じたよ
うに、倉庫管理システム119によって受信することができる。いくつかの実施形態にお
いて、倉庫管理システム119がワークステーション識別子に関連付けられているワーク
ステーションをモバイルデバイス119Bに割り当てると、モバイルデバイス119Bに
示される次のインターフェースは、
図5Bに示されるインターフェースなどの別のインタ
ーフェースを含むことができる。
【0083】
図5Bは、トートに添付されているバーコード(RTOバーコード)の形態の返品識別
子を要求するためのモバイルデバイス119Bの例示的なユーザインターフェース501
を示す。例えば、モバイルデバイス119Bに関連付けられている作業員は、モバイルデ
バイス119Bを使用してRTOバーコードをスキャンすることができ、モバイルデバイ
スは、返品識別子を倉庫管理システム119に送信することができる。送信されている返
品識別子は、
図4のステップ409に関して上で論じたように、倉庫管理システム119
によって受信することができる。いくつかの実施形態において、倉庫管理システム119
が、受信されている返品識別子に関連付けられているトートが正しいフルフィルメントセ
ンタに転送されたと決定すると、モバイルデバイス119Bに示される次のインターフェ
ースは、
図5Cに示されるインターフェースなどの別のインターフェースを含むことがで
きる。
【0084】
図5Cは、トートに添付されているバーコードの形態のトート識別子を要求するための
モバイルデバイス119Bの例示的なユーザインターフェース502を示す。例えば、モ
バイルデバイス119Bに関連付けられている作業員は、モバイルデバイス119Bを使
用してトートバーコードをスキャンすることができ、モバイルデバイスは、トート識別子
を倉庫管理システム119に送信することができる。送信されている返品識別子は、
図4
のステップ409に関して上で論じたように、倉庫管理システム119によって受信する
ことができる。いくつかの実施形態において、倉庫管理システム119が、
図4のステッ
プ411に関して上で論じたように、受信されているトート識別子に関連付けられている
トートが受信されている返品識別子に対応すると決定すると、モバイルデバイス119B
に示される次のインターフェースは、
図5Eに示されるインターフェースなどの別のイン
ターフェースを含むことができる。例示的なユーザインターフェース502はまた、ボタ
ン503を含むこともできる。ボタン503は、モバイルデバイス119Bに関連付けら
れている作業員によって押されると、返品識別子に関連付けられている返品アイテムに関
連付けられている情報を表示することができる。例示的なインターフェース
図5Dは、ボ
タン503が押されたときにモバイルデバイス119Bに表示される情報を示すことがで
きる。
【0085】
図5Dは、トートに添付されている返品識別子に関連付けられている返品アイテムに関
連付けられている情報を表示するためのモバイルデバイス119Bの例示的なユーザイン
ターフェース504を示す。情報は、限定ではないが、返品アイテムの画像、製品名、お
よび最小在庫管理単位の形態の返品識別子を含んでもよい。情報は、意図しない返品アイ
テムがトートに入っていることを、モバイルデバイス119Bに関連付けられるユーザ作
業に提示することができる。次に、作業員は、意図しない返品アイテムがトートに入れら
れたというメッセージとともに、返品アイテム識別子を倉庫管理システム119に送信す
ることができる。メッセージおよび送信されている返品アイテム識別子を受信すると、倉
庫管理システム119は、意図しないアイテムがトートに入れられ、フルフィルメントセ
ンタ200に転送されたというメッセージを、返品センタ内のトートに返品アイテムを入
れたモバイルデバイスに送信することができる。
【0086】
図5Eは、少なくとも1つの返品アイテムを含むトートを返品センタからフルフィルメ
ントセンタに転送するための完了メッセージを表示するためのモバイルデバイス119B
の例示的なユーザインターフェース505を示す。完了メッセージとともに、倉庫管理シ
ステム119は、フルフィルメントセンタ内の在庫を記憶するデータベース内に、トート
識別子に含まれる少なくとも1つの返品アイテムを記憶することができる。
【0087】
図5Fは、返品アイテムを受け取るためのプロセスをキャンセルするためのモバイルデ
バイス119Bの例示的なユーザインターフェース506を示す。ユーザインターフェー
ス506は、ボタン507を含むことができ、ボタン507は、ボタン507が押された
ときにポップアップウィンドウ508を生成することができる。ポップアップウィンドウ
508は、受け取りタスクを中止するため、またはキャンセルプロセスを中止するための
選択可能な要素を含むことができる。
【0088】
図5Gは、ワークステーションがすでに別のモバイルデバイスに割り当てられていると
きにメッセージを表示するためのモバイルデバイス119Bの例示的なユーザインターフ
ェース509を示す。モバイルデバイス119Bが
図5Aまたはステップ402に関して
上で論じたようにワークステーション識別子を送信すると、倉庫管理システム119は、
受信されているワークステーションが(別のモバイルデバイスにすでに割り当てられてい
るワークステーションに関連付けられている)記憶されているワークステーション識別子
のうちの1つと一致するか否かを決定することができる。受信されているワークステーシ
ョン識別子に関連付けられているワークステーションがすでに別のモバイルデバイスに割
り当てられている場合、倉庫管理システム119は、ワークステーションをモバイルデバ
イス119Bに割り当てるまたは割り当てないためのモバイルデバイス119Bからの入
力を要求するためのユーザインターフェース509を送信することができる。
【0089】
図5Hは、モバイルデバイス119Bが意図しない返品識別子を倉庫管理システム11
9に送信したときに、送信されている返品識別子をキャンセルするためのモバイルデバイ
ス119Bの例示的なユーザインターフェース510を示す。ユーザインターフェース5
10は、ボタン511を含むことができ、ボタン511は、押されると、送信されている
返品識別子をキャンセルし、したがって、モバイルデバイス119Bが異なる返品識別子
を送信することを可能にする。
【0090】
図6は、アイテムを返品することを求める要求を処理するためのプロセス600の例示
的なフローチャートである。
【0091】
ステップ601において、顧客に関連付けられているユーザデバイスは、顧客が購入し
たアイテムの返品要求を、返品理由とともに、外部フロントエンドシステム103を介し
て倉庫管理システム119に送信する。返品理由は、限定ではないが、アイテムが破損し
ている、アイテムサイズが違うかまたは間違った商品が出荷されている、アイテムの購入
後に顧客の気が変わった、製品がウェブサイトまたはカタログの説明と一致しなかった、
顧客が間違った製品またはアイテムを注文した、量が注文よりも多い、顧客が他の場所で
より良い製品価格を見つけた、アイテムの配送が遅い、製品が不要になった、製品が顧客
の期待に応えなかったなどを含む場合がある。
【0092】
ステップ602において、倉庫管理システム119は、ピックアップ要求を配送作業員
224Aおよび224Bに送信することができる。配送作業員は、顧客から返品アイテム
をピックアップし、返品センタに輸送することができる。
【0093】
ステップ603において、倉庫管理システム119は、受信されている返品理由に基づ
いて、再販のためにフルフィルメントセンタに転送するための返品アイテムに添付される
返品アイテム識別子を生成することができる。例えば、返品アイテムに関連する返品理由
が、返品アイテムが販売のために良好な状態にあり、返品アイテムに一切損傷がないこと
を示す場合、倉庫管理システム119は、再販のためにフルフィルメントセンタに転送す
るために返品アイテムを分類することができる。ここで、返品センタからフルフィルメン
トセンタに返品アイテムを転送するプロセスは、
図3および
図4に関して上記で説明され
ており、返品アイテムに添付される返品アイテム識別子を生成する。
【0094】
ステップ604において、倉庫管理システム119は、生成されている返品アイテム識
別子を、返品センタに関連付けられているモバイルデバイスに送信することができる。例
えば、倉庫管理システム119は、生成されている返品アイテム識別子を提供するユーザ
インターフェースを送信することができる。別の例では、倉庫管理システム119は、返
品センタに関連付けられているモバイルデバイスに近いプリンタに、生成されている返品
アイテム識別子を印刷することを求める要求を送信することができる。モバイルデバイス
に関連付けられている作業員は、印刷された返品アイテム識別子を返品アイテムに添付す
ることができる。
【0095】
本開示はその特定の実施形態を参照して示され、説明されてきたが、本開示は修正なし
に、他の環境において実施することができることが理解されるのであろう。前述の説明は
、例示の目的で提示されている。これは、網羅的ではなく、開示された正確な形態または
実施形態に限定されない。当業者には、開示された実施形態の明細書および実施を考慮す
ることによって、修正および適合が明らかになるのであろう。さらに、開示された実施形
態の態様はメモリに記憶されるものとして記載されているが、当業者はこれらの態様が二
次記憶デバイス、例えば、ハードディスクもしくはCD ROM、または他の形態のRA
MもしくはROM、USB媒体、DVD、ブルーレイ、または他の光学駆動媒体などの他
のタイプのコンピュータ可読媒体に記憶されてもよいことを理解するのであろう。
【0096】
記載された説明および開示された方法に基づくコンピュータプログラムは、熟練した開
発者の技術の範囲内である。様々なプログラムまたはプログラムモジュールは当業者に知
られている技法のいずれかを使用して作成することができ、または既存のソフトウェアに
関連して設計することができる。例えば、プログラム・セクションまたはプログラムモジ
ュールは、.Net Framework、.Net Compact Framewo
rk(およびVisual Basic、C などの関連言語)、Java、C++、O
bjective-C、HTML、HTML/AJAXの組み合わせ、XML、もしくは
Javaアプレットを含むHTMLの中で、またはその手段によって設計することができ
る。
【0097】
1つまたは複数のメモリデバイスは、開示された実施形態の1つまたは複数の特徴を実
施するために使用されるデータおよび命令を記憶することができる。例えば、メモリは、
プロセッサによって実行されるコンピュータプログラム、命令セット、コード、またはデ
ータを記憶した、有形非一時的コンピュータ可読媒体を表すことができる。メモリは、例
えば、取り外し可能メモリチップ(例えば、EPROM、RAM、ROM、DRAM、E
EPROM、フラッシュメモリデバイス、または他の揮発性もしくは不揮発性メモリデバ
イス)、または命令およびデータがプロセッサによってアクセスされることを可能にする
他の取り外し可能記憶ユニットを含んでもよい。
【0098】
1つまたは複数のメモリデバイスはまた、プロセッサによって実行されると、本明細書
に開示される機能と一致する動作を実施する命令も含むことができる。開示された実施形
態と一致するデバイスは、専用のタスクを実施するように構成されている別個のプログラ
ムまたはコンピュータに限定されない。例えば、メモリは、開示された実施形態の1つま
たは複数の機能を実施するための1つまたは複数のプログラムを含むことができる。
【0099】
1つまたは複数のプロセッサは、Intel(商標)によって製造されるPentiu
m(商標)もしくはXeon(商標)ファミリ、AMD(商標)によって製造されるTu
rion(商標)ファミリ、Apple(商標)によって製造される「Ax」もしくは「
Sx」ファミリのマイクロプロセッサ、または、Sun Microsystemsによ
って製造される様々なプロセッサのいずれかなどの1つまたは複数の既知の処理デバイス
を含んでもよい。開示された実施形態は、任意のタイプのプロセッサ(複数可)に限定さ
れない。
【0100】
さらに、例示的な実施形態が本明細書で説明されてきたが、本開示に基づいて当業者に
よって理解されるように、同等の要素、修正、省略、組み合わせ(例えば、様々な実施形
態にわたる態様の)、適応、および/または変更を有する任意のおよびすべての実施形態
の範囲が可能である。クレームの限定はクレームに使用されている文言に広く基づいて解
釈されるものとし、本明細書に記載されている例に限定されるものではなく、または出願
手続中に解釈されるものとする。実施例は、非排他的であると解釈されるべきである。さ
らに、開示された方法のステップは、ステップを並べ替えること、および/またはステッ
プを挿入もしくは削除することを含む、任意の方法で修正されてもよい。したがって、本
明細書および実施例は単に例示的なものとみなされ、真の範囲および精神は以下の特許請
求の範囲およびそれらの均等物の全範囲によって示されることが意図される。