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特開2022-107090リサイクル樹脂の再利用方法及びリサイクル樹脂用マーキング物質
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022107090
(43)【公開日】2022-07-21
(54)【発明の名称】リサイクル樹脂の再利用方法及びリサイクル樹脂用マーキング物質
(51)【国際特許分類】
   G01N 33/44 20060101AFI20220713BHJP
   G01N 21/33 20060101ALI20220713BHJP
   G01N 21/35 20140101ALI20220713BHJP
【FI】
G01N33/44
G01N21/33
G01N21/35
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021001781
(22)【出願日】2021-01-08
(71)【出願人】
【識別番号】592135786
【氏名又は名称】株式会社平和化学工業所
(74)【代理人】
【識別番号】100082821
【弁理士】
【氏名又は名称】村社 厚夫
(74)【代理人】
【識別番号】240000327
【弁護士】
【氏名又は名称】弁護士法人クレオ国際法律特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】畠山和幸
(72)【発明者】
【氏名】畠山治昌
【テーマコード(参考)】
2G059
【Fターム(参考)】
2G059AA10
2G059BB20
2G059CC01
2G059EE01
2G059HH01
2G059HH03
(57)【要約】
【課題】成形材料樹脂の特定が容易・正確であって、成形容器の使用用途の特定も可能であり、広く水平リサイクルもカスケードリサイクルも可能であって、環境負荷の低減やエネルギー資源の節約の要望に応えることができるリサイクル樹脂の再利用方法及びリサイクル樹脂用マーキング物質を提供すること。
【解決手段】成形材料樹脂にマーキング物質を配合し、リサイクル樹脂の該マーキング物質を検出して、成形品またはその関連物質を推定し、効率的なリサイクル洗浄を行うリサイクル樹脂の再利用方法。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
成形材料樹脂を準備する第1工程と、
準備した成形材料樹脂に、マーキング物質を配合する第2工程と、
使用後回収された回収成形品に配合された前記マーキング物質を検出する第3工程と、
検出された前記マーキング物質から前記回収成形品の関連物質を推定する第4工程と、
前記回収成形品またはその破砕物を、第4工程で推定された前記回収成形品の関連物質に適した洗浄を行う第5工程と、
洗浄されたリサイクル樹脂を使用して成形する第6工程と
を有することを特徴とするリサイクル樹脂の再利用方法。
【請求項2】
前記回収成形品が包装材であって、前記回収成形品の関連物質がその被包装材であることを特徴とする請求項1に記載のリサイクル樹脂の再利用方法。
【請求項3】
前記包装材が容器であって、前記被包装材が前記容器の充填物であることを特徴とする請求項2に記載のリサイクル樹脂の再利用方法。
【請求項4】
前記マーキング物質が、化学元素であることを特徴とする請求項1~3のうちの一項に記載のリサイクル樹脂の再利用方法。
【請求項5】
前記マーキング物質が、紫外線吸収剤であることを特徴とする請求項1~3のうちの一項に記載のリサイクル樹脂の再利用方法。
【請求項6】
前記マーキング物質が、赤外線吸収剤であることを特徴とする請求項1~3のうちの一項に記載のリサイクル樹脂の再利用方法。
【請求項7】
複数の前記マーキング物質が配合され、複数の前記マーキング物質の組み合わせによって前記回収成形品の関連物質を特定することを特徴とする請求項1~6のうちの一項に記載のリサイクル樹脂の再利用方法。
【請求項8】
前記マーキング物質が、炭酸カルシウムに含まれるCa、酸化チタンに含まれるTi、硫酸バリウムに含まれるBa、二酸化ケイ素に含まれるSiのうちの一つであることを特徴とする請求項1~7のうちの一項に記載のリサイクル樹脂の再利用方法。
【請求項9】
前記被包装材が水性溶媒物であって、前記洗浄が水洗浄であることを特徴とする請求項1~8のうちの一項に記載のリサイクル樹脂の再利用方法。
【請求項10】
前記被包装材が油性溶媒物であって、前記洗浄が界面活性剤を使用した洗浄であることを特徴とする請求項1~8のうちの一項に記載のリサイクル樹脂の再利用方法。
【請求項11】
成形品の使用時に関連した関連物質を特定するために成形材料樹脂に配合される複数種のマーキング物質であって、0℃~300℃の温度範囲で成形材料樹脂に対して不活性であり分解もしないマーキング材料に配合されていることを特徴とするリサイクル樹脂用マーキング物質。
【請求項12】
前記成形品が容器であって、前記関連物質が容器充填物であることを特徴とする請求項11に記載のリサイクル樹脂用マーキング物質。
【請求項13】
前記マーキング物質が、化学元素であることを特徴とする請求項11又は12に記載のリサイクル樹脂用マーキング物質。
【請求項14】
前記マーキング物質が、紫外線吸収剤であることを特徴とする請求項11又は12に記載のリサイクル樹脂用マーキング物質。
【請求項15】
前記マーキング物質が、赤外線吸収剤であることを特徴とする請求項11又は12に記載のリサイクル樹脂用マーキング物質。
【請求項16】
前記成形材料樹脂に複数の前記マーキング物質が配合され、複数の前記マーキング物質の組み合わせによって前記回収成形品の関連物質を特定することを特徴とする請求項11~15のうちの一項に記載のリサイクル樹脂用マーキング物質。
【請求項17】
前記マーキング物質が、炭酸カルシウムに含まれるCa、酸化チタンに含まれるTi、硫酸バリウムに含まれるBa、二酸化ケイ素に含まれるSiのうちの一つであることを特徴とする請求項11~16のうちの一項に記載のリサイクル樹脂用マーキング物質。
【請求項18】
前記被包装材が水性溶媒物であって、前記洗浄が水洗浄であることを特徴とする請求項11~17のうちの一項に記載のリサイクル樹脂用マーキング物質。
【請求項19】
前記被包装材が油性溶媒物であって、前記洗浄が界面活性剤を使用した洗浄であることを特徴とする請求項11~17のうちの一項に記載のリサイクル樹脂用マーキング物質。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リサイクル可能な成形品の樹脂に予めマーキングを付し、回収成形品を成形材料としてリサイクル樹脂にする際、回収成形品に適切な処理を行うために、回収成形品の成形材料及び使用用途を正確に特定して該リサイクル樹脂を効率的かつ適確に利用することができるマーキングを有するリサイクル樹脂及びリサイクル樹脂用マーキング物質に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、環境負荷の低減やエネルギー資源の節約のために、使用後の成形品や成形に伴う廃材等を回収し、粉砕・洗浄してペレット状に造粒して、リサイクル樹脂として再利用することが進められている。
望ましい再利用の形態の一つは、使用済みボトルを再成形してボトルとする「ボトルtoボトル」という「水平リサイクル」であり、日本国内においては使用済み飲用PETボトルに関し、91.5%が回収され、その一部では水平リサイクルも実現されている。
【0003】
一方、食品・化粧品・トイレタリー製品等のパッケージは、パレット、植木鉢、あるいは建材等への「カスケードリサイクル(付加価値の低い別の製品へのリサイクル)」が行われている。
このカスケードリサイクルの主な理由は、リサイクル樹脂として利用するために、リサイクル樹脂にバージン樹脂を投入した場合であっても、成形材料樹脂としての劣化を十分に補えないことによる。すなわち、食品・化粧品・トイレタリー製品等のパッケージのリサイクル材料としての利用において、PETボトル以外のプラスチック製品で水平リサイクルが進まない理由として下記の問題が考えられる。
(1)物性の異なる様々なプラスチック樹脂、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド・ポリカーボネート等が利用されているが、これらの物質はその外観が類似しており、その分別は難しい。
(2)プラスチック製品の利用が多岐にわたっており、例えば容器においては、水溶性や油性の物質が充填される。回収容器において充填物の容器への付着を完全に除去することは不可能であり、再利用のためには容器の成形材料毎の分別だけでなく、容器の用途(充填物)別の分別も必要であるが、これは現状では極めて困難である。
(3)容器の洗浄工程が非効率である。
【0004】
(従来技術)
食品・化粧品・トイレタリー製品等のパッケージのリサイクル樹脂としての利用に関する前記問題を解決するために、以下の提案がなされている。すなわち、リサイクル樹脂を赤外分光分析により素材別に分別することが知られている。これにより、例えば、ポリエチレン製のプラスチック成形品のみを選別することが可能である。しかし、同一種類のリサイクル樹脂の容器の中に例えば「マヨネーズ」の容器と「除草剤」の容器が混在していた場合、それらの用途(充填物)を分別せずにリサイクル樹脂として使用した場合、有毒物質が再生食品容器に含まれる恐れがあり、危険である。このため、成形樹脂別のみならず用途別でも分別する必要がある。
【0005】
さらに用途(充填物)別に分別し、例えば食品容器だけを選別したとしても、洗浄の効率が悪く、高コストなものになってしまうという課題が残る。例えば、「醤油」や「お酢」は水性溶媒であるため、水やアルカリ水などで洗浄することが可能である。しかし、「ドレッシング」などは油性溶媒であるため、界面活性剤などの洗剤を使用して洗浄し、その後、洗剤をすすぐ工程も必要である。水性溶媒で使用された容器と、油性溶媒で使用された容器を合わせて、全て洗剤洗浄とすすぎを行うことは、多くの水を無駄に汚染し、また膨大な洗浄設備・排水設備を必要とし、極めて非効率的・非経済的である。(例えば、特許文献1、2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2014-70903号公報
【特許文献2】特開2002-131310号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述した従来技術では、リサイクル成形樹脂の特定が困難であることに加えて、容器の使用用途(充填物)の特定が困難であることから、前記水平リサイクルも前記カスケードリサイクルも非常に限定的であって、環境負荷の低減やエネルギー資源の節約の要望に応える程度は極めて不十分であるというのが現状である。
【0008】
(発明の目的)
本発明は、上述した従来技術の問題に鑑みなされたものであって、回収された成形品のリサイクル成形材料樹脂の特定が容易・正確であり、さらに容器の使用用途の特定も可能であり、広く水平リサイクルもカスケードリサイクルも可能であって、環境負荷の低減やエネルギー資源の節約の要望に応えることができるリサイクル樹脂の再利用方法及びリサイクル樹脂用マーキング物質を提供することを目的とする。
【発明が解決するための手段】
【0009】
第1発明は、
成形材料樹脂を準備する第1工程と、
準備した成形材料樹脂に、マーキング物質を配合する第2工程と、
使用後回収された回収成形品に配合された前記マーキング物質を検出する第3工程と、
検出された前記マーキング物質から前記回収成形品の関連物質を推定する第4工程と、
前記回収成形品またはその破砕物を、第4工程で推定された前記回収成形品の関連物質に適した洗浄を行う第5工程と、
洗浄されたリサイクル樹脂を使用して成形する第6工程と
を有することを特徴とするリサイクル樹脂の再利用方法
である。
【0010】
第2発明は、
成形品の使用時に関連した関連物質を特定するために成形材料樹脂に配合されるマーキング物質であって、0℃~300℃の温度範囲で他の物質に対して不活性であり分解もしないマーキング材料に配合されていることを特徴とするリサイクル樹脂用マーキング物質
である。
【発明の効果】
【0011】
本発明のリサイクル樹脂の再利用方法及びリサイクル樹脂用マーキング物質によれば、回収された成形品の成形材料樹脂の特定が容易・正確であって、容器の使用用途の特定も可能であり、広く水平リサイクルもカスケードリサイクルも可能であって、環境負荷の低減やエネルギー資源の節約の要望に応えることができるリサイクル樹脂の再利用方法及びリサイクル樹脂用マーキング物質を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本発明の一実施形態のリサイクル樹脂の再利用方法及びリサイクル樹脂用マーキング物質について説明する。
【0013】
(リサイクル樹脂の再利用方法)
リサイクル樹脂の再利用方法は、以下のステップを順次行う。
(S1)成形材料素材準備ステップ 所定のバージン成形材料素材を準備する。
(S2)マーキング物質配合ステップ バージン成形材料素材に後述するマーキング物質を配合して、成形材料樹脂を作る。
(S3)成形ステップ 前記成形材料樹脂を使用して成形容器等を成形する。この時、成形容器は前記成形材料樹脂のみで成形しても良いし、多層成形品の最外層のみに使用しても良い。また、吹付塗装等の二次加工により成形容器の外側にコーティングしても良い。
(S4)充填ステップ 前記成形容器等に内容物を充填する。内容物は、マヨネーズのような油性溶媒のものと、酢や醤油のような水性溶媒のものがあり、除草剤のような有害物質である場合もある。
(S5)加飾ステップ 前記成形容器等の外表面に、装飾用表面処理を施したり、内容物関連事項・製造年月日等を印刷する。(S5)は(S4)より前に行われることもある。
(S6)消費廃棄ステップ 消費者が前記内容物を消費し、前記容器等を廃棄する。
(S7)回収ステップ 廃棄された前記容器等を回収して集合させる。
(S8)マーキング物質検出ステップ 回収された容器等を蛍光X線分析、化学的元素分析、分光分析等によって、回収された容器等に配合されたマーキング物質を検出する。この検出結果に基づいて、回収された容器等の成形材料素材と共に、該容器等に充填されていた内容物の用途(例えば食品であるか、非食品であるか)や、溶媒(例えば油性溶媒のものか、水性溶媒のものか)を判別する。
(S9)洗浄すすぎステップ 回収された容器等の内容物が、油性溶媒のものの場合には界面活性剤にて洗浄した後に水によるすすぎを行い、水性溶媒のものの場合には水洗浄を行う。
(S10)破砕ステップ 洗浄された容器等を成形材料樹脂として使用するために回収された容器等を破砕する。(S10)が(S9)の前に行われることも、(S10)が(S9)と同時に行行われることもある。以下において洗浄され破砕された容器等の成形材料樹脂をリサイクル樹脂という。
(S11)選別ステップ 前記リサイクル樹脂を肉眼視や分析機器の使用によってリサイクル成形材料樹脂としての品質や色を選別する。(S11)は(S9)の前に行われることもある。
(S12)リサイクル成形材料準備ステップ (S11)の選別結果に基づきリサイクル成形材料樹脂に、必要ならばバージン樹脂や改質材を投入し、さらにマーキング物質を配合する。マーキング物質は、成形工程等において不活性でありかつ分解することもないので、前記リサイクル樹脂にはそのまま存続している。そのため、前記リサイクル樹脂はリサイクル前の容器等の用途(充填物)と同一の用途(充填物)用として使用がすること、すなわち同一マーキング物質を配合することが望ましい。
(S13)リサイクル成形ステップ (S12)で調整したリサイクル成形材料樹脂を使用して成形する。
【0014】
(マーキング物質)
マーキング物質は、該物質の通常の使用において実質的に反応しないものであり、より具体的には、0℃~300℃の温度範囲で、配合される樹脂及び他の物質に対して不活性でありかつ該物質自体も分解しないものである。マーキング物質を有するマーキング材料として、マーキング元素Caを有する「炭酸カルシウムCaCO」、マーキング元素Tiを有する「酸化チタンTiO2」、マーキング元素Baを有する「硫酸バリウムBaSO」、マーキング元素Siを有する「二酸化ケイ素SiO2」等が例示される。他のマーキング材料として、特定の波長の紫外線を極大的に吸収する紫外線吸収剤や、特定の波長の赤外線を極大的に吸収する赤外線吸収剤がある。
【0015】
(成形材料樹脂及び容器内容物の検出-I)
マーキング元素を有するマーキング物質の複数個を、成形材料樹脂に配合して成形する。
リサイクル樹脂の有するマーキング元素を検出して、検出されたマーキング元素の組み合わせにより、成形材料樹脂及び回収された容器等の用途すなわち内容物を特定することができ、効率的かつ経済的な洗浄に必要な情報を得て、洗浄を効率的に行うことができるとともに、リサイクル樹脂の効率的な再利用を可能にする。
【0016】
すなわち、成形材料樹脂を決定した上、マーキング物質であるマーキング元素を選定する。本実施形態では、マーキング元素Caを有する「炭酸カルシウムCaCO」、マーキング元素Tiを有する「酸化チタンTiO2」、マーキング元素Baを有する「硫酸バリウムBaSO」、マーキング元素Siを有する「二酸化ケイ素SiO2」を使用する。
【0017】
他方、成形材料樹脂と共に、容器等の用途すなわち充填する内容物を決定し、内容物とマーキング元素の組み合わせを決める。この組み合わせは、以下のものが例示される。
医薬品のマーキング元素:無し
醤油・ケチャップ・洗口液等の水性溶媒の食品のマーキング元素:Ca
食用油・ドレッシング等の油性溶媒の食品のマーキング元素:Ca及びSi
シャンプー・化粧水等の水性溶媒の人体接触品のマーキング元素:Ti
ハンドクリーム・ファンデーション等の油性溶媒の人体接触品のマーキング元素:
Ti及びSi
洗濯洗剤・トイレクリーナー等の水性溶媒の生活用品のマーキング元素:Ca及びTi
つや出し等の油性溶媒の生活用品のマーキング元素:Ca、Ti及びSi
カーシャンプー等の水性溶媒の用品のマーキング元素:Ba
ワックス・潤滑油・塗料・農薬等の油性溶媒の用品のマーキング元素:Ba及びSi
これらのマーキング元素は、回収成形品の元素分析等によって検出される。
【0018】
(成形材料樹脂及び容器内容物の検出―II)
例えば、350nm,342nm,322nm,378nmの極大吸収波長をもつ紫外線吸収剤を、マーキング物質として成形材料樹脂に配合する。紫外線吸収剤としては、株式会社日本触媒から提供されているIX-2-EX-Uシリーズが例示される。
【0019】
成形材料樹脂と共に、容器等の用途すなわち充填する内容物を決定し、以下に示すように、内容物とマーキング波長の組み合わせを決める。
医薬品のマーキング波長:無し
醤油・ケチャップ・洗口液等の水性溶媒の食品のマーキング波長:350nm
食用油・ドレッシング等の油性溶媒の食品のマーキング波長:350nm及び378 nm
シャンプー・化粧水等の水性溶媒の人体接触品のマーキング波長:342nm
ハンドクリーム・ファンデーション等の油性溶媒の人体接触品のマーキング波長:
342nm及び378nm
洗濯洗剤・トイレクリーナー等の水性溶媒の生活用品のマーキング波長:350nm 及び342nm
つや出し等の油性溶媒の生活用品のマーキング波長:350nm、342nm及び
378nm
カーシャンプー等の水性溶媒の用品のマーキング波長:322nm
ワックス・潤滑油・塗料・農薬等の油性溶媒の用品のマーキング波長:322nm及 び378nm
これらのマーキング波長は、分光器を使って回収成形品の極大吸収波長を検出することによって決められる。
【0020】
(成形材料樹脂及び容器内容物の検出―III)
例えば、830nm,895nm,937nm,971nmの極大吸収波長をもつ赤外線吸収剤を、マーキング物質として成形材料樹脂に配合する。赤外線吸収剤としては、株式会社日本触媒から提供されているイーエクスカラー(登録商標)シリーズが例示される。
【0021】
成形材料樹脂と共に、容器等の用途すなわち充填する内容物を決定し、以下に示すように、内容物とマーキング波長の組み合わせを決める。
医薬品のマーキング波長:無し
醤油・ケチャップ・洗口液等の水性溶媒の食品のマーキング波長:830nm
食用油・ドレッシング等の油性溶媒の食品のマーキング波長:830nm及び971 nm
シャンプー・化粧水等の水性溶媒の人体接触品のマーキング波長:895nm
ハンドクリーム・ファンデーション等の油性溶媒の人体接触品のマーキング波長:
895nm及び971nm
洗濯洗剤・トイレクリーナー等の水性溶媒の生活用品のマーキング波長:830nm 及び895nm
つや出し等の油性溶媒の生活用品のマーキング波長:830nm、895nm及び
971nm
カーシャンプー等の水性溶媒の用品のマーキング波長:937nm
ワックス・潤滑油・塗料・農薬等の油性溶媒の用品のマーキング波長:937nm及 び971nm
これらのマーキング波長は、分光器を使用して、洗浄・破砕されたリサイクル樹脂の極大吸収波長を検出することによって決められる。