(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022107131
(43)【公開日】2022-07-21
(54)【発明の名称】マスクケース
(51)【国際特許分類】
B65D 65/04 20060101AFI20220713BHJP
A41D 13/11 20060101ALI20220713BHJP
B65D 85/18 20060101ALI20220713BHJP
A45C 11/00 20060101ALI20220713BHJP
【FI】
B65D65/04 A
A41D13/11 Z
B65D85/18 Z
A45C11/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021001862
(22)【出願日】2021-01-08
(71)【出願人】
【識別番号】521013426
【氏名又は名称】野村 英光
(74)【代理人】
【識別番号】100101409
【弁理士】
【氏名又は名称】葛西 泰二
(74)【代理人】
【識別番号】100175385
【氏名又は名称】葛西 さやか
(72)【発明者】
【氏名】野村 英光
【テーマコード(参考)】
3B045
3E068
3E086
【Fターム(参考)】
3B045BA00
3B045CE08
3B045FC04
3B045GB01
3B045LA02
3E068AA40
3E068AB03
3E068AC07
3E068BB01
3E068CC14
3E068CD01
3E068CE02
3E068DD01
3E068DD08
3E068DD30
3E068DD31
3E068EE17
3E068EE25
3E068EE32
3E086AA22
3E086AB01
3E086AC32
3E086AD30
3E086BA14
3E086BB61
3E086BB62
3E086CA40
(57)【要約】
【課題】一時的に取り外したマスクを、必要に応じてすぐに使用可能な状態で保管することを可能にするマスクケースを提供する。
【解決手段】マスクケース1は、両側部に耳掛け部を有するマスクを収納する収納部10と、収納部10において、収納したマスクの内面側に相当する部分に設けられる開口部21と、収納部の水平方向の両側に設けられる補強部22a、22bと、収納部の水平方向中央下部に設けられる把持部30と、標識保持部40とを備えるものである。このように構成すると、収納部にマスクを保持することができ、必要に応じて把持部によりマスクを容易に手に持つことができ、しかもその姿勢が安定するので、一時的に取り外したマスクを必要に応じてすぐに使用できる状態で保管することができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
両側部に耳掛け部を有するマスクを収納する収納部と、
前記収納部において、収納した前記マスクの内面側に相当する部分に設けられる開口部と、
前記収納部の水平方向の両側に設けられる補強部と、
前記収納部の水平方向中央下部に設けられる把持部とを備える、マスクケース。
【請求項2】
前記収納部は、
前記マスクの外面側を覆う表面と、
前記表面と垂直方向上下端において接続され、前記開口部を有する裏面とを含み、
前記補強部は、
前記表面の水平方向の両側に設けられ、紡錘形状に形成される表面フラップ及び前記裏面の水平方向の両側に設けられ、紡錘形状に形成される裏面フラップの少なくとも一方とを含み、
前記表面及び前記裏面は、側面視において紡錘形状に変形可能に構成され、
前記表面及び前記裏面の紡錘形状変形時において、前記表面フラップ及び前記裏面フラップの少なくとも一方が、対向面側に折込可能に構成される、請求項1記載のマスクケース。
【請求項3】
前記表面フラップ及び前記裏面フラップの少なくとも一方において、切り欠きが設けられる、請求項2記載のマスクケース。
【請求項4】
前記表面の外方側において標識保持部を備える、請求項2又は請求項3記載のマスクケース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明はマスクケースに関し、特に両側部に耳掛け部を有し、口や鼻などを覆う衛生マスクを収納するマスクケースに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、ウイルス等による感染症対策の一環として、いわゆる咳エチケットの実施が重要とされており、咳やくしゃみの飛沫による感染拡大を防ぐため、外出の際には、口や鼻などを覆う衛生マスクの着用が推奨されている。しかしながら、飲食の際、やむを得ずマスクを外す場面も少なからず想定される。マスクを置く場所にウイルス等が付着している可能性もあるし、マスク自体にウイルス等が付着している場合には、マスクを置く場所にそれを移してしまう可能性もある。取り外したマスクをどのように取り扱うかが課題となっている。この課題に対しては、例えば、特許文献1のように、取り外したマスクをマスクケースに入れておくことが提案されており、マスクを衛生的に、且つ容易に収容できるようにすることが図られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述のような従来のマスクケースでは、取り外したマスクを再度着用する際には、マスクケースに収納したマスクを取り出さなければならず、必ずしも使い勝手が良いものではなかった。
【0005】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、一時的に取り外したマスクを、必要に応じてすぐに使用可能な状態で保管することを可能にするマスクケースを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、両側部に耳掛け部を有するマスクを収納する収納部と、収納部において、収納したマスクの内面側に相当する部分に設けられる開口部と、収納部の水平方向の両側に設けられる補強部と、収納部の水平方向中央下部に設けられる把持部とを備えるものである。
【0007】
このように構成すると、収納部にマスクを保持することができ、必要に応じて把持部によりマスクを容易に手に持つことができ、しかもその姿勢が安定する。
【0008】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成において、収納部は、マスクの外面側を覆う表面と、表面と垂直方向上下端において接続され、開口部を有する裏面とを含み、補強部は、表面の水平方向の両側に設けられ、紡錘形状に形成される表面フラップ及び裏面の水平方向の両側に設けられ、紡錘形状に形成される裏面フラップの少なくとも一方とを含み、表面及び裏面は、側面視において紡錘形状に変形可能に構成され、表面及び裏面の紡錘形状変形時において、表面フラップ及び裏面フラップの少なくとも一方が、対向面側に折込可能に構成されるものである。
【0009】
このように構成すると、収納部においてマスクを収納できる空間が確保できる一方で、載置時の接触部分を狭くできる形状となり、且つ、収納部の両側における保形性が向上する。
【0010】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の構成において、表面フラップ及び裏面フラップの少なくとも一方において、切り欠きが設けられるものである。
【0011】
このように構成すると、切り欠きに指等をかけてフラップを操作することができる。
【0012】
請求項4記載の発明は、請求項2又は請求項3記載の発明の構成において、表面の外方側において標識保持部を備えるものである。
【0013】
このように構成すると、同席する相手に情報提示をすることができる。
【発明の効果】
【0014】
以上説明したように、請求項1記載の発明は、収納部にマスクを保持することができ、必要に応じて把持部によりマスクを容易に手に持つことができ、しかもその姿勢が安定するので、一時的に取り外したマスクを必要に応じてすぐに使用できる状態で保管することができる。
【0015】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加えて、収納部においてマスクを収納できる空間が確保できる一方で、載置時の接触部分を狭くできる形状となり、且つ、収納部の両側における保形性が向上するので、衛生的・安定的に載置できる。
【0016】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の効果に加えて、切り欠きに指等をかけてフラップを操作することができるため、操作性が向上する。
【0017】
請求項4記載の発明は、請求項2又は請求項3記載の発明の効果に加えて、コミュニケーションの円滑化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】この発明の第1の実施の形態によるマスクケースの斜視図であり、(a)正面視、(b)は背面視のものである。
【
図2】
図1で示したマスクケースの使用方法を示す背面視斜視図であり、工程(a)、(b)を示す図である。
【
図3】
図1で示したマスクケースの使用方法を示す背面視斜視図であり、工程(c)、(d)を示す図である。
【
図4】この発明の第2の実施の形態によるマスクケースを示す図であり、(a)は展開時、(b)は組み立て時を示している。
【
図5】この発明の第3の実施の形態によるマスクケースの斜視図であり、(a)正面視、(b)は背面視のものである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1は、この発明の第1の実施の形態によるマスクケースの斜視図であり、(a)正面視、(b)は背面視のものである。
【0020】
これらの図を参照して、マスクケース1は、両側部に耳掛け部を有するマスクを収納する収納部10と、収納部10において、収納したマスクの内面側に相当する部分に設けられる開口部21と、収納部の水平方向の両側に設けられる補強部22a、22bと、収納部の水平方向中央下部に設けられる把持部30と、標識保持部40とを備えるものである。
【0021】
尚、以下におけるマスクは、基本的に、天然繊維・化学繊維の織編物又は不織布等を主な本体材料とし、両側部に耳掛け部を有し、口や鼻などを覆う衛生マスクを想定している。
【0022】
収納部10及び補強部22a、22bは、透明且つ可撓性を有する合成樹脂(例えば、PVC、PET樹脂)等から構成されている。
【0023】
収納部10は、マスクの外面側を覆う表面11と、表面と垂直方向上下端において接続され、開口部21を有する裏面12とを含む。表面11及び裏面12は、詳しくは後述するが、マスクケース1自体の収納時には互いに重なり合った平板状の状態となっており、使用時には当該状態から、側面視において紡錘形状の状態に変形可能に構成されている。使用時には表面11及び裏面12によって筒状の空間が形成され、この空間にマスクが収納可能となる。
【0024】
補強部22は、表面11の水平方向の両側に設けられ、紡錘形状に形成される表面フラップ23a、23b及び裏面12の水平方向の両側に設けられ、紡錘形状に形成される裏面フラップ24a、24bとを含む。表面フラップ23a、23bには、それぞれ、切り欠き25a、25bが設けられる。
【0025】
ここで、表面11及び裏面12の紡錘形状への変形時において、表面フラップ23a、23b及び裏面フラップ24a、24bは、対向面側に折込可能に構成される。又、別の観点からいえば、収納部10の表面11及び裏面12、表面フラップ23a、23b及び裏面フラップ24a、24bによって、本体部が構成されているともいえる。本体部は使用時における正面視において、上端及び下端は水平方向に延びる一方で、水平方向の両側が内方に凹んだ形状となる。
【0026】
以上のように構成した効果については後述する。
【0027】
標識保持部40は、表面11の外方側において設けられており、透明な素材により構成されており、ネームタグ等を挿入し保持することができる。これにより、同席する相手に使用者の名前や所属などの情報提示をすることができるので、コミュニケーションの円滑化を図ることができる。
【0028】
以下において、マスクケース1の使用方法について説明する。
【0029】
図2は、
図1で示したマスクケースの使用方法を示す背面視斜視図であり、工程(a)、(b)を示す図であり、
図3は、
図1で示したマスクケースの使用方法を示す背面視斜視図であり、工程(c)、(d)を示す図である。
【0030】
まず、
図2の(a)を参照して、マスクケース1自体の収納時において互いに重なり合った平板状の状態の収納部10の表面11及び裏面12を、それぞれ、前方A1及び後方A2に膨出させる。
【0031】
次に、
図2の(b)を参照して、前方A1及び後方A2に表面11及び裏面12を膨出したことで、収納部10は、全体として側面視紡錘形状の筒形に変形する。このとき、収納部10の側方部は解放状態にあるため、マスク50を、側方から矢印C方向(マスク進入方向)に収納部10の内部へと進入させて収納することができる。尚、マスク50は、収納の際、内面側(顔と接触する側)を開口部21と対向させるようにする。又、同図では一方の補強部22a側からマスク50を進入させるように示しているが、他方の補強部22b側からマスク50を進入させてもかまわない。
【0032】
そして、マスク50を収納部10に収納させた後、裏面フラップ24a、24bを、それぞれ、矢印B1、B2方向(すなわち表面11側)に折り込む。
【0033】
次に、
図3の(c)を参照して、表面フラップ23a、23bを、それぞれ、矢印D1、D2方向(すなわち裏面12側)に折り込む。これにより、マスクケース1は収納部10に収納された状態となり、
図3の(d)に示すような使用状態となる。
【0034】
使用状態においては、使用者は把持部30を把持して、開口部21が口元に来るよう、マスクケース1をあてがう。この状態において使用者が発話を行って飛沫が飛んだとしても、マスクの内面側で阻止される。更に、表面フラップ23a、23b及び裏面フラップ24a、24bが両側に設けられているため、筒状の収納部10の両側を封止する構造となる。このため、飛沫が収納部10に入ったとき、マスクの内面で受けきれなかったとしても、それが両側方向、すなわち側方側に抜けて外方に放出されることを防ぐことができる。
【0035】
又、食事する際など、マスクケース1をテーブル等に置く際には、収納部10の表面11をテーブル上に対向させて載置する。収納部10は、全体として側面視紡錘形状の筒形を有しているため、載置時には、載置面に対して面的な接触が避けられ、接触部分を狭く抑えられる。又、収納部においてマスクを収納できる空間が確保できる一方で、収納部10の両側には補強部22a、22bとしての表面フラップ23a、23b及び裏面フラップ24a、24bが設けられているため、収納部10の両側における保形性が向上する。これにより衛生的・安定的にマスクケース1を載置できる。
【0036】
マスクケース1自体を収納状態に戻すには、以上と逆の手順を実行すればよい。このとき、表面フラップ23a、23bには、それぞれ、切り欠き25a、25bが設けられているので、切り欠き25a、25bに指等をかけて表面フラップ23a、23bを操作することができる。このため、収納状態に戻す手順において表面フラップ23a、23bの操作性が向上する。
【0037】
以上に示したように、マスクケース1によれば、収納部10にマスクを保持することができ、又、必要に応じて把持部30によりマスクを容易に手に持つことができ、しかもその姿勢が安定する。このため、一時的に取り外したマスクを必要に応じてすぐに使用できる状態で保管することができる。
【0038】
図4は、この発明の第2の実施の形態によるマスクケースを示す図であり、(a)は展開時、(b)は組み立て時を示している。
【0039】
尚、第2の実施の形態によるマスクケース1Aは、上述した第1の実施の形態によるマスクケース1と基本的な構造は同様であるため、差異点を中心に以下説明する。尚、
図4では、マスクについては図示を省略している。
【0040】
同図を参照して、マスクケース1では、裏面12だけに開口部21が形成されていたが、マスクケース1Aでは、表面11にも開口部21が形成されている。
【0041】
又、収納部10は、表面11及び裏面12が、垂直方向上端のみで接続されており、当該接続部分がヒンジ部13として機能する。
【0042】
更に、把持部30は、表面11と接続している第1の部分31と、裏面12と接続している第2の部分32とから構成され、第1の部分31及び第2の部分32には、それぞれ、面ファスナー33、34が設けられる。
【0043】
このように構成すると、
図4の(a)に示すように、展開時には、ヒンジ部13を基準として、両側に表面11と裏面12とが展開した状態となる。一方側が大きく開放された収納部10にマスクを収納した後、矢印方向に、表面11及び裏面12を閉じ、対向する面ファスナー33、34により把持部30の第1の部分31と第2の部分32とを互いに固定することで、マスクケース1Aは、
図4の(b)に示すような使用状態となる。
【0044】
このような構成によれば、展開時において、収納部10が大きく開放された状態となるため、マスクを収納しやすくなる。又、表面11及び裏面12のそれぞれに開口部21及び開口部26が設けられているため、通気性を向上させることができる。
【0045】
図5は、この発明の第3の実施の形態によるマスクケースの斜視図であり、(a)正面視、(b)は背面視のものであり、
図1に対応するものである。
【0046】
尚、第3の実施の形態によるマスクケース1Bは、上述した第1の実施の形態によるマスクケース1と基本的な構造は同様であるため、差異点を中心に以下説明する。
【0047】
同図を参照して、マスクケース1では、収納部10の表面11に表面フラップ23a、23bが設けられている構成であるのに対して、マスクケース1Bでは、収納部10の表面11の両側において延伸部26a、26bが設けられる構成である。
【0048】
すなわち、収納部10の表面11の水平方向の両側において、外方に突出するように形成された延伸部26a、26bが設けられる。又、補強部22は、裏面12の水平方向の両側に設けられる裏面フラップ24a、24bから構成される。
【0049】
延伸部26a、26bの上方には、貫通孔27a、27bがそれぞれ設けられている。
【0050】
このように構成することの効果は以下の通りである。まず、使用時には、この貫通孔27a、27bにストラップ28等を通して首にかけることで、マスクケース1Bを手に持たずに携行することができる。これにより立食パーティー等でテーブル間を移動するときなどマスクケース1Bを手で持たずに携行でき、又テーブルに置き忘れるなどの不都合を防げるため使い勝手が向上する。又、延伸部26a、26bは、マスクをマスクケース1Bの収納部10に挿入する際に、ガイドとして機能するため、マスクケース1Bの挿入が容易になる。
【0051】
尚、上記の各実施の形態では、マスクケースが特定形状を有していることを説明したがこれに限られない。例えば、本体部(収納部)は上端が円弧形状となるように形成されていてもよい。このように本体部を円弧形状とすることで、使用時又は収納時において、うちわとしても使用可能となる。
【0052】
又、上記の各実施の形態では、把持部の取り付け位置は、収納部の水平方向中央下部であったが、これに限られない。収納部の水平方向の一方側寄り又は他方側寄りに形成されていてもよい。又、把持部は、収納に便利なように折りたためるように構成されていてもよい。
【0053】
更に、上記の各実施の形態では、収納部及び補強部、把持部は合成樹脂から構成されることを説明したが、これに限られない。収納部及び補強部、把持部は、厚紙や、あるいは金属等で構成されていてもよく、素材は問われない。又、収納部及び補強部は、透明でなくてもよく半透明・不透明であってもよい。
【0054】
更に、上記の第1及び第2の実施の形態では、本体部が表面フラップ及び裏面フラップの両方を備える構成について説明したが、これに限られない。本体部には、表面フラップ及び裏面フラップの一方のみが設けられる構成であってもよい。更に言えば、収納部の両側の保形性が保てるのであれば、本体部から表面フラップ及び裏面フラップを省略し、別の手段により補強部を構成することも可能である。例えば、収納部の両側において、上端から下端にかけて伸びる帯状の補強部材を設けることが考えられる。又、表面フラップには、切り欠きが設けられていたが、これを省略することもできる。更に言えば、表面フラップ及び裏面フラップの両方に切り欠きを設ける構成としてもよい。
【0055】
更に、上記の各実施の形態では、標識保持部を備える構成であったが、これに限られず、標識保持部を省略してもかまわない。又、標識保持部のサイズに特に制限はなく、ネームタグ等を挿入できるサイズ以外にも、名刺等のカード型のものを挿入できるようになっていてもよい。又、標識保持部は、短冊状・カード型のものを挿入するものでなくても、バッジや、ワッペン、記章、シンボルマーク等の標識を固定できるようなものであってもよい。固定の方式は特に制限はないが、例えば、収納部に穴を設け、バッジ等の標識に設けられた突起をこの穴に嵌合又は係合させるような構造が挙げられる。
【0056】
更に、上記各実施の形態では特に説明しなかったが、収納部の例えば表面にシールなどを張り付けて使用してもよい。利用者又は利用者のグループに特有のシールを用いることで、だれがそのマスクケースを使用しているのかを判別することができる。
【0057】
更に、上記の第1の実施の形態では、裏面にのみ開口部を有する構成であったが、これに限られず、表面にも開口部を設けてもよい。又、表面及び裏面のいずれにおいても開口部を設けない構成としてもよい。
【0058】
更に、上記の第2の実施の形態では、表面及び裏面の両方に開口部を有する構成であったが、これに限られず、裏面のみに開口部を設けてもよい。又、表面及び裏面のいずれにおいても開口部を設けない構成としてもよい。
【0059】
更に、上記の第2の実施の形態では、面ファスナーにより把持部の第1の部分と第2の部分とを互いに固定することについて説明したが、固定方法はこれに限られない。磁石や、嵌合構造等を固定方法として採用してもかまわない。
【0060】
更に、上記の第3の実施の形態では、収納部の表面の一方側及び他方側のそれぞれにおいて延伸部を設けていたが、いずれか一方だけに設けてもよい。又、一方側及び他方側の延伸部のそれぞれに貫通孔を設ける構成であったがこれに限られず、一方だけに貫通孔を設ける構成であってもよいし、合計3つ以上の貫通孔を設けてもよい。更には、貫通孔を省略することも可能である。又、貫通孔は、延伸部の上方に設ける構成であったが、これに限られず、本体部や把持部の任意の場所に設けることができる。
【符号の説明】
【0061】
1…マスクケース
10…収納部
21…開口部
22a、22b…補強部
23a、23b…表面フラップ
24a、24b…裏面フラップ
25a、25b…切り欠き
30…把持部
40…標識保持部
50…マスク
尚、各図中同一符号は同一又は相当部分を示す。