(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022107283
(43)【公開日】2022-07-21
(54)【発明の名称】仕切り構造
(51)【国際特許分類】
A47G 23/08 20060101AFI20220713BHJP
【FI】
A47G23/08 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021002141
(22)【出願日】2021-01-08
(71)【出願人】
【識別番号】511305106
【氏名又は名称】アイカム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100087398
【弁理士】
【氏名又は名称】水野 勝文
(74)【代理人】
【識別番号】100128783
【弁理士】
【氏名又は名称】井出 真
(74)【代理人】
【識別番号】100128473
【弁理士】
【氏名又は名称】須澤 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100160886
【弁理士】
【氏名又は名称】久松 洋輔
(72)【発明者】
【氏名】田中 正明
【テーマコード(参考)】
3B115
【Fターム(参考)】
3B115AA28
3B115CB07
3B115DC18
(57)【要約】
【課題】 搬送レーンに沿って配置された複数の客席に対して感染対策を向上させる。
【解決手段】 飲食物が載せられたトレイMを搬送する搬送レーンL上に設けられる仕切り構造100であって、複数の仕切り板10を有する。各仕切り板10は、搬送レーンL上において、搬送レーンLの長手方向に対して傾斜する方向に沿って配置されており、搬送レーンLによって搬送されるトレイMが通過する開口部10aを備える。搬送レーンLの長手方向で隣り合う2つの仕切り板10は、搬送レーンLに沿って配置された複数の客席T1,T2のそれぞれに対して、各客席T1,T2の飲食客がトレイM又はトレイM上の飲食物を取り出すための取出領域を形成する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲食物が載せられたトレイを搬送する搬送レーン上に設けられる仕切り構造であって、
前記搬送レーン上において、前記搬送レーンの長手方向に対して傾斜する方向に沿って配置され、前記搬送レーンによって搬送される前記トレイが通過する開口部をそれぞれ備えた複数の仕切り板を有し、
前記搬送レーンの長手方向で隣り合う2つの前記仕切り板は、前記搬送レーンに沿って配置された複数の客席のそれぞれに対して、前記各客席の飲食客が前記トレイ又は前記トレイ上の飲食物を取り出すための取出領域を形成することを特徴とする仕切り構造。
【請求項2】
複数の前記搬送レーンは、並んで配置されており、
前記開口部は、前記各仕切り板において、前記搬送レーンごとに形成されていることを特徴とする請求項1に記載の仕切り構造。
【請求項3】
前記搬送レーンの長手方向と直交する方向における前記仕切り構造の両端には、前記各仕切り板が取り付けられる支柱が配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の仕切り構造。
【請求項4】
前記客席は、前記搬送レーンの長手方向と直交する方向における前記仕切り構造の一方側及び他方側にそれぞれ配置されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の仕切り構造。
【請求項5】
前記仕切り板は、前記一方側に配置された前記客席に対する前記取出領域と、前記他方側に配置された前記客席に対する前記取出領域とを区画することを特徴とする請求項4に記載の仕切り構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲食物を搬送する搬送レーンで用いられる仕切り構造に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1では、搬送装置の搬送レーンに沿って複数のテーブルが配置されている。ここで、2つの搬送レーンを並べることにより、各搬送レーンに沿って複数のテーブルを配置することができる。この構成では、一方の搬送レーンに沿って配置されたテーブルと、他方の搬送レーンに沿って配置されたテーブルとは、2つの搬送レーンを挟んで対向する位置に配置される。
【0003】
このように2つのテーブルが搬送レーンを挟んで対向していると、一方のテーブルに座った客から他方のテーブルに座った客が見えてしまう。そこで、2つの搬送レーンの間に目隠し板を配置することにより、一方のテーブルと他方のテーブルを区画している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の目隠し板は、搬送装置を挟んで両側に配置された2つのテーブルを区画することができるものの、搬送装置の片側において隣り合う2つのテーブルを区画することはできない。近年、飲食物を提供する場では、ウイルス等に対する感染対策の強化が要求されているが、搬送装置の片側において隣り合う2つのテーブルに着目すると、感染対策が不十分である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、飲食物が載せられたトレイを搬送する搬送レーン上に設けられる仕切り構造であって、複数の仕切り板を有する。各仕切り板は、搬送レーン上において、搬送レーンの長手方向に対して傾斜する方向に沿って配置されており、搬送レーンによって搬送されるトレイが通過する開口部を備える。搬送レーンの長手方向で隣り合う2つの仕切り板は、搬送レーンに沿って配置された複数の客席のそれぞれに対して、各客席の飲食客がトレイ又はトレイ上の飲食物を取り出すための取出領域を形成する。
【0007】
複数の搬送レーンを並べて配置することができる。ここで、開口部は、各仕切り板において、搬送レーンごとに形成することができる。搬送レーンの長手方向と直交する方向における搬送レーンの両端には、各仕切り板が取り付けられる支柱を配置することができる。
【0008】
客席は、搬送レーンの長手方向と直交する方向における搬送レーンの一方側及び他方側にそれぞれ配置することができる。ここで、仕切り板は、一方側に配置された客席に対する取出領域と、他方側に配置された客席に対する取出領域とを区画することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、搬送レーンに沿って配置された複数の客席のそれぞれに対して、専用の取出領域を形成することができる。各客席の飲食客は、専用の取出領域から、飲食物が載せられたトレイを取り出すことができ、感染対策を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】第1実施形態における搬送装置の平面図である。
【
図2】
図1に示す矢印Dの方向から見たときの搬送装置の側面図である。
【
図3】第1実施形態における搬送装置及び仕切り構造の拡大斜視図である。
【
図4】第1実施形態における、飲食物が載せられた搬送トレイが停止した状態を示す図である。
【
図5】第1実施形態における開口部の変形例である。
【
図6】第1実施形態における開口部の他の変形例である。
【
図7】第2実施形態における搬送装置の平面図である。
【
図8】第2実施形態における搬送装置及び仕切り構造の拡大斜視図である。
【
図9】第2実施形態における開口部の変形例である。
【
図10】第2実施形態における開口部の他の変形例である。
【
図11】第3実施形態における搬送装置の平面図である。
【
図12】第3実施形態における搬送装置及び仕切り構造の拡大斜視図である。
【
図13】第3実施形態における開口部の変形例である。
【
図14】第3実施形態における開口部の他の変形例である。
【
図15】第4実施形態における搬送装置の平面図である。
【
図16】第4実施形態における搬送装置及び仕切り構造の拡大斜視図である。
【
図17】第4実施形態における開口部の変形例である。
【
図18】第4実施形態における開口部の他の変形例である。
【
図19】第5実施形態における搬送装置の平面図である。
【
図20】第5実施形態における搬送装置及び仕切り構造の拡大斜視図である。
【
図21】第5実施形態における、飲食物が載せられた搬送トレイが停止した状態を示す図である。
【
図22】第5実施形態における開口部の変形例である。
【
図23】第5実施形態における開口部の他の変形例である。
【
図24】第6実施形態における搬送装置の平面図である。
【
図25】第6実施形態における搬送装置及び仕切り構造の拡大斜視図である。
【
図26】第6実施形態における開口部の変形例である。
【
図27】第6実施形態における開口部の他の変形例である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(第1実施形態)
図1及び
図2に示すように、搬送装置1は所定方向(
図1の左右方向)に延びており、搬送装置1の一部は調理エリアA1に配置され、搬送装置1の他の部分は客席エリアA2に配置されている。調理エリアA1は、調理者(不図示)が飲食物を調理するエリアであり、客席エリアA2は飲食客が飲食物を飲食するエリアである。調理エリアA1及び客席エリアA2は、仕切り壁Wによって区画されている。
【0012】
客席エリアA2において、搬送装置1(搬送レーンL)の長手方向と直交する方向における搬送装置1の両側には、複数のテーブルT1,T2が搬送装置1の長手方向に沿って配置されている。テーブルT1,T2は、飲食客が飲食物を飲食するために用いられる。なお、各テーブルT1,T2の周囲には、飲食客が座るための座席(不図示)が配置されている。また、搬送装置1の長手方向(
図1の左右方向)において、隣り合う2つのテーブルT1,T1の間や、隣り合う2つのテーブルT2,T2の間には仕切り(不図示)が配置されている。
【0013】
図1に示すとおり、搬送装置1の一方の側に配置されたテーブルT1と、搬送装置1の他方の側に配置されたテーブルT2とは、搬送装置1の長手方向において交互に配置されている。すなわち、搬送装置1の両側に配置されたテーブルT1,T2は、搬送装置1の長手方向と直交する方向において対向していない。
【0014】
搬送装置1の上面には、搬送装置1の長手方向に延びる搬送レーンLが設けられている。搬送レーンLは、テーブルT1,T2のそれぞれに飲食物を搬送するために用いられる。搬送レーンLは、
図3及び
図4に示すように突条部Pを有しており、調理エリアA1において飲食物が載せられた搬送トレイMは突条部Pに沿って移動する。搬送トレイMは、搬送レーンLの上面を転動するローラ(不図示)を有する。
【0015】
突条部Pの内部(搬送装置1の内部)には、搬送トレイMを駆動するための駆動機構が配置されている。この駆動機構は磁石を有しており、この磁石の磁力を用いて搬送トレイMを移動させる。ここで、搬送トレイMを駆動するための駆動機構は、磁石を用いた機構に限るものではなく、搬送トレイMを搬送レーンLに沿って移動させることができるものであればよく、公知の駆動機構を適宜採用することができる。
【0016】
搬送装置1の上面には、仕切り構造100が配置されている。仕切り構造100は、複数の仕切り板10と、仕切り板10が取り付けられる複数の支柱20と、から構成される。本実施形態における仕切り板10は、平板形状を有する。
【0017】
図3及び
図4を参照して、仕切り板10は開口部10aを有しており、搬送レーンLに沿って移動する搬送トレイM(搬送トレイMに載置される飲食物を含む)が開口部10aを通過する。したがって、開口部10aの幅W及び高さH(
図3参照)は、搬送トレイMのサイズ及び搬送トレイMに載置される飲食物のサイズに応じて適宜設定することができる。仕切り板10の2つの下端部10bは、搬送装置1の上面と接触する。2つの下端部10bについて、一方の下端部10bは突条部PよりもテーブルT1の側に位置しており、他方の下端部10bは突条部PよりもテーブルT2の側に位置している。
【0018】
各支柱20は、搬送装置1の側面のうち、搬送装置1の長手方向に隣り合うテーブルT1,T1の間の位置またはテーブルT2,T2の間の位置に固定される。したがって、各支柱20は、搬送装置1の長手方向において交互に配置されており、搬送装置1の長手方向と直交する方向において対向していない。各仕切り板10の端部は、テーブルT1が配置される側の搬送装置1の側面に固定された支柱20と、テーブルT2が配置される側の搬送装置1の側面に固定された支柱20と、にそれぞれ取り付けられる。したがって、仕切り板10は、搬送装置1の平面視において、搬送方向(搬送装置1の長手方向)と直交する直交方向に対して、所定の角度θ1で傾斜している(
図1参照)。言い換えれば、仕切り板10は、搬送装置1の平面視において、搬送方向(搬送装置1の長手方向)に対して傾斜している。
【0019】
仕切り板10及び支柱20の接続構造は、特に限定されるものではないが、例えば、支柱20に凹部を形成しておき、この凹部に仕切り板10の端部を差し込むことにより、仕切り板10及び支柱20を接続することができる。
【0020】
上述のように仕切り構造100を配置することにより、各仕切り板10が搬送レーンLをまたぐように配置される。本実施形態において、
図1に示すように、複数の仕切り板10は、搬送レーンLに沿ってジグザグに配置される。仕切り構造100を設けることにより、テーブルT1,T2ごとに、飲食物が載置された搬送トレイMや搬送トレイM上の飲食物(具体的には、飲食物を収容した皿)を飲食客が取り出すことができる領域(以下、「取出領域」という)が、互いに隔てられて形成される。すなわち、各テーブルT1,T2に対応した取出領域は、搬送装置1の平面視において、搬送レーンLの長手方向で隣り合う2つの仕切り板10によって囲まれた領域である。なお、搬送トレイMが各テーブルT1,T2に対応した位置に停止したとき、「取出領域」では、搬送装置1の平面視において、搬送レーンL上の搬送トレイMが仕切り板10と重ならないようになっている。
【0021】
上述した搬送トレイMの駆動機構は、搬送トレイMの停止位置を制御することができる。すなわち、駆動機構は、飲食物が載せられた搬送トレイMを、この飲食物を注文したテーブルT1,T2に対応する取出領域内に停止させる。例えば、
図4を参照して、駆動機構(不図示)は、
図4に示すテーブルT2に対応する取出領域内で搬送トレイMを停止させる。このとき、テーブルT2の飲食客は、搬送トレイMに載せられた飲食物を取り出してテーブルT2に載せることができる。飲食物が取り出された後、搬送トレイMは、駆動機構によって調理エリアA1に移動する。
【0022】
搬送トレイMの停止位置の制御においては、無線通信タグ(RFタグ)を用いることができる。具体的には、複数のテーブルT1,T2のそれぞれに対して識別情報を予め付与しておき、搬送トレイMに設けられた無線通信タグに、飲食物を注文したテーブルT1,T2の識別情報を書き込むことにより、飲食物を注文したテーブルT1,T2に対応する取出領域まで、飲食物を載せた搬送トレイMを移動させることができる。
【0023】
本実施形態の仕切り構造100によれば、客席(テーブルT1,T2)ごとに互いに隔てられた取出領域を形成することができる。この取出領域を形成する2つの仕切り板10によって、搬送装置1の両側に配置されたテーブルT1,T2に対して搬送レーンL上の空間を仕切ることができるとともに、搬送装置1の片側に配置された隣り合う2つのテーブルT1(又はテーブルT2)に対しても搬送レーンL上の空間を仕切ることができる。このように、各テーブルT1,T2に対して専用の取出領域を設けることにより、ウイルス等に対する感染対策を強化することができる。例えば、搬送トレイMから飲食物を取り出す際にも、他の客席からの飛沫などを仕切り板10によってシャットアウトすることができ、飲食物の衛生状態を良好に保つことができる。
【0024】
(変形例)
仕切り板10の開口部10aの形状については、
図5や
図6に示す形状とすることができる。本実施形態では、開口部10aの角部が直角に形成されているが(
図3参照)、
図5に示すように傾斜面10cを形成したり、
図6に示すように曲面10dを形成したりすることができる。
【0025】
(変形例)
本実施形態では、仕切り構造100は、複数の仕切り板10と、仕切り板10が取り付けられる支柱20と、から構成されるが、仕切り構造は、この構成に限られない。例えば、支柱20を省略し、搬送装置1の長手方向に隣り合う2つの仕切り板10の端部同士を重ね合わせ、ボルト等の締結具や接着剤などによって互いに固定する構成としてもよい。
【0026】
(変形例)
本実施形態では、搬送装置1(搬送レーンL)の長手方向と直交する方向における搬送装置1の両側にテーブルT1,T2が配置されているが、これに限るものではない。例えば、搬送装置1の片側にのみテーブルが配置された構成であっても、本発明を適用することができる。
【0027】
(第2実施形態)
第2実施形態について、第1実施形態と異なる点を主に説明する。なお、第1実施形態と機能及び配置が共通している要素には同一符号を付すものとし、以降の実施形態においても同様とする。
【0028】
本実施形態では、
図7に示すように、搬送レーンLとして、2つの搬送レーンL1,L2を設けている。2つの搬送レーンL1,L2は、搬送装置1の上面に並んで平行に延びている。搬送レーンL1は、搬送レーンL2に対してテーブルT1の側に配置されている。搬送レーンL2は、搬送レーンL1に対してテーブルT2の側に配置されている。
【0029】
2つの搬送レーンL1,L2が設けられた構成に対応して、仕切り構造100´が備える仕切り板10は、
図8に示すように、2つの開口部10aを有する。搬送レーンL1,L2のそれぞれに沿って移動する搬送トレイM(搬送トレイMに載置される飲食物を含む)が各開口部10aを通過する。したがって、各開口部10aの幅W及び高さHは、搬送トレイMのサイズ及び搬送トレイMに載置される飲食物のサイズに応じて適宜設定することができる。仕切り板10の3つの下端部10bは、搬送装置1の上面と接触する。ここで、仕切り板10の中央に位置する下端部10bは、搬送レーンL1の突条部Pと、搬送レーンL2の突条部Pとの間に位置している。仕切り板10の両端に位置する2つの下端部10bについて、一方の下端部10bは、搬送レーンL1の突条部PよりもテーブルT1の側に位置しており、他方の下端部10bは、搬送レーンL2の突条部PよりもテーブルT2の側に位置している。
【0030】
上述のように仕切り構造100´を配置することにより、各仕切り板10が搬送レーンL1、L2をまたぐように配置される。本実施形態において、
図7に示すように、複数の仕切り板10は、搬送レーンL1、L2に沿ってジグザグに配置される。仕切り構造100´を設けることにより、テーブルT1,T2ごとに、取出領域が互いに隔てられて形成される。なお、「取出領域」は、第1実施形態において説明したため、説明を省略する。
【0031】
テーブルT1への飲食物の搬送では、搬送レーンL1のうち、テーブルT1に対応する取出領域内で、飲食物を載せた搬送トレイMを停止させる。このとき、テーブルT1の飲食客は、搬送トレイMに載せられた飲食物を取り出してテーブルT1に載せることができる。なお、テーブルT1に対応する取出領域内には搬送レーンL2の一部も位置しているため、搬送レーンL2を、テーブルT1に対する飲食物の搬送に用いることができる。
【0032】
テーブルT2への飲食物の搬送では、搬送レーンL2のうち、テーブルT2に対応する取出領域内で、飲食物を載せた搬送トレイMを停止させる。このとき、テーブルT2の飲食客は、搬送トレイMに載せられた飲食物を取り出してテーブルT2に載せることができる。なお、テーブルT2に対応する取出領域内には搬送レーンL1の一部も位置しているため、搬送レーンL1を、テーブルT2に対する飲食物の搬送に用いることができる。
【0033】
本実施形態の仕切り構造100´によれば、客席(テーブルT1,T2)ごとに互いに隔てられた取出領域を形成することができる。この取出領域を形成する2つの仕切り板10によって、搬送装置1の両側に配置されたテーブルT1,T2に対して搬送レーンL1,L2上の空間を仕切ることができるとともに、搬送装置1の片側に配置された隣り合う2つのテーブルT1(又はテーブルT2)に対しても搬送レーンL1,L2上の空間を仕切ることができる。このように、各テーブルT1,T2に対して専用の取出領域を設けることにより、ウイルス等に対する感染対策を強化することができる。例えば、搬送トレイMから飲食物を取り出す際にも、他の客席からの飛沫などを仕切り板10によってシャットアウトすることができ、飲食物の衛生状態を良好に保つことができる。また、本実施形態では、2つの搬送レーンL1,L2を備えるため、一方の搬送レーンL1(又はL2)が使用中であっても他方の搬送レーンL2(又はL1)を使用することができ、飲食物をより効率的に搬送することができる。
【0034】
(変形例)
仕切り板10の各開口部10aの形状については、
図9や
図10に示す形状とすることができる。本実施形態では、各開口部10aの角部が直角に形成されているが(
図8参照)、
図9に示すように傾斜面10cを形成したり、
図10に示すように曲面10dを形成したりすることができる。
【0035】
(変形例)
本実施形態では、仕切り構造100´は、複数の仕切り板10と、仕切り板10が取り付けられる支柱20と、から構成されるが、仕切り構造は、この構成に限られない。例えば、支柱20を省略し、搬送装置1の長手方向に隣り合う2つの仕切り板10の端部同士を重ね合わせ、ボルト等の締結具や接着剤などによって互いに固定する構成としてもよい。
【0036】
(第3実施形態)
第3実施形態について、第1実施形態と異なる点を主に説明する。
【0037】
本実施形態では、
図11及び
図12に示すように、搬送装置1の上面には、仕切り構造300が配置されている。仕切り構造300は、複数の仕切り板30と、仕切り板30が取り付けられる複数の支柱20と、から構成される。本実施形態における仕切り板30は、中央板30aと、中央板30aの両端それぞれと繋がって配置された2枚の端板30bと、を備える。中央板30aは開口部30a1を有しており、搬送レーンLに沿って移動する搬送トレイM(搬送トレイMに載置される飲食物を含む)が開口部30a1を通過する。したがって、開口部30a1の幅W及び高さHは、搬送トレイMのサイズ及び搬送トレイMに載置される飲食物のサイズに応じて適宜設定することができる。中央板30aは、搬送装置1の平面視において、搬送方向(搬送装置1の長手方向)と直交する直交方向に対して、所定の角度θ2で傾斜している。言い換えれば、中央板30aは、搬送装置1の平面視において、搬送方向(搬送装置1の長手方向)に対して傾斜している。ここで、角度θ2は、第1実施形態で説明した角度θ1(
図1参照)よりも小さい。
【0038】
端板30bは、搬送レーンLにおけるテーブルT1の側の側縁と、搬送レーンLにおけるテーブルT2の側の側縁とに沿ってそれぞれ配置される。端板30bは、搬送装置1の長手方向に沿ってそれぞれ配置される。中央板30aの下端部30a2及び端板30bの下端部30b1は、搬送装置1の上面と接触する。
【0039】
2枚の端板30bは、テーブルT1が配置される側の搬送装置1の側面に固定された支柱20と、テーブルT2が配置される側の搬送装置1の側面に固定された支柱20と、にそれぞれ接続される。
【0040】
仕切り板30(端板30b)及び支柱20の接続構造は、特に限定されるものではないが、例えば、支柱20に凹部を形成しておき、この凹部に端板30bの端部を差し込むことにより、仕切り板30(端板30b)及び支柱20を接続することができる。
【0041】
上述のように仕切り構造300を配置することにより、各仕切り板30が搬送レーンL1,L2をまたぐように配置される。仕切り構造300を設けることにより、テーブルT1,T2ごとに取出領域が互いに隔てられて形成される。なお、「取出領域」は、第1実施形態において説明したため、説明を省略する。
【0042】
搬送トレイMを駆動する駆動機構は、搬送トレイMの停止位置を制御することができる。すなわち、駆動機構は、飲食物が載せられた搬送トレイMを、この飲食物を注文したテーブルT1,T2に対応する取出領域内に停止させる。このとき、搬送トレイMを停止させた取出領域に対応するテーブルT1,T2の飲食客は、搬送トレイMに載せられた飲食物を取り出してテーブルT1,T2に載せることができる。
【0043】
本実施形態の仕切り構造300によれば、客席(テーブルT1,T2)ごとに互いに隔てられた取出領域を形成することができる。この取出領域を形成する2つの仕切り板30によって、搬送装置1の両側に配置されたテーブルT1,T2に対して搬送レーンL上の空間を仕切ることができるとともに、搬送装置1の片側に配置された隣り合う2つのテーブルT1(又はテーブルT2)に対しても搬送レーンL上の空間を仕切ることができる。このように、各テーブルT1,T2に対して専用の取出領域を設けることにより、ウイルス等に対する感染対策を強化することができる。例えば、搬送トレイMから飲食物を取り出す際にも、他の客席からの飛沫などを仕切り板30によってシャットアウトすることができ、飲食物の衛生状態を良好に保つことができる。また、本実施形態では、中央板30aの傾斜角度θ2が、第1実施形態の仕切り板10の傾斜角度θ1と比べて小さいため、各テーブルT1、T2に対応する取出領域をより広く確保することができ、飲食客が搬送トレイMに載せられた飲食物を取り出すことがより容易となる。
【0044】
(変形例)
仕切り板30の開口部30a1の形状については、
図13や
図14に示す形状とすることができる。本実施形態では、開口部30a1の角部が直角に形成されているが(
図12参照)、
図13に示すように傾斜面30a3を形成したり、
図14に示すように曲面30a4を形成したりすることができる。
【0045】
(変形例)
本実施形態では、仕切り構造300は、複数の仕切り板30と、仕切り板30が取り付けられる支柱20と、から構成されるが、仕切り構造は、この構成に限られない。例えば、搬送装置1の長手方向に隣り合う2つの仕切り板30(端板30b)の端部同士を重ね合わせ、ボルト等の締結具や接着剤などによって互いに固定する構成としてもよい。
【0046】
(第4実施形態)
第4実施形態について、第3実施形態と異なる点を主に説明する。
【0047】
本実施形態では、
図15に示すように、搬送レーンLとして、2つの搬送レーンL1,L2を設けている。2つの搬送レーンL1,L2は、搬送装置1の上面に並んで平行に延びている。搬送レーンL1は、搬送レーンL2に対してテーブルT1の側に配置されている。搬送レーンL2は、搬送レーンL1に対してテーブルT2の側に配置されている。
【0048】
2つの搬送レーンL1,L2が設けられた構成に対応して、仕切り構造300´が備える中央板30aは、
図16に示すように、2つの開口部30a1を有する。搬送レーンL1,L2のそれぞれに沿って移動する搬送トレイM(搬送トレイMに載置される飲食物を含む)が各開口部30a1を通過する。したがって、各開口部30a1の幅W及び高さHは、搬送トレイMのサイズ及び搬送トレイMに載置される飲食物のサイズに応じて適宜設定することができる。中央板30aの3つの下端部30a2及び端板30bの下端部30b1は、搬送装置1の上面と接触する。ここで、中央板30aの中央に位置する下端部30a2は、搬送レーンL1の突条部Pと、搬送レーンL2の突条部Pとの間に位置している。中央板30aの両端に位置する2つの下端部30a2について、一方の下端部30a2は、搬送レーンL1の突条部PよりもテーブルT1の側に位置しており、他方の下端部30a2は、搬送レーンL2の突条部PよりもテーブルT2の側に位置している。
【0049】
上述のように仕切り構造300´を配置することにより、各仕切り板30が搬送レーンL1,L2をまたぐように配置される。仕切り構造300´を設けることにより、テーブルT1,T2ごとに、取出領域が互いに隔てられて形成される。なお、「取出領域」は、第1実施形態において説明したため、説明を省略する。
【0050】
テーブルT1への飲食物の搬送では、搬送レーンL1のうち、テーブルT1に対応する取出領域内で、飲食物を載せた搬送トレイMを停止させる。このとき、テーブルT1の飲食客は、搬送トレイMに載せられた飲食物を取り出してテーブルT1に載せることができる。なお、テーブルT1に対応する取出領域には搬送レーンL2の一部も位置しているため、搬送レーンL2を、テーブルT1に対する飲食物の搬送に用いることができる。
【0051】
テーブルT2への飲食物の搬送では、搬送レーンL2のうち、テーブルT2に対応する取出領域内で、飲食物を載せた搬送トレイMを停止させる。このとき、テーブルT2の飲食客は、搬送トレイMに載せられた飲食物を取り出してテーブルT2に載せることができる。なお、テーブルT2に対応する取出領域には搬送レーンL1の一部も位置しているため、搬送レーンL1を、テーブルT2に対する飲食物の搬送に用いることができる。
【0052】
本実施形態の仕切り構造300´によれば、客席(テーブルT1,T2)ごとに互いに隔てられた取出領域を形成することができる。この取出領域を形成する2つの仕切り板30によって、搬送装置1の両側に配置されたテーブルT1,T2に対して搬送レーンL1,L2上の空間を仕切ることができるとともに、搬送装置1の片側に配置された隣り合う2つのテーブルT1(又はテーブルT2)に対しても搬送レーンL1,L2上の空間を仕切ることができる。このように、各テーブルT1,T2に対して専用の取出領域を設けることにより、ウイルス等に対する感染対策を強化することができる。例えば、搬送トレイMから飲食物を取り出す際にも、他の客席からの飛沫などを仕切り板30によってシャットアウトすることができ、飲食物の衛生状態を良好に保つことができる。また、2つの搬送レーンL1,L2を備えるため、一方の搬送レーンL1(又はL2)が使用中であっても他方の搬送レーンL2(又はL1)を使用することができ、飲食物をより効率的に搬送することができる。
【0053】
(変形例)
仕切り板30の開口部30a1の形状については、
図17や
図18に示す形状とすることができる。本実施形態では、開口部30a1の角部が直角に形成されているが(
図16参照)、
図17に示すように傾斜面30a3を形成したり、
図18に示すように曲面30a4を形成したりすることができる。
【0054】
(変形例)
本実施形態では、仕切り構造300´は、複数の仕切り板30と、仕切り板30が取り付けられる支柱20と、から構成されるが、仕切り構造は、この構成に限られない。例えば、搬送装置1の長手方向に隣り合う2つの仕切り板30(端板30b)の端部同士を重ね合わせ、ボルト等の締結具や接着剤などによって互いに固定する構成としてもよい。
【0055】
(第5実施形態)
第5実施形態について、第1実施形態と異なる点を主に説明する。
【0056】
本実施形態では、
図19及び
図20に示すように、搬送装置1の上面には、仕切り構造400が配置されている。仕切り構造400は、複数の仕切り板40と、仕切り板40が取り付けられる複数の支柱20と、から構成される。仕切り板40は、湾曲形状を備える。具体的には、仕切り板40は、搬送装置1の平面視(
図19)において中心Oを挟んで点対称に形成されており、中心Oから搬送装置1の外側縁に向かうにしたがって搬送レーンLの長手方向に沿うように湾曲する形状を備える。搬送装置1の平面視において、仕切り板40の中心Oを通過する接線は、搬送方向(搬送装置1の長手方向)と直交する直交方向に対して、所定の角度θ3で傾斜している。言い換えれば、仕切り板40は、搬送装置1の平面視において、搬送方向(搬送装置1の長手方向)に対して傾斜している。ここで、角度θ3は、第1実施形態で説明した角度θ1(
図1参照)よりも小さい。
【0057】
仕切り板40は開口部40aを有しており、搬送レーンLに沿って移動する搬送トレイM(搬送トレイMに載置される飲食物を含む)が開口部40aを通過する。したがって、開口部40aの幅W(開口部40aの両端を結ぶ直線の長さ)及び高さHは、搬送トレイMのサイズ及び搬送トレイMに載置される飲食物のサイズに応じて適宜設定することができる。仕切り板40の下端部40bは、搬送装置1の上面と接触する。
【0058】
各仕切り板40の端部は、テーブルT1が配置される側の搬送装置1の側面に固定された支柱20と、テーブルT2が配置される側の搬送装置1の側面に固定された支柱20と、にそれぞれ取り付けられる。
【0059】
仕切り板40及び支柱20の接続構造は、特に限定されるものではないが、例えば、支柱20に凹部を形成しておき、この凹部に仕切り板40の端部を差し込むことにより、仕切り板40及び支柱20を接続することができる。
【0060】
上述のように仕切り構造400を配置することにより、各仕切り板40が搬送レーンLをまたぐように配置される。本実施形態において、
図19に示すように、複数の仕切り板40は、搬送レーンLに沿って波型に配置される。仕切り構造400を設けることにより、テーブルT1,T2ごとに、取出領域が互いに隔てられて形成される。なお、「取出領域」は、第1実施形態において説明したため、説明を省略する。
【0061】
搬送トレイMを駆動する駆動機構は、搬送トレイMの停止位置を制御することができる。すなわち、駆動機構は、飲食物が載せられた搬送トレイMを、この飲食物を注文したテーブルT1,T2に対応する取出領域内に停止させる。例えば、
図21を参照して、駆動機構(不図示)は、
図21に示すテーブルT2に対応する取出領域内で搬送トレイMを停止させる。このとき、テーブルT2の飲食客は、搬送トレイMに載せられた飲食物を取り出してテーブルT2に載せることができる。
【0062】
本実施形態の仕切り構造400によれば、客席(テーブルT1,T2)ごとに互いに隔てられた取出領域を形成することができる。この取出領域を形成する2つの仕切り板40によって、搬送装置1の両側に配置されたテーブルT1,T2に対して搬送レーンL上の空間を仕切ることができるとともに、搬送装置1の片側に配置された隣り合う2つのテーブルT1(又はテーブルT2)に対しても搬送レーンL上の空間を仕切ることができる。このように、各テーブルT1,T2に対して専用の取出領域を設けることにより、ウイルス等に対する感染対策を強化することができる。例えば、搬送トレイMから飲食物を取り出す際にも、他の客席からの飛沫などを仕切り板40によってシャットアウトすることができ、飲食物の衛生状態を良好に保つことができる。また、本実施形態では、仕切り板40の傾斜角度θ3が、第1実施形態の仕切り板10の傾斜角度θ1と比べて小さいため、各テーブルT1、T2に対応する取出領域をより広く確保することができ、飲食客が飲食物を取り出すことがより容易となる。
【0063】
(変形例)
仕切り板40の開口部40aの形状については、
図22や
図23に示す形状とすることができる。本実施形態では、開口部40aの角部が直角に形成されているが(
図20参照)、
図22に示すように傾斜面40cを形成したり、
図23に示すように曲面40dを形成したりすることができる。
【0064】
(変形例)
本実施形態では、仕切り構造400は、複数の仕切り板40と、仕切り板40が取り付けられる支柱20と、から構成されるが、仕切り構造は、この構成に限られない。例えば、搬送装置1の長手方向に隣り合う2つの仕切り板40の端部同士を重ね合わせ、ボルト等の締結具や接着剤などによって互いに固定する構成としてもよい。
【0065】
(第6実施形態)
第6実施形態について、第5実施形態と異なる点を主に説明する。
【0066】
本実施形態では、
図24に示すように、搬送レーンLとして、2つの搬送レーンL1,L2を設けている。2つの搬送レーンL1,L2は、搬送装置1の上面に並んで平行に延びている。搬送レーンL1は、搬送レーンL2に対してテーブルT1の側に配置されている。搬送レーンL2は、搬送レーンL1に対してテーブルT2の側に配置されている。
【0067】
2つの搬送レーンL1,L2が設けられた構成に対応して、仕切り構造400´が備える仕切り板40は、
図25に示すように、2つの開口部40aを有する。搬送レーンL1,L2のそれぞれに沿って移動する搬送トレイM(搬送トレイMに載置される飲食物を含む)が各開口部40aを通過する。したがって、開口部40aの幅W(開口部40aの両端を結ぶ直線の長さ)及び高さHは、搬送トレイMのサイズ及び搬送トレイMに載置される飲食物のサイズに応じて適宜設定することができる。仕切り板40の3つの下端部40bは、搬送装置1の上面と接触する。ここで、仕切り板40の中央に位置する下端部40bは、搬送レーンL1の突条部Pと、搬送レーンL2の突条部Pとの間に位置している。仕切り板40の両端に位置する2つの下端部40bについて、一方の下端部40bは、搬送レーンL1の突条部PよりもテーブルT1の側に位置しており、他方の下端部40bは、搬送レーンL2の突条部PよりもテーブルT2の側に位置している。
【0068】
上述のように仕切り構造400´を配置することにより、各仕切り板40が搬送レーンL1,L2をまたぐように配置される。本実施形態において、
図24に示すように、複数の仕切り板40は、搬送レーンLに沿って波型に配置される。仕切り構造400´を設けることにより、テーブルT1,T2ごとに、取出領域が互いに隔てられて形成される。なお、「取出領域」は、第1実施形態において説明したため、説明を省略する。
【0069】
テーブルT1への飲食物の搬送では、搬送レーンL1のうち、テーブルT1に対応する取出領域内で、飲食物を載せた搬送トレイMを停止させる。このとき、テーブルT1の飲食客は、搬送トレイMに載せられた飲食物を取り出してテーブルT1に載せることができる。なお、テーブルT1に対応する取出領域には搬送レーンL2の一部も位置しているため、搬送レーンL2を、テーブルT1に対する飲食物の搬送に用いることができる。
【0070】
テーブルT2への飲食物の搬送では、搬送レーンL2のうち、テーブルT2に対応する取出領域内で、飲食物を載せた搬送トレイMを停止させる。このとき、テーブルT2の飲食客は、搬送トレイMに載せられた飲食物を取り出してテーブルT2に載せることができる。なお、テーブルT2に対応する取出領域には搬送レーンL1の一部も位置しているため、搬送レーンL1を、テーブルT2に対する飲食物の搬送に用いることができる。
【0071】
本実施形態の仕切り構造400´によれば、客席(テーブルT1,T2)ごとに互いに隔てられた取出領域を形成することができる。この取出領域を形成する2つの仕切り板40によって、搬送装置1の両側に配置されたテーブルT1,T2に対して搬送レーンL1,L2上の空間を仕切ることができるとともに、搬送装置1の片側に配置された隣り合う2つのテーブルT1(又はテーブルT2)に対しても搬送レーンL1,L2上の空間を仕切ることができる。このように、各テーブルT1,T2に対して専用の取出領域を設けることにより、ウイルス等に対する感染対策を強化することができる。例えば、搬送トレイMから飲食物を取り出す際にも、他の客席からの飛沫などを仕切り板40によってシャットアウトすることができ、飲食物の衛生状態を良好に保つことができる。また、2つの搬送レーンL1,L2を備えるため、一方の搬送レーンL1(又はL2)が使用中であっても他方の搬送レーンL2(又はL1)を使用することができ、飲食物をより効率的に搬送することができる。
【0072】
(変形例)
仕切り板40の各開口部40aの形状については、
図26や
図27に示す形状とすることができる。本実施形態では、各開口部40aの角部が直角に形成されているが(
図25参照)、
図26に示すように傾斜面40cを形成したり、
図27に示すように曲面40dを形成したりすることができる。
【0073】
(変形例)
本実施形態では、仕切り構造400´は、複数の仕切り板40と、仕切り板40が取り付けられる支柱20と、から構成されるが、仕切り構造は、この構成に限られない。例えば、搬送装置1の長手方向に隣り合う2つの仕切り板40の端部同士を重ね合わせ、ボルト等の締結具や接着剤などによって互いに固定する構成としてもよい。
【0074】
上述した実施形態(第1実施形態~第6実施形態)では、搬送レーンLが1段であるが、鉛直方向において複数(多段)の搬送レーンLが並んだ構成であっても、本発明を適用することができる。多段の搬送レーンLのうちの少なくとも1つの搬送レーンLに対して、上述した実施形態で説明した仕切り構造100、100´、300、300´、400、400´を設けることができる。
【0075】
また、上述した実施形態(第1実施形態~第6実施形態)は、各テーブルT1,T2に対して専用の取出領域を形成するための構造(仕切り構造100、100´、300、300´、400、400´)だけに着目したものである。仕切り構造100、100´、300、300´、400、400´の周囲には、付加的な構造を設けることができる。この付加的な構造としては、例えば、仕切り構造100、100´、300、300´、400、400´の上方に配置され、搬送レーンLを照明するための照明構造や、仕切り構造100、100´、300、300´、400、400´の上端に取り付けられ、取出領域の上部空間を塞ぐ(覆う)カバーを備えた構造が挙げられる。
【符号の説明】
【0076】
1:搬送装置
10、30、40:仕切り板
10a、30a:40a:開口部
20:支柱
100、100´、300、300´、400、400´:仕切り構造
L、L1、L2:搬送レーン
M:搬送トレイ
T1、T2:テーブル