(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022107293
(43)【公開日】2022-07-21
(54)【発明の名称】通信装置、通信装置の制御方法、通信装置の制御プログラム、及び通信システム
(51)【国際特許分類】
H04W 76/10 20180101AFI20220713BHJP
H04Q 9/00 20060101ALI20220713BHJP
H04W 4/00 20180101ALI20220713BHJP
H04W 88/06 20090101ALI20220713BHJP
【FI】
H04W76/10
H04Q9/00 311J
H04W4/00 110
H04W88/06
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021002155
(22)【出願日】2021-01-08
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-08-18
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.SWIFT
(71)【出願人】
【識別番号】501440684
【氏名又は名称】ソフトバンク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002516
【氏名又は名称】特許業務法人白坂
(72)【発明者】
【氏名】志村 俊輔
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 司
(72)【発明者】
【氏名】熊谷 優斗
(72)【発明者】
【氏名】今川 輝哉
(72)【発明者】
【氏名】根岸 宏明
(72)【発明者】
【氏名】阿部 修
【テーマコード(参考)】
5K048
5K067
【Fターム(参考)】
5K048AA06
5K048BA35
5K048DA02
5K048DC01
5K048HA01
5K048HA02
5K048HA03
5K067AA21
5K067BB27
5K067DD11
5K067EE02
5K067EE06
5K067EE10
(57)【要約】
【課題】遠隔データ収集システムを実現する通信システムにおいて、IoT/M2Mデバイスと、それら各デバイスを管理するサーバとの間の、より効率のよい運用を提供すること
【解決手段】通信装置は、無線通信親機又は無線通信子機として動作可能であり、他の通信装置と第1の通信装置群を構成可能であって、無線通信親機として動作する場合、第1の通信方式でサーバと通信し第2の通信方式で他の通信装置と通信し、無線通信子機として動作する場合、第2の通信方式で他の通信装置と通信する通信部と、無線通信親機又は無線通信子機としての動作を切り替える切替部とを備え、通信装置が無線通信親機から無線通信子機へ動作を切り替える場合に、サーバへ、無線通信親機としての登録の解除要求を送信し、解除要求に対する応答をサーバから受信したことに応じて、無線通信親機の動作を無線通信子機の動作へ切り替える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信親機又は無線通信子機として動作可能であり、他の通信装置と第1の通信装置群を構成可能な通信装置であって、
前記無線通信親機として動作する場合、第1の通信方式でサーバと通信し、第2の通信方式で前記他の通信装置と通信し、前記無線通信子機として動作する場合、前記第2の通信方式で前記他の通信装置と通信する通信部と、
前記無線通信親機又は前記無線通信子機としての動作を切り替える切替部と、
を備え、
前記通信部は、前記通信装置が前記無線通信親機から前記無線通信子機へ動作を切り替える場合に、前記サーバへ、無線通信親機としての登録の解除要求を送信し、
前記切替部は、前記通信部が前記解除要求に対する応答を前記サーバから受信したことに応じて、前記無線通信親機の動作を前記無線通信子機の動作へ切り替える、
通信装置。
【請求項2】
前記無線通信親機及び少なくとも1の前記無線通信子機を含む前記第1の通信装置群を構成する、
請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記通信部は、前記切替部が自装置の動作を前記無線通信子機へ切り替えた場合、前記第1の通信装置群において前記無線通信子機から前記無線通信親機へ動作を切り替えた、新たな無線通信親機との通信を行う、
請求項2に記載の通信装置。
【請求項4】
前記切替部は、前記通信部が前記解除要求に対する前記応答を前記サーバから受信しない場合、自装置の動作を前記無線通信子機に切り替えず、
前記通信装置は、前記新たな無線通信親機を含む第2の通信装置群に含まれない無線通信親機として動作する、
請求項3に記載の通信装置。
【請求項5】
前記第2の通信装置群に含まれない無線通信親機として動作中に、前記通信部は、前記第2の通信装置群に含まれる他の通信装置に、前記第2の通信装置群への参加要求を送信し、
前記切替部は、前記第2の通信装置群への参加要求が承認されたことに応じて、自装置の動作を、前記第2の通信装置群における無線通信親機又は無線通信子機へ切り替える、
請求項4に記載の通信装置。
【請求項6】
前記第2の通信装置群に含まれない無線通信親機として、前記第2の通信装置群とは異なる第3の通信装置群における無線通信親機として動作する、
請求項4に記載の通信装置。
【請求項7】
無線通信親機又は無線通信子機として動作可能であって、他の通信装置と第1の通信装置群を構成し、前記無線通信親機として動作する場合、第1の通信方式でサーバと通信し、第2の通信方式で前記他の通信装置と通信し、前記無線通信子機として動作する場合、前記第2の通信方式で前記他の通信装置と通信する通信装置の制御方法であって、
前記無線通信親機から前記無線通信子機へ動作を切り替える場合に、前記サーバへ、無線通信親機としての登録の解除要求を送信するステップと、
前記解除要求に対する応答を前記サーバから受信したことに応じて、前記無線通信親機の動作を前記無線通信子機の動作へ切り替えるステップと、
を含む、通信装置の制御方法。
【請求項8】
無線通信親機又は無線通信子機として動作可能な通信装置であって、他の通信装置と第1の通信装置群を構成する通信装置に、
前記無線通信親機として動作する場合、第1の通信方式でサーバと通信し、第2の通信方式で前記他の通信装置と通信し、前記無線通信子機として動作する場合、前記第2の通信方式で前記他の通信装置と通信する通信機能と、
前記無線通信親機又は前記無線通信子機としての動作を切り替える切替機能と、
を実現させ、
前記通信機能は、前記無線通信親機から前記無線通信子機へ動作を切り替える場合に、前記サーバへ、無線通信親機としての登録の解除要求を送信し、
前記切替機能は、前記通信機能が前記解除要求に対する応答を前記サーバから受信したことに応じて、前記無線通信親機の動作を前記無線通信子機の動作へ切り替える、
通信装置の制御プログラム。
【請求項9】
通信装置と、サーバとを少なくとも含む通信システムであって、
前記通信装置は、
無線通信親機又は無線通信子機として動作可能であり、他の通信装置と第1の通信装置群を構成し、
前記無線通信親機として動作する場合、第1の通信方式でサーバと通信し、第2の通信方式で前記他の通信装置と通信し、前記無線通信子機として動作する場合、前記第2の通信方式で前記他の通信装置と通信する通信部と、
前記無線通信親機又は前記無線通信子機としての動作を切り替える切替部と、
を備え、
前記通信部は、前記通信装置が前記無線通信親機から前記無線通信子機へ動作を切り替える場合に、前記サーバへ、無線通信親機としての登録の解除要求を送信し、
前記サーバは、前記通信装置から前記解除要求を受信したことに応じて、前記解除要求に対する応答を送信し、
前記切替部は、前記通信部が前記解除要求に対する応答を前記サーバから受信したことに応じて、前記無線通信親機の動作を前記無線通信子機の動作へ切り替える、
通信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信装置、通信装置の制御方法、通信装置の制御プログラム、及び通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、各家庭の電気、水道、ガス等の使用量を表すメーター値等のデータを、無線ネットワークを用いて収集・中継し、遠隔の検針センタ等のデータ収集センタに伝送する遠隔データ収集システムが存在する(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
メーター等のデータを収集するIoT(Internet of Things)/M2M(Machine to Machine)デバイスの増加に伴い、遠隔データ収集システムを実現する通信システムにおいて、IoT/M2Mデバイスと、それら各デバイスを管理するサーバとの間の、より効率のよい運用が求められていた。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施形態に係る通信装置は、無線通信親機又は無線通信子機として動作可能であり、他の通信装置と第1の通信装置群を構成可能な通信装置であって、無線通信親機として動作する場合、第1の通信方式でサーバと通信し、第2の通信方式で他の通信装置と通信し、無線通信子機として動作する場合、第2の通信方式で他の通信装置と通信する通信部と、無線通信親機又は無線通信子機としての動作を切り替える切替部とを備え、通信部は、無線通信装置が無線通信親機から無線通信子機へ動作を切り替える場合に、サーバへ、無線通信親機としての登録の解除要求を送信し、切替部は、通信部が解除要求に対する応答をサーバから受信したことに応じて、無線通信親機の動作を無線通信子機の動作へ切り替える。
【0006】
本発明の一実施形態に係る通信装置は、無線通信親機及び少なくとも1の無線通信子機を含む第1の通信装置群を構成してもよい。
【0007】
本発明の一実施形態に係る通信装置において、通信部は、切替部が自装置の動作を無線通信子機へ切り替えた場合、第1の通信装置群において無線通信子機から無線通信親機へ動作を切り替えた、新たな無線通信親機との通信を行ってもよい。
【0008】
本発明の一実施形態に係る通信装置において、切替部は、通信部が解除要求に対する応答をサーバから受信しない場合、自装置の動作を無線通信子機に切り替えず、通信装置は、新たな無線通信親機を含む第2の通信装置群に含まれない無線通信親機として動作してもよい。
【0009】
本発明の一実施形態に係る通信装置は、第2の通信装置群に含まれない無線通信親機として動作中に、通信部は、第2の通信装置群に含まれる他の通信装置に、第2の通信装置群への参加要求を送信し、切替部は、第2の通信装置群への参加要求が承認されたことに応じて、自装置の動作を、第2の通信装置群における無線通信親機又は無線通信子機へ切り替えてもよい。
【0010】
本発明の一実施形態に係る通信装置は、第2の通信装置群に含まれない無線通信親機として、第2の通信装置群とは異なる第3の通信装置群における無線通信親機として動作してもよい。
【0011】
本発明の一実施形態に係る、無線通信親機又は無線通信子機として動作可能であって、他の通信装置との間で第1の通信装置群を構成し、無線通信親機として動作する場合、第1の通信方式でサーバと通信し、第2の通信方式で他の通信装置と通信し、無線通信子機として動作する場合、第2の通信方式で他の通信装置と通信する通信装置の制御方法は、無線通信親機から無線通信子機へ動作を切り替える場合に、サーバへ、無線通信親機としての登録の解除要求を送信するステップと、解除要求に対する応答をサーバから受信したことに応じて、無線通信親機の動作を無線通信子機の動作へ切り替えるステップと、を含む。
【0012】
本発明の一実施形態に係る、無線通信親機又は無線通信子機として動作可能であって、他の通信装置と第1の通信装置群を構成する通信装置の制御プログラムは、通信装置に、無線通信親機として動作する場合、第1の通信方式でサーバと通信し、第2の通信方式で他の通信装置と通信し、無線通信子機として動作する場合、第2の通信方式で他の通信装置と通信する通信機能と、無線通信親機又は無線通信子機としての動作を切り替える切替機能と、を実現させ、通信機能は、無線通信親機から無線通信子機へ動作を切り替える場合に、サーバへ、無線通信親機としての登録の解除要求を送信し、切替機能は、通信機能が解除要求に対する応答をサーバから受信したことに応じて、無線通信親機の動作を無線通信子機の動作へ切り替える。
【0013】
本発明の一実施形態に係る、通信装置と、サーバとを少なくとも含む通信システムは、通信装置は、無線通信親機又は無線通信子機として動作可能であって、他の通信装置との間で、第1の通信装置群を構成し、無線通信親機として動作する場合、第1の通信方式でサーバと通信し、第2の通信方式で他の通信装置と通信し、無線通信子機として動作する場合、第2の通信方式で他の通信装置と通信する通信部と、無線通信親機又は無線通信子機としての動作を切り替える切替部と、を備え、通信部は、無線通信親機から無線通信子機へ動作を切り替える場合に、サーバへ、無線通信親機としての登録の解除要求を送信し、サーバは、通信装置から解除要求を受信したことに応じて、解除要求に対する応答を送信し、切替部は、通信部が解除要求に対する応答をサーバから受信したことに応じて、無線通信親機の動作を無線通信子機の動作へ切り替える。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態に係る通信システム、通信装置、サーバ(情報処理装置)を概略的に示す機能ブロック図である。
【
図2】
図2は、本発明の一実施形態に係る、FANとサーバ間のシーケンスの一例を示す図である。
【
図3】
図3(a)、(b)、(c)は、本発明の一実施形態に係る通信装置の動作の概略を説明する図である。
【
図4】
図4(a)、(b)、(c)は、本発明の一実施形態に係る、サーバに記憶される情報の一例である。
【
図5】本発明の一実施形態に係る、通信装置とサーバ間のシーケンスの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以降、諸図面を参照しながら、本発明の一実施形態を詳細に説明する。
【0016】
<システム構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る通信システムの構成例を示す図である。通信システム500は、IoT/M2Mを実現するシステムであってよい。IoT(Internet of Things)は、様々なモノ(物)がインターネットに接続されて、データの収集、遠隔操作などが可能となる仕組みを指してよい。また、M2M(Machine to Machine:機器間通信)は、インターネットを介した接続だけでなく、機器同士が直接接続されて、相互にデータをやり取りする仕組みを指してよい。通信システム500は、所定のプロトコルによってM2Mにおけるデータ通信を実現してよい。例えば、通信システム500は、Open Mobile Alliance(OMA)によって策定されたプロトコルであるLightweight M2M(LwM2M)に準拠するシステムであってよい。LwM2Mは、IoT/M2M機器(IoT/M2Mデバイス)の遠隔監視や保守といった管理用のプロトコルであって、LPWA(Low Power Wide Area)を実現するプロトコルの1つである。LPWAは、従来広く使用されている通信技術(例えば、Wi-Fi、LTE(Long Term Evolution)等)と比較して、低消費電力かつ低コストという特徴を持つ。また、LPWAは、従来の通信技術(例えば、無線LAN)と比較して、広範囲の通信が可能であるという特徴を持つ。LwM2Mは、LPWAの特徴を備え、多数のIoT/M2M機器から送信されるデータによるネットワークの輻輳を防ぎ、また、IoT/M2M機器の電力消費を抑えるための低電力消費を実現するプロトコルである。なお、通信システム500が準拠するプロトコルは、低電力消費を実現し得るプロトコルであればよく、上記の例に限定されない。例えば、通信システム500は、MQTT(Message Queue Telemetry Transport)、LoRaWAN(登録商標)、SigFox(登録商標)等のプロトコルに準拠するシステムであってもよい。
【0017】
通信システム500は、通信装置100(100A,100B,100C,100D,100E,100F,100G,100H,100I)と、サーバ(情報処理装置)200と、ネットワーク300とを含む。通信装置100は、図示しないメーターの内部に、例えば通信ボードとして組み込まれていてもよい。あるいは、通信装置100は、メーターの図示しない外側の入出力I/F(インタフェース)に接続されて、別個の通信装置としてメーター外部に備えられてもよい。なお、
図1の例では、通信装置100を8つ示してあるが、通信装置100の数はこれに限定されない。通信装置100は、設置されたメーターの数だけ無数に存在してよい。なお、これ以降、特に区別する必要が無い場合、通信装置100の符号における英字は省略して説明することもある。
【0018】
一実施形態に係る通信システム500において、サーバ200は、ネットワーク300を介して各家庭、企業、施設等に設置された、IoT/M2M機器であるメーターに設置された通信装置100から、メーターに関する情報を収集することができる。また、サーバ200は、ネットワーク300を介して通信装置100を遠隔制御してもよい。メーターは、例えば、水道、ガス(都市ガス、LPガス)、石油、電気等の使用量を測定してよい。すなわち、サーバ200は、例えば、通信装置100から各家庭、企業、施設等における水道、ガス(都市ガス、LPガス)、石油、電気等の使用に関する情報を収集してよい。なお、本発明は、IoT/M2M機器をメーターに限定するものではない。また、メーターが測定する対象は、上記の例に限定されない。すなわち、サーバ200は、メーターの測定対象に応じて任意の情報を収集してよい。
【0019】
通信システム500は、フィールド内の複数の通信装置100によってマルチホップ方式のネットワークを組み、ネットワーク内のメーターのデータを収集するFAN(Field Area Network)と、FANによって収集されたデータを遠隔のサーバ200に送信するWAN(Wide Area Network)とを実現してよい。FANにおいて、各メーターの情報は、複数の通信装置100間のマルチホップ通信を用いて伝送されてよい。下位の通信装置100間を伝送した情報は、上位のゲートウェイ装置(GW)に収集され、ゲートウェイ装置から、WANを介してサーバ200へ送信されてよい。なお、詳細は後述するが、本発明の一実施形態による通信装置100は、ゲートウェイ装置の機能を備えてもよい。すなわち、本発明の一実施形態による通信システム500は、専用のゲートウェイ装置を用いることなく、通信装置100のみでFAN及びWANの構築が可能であってよい。
【0020】
本発明の一実施形態による通信システム500において、複数の通信装置100によってFAN(通信装置群の一例)が構成されてよい。
図1の例では、通信装置100A,100B,100C,100Dによって、FAN10Aが構成されている。さらに、通信装置100E,100F,100G,100H,100Iによって、FAN10Bが構成されている。ここで、FAN10AとFAN10Bとは、エリアが異なることによる区別であってもよいし、メーターの種類や管理者が異なることによる区別であってもよい。後者の場合、エリアが重複していてもよい。FAN10Aにおいて、通信装置100Aはゲートウェイ(無線通信親機、以降「親機」とも示す)として動作し、その他の通信装置100B~100Dは子機(無線通信子機)として動作しているものとする。また、FAN10Bにおいて、通信装置100Eは親機として動作し、その他の通信装置100F~100Iは子機として動作しているものとする。ここで、各通信装置100は、親機としても子機としても動作可能であって、親機としての動作と子機としての動作を切り替え可能であってよい。なお、FANの構造は、図示したツリー型に限定されない。FANの構造としては、スター型、メッシュ型であってもよい。また、各FANに含まれる無線通信装置は、図示した数に限られるものではない。なおこれ以降、特に区別する必要が無い場合、FANにおける符号の英字は省略して説明することもある。
【0021】
ここで、本明細書において、「親機」は、ゲートウェイとしてWANを介したサーバ200との通信を行う通信装置を指し、「子機」は、WANを介したサーバ200との通信を行わない通信装置を指すものとする。すなわち、通信装置100同士の接続において、その上位/下位によって親子を定義するものではない。具体的には、例えば
図1において、通信装置100Bと通信装置100Dとの間のノード間の関係では、通信装置100Bが親、通信装置100Dが子ともいえるが、本明細書では、通信装置100Bと通信装置100Dとは、サーバ200との直接の通信を行わない点で、いずれも「子機」と称する。
【0022】
<通信装置>
通信装置100は、制御部110、通信部120、及び記憶部150を備えてよい。制御部110は、各実施形態に示す機能、方法を実行するために、典型的には中央処理装置(CPU)であってよい。なお、制御部110は、集積回路(IC(Integrated Circuit)チップ、LSI(Large Scale Integration))等に形成された論理回路(ハードウェア)や専用回路によって各実施形態に開示される各処理を実現してもよい。また、これらの回路は、1又は複数の集積回路により実現されてよく、各実施形態に示す複数の処理を1つの集積回路により実現されることとしてもよい。本発明の一実施形態において、制御部110は、通信装置100をLwM2Mのプロトコルに準拠させるための処理・動作を実現してよい。また、制御部110は、図示しないメーターからの各種情報を取得する機能を有してよい。さらに、制御部110は、通信装置100の動作を、親機又は子機のいずれかに切り替える切替部として機能してよい。
【0023】
通信部120は、無線通信においてデータの送受信機能を実現するハードウェアや通信用ソフトウェア、及びこれらの組み合わせとして実装されてよい。通信部120は、通信装置100が親機として動作する場合に、ネットワーク300を介して、サーバ200との間で各種データの送受信を行ってよい。また、通信部120は、サーバ200から受信した各種データを、制御部110へ伝達してよい。なお、通信部120は、通信装置100が親機として動作する場合に、サーバ200との間で、第1の通信方式を用いた通信を行ってよい。第1の通信方式は、例えば、カテゴリーM(Category M)、カテゴリーM1(Category M1)、NB-IoT(Narrow Band IoT)等のIoT向けの無線通信方式であり、LTE(Long Term Evolution)を拡張した通信方式であってよい。なお、第1の通信方式としては、eMTC(enhanced Machine-Type Communications)、LoRaWAN(登録商標)、IEEE802.11ah、Wi-SUN(Wireless Smart Utility Network)等、LPWAによる任意の規格が採用されてよい。また、第1の通信方式としては、これらの任意の規格の組み合わせが採用されてもよい。また、第1の通信方式は、例えば、電波法における免許を必要とする通信方式(公衆無線)であってもよい。なお、通信部120は、所定のプロトコルに従って、サーバ200との間でデータの送受信を行ってよい。所定のプロトコルは、例えば、LwM2Mのプロトコル、MQTT(Message Queue Telemetry Transport)のプロトコル、及びCoAP(Constrained Application Protocol)のプロトコル等であってよい。
【0024】
通信部120は、通信装置100が親機又は子機として動作する場合に、第2の通信方式によって、他の通信装置100との通信を行ってよい。すなわち、通信装置100が親機として動作する場合、通信部120は、第1の通信方式で、サーバ200との通信を行い、第2の通信方式で、子機との通信を行ってよい。また、通信装置100が子機として動作する場合、通信部120は、第2の通信方式で、他の通信装置(親機及び他の子機)との通信を行ってよい。ここで、第2の通信方式としては、例えば、920MHz帯を使用して通信する特定小電力無線方式であってよい。920MHz帯を使用して通信する特定小電力無線方式は、例えば、Wi-SUNの通信規格に基づく通信方式や、Zigbee(登録商標)等のIEEE802.15.4上で動作する無線通信規格の通信方式であってよい。なお、第2の通信方式は、920MHz帯に限られず、どのような通信帯域で通信するものであってもよい。第2の通信方式は例えば、電波法における免許を必要としない通信方式であってよい。第1の通信方式と第2の通信方式とは例えば、通信に用いる電波の周波数帯が互いに異なってよい。
【0025】
記憶部150は、通信装置100が動作するうえで必要とする各種プログラムや各種データを記憶する。記憶部150は、例えば、半導体メモリ(磁気メモリ、フラッシュメモリ等)を含んでよい。また、記憶部150は、制御部110に対する作業領域を提供するメモリ(RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等)を含んでよい。また、本発明の一実施形態において、記憶部150は、LwM2Mに準拠するための各種情報、第1の通信方式でネットワーク300に接続するための各種ネットワークパラメータ(例えば、IPアドレス、周波数(チャネル)等)、FANを構成し第2の通信方式で通信を行うための各種ネットワークパラメータ(例えば、ネットワークID等)、通信装置100に固有の識別情報(装置ID等)を記憶してもよい。なお、IPアドレスを用いない通信規格であるNIDD(Non-IP Data Delivery)が用いられる場合、IPアドレスは記憶部150に記憶されなくてもよい。なお、記憶部150に記憶される各種情報は、必要に応じて更新されてもよい。
【0026】
<サーバ>
サーバ200は、各メーターの保守管理を遠隔から実行する機能を有してよい。すなわち、サーバ200は、各通信装置100から送信された各メーターの情報を処理し、メーターの管理者へ必要なデータを受け渡すIoT-PF(プラットフォーム)としての機能を有してよい。従って、メーターの管理者の図示しない集中監視センタが、サーバ200に接続されてよい。サーバ200が、各メーターから取得する情報としては、メーターの測定対象の測定値(検針値ともいう)に関する情報であってよい。具体的には、例えば、サーバ200は、測定対象の所定期間(例えば、1日、1週間、1カ月等)における使用量、残量、及び蓄電量等を示すデータをメーターから取得してよい。また、サーバ200は、各メーターの情報として、測定対象の異常を表すデータを取得してもよい。測定対象の異常を表すデータとは、例えば、水漏れ、ガス漏れ、漏電等が生じている可能性を示すデータであってよい。また、サーバ200は、メーターから取得した情報に基づいて測定対象の異常を検知してもよい。例えば、サーバ200は、メーターの測定値に関する情報に基づいて水漏れ、ガス漏れ、漏電等を検知してもよい。なお、詳細は後述するが、本発明の一実施形態において、サーバ200は、監視対象として登録されたメーターについて、上述した情報を取得してよい。
【0027】
図1において、サーバ200は単体で示してあるが、これに限られるものではない。サーバ200は、各実施形態において記載する機能を実現できる情報処理装置であればどのような装置であってもよく、例えば、サーバ装置、コンピュータ(限定でなく例として、デスクトップ、ラップトップ、タブレット等)、コミュニケーションプラットホーム等を含んでもよい。
【0028】
サーバ200は、制御部210、通信部220、及び記憶部250を備える。記憶部250は、典型的には、HDD(Hard Disc Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等各種の記録媒体により実現され、サーバ200が動作するうえで必要とする各種プログラム及びデータを記憶する機能を有してよい。また、記憶部250には、サーバ200との通信を行う各FANに関する情報であって、各FANを構成する通信装置100及びメーターに関する情報が記憶されてもよい。例えば、記憶部250には、FANを構成する各通信装置100を一意に識別可能な識別子である装置ID、各通信装置100について親機・子機の指定、通信装置100の位置情報、メーターを一意に識別可能な識別子であるメーターID、メーターの管理者に係るメーター管理者ID、第1の通信方式に必要なネットワークID、通信装置100が含まれるFANにおける第2の通信方式に必要なネットワークID等が記憶されてよい。なお、記憶部250に記憶される情報はこれらに限定されず、これ以上でもこれ以下であってもよい。第1の通信方式に必要なネットワークIDは例えばIPアドレスや電話番号などであってよい。第2の通信方式に必要なネットワークIDは例えばFANのネットワークIDであってよい。なお、IPアドレスを用いない通信規格であるNIDD(Non-IP Data Delivery)が用いられる場合、IPアドレスは記憶部250に記憶されなくてもよい。
【0029】
制御部210は、典型的には中央処理装置(CPU)であってよい。制御部210は、記憶部250に記憶されるプログラムを読み出し、読み出したプログラムに含まれるコード又は命令を実行することによって、各実施形態に示す機能、方法を実行してよい。制御部210は、集積回路(IC(Integrated Circuit)チップ、LSI(Large Scale Integration))等に形成された論理回路(ハードウェア)や専用回路によって各実施形態に開示される各処理を実現してもよい。また、これらの回路は、1又は複数の集積回路により実現されてよく、各実施形態に示す複数の処理を1つの集積回路により実現されることとしてもよい。
【0030】
通信部220は、ネットワークアダプタ等のハードウェアや通信用ソフトウェア、及びこれらの任意の組み合わせとして実装されてよい。通信部220は、ネットワーク300を介して、上述した第1通信方式によって、親機として動作する各通信装置100と各種データの送受信を行ってよい。
【0031】
<第1実施形態>
図2は、本発明の第1実施形態による、FANとサーバ200との間のシーケンスの一例である。また、
図3(a)、(b)は、本発明の第1実施形態を説明するための概略図である。
図3(a)に示すように、通信装置100A~100Dは、通信装置100Aを親機、通信装置100B~100Dを子機とする第1FAN10Aを構成してよい。親機である通信装置100Aとサーバ200とは、LwM2Mプロトコルに従って通信を行ってよい。なお、LwM2Mのプロトコルについては、例えば、http://www.openmobilealliance.org/release/LightweightM2M/V1_0_2-20180209-A/におけるOMA-TS-LightweightM2M-V1_0_2-20180209-A.pdfを参照されたい。ここで、
図2のシーケンス図では、説明をわかりやすくするため、通信装置100A,100B,100Cのみを示してある。なお、
図2のシーケンスは一例であって、各通信装置100における各ステップのタイミングをこれに限定するものではない。また、第1FAN10Aは、第1の通信装置群の一例であってよい。第1FAN10Aを構成する通信装置は上記の例に限定されない。すなわち、第1FAN10Aは、親機と子機により構成されればよく、任意の機体数により構成されてよい。
【0032】
まず、第1FAN10Aが構成され、第1FAN10Aについてサーバ200への登録処理が行われてよい(ステップS10)。なお、FANの構成には、既存の手法が用いられてよい。例えば、FANの構成に、AODV(Ad hoc On-demand Distance Vector)ルーティングアルゴリズムが用いられてもよい。又は、IEEE802.15.4で用意されたチャネルスキャン機能が用いられてもよい。すなわち、子機は、スキャン(アクティブスキャン/パッシブスキャン)によって、親機のビーコン信号を受信し、親機に関連付けられたFANのネットワークIDを取得して、当該ネットワークIDを用いてFANへ接続してもよい。又は、子機は、FANへ参加済みの他の子機へ接続することで、FANへ接続してもよい。なお、親機として動作する通信装置100は、通信装置100の設置時に、例えば管理者によって設定されてもよい。又は、サーバ200から送信された指示に応じて、自装置を親機として動作させてもよい。
【0033】
サーバへの登録処理において、親機として動作する通信装置100Aは、第1FAN10Aに関する情報を、ネットワーク300を介してサーバ200へ送信してよい。
図4(a)に、サーバ200に記憶される第1FAN10Aに関する情報の一例を示す。FANに関する情報とは、第1FAN10AのネットワークID(すなわち、第2の通信方式に必要なネットワークID)、第1FAN10Aに含まれる通信装置の識別情報(例えば、装置ID)、各通信装置の動作種別(すなわち、親機/子機の別)等であってよい。なお、
図4は一例であって、サーバ200に記憶される情報はこれに限られるものではない。
【0034】
なお、LwM2Mプロトコルにおいて、通信装置100は、サーバ200へ自装置を登録させるための登録要求(Registration)を送信してよい。登録要求は、サーバ200との通信を確立するために送信されるものであって、通信装置100の識別名(Endpoint Client Name)、登録の有効期限(Lifetime)等を含んでよい。通信装置100から登録要求を受信したサーバ200は、当該通信装置100を通信対象(監視対象)として登録することができる。すなわち、サーバ200は、登録要求を受信した通信装置100との通信を確立することができる。なお、登録の有効期限とは、通信装置100がサーバ200と通信できるように、サーバ200に通信装置100の情報を記憶しておく期限を指してよい。有効期限は、任意の期間で設定されてよい。例えば、有効期限は、メーターの管理者が任意に設定可能な値であってよく、例えば、15日、30日、1年等であってよい。
【0035】
ここで、通信装置100Cは、第1FAN10Aにおける子機として動作しているものとする(ステップS11)。また、通信装置100Aは、第1FAN10Aにおける親機として動作しているものとする(ステップS12)。さらに、通信装置100Bは、第1FAN10Aにおける子機として動作しているものとする(ステップS13)。サーバ200に第1FAN10Aが登録されると、通信装置100Aとサーバ200との通信が確立される。そして、通信装置100Aは、自装置が設置されたメーターと、自装置に接続された子機である通信装置100B,100Cが設置されたメーターとから取得した各種データを、サーバ200へ送信してよい。また、通信装置100Aは、サーバ200から送信される、管理者(集中監視センタ)からのデータや指示を受信し、各子機へ送信してよい。
【0036】
ここで、FANにおける親機の切替について説明する。IoT/M2Mデバイスは、設置場所の外部から電力を供給されず、内部に備えられた蓄電池で駆動される。しかしながら、親機として動作する通信装置100は、サーバ200からのポーリングを受け付けるための待機電力と、自装置に接続された複数の子機及び自装置の検針値を、サーバ200へ送信するための送信電力とを必要とする。すなわち、親機は、子機と比較して電力消費が大きくなってしまう。ここで、本発明の一実施形態による通信装置100は、親機としても子機としても動作可能であるため、FANを構成する通信装置100間で親機の役割をローテーションすることにより、FAN内での電池消費の平滑化を見込める。
【0037】
例えば上述のような電池残量の観点から、第1FAN10Aを構成する通信装置100間で、動作決定処理が実行されてよい(ステップS14)。動作決定処理とは、第1FAN10Aにおける親機を、通信装置100Aから他の通信装置100B,100Cに切り替えるための処理であってよい。動作決定処理は、例えば、通信装置100A~100C間で、自装置に関する情報(テーブル)を交換し、各通信装置100の状態に応じて、親機が選択されてもよい。自装置に関する情報とは、例えば、自装置に接続された他の通信装置100の数、サーバ200との間の通信における電波強度といった通信環境に関する情報、自装置を駆動する電池の電池残量に関する情報等であってよい。なお、親機の切替のトリガは、親機として動作していた通信装置100Aの電池残量が所定の閾値を下回ったこと、設置年数が所定の閾値を超えたこと、サーバ200との間の通信環境が悪化したこと等であってよい。あるいは、サーバ200を介して、集中監視センタから親機の切替を指示する情報が、第1FAN10Aへ送信されてもよい。
【0038】
図2の例では、動作決定処理において、第1FAN10Aの親機が、通信装置100Aから通信装置100Bへ切り替わることが決定したとする。すなわち、通信装置100Aは、親機から子機へ動作を切り替えてよく、通信装置100Bは、子機から親機へ動作を切り替えてよい。通信装置100Aは、自装置の動作を親機から子機へ切り替えることに先立ち、サーバ200へ、親機としての登録の解除要求(DeRegister)を送信してよい(ステップS15)。
【0039】
ここで、LwM2Mプロトコルによれば、登録の解除要求を送信した後、親機から子機へ動作を切り替えるタイミングについては規定がない。そのため、従来、登録の解除要求を送信した通信装置100Aは、サーバ200からの何らかの応答(Ack)を待機することなく、動作を親機から子機へ切り替える運用がなされていた。しかしながら、何らかの不具合により、親機であった通信装置100Aから送信された登録の解除要求が、サーバ200へ到達しない場合がある。なお、通信装置100Aから送信された登録の解除要求が、サーバ200へ到達しない場合とは、登録の解除要求が物理的にサーバ200に到達しない場合に限定されない。例えば、登録の解除要求がサーバ200へ到達しない場合として、サーバ200により登録の解除要求が受信されない場合、サーバ200が受信を拒否した場合、サーバ200が登録の解除要求を認識できなかった場合等を含んでもよい。この場合、サーバ200は、通信装置100Aが親機から子機に切り替わることを感知し得ないため、すでに子機に切り替わった通信装置100Aを、親機として登録した状態のままとなる。そのため、通信装置100Aについて、サーバ200では登録が継続されているが、通信装置100A自体は、サーバ200における親機としての登録が解除されているものと認識している状態が生じ得る。すなわち、通信システム500において、通信装置100Aとサーバ200との間で、登録状態の不一致が生じ得る。この状態で、第1FAN10Aへ送信すべきデータが集中監視センタからサーバ200へ到達した場合、サーバ200と通信装置100Aとの間の通信は切断されているため、サーバ200は、当該データを第1FAN10Aへ送信することが不可能となってしまう。
【0040】
なお、詳細は後述するが、LwM2Mプロトコルによれば、第1FAN10Aにおいて新たな親機となった通信装置100Bは、新たな親機としてサーバ200へ登録することを要求する更新要求(Update)を、サーバ200へ送信する(ステップS27)。ここで、通信装置100Bは、通信装置100Bを親機とするFANに、通信装置100Aを子機として接続する旨を、この更新要求とともに、あるいは更新要求に含めて、サーバ200へ通知してよい。そのため、従来でも、サーバ200は、通信装置100Bからの更新要求を受信したタイミングで、通信装置100Aが子機となることを感知し得る。しかしながら、上述のような、通信装置100Aとサーバ200との間で、登録状態の不一致が生じ得ることは、通信システム500の信頼性、安定性の観点から好ましくない。
【0041】
これに対し、本発明の第1実施形態によれば、通信装置100Aは、親機としての登録の解除要求に対する応答をサーバ200から受信したことに応じて、親機の動作を子機の動作へ切り替えてよい。
図2のシーケンスの例では、サーバ200は、通信装置100Aから登録の解除要求を受信したことに応じて、解除要求を受信した旨を示す情報(Ack)を、通信装置100Aに送信してよい(ステップS16)。なお、
図2では、サーバ200がAckを送信した場合について示してあるが、上述のように、サーバ200からのAckが受信されない場合がある。そこで、通信装置100Aは、Ackを受信したか否かを判定してよい(ステップS17)。通信装置100Aは、Ackを受信した場合(ステップS17でYES)、自装置の動作を、親機から子機へ切り替えてよい(ステップS18)。なお、通信装置100AがAckを受信しない場合(ステップS17でNO)については後述する。
【0042】
上述のように、本発明の第1実施形態によれば、通信装置100は、親機としての登録の解除要求をサーバ200へ送信し、当該解除要求に対する応答をサーバ200から受信したことに応じて、自装置の動作を親機から子機へ切り替えてよい。これにより、通信装置100の親機としての登録の解除要求が、サーバ200に確実に到達した上で、通信装置100の動作を、親機から子機へ切り替えることができる。これにより、サーバ200と通信装置100Aとの間で、登録状態の不一致が生じることを防止することができる。
【0043】
<第2実施形態>
なお、本発明の第2実施形態によれば、
図2のステップS18で親機から子機へ切り替わった通信装置100Aは、新たな親機へ子機として接続してよい。通信装置100Bは、動作決定処理(ステップS14)に応じて、自装置の動作を子機から親機へ切り替え、新たな親機として動作してよい(ステップS19)。通信装置100C,100Aは、新たな親機である通信装置100Bへ、自装置を子機として登録するように登録要求を送信してよい(ステップS20,S22)。サーバ200は、自装置への登録要求を受信すると、Ackを返し(ステップS21,S23)、子機の情報を自装置に登録してよい(ステップS24)。なお、子機の情報とは、子機を識別する識別情報(例えば、装置ID等)、自装置までのホップ数等であってよい。通信装置100Bは、子機としての登録が完了した旨を示す情報を、通信装置100C,100Aへ送信してよい(ステップS25,S26)。通信装置100Bは、自装置が親機として動作する旨を示す情報と、自装置の下位に接続された子機に関する情報とを含む、更新要求(Update)をサーバ200へ送信してよい(ステップS27)。更新要求(Update)は、LwM2Mプロトコルにおいて、例えば、クライアント(通信装置100)がサーバ200に送信済みの登録情報の内容を変更する場合、サーバ200において満了を迎える有効期限を更新する場合、及び通信装置100がサーバ200との通信圏外から通信圏内に復帰した場合等に送信されるものであってよい。サーバ200に送信済みの登録情報の内容が変更される場合とは、例えば、FANにおいて子機が増減する、マルチホップの経路が変更される等によって、FANの構成が変化した場合であってよい。
【0044】
上述したFANの更新処理(ステップS20~S27)が完了すると、
図3(b)に示すように、通信装置100Bは、第1FAN10Bの親機として動作し(ステップS30)、通信装置100A,100Cは、通信装置100Bの下位に接続した子機として動作してよい(ステップS28,S29)。なお、
図3(a)、(b)において、第1FANを10A,10Bと2つの符号で示してあるが、英字の違いは、どの通信装置100を親機とするかの違いを示すものであって、ここでは、FANを構成する通信装置100に変化がない場合、第1FAN10として示す。すなわち、第1FAN10A,10Bは、特許請求の範囲における「第1の通信装置群」に相当する。FANの更新処理が完了すると、サーバ200には、第1FAN10Bに関する情報として、
図4(b)に示すテーブルが記憶されてよい。すなわち、サーバ200は、通信装置200Bとの間で、第1の通信方式に必要なネットワークIDを用いて通信を行うことができる。なお、
図4(b)では、親機が通信装置100Aから通信装置100Bに切り替わった際に、第1FAN10における第2の通信方式に必要なネットワークIDが変更されない場合を示してある。しかしながら、通信装置100Bを親機とする第1FAN10Bにおいて、第2の通信方式に必要なネットワークIDは変更されてもよい。
【0045】
上述のように、本発明の第2実施形態によれば、親機から子機へと動作を切り替えた通信装置100は、新たな親機へ子機として接続してよい。これにより、親機としての動作時に消費した電池残量のこれ以上の消費を抑えつつ、自装置の情報をサーバ200へ送信することができる。
【0046】
<第3実施形態>
本発明の第3実施形態として、親機としての登録の解除要求に対する応答をサーバ200から受信しない場合(
図2のステップS17でNO)について、
図3(c)、
図4(c)、
図5を用いて説明する。
【0047】
図5は、
図2のステップS17でNOであった以降の、FANとサーバ200との間のシーケンス図の一例である。本発明の第3実施形態によれば、通信装置100Aは、解除要求に対する応答をサーバ200から受信しない場合、自装置の動作を子機に切り替えず、
図4(c)に示す、新たな親機である通信装置100Bを含む第2FAN11Bに含まれない親機として動作してよい(ステップS41)。この場合、通信装置100Aは、自装置に接続する子機がなくなったため、サーバ200へ、自装置に関する情報の更新要求を送信してよい(ステップS42)。なお、第2FAN11Bは、第2の通信装置群の一例であってよい。第2FAN10Bを構成する通信装置は上記の例に限定されない。すなわち、第2FAN10Bは、親機と子機により構成されればよく、任意の機体数により構成されてよい。
【0048】
通信装置100Bは、自装置の動作を子機から親機へ切り替えてよい(ステップS43)。そして、通信装置100Bと通信装置100Cは、通信装置100Bを親機とする第2FAN11Bを構成してよい。通信装置100Cは、新たな親機となった通信装置100Bへ、自装置を子機として登録するように登録要求を送信してよい(ステップS44)。サーバ200は、自装置への登録要求を受信すると、Ackを返し(ステップS45)、子機の情報を自装置に登録してよい(ステップS46)。また、通信装置100Bは、子機としての登録が完了した旨を示す情報を、通信装置100Cへ送信してよい(ステップS47)。通信装置100Bは、自装置が親機として動作する旨を示す情報と、自装置の下位に接続された子機に関する情報とを含む、更新要求(Update)をサーバ200へ送信してよい(ステップS48)。
【0049】
上述したFANの更新処理(ステップS44~S48)が完了すると、
図3(c)に示すように、通信装置100Bは、第2FAN11Bの親機として動作し(ステップS49)、通信装置100Cは、通信装置100Bの下位に接続した子機として動作してよい(ステップS50)。また、通信装置100Aは、自装置の下位に接続された子機が存在しない親機として動作してよい。また、FANの更新処理が完了すると、サーバ200には、第2FAN11B、通信装置100Aに関する情報として、
図4(c)に示すテーブルが記憶されてよい。すなわち、サーバ200は、通信装置200Bとの間で、第1の通信方式に必要なネットワークIDを用いて通信を行うことができてよい。なお、
図4(c)では、親機が通信装置100Aから通信装置100Bに切り替わった際に、FANにおける第2の通信方式に必要なネットワークIDが変更されない場合を示してある。しかしながら、通信装置100Bを親機とする第2FAN11Bにおいて、第2の通信方式に必要なネットワークIDは変更されてもよい。
【0050】
このように、本発明の第3実施形態に係る通信装置100によれば、サーバ200へ送信した親機としての登録の解除要求に対して、サーバ200からの応答を受信しない場合、親機としての動作が維持される。従って、サーバ200において親機として登録された状態と、通信装置100Aの状態とを一致させることができる。これにより、サーバ200と通信装置100Aと間で、登録状態の不一致が生じることを防止することができる。
【0051】
<第4実施形態>
本発明の第4実施形態によれば、通信装置100Aは、第2FAN11Bに含まれない親機として動作中に、第2FAN11Bに含まれる他の通信装置100B,100Cに、第2FAN11Bへの参加要求を送信してよい。さらに、通信装置100Aは、第2FAN11Bへの参加要求が承認されたことに応じて、自装置の動作を、第2FAN11Bにおける親機又は子機へ切り替えてよい。
【0052】
例えば、
図2のステップS17でNOであり、通信装置100Aが、自装置の動作を子機に切り替えず、新たな親機である通信装置100Bを含む第2FAN11Bに含まれない親機として動作した場合、通信装置100Aは、第2FAN11Bへの参加要求を送信してよい。参加要求は、例えば、通信装置100B,100Cからのビーコン信号を要求する情報であってよい。参加要求を受信した通信装置100B又は100Cは、第2FAN11Bへ接続するための接続情報を、通信装置100Aへ送信してよい。第2FAN11Bへ接続するための接続情報とは、例えば、第2FAN11Bにおける第2通信方式で必要なネットワークID、チャネルに関する情報であってよい。通信装置100Aは、接続情報を用いて、第2FAN11Bを構成する通信装置のいずれかに接続してよい。
【0053】
このように、本発明の第4実施形態に係る通信装置100によれば、サーバ200へ送信した親機としての登録の解除要求に対して、サーバ200からの応答を受信せず、親機としての動作が維持された場合でも、既存のFANへ接続することができる。これにより、親機としての動作時に消費する電池残量のこれ以上の消費を抑えつつ、自装置の情報をサーバ200へ送信することができる。
【0054】
<第5実施形態>
本発明の第5実施形態によれば、通信装置100Aは、第2FAN11Bに含まれない親機として、第2FAN11Bとは異なる第3FANにおける親機として動作してよい。例えば、
図2のステップS17でNOであり、通信装置100Aが、自装置の動作を子機に切り替えず、新たな親機である通信装置100Bを含む第2FAN11Bに含まれない親機として動作した場合、通信装置100Aは、自装置の周囲の通信装置100へ、自装置に接続するための接続情報を送信してよい。接続情報は、例えば、通信装置100Aを親機とする第3FANにおける第2通信方式で必要なネットワークID、チャネルに関する情報であってよい。さらに、通信装置100Aは、自装置への接続を要求する通信装置を、自装置へ接続させ、第2FAN11Bとは異なる第3FANを構成してよい。なお、第3FANは、第3の通信装置群の一例であってよい。第3FANを構成する通信装置は上記の例に限定されない。すなわち、第3FANは、親機と子機により構成されればよく、任意の機体数により構成されてよい。
【0055】
このように、本発明の第5実施形態に係る通信装置100によれば、サーバ200へ送信した親機としての登録の解除要求に対して、サーバ200からの応答を受信せず、親機としての動作が維持された場合に、新たなFANを構成することができる。これにより、通信システム500に含まれる通信装置100全体の電池の消費を抑えることができる。
【0056】
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各構成部、各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成部やステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したり、必要に応じて適宜省略又は変更することが可能である。また、上記実施の形態に示す構成を適宜組み合わせることとしてもよい。例えば、通信装置100が備えるとして説明した各機能部は、サーバ200によって実現されてもよい。逆に、サーバ200が備えるとして説明した各機能部を、通信装置100が備えてもよい。
【0057】
例えば、上述では、通信装置100が接続されるIoT/M2M機器として、メーターを例に説明した。しかしながら、通信装置100は、メーターに限らず、各種センサによる情報をサーバ200へ送信するものであってよい。センサとしては、温度センサ、加速度センサ、湿度センサ等であってよい。すなわち、通信装置100は、ネットワーク300に接続して各種データをサーバ200へ送信することを目的とする全ての機器に接続できてよい。
【0058】
また、上述では、通信装置100が親機としての動作と子機としての動作とを切替可能である態様について説明した。しかしながら、所定の設置条件では、親機と子機の両方で動作することは必須ではなく、子機としてのみ動作可能であってもよい。例えば、設置場所の周囲に遮蔽物が存在する等で、サーバ200との間の通信環境が悪いことが予めわかっている場所には、子機としてのみ動作可能な通信装置100が設置されてよい。
【0059】
なお、上述では、LwM2Mプロトコルに準拠する通信システムについて説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されず、サーバ200と通信装置100との間で登録状態の不一致が生じ得る通信方式やプロトコルを用いた場合に適用可能であってよい。
【0060】
また、上述では、サーバ200へ送信した親機としての登録の解除要求に対して、サーバ200からの応答を受信せず、親機としての動作が維持された場合に、当該親機が単体で存在するか、別のFANを構成する態様について説明した。すなわち、元のFANにおいて接続されていた子機は、元のFANにおける新たな親機に接続する態様について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されず、親機としての動作が維持された場合に、元のFANにおいて接続されていた子機が、親機としての動作が維持された親機(元の親機)にそのまま接続されてもよい。この場合、新たな親機は、元のFANとは異なる親機として単体で存在してもよいし、別のFANを構成してもよい。あるいは、新たな親機は、子機として、元の親機へ接続してもよい。
【0061】
本開示の各実施形態のプログラムは、通信装置や情報処理装置に読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供されてもよい。記憶媒体は、「一時的でない有形の媒体」に、プログラムを記憶可能であってよい。プログラムは、例えば、ソフトウェアプログラムや情報処理装置プログラムを含んでよい。
【0062】
記憶媒体は適切な場合、1つ又は複数の半導体ベースの、又は他の集積回路(IC)(例えば、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、特定用途向けIC(ASIC)等)、ハード・ディスク・ドライブ(HDD)、ハイブリッド・ハード・ドライブ(HHD)、光ディスク、光ディスクドライブ(ODD)、光磁気ディスク、光磁気ドライブ、フロッピィ・ディスケット、フロッピィ・ディスク・ドライブ(FDD)、磁気テープ、固体ドライブ(SSD)、RAMドライブ、セキュア・デジタル・カードもしくはドライブ、任意の他の適切な記憶媒体、又はこれらの2つ以上の適切な組合せを含むことができる。記憶媒体は、適切な場合、揮発性、不揮発性、又は揮発性と不揮発性の組合せであってよい。
【0063】
また、本開示のプログラムは、当該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して、サーバ200に提供されてもよい。
【0064】
また、本開示の各実施形態は、プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0065】
なお、本開示のプログラムは、例えば、JavaScript(登録商標)、Python等のスクリプト言語、C言語、Go言語、Swift,Koltin、Java(登録商標)等の任意のプログラミング言語を用いて実装されてよい。
【符号の説明】
【0066】
100 通信端末
110 制御部
120 通信部
150 記憶部
200 サーバ(情報処理装置)
210 制御部
220 通信部
250 記憶部
300 ネットワーク
500 通信システム
【手続補正書】
【提出日】2021-06-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信親機又は無線通信子機として動作可能であり、他の通信装置と、無線通信親機及び少なくとも1の無線通信子機を含む第1の通信装置群を構成可能な通信装置であって、
前記無線通信親機として動作する場合、第1の通信方式でサーバと通信し、第2の通信方式で前記他の通信装置と通信し、前記無線通信子機として動作する場合、前記第2の通信方式で前記他の通信装置と通信する通信部と、
前記無線通信親機又は前記無線通信子機としての動作を切り替える切替部と、を備え、
前記通信部は、前記通信装置が前記無線通信親機から前記無線通信子機へ動作を切り替える場合に、前記サーバへ、無線通信親機としての登録の解除要求を送信し、
前記切替部は、前記通信部が前記解除要求に対する前記応答を前記サーバから受信しない場合、自装置の動作を前記無線通信子機に切り替えず、
前記通信装置は、前記第1の通信装置群において前記無線通信子機から前記無線通信親機へ動作を切り替えた、新たな無線通信親機を含む第2の通信装置群に含まれない無線通信親機として動作する、通信装置。
【請求項2】
前記切替部は、前記通信部が前記解除要求に対する応答を前記サーバから受信したことに応じて、前記無線通信親機の動作を前記無線通信子機の動作へ切り替える、
請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記通信部は、前記切替部が自装置の動作を前記無線通信子機へ切り替えた場合、前記第1の通信装置群において前記無線通信子機から前記無線通信親機へ動作を切り替えた、新たな無線通信親機との通信を行う、
請求項2に記載の通信装置。
【請求項4】
前記第2の通信装置群に含まれない無線通信親機として動作中に、前記通信部は、前記第2の通信装置群に含まれる他の通信装置に、前記第2の通信装置群への参加要求を送信し、
前記切替部は、前記第2の通信装置群への参加要求が承認されたことに応じて、自装置の動作を、前記第2の通信装置群における無線通信親機又は無線通信子機へ切り替える、
請求項1~3のいずれか一項に記載の通信装置。
【請求項5】
前記第2の通信装置群に含まれない無線通信親機として、前記第2の通信装置群とは異なる第3の通信装置群における無線通信親機として動作する、
請求項1~3のいずれか一項に記載の通信装置。
【請求項6】
無線通信親機又は無線通信子機として動作可能であって、他の通信装置と、無線通信親機及び少なくとも1の無線通信子機を含む第1の通信装置群を構成し、前記無線通信親機として動作する場合、第1の通信方式でサーバと通信し、第2の通信方式で前記他の通信装置と通信し、前記無線通信子機として動作する場合、前記第2の通信方式で前記他の通信装置と通信する通信装置の制御方法であって、
前記無線通信親機から前記無線通信子機へ動作を切り替える場合に、前記サーバへ、無線通信親機としての登録の解除要求を送信するステップ、を含み、
前記解除要求に対する前記応答を前記サーバから受信しない場合、自装置の動作を前記無線通信子機に切り替えず、
前記通信装置は、前記第1の通信装置群において前記無線通信子機から前記無線通信親機へ動作を切り替えた、新たな無線通信親機を含む第2の通信装置群に含まれない無線通信親機として動作する、
通信装置の制御方法。
【請求項7】
無線通信親機又は無線通信子機として動作可能な通信装置であって、他の通信装置と、無線通信親機及び少なくとも1の無線通信子機を含む第1の通信装置群を構成する通信装置に、
前記無線通信親機として動作する場合、第1の通信方式でサーバと通信し、第2の通信方式で前記他の通信装置と通信し、前記無線通信子機として動作する場合、前記第2の通信方式で前記他の通信装置と通信する通信機能と、
前記無線通信親機又は前記無線通信子機としての動作を切り替える切替機能と、
を実現させ、
前記通信機能は、前記無線通信親機から前記無線通信子機へ動作を切り替える場合に、前記サーバへ、無線通信親機としての登録の解除要求を送信し、
前記切替機能は、前記解除要求に対する前記応答を前記サーバから受信しない場合、自装置の動作を前記無線通信子機に切り替えず、
前記通信装置は、前記第1の通信装置群において前記無線通信子機から前記無線通信親機へ動作を切り替えた、新たな無線通信親機を含む第2の通信装置群に含まれない無線通信親機として動作する、
通信装置の制御プログラム。
【請求項8】
通信装置と、サーバとを少なくとも含む通信システムであって、
前記通信装置は、
無線通信親機又は無線通信子機として動作可能であり、他の通信装置と、無線通信親機及び少なくとも1の無線通信子機を含む第1の通信装置群を構成し、
前記無線通信親機として動作する場合、第1の通信方式でサーバと通信し、第2の通信方式で前記他の通信装置と通信し、前記無線通信子機として動作する場合、前記第2の通信方式で前記他の通信装置と通信する通信部と、
前記無線通信親機又は前記無線通信子機としての動作を切り替える切替部と、
を備え、
前記通信部は、前記通信装置が前記無線通信親機から前記無線通信子機へ動作を切り替える場合に、前記サーバへ、無線通信親機としての登録の解除要求を送信し、
前記サーバは、前記通信装置から前記解除要求を受信したことに応じて、前記解除要求に対する応答を送信し、
前記切替部は、前記解除要求に対する前記応答を前記サーバから受信しない場合、自装置の動作を前記無線通信子機に切り替えず、
前記通信装置は、前記第1の通信装置群において前記無線通信子機から前記無線通信親機へ動作を切り替えた、新たな無線通信親機を含む第2の通信装置群に含まれない無線通信親機として動作する、
通信システム。
【請求項9】
通信装置と、サーバとを少なくとも含む通信システムであって、
前記通信装置は、
無線通信親機又は無線通信子機として動作可能であり、他の通信装置と、無線通信親機及び少なくとも1の無線通信子機を含む第1の通信装置群を構成し、
前記無線通信親機として動作する場合、第1の通信方式でサーバと通信し、第2の通信方式で前記他の通信装置と通信し、前記無線通信子機として動作する場合、前記第2の通信方式で前記他の通信装置と通信する通信部と、
前記無線通信親機又は前記無線通信子機としての動作を切り替える切替部と、を備え、
前記通信部は、前記通信装置が前記無線通信親機から前記無線通信子機へ動作を切り替える場合に、前記サーバへ、無線通信親機としての登録の解除要求を送信し、
前記サーバは、前記通信装置から前記解除要求を受信したことに応じて、前記解除要求に対する応答を送信し、
前記切替部は、前記通信部が前記解除要求に対する応答を前記サーバから受信しない場合、前記無線通信親機の動作を前記無線通信子機の動作へ切り替えず、
前記第1の通信装置群において前記無線通信子機から前記無線通信親機へ動作を切り替えた新たな無線通信親機は、前記第1の通信装置群に含まれない無線通信親機として動作する、
通信システム。