(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022107431
(43)【公開日】2022-07-21
(54)【発明の名称】リニア運動システムの位置測定機構及びその測定方法
(51)【国際特許分類】
G01B 7/00 20060101AFI20220713BHJP
【FI】
G01B7/00 101H
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021002380
(22)【出願日】2021-01-08
(71)【出願人】
【識別番号】514150181
【氏名又は名称】大銀微系統股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】HIWIN MIKROSYSTEM CORP.
【住所又は居所原語表記】No.6,Jingke Central Rd.,Nantun Dist.,Taichung City 408,Taiwan
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】ティアプキン、ミハイル
(72)【発明者】
【氏名】トルスティク、オレグ
(72)【発明者】
【氏名】ボルコフ、セルゲイ
(72)【発明者】
【氏名】タイプキン、ゲンナディ
(72)【発明者】
【氏名】バルコボイ、アレクサンドル
【テーマコード(参考)】
2F063
【Fターム(参考)】
2F063AA02
2F063BA22
2F063CA09
2F063DA01
2F063DA05
2F063DB01
2F063DB04
2F063DC08
2F063DD06
2F063EA02
2F063GA52
2F063KA04
(57)【要約】
【課題】 本発明はリニア運動システムの位置測定機構及びその測定方法を得ることにある。
【解決手段】 本発明が開示するリニア運動システムの位置測定機構及びその測定方法は主に、2つのセンサをそれぞれ固定子の両側に設置し、運動部を双方向に運動可能としたほか、センサの数を増やさない前提において、センサ自身が測定した情報によってセンサの測定範囲を算出することができる。また、本発明はさらに、従来技術において用いられる正弦波状信号と余弦信号を結合した演算方式の代替として、2つのセンサがそれぞれ測定した測定区間を結合することによって位置フィードバックの精度を保証することができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース部と、
前記ベース部に対して移動可能な、運動部と、
前記運動部中に設けられた、少なくとも1つの磁石アレイと、
磁石アレイの磁場を検出するため、ベース部に間隔を空けてそれぞれ設けられた、第1検出部及び第2検出部と、
前記運動部に設けられた信号ユニット、及び前記ベース部に設けられ且つ前記信号ユニットを検出するためのセンシング素子を有する、第3検出部と、
前記第1検出部及び前記第2検出部の検出信号をそれぞれ受信し、対応する前記磁石アレイのサブ周期をそれぞれ算出した後、前記センシング素子の検出情報と合わせて演算することにより、前記運動部の運動経路を取得し、アクチュエータにフィードバックして、前記運動部の運動パターンを調整する、処理部と、を含む位置測定機構。
【請求項2】
前記磁石アレイは複数の磁石を有し、磁性が同じである2つの磁石同士の最小距離が前記磁石アレイの磁気周期であり、且つ前記磁石アレイの長さを前記磁石アレイの磁気周期の整数倍とした、請求項1に記載の位置測定機構。
【請求項3】
前記磁石アレイの数は2つであり、互いに隣接するように前記運動部に配置され、隣接する2つの磁石アレイの距離は少なくとも2つの磁気周期である、請求項2に記載の位置測定機構。
【請求項4】
それぞれが前記第1検出部、前記第2検出部及び前記第3検出部を含む複数の測定モジュールをさらに含み、隣接する2つの測定モジュール同士の距離は前記磁石アレイの長さと等しい、請求項1に記載の位置測定機構。
【請求項5】
前記第1検出部と前記第2検出部はそれぞれ8つの感磁素子を含み、各前記感磁素子はそれぞれ磁石アレイの磁気周期の四分の一の距離で左から右へ順に配列され、第1感磁素子と第5感磁素子が並列接続され、第2感磁素子と第6感磁素子が並列接続され、第3感磁素子と第7感磁素子が並列接続され、第4感磁素子と第8感磁素子が並列接続された、請求項1に記載の位置測定機構。
【請求項6】
前記アクチュエータは、前記ベース部に設けられた固定子に対して電流制御を行い、フィールドバスを用いてモーションコントローラに接続される、請求項2に記載の位置測定機構。
【請求項7】
前記第1検出部は前記固定子の左側に位置し、前記第2検出部は前記固定子の右側に位置し、
前記第1検出部と前記第2検出部の間の間隔距離は、前記磁気周期の整数倍であり、
前記磁石アレイの長さは、前記第1検出部と前記第2検出部の間の間隔距離よりも大きく、且つ前記磁石アレイの少なくとも4つの磁気周期であり、
前記第3検出部は、基準となる結合点を提供するものであり、前記第1検出部と前記第2検出部の信号を結合することができる、請求項6に記載の位置測定機構。
【請求項8】
請求項1~請求項7のいずれか1項に記載の前記第1検出部と前記第2検出部がそれぞれ測定範囲中で検出した信号を結合点で結合する、位置測定方法。
【請求項9】
前記測定範囲は、前記結合点によって前記第1検出部の第1測定区間と前記第2検出部の第2測定区間に区分され、前記第1測定区間と前記第2測定区間はそれぞれ前記運動部の作動方向に沿って配置され、且つ互いに近接している、請求項8に記載の位置測定方法。
【請求項10】
前記運動部が右から左へ運動して移動する場合、前記測定範囲の始点は、前記第1検出部が検出した信号の振幅が所定の高閾値よりも小さく、且つ前記第1検出部が検出した信号のサブ周期位置が180°に等しいと定義され、前記測定範囲の終点は、前記第2検出部が検出した信号の振幅が所定の低閾値を上回り、且つ前記第2検出部が検出した信号のサブ周期位置が180°に等しいと定義され、
前記運動部が左から右へ運動して移動する場合、前記測定範囲の始点は、前記第1検出部が検出した信号の振幅が低閾値よりも大きく、且つ前記第1検出部が検出した信号のサブ周期位置が180°に等しいと定義され、前記測定範囲の終点は、前記第2検出部が検出した信号の振幅が低閾値よりも小さく、且つ前記第2検出部が検出した信号のサブ周期位置が180°に等しいと定義される、請求項9に記載の位置測定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、位置測定技術に関し、特にリニア運動システムの位置測定機構及びその測定方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
不連続な固定子の永久磁石式リニアモータ(Doubly Salient Permanent Magnet -Linear Synchronous Motor、DSPM-LSM)は、複数の異なる位相のコイルをそれぞれ有する複数の固定子と、磁石アレイを有する1つ以上のキャリアと、を主に含み、各キャリアの移動経路に沿った位置フィードバックによって、各キャリアの作動が制御、校正される。これらは既に特許文献1~5、及び非特許文献1、2などの文献において開示されている。
【0003】
高精度の測定結果を求めない前提では、測定システムにホールセンサを採用することができ、これにより複雑性や位置フィードバック測定システムのコストを低減することができる。そのうち、DSPM-LSMの磁石アレイを測定スケールとすることができるが、各ホールセンサが測定可能な距離は1つの磁石アレイの長さよりも小さいため、キャリアの全移動範囲における位置フィードバック情報を提供可能にするには、ホールセンサがキャリアの移動方向に沿って配列され、且つ隣接するセンサの測定範囲が重なり合っている必要がある。
【0004】
特許文献2に開示されている基準点からの距離を求めるためのリニアスケールは、主に磁性体が生成する磁束密度の変化を利用し、且つセンサが検出した正弦波信号と余弦波信号を演算するものであるが、この方法は磁束(Magnet Flux)の端効果(End-Effects)によって精度が低減してしまう。精度の問題を改善するために、特許文献2及び特許文献6では、磁石アレイ中の最初と最後の磁石の移動位置の方向を少し傾斜させることも開示されている。
【0005】
特許文献3は、先に測定した隣接するセンサ間のオフセット値を各センサの位置関係と合わせて利用し、単一の処理ユニットによって演算するものである。従って、センサ、サーボドライバ及び処理ユニットの間を特別なデジタルネットワークによって配列する必要があるが、温度によって変形やオフセット量の変化が生じるため、システムの長時間再現性(Long Time Repeatability)の低下を招いてしまう。
【0006】
特許文献7は、位置フィードバックと隣接するモジュールのオフセット量を合わせて利用し、測定スケールの精度を校正する方法を開示しており、そのうち、離散配置リニアモータシステムは複数のモジュールによって構成され、各モジュールはいずれも単一のセンサ、固定子及び駆動ユニットを含み、且つ複数の制御ユニットを利用してモジュールを制御し、位置情報を送るというものである。この方法は単一のセンサのみを利用しているため、キャリアを単一の作動方向のみ有効にさせてしまう。つまり、キャリアが反対方向へ運動するとき、モジュールがキャリアの位置を取得するのが遅くなり、DSPM-LSMの作用力を顕著に減少させてしまう。
【0007】
特許文献8は、電磁伝送において使用するインクリメンタル式マルチ位置検出システムを開示しており、それは主に、走行レール上に固定距離で配列された、走行レール上の伝送部材の位置を検出するための複数の磁気センサを含み、センサは単一の処理ユニットに接続され、同時に、センサが検出した位置フィードバックと合わせるため、当該案ではセンサの数と使用機能を増やすことが提案されているが、この方法はシステムのモジュール化の可能性を下げてしまっている。工業的利用において、DSPM-LSMのモジュール化はシステム中の各部材の保守性や代替可能性を高める故に、従来技術が未だ完成に至っていないことは明らかである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】欧州特許出願公開第3015933号明細書
【特許文献2】米国特許第8497643号明細書
【特許文献3】米国特許第8796959号明細書
【特許文献4】欧州特許第2182627号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第2019/0190366号明細書
【特許文献6】米国特許第6713902号明細書
【特許文献7】米国特許出願公開第2013/0229134号明細書
【特許文献8】米国特許出願公開第2013/0037384号明細書
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】「Novel force ripple reduction method for a moving-magnet linear synchronous motor with a segmented stator」
【非特許文献2】「Cogging Force Verification by Deforming the Shape of the Outlet Edge at the Armature of a Stationary Discontinuous Armature PM-LSM」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
これに鑑み、本発明は、2つのセンサをそれぞれ固定子の両側に設置し、運動部を双方向に運動可能としたほか、センサの数を増やさない前提において、センサ自身が測定した情報によってセンサの測定範囲を算出することができる、リニア運動システムの位置測定機構及びその測定方法を提供することを主な目的としている。
【0011】
本発明の別の目的は、従来技術において用いられる正弦波状信号と余弦信号を結合した演算方式の代替として、2つのセンサがそれぞれ測定した測定区間を結合することによって位置フィードバックの精度を保証することができる、リニア運動システムの位置測定機構及びその測定方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述の目的を達成するために、本発明が提供する位置測定機構は、ベース部と、ベース部に対して移動可能な、運動部と、運動部中に設けられた、少なくとも1つの磁石アレイと、ベース部に間隔を空けてそれぞれ設けられた、磁性体アレイの磁場を検出するための、第1検出部及び第2検出部と、運動部に設けられた信号ユニット、及びベース部に設けられ且つ信号ユニットを検出するためのセンシング素子を有する、第3検出部と、第1検出部及び第2検出部の検出信号をそれぞれ受信し、対応する磁石アレイのサブ周期をそれぞれ算出した後、センシング素子の検出情報と合わせて演算することにより、運動部の運動経路を取得し、アクチュエータにフィードバックして、運動部の運動パターンを調整する、処理部と、を含む。
【0013】
1つの実施例中、本発明は、それぞれが第1検出部、第2検出部及び第3検出部を含む複数の測定モジュールをさらに含み、隣接する2つの測定モジュール同士の距離は磁石アレイの長さと等しい。そのうち、固定子電流の電流転流法を簡略化するため、隣接する2つの測定モジュール同士の距離は磁石アレイの長さと等しい。
【0014】
そのうち、アクチュエータは、ベース部に設けられた固定子に対して電流制御を行うものであり、フィールドバスを用いてモーションコントローラに接続されており、検出部が検出した情報をすべて単一の装置で処理することができるので、運動経路上に沿ったキャリア位置の識別難易度が低減される。
【0015】
本発明の別の目的は、第1検出部と第2検出部がそれぞれ測定範囲中で検出した信号を結合点で結合する、位置測定方法を提供することである。
【0016】
測定範囲の適切な位置を推定するために、本発明は、第1検出部と第2検出部が検出したサブ周期と信号振幅を利用して確認を行う。
【0017】
そのうち、測定範囲は、結合点によって第1検出部の第1測定区間と第2検出部の第2測定区間に区分され、第1測定区間と第2測定区間はそれぞれ運動部の作動方向に沿って配置され、且つ互いに近接している。
【0018】
運動部が右から左へ運動して移動する場合、測定範囲の始点は、第1検出部が検出した信号の振幅が所定の高閾値よりも小さく、且つ第1検出部が検出した信号のサブ周期位置が180°に等しいと定義される。測定範囲の終点は、第2検出部が検出した信号の振幅が所定の低閾値を上回り、且つ第2検出部が検出した信号のサブ周期位置が180°に等しいと定義される。
【0019】
運動部が左から右へ運動して移動する場合、測定範囲の始点は、第1検出部が検出した信号の振幅が低閾値よりも大きく、且つ第1検出部が検出した信号のサブ周期位置が180°に等しいと定義される。測定範囲の終点は、第2検出部が検出した信号の振幅が低閾値よりも小さく、且つ第2検出部が検出した信号のサブ周期位置が180°に等しいと定義される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図2】本発明の別の実施例の概念図であり、測定モジュールの数が2つであることを示している。
【
図3】本発明の好ましい実施例において、第1検出部と第2検出部がそれぞれ8つの感磁素子を含む概念図である。
【
図4】本発明の好ましい実施例において、第1検出部が信号を検出する概念図である。
【
図6】本発明の好ましい実施例の信号処理概念図であり、図中、キャリアは現位置まで左から右へ移動している。
【
図7】本発明の実施例における測定機構の概念図であり、各部材の長さ、距離及び位置関係を示している。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の好ましい実施例を図に基づいて説明する。
【実施例0022】
本発明の好ましい実施例中で提供するリニア運動システムの測定機構(10)では、不連続な固定子の永久磁石式リニアモータ(DSPM-LSM)を例としており、測定機構(10)は、ベース部(20)、運動部(30)及び測定モジュール(40)を含む。
【0023】
図1に示す通り、ベース部(20)は、所定の長さを有するベース部(20)(図示しない)であり、ベース部(20)には少なくとも1つの固定子(21)がベース部(20)の長軸方向に沿って延在するように設けられている。
【0024】
運動部(30)は、ベース部(20)の片側に位置し且つ片側が固定子(21)と隔たれたキャリア(31)と、キャリア(31)に複数の磁石(321)が順に設けられた一次元磁石アレイ(32)を有しており、一次側となる固定子(21)と磁石アレイ(32)の間の磁場相互作用により、運動部(30)をベース(20)の長軸方向に沿って移動させることができるが、固定子(21)を一次側とし、運動部(30)を二次側とする技術内容については公知技術の範疇に属し、本発明が属する技術分野の当業者に既知のものであるため、ここでの説明は省略する。
【0025】
測定モジュール(40)は、第1検出部(41)、第2検出部(42)、第3検出部(43)及び処理部(44)を有する。
【0026】
第1検出部(41)及び第2検出部(42)は、ベース部(20)に設けられ、且つそれぞれ固定子(21)の対応するベース部(20)の長軸方向における両端に位置し、これにより、固定子(21)を第1検出部(41)と第2検出部(42)の間に介在させており、
図3に示す通り、第1検出部(41)と第2検出部(42)は、それぞれ磁石アレイ(32)の磁場変化を検出するための8つの感磁素子(Hall sensors,H1~H8)を含む。
【0027】
第3検出部(43)は、キャリア(31)に設けられた、特定の物理信号を生成するための信号ユニット(431)と、ベース部(20)に固定接続された、信号ユニット(431)が生成する信号を検出するためのセンシング素子(432)を含む。
【0028】
処理部(44)は、第1検出部(41)、第2検出部(42)及びセンシング素子(432)の検出情報を受信し、演算して運動部(30)の位置情報を取得した後、アクチュエータ(50)にフィードバックし、アクチュエータ(50)により固定子(21)に対する給電制御を行うものである。
【0029】
さらに、運動部(30)の移動ストロークが、単一の固定子を一次側としたときに作用可能な範囲を超える場合には、ベース部(20)が有する固定子の数を複数にしてもよく、
図2で示した2つの固定子の例のように、2つの固定子(21)をベース部(20)に長軸方向と同軸で固定接続し、同時に測定モジュール(40)の数は固定子を増やした数に準拠させて同じく2つに増やすが、ここで、測定モジュールを増やすことに信号ユニットを増やすことは含まれず、信号ユニットの数はキャリア(31)の数と同じであり、単一とする。本実施例中、隣接する2つの測定モジュール(40)同士の距離は磁石アレイの長さと等しい。
信号ユニット(431)の設定する変位距離(Lf)(図示しない)は、自身の長さ(L431)の半分であり、磁石アレイ(32)の最初の磁気周期(τ)との間の距離(L211)は、下記公式4により確定する。
キャリア(31)が右から左へ運動して移動する場合には、下記公式6に基づき測定モジュール(40)の測定範囲(403)の始点(241)及び終点(242)を定義する。つまり、第1検出部(41)の振幅(A1、412)は高閾値(248)よりも小さく、第1検出部(41)のサブ周期(α1、414)の位置は180°に等しく、第2検出部(42)の振幅(A2、421)は低閾値(249)を上回り、第2検出部(42)のサブ周期(α2、422)の位置は180°である。
測定範囲(403)はさらに、結合点(433)を基準として第1測定範囲(217)と第2測定範囲(227)に区分されており、そのうち、キャリア(31)が結合点(433)の左側にあるときは、第1測定範囲(217)中に位置しており、第1検出部(41)のサブ周期(414)を利用して運動部(30)の位置を算出し、フィードバックする。キャリア(31)が結合点(433)の右側にあるときは、第2測定範囲(227)中に位置しており、第2検出部(42)のサブ周期(422)を利用して運動部(30)の位置を算出し、フィードバックする。