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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022107521
(43)【公開日】2022-07-21
(54)【発明の名称】リール式芝刈り機切断バー
(51)【国際特許分類】
   A01D 34/53 20060101AFI20220713BHJP
   A01D 34/46 20060101ALI20220713BHJP
【FI】
A01D34/53
A01D34/46
【審査請求】有
【請求項の数】22
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022000031
(22)【出願日】2022-01-02
(31)【優先権主張番号】17/144,702
(32)【優先日】2021-01-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】522004058
【氏名又は名称】ザ グレイト ステーツ コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100147511
【弁理士】
【氏名又は名称】北来 亘
(72)【発明者】
【氏名】カーシー,マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ウィティ,クレイグ
【テーマコード(参考)】
2B083
【Fターム(参考)】
2B083AA01
2B083BA03
2B083CA10
2B083CA28
2B083CA29
2B083EA02
2B083HA32
(57)【要約】      (修正有)
【課題】カッター組立体を含め、使用中の草や雑草などの切断を容易にするように設計されることができる芝刈り機を提供する。
【解決手段】芝刈り機10がフレーム、ブレード組立体30、及びリール24を含んでいる。ブレード組立体は、第1の軸周りに係合位置と係合解除位置の間で回転するようにフレームによって支持されている。リールは、第2の軸周りに回転するようにフレームによって支持されている。リールは、第2の軸に対する外径を画定していて、係合位置では接触場所にてブレード組立体に係合する。外径は接触場所にて接線を画定する。ブレード組立体が係合位置にあるときに、実質的に接線に平行な方向の力が、第1の軸周りに第1の方向に第1のトルクを発生させる働きをする。ブレード組立体が係合位置にあるときに、ブレード組立体の重量が、第1の軸周りに第2の方向に第2のトルクを発生させる働きをする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレームと、
第1の軸周りに係合位置と係合解除位置の間で回転するように前記フレームによって支持されているブレード組立体と、
第2の軸周りに回転するように前記フレームによって支持されているリールであって、前記リールは、前記第2の軸に対する外径を画定していて前記係合位置では接触場所にて前記ブレード組立体に係合し、前記外径は前記接触場所にて接線を画定する、リール組立体と、
を備えている芝刈り機において、
前記ブレード組立体が前記係合位置にあるときに、実質的に前記接線に平行な方向の力が、前記第1の軸周りに第1の方向に第1のトルクを発生させる働きをし、
前記ブレード組立体が前記係合位置にあるときに、前記ブレード組立体の重量が、前記第1の軸周りに第2の方向に第2のトルクを発生させる働きをする、芝刈り機。
【請求項2】
請求項1に記載の芝刈り機において、線が、(i)第1の場所にて前記第1の軸に交わり、(ii)第2の場所にて前記第2の軸に交わり、及び(iii)第3の場所にて前記接線に交わり、前記第1の場所は前記第2の場所と前記第3の場所の間に配置される、芝刈り機。
【請求項3】
請求項1に記載の芝刈り機であって、(i)前記フレーム又は前記ブレード組立体の一方へ連結された第1の機構、及び(ii)前記フレーム又は前記ブレード組立体の他方へ連結された第2の機構、を更に備え、前記係合位置では前記第1の機構が前記第2の機構へ解放可能に連結される、芝刈り機。
【請求項4】
請求項3に記載の芝刈り機において、前記第1の機構は突起を含んでおり、前記第2の機構は、前記係合位置では前記突起を解放可能に受け入れるように構成された戻り止めを含んでいる、芝刈り機。
【請求項5】
請求項4に記載の芝刈り機において、前記突起は、前記突起が前記ブレード組立体又は前記フレームの前記一方から延びる距離を適合させるために前記フレーム又は前記ブレード組立体の前記一方へ連結される、芝刈り機。
【請求項6】
請求項4に記載の芝刈り機において、前記第1の機構はハウジング及び付勢部材を含み、前記ハウジングはアパーチャを画定しており、前記付勢部材及び前記突起は少なくとも部分的には前記アパーチャ内に配置される、芝刈り機。
【請求項7】
請求項1に記載の芝刈り機において、前記第1の軸は、前記係合位置及び前記係合解除位置では前記第2の軸に平行である、芝刈り機。
【請求項8】
請求項1に記載の芝刈り機であって、前記リール又は前記ブレード組立体の少なくとも一方へ連結されていて前記ブレード組立体を前記係合解除位置から前記係合位置へ動かすように構成されている付勢部材、を更に備えている芝刈り機。
【請求項9】
フレームと、
第1の軸周りに係合位置と係合解除位置の間で回転するように前記フレームによって支持されているブレード組立体と、
第2の軸周りに回転するように前記フレームによって支持されているリールであって、前記第2の軸に対して外径を画定していて前記係合位置では接触場所にて前記ブレード組立体に係合するリールと、
を備えている芝刈り機において、
前記第2の軸は、前記接触場所より上に且つ前記第1の軸より下に配置される、芝刈り機。
【請求項10】
請求項9に記載の芝刈り機であって、前記フレーム又は前記ブレード組立体の一方へ連結された第1の機構、及び、前記フレーム又は前記ブレード組立体の他方へ連結された第2の機構、を更に備え、前記係合位置では前記第1の機構が前記第2の機構へ解放可能に連結される、芝刈り機。
【請求項11】
請求項10に記載の芝刈り機において、前記第1の機構は突起を含んでおり、前記第2の機構は、前記係合位置では前記突起を解放可能に受け入れるように構成された戻り止めを含んでいる、芝刈り機。
【請求項12】
請求項11に記載の芝刈り機において、前記突起は、前記突起が前記ブレード組立体又は前記フレームの前記一方から延びる距離を適合させるために前記フレーム又は前記ブレード組立体の前記一方へ連結される、芝刈り機。
【請求項13】
請求項11に記載の芝刈り機において、前記第1の機構はハウジング及び付勢部材を含み、前記ハウジングはアパーチャを画定しており、前記付勢部材及び前記突起は少なくとも部分的には前記アパーチャ内に配置される、芝刈り機。
【請求項14】
請求項13に記載の芝刈り機において、前記第1の機構は、前記アパーチャ内に調節可能に配置されたねじを含んでおり、前記付勢部材は、前記ねじに係合する第1の端と、前記突起に係合する第2の端を含んでいる、芝刈り機。
【請求項15】
請求項9に記載の芝刈り機において、前記第1の軸は、前記係合位置及び前記係合解除位置では前記ブレード組立体に平行である、芝刈り機。
【請求項16】
請求項9に記載の芝刈り機であって、前記ブレード組立体へ連結されていて前記ブレード組立体を前記係合解除位置から前記係合位置へ動かすように構成されている付勢部材、を更に備えている芝刈り機。
【請求項17】
フレームと、
第1の軸周りに回転するように前記フレームによって支持されているリールであって、前記第1の軸に対して外径を画定しているリールと、
係合位置と係合解除位置の間で動くように前記フレームによって支持されているブレード組立体であって、前記係合位置では接触場所にて前記リールに係合するように構成されている縁部を含むブレード組立体と、
を備えている芝刈り機において、
前記係合解除位置では、前記縁部が前記接触場所より上に配置される、芝刈り機。
【請求項18】
請求項17に記載の芝刈り機において、前記縁部は前記係合位置から前記係合解除位置へ延びる運動の経路を画定し、前記運動の経路全体が前記接触場所より上に配置される、芝刈り機。
【請求項19】
請求項17に記載の芝刈り機であって、前記フレーム又は前記ブレード組立体の一方へ連結された第1の機構、及び、前記フレーム又は前記ブレード組立体の他方へ連結された第2の機構を更に備え、前記係合位置では前記第1の機構が前記第2の機構へ解放可能に連結される、芝刈り機。
【請求項20】
請求項19に記載の芝刈り機において、前記第1の機構は突起を含んでおり、前記第2の機構は、前記第1の位置では前記突起を解放可能に受け入れるように構成された戻り止めを含んでいる、芝刈り機。
【請求項21】
請求項17に記載の芝刈り機であって、軌道を更に備えており、前記ブレード組立体は平行移動可能に前記軌道へ連結されている、芝刈り機。
【請求項22】
請求項21に記載の芝刈り機において、前記軌道は前記フレーム内にスロットを画定しており、前記ブレード組立体は平行移動可能に前記スロット内に配置されたピンを含んでいる、芝刈り機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概括的にはリール式芝刈り機(リールモア:reel mower)に、より具体的には互いに対して可動であるリールと切断バーを含むリール式芝刈り機に関する。
【背景技術】
【0002】
この項は、本開示に関係のある背景情報を提供するものであり、必ずしも先行技術であるとは限らない。
【0003】
リール式芝刈り機は、典型的には、円筒状の形に固定されていて円筒形の軸周りに地面と平行に且つ芝刈り機の進行方向に直角に回転される4乃至10枚の重厚な鋼ブレードのセットを備えて構成されている。ブレードは、概して、螺旋状の形にねじられていて、地面より上の所望の切断距離に懸架された水平方向のカッターバー又はカッターブレードの先導縁をかすめるように位置決めされる。芝刈り機が前方に押し出されると、草の葉身が水平方向のブレードに当ててすべるように通され、水平方向のブレードと通り過ぎる螺旋状のブレードの間で剪断される。その様な状況では、棒きれ、松ぼっくり、ドングリなどの物体が螺旋状のブレードと水平方向のブレードの間に閊えてしまい、芝刈り機の所望の切断動作が阻害されることは珍しくない。
【発明の概要】
【0004】
この項は、開示の全般的な概要を提供するものであり、その完全な範囲又はその特徴すべての包括的な開示ではない。
【0005】
開示の1つの態様は芝刈り機を提供している。芝刈り機は、フレーム、リール、及びブレードサブ組立体を含んでいる。リールは、第1の方向に延びる第1の軸周りに回転するようにフレームによって支持されている。ブレードサブ組立体は、フレームによって支持されていて、第1の方向に延びる第2の軸に沿って延びている。リール又はブレードサブ組立体の少なくとも一方は、リール又はブレードサブ組立体の前記少なくとも一方の他方に対して、第1の方向を横断する第2の方向に、係合位置と係合解除位置の間で動くように構成されている。解放機構が、(i)フレーム又はブレードサブ組立体の一方へ連結された第1の機構、及び(ii)フレーム又はブレードサブ組立体の他方へ連結された第2の機構、を含んでいる。係合位置では、第1の機構が第2の機構へ解放可能に連結される。
【0006】
開示のこの態様の諸実施形は、以下の随意的な特徴の1つ又はそれ以上を含むことができる。幾つかの実施形では、第1の機構は突起を含み、第2の機構は、係合位置では突起を解放可能に受け入れるように構成された戻り止めを含んでいる。突起は、ブレードサブ組立体又はフレームの一方から第1の方向に距離を延ばすことができる。突起は、距離を適合させるためにフレーム又はブレードサブ組立体の一方へ連結されるようになっていてもよい。第1の機構は、ハウジング及び付勢部材を含んでいてもよい。ハウジングはアパーチャを画定していてもよい。付勢部材及び突起は少なくとも部分的にはアパーチャ内に配置されていてもよい。第1の機構は、アパーチャ内に調節可能に配置されたねじを含んでいてもよい。付勢部材は、ねじに係合する第1の端と、突起に係合する第2の端を含んでいてもよい。
【0007】
幾つかの実施形では、第1の軸は、係合位置及び係合解除位置では第2の軸に平行である。
【0008】
幾つかの実施形では、芝刈り機は、リール又はブレードサブ組立体の少なくとも一方へ連結されていてリール又はブレードサブ組立体の少なくとも一方を係合解除位置から係合位置へ動かすように構成されている付勢部材を含んでいる。
【0009】
幾つかの実地形では、ブレードサブ組立体はフレームに対して枢動するように構成されている。
【0010】
幾つかの実施形態では、芝刈り機は、フレーム及びブレードサブ組立体へ枢動式に連結された腕部を含んでいる。
【0011】
開示の別の態様は芝刈り機を提供している。芝刈り機は、フレーム、リール、ブレードサブ組立体、及び解放機構を含んでいる。リールは、フレームによって支持されていて、第1の方向に延びる第1の軸周りに回転するように構成されている。ブレードサブ組立体は、フレームによって支持されていて、リールに対して、第1の向きと第2の向きの間で動くように構成されている。ブレードサブ組立体は、(i)第1の向きでは第1の距離だけ及び(ii)第2の向きでは第2の距離だけリールから離間される。解放機構は、(x)フレーム又はブレードサブ組立体の一方へ連結された第1の機構、及び(y)フレーム又はブレードサブ組立体の他方へ連結された第2の機構を含み、第1の向きでは第1の機構が第2の機構へ解放可能に連結される。
【0012】
開示のこの態様の諸実施形は、以下の随意的な特徴の1つ又はそれ以上を含むことができる。幾つかの実施形では、第1の機構は突起を含み、第2の機構は、第1の向きでは突起を解放可能に受け入れるように構成された戻り止めを含んでいる。突起は、ブレードサブ組立体又はフレームの一方から第1の方向に距離を延ばすことができる。突起は、距離を適合させるためにフレーム又はブレードサブ組立体の一方へ連結されるようになっていてもよい。第1の機構は、ハウジング及び付勢部材を含んでいてもよい。ハウジングはアパーチャを画定していてもよい。付勢部材及び突起は少なくとも部分的にはアパーチャ内に配置されていてもよい。第1の機構は、アパーチャ内に調節可能に配置されたねじを含んでいてもよい。付勢部材は、ねじに係合する第1の端と、突起に係合する第2の端を含んでいてもよい。
【0013】
幾つかの実施形では、第1の軸は、第1の向き及び第2の向きではブレードに平行である。
【0014】
幾つかの実施形では、芝刈り機は、ブレードサブ組立体へ連結されていてブレードサブ組立体を第2の向きから第1の向きへ動かすように構成されている付勢部材を含んでいる。
【0015】
幾つかの実地形では、ブレードサブ組立体はフレームに対して枢動するように構成されている。
【0016】
幾つかの実施形態では、芝刈り機は、フレーム及びブレードサブ組立体へ枢動式に連結された腕部を含んでいる。
【0017】
本開示の更に別の態様は芝刈り機を提供している。芝刈り機はフレーム、ブレード組立体、及びリールを含んでいる。ブレード組立体は、第1の軸周りに係合位置と係合解除位置の間で回転するようにフレームによって支持されている。リールは、第2の軸周りに回転するようにフレームによって支持されている。リールは、第2の軸に対する外径を画定していて、係合位置では接触場所にてブレード組立体に係合する。外径は接触場所にて接線を画定する。ブレード組立体が係合位置にあるときに、実質的に接線に平行な方向の力が、第1の軸周りに第1の方向に第1のトルクを発生させる働きをする。ブレード組立体が係合位置にあるときに、ブレード組立体の重量が、第1の軸周りに第2の方向に第2のトルクを発生させる働きをする。
【0018】
また、本開示の或る更なる態様は芝刈り機を提供している。芝刈り機はフレーム、ブレード組立体、及びリールを含んでいる。ブレード組立体は、第1の軸周りに係合位置と係合解除位置の間で回転するようにフレームによって支持されている。リールは、第2の軸周りに回転するようにフレームによって支持されている。リールは、第2の軸に対して外径を画定していて、係合位置では接触場所にてブレード組立体に係合する。第2の軸は、接触場所より上に且つ第1の軸より下に配置される。
【0019】
本開示の別の態様は芝刈り機を提供している。芝刈り機は、フレーム、リール、及びブレード組立体を含んでいる。リールは第1の軸周りに回転するようにフレームによって支持されている。リールは第1の軸に対して外径を画定している。ブレード組立体は、係合位置と係合解除位置の間で動くようにフレームによって支持されている。ブレード組立体は、係合位置では接触場所にてリールに係合するように構成されている縁部を含んでいる。係合解除位置では、縁部は接触場所より上に配置される。
【0020】
本明細書に提供されている説明から適用可能性の更なる分野が明らかになるであろう。この発明の概要中の記述及び特定の実施例は、単に例示が目的であり、本開示の範囲を限定するものではない。
【0021】
本明細書で説明される図面は、単に選択された諸構成の例示が目的であり、すべての実施可能な実施形を例示することが目的ではなく、本開示の範囲を限定する意図はない。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本開示の原理に従ったカッター組立体を含む芝刈り機の斜視図である。
図2図1の芝刈り機の分解図である。
図3A】係合構成での図1のカッター組立体の斜視図である。
図3B】係合構成での図1のカッター組立体の側面図である。
図4A】係合解除構成での図1のカッター組立体の斜視図である。
図4B】係合解除構成での図1のカッター組立体の側面図である。
図5】本開示の原理に従った解放機構の、図3Aの5-5線を通って取られた断面図である。
図6】本開示の原理に従った、係合構成及び係合解除構成でのカッター組立体の略図である。
図7】本開示の原理に従った、カッター組立体を含む別の芝刈り機の斜視図である。
図8図7の芝刈り機の分解図である。
図9A】係合構成での図7のカッター組立体の斜視図である。
図9B】係合解除構成での図7のカッター組立体の斜視図である。
図10】本開示の原理に従った、係合構成及び係合解除構成(破線)での図7のカッター組立体の略図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図面全体を通して、対応する参照符号は対応する部分を表す。
【0024】
これより添付図面を参照しながら、例としての構成がより十分に説明される。この開示が綿密なものとなり、開示の範囲が当業者へ十分に伝わるように、例としての構成が提供される。本開示の構成の十分な理解を提供するために、特定の構成要素の例、特定のデバイスの例、及び特定の方法の例の様な、特定の詳細事項が示される。当業者には自明である様に、特定の詳細事項は採用されずともよく、例としての構成は多くの異なる形態に具現化される余地があり、特定の詳細事項及び例としての構成は開示の範囲を限定するものと考えられてはならない。
【0025】
図1及び図2を参照して、幾つかの実施形では、芝刈り機10は、フレーム組立体14、1つ又はそれ以上の車輪12、及びカッター組立体16を含んでいる。以下により詳細に説明されている様に、芝刈り機10は、カッター組立体16を含め、使用中の草や雑草などの切断を容易にするように設計されることができる。これに関し、芝刈り機10は概して本明細書では手動リール式芝刈り機であるものとして図示され説明されているが、芝刈り機10は本開示の範囲内の他の形態(例えば、電動リール式芝刈機)を含み得るものと理解しておきたい。
【0026】
図2に描かれている様に、フレーム組立体14は、ハンドル18と、ハンドル18へ例えば使用者によって印加された力がシャーシ20へ伝達されるようにハンドル18へ連結されたシャーシ20と、を含んでいてもよい。幾つかの実施形では、ハンドル18は、ハンドル18のシャーシ20に対する向きが使用者によって変更され或いは調節されるように枢動式にシャーシ20へ連結されている。(単数又は複数の)車輪12は、フレーム組立体14へ力が(例えば、使用者、モータなどによって)印加されると使用者が芝刈り機10を(単数又は複数の)車輪12で地表面に沿って転がす及び/又は操舵することができるように、フレーム組立体14又はシャーシ20の一方又は両方へ連結されていてもよい。
【0027】
シャーシ20は、向かい合う一対の側面パネル22と、側面パネル22間を延びる1つ又はそれ以上の支持部材23と、を含んでいてもよい。これに関し、各支持部材23は2つの端を含み、各端は一方又は両方のシャーシ20(例えば、側面パネル22の1つ)へ連結されている。支持部材23は、芝刈り機10のフレーム組立体14へ構造的支持と剛性を提供するように構成されている。図3A図4Aに描かれている様に、一方又は両方の側面パネル22は、他方の側面パネル22に向かって内方に延びるフランジ25を含んでいてもよい。以下により詳細に説明されている様に、芝刈り機10の使用中は、フランジ25はカッター組立体16の一部分に係合するようになっていてもよい。
【0028】
図3A図4Bを参照して、カッター組立体16は、リール24とブレードサブ組立体30を含んでいてもよい。以下により詳細に説明されている様に、芝刈り機10の使用中、リール24は、リール24とブレードサブ組立体30の間に配置される草の葉身又は他の物を切断するためにブレードサブ組立体30に係合することができる。
【0029】
リール24は、第1の方向に延びる第1の軸A1周りに回転するようにフレーム組立体14によって支持されている。リール24は、車軸26と1つ又はそれ以上のリールブレード28を含んでいてもよい。車軸26は、第1の軸A1の周りを第1の軸A1に沿った第1の方向に延びている。図1に描かれている様に、車軸26は、近位端32-1及び反対側の遠位端32-2を有している。近位端32-1と遠位端32-2のそれぞれは、車軸26が第1の軸A1周りに回転することができるようにフレーム組立体14へ連結されている。これに関し、車軸26は、車輪12が地表面に沿って動くにつれ第1の軸A1周りに回転するように構成されている。例えば、車輪12が時計回り又は反時計回りの方向に回転するにつれて、車軸26は第1の軸A1の周りを時計回り又は反時計回りの方向に回転することができる。幾つかの実施形では、芝刈り機10は、車輪12が回転した際にリール24を軸A1周りに回転させるために車輪12とリール24へ連結されるチェーン33又は他の適切な駆動機構(例えば、ギヤ)を含んでいる。
【0030】
リールブレード28は、車軸26へ連結されていてもよい。具体的には、リールブレード28は、車軸26の外側表面へ連結され及び/又はそれ以外のやり方で外側表面を形成し、車軸26の長さに沿って車軸26の周りを螺旋状の構成に延びていてもよい。リールブレード28は、車軸が第1の軸A1周りに回転するにつれて第1の軸A1周りに回転する。リールブレード28は、リールブレード28とブレードサブ組立体30の間に草の葉身を位置決めするように構成されている。
【0031】
ブレードサブ組立体30は、ブレード34、ブレードバー36、1つ又はそれ以上の付勢部材38、1つ又はそれ以上の腕部44、解放機構45、及びハンドル50を含んでいてもよい。ブレード34は第1の方向に延びる第2の軸A2に沿って延びる。これに関し、幾つかの実施例では、リール24の第1の軸A1は、ブレード34の第2の軸A2に対して実質的に平行(例えば、+/-5度)である。リール24が回転した際にブレード34とリール24が協力してブレード34とリールブレード28の間に配置される草の葉身を剪断するように、ブレード34は、リール24に向き合い及び/又は係合する鋭利な表面を含んでいてもよい。
【0032】
ハンドル50は、使用者がブレードサブ組立体30を、係合位置と係合解除位置の間で選択的に動かせるようにブレードバー36へ連結されていてもよく、ここに、係合位置(例えば、図3A及び3B)ではブレード34がリールブレード28に係合し又はリールブレード28から第1の距離に配置され、係合解除位置(例えば、図4A及び4B)ではブレード34がリールブレード28から係合解除され又はリールブレード28から第1の距離とは異なる(例えば、より大きい)第2の距離に配置される。
【0033】
幾つかの実施形では、ブレードサブ組立体30は、フレーム組立体14に対して枢動するように構成されている。これに関し、ブレード34は、互いに反対側の近位及び遠位の端40-1、40-2を含み、腕部44は、互いに反対側の第1及び第2の端44-1、44-2を含んでいてもよい。ブレード34の近位及び遠位の端40-1、40-2は、それぞれが腕部44の1つへ連結されていてもよい。具体的には、第1の端44-1はブレード34の一方の端40-1、40-2へ枢動式に連結され、第2の端44-2はフレーム組立体14(例えば、側面パネル22の1つ)へ枢動式に連結されていてもよい。幾つかの実施形では、腕部44は、第1の方向に延びる第3の軸A3周りに回転するようにフレーム組立体14及びブレード34へ枢動式に連結されている。第3の軸A3は、リール24の第1の軸A1及びブレード34の第2の軸A2に平行及び/又は整列していてもよい。幾つかの実施形では、第3の軸A3は、リール24の第1の軸A1及び/又はブレード34の第2の軸A2から、第1の方向を横断する方向にオフセットされている。芝刈り機10の使用中、腕部44は第3の軸A3周りに回転することができる。具体的には、腕部44は、以下により詳細に説明されている様に使用中(例えば、リール24の回転中)にブレード34が係合位置と係合解除位置の間で動くのを許容するために、第3の軸A3周りに回転することができる。具体的には、ブレード34の運動は、第3の軸A3周りに係合位置と係合解除位置の間で枢動することを含み得る。
【0034】
本明細書に記載の実施例では、リール24の第1の軸A1は静止したままであり、ブレード34の第2の軸A2はリール24の第1の軸A1に対して第1の方向を横断する第2の方向に動く(例えば、平行移動する、枢動する、など)。また一方、幾つかの実施形では、ブレード34の第2の軸A2は静止したままであり、リール24の第1の軸A1がブレード34の第2の軸A2に対して第1の方向を横断する第2の方向に動く(例えば、平行移動する、枢動する、など)。追加的に、幾つかの実施例では、リール24の第1の軸A1はブレード34の第2の軸A2に対して第2の方向に動き(例えば、平行移動する、枢動する、など)、ブレード34の第2の軸A2もリール24の第1の軸A1に対して第2の方向に動く(例えば、平行移動する、枢動する、など)。リール24の第1の軸A1は、係合位置と係合解除位置の両位置で、ブレード34の第2の軸A2に平行であるとしてもよい。
【0035】
芝刈り機10の第1の軸A1は、第1の向き(例えば、図3A及び3B)では第2の軸A2から第1の距離だけ離間されることができる。具体的には、リール24の第1の軸A1は、ブレード34が第1の向き(例えば、係合位置)にある間はブレード34の第2の軸A2から第1の距離だけ離間されるようになっていてもよい。芝刈り機10の第1の軸A1は、第2の向き(例えば、図4A及び図4B)では第2の軸A2から第2の距離だけ離間されることができる。つまり、リール24の第1の軸A1は、ブレード34が第2の向き(例えば、係合解除位置)にある間はブレード34の第2の軸A2から第2の距離だけ離間されるようになっていてもよい。
【0036】
先に説明されている様に、リール24又はブレード34の少なくとも一方は、リール24又はブレード34の他方に対して、第1の向きと第2の向きの間で動くように構成されており、その結果、第2の向きでは第1の軸A1が第2の軸A2から第2の距離だけ離間される。第2の距離(例えば、図3A及び3B)は、第1の向き(例えば、図4A及び図4B)によって画定される第1の距離より大きいとしてもよい。つまり、ブレード34がリール24に対して第1の向き(例えば、係合位置)から第2の向き(例えば、非係合位置)へ動いたとき、ブレード34とリール24の間の距離は第1の距離から第2の距離へ増加することになる。
【0037】
幾つかの実施形では、ブレード34は、(i)係合位置ではリール24に係合し、(ii)係合解除位置ではリール24に対してボイドV(図6)を画定する。具体的には、係合位置では、ブレード34は、リールブレード28とブレード34との間に配置される草の葉身又は他の物を切断するように構成される。係合解除位置では、リール24とブレード34の間のボイドVは、リールブレード28とブレード34の間に配置される草の葉身又は他の物がブレード34によって切断されないようにしている。図3A図3B、及び図4Bに描かれている様に、幾つかの実施形では、ブレードサブ組立体30は更に1つ又はそれ以上の突起51を含んでいる。例えば、突起51は、第1の向き(例えば、図3A及び図3B)では、一方又は両方の腕部44から側面パネル22の1つに向かって延びていてもよい。芝刈り機10の使用中、(単数又は複数の)突起51は、フランジ25に係合して、ブレードサブ組立体30が第3の軸A3周りに第1の方向(例えば、時計回り)に動く(例えば、回転する)のを阻害する一方で、ブレードサブ組立体30が第3の軸A3周りに第1の方向とは逆の第2の方向(例えば、反時計回り)に動くこと(例えば、回転すること)を許容するようになっていてもよい。このやり方では、フランジ25と突起51は、ブレードサブ組立体30が第2の向きから第1の向きへ動く際に所定の位置へ動くことを確約する。
【0038】
また、1つ又はそれ以上の付勢部材38は、フレーム組立体14及びブレードサブ組立体30へ連結されていてもよい。以下により詳細に説明されている様に、芝刈り機10の使用中、付勢部材38は、ブレードサブ組立体30を第1の向き(例えば、図3A及び図3B)へと付勢するために、フレーム組立体14又はフレームサブ組立体30の少なくとも一方へ付勢力を提供するようになっていてもよい。具体的には、1つ又はそれ以上の付勢部材38からの付勢力はブレード34を付勢して係合位置へ入れる。ブレード34が係合解除位置へ動いたとき、付勢部材38の付勢力はブレード34を係合位置へ推し進める。付勢部材38は概して本明細書ではブレード34へ連結されていてブレード34へ力を印加するものとして図示され説明されているが、付勢部材38は、追加的及び/又は代替的に、リール24を先述のやり方で動かす(例えば、枢動させる、平行移動させる、など)ためにリール24へ連結され、リール24へ力を印加するようになっていてもよいものと理解しておきたい。幾つかの実施例では、付勢部材38は、腕部44の第2の端44-2とフレーム組立体14の間に配置されている。
【0039】
幾つかの実施形では、付勢部材38は、ブレード34を係合位置へと付勢するばね(例えば、ねじりばね、重ね板バネ、など)を含んでいる。幾つかの実施形では、ブレードサブ組立体30は付勢部材38無しに形成されることもでき、そうすると、ブレード34を含むブレードサブ組立体30は、ブレード34がリールブレード28から係合解除される係合解除位置(例えば、図4A及び図4B)から、ブレード34がリールブレード28に係合する係合位置(例えば、図3A及び図3B)へ、重力によって又は使用者によるブレードサブ組立体(例えば、ハンドル)への力の印加によって枢動する。
【0040】
これより図5を参照して、幾つかの実施形では、解放機構45は、ブレードサブ組立体30又はフレーム組立体14の一方へ連結された1つ又はそれ以上の第1の機構46(例えば、側面パネル22)と、ブレードサブ組立体30又はフレーム組立体14の他方へ連結された1つ又はそれ以上の第2の機構48を含んでいてもよい。例えば、(単数又は複数の)第1の機構46が(単数又は複数の)腕部44へ連結され、(単数又は複数の)第2の機構48が(単数又は複数の)側面パネル22へ連結されていてもよい。
【0041】
第1の機構46は、ナット52、ハウジング54、止めねじ56、付勢部材58、及び突起60を含んでいてもよい。図5に描かれている様に、ナット52は、側面パネル22の1つへ固定され、ねじの切られたアパーチャ62を画定していてもよい。ハウジング54は、近位端64、遠位端66、ねじの切られた外側表面68、及び近位端64と遠位端66の間を(例えば、貫いて)延びるアパーチャ70を含んでいてもよい。幾つかの実施形では、アパーチャ70は、近位端64と遠位端66の間にねじが切られている。図5に描かれている様に、アパーチャ70は、近位端64の開口部72及び遠位端66の開口部74を画定していてもよい。幾つかの実施形では、開口部72は第1の断面寸法(例えば、直径)を画定し、開口部74及び/又はアパーチャ70の残部は、開口部72によって画定される第1の断面寸法より大きい第2の断面寸法(例えば、直径)を画定し、その結果、ハウジング54は内方に延びるリップ76を開口部72近くに画定している。
【0042】
止めねじ56は、アパーチャ70内に配置されることができる。幾つかの実施形では、止めねじ56は、アパーチャ70を画定するねじの切られた内側表面へ螺合式に連結されるねじの切られた外側表面を画定している。これに関し、近位端64と遠位端66の間での止めねじ56の場所は、アパーチャ70内で止めねじ56を回転させ及びねじ込むことによって変更される。ただし、理解しておきたいこととして、他の実施形では、アパーチャ70内の止めねじ56の場所は、圧入構成のような他の技法によって決定され及び/又は変更されるようになっていてもよい。
【0043】
付勢部材58は、近位端75と遠位端77を有する螺旋状の圧縮ばねを含んでいてもよい。突起60は、開口部74によって画定される断面寸法よりも小さく且つ開口部72によって画定される断面寸法よりは大きい断面寸法(例えば、直径)を画定する玉軸受を含んでもよい。
【0044】
組み立てられた構成では、付勢部材58と突起60は、付勢部材58の近位端75が突起60に係合し且つ付勢部材58の遠位端77が止めねじ56に係合するようにしてアパーチャ70内に配置されていてもよい。ハウジング54のねじの切られた表面68は、突起60が腕部44又はフレーム組立体14の一方(例えば、側面パネル22)から軸A2に平行な方向に距離X1を延ばすように、ナット52のねじの切られたアパーチャ62内に螺合可能に配置されることができる。以下により詳細に解説する様に、幾つかの実施形では、突起60は、第1の向き(例えば、図3A及び図3B)では第2の機構48に係合する凸端78を含んでいる。これに関し、第1の機構46は、ブレードサブ組立体30のシャーシ20に対する運動を拘束したり許容したりするために第2の機構48に係合することができる。幾つかの実施形では、使用者はナット52内のハウジング54のねじ込みによって距離X1を調節することができる。同様に、アパーチャ70内の止めねじ56のねじ込みによって、使用者は、付勢部材58によって突起60へ軸A2に平行な方向に印加される力を調節することができる。
【0045】
第2の機構48は、ナット80とボルト82を含んでいてもよい。図5に描かれている様に、ナット80は、ブレード34へ固定され、ねじの切られたアパーチャ84を画定していてもよい。ボルト82は、ボルト82が腕部44から軸A2に平行な方向に距離X2を延ばすように、ナット80のねじの切られたアパーチャ84内に螺合可能に配置されるねじの切られた外側表面86を含んでいてもよい。幾つかの実施形では、第2の機構48は第1の機構46を受け入れるように構成されている。例えば、ボルト82は、突起60の凸端78に面する戻り止め(例えば、凹端48-1)を含んでいてもよい。第2の機構48は、軸A2に平行な方向に、腕部44、ブレードバー36、及びナット52を通って延びるものとすることができる。この実施例では、ボルト82の凹端48-1は側面パネル22に面していて、腕部44とフレーム組立体14の間に位置づけられている。幾つかの実施形では、ボルト82は、使用者が距離X2を調節できるようにするために、腕部44又はブレード34へ螺合可能に連結されていてもよい。
【0046】
図5に示されている様に、解放機構45は、フレーム組立体14側の第1の機構46と腕部44側の第2の機構48を含むことができる。他の実施形では、解放機構45は、フレーム組立体14側に第2の機構48を含み、腕部側44に第1の機構を含んでいてもよい。幾つかの実施形では、芝刈り機10は、2つ以上の解放機構45を含むことができる。具体的には、1つ又はそれ以上の解放機構45を個々に含むことができる(例えば、各側面パネル22と各腕部44に1つの解放機構45)。
【0047】
距離X1、X2の一方又は両方を(例えば、ハウジング54及び/又はボルト82を回転させることによって)調節することによって、使用者は距離X1、X2を個々に適合させることができ、ひいては、第1の機構46(例えば、凸端78)が第2の機構48(例えば、凹端48-1)の中へ延びる距離を適合させることができる。例えば、使用者は、フレーム組立体14上の第1のハウジング54を時計回りに回転させてもよい。使用者が第1のハウジング54を時計回りに回転させると、凸端78が第2の機構48の戻り止め(例えば、凹端48-1)内に配置される距離が変化する。逆に言えば、距離X1、X2が減少すると、凸端78が第2の機構48の戻り止め(例えば、凹端48-1)内に配置される距離は減少する。
【0048】
同様に、使用者は、付勢部材58によって突起60へ軸A2に平行な方向に印加される力を調節するにはアパーチャ70内の止めねじ56を回転させればよい。突起60と止めねじ56の間の距離が減少してゆくと、付勢部材58によって突起60へ印加される力は増加することになり、その結果、ブレードサブ組立体30が軸A3周りに第1の位置(例えば、係合位置)から第2の位置(例えば、係合解除位置)へ回転する際にボルト82(例えば、凹端48-1)によって突起60(例えば、凸端78)へ持ち込まれる摩擦力が増加する。逆に言えば、突起60と止めねじ56の間の距離が増加すると、付勢部材58によって突起60へ印加される力は減少することになり、その結果、ブレードサブ組立体30が軸A3周りに第1の位置(例えば、係合位置)から第2の位置(例えば、係合解除位置)へ回転する際にボルト82(例えば、凹端48-1)によって突起60(例えば、凸端78)へ持ち込まれる摩擦力は減少する。
【0049】
解放機構45は概して本明細書では機械的構成を含むものとして図示され説明されているが、解放機構は本開示の範囲内の他の実施形を含むことができるものと理解しておきたい。例えば、幾つかの実施形では、第1の機構46又は第2の機構48の少なくとも一方が、第1の位置(例えば係合位置)では第1の機構46又は第2の機構48の他方と動作的に係合され第2の位置(例えば、係合解除位置)では第1の機構46又は第2の機構48の他方から動作的に係合解除される磁石を含むこともできる。具体的には、ハウジング54及び/又は突起60が、第1の位置ではボルト82へ選択的に連結される磁石を含んでいてもよい。同様に、ボルト82が、第1の位置ではハウジング54及び/又は突起60へ選択的に連結される磁石を含んでいてもよい。距離X1、X2の一方又は両方を(例えば、ハウジング54及び/又はボルト82を回転させることによって)調節することによって、使用者は距離X1、X2を個々に適合させることができ、ひいては、第1の機構46(例えば、ハウジング54及び/又は突起60)と第2の機構48(例えば、ボルト82)の間の距離を適合させることができる。例えば、使用者は、フレーム組立体14上の第1のハウジング54を時計回りに回転させてもよい。使用者が第1のハウジング54を時計回りに回転させると、第1の機構46と第2の機構48の間の軸X2に平行な方向の距離が変化し、それによって(i)第1の機構46と第2の機構48の間の磁力、及び(ii)ブレードサブ組立体30を軸A3周りに第1の位置(例えば、係合位置)から第2の位置(例えば、係合解除位置)へ回転させるのに要するトルクの量が変化する。
【0050】
これより図7図10を参照して、芝刈り機10aが提供されており、芝刈り機10aは、フレーム組立体14a、1つ又はそれ以上の車輪12、及びカッター組立体16aを備えている。芝刈り機10aと関連付けられる構成要素の構造及び機能が芝刈り機10に対比して実質的に同等であることに鑑みて、これ以降の説明及び図面中には、同様の構成要素を識別するのに同様の参照符号を使用するが、それら構成要素で修正されているものを識別する場合には文字拡張(例えば「a」)を含む同様の参照符号が使用される。
【0051】
以下により詳細に説明されている様に、芝刈り機10aは、カッター組立体16aを含め、使用中の草や雑草などの切断を容易にするように設計されることができる。これに関し、芝刈り機10aは概して本明細書では手動リール式芝刈り機であるものとして図示され説明されているが、芝刈り機10aは本開示の範囲内の他の形態(例えば、電動リール式芝刈機)を含み得るものと理解しておきたい。
【0052】
図8に描かれている様に、フレーム組立体14aは、ハンドル18と、ハンドル18へ例えば使用者によって印加された力がシャーシ20aへ伝達されるようにハンドル18へ連結されたシャーシ20aと、を含んでいてもよい。幾つかの実施形では、ハンドル18は、ハンドル18のシャーシ20aに対する向きが使用者によって変更され或いは調節されるように枢動式にシャーシ20aへ連結されている。(単数又は複数の)車輪12は、フレーム組立体14aへ力が(例えば、使用者、モータなどによって)印加されると使用者が芝刈り機10aを(単数又は複数の)車輪12で地表面に沿って転がす及び/又は操舵することができるように、フレーム組立体14a又はシャーシ20aの一方又は両方へ連結されていてもよい。
【0053】
シャーシ20aは、向かい合う一対の側面パネル22aと、側面パネル22a間を延びる1つ又はそれ以上の支持部材23と、を含んでいてもよい。これに関し、各支持部材23は2つの端を含み、各端は一方又は両方のシャーシ20a(例えば、側面パネル22aの1つ)へ連結されている。支持部材23は、芝刈り機10aのフレーム組立体14aへ構造的支持と剛性を提供するように構成されている。図9A図9Aに描かれている様に、一方又は両方の側面パネル22aは、他方の側面パネル22aに向かって内方に延びるフランジ25を含んでいてもよい。以下により詳細に説明されている様に、芝刈り機10aの使用中は、フランジ25はカッター組立体16aの一部分に係合するようになっていてもよい。
【0054】
カッター組立体16aは、リール24とブレードサブ組立体30aを含んでいてもよい。以下により詳細に説明されている様に、芝刈り機10aの使用中、リール24は、リール24とブレードサブ組立体30aの間に配置される草の葉身又は他の物を切断するためにブレードサブ組立体30aに係合することができる。
【0055】
ブレードサブ組立体30aは、ブレード34、ブレードバー36、1つ又はそれ以上のピン44a、及びハンドル50を含んでいてもよい。以下に詳細に説明されている様に、ブレードサブ組立体30aはフレーム組立体14aに対して平行移動するように構成されている。これに関し、ブレード34は、ピン44aの1つへ連結された互いに反対側の近位端40-1a及び遠位端40-2aを含んでいてもよい。例えば、フレーム組立体14a(例えば、側面パネル22a)は、それぞれが第3の軸A3aに沿って延びる1つ又はそれ以上の軌道47を含んでいてもよい。幾つかの実施形では、(単数又は複数の)軌道47は、(単数又は複数の)側面パネル22a内に及び/又は側面パネル22aを貫いて形成された1つ又はそれ以上のスロットを含み及び/又はそれ以外のやり方で画定している。これに関し、(単数又は複数の)軌道47をここではスロット47と呼ぶこともできる。スロットは概して第3の軸A3aに沿って直線的に延びているものとして描かれているが、スロット47は本開示の範囲内で弓状様式に延びていてもよいものと理解しておきたい。これに関し、軸A3aは、スロット47がリール24に面して凹状プロファイルを画定することができるように湾曲していてもよい。
【0056】
組み立てられた構成では、(単数又は複数の)ピン44aの一部分が第3の軸A3aに沿って動くように(単数又は複数の)スロット47内に配置されていてもよい。例えば、以下により詳細に説明されている様に、芝刈り機10aの運転中、(単数又は複数の)ピン44aは(単数又は複数の)スロット47内を実質的に第3の軸A3aに平行な方向に平行移動するようになっていてもよい。具体的には、ピン44aは、以下により詳細に説明されている様に使用中(例えば、リール24の回転中)にブレード34が係合位置(図9A)と係合解除位置(図9B)の間で動く(例えば、平行移動する)のを許容するために、第3の軸A3aに沿って滑動することができる。これに関し、ブレード34は、係合位置と係合解除位置の間で軸A1を横断する方向に直線状及び/又は曲線状の経路に沿って平行移動することになる。
【0057】
本明細書に記載の実施例では、リール24の第1の軸A1は静止したままであり、ブレード34の第2の軸A2はリール24の第1の軸A1に対して第1の方向を横断する第2の方向に動く(平行移動する)。また一方、幾つかの実施形では、ブレード34の第2の軸A2は静止したままであり、リール24の第1の軸A1がブレード34の第2の軸A2に対して第1の方向を横断する第2の方向に動く(例えば、平行移動する)。追加的に、幾つかの実施例では、リール24の第1の軸A1はブレード34の第2の軸A2に対して第2の方向に動き(例えば、平行移動し)、ブレード34の第2の軸A2もリール24の第1の軸A1に対して第2の方向に動く(例えば、平行移動する)。リール24の第1の軸A1は、係合位置と係合解除位置の両位置では、ブレード34の第2の軸A2に平行であるとしてもよい。
【0058】
芝刈り機10aの第1の軸A1は、第1の向き(例えば、図9A)では第2の軸A2から第1の距離だけ離間されることができる。具体的には、リール24の第1の軸A1は、ブレード34が第1の向き(例えば、係合位置)にある間はブレード34の第2の軸A2から第1の距離だけ離間されるようになっていてもよい。芝刈り機10aの第1の軸A1は、第2の向き(例えば、図9B)では第2の軸A2から第2の距離だけ離間されることができる。つまり、リール24の第1の軸A1は、ブレード34が第2の向き(例えば、係合解除位置)にある間はブレード34の第2の軸A2から第2の距離だけ離間されるようになっていてもよい。第2の距離(例えば、図9B)は、第1の向き(例えば、図9A)によって画定される第1の距離より大きいとしてもよい。つまり、ブレード34がリール24に対して第1の向き(例えば、係合位置)から第2の向き(例えば、係合解除位置)へ動いたとき、ブレード34とリールの間の距離は、第1の距離から第2の距離へ増加することになる。
【0059】
幾つかの実施形では、ブレード34は、(i)係合位置ではリール24に係合し、(ii)係合解除位置ではリール24に対してボイドVa(図10)を画定する。具体的には、係合位置では、ブレード34は、リールブレード28とブレード34の間に配置される草の葉身又は他の物を切断するように構成される。係合解除位置では、リール24とブレード34の間のボイドVaは、リールブレード28とブレード34の間に配置される草の葉身又は他の物がブレード34によって切断されないようにしている。図9A及び図9Bに描かれている様に、幾つかの実施形では、ブレードサブ組立体30aは更に1つ又はそれ以上の突起51を含んでいる。例えば、突起51は、第1の向き(例えば、図9A)では、ブレード34の一方又は両方の端から側面パネル22の1つに向かって延びていてもよい。芝刈り機10aの使用中、(単数又は複数の)突起51は、フランジ25に係合して、ブレードサブ組立体30aが第3の軸A3aに沿って第1の方向に(例えば、リールに向かって)動く(平行移動する)のを阻害する一方で、ブレードサブ組立体30aが第3の軸A3に沿って第1の方向とは逆の第2の方向に(例えば、リールから離れて)動くこと(例えば、平行移動すること)を許容することができる。このやり方では、フランジ25と突起51は、ブレードサブ組立体30aが第2の向きから第1の向きへ動く際に所定の位置へ動くことを確約することができる。これより図3A図4B図6図9A図9B、及び図10を参照しながらカッター組立体16、16aの動作を説明してゆく。図3A図3B、及び図9Aは、係合位置にあるブレードサブ組立体30、30aを描いている。使用者は、第1の軸A1及び第2の軸A2に直角にハンドル18へ力を印加すればよい。使用者によってハンドル18へ力が印加されると、使用者は芝刈り機10、10aを(単数又は複数の)車輪12で地表面に沿って転がすことができる。芝刈り機10、10aが地表面に沿って転がると、車輪12及びリール24が回転し、草の葉身がリールブレード28とブレード34の間に位置決めされ、ブレード34に草の葉身を剪断させることができる。
【0060】
幾つかの実施形では、付勢部材38(例えば、ねじりばね)は、ブレードサブ組立体30へ付勢力を働かせて、ブレードサブ組立体30を係合位置(例えば、図3A及び図3B)へ付勢することができる。他の実施形では、重力がブレードサブ組立体30、30aを係合解除位置(図4A図4B、及び図9B)から係合位置へと回転させ、又は平行移動させることができる。先に説明されている様に、幾つかの実施形では、ブレードサブ組立体30、30aが係合位置にあるときには、(単数又は複数の)突起51がフランジ25に係合して、ブレードサブ組立体30が第3の軸A3周りに又はブレードサブ組立体30aが第3の軸A3aに沿ってそれぞれ動くこと(例えば、回転すること又は平行移動すること)を阻止し、リール24の第1の軸A1とブレード34の第2の軸A2の間の第1の距離を維持させることができる。付勢部材58は、突起60へ力を印加して、突起60をリップ76と係合させることができる。先に説明されている様に、使用者は、ハウジング54内の止めねじ56の位置を(例えば、ねじ込みによって)変更することによって、突起への付勢部材58の力を変更することができる。
【0061】
図6及び図10を参照して、リールブレード28は、リール24の直径D1(例えば、最外径)を画定することができる。係合位置では、ブレード34は、直径D1上に配置された場所X1にてリールブレード28に係合することができる。直径D1は、場所X1を通って延びる接線T1を画定することができる。軸A1に平行な方向に沿った視点では、接線T1は、第1の側S1と第2の側S2を画定することになる(例えば、図6及び図10の視点に関して)。図6に描かれている様に、軸A1及び軸A3は、接線T1の第1の側S1に配置されている。ブレード34が係合位置にあるとき、第1の線L1が、軸A1、軸A3、及び接線T1上の場所X2を通って延びることになる。ブレード34が係合位置にあるとき、第2の線L2が、軸A1と場所X1を通って延びることになる。ブレード34が係合位置にあるとき、第3の線L3が重心Cを通って垂直方向に延びることになる(例えば、図6の視点に関して)。外径D1は、第1の側S3と第2の側S4を有する垂直接線T2も画定している。幾つかの実施形では、軸A3及び/又は軸A2は垂直接線T2の同じ側(例えば、S3)に配置される。幾つかの実施形では、軸A3は、軸A1より上に配置され(例えば、図6の視点に関して)、且つ線L2と線L3の間に配置される(例えば、図6の視点に関して)。
【0062】
図10を参照して、第3の軸A3aは、係合位置にてブレード34がリール24に係合する場所X1を通る水平方向の線L1aに対して角度αを画定することができる。角度αは0度から90度の間とすることができる。幾つかの実施形では、角度αは45度(+/-5度)に等しい。幾つかの実施形では、軸A3aは実質的に接線T1に平行である。
【0063】
幾つかの実施形では、使用中、ブレード34が係合位置にある間に、物体(例えば、松ぼっくり)がブレード34に係合して、軸A3周りのトルクN1を印加し(例えば、図6)又は軸A3aに沿った力N1を印加する(例えば、図10)。具体的には、物体は、場所X1を通る力Fを印加して、軸A3周りのトルクN1及び/又は軸A3aに沿った力N1aを生じさせることになる。リール24が軸A1周りに回転すると、リールブレード28は、異物によってブレード34へ印加される軸A3周りのトルクN1又は軸A3aに沿った力N1aを増加させる。異物に対するリールブレード28の力Fによって発生するトルクN1及び/又は力N1aが、反対のトルクN2及び/又は重力によって発生する力W及び/又は第1の機構46と第2の機構48の間の摩擦力又は他の力(例えば、突起60(例えば、遠位端78)とボルト82(例えば、凹端48-1)の間の摩擦力)よりも大きいときには、ブレード34はリアルタイムで(例えば、芝刈り機10、10aの、草を切断するための使用中に、及び/又はブレードサブ組立体とリールブレードに係合している例えば松ぼっくりの様な物体によって印加されるトルク以外にブレードサブ組立体への力の印加なしに)経路P、P1aに沿って係合位置から係合解除位置へ動き(例えば、第3の軸A3周りに枢動し又は第3の軸A3aに沿って動き)、それによって第2の軸A2と第1の軸A1の間の距離を増加させることができる。これに関し、ボルト82(例えは、凹端48-1)によって突起60へ力が印加される際、ボルト82は突起60を付勢部材58によって発生する付勢力に打ち勝ってハウジング内54の止めねじ56に向かって動かし、それによって、異物に対しリールブレード28によって発生するトルクが、第1の機構46と第2の機構48の間の摩擦力によって発生する反対のトルクに打ち勝てるようにし、その結果、ブレード34は係合位置から係合解除位置へ第3の軸A3周りに枢動することができ又は第3の軸A3aに沿って動くことができ、異物はブレード34及びリールブレード28との係合から取り除かれることができる(例えば、重力の力による)。
【0064】
具体的には、1つ又はそれ以上の腕部44又はピン44aへ付着されているブレード34は、第3の軸A3周りに回転して又は第3の軸A3aに沿って動いて係合解除位置へ至り、その結果、係合解除位置ではリール24とブレー34の間の距離は第2の距離になる。リール24とブレード34の間の第2の距離は、リール24とブレード34の間の第1の距離より大きい。リール24とブレード34の間の第2の距離はボイドV、Vaを画定し、異物がリール24とブレード34の間のボイドV、Vaから吐き出されることを可能にする。異物がブレード34とリール24の間のボイドV、Vaから吐き出された後、リールブレード28からブレードの第2の軸への垂直な力は減少する。ブレード34のその重心Cを通る重量W、付勢部材38からの付勢力、及び/又は使用者によって(例えば、ハンドル50へ)印加される力が、ブレード34を第3の軸A3周りに枢動させて又は第3の軸A3aに沿って平行移動させて係合位置へ戻すことができる。
【0065】
幾つかの実施形では、ブレード34の第2の軸A2へ印加される異物からの力が十分に低い場合(例えば、異物が草又は厚肉の雑草のとき)は、付勢部材38からの付勢力、ブレード34の重量W、及び/又は第1の機構46と第2の機構48の間の摩擦力又は他の力が、ブレード34を係合位置に維持する。
【0066】
先に説明した距離X1、X2の調節可能性と、先に説明した付勢部材58によって発生する力の調節可能性は、解放機構46が、ブレードサブ組立体の軸A3周りの回転に対するブレードサブ組立体30とシャーシ20の間の一貫した保持力を提供し、先に説明されている様に異物からの衝撃がこの保持力に打ち勝つまではブレード34をその適切な作業位置(例えば、図3A)に維持することを可能にさせる。同様に、幾つかの実施形態では、付勢部材38からの付勢力は使用者によって調節されることができる。
【0067】
本開示と一致する更なる実施形を以下の番号を付した条項に示す。
【0068】
条項1:フレームと;第1の方向に延びる第1の軸周りに回転するようにフレームによって支持されているリールと;フレームによって支持されていて、第1の方向に延びる第2の軸に沿って延びているブレードサブ組立体であって、リール又はブレードサブ組立体の少なくとも一方は、リール又はブレードサブ組立体の少なくとも一方の他方に対して、第1の方向を横断する第2の方向に、係合位置と係合解除位置の間で動くように構成されている、ブレードサブ組立体と;(i)フレーム又はブレードサブ組立体の一方へ連結された第1の機構及び(ii)フレーム又はブレードサブ組立体の他方へ連結された第2の機構を含む解放機構と、を備えている芝刈り機において、係合位置では第1の機構が第2の機構へ解放可能に連結される、芝刈り機。
【0069】
条項2:条項1に記載の芝刈り機において、第1の機構は突起を含み、第2の機構は、係合位置では突起を解放可能に受け入れるように構成された戻り止めを含んでいる、芝刈り機。
【0070】
条項3:条項2に記載の芝刈り機において、突起は、ブレードサブ組立体又はフレームの一方から第1の方向に距離を延ばす、芝刈り機。
【0071】
条項4:条項3に記載の芝刈り機において、突起は、距離を適合させるためにフレーム又はブレードサブ組立体の一方へ連結される、芝刈り機。
【0072】
条項5:条項2乃至4の何れか一項に記載の芝刈り機において、第1の機構は、ハウジング及び付勢部材を含み、ハウジングはアパーチャを画定しており、付勢部材及び突起は少なくとも部分的にはアパーチャ内に配置される、芝刈り機。
【0073】
条項6:条項5に記載の芝刈り機において、第1の機構は、アパーチャ内に調節可能に配置されたねじを含んでおり、付勢部材は、ねじに係合する第1の端と、突起に係合する第2の端を含んでいる、芝刈り機。
【0074】
条項7:条項1乃至6の何れか一項に記載の芝刈り機において、第1の軸は、係合位置及び係合解除位置では第2の軸に平行である、芝刈り機。
【0075】
条項8:条項1乃至7の何れか一項に記載の芝刈り機であって、リール又はブレードサブ組立体の少なくとも一方へ連結されていてリール又はブレードサブ組立体の少なくとも一方を係合解除位置から係合位置へ動かすように構成されている付勢部材、を更に備えている芝刈り機。
【0076】
条項9:条項1乃至8の何れか一項に記載の芝刈り機において、ブレードサブ組立体はフレームに対して枢動するように構成されている、芝刈り機。
【0077】
条項10:条項1乃至9の何れか一項に記載の芝刈り機であって、フレーム及びブレードサブ組立体へ枢動式に連結された腕部、を更に備えている芝刈り機。
【0078】
条項11:フレームと;フレームによって支持されていて、第1の方向に延びる第1の軸周りに回転するように構成されているリールと;フレームによって支持されていて、リールに対して、第1の向きと第2の向きの間で動くように構成されているブレードサブ組立体であって、(i)第1の向きでは第1の距離だけ及び(ii)第2の向きでは第2の距離だけリールから離間されるブレードサブ組立体と;(x)フレーム又はブレードサブ組立体の一方へ連結された第1の機構及び(y)フレーム又はブレードサブ組立体の他方へ連結された第2の機構を含む解放機構と、を備えている芝刈り機において、第1の向きでは第1の機構が第2の機構へ解放可能に連結される、芝刈り機。
【0079】
条項12:条項11に記載の芝刈り機において、第1の機構は突起を含み、第2の機構は、第1の向きでは突起を解放可能に受け入れるように構成された戻り止めを含んでいる、芝刈り機。
【0080】
条項13:条項12に記載の芝刈り機において、突起は、ブレードサブ組立体又はフレームの一方から第1の方向に距離を延ばす、芝刈り機。
【0081】
条項14:条項13に記載の芝刈り機において、突起は、距離を適合させるためにフレーム又はブレードサブ組立体の一方へ連結される、芝刈り機。
【0082】
条項15:条項12乃至14の何れか一項に記載の芝刈り機において、第1の機構はハウジング及び付勢部材を含み、ハウジングはアパーチャを画定しており、付勢部材及び突起は少なくとも部分的にはアパーチャ内に配置される、芝刈り機。
【0083】
条項16:条項15に記載の芝刈り機において、第1の機構は、アパーチャ内に調節可能に配置されたねじを含んでおり、付勢部材は、ねじに係合する第1の端と、突起に係合する第2の端を含んでいる、芝刈り機。
【0084】
条項17:条項11乃至16の何れか一項に記載の芝刈り機において、第1の軸は、第1の向き及び第2の向きでは第2の軸に平行である、芝刈り機。
【0085】
条項18:条項11乃至17の何れか一項に記載の芝刈り機であって、ブレードサブ組立体へ連結されていてブレードサブ組立体を第2の向きから第1の向きへ動かすように構成されている付勢部材、を更に備えている芝刈り機。
【0086】
条項19:条項11乃至18の何れか一項に記載の芝刈り機において、ブレードサブ組立体はフレームに対して枢動するように構成されている、芝刈り機。
【0087】
条項20:条項11乃至19の何れか一項に記載の芝刈り機であって、フレームとブレードサブ組立体へ枢動式に連結された腕部、を更に備えている芝刈り機。
【0088】
条項21:フレームと;第1の軸周りに係合位置と係合解除位置の間で回転するようにフレームによって支持されているブレード組立体と;第2の軸周りに回転するようにフレームによって支持されているリールであって、リールは、第2の軸に対する外径を画定していて係合位置では接触場所にてブレード組立体に係合し、外径は接触場所にて接線を画定する、リール組立体と、を備えている芝刈り機において、ブレード組立体が係合位置にあるときに、実質的に接線に平行な方向の力が、第1の軸周りに第1の方向に第1のトルクを発生させる働きをし、ブレード組立体が係合位置にあるときに、ブレード組立体の重量が、第1の軸周りに第2の方向に第2のトルクを発生させる働きをする、芝刈り機。
【0089】
条項22:条項21に記載の芝刈り機において、線が、(i)第1の場所にて第1の軸に交わり、(ii)第2の場所にて第2の軸に交わり、及び(iii)第3の場所にて接線に交わり、第1の場所は第2の場所と第3の場所の間に配置される、芝刈り機。
【0090】
条項23:条項21乃至22の何れか一項に記載の芝刈り機であって、(i)フレーム又はブレード組立体の一方へ連結された第1の機構、及び(ii)フレーム又はブレード組立体の他方へ連結された第2の機構、を更に備え、係合位置では第1の機構が第2の機構へ解放可能に連結される、芝刈り機。
【0091】
条項24:条項21乃至23の何れか一項に記載の芝刈り機において、第1の機構は突起を含んでおり、第2の機構は、係合位置では突起を解放可能に受け入れるように構成された戻り止めを含んでいる、芝刈り機。
【0092】
条項25:条項24に記載の芝刈り機において、突起は、突起がブレード組立体又はフレームの一方から延びる距離を適合させるためにフレーム又はブレード組立体の一方へ連結される、芝刈り機。
【0093】
条項26:条項24乃至25の何れか一項に記載の芝刈り機において、第1の機構は、ハウジング及び付勢部材を含み、ハウジングはアパーチャを画定しており、付勢部材及び突起は少なくとも部分的にはアパーチャ内に配置される、芝刈り機。
【0094】
条項27:条項21乃至26の何れか一項に記載の芝刈り機において、第1の軸は、係合位置及び係合解除位置では第2の軸に平行である、芝刈り機。
【0095】
条項28:条項21乃至27の何れか一項に記載の芝刈り機であって、リール又はブレード組立体の少なくとも一方へ連結されていてブレード組立体を係合解除位置から係合位置へ動かすように構成されている付勢部材、を更に備えている芝刈り機。
【0096】
条項29:フレームと;第1の軸周りに係合位置と係合解除位置の間で回転するようにフレームによって支持されているブレード組立体と;第2の軸周りに回転するようにフレームによって支持されているリールであって、第2の軸に対して外径を画定していて係合位置では接触場所にてブレード組立体に係合するリールと、を備えている芝刈り機において、第2の軸は、接触場所より上に且つ第1の軸より下に配置される、芝刈り機。
【0097】
条項30:条項29に記載の芝刈り機であって、フレーム又はブレード組立体の一方へ連結された第1の機構、及び、フレーム又はブレード組立体の他方へ連結された第2の機構、を更に備え、係合位置では第1の機構が第2の機構へ解放可能に連結される、芝刈り機。
【0098】
条項31:条項30に記載の芝刈り機において、第1の機構は突起を含んでおり、第2の機構は、係合位置では突起を解放可能に受け入れるように構成された戻り止めを含んでいる、芝刈り機。
【0099】
条項32:条項31に記載の芝刈り機において、突起は、突起がブレード組立体又はフレームの一方から延びる距離を適合させるためにフレーム又はブレード組立体の一方へ連結される、芝刈り機。
【0100】
条項33:条項31乃至32の何れか一項に記載の芝刈り機において、第1の機構はハウジング及び付勢部材を含み、ハウジングはアパーチャを画定しており、付勢部材及び突起は少なくとも部分的にはアパーチャ内に配置される、芝刈り機。
【0101】
条項34:条項33に記載の芝刈り機において、第1の機構は、アパーチャ内に調節可能に配置されたねじを含んでおり、付勢部材は、ねじに係合する第1の端と、突起に係合する第2の端を含んでいる、芝刈り機。
【0102】
条項35:条項29乃至34の何れか一項に記載の芝刈り機において、第1の軸は、係合位置及び係合解除位置ではブレード組立体に平行である、芝刈り機。
【0103】
条項36:条項29乃至35の何れか一項に記載の芝刈り機であって、ブレード組立体へ連結されていてブレード組立体を係合解除位置から係合位置へ動かすように構成されている付勢部材、を更に備えている芝刈り機。
【0104】
条項37:フレームと;第1の軸周りに回転するようにフレームによって支持されているリールであって、第1の軸に対して外径を画定しているリールと;係合位置と係合解除位置の間で動くようにフレームによって支持されているブレード組立体であって、係合位置では接触場所にてリールに係合するように構成されている縁部を含むブレード組立体と、を備えている芝刈り機において、係合解除位置では縁部が接触場所より上に配置される、芝刈り機。
【0105】
条項38:条項37に記載の芝刈り機において、縁部は係合位置から係合解除位置へ延びる運動の経路を画定し、運動の経路全体が接触場所より上に配置される、芝刈り機。
【0106】
条項39:条項37乃至38の何れか一項に記載の芝刈り機であって、フレーム又はブレード組立体の一方へ連結された第1の機構、及び、フレーム又はブレード組立体の他方へ連結された第2の機構を更に備え、係合位置では第1の機構が第2の機構に解放可能に連結される、芝刈り機。
【0107】
条項40:条項39に記載の芝刈り機において、第1の機構は突起を含んでおり、第2の機構は、第1の位置では突起を解放可能に受け入れるように構成された戻り止めを含んでいる、芝刈り機。
【0108】
条項41:条項37乃至40の何れか一項に記載の芝刈り機であって、軌道を更に備えており、ブレード組立体は平行移動可能に軌道へ連結されている、芝刈り機。
【0109】
条項42:条項41に記載の芝刈り機において、軌道はフレーム内にスロットを画定しており、ブレード組立体は、平行移動可能にスロット内に配置されたピンを含んでいる、芝刈り機。
【0110】
本明細書での用語法は、単に特定の例示としての構成を説明することが目的であり、限定を課す意図はない。本明細書での使用に際し、原文の単数を表す冠詞「a」、「an」、及び「the」の対訳である「或る」、「一」、及び「当該」は、別途文脈によって明白に指示されない限り、複数形も含むものとする。「備える」、「備えている」、「含んでいる」、及び「有している」という用語は、包含的であり、従って、特徴、工程、動作、要素、及び/又は成分の存在を明確に述べているが、1つ又はそれ以上の他の特徴、工程、動作、要素、成分、及び/又はそれらの群の存在又は追加を排除しない。本明細書に記載の方法の工程、プロセス、及び動作は、遂行の順序として明確に識別されていない限り、それらが論じられ又は例示される特定の順序で遂行されることを必然的に要求するものであると解釈されてはならない。追加的又は代替的な工程が採用されてもよい。
【0111】
或る要素又は層が別の要素又は層「上にある」、「へ係合されている」、「へ接続されている」、「へ付着されている」、又は「へ連結されている」と言及されるとき、それは直接的に他方の要素上にあり、直接的に他方の要素へ係合され、接続され、付着され、又は連結されていることもあれば、介在する要素又は層が存在することもある。対照的に、要素が別の要素又は層「上に直接ある」、「へ直接係合されている」、「へ直接接続されている」、「へ直接付着されている」、又は「へ直接連結されている」と言及されるとき、介在する要素は存在しないということになる。要素間の関係を記述するのに使用される他の単語は同様の様式で解釈されるものとする(例えば、「~の間」対「直接に~の間」、「隣接する」対「直接に隣接する」など)。本明細書での使用に際し、「及び/又は」という用語は、関連づけられる記載品目の1つ又はそれ以上のありとあらゆる組合せを含む。
【0112】
第1、第2、第3などの用語が、本明細書で、様々な要素、成分、領域、層、及び/又は部分を記述するのに使用されているかもしれない。これらの要素、成分、領域、層、及び/又は部分はこれらの用語によって限定されるものではない。これら用語は、一方の要素、成分、領域、層、又は部分を、もう一方の領域、層、又は部分から区別するのに使用されるにすぎない。「第1」、「第2」、及び他の数的用語の様な用語は、文脈によって明確に指示されていない限り、シーケンス又は順序を示唆するものではない。したがって、以下に論じられる第1の要素、成分、領域、層、又は部分が、例としての構成の教示から逸脱することなしに第2の要素、成分、領域、層、又は部分と呼ばれることもあり得る。
【0113】
以上の記述は、例示と説明を目的に提供された。包括的であろうとする意図もなければ開示を限定する意図もない。或る特定の構成の個々の要素又は特徴は、概して、その特定の構成に限定されるものではなく、具体的に図示又は説明されていなくても、適用可能な場合には入れ替え可能であり、選択された構成で使用されることができる。構成はまた、多くのやり方で変えられてもよい。その様な変形型は、開示からの逸脱とはみなされず、すべてのその様な修正型は開示の範囲内に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0114】
10、10a 芝刈り機
12 車輪
14、14a フレーム組立体
16、16a カッター組立体
18 ハンドル
20、20a シャーシ
22、22a 側面パネル
23 支持部材
24 リール
25 フランジ
26 車軸
28 リールブレード
30、30a ブレード組立体
32-1 車軸の近位端
32-2 車軸の遠位端
33 チェーン
34 ブレード
36 ブレードバー
38 付勢部材
40-1、40-1a、40-2、40-2a ブレード34の近位及び遠位の端
44 腕部
44a ピン
44-1、44-2 腕部44の第1及び第2の端
45 解放機構
46 第1の機構
47 軌道
48 第2の機構
48-1 凹端
50 ハンドル
51 突起
52 ナット
54 ハウジング
56 止めねじ
58 付勢部材
60 突起
62 ナット52のアパーチャ
64 ハウジング54の近位端
66 ハウジング54の遠位端
68 ハウジング54の外側表面
70 ハウジング54のアパーチャ
72 近位端64の開口部
74 遠位端66の開口部
75 付勢部材58の近位端
76 ハウジング54のリップ
77 付勢部材58の遠位端
78 凸端
80 ナット
82 ボルト
84 ナット80のアパーチャ
86 ボルト82の外側表面
A1 第1の軸
A2 第2の軸
A3、A3a 第3の軸
C ブレード34の重心
D1 リール24の直径(最外径)
F 場所X1を通る力、異物に対するリールブレード28の力
L1 第1の線(軸A1、軸A3、及び場所X2を通る)
L1a 水平方向の線(場所X1を通る)
L2 第2の線(軸A1及び場所X1を通
L3 第3の線(重心Cを通る)
P、 P1a 経路
N1、N2 軸A3周りのトルク
N1a 軸A3aに沿った力
S1、S2 接線T1の第1の側と第2の側
S3、S4 接線T2の第1の側と第2の側
T1 接線(場所X1を通る)
T2 垂直接線
V、Va ボイド
X1 突起の延びる距離
X2 ボルトの延びる距離
X1 直径D1上の係合場所
X2 接線T1上の場所
W 重力によって生成される力
W ブレード34の重量
α 角度(第3の軸A3aと線L1aの間)
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図10
【外国語明細書】