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特開2022-107573電子ロック用ユニバーサルスマートインターフェース
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022107573
(43)【公開日】2022-07-22
(54)【発明の名称】電子ロック用ユニバーサルスマートインターフェース
(51)【国際特許分類】
   E05B 49/00 20060101AFI20220714BHJP
【FI】
E05B49/00 K
E05B49/00 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021088146
(22)【出願日】2021-05-26
(31)【優先権主張番号】17/145,952
(32)【優先日】2021-01-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】518154871
【氏名又は名称】ラチ システムズ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100187964
【弁理士】
【氏名又は名称】新井 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100104282
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 康仁
(72)【発明者】
【氏名】マイケル ブライアン ジョーンズ
(72)【発明者】
【氏名】ルーク アンドリュー シェーンフェルダー
(72)【発明者】
【氏名】サラ マーガレット プリス
(72)【発明者】
【氏名】ジョーン トーマス ジェイコブセン
(72)【発明者】
【氏名】ユアン スコット フォスター アブラハム
(72)【発明者】
【氏名】セージ ライト
(72)【発明者】
【氏名】トレイシー バン ダイク
(72)【発明者】
【氏名】ティム ストーンレイク
(72)【発明者】
【氏名】アン ペトルサイズニク
【テーマコード(参考)】
2E250
【Fターム(参考)】
2E250BB05
2E250BB08
2E250DD01
2E250DD02
2E250FF06
2E250FF36
(57)【要約】      (修正有)
【課題】あらゆる種類の電子ロックデバイスを制御するスマートモジュールを提供する。
【解決手段】電子ロックデバイスを制御するように構成されたスマートモジュールは、複数の無線プロトコルのうちの少なくとも1つに応じて動作するように構成される複数の無線インターフェースを含み得る。スマートモジュールは、電子ロックデバイスに接続する複数のピンを有する通信インターフェースを含み得る。スマートモジュールは、複数の無線インターフェース、処理回路、通信インターフェース及びタッチディスプレイに接続されたメモリを含み得る。メモリは、処理回路によって実行されると、処理回路に、電子ロックデバイスにアクションをもたらすリクエストをタッチディスプレイを介して受信させ、電子ロックデバイスにアクションをもたらすようにコマンドを電子ロックデバイスに対して通信インターフェースを介して送信させる命令を含み得る。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子制御ロックデバイスに対する装置であって、
複数の無線インターフェースであって、前記複数の無線インターフェースの各々は複数の無線プロトコルのうち少なくとも1つに応じて動作するように構成された、複数の無線インターフェースと、
複数の電子ロックデバイスに接続された複数のピンを備える通信インターフェースであって、前記複数の電子ロックデバイスは第1の電子ロックデバイスを含む、通信インターフェースと、
タッチディスプレイと、
前記複数の無線インターフェース、前記タッチディスプレイ及び前記通信インターフェースに接続された処理回路と、
前記複数の無線インターフェース、前記処理回路、前記通信インターフェース及び前記タッチディスプレイに接続されたメモリであって、前記処理回路によって実行されると、前記処理回路に、
前記第1の電子ロックデバイスにアクションをもたらすリクエストを、前記タッチディスプレイを介して受信させ、
前記ファームウェアで指定された前記第1の電子ロックデバイスに対する構成に基づいて、前記第1の電子ロックデバイスに前記アクションをもたらすように、コマンドを前記第1の電子ロックデバイスに対して前記通信インターフェースを介して送信させるファームウェアを備えるメモリと
を備える前記装置。
【請求項2】
前記ファームウェアは、前記処理回路によって実行されると、前記処理回路に、
前記通信インターフェースの前記複数のピンのうちの前記アクションに対応する第1のピンを特定させ、
前記第1の電子ロックデバイスに前記アクションをもたらすように前記コマンドを前記通信インターフェースの前記第1のピンを介して送信させる
命令を備える、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記ファームウェアの構成が、前記通信インターフェースの前記複数のピンの構成を備え、前記複数のピンの前記構成は前記第1の電子ロックデバイスの種類に基づき、前記複数の電子ロックデバイスは異なる種類の電子ロックデバイスを備える、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記ファームウェアは、前記処理回路によって実行されると、前記処理回路に、
前記複数の電子ロックデバイスのうちの第2の電子ロックデバイスに第2のアクションをもたらす第2のリクエストを、前記タッチディスプレイを介して受信させ、
前記第2の電子ロックデバイスの種類に基づいて、前記複数のピンのうちの前記第2のアクションに対応する第2のピンを特定させ、
前記第2の電子ロックデバイスに前記第2のアクションをもたらすように前記通信インターフェースの前記第2のピンを介して前記第2の電子ロックデバイスに第2のコマンドを送信させる
命令を備える、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記ファームウェアは、前記処理回路によって実行されると、前記電子ロックデバイスに前記コマンドを送信する前に、前記処理回路に、
前記タッチディスプレイを介してアクセスクレデンシャルを受信させ、
前記アクセスクレデンシャルと、前記メモリに記憶された有効なアクセスクレデンシャルのリストとを比較し、前記アクセスクレデンシャルを検証させる
命令を備える、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記ファームウェアは、前記処理回路によって実行されると、前記処理回路に、
前記第1の電子ロックデバイスからの応答を、前記通信インターフェースを介して受信させ、
前記応答に基づいて、前記アクションが前記第1の電子ロックにおいて実行されたことを判定させる
命令を備える、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記複数の無線プロトコルは、近距離無線通信(NFC)プロトコル、ブルートゥースローエナジー(BLE)プロトコル及び802.11プロトコルを備え、前記ファームウェアは、前記処理回路によって実行されると、前記処理回路に、
前記複数の無線インターフェースのうちの1つを介してモバイルデバイスから、アクセスクレデンシャル及び前記第1の電子ロックデバイスに第2のアクションをもたらす第2のリクエストを受信させ、
前記アクセスクレデンシャルを検証させ、
前記第1の電子ロックデバイスに前記第2のアクションをもたらすように、第2のコマンドを前記第1の電子ロックデバイスに対して前記通信インターフェースを介して送信させる
命令を備える、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記ファームウェアは、前記処理回路によって実行されると、前記処理回路に、
ファームウェア更新をモバイルデバイスから前記複数の無線インターフェースのうちの1つを介して受信させ、
前記ファームウェア更新を使用して前記装置のファームウェアを更新させる
命令を備える、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
ワイヤレス充電構成要素をさらに備え、前記ワイヤレス充電構成要素は、
モバイルデバイスから無線電力を受信し、
前記受信した無線電力を使用して前記装置に給電するように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
ワイヤレス充電構成要素をさらに備え、前記ワイヤレス充電構成要素はモバイルデバイスに無線で電力を供給するように構成され、前記ファームウェアは、前記処理回路によって実行されると、前記処理回路に
アクセスクレデンシャル及び前記第1の電子ロックデバイスに第2のアクションをもたらす第2のリクエストをモバイルデバイスから前記複数の無線インターフェースを介して受信させ、
前記アクセスクレデンシャルを検証させ、
前記第1の電子ロックデバイスに前記第2のアクションをもたらすように、第2のコマンドを前記第1の電子ロックデバイスに対して前記通信インターフェースを介して送信させる
命令を備える、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
スマートモジュールのタッチディスプレイを介して、前記スマートモジュールのプロセッサにおいて実行されるファームウェアによって、前記スマートモジュールによって制御される第1の電子ロックデバイスにアクションをもたらすリクエストを受信するステップであって、前記スマートモジュールは複数の無線インターフェースを備え、前記複数の無線インターフェースの各々は複数の無線プロトコルのうち少なくとも1つに応じて動作するように構成され、前記スマートモジュールはケーブルを介して複数の電子ロックデバイスに接続する複数のピンを備える通信インターフェースをさらに備え、前記複数の電子ロックデバイスは前記第1の電子ロックデバイスを含む、ステップと、
ファームウェアにおいて指定される前記第1の電子ロックデバイスに対する構成に基づいて、前記スマートモジュールの前記ファームウェアによって、前記第1の電子ロックデバイスに前記アクションをもたらすように、コマンドを前記第1のロックデバイスに前記通信インターフェースを介して送信するステップと
を備える方法。
【請求項12】
前記ファームウェアによって、前記通信インターフェースの前記複数のピンのうちの前記アクションに対応する第1のピンを特定するステップと、
前記プロセッサによって、前記第1の電子ロックデバイスに前記アクションをもたらすように前記通信インターフェースのうちの前記第1のピンを介して前記コマンドを送信するステップと
をさらに備える請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記ファームウェアの構成が前記通信インターフェースの前記複数のピンの構成を備え、前記複数のピンの前記構成は前記第1の電子ロックデバイスの種類に基づき、前記複数の電子ロックデバイスは異なる種類の電子ロックデバイスを備える、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記ファームウェアは前記第1の電子ロックデバイスを含む複数の電子ロックデバイスを制御するように構成され、前記複数の電子ロックデバイスは異なる種類の電子ロックデバイスを備え、少なくとも1種類の電子ロックデバイスは電磁式ロックデバイスを備え、前記複数の無線プロトコルは近距離無線通信(NFC)プロトコル、ブルートゥースローエナジー(BLE)プロトコル及び802.11プロトコルを備える、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記スマートモジュールの前記タッチディスプレイを介して、前記複数の電子ロックデバイスの第2の電子ロックデバイスに第2のアクションをもたらす第2のリクエストを受信するステップと、
前記ファームウェアによって、前記第2の電子ロックデバイスの種類に基づいて、前記複数のピンのうちの前記第2のアクションに対応する第2のピンを特定するステップと、
前記プロセッサによって、前記第2の電子ロックデバイスに前記第2のアクションをもたらすように前記通信インターフェースの前記第2のピンを介して前記第2の電子ロックデバイスに第2のコマンドを送信するステップと
をさらに備える請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記プロセッサによって、前記第1の電子ロックデバイスからの応答を、前記通信インターフェースを介して受信するステップと、
前記プロセッサによって、前記応答に基づいて、前記アクションが前記電子ロックデバイスにおいて実行されたことを判定するステップと
をさらに備える請求項11に記載の方法。
【請求項17】
前記プロセッサによって、アクセスクレデンシャル及び前記第1の電子ロックデバイスに第2のアクションをもたらす第2のリクエストをモバイルデバイスから前記複数の無線インターフェースのうちの1つを介して受信するステップと、
前記スマートモジュールの暗号プロセッサによって前記アクセスクレデンシャルを検証するステップと、
前記プロセッサによって、前記第1の電子ロックデバイスに前記第2のアクションをもたらすように、第2のコマンドを前記第1の電子ロックデバイスに前記通信インターフェースを介して送信するステップと
をさらに備える請求項11に記載の方法。
【請求項18】
前記プロセッサによって、前記スマートモジュールのパラメータを変更することを指定する入力を前記モバイルデバイスから前記複数の無線インターフェースのうちの1つを介して受信するステップと、
前記プロセッサによって、前記受信した入力に基づいて、前記スマートモジュールの前記パラメータを変更するステップと
をさらに備える請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記スマートモジュールはワイヤレス充電構成要素を備え、前記ワイヤレス充電構成要素は、
モバイルデバイスから無線電力を受信し、
前記受信した無線電力を使用して前記スマートモジュールに給電する
ように構成される、請求項11に記載の方法。
【請求項20】
前記スマートモジュールはワイヤレス充電構成要素を備え、前記ワイヤレス充電構成要素は、
モバイルデバイスから無線電力を受信し、
前記受信した無線電力を使用して前記スマートモジュールに給電する
ように構成される、請求項11に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年1月17日出願の米国仮特許出願第62/962365号の優先権の利益を主張し、その内容全体が参照により取り込まれる。
【背景技術】
【0002】
デッドボルトロックなどの従来のロックデバイスは、手動で制御されなければならない。多くの場合、ユーザは、これらのロックデバイスをより近代的な電子デバイスに代替する。しかしながら、これらの電子デバイスの「スマート機能」を有効化するために、所与の製造業者は、回路基板、ファームウェア、通信インターフェースなどを含むこれらのシステム全体を設計しなければならない。さらに、多数の異なる種類の電子ロックデバイスが実装される設定において、これらのデバイスは類似する種類の電子ロックデバイスと代替されなければならない。言い換えれば、これらの設定において、ドア及びフレームに大幅な変更又は交換なしに、1種類の電子ロックデバイスを全ての異なる種類の電子ロックデバイスに代替することはできない。
【発明の概要】
【0003】
一態様では、電子ロックデバイスを制御するように構成されたスマートモジュールは、複数の無線インターフェースを含み、複数の無線インターフェースの各々は、複数の無線プロトコルのうち少なくとも1つに応じて動作するように構成される。そのスマートモジュールは、電子的に制御されるロックデバイスのスイッチ、モータ及び/又は電源に接続する複数のピンを含む通信インターフェースも含む。スマートモジュールは、タッチディスプレイも含む。スマートモジュールは、複数の無線インターフェース、タッチディスプレイ及び通信インターフェースに接続される処理回路も含む。スマートモジュールは、複数の無線インターフェース、処理回路、通信インターフェース及びタッチディスプレイに接続されたメモリも含む。メモリは、処理回路によって実行されると、処理回路に、タッチディスプレイ又は複数の無線インターフェースのうちの1つを介して、電子ロックデバイスにアクションをもたらすリクエストを受信させ、電子ロックデバイスにアクションをもたらすようにコマンドを電子ロックデバイスに対して通信インターフェースを介して送信させる命令を含む。
【0004】
任意の特定の要素又は作用の説明を容易に特定するために、符号の最上位の数字は、その要素が最初に導入された図面番号を示す。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1-1】図1Aは、一実施形態による主題の態様を示す。図1Bは、一実施形態による主題の態様を示す。
図1-2】図1Cは、一実施形態による主題の態様を示す。図1Dは、一実施形態による主題の態様を示す。
図2図2は、一実施形態による主題の態様を示す。
図3図3は、一実施形態による主題の態様を示す。
図4図4は、一実施形態によるルーチン400を示す。
図5図5は、一実施形態によるルーチン500を示す。
図6図6は、一実施形態によるルーチン600を示す。
図7図7は、一実施形態によるルーチン700を示す。
図8図8は、一実施形態によるコンピュータアーキテクチャ800を示す。
図9図9は、一実施形態による通信アーキテクチャ900を示す。
【発明を実施するための形態】
【0006】
ここで開示される実施形態は、あらゆる種類の電子ロックデバイスを制御するスマートモジュールを提供する。ある実施形態において、スマートモジュールは内蔵型であり、第三者のロック統合又は他の電子アクセスデバイス(例えば、カードリーダ、電気パネル、スイッチ)のユーザエクスペリエンスを可能とするユーザインターフェースを有するプラグアンドプレイ型の電子機器モジュールである。スマートモジュールは、第三者のロック機構とインターフェースすることができ、本開示の全体を通じて記載される「スマートロック」又は「アクセス制御」機能を提供することができる。このように、第三者のロックの製造業者は、ユーザインターフェース、ロック解除及びクレデンシャルサポート、アプリケーション(例えば、スマートフォンアプリケーションなど)、企業デバイス管理、バックエンドサービスなどを有する別個の電子機器モジュールを設計する必要なくスマートロック機能を提供することができる。
【0007】
開示されるスマートモジュールは、モータを駆動し又は磁気ロックを解除し、ピンコード入力を介して、コンピューティングデバイスを介して及び/又は近距離無線通信(NFC)クレデンシャルを介してロック解除可能である。例えば、スマートモジュールは、デバイス上の無線通信、NFCカード、及び/又はモバイルアプリケーション、SMSメッセージ若しくは他の電子配信手段を介して提供されるピンコードを利用してモバイルアプリケーションを介して受信されるコマンドに基づいて、電子ロックデバイスを制御し得る。ある実施形態において、スマートモジュールは、インターネットによってトリガされるIPロック解除を可能とする。スマートモジュールは、外部のマイクロコントローラ又は他の能動型の電子機器を必要としないスタンドアロンデバイスとして機能するように設計されるが、ある実施形態では、スマートモジュールは構成可能な入出力及び/又は通信バスを介して相手方の電子機器と通信する能力も有し得る。
【0008】
スマートモジュールは、NFC近接検知能力を有する静電容量式タッチレンズ、Hブリッジモータ制御、静電容量式タッチパッド、ブルートゥースローエナジー(登録商標)無線通信、セキュア認証、発光ダイオード(LED)ディスプレイ、(ドアの開閉状態、手動操作、ボルト位置などをシグナリングするマイクロスイッチを検知できる)デジタル入力部、及び電力変換回路を含み得る。スマートモジュールは、完全に密閉され、防水性、防擦過性及び耐タンパー性であり得る。
【0009】
ここで、図面を参照すると、同様の要素には全体を通じて同様の符号が用いられる。以降の説明において、説明を目的として、その完全な理解を与えるために多数の具体的な詳細が記載される。しかしながら、新規の実施形態は、これらの具体的な詳細がなくても実施可能である。他の例では、周知の構造及びデバイスを、その説明を容易にするためにブロック図形式で示している。その意図は、特許請求された主題と一致する全ての変更物、均等物及び代替物を包含することである。
【0010】
図面及びそれに付随する説明では、「a」、「b」及び「c」という表記(及び同様の表記)は、任意の正の整数を表す変数であることを意図している。したがって、例えば、実施例がa=5の値を設定した場合、構成要素122-1~122-aとして図示する構成要素122の一式は、構成要素122-1、122-2、122-3、122-4及び122-5を含み得る。本実施形態は、このコンテキストに限定されるものではない。
【0011】
図1Aは、一実施形態に係るスマートモジュール102(「スマートレンズ」ともいう)の例を示す。なお、スマートモジュール102は図1Bに図示するスマートモジュール102のものなどの任意のカラーリング/シェーディング/デザインを有し得るように、図1Aのスマートモジュール102の特定のカラーリング/シェーディング/デザインは説明のためのみのものであることが注記される。スマートモジュール102は、一般的に防水性及び防食性であり、例えばIP65(又はそれ以上の)規格に準拠し得る。スマートモジュール102は、紫外線に対する保護機能をさらに有し、耐塩水性及び耐スクラッチ性であり得る。スマートモジュール102は有利には耐タンパー性であり、関連基準、例えばUL、ANSI/BHMA、FCCなどを満たし得る。
【0012】
図示するように、スマートモジュール102は、接触検知式ディスプレイともいうタッチディスプレイ104を含む。タッチディスプレイ104は、概略として、インターフェース要素106a及びインターフェース要素106bなどの複数のユーザインターフェース要素106a-n(nは1より大きな任意の正の整数)を含み得る接触検知式ユーザインターフェースを提供するように構成される。インターフェース要素106aは、電子ロックデバイスで実施されるコマンドなどの入力を「入力する」、例えば、PINコード又は他の入力を送信するように構成される。インターフェース要素106bは、タッチディスプレイ104に表示される複数の数字の1つに対応する。より一般的には、インターフェース要素106a-nは、数字0~9、バック(又は削除)インターフェース要素(例えば、以前の入力を削除する)及び入力インターフェース要素(例えば、入力及び/又はコマンドを入力及び/又は送信する)を含み得る。ある実施形態では、ユーザは、インターフェース要素106a-nを使用して7桁のピンコード(例えば、1234567)などの暗証番号(PIN)を入力し得る。PINは、登録済みユーザ用、例えば自宅所有者/貸借人用であり得る。ある実施形態では、PINは、サービス業、配送サービスなどのために作成されたゲストPINであり得る。スマートモジュール102は、概略として、入力されたPINと、デバイスに記憶されたアクセス制御リストとを比較し、比較結果がアクセス制御リストの1以上の入力と一致した場合、スマートモジュール102はロック解除されることになり、使用されたコードはログ記録目的(例えば、そのコードのトレーサビリティ)のイベントに関連するメタデータについて参照される。一旦ロック解除されると、ユーザはタッチディスプレイ104を使用して、電子ロックデバイス(不図示)をロックする、電子ロックデバイスをロック解除するなどの様々な異なるコマンドを入力し得る。電子ロックデバイスは、デッドボルトロック、モルティスロック、サムターンロック、電磁式ロックデバイスなどの任意の種類の電子ロックデバイスであり得る。
【0013】
タッチディスプレイ104は複数のステータスインジケータ108も含み、それはスマートモジュール102が、入力を受信していること、入力を処理していること、スマートモジュール102に接続された電子ロックデバイスにコマンドを送信していること、スマートモジュール102のファームウェアを更新していることなどの、何らかの動作を実行していることを反映するように点灯し得る。ステータスインジケータ108は、インターフェース要素106と組み合わせて使用され、コンテキストに特有なUIを与えるのにPINコードロック解除とNFCロック解除とを区別できる。例えば、1以上のステータスインジケータ108はPINコードロック解除成功に対する第1の所定のパターンに応じて点灯し得る一方、1以上のステータスインジケータ108はPINコードロック解除失敗に対する第2の所定のパターンに応じて点灯し得る、などである。他の例として、106、108又はその組合せの全てのステータスインジケータは、アニメーションを再生し、スマートモジュール102が実行している特定のアクションをシグナリングしてもよい。
【0014】
図1Bに示すように、スマートモジュール102は、モバイルデバイス116と通信し得る。モバイルデバイス116は、スマートフォン、タブレットコンピュータ、スマートウォッチ、ウェアラブルデバイス、ラップトップなど、任意の種類のモバイルコンピューティングデバイスの代表的なものである。概略として、モバイルデバイス116がスマートモジュール102の予め定義された範囲に入る場合、モバイルデバイス116はアクセスクレデンシャルをスマートモジュール102に無線送信し得る。無線送信は、近距離無線通信(NFC)プロトコル、802.11プロトコル、Bluetoothプロトコル、ブルートゥースローエナジー(BLE)プロトコル、無線周波数識別(RFID)などの複数の無線プロトコルに応じていてもよい。概略として、モバイルデバイス116は、アクセスクレデンシャルを例えばファイルとして記憶し、アクセスクレデンシャルをスマートモジュール102に送信し得る。ある実施形態では、スマートモジュール102はアクセスクレデンシャルを処理してタッチディスプレイ104をロック解除し、概略としてスマートモジュール102がコマンド又は他の入力を受信できるようにし得る。ある実施形態では、スマートモジュール102は、静電容量式近接検知に影響を与えてスマートカード又はキーカードを介してロック解除し得る。ある実施形態では、近接検知は、スマートモジュール102の予め定義された距離内で人物を検知することを含み得る。他の実施形態では、近接検知は、NFCベースの近接検知、例えばスマートモジュール102の予め定義された距離内にあるBluetooth及び/又はNFC対応デバイスを検知することを含む。
【0015】
スマートモジュール102が休止状態の場合、あるいはユーザ入力を受信しない場合、図1Cに図示するようにタッチディスプレイ104及び関連するLEDは消灯され(あるいは調光され)、エネルギーを節約し得る。一方、接触されると、スマートモジュール102は点灯し得る。同様に、背景に特有の態様でBLEデバイス、NFCデバイス、スマートカードなどを検知する場合、スマートモジュール102は点灯し得る(例えば、提示されたクレデンシャルが無効の場合、インターフェース要素106は所定のパターンで点滅し得る)。
【0016】
図1Dは、スマートモジュール102の背面図である。図1Dに示すように、スマートモジュール102は、1以上のマウント要素110及びコネクタ112をさらに含む。マウント110は、スマートモジュール102を電子ロックデバイス120などの電子ロックデバイスに固定する任意の適切な要素であり得る。コネクタ112(通信インターフェースともいう)は、電子ロックデバイス120と通信する複数のピンを含み得る。コネクタ112は、IP65に準拠し、例えば耐水性及び/又は耐食性であり得る。コネクタ112の複数のピンは、スマートモジュール102が接続される電子ロックデバイス120の種類に基づいて構成され得る。電子ロックデバイス120は、制御のための電子機構に適合した任意の種類のロックデバイスであり得る。このようなロックデバイスの例は、これに限定されないが、デッドボルトロック、モルティスロック、電磁式ロックデバイスなどを含む。このようなロックデバイスの更なる例は電化ロックデバイスを含み、それは永続的に給電され、給電は制御の(例えば、電化ロックに給電してデバイスをロックし、又は除電してデバイスをロック解除する)方法である。したがって、本開示は電化ロックデバイスにも同様に適用可能であるため、参照例のような電子ロックデバイスの使用は本開示の限定としてみなされるべきではない。
【0017】
スマートモジュール102は、コネクタ118a及びコネクタ118bを含むケーブル114を介して電子ロックデバイス120に接続され得る。概略として、ケーブル114の一端はコネクタ118a-bのうちの一方を介してスマートモジュール102のコネクタ112に接続され、ケーブル114の他端はコネクタ118a-bのうちの他方を介して電子ロックデバイスの120に接続され得る。ある実施形態では、2以上のケーブル114は、スマートモジュール102及び電子ロックデバイス120を接続するのに使用され得る。ある実施形態では、多数の別個の接点及び終端を有する1つのケーブル114が、スマートモジュール102及び電子ロックデバイス120を接続するのに使用され得る。例えば、1つのケーブル114が前方接続のために設けられ、他のケーブル114が後方接続のために設けられてもよい。ある実施形態では、1以上のケーブル114は、少なくとも1つのピンアウトなどの接地接続部、電力接続部、通信接続部、切替出力接続部及び/又は入力接続部を含み得る。コネクタ112は防塵防滴かつプラグ着脱可能とすることができるので、1つのモジュール設計で多様なケーブル終端に対応可能である。
【0018】
概略として、スマートモジュール102及び/又はスマートモジュール102を介して電子ロックデバイス120において動作が実行される場合、1以上の記録がメモリ236内のアクセスログに記憶され得る。アクセスログはスマートモジュール102のメモリ236に記憶され、BLEを介して、モバイルデバイス116などのデバイスに転送可能である。記録は、タイムスタンプ、動作タイプ、要求エンティティなどを含み得る。そのアクセスログは、システムヘルス(例えば、必要とされるモータ電流)をモニタするデバイスデバッギングデータとパッケージ化されていてもよいし、されていなくてもよい。アクセス時刻及びユーザの記録は、ユーザの許可レベルに依存してモバイルデバイス116上のアプリにおいて表面化可能である。一般的に、ユーザは、自身のログ及びゲストのログを自身のデバイス116において見ることができる。プロパティ管理者は、共通エリアデバイスなどにおける全てのユーザのログを見ることができる。ある実施形態では、モバイルデバイス116は、ログを保存のためにクラウドベースのサーバに送信し得る。
【0019】
図2は、種々の実施形態によるスマートモジュール102のより詳細な図を示す。図示するように、スマートモジュール102は、タッチディスプレイ104、コネクタ112、プリント回路基板(PCB)202、静電容量式タッチ構成要素204、NFCコイル206、Qi(登録商標)ワイヤレス充電コイル208、PCB210、バッテリモニタ212、電力変換モジュール214、モータコントローラ216、静電容量式タッチコントローラ218、BLEアンテナ220、プロセッサ222、NFC構成要素224、Qi充電器226、温度センサ228、LED230、暗号モジュール232、1以上の光パイプ234及びメモリ236を含む。スマートモジュール102の構成要素は、一般的に、防タンパー性及び防水性のために密閉及び被覆された電子機器を含み得る。
【0020】
静電容量式タッチ構成要素204は、タッチディスプレイ104を介してタッチ入力を受信可能とし得る。一実施形態では、静電容量式タッチ構成要素204は、タッチディスプレイ104の後部に取り付けられ、タッチディスプレイ104を介してタッチ入力を受信可能とし得る。NFCコイル206は、モバイルデバイス116などの他のNFC対応デバイスと通信するように構成されたNFC送受信機である。ある実施形態では、NFCコイル206及びQiコイル208は、1つのコイルに統合されている。Qiコイル208は、無線電力を受信及び/又は無線電力を送信するように構成された送受信機である。例えば、Qi充電器(例えば、モバイルデバイス116の構成要素)は、例えば、スマートモジュール102の1以上のバッテリ(不図示)が十分な電力を有しない場合、Qiコイル208を介してスマートモジュール102に電力を供給し得る。他の実施形態では、Qiコイル208は、スマートモジュール102用の一次的かつ唯一の電源である。これに対して、例えば、モバイルデバイス116が十分な電力を有しない場合、スマートモジュール102はモバイルデバイス116に電力を供給し、モバイルデバイス116からスマートモジュール102にクレデンシャルを送信するのに必要な電力を供給し得る。Qiは1以上のワイヤレス充電構成要素の参照例のように使用されるが、スマートモジュール102は任意の種類の無線電力伝送のための誘導充電構成要素を含み得る。
【0021】
バッテリモニタ212は、概略として、スマートモジュール102に給電し得る1以上のバッテリの充電レベルをモニタするように構成される。そうすることで、ユーザがバッテリレベルをモニタすることができるように、充電レベルをモバイルデバイス116に送信することが可能となり得る。同様に、バッテリモニタ212が、バッテリレベルが所定の閾値以下であると判断した場合、スマートモジュール102は通知を作成してモバイルデバイス116に送信し得る。ある実施形態では、バッテリレベルが閾値以下の場合、スマートモジュール102はシャットダウンし、あるいは低電力状態に移行し得る。一方、ある実施形態では、スマートモジュール102は、有線電源によって給電され得る。このような実施形態では、バッテリは省略され、及び/又は有線電源が利用できない場合にはバックアップ電力として含まれてもよい。
【0022】
電力変換モジュール214は、概略として、スマートモジュール102に供給される電力を変換するように構成される。例えば、電力変換モジュール214は、ある範囲のバッテリ又はDC電圧をスマートモジュール102によって使用される電力に変換し得る。モータコントローラ216は、概略として、スマートモジュール102に接続された電子ロックデバイス120をロック又はロック解除できるモータを駆動するように構成される。同様に、モータコントローラ216は、概略として、スマートモジュール102に接続された電子ロックデバイス120のロック及び/又はロック解除を可能とする。そうすることで、電子ロックデバイス120は「スマート」ロックデバイスとなり得る。一実施形態では、モータは、スマートモジュール102の構成要素である。他の実施形態では、モータは、電子ロックデバイス120の構成要素である。
【0023】
静電容量式タッチコントローラ218は、概略として、静電容量式タッチ構成要素204を介して受信したタッチ入力を処理するように構成される。BLEアンテナ220は、モバイルデバイス116などの他のブルートゥースローエナジー(BLE)デバイスと通信するブルートゥースローエナジー(BLE)送受信機である。ある実施形態では、高周波(RF)フロントエンドは、スマートモジュール102に実装され、BLEアンテナ220の電力を拡張し得る。ある実施形態では、BLEアンテナ220は、ペリフェラルモードで動作し、Wi-Fiブリッジ又は複数のモバイルデバイス116などの他の互換性のあるデバイスとの接続のために複数のデバイスに接続する能力を有する。BLEアンテナ220は、30ftレンジの可変の(例えば、100ms、400msなどの)間隔でアドバタイズし得る。アドバタイズ頻度は、電子ロックデバイス120のロック解除又はロックまでの即時性を確保する。Wi-Fiブリッジ及び/又はモバイルデバイス116との接続によって、スマートモジュール102は、例えばインターネット又はクラウドサービスを介して遠隔制御され得る。例えば、認証済みユーザは、モバイルデバイス116におけるアプリケーションを使用して、インターネットを介してリモートコマンドをスマートモジュール102に送信し得る。そして、スマートモジュール102は、リモートコマンドが電子ロックデバイス120によって実行されるようにしてもよい。ある実施形態では、スマートモジュール102におけるWi-Fi及び/又はイーサネット統合のためのクライアント側のSSL終端が提供される。ある実施形態では、通信用アプリケーションプログラミングインターフェース(API)の全一式は、Wi-Fi、イーサネット又は他のIPプロトコルに対応して統合するためのスマートモジュール102によって公開され得る。全APIは、クラウドベースの通信(例えば、ロック解除、クレデンシャリング)についても提供可能である。
【0024】
プロセッサ222は、プロセッサ回路であり、任意の種類のプロセッサ回路、FPGA、ASICなどであり得る。プロセッサ222は、スマートモジュール102の安全な起動を保証するルートオブトラストによる十分なセキュアブート機構を有し得る。リセット後、例えば、ファームウェアのハッシュ検証に基づいて、信頼できると検証された場合にのみ、ファームウェアは起動できる。スマートモジュール102のブートローダは不変フラッシュメモリに記憶され、それはメモリ236内に含まれてもよい。セキュリティを高めるために、スマートモジュール102は、ジョイントテストアクショングループ(JTAG)アクセスを提供せず、例えば、JTAG読取り、JTAG書込み及び/又はJTAGヒューズを無効化し得る。メモリ236は任意の種類の記憶媒体又はデバイスであり、1以上のメモリ記憶デバイスの代表的なものである。NFC構成要素224は、概略として、NFCコイル206を介して送信及び/又は受信されるデータを処理するように構成される。このように、Qi充電器226は、スマートモジュール102に電力を供給してもよく、電力がQiコイル208を介して無線で受信され得る。同様に、Qi充電器226及び/又はQiコイル208は、モバイルデバイス116などの他のデバイスに電力を伝送(供給)し得る。
【0025】
温度センサ228は、概略として、スマートモジュール102の温度をモニタし得る。温度が許容温度値の範囲(例えば、-35℃から70℃)外の場合、スマートモジュール102はスリープさせられ、シャットダウンさせられ、あるいは温度が許容範囲内になるように変更され、又は環境的影響を性能に適用させるようにスマートモジュール102の挙動を変更し得る。LED230は、任意の数及び種類の発光ダイオードを表すものである。概略として、LED230は、タッチディスプレイ104を照明し、ユーザに情報を表示するように構成される。
【0026】
暗号モジュール232は、暗号化キー、アクセスクレデンシャル及び/又は他の機密データを記憶及び処理するセキュア処理及び記憶要素であり得る。例えば、プロセッサ222は、Bluetooth及び/又はNFCを介して、モバイルデバイス116からアクセスクレデンシャルを受信し得る。そして、プロセッサ222は暗号モジュール232にアクセスクレデンシャルを提供し、それはアクセスクレデンシャルを処理し(例えば、復号化を試行し)、結果(例えば、復号化の結果、復号化の成功、復号化の失敗、認証の成功及び/又は認証の失敗)を返送することができる。一例において、暗号モジュール232は、アクセスクレデンシャルを復号化し、復号化されたアクセスクレデンシャルと、暗号モジュール232に記憶された1以上の有効なアクセスクレデンシャルとを比較し得る。他の実施形態では、アクセスクレデンシャルは暗号化されておらず、暗号モジュール232はアクセスクレデンシャルと、暗号モジュール232に安全に記憶されたアクセス制御リスト内の1以上のアクセスクレデンシャルとを比較し得る。他の実施形態では、比較は、例えば、暗号モジュール232による復号化の後、プロセッサ222によって実行される。暗号モジュール232は、概略として、暗号モジュール232のプロセッサ部に対してハードウェアアクセラレーション(例えば、暗号プロセッサ及び/又はアクセラレータ)を含み得る。同様に、暗号モジュール232は、スマートモジュール102の暗号化キーを使用する暗号化及び/又は復号化動作を実行し得る。ある実施形態では、スマートモジュール102は、暗号モジュール232に記憶された暗号化キーによって一意的に識別可能である。他の実施形態では、スマートモジュール102は、スマートモジュール102に割り当てられ、メモリ236に記憶された固有の識別子(例えば、シリアルナンバー)に基づいて一意的に識別可能である。暗号モジュール232によって記憶されたキーは、トークン、英数字列などの他の種類のキーをさらに含み得る。
【0027】
ある実施形態では、スマートモジュール102は、クラウドベースのクレデンシャルの検証を利用し得る。例えば、ユーザがタッチディスプレイ104を介してPINコードを入力した場合、スマートモジュール102は、入力されたPINコードを、PINコードと、クラウドベースのストレージ内のスマートモジュール102に対する1以上の記憶されたPINとの比較を行うクラウドサーバに送信し得る。比較の結果が一致した場合、クラウドサーバはPINの検証の表示をスマートモジュール102に送信し得る。ある実施形態では、クラウドサーバは、PINの検証に基づいて、スマートモジュール102によって、電子ロックデバイス120において実施されるようにコマンド(例えば、ロック解除コマンド、ロックコマンドなど)をスマートモジュール102にさらに送信し得る。あるいは、クラウドサーバは、PINの検証の失敗の表示をスマートモジュール102に送信し得る。同様に、クラウドサーバは、暗号モジュール232及び/又はここで記載される暗号モジュール232の機能を含み得る。例えば、クラウドサーバは、スマートモジュール102から受信した暗号化されたアクセスクレデンシャルの復号化を試行し、結果(例えば、復号化の成功、復号化の失敗、認証の成功及び/又は認証の失敗)をスマートモジュール102に返送し得る。このような実施形態では、クラウドサーバは、暗号化動作を実行するように各スマートモジュール102に対する暗号化キーを含み得る。復号化が成功した場合、クラウドサーバは、成功した復号化に基づいて電子ロックデバイス120において実施されるコマンド(例えば、ロック解除コマンド、ロックコマンドなど)をスマートモジュール102にさらに送信し得る。ある実施形態では、インターネット接続によってモバイルデバイス116、基地局又は他のデバイスはスマートモジュール102とクラウドサーバとの間の通信を容易化し得る。
【0028】
ある実施形態では、要求するデバイス及び/又はユーザアカウントに基づいて、ファームウェアは、異なるアクセス許可又はアクセス権限を提供し得る。例えば、スマートモジュール102の製造業者に関連付けられたキーは、スマートモジュール102の全ての構成要素及び/又はデータへの全アクセス権限を有し得る。同様に、スマートモジュール102の購入者に関連付けられたキーは、製造業者の権限に対して、より制限された権限のセットを有し得る。またさらに、保守者などの第三者ユーザに割り当てられたキーは、購入者及び/又は製造業者に対して、より制限された権限のセットを有し得る。
【0029】
1以上の光パイプ234は、LED230からタッチディスプレイ104へのチャネルを提供する。ある実施形態では、タッチディスプレイ104及び/又はPCB202は、PCB210から予め定義された距離にあり得る。そうすることは、例えば光パイプ234を介した光導波路として作用することになり、PCB202とPCB210の間のスペーサとしても作用する。有利には、間隔をあけることで、PCB202がタッチディスプレイ104に搭載可能ともなる。
【0030】
ある実施形態では、エンドユーザ、ビル管理者及びサブスクリプションサービスを伴うバックエンドソフトウェアに対してモバイルデバイス116において実行されるモバイルアプリケーションとの完全な統合は、スマートモジュール102を介して提供される。ある実施形態では、スマートモジュール102は、ロック解除を可能にするのにインターネットに接続される必要がない。例えば、スマートモジュール102は、Bluetoothを介してユーザのモバイルデバイス116に接続し、モバイルデバイス116のインターネット接続(例えば、セルラー及び/又はWi-Fi)を使用してロック解除試行を認証し又はそのアクセスクレデンシャルを更新することができる。ある実施形態では、ファームウェアの構成可能なパラメータは、モバイルデバイス116において実行されるアプリにおいて調整可能である(例えば、ブザー機能をオンオフすることが、工場におけるファームウェアにおいて実行可能であり、モバイルデバイス116においてアプリケーションにおいて選択可能であり又は両方が可能である)。
【0031】
ある実施形態では、リセットの挙動、ジャミングの挙動など、スマートモジュール102の特定のパラメータは構成可能ではない。同様に、スマートモジュール102の他のパラメータは、例えば、モバイルデバイス116のアプリケーション、タッチディスプレイ104などを介して構成されてもよい。そうすることで、機構特異的なコードパスが分離され、検証段階での複雑さを減少し、広範囲の電子ロックデバイス120に対応するスマートモジュール102用の単一のファームウェアを配信する能力が提供される。
【0032】
ある実施形態では、スマートモジュール102は、第三者のアプリケーションについて構成され得る。特定のアプリケーションに対するスマートモジュール102の工場における構成のための段階的ガイドが、第三者に提供され、特定の電子ロックデバイス120を有するスマートモジュール102を構成可能である。これは、インターフェースを有効又は無効にすること、モータ設定、センサ及びスイッチに対するモード及び極性を設定すること並びに電力構成を含む、第三者のアプリケーションに対して必要に応じて動作するようにスマートモジュール102をプログラムする任意の設定を含み得る。
【0033】
図3は、一実施形態によるコネクタ112の複数のピン302a-302bの構成例を示す概略図300である。14個のピン302a-302bが図示されるが、他の実施形態では、コネクタ112は任意の数のピンを含んでいてもよい。一般的に、スマートモジュール102のファームウェアは、メモリ236に記憶され得る。スマートモジュール102のファームウェアは、スマートモジュール102が接続される電子ロックデバイス120の種類に基づいて、複数の異なるピン構成に対応し得る。例えば、概略図300は、電子ロックデバイス120の例に基づく1つの構成例を図示する。概略として、複数のピン302a-302bの構成は、電子ロックデバイス120の対応するピンに応じる。そのため、スマートモジュール102のファームウェアは、電子ロックデバイス120のピンに基づいて、各ピン302a-302bをマッピング又は割り当て得る。このように、ピン302a-302bは、異なる電子ロックデバイス120に対して異なる構成でマッピングされ得る。有利には、スマートモジュール102のファームウェアは、コネクタ112の複数のピンの構成に基づいて、スマートモジュール102が任意の種類の電子ロックデバイス120を制御できるようにする。したがって、スマートモジュール102を使用して異なる電子ロックデバイス120を制御するために最小限の構成が必要とされる点で、スマートモジュール102は「プラグアンドプレイ」ということができる。
【0034】
例えば、図示するように、ピン302aは電子ロックデバイス120のモータを制御する第1のモータピンに対応し、一方、ピン302bは第5の入力ピンに対応する。5個の入力ピンの例が図示されるが、任意の数のピンが電子ロックデバイス120からの入力の受信に割り当てられ得る。その入力部は、ハイに駆動されて電子ロックデバイス120の外部センサに給電することができる。概略として、入力ピンは、電子ロックデバイス120のデッドボルト(又は他のロック機構)の位置(又は状態)、電子ロックデバイス120のサムターン動作、電子ロックデバイス120のキーの回転、ドア位置スイッチなどを検知するピンを含み得る。ピン302a-302bは、データ通信、デバッギング、通信バス、電力管理などのためのピンをさらに含み得る。
【0035】
一例では、5個の入力ピンは、ハイに駆動されて電子ロックデバイス120の磁気センサに給電する1つの入力ピン、電子ロックデバイス120の磁石を検知するよう構成された1つの入力ピン、電子ロックデバイス120のキーの回転を検知するよう構成された1つの入力ピン及び電子ロックデバイス120のデッドボルトの位置を検知する2つのマイクロスイッチからの入力を受信するように構成された2つのピンを含み得る。入力ピンの他の可能な構成は、外部のサムターンのロック状態、内部のサムターンのロック状態、内部のサムターンのロック解除コマンド、手動キー操作、ドア位置スイッチ、セキュリティ及び/又はタンパモードに投入すること、退出リクエスト、内部のサムターンが部分的にロックされている状態、外部のサムターンのロック解除コマンド、外部のサムターンが部分的にロックされている状態、内部レバーの作動、外部レバーの作動、プライバシーモードの有効化/無効化、通過モードの有効化/無効化、スリープ状態にあるスマートモジュール102に対するウェイクコマンド、モータがロックされている状態並びにモータが部分的にロックされている状態を含む。まとめると、入力ピン302は、動作の実行が成功したか及び/又は失敗したかを反映し得る電子ロックデバイス120からの入力を受信し得る。例えば、デッドボルトセンサは、デッドボルトロックがロックされているのかロック解除されているのかを示す応答を返送し得る。そうすることで、スマートモジュール102は、電子ロックデバイス120によってコマンドの実施が成功したか否かを判定できることになる。
【0036】
次に、上記の実施形態を実施するための例示的なロジックを、図4~7との関連で説明する。その例示的なロジックは、ハードウェア、ソフトウェア又はハードウェア及びソフトウェアの組合せ(例えば、少なくとも部分的にハードウェアで実施される)で実施され得る。
【0037】
図4は、上記のように1以上のスマートモジュール102などのシステム又はシステムの構成要素によって実行される例示的なロジックルーチン400を図示するフローチャートである。ロジック400は、プロセッサ回路に後述のステップを実行させる命令を具体化した、少なくとも部分的にハードウェアで実施され得るデジタルロジックとして具体化されてもよい。図4は特定の順序で要素の特定の配置を図示するが、図4に図示する構成は一例に過ぎないことが理解される。他の実施形態では、より多くの要素が設けられ及び/若しくは幾つかの要素が省略されてもよく、幾つかの要素が並行して実行され、並びに/又は要素が異なる順序で実行されてもよい。
【0038】
ブロック402において、ルーチン400は、スマートモジュール102のタッチディスプレイ104を介してスマートモジュール102のプロセッサ222によって、アクセスクレデンシャルを受信する。アクセスクレデンシャルは、一連の数字などのPINコードを含み得る。ブロック404において、スマートモジュール102によってルーチン400は、ブロック402で受信されたアクセスクレデンシャルを検証する。例えば、プロセッサ222は受信した入力を暗号モジュール232に提供することができ、それはその入力と1以上の記憶されたアクセスクレデンシャル(例えば、アクセス制御リスト内の複数の記憶されたPIN番号)とを比較することができる。比較の結果が一致した場合、アクセスクレデンシャルの有効性が確認される。それ以外の場合、アクセスクレデンシャルの有効性が確認されず、スマートモジュール102は、そのクレデンシャルが有効でないことをシグナリングし得る。ある実施形態では、スマートモジュール102は、クレデンシャルの有効でないという判断に基づいて、さらなる応答を決定する。例えば、受信した無効及び/又は不正なクレデンシャルの数が閾値数を超えた場合、スマートモジュール102は、例えば、さらなる入力が所定の期間にわたって提供され得ないレート制限モード又はサービス拒否モードに移行し得る。ブロック406において、ルーチン400は、スマートモジュール102のタッチディスプレイ104を介して、スマートモジュールによって制御される電子ロックデバイス120にアクションをもたらすリクエストを受信する。例えば、そのアクションは、電子ロックデバイス120をロック解除することを指定し得る。ブロック408において、ルーチン400は、アクセスクレデンシャルの検証に基づいて、プロセッサ222によって、スマートモジュール102のコネクタ112の複数のピンのうちのアクションに対応する第1のピンを特定する。先の例に続いて、スマートモジュール102は、コネクタ112のいずれのピン302a-bがロック解除コマンドを送信するピンに対応するのかを特定し得る。ブロック410において、ルーチン400は、プロセッサによって、電子ロックデバイス120にアクションをもたらす(例えば、予め構成された電圧及びデューティサイクルで、予め構成された時間内でモータを動作させるようにモータ駆動回路に給電する)ようにコマンドを通信インターフェースの第1のピンを介して送信する。そうすることで、電子ロックデバイス120にロック解除動作を実行させることができる。それに応じて、スマートモジュール102のステータスインジケータ108は、要求された動作の実行を反映するように点灯し得る。
【0039】
図5は、上記のような1以上のスマートモジュール102及び1以上のモバイルデバイス116などのシステム又はシステムの構成要素によって実行される例示的なロジックルーチン500を図示するフローチャートである。ロジック500は、プロセッサ回路に後述のステップを実行させる命令を具体化した、少なくとも部分的にハードウェアで実施され得るデジタルロジックとして具体化されてもよい。図5は特定の順序で要素の特定の配置を図示するが、図5に図示するその構成は一例に過ぎないことが理解される。他の実施形態では、より多くの要素が設けられ及び/若しくは幾つかの要素が省略されてもよく、幾つかの要素が並行して実行され、並びに/又は要素が異なる順序で実行されてもよい。
【0040】
ブロック502において、ルーチン500は、モバイルデバイス116から、スマートモジュール102のプロセッサ222によってアクセスクレデンシャルを受信する。例えば、モバイルデバイス116は、NFC、Bluetoothなどを介してアクセスクレデンシャルを送信し得る。ブロック504において、スマートモジュール102のプロセッサ222によって、ルーチン500はブロック502で受信したアクセスクレデンシャルを検証する。例えば、プロセッサ222はアクセスクレデンシャルを暗号モジュール232に提供することができ、それはそのアクセスクレデンシャルと1以上の記憶されたアクセスクレデンシャル(例えば、複数の記憶されたアクセスクレデンシャル)とを比較することができる。比較の結果が一致した場合、アクセスクレデンシャルの有効性が確認される。それ以外の場合、アクセスクレデンシャルの有効性が確認されず、スマートモジュール102はウェイクせず、あるいは続くコマンドを処理しない。ブロック506において、ルーチン500は、スマートモジュール102によって制御される電子ロックデバイス120にアクションをもたらすリクエストを、モバイルデバイス116を介して受信する。モバイルデバイス116において実行されるアプリケーションは、コマンドを生成及び/又はスマートモジュール102に送信し得る。そのアプリケーションは、スマートモジュール102の製造業者と関連付けられてもよい。例えば、そのアクションは、電子ロックデバイス120をロックすることを指定し得る。ブロック508において、ルーチン500は、アクセスクレデンシャルの検証に基づいて、プロセッサによって、スマートモジュール102のコネクタ112の複数のピンのうちのアクションに対応する第1のピンを特定する。先の例に続いて、スマートモジュール102は、コネクタ112のいずれのピン302a-bがロックコマンドを送信するピンに対応するのかを特定し得る。ブロック510において、ルーチン500は、プロセッサ222によって、電子ロックデバイス120にアクションをもたらすようにコマンドをコネクタ112の第1のピンを介して送信する。そうすることで、電子ロックデバイス120にロック動作を実行させることができる。それに応じて、スマートモジュール102のステータスインジケータ108は、要求された動作の実行を反映するように点灯し得る。ブロック512において、プロセッサ222は、要求された動作が実行されたことを示す確認結果をモバイルデバイス116に送信し得る。そうすることで、モバイルデバイス116は、要求された動作が実行されたことを反映する通知を出力し得る。
【0041】
図6は、上記のような1以上のスマートモジュール102及び1以上のモバイルデバイス116などのシステム又はシステムの構成要素によって実行される例示的なロジックルーチン600を図示するフローチャートである。ロジック600は、プロセッサ回路に後述のステップを実行させる命令を具体化した、少なくとも部分的にハードウェアで実施され得るデジタルロジックとして具体化されてもよい。図6は特定の順序で要素の特定の配置を図示するが、図6に図示するその構成は一例に過ぎないことが理解される。他の実施形態では、より多くの要素が設けられ及び/若しくは幾つかの要素が省略されてもよく、幾つかの要素が並行して実行され、並びに/又は要素が異なる順序で実行されてもよい。
【0042】
ブロック602において、ルーチン600は、モバイルデバイス116において実行されるアプリケーションからスマートモジュール102のプロセッサ222によって、アクセスクレデンシャルを受信する。例えば、モバイルデバイス116において実行されるアプリケーションは、NFC、Bluetoothなどを介してアクセスクレデンシャルを送信し得る。ブロック604において、スマートモジュール102によって、ルーチン600は、受信したアクセスクレデンシャルを検証する。例えば、プロセッサ222はアクセスクレデンシャルを暗号モジュール232に提供することができ、それはそのアクセスクレデンシャルと1以上の記憶されたアクセスクレデンシャル(例えば、複数の記憶されたアクセスクレデンシャル)とを比較することができる。比較の結果が一致した場合、アクセスクレデンシャルの有効性が確認される。それ以外の場合、アクセスクレデンシャルの有効性が確認されず、スマートモジュール102がそれ以上のアクションを起こさず、履歴に基づいて、例えば、スマートモジュール102のアクセスログにおいて、以降の挙動を変更し得る。例えば、所定の期間内に受信された無効なアクセスクレデンシャル(ブロック602で受信したアクセスクレデンシャルを含む)の数が無効なアクセスクレデンシャルの閾値数を超過することをアクセスログが示す場合、スマートモジュール102は所定の期間、例えば、レート制限モード及び/又はサービス拒否モードに移行することによって、続く入力を処理しないように自身を「ロック」し得る。
【0043】
ブロック606において、ルーチン600は、モバイルデバイスを介して、スマートモジュール102のパラメータ値を変更するリクエストを受信する。例えば、リクエストは、リモート(又はクラウドベースの)コマンドを無効化することを指定し又は特定の時間ロック解除を維持するロックを構成する(通過モードとして知られる)ことを指定し得る。他の例として、そのリクエストは、ステータスインジケータ108が動作の実行後に点灯される継続時間(例えば、2秒間から5秒間)を変更することを指定し得る。ブロック608において、ルーチン600は、アクセスクレデンシャルの検証に基づいてプロセッサ222によって、リクエストで指定される値に基づいてスマートモジュール102のパラメータを更新する(例えば、ステータスインジケータ108が点灯される継続時間を2~5秒間に変更する)。ブロック612において、プロセッサ222は、要求された動作が実行されたことを示す確認結果をモバイルデバイス116に送信し得る。そうすることで、モバイルデバイス116は、要求されたパラメータ値が更新されたことを反映する通知を出力することができる。
【0044】
図7は、上記のような1以上のスマートモジュール102及び1以上のモバイルデバイス116などのシステム又はシステムの構成要素によって実行される例示的なロジックルーチン700を図示するフローチャートである。ロジック700は、プロセッサ回路に後述のステップを実行させる命令を具体化した、少なくとも部分的にハードウェアで実施され得るデジタルロジックとして具体化されてもよい。図7は特定の順序で要素の特定の配置を図示するが、図7に図示するその構成は一例に過ぎないことが理解される。他の実施形態では、より多くの要素が設けられ及び/若しくは幾つかの要素が省略されてもよく、幾つかの要素が並行して実行され、並びに/又は要素が異なる順序で実行されてもよい。
【0045】
ブロック702において、ルーチン700は、モバイルデバイス116において実行されるアプリケーションからスマートモジュール102のプロセッサ222によって、アクセスクレデンシャルを受信する。例えば、モバイルデバイス116において実行されるアプリケーションは、NFC、Bluetoothなどを介してアクセスクレデンシャルを送信し得る。ブロック704において、スマートモジュール102のプロセッサ222によって、ルーチン700はアクセスクレデンシャルを検証する。例えば、アクセスクレデンシャルが暗号化されている場合、プロセッサ222はアクセスクレデンシャルを暗号モジュール232に提供することができ、それはアクセスクレデンシャルの復号化を試行することができる。復号化が成功した場合、暗号モジュール232はアクセスクレデンシャルを検証し得る。復号化が失敗した場合、暗号モジュール232はアクセスクレデンシャルを無効にしてもよい。ある実施形態では、暗号モジュール232及び/又はプロセッサ222は、復号されたアクセスクレデンシャルと、1以上の記憶されたアクセスクレデンシャル(例えば、複数の記憶されたアクセスクレデンシャル)とを比較し得る。比較の結果が一致した場合、アクセスクレデンシャルの有効性が確認される。それ以外の場合、アクセスクレデンシャルの有効性が確認されず、スマートモジュール102はウェイクせず、あるいは続くコマンドを処理しない。ブロック706において、ルーチン700は、モバイルデバイス116を介して、ファームウェア更新に対するデータパッケージを受信する。ブロック708において、プロセッサ222は、アクセスクレデンシャルの検証に基づいて、スマートモジュール102のファームウェアを更新する。ブロック710において、プロセッサ222は、スマートモジュール102のファームウェアが更新されたことを示す確認をモバイルデバイス116に送信し得る。
【0046】
図8は、前述したような種々の実施形態を実施するのに適した例示的なコンピュータアーキテクチャ800の実施形態を示す。一実施形態では、コンピュータアーキテクチャ800は、スマートモジュール102の一部を含み又は一部として実施され得る。
【0047】
本出願で使用されるように、用語「システム」及び「構成要素」は、ハードウェア、ハードウェア及びソフトウェアの組合せ、ソフトウェア又は実行におけるソフトウェアのいずれかのコンピュータに関連するエンティティを示すことを意図し、その例は、例示的なコンピューティングコンピュータアーキテクチャ800によって提供される。例えば、構成要素は、これに限定されないが、プロセッサにおいて稼働するプロセス、プロセッサ、ハードディスクドライブ、複数の(光学及び/又は磁気記憶媒体の)記憶デバイス、オブジェクト、実行ファイル、実行のスレッド、プログラム及び/又はコンピュータであり得る。例として、サーバにおいて稼働するアプリケーション及びサーバの双方が構成要素となり得る。1以上の構成要素はプロセス及び/又は実行のスレッドの中に存在し、構成要素は1台のコンピュータに局在化され及び/又は2台以上のコンピュータ間に分散され得る。さらに、構成要素は、動作を協調させるのに各種通信媒体によって相互に通信可能に接続され得る。その協調は、一方向性又は双方向性の情報のやりとりを伴い得る。例えば、構成要素は、通信媒体を介して通信される信号の形式で情報を通信し得る。その情報は、種々の信号線に割り当てられた信号として実施可能である。このような割当てにおいて、各メッセージは信号である。一方、さらなる実施形態は、代替的にデータメッセージを採用し得る。このようなデータメッセージは、種々の接続にわたって送信されてもよい。例示的な接続は、パラレルインターフェース、シリアルインターフェース及びバスインターフェースを含む。バスインターフェースの一例は、拡張したI/O、状態通信検知などのための電子ロックデバイス120にスマートモジュール102からルーティング可能なRS232バスである。
【0048】
コンピューティングアーキテクチャ800は、1以上のプロセッサ、マルチコアプロセッサ、コプロセッサ、メモリユニット、チップセット、コントローラ、周辺機器、インターフェース、オシレータ、タイミングデバイス、ビデオカード、オーディオカード、マルチメディア入力/出力(I/O)構成要素、電源などの種々の共通コンピューティング要素を含む。ただし、実施形態は、コンピューティングアーキテクチャ800による実施に限定されない。
【0049】
図8に示すように、コンピューティングアーキテクチャ800は、プロセッサ812、システムメモリ804及びシステムバス806を含む。プロセッサ812は、任意の種々の市販のプロセッサであってもよい。
【0050】
システムバス806は、これに限定されないが、システムメモリ804を含むシステムの構成要素に対するインターフェースをプロセッサ812に提供する。システムバス806は、多様な市販のバスアーキテクチャのいずれかを使用する(メモリコントローラを有する又は有しない)メモリバス、ペリフェラルバス及びローカルバスとさらに相互接続し得る複数の種類のバス構造のいずれかであり得る。インターフェースアダプタは、スロットアーキテクチャを介してシステムバス806に接続し得る。スロットアーキテクチャの例は、限定することなく、Accelerated Graphics Port(AGP)、Card Bus(Extended)、Industry Standard Architecture((E)ISA)、Micro Channel Architecture(MCA)、NuBus、Peripheral Component Interconnect(Extended)(PCI(X))、PCI Express、Personal Computer Memory Card International Association(PCMCIA)などを含み得る。
【0051】
コンピューティングアーキテクチャ800は、種々の製造物品を含み又は実装し得る。製造物品は、ロジックを記憶するコンピュータ可読記憶媒体を含み得る。コンピュータ可読記憶媒体の例は、電子データを記憶でき、揮発性メモリ又は不揮発性メモリ、取外し可能又は取外し不可能なメモリ、消去可能又は消去不可能なメモリ、書込み可能又は再書込み可能なメモリなどを含む任意の有形媒体を含み得る。ロジックの例は、ソースコード、コンパイル済みコード、インタプリタコード、実行可能コード、静的コード、動的コード、オブジェクト指向コード、ビジュアルコードなどの任意の適した種類のコードを使用して実施される実行可能なコンピュータプログラム命令を含み得る。実施形態は、非一時的なコンピュータ可読媒体内又は非一時的なコンピュータ可読媒体に含まれる命令として少なくとも部分的に実施されてもよく、それは1以上のプロセッサによって読み取られて実行され、ここで記載される動作の実行を可能とし得る。
【0052】
システムメモリ804は、読取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ダイナミックRAM(DRAM)、ダブルデータレートDRAM(DDRAM)、シンクロナスDRAM(SDRAM)、スタティックRAM(SRAM)、プログラマブルROM(PROM)、消去可能プログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、フラッシュメモリ、強誘電性高分子メモリなどの高分子メモリ、オボニックメモリ、相変化又は強誘電体メモリ、シリコン-酸化膜-窒化膜-酸化膜-シリコン(SONOS)メモリ、磁気又は光学カード、独立した複数ディスクの冗長アレイ(RAID)ドライブなどのデバイスのアレイ、固体メモリデバイス(例えば、USBメモリ、固体ドライブ(SSD))及び情報を記憶するのに適した任意の他の種類の記憶デバイスなどの、1以上の高速メモリユニットの形態で各種コンピュータ可読記憶媒体を含み得る。図8に示す例示的な実施形態では、システムメモリ804は、不揮発性メモリ808及び/又は揮発性メモリ810を含み得る。基本入出力システム(BIOS)は、不揮発性メモリ808に記憶可能である。
【0053】
コンピュータ802は、内部(又は外部)ハードディスクドライブ830、取外し可能な磁気ディスク820から読み取り又はそれに書き込む磁気ディスクドライブ816及び取外し可能な光学ディスク832(例えば、CD-ROM又はDVD)から読み取り又はそれに書き込む光学ディスクドライブ828を含む、1以上の低速メモリユニットの形態で各種コンピュータ可読記憶媒体を含み得る。ハードディスクドライブ830、磁気ディスクドライブ816及び光学ディスクドライブ828は、それぞれ、HDDインターフェース814、FDDインターフェース818及び光学ディスクドライブインターフェース834によってシステムバス806に接続され得る。外部ドライブ実装のためのHDDインターフェース814は、ユニバーサルシリアルバス(USB)及びIEEE1394インターフェース技術のうち少なくとも一方又は両方を含み得る。
【0054】
ドライブ及び関連するコンピュータ可読媒体は、データ、データ構造体、コンピュータ実行可能な命令などの揮発性及び/又は不揮発性のストレージを与える。例えば、オペレーティングシステム822、1以上のアプリケーション842、他のプログラムモジュール824及びプログラムデータ826を含む多くのプログラムモジュールは、ドライブ並びに不揮発性メモリ808及び揮発性メモリ810に記憶可能である。一実施形態では、1以上のアプリケーション842、他のプログラムモジュール824及びプログラムデータ826は、例えば、スマートモジュール102の種々のアプリケーション及び/又は構成要素を含み得る。
【0055】
ユーザは、コマンド及び情報を、1以上の有線/無線入力デバイス、例えば、キーボード850及びマウス852などのポインテイングデバイスを通じてコンピュータ802に入力できる。他の入力デバイスは、マイク、赤外線(IR)リモコン、無線(RF)リモコン、ゲームパッド、スタイラスペン、カードリーダ、ドングル、指紋リーダ、グローブ、グラフィックタブレット、ジョイスティック、キーボード、網膜リーダ、タッチスクリーン(例えば、静電容量式、抵抗式など)、トラックボール、トラックパッド、センサ、スタイラスなどを含み得る。これら及び他の入力デバイスは、多くの場合、システムバス806に接続されている入力デバイスインターフェース836を通じてプロセッサ812に接続されているが、パラレルポート、IEEE1394シリアルポート、ゲームポート、USBポート、IRインターフェースなどの他のインターフェースによって接続され得る。
【0056】
モニタ844又は他の種類のディスプレイデバイスは、ビデオアダプタ846などのインターフェースを介して、システムバス806にも接続される。モニタ844は、コンピュータ802の内部又は外部にあり得る。モニタ844に加えて、コンピュータは、通常はスピーカ、プリンタなどの他の周辺出力デバイスを含む。
【0057】
コンピュータ802は、リモートコンピュータ848などの1以上のリモートコンピュータとの有線及び/又は無線通信を介して論理接続を用いるネットワーク化環境で動作し得る。リモートコンピュータ848は、ワークステーション、サーバコンピュータ、ルータ、パーソナルコンピュータ、ポータブルコンピュータ、マイクロプロセッサベースのエンターテインメント機器、ピアデバイス又は他の共通ネットワークノードを含んでいてもよく、通常はコンピュータ802に関連して記載される多くの又は全ての要素を含むが、簡潔にするため、メモリ及び/又は記憶デバイス858のみを示す。その図示される論理接続は、ローカルエリアネットワーク856及び/又はより大きなネットワーク、例えば、ワイドエリアネットワーク854との有線/無線接続を含む。このようなLAN及びWANネットワーキング環境は、オフィス及び会社ではごく普通であり、イントラネットなどの企業規模コンピュータネットワークを容易化し、その全てがグローバル通信ネットワーク、例えば、インターネットに接続し得る。
【0058】
コンピュータ802は、ローカルエリアネットワーク856のネットワーキング環境で使用される場合、有線及び/又は無線の通信ネットワークインターフェース又はネットワークアダプタ838を通じてローカルエリアネットワーク856に接続される。ネットワークアダプタ838は、ネットワークアダプタ838の無線機能と通信するために、その上に配置された無線アクセスポイントも含み得るローカルエリアネットワーク856との有線及び/又は無線通信を容易化できる。
【0059】
コンピュータ802は、ワイドエリアネットワーク854のネットワーキング環境で使用される場合、モデム840を含んでいてもよく、又はインターネットなどによってワイドエリアネットワーク854における通信サーバに接続され若しくはワイドエリアネットワーク854を介して通信を確立するための他の手段を有する。内部又は外部にあり、有線及び/又は無線デバイスであり得るモデム840は、入力デバイスインターフェース836を介してシステムバス806に接続する。ネットワーク化環境では、コンピュータ802又はその部分に関連して図示するプログラムモジュールは、リモートメモリ及び/又は記憶デバイス858に記憶され得る。図示されるネットワーク接続が例示的であり、コンピュータ間の通信リンクを確立する他の手段が使用可能であることがわかる。
【0060】
コンピュータ802は、無線通信(例えば、IEEE802.11オーバージエア変調技術)に動作可能に配置される無線デバイスなどの、IEEE802ファミリ規格を使用する有線及び無線のデバイス又はエンティティと通信するように動作可能である。これは、少なくともWi-Fi(すなわち、Wireless Fidelity)、WiMax及びBluetooth(商標)無線技術などを含む。それゆえ、通信は、従来のネットワークと同様に予め定義された構造又は単に少なくとも2つのデバイスの間でのアドホック通信であり得る。Wi-Fiネットワークは、IEEE802.118(a、b、g、nなど)といわれる安全で、信頼性が高く、高速の無線接続を提供する無線通信技術を使用する。Wi-Fiネットワークは、コンピュータを相互に、インターネットに、及び(IEEE802.3関連媒体及び機能を使用する)有線ネットワークに接続するのに使用され得る。
【0061】
図1Aから図7を参照して前述したようにデバイスの種々の要素は、種々のハードウェア要素、ソフトウェア要素又は両方の組合せを含み得る。ハードウェア要素の例は、デバイス、ロジックデバイス、構成要素、プロセッサ、マイクロプロセッサ、回路、プロセッサ、回路要素(例えば、トランジスタ、抵抗器、キャパシタ、インダクタなど)、集積回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、メモリユニット、ロジックゲート、レジスタ、半導体デバイス、チップ、マイクロチップ、チップセットなどを含み得る。ソフトウェア要素の例は、ソフトウェアコンポーネント、プログラム、アプリケーション、コンピュータプログラム、アプリケーションプログラム、システムプログラム、ソフトウェア開発プログラム、マシンプログラム、オペレーティングシステムソフトウェア、ミドルウェア、ファームウェア、ソフトウェアモジュール、ルーチン、サブルーチン、機能、方法、手順、ソフトウェアインターフェース、アプリケーションプログラムインターフェース(API)、命令セット、演算コード、コンピュータコード、コードセグメント、コンピュータコードセグメント、ワード、値、記号又はこれらの任意の組合せを含み得る。ただし、実施形態がハードウェア要素及び/又はソフトウェア要素を使用して実施されるか否かを判定することは、望ましい演算処理速度、電力レベル、耐熱性、処理サイクルバジェット、入力データレート、出力データレート、メモリリソース、データバス速度及び他の設計又は性能の制約などの任意数の要因に従って、所与の実施に対して所望により変わり得る。
【0062】
図9は、前述した種々の実施形態を実施するのに適した例示的な通信アーキテクチャ900を図示するブロック図である。通信アーキテクチャ900は、送信機、受信機、送受信機、無線機、ネットワークインターフェース、ベースバンドプロセッサ、アンテナ、増幅器、フィルタ、電源などの種々の共通通信要素を含む。ただし、実施形態は、通信アーキテクチャ900による実施に限定されず、コンピュータアーキテクチャ800に適合していてもよい。
【0063】
図9に示すように、通信アーキテクチャ900は、1以上のクライアント902及びサーバ904を含む。クライアント902及びサーバ904は、クッキー及び/又は関連する文脈情報などの、各クライアント902及びサーバ904に局所的な情報を記憶するのに採用され得る1以上の各クライアントデータストア906及びサーバデータストア908に動作可能に接続される。
【0064】
クライアント902及びサーバ904は、通信フレームワーク910を使用して、相互間で情報を通信し得る。通信フレームワーク910は、任意の周知の通信技術及びプロトコルを実施し得る。通信フレームワーク910は、パケット交換ネットワーク(例えば、インターネットなどの公衆ネットワーク、企業イントラネットなどのプライベートネットワークなど)、回線交換ネットワーク(例えば、公衆交換電話網)又はパケット交換ネットワーク及び(適当なゲートウェイ及びトランスレータを有する)回線交換ネットワークの組合せとして実施され得る。
【0065】
通信フレームワーク910は、通信ネットワークを受け入れ、通信し及び接続するよう配置された種々のネットワークインターフェースを実装し得る。ネットワークインターフェースは、入力/出力(I/O)インターフェースの特化した形態としてみなされ得る。ネットワークインターフェースは、限定することなく、直接接続、イーサネット(例えば、シックペア、シンペア、ツイストペア10/100/1000BaseTなど)、トークンリング、無線ネットワークインターフェース、セルラーネットワークインターフェース、IEEE802.11a-xネットワークインターフェース、IEEE802.16ネットワークインターフェース、IEEE802.20ネットワークインターフェースなどを含む接続プロトコルを採用し得る。また、複数のネットワークインターフェースは、種々の通信ネットワークタイプを連携させるのに使用され得る。例えば、複数のネットワークインターフェースが、ブロードキャスト、マルチキャスト及びユニキャストネットワークを介して通信を可能とするように採用されてもよい。処理要件がより大きな速度及び容量を指示する場合には、分散ネットワークコントローラアーキテクチャはクライアント902及びサーバ904によって要求される通信帯域幅をプールし、負荷分散し、及びほかの方法で増加するように同様に採用されてもよい。通信ネットワークは、限定することなく、直接相互接続、安全なカスタム接続、プライベートネットワーク(例えば、企業イントラネット)、公衆ネットワーク(例えば、インターネット)、パーソナルエリアネットワーク(PAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN)、Operating Missions as Nodes on the Internet(OMNI)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、無線ネットワーク、セルラーネットワーク及び他の通信ネットワークを含む有線及び/又は無線ネットワークのうちのいずれか1つ及びその組合せであり得る。
【0066】
上記のデバイスの構成要素及び機能は、ディスクリート回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、ロジックゲート及び/又はシングルチップアーキテクチャの任意の組合せを使用して実現され得る。また、デバイスの機能は、マイクロコントローラ、プログラム可能ロジックアレイ及び/若しくはマイクロプロセッサ、又は上記のいずれかの組合せを適宜使用して実現され得る。なお、ハードウェア、ファームウェア及び/又はソフトウェア要素を、ここでは総称して又は個々に「ロジック」又は「回路」ということがある。
【0067】
ある実施形態は、「一実施形態」又は「実施形態」という表現とともにその派生語を使用して記載され得る。これらの用語は、実施形態に関連して記述される特定の機能、構造又は特徴が少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。本明細書中の様々な箇所に登場する「一実施形態では」という文言は、必ずしも全てが同じ実施形態を示しているわけではない。さらに、特に注記のない限り、上述の機能は任意の組合せで共に使用可能であることが認識される。したがって、別個に記載された任意の機能は、その機能が相互に互換性がないと注記されていない限り、相互に組み合わせて採用可能である。
【0068】
ここに使用される表記及び学術用語を一般に参照して、ここでの詳細な説明は、コンピュータ又はコンピュータのネットワーク上で実行されるプログラム手順の観点から提示され得る。これらの手順上の記述及び表現は、当業者が自身の仕事の内容を最も効果的に他の当業者に伝達するのに使用される。
【0069】
手順とは、ここでは及び一般的に、望ましい結果をもたらす自己矛盾のない一連の動作であると考えられる。これらの動作は、物理量の物理的な操作を必要とするものである。これらの量は、必ずしもそうではないが、通常、記憶され、転送され、合成され、比較され、あるいは操作されることが可能な電気信号、磁気信号又は光学信号の形態をとる。主に一般的な使用上の理由から、時折これらの信号をビット、値、要素、記号、文字、用語、数字などというのが便利であることがわかる。ただし、これら用語又は類似の用語の全ては、適切な物理量と関連付けられるべきものであり、それらの量に適用される単なる便利なラベルであることに留意すべきである。
【0070】
また、その実行される操作は、多くの場合、加算する又は比較するなどの用語で示され、それは人間のオペレータによって実行される知的活動に共通して関連する。1以上の例示的な実施形態の一部を形成する、ここで記載される動作のいずれにおいても、ほとんどの場合、人間のオペレータのそのような能力は必要ではなく又は望ましくない。むしろ、その動作は機械の動作である。様々な実施形態の動作を実行するための有用な機械は、汎用のデジタルコンピュータ又は類似のデバイスを含む。
【0071】
ある実施形態は、「接続される(coupled)」及び「接続される(connected)」という表現とともにその派生語を用いて記載され得る。これらの用語は、必ずしも相互に同義語として意図されていない。例えば、ある実施形態は、用語「接続される(connected)」及び/又は「接続される(coupled)」を使用して記載されて、2以上の要素が相互に直接物理的又は電気的に接触することを示し得る。ただし、用語「接続される(coupled)」は、2以上の要素が相互に直接接触しないが、それでも相互に協働又は相互作用することをも意味し得る。
【0072】
種々の実施形態は、これらの動作を実行する装置又はシステムにも関する。この装置は、要求される目的のために特別に構築されたものであってもよいし、コンピュータに記憶されたコンピュータプログラムによって選択的に起動又は再構成されるような汎用コンピュータを備えるものであってもよい。ここで提示した手順は、特定のコンピュータ又は他の装置に本質的には関係しない。種々の汎用機械は、ここの教示に従って書かれたプログラムとともに使用されてもよく、又は要求される方法のステップを実行するように、より特化した装置を構築することが便利であるとわかることになる。これらの様々な機械に要求される構造は、与えられた説明から明らかとなる。
【0073】
開示の要約は、読者が技術的な開示の本質を直ちに確認できるように提供されていることが強調されている。これは、特許請求の範囲又は意味を解釈又は限定するのに使用されるものではないことを理解した上で提出されている。さらに、前述の詳細な説明では、本開示を簡素化する目的で、様々な特徴が単一の実施形態にグループ化されていることが認められ得る。この開示の方法は、特許請求された実施形態が、各特許請求の範囲に明示的に記載されているものよりも多くの特徴を要件とする意図を反映しているように解釈されるべきでない。むしろ、以下の特許請求の範囲が反映するように、発明の主題は、開示された単一の実施形態の全ての特徴よりも少ないものである。したがって、以下の特許請求の範囲は、各特許請求の範囲が別の実施形態として独立しているものとして、これによりこの詳細な説明に組み込まれる。添付の特許請求の範囲では、用語「including」及び「in which」は、それぞれ用語「comprising」及び「wherein」の平易な英語での均等物として使用されている。さらに、用語「第1」、「第2」、「第3」などは、単にラベルとして使用され、それらの対象に数値的な要件を課すことを意図したものではない。
【0074】
上述した内容には、開示されたアーキテクチャの例が含まれている。もちろん、構成要素及び/又は方法論の考えられる全ての組合せを説明することはできないが、当業者であれば、さらに多くの組合せ及び順列が可能であることを認識できる。したがって、この新規アーキテクチャは、添付の特許請求の範囲の主旨及び範囲内にある全てのこのような代替物、変更物及び変形物を包含することを意図する。
図1-1】
図1-2】
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【外国語明細書】