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特開2022-107894作業機械および遠隔操作支援システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022107894
(43)【公開日】2022-07-25
(54)【発明の名称】作業機械および遠隔操作支援システム
(51)【国際特許分類】
   H04Q 9/00 20060101AFI20220715BHJP
   E02F 9/20 20060101ALI20220715BHJP
【FI】
H04Q9/00 321Z
E02F9/20 N
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021002569
(22)【出願日】2021-01-12
(71)【出願人】
【識別番号】000246273
【氏名又は名称】コベルコ建機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000800
【氏名又は名称】特許業務法人創成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】羽馬 涼太
(72)【発明者】
【氏名】山▲崎▼ 洋一郎
(72)【発明者】
【氏名】廣瀬 龍一
【テーマコード(参考)】
2D003
5K048
【Fターム(参考)】
2D003AA01
2D003BA04
2D003BA06
2D003FA02
5K048AA16
5K048BA25
5K048DC01
5K048EB02
5K048EB12
5K048EB15
5K048FB10
5K048HA01
5K048HA02
5K048HA03
5K048HA18
5K048HA21
5K048HA32
5K048HA33
(57)【要約】
【課題】実機切替スイッチのON/OFFの切り替えによらず、実機制御装置の電力供給状態および電力供給遮断状態の切り替えが可能な作業機械等を提供する。
【解決手段】実機切替スイッチ81がOFFからONに切り替えられると、実機電源80から実機制御装置400に対する第1の電力供給経路(実機切替スイッチ81→5極リレー82の基準リレー端子820→第1リレー端子821→電源端子481)が形成される。これにより、実機電源80から実機制御装置400に対する第2の電力供給経路(4極リレー84の一対のリレー端子840、842→第1ダイオード881→電源端子481)が形成される。そして、第1の電力供給経路が遮断される一方、実機切替スイッチ81を介さない第2の電力供給経路が維持されている。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠隔操作装置との通信に基づき、動作が制御される作業機械であって、
前記作業機械は、
実機電源と、
前記遠隔操作装置による前記作業機械の遠隔操作を可能にするための実機切替スイッチと、
スイッチ端子、電源端子および接地端子を備え、前記遠隔操作装置からの指令に応じて前記接地端子の接地および非接地を切り替える機能を有する実機制御装置と、
一対の励磁端子の間の通電の有無に応じて一対のリレー端子の間が遮断または接続されるように構成されている4極リレーと、
一対の励磁端子の間の通電の有無に応じて基準リレー端子および第1リレー端子の間が接続され、あるいは、当該基準リレー端子および第2リレー端子の間が接続されるように構成されている5極リレーと、を備え、
前記実機電源が、
前記実機切替スイッチを介して前記実機制御装置の前記スイッチ端子に接続され、
前記実機切替スイッチ、前記5極リレーの前記基準リレー端子および前記第1リレー端子を順に介して前記実機制御装置の前記電源端子に接続され、
前記4極リレーの前記一対のリレー端子および順方向の第1ダイオードを順に介して前記実機制御装置の前記電源端子に接続され、
前記4極リレーの前記一対のリレー端子、順方向の第2ダイオードおよび前記5極リレーの前記一対の励磁端子を順に介して接地され、
前記4極リレーの前記一対の励磁端子を介して前記実機制御装置の前記接地端子に接続され、かつ、
前記実機切替スイッチ、前記5極リレーの前記基準リレー端子および前記第2リレー端子ならびに順方向の第3ダイオードを順に介して前記第2ダイオードおよび前記5極リレーの間に接続されている
作業機械。
【請求項2】
請求項1に記載の作業機械において、
前記実機切替スイッチは、前記遠隔制御装置におけるオペレータによる遠隔操作に応じた前記作業機械の動作制御と、前記作業機械おけるオペレータによる実機操作に応じた前記作業機械の動作制御と、を選択的に切り替えるように構成されている作業機械。
【請求項3】
請求項1または2に記載の作業機械において、
前記実機制御装置が、前記遠隔操作装置からの前記指令としての、前記作業機械の駆動源であるエンジンの稼動指令および可動禁止指令のそれぞれに応じて当該エンジンの動作を制御する作業機械。
【請求項4】
請求項1~3のうちいずれか1項に記載の作業機械と、前記作業機械との相互通信機能を有する遠隔操作装置と、により構成されている
遠隔操作支援システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遠隔操作対象としての油圧ショベル等の作業機械に関する。
【背景技術】
【0002】
油圧ショベル等の作業機械の動作を、遠隔制御装置による遠隔操作に加えて、作業機械に搭乗した作業員による実機操作によって制御する手法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。作業員により、作業機械において実機操作と遠隔操作とを切り替える実機切替スイッチが遠隔制御側あるいは実機制御側に切り替えられることにより、当該遠隔制御装置による遠隔操作および実機操作に応じた作業機械の動作の制御が可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7-71281号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、実機切替スイッチを遠隔制御側に切り替えた後は遠隔制御装置により当該作業機械の遠隔操作が可能とすなるが、当該作業機械の遠隔操作が終了した後には実機切替スイッチを遠隔制御側から実機制御側に切り替えられるまでの間、作業機械の側で通信が待機されるので通信のための電力等のエネルギーが浪費されてしまう。
そこで、本発明は、実機切替スイッチのON/OFFの切り替えによらず、実機制御装置の電力供給状態および電力供給遮断状態の切り替えが可能な作業機械等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の作業機械は、
遠隔操作装置との通信に基づき、動作が制御される作業機械であって、
前記作業機械は、
実機電源と、
前記遠隔操作装置による前記作業機械の遠隔操作を可能にするための実機切替スイッチと、
スイッチ端子、電源端子および接地端子を備え、前記遠隔操作装置からの指令に応じて前記接地端子の接地および非接地を切り替える機能を有する実機制御装置と、
一対の励磁端子の間の通電の有無に応じて一対のリレー端子の間が遮断または接続されるように構成されている4極リレーと、
一対の励磁端子の間の通電の有無に応じて基準リレー端子および第1リレー端子の間が接続され、あるいは、当該基準リレー端子および第2リレー端子の間が接続されるように構成されている5極リレーと、を備え、
前記実機電源が、
前記実機切替スイッチを介して前記実機制御装置の前記スイッチ端子に接続され、
前記実機切替スイッチ、前記5極リレーの前記基準リレー端子および前記第1リレー端子を順に介して前記実機制御装置の前記電源端子に接続され、
前記4極リレーの前記一対のリレー端子および順方向の第1ダイオードを順に介して前記実機制御装置の前記電源端子に接続され、
前記4極リレーの前記一対のリレー端子、順方向の第2ダイオードおよび前記5極リレーの前記一対の励磁端子を順に介して接地され、
前記4極リレーの前記一対の励磁端子を介して前記実機制御装置の前記接地端子に接続され、かつ、
前記実機切替スイッチ、前記5極リレーの前記基準リレー端子および前記第2リレー端子ならびに順方向の第3ダイオードを順に介して前記第2ダイオードおよび前記5極リレーの間に接続されている。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】本発明の一実施形態としての遠隔操作支援システムの構成に関する説明図。
図2】遠隔操作装置の構成に関する説明図。
図3】作業機械の構成に関する説明図。
図4】作業機械における電力制御装置の構成に関する説明図。
図5】操作支援システムの基本機能に関する説明図。
図6】作業環境画像に関する説明図。
図7】電力制御装置の電力供給開始手順に関する説明図。
図8】電力制御装置の電力供給停止手順に関する説明図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
(遠隔操作支援システムの構成)
図1に示されている本発明の一実施形態としての遠隔操作支援システムは、遠隔操作支援サーバ10と、作業機械40と、により構成されている。遠隔操作支援システムが、遠隔操作支援サーバ10および作業機械40に加えて、作業機械40を遠隔操作するための遠隔操作装置20により構成されていてもよい。遠隔操作支援サーバ10、遠隔操作装置20および作業機械40は相互にネットワーク通信可能に構成されている。遠隔操作支援サーバ10および遠隔操作装置20の相互通信ネットワークと、遠隔操作支援サーバ10および作業機械40の相互通信ネットワークと、は同一であってもよく相違していてもよい。
【0008】
本発明の構成要素が情報を「認識する」とは、当該情報を受信すること、当該情報を記憶装置から読み出すこと、当該情報をデータベースから検索すること、当該情報を測定すること、受信等された基礎情報に基づき、当該情報を決定、判定、推定または予測すること、当該情報を記憶装置に保存することなど、後続する演算処理において当該情報を利用可能な状態にするためのあらゆる演算処理を包含する概念である。
【0009】
(遠隔操作支援サーバの構成)
遠隔操作支援サーバ10は、データベース102と、第1支援処理要素121と、第2支援処理要素122と、を備えている。データベース102は、撮像画像データ等を記憶保持する。データベース102は、遠隔操作支援サーバ10とは別個のデータベースサーバにより構成されていてもよい。各支援処理要素は、演算処理装置(シングルコアプロセッサまたはマルチコアプロセッサもしくはこれを構成するプロセッサコア)により構成され、メモリなどの記憶装置から必要なデータおよびソフトウェアを読み取り、当該データを対象として当該ソフトウェアにしたがった後述の演算処理を実行する。
【0010】
(遠隔操作装置の構成)
遠隔操作装置20は、遠隔制御装置200と、遠隔入力インターフェース210と、遠隔出力インターフェース220と、を備えている。遠隔制御装置200は、演算処理装置(シングルコアプロセッサまたはマルチコアプロセッサもしくはこれを構成するプロセッサコア)により構成され、メモリなどの記憶装置から必要なデータおよびソフトウェアを読み取り、当該データを対象として当該ソフトウェアにしたがった演算処理を実行する。
【0011】
遠隔入力インターフェース210は、遠隔操作機構211を備えている。遠隔出力インターフェース220は、画像出力装置221と、音響出力装置222と、遠隔無線通信機器222と、を備えている。
【0012】
遠隔操作機構211には、走行用操作装置と、旋回用操作装置と、ブーム用操作装置と、アーム用操作装置と、バケット用操作装置と、が含まれている。各操作装置は、回動操作を受ける操作レバーを有している。走行用操作装置の操作レバー(走行レバー)は、作業機械40の下部走行体410を動かすために操作される。走行レバーは、走行ペダルを兼ねていてもよい。例えば、走行レバーの基部または下端部に固定されている走行ペダルが設けられていてもよい。旋回用操作装置の操作レバー(旋回レバー)は、作業機械40の旋回機構430を構成する油圧式の旋回モータを動かすために操作される。ブーム用操作装置の操作レバー(ブームレバー)は、作業機械40のブームシリンダ442を動かすために操作される。アーム用操作装置の操作レバー(アームレバー)は作業機械40のアームシリンダ444を動かすために操作される。バケット用操作装置の操作レバー(バケットレバー)は作業機械40のバケットシリンダ446を動かすために操作される。
【0013】
遠隔操作機構211を構成する各操作レバーは、例えば、図2に示されているように、オペレータが着座するためのシートStの周囲に配置されている。シートStは、アームレスト付きのハイバックチェアのような形態であるが、ヘッドレストがないローバックチェアのような形態、または、背もたれがないチェアのような形態など、オペレータが着座できる任意の形態の着座部であってもよい。
【0014】
シートStの前方に左右のクローラに応じた左右一対の走行レバー2110が左右横並びに配置されている。一つの操作レバーが複数の操作レバーを兼ねていてもよい。例えば、図2に示されているシートStの左側フレームの前方に設けられている左側操作レバー2111が、前後方向に操作された場合にアームレバーとして機能し、かつ、左右方向に操作された場合に旋回レバーとして機能してもよい。同様に、図2に示されているシートStの右側フレームの前方に設けられている右側操作レバー2112が、前後方向に操作された場合にブームレバーとして機能し、かつ、左右方向に操作された場合にバケットレバーとして機能してもよい。レバーパターンは、オペレータの操作指示によって任意に変更されてもよい。
【0015】
画像出力装置221は、例えば図2に示されているように、シートStの前方、左斜め前方および右斜め前方のそれぞれに配置された略矩形状の画面を有する中央画像出力装置2210、左側画像出力装置2211および右側画像出力装置2212により構成されている。中央画像出力装置2210、左側画像出力装置2211および右側画像出力装置2212のそれぞれの画面(画像表示領域)の形状およびサイズは同じであってもよく相違していてもよい。
【0016】
図2に示されているように、中央画像出力装置2210の画面および左側画像出力装置2211の画面が傾斜角度θ1(例えば、120°≦θ1≦150°)をなすように、左側画像出力装置2211の右縁が、中央画像出力装置2210の左縁に隣接している。図2に示されているように、中央画像出力装置2210の画面および右側画像出力装置2212の画面が傾斜角度θ2(例えば、120°≦θ2≦150°)をなすように、右側画像出力装置2212の左縁が、中央画像出力装置2210の右縁に隣接している。当該傾斜角度θ1およびθ2は同じであっても相違していてもよい。
【0017】
中央画像出力装置2210、左側画像出力装置2211および右側画像出力装置2212のそれぞれの画面は、鉛直方向に対して平行であってもよく、鉛直方向に対して傾斜していてもよい。中央画像出力装置2210、左側画像出力装置2211および右側画像出力装置2212のうち少なくとも1つの画像出力装置が、複数に分割された画像出力装置により構成されていてもよい。例えば、中央画像出力装置2210が、略矩形状の画面を有する上下に隣接する一対の画像出力装置により構成されていてもよい。
【0018】
画像出力装置221を構成する画像出力装置の個数は任意に変更されてもよい。例えば、画像出力装置221がシートStを前方において囲むように湾曲面状または屈曲面状の1個の画像出力装置により構成されていてもよい。画像出力装置221がシートStを前方において囲むように横方向に連続して配置された4枚以上の平面状の画像出力装置により構成されていてもよい。
【0019】
音響出力装置222は、一または複数のスピーカーにより構成され、例えば図2に示されているように、シートStの後方、左アームレスト後部および右アームレスト後部のそれぞれに配置された中央音響出力装置2220、左側音響出力装置2221および右側音響出力装置2222により構成されている。中央音響出力装置2220、左側音響出力装置2221および右側音響出力装置2222のそれぞれの仕様は同じであってもよく相違していてもよい。
【0020】
(作業機械の構成)
作業機械40は、実機制御装置400と、実機入力インターフェース41と、実機出力インターフェース42と、作業機構440と、を備えている。実機制御装置400は、演算処理装置(シングルコアプロセッサまたはマルチコアプロセッサもしくはこれを構成するプロセッサコア)により構成され、メモリなどの記憶装置から必要なデータおよびソフトウェアを読み取り、当該データを対象として当該ソフトウェアにしたがった演算処理を実行する。
【0021】
作業機械40は、例えばクローラショベル(建設機械)であり、図3に示されているように、クローラ式の下部走行体410と、下部走行体410に旋回機構430を介して旋回可能に搭載されている上部旋回体420と、を備えている。作業機械40は、駆動源としてのエンジン460を備えている。上部旋回体420の前方左側部にはキャブ424(運転室)が設けられている。上部旋回体420の前方中央部には作業機構440が設けられている。
【0022】
実機入力インターフェース41は、実機操作機構411と、実機撮像装置412と、測位装置414と、を備えている。実機操作機構411は、キャブ424の内部に配置されたシートの周囲に遠隔操作機構211と同様に配置された複数の操作レバーを備えている。遠隔操作レバーの操作態様に応じた信号を受信し、当該受信信号に基づいて実機操作レバーを動かす駆動機構またはロボットがキャブ424に設けられている。実機撮像装置412は、例えばキャブ424の内部に設置され、フロントウィンドウおよび左右一対のサイドウィンドウ越しに作業機構440の少なくとも一部を含む環境を撮像する。フロントウィンドウおよびサイドウィンドウのうち一部または全部が省略されていてもよい。測位装置414は、GPSおよび必要に応じてジャイロセンサ等により構成されている。
【0023】
実機出力インターフェース42は、実機無線通信機器422を備えている。
【0024】
図3に示されているように、作業機構としての作業機構440は、上部旋回体420に起伏可能に装着されているブーム441と、ブーム441の先端に回動可能に連結されているアーム443と、アーム443の先端に回動可能に連結されているバケット445と、を備えている。作業機構440には、伸縮可能な油圧シリンダにより構成されているブームシリンダ442、アームシリンダ444およびバケットシリンダ446が装着されている。
【0025】
ブームシリンダ442は、作動油の供給を受けることにより伸縮してブーム441を起伏方向に回動させるように当該ブーム441と上部旋回体420との間に介在する。アームシリンダ444は、作動油の供給を受けることにより伸縮してアーム443をブーム441に対して水平軸回りに回動させるように当該アーム443と当該ブーム441との間に介在する。バケットシリンダ446は、作動油の供給を受けることにより伸縮してバケット445をアーム443に対して水平軸回りに回動させるように当該バケット445と当該アーム443との間に介在する。
【0026】
図4に示されているように、作業機械40は、実機電源80と、実機切替スイッチ81と、5極リレー82と、4極リレー84と、を備えている。
【0027】
実機電源80は、例えば、リチウムイオンバッテリなどの二次電池および/または燃料電池および/またはキャパシタにより構成されている。
【0028】
実機切替スイッチ81は、遠隔操作装置20による作業機械40の遠隔操作を可能にするためのスイッチである。実機切替スイッチ81は、例えば、キャブ424の中に設けられる。
【0029】
図4に示されているように、実機制御装置400は、スイッチ端子480、電源端子481および接地端子482を備えている。実機制御装置400は、遠隔操作装置20からの指令に応じて接地端子482の接地および非接地を切り替える機能を有する。
【0030】
図4に示されているように、5極リレー82は、一対の励磁端子823および824の間が通電されていない場合には基準リレー端子820および第1リレー端子821の間が接続される一方、一対の励磁端子823および824の間が通電された場合には基準リレー端子820および第2リレー端子822の間が接続されるように構成されている。一対の励磁端子823および824のうち、実機電源80からみて下流側にある一方の励磁端子824は接地されている。
【0031】
図4に示されているように、4極リレー84は、一対の励磁端子843および844の間が通電されていない場合には一対のリレー端子840および842の間が遮断される一方、一対の励磁端子843および844の間が通電されている場合には一対のリレー端子840および842の間が接続されるように構成されている。
【0032】
図4に示されているように、実機電源80は、実機切替スイッチ81を介して実機制御装置400のスイッチ端子480に接続されている。実機電源80は、実機切替スイッチ81、5極リレー82の基準リレー端子820および第1リレー端子821を順に介して実機制御装置400の電源端子481に接続されている。実機電源80は、4極リレー84の一対のリレー端子840、842および順方向の第1ダイオード881を順に介して実機制御装置400の電源端子481に接続されている。実機電源80は、4極リレー84の一対のリレー端子、順方向の第2ダイオード882を順に介して5極リレー82の一対の励磁端子823、824のうち実機電源80からみて上流側にある励磁端子823に接続されている。実機電源80は、4極リレー84の一対の励磁端子843、844を介して実機制御装置400の接地端子482に接続されている。実機電源80は、実機切替スイッチ81、5極リレー82の基準リレー端子820および第2リレー端子822ならびに順方向の第3ダイオード883を順に介して第2ダイオード882および5極リレー82の上流側の励磁端子823の間に接続されている。
【0033】
(遠隔操作支援システムの機能)
前記構成の遠隔操作支援システムの基本機能について図5に示されているフローチャートを用いて説明する。当該フローチャートにおいて「C●」というブロックは、記載の簡略のために用いられ、データの送信および/または受信を意味し、当該データの送信および/または受信を条件として分岐方向の処理が実行される条件分岐を意味している。受信されたデータは、データベース102および/または不揮発性もしくは揮発性のメモリにより構成されている記憶装置に格納される。
【0034】
遠隔操作装置20において、オペレータにより遠隔入力インターフェース210を通じた指定操作の有無が判定される(図5/STEP210)。「指定操作」は、例えば、オペレータが遠隔操作を意図する作業機械40を指定するための遠隔入力インターフェース210におけるタップなどの操作である。当該判定結果が否定的である場合(図5/STEP210‥NO)、一連の処理が終了する。その一方、当該判定結果が肯定的である場合(図5/STEP210‥YES)、遠隔無線通信機器222を通じて、遠隔操作支援サーバ10に対して環境確認要求が送信される(図5/STEP212)。
【0035】
遠隔操作支援サーバ10において、環境確認要求が受信された場合、第1支援処理要素121により当該環境確認要求が該当する作業機械40に対して送信される(図5/C110)。
【0036】
作業機械40において、実機無線通信機器422を通じて環境確認要求が受信された場合(図5/C410)、実機制御装置400が実機撮像装置412を通じて撮像画像を取得する(図5/STEP410)。ここで、実機制御装置400またはこれを構成する画像処理装置により、画像処理が実行されてもよい。実機制御装置400により、実機無線通信機器422を通じて、当該画像処理が施された撮像画像データが遠隔操作装置10に対して送信される(図5/STEP412)。
【0037】
遠隔操作支援サーバ10において、第1支援処理要素121により撮像画像データが受信された場合(図5/C112)、第2支援処理要素122により撮像画像に応じた環境画像データが遠隔操作装置20に対して送信される(図5/STEP110)。環境画像データは、撮像画像データそのもののほか、撮像画像に基づいて生成された模擬的な環境画像を表わす画像データである。画像処理装置30が遠隔操作支援サーバ10により構成されている場合、撮像画像データが画像処理装置30により画像処理されることにより環境画像データが生成されてもよい。
【0038】
遠隔操作装置20において、遠隔無線通信機器222を通じて環境画像データが受信された場合(図5/C210)、遠隔制御装置200により、環境画像データに応じた環境画像が画像出力装置221に出力される(図5/STEP214)。
【0039】
これにより、例えば、図6に示されているように、キャブ424を画定する、右窓枠Q1、上窓枠Q2、左窓枠Q3および下窓枠Q4により構成されている窓枠を通じて、キャブ424の前方において、作業機構440の一部であるブーム441、アーム443および(バケット445による作業対象である)瓦礫または土砂の山が映り込んでいる環境画像が画像出力装置421に出力される。撮像画像の画像処理により、あるいは、撮像装置412の画角調整により、窓枠Q1~Q4のうち少なくとも一部が映り込まないように環境画像が生成されてもよい。撮像装置421がキャブ424の内部ではなく外部に設けられている場合、窓枠Q1~Q4など、キャブ424の構成部品が映り込まないような撮像画像、ひいては環境画像が取得可能である。
【0040】
遠隔操作装置20において、遠隔制御装置200により遠隔操作機構211の操作態様が認識され(図5/STEP216)、かつ、遠隔無線通信機器222を通じて、当該操作態様に応じた遠隔操作指令が遠隔操作支援サーバ10に対して送信される(図5/STEP218)。
【0041】
遠隔操作支援サーバ10において、第2支援処理要素122により当該遠隔操作指令が受信された場合、第1支援処理要素121により、当該遠隔操作指令が作業機械40に対して送信される(図5/C114)。
【0042】
作業機械40において、実機制御装置400により、実機無線通信機器422を通じて操作指令が受信された場合(図5/C412)、作業機構440等の動作が制御される(図5/STEP414)。例えば、バケット445により作業機械40の前方の土をすくい、上部旋回体410を旋回させたうえでバケット445から土を落とす作業が実行される。
【0043】
(作業機械の機能)
当該構成の作業機械40によれば、初期状態において、図4に示されているように、実機切替スイッチ81がOFFであり、5極リレー82の基準リレー端子820および第1リレー端子821が接続され、かつ、4極リレー84の一対のリレー端子840、842が接続されていない。ここで、図7に示されているように、実機切替スイッチ81がOFFからONに切り替えられると(図7/円弧矢印S11参照)、実機電源80からON状態の実機切替スイッチ81、5極リレー82の基準リレー端子820、第1リレー端子821および電源端子481を順に介した、実機制御装置400に対する第1の電力供給経路が形成される(図7/一点鎖線矢印X1参照)。これにより、実機制御装置400が電力供給遮断状態から電力供給状態に遷移する。
【0044】
その後、実機電源80からON状態の実機切替スイッチ81およびスイッチ端子480を介して電力が供給されることが、実機制御装置400により、実機切替スイッチ81がOFFからONに切り替えられたこととして検知される(図7/実線矢印X2参照)。当該検知結果に応じて、実機制御装置400により、接地端子482が非接地状態から接地状態に切り替えられる(図7/円弧矢印S12参照)。
【0045】
その結果、実機電源80から4極リレー84の一対の励磁端子843、844の間に電流が流れ(図7/破線矢印X3参照)、これに応じて4極リレー84の一対のリレー端子840、842が非接続状態から接続状態に切り替えられる(図7/円弧矢印S13参照)。これにより、実機電源80から4極リレー84の一対のリレー端子840、842、順方向の第1ダイオード881および電源端子481を順に介した、実機制御装置400に対する第2の電力供給経路が形成される(図7/二点鎖線矢印X4参照)。
【0046】
また、実機電源80から4極リレー84の一対のリレー端子840、842および順方向の第2ダイオード882を介して、5極リレー82の一対の励磁端子823、824の間に電流が流れ(図7/破線矢印X5参照)、これに応じて5極リレー82の基準リレー端子820の接続先が第1リレー端子821から第2リレー端子822に切り替えられる(図7/円弧矢印S14参照)。これにより、5極リレー82の第2リレー端子822から第3ダイオード883を介して、5極リレー82の一対の励磁端子843、844を通じて電流が流れ、5極リレー82が自己励磁された状態になる(図7/点線矢印X6参照)。
【0047】
また、第1の電力供給経路(図7/一点鎖線矢印X1参照)が遮断される一方、実機切替スイッチ81を介さない第2の電力供給経路(図7/二点鎖線矢印X4参照)が維持されている。
【0048】
このため、実機制御装置400の電源ON状態がそのまま維持される。そして、実機制御装置400の電源ON状態および電源OFF状態の切り替えが、当該実機制御装置400自身によってのみ制御される状態になる。
【0049】
具体的には、遠隔操作装置20から、実機制御装置400に対して電源OFF指令があった場合、図8に示されているように、実機制御装置400により接地端子482が接地状態から非接地状態に切り替えられる(図8/円弧矢印S21参照)。
【0050】
これに応じて実機電源80から4極リレー84の一対の励磁端子843、844の間に電流(図7/破線矢印X3参照)が流れなくなり、4極リレー84の一対のリレー端子840、842が接続状態から非接続状態に切り替えられる(図8/円弧矢印S22参照)。これにより、実機電源80から4極リレー84の一対のリレー端子840、842および順方向の第1ダイオード881を順に介した、実機制御装置400に対する第2の電力供給経路(図7/二点鎖線矢印X4参照)が遮断され、実機制御装置400が電源ONから電源OFFに切り替えられる。また、実機電源80から4極リレー84の一対のリレー端子840、842および順方向の第2ダイオード882を介して、5極リレー82の一対の励磁端子823、824の間に電流(図7/破線矢印X5参照)が流れなくなる。
【0051】
前記構成の遠隔操作支援システムでは、遠隔操作装置20による作業機械40の遠隔操作が終了した際に、遠隔操作装置20から実機制御装置400に対して電源OFF指令を出すようにしている。電源OFF指令はオペレータによる操作により手動で出されてもよいし、自動で出されてもよい。
【0052】
例えば、遠隔操作装置20による作業機械40の遠隔操作の終了時に、オペレータによる電源OFF指令を出すための操作が遠隔入力インターフェース210に対して受付されることで電源OFF指令が出されるようにしてもよい。
【0053】
また、例えば、遠隔操作装置20による作業機械40の遠隔操作による所定の作業が終了したことを判定して電源OFF指令が出されてもよいし、遠隔操作機構211に対して所定時間の間継続して操作がなれなかったこと判定して電源OFF指令が出されてもよい。
【0054】
これによって、遠隔操作装置20による作業機械40の遠隔操作が終了と連動して、実機制御装置400に対して電源OFF指令が出され、実機制御装置400に対する第2の電力供給経路が遮断されることになる。
【0055】
その後、実機切替スイッチ81がONからOFFに切り替えられた場合(図8/円弧矢印S23参照)、実機電源80から5極リレー82の一対の励磁端子823、824の間に電流(図7/点線矢印X6参照)が流れなくなり、これに応じて5極リレー82の基準リレー端子820の接続先が第2リレー端子822から第1リレー端子821に切り替えられる(図8/円弧矢印S24参照)。これらの結果、作業機械40が図7に示されているような初期状態に復帰する。
【0056】
初期状態に復帰すると、再び実機切替スイッチ81がOFFからONに切り替えられることで(図7/円弧矢印S11参照)、実機制御装置400に対する第2の電力供給経路が形成される(図7/二点鎖線矢印X4参照)ようになる。
【0057】
本実施形態では、実機制御装置400により接地端子482が接地状態から非接地状態に切り替えられた後、4極リレー84の一対のリレー端子840、842が接続状態から非接続状態に切り替えられ、それから実機切替スイッチ81がONからOFFに切り替えられた場合、5極リレー82の基準リレー端子820の接続先が第2リレー端子822から第1リレー端子821に切り替えられたが(図8/円弧矢印S21→S22→S23→S24参照)、当該切り替えの順序を異ならせることもできる。
【0058】
例えば、まず、実機切替スイッチ81がONからOFFに切り替えられた場合(図8/円弧矢印S23参照)、実機電源80からスイッチ端子480を介して電力(図7/実線矢印X2参照)が供給されなくなったことが、実機制御装置400により、実機操作スイッチ81がONからOFFに切り替えられたこととして検知される。当該検知結果に応じて、実機制御装置400により、接地端子482が接地状態から非接地状態に切り替えられる(図8/円弧矢印S21参照)。これに応じて実機電源80から4極リレー84の一対の励磁端子843、844の間に電流(図7/破線矢印X3参照)が流れなくなり、4極リレー84の一対のリレー端子840、842が接続状態から非接続状態に切り替えられる(図8/円弧矢印S22参照)。これにより、実機電源80から4極リレー84の一対のリレー端子840、842および順方向の第1ダイオード881を順に介した、実機制御装置400に対する第2の電力供給経路(図7/二点鎖線矢印X4参照)が遮断され、実機制御装置400が電源ONから電源OFFに切り替えられる。また、実機電源80から4極リレー84の一対のリレー端子840、842および順方向の第2ダイオード882を介して、5極リレー82の一対の励磁端子823、824の間に電流(図7/破線矢印X5参照)が流れなくなる。
【0059】
そして、実機電源80から5極リレー82の一対の励磁端子823、824の間に電流(図7/点線矢印X6参照)が流れなくなったことに応じて5極リレー82の基準リレー端子820の接続先が第2リレー端子822から第1リレー端子821に切り替えられる(図8/円弧矢印S24参照)。これらの結果、作業機械40が初期状態に復帰する。
【0060】
すなわち、、実機切替スイッチ81がONからOFFに切り替えられたことに応じて、実機制御装置400により接地端子482が接地状態から非接地状態に切り替えられた後、4極リレー84の一対のリレー端子840、842が接続状態から非接続状態に切り替えられ、さらに5極リレー82の基準リレー端子820の接続先が第2リレー端子822から第1リレー端子821に切り替えられる(図8/円弧矢印S23→S21→S22→S24参照)。よって、第1の電力供給経路(図7/一点鎖線矢印X1参照)および第2の電力供給経路(図7/二点鎖線矢印X4参照)が両方とも遮断される。
【0061】
(効果)
したがって、いったん実機切替スイッチ81がOFFからONに切り替えられると、実機制御装置400の電源ON状態および電源OFF状態の切り替えが、当該実機制御装置400自身によって制御される状態になり、遠隔操作の終了後に作業機械40の側で通信を待機されない。
【0062】
すなわち、遠隔操作装置20による作業機械40の遠隔操作の終了時に、直ちに実機制御装置400に対する第2の電力供給経路が遮断されるので、通信のための電力等のエネルギーが浪費されなくなる。
【0063】
これによって、作業者が作業機械40に赴いて実機切替スイッチ81をONからOFFにする作業をすることなく、実機制御装置400に対する電力供給経路を遮断することができる。
【0064】
実機制御装置400に対する電力供給経路が遮断された後に再び作業機械40の遠隔操作をするためには、作業者が作業機械40に赴いて実機切替スイッチ81をONからOFFに切り替える必要があるが、作業機械40の遠隔操作をする前には、作業者が作業機械40に赴いて作業機械40の点検をすることが必要であり、実機切替スイッチ81の切り替え作業をこの点検作業に含めて行うようにすればよいので、作業者の負担を増やすことにはならない。
【0065】
また、作業者が作業機械40に赴いて実機切替スイッチ81をONからOFFにする作業をする場合であっても、実機切替スイッチ81がONからOFFに切り替えられたことに応じて、第1の電力供給経路(図7/一点鎖線矢印X1参照)および第2の電力供給経路(図7/二点鎖線矢印X4参照)が両方とも遮断される。
【0066】
(本発明の他の実施形態)
遠隔支援処理サーバ10の少なくとも一部の機能要素が、遠隔操作装置20および/または作業機械40により構成されていてもよい。例えば、第1支援処理要素121が、第1演算処理装置としての遠隔制御装置200および/または実機制御装置400により構成されていてもよい。第2支援処理要素221が、第2演算処理装置としての遠隔制御装置200および/または実機制御装置400により構成されていてもよい。遠隔操作支援サーバ10の機能要素が遠隔操作装置20に搭載されている場合、前記実施形態における無線通信に代えて、当該遠隔操作装置20に搭載されている有線ネットワークを通じた有線通信によって情報が通信されてもよい。同様に、遠隔操作支援サーバ10の機能要素が作業機械40に搭載されている場合、前記実施形態における無線通信に代えて、当該作業機械40に搭載されている有線ネットワークを通じた有線通信によって情報が通信されてもよい。
【0067】
実機切替スイッチ81のON/OFFの別に応じて、遠隔制御装置20におけるオペレータによる遠隔操作機構211を用いた遠隔操作に応じた作業機械40の動作制御と、作業機械40おけるオペレータによる実機操作機構411を用いた実機動作に応じた作業機械40の動作制御と、が選択的に切り替えられてもよい。例えば、実機切替スイッチ81がONに切り替えられた場合に遠隔操作機構211を用いた遠隔操作に応じた作業機械40の動作制御が有効になり、実機切替スイッチ81がOFFに切り替えられた場合には遠隔操作機構211を用いた遠隔操作に応じた作業機械40の動作制御が無効となるように構成される。これにより、作業機械40に搭乗しているオペレータが実機操作をしている際に、実機切替スイッチ81をOFFに切り替えておくことで当該作業機械40の動作が遠隔操作の影響を受けるまたは干渉を受けることが防止される。
【0068】
実機制御装置400が、遠隔操作装置20からの指令としての、エンジン460の稼動指令および可動禁止指令のそれぞれに応じて当該エンジン460の動作を制御してもよい。 これにより、実機制御装置400が、例えば、接地端子482を接地状態に維持した状態でエンジン460のみを停止させたり、接地端子482を非接地状態に切り替えてさらにエンジン460を停止させたりすることとなる。
【0069】
例えば、遠隔操作装置20による作業機械40の遠隔操作が中断される場合がある。このような場合に、実機制御装置400に対する第1の電力供給経路(図7/一点鎖線矢印X1参照)および第2の電力供給経路(図7/二点鎖線矢印X4参照)を遮断してしまうと、作業機械40を図7に示されている初期状態に復帰させるために作業者が作業機械40に赴いて実機切替スイッチ81をONからOFFに切り替える必要が生じてしまい、遠隔操作装置20による作業機械40の遠隔操作を素早く再開することができない。したがって、遠隔操作装置20による作業機械40の遠隔操作が中断される場合には、遠隔操作装置20からの指令として、エンジン460の可動禁止指令を送付することで一時的にエンジン460の動作を停止させることで燃料が浪費されてしまうことを防止するとともに、遠隔操作装置20による作業機械40の遠隔操作を復帰させる際には、遠隔操作装置20からの指令として、エンジン460の稼動指令を送付することで再度エンジン460を送付することで、作業者が作業機械40に赴くことなく遠隔操作装置20による作業機械40の遠隔操作を素早く再開することができる。
【0070】
また、遠隔操作装置20による作業機械40の遠隔操作の終了時には、実機制御装置400に対する第1の電力供給経路(図7/一点鎖線矢印X1参照)および第2の電力供給経路(図7/二点鎖線矢印X4参照)が遮断されるので、作業機械40は操作されない状態となる。これにより遠隔操作装置20による作業機械40の遠隔操作の終了時は、遠隔操作装置20からの指令として、自動的にエンジン460の可動禁止指令を送付することでエンジン460の動作を停止させることができる。
【符号の説明】
【0071】
10‥遠隔操作支援サーバ、20‥遠隔操作装置、40‥作業機械、80‥実機電源、81‥実機切替スイッチ、82‥5極リレー、84‥4極リレー、102‥データベース、121‥第1支援処理要素、122‥第2支援処理要素、200‥遠隔制御装置、210‥遠隔入力インターフェース、211‥遠隔操作機構、220‥遠隔出力インターフェース、221‥画像出力装置、222‥音響出力装置、400‥実機制御装置、410‥実機入力インターフェース、420‥実機出力インターフェース、424‥キャブ(運転室)、440‥作業機構、445‥バケット(作業部)、460‥エンジン、480‥スイッチ端子、481‥電源端子、482‥接地端子、820‥基準リレー端子、821‥第1リレー端子、822‥第2リレー端子、823‥上流側の励磁端子、824‥下流側の励磁端子、840‥上流側のリレー端子、842‥下流側のリレー端子、843‥上流側の励磁端子、844‥下流側の励磁端子、881‥第1ダイオード、882‥第2ダイオード、883‥第3ダイオード。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8