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  • 特開-車両の予見制御システム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022107980
(43)【公開日】2022-07-25
(54)【発明の名称】車両の予見制御システム
(51)【国際特許分類】
   B60W 50/06 20060101AFI20220715BHJP
   B60W 10/04 20060101ALI20220715BHJP
   B60W 10/20 20060101ALI20220715BHJP
   B60W 10/184 20120101ALI20220715BHJP
   B60W 10/00 20060101ALI20220715BHJP
   B60W 10/22 20060101ALI20220715BHJP
   B60G 23/00 20060101ALI20220715BHJP
   B60T 7/12 20060101ALI20220715BHJP
   B60T 8/1755 20060101ALI20220715BHJP
【FI】
B60W50/06
B60W10/04
B60W10/20
B60W10/184
B60W10/00 148
B60W10/22
B60G23/00
B60T7/12 Z
B60T8/1755 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021002723
(22)【出願日】2021-01-12
(71)【出願人】
【識別番号】520119253
【氏名又は名称】吉原 和男
(72)【発明者】
【氏名】吉原 和男
【テーマコード(参考)】
3D241
3D246
3D301
【Fターム(参考)】
3D241AA01
3D241AA66
3D241AA69
3D241AB01
3D241AC01
3D241AD01
3D241AD10
3D241AD41
3D241AD51
3D241AE02
3D241AE12
3D241AE41
3D241AE45
3D241BA51
3D241BA54
3D241BB25
3D241BC03
3D241BC06
3D241CC03
3D241CC08
3D241CC17
3D241CC18
3D241CD10
3D241DA18Z
3D241DA39Z
3D241DA52Z
3D241DA61Z
3D241DB01Z
3D241DB42Z
3D241DB43Z
3D241DC33Z
3D241DC49Z
3D246AA08
3D246DA01
3D246EA06
3D246EA17
3D246EA18
3D246GB04
3D246GB24
3D246GB29
3D246GC16
3D246HA08A
3D246HA13A
3D246HA64A
3D246HA86A
3D246HA94A
3D246HB09B
3D246HB09C
3D246HB11A
3D246HB25A
3D246HB26A
3D246JB39
3D301AA09
3D301CA01
3D301DA25
3D301DA31
3D301EA19
3D301EA20
3D301EA82
3D301EB01
3D301EC01
3D301EC05
3D301EC06
3D301EC53
(57)【要約】      (修正有)
【課題】予測されるバネ下重量の増加に伴う振動の増加に対応するための、車両サイズの拡大を可能な限り抑制すること。
【解決手段】ギャップ通過時に発生すると予測される振動が、電子制御サスペンションの制御では吸収しきれない、もしくは走行状態の関係で、電子制御サスペンションの制御を大きく変更事出来ない場合、電子制御介入手段が車両の電子制御に介入、タイヤにブレーキもしくはモーターによる制動力及び駆動力をかける事で、タイヤの上下動を抑制する機能を備えることを特徴とする予見制御システムである。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラで路面状況を撮影、撮影された画像から振動予測手段により路面のギャップを識別、ギャップ通過時に発生するであろう振動を予測する機能を備え、
タイヤ通過位置予測手段により車速、アクセル開度、ステアリング角度から車両とタイヤの未来位置を予測する機能を備え、
電子制御介入手段により電子制御手段に介入、ギャップを通過する事が予測されるタイヤを支持している電子制御サスペンションの制御に介入する機能を備え、
前記ギャップ通過時に発生すると予測される振動が、電子制御サスペンションの制御では吸収しきれない、もしくは走行状態の関係で、電子制御サスペンションの制御を大きく変更事出来ない場合、電子制御介入手段が車両の電子制御に介入、タイヤにブレーキもしくはモーターによる制動力及び駆動力をかける事で、タイヤの上下動を抑制する機能を備える
ことを特徴とする予見制御システム。
【請求項2】
加速度計測手段(バネ下)により、各タイヤのバネ下の加速度を計測する機能を備え、
車両が前進中に、前輪が閾値を超える加速度を計測した場合、前記タイヤ通過位置予測手段から、後輪の通過位置を予測、後輪が前輪と同一の位置を通過すると予測される場合、前輪が検知した加速度と電子制御サスペンションの制御状態をもとに、電子制御介入手段は電子制御に介入、前輪と同一の位置を通過する後輪の電子制御サスペンションの制御を変更する機能を備え、
車両が後進中であれば、後輪が閾値を超える加速度を計測した場合、前記タイヤ通過位置予測手段から、前輪の通過位置を予測、前輪が後輪と同一の位置を通過すると予測される場合、後輪が検知した加速度と電子制御サスペンションの制御状態をもとに、電子制御介入手段は電子制御に介入、後輪と同一の位置を通過する前輪の電子制御サスペンションの制御を変更する機能を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の予見制御システム。
【請求項3】
加速度計測手段(バネ上)により、乗員が感じる加速度を計測する機能を備え、
閾値を超える加速度を検知した場合、GNSSセンサーから得られる位置座標、カメラで撮影した路面の画像、振動予測手段が予測した振動、タイヤ通過位置予測手段が予測したタイヤ位置、電子制御手段、及び電子制御介入手段の制御状況、加速度計測手段(バネ下)及び加速度計測手段(バネ上)から得られた加速度等を車両のギャップ情報DBに保存、かつシステムに送信する機能を備え、
前記情報を受信したシステムは、情報を車種/位置座標/天候で整理しシステムが備えるギャップ情報DBに保存する機能を備え、
当該位置座標を通過する車両にギャップ情報を通知、ギャップ情報を通知された前記車両は前記タイヤ通過位置通過予測手段により、タイヤがギャップを通過するか予測、タイヤがギャップを通過すると予測した場合に、電子制御介入手段が電子制御に介入する機能を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の予見制御システム。
【請求項4】
振動予測手段によりカメラが撮影した画像を振動予測手段で解析した際に、重大な路面の不良、落下物等が確認された場合、画像と位置座標をシステムに送信する機能を備え、
システムは当該位置座標を路面異常情報DBに保存、当該位置座標を通過する車両、警察及び道路を管理する組織に、位置座標と重大な路面不良、落下物等の情報を通知する機能を備え、
前記車両は重大な路面不良、落下物について、ユーザーインターフェースを通じて運転者に警告を与え、タイヤ通過位置通過予測手段により、タイヤが路面不良や落下物等を通過すると判断した場合、電子制御介入手段により電子制御に介入する機能を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の予見制御システム。
【請求項5】
より好適には、
車両の電子制御手段がタイヤのスリップを検知した場合、電子制御手段は走行状態を解析、凍結等で路面抵抗が著しく低下していると判定された場合、位置座標と路面抵抗が著しく低下している事をシステムに送信する機能を備え、
システムは前記位置座標を路面異常情報DBに保存、当該位置座標を通過する車両、警察及び道路を管理する組織に、位置座標と路面抵抗が著しく低下している事を通知する機能を備え、
前記車両は路面抵抗の著しい低下について、ユーザーインターフェースを通じて運転者に警告を与え、電子制御介入手段により電子制御に介入する機能を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の予見制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の電子制御の予見制御を行うためのものである。
【背景技術】
【0002】
インホイールモーターが、車両の動力源として採用されること(例えば、下記特許文献1)が検討されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-209910号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
バネ下重量の増加は、共振周波数が下がるため、高速走行時の振動レベルが下がる。
また、低速走行時においてもサスペンションの調整により振動を吸収できることが明らかになったため、道路事情の許す国では、径の大きい(重い)タイヤを装着した車幅の広い車両が増加しているが、バネ下重量を増加させた場合、サスペンションの容量を増やし、ボディ剛性を高める必要があるためである。
インホイールモーターは、タイヤの駆動力を駆動輪毎に独立して制御出来るうえ、動力系部品を最小限に抑える事が出来るため、電気自動車の駆動方法として有望視されているが、バネ下重量が大幅に増加するため、今まで以上に車幅が拡大することが予測される。
米国では、ローズタウン社がインホイールモーターを採用したフルサイズのピックアップトラックをリリースする事を決定しているが、日本を含めた幅の狭い道路が多い国でインホイールモーターを車両の動力源として採用する場合、車幅の拡大を抑制しつつ、バネ下重量の増加に対応しなければならないと言う課題がある。
【0005】
車両の電子化が進んでいるため、電子制御を適切に行う事で、バネ下重量の増加にもある程度は対応可能だと考えられるが、入力を検知してから電子制御を行う場合、モーター等の電気系に閉じたシステムであれば俊敏に反応させることが出来るが、電子制御サスペンションの様に流体を含むシステムの場合、制御信号を発出してから、実際に制御系に反映されるまでには若干のタイムラグが存在するが、バネ下重量の増加に対処するには、電子制御サスペンションの制御が俊敏に行わなければならないと言う課題がある。
【0006】
これらの課題を解決するため、車両走行時に取得した各種情報をもとに、車両の予見制御を行うシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明における第一の観点としての予見制御システムは、
カメラで路面状況を撮影、撮影された画像から振動予測手段により路面のギャップを識別、ギャップ通過時に発生するであろう振動を予測する機能を備え、
タイヤ通過位置予測手段により車速、アクセル開度、ステアリング角度から車両とタイヤの未来位置を予測する機能を備え、
電子制御介入手段により電子制御手段に介入、ギャップを通過する事が予測されるタイヤを支持している電子制御サスペンションの制御に介入する機能を備え、
前記ギャップ通過時に発生すると予測される振動が、電子制御サスペンションの制御では吸収しきれない、もしくは走行状態の関係で、電子制御サスペンションの制御を大きく変更事出来ない場合、電子制御介入手段が車両の電子制御に介入、タイヤにブレーキもしくはモーターによる制動力及び駆動力をかける事で、タイヤの上下動を抑制する機能を備える
ことを特徴とする。
【0008】
より好適には、
加速度計測手段(バネ下)により、各タイヤのバネ下の加速度を計測する機能を備え、
車両が前進中に、前輪が閾値を超える加速度を計測した場合、前記タイヤ通過位置予測手段から、後輪の通過位置を予測、後輪が前輪と同一の位置を通過すると予測される場合、前輪が検知した加速度と電子制御サスペンションの制御状態をもとに、電子制御介入手段は電子制御に介入、前輪と同一の位置を通過する後輪の電子制御サスペンションの制御を変更する機能を備え、
車両が後進中であれば、後輪が閾値を超える加速度を計測した場合、前記タイヤ通過位置予測手段から、前輪の通過位置を予測、前輪が後輪と同一の位置を通過すると予測される場合、後輪が検知した加速度と電子制御サスペンションの制御状態をもとに、電子制御介入手段は電子制御に介入、後輪と同一の位置を通過する前輪の電子制御サスペンションの制御を変更する機能を備える
ことを特徴とする。
【0009】
より好適には、
加速度計測手段(バネ上)により、乗員が感じる加速度を計測する機能を備え、
閾値を超える加速度を検知した場合、GNSSセンサーから得られる位置座標、カメラで撮影した路面の画像、振動予測手段が予測した振動、タイヤ通過位置予測手段が予測したタイヤ位置、電子制御手段、及び電子制御介入手段の制御状況、加速度計測手段(バネ下)及び加速度計測手段(バネ上)から得られた加速度等を車両のギャップ情報DBに保存、かつシステムに送信する機能を備え、
前記情報を受信したシステムは、情報を車種/位置座標/天候で整理しシステムが備えるギャップ情報DBに保存する機能を備え、
当該位置座標を通過する車両にギャップ情報を通知、ギャップ情報を通知された前記車両は前記タイヤ通過位置通過予測手段により、タイヤがギャップを通過するか予測、タイヤがギャップを通過すると予測した場合に、電子制御介入手段が電子制御に介入する機能を備える
ことを特徴とする。
【0010】
より好適には、
振動予測手段によりカメラが撮影した画像を振動予測手段で解析した際に、重大な路面の不良、落下物等が確認された場合、画像と位置座標をシステムに送信する機能を備え、
システムは当該位置座標を路面異常情報DBに保存、当該位置座標を通過する車両、警察及び道路を管理する組織に、位置座標と重大な路面不良、落下物等の情報を通知する機能を備え、
前記車両は重大な路面不良、落下物について、ユーザーインターフェースを通じて運転者に警告を与え、タイヤ通過位置通過予測手段により、タイヤが路面不良や落下物等を通過すると判断した場合、電子制御介入手段により電子制御に介入する機能を備える
ことを特徴とする。
【0011】
より好適には、
車両の電子制御手段がタイヤのスリップを検知した場合、電子制御手段は走行状態を解析、凍結等で路面抵抗が著しく低下していると判定された場合、位置座標と路面抵抗が著しく低下している事をシステムに送信する機能を備え、
システムは前記位置座標を路面異常情報DBに保存、当該位置座標を通過する車両、警察及び道路を管理する組織に、位置座標と路面抵抗が著しく低下している事を通知する機能を備え、
前記車両は路面抵抗の著しい低下について、ユーザーインターフェースを通じて運転者に警告を与え、電子制御介入手段により電子制御に介入する機能を備える
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る車両の予見制御システムによれば、路面状態を起因とする電子制御の予見制御を効果的に行うことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の実施例における車両の予見制御システムを説明する概略図
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明に係る車両の予見制御システムについて、実施例にて図面を用いて説明する。
実施例では、インホイールモーターを駆動源に採用している車両を例に説明しているが、タイヤで地上を走行する車両全般に適用可能である。
【実施例0015】
図1は、車両の予見制御システムを説明する概略図である。
図1に示すように、GNSSセンサーA1、カメラA2、振動予測手段A3、タイヤ通過位置予測手段A4、電子制御手段A5、電子制御介入手段A6、加速度計測手段(バネ下)A7、加速度計測手段(バネ上)A8、ギャップ情報DBA9を備えた車両Aと、ギャップ情報DBB1、路面異常情報DBB2を備えたシステムBから構成される。
【0016】
カメラA2で路面状況を撮影、撮影された画像から振動予測手段A3により路面のギャップを識別、ギャップから発生するであろう振動の大きさを予測、タイヤ通過位置予測手段A4が、車速、アクセル開度、ステアリング角度等から車両とタイヤの未来位置を予測、電子制御介入手段A6が電子制御手段A5に介入、ギャップを通過する事が予測されるタイヤを支持している電子制御サスペンションの制御を変更する。
【0017】
ギャップ通過時に発生すると予測される振動が電子制御サスペンションの制御では吸収しきれない、もしくは走行状態の関係で、電子制御サスペンションの制御を大きく変更事出来ないと言った場合、電子制御介入手段A6が車両の電子制御A5に介入、タイヤに対してブレーキもしくはモーターにより制動力及び駆動力をかける事で、タイヤの上下動を抑制する。
【0018】
前述の制御手段は、カメラA2で撮影した画像から、振動予測手段A3が路面のギャップを抽出、ギャップ通過時に発生するであろう振動を予測出来た場合にのみ成立する。
路面が乾いた状態であれば、マンホール、道路の連結部分、舗装の継ぎ目等のギャップは画像から検知出来る可能性が高いが、雨天時や路面が濡れている状態では、検知精度は著しく悪化する。
また、路面のうねりや、舗装の荒れ等は路面が乾いた状態でも画像から検知する事は困難なため、後述する制御と組み合わせて運用する。
【0019】
加速度計測手段(バネ下)A7により、各タイヤのバネ下の加速度を計測、車両が前進中に、前輪が閾値を超える加速度を計測した場合、タイヤ通過位置予測手段A4から、後輪の通過位置を予測、後輪が前輪と同一の位置を通過すると判断される場合、前輪が検知した加速度と電子制御サスペンションの制御状態をもとに、電子制御介入手段A6は、電子制御手段A5に介入、前輪と同一の位置を通過すると予測される後輪の電子制御サスペンションの制御を変更する。
【0020】
車両の動力源がインホイールモーターとなった場合、既存のエンジンルームのスペースは不要となる。
一般的な車両は前輪軸上にエンジンルームがあるため、インホイールモーターの車両はエンジンルームが無くなり、前輪側は比較的サスペンションのスペースを確保し易いが、後輪軸上には乗員の後席、もしくは荷室があるため、後輪側はサスペンションのスペースを確保し難く、特に振動に不利になるため、前輪側で加速度を検知後に後輪側の電子制御に介入する事は有意な制御であると考えている。
【0021】
なお、車両が後進中であれば、後輪が閾値を超える加速度を計測した場合、タイヤ通過位置予測手段A4から、前輪の通過位置を予測、前輪が後輪と同一の位置を通過すると判断される場合、後輪が検知した加速度と電子制御サスペンションの制御状態をもとに、電子制御介入手段A6は、電子制御手段A5に介入、後輪と同一の位置を通過すると予測される前輪の電子制御サスペンションの制御を変更しても良い。
【0022】
加速度計測手段(バネ上)A8により、乗員が感じる加速度を計測し、閾値を超える加速度を検知した場合、GNSSセンサーから得られる位置座標A1、カメラA2で撮影した路面の画像、振動予測手段A3が予測した振動、タイヤ通過位置予測手段A4が予測したタイヤの位置、電子制御手段A5、電子制御介入手段A6のデータ、加速度計測手段(バネ下)A7、加速度計測手段(バネ上)A8から得られた加速度等の情報をギャップ情報DBA9車両に保存、かつシステムBに送信する。
【0023】
前記情報を受信したシステムBは、情報を車種/位置座標/天候等で整理しギャップ情報DBB1に保存、当該位置座標を通過する車両Aにギャップ情報を通知、ギャップ情報を通知された車両Aは、タイヤ通過位置通過予測手段A4がタイヤがギャップを通過すると予測した場合に、電子制御介入手段A6が電子制御手段A5に介入する。
【0024】
カメラA2が撮影した画像に、振動予測手段A3が、重大な路面の不良、落下物等が確認した場合、画像と位置座標をシステムBに送信、システムBは当該位置座標を路面異常情報DBB2に保存、当該位置座標を通過する車両Aに情報を通知、車両Aは重大な路面不良、落下物について、ユーザーインターフェースA10を通じて運転者に警告を与え、タイヤ通過位置通過予測手段A4により、タイヤが路面不良や落下物等を通過すると判断した場合、電子制御介入手段A6により電子制御A5に介入する。
【0025】
電子制御手段A5がタイヤのスリップを検知した場合、スリップ時の走行データを解析、凍結等で路面抵抗が著しく低下していると判定された場合には、スリップが発生した位置座標と画像をシステムBに送信、システムBは当該位置座標を路面異常情報DBB2に保存、当該位置座標を通過する車両Aに情報を通知、車両Aは路面抵抗が著しく低下していることについて、ユーザーインターフェースA10を通じて運転者に警告を与え、電子制御介入手段A6が電子制御手段A5に介入する。
【0026】
路面異常情報DBB2に保存されている位置座標と道路状況、及び画像、警察や道路を管理している組織に連携されることが望ましい。
【産業上の利用可能性】
【0027】
本発明に係る車両の予見制御システムによれば、路面の状態を起因とする車両の予見制御に好適である。
【符号の説明】
【0028】
A 車両
A1 GNSSセンサー
A2 カメラ
A3 振動予測手段
A4 タイヤ通過位置予測手段
A5 電子制御手段
A6 電子制御介入手段
A7 加速度計測手段(バネ下)
A8 加速度計測手段(バネ上)
A9 ギャップ情報DB
A10 ユーザーインターフェース
B システム
B1 ギャップ情報DB
B2 路面異常情報DB
C 自治体(警察及び道路の管理組織)
図1