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特開2022-108170医療相談支援サーバ、クライアント端末、及び医療相談支援方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022108170
(43)【公開日】2022-07-25
(54)【発明の名称】医療相談支援サーバ、クライアント端末、及び医療相談支援方法
(51)【国際特許分類】
   G16H 80/00 20180101AFI20220715BHJP
【FI】
G16H80/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021003056
(22)【出願日】2021-01-12
(71)【出願人】
【識別番号】520428339
【氏名又は名称】Medica Vera株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】特許業務法人栄光特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】春李 ニコデムス
(72)【発明者】
【氏名】瀬尾 信一郎
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 崇啓
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA01
(57)【要約】
【課題】非同期に複数の言語を使用する医療相談を支援でき、医療専門家及び通訳者の負担を低減できる医療相談支援サーバを提供する。
【解決手段】医療相談支援サーバは、複数の言語を加味した医療相談を支援し、プロセッサと、通信デバイスと、を備える。通信デバイスは、第1のクライアント端末から第1の言語で示された医療相談に関する第1の医療相談テキストを受信し、第1の医療相談テキストを第3のクライアント端末に送信し、プロセッサは、第3のクライアント端末への第1の医療相談テキストの送信に基づいて、第1の医療相談テキストの翻訳が開始されたことを表示させるための第1の表示指示情報を生成し、通信デバイスは、第1の表示指示情報を第1のクライアント端末又は第2のクライアント端末に送信し、第1の医療相談テキストが第1の言語から第2の言語に翻訳された第1の医療相談翻訳テキストを、第3のクライアント端末から受信し、第1の医療相談翻訳テキストを第2のクライアント端末に送信する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の言語を用いて情報を処理する第1のクライアント端末と、第2の言語を用いて情報を処理する第2のクライアント端末と、前記第1の言語と前記第2の言語との間の翻訳に関する処理を行う第3のクライアント端末と、に通信可能に接続され、複数の言語を加味した非同期な医療相談を支援する医療相談支援サーバであって、
プロセッサと、通信デバイスと、を備え、
前記通信デバイスは、
前記第1のクライアント端末から前記第1の言語で示された前記医療相談に関する第1の医療相談テキストを受信し、
前記第1の医療相談テキストを前記第3のクライアント端末に送信し、
前記プロセッサは、
前記第3のクライアント端末への前記第1の医療相談テキストの送信に基づいて、前記第1の医療相談テキストの翻訳が開始されたことを表示させるための第1の表示指示情報を生成し、
前記通信デバイスは、
前記第1の表示指示情報を前記第1のクライアント端末又は前記第2のクライアント端末に送信し、
前記第1の医療相談テキストが前記第1の言語から前記第2の言語に翻訳された第1の医療相談翻訳テキストを、前記第3のクライアント端末から受信し、
前記第1の医療相談翻訳テキストを前記第2のクライアント端末に送信する、
医療相談支援サーバ。
【請求項2】
前記プロセッサは、
前記第1の医療相談テキストの作成開始時刻と作成終了時刻とに基づいて前記第1の医療相談テキストの作成に要した第1の時間を算出し、
前記第1の時間の情報をメモリに記録する、
請求項1に記載の医療相談支援サーバ。
【請求項3】
前記プロセッサは、
前記第1の医療相談翻訳テキストの作成開始時刻と作成終了時刻とに基づいて前記第1の医療相談翻訳テキストの作成に要した第2の時間を算出し、
前記第2の時間の情報をメモリに記録する、
請求項1又は2に記載の医療相談支援サーバ。
【請求項4】
前記プロセッサは
前記翻訳を行う複数の翻訳者に関する翻訳者情報をメモリに保持し、
前記第1の医療相談テキストを解析して医療相談に係る病気の特徴を特定し、
特定された前記病気の特徴に基づいて、前記翻訳者情報に含まれる前記複数の翻訳者から一の翻訳者を決定する、
請求項1~3のいずれか1項に記載の医療相談支援サーバ。
【請求項5】
前記通信デバイスは、
前記第3のクライアント端末から、前記第1の医療相談テキストに瑕疵があることを示す瑕疵情報を受信し、
前記瑕疵情報を前記第1のクライアント端末に送信、
前記プロセッサは、
前記第1のクライアント端末への前記瑕疵情報の送信に基づいて、前記第1の医療相談テキストの内容が修正されることを表示させるための第2の表示指示情報を生成し、
前記通信デバイスは、前記第2の表示指示情報を前記第2のクライアント端末に送信する、
請求項1~4のいずれか1項に記載の医療相談支援サーバ。
【請求項6】
前記通信デバイスは、前記第1のクライアント端末から前記第1の医療相談テキストの作成を開始したことを通知する着手通知情報を受信し、
前記プロセッサは、前記着手通知情報の受信に基づいて、前記第1の医療相談テキストの作成が開始されたことを表示させるための第3の表示指示情報を生成し、
前記通信デバイスは、前記第3の表示指示情報を第2のクライアント端末へ送信する、
請求項1~5のいずれか1項に記載の医療相談支援サーバ。
【請求項7】
前記通信デバイスは、前記第2のクライアント端末から、前記第2のクライアント端末が前記第1の医療相談翻訳テキストを表示したことを通知する表示通知情報を受信し、
前記プロセッサは、前記表示通知情報の受信に基づいて、前記第1の医療相談翻訳テキストが表示されたことを表示させるための第4の表示指示情報を生成し、
前記通信デバイスは、前記第4の表示指示情報を前記第1のクライアント端末に送信する、
請求項1~6のいずれか1項に記載の医療相談支援サーバ。
【請求項8】
前記通信デバイスは、
前記第1のクライアント端末から、前記第1の医療相談テキストの内容が修正された第2の医療相談テキストを受信し、
前記第2の医療相談テキストを前記第3のクライアント端末に送信し、
前記プロセッサは、前記第3のクライアント端末への前記第2の医療相談テキストの送信に基づいて、前記第1の医療相談テキストの内容が修正されたことを表示させるための第5の表示指示情報を生成し、
前記通信デバイスは、
前記第5の表示指示情報を前記第2のクライアント端末へ送信し、
前記第3のクライアント端末から、前記第2の医療相談テキストが前記第1の言語から前記第2の言語に翻訳された第2の医療相談翻訳テキストを受信し、
前記第2の医療相談翻訳テキストを前記第2のクライアント端末に送信する、
請求項5に記載の医療相談支援サーバ。
【請求項9】
複数の言語を加味した医療相談を支援する医療相談支援サーバにおけるクライアント端であって、
プロセッサと、通信デバイスと、表示デバイスと、を備え、
前記通信デバイスは、第1の言語で示された第1の医療相談テキストから第2の言語で示された第1の医療相談テキストへの翻訳が開始されたことを表示させるための表示指示情報を受信し、
前記表示デバイスは、前記表示指示情報に基づいて、前記翻訳が開始されたことを示す翻訳開始情報を表示する、
クライアント端末。
【請求項10】
第1の言語を用いて情報を処理する第1のクライアント端末と、第2の言語を用いて情報を処理する第2のクライアント端末と、前記第1の言語と前記第2の言語との間の翻訳に関する処理を行う第3のクライアント端末と、に通信可能に接続され、複数の言語を加味した医療相談を支援する医療相談支援サーバにおける医療相談支援方法であって、
前記第1のクライアント端末から前記第1の言語で示された前記医療相談に関する第1の医療相談テキストを受信し、
前記第1の医療相談テキストを前記第3のクライアント端末に送信し、
前記第3のクライアント端末への前記第1の医療相談テキストの送信に基づいて、前記第3のクライアント端末により翻訳に関する処理が開始されたことを表示させるための第1の表示指示情報を生成し、
前記第1の表示指示情報を前記第2のクライアント端末に送信し、
前記第1の医療相談テキストが前記第1の言語から前記第2の言語に翻訳された医療相談翻訳テキストを、前記第3のクライアント端末から受信し、
前記医療相談翻訳テキストを前記第2のクライアント端末に送信する、
医療相談支援方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、複数の言語を考慮した医療相談を支援する医療相談支援サーバ、クライアント端末、及び医療相談支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、通訳者を介してリアルタイム性を考慮して医療相談するための医療相談システムが知られている(特許文献1)。この医療相談システムは、医療専門家の、専門分野と使用可能言語と対応可能時間と通信用端末装置のアドレスを含む情報の登録を受け付ける。この医療相談システムは、現在時刻が対応可能時間に含まれ、指定された言語を使用可能であって、指定された専門分野の医療専門家を列挙した、専門別対応可能者リストを生成する。この医療相談システムは、専門別対応可能者リストを利用者の端末装置に表示し、専門別対応可能者リストと連動するボタンの操作により、利用者の端末装置と医療専門家の端末装置とをネットワークを通じて接続する。また、この医療相談システムは、通訳者の通訳が可能な言語と対応可能時間と音声専用端末装置のアドレスを含む情報を登録し、利用者からの要求に従って、現在時刻が上記対応可能時間に含まれ、要求された言語による通訳の可能な通訳者を自動的に選択し、利用者による通訳実行要求に従って、利用者の端末装置と通訳者の音声端末装置と医療専門家の端末装置とをネットワークを通じて接続する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-067175号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の医療相談システムは、ネットワークを通じて、利用者の端末装置、医療専門家の端末装置、及び通訳者の音声端末装置を接続する。そのため、リアルタイムに3者を接続するが、リアルタイムに音声通訳を行うことが意識されている。利用者が医療相談を希望する時間帯に、医療相談に係る医療分野を専門とする医療専門家や通訳者が不在である場合には、医療相談を行うことができない。また、音声通訳であるので、医療相談の内容が複雑である場合には、利用者及び医療専門家が医療相談後に医療相談の内容を振り返ることが困難である。また、リアルタイム性が必要であるので、医療専門家は医療相談に対して即時に回答する必要があり、通訳者は即時に通訳する必要がある。また、通訳者が通訳後の用語を誤選択すると、医療専門家による相談に対する回答や診断を誤った方向に誘導する可能性がある。そのため、通訳者が多言語で医療用語に精通している等の医療に関する高い専門知識を有している必要がある。このように、医療専門家及び通訳者の負担が大きい。
【0005】
本開示は、上記事情に鑑みてなされたものであって、非同期に複数の言語を使用する医療相談を支援でき、医療専門家及び通訳者の負担を低減できる医療相談支援システム及び医療相談支援方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様は、第1の言語を用いて情報を処理する第1のクライアント端末と、第2の言語を用いて情報を処理する第2のクライアント端末と、前記第1の言語と前記第2の言語との間の翻訳に関する処理を行う第3のクライアント端末と、に通信可能に接続され、複数の言語を加味した医療相談を支援する医療相談支援サーバであって、プロセッサと、通信デバイスと、を備え、前記通信デバイスは、前記第1のクライアント端末から前記第1の言語で示された前記医療相談に関する第1の医療相談テキストを受信し、前記第1の医療相談テキストを前記第3のクライアント端末に送信し、前記プロセッサは、前記第3のクライアント端末への前記第1の医療相談テキストの送信に基づいて、前記第1の医療相談テキストの翻訳が開始されたことを表示させるための第1の表示指示情報を生成し、前記通信デバイスは、前記第1の表示指示情報を前記第1のクライアント端末又は前記第2のクライアント端末に送信し、前記第1の医療相談テキストが前記第1の言語から前記第2の言語に翻訳された第1の医療相談翻訳テキストを、前記第3のクライアント端末から受信し、前記第1の医療相談翻訳テキストを前記第2のクライアント端末に送信する、医療相談支援サーバである。
【0007】
本開示の一態様は、複数の言語を加味した医療相談を支援する医療相談支援サーバにおけるクライアント端であって、プロセッサと、通信デバイスと、表示デバイスと、を備え、前記通信デバイスは、第1の言語で示された医療相談に関する第1の医療相談テキストから第2の言語で示された第1の医療相談テキストへの翻訳が開始されたことを表示させるための表示指示情報を受信し、前記表示デバイスは、前記表示指示情報に基づいて、前記翻訳が開始されたことを示す翻訳開始情報を表示する、クライアント端末である。
【0008】
本開示の一態様は、第1の言語を用いて情報を処理する第1のクライアント端末と、第2の言語を用いて情報を処理する第2のクライアント端末と、前記第1の言語と前記第2の言語との間の翻訳に関する処理を行う第3のクライアント端末と、に通信可能に接続され、複数の言語を加味した医療相談を支援する医療相談支援サーバにおける医療相談支援方法であって、前記第1のクライアント端末から前記第1の言語で示された医療相談に関する第1の医療相談テキストを受信し、前記第1の医療相談テキストを前記第3のクライアント端末に送信し、前記第3のクライアント端末への前記第1の医療相談テキストの送信に基づいて、前記第3のクライアント端末により翻訳に関する処理が開始されたことを表示させるための第1の表示指示情報を生成し、前記第1の表示指示情報を前記第2のクライアント端末に送信し、前記第1の医療相談テキストが前記第1の言語から前記第2の言語に翻訳された医療相談翻訳テキストを、前記第3のクライアント端末から受信し、前記医療相談翻訳テキストを前記第2のクライアント端末に送信する、医療相談支援方法である。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、非同期に複数の言語を使用する医療相談を支援でき、医療専門家及び通訳者の負担を低減でき、また、的確な医療相談に対する回答を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施形態における医療相談支援システムの構成例を示すブロック図
図2】患者端末により表示される相談者画面の画面例を示す図
図3】医師端末により表示される医師画面の画面例を示す図
図4】翻訳者端末により表示される翻訳者画面の画面例を示す図
図5】医療相談支援システムによる相談時の動作例を示すシーケンス図
図6】医療相談支援システムによる相談時の動作例を示すシーケンス図(図5の続き)
図7】医療相談支援システムによる回答時の動作例を示すシーケンス図
図8】医療相談支援システムによる回答時の動作例を示すシーケンス図(図7の続き)
図9】医療相談支援システムによる相談時に相談内容に瑕疵があった場合の動作例を示すシーケンス図
図10】医療相談支援システムによる相談時の相談翻訳中に相談内容が変更された場合の動作例を示すシーケンス図
図11A】ステータスが相談翻訳中である場合の相談者画面の画面例を示す図
図11B】ステータスが相談翻訳中である場合の医師画面の画面例を示す図
図12A】ステータスが回答作成中である場合の相談者画面の画面例を示す図
図12B】ステータスが回答作成中である場合の医師画面の画面例を示す図
図13A】ステータスが回答翻訳中である場合の相談者画面の画面例を示す図
図13B】ステータスが回答翻訳中である場合の医師画面の画面例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、適宜図面を参照しながら、実施形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になることを避け、当業者の理解を容易にするためである。尚、添付図面及び以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるものであり、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
【0012】
例えば、実施形態でいう「部」又は「装置」とは単にハードウェアによって実現される物理的構成に限らず、その構成が有する機能をプログラムなどのソフトウェアにより実現されるものも含む。また、1つの構成が有する機能が2つ以上の物理的構成により実現されても、又は2つ以上の構成の機能が例えば1つの物理的構成によって実現されていても構わない。
【0013】
(第1の実施形態)
図1は、本開示の実施形態における医療相談支援システム5の構成例を示す図である。医療相談支援システム5は、相談者端末10、医師端末20、翻訳者端末30、及びサーバ100を備える。相談者端末10、医師端末20、翻訳者端末30、及びサーバ100は、有線又は無線を介して、ネットワークを通じて通信可能に接続されてもよいし、専用線を通じて通信可能に接続されてもよい。相談者端末10、医師端末20、及び翻訳者端末30は、サーバ100に対してクライアント端末として動作する。医療相談には、相談者による医療に関する相談と、医師によるこの相談に対する回答と、が含まれる。
【0014】
相談者端末10は、相談者が使用する端末装置である。相談者は、所定の言語(例えばA語)を使用する。医師端末20は、相談者からの相談に対して回答を行う医師が使用する端末装置である。医師は、相談者が使用する言語とは異なる所定の言語(例えばB語)を使用する。翻訳者端末30は、相談の内容及びその回答の内容に対して翻訳作業を行う翻訳者が使用する端末装置である。サーバ100は、相談者による相談、医師による回答、及び翻訳者による翻訳を行うための支援、つまり医療相談の支援に関する処理を行う。なお、1人以上の翻訳者を監督する翻訳監督者が存在してもよい。翻訳者は、翻訳監督者の意向に従って翻訳作業を実施してよい。なお、本実施形態における言語は人間が互いに対話するための言語である。また、所定の言語には一部他の言語の語彙が含まれるものも含む(例えば、A語において一部専門用語についてのみC語の語彙を用いる場合もA語に含む)。
【0015】
医療相談支援システム5は、相談者端末10、医師端末20、翻訳者端末30、及びサーバ100を用いて、例えば、相談者端末10のユーザである相談者(A語使用者)と医師端末20のユーザである医師(B語使用者)との間で医療相談についてのデータや情報を交換する掲示板型のWEBサービスを提供する。
【0016】
医療相談支援システム5は、例えば、医師による遠隔医療相談(厚生労働省による『オンライン診療の適切な実施に関する指針(令和元年一部改訂版)』)(参考非特許文献1参照)に用いられる。相談者は、医師による遠隔医療相談として、いわゆるセカンドオピニオンを受ける際には、ファーストオピニオンの際に取得した情報(例えば、カルテ情報、問診情報、各種の検査結果情報、又は診断結果情報)を、別の医療機関に提供して相談する。本実施形態の医師は、この別の医療機関の医師に相当する。別の医療機関は、いわゆるセカンドオピニオンとしての診断の結果、患者に追加検査を課す等、必要な対応を行う。なお、医療相談支援システム5は、初診を受ける前の医師による遠隔医療相談に用いられてもよい。また、法令が許せば遠隔診療に用いられてもよい。
(参考非特許文献1:厚生労働省、「オンライン診療の適切な実施に関する指針」、平成30年3月(令和元年7月一部改訂)、インターネット<URL:https://www.mhlw.go.jp/content/000534254.pdf>)
【0017】
相談者は、相談者端末10によりA語の相談メッセージ等を送る。医師は医師端末20によりB語の回答メッセージ等を送る。翻訳者は翻訳者端末30によりこれらのメッセージ等の翻訳を行い、翻訳されたメッセージ等を送る。医療相談支援システム5は、このようなメッセージのやりとりを繰り返し実施できる。これにより、相談者がB語を使用する国(例えば日本)に移動して医療を受けるような医療旅行を行う必要性を低減でき、コスト(例えば金額的なコスト又は時間的なコスト)が低減され得る。
【0018】
また、医師が回答する期間は、相談の翻訳を受け取った後に即時実施するようなリアルタイム性が要求されていなくてよく、例えば2週間程の期間であってよい。また、翻訳が実施される期間は、翻訳対象のメッセージ等を受け取った後に即時実施するようなリアルタイム性が要求されていなくてよく、例えば2週間程の期間であってよい。よって、医師及び翻訳者は、通話などによる極短期間での対応をすることが不要であり、回答精度又は翻訳精度が低下することを抑制できる。また、医師及び翻訳者は、スタンバイする必要が無く可用性が高まる。
【0019】
図1に示すように、相談者端末10は、プロセッサ11、通信デバイス12、メモリ13、操作デバイス14、及び表示デバイス15を備える。相談者端末10は、1つ存在しても複数存在してもよい。
【0020】
プロセッサ11は、例えば、メモリ13に保持されたプログラムを実行することで、各種機能を実現し、各種の制御や処理を行う。プロセッサ11は、MPU、CPU、DSP、等を含んでよい。プロセッサ11は、相談者端末10の各部を統括する。通信デバイス12は、各種データ、情報を通信する。通信デバイス12による通信方式は、例えば、WAN、LAN、電力線通信、赤外線通信、近距離無線通信(例えばBluetooth(登録商標)通信)、携帯電話用のセルラー通信(例えば5G通信、LTE通信)等の通信方式を含んでよい。
【0021】
メモリ13は、一次記憶装置(RAM又はROM等)を含む。メモリ13は、二次記憶装置(HDD又はSSD等)や三次記憶装置(光ディスク又はSDカード等)を含んでよい。メモリ13は、その他の記憶装置を含んでよい。メモリ13は、各種データ、情報、プログラム等を記憶する。操作デバイス14は、マウス、キーボード、タッチパッド、タッチパネル、マイクロホン、又はその他の操作デバイスを含んでよい。操作デバイス14は、各種データや情報の入力(操作入力)を受け付ける。表示デバイス15は、液晶表示デバイス、有機ELデバイス、又はその他の表示デバイスを含んでよい。表示デバイス15は、各種データや情報を表示する。
【0022】
医師端末20は、プロセッサ21、通信デバイス22、メモリ23、操作デバイス24、及び表示デバイス25を備える。医師端末20は、1つ存在しても複数存在してもよい。
【0023】
プロセッサ21は、例えば、メモリ23に保持されたプログラムを実行することで、各種機能を実現し、各種の制御や処理を行う。プロセッサ21は、MPU、CPU、DSP、等を含んでよい。プロセッサ21は、医師端末20の各部を統括する。通信デバイス22は、各種データ又は情報等を通信する。通信デバイス22による通信方式は、例えば、WAN、LAN、電力線通信、赤外線通信、近距離無線通信(例えばBluetooth(登録商標)通信)、携帯電話用のセルラー通信(例えば5G通信、LTE通信)等の通信方式を含んでよい。
【0024】
メモリ23は、一次記憶装置(RAM又はROM等)を含む。メモリ23は、二次記憶装置(HDD又はSSD等)や三次記憶装置(光ディスク又はSDカード等)を含んでよい。メモリ23は、その他の記憶装置を含んでよい。メモリ23は、各種データ、情報、又はプログラム等を記憶する。操作デバイス24は、マウス、キーボード、タッチパッド、タッチパネル、マイクロホン、又はその他の操作デバイスを含んでよい。操作デバイス24は、各種データ又は情報等の入力(操作入力)を受け付ける。表示デバイス25は、液晶表示デバイス、有機ELデバイス、又はその他の表示デバイスを含んでよい。表示デバイス25は、各種データ又は情報等を表示する。
【0025】
翻訳者端末30は、プロセッサ31、通信デバイス32、メモリ33、操作デバイス34、及び表示デバイス35を備える。翻訳者端末30は、1つ存在しても複数存在してもよい。
【0026】
プロセッサ31は、例えば、メモリ33に保持されたプログラムを実行することで、各種機能を実現し、各種の制御や処理を行う。プロセッサ31は、MPU、CPU、DSP、等を含んでよい。プロセッサ31は、翻訳者端末30の各部を統括する。通信デバイス32は、各種データ又は情報等を通信する。通信デバイス32による通信方式は、例えば、WAN、LAN、電力線通信、赤外線通信、近距離無線通信(例えばBluetooth(登録商標)通信)、携帯電話用のセルラー通信(例えば5G通信、LTE通信)等の通信方式を含んでよい。
【0027】
メモリ33は、一次記憶装置(RAM又はROM等)を含む。メモリ33は、二次記憶装置(HDD又はSSD等)や三次記憶装置(光ディスク又はSDカード等)を含んでよい。メモリ33は、その他の記憶装置を含んでよい。メモリ33は、各種データ、情報、又はプログラム等を記憶する。操作デバイス34は、マウス、キーボード、タッチパッド、タッチパネル、マイクロホン、又はその他の操作デバイスを含んでよい。操作デバイス34は、各種データ又は情報等の入力(操作入力)を受け付ける。表示デバイス35は、液晶表示デバイス、有機ELデバイス、又はその他の表示デバイスを含んでよい。表示デバイス35は、各種データ又は情報等を表示する。
【0028】
また、プロセッサ31は、メモリ33を参照し、翻訳対象のデータが適切な内容であるか否か、つまり翻訳対象のデータに瑕疵があるか否かを判定してよい。瑕疵があるデータとは、不適切な表現(例えば侮辱的、差別的、宗教文化的に不適切な表現)及び内容(例えば、未承認でかつ承認される見込みのない治療法、明らかに誤った内容、明らかな情報の不足)を含むデータ、又は翻訳に要する情報が不足しているデータ等であってよい。不適切な表現の情報は、メモリ33に保持されていてよく、例えば医療相談に係る病気の種類や部位毎に保持されていてよい。また、病気の種類や部位毎に、翻訳に必要な情報がメモリ33に保持されていてよい。また、メモリ33に保持された情報に基づかなくても、例えば翻訳者が一読して意味不明なデータであった場合、プロセッサ31は、例えば操作デバイス34を介して瑕疵があるデータとして設定してもよい。
【0029】
プロセッサ31は、翻訳対象のデータに瑕疵がある場合、相談者又は医師に翻訳対象のデータを差し戻すべく、通信デバイス32を介して、翻訳対象のデータ又は翻訳対象のデータに基づくデータをサーバ100に送信してよい。また、プロセッサ31は、操作デバイス34を介した翻訳者の操作入力を受けて、瑕疵のあるデータを瑕疵のないデータに変更してもよい。
【0030】
また、プロセッサ31は、相談に係る翻訳対象のデータ(例えば相談文章データ)に1つ以上の質問が付加されている場合、質問文を抽出し、要点整理してよい。質問文の抽出及び要点整理は、人工知能として学習済みモデルに基づいて実施されてよい。この学習済みモデルは、例えばニューラルネットワークを用いたディープラーニングによって生成及び更新されてもよいし、Random Forestによって生成及び更新されてもよい。翻訳者端末30は、質問文の抽出及び要点整理を行うことで、質問数を算出でき、相談者が医師に聞きたい質問部分を抜けなく翻訳でき、相談者が医師からの回答を確実に得ることを支援できる。また、質問内容が整理された状態で翻訳でき、相談者の聞きたいことを簡潔に医師に伝達できる。
【0031】
サーバ100は、プロセッサ110、通信デバイス120、及びメモリ130を備える。
【0032】
プロセッサ110は、例えば、メモリ130に保持されたプログラムを実行することで、各種機能を実現し、各種の制御や処理を行う。プロセッサ110は、MPU、CPU、DSP、等を含んでよい。通信デバイス120は、各種データ又は情報等を通信する。通信デバイス120による通信方式は、例えば、WAN、LAN、電力線通信、赤外線通信、近距離無線通信(例えばBluetooth(登録商標)通信)、携帯電話用のセルラー通信(例えば5G通信、LTE通信)等の通信方式を含んでよい。
【0033】
メモリ130は、一次記憶装置(RAM又はROM等)を含む。メモリ130は、二次記憶装置(HDD又はSSD等)や三次記憶装置(光ディスク又はSDカード等)を含んでよい。メモリ130は、その他の記憶装置を含んでよい。メモリ130は、各種データ、情報、又はプログラム等を記憶する。操作デバイス140は、マウス、キーボード、タッチパッド、タッチパネル、マイクロホン、又はその他の操作デバイスを含んでよい。操作デバイス140は、各種データや又は情報等の入力を受け付ける。表示デバイス150は、液晶表示デバイス、有機ELデバイス、又はその他の表示デバイスを含んでよい。表示デバイス150は、各種データ又は情報等を表示する。
【0034】
また、メモリ130は、医療相談データベース131(医療相談DB)、相談者データベース132(相談者DB)、患者データベース133(患者DB)、医師データベース134(医師DB)、翻訳者データベース135(翻訳DB)、文章データベース136(文書DB)、画像データベース137(画像DB)、を備える。
【0035】
医療相談データベース131は、医療相談毎に分類可能であり、医療相談の識別情報(医療相談ID)、医療相談に係る相談を実施した又は実施する相談者の識別情報(相談者ID)、医療相談に係る患者に関する患者の識別情報(患者ID)、医療相談に係る回答を実施した又は実施する医師の識別情報(医師ID)、及び、相談に係る翻訳可能なデータ及び回答に係る翻訳可能なデータの翻訳を実施した又は実施する翻訳者の識別情報(翻訳者ID)を蓄積する。また、医療相談データベース131は、例えば、医療相談において相談者端末10、医師端末20、又は翻訳者端末30から取得された文章データの識別情報(文章ID)及び画像の識別情報(画像ID)を蓄積する。
【0036】
相談者データベース132は、相談者に関する相談者情報を蓄積する。相談者情報は、相談者毎に分類可能であり、相談者ID、相談者の使用可能言語、又は相談者と患者との関係性(例えば家族)を示す情報等を含んでよい。
【0037】
患者データベース133は、患者に関する患者情報を蓄積する。患者情報は、患者毎に分類可能であり、患者ID又は患者の病歴等を含んでよい。
【0038】
医師データベース134は、医師に関する医師情報を蓄積する。医師情報は、医師毎に分類可能であり、医師の識別情報(医師ID)、医師の使用可能言語、医師の専門分野等の情報を含んでよい。専門分野は、癌分野、形成外科分野、又はアレルギー分野等を含んでよい。
【0039】
翻訳者データベース135は、翻訳者に関する翻訳者情報を蓄積する。翻訳者情報は、翻訳者毎に分類可能であり、翻訳者ID、翻訳者の使用可能言語、又は翻訳者の翻訳実績情報等を蓄積する。翻訳実績情報は、過去に翻訳した実績のある医療相談に係る医療相談IDを含んでよく、例えば翻訳実績のある相談者、患者、医師、病気の種類(例えば癌、心臓病)、又は病気の部位(例えば肝臓、心臓)等の情報が取得可能であってよい。
【0040】
文章データベース136は、各種の文章データを蓄積し、医療相談において取得された医療相談に係る文章データを含む。医療相談に係る文章データは、相談者から医師への相談内容を文章で示した相談文章データと、相談文章データが翻訳された相談文章翻訳データが含まれてよい。医療相談に係る文章データは、医師から相談者への回答内容を文章で示した回答文章データと、回答文章データが翻訳された回答文章翻訳データと、を含んでよい。相談文章データは相談者端末10から取得される。回答文章データは医師端末20から取得される。相談文章翻訳データ及び回答文章翻訳データは翻訳者端末30から取得される。医療相談に係る文章データは、文章IDによって識別可能であってよい。医療相談に係る文章データは、掲示板を介して通信されるメッセージを含んでよく、文字を含む問診結果情報、検査結果情報、股は診断結果情報等を含んでよい。
【0041】
なお、文章データベース136は、医療相談に係る文章データ以外の文章データを含んでよく、通信デバイス120を介して外部装置から取得された文章データ、又は外部の記録媒体から取得された文章データ等を含んでよい。
【0042】
画像データベース137は、各種の画像を蓄積し、医療相談において取得された医療相談に係る画像データを含む。医療相談に係る画像データは、相談者から医師への相談内容を補足する相談画像データと、医師から相談者への回答内容を補足する回答画像データを含んでよい。また、相談画像データと回答画像データとは、必要に応じて翻訳され、相談画像データが翻訳された相談画像翻訳データと、回答画像データが翻訳された回答画像翻訳データも画像データベース137に保持されてもよい。相談画像データは相談者端末10から取得される。回答画像データは医師端末20から取得される。相談画像翻訳データ及び回答画像翻訳データは翻訳者端末30から取得される。医療相談に係る画像データは、画像IDによって識別可能であってよい。
【0043】
また、画像データベース137は、医療相談に係る画像データ以外の画像データを含んでよく、通信デバイス120を介して外部装置から取得された画像データ、又は外部の記録媒体から取得された画像データ等を含んでよい。また、画像データベース137に蓄積される画像は、各種のモダリティ装置により取得された画像データ(例えばCTデータ)又はこのデータに基づく画像データ(例えばレンダリング画像)を含んでもよい。各種のモダリティは、CT装置、MRI装置、PET装置、又は血管造影装置等を含んでよい。
【0044】
医療相談に関する医療相談情報は、医療相談IDにより分類され、相談者IDにより識別される相談者情報と、患者IDにより識別される患者情報と、医師IDにより識別される医師情報と、翻訳者IDにより識別される翻訳者情報と、文書IDにより識別される文章データと、画像IDにより識別される画像データと、のうち少なくとも一部を含んでよい。
【0045】
また、プロセッサ110は、相談内容を分析して、相談内容(例えば相談文章データ)を翻訳する翻訳者及び回答内容(例えば回答文章データ)を翻訳する翻訳者を決定してよい。この場合、プロセッサ110は、各翻訳者の過去の実績(つまり翻訳実績情報)に基づいて、複数の翻訳者の中から一の翻訳者を決定してよい。例えば、プロセッサ110は、A語の相談文章データを分析して、相談に係る患者の病気の種類又は病気の部位等を取得してよい。また、プロセッサ110は、翻訳者データベース135を参照し、翻訳者情報に含まれる翻訳実績情報に含まれる病気の種類又は病気の部位等と、取得された相談文章データに含まれる患者の病気の種類又は病気の部位等が一致又は類似するか否かを判定してよい。そして、プロセッサ110は、判定の結果、一致又は類似する病気の種類又は病気の部位等の翻訳実績がある翻訳者を、一の翻訳者として決定してよい。なお、相談者から医師へ伝達されるデータを翻訳する翻訳者と、医師から相談者へ伝達されるデータを翻訳する翻訳者とは、同じであっても異なってもよい。
【0046】
また、プロセッサ110は、翻訳対象のデータを機械翻訳してよい。この場合、プロセッサ110は、人工知能としての翻訳用の学習済みモデルを生成してメモリ130に保持しておいてよい。サーバ100は、学習済みモデルに基づいて、翻訳前の翻訳対象の文章データから機械翻訳された翻訳後の翻訳対象の文章データを作成してよい。この学習済みモデルは、例えばニューラルネットワークを用いたディープラーニングによって生成及び更新されてよい。なお、学習済みモデルは、相談翻訳用と回答翻訳用とで個別に生成及び更新されてもよいし、相談翻訳用と回答翻訳用とで共通に生成及び更新されてもよい。機械翻訳された翻訳データは、簡易的に行われた中間生成物であり、翻訳精度が不十分である可能性が高い翻訳データである。一方、翻訳者により翻訳者端末30を用いて翻訳作業を行って得られた翻訳データは翻訳精度が高い翻訳データである。
【0047】
また、プロセッサ110は、医療相談支援システム5を用いて実行される医療相談の各段階に要する所要時間を計測する。計測対象の時間は、例えば、相談者端末10による相談に関するデータの作成開始時刻から作成終了時刻までの相談作成時間、医師端末20による回答に関するデータの作成開始時刻から作成終了時刻までの回答作成時間、又は翻訳者端末30による翻訳に関するデータの作成開始時刻から作成終了時刻までの翻訳作成時間等を含んでよい。通信デバイス120が、これらの時間を、各端末(例えば相談者端末10、医師端末20、又は翻訳者端末30)に送信し、各端末が、リアルタイムに又は非リアルタイムに表示してよい。
【0048】
また、プロセッサ110は、医療相談に含まれる各作業の中で、現在実施中の作業の状態を示すステータス情報を表示させるための表示指示情報を生成し、通信デバイス120を介して表示指示情報を各端末(例えば相談者端末10、医師端末20、又は翻訳者端末30)へ送信する。各端末は、表示指示情報に基づいて各画面上にステータス情報を表示する。これにより、各端末のユーザは、医療相談の進行具合を確認できる。ステータス情報は、相談作成中、相談翻訳中、回答作成中、回答修正中、又は回答翻訳中等を示す情報を含んでよい。また、ステータス情報は、各メッセージに相当する相談文章データ、回答文章データ、相談文章翻訳データ、回答文章翻訳データの状態を示してもよい。この場合、ステータス情報は、相談要修正、相談修正済み、回答要修正、回答修正済み等を示す情報を含んでよい。
【0049】
相談作成中のステータスは、例えば相談文章データが作成されている期間であることを示す。相談翻訳中のステータスは、例えば相談文章データが翻訳されている期間であることを示す。回答作成中のステータスは、例えば回答文章データが作成されている期間であることを示す。回答翻訳中のステータスは、例えば回答文章データが翻訳されている期間であることを示す。相談要修正のステータスは、例えば相談文章データに瑕疵があり修正が必要であることを示す。相談修正済みのステータスは、例えば相談文章データが修正されたことを示す。回答要修正のステータスは、例えば回答文章データに瑕疵があり修正が必要であることを示す。回答修正済みのステータスは、例えば回答文章データが修正されたことを示す。
【0050】
また、サーバ100の通信デバイス120が、相談、回答、又は翻訳に関するデータの作成終了時刻を待たずに作成開始時刻のみを各端末に送信し、各端末が、リアルタイムに又は非リアルタイムに表示してよい。この場合、各端末のプロセッサは、受信した各データの作成開始時刻から現在時刻までの経過時間を算出し、各データの作成開始時刻又は算出された経過時間の情報を表示してもよい。これにより、各端末のユーザは、現在のステータスとなった時刻又は現在のステータスとなってからの経過時間を容易に確認できる。また、各端末は、現在のステータス情報とともに、現在のステータスとなった時刻(作業開始時刻)又は現在のステータスとなってからの経過時間を同時に表示してもよい。
【0051】
図2は、相談者端末10により表示される相談者画面G1の画面例を示す図である。相談者画面G1は、相談者が確認して操作するための画面である。相談者画面G1は、表示デバイス15により表示され、相談者が使用可能なA語(例えばインドネシア語)により表示される。
【0052】
相談者画面G1は、相談履歴を表示する相談履歴領域R11と、医師との間で交換されたメッセージMGを掲示板形式で表示する掲示板領域R12と、相談を補足する相談補足データの添付状況を表示する添付領域R13と、を表示する。プロセッサ11は、例えば、操作デバイス14を介して表示対象の医療相談を指定することで、指定された医療相談に関する医療相談情報を相談者画面G1に表示させる。
【0053】
相談履歴領域R11には、相談開始ボタンB1が表示されている。プロセッサ11は、操作デバイス14を介して相談開始ボタンB1の選択操作を取得すると、新しい医療相談のためのページを開き、操作デバイス14を介して必要なデータ又は任意のデータ等を入力可能である。プロセッサ11は、ここで入力された入力情報(必要なデータ又は任意のデータ)を、通信デバイス12を介してサーバ100へ送信する。サーバ100では、プロセッサ110は、通信デバイス120を介して入力情報を受信すると、メモリ130内の各データベースへ入力情報を蓄積する。
【0054】
また、相談履歴領域R11には、過去の相談内容を識別可能な情報(ここでは医師の名前)が表示され、操作デバイス14により選択入力可能になっている。過去の相談内容を識別可能な情報が選択されると、この選択情報がサーバ100に送信される。サーバ100は、選択情報を受信し、選択情報に基づいて、過去の相談に係る医療相談IDを特定し、過去の医療相談に関する医療相談情報を相談者端末10に送信する。相談者端末10が医療相談情報を受信して表示することで、相談者は、過去の医療相談の内容を確認できる。
【0055】
掲示板領域R12には、相談者により操作デバイス14を介して入力された相談メッセージMG1(ここでは相談文章データ)が表示される。相談文章データは、通信デバイス12を介してサーバ100へ送信される。サーバ100では、プロセッサ110は、通信デバイス120を介して相談文章データを受信し、文章データベース136に蓄積させる。また、掲示板領域R12には、入力された相談文章データに対する回答文章データが翻訳された回答文章翻訳データが表示される。回答文章翻訳データは、通信デバイス12を介してサーバ100から受信される。このような相談文章データと回答文章翻訳データとの通信が順次行われ、医療相談に係る相談者による相談と医師による回答が順次行われる。
【0056】
添付領域R13には、相談者画面G1に表示中の相談を補足する相談補足データの識別情報(例えば「MRI Data 1」)が表示される。相談補足データは、画像データ、検査結果情報、又は診断結果情報等を含んでよい。画像データは、カルテのコピーをスキャンしたもの、幹部の写真、心電図、レントゲン画像、CT画像、又はMRI画像等であってよい。診断結果情報は、例えば、画像データに基づく診断レポート(例えばMRI画像に基づく診断レポート(放射線診断レポート)を含んでよい。検査結果情報は、血液検査結果の情報又はその他の検査結果の情報を含んでよい。画像データベース137に補足データが蓄積済みである場合に、添付領域R13に相談補足データの識別情報が表示される。
【0057】
また、添付領域R13には、添付ボタンB2が表示されている。プロセッサ11は、操作デバイス14を介して添付ボタンB2の選択操作の操作情報を取得すると、新規の相談補足データを添付する。つまり、プロセッサ11は、通信デバイス12を介してサーバ100へ送信する。サーバ100では、プロセッサ110は、通信デバイス120を介して相談補足データを受信し、相談補足データを画像データベース137に蓄積させる。
【0058】
なお、掲示板領域R12は、翻訳前の相談文章データ及び回答文章データと翻訳後の相談文章データ及び回答文章データの双方を表示してもよい。
【0059】
図3は、医師端末20により表示される医師画面G2の画面例を示す図である。医師画面G2は、医師が確認して操作するための画面である。医師画面G2は、表示デバイス25により表示され、医師が使用可能なB語(例えば日本語)により表示される。
【0060】
医師画面G2は、患者情報を表示する患者情報領域R21と、相談補足データの添付状況を表示する添付領域R22と、医師が自由に入力可能な医師ノート領域R23と、相談補足データを展開する展開領域R24と、相談者との間で交換されたメッセージMGを掲示板形式で表示する掲示板領域R25と、を表示する。プロセッサ21は、例えば、操作デバイス24を介して表示対象の医療相談を指定することで、指定された医療相談に関する医療相談情報を医師画面G2に表示させる。
【0061】
患者情報領域R21には、医療相談に係る患者に関する患者情報が表示される。患者情報は、例えば、患者データベース133に保持され、患者の氏名等の他、病歴に関する情報(持病、病歴、アレルギーの有無又は手術歴等)が表示される。患者情報は、通信デバイス22を介してサーバ100から受信される。添付領域R22には、相談者画面G1の添付領域R13と同様に、相談補足データの識別情報が表示される。
【0062】
医師ノート領域R23には、医療相談において操作デバイス24を介して自由に入力された情報(医師ノートデータ)が表示される。プロセッサ21は、操作デバイス24を介して保存指示を行うことで、該当する医療相談に関連付けて、医師ノート領域R23に入力された医師ノートデータを保存可能である。この場合、医師ノートデータは、通信デバイス22を介してサーバ100へ送信される。そして、サーバ100では、プロセッサ110は、医師ノートデータを受信し、メモリ130(例えば文章データベース136)に蓄積させる。
【0063】
展開領域R24には、展開された相談補足データの内容(例えば画像自体)が表示される。例えば、プロセッサ110が、操作デバイス24を介して特定の相談補足データの識別情報を指定することで、指定された相談補足データの内容を表示させる。相談補足データは、通信デバイス22を介してサーバ100から受信される。また、プロセッサ21は、操作デバイス24を介して展開された画像データに対して、文字等の必要な情報を書き込んでもよい。書き込み済みのデータは、サーバ100に送信されて蓄積されてもよい。
【0064】
掲示板領域R25には、相談に対して医師により操作デバイス24を介して入力された回答メッセージMG2(ここでは回答文章データ)が表示される。回答文章データは、通信デバイス22を介してサーバ100へ送信される。サーバ100では、プロセッサ110は、通信デバイス120を介して回答文章データを受信し、文章データベース136に蓄積させる。また、掲示板領域R12には、相談者端末10により入力された相談文章データが翻訳された相談文章翻訳データが表示される。相談文章翻訳データは、通信デバイス22を介してサーバ100から取得される。このような回答文章データと相談文章翻訳データとの通信が順次行われ、医療相談に係る相談者による相談と医師による回答が順次行われる。
【0065】
また、プロセッサ21は、回答文章データに相談時の質問への回答が含まれる場合、各質問に各回答が対応するよう、表示デバイス25を介して表示してよい。この場合、抽出された質問毎に記載欄が分離され、操作デバイス24を介して医師が各記載欄に入力することで、回答漏れが低減し、質問と回答との対応関係が分かり易くなる。
【0066】
なお、掲示板領域R25は、翻訳前の相談文章データ及び回答文章データと翻訳後の相談文章データ及び回答文章データの双方を表示してもよい。つまり、医療相談支援システム5は、医師も回答文章データの翻訳をチェックでき、翻訳者と医師とのダブルチェックを実現できる。
【0067】
図4は、翻訳者端末30により表示される翻訳者画面G3の画面例を示す図である。翻訳者画面G3は、翻訳者が確認して操作するための画面である。翻訳者画面G3は、表示デバイス35により表示され、相談者が使用可能な言語及び医師が使用可能な言語により表示される。
【0068】
翻訳者画面G3は、患者情報を表示する患者情報領域R31と、相談補足データの添付状況を表示する添付領域R32と、医師が自由に入力可能な医師ノート領域R33と、相談補足データを展開する展開領域R34と、相談者と医師との間で交換されたメッセージMGを掲示板形式で表示する掲示板領域R25と、を表示する。プロセッサ110は、例えば、操作デバイス140を介して表示対象の医療相談を指定することで、指定された医療相談に関する医療相談情報を翻訳者画面G3に表示させる。
【0069】
翻訳者画面G3の患者情報領域R31と添付領域R32と医師ノート領域R33と展開領域R34と掲示板領域R25とのそれぞれは、医師画面G2の患者情報領域R21と添付領域R22と医師ノート領域R23と展開領域R24と掲示板領域R25とのそれぞれに対応する。翻訳者画面G3と医師画面G2とで異なる点は、患者情報領域R31が第1患者情報領域R31A及び第2患者情報領域R32Bを有し、掲示板領域R35が第1掲示板領域R35A及び第2掲示板領域R35Bを有することである。第1患者情報領域R31Aには、A語により患者情報が表示される。第2患者情報領域R31Bには、B語による患者情報が表示される。第1掲示板領域R35Aには、A語により相談者と医師との間で交換されたメッセージMGが表示される。第2掲示板領域R35Bには、B語により相談者と医師との間で交換されたメッセージMGが表示される。第1患者情報領域R31A及び第2患者情報領域R32Bは、例えば隣接して配置される。第1掲示板領域R35A及び第2掲示板領域R35Bは、例えば隣接して配置される。
【0070】
翻訳者は、翻訳者画面G3を用いて、操作デバイス34を介して、相談者端末10により入力されたデータを医師が使用可能なB語のデータに翻訳し、医師端末20により入力されたデータを相談者が使用可能なA語のデータに翻訳する。例えば、プロセッサ31は、第1患者情報領域R31AにA語の患者情報を表示させながら、操作デバイス34を介して、第2患者情報領域R31BにA語の患者情報が翻訳されたB語の患者情報を入力する。例えば、プロセッサ31は、第1掲示板領域R35AにA語の相談文章データを表示させながら、操作デバイス34を介して、第2掲示板領域R35BにA語の相談文章データが翻訳されたB語の相談文章翻訳データを入力する。例えば、プロセッサ31は、第2掲示板領域R35BにB語の回答文章データを表示させながら、操作デバイス34を介して、第1掲示板領域R35AにB語の回答文章データが翻訳されたA語の回答文章翻訳データを入力する。入力された各翻訳データ(例えば、B語の患者情報、相談文章翻訳データ、回答文章翻訳データ)は、通信デバイス32を介してサーバ100に送信される。サーバ100では、プロセッサ110は、通信デバイス120を介して各翻訳データを受信し、文章データベース136等に蓄積させる。したがって、翻訳者端末30は、相談文章データを取得して相談文章翻訳データを生成し、回答文章データを取得して回答文章翻訳データを生成することを順次繰り返し、使用言語が異なる相談者による相談と医師による回答を順次補助する。
【0071】
(医療相談支援システムの動作)
図5及び図6は、医療相談支援システム5による相談時の動作例を示すシーケンス図である。図5及び図6では、相談者端末10による処理主体はプロセッサ11であり、医師端末20による処理主体はプロセッサ21であり、翻訳者端末30による処理主体はプロセッサ31であり、サーバ100による処理主体はプロセッサ110である。図5及び図6では、処理主体の記載を省略することもある。後述する図7図10においても同様である。
【0072】
相談者端末10は、相談に対して回答する医師を選択することで、医師端末20を決定する(S101)。この場合、相談者端末10は、医師データベース134に保持された医師情報をサーバ100から取得し、操作入力を受けて所望の医師を選択してよい。相談者端末10は、操作入力を受けてA語の相談文章データ(単に文Aとも記載する)を作成し、サーバ100に送信する(S102)。A語の相談文章データは、他のデータとともに相談内容に含まれ、相談内容がサーバ100に送信されて処理されてもよい。
【0073】
また、S102におけるデータの送信が初回データ送信である場合、相談者端末10は、新規相談データをサーバ100に送信してよい。新規相談データは、医師を選択した選択情報、A語の相談文章データ、相談補足データ(例えばファーストオピニオンで得られた問診情報又は画像データ等)、又は支払情報等を含んでよい。
【0074】
サーバ100は、A語の相談文章データを相談者端末10から受信し(S401)、この受信時刻をメモリ130に保持する。この受信時刻は、相談文章データの作成終了時刻に相当する。また、A語の相談文章データを受信したことを示す受信通知を医師端末20に送信する(S402)。
【0075】
医師端末20は、この受信通知をサーバ100から受信する。そして、この受信通知に基づいて、医師画面G2に、新たな相談が存在することを示すステータス情報を表示する(S201)。つまり、この受信通知は、表示指示情報の一例である。これにより、医師は、新たな相談が存在することを認識できる。
【0076】
サーバ100は、A語の相談文章データを分析して、翻訳者Tを決定する(S403)。例えば、サーバ100は、相談文章データに含まれる患者の病気の種類又は病気の部位等を特定し、同様の病気についての翻訳の実績がある一の翻訳者を決定する。
【0077】
サーバ100は、A語の相談文章データをB語に機械翻訳して、機械翻訳されたB語の相談文章データ(単に文bとも記載する)を作成する(S404)。例えば、サーバ100は、学習済みモデルに基づいて、A語の相談文章データから機械翻訳されたB語の相談文章データを作成してよい。
【0078】
サーバ100は、A語の相談文章データ及び機械翻訳されたB語の相談文章データを翻訳者端末30に送信する(S405)。翻訳者端末30は、A語の相談文章データ及び機械翻訳されたB語の相談文章データをサーバ100から受信する(S301)。
【0079】
サーバ100は、S405におけるA語の相談文章データの送信時刻をメモリ130に記録(保持)し、A語の相談文章データの送信通知を医師端末20及び相談者端末10に送信する(S406)。この送信時刻は、相談文章翻訳データの作成開始時刻に相当する。
【0080】
医師端末20は、A語の相談文章データの送信通知をサーバ100から受信する。この送信通知は、A語の相談文章データが翻訳者端末30に受信されることで翻訳者が翻訳を開始できる状態となるので、A語の相談文章データの翻訳が開始されたことを示す通知(翻訳開始通知)に相当する。医師端末20は、この翻訳開始通知に基づいて、医師画面G2に、A語の相談文章データの翻訳が開始されたことを示すステータス情報(例えば相談翻訳中のメッセージ)を表示する(S202)。よって、この送信通知は、表示指示情報の一例である。
【0081】
相談者端末10は、A語の相談文章データの送信通知をサーバ100から受信する。この送信通知は、A語の相談文章データの翻訳開始通知に相当する。相談者端末10は、この翻訳開始通知に基づいて、相談者画面G1に、A語の相談文章データの翻訳が開始されたことを示すステータス情報(例えば相談翻訳中のメッセージ)を表示する(S103)。よって、この送信通知は、表示指示情報の一例である。
【0082】
翻訳者端末30は、A語の相談文章データを翻訳者画面G3に表示し、A語の相談文章データが適切な内容であるか否かを判定する(S302)。例えば、翻訳者端末30は、相談文章データに瑕疵がない場合、適切な内容であると判定し、瑕疵が無いことを示す瑕疵無し情報をサーバ100に送信してよい。また、相談文章データに瑕疵がある場合、不適切な内容であると判定し、瑕疵があることを示す瑕疵有り情報をサーバ100に送信してよい。S302では、A語の相談文章データが適切な内容であることを想定する。
【0083】
翻訳者端末30は、機械翻訳されたB語の相談文章データを翻訳者画面G3に表示する。そして、機械翻訳されたB語の相談文章データを確認した翻訳者からの操作入力を受けて、A語の相談文章データが翻訳されたB語の相談文章翻訳データ(単に文Bとも記載する)を生成する(S303)。翻訳者端末30は、B語の相談文章翻訳データをサーバ100へ送信する(S304)。
【0084】
サーバ100は、B語の相談文章翻訳データを翻訳者端末30から受信し、この受信時刻をメモリ130に記録する(S407)。この受信時刻は、相談文章翻訳データの作成終了時刻に相当する。また、B語の相談文章翻訳データを医師端末20に送信し、この送信時刻をメモリ130に記録する(S408)。この送信時刻は、医師端末20による相談文章翻訳データの表示開始時刻に相当する。
【0085】
医師端末20は、B語の相談文章翻訳データをサーバ100から受信し、医師画面G2に表示する(S203)。そして、B語の相談文章翻訳データに対するB語の回答文章データ(単に文B2とも記載する)の作成の開始を検出し、B語の回答文章データの作成開始通知をサーバ100に送信する(S204)。例えば、操作デバイス24を介してB語の回答文章データを入力し始めたことを検出した際、又は医師が明示的に作成開始ボタン(不図示)を操作した際に、B語の回答文章データの作成の開始を検出してよい。
【0086】
サーバ100は、B語の回答文章データの作成開始通知を医師端末20から受信し、この作成開始通知の受信時刻をメモリ130に記録する(S409)。この受信時刻は、B語の回答文章データの作成開始時刻に相当する。また、B語の回答文章データの作成開始通知を受信したことを示す作成開始受信通知を相談者端末10に送信する(S409)。
【0087】
相談者端末10は、B語の回答文章データの作成開始受信通知を受信する。そして、この作成開始受信通知に基づいて、相談者画面G1に、回答文章データの作成を開始したことを示すステータス情報(例えば回答作成中のメッセージ)を表示する(S104)。つまり、この作成開始受信通知は、表示指示情報の一例である。これにより、相談者は、医師により回答作成が開始されたことを認識でき、医療相談が無事に進行していることを知れるので、安心感を持つことができる。
【0088】
なお、S203とS204との間に、医師端末20は、B語の相談文章翻訳データの表示通知をサーバ100に送信してもよい。サーバ100は、この表示通知を医師端末20から受信し、この表示通知を受信したことを示す表示通知受信通知を相談者端末10に送信してもよい。相談者端末10は、この表示通知受信通知を受信し、この作成開始受信通知に基づいて、相談者画面G1に、B語の相談文章翻訳データが医師端末20に表示されたことを示すステータス情報(例えば既読マーク)を表示してもよい。この既読マークは、B語の相談文章翻訳データに対応するA語の相談文章データに対して表示されてよい。
【0089】
図7及び図8は、医療相談支援システム5による回答時の動作例を示すシーケンス図である。
【0090】
医師端末20は、操作入力を受けて、B語の回答文章データ(文B)を作成し(S211)、サーバ100に送信する(S212)。B語の回答文章データは、他のデータとともに回答内容に含まれ、回答内容がサーバ100に送信されて処理されてもよい。
【0091】
サーバ100は、B語の回答文章データを医師端末20から受信し(S411)、この受信時刻をメモリ130に記録する(S412)。この受信時刻は、回答文章データの作成終了時刻に相当する。また、B語の回答文章データを受信したことを示す受信通知を相談者端末10に送信する(S412)。相談者端末10は、この受信通知をサーバ100から受信する。そして、この受信通知に基づいて、相談者画面G1に、医師による回答作成が終了したことを示すステータス情報を表示する(S111)。つまり、この受信通知は、表示指示情報の一例である。これにより、相談者は、医師による回答作成が終了したことを認識できる。
【0092】
サーバ100は、B語の回答文章データをA語に機械翻訳して、機械翻訳されたA語の相談文章データ(単に文aとも記載する)を作成する(S413)。例えば、サーバ100は、学習済みモデルに基づいて、B語の回答文章データから機械翻訳されたA語の回答文章データを作成してよい。
【0093】
サーバ100は、B語の回答文章データ及び機械翻訳されたA語の回答文章データを翻訳者端末30に送信する(S414)。翻訳者端末30は、B語の回答文章データ及び機械翻訳されたB語の回答文章データをサーバ100から受信する(S311)。
【0094】
サーバ100は、S414におけるB語の回答文章データの送信時刻をメモリ130に記録し(S415)、B語の回答文章データの送信通知を相談者端末10及び医師端末20に送信する。この送信時刻は、回答文章翻訳データの作成開始時刻に相当する。
【0095】
相談者端末10は、B語の回答文章データの送信通知をサーバ100から受信する。この送信通知は、B語の回答文章データが翻訳者端末30に受信されることで翻訳者が翻訳を開始できる状態となるので、B語の回答文章データの翻訳が開始されたことを示す通知(翻訳開始通知)に相当する。相談者端末10は、この翻訳開始通知に基づいて、相談者画面G1に、B語の回答文章データの翻訳が開始されたことを示すステータス情報(例えば回答翻訳中のメッセージ)を表示する(S112)。よって、この送信通知は、表示指示情報の一例である。
【0096】
医師端末20は、B語の回答文章データの送信通知をサーバ100から受信する。この送信通知は、B語の回答文章データの翻訳開始通知に相当する。医師端末20は、この翻訳開始通知に基づいて、医師画面G2に、B語の回答文章データの翻訳が開始されたことを示すステータス情報(例えば回答翻訳中のメッセージ)を表示する(S213)。よって、この送信通知は、表示指示情報の一例である。
【0097】
翻訳者端末30は、B語の回答文章データを翻訳者画面G3に表示し、B語の回答文章データが適切な内容であるか否かを判定する(S312)。例えば、翻訳者端末30は、回答文章データに瑕疵がない場合、適切な内容であると判定し、回答文章データに瑕疵がある場合、不適切な内容であると判定する。S312では、B語の回答文章データが適切な内容であることを想定する。
【0098】
翻訳者端末30は、機械翻訳されたA語の回答文章データを翻訳者画面G3に表示する。そして、機械翻訳されたA語の回答文章データを確認した翻訳者からの操作入力を受けて、B語の回答文章データが翻訳されたA語の回答文章翻訳データ(単に文A2とも記載する)を生成する(S313)。翻訳者端末30は、A語の回答文章翻訳データをサーバ100へ送信する(S314)。
【0099】
サーバ100は、A語の回答文章翻訳データを翻訳者端末30から受信し、この受信時刻をメモリ130に記録する(S416)。この受信時刻は、回答文章翻訳データの作成終了時刻に相当する。また、A語の回答文章翻訳データを相談者端末10に送信し、この送信時刻をメモリ130に記録する(S417)。この送信時刻は、相談者端末10による回答文章翻訳データの表示開始時刻に相当する。
【0100】
相談者端末10は、A語の回答文章翻訳データをサーバ100から受信し、相談者画面G1に表示する(S113)。そして、A語の回答文章翻訳データに対するA語の相談文章データ(単に文A3とも記載する)の作成の開始を検出し、A語の相談文章データの作成開始通知をサーバ100に送信する(S114)。例えば、操作デバイス14を介してA語の相談文章データを入力し始めたことを検出した際、又は相談者が明示的に作成開始ボタン(不図示)を操作した際に、A語の相談文章データの作成の開始を検出してよい。
【0101】
サーバ100は、A語の相談文章データの作成開始通知を相談者端末10から受信し、この作成開始通知の受信時刻をメモリ130に記録する(S418)。この受信時刻は、A語の相談文章データの作成開始時刻に相当する。また、A語の相談文章データの作成開始通知を受信したことを示す作成開始受信通知を医師端末20に送信する(S418)。
【0102】
医師端末20は、A語の相談文章データの作成開始受信通知を受信する。そして、この作成開始受信通知に基づいて、医師画面G2に、相談文章データの作成を開始したことを示すステータス情報(例えば相談作成中のメッセージ)を表示する(S315)。つまり、この作成開始受信通知は、表示指示情報の一例である。これにより、医師は、再度、相談者により相談作成が開始されたことを認識でき、医療相談が無事に進行していることを知れるので、安心感を持つことができる。相談者端末10は、S114で開始したA語の相談文章データの作成を完了すると、A語の相談文章データをサーバ100に送信する(S115)。
【0103】
なお、S113とS114との間に、相談者端末10は、A語の回答文章翻訳データの表示通知をサーバ100に送信してもよい。サーバ100は、この表示通知を相談者端末10から受信し、この表示通知を受信したことを示す表示通知受信通知を医師端末20に送信してもよい。医師端末20は、この表示通知受信通知を受信し、この作成開始受信通知に基づいて、医師画面G2に、A語の回答文章翻訳データが相談者端末10に表示されたことを示すステータス情報(例えば既読マーク)を表示してもよい。この既読マークは、A語の回答文章翻訳データに対応するB語の回答文章データに対して表示されてよい。
【0104】
このような図5及び図6の相談時の動作例又は図7及び図8の回答時の動作例によれば、医療相談支援システム5は、医療相談に係る相談と回答とを繰り返しながら、つまり追加相談及び追加回答等も行いながら、相談者と医師との間でコミュニケーションを図れる。また、短期間での機械翻訳に頼るのではなく、翻訳者端末30を用いて翻訳者が翻訳作業を行うことで、翻訳精度が向上する。また、翻訳者の選定に翻訳者の過去の実績が加味されることで、選定された翻訳者は、例えば、過去の実績と同様の病気に関する翻訳対象のデータを翻訳でき、翻訳精度を向上させることができる。
【0105】
図9は、医療相談支援システム5による相談時に相談内容に瑕疵があった場合の動作例を示すシーケンス図である。
【0106】
まず、相談者端末10は、図5のS101~S103を実行する。医師端末20は、図5のS201,S202を実行する。翻訳者端末30は、図5のS301を実行する。サーバ100は、図5のS401~S406を実行する。
【0107】
翻訳者端末30は、A語の相談文章データを翻訳者画面G3に表示し、A語の相談文章データが適切な内容であるか否かを判定する(S321)。S321では、A語の相談文章データが不適切な内容であることを想定する。翻訳者端末30は、翻訳者からの操作入力を受けてA語の相談文章データに補足コメントを追加して、A語の相談文章補足データ(単に文A4とも記載する)を作成し、サーバ100へ送信する(S322)。
【0108】
サーバ100は、A語の相談文章補足データを翻訳者端末30から受信する(S421)。また、A語の相談文章データの修正が必要であることを示す要修正通知を医師端末20へ送信する(S422)。医師端末20は、この要修正通知をサーバ100から受信する(S221)。そして、要修正通知に基づいて、医師画面G2に、相談内容の修正が必要であることを示すステータス情報を表示する。つまり、この要修正通知は、表示指示情報の一例である。これにより、医師は、相談者による相談の修正が必要であることを認識でき、相談の到着の待機を一旦保留にできる。
【0109】
サーバ100は、A語の相談文章補足データを相談者端末10に送信し、この送信時刻をメモリ130に記録する(S423)。この送信時刻は、相談者による相談文章修正データの作成開始時刻に相当する。
【0110】
相談者端末10は、A語の相談文章補足データをサーバ100から受信し、相談者画面G1に表示する(S121)。そして、A語の相談文章補足データを確認した翻訳者からの操作入力を受けて、A語の相談文章データが修正されたA語の相談文章修正データ(単に文A5とも記載する)を生成し、サーバ100へ送信する(S122)。
【0111】
サーバ100は、A語の相談文章修正データを相談者端末10から受信し(S424)、この受信時刻をメモリ130に記録する(S425)。この受信時刻は、相談者による相談文章修正データの作成終了時刻に相当する。また、A語の相談文章修正データを受信したことを示す受信通知を医師端末20に送信する(S425)。
【0112】
医師端末20は、この受信通知をサーバ100から受信する。そして、受信通知に基づいて、医師画面G2に、相談文章データが修正されたことを示すステータス情報を表示する(S222)。これにより、医師は、自発的ではなく修正の必要に応じて相談文章データが修正されていることを認識できる。
【0113】
サーバ100は、A語の相談文章修正データをB語に機械翻訳して、機械翻訳されたB語の相談文書修正データ(単に文b2とも記載する)を作成する(S426)。例えば、サーバ100は、学習済みモデルに基づいて、A語の相談文章修正データから機械翻訳されたB語の相談文書修正データを作成してよい。
【0114】
サーバ100は、A語の相談文章修正データ及び機械翻訳されたB語の相談文書修正データを翻訳者端末30に送信する(S427)。翻訳者端末30は、A語の相談文章修正データ及び機械翻訳されたB語の相談文書修正データをサーバ100から受信する(S323)。
【0115】
サーバ100は、S427におけるA語の相談文章修正データの送信時刻をメモリ130に記録し、A語の相談文章修正データの送信通知を医師端末20及び相談者端末10に送信する(S428)。この送信時刻は、相談文章修正翻訳データの作成開始時刻に相当する。
【0116】
医師端末20は、A語の相談文章修正データの送信通知をサーバ100から受信する。この送信通知は、A語の相談文章修正データが翻訳者端末30に受信されることで翻訳者が翻訳を開始できる状態となるので、A語の相談文章修正データの翻訳が開始されたことを示す通知(翻訳開始通知)に相当する。医師端末20は、この翻訳開始通知に基づいて、医師画面G2に、A語の相談文章修正データの翻訳が開始されたことを示すステータス情報(例えば相談翻訳中のメッセージ)を表示する(S223)。よって、この送信通知は、表示指示情報の一例である。
【0117】
相談者端末10は、A語の相談文章修正データの送信通知をサーバ100から受信する。この送信通知は、A語の相談文章修正データの翻訳開始通知に相当する。相談者端末10は、この翻訳開始通知に基づいて、相談者画面G1に、A語の相談文章データの翻訳が開始されたことを示すステータス情報(例えば相談翻訳中のメッセージ)を表示する(S123)。よって、この送信通知は、表示指示情報の一例である。
【0118】
翻訳者端末30は、A語の相談文章修正データを翻訳者画面G3に表示し、A語の相談文章修正データが適切な内容であるか否かを判定する(S324)。S324の処理は、図6のS302又は図9のS321の処理に対応する。つまり、医療相談支援システム5は、A語の相談文章修正データが適切な内容である場合、図6のS302に後続する処理と同様であって、相談文章データを相談文章修正データとした処理を順次実行する。また、A語の相談文章修正データが不適切な内容である場合、図9のS321に後続する処理を順次実行する。
【0119】
このような相談時に相談内容に瑕疵があった場合の動作例によれば、医療相談支援システム5は、相談者からの提供された情報が不足したり誤りがあったりする場合には、翻訳者が適切か否かを判断して、相談内容を修正するよう要求できる。また、医療相談支援システム5は、相談内容に瑕疵があり修正が必要であること、又は相談内容が修正済みであること等を医師端末20に通知して提示させることができる。したがって、医師は、相談の到着の待機や修正に備えた準備を実施できる。
【0120】
なお、図9では、相談内容に瑕疵があった場合を例示したが、医師による回答内容に瑕疵がある場合にも提供可能である。例えば、回答内容の瑕疵として、回答内容(例えば回答文章データ)内に医師が非標準医療を推奨することを示す情報が含まれる場合、処置として警告を発すべきワードが含まれる場合、法令に違反する内容が含まれる場合、利益誘導が含まれる場合、侮辱的差別的表現が含まれる場合、又は宗教上で不適切な表現が含まれる場合に、翻訳者が回答内容が不適切な内容を含むと翻訳者が判断して、医師に回答内容を修正するよう要求できる。なお、警告を発すべきワード等の情報は、メモリ130に保持されていてよい。また、各宗教に対応する不適切な対応内容がメモリ130に保持されていてよい。また、翻訳者端末30が、不適切な回答内容を作成した医師の情報を、医師の管理者が使用する端末に送信し、この医師を変更するよう要求してもよい。
【0121】
図10は、医療相談支援システム5による相談時の相談翻訳中に相談内容が変更された場合の動作例を示すシーケンス図である。
【0122】
まず、相談者端末10は、図5のS101~S103を実行する。医師端末20は、図5のS201,S202を実行する。翻訳者端末30は、図5のS301を実行する。サーバ100は、図5のS401~S406を実行する。
【0123】
翻訳者端末30は、A語の相談文章データ(文A)及び機械翻訳されたB語の相談文章データ(文b)を翻訳者画面G3に表示する。そして、A語の相談文章データ及び機械翻訳されたB語の相談文章データを確認した翻訳者からの操作入力を受けて、A語の相談文章データが翻訳されたB語の相談文章翻訳データ(文B)の作成を開始する(S331)。
【0124】
相談者端末10は、操作入力を受けて、A語の相談文章データ(文A)に替わるA語の相談文章変更データ(単に文A6とも記載する)を作成し、サーバ100に送信する(S131)。
【0125】
サーバ100は、A語の相談文章変更データを相談者端末10から受信し(S431)、この受信時刻をメモリ130に記録する(S432)。この受信時刻は、相談文章変更データの作成終了時刻に相当する。また、A語の相談文章変更データを受信したことを示す受信通知を、医師端末20及び翻訳者端末30に送信する(S432)。
【0126】
医師端末20は、この受信通知をサーバ100から受信する。そして、この受信通知に基づいて、医師画面G2に、相談文章データが変更されたことを示すステータス情報を表示する(S231)。つまり、この受信通知は、表示指示情報の一例である。これにより、医師は、相談が修正指示なく相談者により自発的に相談文章データが変更されたことを認識できる。
【0127】
また、翻訳者端末30は、この受信通知をサーバ100から受信する。そして、翻訳者端末30は、受信通知に基づいて、既に実行中のA語の相談文章データの翻訳を禁止する(S332)。例えば、翻訳者TがB語のメッセージを入力すべき第2掲示板領域R35Bへの書き込みを行うための制御権を制限することで、A語の相談文章データの翻訳を禁止してよい。
【0128】
サーバ100は、A語の相談文章変更データをB語に機械翻訳して、機械翻訳されたB語の相談文書変更データ(単に文b3とも記載する)を作成する(S433)。サーバ100は、例えば、学習済みモデルに基づいて、A語の相談文章変更データから機械翻訳されたB語の相談文書変更データを作成してよい。
【0129】
サーバ100は、A語の相談文章変更データ及び機械翻訳されたB語の相談文書変更データを翻訳者端末30に送信する(S434)。翻訳者端末30は、A語の相談文章変更データ及び機械翻訳されたB語の相談文書変更データをサーバ100から受信する(S333)。
【0130】
サーバ100は、S434におけるA語の相談文章変更データの送信時刻をメモリ130に記録し、A語の相談文章変更データの送信通知を医師端末20及び相談者端末10に送信する(S435)。この送信時刻は、相談文章変更翻訳データの作成開始時刻に相当する。
【0131】
医師端末20は、A語の相談文章変更データの送信通知をサーバ100から受信する。この送信通知は、A語の相談文章変更データが翻訳者端末30に受信されることで翻訳者が翻訳を開始できる状態となるので、A語の相談文章変更データの翻訳が開始されたことを示す通知(翻訳開始通知)に相当する。医師端末20は、この翻訳開始通知に基づいて、医師画面G2に、A語の相談文章変更データの翻訳が開始されたことを示すステータス情報(例えば相談翻訳中のメッセージ)を表示する(S232)。よって、この送信通知は、表示指示情報の一例である。
【0132】
相談者端末10は、A語の相談文章変更データの送信通知をサーバ100から受信する。この送信通知は、A語の相談文章変更データの翻訳開始通知に相当する。相談者端末10は、この翻訳開始通知に基づいて、相談者画面G1に、A語の相談文章データの翻訳が開始されたことを示すステータス情報(例えば相談翻訳中のメッセージ)を表示する(S132)。よって、この送信通知は、表示指示情報の一例である。
【0133】
翻訳者端末30は、A語の相談文章変更データを翻訳者画面G3に表示し、A語の相談文章変更データが適切な内容であるか否かを判定する(S334)。S334の処理は、図6のS302又は図9のS321の処理に対応する。つまり、医療相談支援システム5は、A語の相談文章変更データが適切な内容である場合、図6のS302に後続する処理と同様であって、相談文章データを相談文章変更データとした処理を順次実行する。また、A語の相談文章変更データが不適切な内容である場合、図9のS321に後続する処理と同様であって、相談文章修正データを相談文章変更データとした処理を順次実行する。
【0134】
このような相談時の相談翻訳中に相談内容が変更された場合の動作例によれば、医療相談支援システム5は、不意に相談者によって相談内容が変更された場合でも、例えば翻訳者端末30によって掲示板領域に翻訳された文章データを書き込めないようにすることで、不要な翻訳作業が発生することを抑制できる。また、医療相談支援システム5は、相談内容が変更されたことを医師端末20に通知して提示させることができる。したがって、医師は、相談の到着の待機や変更に備えた準備を実施できる。
【0135】
(ステータス情報の表示)
次に、各画面におけるステータス情報の表示例について説明する。各ステータス情報の表示例では、相談者端末10と医師端末20とにより交互にメッセージ(相談メッセージ及び回答メッセージ)が送信されている。
【0136】
図11Aは、ステータスが相談翻訳中である場合の相談者画面の画面例を示す図である。図11Bは、ステータスが相談翻訳中である場合の医師画面の画面例を示す図である。図11A及び図11Bでは、相談者端末10により送信された2つ目の相談メッセージである相談文章データを翻訳中(相談翻訳中)であるステータスである。
【0137】
図11Aに示すように、相談翻訳中には、相談者端末10は、2つ目の相談メッセージが翻訳中である(翻訳が開始されている)ことを示すステータス情報I1を表示する。この表示は、例えば図5のS103において行われる。
【0138】
また、図11Bに示すように、相談翻訳中には、医師端末20は、2つ目の相談メッセージが翻訳中であることを示すステータス情報I2を表示する。この表示は、例えば図5のS202において行われる。ただし、図11Bでは、相談翻訳中には、翻訳後の2つ目のB語の相談メッセージが存在しないので、2つ目の相談メッセージが表示されていない。このときに、医師端末20は、翻訳中の相談メッセージの原文を表示してもよい。
【0139】
図12Aは、ステータスが回答作成中である場合の相談者画面の画面例を示す図である。図12Bは、ステータスが回答作成中である場合の医師画面の画面例を示す図である。図12A及び図12Bでは、医師端末20により2つ目の回答メッセージである回答文章データを作成中(回答翻訳中)であるステータスである。
【0140】
図12Aに示すように、回答作成中には、相談者端末10は、2つ目の回答メッセージを作成中である(作成が開始されている)ことを示すステータス情報I3を表示する。この表示は、例えば図6のS104において行われる。
【0141】
また、図12Bに示すように、回答作成中には、医師端末20は、2つ目の回答メッセージの作成を案内するステータス情報I4(例えば「回答を入力してください」のようなメッセージ)を表示する。なお、図12Bでは、回答作成中には、2つの翻訳された相談メッセージが存在するので、この相談メッセージが表示されている。このような表示は、例えば図6のS204において行われる。
【0142】
図13Aは、ステータスが回答翻訳中である場合の相談者画面の画面例を示す図である。図13Bは、ステータスが回答翻訳中である場合の医師画面の画面例を示す図である。図13A及び図13Bでは、翻訳者端末30により2つ目の回答メッセージである回答文章データを翻訳中(回答翻訳中)であるステータスである。
【0143】
図13Aに示すように、回答翻訳中には、相談者端末10は、2つ目の回答メッセージが翻訳中である(翻訳が開始されている)ことを示すステータス情報I5を表示する。このときに、相談者端末10は、翻訳中の回答メッセージの原文を表示してもよい。この表示は、例えば図7のS112において行われる。ただし、図13Aでは、回答翻訳中には、翻訳後の2つ目のA語の回答メッセージが存在しないので、2つ目の回答メッセージが表示されていない。
【0144】
また、図13Bに示すように、回答翻訳中には、医師端末20は、2つ目の回答メッセージを翻訳中であることを示すステータス情報I6を表示する。この表示は、例えば図7のS213において行われる。
【0145】
医療相談では、医師による回答において、回答の正確性を担保するために、回答に時間を要することが多い。また、機械翻訳により翻訳が終了する場合には翻訳時間は短時間であるが、翻訳者が翻訳作業を行う場合には、翻訳に時間を要することがある。医療に関する相談では、患者の命が係わっていることもあり、相談者は、相談に対する対応(回答作業や翻訳作業)が進行しているか否かについて、不安になることが多い。これに対し、本実施形態の医療相談支援システム5は、相談、回答、又は翻訳等における各段階でのステータス情報を各画面に表示できる。よって、相談者及び医師は、医療相談が現在どのステータスにあるかを容易に確認できる。したがって、医療相談支援システム5は、相談者は、医療に関する相談を安心して行うことができる。
【0146】
また、相談者の相談に対する医師からの回答が到着するまでの時間を予想することは困難であるが、医療相談支援システム5が、回答作成時間及び翻訳作成時間を計測することで、各作業にどの程度の時間を要したかを容易に管理できる。この計測された回答作成時間や翻訳作成時間を各端末に通知して各端末の各画面で表示することで、相談者は、各作業に要している時間を把握できる。また、医療相談支援システム5は、回答作成時間及び翻訳作成時間及びその合計時間の実績を、後のタイミングにおける回答作成時間や翻訳作成時間の予想に用いることができる。この場合、相談者は、相談後の待ち時間を予測し易くなる。特に、相談者が追加の質問を作成するのに必要な時間、追加の質問の有無、及び医師が回答を作成するのに必要な時間と比較して、翻訳者が翻訳を行うのに必要な時間は予測がしやすい。そのため、翻訳に着手したことが相談者端末10及び医師端末20に通知されることで、相談者及び医師は、残りの待ち時間を予測し易くなる。
【0147】
また、医療相談支援システム5は、非同期に文章で翻訳を行うことが可能であるので、相談者が医療相談を希望する時間帯に、医療相談に係る医療分野を専門とする医師や翻訳者が不在であっても、医療相談できる。また、文章を介在して相談できるので、医療相談の内容が複雑である場合でも、相談者及び医師が医療相談後に医療相談の内容を振り返ることが容易である。また、非同期であるので、医師は相談に対して即時に回答することが不要であり、翻訳者は即時に翻訳することが不要である。また、翻訳者は、サーバ100のメモリ130内の情報を参照して、相談内容又は回答内容に瑕疵がないかを判別できるので、医師による相談に対する回答や診断を好適な方向に誘導できる。このように、医療相談支援システム5は、医療専門家及び翻訳者の負担を軽減できる。よって、医療相談支援システム5は、非同期に複数の言語を使用する医療相談を支援できる。
【0148】
以上、図面を参照しながら各種の実施形態について説明したが、本開示はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
【0149】
上記実施形態では、相談時に相談文章データを翻訳することを例示したが、相談内容に含まれる他のデータに含まれる文章が翻訳対象となってもよい。例えば、相談文章データを補足する相談補足データに含まれる画像データ内の文字、問診情報、検査結果情報、診断結果情報に含まれる文章が翻訳対象とされ、翻訳されてもよい。同様に、回答時に回答文章データを翻訳することを例示したが、回答内容に含まれる他のデータが翻訳対象となってもよい。例えば、回答文章データを補足する回答補足データに含まれる画像データ内の文字、回答した医師の指示に基づく問診情報、検査結果情報、又は診断結果情報に含まれる文章が翻訳対象とされ、翻訳されてもよい。
【0150】
上記実施形態では、複数の言語を加味した医療相談を支援する医療相談支援システムに適用されることを例示したが、これに限られない。例えば、上記実施形態では、複数の言語を加味した工場内の作業(例えば金型に関する作業)の相談を支援する相談支援システム、又は複数の言語を加味した商取引を支援する商取引支援システムに適用されてもよい。例えば、社内に翻訳できる人物が少ない、又は特殊な言語の翻訳が必要である場合に、日本から外国の会社に対して注文するが、専門用語等が注文先の現地語で何というか不明である場合などでも、支援システムを用いることで容易且つ正確に注文可能である。
【0151】
上記実施形態では、サーバ100が翻訳対象のデータを機械翻訳し、翻訳対象のデータとともに機械翻訳されたデータも翻訳者端末30に送信することを例示したが、これに限られない。翻訳者は、機械翻訳されたデータを参照せずに、翻訳対象のデータを翻訳してもよい。
【0152】
上記実施形態では、サーバ100のメモリ130が複数のデータベースを有しているが、必須ではない。例えば、相談に対する回答を行う候補の医師が特定の1人の医師である場合には、医師データベース134が設けられてなくてよい。また、翻訳作業を行う候補の翻訳者が特定の1人の翻訳者である場合には、翻訳者データベース135が設けられてなくてよい。
【0153】
上記実施形態では、ユーザの例として医師が登場したが、ユーザは医師以外の専門科であってもよい。例えば、歯科医師、放射線技師、看護師、薬剤師、あん摩マッサージ指圧師など、相談の内容に応じて適法な範囲の者であってよい。また、上記実施形態では、ユーザの例として相談者が登場したが、相談者は、疾病を有する患者の他、患者の親族、患者を代理する者であってよい。また、医師が相談者であってもよい。医師同士の情報交換が行われてもよい。
【0154】
(上記実施形態の概要)
上記実施形態のサーバ100は、第1の言語(例えばA語又はB語)を用いて情報を処理する第1のクライアント端末(例えば相談者端末10又は医師端末20)と、第2の言語(例えばB語又はA語)を用いて情報を処理する第2のクライアント端末(例えば医師端末20又は相談者端末10)と、第1の言語と第2の言語との間の翻訳に関する処理を行う第3のクライアント端末(例えば翻訳者端末30)と、に通信可能に接続される。サーバ100は、複数の言語を加味した医療相談を支援する。サーバ100は、プロセッサ110と通信デバイス120とを備える。通信デバイス120は、第1のクライアント端末から第1の言語で示された医療相談に関する第1の医療相談テキストを受信し、第1の医療相談テキストを第3のクライアント端末に送信する。プロセッサ110は、第3のクライアント端末への第1の医療相談テキストの送信に基づいて、第1の医療相談テキストの翻訳が開始されたことを表示させるための第1の表示指示情報を生成する。通信デバイス120は、第1の表示指示情報を第2のクライアント端末に送信し、第1の医療相談テキストが第1の言語から第2の言語に翻訳された第1の医療相談翻訳テキストを、第3のクライアント端末から受信し、第1の医療相談翻訳テキストを第2のクライアント端末に送信する。なお、医療相談テキストは、医療相談に関するテキスト情報を広く含み、例えば相談文章データ又は回答文章データであるが、画像データ、問診情報、検査結果情報、又は情報診断結果情報等の補足データに含まれるテキスト情報であってもよい。なお、医療相談翻訳テキストは、医療相談の翻訳に関するテキスト情報を広く含み、例えば相談文章翻訳データ又は回答文章翻訳データであるが、画像データ、問診情報、検査結果情報、又は情報診断結果情報等の補足データの翻訳に含まれるテキスト情報であってもよい。
【0155】
これにより、サーバ100は、第1の表示指示情報を生成して送ることで、この情報を受信した第1のクライアント端末又は第2のクライアント端末が、翻訳が開始されたことを示すステータス情報(例えば「相談翻訳中」のメッセージ又は「回答翻訳中」のメッセージ)を表示できる。この場合、第1のクライアント端末のユーザ(例えば相談者又は医師)は、送信済みの第1の医療相談テキストがどの状況にあるかを確認でき、安心感を持つことができる。また、第2のクライアント端末のユーザ(例えば医師又は相談者)は、確認対象である第1の医療相談テキストがどの状況にあるかを確認でき、第1の医療相談翻訳テキストに基づく後続の対応(例えば医師による回答作成、診断、追加検査、又は相談者による追加相談)のための準備を実施できる。また、非同期であるのでユーザ(例えば医師又は相談者)は質問および回答を十分に準備することができ、これにより的確な医療相談が実施できる。
【0156】
また、プロセッサ110は、第1の医療相談テキストの作成開始時刻と作成終了時刻とに基づいて第1の医療相談テキストの作成に要した第1の時間(例えば相談作成時間又は回答作成時間)を算出し、第1の時間の情報をメモリ130に記録してよい。
【0157】
これにより、サーバ100は、例えば、相談者の相談作成時間又は医師の回答作成時間を計測して保持できる。例えば、各端末によってこの時間が表示されることで、各端末のユーザに医療相談における現段階(例えば相談作成中又は回答作成中)での経過時間を提示させることができ、ユーザに安心感を持たせることができる。また、プロセッサ110は、医師が回答に要した正味の(翻訳を除いた)時間(つまり医師の回答作成時間)を基に、課金してもよい。あるいは、プロセッサ110は、医師と翻訳者とに異なる課金基準を適用して課金してもよい。
【0158】
また、プロセッサ110は、第1の医療相談翻訳テキストの作成開始時刻と作成終了時刻とに基づいて第1の医療相談翻訳テキストの作成に要した第2の時間(例えば翻訳時間)を算出し、第2の時間の情報をメモリ130に記録してよい。
【0159】
これにより、サーバ100は、例えば、翻訳者の翻訳時間を計測して保持できる。例えば、各端末によってこの時間が表示されることで、各端末のユーザに医療相談における現段階(例えば翻訳中)での経過時間を提示させることができ、ユーザに安心感を持たせることができる。また、プロセッサ110は、翻訳者が翻訳に要した時間(つまり翻訳者の翻訳作成時間)を基に、課金してもよい。あるいは、プロセッサ110は、全体の時間(つまり相談者の相談作成時間、医師の回答作成時間、及び翻訳者の翻訳作成時間の合計時間)より、翻訳者が翻訳に要した時間(つまり翻訳者の翻訳作成時間)を控除して、課金してもよい。あるいは、プロセッサ110は、医師と翻訳者とに異なる課金基準を適用して課金してもよい。
【0160】
また、プロセッサ110は、翻訳を行う複数の翻訳者に関する翻訳者情報をメモリ130に保持し、第1の医療相談テキストを解析して医療相談に係る病気の特徴を特定し、特定された病気の特徴に基づいて、前記翻訳者情報に含まれる複数の翻訳者から一の翻訳者を決定してよい。
【0161】
これにより、サーバ100は、例えば医療相談に係る病気の特徴に関して過去に翻訳した実績のある一の翻訳者を選定できる。よって、この病気の特徴に関する翻訳について翻訳精度が向上することが期待できる。
【0162】
また、通信デバイス120は、第3のクライアント端末から、第1の医療相談テキストに瑕疵があることを示す瑕疵情報(例えば瑕疵有り情報又は相談文章補足データ)を受信し、瑕疵情報を第1のクライアント端末に送信してよい。プロセッサ110は、第1のクライアント端末への瑕疵情報の送信に基づいて、第1の医療相談テキストの内容が修正されることを表示させるための第2の表示指示情報を生成してよい。通信デバイス120は、第2の表示指示情報を第2のクライアント端末に送信してよい。
【0163】
これにより、サーバ100は、瑕疵情報を第1のクライアント端末に送信することで、この情報を受信した第1のクライアント端末が、瑕疵情報(例えば相談要修正のメッセージ又は回答要修正のメッセージ)を表示できる。よって、第1のクライアント端末のユーザは、第2のクライアント端末のユーザに瑕疵情報を通知せずに、また、第2のクライアント端末のユーザの時間を消費することなく、第1の医療相談テキストを適切に修正できる。また、サーバ100は、第2の表示指示情報を生成して送ることで、この情報を受信した第2のクライアント端末が、第1の医療相談テキストの内容が修正されることを示すステータス情報(例えば相談要修正のメッセージ又は回答要修正のメッセージ)を表示できる。よって、第2のクライアント端末のユーザは、第1の医療相談テキストの修正に対して準備する時間を確保でき、適切に対応できる。
【0164】
また、通信デバイス120は、第1のクライアント端末から第1の医療相談テキストの作成を開始したことを通知する着手通知情報を受信してよい。プロセッサ110は、着手通知情報の受信に基づいて、第1の医療相談テキストの作成が開始されたことを表示させるための第3の表示指示情報を生成してよい。通信デバイス120は、第3の表示指示情報を第2のクライアント端末へ送信してよい。
【0165】
これにより、サーバ100は、第3の表示指示情報を生成して送ることで、この情報を受信した第2のクライアント端末が、第1の医療相談テキストの作成が開始されることを示すステータス情報(例えば相談作成中のメッセージ又は回答作成中のメッセージ)を表示できる。よって、第2のクライアント端末のユーザは、第1の医療相談テキストに対する回答や追加相談のための準備時間を確保でき、適切に対応できる。
【0166】
また、通信デバイス120は、第2のクライアント端末から、第2のクライアント端末が第1の医療相談翻訳テキストを表示したことを通知する表示通知情報を受信し、プロセッサ110は、表示通知情報の受信に基づいて、第1の医療相談翻訳テキストが表示されたことを表示させるための第4の表示指示情報を生成してよい。通信デバイス120は、第4の表示指示情報を第1のクライアント端末に送信してよい。
【0167】
これにより、サーバ100は、第4の表示指示情報を生成して送ることで、この情報を受信した第1のクライアント端末が、第1の医療相談翻訳テキストが表示されていることを示すステータス情報(例えば相談表示中のメッセージ又は回答表示中のメッセージ)を表示できる。相談表示中のメッセージや回答表示中のメッセージは、表示された内容を読んだことを示す既読マークに相当する。よって、第2のクライアント端末のユーザは、第1の医療相談テキストに対する回答や追加相談の作成の必要性を検討し、後の対応を適切に判断できる。
【0168】
また、通信デバイス120は、第1のクライアント端末から、第1の医療相談テキストの内容が修正された第2の医療相談テキストを受信し、第2の医療相談テキストを第3のクライアント端末に送信してよい。プロセッサ110は、第3のクライアント端末への第2の医療相談テキストの送信に基づいて、第1の医療相談テキストの内容が修正されたことを表示させるための第5の表示指示情報を生成してよい。通信デバイス120は、第5の表示指示情報を第2のクライアント端末へ送信し、第3のクライアント端末から、第2の医療相談テキストが第1の言語から前記第2の言語に翻訳された第2の医療相談翻訳テキストを受信し、第2の医療相談翻訳テキストを第2のクライアント端末に送信してよい。
【0169】
これにより、サーバ100は、第5の表示指示情報を生成して送ることで、この情報を受信した第2のクライアント端末が、第1の医療相談テキストが修正されたことを示すステータス情報(例えば相談修正済みのメッセージ又は回答修正済みのメッセージ)を表示できる。よって、第2のクライアント端末のユーザは、第1の医療相談テキストに修正があったことを知ることができ、必要に応じて第1のクライアント端末のユーザに修正前の情報をヒアリングすることで、回答又は追加相談の内容を充実させることができる。
【0170】
上記実施形態のクライアント端末(例えば相談者端末10又は医師端末20)は、複数の言語を加味した医療相談を支援する医療相談支援システム5におけるクライアント端末である、クライアント端末は、プロセッサと、通信デバイスと、表示デバイスと、を備える。通信デバイスは、第1の言語(例えばA語又はB語)で示された第1の医療相談テキスト(例えば相談文章データ又は回答文章データ)から第2の言語(例えばB語又はA語)で示された第1の医療相談テキストへの翻訳が開始されたことを表示させるための表示指示情報を受信する。表示デバイスは、表示指示情報に基づいて、上記の翻訳が開始されたことを示す翻訳開始情報を表示する。
【0171】
これにより、クライアント端末のユーザ(相談者又は医師)は、相談内容又は回答内容の翻訳が開始されたことを認識できる。ユーザは、医療相談テキストが患者の命に関わることがあるということで待機時間において不安を抱くことも多いが、クライアント端末によって第1の医療相談テキストがどの状況にあるかを確認できるので、安心感を持つことができる。
【0172】
上記実施形態の医療相談支援方法は、第1の言語を用いて情報を処理する第1のクライアント端末と、第2の言語を用いて情報を処理する第2のクライアント端末と、第1の言語と第2の言語との間の翻訳に関する処理を行う第3のクライアント端末と、に通信可能に接続され、複数の言語を加味した医療相談を支援する医療相談支援サーバにおける医療相談支援方法である。この医療相談支援方法は、第1のクライアント端末から第1の言語で示された第1の医療相談テキストを受信し、第1の医療相談テキストを第3のクライアント端末に送信し、第3のクライアント端末への第1の医療相談テキストの送信に基づいて、第3のクライアント端末により翻訳に関する処理が開始されたことを表示させるための第1の表示指示情報を生成し、第1の表示指示情報を第2のクライアント端末に送信し、第1の医療相談テキストが第1の言語から第2の言語に翻訳された医療相談翻訳テキストを、第3のクライアント端末から受信し、医療相談翻訳テキストを第2のクライアント端末に送信することを含む。
【0173】
以上、図面を参照しながら各種の実施形態について説明したが、本開示はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
【産業上の利用可能性】
【0174】
本開示は、非同期に複数の言語を使用する医療相談を支援でき、医療専門家及び通訳者の負担を低減できる医療相談支援システム及び医療相談支援方法等に有用である。
【符号の説明】
【0175】
5 医療相談支援システム
10 相談者端末
20 医師端末
30 翻訳者端末
100 サーバ
110 プロセッサ
120 通信デバイス
130 メモリ
131 医療相談データベース
132 相談者データベース
133 患者データベース
134 医師データベース
135 翻訳者データベース
136 文章データベース
137 画像データベース
G1 相談者画面
G2 医師画面
G3 翻訳者画面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11A
図11B
図12A
図12B
図13A
図13B