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特開2022-108217情報処理装置入力システム、方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022108217
(43)【公開日】2022-07-25
(54)【発明の名称】情報処理装置入力システム、方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G16H 40/20 20180101AFI20220715BHJP
【FI】
G16H40/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021003128
(22)【出願日】2021-01-12
(71)【出願人】
【識別番号】521018199
【氏名又は名称】3DIT株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100075410
【弁理士】
【氏名又は名称】藤沢 則昭
(74)【代理人】
【識別番号】100135541
【弁理士】
【氏名又は名称】藤沢 昭太郎
(72)【発明者】
【氏名】河原 宏二
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA02
(57)【要約】
【課題】患者等から来院予約を受け付けるサーバと、電子カルテに係るサーバを情報通信可能に接続することなく、来院予約等の予約情報を電子カルテに係るサーバに入力することができる情報処理装置入力システム、方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】予約情報をコード情報に変換して表示手段上に表示させる、Webサーバ1と、表示されたコード情報に変換された予約情報を読み取り、読み取られた予約情報を認識するカメラ2と、カメラ2から受信した予約情報を情報処理装置に入力させる第1制御手段とを有する構成とした。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示された予約情報を読み取り認識する読み取り認識手段と、
前記読み取り認識手段から受信した予約情報を、情報処理装置に入力させる第1制御手段と、を有することを特徴とする、情報処理装置入力システム。
【請求項2】
予約情報をコード情報に変換して表示手段上に表示させる、第2制御手段を、更に有することを特徴とする、請求項1に記載の情報処理装置入力システム。
【請求項3】
情報処理装置入力システムで用いられる方法であって、
読み取り認識手段が、表示された予約情報を読み取り認識するステップと、
第1制御手段が、前記読み取り認識手段から受信した予約情報を、情報処理装置に入力させるステップと、を有することを特徴とする、方法。
【請求項4】
情報処理装置入力システムで用いられるプログラムであって、
読み取り認識手段に、表示された予約情報を読み取らせて認識させ、
第1制御手段に、前記読み取り認識手段から受信した予約情報を情報処理装置に入力させることを特徴とする、プログラム。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療機関に係る情報処理装置に情報を入力する情報処理装置入力システム、方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
医療機関内に配置されているサーバや端末等の情報処理装置は、外部からのアクセスを防ぐため、インターネットに接続されていない。外部とは遮断されており、医療機関内のサーバや端末間のみで閉鎖されたネットワークが構築されている。
【0003】
一方、近年、医療機関では、患者の利便性等の観点から、インターネットからも患者等の来院予約を受け付けている。
【0004】
例えば、特許文献1では、患者は、自身の端末で診療予約受付ホームベージにアクセスし、診療科を選択し、自身の診察券に刻印してある患者ID(診察券番号)、氏名、受診の希望日等の予約情報を入力し、予約ボタンをクリックして来院予約を行う構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002-183301号公報
【0006】
そのため、インターネットに接続されている、患者等から来院予約を受け付けるサーバは、医療機関内の情報処理装置に対する外部からのアクセスを防ぐため、それ以外の医療機関内の情報処理装置とは、情報通信可能に接続されていない。しかし、受け付けた来院予約に係る予約情報は、患者情報を保持する電子カルテに係るサーバに入力・反映させる必要がある。
【0007】
従って、現状では、患者から予約を受け付けたサーバのディスプレイ上に、患者の予約情報を表示させ、医療機関の事務職員等のユーザが、電子カルテに係るサーバに、手で入力している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、この場合、事務職員等のユーザの入力作業が煩雑になり、時間もかかる。また、医療機関によっては、この入力作業のために、専任の人員を配置する必要が生じている。
【0009】
そこで、上記問題点に対処するため、患者等から来院予約等の予約を受け付けるサーバと、電子カルテに係るサーバを情報通信可能に接続することなく、来院予約等の予約情報を電子カルテに係るサーバに入力することができる情報処理装置入力システム、方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、
表示された予約情報を読み取り認識する読み取り認識手段と、
前記読み取り認識手段から受信した予約情報を、情報処理装置に入力させる第1制御手段と、を有する、情報処理装置入力システムとした。
【0011】
また、請求項2に係る発明は、
予約情報をコード情報に変換して表示手段上に表示させる、第2制御手段を、更に有する、請求項1に記載の情報処理装置入力システムとした。
【0012】
また、請求項3に係る発明は、
情報処理装置入力システムで用いられる方法であって、
読み取り認識手段が、表示された予約情報を読み取り認識するステップと、
第1制御手段が、前記読み取り認識手段から受信した予約情報を、情報処理装置に入力させるステップと、を有する、方法とした。
【0013】
また、請求項4に係る発明は、
情報処理装置入力システムで用いられるプログラムであって、
読み取り認識手段に、表示された予約情報を読み取らせて認識させ、
第1制御手段に、前記読み取り認識手段から受信した予約情報を情報処理装置に入力させる、プログラムとした。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、インターネットから患者等の来院予約等の予約を受け付けるサーバと、電子カルテに係るサーバを情報通信可能に接続することなく、来院予約等の予約情報を電子カルテに係るサーバに入力・反映することができ、便宜である。また、これまで手入力していた事務職員等のユーザの作業負担や時間的な負担が軽減される。
【0015】
特に、請求項2の発明によれば、来院予約等の予約を受け付けたサーバのディスプレイ上に予約情報を、QRコード(登録商標)等のコード情報に変換した状態で表示させるため、読み取りミスの発生を低減させることができ、便宜である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施の形態例1の情報処理装置入力システムの概略構成図である。
図2】本発明の実施の形態例1のWebサーバの全体的な構成を例示的に示す概念図である。
図3】本発明の実施の形態例1の電子カルテサーバの全体的な構成を例示的に示す概念図である。
図4】本発明の実施の形態例1の情報処理装置入力システム内のサーバの患者診察順番表情報記憶領域の構造を模式的に示した図であって、(a)は予約情報のみが格納・反映された状態を示し、(b)は、予約情報及び受付情報が格納・反映された状態を示す。
図5】本発明の実施の形態例1の情報処理装置入力システムの処理の流れを示す流れ図である。
図6】本発明の実施の形態例1の情報処理装置入力システムの処理の流れを示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(実施の形態例1)
以下、添付図面を参照して本発明に係る実施の形態例1を詳細に説明する。ただし、本実施の形態例に記載されている構成要素はあくまでも例示であり、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0018】
<情報処理装置入力システムの構成>
図1は、本実施の形態例1に係る情報処理装置入力システムの概略構成図である。情報処理装置入力システムは、主として、Webサーバ1とカメラ2と電子カルテサーバ3から構成される。また、カメラ2と、電子カルテサーバ3とは、ケーブル4によって有線で情報通信可能に接続されている。但し、この構成に限定されるものではなく、カメラ2と電子カルテサーバ3とは、無線LAN等によって無線で接続する構成としても良い。
【0019】
<Webサーバ1の構成>
Webサーバ1は、医療機関に配置されている情報処理装置であって、インターネットに接続されており、インターネットを通じて、詳しくは、インターネット上にアップされた当該医療機関のホームページを通じて、患者等の端末(スマートフォン、パソコン等)から来院予約を受け付ける。Webサーバ1は、当該予約情報をHD14等の記憶手段に格納する。
【0020】
Webサーバ1は、図2に示すように、CPU11(第2制御手段の一例)、RAM12、ROM13、HD14、表示手段15、入力手段16、インタフェイス17、これらの機器を接続するバス18を有している。
【0021】
CPU(=Central Processing Unit)11は、HD14等に記憶されているアプリケーションプログラム、オペレーティングシステム(OS)や制御プログラム等を実行し様々な機能を実現する。また、RAM12にプログラムの実行に必要な情報、ファイル等を一時的に記憶させる。
【0022】
特に、CPU11は、インターネットを通じて、患者等の端末(図示省略)から予約情報の入力を受け付けると、当該予約情報を、HD14内の予約情報記憶領域141に格納する。更に、CPU11は、予約情報記憶領域141に格納されている予約情報を、表示手段15上に表示させる。
【0023】
また、CPU11は、コード変換プログラム記憶領域142からコード変換プログラムを呼び出し、当該プログラムを用いて、予約情報記憶領域141から呼び出した予約情報を、QRコード(登録商標)等のコード情報に変換する。また、コード変換後の予約情報を予約情報記憶領域141に格納する。更に、CPU11は、コード変換後の予約情報を表示手段15上に表示させる。
【0024】
RAM(=Random Access Memory)12は各種データ、プログラム等を一時的に記憶するためのものであり、CPU11の主メモリ、ワークエリア等として機能する。ROM(=Read Only Memory) 13は、内部に基本I/Oプログラム等のプログラム、基本処理において使用する各種データ等を記憶する。
【0025】
HD(=ハードディスク)14は補助記憶装置であり、大容量メモリとして機能する。HD14には、アプリケーションプログラム、OS、制御プログラム、関連プログラム等を記憶する。
【0026】
また、HD14内には、予約情報記憶領域141、コード変換プログラム記憶領域142が設けられている。
【0027】
予約情報記憶領域141には、患者等の端末からインターネットを通じて受信した予約情報が格納される。予約情報は、予約に関する情報であって、例えば、来院日時、患者等の氏名、患者を識別する患者識別情報(患者ID)、診療科、担当の医師名である。また、受信した予約情報に対応付けて、コード変換後の予約情報が格納される。
【0028】
コード変換プログラム記憶領域142には、コード変換プログラムが格納されている。コード変換プログラムは、受信した予約情報を、QRコード(登録商標)等のコード情報に変換する。
【0029】
表示手段15は、例えば液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、CRT、プラズマディスプレイであり、入力手段16から入力された命令(コマンド)や、それに対するWebサーバ1の応答出力等を表示するものである。特に、表示手段15は、患者等の端末からインターネットを通じて受信した予約情報や、QRコード(登録商標)等のコード情報に変換された予約情報を表示する。
【0030】
入力手段16は、例えば、キーボードやポインティングデバイス(マウス等)、タッチパネルである。医療機関の事務職員等のユーザは、入力手段16を用いて、Webサーバ1に対して、Webサーバ1を制御する命令等を入力指示する。特に、医療機関の事務職員等のユーザは、入力手段16を用いて、Webサーバ1に対して、予約情報記憶領域141に格納されている予約情報を表示手段15上に表示する旨の命令を入力指示する構成としても良い。あるいは、医療機関の事務職員等のユーザは、入力手段16を用いて、Webサーバ1に対して、予約情報記憶領域141に格納されている予約情報を、コード変換プログラム記憶領域142から呼び出したコード変換プログラムを用いて、QRコード(登録商標)等のコード情報に変換する、また、コード変換後の予約情報を予約情報記憶領域141に格納する、更に、コード変換後の予約情報を表示手段15上に表示する旨の命令を入力指示する構成としても良い。
【0031】
17はインタフェイスであり、このインタフェイス17を介してWebサーバ1は、患者の端末等の他の装置との情報や命令のやり取りを行う。バス18は、Webサーバ1内のデータの流れを司るものである。
【0032】
尚、以上の各装置と同等の機能を実現するソフトウェアにより、ハードウェア装置の代替として構成することもできる。
【0033】
<カメラ2の構成>
カメラ2(読み取り認識手段の一例)は、表示手段15上に表示された、患者等の端末からインターネットを通じて受信した予約情報の文字列を読み取る、イメージスキャナーの機能と、読み取った文字列をデジタルの文字コードに変換して認識する、OCR(=光学文字認識)の機能を有している。そして、カメラ2は、デジタルの文字コードに変換して認識した予約情報を電子カルテサーバ3に出力する。
【0034】
また、カメラ2は、表示手段15上に表示された、QRコード(登録商標)等のコード情報に変換された予約情報を読み取る、イメージスキャナーの機能と、読み取ったコード情報をデジタルの文字コードに復号して認識する機能を有している。そして、カメラ2は、デジタルの文字コードに復号して認識した予約情報を電子カルテサーバ3に出力する。
【0035】
なお、カメラ2は、予約情報を読み取って認識することができれば、これらの機能を有する専用のカメラであっても良いし、例えば、スマートフォン、ノートパソコン、タブレットパソコン等、多彩な機能を有する機器の機能の一部として、これらの機能が搭載されているものであっても良い。
【0036】
<電子カルテサーバ3の構成>
電子カルテサーバ3は、電子カルテ情報を保持する情報処理装置であって、医療機関内のサーバや端末間のみで構成される閉鎖されたネットワークに接続されている。しかし、外部とは遮断されており、インターネットには接続されていない。
【0037】
電子カルテサーバ3は、図3に示すように、CPU31(第1制御手段の一例)、RAM32、ROM33、HD34、表示手段35、入力手段36、インタフェイス37、これらの機器を接続するバス38を有している。
【0038】
CPU(=Central Processing Unit)31は、HD34等に記憶されているアプリケーションプログラム、オペレーティングシステム(OS)や制御プログラム等を実行し様々な機能を実現する。また、RAM32にプログラムの実行に必要な情報、ファイル等を一時的に記憶させる。
【0039】
特に、CPU31は、カメラ2からデジタルの文字コードに変換した予約情報を受信して、患者診察順番表情報記憶領域341に格納(入力)・反映させる。例えば、予約情報が、「患者ID:F8723、患者名:佐藤和夫」、「予約時間:2020年12月24日(木)の9:30」、「診療科:内科」というのであれば、図4(a)に示すように、格納(入力)・反映させる。
【0040】
RAM(=Random Access Memory)32は各種データ、プログラム等を一時的に記憶するためのものであり、CPU31の主メモリ、ワークエリア等として機能する。ROM(=Read Only Memory) 33は、内部に基本I/Oプログラム等のプログラム、基本処理において使用する各種データ等を記憶する。
【0041】
HD(=ハードディスク)34は補助記憶装置であり、大容量メモリとして機能する。HD34には、アプリケーションプログラム、OS、制御プログラム、関連プログラム等を記憶する。また、電子カルテ情報を記憶する。電子カルテ情報は、各患者のカルテに係る情報であって、例えば、各診療日における主訴情報、所見情報、診断情報、治療計画情報、オーダ情報、診断された病名、検査結果、検査結果レポート、及び既往歴等である。
【0042】
また、HD34内には、患者診察順番表情報記憶領域341が設けられている。
【0043】
患者診察順番表情報記憶領域341には、図4(b)に示すように、患者を診察する順番が示された表が格納されている。患者等からの診察・検査等の受付申請に応じて、当該医療機関の事務職員等のユーザは、受付申請がなされた順番に、この表を表示手段35上に表示させて、入力手段36を用いて入力していく。例えば、2020年12月24日(木)の「受付時間:8:30」に「患者ID:B2200、患者名:山田一郎」氏から、「診療科:内科」の受付申請があれば、その旨を、この表に入力・反映させる。次に、2020年12月24日(木)の「受付時間:8:40」に「患者ID:C2345、患者名:鈴木次郎」氏から、「診療科:内科」の受付申請があれば、その旨を、この表に入力・反映させる。更に次に、2020年12月24日(木)の「受付時間:9:20」に「患者ID:F8723、患者名:佐藤和夫」氏から、「診療科:内科」の受付申請があれば、その旨を、この表に入力・反映させる。但し、この佐藤氏については、「予約時間:2020年12月24日(木)の9:30、診療科:内科」である旨の予約情報が既に格納(入力)されているため、「9:20」という受付時間のみを入力・反映させる。
【0044】
上記のような場合、2020年12月24日(木)の受付申請は、「山田→鈴木→佐藤→秋元」の順番であるが、佐藤氏は、予め予約手続きを行い、CPU31によって、予約情報が、患者診察順番表情報記憶領域341に格納(入力)・反映されていたため、診察の順番は、「佐藤→山田→鈴木→秋元」となる。
【0045】
表示手段35は、例えば液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、CRT、プラズマディスプレイであり、入力手段36から入力された命令(コマンド)や、それに対する電子カルテサーバ3の応答出力等を表示するものである。
【0046】
入力手段36は、例えば、キーボードやポインティングデバイス(マウス等)、タッチパネルである。医療機関の事務職員等のユーザは、入力手段36を用いて、電子カルテサーバ3に対して、電子カルテサーバ3を制御する命令等を入力指示する。特に、医療機関の事務職員等のユーザは、入力手段36を用いて、電子カルテサーバ3に対して、カメラ2からデジタルの文字コードに変換した予約情報を受信して、患者診察順番表情報記憶領域341に格納(入力)・反映する旨の命令を入力指示する構成としても良い。
【0047】
37はインタフェイスであり、このインタフェイス37を介して電子カルテサーバ3は、カメラ2等の他の装置との情報や命令のやり取りを行う。バス38は、電子カルテサーバ3内のデータの流れを司るものである。
【0048】
尚、以上の各装置と同等の機能を実現するソフトウェアにより、ハードウェア装置の代替として構成することもできる。
【0049】
本実施の形態例1では、本実施の形態例1に係るプログラム及び関連データを直接RAM12等にロードして実行させる例を示しているが、これ以外にも、本実施の形態例1に係るプログラムを動作させる度に、既にプログラムがインストールされているHD14等からRAM12等にロードするようにしてもよい。また、本実施の形態例1に係るプログラムをROM13等に記憶しておき、これをメモリマップの一部をなすように構成し、直接CPU11等で実行することも可能である。
【0050】
また、本実施の形態例1では、説明の便宜のため、Webサーバ1や電子カルテサーバ3を1つの装置で実現した構成について述べるが、複数の装置にリソースを分散した構成によって実現してもよい。例えば、記憶や演算のリソースを複数の装置に分散した形に構成してもよい。或いは、Webサーバ1や電子カルテサーバ3上で仮想的に実現される構成要素毎にリソースを分散し、並列処理を行うようにしてもよい。
【0051】
更に、本実施の形態例1では、説明の便宜のため、Webサーバ1や電子カルテサーバ3を、ハードウェアによって夫々1台のサーバとして動作する物理サーバで実現した構成について述べるが、ソフトウェアによって夫々1台のサーバとして動作するように物理サーバ上に構成された仮想サーバとして実現した構成であっても良い。
【0052】
<情報処理装置入力システムの処理の流れ>
次に、図5及び図6を用いて、情報処理装置入力システムの処理の流れについて説明する。
【0053】
まずは、図5を用いて、Webサーバ1の予約情報記憶領域141に格納されている予約情報を、表示手段15上に表示させ、この予約情報を電子カルテサーバ3に格納する場合について、説明する。
【0054】
Webサーバ1は、入力手段16を通じて、医療機関の事務職員等のユーザから予約情報を表示させる旨の命令を受け付けると、予約情報記憶領域141に格納されている予約情報を、表示手段15上に表示させる(ステップS501)。カメラ2は、表示手段15上に表示された予約情報の文字列を読み取り、読み取った文字列をデジタルの文字コードに変換する(ステップS502)。カメラ2は、デジタルの文字コードに変換した予約情報を電子カルテサーバ3に出力する(ステップS503)。電子カルテサーバ3は、カメラ2からデジタルの文字コードに変換した予約情報を受信して、患者診察順番表情報記憶領域341に格納(入力)・反映させる(ステップS504)。
【0055】
次に、図6を用いて、Webサーバ1の予約情報記憶領域141に格納されている予約情報を、コード情報に変換して表示手段15上に表示させ、この予約情報を電子カルテサーバ3に格納する場合について、説明する。
【0056】
Webサーバ1は、コード変換プログラム記憶領域142からコード変換プログラムを呼び出し、当該プログラムを用いて、予約情報記憶領域141から呼び出した予約情報を、コード情報に変換する(ステップS601)。Webサーバ1は、コード情報に変換された予約情報を、表示手段15上に表示させる(ステップS602)。カメラ2は、表示手段15上に表示された、コード情報に変換された予約情報を読み取り、読み取ったコード情報をデジタルの文字コードに復号する(ステップS603)。カメラ2は、デジタルの文字コードに復号した予約情報を電子カルテサーバ3に出力する(ステップS604)。電子カルテサーバ3は、カメラ2からデジタルの文字コードに復号した予約情報を受信して、患者診察順番表情報記憶領域341に格納(入力)・反映させる(ステップS605)。
【0057】
このように、本実施の形態例1では、インターネットから患者等の来院予約等の予約を受け付けるWebサーバ1と、電子カルテサーバ3を情報通信可能に接続することなく、来院予約等の予約情報を電子カルテサーバ3に入力することができ、便宜である。また、これまで手入力していた事務職員等のユーザの作業負担や時間的な負担が軽減される。
【0058】
また特に、来院予約等の予約を受け付けたWebサーバ1の表示手段15上に、予約情報をQRコード(登録商標)等のコード情報に変換して表示させる構成とすれば、読み取りミスの発生を低減させることができ、更に便宜である。
【0059】
<変形例>
上述した本実施の形態例1では、カメラ2が、表示手段15上に表示された、患者等の端末からインターネットを通じて受信した予約情報の文字列を読み取る、イメージスキャナーの機能と、読み取った文字列をデジタルの文字コードに変換して認識する、OCR(=光学文字認識)の機能を有する構成を示した。しかし、この構成に限定されるものではなく、例えば、読み取った文字列をデジタルの文字コードに変換して認識する、OCRの機能については、電子カルテサーバ3が有する構成としても良い。
【0060】
詳しくは、電子カルテサーバ3のHD34のいずれかの記憶領域にOCR機能に係るプログラムを格納させておく。そしては、カメラ2は、表示手段15上に表示された、患者等の端末からインターネットを通じて受信した予約情報の文字列を読み取ると、読み取った文字列を電子カルテサーバ3に出力する。電子カルテサーバ3のCPU31は、当該文字列を受信すると、OCR機能に係るプログラムを呼び出して、デジタルの文字コードに変換して認識する。CPU31は、文字コードに変換して認識した予約情報を、患者診察順番表情報記憶領域341に格納(入力)・反映させる。
【0061】
また、上述した本実施の形態例1では、カメラ2が、表示手段15上に表示された、QRコード(登録商標)等のコード情報に変換された予約情報を読み取る、イメージスキャナーの機能と、読み取ったコード情報をデジタルの文字コードに復号して認識する機能を有する構成を示した。しかし、この構成に限定されるものではなく、例えば、コード情報をデジタルの文字コードに復号して認識する機能については、電子カルテサーバ3が有する構成としても良い。
【0062】
詳しくは、電子カルテサーバ3のHD34のいずれかの記憶領域にコード情報をデジタルの文字コードに復号して認識する機能に係るプログラムを格納させておく。そしては、カメラ2は、表示手段15上に表示された、予約情報に係るコード情報を読み取ると、読み取ったコード情報を電子カルテサーバ3に出力する。電子カルテサーバ3のCPU31は、当該コード情報を受信すると、コード情報をデジタルの文字コードに復号して認識する機能に係るプログラムを呼び出して、デジタルの文字コードに変換して認識する。CPU31は、文字コードに変換して認識した予約情報を、患者診察順番表情報記憶領域341に格納(入力)・反映させる。
【0063】
また、上述した本実施の形態例1では、カメラ2を電子カルテサーバ3に直接接続し、また、医療機関の事務職員等のユーザは、入力手段36を用いて、電子カルテサーバ3に対して、電子カルテサーバ3を制御する命令等を入力指示する、更に、入力手段36から入力された命令(コマンド)や、それに対する電子カルテサーバ3の応答出力等を表示手段35上に表示する構成を示した。しかし、この構成に限定されるものではない。例えば、電子カルテサーバ3に、ノートPCやタブレットPC等の端末をクライアント端末(図示省略)として接続し、このクライアント端末を介して、カメラ2を電子カルテサーバ3に接続する構成としても良い。また、この場合、クライアント端末のキーボード部分等の入力手段を、入力手段36の代わりに、あるいは入力手段36と併せて使用する構成しても良い。更に、クライアント端末のディスプレイ部分等の表示手段を、表示手段35の代わりに、あるいは表示手段35と併せて使用する構成としても良い。
【0064】
また、上述した本実施の形態例1では、医療機関の事務職員等のユーザは、入力手段16を用いて、Webサーバ1に対して、Webサーバ1を制御する命令等を入力指示する、そして、Webサーバ1の表示手段15上に、患者等の端末からインターネットを通じて受信した予約情報や、QRコード(登録商標)等のコード情報に変換された予約情報を表示する構成を示した。しかし、この構成に限定されるものではない。例えば、Webサーバ1に、ノートPCやタブレットPC等の端末をクライアント端末(図示省略)として接続し、このクライアント端末のディスプレイ部分等の表示手段に、表示手段15の代わりに、患者等の端末からインターネットを通じて受信した予約情報や、QRコード(登録商標)等のコード情報に変換された予約情報を表示する構成としても良い。また、この場合、クライアント端末のキーボード部分等の入力手段を、入力手段16の代わりに、あるいは入力手段16と併せて使用する構成しても良い。
【0065】
また、上述した本実施の形態例1では、患者等からの診察・検査の受付申請に応じて、当該医療機関の事務職員等のユーザが、入力手段36を用いて、受付申請がなされた順番に、患者診察順番表に入力していく構成を示したが、この構成に限定されるものではない。例えば、医療機関の受付に、電子カルテサーバ3と情報通信可能に接続された複数台の情報処理端末(図示省略)が配置されている。患者等のユーザは、来院すると、これらの情報処理端末のうちのいずれかを操作して、受付申請を行う。詳しくは、自身の患者ID、名前、診療科等の受付情報を入力する。情報処理端末は、受付情報の入力を受け付けると、当該受付情報を電子カルテサーバ3に出力する。電子カルテサーバ3のCPU31は、受信した受付情報を、患者診察順番表情報記憶領域341に格納・反映させる構成としても良い。
【0066】
なお、本実施の形態例1では、説明の便宜上、患者等からの受付申請及び予約情報を、患者診察順番表に入力・反映させる構成を示したが、この表を用いる構成に限定されるものではない。患者等からの受付申請の順番及び予約情報を反映して、医療従事者が診察の順番を管理できる形態であれば良い。
【0067】
更に、上述した本実施の形態例1では、便宜上、患者の来院予約を想定して説明したが、本発明の用途は、患者の来院予約に限定されない。例えば、医療機器の共同利用のための機器の予約、当該機器を使用した検査の予約等にも、本発明は汎用的に使用することができる。詳しくは、CT、MRIの機器等の高額な機器を所有していない診療所等の規模の小さい医療機関から、機器を所有している規模の大きい医療機関が、当該機器利用の予約、当該機器を使用した検査の予約を受け付ける場合にも、本発明を使用できる。
【符号の説明】
【0068】
1:Webサーバ、11:CPU、12:RAM、13:ROM、14:HD、141:予約情報記憶領域、142:コード変換プログラム記憶領域、15:表示手段、16:入力手段、17:インタフェイス、18:バス、
2:カメラ、
3:電子カルテサーバ、31:CPU、32:RAM、33:ROM、34:HD、341:患者診察順番表情報記憶領域、35:表示手段、36:入力手段、37:インタフェイス、38:バス、
図1
図2
図3
図4
図5
図6