(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022108417
(43)【公開日】2022-07-26
(54)【発明の名称】撥液性包装材
(51)【国際特許分類】
B32B 27/00 20060101AFI20220719BHJP
C09K 3/18 20060101ALI20220719BHJP
C09K 3/00 20060101ALI20220719BHJP
C09D 7/61 20180101ALI20220719BHJP
C09D 133/14 20060101ALI20220719BHJP
B32B 27/30 20060101ALI20220719BHJP
B32B 9/00 20060101ALI20220719BHJP
B65D 65/40 20060101ALI20220719BHJP
【FI】
B32B27/00 Z
C09K3/18 102
C09K3/00 R
C09D7/61
C09D133/14
B32B27/30 A
B32B9/00 A
B65D65/40 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021003387
(22)【出願日】2021-01-13
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】凸版印刷株式会社
(72)【発明者】
【氏名】増子 達也
【テーマコード(参考)】
3E086
4F100
4H020
4J038
【Fターム(参考)】
3E086BA04
3E086BA13
3E086BA14
3E086BA15
3E086BA24
3E086BA35
3E086BB90
4F100AA20
4F100AA20B
4F100AK25
4F100AK25B
4F100AK42
4F100AK42A
4F100AR00B
4F100AT00A
4F100BA02
4F100BA07
4F100DE01
4F100DE01B
4F100EH46
4F100GB15
4F100JB06
4F100JB06B
4F100JK14
4F100JK14B
4F100YY00B
4H020BA13
4J038CG141
4J038CH251
4J038HA446
4J038MA08
4J038MA10
4J038NA07
4J038PB04
(57)【要約】
【課題】特段の粒子の表面処理等の工程を経ずとも材料混合、塗布するのみの一段階の工程で、優れた撥液性が得られる撥液性包装材を提供することを目的とする。
【解決手段】基材と、前記基材上に設けられる撥液層を有し、
前記撥液層は、少なくともBET比表面積が50m
2/g以上である気相合成シリカ粒子と、
フッ素化アルキル基を有するアクリレートポリマーと、
BET比表面積が350m
2/g以下の湿式シリカ粒子と、を含み、
前記湿式シリカ粒子の平均粒子径が9μm以下であることを特徴とする撥液性包装材である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材と、前記基材上に設けられる撥液層を有し、
前記撥液層は、少なくともBET比表面積が50m2/g以上である気相合成シリカ粒子と、
フッ素化アルキル基を有するアクリレートポリマーと、
BET比表面積が350m2/g以下の湿式シリカ粒子と、を含み、
前記アクリレートポリマーの重量をWf、
前記気相合成シリカ粒子の重量をWs1、およびBET比表面積をSs1、
前記湿式シリカ粒子の重量をWs2、およびBET比表面積をSs2、
とした際に、以下の関係式(1)および(2)が成り立つことを特徴とする撥液性包装材。
関係式(1):0.15<Ws2/(Ws1+Ws2)<0.65。
関係式(2):0.003 ≦ Wf/(Ws1×Ss1+Ws2×Ss2) ≦ 0.015。
【請求項2】
前記湿式シリカ粒子の平均粒子径が9μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の撥液性包装材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装材の最内装(内容物と触れる面)に使用することで、内容物を取り出す際に包装材に残ってしまう内容物の量を減らすことができる撥液性包装材に関する。特に、基板表面に複数の微細凹凸を有する撥液性樹脂からなる塗膜を与える撥液性包装材に関する。
【背景技術】
【0002】
各種の液体に対して濡れ性の低い撥液性包装材を与える1つの方法として、基材の表面に微細凹凸構造と表面化学特性を与えることで液体に対して低い濡れ性を発現させるというものがある。その中でも、表面張力の低い液体に対して優れた撥液性を得るには、フッ素系撥液剤とスケールの異なる複数の凹凸を有する、階層凹凸構造を設ける必要があり、このような階層凹凸構造を得るためには多段階の加工プロセスが必要であった。
【0003】
例えば、特許文献1では、撥液層が、粘度100cst以上2,000cst以下のシリコーンで粒子表面が覆われた疎水性湿式シリカ粒子からなり、前記撥液層における疎水性湿式シリカ粒子の塗布量が、乾燥後重量で0.4~0.6g/m2であることで表面に凹凸形状を有する塗膜を形成し、撥水性表面構造を得る方法を開示している。
【0004】
また、特許文献2では、平滑表面に、粒径100nm以上の微粒子から形成される一次凹凸と粒径7~90nmの微粒子から形成される2次凹凸とを有し、さらに撥油剤がコーティングされてなり、22.6mN/m以下の低表面張力液体に対する接触角が150°以上の超撥油特性を有し、且つ転落角が60°以下であることで撥水性を高めるに十分な程度の凹凸形状を形成できるとしている。
【0005】
また、特許文献3では、撥液層には少なくとも多孔性微粒子とバインダー成分を含み、前記多孔性微粒子は、平均粒子径が2.5μm以上であり、BET比表面積が100m2/g以上であり、かつフッ素化アルキル基をその表面に有しており、前記バインダー成分は、フッ素化アルキル基を含むことで撥水性表面構造を得る方法を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第4668352号公報
【特許文献2】特許第5680900号公報
【特許文献3】特開2019-210392号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1の疎水性粒子による凹凸構造が超撥水機能を示すことが述べられており、ポリジメチルシロキサン処理、2~7μmの平均粒子径を有する湿式合成シリカ粒子を用いたものである。しかしながらこの構成では、油のような低表面張力液体は高い接触角を示さず、むしろよく浸透することが分かっている。
【0008】
また、特許文献2は、ストーバー法により形成したサブミクロンサイズシリカ粒子とTEOS加水分解物の混合物からなる塗料への浸漬・乾燥工程と、ナノシリカ粒子とTEOSならびにフッ素化アルキル基含有アルコキシシランの加水分解物からなる塗料への浸漬・乾燥を4回繰り返すことで得られる、撥液膜の製造方法が報告されている。このようにして得られる表面は、表面張力25mN/m程度までの付着物に対して、140°以上の高い接触角が得られると報告されているが、この方法は製造プロセスが煩雑であり実用上の制限が大きいといわざるを得ない。
【0009】
また、特許文献3は、粒子に直接フッ素化アルキル基を結合させるためにシランカップリング処理を行っているが、このようなシランカップリング剤は高価であり、処理工程が煩雑であるという欠点を有する。
【0010】
上記事情を踏まえ、本発明は、特段の粒子の表面処理等の工程を経ずとも材料混合、塗布するのみの一段階の工程で、優れた撥液性が得られる撥液性包装材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に於いて上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、
基材と、前記基材上に設けられる撥液層を有し、
前記撥液層は、少なくともBET比表面積が50m2/g以上である気相合成シリカ粒子と、
フッ素化アルキル基を有するアクリレートポリマーと、
BET比表面積が350m2/g以下の湿式シリカ粒子と、を含み、
前記アクリレートポリマーの重量をWf、
前記気相合成シリカ粒子の重量をWS1、およびBET比表面積をSs1、
前記湿式シリカ粒子の重量をWS2、およびBET比表面積をSs2、
とした際に、以下の関係式(1)および(2)が成り立つことを特徴とする撥液性包装材。
関係式(1):0.15<WS2/(WS1+WS2)<0.65
関係式(2):0.003 ≦ Wf/(WS1×Ss1+WS2×Ss2) ≦ 0.015である。
【0012】
また、請求項2に記載の発明は、
前記湿式シリカ粒子の平均粒子径が9μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の撥液性包装材。湿式シリカの粒子径が9μmより大きいと塗膜がもろくなり実用性に欠ける。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、特段の粒子の表面処理等の工程を経ずとも材料混合、塗布するのみの一段階の工程で、優れた撥液性が得られる撥液性包装材を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明による撥液性包装材の表面構造を説明する概略断面図である。
【
図2】関係式(2)が成立しない場合の撥液性包装材の表面構造を説明する概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明による撥液性包装材の撥液性は、主として表面の微細構造に依存し、材料を混合し、それを塗布するだけの一段階の工程で高い撥液性を達成したものである。係る撥液性包装材の1つの実施形態について
図1を用いて説明する。
【0016】
図1で、撥液性包装材3は、基材1上に撥液層2を積層してなる。この撥液層2は、少なくともBET比表面積が50m
2/g以上である気相合成シリカ粒子10と、フッ素化アルキル基を有するアクリレートポリマー12と、BET比表面積が350m
2/g以下の湿式シリカ1粒子11とを混合して基材1上に塗布された層である。
【0017】
<基材層>
まず撥液層2を塗布するための基材1については、支持体となる物であれば特に制限はなく、例えばガラス板や金属表面、紙、樹脂を含むフィルム、又は金属箔の少なくとも一種を有する。紙としては、上質紙、特殊上質紙、コート紙、アート紙、キャストコート紙、模造紙、又はクラフト紙等が挙げられる。樹脂を含むフィルムとしては、ポリオレフィン、酸変性ポリオレフィン、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリアミド(PA)、ポリ塩化ビニル(PVC)、セルロースアセテート、及びセロファン樹脂の少なくとも一種を含むフィルムが挙げられる。このフィルムは延伸フィルムでもよいし、非延伸フィルムでもよい。金属箔としては、例えばアルミ箔又はニッケル箔等が挙げられる。
【0018】
基材1上へのコーティング方法については、グラビアコート、ダイコートに加え、スプレーコート等のウェットコーティングを用いることができる。所定量の塗料を塗布したのち、乾燥工程に移る。乾燥工程では、溶媒が十分乾燥しきれば十分であり自然乾燥を待ってもよいが、温風で乾燥するなどの手段を経てもよい。特に基材の変質が生じない範囲の温度であればよく、具体的には100℃以下の温風により乾燥することが好ましい。
【0019】
<撥液性包装材の表面構造>
撥液層に用いる微粒子としては、気相合成シリカ粒子10と湿式シリカ粒子11が用いられる。特に湿式シリカ粒子11は、平均粒子径が4μm以上であり、かつBET比表面積が350m2/g以下であることが望ましい。さらに、湿式シリカ粒子は、前記平均粒子径が9μm以下であることが望ましく、粒子径が9μm以上であると塗膜がもろくなり、実用性に欠けるためである。なお、微粒子の平均粒子径はレーザー回折法により測定される値であり、BET比表面積とはBET法(ガス分子の吸着を利用して表面積を測定する手法)により測定された表面積である。平均粒子径に比べて比表面積が大きいほど、その粒子の吸着性能が大きいとされる。
【0020】
撥液層にはさらに、湿式シリカ粒子11とは異なる、気相合成シリカ粒子10を含む。気相合成シリカ粒子10は、少なくともBET比表面積が50m2/g以上の粒子であると好ましい。これらの粒子を併用すると、塗膜の密着が優れるため有利である。
【0021】
優れた撥液性を達成するための手段として撥液性材質と凹凸構造を組み合わせることが一般に取り組まれている。表面張力の低い液体に対して優れた撥液性を得るには、フッ素系撥液剤とスケールの異なる複数の凹凸を有する、階層凹凸構造を設ける必要がある。本発明では、
図1のように、気相合成シリカ粒子10と湿式シリカ粒子11をフッ素系高分子撥液剤であるフッ素化アルキル基を有するアクリレートポリマー12により粒子表面を被覆し、階層凹凸構造を設け、撥液性を得ている。
【0022】
ここでは、上述のように湿式シリカ粒子11は、平均粒子径が4μm以上であり、かつBET比表面積が350m2/g以下であり、気相合成シリカ粒子10は、BET比表面積が50m2/g以上である。
【0023】
BET比表面積が50m2/g以上の気相合成シリカ粒子10とフッ素化アルキル基を有するアクリレートポリマー12だけでは、階層的な凹凸構造が形成できず、撥液性が不十分である。
【0024】
また、BET比表面積が50m2/g以上の気相合成シリカ粒子10とフッ素化アルキル基を有するアクリレートポリマー12に、BET比表面積が350m2/g以上の湿式シリカ粒子を加えても、撥液性が不十分である。これは、細孔が小さく、ナノレベルの凹
凸が得られないためと推測される。
【0025】
<粒子と撥液剤の調液>
気相合成シリカ粒子10と湿式シリカ粒子11と、撥液剤であるフッ素化アルキル基を有するアクリレートポリマー12を混合することで、撥液層形成のための塗液が得られる。前記塗液において、優れた撥液性を発現するためには適切な調液が必要になる。前記塗液中の固形分のうち、前記気相合成シリカ粒子10の重量をWs1、湿式シリカ粒子11の重量をWs2、とした場合に、以下の関係式(1)を満たすことが必要である。
関係式(1):0.15<Ws2/(Ws1+Ws2)<0.65。
【0026】
0.15<Ws2/(Ws1+Ws2)の場合には、湿式シリカ粒子の頻度が小さく撥液性が得られない。Ws2/(Ws1+Ws2)<0.65の場合には、塗膜がもろくなり実用性に欠ける。
【0027】
また、前記アクリレートポリマー12の重量をWf、前記気相合成シリカ粒子10の重量をWs1、およびBET比表面積をSs1、前記湿式シリカ粒子の重量をWs2、およびBET比表面積をSs2、とした場合に、以下の関係式(2)を満たすことが必要となる。
関係式(2):0.003≦Wf/(Ws1×Ss1+Ws2×Ss2)≦0.015。
【0028】
この混合比による撥液性包装材表面の塗膜の違いを
図2に示す。
用いる粒子の比表面積により、最適な粒子と撥液剤との混合比が異なり、0.003>Wf/(Ws1×Ss1+Ws2×Ss2)の場合には十分に粒子表面を被覆できず、撥液性が得られない(
図2(a)参照)。また、Wf/(Ws1×Ss1+Ws2×Ss2)>0.015の場合には粒子の細孔が詰まり、十分な撥液性が得られない(
図2(b)参照)。
【0029】
階層凹凸構造を形成するには、特許文献3で述べたようにシランカップリング剤で、多孔性微粒子の表面に直接フッ素化アルキル基を結合させて撥液性を得る方法があるが、この結合処理は煩雑であり、また、シランカップリング剤が高価であるという課題があった。本発明によって、このような特段の粒子の表面処理等の工程を経ずとも材料を混合し、その塗液を塗布するだけの一段階の工程で、階層凹凸構造を設けることで、優れた撥液性包装材を得ることが可能になった。
【実施例0030】
<実施例1>
(塗液調整)
撥液層形成のための塗液を調整した。
「日本アエロジル」社製 気相合成シリカ粒子 アエロジル50(平均粒子径:50nm、BET比表面積Ss1:50m2/g、重量Ws1:5.0g)、富士ゲル販売社製 湿式シリカ粒子 サイリシア370(平均粒子径:6μm、BET比表面積Ss2:300m2/g、Ws2:2.1g)、「AGCセイミケミカル」社製アクリレートポリマー 「AG-E060」(固形分濃度20wt%、重量Wf:66g(うち、固形分13.2g))を混合し、関係式(1):Ws2/(Ws1+Ws2)の値が0.3、関係式(2):Wf/(Ws1×Ss1+Ws2×Ss2)の値が、0.015となるように調整した。さらに溶媒として50wt%IPA水溶液を投入し、固形分濃度5wt%の塗料とした。
【0031】
(塗工)
「東レ」社製 PETフィルム「ルミラー50S10」の面上に、ワイヤーバー#18を用いて上記塗液を塗布した。塗布後に、オーブン内で100℃の温風下90秒間乾燥す
ることで、撥液層を形成することができ、サンプルとした。
【0032】
<実施例2~実施例9>
湿式シリカ粒子を表1に示す製品に変更した以外は実施例1と同様に実施した。各実施例の関係式(1)および関係式(2)の値を表1に示す。
【0033】
<実施例10>
気相合成シリカ粒子 アエロジル50をアエロジル200に変更した以外は実施例1と同様に実施した。関係式(1)および関係式(2)の値を表1に示す。
【0034】
<実施例11~実施例13>
湿式シリカ粒子を表1に示す製品に変更した以外は実施例11と同様に実施した。各実施例の関係式(1)および関係式(2)の値を表1に示す。
【0035】
<比較例1>
湿式シリカ粒子を加えないこと以外は実施例1と同様に実施した。
【0036】
<比較例2~比較例7>
湿式シリカ粒子を表1に示す製品に変更した以外は実施例1と同様に実施した。各比較例の関係式(1)および関係式(2)の値を表1に示す。
【0037】
<比較例8>
湿式シリカ粒子を加えないこと以外は実施例11と同様に実施した。
【0038】
<比較例9~比較例14>
湿式シリカ粒子を表1に示す製品に変更した以外は実施例11と同様に実施した。各比較例の関係式(1)および関係式(2)の値を表1に示す。
【0039】
(撥液性評価)
実施例および比較例で得られた撥液基材を塗液塗布側の面が上になるように平置きし、純水、サラダ油(製品名:日清オイリオ)、乳液、洗剤、シャンプーをスポイトで2μl滴下したのち、前記撥液基材を垂直になるまで傾けたままで30秒間静置し、液体の状態を目視にて観察し、以下の評価基準に従って、撥液性の評価を行った。結果を表1に示す。
評価基準:
1:撥液層上に留まって動かなかった、または撥液層中にしみこんだ。
2:撥液層上から流れ落ちたが、流れた跡が線状に残った。
3:撥液層上から流れ落ちたが、流れた跡が点状に残った。
4:撥液層上から流れ落ち、流れた跡が残らなかった。
5:撥液層上から液滴が丸くなって転がり落ちた。または剥がれ落ちた。
上記評価が2以上であれば実用上問題ないが、3以上であることがより望ましい。
【0040】
【0041】
実施例1~13については今回試験に用いたすべての付着物に対し、優れた撥液性能が得られ、塗膜強度も十分であった。比較例1~14では、関係式(1)と関係式(2)のいずれかが満たされず、結果的に優れた撥液性能は得られなかった。