(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022108424
(43)【公開日】2022-07-26
(54)【発明の名称】貫通孔検出装置
(51)【国際特許分類】
G01N 21/59 20060101AFI20220719BHJP
G01B 11/12 20060101ALI20220719BHJP
【FI】
G01N21/59 Z
G01B11/12 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021003403
(22)【出願日】2021-01-13
(71)【出願人】
【識別番号】520169166
【氏名又は名称】西野 朋季
(71)【出願人】
【識別番号】501441094
【氏名又は名称】アクシス・ネット株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100113712
【弁理士】
【氏名又は名称】野口 裕弘
(72)【発明者】
【氏名】西野 朋季
(72)【発明者】
【氏名】塙 昇
(72)【発明者】
【氏名】上田 高義
(72)【発明者】
【氏名】長谷部 仁志
【テーマコード(参考)】
2F065
2G059
【Fターム(参考)】
2F065AA27
2F065BB01
2F065CC17
2F065DD02
2F065DD03
2F065DD16
2F065GG04
2F065GG21
2F065HH15
2F065JJ18
2F065PP15
2F065PP25
2F065QQ21
2F065QQ25
2F065RR06
2F065SS13
2G059AA05
2G059BB08
2G059EE01
2G059EE11
2G059GG01
2G059HH02
2G059HH06
2G059KK01
2G059MM05
2G059PP04
(57)【要約】
【課題】真空が不要で、微小な貫通孔を容易に検出する。
【解決手段】貫通孔検出装置1は、試料2における貫通孔21を検出するための装置である。貫通孔検出装置1は、光源部3と、光検出器4とを備える。光源部3は、所定波長の光を出射する。光検出器4は、その波長の光エネルギーの大きさを検出する。光源部3は、光検出器4に向けて光を出射する。試料2は、貫通孔21が無い場合には光源部3が出射する波長の光を遮る物である。試料2は、光源部3と光検出器4との間に位置する。光源部3が出射する光の所定波長は、検出対象の貫通孔21の孔径よりも長い。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
試料における貫通孔を検出するための貫通孔検出装置であって、
所定波長の光を出射する光源部と、
前記波長の光のエネルギーの大きさを検出する光検出器とを備え、
前記光源部は、前記光検出器に向けて光を出射し、
前記試料は、貫通孔が無い場合には前記波長の光を遮る物であり、前記光源部と前記光検出器との間に位置し、
前記所定波長は、検出対象の貫通孔の孔径よりも長いことを特徴とする貫通孔検出装置。
【請求項2】
前記光検出器の出力を表示する表示部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の貫通孔検出装置。
【請求項3】
前記光検出器の出力が入力される判定部をさらに備え、
前記判定部は、前記光検出器の出力が所定の閾値より大きいとき、前記試料に貫通孔が存在すると判定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の貫通孔検出装置。
【請求項4】
前記判定部は、前記光検出器の出力の大きさに基づいて、前記試料に存在する貫通孔の孔径を定量的に判定することを特徴とする請求項3に記載の貫通孔検出装置。
【請求項5】
前記試料を支持する支持部をさらに備え、
前記支持部は、前記光源部と前記光検出器との間に前記試料を支持することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の貫通孔検出装置。
【請求項6】
検出対象の貫通孔の孔径は、可視光の波長よりも小さく、
前記光源部が出射する光は、可視光であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の貫通孔検出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、微小な貫通孔を検出するための貫通孔検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
センサやフィルタ等の製造において、孔径1μm未満の微小な貫通孔(ナノポア)の有無や孔径を検出するニーズがある。一般的に、高精度な微細加工プロセスで用いられる評価装置として走査型電子顕微鏡がある(例えば、特許文献1参照)。しかし、走査型電子顕微鏡は、構造が複雑で大掛かりで、高コストのため、製造ラインに組み込むことが容易ではない。また、走査型電子顕微鏡で微細構造を評価するには、真空の環境場が必要である。このため、走査型電子顕微鏡は、真空中の電子ビームによる蒸着で製品を汚染することがあり(コンタミネーション)、製品の品質保証を行うための装置として適しているとはいえない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記問題を解決するものであり、真空が不要で、微小な貫通孔を容易に検出することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の貫通孔検出装置は、試料における貫通孔を検出するための装置であって、所定波長の光を出射する光源部と、前記波長の光のエネルギーの大きさを検出する光検出器とを備え、前記光源部は、前記光検出器に向けて光を出射し、前記試料は、貫通孔が無い場合には前記波長の光を遮る物であり、前記光源部と前記光検出器との間に位置し、前記所定波長は、検出対象の貫通孔の孔径よりも長いことを特徴とする。
【0006】
この貫通孔検出装置において、前記光検出器の出力を表示する表示部をさらに備えることが好ましい。
【0007】
この貫通孔検出装置において、前記光検出器の出力が入力される判定部をさらに備え、前記判定部は、前記光検出器の出力が所定の閾値より大きいとき、前記試料に貫通孔が存在すると判定することが好ましい。
【0008】
この貫通孔検出装置において、前記判定部は、前記光検出器の出力の大きさに基づいて、前記試料に存在する貫通孔の孔径を定量的に判定することが好ましい。
【0009】
この貫通孔検出装置において、前記試料を支持する支持部をさらに備え、前記支持部は、前記光源部と前記光検出器との間に前記試料を支持することが好ましい。
【0010】
この貫通孔検出装置において、検出対象の貫通孔の孔径は、可視光の波長よりも小さく、前記光源部が出射する光は、可視光であることが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明の貫通孔検出装置によれば、光のエネルギーで貫通孔を検出し、電子線を用いないので、真空が不要であり、シンプルな構成により微小な貫通孔を容易に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の一実施形態に係る貫通孔検出装置のブロック構成図。
【
図4】同装置における支持部のサンプルテーブルの断面図。
【
図5】同装置による検出原理を説明するための概念図。
【
図6】実施形態の変形例に係る貫通孔検出装置のブロック構成図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の一実施形態に係る貫通孔検出装置について
図1乃至
図5を参照して説明する。
図1に示すように、貫通孔検出装置1は、試料2における貫通孔21を検出するための装置である。貫通孔検出装置1は、光源部3と、光検出器4とを備える。光源部3は、所定波長の光を出射する。光検出器4は、その波長の光エネルギーの大きさを検出する。光源部3は、光検出器4に向けて光を出射する。試料2は、貫通孔21が無い場合には光源部3が出射する波長の光を遮る物である。試料2は、光源部3と光検出器4との間に位置する。光源部3が出射する光の所定波長は、検出対象の貫通孔21の孔径よりも長い。
【0014】
貫通孔検出装置1は、光源部3及び光検出器4以外に、支持部5と、表示部6とを備える。支持部5は、試料2を支持する部材であり、光源部3と光検出器4との間に試料2を支持する。表示部6は、光検出器4の出力を表示する。
【0015】
試料2の材料は、例えば、シリコン(Si)である。試料2の材料は、遮光性があればよく、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂であってもよい。
【0016】
貫通孔検出装置1の構成について詳述する。
図2及び
図3に示すように、光源部3は、レーザ装置であり、所定波長のレーザ光を出射する。
【0017】
光検出器4は、光のエネルギーを電気エネルギーに変換するフォトセンサである。光検出器4は、光源部3が出射する波長域の光を受光すると、受光した光のエネルギーの大きさに応じた電流を出力する。表示部6は、電流計を有する(
図1参照)。
【0018】
支持部5は、サンプルテーブル51と、ベースプレート52と、アーム部53とを有する(
図2参照)。サンプルテーブル51は、上面に凹部511を有する。その凹部511に試料2(サンプル)が載置される。サンプルテーブル51は、ベースプレート52上に固定される。ベースプレート52は、平板状の基部である。アーム部53は、ベースプレート52に基端側が支持され、光源部3を光検出器4の上方に支持する。光源部3の光軸は、光検出器4に向いている。
図4に示すように、サンプルテーブル51は、フォトセンサ(光検出器4)を支持するセンササポートを兼ねる。なお、支持部5は、このような構成に限定されず、例えば、ベルトコンベアやロボットアーム等の搬送装置を有してもよい。
【0019】
上記のように構成された貫通孔検出装置1による貫通孔の検出について説明する。光源部3は、光を出射する(
図3参照)。光源部3と光検出器4との間に光を遮る物が無ければ、光源部3から出射された光は、光検出器4に直接入射する。
【0020】
光源部3と光検出器4との間に試料2があれば、光源部3から出射された光は、試料2を照射する。試料2に貫通孔が無い場合、光源部3から出射された光は、試料2に遮られ、光検出器4に入射しない。
【0021】
本願の発明者が行った実験によれば、試料2における光が照射される範囲に貫通孔21がある場合、光検出器4は、光源部3から出射された波長の光のエネルギーを検出する。光源部3が出射する光の強さ及び波長が同じであれば、貫通孔21の孔径が大きいほど、光検出器4が検出する光のエネルギーが大きい。この実験結果は、再現性を有する。
【0022】
ここで、貫通孔21の検出について説明する。光で物を観測するためには、その物の大きさよりも短い波長の光を用いる必要がある(自然法則)。このため、微小な物の観測には、光(電磁波)ではなく、電子(物質波)を用いる必要がある。このような従来の技術常識によれば、貫通孔21の孔径よりも長い波長の光を用いて、貫通孔21の有無や孔径を知ることはできないはずである。
【0023】
ところが、本願の発明者は、貫通孔21の孔径よりも長い波長の光であっても、その光のエネルギーの一部が貫通孔21を通り抜ける現象を実験により発見した。その実験によれば、貫通孔21を通り抜ける光のエネルギーの大きさは、貫通孔21の孔径と対応関係がある。この現象を利用することにより、貫通孔21の孔径よりも長い波長の光を用いて、貫通孔21の有無や孔径を検出することができる。
【0024】
貫通孔21の位置検出については、存在が検出された貫通孔21は、試料2における光が照射される範囲内に位置する。
【0025】
ただし、貫通孔21の孔径よりも長い波長の光によって、その貫通孔21の像を得ることはできない。つまり、貫通孔21の有無や孔径が光のエネルギーから間接的に分かっても、量子力学の不確定性原理に反しない。
【0026】
量子力学では、光路が試料2で遮られても、トンネル効果により、試料2の反対側に光が通り抜ける確率振幅は、極めて小さいものの、完全には0にならない。しかし、試料2の厚さ等から推論すると、光が試料2を通り抜けるトンネル効果は、小さ過ぎて、上述の現象を説明できない。
【0027】
古典論が適用されるマクロな世界では、貫通孔の孔径より大きな物体は、貫通孔を通り抜けることができない。しかし、上述の現象は、マクロな現象ではない。
図5に示すように、光Lのエネルギーは、電磁場のエネルギー量子である光子Pによって運ばれる。光子Pは、大きさが無いので、試料2の貫通孔21を通り抜ける確率が存在すると考えられる。なお、この説明は、上述の現象を説明するための発明者による一説であり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0028】
本実施形態の変形例として、貫通孔21の有無や孔径を自動的に検出するように貫通孔検出装置1を構成してもよい。
図6に示すように、本変形例では、貫通孔検出装置1は、判定部7をさらに備える。判定部7は、光検出器4の出力が入力される。判定部7は、光検出器4の出力が所定の閾値より大きいとき、試料2に貫通孔21が存在すると判定する。
【0029】
判定部7は、ハードウェアとしてマイクロコントローラを有し、プログラムを実行することにより動作する。判定部7のマイクロコントローラは、CPU71、メモリ72、入出力インターフェース等を有する。なお、判定部7は、光検出器4の出力を増幅する増幅器を有してもよい。また、貫通孔検出装置1がシステムに組み込まれる場合、そのシステムの制御装置を判定部7と兼用してもよい。
【0030】
この判定における所定の閾値は、光検出器4の誤差によって判定部7が誤判定をすることを防ぐために設定される。したがって、その閾値は、光検出器4が受光しないときの光検出器4の出力よりも大きい値に設定される。設定された閾値は、判定部7のメモリ72に予め記憶される。なお、光検出器4の誤差が0、すなわち、光検出器4が受光しないときの光検出器4の出力が0であれば、その閾値は0であってもよい。
【0031】
判定部7は、光検出器4の出力の大きさに基づいて、試料2に存在する貫通孔21の孔径を定量的に判定する。
【0032】
光検出器4の出力の大きさに対応する貫通孔21の孔径は、実験に基づいて決められた数式として判定部7のメモリ72に予め記憶される。光検出器4が検出する光のエネルギーの大きさと、貫通孔21の孔径とは、対応関係があるからである。
【0033】
光検出器4の出力の大きさに対応する貫通孔21の孔径をデータテーブルとしてメモリ72に予め記憶してもよい。例えば、貫通孔21が特定の孔径であることを貫通孔検出装置1で評価する場合、その特定の孔径に対応する光検出器4の出力の大きさがメモリ72に予め記憶される。
【0034】
以上、本実施形態に係る貫通孔検出装置1によれば、光のエネルギーで貫通孔21を検出し、電子線を用いないので、真空が不要であり、シンプルな構成により微小な貫通孔21を容易に検出することができる。
【0035】
貫通孔検出装置1が表示部6を有することにより、貫通孔検出装置1を貫通孔21の有無や孔径を検出する測定器として用いることができる。
【0036】
貫通孔検出装置1が判定部7を有することにより、貫通孔検出装置1で自動的に貫通孔21の有無や孔径を判定することができる。
【0037】
光源部3が出射する光を可視光とすることにより、光源部3が出射する光が試料2を照射する範囲を容易に確認することができる。また、可視光を出射する光源部3は、可視光より短波長の光源よりも低コストである。
【0038】
貫通孔検出装置1は、走査型電子顕微鏡を用いる場合と比べて、真空が不要であるので、試料2への汚染物質の蒸着(コンタミネーション)が起こらない。貫通孔の測定を非常に短時間に行うことができる。装置の構成がシンプルであるので、低コストである。
【0039】
このような特長により、貫通孔検出装置1は、製造ラインに組み込むことが容易であり、様々な用途に用いることができる。例えば、貫通孔検出装置1は、製造工程における校正等に工業的に用いることができる。また、貫通孔検出装置1は、半導体製造工程に用いることができる。貫通孔検出装置1は、バイオセンサにおける、大きさ100nm程度のウイルスが通過する孔の正確な評価に用いることができる。貫通孔検出装置1は、マイクロ流路の加工精度の評価に用いることができる。貫通孔検出装置1によって、フィルタの透過膜や、燃料電池のセパレータにおける微細な孔を正確に評価することができる。
【0040】
本発明の実施例として、複数の試料2を作り、貫通孔検出装置1(
図2参照)を用いて、試料2の貫通孔21を検出する実験を行った。
【0041】
貫通孔検出装置1の光源部3として、青色レーザ(波長405nm)を出射するレーザ装置(出力1mW)と、赤色レーザ(波長650nm)を出射するレーザ装置(出力3mW)とを用意した。
【0042】
光検出器4として、受光領域が1.30mm四方の正方形であるフォトセンサを用いた。その受光面積は、1.30mm×1.30mm=1.69×10-6m2である。
【0043】
光検出器4が外部の影響によるデータを出力しないようにするため、貫通孔検出装置1を、ノイズ除去効果を有する暗箱(シールドボックス)に入れて実験した。
【0044】
光検出器4が受光しないときの光検出器4の出力(暗電流)は、10pA(1.00×10-11A)であった。この暗電流は、光検出器4の誤差である。
【0045】
光検出器4が光源部3から青色レーザを直接受光したとき(試料2が無い状態)、光検出器4の出力は、青色光による飽和電流1.20mAであった。受光面積に対するその飽和電流の電流密度は、1.20mA/(1.69×10-6m2)=7.10×102A/m2である。
【0046】
光検出器4が光源部3から赤色レーザを直接受光したとき(試料2が無い状態)、光検出器4の出力は、赤色光による飽和電流1.30mAであった。
【0047】
試料2として、シリコンウエハを用いた。各試料2にエッチングによって貫通孔21を1つ形成した。貫通孔21の孔径がそれぞれ200nm、300nmである試料2を用意した。孔径200nm、300nmは、青色レーザの波長(405nm)及び赤色レーザの波長(650nm)よりも小さい。また、比較用として、貫通孔21の孔径が1000nmである試料を用意した。孔径1000nmは、青色レーザの波長(405nm)及び赤色レーザの波長(650nm)よりも大きい。形成した貫通孔の孔径は、予め走査型電子顕微鏡で確認した。その電子顕微鏡像によれば、貫通孔の開口形状は、ほぼ円であった。
【0048】
(比較例1)
試料における光が照射される範囲内に貫通孔が無い場合、光検出器4の出力は、暗電流であった。光源部3が出射する光は、試料に遮られ、光検出器4で受光されないので当然の結果である。
【0049】
(比較例2)
孔径1000nmの貫通孔を有する試料を用いた。光源部3から青色レーザを出射した。青色レーザの波長405nmは、貫通孔の孔径1000nmよりも短い。光検出器4の出力は、2.70×10-10Aであった。この出力は、暗電流より大きく、青色レーザが貫通孔を通り抜けたことが確認された。
【0050】
貫通孔に照射された青色レーザが全て光検出器4で受光される場合、光検出器4の出力の計算値は、前述した電流密度7.10×102A/m2×貫通孔の開口面積π(5.00×10-7m)2=5.57×10-10Aとなる(πは円周率)。光検出器4の出力の実測値は、その計算値と同じオーダー(桁)の数値であった。
【実施例0051】
孔径300nmの貫通孔21を有する試料2を用いた。光源部3から青色レーザを出射した。青色レーザの波長405nmは、貫通孔21の孔径300nmよりも長い。光検出器4の出力は、4.70×10-11Aであった。この出力は、暗電流より大きく、青色レーザが貫通孔21を通り抜けたことが確認された。
孔径200nmの貫通孔21を有する試料2を用いた。この孔径は、実施例1よりも小さい。それ以外の条件は、実施例1と同じにした。光検出器4の出力は、3.50×10-11Aであった。貫通孔21の孔径を小さくすると、光検出器4の出力が小さくなった。