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▶ 山崎 明美の特許一覧

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  • 特開-魚の目切除具 図1
  • 特開-魚の目切除具 図2
  • 特開-魚の目切除具 図3
  • 特開-魚の目切除具 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022108502
(43)【公開日】2022-07-26
(54)【発明の名称】魚の目切除具
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/54 20060101AFI20220719BHJP
【FI】
A61B17/54
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021003530
(22)【出願日】2021-01-13
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-06-23
(71)【出願人】
【識別番号】520105164
【氏名又は名称】山崎 明美
(72)【発明者】
【氏名】山崎 貴志
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160FF21
4C160MM16
(57)【要約】
【課題】角質を狭い範囲で深く切除することで、魚の目を効果的に切除するのに好適な魚の目切除具を提供する。
【解決手段】細長い2枚の板1のそれぞれの片端が接続している、ピンセットあるいは毛抜き状の構造であり、板1のそれぞれの他端には板1の長手方向に対して斜めに刃2が付いており、これらの刃2がかみ合うように前記それぞれの他端付近が内側に向けて傾斜しており、刃2の外側面がなす角が60度から150度の範囲とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
細長い2枚の板(1)のそれぞれの片端が接続している、ピンセットあるいは毛抜き状の構造であり、板(1)のそれぞれの他端には板(1)の長手方向に対して斜めに刃(2)が付いており、これらの刃(2)がかみ合うように前記それぞれの他端付近が内側に向けて傾斜しており、刃(2)の外側面がなす角が60度から150度の範囲とする、魚の目切除具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、角質を狭い範囲で深く切除することで、魚の目を効果的に切除するのに好適な魚の目切除具に関する。
【背景技術】
【0002】
魚の目には芯となる角質があり、この芯が痛みの主因となっていることから、魚の目の切除には芯の切除が重要であるが、この芯は狭い範囲に根深く存在するため切除が難しい。
【0003】
従来技術では、特許文献1から特許文献4において、魚の目を切除する器具が開示されている。また、特許文献5は、魚の目切除を目的とする器具ではないが、魚の目の切除にも使用できると考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実全平02-008412号公報
【特許文献2】実開平05-011912号公報
【特許文献3】実登3057502号公報
【特許文献4】特開平11-221230号公報
【特許文献5】特開2012-223485号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1から特許文献4に示される器具では、刃の刃渡り部分で切除を行うため、刃渡りが凸状にカーブしているとはいえ、角質を狭い範囲で深く切除することは難しい。また、角質を狭い範囲で深く切除する場合、少しのずれで正常な皮膚まで傷つけてしまうことから繊細な動作が必要であるが、これらの器具では持ち手が患部から離れた位置となるため繊細な動作が難しい。
【0006】
特許文献5に示される器具は、ピンセット状の切断器具であるため、持ち手が患部に近く繊細な動作ができるが、かみ合う刃の外側面がなす角がおおむね180°となっているため、角質を狭い範囲で深く切除することは難しい。
【0007】
本発明は、従来技術よりも、角質を狭い範囲で深く切除することで、魚の目を効果的に切除するのに好適な魚の目切除具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
細長い2枚の板1のそれぞれの片端が接続している、ピンセットあるいは毛抜き状の構造であり、板1のそれぞれの他端には板1の長手方向に対して斜めに刃2が付いており、これらの刃2がかみ合うように前記それぞれの他端付近が内側に向けて傾斜しており、刃2の外側面がなす角が60度から150度の範囲とする。
【発明の効果】
【0009】
一般的に、切断を目的にかみ合う刃の外側面がなす角はおおむね180°あるいは180°よりも大きくなっている。たとえば、一般的な爪切りではおおむね180°、ニッパーでは180°よりも大きい。本発明は、刃2の外側面がなす角を60度から150度の範囲としていることで、切り始めよりも深い方向へと切り込みながら切り進める(図2)ため、狭い範囲で深く切り込むことができる。
【0010】
本発明は、板1の長手方向に対して斜めに刃2が付いているため、刃渡り方向を角質表面に対して大きな角度に立てることができ、角質に刺さり込むように切り込むことができる(図3)。また、刃渡り方向を角質表面に対して小さな角度に寝かせることで、角質を薄く広範囲に切除することもできる(図4)。
【0011】
前記の、切り始めよりも深い方向へと切り込みながら切り進める効果と、刃渡り方向を角質に対して大きな角度に立てることができる効果により、角質を狭い範囲で深く切除することができる。
【0012】
本発明は、ピンセットや毛抜き状の構造で、持ち手が患部に近いため、特許文献1から特許文献4に示される器具と比較して、繊細な動作をすることができる。また、特許文献1から特許文献4に示される器具では刃の刃渡り部分を使用するのに対して、本発明では刃2の角を使用することにより、角質を狭い範囲で深く切除することができる。
【0013】
本発明は、特許文献5に示される器具と比較して、刃2の外側面がなす角が小さく、かつ、先端が鋭利なため、角質を狭い範囲で深く切除することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明に係る魚の目切除具の平面図及び側面図である。(a)は平面図、(b)は側面図。
図2】切り込み状態の断面図である。(a)は切り始め、(b)は切り終わり。
図3】刃渡り方向を立てた状態の断面図である。
図4】刃渡り方向を寝かせた状態の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
細長い2枚の板1のそれぞれの片端が接続している、ピンセットあるいは毛抜き状の構造であり、板1のそれぞれの他端には板1の長手方向に対して斜めに刃2が付いており、これらの刃2がかみ合うように前記それぞれの他端付近が内側に向けて傾斜しており、刃2の外側面がなす角が60度から150度の範囲とする。
【0016】
板1の形状は、力を入れやすいように指を添える部分の幅を広げるなど、形状を限定しない。
【0017】
本発明を実施する材質は、全体を金属製とするほか、刃部のみ金属製として他を樹脂製とすることなども可能であり、材質を限定しない。
【符号の説明】
【0018】
1 板
2 刃
3 魚の目
4 魚の目の芯
図1
図2
図3
図4