(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022108611
(43)【公開日】2022-07-26
(54)【発明の名称】簡易テントの骨組部材、および、簡易テント
(51)【国際特許分類】
E04H 15/40 20060101AFI20220719BHJP
【FI】
E04H15/40
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021003705
(22)【出願日】2021-01-13
(71)【出願人】
【識別番号】512021003
【氏名又は名称】株式会社スギタ
(74)【代理人】
【識別番号】100124039
【弁理士】
【氏名又は名称】立花 顕治
(74)【代理人】
【識別番号】100176337
【弁理士】
【氏名又は名称】杉本 弘樹
(72)【発明者】
【氏名】杉田 佳之
【テーマコード(参考)】
2E141
【Fターム(参考)】
2E141AA03
2E141BB04
2E141CC04
2E141DD03
2E141DD12
2E141DD24
2E141FF05
(57)【要約】
【課題】設置および撤去を容易に実施できる簡易テントの骨組部材、および、簡易テントを提供する。
【解決手段】簡易テントの骨組部材は、複数の貫通孔を有する連結具と、前記複数の貫通孔に挿入される複数のポールと、を備え、前記複数の貫通孔は、第1開口および第2開口を有し、前記貫通孔に挿入されている前記ポールを前記連結具に対して移動させることによって、前記複数のポールのうちの前記第1開口から露出している部分が前記第2開口から露出している部分よりも多い使用状態と、前記複数のポールのうちの前記第2開口から露出している部分が前記第1開口から露出している部分よりも多い収納状態と、に変更可能であり、前記使用状態では、前記複数のポールのうちの前記第1開口から露出している端部が前記連結具の外郭よりも外側で設置面に接触し、前記連結具が前記複数のポールによって所定の高さで支持される。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の貫通孔を有する連結具と、
前記複数の貫通孔に挿入され、前記複数の貫通孔の長さよりも長い複数のポールと、を備え、
前記複数の貫通孔は、一方の端部に形成される第1開口、および、前記第1開口よりも下方に位置し、他方の端部に形成される第2開口を有し、
前記貫通孔に挿入されている前記ポールを、前記連結具に対して移動させることによって、
前記複数のポールのうちの前記第1開口から露出している部分が前記第2開口から露出している部分よりも多い使用状態と、
前記複数のポールのうちの前記第2開口から露出している部分が前記第1開口から露出している部分よりも多い収納状態と、に変更可能であり、
前記使用状態では、前記複数のポールのうちの前記第1開口から露出している端部が前記連結具の外郭よりも外側で設置面に接触し、前記連結具が前記複数のポールによって所定の高さで支持される
簡易テントの骨組部材。
【請求項2】
前記連結具は、前記第1開口と繋がり、前記使用状態において前記ポールを前記連結具の外郭よりも外側に案内するガイド溝を含む
請求項1に記載の簡易テントの骨組部材。
【請求項3】
前記連結具は、前記第2開口が形成される下面を含み、
前記第2開口は、前記下面の中央よりも外側に形成される
請求項1または2に記載の簡易テントの骨組部材。
【請求項4】
前記ポールの一方の端部に取り付けられ、前記収納状態において、前記ポールの前記一方の端部が前記第1開口を介して前記貫通孔に入ることを抑制する第1抜止部材を有する
請求項1~3のいずれか一項に記載の簡易テントの骨組部材。
【請求項5】
前記ポールの他方の端部に取り付けられ、前記使用状態において、前記ポールの前記他方の端部が前記第2開口を介して前記貫通孔に入ることを抑制する第2抜止部材を有する
請求項1~4のいずれか一項に記載の簡易テントの骨組部材。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか一項に記載の骨組部材と、
前記骨組部材に取り付けられ、前記使用状態において、前記ポールよりも内側の空間を遮蔽するシートと、を備える
簡易テント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、簡易テントの骨組部材、および、これを備える簡易テントに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、災害時において、被災者のパーソナルスペースを確保するために、屋内避難所に設置される簡易テントが知られている。特許文献1は、このような簡易テントの一例を開示している。この簡易テントは、複数のパイプ材によって構成される枠体、および、枠体に取り付けられ、枠体を被覆するシート材を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記簡易テントでは、設置する場合、複数のパイプ材を組み立てて枠体を組み立てる作業が必要である。また、撤去する場合、複数のパイプ材を分解する作業が必要である。このため、簡易テントの設置および撤去を容易に実施できない。なお、このような課題は、屋内で使用される簡易テントの場合に限られず、キャンプ場等の屋外で使用される簡易テントにおいても同様に生じる。
【0005】
本発明は、設置および撤去を容易に実施できる簡易テントの骨組部材、および、これを備える簡易テントを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1観点に係る簡易テントの骨組部材は、複数の貫通孔を有する連結具と、前記複数の貫通孔に挿入され、前記複数の貫通孔の長さよりも長い複数のポールと、を備え、前記複数の貫通孔は、一方の端部に形成される第1開口、および、前記第1開口よりも下方に位置し、他方の端部に形成される第2開口を有し、前記貫通孔に挿入されている前記ポールを、前記連結具に対して移動させることによって、前記複数のポールのうちの前記第1開口から露出している部分が前記第2開口から露出している部分よりも多い使用状態と、前記複数のポールのうちの前記第2開口から露出している部分が前記第1開口から露出している部分よりも多い収納状態と、に変更可能であり、前記使用状態では、前記複数のポールのうちの前記第1開口から露出している端部が前記連結具の外郭よりも外側で設置面に接触し、前記連結具が前記複数のポールによって所定の高さで支持される。
【0007】
上記簡易テントの骨組部材によれば、使用状態では、ポールよりも内側にテント内空間が形成される。使用状態において、複数のポールのうちの第2開口から露出している端部が第2開口から離間するように連結具に対してポールを移動させることによって、収納状態に変更できる。一方、収納状態において、複数のポールのうちの第2開口から露出している端部を第2開口に接近するように連結具に対してポールを移動させることによって、使用状態に変更できる。連結具に対してポールを移動させることによって、使用状態と収納状態とを変更できるため、設置および撤去を容易に実施できる。
【0008】
本発明の第2観点に係る簡易テントの骨組部材は、第1観点に係る簡易テントの骨組部材であって、前記連結具は、前記第1開口と繋がり、前記使用状態において前記ポールを前記連結具の外郭よりも外側に案内するガイド溝を含む。
【0009】
上記簡易テントの骨組部材によれば、収納状態から使用状態に容易に変更できる。
【0010】
本発明の第3観点に係る簡易テントの骨組部材は、第1観点または第2観点に係る簡易テントの骨組部材であって、前記連結具は、前記第2開口が形成される下面を含み、
前記第2開口は、前記下面の中央よりも外側に形成される。
【0011】
上記簡易テントの骨組部材によれば、使用状態において、連結具の下面の中心付近から下方にポールが存在しない。このため、テント内空間において、ポールが邪魔になりにくい。
【0012】
本発明の第4観点に係る簡易テントの骨組部材は、第1観点~第3観点のいずれか1つに係る簡易テントの骨組部材であって、前記ポールの一方の端部に取り付けられ、前記収納状態において、前記ポールの前記一方の端部が前記第1開口を介して前記貫通孔に入ることを抑制する第1抜止部材を有する。
【0013】
上記簡易テントの骨組部材によれば、収納状態において、ポールが連結具から抜けることが抑制される。
【0014】
本発明の第5観点に係る簡易テントの骨組部材は、第1観点~第4観点のいずれか1つに係る簡易テントの骨組部材であって、前記ポールの他方の端部に取り付けられ、前記使用状態において、前記ポールの前記他方の端部が前記第2開口を介して前記貫通孔に入ることを抑制する第2抜止部材を有する。
【0015】
上記簡易テントの骨組部材によれば、使用状態において、ポールが連結具から抜けることが抑制される。
【0016】
本発明の第6観点に係る簡易テントは、第1観点~第5観点のいずれか1つに係る簡易テントの骨組部材と、前記骨組部材に取り付けられ、前記使用状態において、前記ポールよりも内側の空間を遮蔽するシートと、を備える。
【0017】
上記簡易テントによれば、第1観点~第5観点のいずれか1つに係る簡易テントの骨組部材と同様の効果が得られる。
【発明の効果】
【0018】
本発明に関する簡易テントの骨組部材、および、簡易テントによれば、設置および撤去を容易に実施できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図2】
図1の簡易テントが備える骨組部材の使用状態の正面図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態に係る簡易テントの骨組部材、および、これを備える簡易テントについて説明する。
【0021】
<1-1.簡易テントの全体構成>
図1は、簡易テント10の使用状態の正面図である。簡易テント10は、例えば、災害時において、被災者のパーソナルスペースを確保するために、屋内避難所に設置される。別の例では、簡易テント10は、キャンプ場等の屋外に設置される。簡易テント10は、設置および撤去を容易に実施できるように構成される。簡易テント10を構成する主な要素は、骨組部材20およびシート90である。
【0022】
<1-2.骨組部材の全体構成>
図2は、簡易テント10が設置された状態、換言すれば、骨組部材20の使用状態の正面図である。
図3は、簡易テント10が撤去された状態、換言すれば、骨組部材20の収納状態の正面図である。
図2および
図3においては、シート90の図視を省略している。
【0023】
骨組部材20は、連結具30、複数のポール70、および、抜止部材80を有する。連結具30は、骨組部材20の使用状態において、複数のポール70によって、所定の高さで支持される。骨組部材20の使用状態において、複数のポール70よりも内側にテント内空間100が形成される。テント内空間100は、例えば、パーソナルスペースとして利用される。
【0024】
連結具30を構成する材料は、任意に選択できる。好ましい例では、連結具30は、骨組部材20の使用状態において、複数のポール70によって容易に支持できるように、軽量な材料によって構成される。軽量な材料は、例えば、合成樹脂である。連結具30は、金属によって構成されてもよい。
【0025】
図4は、連結具30の斜視図である。
図5は、連結具30の平面図である。
図6は、連結具30の底面図である。連結具30は、複数の貫通孔40、基部50、および、台座60を有する。
【0026】
複数の貫通孔40は、基部50および台座60を貫通する。複数の貫通孔40には、それぞれ、ポール70が挿入される。連結具30に形成される貫通孔40の数は、ポール70の数に応じて決められる。本実施形態では、連結具30は、5つの貫通孔40を有する。連結具30は、ポール70の数に応じて、2つ、3つ、4つ、または、6つ以上の貫通孔40を有していてもよい。複数の貫通孔40は、一方の端部に形成される第1開口41、および、他方の端部に形成される第2開口42を有する。以下では、5つの貫通孔40を区別するために、5つの貫通孔40を貫通孔40A、40B、40C、40D、40Eと称する場合がある。
【0027】
基部50の形状は、任意に選択可能である。本実施形態では、基部50は、円柱形状である。基部50の形状は、多角柱または多角錐であってもよい。基部50は、上面51および側面52を含む。上面51の形状は、任意に選択可能である。本実施形態では、上面51の形状は、円である。上面51の形状は、楕円または多角形であってもよい。
【0028】
基部50の側面52には、基部50の高さ方向に延びる複数のガイド溝53が形成される。複数のガイド溝53は、骨組部材20の使用状態において、ポール70を連結具30の外郭よりも外側に案内する。ガイド溝53の上端53Xは、貫通孔40の第1開口41と繋がる。ガイド溝53の下端53Yは、基部50の高さ方向の中央よりも上面51側に位置する。基部50に形成されるガイド溝53の数は、貫通孔40の数に応じて決められる。本実施形態では、基部50は、5つのガイド溝53を有する。基部50は、貫通孔40の数に応じて、2つ、3つ、4つ、または、6つ以上のガイド溝53を有していてもよい。以下では、5つのガイド溝53を区別するために、5つのガイド溝53をガイド溝53A、53B、53C、53D、53Eと称する場合がある。ガイド溝53A~53Eの上端53Xは、貫通孔40A~40Eの第1開口41とそれぞれ繋がる。
【0029】
台座60は、基部50の外郭から外側に張り出した部分である。台座60の形状は、任意に選択可能である。本実施形態では、台座60の形状は、円盤である。
図6に示されるように、台座60の下面61には、複数の貫通孔40の第2開口42が形成される。下面61における第2開口42の位置は、任意に選択可能である。好ましい例では、第2開口42は、下面61の中心よりも径方向の外側に形成される。台座60の下面61が、例えば、矩形状である場合、第2開口42は、下面61の対角線の交点を含む中央よりも外側に形成されることが好ましい。
【0030】
複数のポール70は、複数の貫通孔40にそれぞれ挿入される。骨組部材20が有するポール70の数は、使用状態において、連結具30を所定の高さで支持できる数であれば、任意に選択可能である。本実施形態では、骨組部材20は、5本のポール70を有する。骨組部材20は、2本、3本、4本、または、6本以上のポール70を有していてもよい。以下では、5本のポール70を区別するために、5本のポール70をポール70A、70B、70C、70D、70Eと称する場合がある。ポール70A~ポール70Eは、貫通孔40A~40Eにそれぞれ挿入される。
【0031】
ポール70を構成する材料は、貫通孔40およびガイド溝53の形状に沿って変形でき、かつ、使用状態において、連結具30およびシート90を支持できる程度の強度を有する材料であれば、任意に選択可能である。ポール70を構成する材料は、例えば、グラスファイバーまたはカーボンの少なくとも一方を含む。本実施形態では、ポール70を構成する材料は、グラスファイバーである。ポール70A~ポール70Eは、収納状態において、折り畳んだ状態で保管できるように、1または複数の関節爪73(
図2参照)を有する。
【0032】
ポール70の長さは、貫通孔40の長さ、換言すれば、第1開口41と第2開口42との距離よりも長く、かつ、使用状態において、目的とする大きさのテント内空間100(
図2参照)が形成できる長さであれば、任意に選択可能である。本実施形態では、ポール70の長さは、例えば、2mである。
図2に示されるように、骨組部材20の使用状態では、複数のポール70のうちの第1開口41から露出している部分が第2開口42から露出している部分よりも多い。骨組部材20の使用状態では、複数のポール70のうちの第1開口41から露出している端部71が連結具30の外郭よりも外側で設置面に接触し、連結具30が複数のポール70によって所定の高さで支持される。なお、
図1に示されるように、骨組部材20の使用状態では、複数のポール70のうちの第1開口41から露出している端部71を含む所定範囲は、折り曲げられた状態で設置面に載せられる。
図3に示されるように、骨組部材20の収納状態では、複数のポール70のうちの第2開口42から露出している部分が第1開口41から露出している部分よりも多い。
【0033】
抜止部材80は、使用状態または収納状態において、複数のポール70が貫通孔40から抜けることを抑制する。抜止部材80を構成する材料は、任意に選択可能である。好ましい例では、抜止部材80は、骨組部材20を容易に持ち運べることができるように、軽量な材料によって構成される。軽量な材料は、例えば、合成樹脂である。抜止部材80は、金属によって構成されていてもよい。抜止部材80の形状は、第1開口41または第2開口42を介して抜止部材80が貫通孔40に入りこまない形状であれば、任意に選択可能である。本実施形態では、抜止部材80の形状は、球である。抜止部材80の形状は、球に類似する形状、または、多角柱であってもよい。
【0034】
抜止部材80は、第1抜止部材81および第2抜止部材82を有する。第1抜止部材81は、複数のポール70のうちの一方の端部71に取り付けられ、
図3に示される収納状態において、一方の端部71が第1開口41を介して貫通孔40に入ることを抑制する。第2抜止部材82は、複数のポール70のうちの他方の端部72に取り付けられ、
図2に示される使用状態において、他方の端部72が第2開口42を介して貫通孔40に入ることを抑制する。
【0035】
シート90は、骨組部材20の使用状態において、テント内空間100(
図2参照)を遮蔽する。シート90は、例えば、基部50の上面51に接合される。
【0036】
<1-3.簡易テントの設置方法>
図3に示される収納状態において、ポール70の他方の端部72が連結具30に接近するように、ポール70が連結具30に押し込まれる。ポール70の一方の端部71は、第1開口41から露出する。ポール70のうちの第1開口41から露出している部分は、ユーザによってガイド溝53に沿って外側に折り曲げられる。このため、ポール70のうちの第1開口41から露出している部分が連結具30の外郭よりも外側に広がる。このため、連結具30に取り付けられているシート90(
図1参照)もポール70によって広げられる。ポール70の一方の端部71が設置面に到達したあと、
図1に示されるように、例えば、端部71を含む所定範囲が折り曲げられることによって、連結具30が複数のポール70によって支持され、使用状態が形成される。
【0037】
<1-4.簡易テントの撤去方法>
図2に示される使用状態において、ポール70の他方の端部72が連結具30から離間するように、ポール70が引っ張られる。ポール70の一方の端部71が第1開口41に接近することによって、ポール70のうちの第1開口41から露出している部分が減少し、ポール70のうちの第2開口42から露出している部分が増加する。ポール70の端部71が第1開口41に到達するまでポール70が引っ張られることによって、収納状態が形成される。簡易テント10は、収納状態において、例えば、ポール70が関節爪73の位置で折り曲げられた状態で保管される。
【0038】
<2.簡易テントの作用および効果>
使用状態において、複数のポール70のうちの他方の端部72が第2開口42から離間するように連結具30に対してポール70を移動させることによって、収納状態に変更できる。一方、収納状態において、複数のポール70のうちの他方の端部72が第2開口42に接近するように連結具30に対してポール70を移動させることによって、使用状態に変更できる。連結具30に対してポール70を移動させることによって、使用状態と収納状態とを変更できるため、設置および撤去を容易に実施できる。
【0039】
<3.本実施形態の効果>
以上のように構成された簡易テント10および骨組部材20によれば、さらに次の効果を得ることができる。
【0040】
<3-1>
連結具30は、ガイド溝53を含むため、収納状態から使用状態に容易に変更できる。
【0041】
<3-2>
第2開口42は、台座60の下面61の中心よりも径方向の外側に形成されるため、使用状態において、台座60の下面61の中心付近から下方にポール70が存在しない。テント内空間100において、ポール70が邪魔になりにくいため、例えば、テント内空間100の中央に簡易トイレ等を容易に配置できる。
【0042】
<3-3>
骨組部材20は、第1抜止部材81を有するため、収納状態において、ポール70が連結具30から抜けることが抑制される。
【0043】
<3-4>
骨組部材20は、第2抜止部材82を有するため、使用状態において、ポール70が連結具30から抜けることが抑制される。
【0044】
<3-5>
複数のポール70は、グラスファイバーおよびカーボンの少なくとも一方を含む材料によって構成されるため、使用状態において、ポール70によって、連結具30を好適に支持できる。
【0045】
<4.変形例>
上記実施形態は本発明に関する骨組部材および簡易テントが取り得る形態の例示であり、その形態を制限することを意図していない。本発明に関する骨組部材および簡易テントは、実施形態に例示された形態とは異なる形態を取り得る。その一例は、実施形態の構成の一部を置換、変更、もしくは、省略した形態、または、実施形態に新たな構成を付加した形態である。以下に実施形態の変形例の幾つかの例を示す。
【0046】
<4-1>
連結具30の構成は、任意に変更可能である。例えば、貫通孔40の第1開口41を、基部50の側面52に形成することができる。この場合、基部50からガイド溝53を省略できる。
【0047】
<4-2>
貫通孔40の構成は、任意に変更可能である。例えば、貫通孔40A~40Eは、共通の第2開口42を有するように構成できる。この変形例では、例えば、貫通孔40A~40Eは、1つの第2開口42から基部50の内部で枝分かれするように構成される。
【0048】
<4-3>
上記実施形態では、シート90は、連結具30に予め取り付けられていたが、シート90は、連結具30に着脱可能に構成されてもよい。この変形例では、収納状態の骨組部材20からシート90を取り外すことができるため、骨組部材20とシート90とを分けて保管できる。このため、骨組部材20とシート90とが接触してシート90が破損することを抑制できる。また、収納状態におけるポール70のうちの第2開口42から露出している部分が折り畳まれた状態の骨組部材20を収容するためのポケットをシート90に形成してもよい。
【符号の説明】
【0049】
10:簡易テント
20:骨組部材
30:連結具
40:貫通孔
41:第1開口
42:第2開口
50:基部
61:下面
70:ポール
71:端部(一方の端部)
72:端部(他方の端部)
81:第1抜止部材
82:第2抜止部材
90:シート