(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022010878
(43)【公開日】2022-01-17
(54)【発明の名称】自転車型ライン引き装置
(51)【国際特許分類】
A63C 19/06 20060101AFI20220107BHJP
【FI】
A63C19/06 B
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020111655
(22)【出願日】2020-06-29
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2020-12-02
(71)【出願人】
【識別番号】520236169
【氏名又は名称】川崎 芳徳
(74)【代理人】
【識別番号】100160587
【弁理士】
【氏名又は名称】石村 貴志
(72)【発明者】
【氏名】川崎 芳徳
(57)【要約】
【課題】一台で直線と曲線の両方のライン引きに適したライン引き装置を提供することができる。また更に、ライン引き作業に要する労力を削減することのできるライン引き装置を提供することができる。
【解決手段】同一車軸の両端に固定された一対の第1車輪を有する粉体収容器と、一対の第2車輪を有する車両本体部と、前記粉体収容器と前記車両本体部を連結する連結部材とを備え、前記連結部材は、前記粉体収容器に対して固定する固定部と、前記固定部と連結され、鉛直方向に延びる管状部分と、前記管状部分と連結されたハンドル部とからなり前記車両本体部は前方において前記管状部分を回動可能に取り付け可能である自転車型ライン引き装置。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
同一車軸の両端に固定された一対の第1車輪を有する粉体収容器と、
一対の第2車輪を有する車両本体部と、
前記粉体収容器と前記車両本体部を連結する連結部材とを備え、
前記連結部材は、
前記粉体収容器に対して固定する固定部と、
前記固定部と連結され、鉛直方向に延びる管状部分と、
前記管状部分と連結されたハンドル部とからなり
前記車両本体部は前方において前記管状部分を回動可能に取り付け可能である
自転車型ライン引き装置。
【請求項2】
前記車両本体部は前方に一対の補助輪が設けられている
請求項1に記載の自転車型ライン引き装置。
【請求項3】
前記車両本体部が有するサドルの位置が前後に調整可能である
請求項1に記載の自転車型ライン引き装置。
【請求項4】
前記粉体収容器の中心線と前記車両本体部の中心線が一致する場合にオンする接触スイッチを有する
請求項1に記載の自転車型ライン引き装置。
【請求項5】
前記接触スイッチがオンした場合にのみ点灯するライトを有する
請求項4に記載の自転車型ライン引き装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、運動場等に石灰等で白線等を引くライン引き装置に関する。特に一台で直線と曲線の双方のライン引きに適した装置であり、更には四輪で走行可能な自転車型ライン引き装置に関する。
【背景技術】
【0002】
学校教育における体育の授業等で屋外の運動場を使用する際に、グラウンドに石灰等の粉体によりラインを引くために、ライン引き装置が用いられている。
【0003】
従来のライン引き装置としては、下部に放出口が形成された粉体収容器と、粉体収容器の下部に設けられた回転可能な車軸と、車軸の両端にそれぞれ取り付けられた一対の車輪と、粉体収容器内部に設けられ、粉体を放出口へ送るために車軸と一体化された羽根車を備えたものが知られている。車軸の回転に伴い羽根車が回転し、この回転に導かれることによって粉体収容器の放出口から粉体が放出されて地面に撒かれ、ラインが形成される。
【0004】
またライン引き装置には、一対の車輪(送出部材とともに回転する車輪)を備える二輪タイプと、一対の前輪(送出部材とともに回転する車輪)と一対の後輪を備える四輪タイプのものがある。
【0005】
一般的には、二輪タイプのものは、正確な直線を引くのが難しいという問題点が存在する。その為、正確な直線を引くためには、メジャーやロープ等ガイド線となるものを予め真直ぐ張り、ガイド線に沿ってラインを引く等の工夫が必要となり労力を要する。また作業する際には複数人が必要となり、例えば学校現場の教職員等には大きな負担となっている。一方、四輪タイプのものは、直線を引くのには適しているが、通常は四輪ともに進行方向が同一方向に固定された固定輪であるため、曲線を引くのが難しいという特性がある。
【0006】
このような課題を解決するために、例えば特許文献1では、車軸の両端にそれぞれ取付られた一対の前輪(送出部材とともに回転する車輪)と、一対の後輪を備える四輪タイプのライン引き装置が開示されている。
【0007】
この四輪タイプのライン引き装置においては、引かれるべきラインが直線や曲率の小さい曲線の場合は前輪と後輪をともに固定輪とする一方で、曲率の大きな円周や円弧等の曲線を引く場合には後輪を自由輪とするか、若しくは省略することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1においては、引かれるべきラインに応じて、どのようにライン引き装置の車輪が調節されるかについては記載されておらず、一台で直線と曲線の両方のライン引きに適したライン引き装置は開示されていなかった。
【0010】
また、特許文献1に開示されたライン引き装置は、利用者が人力で牽引してラインを引くものであり、作業に労力を要していた。
【0011】
本発明は上記事情に鑑み、一台で直線と曲線の両方のライン引きに適したライン引き装置を提供することを目的とする。また更に、ライン引き作業に要する労力を削減することのできるライン引き装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に係る、自転車型ライン引き装置は、
同一車軸の両端に固定された一対の第1車輪を有する粉体収容器と、
一対の第2車輪を有する車両本体部と、
前記粉体収容器と前記車両本体部を連結する連結部材とを備え、
前記連結部材は、
前記粉体収容器に対して固定する固定部と、
前記固定部と連結され、鉛直方向に延びる管状部分と、
前記管状部分と連結されたハンドル部とからなり
前記車両本体部は前方において前記管状部分を回動可能に取り付け可能であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、一台で直線と曲線の両方のライン引きに適したライン引き装置を提供できる。また更に、ライン引き作業に要する労力を削減することのできるライン引き装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】第1の実施の形態に係る自転車型ライン引き装置を示す図である。
【
図2】第1の実施の形態における従来式のライン引き装置の説明図である。
【
図3】第1の実施の形態における自転車の車両本体を示す図である
【
図4】第1の実施の形態における連結部材を示す図である。
【
図5】第1の実施形態において、連結部材を粉体収容器に対して固定した状態を示す図である。
【
図6】第1の実施形態において、連結部材が車両本体に連結された状態について説明する図である。
【
図7】第1の実施形態における自転車型ライン引き装置の使用法の説明図である。
【
図8】第2の実施の形態に係る自転車型ライン引き装置を示す図である。
【
図9】第2の実施の形態における連結部材を示す図である。
【
図10】第2の実施形態において、連結部材を粉体収容器に対して固定した状態を示す図である。
【
図11】第2の実施形態において、連結部材が車両本体に連結された状態について説明する図である。
【
図12】本発明に係る実施形態の第1の変形例を示す図である。
【
図13】本発明に係る実施形態の第2の変形例を示す図である。
【
図14】本発明に係る実施形態の第3の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
<第1の実施の形態>
図1は本発明の第1の実施の形態に係る自転車型ライン引き装置1を示している。自転車型ライン引き装置1は、従来式のライン引き装置10と、自転車の車両本体20と、ライン引き装置10と車両本体20を連結する連結部材30から構成されている。
【0016】
図2はライン引き装置10の説明図である。
図2(a)、
図2(b)、
図2(c)、及び
図2(d)は、それぞれライン引き装置の10の側面図、正面図、上面図、及び底面図を示している。
【0017】
ライン引き装置10は、粉体収容器101と一対の車輪102を有している。また一本の車軸103は、粉体収容器101内部に挿通されると共に、その両端が粉体収容器101の側面から露出し、一対の車輪102のそれぞれが車軸103の両端に固定される。
【0018】
また粉体収容器101内部においては、車軸103の周りに粉体の送出部材として羽根車104が設けられている。また粉体収容器101の底面にはスライド式のバー(図示せず)によって開閉可能な粉体排出口105が設けられている。更に、粉体収容器101の上部の両側面にはハンドルバーホルダー106が設けられ、ハンドルバー107が取り付け可能となっている。
【0019】
ライン引き装置10は単体でラインを引くことができる。例えば作業者がハンドルバー107を押しながら、又は引きながら移動すると、ライン引き装置10の一対の車輪102及び車軸103が回転し、その回転に伴って、羽根車104が回転し、粉体が粉体排出口105に送出され、石灰等の粉体が粉体排出口105から排出される。すなわちライン引き装置10に移動に伴いに粉体が排出される共に、グラウンド等に撒かれ、その跡によりラインが形成される。
【0020】
図3は自転車の車両本体20を示す図である。
図3(a)及び
図3(b)はそれぞれ車両本体20の側面図及び上面図を示す。車両本体20は、車体フレーム201、一対の車輪202、チェーン203、クランク204、ペダル205、サドル206、ペダル205に与えられた駆動力を車輪202に伝達するための駆動力伝達機構(図示せず)、ブレーキ等の停止機構(図示せず)から構成される。
【0021】
車体フレーム201は車体前方部分において鉛直方向に延伸した部分を有し、その部分には連結部材30を回動可能に取り付けることができる複数の円環部材207が設けられている。
【0022】
図3においては上から順に207a、207b、207c、207dの4つの円環部材207が設けられている。円環部材207a、207b、207cはいずれも中空のドーナツ形状であり、管状のパイプ部材を回動可能に挿通することが可能である。一方、一番下にある円環部材207dは底面が閉じた形状になっており、上部3つの円環部材に挿通された管状のパイプ部材が通り抜けてしまわないように下から支えることができる。
【0023】
図4は連結部材30を示す斜視図である。連結部材30は、ハンドルバー固定部301、連結管302、T字型水平パイプ303、鉛直パイプ304と、ハンドル部305から構成される。
【0024】
ハンドルバー固定部301はライン引き装置10のハンドルバー107に取付けることができ、連結部材30を粉体収容器101に対して固定するための部材である。ハンドルバー固定部301はハンドルバー107の左右の両側に取付けるために2つ用意される。それぞれのハンドルバー固定部301は、2つの半円環状の部材をボルトで固定することで円環状となる部材であり、円環部分にハンドルバー107を挿通した状態で取り付けることができる。ボルトとして頭部に取手の付いた蝶ボルトを用いると、工具を用いず、手で締結が可能である。
【0025】
連結管302は、両端に2つのハンドルバー固定部301を取り付け、それらを支持するための部材である。
【0026】
T字型水平パイプ303は、中空のパイプ部分303aと、そのパイプ部分303aの中ほどに取付けられ、パイプ部分303aに直交する方向に延びる本体パイプ部分303bから構成される。中空のパイプ部分303aには連結管302が挿通され、連結管302とT字型水平パイプ303は連結される。
【0027】
鉛直パイプ304は直線状に延びる管状のパイプ部材であり、その中ほどでT字型パイプ303の本体パイプ部分が、鉛直パイプ304と直交するように取り付けられる。
【0028】
ハンドル部305は略T型形状をしており、その基端部305aにおいて鉛直パイプ304の上方部と固定されており、ハンドル部305の操作に伴って、鉛直パイプ304を、鉛直方向を軸として左右自在に回動させることができる。またこれに伴い、鉛直パイプ304に取付けられたT字型パイプ303も左右自在に回動する。
【0029】
図5は連結部材30を、ハンドルバー107を介して、粉体収容器101に対して固定した状態を示す図である。
図5(a)、
図5(b)及び
図5(c)はそれぞれ、この状態をライン引き装置10の側面、正面及び上面から見た図である。ハンドルバー固定部301がライン引き装置10のハンドルバー107に取付けられ、連結部材30が粉体収容器101に対して固定されている。
【0030】
図6は連結部材30が車両本体20に連結された状態について説明するための図である。
図6では車体本体20の車体フレーム201の円環部材207に連結部材30の鉛直パイプ304が取り付けられている。鉛直パイプ304は、円環部材207a、207b、207cに挿通され、一番下の円環部材207dによって下から支えられている。
【0031】
円環部材207aと207bの間からはT字型水平パイプ303が延出しており、鉛直パイプ304の回動に伴ってT字型水平パイプ303も回動する。T字型水平パイプ303は前述したとおり、ハンドル部305の操作により、鉛直方向を軸として左右に回動させることができる。またT字型水平パイプ303が所定の角度だけ回動したところでハンドル部305を固定してもよい。これにより所定の角度に固定することで円弧のラインを描く作業を容易にできる。また固定可能な角度を複数設けることで半径の異なる複数の円弧を容易に描くことができる。以上が、本実施の形態に係る自転車型ライン引き装置1の構成に関する説明である。
【0032】
次に、本実施の形態に係る自転車型ライン引き装置1の使用方法について説明する。自転車型ライン引き装置1の使用前に、まず粉体収容器101に例えば石灰等の粉体を充填し、その後一般的な自転車と同様にペダル205を漕いで自転車を前進させることにより、白線等のラインを引くことができる。
【0033】
図7は自転車型ライン引き装置1の使用方法を説明するための図である。
図7(a)は自転車型ライン引き装置1によって直線を引く場合の状態を示す。ライン引き装置10は連結部材30と固定されており、ライン引き装置10の中心線CLは連結部材30のT字型水平パイプ303の中心線と一致する。
【0034】
ここで使用前に連結部材30のハンドル部304を調整し、ライン引き装置10と車両本体20の中心線が直線CLで一致するようにする。この状態で利用者がサドルに乗った場合、利用者の体の中心線もCLに一致し、ライン引き装置10の中心線、車両本体20の中心線、利用者の中心線がCLで一致する。
【0035】
利用者はペダルを漕いで自転車型ライン引き装置1を直進させ、粉体収容器10の粉体排出口105か粉体を排出させる。この時、一対の車輪101及び一対の車輪202はいずれも固定輪であるので、4輪の車輪で安定的に走行可能であり、自転車型ライン引き装置1の進行方向はCLを外れることなく、それゆえ正確な直線を引くことができる。
【0036】
一方、
図7(b)は自転車型ライン引き装置1によって曲線を引く場合の状態を示す。
図7(a)同様にライン引き装置10は連結部材30と固定されており、ライン引き装置10の中心線CLは連結部材30のT字型水平パイプ303の中心線と一致する。
【0037】
一方、連結部材30のハンドル部304を調整し、ライン引き装置10の中心線CLが車両本体20の中心線CL´と所定の角度αを為すようにする。これにより前輪となる車輪101の進行方向と後輪となる車輪202の進行方向の間で角度を設けることができ、曲線を引くことが可能となる。
【0038】
以上のように、本実施の形態に係る自転車型ライン引き装置によると、一台で直線と曲線の両方のライン引きに適したライン引き装置を提供することができる。また、作業者がサドルに乗ってペダルを漕いで走行することができるので、ライン引き作業に要する労力を削減することもできる。
【0039】
<第2の実施の形態>
図8は本発明に係る第2の実施の形態に係る自転車型ライン引き装置2を示している。自動車型ライン引き装置2は、従来式のライン引き装置10と、自転車の車両本体20と、ライン引き装置10と車両本体20を連結する連結部材40から構成されている。
【0040】
従来式のライン引き装置10と、自転車の車両本体20は第1の実施形態ですでに説明したので説明は省略する。
【0041】
図9は連結部材40を示す図である。連結部材40は、粉体収容器固定部401、連結管402、T字型水平パイプ403、鉛直パイプ404と、ハンドル部405から構成される。
【0042】
実施の形態1に係る連結部材30は、ハンドルバー固定部301をライン引き装置10のハンドルバー107に取付け、ハンドルバー107を介して、連結部材30を粉体収容器101に対して固定した。それに対して、実施の形態2に係る連結部材40は、粉体収容器固定部401を直接粉体収容器101に取付けて、連結部材30を粉体収容器101に対して固定する点が異なる。
【0043】
粉体収容器固定部401は粉体収容器101の左右の両側に取付けるために2つ用意される。それぞれの粉体収容器固定部401は、板状部材であり、粉体収容器101の中ほどから下のあたりで両側面を挟むようして固定される。連結管402は、両端に2つの粉体収容器固定部401を取り付け、それらを支持する。また連結管402は伸縮可能で必要な長さに調整でき、且つ、任意の長さに固定できる。これにより両端に取付けられた粉体収容器固定部401で粉体収容器101の両側面を挟んだ状態で、連結管402の長さを短く調節することで、粉体収容器固定部401で粉体収容器101をしっかりと固定できる。
【0044】
T字型水平パイプ403は、T字型水平パイプ303と同様の構成である。
【0045】
鉛直パイプ404は直線状に延びるパイプ部材であり、下方部分でT字型パイプ403の本体パイプ部分が、鉛直パイプ404と直交するように取り付けられる。
【0046】
ハンドル部405はハンドル部305と同様の構成である。
【0047】
図10は連結部材40を、粉体収容器101に対して固定した状態を示す図である。
図10(a)、
図10(b)及び
図10(c)はそれぞれ、この状態をライン引き装置10の側面、正面及び上面から見た図である。粉体収容器固定部401がライン引き装置10の粉体収容器101に取付けられ、連結部材30が粉体収容器101に対して固定されている。
【0048】
図11は連結部材40が車両本体20に連結された状態について説明する。
図11では車体本体20の車体フレーム201の円環部材207に、連結部材40の鉛直パイプ404が取り付けられている。鉛直パイプ404は、円環部材207a、207b、207cに挿通され、一番下の円環部材207dによって下から支えられている。
【0049】
円環部材207cと207dの間からはT字型水平パイプ403が延出しており、鉛直パイプ404の回動に伴って、T字型水平パイプ403も回動する。以上が、実施の形態2に係る自転車型ライン引き装置2の構成に関する説明である。
【0050】
本実施の形態に係る自転車型ライン引き装置2の使用方法は自転車型ライン引き装置1と同様であるため省略する。
【0051】
本実施の形態に係る自転車型ライン引き装置2においても、一台で直線と曲線の両方のライン引きに適したライン引き装置を提供することができる。また、作業者がサドルに乗ってペダルを漕いで走行することができるので、ライン引き作業に要する労力を削減することもできる。
<本発明に係る実施形態の変形例>
【0052】
図12は本発明に係る実施形態の第1の変形例を示す。本変形例では、本発明の実施の形態1乃至2の車両本体20に対して一対の補助輪208を付加した本体車両21を用いる。
例えば一対の補助輪208は車体フレーム201の車体前方部分の下方において、車両本体21の中心線に対して左右対称に配置される。これにより利用者がサドルに乗った場合でも車両本体が前に傾いてバランスを崩すことなく安定して走行することができるようになる。また一対の補助輪208は自由輪でも良い。その場合曲線を描く場合に好適である。
【0053】
また
図13は本発明に係る実施形態の第2の変形例を示す。本変形例では、本発明の実施の形態1乃至2の車両本体20に代えて、サドル部分の位置を前後に調整可能とした車両本体22を用いる。これにより利用者がサドルに乗った際に、車両本体が前後に傾くことがないように調節することができる。
【0054】
また
図14は本発明に係る実施形態の第3の変形例を示す。第3の変形例ではライン引き装置10と車両本体20の中心線が直線CLで一致する場合にオンする接触スイッチ209を設ける。そして接触スイッチ209がオンした場合にのみ、点灯するライトを利用者が視認できる個所に設ける。
【0055】
例えば本実施の形態1の場合であれば、
図14(a)に示すように、連結部材30のT字型水平パイプ303と、車体フレーム201の円環部材207aの間に接触スイッチを設けることができる。また本実施の形態2の場合であれば、
図14(b)に示すように、連結部材40のT字型水平パイプ403と、車体フレーム201の円環部材207cの間に接触スイッチを設けることができる。
【0056】
但し、接触スイッチの個所はこれらの個所に限られるものではなく、ライン引き装置10と車両本体20の中心線が直線CLで一致する場合にオンするような構成であればどのような構成であってもよい。
【0057】
そして接触スイッチ209がオンした場合にのみ、点灯するライトを利用者が視認できる個所に設ける。ライトの電源は自転車の回転力で発電し点灯するダイナモ式のものでもよく、バッテリー式の物でも良い。またライト、接触スイッチ、電源の間の接続方法は特に限定はなく、いかなる方法であっても良い。
【0058】
この構成により利用者は自転車型ライン引き装置が直進し、真直ぐなラインが引かれていることを確認できる。また利用者はライトが常時点灯するようにはハンドル部305又は405を操作することで真直ぐなラインを引くことに注力できる。
【符号の説明】
【0059】
1、2 自動車型ライン引き装置
10 従来式のライン引き装置
20、21、22 自転車の車両本体
30、40 連結部材
101 粉体収容器
102 一対の車輪
103 車軸
104 羽根車
105 粉体排出口
106 ハンドルバーホルダー
107 ハンドルバー
201 車体フレーム
202 一対の車輪
203 チェーン
204 クランク
205 ペダル
206 サドル
207a、207b、207c、207d 円環部材
208 一対の補助輪
209 接触スイッチ
301 ハンドルバー固定部
302、402 連結管
303、403 T字型水平パイプ
304、404 鉛直パイプ
305、405 ハンドル部
401 粉体収容器固定部
【手続補正書】
【提出日】2020-10-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
同一車軸の両端に固定された一対の第1車輪を有する粉体収容器と、
一対の第2車輪を有する車両本体部と、
前記粉体収容器と前記車両本体部を連結する連結部材とを備え、
前記連結部材は、
前記粉体収容器に対して取り外し可能に固定される固定部と、
前記固定部と連結され、鉛直方向に延びる管状部分と、
前記管状部分と連結されたハンドル部とからなり、
前記車両本体部は前方において前記管状部分を回動可能に取り付け可能であり、
前記車軸は前記粉体収容器内部に挿通され、周りに粉体送出部材が設けられている
自転車型ライン引き装置。
【請求項2】
前記車両本体部は前方に一対の補助輪が設けられている
請求項1に記載の自転車型ライン引き装置。
【請求項3】
前記車両本体部が有するサドルの位置が前後に調整可能である
請求項1に記載の自転車型ライン引き装置。
【請求項4】
前記粉体収容器の中心線と前記車両本体部の中心線が一致する場合にオンする接触スイッチを有する
請求項1に記載の自転車型ライン引き装置。
【請求項5】
同一車軸の両端に固定された一対の第1車輪を有する粉体収容器と、
一対の第2車輪を有する車両本体部と、
前記粉体収容器と前記車両本体部を連結する連結部材とを備え、
前記連結部材は、
前記粉体収容器に対して取り外し可能に固定される固定部と、
前記固定部と連結された管状部分と、
前記管状部分と連結されたハンドル部とからなり、
前記車両本体部は前方において前記管状部分を回動可能に取り付け可能であり、
前記管状部材を回動させることにより、前記第1の車輪と前記第2の車輪の進行方向の間に角度を設けることができ、
前記車軸は前記粉体収容器内部に挿通され、周りに粉体送出部材が設けられている
自転車型ライン引き装置。
【手続補正書】
【提出日】2020-10-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
同一車軸の両端に固定された一対の第1車輪を有する粉体収容器と、
一対の第2車輪を有する車両本体部と、
前記粉体収容器と前記車両本体部を連結する連結部材とを備え、
前記連結部材は、
前記粉体収容器に対して取り外し可能に固定される固定部と、
前記固定部と連結され、鉛直方向に延びる管状部分と、
前記管状部分と連結されたハンドル部とからなり、
前記車両本体部は前方において前記管状部分を回動可能に取り付け可能であり、
前記車軸は前記粉体収容器内部に挿通され、周りに粉体送出部材が設けられている
自転車型ライン引き装置。
【請求項2】
前記車両本体部は前方に一対の補助輪が設けられている
請求項1に記載の自転車型ライン引き装置。
【請求項3】
前記車両本体部が有するサドルの位置が前後に調整可能である
請求項1に記載の自転車型ライン引き装置。
【請求項4】
前記粉体収容器の中心線と前記車両本体部の中心線が一致する場合にオンする接触スイッチを有する
請求項1に記載の自転車型ライン引き装置。
【請求項5】
同一車軸の両端に固定された一対の第1車輪を有する粉体収容器と、
一対の第2車輪を有する車両本体部と、
前記粉体収容器と前記車両本体部を連結する連結部材とを備え、
前記連結部材は、
前記粉体収容器に対して取り外し可能に固定される固定部と、
前記固定部と連結された管状部分と、
前記管状部分と連結されたハンドル部とからなり、
前記車両本体部は前方において前記管状部分を回動可能に取り付け可能であり、
前記管状部分を回動させることにより、前記第1車輪と前記第2車輪の進行方向の間に角度を設けることができ、
前記車軸は前記粉体収容器内部に挿通され、周りに粉体送出部材が設けられている
自転車型ライン引き装置。