(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022108814
(43)【公開日】2022-07-27
(54)【発明の名称】三次元形状推定システム
(51)【国際特許分類】
G01B 11/24 20060101AFI20220720BHJP
G01C 15/00 20060101ALI20220720BHJP
E02F 9/20 20060101ALI20220720BHJP
E02D 23/08 20060101ALI20220720BHJP
【FI】
G01B11/24 A
G01C15/00 104D
E02F9/20 C
E02D23/08 C
E02D23/08 F
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021003974
(22)【出願日】2021-01-14
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-01-17
(71)【出願人】
【識別番号】000103769
【氏名又は名称】オリエンタル白石株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100120868
【弁理士】
【氏名又は名称】安彦 元
(74)【代理人】
【識別番号】100198214
【弁理士】
【氏名又は名称】眞榮城 繁樹
(72)【発明者】
【氏名】進藤 匡浩
(72)【発明者】
【氏名】亀井 聡
【テーマコード(参考)】
2D003
2F065
【Fターム(参考)】
2D003AA01
2D003DA04
2D003DB04
2D003DB05
2D003FA02
2F065AA04
2F065AA06
2F065AA53
2F065BB05
2F065BB15
2F065CC14
2F065DD06
2F065FF05
2F065FF11
2F065FF64
2F065FF65
2F065FF66
2F065FF67
2F065GG04
2F065HH04
2F065JJ01
2F065JJ03
2F065JJ05
2F065MM06
2F065MM16
2F065PP22
2F065QQ03
2F065QQ21
2F065QQ24
2F065QQ28
2F065QQ29
2F065QQ31
2F065UU05
(57)【要約】
【課題】作業室内に形成された土山の三次元形状を推定することができる三次元形状推定システムを提供する。
【解決手段】ニューマチックケーソン工法において用いられる作業室内に存在する土山Mの三次元形状を推定する三次元形状推定システムにおいて、ショベル100と当該ショベル100の周囲に位置する対象物との間の相対位置を計測する計測手段217と、上記計測手段217によって計測された上記ショベルと上記対象物との相対位置に基づく位置情報から、上記土山Mの頂点位置,安息角,境界点位置を認識する土山認識手段218とを備えることを特徴とする。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ニューマチックケーソン工法において用いられる作業室内に存在する土山の三次元形状を推定する三次元形状推定システムにおいて、
ショベルと当該ショベルの周囲に位置する対象物との間の相対位置を計測する計測手段と、
上記計測手段によって計測された上記ショベルと上記対象物との相対位置に基づく位置情報から、上記土山の頂点位置,安息角,境界点位置を認識する土山認識手段とを備えること
を特徴とする三次元形状推定システム。
【請求項2】
上記土山を撮像した深度画像データを取得する取得手段を更に備え、
上記計測手段は、上記取得手段により取得された深度画像データに基づいて上記ショベルと上記対象物との相対位置を計測すること
を特徴とする請求項1記載の三次元形状推定システム。
【請求項3】
上記深度画像データから、DEMデータ、三次元ポリゴンデータ、点群データのいずれかに変換する変換手段を更に備え、
上記計測手段は、上記変換手段により変換された上記DEMデータ、上記三次元ポリゴンデータ、上記点群データのうち、上記点群データに含まれる三次元座標に基づく高さ情報の比較処理、上記三次元ポリゴンデータに含まれる隣接するメッシュにおける凸データの検出処理、上記DEMデータに含まれる凸部の検出処理の何れかに基づいて上記土山の三次元形状計測すること
を特徴とする請求項2記載の三次元形状推定システム。
【請求項4】
上記土山認識手段は、上記土山の頂点位置を中心として、放射状に略均等角度となるように周辺位置情報を走査することで上記土山の安息角,境界点位置のいずれか1つ以上を認識すること
を特徴とする請求項1~3のうち何れか1項記載の三次元形状推定システム。
【請求項5】
上記計測手段は、作業室内で形状が変化する上記対象物をリアルタイムで計測し、
上記土山認識手段は、上記計測手段によりリアルタイムで計測された上記位置情報に基づいて上記土山の三次元形状を推定すること
を特徴とする請求項1~4のうち何れか1項記載の三次元形状推定システム。
【請求項6】
上記計測手段により時間的に連続して計測された上記位置情報のうち、第1の計測データと上記第1の計測データの計測後に計測された第2の計測データとの差分データを検出する差分検出手段とを更に備え、
上記土山認識手段は、上記差分検出手段により検出された上記差分データに基づいて上記土山の三次元形状を推定すること
を特徴とする請求項1~5のうち何れか1項記載の三次元形状推定システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、三次元形状推定システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、掘削現場や自然環境の土木現場で積み込み対象物である土砂の形状を測定し、測定結果に基づきパワーショベル等の作業パターンを決定し、決定された作業パターンに沿って土砂を積み込むというプロセスが無人で行われている。例えば、特許文献1には、2つのカメラによる視差を利用したステレオ法により、掘削対象物までの距離を測定する自動掘削機が開示されている。
【0003】
更に、近年では、作業機械による作業の自動化を実現する場合、掘削対象物に関するパラメータを取得することも行われている。例えば特許文献2には、地山に関するパラメータとして、ホイールローダから地山までの距離を算出し、バケットで地山が掘削されるように、作業機を制御する技術が開示されている。地山に関するパラメータには、ホイールローダから地山までの距離、地山を構成する岩土の粒度、地山の高さ、地山の形状等が含まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10-088625号公報
【特許文献2】特開2019-178598号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、作業室床部の地面を掘削し、掘削された土砂を地上に搬出しながらケーソンを地中に沈下させていくニューマチックケーソン工法では、遠隔にいる作業者が作業室内の掘削機を遠隔操作することにより地盤の掘削が進められる。しかしながら、作業室内には現場環境を十分に把握することができるだけのカメラの数を確保し難いため、搬出すべき土砂の形状の測定が難しくなる。
【0006】
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、作業室内に形成された土山の三次元形状を推定することができる三次元形状推定システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明を適用した三次元形状推定システムは、ニューマチックケーソン工法において用いられる作業室内に存在する土山の三次元形状を推定する三次元形状推定システムにおいて、ショベルと当該ショベルの周囲に位置する対象物との間の相対位置を計測する計測手段と、上記計測手段によって計測された上記ショベルと上記対象物との相対位置に基づく位置情報から、上記土山の頂点位置,安息角,境界点位置を認識する土山認識手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
上述した構成からなる本発明によれば、作業室内の土山の頂点位置と安息角とに基づいて、作業室内に形成された土山の三次元形状を推定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、本発明の実施の形態に係るニューマチックケーソン工法の主要設備を示す縦断面図である。
【
図2】
図2は、本発明の実施の形態に係る作業機の一例である掘削機の側面図である。
【
図3】
図3は、本発明の実施の形態に係る掘削機における制御系統を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、本発明の実施の形態に係る三次元形状推定システムの動作の一例を示すフローチャートである。
【
図5】
図5(a)~
図5(d)は、時間経過とともに変化する土山の形状を示す模式的斜視図である。
【
図6】
図6は、複数の領域に分割された画像領域を示す図である。
【
図7】
図7は、高さ情報が含まれた分割後の画像領域を示す図である。
【
図8】
図8は、画像領域中の頂点と境界を示す図である。
【
図9】
図9(a)~
図9(d)は、土山の安息角を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
三次元形状推定システム
以下、本発明を適用した三次元形状推定システムについて、図面を参照しながら詳細に説明をする。
【0011】
図1は、本発明に係る作業機の一例である掘削機が用いられるニューマチックケーソン工法の主要設備の一例を示す図である。ニューマチックケーソン工法は、掘削設備E1、艤装設備E2、排土設備E3、送気設備E4及び予備・安全設備E5を用いて、鉄筋コンクリート製のケーソン1を地中に沈下させていくことにより、地下構造物を構築する。
【0012】
掘削設備E1は、例えば、掘削機100(以下、ケーソンショベル100という)と、土砂自動積込装置11と、地上遠隔操作室13とを備える。ケーソンショベル100は、ケーソン1の底部に設けられた作業室2内に設置される。土砂自動積込装置11は、ケーソンショベル100により掘削された土砂を円筒状のアースバケット31に積み込む。地上遠隔操作室13は、ケーソンショベル100の作動を地上から遠隔操作する遠隔操作装置12を備える。
【0013】
艤装設備E2は、例えば、マンシャフト21と、マンロック22(エアロック)と、マテリアルシャフト23と、マテリアルロック24(エアロック)とを備える。マンシャフト21は、作業者が作業室2へ出入りするために地上と作業室2とを繋ぐ円筒状の通路であり、例えば、螺旋階段25が設けられている。マンロック22は、マンシャフト21に設けられ地上の大気圧と作業室2内の圧力差を調節する二重扉構造の気密扉である。マテリアルシャフト23は、土砂自動積込装置11により土砂が積み込まれたアースバケット31を地上に運び出すために地上と作業室2とを繋ぐ円筒状の通路である。マテリアルロック24は、材料等を搬出入するためのマテリアルシャフト23に設けられた地上の大気圧と作業室2内の圧力差を調節する二重扉構造の気密扉である。マンロック22およびマテリアルロック24は、作業室2内の気圧が変化することを抑えて作業者やアースバケット31を作業室2へ出入りさせることが可能になるように構成されている。作業室2内の土砂自動積込装置11付近の掘削地面G上には、ケーソンショベル100により掘削された土砂が順次積み重ねられて土山Mが形成される。
【0014】
排土設備E3は、例えば、アースバケット31と、キャリア装置32と、土砂ホッパー33とを備える。アースバケット31は、ケーソンショベル100により掘削された土砂が積み込まれる有底円筒状の容器である。キャリア装置32は、アースバケット31を、マテリアルシャフト23を介して地上まで引き上げて運び出す装置である。土砂ホッパー33は、アースバケット31およびキャリア装置32により地上に運び出された土砂を一時的に貯めておく設備である。
【0015】
送気設備E4は、例えば、空気圧縮機42と、空気清浄装置43と、送気圧力調整装置44と、自動減圧装置45とを備える。空気圧縮機42は、送気管41およびケーソン1に形成された送気路3を介して作業室2内に圧縮空気を送る装置である。空気清浄装置43は、空気圧縮機42により送り込む圧縮空気を浄化する装置である。送気圧力調整装置44は、作業室2内の気圧が地下水圧と略等しくなるように空気圧縮機42から作業室2内へ送る圧縮空気の量(圧力)を調整する装置である。自動減圧装置45は、マンロック22内の気圧を減圧する装置である。
【0016】
予備・安全設備E5は、例えば、非常用空気圧縮機51と、ホスピタルロック53とを備える。非常用空気圧縮機51は、空気圧縮機42の故障又は点検などの時に空気圧縮機42に代わって作業室2内に圧縮空気を送ることが可能な装置である。ホスピタルロック53は、作業室2内で作業を行った作業者が入り、当該作業者の身体を徐々に大気圧に慣らしていくための減圧室である。
【0017】
次に、本発明に係るケーソンショベル100について
図2~
図3を用いて説明する。ケーソンショベル100は、
図2に示すように、例えば、走行体110と、ブーム130と、バケットアタッチメント150とを備える。走行体110は、作業室2の天井部に設けられた左右一対の走行レール4に取り付けられ、左右の走行レール4に懸下された状態で走行レール4に沿って走行移動する。ブーム130は、走行体110の旋回フレーム121に上下方向に揺動可能に枢結される。バケットアタッチメント150は、ブーム130の先端部に取り付けられる。
【0018】
走行体110は、走行フレーム111と、旋回フレーム121と、走行ローラ113とを備える。旋回フレーム121は、走行フレーム111の下面側に旋回自在に設けられる。走行ローラ113は、走行フレーム111の上面側前後に、設けられている前後左右の4個のローラである。走行体110は、前後左右の走行ローラ113を回転駆動させて左右の走行レール4に沿って走行移動するように構成されている。
【0019】
ブーム130は、例えば、基端ブーム131と、先端ブーム132と、伸縮シリンダ133と、起伏シリンダ134とを備える。基端ブーム131は、旋回フレーム121に起伏自在(上下方向に揺動自在)に取り付けられる。先端ブーム132は、基端ブーム131に入れ子式に組み合わされ、構成される。伸縮シリンダ133は、基端ブーム131内に設けられている。起伏シリンダ134は、基端ブーム131の左右に2個設けられている。ブーム130は、伸縮シリンダ133を伸縮させると、基端ブーム131に対して先端ブーム132が長手方向に移動し、これによりブーム130が伸縮するように構成されている。2個の起伏シリンダ134の基端部は基端ブーム131の左右側部にそれぞれ回動自在に取り付けられている。
【0020】
バケットアタッチメント150は、ベース部材151と、バケット152と、バケットシリンダ153とを備える。ベース部材151は、先端ブーム132に取り付けられる。バケット152は、ベース部材151の先端部に上下揺動自在に取り付けられる。バケットシリンダ153は、ベース部材151に対してバケット152を上下揺動させるように構成される。
【0021】
コントロールユニット165は、
図3に示すように、メインコントローラ165aと、走行体用コントローラ165bと、ブーム・バケット用コントローラ165cとを備える。メインコントローラ165aは、遠隔操作装置12からの操作信号を受けて、その操作信号に応じた駆動制御信号を出力する。走行体用コントローラ165bは、メインコントローラ165aから出力された駆動制御信号に応じて、走行体110を駆動させるように構成されている。メインコントローラ165aおよび走行体用コントローラ165bは、走行体110の旋回フレーム121に配設されている。ブーム・バケット用コントローラ165cは、メインコントローラ165aから出力された駆動制御信号に応じて、ブーム130およびバケットアタッチメント150を駆動させるように構成されている。ブーム・バケット用コントローラ165cは、ブーム130の基端ブーム131の側部に配設されている。
【0022】
ケーソンショベル100は、
図3に示すように、例えば、走行体位置センサ201と、旋回角度センサ202と、ブーム起伏角度センサ203と、ブーム伸長量センサ204と、バケット揺動角度センサ205と、外界センサ206とを備える。走行体位置センサ201は、走行体110が走行レール4の何処の位置に位置しているかを検出する。旋回角度センサ202、走行フレーム111に対する旋回フレーム121の旋回角度を検出する。ブーム起伏角度センサ203は、旋回フレーム121に対するブーム130の起伏角度を検出する。ブーム伸長量センサ204は、ブーム130の伸長量を検出する。バケット揺動角度センサ205は、ブーム130(バケットアタッチメント150のベース部材151)に対するバケット152の揺動角度を検出する。外界センサ206は、走行体110に設けられて作業室2内の掘削地面Gまでの距離、掘削地面Gの形状などの情報を取得する。
【0023】
走行体位置センサ201は、例えば、走行体110の走行フレーム111に配設されたレーザセンサによって構成される。走行体位置センサ201は、レーザ光を走行レール4の端部(もしくは作業室2の壁部)に向けて照射して走行レール4の端部(もしくは作業室2の壁部)において反射して戻ってくるまでの時間を測定する。走行体位置センサ201は、この時間に基づいて走行レール4の端部(もしくは作業室2の壁部)から走行体110までの距離を検出する。旋回角度センサ202は、例えば、走行体110の旋回フレーム121に配設された光学式のロータリーエンコーダによって構成される。旋回角度センサ202は、走行フレーム111に対する旋回フレーム121の旋回量を電気信号に変換する。旋回角度センサ202は、その信号を演算処理して旋回フレーム121の旋回角度(旋回方向および位置)を検出する。なお、走行体位置センサ201および旋回角度センサ202は一例を説明したもので、走行体の二次元的な位置を検出する他のセンサ、旋回フレーム121の旋回角度を検出する他のセンサをそれぞれ用いてもよい。
【0024】
ブーム起伏角度センサ203は、例えば、起伏シリンダ134のシリンダボトムの側部に配設されたレーザセンサによって構成される。ブーム起伏角度センサ203は、レーザ光を旋回フレーム121に向けて照射して旋回フレーム121において反射して戻ってくるまでの時間を測定する。ブーム起伏角度センサ203は、この時間に基づいて起伏シリンダ134の伸長量を検出し、その起伏シリンダ134の伸長量に基づいて旋回フレーム121に対するブーム130の起伏角度(起伏位置)を検出する。ブーム起伏角度センサ203も一例を説明したものであり、光学式ロータリーエンコーダ、ポテンショメータなどによりブーム130の起伏角を直接検出する他のセンサを用いてもよい。
【0025】
ブーム伸長量センサ204は、例えば、ブーム130の基端ブーム131に配設されたレーザセンサによって構成される。ブーム伸長量センサ204は、レーザ光を先端ブーム132の先端部に取り付けられたバケットアタッチメント150のベース部材151に向けて照射してベース部材151において反射して戻ってくるまでの時間を測定する。ブーム伸長量センサ204は、この時間に基づいてブーム130の伸長量(基端ブーム131に対する先端ブーム132の伸長量)を検出する。ブーム伸長量センサ204も一例を説明したものであり、ブーム伸縮とともに伸縮するケーブルの伸長量を直接測定する他のセンサを用いてもよい
【0026】
バケット揺動角度センサ205は、例えば、バケットシリンダ153の油路に配設された流量センサによって構成される。バケット揺動角度センサ205は、バケットシリンダ153に供給される作動油の流量を検出し、その流量の積分値を算出する。バケット揺動角度センサ205は、この流量積分値に基づいてバケットシリンダ153のピストンロッドの伸長量を求め、そのバケットシリンダ153の伸長量に基づいて、バケットアタッチメント150のベース部材151(ブーム130)に対するバケット152の揺動角度(揺動位置)を検出する。バケット揺動角度センサ205も一例を説明したものであり、光学式ロータリーエンコーダ、ポテンショメータなどによりバケット152の揺動角度を直接検出他のセンサや、レーザセンサによりバケットシリンダ153の伸長量を求める他のセンサを用いてもよい。
【0027】
外界センサ206は、例えば、走行体110の旋回フレーム121に配設されたRGB‐Dセンサによって構成される。外界センサ206は、掘削地面GのRGB画像(カラー画像)および距離画像を取得し、それらの画像に基づいて掘削地面Gまでの距離情報および掘削地面Gの形状情報を取得する。外界センサ206は、RGB‐Dセンサの他の例として、ステレオカメラや超音波距離計、レーザセンサなどを用いてもよい。
【0028】
走行体位置センサ201、旋回角度センサ202、ブーム起伏角度センサ203、ブーム伸長量センサ204、バケット揺動角度センサ205及び外界センサ206により検出されたそれぞれの情報は、コントロールユニット165のメインコントローラ165aに送信される。メインコントローラ165aは、走行体位置測定部211と、バケット位置測定部212と、地盤形状測定部213と、画像分割部214と、取得部215と、変換部216と、計測部217と、土山認識部218と、差分検出部219とを備える。また、本実施の形態に係る三次元形状推定システム200は、外界センサ206、画像分割部214と、取得部215と、変換部216と、計測部217と、土山認識部218と、差分検出部219を含んで構成されている。
【0029】
走行体位置測定部211は、走行体位置センサ201により検出された走行レール4の端部(もしくは作業室2の壁部)から走行体110までの距離情報と、当該走行レール4が作業室2内の何処の位置に設けられた走行レールであるかという情報(この情報は、走行体110が取り付けられた走行レール4の情報であり、走行体110が取り付けられたときに走行体位置測定部211に設定される)とを用いて、走行体110が作業室2内の何処に位置しているかを算出する。また、走行体位置センサ201による距離情報の検出を周囲複数箇所に対して検出することにより走行体110の天井内における二次元的な位置(走行体110の向きを含む位置)を検出しても良い。
【0030】
バケット位置測定部212は、旋回角度センサ202により検出された走行フレーム111に対する旋回フレーム121の旋回角度(旋回方向および位置)と、ブーム起伏角度センサ203により検出された旋回フレーム121に対するブーム130の起伏角度(起伏位置)と、ブーム伸長量センサ204により検出されたブーム130の伸長量と、バケット揺動角度センサ205により検出されたブーム130に対するバケット152の揺動角度(揺動位置)とを用いて、走行体110の走行フレーム111に対するバケット152の位置を算出する。
【0031】
地盤形状測定部213は、走行体位置測定部211により求められた作業室2内における走行体110の位置と、および旋回角度センサ202により検出された走行フレーム111に対する旋回フレーム121の旋回角度(旋回方向および位置)とを用いて、旋回フレーム121に設けられた外界センサ206の位置と、外界センサ206により距離情報を取得する方向と、外界センサ206により距離情報を取得する掘削地面Gの位置とを算出する。
【0032】
画像分割部214は、外界センサ206により取得された掘削地面GのRGB画像等を分割する。例えば、作業室2内における掘削地面G及び土山Mの画像をxy平面上で複数の格子状の画像領域に分割する。
【0033】
取得部215は、外界センサ206により取得された、土山を撮像した深度画像データを取得する。深度画像データは、計測点から対象までの距離情報や角度情報,座標情報などの三次元的な関係を複数取得したとき,それらを規則的に記録したデータのことである。例えば、縦方向および横方向に並ぶ多数の画素により構成されており、詳細には多数の画素に対応するデータの集合である。深度画像データは、画素毎に奥行き情報を含んでもよい。
【0034】
変換部216は、深度画像データから、DEM(Digital Elevation Model)データ、三次元ポリゴンデータ、点群データのいずれかに変換する。具体的には、変換部216は、取得部215により取得された深度画像データを、DEMデータ、三次元ポリゴンデータ、点群データ等の三次元データに変換する。DEMデータは、一定間隔のメッシュで画定される各区画の高さ情報を含む。三次元ポリゴンデータは、例えば三次元座標上に示される複数の点によって表される領域の位置情報と、その領域に関連付けられた情報とを有するデータである。点群データは、例えば土山をレーザによりスキャンすることで得られる3次元データである。
【0035】
計測部217は、取得部215により取得された深度画像データに基づいてケーソンショベル100と対象物との相対位置を計測する。具体的には、計測部217は、変換部216により変換されたDEMデータ、三次元ポリゴンデータ、点群データのうち、点群データに含まれる三次元座標に基づく高さ情報の比較処理、三次元ポリゴンデータに含まれる隣接するメッシュにおける凸データの検出処理、DEMデータに含まれる凸部の検出処理の何れかに基づいて土山Mの三次元形状を、リアルタイムで計測する。
【0036】
土山認識部218は、計測部217によって計測されたケーソンショベル100と対象物の一例である土山Mとの相対位置に基づく位置情報から、土山Mの頂点位置,安息角,境界点位置を認識する。
【0037】
差分検出部219は、外界センサ206により時間的に連続して撮像された土山Mの複数の画像データのうち、第1の画像データと第1の画像データの撮像後に撮像された第2の画像データとの差分データを検出する。土山Mは、ケーソンショベル100により掘削された土砂が積み重ねられることにより形状が変化する。差分検出部219は、形状が変化する前の土山Mと形状が変化した後の土山Mの画像データを比較して画像データの差分データを検出する。
【0038】
次に、本実施形態における三次元形状推定システム200の動作の一例について説明する。土山Mの三次元形状は、RGB‐Dセンサによって得られた距離画像の情報から土山の位置と角度を算出することにより求められる。例えば、土山Mの三次元形状は、距離画像の1ピクセルに該当する三次元の点の集合である点群から直接、隣接点との高さ座標比較による頂点検索で土山の位置と角度を算出することにより求めることもできる。以下においては、土山Mの画像データを水平面で複数の画像領域に分割するとともに、分割された各画像領域を解析する工程を経ることで土山Mの三次元形状を推定する例を説明する。
【0039】
図4は、本実施形態における三次元形状推定システム200の動作の一例を示すフローチャートである。なお、以下の説明では、一例として深度画像データをもとにDEMデータを作成し、DEMデータを解析して土山Mの形状を推定する場合について説明する。
【0040】
ステップS110において、取得部215は、深度画像データを取得する。即ち、取得部215は、土山Mを撮像した深度画像データを取得する。なお、取得部215による深度画像データ取得のタイミングは任意である。
【0041】
図5(a)~(d)に、深度画像データの基になる、外界センサ206により撮像される土山Mの斜視図を示す。
図5(a)~(d)は、作業室2内の掘削地面G上における土山Mの体積増加の過程を示す。土山Mの体積は、ケーソンショベル100により掘削された土砂の積み重ねにより、
図5(a)から
図5(d)の順に、作業室2内の同じ場所において時間経過とともに増加する。土山Mは、体積の増加に伴い、xy方向に広がるとともに、z方向の高さが増大する。
【0042】
例えば、
図5(a)に示すように、ケーソンショベル100が掘削地面Gの一部を掘削すると、掘削地面G上には土山M(1)が形成される。その後、
図5(b)に示す土山M(2)、
図5(c)に示す土山M(3)、
図5(d)に示す土山M(4)の順に成長するとともに山型の形状を示すように体積が増加する。
【0043】
ステップS120において、変換部216は、土山Mの画像データを、深度画像データから三次元データ(DEMデータ)に変換する。変換部216は、外界センサ206により撮像された土山Mの画像データに基づいて、深度画像データを水平面H(xy平面)において複数の画像領域に分割されたDEMデータに変換する。
【0044】
図6に、複数に分割された画像領域の一例を示す。外界センサ206による撮像の範囲に含まれる土山M及び掘削地面Gの画像データは、複数の領域に分割される。
図6では、説明の都合上、土山Mの図示は省略しており、掘削地面Gに対応した領域のみを示している。画像データは、例えばx方向に沿ってm個、y方向に沿ってn個に分割され、水平面Hにおいてm行n列の格子状の領域から構成されている。なお、x方向、y方向に沿った分割の個数は任意である。
【0045】
ステップS130において、計測部217は、ケーソンショベル100と対象物である土山Mとの相対位置を計測する。即ち、計測部217は、ステップS130において、m行n列に分割された複数の画像領域R(1、1),R(2、1)、・・・R(m、n)の各領域について取得されたx,y,zの各方向における値に相当する高さ情報に基づいて、ケーソンショベル100と対象物との相対位置を計測する。
【0046】
図7に、各画像領域R(1、1),R(2、1)、・・・R(m、n)の高さの情報(高さ情報)を含むDEMデータを示す。ここでは、一例としてx方向y方向いずれも13区画の画像領域が含まれている例について説明する。DEMデータは、対象となる土山Mの点群データから形成される。なお、点群データとは、平面座標と高さ情報(x,y,zの各方向における値)からなる三次元の空間情報を有する点データの集合である。DEMデータは、一定間隔のメッシュで画定される各区画の高さ情報を含む。また、各メッシュの中心点のz座標の値を、そのメッシュの高さとする。なお、各メッシュのうちで一番z座標の値が大きな箇所を、そのメッシュの高さとしてもよい。
【0047】
図7に、メッシュで区画される各区画の高さ情報の例を示す。DEMデータは、x、y、z座標の値によって構成されるが、ここでは高さを示すz座標の値のみを示す。なお、本実施の形態では、掘削地面Gの高さ、即ちz座標の値は0であることとする。
図7中のハッチングで示す領域が土山Mに相当し、特にドットで示す画像領域R(8、7)は頂点位置が存在する領域である。
【0048】
ステップS140において、土山認識部218は土山Mの三次元形状を推定する。即ち、土山認識部218は、ケーソンショベル100と土山Mとの相対位置に基づく位置情報から、土山Mの頂点Pの位置、4つの安息角θ1~θ4、境界Lの位置に基づいて、土山Mの傾斜角度、広がり等を推定する。
【0049】
土山Mの頂点Pの位置とは、土山Mのうち高さ(z座標の値)が一番大きな値を示す位置である。具体的には、
図7のDEMデータにおける格子状の領域のうち、z座標の値が一番大きな値を示す領域の中心位置を土山Mの頂点Pの位置と規定する。
図7のDEMデータのうち、z座標の値としては10が最大値であり、この10を示す格子状の領域は画像領域R(8、7)に相当する。そこで、z座標の値が10を示す画像領域R(8、7)の中心位置を土山Mの頂点Pの位置と規定する。土山Mは、頂点Pを中心として放射状に広がる形状を有している。
【0050】
なお、頂点Pの位置は、格子状に分割された領域の中心位置以外の位置であってもよい。また、DEMデータにおける格子状の領域のうち、z座標の値が最大値を示す領域が複数存在した場合、最大値を示す領域が2箇所であればその2箇所の領域の中心位置同士を結ぶ線分の中点を土山Mの頂点Pの位置と規定すればよく、最大値を示す領域が3箇所以上であればその3箇所以上の領域の中心位置同士を結ぶ多角形の重心位置を土山Mの頂点Pの位置と規定すればよいが、これに限定されるものではない。
【0051】
境界Lとは、土山Mと掘削地面Gとの境界を示すための便宜的に規定された仮想線である。具体的には、境界Lは、頂点Pから離間する過程でz座標の値が最小のメッシュ状の領域が連続した場合、連続する領域のうち頂点Pからより離間する側の領域(以下「基準領域」と称する)の中心位置同士を結ぶことにより得られた、xy平面における土山Mの概略的な形状を示す図形である。
【0052】
図7のDEMデータのうち、z座標の値としては掘削地面Gに相当する場所の0が最小である。例えば、
図8に示すように、x方向に沿ってz座標の値が0を示す基準領域に向けて頂点Pの位置から離間する場合、z座標の値は画像領域R(8、7)の高さ10から画像領域R(9、7)の高さ7、画像領域R(10、7)の高さ4、画像領域R(11、7)の高さ2を経て画像領域R(12、7)及び画像領域R(13、7)の高さ0へと減少する。基準領域は、画像領域R(13、7)であるため、この画像領域R(13、7)の中心位置を境界Lの基準として採用する。同様に、頂点Pから放射状に延びる各方向において基準画像領域Rの中心位置を境界Lの基準として採用し、これらの中心位置同士を結ぶことで境界Lが得られる。
【0053】
なお、頂点Pから離間する過程で最初にz座標の値が0となる領域を基準領域としてもよい。また、z座標の値が0である領域が3箇所以上連続した場合には、頂点Pから一番離間した領域を基準領域とすればよいが、これらに限定されるものではない。
【0054】
また、土山の位置と角度を算出する際には、RGB‐Dセンサ(LiDAR:Light Detection and Ranging)によって得られた距離画像の情報から、エッジ検出で土山の位置と角度を算出してもよい。また、距離画像の1ピクセルに該当する三次元の点の集合である点群から直接、隣接点との高さ座標比較による頂点検索で土山の位置と角度を算出することもできる。その他、距離画像の点群からポリゴンに近似して、隣接面とのなす角を比較して頂点検索して土山の位置と角度を算出することもできる。要するに、RGB‐Dセンサによって得られた距離画像の情報から土山の位置と角度を算出することができればどのような手法であっても構わない。
【0055】
図8には、頂点Pと一点鎖線で示す境界L、更に頂点Pと境界Lとを結ぶ4本の線分Sが示されている。4本の線分Sは、頂点Pの位置を中心として放射状に略均等角度となるように設けられている。具体的には、4本の線分Sは、時計回りにほぼ90度間隔で配置されている。線分S1は、頂点Pと基準領域である画像領域R(8、13)における境界Lとを結ぶ線分である。線分S2は、頂点Pと基準領域である画像領域R(13、7)における境界Lとを結ぶ線分である。線分S3は、頂点Pと基準領域である画像領域R(8、1)における境界Lとを結ぶ線分である。線分S4は、頂点Pと基準領域である画像領域R(2、7)における境界Lとを結ぶ線分である。このように、4本の線分Sが頂点Pを中心として放射状に略均等角度となるように設けられているため、土山Mの形状を精度良く推定することができる。なお、各線分Sは、頂点Pが位置するメッシュ状の領域における任意の点と、メッシュ状の各画像領域R(8、13)、画像領域R(13、7)、画像領域R(8、1)、画像領域R(2、7)における任意の点を結んでもよい。
【0056】
なお、頂点Pと境界Lとを結ぶ線分Sの本数は、4以外の数(2、3、5、6…n)であってもよい。線分Sの本数が多いほどより多くの安息角についてのデータが得られるため、土山Mの形状の推定の精度を向上させることができる。
【0057】
図9に、土山Mの4つの安息角θを示す。安息角θは、頂点Pの位置と境界Lの位置により算出することができる。安息角θ1は、頂点Pと基準領域である画像領域R(8、13)における境界Lとを結ぶ線分S1と水平面Hとのなす角である。安息角θ2は、頂点Pと基準領域である画像領域R(13、7)における境界Lとを結ぶ線分S2と水平面Hとのなす角である。安息角θ3は、頂点Pと基準領域である画像領域R(8、1)における境界Lとを結ぶ線分S3と水平面Hとのなす角である。安息角θ4は、頂点Pと基準領域である画像領域R(2、7)における境界Lとを結ぶ線分S4と水平面Hとのなす角である。
【0058】
なお、土山認識部218は、時間的に連続して撮像された土山Mの複数の画像データのうち、連続する画像データの差分データを検出する差分検出部219により検出された差分データに基づいて土山Mの三次元形状を推定してもよい。例えば、
図5(c)、(d)に示す土山Mの画像データを、それぞれ時間的に連続して撮像された第1の画像データと第2の画像データとした場合、差分検出部219は第1の画像データと第2の画像データの差分を検出する。この差分を利用して、現時点では形成されていない、土山Mの三次元形状を推定することができる。
【0059】
上述した構成からなる本発明によれば、作業室2内の土山Mの頂点Pの位置と安息角θとに基づいて、作業室2内に形成された土山Mの三次元形状を推定することができる。また、複数の線分Sは、水平面H上で土山Mの頂点Pを中心として放射状に略均等角度となるように設けられている。このため、土山Mの三次元形状を精度良く推定することができる。また、土山Mの三次元形状は、外界センサ206によりリアルタイムで撮像された画像データに基づいて推定される。このため、最新の土山Mの三次元形状を推定することができる。時間的に連続して撮像された土山Mの複数の画像データのうち、連続する画像データの差分データを検出する差分検出部219により検出された差分データに基づいて土山Mの三次元形状が推定される。これにより、現時点では形成されていな土山Mの三次元形状を推定することができる。
【0060】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0061】
1 ケーソン
2 作業室
3 送気路
4 走行レール
11 土砂自動積込装置
12 遠隔操作装置
13 地上遠隔操作室
100 掘削機(ケーソンショベル)
110 走行体
130 ブーム
150 バケットアタッチメント
200 三次元形状推定システム
206 外界センサ
214 画像分割部
215 取得部
216 変換部
217 計測部
218 土山認識部
219 差分検出部
G 掘削地面
H 水平面
L 境界
M 土山
P 頂点
R 画像領域
S 線分
θ 安息角
【手続補正書】
【提出日】2021-04-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ニューマチックケーソン工法において用いられる作業室内に存在する土山の三次元形状を推定する三次元形状推定システムにおいて、
ショベルと当該ショベルの周囲に位置する対象物との間の相対位置を計測する計測手段と、
上記計測手段によって計測された上記ショベルと上記対象物との相対位置に基づく位置情報から、上記土山の頂点位置,安息角,境界点位置を認識する土山認識手段と
上記土山を撮像した深度画像データを取得する取得手段とを備え、
上記計測手段は、上記取得手段により取得された深度画像データに基づいて上記ショベルと上記対象物との相対位置を計測し、
上記深度画像データから、DEMデータ、三次元ポリゴンデータのいずれかに変換する変換手段を更に備え、
上記計測手段は、上記変換手段により変換された上記DEMデータ、上記三次元ポリゴンデータのうち、上記三次元ポリゴンデータに含まれる隣接するメッシュにおける凸データの検出処理、上記DEMデータに含まれる凸部の検出処理の何れかに基づいて上記土山の三次元形状計測すること
を特徴とする三次元形状推定システム。
【請求項2】
上記土山認識手段は、上記土山の頂点位置を中心として、放射状に均等角度となるように周辺位置情報を走査することで上記土山の安息角,境界点位置のいずれか1つ以上を認識すること
を特徴とする請求項1記載の三次元形状推定システム。
【請求項3】
上記計測手段は、作業室内で形状が変化する上記対象物をリアルタイムで計測し、
上記土山認識手段は、上記計測手段によりリアルタイムで計測された上記位置情報に基づいて上記土山の三次元形状を推定すること
を特徴とする請求項1又は請求項2記載の三次元形状推定システム。
【請求項4】
上記計測手段により時間的に連続して計測された上記位置情報のうち、第1の計測データと上記第1の計測データの計測後に計測された第2の計測データとの差分データを検出する差分検出手段とを更に備え、
上記土山認識手段は、上記差分検出手段により検出された上記差分データに基づいて上記土山の三次元形状を推定すること
を特徴とする請求項1~3のうち何れか1項記載の三次元形状推定システム。
【手続補正書】
【提出日】2021-08-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ニューマチックケーソン工法において用いられる作業室内に存在する土山の三次元形状を推定する三次元形状推定システムにおいて、
ショベルと当該ショベルの周囲に位置する対象物との間の相対位置を計測する計測手段と、
上記計測手段によって計測された上記ショベルと上記対象物との相対位置に基づく位置情報から、上記土山の頂点位置、安息角を認識する土山認識手段と
上記土山を撮像した深度画像データを取得する取得手段とを備え、
上記計測手段は、上記取得手段により取得された深度画像データに基づいて上記ショベルと上記対象物との相対位置を計測し、
上記深度画像データから、三次元ポリゴンデータに変換する変換手段を更に備え、
上記計測手段は、上記変換手段により変換された上記三次元ポリゴンデータに含まれる隣接する上記土山の高さ情報を含むメッシュとのなす角度に基づいて上記土山の頂点位置、安息角を計測すること
を特徴とする三次元形状推定システム。
【請求項2】
上記土山認識手段は、上記土山の頂点位置を中心として、放射状に均等角度となるように周辺位置情報を走査することで上記土山の安息角,境界点位置のいずれか1つ以上を認識すること
を特徴とする請求項1記載の三次元形状推定システム。
【請求項3】
上記計測手段は、作業室内で形状が変化する上記対象物をリアルタイムで計測し、
上記土山認識手段は、上記計測手段によりリアルタイムで計測された上記位置情報に基づいて上記土山の三次元形状を推定すること
を特徴とする請求項1又は請求項2記載の三次元形状推定システム。
【請求項4】
上記計測手段により時間的に連続して計測された上記位置情報のうち、第1の計測データと上記第1の計測データの計測後に計測された第2の計測データとの差分データを検出する差分検出手段とを更に備え、
上記土山認識手段は、上記差分検出手段により検出された上記差分データに基づいて上記土山の三次元形状を推定すること
を特徴とする請求項1~3のうち何れか1項記載の三次元形状推定システム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
本発明を適用した三次元形状推定システムは、ニューマチックケーソン工法において用いられる作業室内に存在する土山の三次元形状を推定する三次元形状推定システムにおいて、ショベルと当該ショベルの周囲に位置する対象物との間の相対位置を計測する計測手段と、上記計測手段によって計測された上記ショベルと上記対象物との相対位置に基づく位置情報から、上記土山の頂点位置、安息角を認識する土山認識手段と上記土山を撮像した深度画像データを取得する取得手段とを備え、上記計測手段は、上記取得手段により取得された深度画像データに基づいて上記ショベルと上記対象物との相対位置を計測し、上記深度画像データから、三次元ポリゴンデータに変換する変換手段を更に備え、上記計測手段は、上記変換手段により変換された上記三次元ポリゴンデータに含まれる隣接する上記土山の高さ情報を含むメッシュとのなす角度に基づいて上記土山の頂点位置、安息角を計測することを特徴とする。
【手続補正書】
【提出日】2021-11-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ニューマチックケーソン工法において用いられる作業室内に存在する土山の三次元形状を推定する三次元形状推定システムにおいて、
ショベルと当該ショベルの周囲に位置する対象物との間の相対位置を計測する計測手段と、
上記計測手段によって計測された上記ショベルと上記対象物との相対位置に基づく位置情報から、上記土山の頂点位置、安息角を認識する土山認識手段と
上記土山を撮像した深度画像データを取得する取得手段とを備え、
上記計測手段は、上記取得手段により取得された深度画像データに基づいて上記ショベルと上記対象物との相対位置を計測し、
上記深度画像データから、三次元ポリゴンデータに変換する変換手段を更に備え、
上記計測手段は、上記変換手段により変換された上記三次元ポリゴンデータに含まれるポリゴンの隣接面とのなす角度に基づいて上記土山の頂点位置、安息角を計測すること
を特徴とする三次元形状推定システム。
【請求項2】
上記土山認識手段は、上記土山の頂点位置を中心として、放射状に均等角度となるように周辺位置情報を走査することで上記土山の安息角を認識すること
を特徴とする請求項1記載の三次元形状推定システム。
【請求項3】
上記計測手段は、作業室内で形状が変化する上記対象物をリアルタイムで計測し、
上記土山認識手段は、上記計測手段によりリアルタイムで計測された上記位置情報に基づいて上記土山の三次元形状を推定すること
を特徴とする請求項1又は請求項2記載の三次元形状推定システム。
【請求項4】
上記計測手段により時間的に連続して計測された上記位置情報のうち、第1の計測データと上記第1の計測データの計測後に計測された第2の計測データとの差分データを検出する差分検出手段とを更に備え、
上記土山認識手段は、上記差分検出手段により検出された上記差分データに基づいて上記土山の三次元形状を推定すること
を特徴とする請求項1~3のうち何れか1項記載の三次元形状推定システム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
本発明を適用した三次元形状推定システムは、ニューマチックケーソン工法において用いられる作業室内に存在する土山の三次元形状を推定する三次元形状推定システムにおいて、ショベルと当該ショベルの周囲に位置する対象物との間の相対位置を計測する計測手段と、上記計測手段によって計測された上記ショベルと上記対象物との相対位置に基づく位置情報から、上記土山の頂点位置、安息角を認識する土山認識手段と上記土山を撮像した深度画像データを取得する取得手段とを備え、上記計測手段は、上記取得手段により取得された深度画像データに基づいて上記ショベルと上記対象物との相対位置を計測し、上記深度画像データから、三次元ポリゴンデータに変換する変換手段を更に備え、上記計測手段は、上記変換手段により変換された上記三次元ポリゴンデータに含まれるポリゴンの隣接面とのなす角度に基づいて上記土山の頂点位置、安息角を計測することを特徴とする。