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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022109096
(43)【公開日】2022-07-27
(54)【発明の名称】外部機器装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 1/16 20060101AFI20220720BHJP
   H05K 5/02 20060101ALI20220720BHJP
【FI】
G06F1/16 312K
G06F1/16 312Z
G06F1/16 312G
H05K5/02 V
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021004444
(22)【出願日】2021-01-14
(71)【出願人】
【識別番号】313003417
【氏名又は名称】株式会社ザクティ
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】特許業務法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】武田 亨
【テーマコード(参考)】
4E360
【Fターム(参考)】
4E360AB05
4E360AB06
4E360AB16
4E360AB42
4E360CA02
4E360EA01
4E360EA21
4E360EB01
4E360EC12
4E360ED03
4E360ED19
4E360ED27
4E360GA04
4E360GA06
4E360GA08
4E360GA52
4E360GA53
4E360GB01
4E360GB46
(57)【要約】
【課題】タブレット端末等の電子機器に電気的に接続される外部機器装置において、外部機器の凸型の接続端子自体の剛性を維持しつつ、その凸型の接続端子の変形の怖れを回避して、さらに、電子機器の凹型の接続端子ポートに接続した際のガタつきを抑えて、電子機器の間での情報伝達や電力供給を安定して行うことができる外部機器装置を提供する。
【解決手段】サーマルカメラ装置Mの装置本体4に固設された凸型の接続端子7と、その凸型の接続端子7の外側で、装置本体4からその凸型の接続端子7が延びる方向と同じ方向に延びる一対の保持腕部5,6とを備えて、その一対の保持腕部5,6は、凸型の接続端子7をタブレット端末Tの凹型の接続端子ポート100に差し込み固定した際に、そのタブレット端末Tを挟み込み保持するように構成されている。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タブレット端末等の電子機器に対して電気的に接続される外部機器装置であって、
外部機器本体に固設されて、前記電子機器の凹型の接続端子ポートに差し込み固定される凸型の接続端子と、
該凸型の接続端子の外側で、前記外部機器本体から該凸型の接続端子が延びる方向と同じ方向に延びる一対の保持腕部とを備えて、
前記一対の保持腕部は、前記凸型の接続端子を電子機器の前記凹型の接続端子ポートに差し込み固定した際に、前記電子機器を挟み込み保持するように構成されている
ことを特徴とする外部機器装置。
【請求項2】
前記保持腕部の幅が、前記凸型の接続端子の幅よりも長く、前記電子機器の幅よりも短く設定されている
ことを特徴とする請求項1記載の外部機器装置。
【請求項3】
前記保持腕部に、前記凸型の接続端子を視認できる視認窓部が形成されている
ことを特徴とする請求項1又は2記載の外部機器装置。
【請求項4】
前記保持腕部の内側に、前記電子機器との間の滑りを抑制する滑り抑制部が設定されている
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一記載の外部機器装置。
【請求項5】
前記保持腕部に、前記電子機器の装備部品の外部アクセスのためのアクセス窓部が形成されている
ことを特徴とする請求項1乃至4いずれか一記載の外部機器装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、スマートフォンやタブレット端末等の電子機器に対して電気的に接続される外部機器装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、スマートフォンやタブレット端末等の電子機器に対しては、その電子機器の機能を増やしたり、また、その電子機器に電力を供給するために、外部機器を電気的に接続することが行われる。
【0003】
このとき、例えば、下記特許文献1の図11に記載された実施形態のように、スマートフォン等(11)に設けられた接続端子の凹型の接続端子ポート(113)に、外部機器(13)に設けられた凸型の接続端子(140)を、直接、差し込み固定することが知られている。このような接続構造によると、凸型の接続端子を単に凹型の接続端子ポートに差し込むだけで、外部機器を電子機器に接続することができるため、簡単に外部機器を電子機器に電気的に接続することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011-64030号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、外部機器を電子機器に電気的に接続した状態で使用する場合、例えば、外部機器としての外部サーマルカメラ装置を、電子機器としてのタブレット端末に、電気的に接続して人の体温を検知する体温検知装置として使用するような場合、大きな会場の入り口等に、外部サーマルカメラ装置をタブレット端末に電気的に接続した状態で、長時間に亘って設置することがある。
【0006】
このように、長期間に亘って、外部サーマルカメラ装置をタブレット端末に電気的に接続した状態で使用すると、単に、外部サーマルカメラ装置の凸型の接続端子だけで、タブレット端末の凹型の接続端子ポートに接続されているだけなので、両者の連結状態(接続状態)がガタつき、両者の間で情報伝達や電力供給等が正確に行えない怖れがある。
【0007】
また、外部機器を電子機器に連結(接続)してない場合であっても、外部機器の凸型の接続端子は、外部機器の筐体から外方に大きく突出しているため、凸型の接続端子が何かに干渉した場合に、この凸型の接続端子自体が変形してしまう怖れがある。
【0008】
なお、こうして突出した凸型の接続端子を、不使用時には筐体内部に収納するように構成した外部機器もあるが、このように収納構造を備えたものでは、接続端子自体の剛性が不十分なので、外部機器を電子機器に接続した場合に、やはり両者の連結状態(接続状態)がガタつき、情報伝達や電力供給等の点で問題が生じる可能性がある。
【0009】
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたもので、その目的は、タブレット端末等の電子機器に電気的に接続される外部機器装置において、外部機器の凸型の接続端子自体の剛性を維持しつつ、その凸型の接続端子の変形の怖れを回避して、さらに、電子機器の凹型の接続端子ポートに接続した際のガタつきを抑えて、電子機器の間での情報伝達や電力供給を安定して行うことができる外部機器装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
その目的を達成するために、この発明では、タブレット端末等の電子機器に電気的に接続される外部機器装置において、外部機器本体に固設されて電子機器の凹型の接続端子ポートに差し込み固定される凸型の接続端子と、その凸型の接続端子の外側で、外部機器本体から凸型の接続端子が延びる方向と同じ方向に延びる一対の保持腕部とを備え、その一対の保持腕部が、外部機器装置の凸型の接続端子を電子機器の凹型の接続端子ポートに差し込んだ際に、電子機器を挟み込み保持するように構成されていることを特徴とするものである。
【0011】
具体的に、第1の発明では、タブレット端末等の電子機器に対して電気的に接続される外部機器装置であって、外部機器本体に固設されて、前記電子機器の凹型の接続端子ポートに差し込み固定される凸型の接続端子と、該凸型の接続端子の外側で、前記外部機器本体から該凸型の接続端子が延びる方向と同じ方向に延びる一対の保持腕部とを備えて、前記一対の保持腕部は、前記凸型の接続端子を電子機器の前記凹型の接続端子ポートに差し込み固定した際に、前記電子機器を挟み込み保持するように構成されていることを特徴とするものである。
【0012】
この構成によれば、外部機器装置の一対の保持腕部は、外部機器装置の凸型の接続端子が電子機器の凹型の接続端子ポートに差し込み固定された際に、電子機器を挟み込み保持することなる。すなわち、一対の保持腕部で電子機器を挟み込み保持することになるので、外部機器装置の凸型の接続端子と電子機器の凹型の接続端子ポートの連結状態(接続状態)が、一対の保持腕部によって強固に固定保持されることになる。
【0013】
このため、外部機器装置の凸型の接続端子と電子機器の凹型の接続端子ポートとの差し込み固定の連結状態(接続状態)が、ガタつくことなく、長期間に亘って強固に維持されることになる。
【0014】
なお、一対の保持腕部は、共に同じ形状や構造のものであっても良いが、電子機器を二つの保持腕部で挟み込むことができれば、各々別の形状や構造の保持腕部であっても良い。例えば、一方の保持腕部が回動軸を有する可動式の保持腕部であっても良いし、一方の保持腕部が弾性変形するような保持腕部であっても良い。また、例えば、クリップや洗濯バサミのように弾性部材を用いて電子機器を挟み込むような保持腕部であっても良い。
【0015】
第2の発明では、前記保持腕部の幅が、前記凸型の接続端子の幅よりも長く、前記電子機器の幅よりも短く設定されていることを特徴とするものである。
【0016】
この構成によれば、保持腕部の幅が、凸型の接続端子よりも長く、電子機器の幅よりも短く設定されていることで、保持腕部によって凸型の接続端子を完全に覆うことができる一方、保持腕部の幅を必要以上に長く設定しなくても良い。
【0017】
このため、保持腕部による凸型の接続端子の保護性能を確実に高めつつも、保持腕部をコンパクトに構成することができる。
【0018】
よって、保持腕部の凸型の接続端子の保護性能や、電子機器との連結状態(接続状態)の維持機能を高めつつも、外部機器装置をコンパクトに構成することができる。
【0019】
第3の発明では、前記保持腕部に、前記凸型の接続端子を視認できる視認窓部が形成されていることを特徴とするものである。
【0020】
この構成によれば、保持腕部に視認窓部を形成したことで、凸型の接続端子を、凹型の接続端子ポートに差し込み固定する際にも、視認窓部を介して目視で確認することができるため、凸型の接続端子を確実に凹型の接続端子ポートに差し込み固定することができる。
【0021】
このため、凸型の接続端子を凹型の接続端子ポートに、直接差し込み固定する際の、作業性を高めることができる。
【0022】
よって、保持腕部によって凸型の接続端子の外側が覆われていても、差し込み固定の作業性を悪化させることなく、電子機器と外部機器装置を確実に連結することができる。
【0023】
第4の発明では、前記保持腕部の内側に、前記電子機器との間の滑りを抑制する滑り抑制部が設定されていることを特徴とするものである。
【0024】
この構成によれば、保持腕部の内側に、滑りを抑制する滑り抑制部が設定されているために、保持腕部で電子機器を挟み込み保持した際に、電子機器との間で滑りが生じないため、長期間に亘って、保持腕部によって、電子機器と外部機器装置の連結状態(接続状態)が安定的に維持される。
【0025】
このため、外部機器装置等に多少の衝撃が作用しても、電子機器と外部機器装置の連結状態(接続状態)が維持されるため、より確実に、凸型の接続端子と凹型の接続端子ポートの差し込み固定が維持される。
【0026】
よって、より安定して、電子機器と外部機器装置の連結状態が維持されて、両者の間で情報伝達や電力供給等が正確に行われることになる。
【0027】
第5の発明では、前記保持腕部に、前記電子機器の装備部品の外部アクセスのためのアクセス窓部が形成されていることを特徴とするものである。
【0028】
この構成によれば、保持腕部に、電子機器の装備部品、例えば、カメラレンズや、マイク、スピーカやイヤホンジャック等の各種装備部品の外部アクセスのためのアクセス窓部が形成されることで、保持腕部で、電子機器を挟み込んだ状態であっても、装備部品の機能を確保することができる。
【0029】
このため、保持腕部で電子機器を挟み込んで、電子機器と外部機器装置の連結状態(接続状態)を維持しつつも、電子機器の装備部品を使用することができる。
【0030】
よって、保持腕部で、電子機器を挟み込むことで使用できなくなる可能性がある装備部品について、アクセス窓部によって使用することができるため、電子機器の機能を悪化させることなく、外部機器装置を使うことができる。
【発明の効果】
【0031】
以上、説明したように、本発明によれば、外部機器装置の凸型の接続端子と電子機器の凹型の接続端子ポートとの差し込み固定の連結状態(接続状態)がガタつくことなく、長期間に亘って強固に維持されることになる。
【0032】
よって、タブレット端末等の電子機器に電気的に接続される外部機器装置において、外部機器の凸型の接続端子自体の剛性を維持しつつ、その凸型の接続端子の変形の怖れを回避して、さらに、電子機器の凹型の接続端子ポートに接続した際のガタつきを抑えて、電子機器の間での情報伝達や電力供給を安定して行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】本発明の実施形態1に係るサーマルカメラ装置の全体斜視図である。
図2】実施形態1に係るサーマルカメラ装置の正面図である。
図3】実施形態1に係るサーマルカメラ装置の左側面図である。
図4】サーマルカメラ装置をタブレット端末に接続した状態の斜視図である。
図5】サーマルカメラ装置をタブレット端末に接続する際の状態を説明する正面図である。
図6】サーマルカメラ装置とタブレット端末を接続した状態の電力供給等を説明する全体概略図である。
図7】サーマルカメラ装置とタブレット端末を接続した状態の制御ブロック図である。
図8】サーマルカメラ装置とタブレット端末を接続した状態の制御フローチャートである。
図9】サーマルカメラ装置をタブレット端末に接続した状態のアプリケーション画面を表した図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物、或いはその用途を制限することを意図するものではない。
【0035】
(実施形態1)
まず、図1乃至図3を使って、本実施形態1の外部機器装置としてのサーマルカメラ装置Mについて説明する。
【0036】
本実施形態のサーマルカメラ装置Mは、赤外線カメラC1を使って、対象物の表面温度を測定するカメラ装置である。このサーマルカメラ装置Mは、前後2つのケーシング1,2を組み合わせてることで、サーマルカメラ装置Mの筐体3を構成して、その筐体3の内部に後述する赤外線を検出する部品を内蔵している。
【0037】
具体的に、このサーマルカメラ装置Mは、筐体3の上部側に設定された装置本体4と、その装置本体4のやや左側に設けられた赤外線カメラC1と、筐体3の下部側に設定された一対の保持腕部5,6と、装置本体4の下部で一対の保持腕部5,6の間に設けられた凸型の接続端子7と、一対の保持腕部5,6のうち前側の保持腕部5のやや右側に形成された視認窓部8と、その前側の保持腕部5のやや左側に形成されたアクセス窓部9と、装置本体4の左側側面に設けられたメス型接続端子10と、を備えて構成されている。
【0038】
次に、これらの各構成要素について説明すると、まず、前述の装置本体4は、横長の矩形体で構成されており、内部には図示しない制御基板等の部品を内蔵している。またこの装置本体4の前側には平坦な平面部41を設けている。この平面部41の左側には前述した赤外線カメラC1を設けている。
【0039】
前述の赤外線カメラC1は、平面部41に設けた光学レンズ11と装置本体4の内部に設置された赤外線センサ12によって構成されている。
【0040】
前述の凸型の接続端子7は、装置本体4の下側のやや右側位置で、下方側に向かって突出する金属製部材で構成されている。そして、この凸型の接続端子7は、具体的には、Micro USB2.0 Type‐Bのオス端子で構成している。この凸型の接続端子7の下方への突出量は、後述するタブレット端末Tの凹型の接続端子ポート100の差し込み深さに対応する長さに設定されている。そして、この凸型の接続端子7は、装置本体4に対して固設されている。
【0041】
この凸型の接続端子7は、サーマルカメラ装置Mからタブレット端末Tへ、赤外線データ等の電子信号の送信を行ったり、電力供給を行ったり、また逆に、タブレット端末Tからサーマルカメラ装置Mへ、操作信号等の電子信号を受けたり、電力供給を受けたりするように構成されている。
【0042】
前述の一対の保持腕部5,6は、装置本体4から下方側に延びる前後一対の平板部で構成されている。この一対の保持腕部5,6は、前後共に、横長の四角形状で形成されて、その横幅Wを、凸型の接続端子7の幅よりも長く、装置本体4と同じ幅に設定されて、その縦幅Lを、凸型の接続端子7の長さよりも長くなるように設定されている。
【0043】
この一対の保持腕部5,6は、図3に示すように、タブレット端末Tを前後で挟み込むように構成されており、この一対の保持腕部5,6の間隔Sを、タブレット端末Tの厚みStとほぼ同じ長さに設定している。そして、この一対の保持腕部5,6の間の中間位置に、前述の凸型の接続端子7が位置するように固設されている。そして、この一対の保持腕部5,6で、凸型の接続端子7を覆うように構成されている。
【0044】
また、この一対の保持腕部5,6の下端内側には、下方からタブレット端末Tを挟み込み易いように、末広がりに傾斜した案内面5a,6aを形成している。この案内面5a,6aがあることで、保持腕部5,6によってタブレット端末Tが傷つけられることを防止している。
【0045】
さらに、この一対の保持腕部5,6の内側面には、弾性を有するラバー製滑り止め部材5b,6bを貼り付けている。このラバー製滑り止め部材5b、6bは、保持腕部5,6の内側の幅方向全域に亘って設けられている。このため、タブレット端末Tと保持腕部5,6との間の滑りを抑制することができ、サーマルカメラ装置Mがタブレット端末Tから容易に脱落しないようにしている。
【0046】
前述の視認窓部8は、前側の保持腕部5の右側位置に、略正方形形状で開口するように形成されている。この視認窓部8は、図2に示すように、凸型の接続端子7の先端をちょうど視認できる位置に形成しており、後述のように、この凸型の接続端子7をタブレット端末Tの凹型の接続端子ポート100に差し込む際に、その差し込み位置を視認窓部8から確認できるように構成されている。
【0047】
前述のアクセス窓部9は、前側の保持腕部5の左側位置の下部に、略円形形状で開口するように形成されている。このアクセス窓部9は、後述するように、サーマルカメラ装置Mを接続した状態でも、タブレット端末Tのカメラ装置C2で、撮影できるように設けられている。
【0048】
なお、このアクセス窓部9は、前述の赤外線カメラC1の光学レンズ11の位置と横方向で一致する位置に形成されている。これは、サーマルカメラ装置Mをタブレット端末Tに電気的に連結(接続)して使用する際に、サーマルカメラ装置Mで撮影される赤外線データの位置と、タブレット端末Tのカメラ装置C2で撮影する人の顔の位置とが、左右方向にズレないように、このような位置に形成しているのである。
【0049】
前述のメス型接続端子10は、装置本体4の左側側面の中央位置に設けられており、内部に凹設された金属製端子で構成している。そして、このメス型接続端子10は、具体的には、Micro USB2.0 Type‐Bのメス端子で構成されており、後述するように、USBケーブルに接続されることで、外部電源から電力供給を受けるように構成されている。
【0050】
次に、図4図5を使って、このサーマルカメラ装置Mを、電子機器であるタブレット端末Tに接続(連結)して、体温を検知する体温検出装置として使用する場合について説明する。
【0051】
図4に示すように、まず、タブレット端末Tは、周知のように、平板の長方形形状の筐体101で構成されて、その前面にタッチパネル式の液晶表示パネル102を設けている。そして、筐体101の周縁の枠部101aには、撮影を行うカメラ装置C2のカメラレンズ103を設けている。なお、筐体101の側面には、電源ボタン104とボリュームボタン105とを設けている。
【0052】
サーマルカメラ装置Mは、タブレット端末Tの筐体101側部に対して、一対の保持腕部5,6で挟み込むようにして位置させている。すなわち、一対の保持腕部5,6のうち、前側の保持腕部5をタブレット端末Tの枠部100aの前側に位置させて、後側の保持腕部6をタブレット端末Tの後側に位置させて、タブレット端末Tの筐体101を前後から挟み込むようにしてサーマルカメラ装置Mを位置させている。そして、サーマルカメラ装置Mの装置本体4が、タブレット端末Tの筐体101の側面に当接するように位置させている。
【0053】
このようにサーマルカメラ装置Mを、タブレット端末Tの側部に位置させることで、サーマルカメラ装置Mの凸型の接続端子7(図3参照)を、タブレット端末Tの凹型の接続端子ポート100(図3参照)に差し込み固定して、サーマルカメラ装置Mとタブレット端末Tを電気的に接続している。
【0054】
なお、タブレット端末Tの凹型の接続端子ポート100も、具体的には、Micro USB2.0 Type‐Bのメス型端子で構成されて、前述したサーマルカメラ装置Mの凸型の接続端子7に対応するように構成されている。
【0055】
こうして、サーマルカメラ装置Mの凸型の接続端子7が、タブレット端末Tの凹型の接続端子ポート100に、差し込み固定されることで、サーマルカメラ装置Mとタブレット端末Tが電気的に接続されて、いわゆる、人の体温等を非接触で検知することができる体温検知装置として使用することができる。
【0056】
また、このようにサーマルカメラ装置Mがタブレット端末Tに接続されることで、前述したように、アクセス窓部9から、タブレット端末Tのカメラレンズ103が外部に露出するように設定されている。このため、サーマルカメラ装置Mをタブレット端末Tに接続した状態でも、タブレット端末Tのカメラ装置C2によって被写体を撮影することができる。
【0057】
そして、タブレット端末Tの側面には、電源ボタン104と、音量ボタン105とが設けられているが、サーマルカメラ装置Mをタブレット端末Tに接続した状態でも、これらのボタン操作が可能なように、構成されている。
【0058】
図5に示すように、サーマルカメラ装置Mをこのタブレット端末Tに電気的に接続する際には、前述のように、前側の保持腕部5の視認窓部8から、サーマルカメラ装置Mの凸型の接続端子7の先端を視認することができるため、タブレット端末Tの凹型の接続端子ポート100の位置を確実に確認した状態で、サーマルカメラ装置Mを差し込むことができる。
【0059】
このように、凸型の接続端子7の先端を視認した状態で、タブレット端末Tの凹部の接続端子ポート100に差し込むことができるため、凸型の接続端子7の先端がタブレット端末Tを傷つける事がなく、また、凸型の接続端子7がタブレット端末Tに干渉して変形することも生じない。
【0060】
次に、図6を使って、電源からの各機器への電力供給について説明する。
【0061】
まず、外部電源Bとしてのモバイルバッテリーや電源コンセントに繋いだACアダプターに対して、USB端子Yaを備えたUSBケーブルYを繋いで、このUSBケーブルYの出力側端子であるオス型端子Ybを、サーマルカメラ装置Mの側面に設けたメス型接続端子10に差し込む。こうすることで、サーマルカメラ装置Mと外部電源Bとが繋がり、外部電源Bから電力供給を受けることができる。
【0062】
そして、サーマルカメラ装置Mの凸型の接続端子7を、タブレット端末Tの凹型の接続端子ポート100に差し込み固定することで、さらに外部電源Bからの電力がタブレット端末Tにも供給されることになる。
【0063】
こうして、外部電源Bから、サーマルカメラ装置Mやタブレット端末Tに電力が供給されることで、サーマルカメラ装置Mとタブレット端末Tを接続して、体温検知装置として長時間使用しても、電力不足となることを防ぐことができる。
【0064】
なお、USBケーブルYを繋がずに外部電源Bから電力供給を受けないで、サーマルカメラ装置Mとタブレット端末Tを使用することもできる。この場合には、サーマルカメラ装置Mの凸型の接続端子7を、タブレット端末Tの凹型の接続端子ポート100に差し込み固定するだけで、図示しないタブレット端末Tに内蔵された蓄電池(図示せず)の電力でサーマルカメラ装置Mとタブレット端末Tを使用することになる。この際には、タブレット端末Tからサーマルカメラ装置Mの凸型端子7を介して、サーマルカメラ装置Mに電力が供給されることになる。この場合には、蓄電池の残容量を気にしながら、サーマルカメラ装置Mとタブレット端末Tを体温検知装置として使用することになる。
【0065】
次に、図7を使って、本実施形態のサーマルカメラ装置Mとタブレット端末Tを接続して体温検知装置として使用する際のシステムブロックについて説明する。
【0066】
まず、サーマルカメラ装置Mは、光学レンズ11と赤外線センサ12と制御部13とを備えており、これらの構成により赤外線カメラC1(図1等参照)を構成している。具体的には、光学レンズ11によって被写体の状態を取込んで、赤外線センサ12でその被写体の表面温度により変化する赤外線分布の情報を検出する。そして、その赤外線分布の情報を、制御部13で赤外線分布データに変換するように構成している。こうして、サーマルカメラ装置Mは赤外線分布データを出力する赤外線カメラC2として機能する。
【0067】
このサーマルカメラ装置Mは、接続端子(凸型の接続端末)7を備えており、この接続端子7によって、制御部13で変換した赤外線分布データを、タブレット端末Tに送信するように構成している。
【0068】
一方、タブレット端末Tは、周知のように、光学レンズ103と撮像素子104と制御ユニット105とを備えており、これらで、被写体を撮影するカメラ装置C2(図4等参照)を構成している。
【0069】
そして、このタブレット端末Tには、タッチパネル式の液晶表示パネル102(図4参照)に入力された情報を検出する操作入力部106と、取り込んだ画像データやアプリケーションデータ等を記憶する記憶部107と、これらの情報を受け取って処理をする制御ユニット105と、この制御ユニット105で処理された情報を、タッチパネル式の液晶表示パネル102(図4参照)に表示する表示モニタ108とを備えている。なお、制御ユニット105には、画像処理部109と表示処理部110とが設けられている。
【0070】
また、タブレット端末Tは、接続端子(凹型の接続端子ポート)100を設けており、前述のサーマルカメラ装置Mの接続端子7と連結(接続)されることで、サーマルカメラ装置Mと電気的に接続されて、前述した赤外線分布データを受信するように構成されている。
【0071】
次に、図8を使って、本実施形態のサーマルカメラ装置Mとタブレット端末Tを接続して体温検知装置として使用する際の制御フローについて説明する。
【0072】
まず、S1で、タブレット端末Tにサーマルカメラ装置Mを電気的に接続すると、タブレット端末Tにおいて、事前にダウンロードしておいた専用アプリケーションが起動する。
【0073】
次に、S2で、サーマルカメラ装置Mで取り込んだ赤外線分布データが、サーマルカメラ装置Mからタブレット端末Tに対して送信される。
【0074】
そして、S3で、タブレット端末Tの制御ユニット105において人物を検出したか?を判断する。例えば、サーマルカメラ装置Mから送信された赤外線分布データで、所定の大きさの縦長楕円形状で中心温度が高い温度分布データ(人の顔に相当する分布データ)を検出した場合には、人物を検出したと判断する。
【0075】
一方、S3で、制御ユニット105において人物を検出しないと判断した場合(NOの場合)には、S4に移行して、アプリケーション画面に「近づいてください」と表示して、タブレット端末Tの前に人物がいた場合には、その人物に対して、タブレット端末Tに近づくことを促す表示を行う。
【0076】
そのあと、リターンに移行して次のサイクルに備える。この制御は、次のサイクルのS3で、人物を検出するまで行われる。
【0077】
一方、S3で人物を検出したと判断した場合(YESの場合)には、S5で、タブレット端末Tのカメラ画像を取り込む。これによって、タブレット端末Tの前にいる人物の顔の撮像データを取り込む。
【0078】
そして、S6で、制御ユニット105においてタブレット端末Tで取り込んだカメラ画像と、サーマルカメラ装置Mで取り込んだ赤外線分布データを重ね合わせて、人物の顔の額の温度と口付近の温度を算出する。すなわち、タブレット端末Tの前にいる人物の顔の額の温度と口付近の表面温度を算出するのである。
【0079】
そして、S7で、制御ユニット105において額の表面温度が37℃以下か?を判断する。すなわち、タブレット端末Tの前にいる人物が発熱していないかを判断するのである。
【0080】
S7で、37℃以下でないと判断した場合(NOの場合)は、S8に移行して、アプリケーション画面に、カメラ画像と赤外線分布データの画像を表示して、「異常温度です」と表示して、具体的な温度を表示する。
【0081】
一方、S7で、37℃以下であると判断した場合(YESの場合)は、S9で、制御ユニット105において口付近の温度が30℃以下か?(マスクを着けているか?)を判断する。すなわち、タブレット端末Tの前にいる人物がマスクを着けているかを判断するのである。
【0082】
S9で、30℃以下でないと判断した場合(NOの場合)は、S10に移行する。S10では、アプリケーション画面に、カメラ画像と赤外線分布データの画像を表示して、「平常温度です」と表示して、温度とマスク×を表示する。すなわち、タブレット端末Tの前にいる人物は、体温は平常温度であるものの、マスクを着用していないと表示するのである。
【0083】
一方、S9で、30℃以下であると判断した場合(YESの場合)には、S11に移行する。S11では、アプリケーション画面に、カメラ画像と赤外線分布データの画像を表示して、「平常温度です」と表示して、温度とマスク○を表示する。すなわち、タブレット端末Tの前にいる人物は、体温は平常温度であり、またマスクも着用していると表示するのである。
【0084】
その後、リターンに移行して、次のサイクルに備える。こうして、サーマルカメラ装置Tとタブレット端末Tを接続して体温検知装置として使用する際の制御が行われる。
【0085】
次に、図10で、タブレット端末Tのタッチパネル式の液晶表示パネル102(図4等参照)に表示されるアプリケーション画面Dについて説明する。
【0086】
このアプリケーション画面Dでは、大きく4つの表示領域に分かれており、一番上にカメラ画像領域D1、中央にメッセージ表示領域D2、下の左欄に状態表示領域D3、下の右欄に赤外線分布データの画像領域D4を設定している。
【0087】
まず、一番上のカメラ画像領域D1には、タブレット端末Tのカメラ装置C2で撮影した被写体が表示される。具体的には、タブレット端末Tの前にいる人物の顔Fが表示される。そして、このカメラ画像領域D1には、人物の顔Fの検出領域を示す楕円形状の人物検出サークル枠Dsが破線で示されており、さらにその中に、温度検出領域を示す縦長矩形の温度検出枠Dtが角部で示されている。
【0088】
タブレット端末Tの前の人物は、この人物検出サークル枠Ds内に自分の顔Fが入るように立ち位置を合わせて、さらに温度検出枠Dt内に、額と口付近が入るようにする。こうすることで、タブレット端末Tの前にいる人物は、タブレット端末Tに自分の顔Fを正確に撮影させることができる。
【0089】
なお、このカメラ画像領域D1の右上には、歯車マークDgが表示されており、この歯車マークDgを選択するとサーマルカメラ装置Mとタブレット端末Tの設定を変更する画面が表示されるようになっている。
【0090】
次に、中央のメッセージ表示領域D2には、前述の制御フローのS4、S8、S10、S11において、表示されることになる、「近づいてください」、「平常温度です」、「異常温度です」とのメッセージが表示される。これにより、タブレット端末Tの前の人物等に対して、メッセージを伝えることができる。
【0091】
また、状態表示領域D3には、、同様に、制御フローのS4、S8、S10、S11において、表示されることになる、温度(体温)と、マスク着用の有無が表示される。これにより、タブレット端末Tの前の人物等に対して、自分の温度(体温)と、マスク着用の有無を伝えることができる。
【0092】
さらに、赤外線分布データの画像領域D4では、サーマルカメラ装置Mからタブレット端末Tへ送信された赤外線分布データが表示される。具体的には、所定の大きさの縦長楕円形状で中心温度が高い温度分布データが表示される(温度が高い領域は白く明るく表示されて、温度が低い領域は、黒く暗く表示される)。こうして、赤外線分布データが表示されることで、サーマルカメラ装置Mで、赤外線分布データが正確に検出されたことを、タブレット端末の前の人物等に、伝えることができる。
【0093】
このように、タブレット端末Tのタッチパネル式の液晶表示パネル102に、アプリケーション画面Dが表示されることで、タブレット端末の前の人物等は、自身の体温等を知ることができる。
【0094】
以上のように、本実施形態は、タブレット端末Tに対して電気的に接続されるサーマルカメラ装置Mであって、サーマルカメラ装置Mの装置本体4に固設されて、タブレット端末Tの凹型の接続端子ポート100に差し込み固定される凸型の接続端子7と、その凸型の接続端子7の外側で、装置本体4からその凸型の接続端子7が延びる方向と同じ方向に延びる一対の保持腕部5,6とを備えて、その一対の保持腕部5,6は、凸型の接続端子7をタブレット端末Tの凹型の接続端子ポート100に差し込み固定した際に、そのタブレット端末Tを挟み込み保持するように構成されている。
【0095】
これにより、サーマルカメラ装置Mの一対の保持腕部5,6は、その一対の保持腕部5,6で、タブレット端末Tを挟み込み保持することになるので、サーマルカメラ装置Mの凸型の接続端子7とタブレット端末Tの凹型の接続端子ポート100の連結状態(接続状態)が、一対の保持腕部5,6によって強固に固定保持されることになる。
【0096】
このため、サーマルカメラ装置Mの凸型の接続端子7とタブレット端末Tの凹型の接続端子ポート100との連結状態(接続状態)が、ガタつくことなく、長期間に亘って強固に維持されることになる。
【0097】
よって、タブレット端末Tに電気的に接続されるサーマルカメラ装置Mにおいて、サーマルカメラ装置Mの凸型の接続端子7自体の剛性を維持しつつ、その凸型の接続端子7の変形の怖れを回避して、さらに、タブレット端末Tの凹型の接続端子ポート100に接続した際のガタつきを抑えて、タブレット端末Tの間での情報伝達や電力供給を安定して行うことができる。
【0098】
また、本実施形態では、保持腕部5,6の横幅Wが、凸型の接続端子7の幅よりも長く、タブレット端末Tの幅よりも短く設定されている。
【0099】
これにより、保持腕部5,6によって凸型の接続端子7を完全に覆うことができる一方、保持腕部5,6の横幅Wを必要以上に長く設定しなくても良い。
【0100】
このため、保持腕部5,6による凸型の接続端子7の保護性能を確実に高めつつも、保持腕部5,6をコンパクトに構成することができる。
【0101】
よって、保持腕部5,6の凸型の接続端子7の保護性能や、タブレット端末Tとの連結状態(接続状態)の維持機能を高めつつも、サーマルカメラ装置Mをコンパクトに構成することができる。
【0102】
また、本実施形態では、保持腕部5,6に、凸型の接続端子7を視認できる視認窓部8が形成されている。
【0103】
これにより、凸型の接続端子7を、凹型の接続端子ポート100に差し込み固定する際にも、視認窓部8を介して目視で確認することができるため、凸型の接続端子7を確実に凹型の接続端子ポート100に差し込み固定することができる。
【0104】
このため、凸型の接続端子7を凹型の接続端子ポート100に、直接差し込み固定する際の、作業性を高めることができる。
【0105】
よって、保持腕部5,6によって凸型の接続端子7の外側が覆われていても、差し込み固定の作業性を悪化させることなく、タブレット端末Tとサーマルカメラ装置Mを確実に連結することができる。
【0106】
なお、この視認窓部8については、凸型の接続端子7を視認できる構造であれば、どのような構造であっても良い。例えば、保持腕部の一部を透明の部材で構成して、凸型の接続端子7を視認できるように構成しても良い。また、「窓」でなく、保持腕部の一部を切り欠いた切欠き部を設けて凸型の接続端子7を直接視認できるように構成しても良い。
【0107】
また、本実施形態では、保持腕部5,6の内側に、タブレット端末Tとの間の滑りを抑制するラバー製滑り止め部材5b、6bが設けられている。
【0108】
これにより、保持腕部5,6でタブレット端末Tを挟み込み保持した際に、タブレット端末Tとの間で滑りが生じないため、長期間に亘って、保持腕部5,6によって、タブレット端末Tとサーマルカメラ装置Mの連結状態(接続状態)が安定的に維持される。
【0109】
このため、サーマルカメラ装置M等に多少の衝撃が作用しても、タブレット端末Tとサーマルカメラ装置Mの連結状態(接続状態)が維持されるため、より確実に、凸型の接続端子7と凹型の接続端子ポート100の差し込み固定が維持される。
【0110】
なお、タブレット端末Tとの間の滑りを抑制するものであれば、保持腕部の内側に凹凸形状の滑り止め部を形成するようにしても良いし、また、粘着性を有する粘着シートを保持腕部の内側に設けるような構造を採用しても良い。
【0111】
よって、より安定して、タブレット端末Tとサーマルカメラ装置Mの連結状態が維持されて、両者の間で情報伝達や電力供給等が正確に行われることになる。
【0112】
また、本実施形態では、保持腕部5に、タブレット端末Tのカメラ装置C2のためのアクセス窓部9が形成されている。
【0113】
これにより、保持腕部5,6で、タブレット端末Tを挟み込んだ状態であっても、アクセス窓部9を介してタブレット端末Tのカメラ装置C2で被写体を撮影することができる。
【0114】
このため、保持腕部5,6でタブレット端末Tを挟み込んで、タブレット端末Tとサーマルカメラ装置Mの連結状態(接続状態)を維持しつつも、タブレット端末Tのカメラ装置C2を使用することができる。
【0115】
よって、保持腕部5,6で、タブレット端末Tを挟み込むことで使用できなくなる可能性があるカメラ装置C2について、使用することができるため、タブレット端末Tの機能を悪化させることなく、サーマルカメラ装置Mを使うことができる。
【0116】
なお、このアクセス窓部9は、カメラ装置C2以外にも、タブレット端末Tの装備部品であれば、例えば、マイク、スピーカ、又は、イヤホンジャック等の各種装備部品の外部アクセスのために設けられても良い。
【0117】
(その他の実施形態)
次に、その他の実施形態について説明する。
【0118】
実施形態1では、サーマルカメラ装置Mで本発明を説明したが、本発明は、これ以外の外部機器装置に適用することができる。例えば、暗視カメラ装置や臭気検知装置、又はドローンを操縦する操縦装置、さらに音響スピーカ装置等、タブレット端末Tに対して電気的に接続される機器装置であれば、どのような装置であっても良い。
【0119】
また、タブレット端末Tについても、外部機器装置と電気的に接続されるものであれば、例えば、スマートフォンやノートパソコン等の電子機器であっても良い。
【0120】
さらに、外部機器装置については、電子機器と電気的に接続されるものであれば、電力の供給を受ける外部電源等の充電機器であっても良い。
【0121】
そして、実施形態1では、一対の保持腕部5,6を共に同じ形状や構造の腕部で構成したが、本発明は、電子機器を2つの保持腕部で挟み込むものであれば、この構造に限定されるものではなく、2つの保持腕部が、各々別の形状や構造であっても良い。
【0122】
例えば、一方の保持腕部が回動軸を有する可動式の保持腕部であっても良いし、また、一方の保持腕部が弾性変形するような保持腕部であっても良い。さらに、クリップや洗濯バサミのように、弾性部材を用いて電子機器を挟み込むような保持腕部であっても良い。
【産業上の利用可能性】
【0123】
以上説明したように、本発明は、スマートフォンやタブレット端末等の電子機器に対して電気的に接続される外部機器装置において有用である。
【符号の説明】
【0124】
M…サーマルカメラ装置(外部機器装置)
T…タブレット端末(電子機器)
4…装置本体(外部機器本体)
5,6…保持腕部
7…凸型の接続端子
100…凹型の接続端子ポート
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9