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特開2022-109200扉の半締り(半ドア)防止と静穏閉鎖完了システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022109200
(43)【公開日】2022-07-27
(54)【発明の名称】扉の半締り(半ドア)防止と静穏閉鎖完了システム
(51)【国際特許分類】
   E05C 19/16 20060101AFI20220720BHJP
   E05F 1/00 20060101ALI20220720BHJP
   E05F 5/02 20060101ALI20220720BHJP
【FI】
E05C19/16 C
E05F1/00 A
E05F5/02 Z
E05F5/02 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021033920
(22)【出願日】2021-01-14
(71)【出願人】
【識別番号】521090313
【氏名又は名称】孫 貴榮
(72)【発明者】
【氏名】孫 貴榮
(57)【要約】      (修正有)
【課題】扉の閉鎖完了時の半締り(半ドア)を防止し、また急激な扉閉鎖完了時のショック音を軽減するシステムを提案する。
【解決手段】扉がゆっくりと閉じられた時、扉閉鎖完了直前に扉枠側と扉に向き合うように取り付けた両電磁石M1,M2への供給電流を操作して、向き合う互いの電磁極を異磁極化し、その吸引力で扉を引き寄せ閉鎖を完了して半締り(半ドア)を防止する。また扉が急激に閉鎖された場合には、扉閉鎖完了直前に向き合う互いの電磁極を同磁極化してその反発力で一旦急激な扉の閉鎖を抑制し、引き続いて互いの電磁極を異磁極化して、その吸引力で扉を引き寄せ閉鎖を完了する。いずれの場合も扉の閉鎖完了時には扉枠側と扉に向き合うように取り付けた電磁石M1,M2への供給電力を少なくするために、空気吸排出孔を設けた空気バネと、コイルバネ付の戸当りによりショック音を緩和して扉の閉鎖を静穏に完了することができる。
【選択図】図20
【特許請求の範囲】
【請求項1】
扉をゆっくり閉鎖する際所定加速度以下の場合、扉枠側に設置した近接センサーと扉に設置した加速度検出センサーの働きにより、扉枠側と扉に向き合うように設置した両電磁石への供給電流を操作して互いの電磁極を異磁極化してその吸引力で引き続き扉の閉鎖を完了し扉の半締り(半ドア)を防止する扉の半締り(半ドア)防止と静穏閉鎖完了システム。
【請求項2】
扉を急激に閉鎖した際所定加速度以上の場合、扉枠側に設置した近接センサーと扉に設置した加速度検出センサーの働きにより、扉閉鎖完了直前に扉枠側と扉に向き合うように設置した両電磁石への供給電流を操作して互いの電磁極を同磁極化しその反発力で扉の急激な閉鎖を一旦抑制し、その後所定加速度以下になった場合引き続き加速度検出センサーと近接センサーの働きにより両電磁石への供給電流を操作して互いの電磁極を異磁極化してその吸引力で扉の閉鎖を完了する 扉の半締り(半ドア)防止と静穏閉鎖完了システム。
【請求項3】
扉閉鎖完了時のショック音軽減のため、扉枠側と扉に向き合うように取り付けた空気吸排出孔付空気バネ室内蔵の戸当りと、コイルバネ内蔵の戸当りを持つ 扉の半締り(半ドア)防止と静穏閉鎖完了システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は扉の半締り(半ドア)防止と静穏閉鎖完了に関するものである。
【背景技術】
【0002】
扉をゆっくり静かに閉鎖した時には扉枠側と扉に取り付けた両電磁石を吸引力化して扉の半締り(半ドア)を防止する。
【0003】
扉の急激な閉鎖時には扉枠側と扉に取り付けた両電磁石の電磁極を反発力化して扉閉鎖完了直前に扉の閉鎖を一旦抑制し、その後引き続き両電磁石の電磁極を吸引力化して扉の閉鎖を継続、両戸当りに取り付けた空気バネとコイルバネの働きと相俟って扉閉鎖完了時のショック音を低減する 扉の半締り(半ドア)防止と静穏閉鎖完了 システムに関するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許 第3910712号
【0005】
【非特許文献1】特開平 02-157383
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
扉の閉鎖に関し、ゆっくり静かに閉鎖しようとすると半締り(半ドア)状態になりやすく、急激に閉鎖しようとすると扉の閉鎖完了の瞬間大きなショック音を発する。
特に自動車の半ドアは危険であり、更に自動車のドアやシャッターの場合閉鎖完了の瞬間のショック音は近隣迷惑になりやすい。
それらの諸問題を解決する。
【問題を解決するための手段】
【0007】
扉をゆっくり静かに閉鎖しようとするとき(所定加速度以下の場合)は扉の閉鎖完了直前に、扉枠側と扉に向かい合わせに取り付けた電磁石への供給電流を操作、両電磁石の互いの電磁極を異磁極化して吸引力を発生、その吸引力で引き続き扉閉鎖を継続、更に両戸当りに取り付けた空気バネとコイルバネの働きと相俟って静かに扉の閉鎖を完了して扉の半締り(半ドア)を防止する。
【0008】
また何かのはずみで扉が急激に閉鎖されようとするとき(所定加速度以上の場合)は、扉枠側と扉に向かい合わせに取り付けた両電磁石への供給電流を加速度検出センサーと近接センサーの働きにより互いの電磁極を同磁極化して反発力を発生させ扉閉鎖完了直前の扉の急激な動きを一旦抑制し、所定加速度以下になると、互いの電磁極を異磁極化して扉閉鎖を継続、両戸当りに設置した空気バネとコイルバネの働きと相俟って静かに扉の閉鎖を完了して扉閉鎖完了時のショック音を防止する。
ちなみに所定加速度とは約30CM//SES・SECで近接センサーの距離設定は約5CMである。
これら扉閉鎖時の所定加速度及び近接センサーの距離の設定は、扉の重量や閉鎖抵抗や磁力の強さ等の諸条件により加減する必要がある。
また電磁石部分とバネ部分を分離することによりそれぞれをコンパクトに製作することができ、設置も最適部分に分散することができる。。
なお電磁石の吸引力、反発力が不足する場合は、電磁石部分を複数個設置することにより充足することができるし、戸当りも複数個設置してその役割を完璧化することができる。
【発明の効果】
【0009】
扉をゆっくり静かに閉鎖しようとするときは半締り(半ドア)状態になりやすく、その場合再度扉を開けて思い切り閉めようとしやすいが、扉閉鎖完了の直前に別途閉鎖力が加われば引き続き扉の閉鎖が可能で、その結果扉の半締り(半ドア)を防止することができる。
【00010】
また何かのはずみで扉が急激に閉鎖されようとするときは、扉の閉鎖完了直前に扉の動きを一旦抑制し、その後引き続き閉鎖を継続し閉鎖完了することで、両戸当りに取り付けた空気バネとコイルバネの働きと相俟って静穏に扉の閉鎖を完了して扉閉鎖完了時のショック音を軽減することが出来る。
【00011】
本システムは一般のドア 自動車ドア 引き戸 ウイングドア 跳ね上げドア シャッター等、あらゆる扉に応用可能で、ドアチェックの省略も可能でその応用範囲は極めて広い。
【図面の簡単な説明】
【00012】
図1】 バネ電磁石一体型システム(M1)の断面図
図2】 バネ電磁石一体型システム(M1)の立体図例
図3】 バネ電磁石一体型システム(M2)の断面図
図4】 バネ電磁石一体型システム(M2)の立体図例
図5】 バネ電磁石分離型システムの磁石部(M3)の断面図
図6】 バネ電磁石分離型システムの磁石部(M3)の立体図例
図7】 バネ電磁石分離型システムの磁石部(M4)の断面図
図8】 バネ電磁石分離型システムの磁石部(M4)の立体図例
図9】 バネ電磁石分離型システムのSBOX1の断面図
図10】 バネ電磁石分離型システムのSBOX1の立体図例
図11】 バネ電磁石分離型システムのSBOX2の断面図
図12】 バネ電磁石分離型システムのSBOX2の立体図例
図13】 バネ電磁石一体型システムのドアへの設置例
図14】 バネ電磁石分離型システムのドアへの設置例
図15】 回路図:扉開放中の各部品の作動状況
図16】 回路図:扉ゆっくり閉鎖完了直前(所定近接距離以下)の各部品の作動状況
図17】 回路図:扉閉鎖完了時の各部品の作動状況
図18】 回路図:扉急激閉鎖中(所定加速度以上、所定近接距離以上)の各部品の作動状況
図19】 回路図:扉急激閉鎖完了直前(所定加速度以上、所定近接距離以下)の各部品の作動状況
図20】 回路図:扉急激閉鎖完了直前(所定加速度以下、近接所定距離以下)の各部品の作動状況
【背景技術】
【00015】
扉開閉システムとしては多々提案され実用化されているが、そのほとんどが永久磁石を使ったものかモーターや油圧をを使った大仕掛けなものである。
冷蔵庫や電子レンジ程度の小規模なものは、小さくて微弱な磁石で足りるので他に及ぼす磁力の影響は無視できるが、自動車ドアや大きな重い扉にそれらを使うとなれば強力な磁石が必要でその磁力の影響は無視できない。
電磁石を使った自動車の半ドア防止案も提案されているが、急激な扉閉鎖完了時のショック音低減等の、扉の静穏閉鎖完了に関するものは皆無である。
また自動車ドアの半ドア防止及びドア静穏閉鎖完了に関して実用化されたものとして、モーターを使った大仕掛けなものがあるが、機械部分も非常に複雑で高価である。
【発明が解決しようとする課題】
【00016】
本発明の磁気発生源は電磁石であるが、扉閉鎖完了直前の短い時間しか磁気発生はない、残留磁気があるがごくわずかである。
しかも反発力、吸引力に電磁石の同磁気、異磁気を用いるので非常に強力である。
電磁石は二か所使用するが扉閉鎖完了直前以外の磁気発生はなく作動中もごく限られた狭い範囲内で短時間(扉枠と扉の間で扉の閉鎖が完了される直前のみ)である。
したがって磁気の、他に及ぼす影響はほとんど無い。
【00017】
また扉枠 扉両戸当りにはそれぞれショック音低減のクッションとして空気バネとコイルバネを組み込み扉閉鎖完了時のショック音の発生低減に配慮している。
なお扉閉鎖完了時のショック音低減のクッションとしての空気バネは、作動当初は強力な反発作用があるが、磁気吸引力が働いて扉を引き寄せているうちに空気バネ室に設けた空気吸排出孔から徐々に空気が排出され反発力は徐々に弱まり、最終的にその反発力は無くなり、ごく弱い戸当り復帰バネの反発力のみになる。
したがってそのぶん電磁石励磁コイルへの供給電力は小さくて済む。
システムも簡単で機械部分もなく高価なモーター等も使わないので廉価に製作できる。
また既存の各種扉にも簡単な改造で取り付けが可能(図13)である。
【符号の説明】
【00018】
1 電磁石励磁コイル
2 電磁極
3 空気バネ室戸当り
4 空気バネ室戸当り復帰バネ
5 空気バネ室
6 マスタースイッチ
7 空気バネ室内空気吸排出孔
8 近接センサー
9 扉
10 ドアラッチ
11 ドアキャッチ
12 加速度検出センサー
13 扉枠
14 戸当り(近接センサーに対応)
15 戸当りコイルバネ
RX 加速度検知4路スイッチリレー(SW1内蔵)
SW1 4路スイッチ
M1 バネ電磁石一体型の扉枠側電磁石
M2 バネ電磁石一体型の扉側電磁石
M3 バネ電磁石分離型の扉枠側電磁石
M4 バネ電磁石分離型の扉側電磁石
SBOX1 バネ電磁石分離型の空気バネ室内蔵ボックス
SBOX2 バネ電磁石分離型のコイルバネ内蔵ボックス
CBOX RX等収納ボックス
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20