(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022109206
(43)【公開日】2022-07-27
(54)【発明の名称】渦管付き超音波急速冷凍設備及び冷凍方法
(51)【国際特許分類】
A23L 3/36 20060101AFI20220720BHJP
F25D 9/00 20060101ALI20220720BHJP
A23B 4/06 20060101ALI20220720BHJP
【FI】
A23L3/36 Z
F25D9/00 B
A23B4/06 501K
A23B4/06 501C
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021078117
(22)【出願日】2021-04-30
(31)【優先権主張番号】202110049445.9
(32)【優先日】2021-01-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】516217413
【氏名又は名称】上海海洋大学
【氏名又は名称原語表記】SHANGHAI OCEAN UNIVERSITY
【住所又は居所原語表記】No.999, Huchenghuan Rd, Pudong New District, Shanghai 201306 China
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】謝晶
(72)【発明者】
【氏名】許啓軍
(72)【発明者】
【氏名】王金鋒
(72)【発明者】
【氏名】孫聿尭
【テーマコード(参考)】
3L044
4B022
【Fターム(参考)】
3L044AA01
3L044BA04
3L044CA04
3L044DB02
3L044HA01
3L044JA01
3L044KA04
3L044KA05
4B022LA06
4B022LB01
4B022LF05
4B022LF16
4B022LJ04
4B022LN05
4B022LN10
4B022LT06
(57)【要約】 (修正有)
【課題】コストが低く冷凍効率が高い、渦管付き急速冷凍設備及び冷凍方法を提供する。
【解決手段】設備箱体1、循環ポンプシステム37、超音波発生装置21、渦管急速冷凍装置及び温度測定装置を含む渦管付き超音波急速冷凍設備であって、塩溶液を収容するための凹溝23が箱体の内部形成され、冷凍される食品が塩溶液に入れられ、凹溝に取り付けられた冷却コイル39により塩溶液の温度を調節することで塩溶液内の食品を冷凍し、超音波発生装置は塩溶液内の食品に超音波を発して食品の冷凍過程での損傷を軽減するために使用される、渦管付き超音波急速冷凍設備である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
設備箱体、循環ポンプシステム、超音波発生装置、渦管急速冷凍装置及び温度測定装置を含む渦管付き超音波急速冷凍設備であって、
前記設備箱体は直方体状であり、前記設備箱体の内部には凹溝が形成され、前記凹溝は六角柱状であり、前記凹溝は前記渦管付き超音波急速冷凍設備の冷凍品冷凍室であり、前記凹溝は塩溶液を収容するために使用され、冷凍される食品が前記塩溶液に入れられ、
前記循環ポンプシステムは前記凹溝に連通し、前記循環ポンプシステムは前記塩溶液の前記凹溝内での循環流動を実現するために使用され、
前記凹溝内には冷却コイルが取り付けられ、前記渦管急速冷凍装置は前記冷却コイルに接続され、前記渦管急速冷凍装置は前記冷却コイルにより前記塩溶液の温度を調節し、前記塩溶液内の前記食品の冷凍を実現することができ、
前記超音波発生装置は、前記塩溶液内の前記食品に超音波を発して前記食品の冷凍過程での損傷を軽減するために使用され、
前記設備箱体上にはコントロールパネルが取り付けられ、前記コントロールパネルは前記超音波発生装置の周波数を制御するために使用され、
前記温度測定装置は前記超音波発生装置の外側に取り付けられ、前記温度測定装置は前記塩溶液の温度を検出するために使用されることを特徴とする、渦管付き超音波急速冷凍設備。
【請求項2】
前記超音波発生装置は、周波数帯域が異なる複数の超音波を発することができることを特徴とする、請求項1に記載の渦管付き超音波急速冷凍設備。
【請求項3】
前記超音波発生装置は、周波数帯域が異なる3つの超音波を発することができ、この3つの周波数帯域はそれぞれ0-20KHz、20-40KHz及び40-60KHzであることを特徴とする、請求項1に記載の渦管付き超音波急速冷凍設備。
【請求項4】
前記超音波発生装置は、前記凹溝内に設けられる6つの超音波発生板を含み、6つの前記超音波発生板はそれぞれ第1超音波発生板、第2超音波発生板、第3超音波発生板、第4超音波発生板、第5超音波発生板及び第6超音波発生板であり、前記第1超音波発生板及び前記第4超音波発生板は周波数帯域0-20KHzの超音波を発し、前記第2超音波発生板及び前記第5超音波発生板は周波数帯域20-40KHzの超音波を発し、前記第3超音波発生板及び前記第6超音波発生板は周波数帯域40-60KHzの超音波を発することを特徴とする、請求項3に記載の渦管付き超音波急速冷凍設備。
【請求項5】
前記設備箱体の側壁内には保温層が設けられ、前記保温層の厚さは300mm-500mmであることを特徴とする、請求項1に記載の渦管付き超音波急速冷凍設備。
【請求項6】
前記循環ポンプシステムは設備箱体上に取り付けられ、前記設備箱体には溶液入口及び溶液出口が形成され、前記循環ポンプシステムの一端は前記溶液入口を介して前記設備箱体の前記凹溝に連通し、前記循環ポンプシステムの他端は前記溶液出口を介して前記設備箱体の前記凹溝に連通し、前記設備箱体の前記凹溝内の塩溶液は前記循環ポンプシステムの吸引作用下で前記溶液出口を経て前記循環ポンプシステムに入り、さらに前記溶液入口を経て前記設備箱体の前記凹溝内に還流することを特徴とする、請求項1に記載の渦管付き超音波急速冷凍設備。
【請求項7】
前記循環ポンプシステムは、溶液入口管路、ポンプ体及び溶液出口管路を含み、前記溶液入口管路と前記溶液出口管路は前記ポンプ体を介して接続され、前記溶液入口管路は前記溶液入口を介して前記設備箱体の前記凹溝に連通し、前記溶液出口管路は前記溶液出口を介して前記設備箱体の前記凹溝に連通し、前記凹溝内の前記塩溶液は前記ポンプ体の吸引作用下で前記溶液入口管路に入り、さらに前記溶液出口管路を経て前記凹溝内に還流することを特徴とする、請求項6に記載の渦管付き超音波急速冷凍設備。
【請求項8】
前記冷却コイルはサーペンタインコイルであることを特徴とする、請求項1に記載の渦管付き超音波急速冷凍設備。
【請求項9】
前記渦管付き超音波急速冷凍設備は、空気圧縮機及び熱交換器をさらに含み、前記渦管は互いに連通する渦室、コールドエンド管及びホットエンド管を含み、前記コールドエンド管は前記冷却コイルに連通し、前記ホットエンド管は前記熱交換器に連通し、前記渦管は前記空気圧縮機に連通し、前記空気圧縮機は空気を圧縮して作動ガスを形成し、前記作動ガスを前記渦室内に輸送し、前記作動ガスは、前記渦室内で仕事して冷気流及び熱気流を形成することができ、前記渦室内の前記冷気流は前記コールドエンド管を経て前記冷却コイルへ流れ、前記冷却コイルを介して前記凹溝内の前記塩溶液と熱交換し、前記塩溶液の温度を調節することができ、前記渦室内の前記熱気流は前記ホットエンド管を経て前記熱交換器へ流れ、前記熱交換器を介して前記ホットエンド管と空気との熱交換を実現することができることを特徴とする、請求項1に記載の渦管付き超音波急速冷凍設備。
【請求項10】
6つの前記超音波発生板は3群に分けられ、1群には2つの前記超音波発生板があり、前記第1超音波発生板と前記第4超音波発生板は第1群であり、前記第2超音波発生板と前記第5超音波発生板は第2群であり、前記第3超音波発生板と前記第6超音波発生板は第3群であり、前記コントロールパネルは超音波発生装置の3群の超音波発生板の動作方式を調節するためにも使用されることを特徴とする、請求項4に記載の渦管付き超音波急速冷凍設備。
【請求項11】
請求項1に記載の渦管付き超音波急速冷凍設備の冷凍方法であって、
塩溶液を調製し、調製された前記塩溶液を設備箱体の内部の凹溝内に注入するステップと、
冷凍される食品を前記塩溶液に入れるステップと、
渦管急速冷凍装置を起動し、渦管急速冷凍装置により前記塩溶液の温度を調節するステップと、
循環ポンプシステムを起動し、前記凹溝内の前記塩溶液を循環流動の状態にするステップと、
超音波発生装置を起動し、前記超音波発生装置により前記塩溶液内の前記食品に超音波を発するステップと、
温度測定装置により前記塩溶液の温度をリアルタイムに監視するステップと、
前記食品の冷凍が完成した後、前記塩溶液から冷凍後の前記食品を取り出すステップと、
を含むことを特徴とする、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷凍設備の研究開発分野に属し、特に移動が便利で、水産物及びその他の肉製品の超音波補助冷凍に適用される渦管(Vortex tube)付き超音波急速冷凍設備及び冷凍方法に関する。
【背景技術】
【0002】
超音波補助冷凍は新しい食品加工技術である。この技術は、超音波により冷凍品(冷凍食品)の氷晶の生成に対してある程度改善作用を奏し、冷凍品内の氷晶の体積、数及び形成速度を制御することにより、冷凍品の品質を向上させる。現在市販されている超音波補助冷凍設備はほとんどメーカーでカスタマイズされたものであり、一般には2種類が分けられる。1つは、超音波のみを発する設備であり、この設備を対応する低温環境下に置いて製品を冷凍する必要がある。もう1つは、冷却システムを有する超音波補助冷凍設備である。このような設備は、超音波発生装置及び冷却システムを兼ね備えるが、コストが高いため、実験装置のみとして使用されている。このような超音波補助冷凍設備の食品冷凍効率が高くない。
【発明の概要】
【0003】
本発明の目的は、少なくともコストが低く、冷凍効率が高い渦管付き超音波急速冷凍設備及び冷凍方法を提供することにある。
【0004】
上記目的を達成するために、本発明の一実施形態によれば、設備箱体、循環ポンプシステム、超音波発生装置、渦管急速冷凍装置及び温度測定装置を含む渦管付き超音波急速冷凍設備が提供される。
【0005】
一実施形態において、前記設備箱体は直方体状であり、前記設備箱体の内部には凹溝が形成され、前記凹溝は六角柱状であり、前記凹溝は前記渦管付き超音波急速冷凍設備の冷凍品冷凍室であり、前記凹溝は塩溶液を収容するために使用され、冷凍される食品が前記塩溶液に入れられ、前記循環ポンプシステムは前記凹溝に連通し、前記循環ポンプシステムは前記塩溶液の前記凹溝内での循環流動を実現するために使用され、前記凹溝内には冷却コイルが取り付けられ、前記渦管急速冷凍装置は前記冷却コイルに接続され、前記渦管急速冷凍装置は前記冷却コイルにより前記塩溶液の温度を調節し、前記塩溶液内の前記食品の冷凍を実現することができ、前記超音波発生装置は、前記塩溶液内の前記食品に超音波を発して前記食品の冷凍過程での損傷を軽減するために使用され、前記設備箱体上にはコントロールパネルが取り付けられ、前記コントロールパネルは前記超音波発生装置の周波数を制御するために使用され、前記温度測定装置は前記超音波発生装置の外側に取り付けられ、前記温度測定装置は前記塩溶液の温度を検出するために使用される。
【0006】
設備箱体の内部には循環流動可能な塩溶液が入られ、循環流動可能な塩溶液は冷凍を必要とする食品の熱を迅速かつ均一に取り除き、食品を高効率で冷凍するという目的を達成することができる。
循環ポンプシステムは設備箱体に取り付けられ、前記設備箱体には溶液入口及び溶液出口が形成され、前記循環ポンプシステムの一端は前記溶液入口を介して前記設備箱体の前記凹溝に連通し、前記循環ポンプシステムの他端は前記溶液出口を介して前記設備箱体の前記凹溝に連通し、前記設備箱体の前記凹溝内の塩溶液は前記循環ポンプシステムの吸引作用下で前記溶液出口を経て前記循環ポンプシステムに入り、さらに前記溶液入口を経て前記設備箱体の前記凹溝内に還流することができる。
【0007】
一実施形態において、前記循環ポンプシステムは溶液入口管路、ポンプ体及び溶液出口管路を含み、前記溶液入口管路と前記溶液出口管路は前記ポンプ体を介して接続され、前記溶液入口管路は前記溶液入口を介して前記設備箱体の前記凹溝に連通し、前記溶液出口管路は前記溶液出口を介して前記設備箱体の前記凹溝に連通し、前記凹溝内の前記塩溶液は前記ポンプ体の吸引作用下で前記溶液入口管路に入り、さらに前記溶液出口管路を経て前記凹溝内に還流することができる。
【0008】
一実施形態において、前記設備箱体の底部にはユニバーサルホイールが取り付けられる。
【0009】
一実施形態において、前記超音波発生装置は周波数帯域が異なる複数の超音波を発することができる。
【0010】
一実施形態において、前記超音波発生装置は周波数帯域が異なる3つの超音波を発することができ、この3つの周波数帯域はそれぞれ0-20Hz、20-40Hz及び40-60Hzである。
【0011】
前記超音波発生装置は、前記凹溝内の6つの超音波発生板を含み、6つの前記超音波発生板はそれぞれ第1超音波発生板、第2超音波発生板、第3超音波発生板、第4超音波発生板、第5超音波発生板及び第6超音波発生板であり、前記第1超音波発生板及び前記第4超音波発生板は周波数帯域0-20KHzの超音波を発し、前記第2超音波発生板及び前記第5超音波発生板は周波数帯域20-40KHzの超音波を発し、前記第3超音波発生板及び前記第6超音波発生板は周波数帯域40-60KHzの超音波を発する。
【0012】
一実施形態において、設備箱体の六角柱状の凹溝は互いに接続された6つの側面を含み、6つの側面10は3つの側面群からなり、1つの側面群には対向する2つの側面が含まれ、超音波発生装置の3つの超音波周波数帯域はそれぞれ3群の側面群に対応し、6つの超音波発生板は順に六角柱状の凹溝における対応する6つの側面に設けられ、第1超音波発生板と第4超音波発生板は対向して設けられ、第2超音波発生板と第5超音波発生板は対向して設けられ、第3超音波発生板と第6超音波発生板は対向して設けられる。
【0013】
前記設備箱体の側壁内に保温層が設けられ、前記保温層の厚さは300mm-500mmである。
【0014】
一実施形態において、前記渦管急速冷凍装置は3群の渦管を含み、各群の渦管は2つの渦管を含み、6つの渦管は同じ渦管である。
【0015】
一実施形態において、冷却コイルはサーペンタインコイルである。
【0016】
一実施形態において、前記渦管付き超音波急速冷凍設備は、空気圧縮機及び熱交換器をさらに含み、前記渦管は互いに連通する渦室、コールドエンド管及びホットエンド管を含み、前記コールドエンド管は前記冷却コイルに連通し、前記ホットエンド管は前記熱交換器に連通し、前記渦管は前記空気圧縮機に連通し、前記空気圧縮機は空気を圧縮して作動ガスを形成し、前記作動ガスを前記渦室内に輸送し、前記作動ガスは、前記渦室内で仕事して冷気流及び熱気流を形成することができ、前記渦室内の前記冷気流は前記コールドエンド管を経て前記冷却コイルへ流れ、前記冷却コイルを介して前記凹溝内の前記塩溶液と熱交換し、前記塩溶液の温度を調節することができ、前記渦室内の前記熱気流は前記ホットエンド管を経て前記熱交換器へ流れ、前記熱交換器を介して前記ホットエンド管と空気との熱交換を実現することができる。
【0017】
一実施形態において、6つの前記超音波発生板は3群に分けられ、1群には2つの前記超音波発生板があり、前記第1超音波発生板と前記第4超音波発生板は第1群であり、前記第2超音波発生板と前記第5超音波発生板は第2群であり、前記第3超音波発生板と前記第6超音波発生板は第3群であり、前記コントロールパネルは超音波発生装置の3群の超音波発生板の動作方式を調節するためにも使用される。
【0018】
上記目的を達成するために、本発明の一実施形態によれば、
塩溶液を調製し、調製された前記塩溶液を設備箱体の内部の凹溝内に注入するステップと、
冷凍される食品を前記塩溶液に入れるステップと、
渦管急速冷凍装置を起動し、渦管急速冷凍装置により前記塩溶液の温度を調節するステップと、
循環ポンプシステムを起動し、前記凹溝内の前記塩溶液を循環流動の状態にするステップと、
超音波発生装置を起動し、前記超音波発生装置により前記塩溶液内の前記食品に超音波を発するステップと、
温度測定装置により前記塩溶液の温度をリアルタイムに監視するステップと、
前記食品の冷凍が完成した後、前記塩溶液から冷凍後の前記食品を取り出すステップと、
を含む渦管付き超音波急速冷凍設備による冷凍方法が提供される。
【0019】
本発明の上記技術手段では、渦管急速冷凍装置により食品を冷凍し、渦管急速冷凍装置の価格が比較的低いため、渦管付き超音波急速冷凍設備のコストは低い。また、本発明では、塩溶液を冷却媒体として使用することにより、渦管急速冷凍装置による食品の冷凍速度が向上するとともに、本発明では、循環ポンプシステムにより塩溶液を凹溝内で循環流動させることにより、塩溶液内の温度分布は均一であり、食品の冷凍速率がさらに向上する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の一実施例に係る渦管付き超音波急速冷凍設備の構造模式図である。
【
図2】
図1に示される渦管付き超音波急速冷凍設備の断面構造の模式図である。
【
図3】本発明の別の実施例に係る渦管の構造模式図である。
【
図4】本発明の一実施例に係る渦管付き超音波急速冷凍設備の別の構造模式図である。
【符号の説明】
【0021】
1:設備箱体、2:コントロールパネル、3:液圧伸縮柱、4:網カバー、5:40-60KHz超音波周波数発生器、6:20-40KHz超音波周波数発生器、7:0-20KHz超音波周波数発生器、8:ユニバーサルホイール、9:渦管、10:側面、11:溶液入口、12:流量制御弁、13:溶液入口管路、14:ポンプ体、15:溶液出口管路、16:溶液出口、17:空気圧縮機、18:渦室、181:ガス入口、19:コールドエンド管、20:ホットエンド管、21:超音波発生装置、22:熱交換器、23:凹溝、24:第1超音波発生板、25:第2超音波発生板、26:第3超音波発生板、27:第4超音波発生板、28:第5超音波発生板、29:第6超音波発生板、30:箱体保温蓋、31:調節弁、32:溶液出口熱電対、33:液圧伸縮柱熱電対、34:溶液入口熱電対、35:冷却コイル出口熱電対、36:温度測定装置、37:循環ポンプシステム、38:渦管急速冷凍装置、39:冷却コイル、40:超音波発生板。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面及び実施例により本発明の実施形態を詳しく説明する。
【0023】
図1-4に示すように、一実施例において、渦管付き超音波急速冷凍設備は、設備箱体1、循環ポンプシステム37、超音波発生装置21、渦管急速冷凍装置38及び温度測定装置36を含む。設備箱体1の内部には六角柱状の凹溝23が形成される。凹溝23は渦管付き超音波急速冷凍設備の冷凍品冷凍室であり、塩溶液を収容するために使用される。塩溶液は、冷凍される食品を入れるために使用される。循環ポンプシステム37は凹溝23に連通する。循環ポンプシステム37は、塩溶液の凹溝23内での循環流動を実現するために使用される。設備箱体1の凹溝23内には冷却コイル39が取り付けられる。渦管急速冷凍装置38は冷却コイル39に接続される。渦管急速冷凍装置36は、冷却コイル39により塩溶液の温度を調節し、塩溶液中の食品の冷凍を実現することができる。超音波発生装置21は、塩溶液中の食品に超音波を発して食品の冷凍過程での損傷を軽減させることに使用される。設備箱体1にはコントロールパネル2が取り付けられる。コントロールパネル2は、超音波発生装置21の周波数を制御するために使用される。温度測定装置36は、超音波発生装置21の外側に取り付けられ、塩溶液の温度を検出するために使用される。具体的には、温度測定装置36により塩溶液のリアルタイムの温度を得ることができ、これによって、塩溶液の温度が必要な温度に達したか否かを直感的に知ることができる。
【0024】
循環ポンプシステム37を起動して塩溶液を流動状態にし、超音波発生装置21を起動し、コントロールパネル2により超音波発生装置21の周波数を制御し、渦管急速冷凍装置38は冷却コイル39により塩溶液の温度を調節し、温度測定装置36により塩溶液の温度を検出する。
【0025】
一実施例において、超音波発生装置21は周波数帯域が異なる複数の超音波を発することができる。具体的には、周波数帯域が異なる複数の超音波による食品の冷凍過程での損傷の軽減効果は、単一周波数帯域の超音波よりも高い。
【0026】
一実施例において、コントロールパネル2は、超音波発生装置21の周波数帯域が異なる複数の超音波の間での切り替えを制御することができる。
【0027】
一実施例において、超音波発生装置21は、3つの周波数帯域の超音波を発することができる。3つの周波数帯域はそれぞれ0-20KHz、20-40KHz及び40-60KHzである。具体的には、超音波により、食品の冷凍過程において形成した氷晶の体積が減少され、形成した氷晶の数が多くなるとともに、食品の冷凍過程において形成して氷晶の速度が速くなることで冷凍過程での食品の損傷が軽減され、食品の品質が向上する。この3つの周波数帯域の超音波による食品の冷凍過程での損傷軽減効果は、0-20KHz<20-40KHz<40-60KHzである。
【0028】
図4に示すように、一実施例において、超音波発生装置21は、凹溝内に設けられる6つの超音波発生板40を含む。6つの超音波発生板40はそれぞれ第1超音波発生板24、第2超音波発生板25、第3超音波発生板26、第4超音波発生板27、第5超音波発生板28及び第6超音波発生板29である。第1超音波発生板24及び第4超音波発生板27は、周波数帯域0-20KHzの超音波を発するために使用される。第2超音波発生板25及び第5超音波発生板28は、周波数帯域20-40KHzの超音波を発するために使用される。第3超音波発生板26及び第6超音波発生板29は、周波数帯域40-60KHzの超音波を発するために使用される。
【0029】
図4に示すように、設備箱体1の六角柱状の凹溝23は、互いに接続された6つの側面10を含む。6つの側面10は3つの側面群からなり、1つの側面群には対向する2つの側面が含まれる。超音波発生装置21の3つの超音波周波数帯域はそれぞれ3つの側面群に対応する。6つの超音波発生板40は順に六角柱状の凹溝23における対応する6つの側面10に設けられる。ここで、第1超音波発生板24と第4超音波発生板27は対向して設けられる。第2超音波発生板25と第5超音波発生板28は対向して設けられる。第3超音波発生板26と第6超音波発生板29は対向して設けられる。
【0030】
一実施例において、設備箱体1の側壁内には保温層が設けられる。保温層の厚さは300mm-500mmである。具体的には、保温層は凹溝23内の塩溶液に対して保温作用を奏し、塩溶液内の冷却損失を防止する。
【0031】
一実施例において、保温層はポリウレタン保温層である。
【0032】
一実施例において、コントロールパネル2は設備箱体1の側壁に取り付けられる。
【0033】
一実施例において、6つの超音波発生板40は、3群に分けられ、1群には2つある。第1超音波発生板24と第4超音波発生板27は第1群である。第2超音波発生板25と第5超音波発生板28は第2群である。第3超音波発生板26と第6超音波発生板29は第3群である。コントロールパネル2は、超音波発生装置の3群の超音波発生板の動作方式を制御することにも使用される。具体的には、コントロールパネル2は、超音波発生装置の3群の超音波発生板の単独動作、いずれか2群の超音波発生板の協力動作、又は3群の超音波発生板の同時動作を制御することにも使用される。ここで、いずれか2群の超音波発生板の協力動作による食品の冷凍過程での損傷軽減効果は1群の超音波発生板の単独動作の効果よりも優れ、3群の超音波発生板の同時動作による食品の冷凍過程での損傷軽減効果はいずれか2群の超音波発生板の協力動作の効果よりも優れている。
【0034】
図1及び
図4に示すように、一実施例において、超音波発生装置21は、0-20KHz超音波周波数発生器7、20-40KHz超音波周波数発生器6及び40-60KHz超音波周波数発生器5を含む。40-60KHz超音波周波数発生器3は、第1超音波発生板24及び第4超音波発生板27を含む。20-40KHz超音波周波数発生器6は、第2超音波発生板25及び第5超音波発生板28を含む。0-20KHz超音波周波数発生器7は、第3超音波発生板26及び第6超音波発生板29を含む。
【0035】
図1に示すように、一実施例において、設備箱体1の底部にはユニバーサルホイール8が取り付けられる。ユニバーサルホイール8により設備箱体1の移動が便利になる。
【0036】
図1に示すように、一実施例において、ユニバーサルホイール8の数は複数である。複数のユニバーサルホイール8は設備箱体1の底部に間隔をあけて取り付けられる。複数のユニバーサルホイール8により設備箱体1を移す過程はより安定して信頼性が高い。本実施例において、ユニバーサルホイール8の数は4つである。4つのユニバーサルホイール8は設備箱体1の底部に間隔をあけて取り付けられる。
【0037】
図1に示すように、一実施例において、循環ポンプシステム37は設備箱体1に取り付けられる。設備箱体1には溶液入口11及び溶液出口16が形成される。循環ポンプシステム37の一端は溶液入口11を介して設備箱体1の凹溝23に連通し、循環ポンプシステム37の他端は溶液出口16を介して設備箱体1の凹溝23に連通する。設備箱体1の凹溝23内の塩溶液は前記循環ポンプシステム37の吸引作用下で溶液出口16を経て循環ポンプシステム37に入り、さらに溶液入口11を経て設備箱体1の凹溝23に還流することができる。
【0038】
図1に示すように、一実施例において、循環ポンプシステム37は設備箱体1の側壁に取り付けられる。
【0039】
図1に示すように、一実施例において、溶液入口11及び溶液出口16は設備箱体1の対向する両側に設けられる。
【0040】
図1に示すように、一実施例において、溶液入口11の高さは溶液出口16の高さよりも高い。
【0041】
図1に示すように、一実施例において、循環ポンプシステム37は、溶液入口管路13、ポンプ体14及び溶液出口管路15を含む。溶液入口管路13と溶液出口管路15はポンプ体14により接続される。溶液入口管路13は溶液入口11を介して設備箱体1の凹溝23に連通し、溶液出口管路15は溶液出口16を介して設備箱体1の凹溝23に連通する。凹溝23内の塩溶液はポンプ体14の吸引作用下で溶液入口管路13に入り、溶液出口管路15を経て凹溝23内に還流することができる。
【0042】
図1に示すように、一実施例において、溶液入口管路13には流量制御弁12が設けられる。流量制御弁12は塩溶液の溶液入口管路13での流量を制御するために使用される。
【0043】
図3及び
図5に示すように、一実施例において、渦管急速冷凍装置38は、3群の渦管を含む。各群の渦管は2つの渦管9を含む。6つの渦管9は同じ渦管である。
【0044】
渦管付き超音波急速冷凍設備は、空気圧縮機17及び熱交換器22をさらに含む。渦管9は互いに連通する渦室18、コールドエンド管19及びホットエンド管20を含む。コールドエンド管19は冷却コイル39に接続され、ホットエンド管20は熱交換器22に接続され、渦室18は空気圧縮機17に接続される。空気圧縮機17は空気を圧縮して作動ガスを形成し、作動ガスを渦室18内に輸送するために使用される。作動ガスは渦室18内で仕事をして冷気流及び熱気流を形成する。渦室18内の冷気流はコールドエンド管19を経て冷却コイル39へ流れ、冷却コイル39により凹溝23内の塩溶液と熱交換することができる。塩溶液の温度を調節する。渦室18内の熱気流はホットエンド管20を経て熱交換器22へ流れ、熱交換器22によりホットエンド管20と空气との熱交換を実現することができる。渦管9は、可動部品のない冷却装置であり、構造が簡単で、一般的には、切削工具の冷却及びその他の局所降温を必要とする場合に適用され、圧縮空気を直接利用可能であり、温度差が30℃にも達する気流を生成して必要な物体を降温する。具体的には、冷却コイル39により冷気流と凹溝23内の塩溶液との熱交換面積は増大する。
【0045】
一実施例において、渦室18にはガス入口181が設けられる。ガス入口181は空気圧縮機17に連通する。空気圧縮機17は、空気を圧縮して作動ガスを形成し、作動ガスをガス入口181から渦室18に輸送するために使用される。
【0046】
一実施例において、作動ガスはガス入口181から渦室18内に輸送された後、高速回転して旋回流を形成し、旋回流が膨張して仕事し、冷気流と熱気流に分けられる。
【0047】
一実施例において、冷却コイル39はサーペンタインコイルである。具体的には、サーペンタインコイルと凹溝23内の塩溶液との接触面積がより大きいため、より確実に塩溶液と熱交換することができる。
【0048】
図2に示すように、一実施例において、温度測定装置36は、溶液出口熱電対32、液圧伸縮柱熱電対33、溶液入口熱電対34及び冷却コイル出口熱電対35を含む。溶液出口熱電対32は溶液出口16での温度を検出し、液圧伸縮柱熱電対33は凹溝23内の塩溶液の温度を検出し、溶液入口熱電対34は溶液入口11での温度を検出し、冷却コイル出口熱電対35は冷却コイル39の出口での温度を検出する。
【0049】
図2に示すように、一実施例において、渦管付き超音波急速冷凍設備は、箱体保温蓋30をさらに含む。箱体保温蓋30は設備箱体1上に蓋設され、箱体保温蓋30は凹溝23内の塩溶液の冷却損失を防止するために使用される。
【0050】
一実施例において、箱体保温蓋30内にも保温層が設けられる。
【0051】
渦管付き超音波急速冷凍設備を用いて冷凍される食品を冷凍する際に、一般には冷凍される食品をそのまま設備箱体1の凹溝23内に入れることがない。これは空気の対流熱伝達係数が比較的に低いからである。渦管付き超音波急速冷凍設備と食品との間の熱伝達係数を増大させるために、塩溶液を伝熱媒体として使用することが多い。塩溶液は塩化カルシウム溶液であってもよい。
【0052】
図1-3に示すように、一実施例において、渦管付き超音波急速冷凍設備は、接続された液圧伸縮柱3と網カバー4をさらに含む。液圧伸縮柱3は凹溝23の底部に接続されるように凹溝23内に設けられる。液圧伸縮柱3は伸縮するように網カバー4を昇降させることができる。網カバー4は食品を押して保持するために使用される。渦管9は、コールドエンド管19に接続される調節弁31をさらに含む。調節弁31は、冷却コイル39に流入するコールドエンド管19内の冷気流の流量を制御し、塩溶液の温度を調節する。超音波により冷凍を補助する前に、まず渦管9を起動し、凹溝23内の塩溶液の温度を調節する。設備箱体1の凹溝23の内部温度が所定温度に達して温度が一定になったときに、塩溶液を設備箱体1の凹溝23内に入れて予冷する。このとき、温度測定装置36により塩溶液の温度を監視する。食品の初期温度が一致した後、冷凍される食品を塩溶液に入れる。通常、食品の密度が塩溶液の密度よりも小さい。そのため、入れた食品が所定量に達したときに、液圧伸縮柱3を起動して網カバー4を下降させ、冷凍される食品を塩溶液中に圧入し、冷凍される食品を塩溶液中に完全に浸漬させ、渦管付き超音波急速冷凍設備と食品との間の熱伝導係数を増大させる。この場合、必要な超音波の周波数を起動するが、3種類の周波数を同時に起動してもよい。最後に、ポンプ体14を起動して設備箱体1の内部の塩溶液を高速流動の状態にし、塩溶液の内部の温度場を均一にすることにより、塩溶液内の食品を均一に冷凍し、高品質の冷凍食品を得ることができる。具体的には、塩溶液は塩化カルシウム溶液である。
【0053】
具体的な手順は以下のとおりである。
塩溶液を調製し、調製した塩溶液を設備箱体1内の凹溝23内に注入する。
冷凍される食品を塩溶液中に入れる。
渦管急速冷凍装置38を起動し、渦管急速冷凍装置38により塩溶液の温度を調節する。
循環ポンプシステム37を起動し、凹溝23内の塩溶液を循環流動の状態にする。
超音波発生装置21を起動し、超音波発生装置21により塩溶液内の食品に超音波を発する。
温度測定装置36により塩溶液の温度をリアルタイムに監視する。
食品の冷凍が完成した後、塩溶液から冷凍後の食品を取り出す。
【0054】
以上の実施例は本発明の原理及び効果を例示的に説明するものに過ぎず、本発明を制限するものではない。当業者は、本発明の趣旨及び範囲を逸脱しない限り、様々な変化及び変形を行うことができる。従って、当業者が本発明の趣旨及び思想の範囲内で行った同等修飾又は変化はいずれも本発明の保護範囲内に含まれるべきである。
【手続補正書】
【提出日】2022-07-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
設備箱体、循環ポンプシステム、超音波発生装置、渦管急速冷凍装置及び温度測定装置を含む渦管付き超音波急速冷凍設備であって、
前記設備箱体は直方体状であり、前記設備箱体の内部には凹溝が形成され、前記凹溝は六角柱状であり、前記凹溝は前記渦管付き超音波急速冷凍設備の冷凍品冷凍室であり、前記凹溝は塩溶液を収容するために使用され、冷凍される食品が前記塩溶液に入れられ、
前記循環ポンプシステムは前記凹溝に連通し、前記循環ポンプシステムは前記塩溶液の前記凹溝内での循環流動を実現するために使用され、
前記凹溝内には冷却コイルが取り付けられ、前記渦管急速冷凍装置は前記冷却コイルに接続され、前記渦管急速冷凍装置は前記冷却コイルにより前記塩溶液の温度を調節し、前記塩溶液内の前記食品の冷凍を実現することができ、
前記超音波発生装置は、前記塩溶液内の前記食品に超音波を発して前記食品の冷凍過程での損傷を軽減するために使用され、
前記設備箱体上にはコントロールパネルが取り付けられ、前記コントロールパネルは前記超音波発生装置の周波数を制御するために使用され、
前記温度測定装置は前記塩溶液の温度を検出するために使用されることを特徴とする、渦管付き超音波急速冷凍設備。
【請求項2】
前記超音波発生装置は、周波数帯域が異なる複数の超音波を発することができることを特徴とする、請求項1に記載の渦管付き超音波急速冷凍設備。
【請求項3】
前記超音波発生装置は、周波数帯域が異なる3つの超音波を発することができ、この3つの周波数帯域はそれぞれ0-20KHz、20-40KHz及び40-60KHzであることを特徴とする、請求項1に記載の渦管付き超音波急速冷凍設備。
【請求項4】
前記超音波発生装置は、前記凹溝内に設けられる6つの超音波発生板を含み、6つの前記超音波発生板はそれぞれ第1超音波発生板、第2超音波発生板、第3超音波発生板、第4超音波発生板、第5超音波発生板及び第6超音波発生板であり、前記第1超音波発生板及び前記第4超音波発生板は周波数帯域0-20KHzの超音波を発し、前記第2超音波発生板及び前記第5超音波発生板は周波数帯域20-40KHzの超音波を発し、前記第3超音波発生板及び前記第6超音波発生板は周波数帯域40-60KHzの超音波を発することを特徴とする、請求項3に記載の渦管付き超音波急速冷凍設備。
【請求項5】
前記設備箱体の側壁内には保温層が設けられ、前記保温層の厚さは300mm-500mmであることを特徴とする、請求項1に記載の渦管付き超音波急速冷凍設備。
【請求項6】
前記循環ポンプシステムは設備箱体上に取り付けられ、前記設備箱体には溶液入口及び溶液出口が形成され、前記循環ポンプシステムの一端は前記溶液入口を介して前記設備箱体の前記凹溝に連通し、前記循環ポンプシステムの他端は前記溶液出口を介して前記設備箱体の前記凹溝に連通し、前記設備箱体の前記凹溝内の塩溶液は前記循環ポンプシステムの吸引作用下で前記溶液出口を経て前記循環ポンプシステムに入り、さらに前記溶液入口を経て前記設備箱体の前記凹溝内に還流することを特徴とする、請求項1に記載の渦管付き超音波急速冷凍設備。
【請求項7】
前記循環ポンプシステムは、溶液入口管路、ポンプ体及び溶液出口管路を含み、前記溶液入口管路と前記溶液出口管路は前記ポンプ体を介して接続され、前記溶液入口管路は前記溶液入口を介して前記設備箱体の前記凹溝に連通し、前記溶液出口管路は前記溶液出口を介して前記設備箱体の前記凹溝に連通し、前記凹溝内の前記塩溶液は前記ポンプ体の吸引作用下で前記溶液入口管路に入り、さらに前記溶液出口管路を経て前記凹溝内に還流することを特徴とする、請求項6に記載の渦管付き超音波急速冷凍設備。
【請求項8】
前記冷却コイルはサーペンタインコイルであることを特徴とする、請求項1に記載の渦管付き超音波急速冷凍設備。
【請求項9】
前記渦管付き超音波急速冷凍設備は、空気圧縮機及び熱交換器をさらに含み、前記渦管は互いに連通する渦室、コールドエンド管及びホットエンド管を含み、前記コールドエンド管は前記冷却コイルに連通し、前記ホットエンド管は前記熱交換器に連通し、前記渦管は前記空気圧縮機に連通し、前記空気圧縮機は空気を圧縮して作動ガスを形成し、前記作動ガスを前記渦室内に輸送し、前記作動ガスは、前記渦室内で仕事して冷気流及び熱気流を形成することができ、前記渦室内の前記冷気流は前記コールドエンド管を経て前記冷却コイルへ流れ、前記冷却コイルを介して前記凹溝内の前記塩溶液と熱交換し、前記塩溶液の温度を調節することができ、前記渦室内の前記熱気流は前記ホットエンド管を経て前記熱交換器へ流れ、前記熱交換器を介して前記ホットエンド管と空気との熱交換を実現することができることを特徴とする、請求項1に記載の渦管付き超音波急速冷凍設備。
【請求項10】
6つの前記超音波発生板は3群に分けられ、1群には2つの前記超音波発生板があり、前記第1超音波発生板と前記第4超音波発生板は第1群であり、前記第2超音波発生板と前記第5超音波発生板は第2群であり、前記第3超音波発生板と前記第6超音波発生板は第3群であり、前記コントロールパネルは超音波発生装置の3群の超音波発生板の動作方式を調節するためにも使用されることを特徴とする、請求項4に記載の渦管付き超音波急速冷凍設備。
【請求項11】
請求項1に記載の渦管付き超音波急速冷凍設備の冷凍方法であって、
塩溶液を調製し、調製された前記塩溶液を設備箱体の内部の凹溝内に注入するステップと、
冷凍される食品を前記塩溶液に入れるステップと、
渦管急速冷凍装置を起動し、渦管急速冷凍装置により前記塩溶液の温度を調節するステップと、
循環ポンプシステムを起動し、前記凹溝内の前記塩溶液を循環流動の状態にするステップと、
超音波発生装置を起動し、前記超音波発生装置により前記塩溶液内の前記食品に超音波を発するステップと、
温度測定装置により前記塩溶液の温度をリアルタイムに監視するステップと、
前記食品の冷凍が完成した後、前記塩溶液から冷凍後の前記食品を取り出すステップと、
を含むことを特徴とする、方法。
【外国語明細書】