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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022109294
(43)【公開日】2022-07-27
(54)【発明の名称】非常用設備
(51)【国際特許分類】
   H04B 10/077 20130101AFI20220720BHJP
   H04B 10/275 20130101ALI20220720BHJP
   G08B 17/00 20060101ALI20220720BHJP
   G08B 25/01 20060101ALI20220720BHJP
【FI】
H04B10/077 110
H04B10/275
G08B17/00 C
G08B25/01 C
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022076446
(22)【出願日】2022-05-06
(62)【分割の表示】P 2017150396の分割
【原出願日】2017-08-03
(71)【出願人】
【識別番号】000003403
【氏名又は名称】ホーチキ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079359
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 進
(72)【発明者】
【氏名】杉山 泰周
(57)【要約】
【課題】複数の光変換器をリング接続させる場合の光回線の伝送距離を最短化し、耐障害性の高い非常用設備を提供する。
【解決手段】光信号を送受信する防災受信盤12と、始端が防災受信盤12に接続された第1光回線14-1及び第2光回線14-2と、1又は複数単位で交互に又は異なる所定の数置きに第1光回線14-1又は第2光回線14-2に順次渡り接続され、光信号と電気信号とを相互に変換する光変換器10-1~10-10と、光変換器10-1~10-10の各々に接続され、電気信号を送受信する設備機器と、第1光回線14-1の終端の光変換器10-9と第2光回線14-2の終端の光変換器10-10を介して、第1光回線14-1と第2光回線14-2をリング接続する第3光回線と、を備える。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光信号を送受信する防災受信盤と、
始端が前記防災受信盤に接続された第1光回線及び第2光回線と、
1又は複数単位で交互に前記第1光回線又は前記第2光回線に順次渡り接続され、光信号と電気信号とを相互に変換する複数の光変換器と、
前記複数の光変換器の各々に接続され、電気信号を送受信する設備機器と、
前記第1光回線の終端の光変換器と前記第2光回線の終端の光変換器を介して、前記第1光回線と前記第2光回線をリング接続する第3光回線と、
を備えたことを特徴とする非常用設備。
【請求項2】
光信号を送受信する防災受信盤と、
始端が前記防災受信盤に接続された第1光回線及び第2光回線と、
異なる所定の数置きに前記第1光回線又は前記第2光回線に順次渡り接続され、光信号と電気信号とを相互に変換する複数の光変換器と、
前記複数の光変換器の各々に接続され、電気信号を送受信する設備機器と、
前記第1光回線の終端の光変換器と前記第2光回線の終端の光変換器を介して、前記第1光回線と前記第2光回線をリング接続する第3光回線と、
を備えたことを特徴とする非常用設備。
【請求項3】
請求項1又は2記載の非常用設備に於いて、
前記防災受信盤は、
前記第1光回線に接続された光変換器に試験信号を送信して試験応答信号を返信させ、前記試験応答信号が断たれた場合に、前記第1光回線の断線と断線箇所を判定し、
前記第2光回線に接続された光変換器に試験信号を送信して試験応答信号を返信させ、前記試験応答信号が断たれた場合に、前記第2光回線の断線と断線箇所を判定する、
ことを特徴とする非常用設備。
【請求項4】
光信号を送受信する防災受信盤と、
始端が前記防災受信盤に接続された第1光回線及び第2光回線と、
前記第1光回線又は前記第2光回線に順次渡り接続され、光信号と電気信号とを相互に変換する複数の光変換器と、
前記複数の光変換器の各々に接続され、電気信号を送受信する設備機器と、
前記第1光回線の終端の光変換器と前記第2光回線の終端の光変換器を介して、前記第1光回線と前記第2光回線をリング接続する第3光回線と、
を備え、
前記防災受信盤は、
前記第1光回線に接続された光変換器に試験信号を送信して試験応答信号を返信させ、前記試験応答信号が断たれた場合に、前記第1光回線の断線と断線箇所を判定し、
前記第2光回線に接続された光変換器に試験信号を送信して試験応答信号を返信させ、前記試験応答信号が断たれた場合に、前記第2光回線の断線と断線箇所を判定する、
ことを特徴とする非常用設備。
【請求項5】
請求項3又は4記載の非常用設備に於いて、
前記防災受信盤は、前記第1光回線又は前記第2光回線の何れか一方の断線と断線箇所を判定した場合、
前記断線箇所の手前に位置する同じ光回線に接続された光変換器に対しては、前記断線を判定した光回線への光信号の送受信を継続させ、
前記断線箇所の後方に位置する前記同じ光回線に接続された残りの光変換器に対しては、前記断線を判定していない光回線への光信号の送受信に切り替える、
ことを特徴とする非常用設備。
【請求項6】
請求項3又は4記載の非常用設備に於いて、
前記防災受信盤は、前記第3光回線の断線を判定した場合、
前記第1光回線に接続された光変換器に対しては、前記第1光回線への光信号の送受信を継続させ、
前記第2光回線に接続された光変換器に対しては、前記第2光回線への光信号の送受信を継続させる、
ことを特徴とする非常用設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トンネル内に設置した火災検知器や消火栓装置等の設備機器を監視センターの防災受信盤に光回線により接続してトンネル内の異常を監視する非常用設備に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車専用道路等のトンネルには、トンネル内で発生する火災事故から人身及び車両を守るため、非常用設備が設置されている。
【0003】
このような非常用設備としては、火災の監視と通報のため火災検知器、手動通報装置、非常電話が設けられ、また火災の消火や延焼防止のために消火栓装置が設けられ、更にトンネル躯体を火災から防護するために水噴霧ヘッドから消火用水を散水させる水噴霧などが設置され、非常用設備の設備機器を監視センターに設けられた防災受信盤からの伝送回線に接続して監視制御することでトンネル非常用設備を構築している。
【0004】
防災受信盤と設備機器で構成するトンネル非常用設備は、R型伝送方式とP型直送方式に大別される。R型伝送方式は、防災受信盤から引き出された信号線ケーブルによる伝送回線にアドレスを設定した火災検知器等の設備機器を接続し、伝送制御により設備機器単位に検知と制御を行う個別管理を可能とする。P型直送方式は、設備機器の種別に応じて所定の区画単位に分け、区画単位に引き出した信号回線に同一区画に属する複数の設備機器を接続し、信号回線単位に検知と制御を行う。
【0005】
R型伝送方式のトンネル非常用設備は、設備機器による検知や制御が個別にできるため、機能及び管理面で様々な利点があるが、一般的に火災検知器等の設備機器に伝送制御機能を設け、また伝送距離が長くなる場合には中継増幅盤を設ける必要があることから高価になる。
【0006】
一方、P型直送方式のトンネル非常用設備は、火災検知器に伝送制御機能を設ける必要がなく、また、伝送距離が長くなっても中継増幅盤を設ける必要がないことから、R型伝送方式と比較してシステム構成が簡単で安価であるが、設備機器単位に検知と制御を行う個別管理ができないことに加え、火災検知器、手動通報装置等の設備機器の種別と設備機器の区画に分けて専用の信号回線を引き出して設備機器を接続することから、配線数が多くなり、トンネル長が長い場合には、かえってシステムの構成コストが高くなる場合がある。
【0007】
トンネル非常用設備としては、R型伝送方式とP型直送方式のメリットとデメリット、トンネル長や車両の交通量等を考慮して、R型伝送方式又はP型直送方式のトンネル非常用設備を構築するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2002-246962号公報
【特許文献2】特開平11-128381号公報
【特許文献3】特開2007-257569号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、近年のトンネル非常用設備にあっては、防災受信盤から信号線ケーブルを引き出したメタル伝送回線に設備機器を接続しており、メタル伝送回線は電気的なノイズの影響を受けやすく、また、伝送距離が長くなると信号減衰が大きくなることから所定距離毎に中継増幅盤を設置しており、更に、使用期間が長期化すると絶縁劣化等により電気的特性が低下して通信障害を起こす可能性がある。更に、近年にあっては、トンネル長が10キロメートルを超えるといった長大化の傾向にあり、メタル伝送回線での対応が難しい状況にある。
【0010】
このような問題を解決するため、トンネル非常用設備の伝送回線として光ファイバーケーブルを使用した光回線とすることが考えられるが、トンネル非常用設備に光回線を使用した例がなく、光回線を利用したトンネル非常用設備の構築が新たな課題として生じている。
【0011】
また、トンネル非常用設備に光回線を用いた場合には、光回線の断線や光信号の強度低下などの障害が発生した場合に、防災受信盤と端末側との通信接続を維持する確実なリカバリー対応が必要となる。
【0012】
図18は本願出願人が検討を進めているトンネル非常用設備の光伝送系の概略を示した説明図である。
【0013】
図18に示すように、トンネル11内には、例えば50メートル間隔で設置された消火栓装置に設けられた設備機器に対応して例えば10台の光変換器10-1~10-10が設置されており、監視センター等に設置した防災受信盤12から引き出された光回線14-1,14-2により光変換器10-1~10-10がリング状に接続されている。
【0014】
即ち、防災受信盤12から引き出された光回線14-1が最初の光変換器10-1に接続され、続いて、後段の光変換器10-2~10-10を光回線の渡り接続により順次接続され、終端に位置する光変換器10-10から光回線14-2により防災受信盤12に戻るように接続されている。
【0015】
このような光変換器10-1~10-10に対する光回線の接続にあっては、光変換器10-1~10-10の間の光回線の伝送距離は消火栓設置間隔に対応した50メートルといった短い距離であることから問題ないが、終端の光変換器10-10と防災受信盤12を接続している光回線14-2は、トンネル11の入り口の光変換器10-1から終端の光変換器10-10までの距離が概ね500メートルとなることから、光回線14-2の伝送距離は500メートルを超える長い距離となり、近年のトンネルの長大化を考慮すると、終端の光変換器までの光回線の伝送距離はかなりの長さとなる。
【0016】
このように光回線の伝送距離が長くなると、伝送速度によっては通信ができなくなる可能性がある。例えばイーサネット(登録商標)の最高通信速度1000BASE-LXに対応したマルチモードの光ファイバーケーブルあっては伝送距離が2~550メートルとされており、最大伝送距離を超えると通信ができなくなる問題があり、光回線の伝送距離は可能な限り短くすることが望ましい。
【0017】
本発明は、防災受信盤に対しトンネル内に設置された複数の光変換器をリング接続させ
る場合の光回線の伝送距離を最短化し、トンネル長大化に適切に対応可能な光回線を用いた耐障害性の高い非常用設備を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
(非常用設備1)
本発明は、非常用設備であって、
光信号を送受信する防災受信盤と、
始端が防災受信盤に接続された第1光回線及び第2光回線と、
1又は複数単位で交互に第1光回線又は第2光回線に順次渡り接続され、光信号と電気信号とを相互に変換する複数の光変換器と、
複数の光変換器の各々に接続され、電気信号を送受信する設備機器と、
第1光回線の終端の光変換器と第2光回線の終端の光変換器を介して、第1光回線と第2光回線をリング接続する第3光回線と、
を備えたことを特徴とする。
【0019】
(非常用設備2)
本発明は、非常用設備であって、
光信号を送受信する防災受信盤と、
始端が防災受信盤に接続された第1光回線及び第2光回線と、
異なる所定の数置きに第1光回線又は第2光回線に順次渡り接続され、光信号と電気信号とを相互に変換する複数の光変換器と、
複数の光変換器の各々に接続され、電気信号を送受信する設備機器と、
第1光回線の終端の光変換器と第2光回線の終端の光変換器を介して、第1光回線と第2光回線をリング接続する第3光回線と、
を備えたことを特徴とする。
【0020】
(防災受信盤の断線監視制御)
防災受信盤は、
第1光回線に接続された光変換器に試験信号を送信して試験応答信号を返信させ、試験応答信号が断たれた場合に、第1光回線の断線と断線箇所を判定し、
第2光回線に接続された光変換器に試験信号を送信して試験応答信号を返信させ、試験応答信号が断たれた場合に、第2光回線の断線と断線箇所を判定する。
【0021】
(非常用設備3)
本発明は、非常用設備であって、
光信号を送受信する防災受信盤と、
始端が防災受信盤に接続された第1光回線及び第2光回線と、
第1光回線又は第2光回線に順次渡り接続され、光信号と電気信号とを相互に変換する複数の光変換器と、
複数の光変換器の各々に接続され、電気信号を送受信する設備機器と、
第1光回線の終端の光変換器と第2光回線の終端の光変換器を介して、第1光回線と第2光回線をリング接続する第3光回線と、
を備え、
防災受信盤は、
第1光回線に接続された光変換器に試験信号を送信して試験応答信号を返信させ、試験応答信号が断たれた場合に第1光回線の断線と断線箇所を判定し、
第2光回線に接続された光変換器に試験信号を送信して試験応答信号を返信させ、試験応答信号が断たれた場合に、第2光回線の断線と断線箇所を判定することを特徴とする。
【0022】
(光回線の断線復旧制御)
防災受信盤は、第1光回線又は第2光回線の何れか一方の断線と断線箇所を判定した場合、
断線箇所の手前に位置する同じ光回線に接続された光変換器に対しては、断線を判定した光回線への光信号の送受信を継続させ、
断線箇所の後方に位置する同じ光回線に接続された残りの光変換器に対しては、断線を判定していない光回線への光信号の送受信に切り替える。
【0023】
(終端光回線の断線復旧制御)
防災受信盤は、第3光回線の断線を判定した場合、
第1光回線に接続された光変換器に対しては、第1光回線への光信号の送受信を継続させ、
第2光回線に接続された光変換器に対しては、第2光回線への光信号の送受信を継続させる。
【発明の効果】
【0024】
(基本的な効果)
本発明は、防災受信盤からトンネル内に引き出された光回線に、トンネル内に配置された設備機器に対応して設けられた複数の光変換器を接続し、光変換器により光回線から受信した光信号を電気信号に変換して設備機器に出力すると共に設備機器から入力した電気信号を光信号に変換して光回線に送信するトンネル非常用設備であって、複数の光変換器は、光回線に起因した所定の通信速度に対応した所定の伝送距離を超えないように第1グループと第2グループにグループ分けされ、防災受信盤から引き出された第1光回線に第1グループの光変換器が順次渡り接続され、防災受信盤から引き出された第2光回線に第2グループの光変換器が順次渡り接続され、更に、第1グループの終端の光変換器と第2グループの終端の光変換器を介して第1光回線と第2光回線がリング接続されたため、防災受信盤と光変換器の間および光変換器の相互接続を、所定の通信速度に対応した伝送距離を超えない長さの光回線により接続することができ、トンネル長が10キロメートルを超えるといった長大化に対しても、光回線の伝送距離を最短化して通信品質と信頼性を確保可能とする。
【0025】
(光変換器を1又は複数置きにグループ分けによる効果)
また、トンネル長手方向に配置された複数の光変換器は、1又は複数単位で交互に第1グループと第2グループにグループ分けされたため、例えば消火栓装置の設置間隔に対応して光変換器の設置間隔が50メートルであった場合、複数の光変換器を交互に第1グループと第2グループに分けた場合には、各グループの光変換器間の伝送距離は設置間隔の2倍の100メートルとなり、またグループ先頭に位置する光変換器と防災受信盤との間の伝送距離も所定の伝送速度に対応した所定の伝送距離を超えるようなことはなく、光回線の伝送距離を最短化して通信品質と信頼性を確保可能とする。
【0026】
(光変換器を異なる数置きに交互にグループ分けによる効果)
また、トンネル長手方向に配置された複数の光変換器は、異なる所定の数置きに第1グループと第2グループにグループ分けされたため、例えば消火栓装置の設置間隔に対応して光変換器の設置間隔が50メートルであった場合、第1グループを1台単位、第2グループを2台単位に交互にグループ分けた場合には、1台置きとなる第2グループの光変換器間の伝送距離は50メートル又は100メートルとなり、2台置きとなる第1グループの光変換器間の伝送距離は150メートルとなり、いずれも所定の伝送速度に対応した所定の伝送距離を超えるようなことはなく、光回線の伝送距離を最短化して通信品質と信頼性を確保可能とする。
【0027】
(防災受信盤の通信制御による効果)
また、防災受信盤は、第1グループの光変換器とは第1光回線を選択して光信号を送受信し、第2グループの光変換器とは第2光回線を選択して光信号を送受信するようにしたため、複数の光変換器に対する物理的な光回線の接続はリング接続であるが、論理的には第1グループと第2グループに分けたバス接続による2系統の通信となり、各系統当りの端末数を少なくして通信トラヒックを低減できる。
【0028】
(防災受信盤の断線監視制御による効果)
また、防災受信盤は、第1光回線の選択により第1グループの光変換器を順次指定して試験信号を送信して試験応答信号を返信させ、試験応答信号が断たれた場合に、第1光回線の断線と断線箇所を判定し、第2光回線の選択により第2グループの光変換器を順次指定して試験信号を送信して試験応答信号を返信させ、試験応答信号が断たれた
場合に、第2光回線の断線と断線箇所を判定するようにしたため、第1グループと第2グループに分けて光回線の断線監視を確実に行うことを可能とする。
【0029】
(光回線の断線復旧制御による効果)
また、防災受信盤は、第1光回線又は第2光回線の何れか一方の断線と断線箇所を判定した場合、断線箇所の手前に位置する同じグループの光変換器に対しては断線を判定した光回線を選択した光信号の送受信を継続させ、断線箇所の後方に位置する同じグループの残りの光変換器に対しては、断線を判定していない光回線を選択した光信号の送受信に切り替えるようにしたため、例えば、第1グループの光変換器をバス接続している第1光回線が断線しても、断線箇所の後方に位置する第1グループの残りの光変換器に対しては、第2光回線を選択した光信号の送受信に切り替える断線復旧制御により、第1グループに属する全ての光変換器との通信を継続することができ、また、第2グループの光変換器をバス接続している第2光回線が断線しても、断線箇所の後方に位置する第2グループの残りの光変換器に対しては、第1光回線を選択した光信号の送受信に切り替える断線復旧制御により、第2グループに属する全ての光変換器との通信を継続することができる。
【0030】
(第1グループと第2グループの終端光回線の断線復旧制御による効果)
また、防災受信盤は、第1グループの終端の光変換器と第2グループの終端の光変換器を介して第1光回線と第2光回線をリング接続させる光回線の断線を判定した場合、第1グループの光変換器に対しては第1光回線による光信号の送受信を継続させ、第2グループの光変換器に対しては第2光回線による光信号の送受信を継続させるようにしたため、第1グループと第2グループの終端に位置する光変換器の間を接続している光回線は、通常状態では使用されておらず、この光回線が断線しても第1グループと第2グループの光変換器との通信に影響はないことから、それぞれの通信をそのまま継続させ、断線した光回線を修理して復旧させる措置を取れば良い。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】光回線を用いたトンネル非常用設備の概要を示した説明図
図2図1に設けられた防災受信盤の実施形態を機能構成により示したブロック図
図3図1に設けられた光変換器及び設備機器の実施形態を機能構成により示したブロック図
図4図3に設けられた制御器の実施形態を機能構成により示したブロック図
図5】トンネル非常用設備に用いる光伝送系の基本構成を示した説明図
図6】光伝送系による通常状態での伝送制御を示した説明図
図7】第1光回線の断線監視制御を示した説明図
図8】第2光回線の断線監視制御を示した説明図
図9】第1光回線の断線が判別された場合の断線復旧制御を示した説明図
図10】第2光回線で断線が判別された場合の断線復旧制御を示した説明図
図11】第1グループと第2グループの終端の光変換器を結ぶ光回線の断線が判別された場合の断線復旧制御を示した説明図
図12】第1光回線と第2光回線の両方の断線が判別された場合の断線復旧制御を示した説明図
図13】奇数台数の光変換器が交互にグループ分けされた光伝送系を示した説明図
図14】光変換器を2台置きに第1グループと第2グループにグループ分けした場合の伝送系を示した説明図
図15】第1グループの光変換器を2台置きにグループ化し、残りの光変換器を第2グループにグループ分けした場合の光伝送系を示した説明図
図16】光変換器を3台置きに第1グループと第2グループにグループ分けした場合の光伝送系を示した説明図
図17】光変換器を交互にグループ分けて2重化した光伝送系を示した説明図
図18】検討を進めているトンネル非常用設備の光伝送系の概略を示した説明図
【発明を実施するための形態】
【0032】
[トンネル非常用設備の概要]
図1は光回線を用いたトンネル非常用設備の概要を示した説明図である。図1に示すように、トンネル11の内部には、トンネル長手方向に、火災による炎を検知するため火災検知器25が50メートル間隔で設置され、また、火災の消火や延焼防止のためにノズル付きホースを収納した消火栓装置24が50メートル間隔で設置されている。
【0033】
また、トンネル11内には、火災検知器25及び消火栓装置24以外の設備機器として、火災通報のために手動通報装置や非常電話が設けられ、更にトンネル躯体やダクト内を火災から防護するために水噴霧ヘッドから消火用水を散水させる水噴霧などが設置されるが、図示を省略している。
【0034】
また、トンネル11内には50メートル間隔で設置された消火栓装置24及び火災検知器25に対応して光変換器10が配置され、光変換器10には消火栓装置24に組み込まれた設備機器及び火災検知器25が接続されている。
【0035】
一方、監視センター等には防災受信盤12が設置されており、防災受信盤12からはトンネル11に対し第1光回線となる光回線14-1と第2光回線となる光回線14-2が引き出され、トンネル11内に設置された複数の光変換器10がリング接続されている。なお、以下の説明で光回線14-1と光回線14-2を区別する必要がない場合は、光回線14という場合がある。
【0036】
光回線14-1,14-2にはFTTH等の光ファイバーケーブルが使用され、例えばIPパケット等を用いた光波長多重通信(WDM)が行われる。光回線14-1,14-2に使用する光ファイバーケーブルの物理仕様として、例えばイーサネット(登録商標)の最高通信速度1000BASE-LXを例にとると、ケーブル種としてマルチモードの場合、伝送距離は2~550メートルとなる。なお、光回線14-1,14-2に使用する光ファイバーケーブルは必要に応じて適宜の物理仕様のものが使用できる。
【0037】
また、防災受信盤12からはトンネル内に電源線16が引き出され、トンネル内に設置された光変換器10、火災検知器25及び消火栓装置24に設けられた設備機器に対し電源を供給している。
【0038】
また、防災受信盤12に対しては、消火ポンプ設備26、ダクト用の冷却ポンプ設備27、換気設備28、警報表示板設備29、ラジオ再放送設備30、テレビ監視設備31、照明設備32及びIG子局設備33等が設けられており、IG子局設備33をデータ伝送回線で接続する点を除き、それ以外の設備はP型信号回線により防災受信盤12に個別に接続されている。
【0039】
ここで、換気設備28は、トンネル内の天井側に設置されているジェットファンの運転による高い吹き出し風速によってトンネル内の空気にエネルギーを与えて、トンネル長手方向に換気の流れを起こす設備である。
【0040】
警報表示板設備29は、トンネル内の利用者に対して、トンネル内の異常を、電光表示板に表示して知らせる設備である。ラジオ再放送設備30は、トンネル内で運転者等が道路管理者からの情報を受信できるようにするための設備である。テレビ監視設備31は、
火災の規模や位置を確認したり、水噴霧設備の作動、避難誘導を行う場合のトンネル内の状況を把握するための設備である。
【0041】
照明設備32はトンネル内の照明機器を駆動して管理する設備である。更に、IG子局設備33は、防災受信盤12と外部に設けた上位設備である遠方監視制御設備35とをネットワーク34を経由して結ぶ通信設備である。
【0042】
[設備の機能構成]
図2図1に設けられた防災受信盤の実施形態を機能構成により示したブロック図である。
【0043】
(防災受信盤)
図2に示すように、防災受信盤12は盤制御部46を備え、盤制御部46は例えばプログラムの実行により実現される機能であり、ハードウェアとしてはCPU、メモリ、各種の入出力ポート等を備えたコンピュータ回路等を使用する。
【0044】
盤制御部46に対しては、2系統の伝送部48と光送受信部50が設けられ、一方の光送受信部50からトンネル11内に光回線14-1が引き出され、他方の光送受信部50からトンネル11内に光回線14-2が引き出されている。
【0045】
盤制御部46に対しては、液晶ディスプレイ、プリンタ等を備えた表示部52、各種スイッチ等を備えた操作部54、スピーカ、警報表示灯等を備えた警報部56、外部監視設備と通信するモデム58が設けられ、更に、図1に示した消火ポンプ設備26、冷却ポンプ設備27、換気設備28、警報表示板設備29、ラジオ再放送設備30、テレビ監視設備31及び照明設備32が接続されたIO部60が設けられている。
【0046】
伝送部48は所定のシリアル通信プロトコルに従ってパケット信号(電気信号)を送受信する。
【0047】
光送受信部50は、伝送部48からのパケット信号を所定の下り波長帯域の光信号に変換して光回線14-1,14-2に送信し、また、光回線14-1,14-2から受信した所定の上り波長帯域の光信号をパケット信号(電気信号)に変換して伝送部48に出力する。
【0048】
例えば、光送受信部50は、電気信号を光信号に変換するレーザーダイオードを備えた電気/光変換器(E/O変換器)と、光信号を電気信号に変換するフォトダイオードを備えた光/電気変換器(O/E変換器)と、光回線からの上り波長帯域の光信号を分離すると共に光回線に下り波長帯域の光信号を合成して送り込むWDMフィルタとを備える。
【0049】
本実施形態にあっては、伝送部48と光送受信部50により、波長間隔の広い光波長多重通信として知られた例えばCWDM(コアースWDM)伝送を行う。
【0050】
盤制御部46は、伝送部48及び光送受信部50を介してトンネル内に設置された設備機器との間で光変換器10を経由してパケット信号を送受信する制御を行う。盤制御部46による光変換器10との間の光伝送制御の詳細は後の説明で明らかにする。
【0051】
(光変換器)
図3図1に設けられた光変換器及び設備機器の実施形態を機能構成により示したブロック図である。
【0052】
図3に示すように、光変換器10は、変換制御部90、第1ゲートウェイ92、第2ゲートウェイ94及び光電変換回路部が設けられる。光電変換回路部には、上り側と下り側の光回線14との間で光信号を送受信するため、上り側の光回線14に第1光送受信部100-1が設けられ、下り側の光回線14に第2光送受信部100-2が設けられる。
【0053】
第1光送受信部100-1は、WDMフィルタ102、フォトダイオードを備えた光/電気変換器(O/E変換器)104及びレーザーダイオードを備えた電気/光変換器(E/O変換器)106により構成される。また、第2光送受信部100-2は、WDMフィルタ108、フォトダイオードを備えた光/電気変換器(O/E変換器)110及びレーザーダイオードを備えた電気/光変換器(E/O変換器)112により構成される。
【0054】
光変換器10は、上り側の光回線14からの下り波長帯域の光パケット信号をWDMフィルタ102により抽出して光/電気変換器104で電気パケット信号に変換して第1ゲートウェイ92に出力する。
【0055】
第1ゲートウェイ92は、光回線側のIPプロトコルと設備機器側のTCPプロトコル、例えば所定のLANプロトコルとなるイーサネット(登録商標)との間のプロトコル変換を行う。
【0056】
第1ゲートウェイ92は光/電気変換器104から受信した電気パケット信号を変換制御部90に出力し、変換制御部90は自己に接続している設備機器のIPアドレス宛であればLAN回線62にLANパケット信号を送信する。また、変換制御部90は自己に接続している設備機器のIPアドレスに該当しない場合は、第2ゲートウェイ94に電気パケット信号を出力する。第2ゲートウェイ94は受信した電気パケット信号を電気/光変換器112に出力して下り波長帯域の光パケット信号に変換し、WDMフィルタ108から下り側の光回線14に送信する。
【0057】
下り側の光回線14からの上り波長帯域の光パケット信号は、WDMフィルタ108で分離され、光/電気変換器110で電気パケット信号に変換され、そのIPアドレスは防災受信盤12宛であることから、第2ゲートウェイ94、制御部10、第1ゲートウェイ92を経由して電気/光変換器106で上り波長帯域の光パケット信号に変換され、WDMフィルタ102を介して上り側の光回線14に送信される。
【0058】
また、変換制御部90はLAN回線62を介して火災検知器25と消火栓装置24を含む設備機器側から防災受信盤12を宛先IPアドレスとするLANパケット信号を受信すると、第1ゲートウェイ92に出力してIPプロトコルの電気パケット信号に変換し、電気/光変換器106で上り波長帯域の光パケット信号に変換し、WDMフィルタ102を介して上り側の光回線14に送信させる。
【0059】
(設備機器側の機能構成)
図3に示すように、光変換器10の変換制御部90からのLAN回線62には、火災検知器25が直接接続されると共に、消火栓装置24の制御系の設備機器となる赤色表示灯74と応答ランプ78が制御器70を介して接続され、また、検知系の設備機器となる発信機76と消火栓スイッチ80が別の制御器72を介して接続されている。
【0060】
ここで、光変換器10の変換制御部90と火災検知器25及び消火栓装置に設けられた制御器70,72との間の伝送はLANプロトコルによる伝送以外に、R型火災報知設備で使用されている火災伝送プロトコルとしても良い。
【0061】
火災伝送プロトコルの場合、変換制御部90の伝送部から火災検知器25及び制御器70,72の伝送部に対する下り信号は電圧モードの伝送であり、伝送路の電圧を所定の電圧範囲で変化させる電圧パルスとして伝送される。これに対し火災検知器25及び制御器70,72の伝送部からの変換制御部90に対する上り信号は電流モードの伝送であり、伝送路に伝送データのビット1のタイミングで信号電流を流し、いわゆる電流パルス列として上り信号が伝送される。
【0062】
図4図3の消火栓装置側に設けられた制御器の実施形態を機能構成により示したブロック図であり、図4(A)が制御系の設備機器に使用される制御器を示し、図4(B)が検知系の設備機器に使用される制御器を示している。
【0063】
図4(A)の制御系の設備機器に使用される制御器70は、端末制御部82、LAN伝送部84及び駆動回路部86を備える。端末制御部82はCPU、メモリ、各種の入出力ポート等を備えたコンピュータ回路等を使用する。
【0064】
LAN伝送部84には固有のIPアドレスが設定されており、LAN回線62を介して受信したパケット信号のアドレスと自己アドレスが一致した場合、端末制御部82はパケット信号に設定されている制御コマンドに基づく制御信号を駆動回路86に出力し、例えば設備機器として接続されている赤色表示灯74を点滅させる制御を行う。
【0065】
なお、駆動回路部86は通常状態では赤色表示灯74を点灯状態に維持している。また、図3に示した応答ランプ78に接続された制御器70も図4(A)と同様となる。
【0066】
図4(B)の検知系に使用される制御器72は、端末制御部82、LAN伝送部84及び入力回路部88を備える。LAN伝送部84には固有のIPアドレスが設定されている。入力回路部88には設備機器として例えば発信機76が接続されており、発信機76の押釦操作によりスイッチがオンされると、入力回路部88がスイッチオンを検知して火災通報信号を出力する。
【0067】
端末制御部82は入力回路部88からの火災通報信号を検知すると、LAN伝送部84に指示し、防災受信盤12のIPアドレス及び火災通報情報が設定されたパケット信号を生成して送信させる制御を行う。
【0068】
なお、発信機76に使用するスイッチはノンロック型のスイッチとすることが望ましい。発信機76にノンロック型のスイッチを使用することで、スイッチ操作を行った後の復旧操作が不要となる。
【0069】
また、図3に示した消火栓スイッチ80に接続された制御器72も図4(B)と同様となる。消火栓スイッチ80は消火栓装置24に設けられた消火栓弁開閉レバーを開放位置に操作した場合にオンするスイッチであり、防災受信盤12に対し消火ポンプ設備のポンプ起動コマンドを含むパケット信号が送信される。更に、消火栓スイッチ80には、消火栓装置24内に設けられた消防隊が使用する消火ポンプ起動スイッチ(図示せず)が並列接続されている。
【0070】
また、図3の火災検知器25は、LAN伝送部の機能が内蔵されていることから、制御器を外付けする必要はない。また、図4にあっては、制御器70,72を設備機器に外付けしているが、両者を一体化した設備機器としても良い。
【0071】
また、図4に示した制御器70,72の電源は、図1に示したように防災受信盤12から電源線16により供給しているが、発信機76や消火栓スイッチ80等の通常状態では
オフしている図4(B)の設備機器の制御器72については、電池電源を設け、スイッチがオフしている通常状態では電池電源により制御器72を動作させ、火災時や点検時にスイッチ操作が行われた場合に、防災受信盤12からの電源に切り替えて制御器72を動作させるようにし、これにより設備機器側の電力消費を低減させる。
【0072】
また、図4(A)(B)の制御器70,72のCPUを備えた端末制御部82について、通常状態ではスリープモードとして消費電力を節減し、表示制御やスイッチ操作が行われた場合にウェイクアップによりスリープモードを解除して通常モードにより動作させるようにしても良い。
【0073】
[トンネル非常用設備の光伝送系]
図5はトンネル非常用設備に用いる光伝送系の基本構成を示した説明図である。
【0074】
図5に示すように、本実施形態は、トンネル11内に設置された10台の光変換器10-1~10-10を防災受信盤12に光回線14-1,14-2によりリング接続した場合を例にとっている。
【0075】
本実施形態の光伝送系は、光回線として仕様する光ファイバーケーブルの物理仕様で決まる、所定の通信速度に対応した所定の伝送距離を超えないように光変換器10-1~10-10は第1グループG1と第2グループG2にグループ分けされる。なお、以下の説明で光変換器10-1~10-10を区別する必要がない場合は、光変換器10という場合がある。
【0076】
例えば、光変換器10-1~10-10を交互に第1グループG1と第2グループG2にグループ分けしており、第1グループG1は光変換器10-1,10-3,10-5,10-7,10-9で構成され、第2グループG2は光変換器10-2,10-4,10-6,10-8,10-10で構成される。なお、図5において、第1グループG1の光変換器10はハッチングで示している。
【0077】
このグループ分けに対応し防災受信盤12から引き出された光回線14-1に第1グループG1の光変換器10-1,0-3,10-5,10-7,10-9の5台が順次渡り接続され、また、防災受信盤12から引き出された光回線14-2に第2グループG2の光変換器10-2,10-4,10-6,10-8,10-10の5台が順次渡り接続される。
【0078】
更に、第1グループG1の終端の光変換器10-9とこれに隣接した第2グループG2の終端の光変換器10-10は光回線で渡り接続され、これにより防災受信盤12に対し光変換器10-1~10-10は物理的にリング接続されている。
【0079】
ここで、光変換器10-1~10-10の各々の間隔は、消火栓装置24及び火災検知器25の設置間隔に対応した50メートルの伝送距離となり、光変換器10-1~10-10を交互に第1グループG1と第2グループG2に分けた場合には、各グループG1,G2における隣接した光変換器の伝送距離は、例えば第1グループG1の隣接した光変換器10-1,10-3の場合は100メートルとなり、例えば第2グループG2の隣接した光変換器10-2,10-4の場合も同じく100メートルとなる。また、防災受信盤12からトンネル11内の最も近い各グループG1,G2の光変換器10-1,10-2までの光回線14-1,14-2の伝送距離も例えば100メートル程度あれば十分である。
【0080】
このため光変換器10-1~10-10及び防災受信盤12は、最大伝送距離が概ね100メートル程度となる光ファイバーケーブルによる光回線を使用した光信号の伝送を行
うこととなり、通信速度に対応した光ファイバーケーブルの最大伝送距離以内、例えば550メートル以内に収まることから、トンネルの長大化に伴い伝送距離が長くなって通信できなくなることを確実に防止し、光伝送の通信品質及び信頼性を高めることができる。
【0081】
[通常監視中の光伝送制御]
図6は光伝送系による通常状態での伝送制御を示した説明図であり、図5の基本構成における第1グループG1の先頭と終端の光変換器10-1,10-9と第2グループG2の先頭と終端の光変換器10-2,10-10を取り出して示している。
【0082】
防災受信盤12に光変換器10-1~10-10を第1及び第2グループG1,G2にグループ分けしてリング接続された光回線14-1,14-2に断線障害がない通常監視中にあっては、図2に示した防災受信盤12の盤制御部46は、グループG1の光変換器10-120-3,10-5,10-7,10-9とは、ルートAのように、光回線14-1を選択して光パケット信号を送受信し、一方、第2グループG2の光変換器10-2,10-4,10-6,10-8,10-10とは、ルートBのように、光回線14-2を選択して光パケット信号を送受信する制御を行う。
【0083】
これにより防災受信盤12に対し光変換器10-1~10-10は物理的にはリング接続されているが、光回線14-1に対しては第1グループG1に属する光変換器10-120-9のIPアドレスを指定した光信号の送信となり、また、光回線14-2に対しては第2グループG2に属する光変換器10-2,・・・10-10のIPアドレスを指定した光信号の送信となり、各グループG1,G2の終端に位置する光変換器10-9,10-10との間では光パケット信号の伝送は行われないことから、論理時には、光変換器10-9と光変換器10-10の間の伝送路は切り離されている。
【0084】
このため通常監視中は、防災受信盤12に対する各グループG1,G2の光変換器10-1~10-9及び光変換器10-2~10-10は光回線14-1,14-2によりバス接続された状態となり、2系統の光伝送系により独立した光パケット信号の送受信が行われ、論理的にリング接続による伝送を行った場合に比べ、各伝送系等の通信トラヒックは略半分に低下し、光伝送系の通信品質と信頼性を固めることができる。
【0085】
[光伝送系の断線監視制御]
(光回線14-1の断線監視制御)
図7は第1光回線の断線監視制御を示した説明図である。図2に示した防災受信盤12の盤制御部46は、ルートA1に示すように、光回線14-1に接続された第1グループG1の光変換器10-1,10-3,10-5,10-7,10-9のIPアドレスを順次指定して光パケット試験信号を定期的に送信し、ルートA2に示すように、光パケット試験応答信号を返信させており、所定時間を超えて光パケット試験応答信号が断たれた場合に、第1光回線となる光回線14-1の断線と断線箇所を判定して断線警報を報知させる制御を行う。
【0086】
更に、盤制御部46は、第1グループG1と第2グループG2の終端の光変換器10-9,10-10を接続している光回線の断線を監視するため、第1グループG1の光変換器10-1,10-3,10-5,10-7,10-9のIPアドレスを指定した光パケット試験信号の送信に続いて、第2グループG2の終端に位置する光変換器10-10のIPアドレスを指定した光パケット試験信号を送信し、光変換器10-10から光パケット試験応答信号を返信させている。
【0087】
第2グループG2の終端の光変換器10-10は、上り側の光回線から自己のIPアドレスを指定した光パケット試験信号を受信した場合、これに対する光パケット応答信号を
上り側の光回線に返信させる。具体的には、図3に示した光変換器10の変換制御部90は、第1光送受信部100-1から自己のIPアドレスを指定した光パケット試験信号を受信した場合、防災受信盤12のIPアドレスを指定した光パケット試験応答信号を第1光送受信部100-1から上り側の光回線14に返送させる制御を行う。
【0088】
なお、盤制御部46は断線警報を報知させると共に断線復旧制御を行うが、この点は後の説明で明らかにする。
【0089】
(光回線14-2の断線監視制御)
図8は第2光回線の断線監視制御を示した説明図である。図2に示した防災受信盤12の盤制御部46は、ルートB1に示すように、光回線14-2に接続された第2グループG2の光変換器10-2~10-10のIPアドレスを順次指定して光パケット試験信号を定期的に送信し、ルートB2に示すように、光パケット試験応答信号を返信させており、所定時間を超えて光パケット試験応答信号が断たれた場合に、第2光回線となる光回線14-2の断線と断線箇所を判定して断線警報を報知させる制御を行う。
【0090】
なお、第1グループG1と第2グループG2の終端の光変換器10-9,10-10を接続している光回線の断線監視は、前述した第1グループG1側の断線監視によらず、第2グループG2の光変換器10-2,10-4,10-6,10-8,10-10のIPアドレスを指定した光パケット試験信号の送信に続いて、第1グループG1の終端に位置する光変換器10-9のIPアドレスを指定した光パケット試験信号を送信して、光パケット試験応答信号を返信させるようにしても良い。
【0091】
[光伝送系の断線復旧制御]
(第1光回線の断線復旧制御)
図9は第1光回線の断線が判別された場合の断線復旧制御を示した説明図である。図2に示した防災受信盤12の盤制御部46は、図9に示すように、第1光回線となる光回線14-1の断線を判別した場合、断線箇所120を判別し、断線箇所120に対応した断線復旧制御を行う。
【0092】
盤制御部46による断線箇所120の判別は、断線が光変換器10-1とこれに隣接した同じ第1グループG1の光変換器10-3(図示せず)との間で発生していたとすると、光変換器10-1からの光パケット試験応答信号は受信されるが、光変換器10-3,10-5,10-7,10-9からの光パケット試験応答信号は受信されなくなり、これに基づき光変換器10-1と光変換器10-3の間が断線箇所120となっていることが判別できる。
【0093】
盤制御部46は、光変換器10-1と光変換器10-3の間の断線箇所120を判別すると、断線箇所120の手前に位置する第1グループG1の光変換器10-1に対しては通常監視中と同じルートAで示す光パケット信号の送受信を継続させるが、断線箇所120の後方に位置する第1グループG1の残りの光変換器10-3,10-5,10-7,10-9に対しては、光回線14-2を選択し、ルートBに示すように、第2グループG2の光検出器10-2,10-4,10-6,10-8,10-10のIPアドレスに続いて、断線箇所120の後方に接続されている第1グループG1の光変換器10-9,10-7,10-5,10-3のIPアドレスを順次指定した光パケット信号の送受信に切り替える制御を行う。この断線復旧制御は、通常監視中の論理的なバス接続を、論理的なリング接続に切り替える制御となる。
【0094】
(第2光回線の断線復旧制御)
図10は第2光回線の断線が判別された場合の断線復旧制御を示した説明図である。図
2に示した防災受信盤12の盤制御部46は、図10に示すように、第2光回線14-2の断線を判別した場合、断線箇所120を判別し、断線箇所120に対応した断線復旧制御を行う。
【0095】
盤制御部46による断線箇所120の判別は、断線が第2グループG2の光変換器10-2とこれに隣接した同じ第2グループG2の光変換器10-4との間で発生していたとすると、光変換器10-2からの光パケット試験応答信号は受信されるが、光変換器10-4,10-6,10-8,10-10からの光パケット試験応答信号は受信されなくなり、これに基づき光変換器10-2と光変換器10-4の間が断線箇所120となっていることが判別できる。
【0096】
盤制御部46は、光変換器10-2と光変換器10-4の間の断線箇所120を判別すると、断線箇所120の手前に位置する第2グループG2の光変換器10-2に対してはルートBで示す通常監視中と同じ光パケット信号の送受信を継続させるが、断線箇所120の後方に位置する第2グループG2の残りの光変換器10-4,10-6,10-8,10-10に対しては、第1光回線14-1を選択し、ルートAで示すように、第2グループG1の光変換器10-1,10-3,10-5,10-7,10-9のIPアドレスに続いて、断線箇所120の後方に接続されている第2グループG2の光変換器10-10,10-8,10-6,10-4のIPアドレスを順次指定した光パケット信号の送受信に切り替える制御を行う。
【0097】
(第1グループと第2グループの終端光回線の断線復旧制御)
図11は第1グループと第2グループの終端の光変換器を結ぶ光回線の断線が判別された場合の断線復旧制御を示した説明図である。
【0098】
図2に示した防災受信盤12の盤制御部46は、図11に示すように、各グループG1,G2の終端に配置された光変換器10-9,10-10の間を渡り接続する光回線の断線による断線箇所120を判別した場合には、通常監視中と同様に、第1グループG1の光変換器10-1~10-9に対しては光回線14-1を選択したルートAで示す光パケット信号の送受信を継続させ、第2グループG2の光変換器10-2~10-10に対しても光回線14-2を選択したルートBで示す光パケット信号の送受信を継続させる制御を行う。
【0099】
このような各グループG1,G2の終端に配置された光変換器10-9,10-10の間の光回線の断線は、防災受信盤12に対する光回線14-1,14-2による物理的なリング接続を、物理的なバス接続に変更するものであり、防災受信盤12は論理的にはバス接続による光伝送制御を行っていることから、断線により物理的なバス接続となっても、そのまま論理的なバス接続を継続するだけで良く、特別の断線復旧制御を必要としない。
【0100】
(第1光回線と第2光回線の断線)
図12は第1光回線と第2光回線の両方の断線が判別された場合の断線復旧制御を示した説明図である。
【0101】
図12に示すように、第1光回線となる光回線14-1と第2光回線となる光回線14-2の両方が同じ断線箇所120で断線した場合には、光伝送を論理的にバス接続からリング接続に切り替えても、断線箇所120の後方に位置する第1グループの光変換器10-3,・・・10-9及び第2グループG2の光変換器10-4,・・・10-10とは通信できず、断線箇所120を速やかに復旧させる工事等の対応を必要とする。
【0102】
[光変換器のグループ分け]
図1に示したトンネル非常用設備に用いる光伝送系で光変換器の間の伝送距離を短くするためのグループ分けには、図5に示した以外に様々な形態があり、これを説明すると次のようになる。
【0103】
(奇数台数の光変換器のグループ分け)
図13は奇数台数の光変換器が交互にグループ分けされた光伝送系を示した説明図である。
【0104】
図13に示すように、本実施形態は、トンネル11内に設置された奇数となる9台の光変換器10-1~10-9が交互に第1グループG1と第2グループG2にグループ分けされており、第1グループG1は光変換器10-1,10-3,10-5,10-7,10-9の5台で構成され、第2グループG2は光変換器10-2,10-4,10-6,10-8の4台で構成される。
【0105】
このグループ分けに対応し、防災受信盤12から引き出された光回線14-1に第1グループG1の光変換器10-1,10-3,10-5,10-7,10-9が順次渡り接続され、また、防災受信盤12から引き出された光回線14-2に第2グループG2の光変換器10-2,10-4,10-6,10-8が順次渡り接続される。更に、第1グループG1の終端の光変換器10-9とこれに隣接した第2グループG2の終端の光変換器10-8は光回線で渡り接続され、これにより防災受信盤12に対し光変換器10-1~10-9は物理的にリング接続されている。
【0106】
このように奇数台数の光変換器10-1~10-9を交互に第1グループG1と第2グループG2にグループ分けして防災受信盤12に光回線14-1,14-2で接続した場合にも、各グループG1,G2における隣接した光変換器の伝送距離は、図5の偶数台数の場合と同様に100メートルとなり、通信速度に対応した光ファイバーケーブルの最大伝送距離、例えば550メートル以内に収まることから、伝送距離が長くなって通信できなくなることを確実に防止し、光伝送の通信品質及び信頼性を高めることができる。
【0107】
(光変換器の2台置きのグループ分け)
図14は光変換器を2台置きに第1グループと第2グループにグループ分けした場合の伝送系を示した説明図である。
【0108】
図14に示すように、本実施形態は、トンネル11内に設置された10台の光変換器10-1~10-10が2台置きに交互に第1グループG1と第2グループG2にグループ分けされており、第1グループG1は光変換器10-1,10-2,10-5,10-6,10-9,10-10の6台で構成され、第2グループG2は光変換器10-3,10-4,10-7,10-8の4台で構成される。
【0109】
このグループ分けに対応し防災受信盤12から引き出された光回線14-1に第1グループG1の光変換器10-1,10-2,10-5,10-6,10-9,10-10が順次渡り接続され、また、防災受信盤12から引き出された光回線14-2に第2グループG2の光変換器10-3,10-4,10-7,10-8が順次渡り接続される。更に、第1グループG1の終端の光変換器10-10と第2グループG2の終端の光変換器10-8は光回線で渡り接続され、これにより防災受信盤12に対し光変換器10-1~10-10は物理的にリング接続されている。
【0110】
このように光変換器10-1~10-10が2台置きにグループ分けして防災受信盤12に光回線14-1,14-2で接続した場合には、各グループG1,G2における隣接
した光変換器の伝送距離は50メートル又は150メートルとなる。
【0111】
第1グループG1の場合、例えば光変換器10-1,10-2の間の伝送距離は50メートル、光変換器10-2,10-5の間の伝送距離は150メートルとなる。また、第2グループG2の場合、例えば光変換器10-3,10-4の間の伝送距離は50メートル、光変換器10-4,10-7の間の伝送距離は150メートルとなる。
【0112】
このためトンネル11内に設置された光変換器10-1~10-10における光回線の最大伝送距離は150メートルであり、通信速度に対応した光ファイバーケーブルの最大伝送距離、例えば550メートル以内に収まることから、伝送距離が長くなって通信できなくなることを確実に防止し、光伝送の通信品質及び信頼性を高めることができる。
【0113】
(グループ毎に異なる光変換器単位とするグループ分け)
図15は第1グループの光変換器を2台置きにグループ化し、残りの光変換器を第2グループにグループ分けした場合の光伝送系を示した説明図である。
【0114】
図15に示すように、本実施形態は、トンネル11内に設置された10台の光変換器10-1~10-10について、2台置きに第1グループG1に割り当てられ、残りが第2グループG2に割り当てられるようにグループ分けされており、第1グループG1は光変換器10-1,10-4,10-7,10-10の4台で構成され、第2グループG2は光変換器10-2,10-3,10-5,10-6,10-8,10-9の6台で構成される。
【0115】
このグループ分けに対応し防災受信盤12から引き出された光回線14-1に第1グループG1の光変換器10-1,10-4,10-7,10-10が順次渡り接続され、また、防災受信盤12から引き出された光回線14-2に第2グループG2の光変換器10-2,10-3,10-5,10-610-8,10-9が順次渡り接続される。更に、第1グループG1の終端の光変換器10-10と第2グループG2の終端の光変換器10-9は光回線で渡り接続され、これにより防災受信盤12に対し光変換器10-1~10-10は物理的にリング接続されている。
【0116】
このように光変換器10-1~10-10をグループ分けして防災受信盤12に光回線14-1,14-2で接続した場合には、第1グループG1における隣接した光変換器の伝送距離は150メートルとなり、第2グループG2における隣接した光変換器の伝送距離は50メートル又は100メートルとなる。
【0117】
このためトンネル11内に設置された光変換器10-1~10-10における光回線の最大伝送距離は150メートルであり、通信速度に対応した光ファイバーケーブルの最大伝送距離、例えば550メートル以内に収まることから、伝送距離が長くなって通信できなくなることを確実に防止し、光伝送の通信品質及び信頼性を高めることができる。
【0118】
(光変換器の3台置きのグループ分け)
図16は光変換器を3台置きに第1グループと第2グループにグループ分けした場合の光伝送系を示した説明図である。
【0119】
図16に示すように、本実施形態は、トンネル11内に設置された10台の光変換器10-1~10-10が3台置きに交互に第1グループG1と第2グループG2にグループ分けされており、第1グループG1は光変換器10-1,10-2,10-3,10-7,10-8,10-9の6台で構成され、第2グループG2は光変換器10-4,10-5,10-6,10-10の4台で構成される。
【0120】
このグループ分けに対応し防災受信盤12から引き出された光回線14-1に第1グループG1の光変換器10-1,10-2,10-3,10-7,10-8,10-9の6台が順次渡り接続され、また、防災受信盤12から引き出された光回線14-2に第2グループG2の光変換器10-4,10-5,10-6,10-10の4台が順次渡り接続される。更に、第1グループG1の終端の光変換器10-9と第2グループG2の終端の光変換器10-10は光回線で渡り接続され、これにより防災受信盤12に対し光変換器10-1~10-10は物理的にリング接続されている。
【0121】
このように3台置きに光変換器10-1~10-10を交互にグループ分けして防災受信盤12に光回線14-1,14-2により接続した場合には、各グループG1,G2における隣接した光変換器の伝送距離は50メートル又は200メートルとなる。
【0122】
このためトンネル11内に設置された光変換器10-1~10-10における光回線の最大伝送距離は200メートルであり、通信速度に対応した光ファイバーケーブルの最大伝送距離、例えば550メートル以内に収まることから、伝送距離が長くなって通信できなくなることを確実に防止し、光伝送の通信品質及び信頼性を高めることができる。
【0123】
[光回線の二重化]
図17は光変換器を交互にグループ分けて2重化した光伝送系を示した説明図である。
【0124】
図17に示すように、トンネル11内に設置された光変換器10-1~10-10に対しては、防災受信盤12から常用光回線14-11,14-21が引き出され、1台置きに交互に接続され、また、防災受信盤12から予備用光回線14-12,14-22が引き出され、同様に、1台置きに交互に接続されている。
【0125】
光変換器10-1~10-10は、図3に示した第1光送受信部100-1と第2光送受信部100-2を常用光回線14-11,14-21に接続し、更に、同じ構成の第3光送受信部と第4光送受信部を設け、別途設けられた第3ゲートウェイ及び第4ゲートウェイを介して変換制御部90に接続して2重化している。
【0126】
防災受信盤12は通常監視中は、常用光回線14-11,14-21を選択して光信号を第1グループと第2グループに分けて送受信しており、図12に示したように、常用光回線14-11,14-21の両方が断線した場合に、予備用光回線14-12,14-22の選択に切り替えて光信号を第1グループと第2グループに分けて送受信する断線復旧制御を行うことができる。
【0127】
[本発明の変形例]
(OLTとONU)
上記の実施形態は、防災受信盤12及び設備機器側の光変換器10に、光送受信部50,100-1200-2の機能を設けているが、防災受信盤12の光変換器10としては、光通信に使用されているOLT(Optical Line Terminal)を使用し、光変換器10側の光送受信部100-1200-2としては、光回線終端装置として知られたONU(Optical Network Unit)を使用しても良い。
【0128】
(ゲートウェイ装置)
上記の実施形態では、光変換器10にゲートウェイの機能を設けているが、ゲートウェイとしては、市販のゲートウェイ装置を使用しても良い。
【0129】
(設備機器)
上記の実施形態は、光回線により監視制御される設備機器として、火災検知器と消火栓装置に設けられた赤色表示灯、発信機、応答ランプ及び消火栓スイッチを例にとっているが、これ以外の非常用設備の設備機器についても、同様に適用される。
【0130】
(非IP化)
上記の実施形態は、火災検知器及び消火栓装置に設けられた赤色表示灯、発信機、応答ランプ及び消火栓スイッチ等の設備機器の伝送部にIPアドレスを設定することにより、防災受信盤と設備機器との間で光回線を介してIPプロトコルに従った伝送制御を行っているが、これに限定されない。例えば、端末機器にIPアドレス以外のアドレスを設定し、所定の通信プロトコル、例えばR型火災報知設備で使用されている火災伝送プロトコルによる光回線を介した伝送制御としても良い。
【0131】
(その他)
また、本発明は、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に、上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
【符号の説明】
【0132】
10,10-1~10-10:光変換器
11:トンネル
12:防災受信盤
14,14-1,14-2:光回線
14-11,14-21:常用光回線
14-12,14-22:予備用光回線
16:電源線
24:消火栓装置
25:火災検知器
46:盤制御部
48:伝送部
50:光送受信部
60:IO部
62:LAN回線
70,72:制御器
74:赤色表示灯
76:発信機
78:応答ランプ
80:消火栓スイッチ
82:端末制御部
84:LAN伝送部
86:駆動回路部
88:入力回路部
90:変換制御部
92:第1ゲートウェイ
94:第2ゲートウェイ
100-1:第1光送受信部
100-2:第2光送受信部
102,108:WDMフィルタ
104,110:光/電気変換器
106,112:電気/光変換器
120:断線箇所
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図15
図16
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