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特開2022-109296偏光板一体型のウィンドウ基板及びその製造方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022109296
(43)【公開日】2022-07-27
(54)【発明の名称】偏光板一体型のウィンドウ基板及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   G02B 5/30 20060101AFI20220720BHJP
   H01L 51/50 20060101ALI20220720BHJP
   H05B 33/02 20060101ALI20220720BHJP
   H01L 27/32 20060101ALI20220720BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20220720BHJP
   B32B 27/00 20060101ALN20220720BHJP
【FI】
G02B5/30
H05B33/14 A
H05B33/02
H01L27/32
G09F9/00 366A
G09F9/00 342
G09F9/00 313
G09F9/00 302
B32B27/00 Z
【審査請求】有
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022076615
(22)【出願日】2022-05-06
(62)【分割の表示】P 2018520144の分割
【原出願日】2016-10-20
(31)【優先権主張番号】10-2015-0145935
(32)【優先日】2015-10-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2015-0161221
(32)【優先日】2015-11-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】503454506
【氏名又は名称】東友ファインケム株式会社
【氏名又は名称原語表記】DONGWOO FINE-CHEM CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】132, YAKCHON-RO, IKSAN-SI, JEOLLABUK-DO 54631, REPUBLIC OF KOREA
(74)【代理人】
【識別番号】100137095
【弁理士】
【氏名又は名称】江部 武史
(74)【代理人】
【識別番号】100091627
【弁理士】
【氏名又は名称】朝比 一夫
(72)【発明者】
【氏名】チャ,ジェ フン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ジョン ミン
(72)【発明者】
【氏名】パク,イル ウ
(72)【発明者】
【氏名】リ,ハン ベ
(72)【発明者】
【氏名】チャ,ジン ギュ
(57)【要約】
【課題】表示装置の厚さを顕著に低減できる偏光板一体型のウィンドウ基板を提供すること。
【解決手段】本発明は、偏光板一体型のウィンドウ基板及びその製造方法に関する。偏光板一体型のウィンドウ基板は、表示部および表示部の周辺部に位置する非表示部を含むベース基板と、ベース基板の一面の非表示部に位置する非表示部パターンと、非表示部パターンと同一面の表示部に位置する液晶偏光層と、液晶偏光層上に位置する水系オーバーコート層と、水系オーバーコート層上に位置し、表示部および非表示部を平坦化するレベリング層とを含む。これにより、偏光機能を示すために用いる、偏光子とその両面に貼り付ける保護フィルムとの合計3枚のフィルムが備えられる偏光板を必要としないので、薄膜軽量化された表示装置を実現できとともに、カラー非表示部パターンを実現できる偏光板一体型のウィンドウ基板及びその製造方法を提供することがきる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部および前記表示部の周辺部に位置する非表示部を含むベース基板と、
前記ベース基板の一面の前記非表示部に位置する非表示部パターンと、
前記非表示部パターンと同一面の前記表示部に位置する液晶偏光層と、
前記液晶偏光層上に位置する水系オーバーコート層と、
前記水系オーバーコート層上に位置し、前記表示部および前記非表示部を平坦化するレベリング層とを含む、偏光板一体型のウィンドウ基板。
【請求項2】
前記非表示部パターンは、前記ベース基板に直接接する、請求項1に記載の偏光板一体型のウィンドウ基板。
【請求項3】
前記非表示部パターンは、前記表示部と前記非表示部とを区画する第1のパターンと、前記第1のパターンが位置する非表示部を覆う遮光性の第2のパターンとを含む、請求項1に記載の偏光板一体型のウィンドウ基板。
【請求項4】
前記非表示部パターンの厚さは、前記液晶偏光層の厚さ以上である、請求項1に記載の偏光板一体型のウィンドウ基板。
【請求項5】
前記液晶偏光層上に位置する位相差層をさらに含む、請求項1に記載の偏光板一体型のウィンドウ基板。
【請求項6】
前記位相差層は、1/4波長板である、請求項5に記載の偏光板一体型のウィンドウ基板。
【請求項7】
前記位相差層は、1/4波長板および1/2波長板の複層構造を含む、請求項5に記載の偏光板一体型のウィンドウ基板。
【請求項8】
前記位相差層上に位置する屈折率調整層をさらに含む、請求項5に記載の偏光板一体型のウィンドウ基板。
【請求項9】
前記水系オーバーコート層は、前記非表示部パターン及び前記液晶偏光層の上に位置する、請求項1に記載の偏光板一体型のウィンドウ基板。
【請求項10】
前記レベリング層上に位置する位相差層をさらに含む、請求項1に記載の偏光板一体型のウィンドウ基板。
【請求項11】
前記非表示部パターンは、前記非表示部の少なくとも一部に位置し、前記非表示部の残りの領域に前記レベリング層がさらに位置する、請求項10に記載の偏光板一体型のウィンドウ基板。
【請求項12】
位相差フィルム上における前記非表示部の前記レベリング層の対応領域に形成された色パターンをさらに含む、請求項11に記載の偏光板一体型のウィンドウ基板。
【請求項13】
前記色パターン上に配置された遮光パターンをさらに含む、請求項12に記載の偏光板一体型のウィンドウ基板。
【請求項14】
請求項1~13のいずれか一項に記載の偏光板一体型のウィンドウ基板と、
前記ベース基板の前記一面に貼り付けられたタッチパネルとを含む光学積層体を含む、画像表示装置。
【請求項15】
ベース基板の一面に表示部と非表示部とを区画する非表示部パターンを形成する段階と、
前記表示部上に液晶偏光層を形成する段階と、
前記液晶偏光層上に水系オーバーコート層を形成する段階と、
前記水系オーバーコート層上にレベリング層を形成し、前記表示部と前記非表示部を平坦化する段階とを含む、偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法。
【請求項16】
前記非表示部パターンは、前記液晶偏光層以上の厚さになるように形成される、請求項15に記載の偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、偏光板一体型のウィンドウ基板及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
情報化社会の発達により、情報を表示できる表示装置の開発が盛んに行われている。表示装置には、液晶表示装置(liquid crystal display device)、有機発光表示装置(organic electro-luminescence display device)、プラズマ表示装置(plasma display panel)、および電界放出表示装置(field emission display device)が含まれる。
【0003】
このうち、有機発光表示装置は、蛍光性の有機化合物を電気的に励起して発光する自発光型のディスプレイである。この有機発光表示装置は、低電圧で駆動が可能で、薄型であるという利点を有している。
【0004】
この有機発光表示装置は、有機発光ダイオード(OLED)で発生する光を用いて画像を表示するが、外部からの光が入ると、入った光は、偏光板及び位相フィルムに順次入射し、有機発光ダイオード(OLED)を構成する電極部によって反射される。有機発光ダイオード(OLED)を構成する電極部によって反射された光により、ユーザが前記有機発光表示装置を見るときにグレア現象などの問題が発生することになる。
【0005】
また、電極部によって反射された光を偏光フィルムを用いて遮断することにより、ユーザがグレア現象を感じないようにする方法が提案されている。
【0006】
最近では、ガラス基板の代わりに高分子フィルムを用いて、従来のパネルよりもさらに薄型・軽量であり、曲げることができるフレキシブルディスプレイの研究が盛んに進められている。このため、従来、ガラス(Glass)基板上にタッチセンサーパターンなどを形成したが、フレキシブル特性を実現できない限界のため、フィルム材質に代替されている。フレキシブルディスプレイで最も問題となるのは、ディスプレイパネル全体の厚さであり、厚さが増加するほど、パネルが曲がるときに受ける衝撃が大きくなり、破損の可能性が高くなる。したがって、ディスプレイパネルを構成する各要素の厚さを低減することが重要な目標である。
【0007】
有機発光表示装置では、反射光の遮断のために偏光板を用いる。しかしながら、この偏光板は、偏光子とその両面に貼り付けられる保護フィルムとの合計3枚のフィルムを備えているため、ディスプレイパネルの厚さが全体的に厚くなる問題がある。
【0008】
韓国公開特許第2012-0038133号は、有機発光ダイオード表示装置及びその駆動方法を開示している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、表示装置の厚さを顕著に低減できる偏光板一体型のウィンドウ基板を提供することを目的とする。
【0010】
また、本発明は、偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
1.ベース基板と、該ベース基板の一面の非表示部に位置する非表示部パターンと、それと同一面の表示部に位置する液晶偏光層とを含む偏光板一体型のウィンドウ基板。
【0012】
2.前記項目1において、前記非表示部パターンは、ベース基板に直接接する偏光板一体型のウィンドウ基板。
【0013】
3.前記項目1において、前記非表示部パターンは、表示部と非表示部とを区画する第1のパターンと、前記第1のパターンが位置する非表示部を覆う遮光性の第2のパターンとを含む偏光板一体型のウィンドウ基板。
【0014】
4.前記項目1において、前記非表示部パターンは、液晶偏光層以上の厚さを有する偏光板一体型のウィンドウ基板。
【0015】
5.前記項目1において、前記液晶偏光層上に位置する位相差層をさらに含む偏光板一体型のウィンドウ基板。
【0016】
6.前記項目5において、前記位相差層は、1/4波長板である偏光板一体型のウィンドウ基板。
【0017】
7.前記項目5において、前記位相差層は、1/4波長板および1/2波長板の複層である偏光板一体型のウィンドウ基板。
【0018】
8.前記項目5において、前記位相差層上に位置する屈折率調整層をさらに含む偏光板一体型のウィンドウ基板。
【0019】
9.前記項目1において、前記液晶偏光層上に位置する水系オーバーコート層と、
該オーバーコート層上に位置し、前記表示部および非表示部を平坦化するレベリング層とを含む偏光板一体型のウィンドウ基板。
【0020】
10.前記項目9において、前記オーバーコート層は、非表示部パターン及び液晶偏光層の上に位置する偏光板一体型のウィンドウ基板。
【0021】
11.前記項目9において、前記レベリング層上に位置する位相差層をさらに含む偏光板一体型のウィンドウ基板。
【0022】
12.前記項目11において、前記非表示部パターンは、非表示部の少なくとも一部に位置し、非表示部の残りの領域にレベリング層がさらに位置する偏光板一体型のウィンドウ基板。
【0023】
13.前記項目12において、前記位相差層上における非表示部のレベリング層の対応領域に色パターンをさらに含む偏光板一体型のウィンドウ基板。
【0024】
14.前記項目13において、前記色パターン上に遮光パターンをさらに含む偏光板一体型のウィンドウ基板。
【0025】
15.前記項目1~14のいずれか一項に記載の偏光板一体型のウィンドウ基板と、前記ベース基板の前記一面に貼り付けられたタッチパネルとを含む光学積層体。
【0026】
16.前記項目15に記載の光学積層体を含む画像表示装置。
【0027】
17.ベース基板の一面に表示部と非表示部とを区画する非表示部パターンを形成する段階と、
前記非表示部パターンによって区画された表示部に液晶偏光層を形成する段階とを含む偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法。
【0028】
18.ベース基板の一面の表示部に液晶偏光層を形成する段階と、
前記一面の非表示部に非表示部パターンを形成する段階とを含む偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法。
【0029】
19.キャリアフィルムの一面に液晶偏光層を形成する段階と、
前記液晶偏光層をキャリアフィルムから剥離してベース基板の一面の表示部に貼り付ける段階と、
前記ベース基板の一面の非表示部に非表示部パターンを形成する段階とを含む偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法。
【0030】
20.表示部に対応する開口部を有する離型フィルムが一面に貼り付けられているベース基板の前記表示部に液晶偏光層を形成する段階と、
前記離型フィルムを剥離する段階と、
前記一面の非表示部に非表示部パターンを形成する段階とを含む偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法。
【0031】
21.前記項目17において、前記非表示部パターンは、液晶偏光層以上の厚さで形成する偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法。
【0032】
22.前記項目20において、前記離型フィルムは、液晶偏光層以上の厚さを有する偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法。
【0033】
23.前記項目17~20のいずれか一項において、前記非表示部パターンを形成する段階は、表示部と非表示部とを区画する第1のパターンを形成する段階と、前記第1のパターンが位置する非表示部を覆う遮光性の第2のパターンを形成する段階とを含む偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法。
【0034】
24.前記項目17~20のいずれか一項において、前記液晶偏光層を形成する段階は、配向膜をコートして配向処理する段階と、前記配向処理した配向膜の上に液晶層をコートする段階と、前記液晶層を硬化する段階とを含む偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法。
【0035】
25.前記項目17又は18において、前記液晶偏光層を形成する段階は、配向膜をコートして配向処理する段階と、前記配向処理した配向膜の上に液晶層をコートする段階と、前記液晶層を硬化する段階とを含み、前記配向膜のコート後および液晶層のコート前に非表示部を覆う離型フィルムを貼り付ける段階をさらに含む偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法。
【0036】
26.前記項目17~20のいずれか一項において、前記液晶偏光層上に位相差層を形成する段階をさらに含む偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法。
【0037】
27.前記項目26において、前記位相差層は、1/4波長板である偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法。
【0038】
28.前記項目26において、前記位相差層は、1/4波長板および1/2波長板の複層である偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法。
【0039】
29.前記項目26において、前記位相差層上に屈折率調整層を形成する段階をさらに含む偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法。
【0040】
30.前記項目17において、前記液晶偏光層上に水系オーバーコート層を形成する段階と、前記オーバーコート層上にレベリング層を形成し、表示部と非表示部を平坦化する段階とを含む偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法。
【0041】
31.前記項目30において、前記オーバーコート層は、液晶偏光層および非表示部パターンの上にオーバーコート層組成物を塗布して形成する偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法。
【0042】
32.前記項目30において、前記レベリング層上に位相差層を形成する段階をさらに含む偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法。
【0043】
33.前記項目32において、前記非表示部パターンを非表示部の少なくとも一部に形成し、非表示部の残りの領域にレベリング層をさらに形成する偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法。
【0044】
34.前記項目33において、前記位相差層上における非表示部のレベリング層の対応領域に色パターンを形成する段階をさらに含む偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法。
【0045】
35.前記項目34において、前記色パターン上に遮光パターンを形成する段階をさらに含む偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法。
【0046】
36.前記項目17~20のいずれか一項において、前記ベース基板は、複数の単位セルを備えた原基板であり、各段階は、単位セルごとに行われる偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法。
【0047】
37.前記項目36において、前記ベース基板を単位セルごとに切断する段階をさらに含む偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法。
【発明の効果】
【0048】
本発明の偏光板一体型のウィンドウ基板は、液晶偏光層を備え、偏光機能を示すために用いる、偏光子とその両面に貼り付けられる保護フィルムとの合計3枚のフィルムを備える偏光板を必要としないため、厚さが著しく薄くなっている。これにより、薄膜軽量化した表示装置を実現することができる。
【0049】
本発明の偏光板一体型のウィンドウ基板は、カラー非表示部パターンを実現することにより、ユーザが非表示部パターンのカラーを視認できるようにする。
【0050】
本発明の偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法によると、液晶偏光層材料の無駄遣いを減らすとともにカラー非表示部パターンを実現できるウィンドウ基板を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
図1図1は、本発明の一実施形態による偏光板一体型のウィンドウ基板の概略的な断面図である。
図2図2は、本発明の一実施形態による偏光板一体型のウィンドウ基板の概略的な断面図である。
図3図3は、本発明の一実施形態による偏光板一体型のウィンドウ基板の概略的な断面図である。
図4図4は、本発明の一実施形態による偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法の概略的な工程図である。
図5図5は、本発明の一実施形態による偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法の概略的な工程図である。
図6図6は、本発明の一実施形態による偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法の概略的な工程図である。
図7図7は、本発明の一実施形態による偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法の概略的な工程図である。
図8図8は、本発明の一実施形態に基づいて、表示部に対応する開口部を有する離型フィルムが一面に貼り付けられているベース基板の平面図である。
図9図9は、本発明の一実施形態による偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法の概略的な工程図である。
図10図10は、本発明の一実施形態による偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法の概略的な工程図である。
図11図11は、本発明の一実施形態による偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法の概略的な工程図である。
図12図12は、本発明の一実施形態による偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法の概略的な工程図である。
図13図13は、本発明の一実施形態による偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法の概略的な工程図である。
図14図14は、本発明の一実施形態による偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法の概略的な工程図である。
図15図15は、本発明の一実施形態による偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法の概略的な工程図である。
図16図16は、本発明の一実施形態による偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法の概略的な工程図である。
図17図17は、本発明の一実施形態による偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法の概略的な工程図である。
図18図18は、本発明の一実施形態による偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法の概略的な工程図である。
図19図19は、本発明の一実施形態による偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法の概略的な工程図である。
図20図20は、本発明の一実施形態による偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法の概略的な工程図である。
図21図21は、本発明の一実施形態による偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法の概略的な工程図である。
図22図22は、本発明の一実施形態による偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法の概略的な工程図である。
図23図23は、本発明の一実施形態による偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法の概略的な工程図である。
図24図24は、本発明の一実施形態による偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法の概略的な工程図である。
図25図25は、本発明の一実施形態による偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法の概略的な工程図である。
図26図26は、本発明の一実施形態による偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法の概略的な工程図である。
図27図27は、本発明の一実施形態による偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法の概略的な工程図である。
図28図28は、本発明の一実施形態による偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法の概略的な工程図である。
図29図29は、本発明の一実施形態による偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法の概略的な工程図である。
図30図30は、本発明の一実施形態による偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法の概略的な工程図である。
図31図31は、本発明の一実施形態による偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法の概略的な工程図である。
図32図32は、本発明の一実施形態による偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法の概略的な工程図である。
図33図33は、本発明の一実施形態による偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法の概略的な工程図である。
図34図34は、本発明の一実施形態による偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法の概略的な工程図である。
図35図35は、本発明の一実施形態による偏光板一体型のウィンドウ基板の概略的な断面図である。
図36図36は、本発明の一実施形態による偏光板一体型のウィンドウ基板の概略的な断面図である。
図37図37は、本発明の一実施形態による偏光板一体型のウィンドウ基板の概略的な断面図である。
図38図38は、本発明の一実施形態による偏光板一体型のウィンドウ基板の概略的な断面図である。
図39図39は、本発明の一実施形態による偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法の概略的な工程図である。
図40図40は、本発明の一実施形態による偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法の概略的な工程図である
図41図41は、本発明の一実施形態による偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法において、ベース基板が、単位セル以上の面積を有する基板である場合を示すものである。
図42図42は、本発明の一実施形態による偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法において、前記ベース基板が、複数の単位セルを備える原基板であり、各段階が、単位セルごとに行われる場合を概略的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0052】
本発明は、ベース基板と、該ベース基板の一面の非表示部に位置する非表示部パターンと、それと同一面の表示部に位置する液晶偏光層とを含むことにより、偏光機能を示すために用いる、偏光子とその両面に貼り付けられる保護フィルムとの合計3枚のフィルムを備える偏光板を必要としないことから、薄膜軽量化された表示装置を実現できるとともに、カラー非表示部パターンを実現できる偏光板一体型のウィンドウ基板に関する。
【0053】
以下、本発明の理解を助けるために好適な実施例を提示するが、これらの実施例は本発明を例示するものに過ぎず、添付の特許請求の範囲を制限するものではない。これらの実施例に対し、本発明の範疇および技術思想の範囲内で種々の変更および修正を加えることが可能であることは当業者にとって明らかであり、これらの変形および修正が添付の特許請求の範囲に属することも当然のことである。
【0054】
本発明の偏光板一体型のウィンドウ基板は、ベース基板100と、該ベース基板100の一面の非表示部に位置する非表示部パターン200と、それと同一面の表示部に位置する液晶偏光層300とを含む。
【0055】
ベース基板100は、液晶表示装置、タッチスクリーンパネルなどに適用され、これらを外力から十分に保護できるように耐久性が大きく、ユーザがディスプレイをよく見ることができるようにする物質であれば特に限定されず、当該分野で用いられるベース基板100を特に制限することなく用いることができる。例えば、ガラス、ポリエーテルスルホン(PES、polyethersulphone)、ポリアクリレート(PAR、polyacrylate)、ポリエーテルイミド(PEI、polyetherimide)、ポリエチレンナフタレート(PEN、polyethyelenen napthalate)、ポリエチレンテレフタレート(PET、polyethyelene terepthalate)、ポリフェニレンスルフィド(polyphenylene sulfide:PPS)、ポリアリレート(polyallylate)、ポリイミド(polyimide)、ポリカーボネート(PC、polycarbonate)、セルローストリアセテート(TAC)、セルロースアセテートプロピオネート(cellulose acetate propionate、CAP)などを用いることができる。
【0056】
ベース基板100の厚さは、特に限定されないが、例えば10~200μmであってもよい。厚さが10μm未満であると、ウィンドウ基板としての十分な硬度、強度などを実現することが困難な場合があり、200μmを超えると、全体の厚さが増加して薄膜軽量化を実現することが困難になる問題がある。
【0057】
ベース基板100は、画像表示装置等に適用されたときに画像が表示される表示部と、電子機器の筐体の一部を構成する非表示部パターン200によって隠されて画像が表示されない非表示部とを含む。例えば、非表示部でも画像を出力することができるが、非表示部に表示された画像は、非表示部パターン200によって隠されるため、ユーザが見ることができない。
【0058】
非表示部パターン200は、前記ベース基板100の一面の非表示部に位置する。
【0059】
非表示部パターン200は、表示部と非表示部との境界を形成し、かつ遮光性のパターンであり、下部配線などがユーザに視認されないようにする。
【0060】
薄膜化のために偏光板の代わりに液晶偏光層300を使用する通常の偏光板一体型のウィンドウ基板は、一面全体にコートされた液晶偏光層300と、該液晶偏光層300上の非表示部に形成される非表示部パターン200とを含む。このため、画像表示装置などに適用されたとき、表示パネルから非表示部パターン200に入射する光が液晶偏光層300を経てユーザに視認されるので、非表示部パターン200のカラーが視認できない問題がある。
【0061】
これに対して、本発明に係る非表示部パターン200は、ベース基板100に直接接して、表示パネルから非表示部パターン200に入射する光が液晶偏光層300を経由せずにユーザに視認されるため、非表示部パターン200を様々なカラーで形成し、ユーザが様々なカラーの非表示部パターン200を視認することができる。
【0062】
本発明に係る非表示部パターン200は、単層または複層であってもよい。
【0063】
単層の非表示部パターン200は、実現しようとするカラーを有する遮光性のパターンである。
【0064】
複層の非表示部パターン200は、実現しようとするカラーを有する遮光性パターンが複層に積層されたものであってもよい。
【0065】
また、複層の非表示部パターン200は、表示部と非表示部との境界を形成する第1のパターン210と、該第1のパターン210が位置する非表示部を覆う遮光性の第2のパターン220とを含むことができる。
【0066】
第1のパターン210は、表示部と非表示部との境界を形成するものであり、表示部と非表示部の枠のみに位置していてもよく、非表示部全体に位置していてもよい。
【0067】
第1のパターン210は、透明または不透明であってもよい。第1のパターン210が透明であっても、第2のパターン220が遮光性であるため、第2のパターン220により、ユーザに下部配線が視認されることを防ぐことができる。
【0068】
第2のパターン220は、第1のパターン210が位置する非表示部を覆う遮光性のパターンである。
【0069】
第1のパターン210及び第2のパターン220は、互いに独立して単層または複層のパターンであってもよい。
【0070】
第1のパターン210又は第2のパターン220が複層のパターンである場合は、各層は、互いに独立して透明または不透明であってもよい。但し、第2のパターン220の少なくとも一つの層は不透明である。
【0071】
非表示部パターン200の厚さは、特に限定されないが、例えば1~100μmであってもよい。非表示部パターン200は、液晶偏光層300以上の厚さを有することが、製造工程上の観点から好ましい。
【0072】
非表示部パターン200には、アイコン、IR、ロゴなどのパターンが陰刻されていてもよい。
【0073】
液晶偏光層300は、非表示部パターン200と同一面の表示部に位置する。
【0074】
通常の偏光板は、偏光子と、その両面に貼り付けられている保護フィルムとからなっているが、液晶偏光層300は、偏光子の役割を果たすコート層であり、これを用いることにより厚さを顕著に減らすことができる利点を有する。
【0075】
液晶偏光層300は、液晶層320および配向膜310を含むものであり、液晶層320を配向処理した配向膜310によって整列して形成したものであってもよい。
【0076】
液晶偏光層300は、表示部に位置するものであり、前述したように、表示パネルから非表示部パターン200に入射する光が液晶偏光層300を経由せずにユーザに視認されるので、ユーザが様々なカラーの非表示部パターン200を視認できるようにする。
【0077】
液晶偏光層300の厚さは、特に限定されないが、例えば1μm~30μmであってもよい。厚さが1μm未満であると、液晶偏光層300のベース基板100への密着力が不十分な場合があり、30μmを超えると、偏光板一体型のウィンドウ基板全体の厚さが増加して、画像表示装置の薄膜化を実現することが困難な問題がある。
【0078】
本発明の偏光板一体型のウィンドウ基板は、前記液晶偏光層300上に位置する位相差層400をさらに含んでいてもよい。
【0079】
位相差層400は、コート層またはフィルムであってもよい。
【0080】
位相差層400は、単層または複層であってもよい。単層の場合は1/4波長板であってもよく、複層の場合は1/4波長板および1/2波長板の複層であってもよいが、これらに限定されない。1/4波長板および1/2波長板の複層である場合は、位相差の補正により、画像表示装置に適用時に優れた色感、画質が得られる。
【0081】
位相差層400の厚さは、特に限定されないが、例えば1μm~100μmであってもよい。厚さが1μm未満であると、位相特性が低下する恐れがあり、100μmを超えると、偏光板一体型のウィンドウ基板全体の厚さが増加して、画像表示装置の薄膜化を実現することが困難な問題がある。
【0082】
また、本発明の偏光板一体型のウィンドウ基板は、位相差層400上に位置する屈折率調整層500をさらに含んでいてもよい。
【0083】
屈折率調整層500は、屈折率を調整し、画像表示装置に適用した時に色感などを改善する層である。
【0084】
屈折率調整層500は、コート層またはフィルムであってもよい。例えば、延伸フィルム方式または液晶コート方式のC-PLATEを用いることができる。
【0085】
屈折率調整層500の厚さは、特に限定されないが、例えば1μm~30μmであってもよい。厚さが1μm未満であると、位相特性が低下する恐れがあり、30μmを超えると、偏光板一体型のウィンドウ基板全体の厚さが増加して、画像表示装置の薄膜化を実現することが困難な問題がある。
【0086】
本発明の他の一実施形態によると、図35に示すように、本発明の偏光板一体型のウィンドウ基板は、水系オーバーコート層800及びレベリング層900をさらに含んでいてもよい。
【0087】
水系オーバーコート層800は、液晶偏光層300上に位置して液晶偏光層300を保護する役割を果たすものである。
【0088】
有機溶媒を含むオーバーコート組成を用いると、液晶偏光層300が破損することがあるため、本発明では水系オーバーコート組成を用いる。
【0089】
水系オーバーコート層形成用組成物は、例えば、当該分野で公知の水性有機バインダー樹脂及び水を含むものであってもよく、追加的に無機粒子などの添加剤をさらに含むものであってもよい。
【0090】
水系オーバーコート層800の厚さは、特に限定されないが、例えば0.3μm~10μmであってもよい。厚さが0.3μm未満であると、十分な保護効果の実現が困難になり、異物などのコート欠陥が発生することがあり、10μmを超えると、偏光板一体型のウィンドウ基板全体の厚さが増加して、画像表示装置の薄膜化を実現することが困難な問題があり、また、非乾燥状態での厚さが非常に高くてコートの信頼性に問題が発生することがある。
【0091】
また、図36に示すように、水系オーバーコート層800は、非表示部パターン200上にも位置することができる。
【0092】
レベリング層900は、オーバーコート層上に位置し、前記表示部および非表示部を平坦化する。
【0093】
通常、偏光板一体型のウィンドウ基板は、液晶偏光層300上に位相差層400を含み、位相差層400上の非表示部に形成された非表示部パターン200を含む。
【0094】
これに対して、本発明の偏光板一体型のウィンドウ基板は、前述したように、非表示部パターン200がベース基板100に直接接しており、表示部に液晶偏光層300が位置している。このため、液晶偏光層300と非表示部パターン200との間の段差のために、液晶偏光層300上に位相差層400を形成することが困難になり得る。そこで、本発明では、レベリング層900をさらに含むことで表示部および非表示部を平坦化することにより、前記の問題を解決することができる。
【0095】
レベリング層900は、当該分野で公知の有機系バインダー樹脂、有機溶媒などを含むレベリング層900形成用組成物で形成したものであってもよい。
【0096】
図35に示すように、レベリング層900は、水系オーバーコート層800上に位置し、水系オーバーコート層800と非表示部パターン200との間の段差をなくして、表示部および非表示部を平坦化する。
【0097】
また、オーバーコート層が、液晶偏光層300および非表示部パターン200の上に位置する場合には、図2に示すように、レベリング層900により表示部および非表示部を平坦化することができる。
【0098】
本発明の偏光板一体型のウィンドウ基板は、図37に示すように、前記レベリング層900上に位置する位相差層400をさらに含んでいてもよい。
【0099】
前述したように、レベリング層900が表示部および非表示部を平坦化することにより、位相差層400の一部の領域が段差によって不十分に貼り付けられるなどの問題を解決できる。
【0100】
位相差層400は、単層または複層であってもよい。
【0101】
単層の場合は1/4波長板であってもよく、複層の場合は1/4波長板および1/2波長板の複層であってもよいが、これらに限定されない。1/4波長板および1/2波長板の複層である場合は、位相差の補正により、画像表示装置に適用した時に優れた色感、画質が得られる。
【0102】
位相差層400の厚さは、特に限定されないが、例えば1μm~30μmであってもよい。厚さが1μm未満であると、十分な位相差を実現することが困難なことがあり、30μmを超えると、偏光板一体型のウィンドウ基板全体の厚さが増加して、画像表示装置の薄膜化を実現することが困難な問題がある。
【0103】
本発明の偏光板一体型のウィンドウ基板の他の一実施形態では、図38に示すように、前記非表示部パターン200は、非表示部の少なくとも一部に位置し、非表示部の残りの領域にレベリング層900がさらに位置していてもよい。
【0104】
非表示部パターン200が、表示部と非表示部とを区画できるものであれば、非表示部パターン200が形成される領域の面積は限定されず、その幅を自由に調節できる。
【0105】
そして、非表示部における非表示部パターン200が位置していない残りの領域には、前記レベリング層900がさらに位置していてもよい。
【0106】
また、非表示部パターン200が非表示部の少なくとも一部に位置する場合には、非表示部の残りの領域に水系オーバーコート層800が位置し、水系オーバーコート層800上にレベリング層900が位置することもできる。
【0107】
本発明の偏光板一体型のウィンドウ基板は、図38に示すように、前記位相差層400上で非表示部のレベリング層900の対応領域に色パターン1000をさらに含んでいてもよい。つまり、色パターン1000も非表示部に位置するものであり、色パターン1000を含むことにより非表示部のカラーをより多様化することができる。
【0108】
また、本発明の偏光板一体型のウィンドウ基板は、図38に示すように、前記色パターン1000上に遮光パターン1100をさらに含んでいてもよい。
【0109】
遮光パターン1100は、表示装置からの光が色パターン1000を透過してユーザに非表示部の下部配線などが視認されることを防止する役割を果たすものである。
【0110】
色パターン1000及び遮光パターン1100の厚さは、特に限定されないが、例えば、互いに独立して1μm~30μmであってもよい。厚さが1μm未満であると、十分な色または遮光効果を実現することが困難なことがあり、30μmを超えると、偏光板一体型のウィンドウ基板全体の厚さが増加して、画像表示装置の薄膜化を実現することが困難な問題がある。
【0111】
また、本発明は、前記偏光板一体型のウィンドウ基板を含む光学積層体を提供する。
【0112】
本発明の光学積層体は、前記偏光板一体型のウィンドウ基板、及びそれに貼り付けられるタッチセンサーを含む。
【0113】
タッチセンサーは、ウィンドウ基板における非表示部パターン200および液晶偏光層300が存在する側に貼り付けることができる。
【0114】
タッチセンサーは、当該分野で公知の水系、光硬化性の接着剤または粘着剤を用いて貼り付けることができる。
【0115】
タッチセンサーは、基材フィルム、検知電極層、絶縁層、パッシベーション層などの当該分野で公知の構成を含むものを制限なく用いることができる。
【0116】
また、本発明は、前記光学積層体を含む画像表示装置を提供する。
【0117】
本発明の前記光学積層体は、通常の液晶表示装置のみならず、電界発光表示装置、プラズマ表示装置、電界放出表示装置などの各種の画像表示装置に適用できる。
【0118】
また、本発明は、前記偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法を提供する。
【0119】
本発明の偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法の一実施形態によると、まず、図4(b)に示すように、ベース基板100の一面に表示部と非表示部とを区画する非表示部パターン200を形成する。
【0120】
ベース基板100は、液晶表示装置、タッチスクリーンパネルなどに適用され、これらを外力から十分に保護できるように耐久性が大きく、ユーザがディスプレイをよく見ることができるようにする物質であれば特に限定されず、当該分野で用いられるベース基板100を特に制限することなく用いることができる。例えば、ガラス、ポリエーテルスルホン(PES、polyethersulphone)、ポリアクリレート(PAR、polyacrylate)、ポリエーテルイミド(PEI、polyetherimide)、ポリエチレンナフタレート(PEN、polyethyelenen napthalate)、ポリエチレンテレフタレート(PET、polyethyelene terepthalate)、ポリフェニレンスルフィド(polyphenylene sulfide:PPS)、ポリアリレート(polyallylate)、ポリイミド(polyimide)、ポリカーボネート(PC、polycarbonate)、セルローストリアセテート(TAC)、セルロースアセテートプロピオネート(cellulose acetate propionate、CAP)などを用いることができる。
【0121】
ベース基板100の厚さは、特に限定されないが、例えば10~200μmであってもよい。厚さが10μm未満であると、ウィンドウ基板としての十分な硬度、強度などを実現することが困難な場合があり、200μmを超えると、全体の厚さが増加して薄膜軽量化を実現することが困難になる問題がある。
【0122】
ベース基板100は、画像表示装置等に適用されたときに画像が表示される表示部と、電子機器の筐体の一部を構成する非表示部パターン200によって隠されて画像が表示されない非表示部とを含む。例えば、非表示部でも画像を出力することができるが、非表示部に表示された画像は、非表示部パターン200によって隠されるため、ユーザが見ることができない。
【0123】
非表示部パターン200の形成方法は、特に限定されず、陽刻法でパターンを形成できるものであれば、いずれの方法でも利用可能である。例えば、物理的蒸着法、化学的蒸着法、プラズマ蒸着法、プラズマ重合法、熱蒸着法、熱酸化法、陽極酸化法、クラスターイオンビーム蒸着法、スリットコート法、ナイフコート法、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットコート法、ディスペンサー印刷法、ノズルコート法、キャピラリーコート法等の方法が挙げられる。
【0124】
非表示部パターン200を形成する段階は、表示部と非表示部とを区画する第1のパターン210を形成する段階と、前記第1のパターン210が位置する非表示部を覆う遮光性の第2のパターン220を形成する段階とを含むことができる。
【0125】
第1のパターン210は、表示部と非表示部との境界を形成するものであり、表示部と非表示部の枠のみに位置していてもよく、非表示部全体に位置していてもよい。
【0126】
第1のパターン210は、透明または不透明であってもよい。第2のパターン220が遮光性であるため、透明であっても下部配線が視認されることを防ぐことができる。
【0127】
第2のパターン220は、第1のパターン210が位置する非表示部を覆う遮光性のパターンである。
【0128】
第1のパターン210及び第2のパターン220は、互いに独立して単層または複層のパターンであってもよい。
【0129】
第1のパターン210又は第2のパターン220が複層のパターンである場合は、各層は、互いに独立して透明または不透明であってもよい。但し、第2のパターン220の少なくとも一つの層は不透明である。
【0130】
非表示部パターン200の厚さは、特に限定されないが、例えば1~100μmであってもよい。非表示部パターン200は、液晶偏光層300以上の厚さを有することが、コートによる液晶偏光層300の形成時にコート層が非表示部に越さないようにする点で好ましい。
【0131】
その後、図4(c)に示すように、前記非表示部パターン200によって区画された表示部に液晶偏光層300を形成する。
【0132】
液晶偏光層300を形成する段階は、配向膜310をコートして配向処理する段階と、前記配向処理した配向膜310の上に液晶層320をコートする段階と、前記液晶層320を硬化する段階とを含むことができる。
【0133】
配向膜310及び液晶層320のコート方法は、特に限定されないが、例えば、スリットコート法、ナイフコート法、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットコート法、ディスペンサー印刷法、ノズルコート法、キャピラリーコート法等の方法が挙げられる。
【0134】
配向膜310の配向処理は、例えば、ラビングロールにより配向膜310をラビングして行うことができるが、これらに限定されず、当該分野で公知の方法で行うことができる。
【0135】
コートされた液晶層320は、UVまたは熱などを用いて硬化することができる。
【0136】
液晶偏光層300の厚さは、特に限定されないが、例えば1μm~30μmであってもよい。厚さが1μm未満であると、液晶偏光層300のベース基板100への密着力が不十分な場合があり、30μmを超えると、偏光板一体型のウィンドウ基板全体の厚さが増加して、画像表示装置の薄膜化を実現することが困難な問題がある。
【0137】
非表示部パターン200によって既に表示部と非表示部とが区画されているので、コートによって液晶偏光層300を形成するときに材料が非表示部に越さず、材料の損失を防止できるとともに液晶偏光層300を表示部のみに容易に形成できる。
【0138】
必要に応じて、本発明の偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法は、前記液晶偏光層300の形成前に、非表示部を覆う離型フィルム700を貼り付ける段階をさらに含んでいてもよい。
【0139】
その場合は、離型フィルム700が非表示部を覆って、液晶偏光層300が非表示部に越すことをより効率的に防ぐことができる。
【0140】
離型フィルム700は、表示部に液晶偏光層300を形成できるように、表示部に開口部を有するようにカットされたものであってもよく、離型フィルム700の貼り付け後にカッティングによって開口部を形成してもよい。
【0141】
より具体的には、離型フィルム700は、液晶偏光層300の配向膜310の形成前に貼り付けてもよく、配向膜310の形成後、偏光層320の形成前に貼り付けてもよい。
【0142】
必要に応じて、本発明の偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法は、前記液晶偏光層300上に位相差層400を形成する段階をさらに含んでいてもよい。
【0143】
位相差層400は、液晶偏光層300上に位相差層をコートするか、又は位相差フィルムを貼り付けることにより形成することができる。
【0144】
位相差層400のコート方法は、特に限定されないが、例えば、スリットコート法、ナイフコート法、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットコート法、ディスペンサー印刷法、ノズルコート法、キャピラリーコート法等の方法が挙げられる。
【0145】
位相差層400は、単層または複層であってもよい。単層の場合は1/4波長板であってもよく、複層の場合は1/4波長板および1/2波長板の複層であってもよいが、これらに限定されない。1/4波長板および1/2波長板の複層である場合は、位相差の補正により、画像表示装置に適用した時に優れた色感、画質が得られる。
【0146】
位相差層400の厚さは、特に限定されないが、例えば1μm~100μmであってもよい。厚さが1μm未満であると、位相特性が低下する恐れがあり、100μmを超えると、偏光板一体型のウィンドウ基板全体の厚さが増加して、画像表示装置の薄膜化を実現することが困難な問題がある。
【0147】
また、本発明の偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法は、前記位相差層400上に屈折率調整層500を形成する段階をさらに含んでいてもよい。
【0148】
屈折率調整層500は、位相差層400上に屈折率調整層500をコートするか、又は屈折率調整フィルムを貼り付けて形成することができる。
【0149】
屈折率調整層500のコート方法は、特に限定されないが、例えば、スリットコート法、ナイフコート法、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットコート法、ディスペンサー印刷法、ノズルコート法、キャピラリーコート法等の方法が挙げられる。
【0150】
屈折率調整層500は、屈折率を調整し、画像表示装置に適用時に色感などを改善する層である。
【0151】
屈折率調整層500は、コート層またはフィルムであってもよい。例えば、延伸フィルム方式または液晶コート方式のC-PLATEを用いることができる。
【0152】
屈折率調整層500の厚さは、特に限定されないが、例えば1μm~30μmであってもよい。厚さが1μm未満であると、位相特性が低下する恐れがあり、30μmを超えると、偏光板一体型のウィンドウ基板全体の厚さが増加して、画像表示装置の薄膜化を実現することが困難な問題がある。
【0153】
本発明の他の一実施形態によると、本発明の偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法は、ベース基板の一面に表示部と非表示部とを区画する非表示部パターンを形成する段階と、前記非表示部パターンによって区画された表示部に液晶偏光層を形成する段階と、に加えて、前記液晶偏光層上に水系オーバーコート層を形成する段階と、前記オーバーコート層上にレベリング層を形成し、表示部及び非表示部を平坦化する段階とをさらに含むことができる。
【0154】
以下、追加の段階について説明する。
【0155】
まず、図39(c)に示すように、前記液晶偏光層300上に水系オーバーコート層800を形成する。
【0156】
水系オーバーコート層800の形成方法は、特に限定されないが、例えば、スリットコート法、ナイフコート法、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットコート法、ディスペンサー印刷法、ノズルコート法、キャピラリーコート法等の方法が挙げられる。
【0157】
図40(c)に示すように、水系オーバーコート層800は、液晶偏光層300のみならず、非表示部パターン200の上にも形成することができる。
【0158】
水系オーバーコート層800の厚さは、特に限定されないが、例えば1μm~30μmであってもよい。
【0159】
その後、図39(d)に示すように、前記オーバーコート層上にレベリング層900を形成し、表示部と非表示部を平坦化する。
【0160】
従来は、通常の方法によって、ウィンドウ基板の一面全体に偏光板を貼り付けるか、または液晶偏光層300を形成した後、位相差層400を形成し、非表示部パターン200を形成する場合にのみ、位相差層400の形成時に何の問題も生じない。
【0161】
しかし、本発明の方法により非表示部に非表示部パターン200を、表示部に液晶偏光層300を形成した後、液晶偏光層300上に位相差層400を形成しようとすると、表示部と非表示部との間に段差が発生し、位相差層400のコートまたは貼り付けの信頼性が低下することがある。また、前記段差は、オーバーコート層の形成により、さらに大きくなり得る。
【0162】
そこで、本発明の偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法では、オーバーコート層上にレベリング層900を形成し、表示部と非表示部を平坦化することで前記の問題を解決することにより、位相差層400のコートまたは貼り付けの信頼性が低下する問題なしにカラー非表示部パターン200を実現することができる。
【0163】
レベリング層900は、当該分野で公知の有機系バインダー樹脂、有機溶媒などを含むレベリング層900形成用組成物で形成されたものであってもよい。
【0164】
レベリング層900の形成方法は、特に限定されないが、例えば、スリットコート法、ナイフコート法、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットコート法、ディスペンサー印刷法、ノズルコート法、キャピラリーコート法等の方法が挙げられる。
【0165】
図39(d)に示すように、レベリング層900は、水系オーバーコート層800上に位置し、水系オーバーコート層800と非表示部パターン200との間の段差をなくして、表示部及び非表示部を平坦化する。
【0166】
また、オーバーコート層が、液晶偏光層300及び非表示部パターン200の上に位置する場合は、図40(d)に示すように、レベリング層900が表示部及び非表示部を平坦化できる。
【0167】
レベリング層900の厚さは、特に限定されないが、例えば1μm~30μmであってもよい。
【0168】
また、本発明の偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法は、図40(e)に示すように、前記レベリング層900上に位相差層400を形成する段階をさらに含むことができる。
【0169】
位相差層400は、コート層またはフィルムであってもよい。
【0170】
位相差層400がフィルムである場合は、当該分野で公知の水系、光硬化性の粘着剤または接着剤で取り付けることができる。
【0171】
位相差層400は、単層または複層であってもよい。
【0172】
単層の場合は1/4波長板であってもよく、複層の場合は1/4波長板および1/2波長板の複層であってもよいが、これらに限定されない。1/4波長板および1/2波長板の複層である場合は、位相差の補正により、画像表示装置に適用した時に優れた色感、画質が得られる。
【0173】
位相差層400の厚さは、特に限定されないが、例えば1μm~30μmであってもよい。
【0174】
本発明の偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法の他の一実施形態によると、図40(b)に示すように、前記非表示部パターン200を非表示部の少なくとも一部に形成し、図40(d)に示すように、非表示部の残りの領域にレベリング層900をさらに形成することができる。
【0175】
非表示部パターン200が、表示部と非表示部とを区画できるものであれば、非表示部パターン200が形成される領域の面積は限定されず、その幅を自由に調節できる。そして、レベリング層900を非表示部における前記非表示部パターン200が位置していない領域にもさらに形成するが、これは、前述した液晶偏光層300上のレベリング層900の形成時に一緒に形成することができる。
【0176】
その場合に、本発明の偏光板一体型のウィンドウ基板は、図40(f)に示すように、前記位相差層400上における非表示部のレベリング層900の対応領域に色パターン1000を形成する段階をさらに含むことができる。
【0177】
また、本発明の偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法は、図40(f)に示すように、前記色パターン1000上に遮光パターン1100を形成する段階をさらに含むことができる。
【0178】
色パターン1000及び遮光パターン1100の形成方法は、特に限定されないが、例えば、スリットコート法、ナイフコート法、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットコート法、ディスペンサー印刷法、ノズルコート法、キャピラリーコート法などの方法が挙げられる。
【0179】
色パターン1000及び遮光パターン1100の厚さは、特に限定されないが、例えば、互いに独立して1μm~30μmであってもよい。
【0180】
また、本発明の偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法では、図5~7に示すように、前記ベース基板100は、複数の単位セルを備える原基板であり、前記各段階は、単位セルごとに行うことができる。
【0181】
単位セルは、ベース基板100における個々の製品に適用される領域を意味する。
【0182】
本発明の偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法は、個々の製品のサイズのベース基板100に対して行ってもよく、複数の単位セルを備える原基板に対して各単位セルごとに行ってもよいが、後者の方がより優れた工程歩留まりが得られる。
【0183】
その場合には、各単位セルごとに前記の段階を行い、前記ベース基板100を単位セルごとに切断することで、複数の偏光板一体型のウィンドウ基板を製造できる。
【0184】
図9~20は、前記ベース基板100の一面に表示部と非表示部とを区画する非表示部パターン200を形成する段階と、前記非表示部パターン200によって区画された表示部に液晶偏光層300を形成する段階と、前記液晶偏光層300上に位相差層400を形成する段階と、前記位相差層400上に屈折率調整層500を形成する段階とを含む偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法の様々な実施形態による工程図である。
【0185】
図9~20に示すように、ベース基板100の一面に非表示部パターン200を形成し、表示部と非表示部とを区画した後、前記表示部に液晶偏光層300を形成する。
【0186】
非表示部パターン200を、表示部と非表示部とを区画する第1のパターンを形成する段階と、前記第1のパターンが位置する非表示部を覆う遮光性の第2のパターンを形成する段階とを含めて形成する場合は、第1の段階の後にすぐに第2の段階を行ってもよく、第1のパターンのみを形成した後、液晶偏光層300、位相差層400または屈折率調整層500まで形成した後に第2の段階を行ってもよい。
【0187】
図9~20では、液晶偏光層300の形成前に、非表示部を覆う離型フィルム700を貼り付ける場合をさらに含む場合を示しているが、これに限定されず、離型フィルム700なしに液晶偏光層300を形成することも可能である。図9~14には、離型フィルム700の貼り付け後にカッティングによって開口部を形成する場合が示されており、図15~20には、表示部が露出するように開口部を有する離型フィルム700を貼り付ける場合が示されている。
【0188】
離型フィルム700が貼り付けられた場合、液晶偏光層300は、図9~11、15~17に示すようにベース基板100の一面全体に形成してもよく、図12~14、18~20に示すように表示部のみに形成してもよい。
【0189】
その後、液晶偏光層300上に位相差層400を形成し、位相差層400上に屈折率調整層500を形成する。
【0190】
離型フィルム700の剥離時点は特に限定されないが、例えば、液晶偏光層300の形成後、位相差層400の形成後、または屈折率調整層500の形成後に剥離することができる。
【0191】
また、図21には、前記段階を含む偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法のまた他の実施形態が示されている。
【0192】
図21は、非表示部パターン200の形成後、液晶偏光層300の配向膜310の形成時までを示すものであり、その後は図9~20の離型フィルム700の貼り付け工程から行うことができる。ただし、配向膜310は既に形成されているため、図9~20の液晶偏光層形成工程で液晶層320のみをさらに形成する。このように、液晶偏光層300の形成時の配向膜310の形成工程の間に液晶層320の形成工程も離型フィルム700の貼り付けを追加で行うことができる。
【0193】
また、本発明は、また他の一実施形態による前記偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法を提供する。
【0194】
まず、図5(a)及び(b)に示すように、ベース基板100の一面の表示部に液晶偏光層300を形成する。
【0195】
図5には、複数の単位セルを備える原基板上で各単位セルごとに工程を行う場合が示されているが、これに限定されず、個々の製品のサイズである1つの単位セルのサイズのベース基板100に対しても工程を行うことができる。
【0196】
ベース基板100は、液晶表示装置、タッチスクリーンパネルなどに適用され、これらを外力から十分に保護できるように耐久性が大きく、ユーザがディスプレイをよく見ることができるようにする物質であれば特に限定されず、当該分野で用いられるベース基板100を特に制限することなく用いることができる。例えば、ガラス、ポリエーテルスルホン(PES、polyethersulphone)、ポリアクリレート(PAR、polyacrylate)、ポリエーテルイミド(PEI、polyetherimide)、ポリエチレンナフタレート(PEN、polyethyelenen napthalate)、ポリエチレンテレフタレート(PET、polyethyelene terepthalate)、ポリフェニレンスルフィド(polyphenylene sulfide:PPS)、ポリアリレート(polyallylate)、ポリイミド(polyimide)、ポリカーボネート(PC、polycarbonate)、セルローストリアセテート(TAC)、セルロースアセテートプロピオネート(cellulose acetate propionate、CAP)などを用いることができる。
【0197】
ベース基板100の厚さは、特に限定されないが、例えば10~200μmであってもよい。厚さが10μm未満であると、ウィンドウ基板としての十分な硬度、強度などを実現することが困難な場合があり、200μmを超えると、全体の厚さが増加して薄膜軽量化を実現することが困難になる問題がある。
【0198】
ベース基板100は、画像表示装置等に適用されたときに画像が表示される表示部と、電子機器の筐体の一部を構成する非表示部パターン200によって隠されて画像が表示されない非表示部とを含む。例えば、非表示部でも画像を出力することができるが、非表示部に表示された画像は、非表示部パターン200によって隠されるため、ユーザが見ることができない。
【0199】
液晶偏光層300を形成する段階は、ベース基板100の一面の表示部に配向膜310をコートして配向処理する段階と、前記配向処理した配向膜310の上に液晶層320をコートする段階と、前記液晶層320を硬化する段階とを含むことができる。
【0200】
配向膜310及び液晶層320のコート方法は、特に限定されないが、例えば、スリットコート法、ナイフコート法、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットコート法、ディスペンサー印刷法、ノズルコート法、キャピラリーコート法等の方法が挙げられる。
【0201】
配向膜310の配向処理は、例えば、ラビングロールにより配向膜310をラビングして行うことができるが、これらに限定されず、当該分野で公知の方法により行うことができる。
【0202】
コートされた液晶層320は、UVまたは熱などを用いて硬化することができる。
【0203】
液晶偏光層300の厚さは、特に限定されず、例えば1μm~30μmであってもよい。厚さが1μm未満であると、液晶偏光層300のベース基板100への密着力が不十分な場合があり、30μmを超えると、偏光板一体型のウィンドウ基板全体の厚さが増加して、画像表示装置の薄膜化を実現することが困難な問題がある。
【0204】
必要に応じて、本発明の偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法は、前記液晶層310の形成前に、非表示部を覆う離型フィルム700を貼り付ける段階をさらに含むことができる。そうすると、離型フィルム700が非表示部を覆って、液晶層310が非表示部に越すことをより効率的に防ぐことができる。
【0205】
離型フィルム700は、表示部に液晶層310を形成できるように、表示部に開口部を有するようにカットしたものであってもよく、離型フィルム700の貼り付け後にカッティングによって開口部を形成してもよい。
【0206】
必要に応じて、本発明の偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法は、液晶偏光層300上に位相差層400を形成する段階をさらに含んでもよく、追加的に、位相差層400上に屈折率調整層500を形成する段階をさらに含んでもよい。
【0207】
位相差層400は、液晶偏光層300上に位相差層をコートするか、または位相差フィルムを貼り付けることにより形成することができる。
【0208】
位相差層400のコート方法は、特に限定されないが、例えば、スリットコート法、ナイフコート法、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットコート法、ディスペンサー印刷法、ノズルコート法、キャピラリーコート法等の方法が挙げられる。
【0209】
位相差層400は、単層または複層であってもよい。単層の場合は1/4波長板であってもよく、複層の場合は1/4波長板および1/2波長板の複層であってもよいが、これらに限定されない。1/4波長板および1/2波長板の複層である場合は、位相差の補正により、画像表示装置に適用した時に優れた色感、画質が得られる。
【0210】
位相差層400の厚さは、特に限定されないが、例えば1μm~100μmであってもよい。厚さが1μm未満であると、位相特性が低下する恐れがあり、100μmを超えると、偏光板一体型のウィンドウ基板全体の厚さが増加して、画像表示装置の薄膜化を実現することが困難な問題がある。
【0211】
屈折率調整層500は、位相差層400上に屈折率調整層500をコートするか、または屈折率調整フィルムを貼り付けて形成することができる。
【0212】
屈折率調整層500のコート方法は、特に限定されないが、例えば、スリットコート法、ナイフコート法、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットコート法、ディスペンサー印刷法、ノズルコート法、キャピラリーコート法等の方法が挙げられる。
【0213】
屈折率調整層500は、屈折率を調整し、画像表示装置に適用した時に色感などを改善する層である。
【0214】
屈折率調整層500は、コート層またはフィルムであってもよい。例えば、延伸フィルム方式または液晶コート方式のC-PLATEを用いることができる。
【0215】
屈折率調整層500の厚さは、特に限定されないが、例えば1μm~30μmであってもよい。厚さが1μm未満であると、位相特性が低下する恐れがあり、30μmを超えると、偏光板一体型のウィンドウ基板全体の厚さが増加して、画像表示装置の薄膜化を実現することが困難な問題がある。
【0216】
液晶偏光層300は、図5に示すように、非表示部パターン200の形成前に形成してもよく、非表示部パターン200の形成後に形成してもよい。
【0217】
また、図5に示す工程によると、液晶偏光層300の形成後に非表示部パターン200を形成した後、さらに位相差層400および屈折率調整層500の形成工程を行うことができるが、これに限定されず、液晶偏光層300、位相差層400および屈折率調整層500の形成後に非表示部パターン200を形成してもよい。
【0218】
その後、図5(c)に示すように、前記一面の非表示部に非表示部パターン200を形成する。
【0219】
非表示部パターン200は、前述した方法により単層または複層に形成することができ、前述した範囲の厚さを有することができる。
【0220】
図5(c)には、液晶偏光層300の形成後に非表示部パターン200を形成する場合が示されているが、これに限定されず、配向膜310の形成後、液晶層320の形成前に形成することもできる。
【0221】
さらに、図5(d)に示すように、複数の単位セルを備える原基板上で各単位セルごとに工程が行われる場合には、ベース基板100を各単位セルごとに切断することができる。
【0222】
これにより、単位セルの数に対応する数の偏光板一体型のウィンドウ基板を得ることができる。
【0223】
図22は、ベース基板100の一面の表示部に液晶偏光層300を形成する段階と、前記液晶偏光層300上に位相差層400を形成する段階と、前記位相差層400上に屈折率調整層500を形成する段階と、前記一面の非表示部に非表示部パターン200を形成する段階とを含む偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法の一実施形態による工程図である。
【0224】
図22は、ベース基板100の一面に液晶偏光層300の配向膜310まで形成した場合を示すものであり、その後に図9~20の離型フィルム700の貼り付け工程から行うことができる。ただし、配向膜310は既に形成されているため、図9~20の液晶偏光層形成工程により液晶層320のみをさらに形成する。このように、液晶偏光層300の形成時の配向膜310の形成工程の間に液晶層320の形成工程も離型フィルム700の貼り付けを追加で行うことができる。
【0225】
また、本発明は、また他の一実施形態による前記偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法を提供する。
【0226】
まず、図6(a)及び(b)に示すように、キャリアフィルム600の一面に液晶偏光層300を形成する。
【0227】
キャリアフィルム600は、液晶偏光層300を形成するための層であり、後述する工程により剥離されるため、偏光板一体型のウィンドウ基板の構成には含まれない。
【0228】
液晶偏光層300を形成する段階は、配向膜310をコートして配向処理する段階と、前記配向処理した配向膜310の上に液晶層320をコートする段階と、前記液晶層320を硬化する段階とを含むことができる。
【0229】
配向膜310及び液晶層320のコート方法は、特に限定されないが、例えば、スリットコート法、ナイフコート法、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットコート法、ディスペンサー印刷法、ノズルコート法、キャピラリーコート法等の方法が挙げられる。
【0230】
配向膜310の配向処理は、例えば、ラビングロールにより配向膜310をラビングして行うことができるが、これらに限定されず、当該分野で公知の方法により行うことができる。
【0231】
コートされた液晶層320は、UVまたは熱などを用いて硬化することができる。
【0232】
液晶偏光層300の厚さは、特に限定されないが、例えば1μm~30μmであってもよい。厚さが1μm未満であると、液晶偏光層300のベース基板100への密着力が不十分な場合があり、30μmを超えると、偏光板一体型のウィンドウ基板全体の厚さが増加して、画像表示装置の薄膜化を実現することが困難な問題がある。
【0233】
その後、図6(c)及び(d)に示すように、前記液晶偏光層300をキャリアフィルム600から剥離してベース基板100の一面の表示部に貼り付ける。
【0234】
ベース基板100は、液晶表示装置、タッチスクリーンパネルなどに適用され、これらを外力から十分に保護できるように耐久性が大きく、ユーザがディスプレイをよく見ることができるようにする物質であれば特に限定されず、当該分野で用いられるベース基板100を特に制限することなく用いることができる。例えば、ガラス、ポリエーテルスルホン(PES、polyethersulphone)、ポリアクリレート(PAR、polyacrylate)、ポリエーテルイミド(PEI、polyetherimide)、ポリエチレンナフタレート(PEN、polyethyelenen napthalate)、ポリエチレンテレフタレート(PET、polyethyelene terepthalate)、ポリフェニレンスルフィド(polyphenylene sulfide:PPS)、ポリアリレート(polyallylate)、ポリイミド(polyimide)、ポリカーボネート(PC、polycarbonate)、セルローストリアセテート(TAC)、セルロースアセテートプロピオネート(cellulose acetate propionate、CAP)などを用いることができる。
【0235】
ベース基板100の厚さは、特に限定されないが、例えば10~200μmであってもよい。厚さが10μm未満であると、ウィンドウ基板としての十分な硬度、強度などを実現することが困難な場合があり、200μmを超えると、全体の厚さが増加して薄膜軽量化を実現することが困難になる問題がある。
【0236】
ベース基板100は、画像表示装置等に適用されたときに画像が表示される表示部と、電子機器の筐体の一部を構成する非表示部パターン200によって隠されて画像が表示されない非表示部とを含む。例えば、非表示部でも画像を出力することができるが、非表示部に表示された画像は、非表示部パターン200によって隠されるため、ユーザが見ることができない。
【0237】
図6には、複数の単位セルを備える原基板上で各単位セルごとに工程を行う場合が示されており、液晶偏光層300を、個々の単位セルの表示部のサイズに切断して、ベース基板100に貼り付けることが示されている。しかし、これに限定されず、個々の製品のサイズである1つの単位セルのサイズのベース基板100に対しても工程を行うことができる。
【0238】
液晶偏光層300の貼り付けは、当該分野で公知の水系または光硬化性の接着剤、粘着剤を用いて行うことができる。
【0239】
必要に応じて、本発明の偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法は、液晶偏光層300上に位相差層400を形成する段階をさらに含んでもよく、追加的に、位相差層400上に屈折率調整層500を形成する段階をさらに含んでもよい。
【0240】
位相差層400は、液晶偏光層300上に位相差層をコートするか、または位相差フィルムを貼り付けることにより形成することができる。
【0241】
位相差層400のコート方法は、特に限定されないが、例えば、スリットコート法、ナイフコート法、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットコート法、ディスペンサー印刷法、ノズルコート法、キャピラリーコート法等の方法が挙げられる。
【0242】
位相差層400は、単層または複層であってもよい。単層の場合は1/4波長板であってもよく、複層の場合は1/4波長板および1/2波長板の複層であってもよいが、これらに限定されない。1/4波長板および1/2波長板の複層である場合は、位相差の補正により、画像表示装置に適用した時に優れた色感、画質が得られる。
【0243】
位相差層400の厚さは、特に限定されないが、例えば1μm~100μmであってもよい。厚さが1μm未満であると、位相特性が低下する恐れがあり、100μmを超えると、偏光板一体型のウィンドウ基板全体の厚さが増加して、画像表示装置の薄膜化を実現することが困難な問題がある。
【0244】
屈折率調整層500は、位相差層400上に屈折率調整層500をコートするか、または屈折率調整フィルムを貼り付けて形成することができる。
【0245】
屈折率調整層500のコート方法は、特に限定されないが、例えば、スリットコート法、ナイフコート法、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットコート法、ディスペンサー印刷法、ノズルコート法、キャピラリーコート法等の方法が挙げられる。
【0246】
屈折率調整層500は、屈折率を調整し、画像表示装置に適用した時に色感などを改善する層である。
【0247】
屈折率調整層500は、コート層またはフィルムであってもよい。例えば、延伸フィルム方式または液晶コート方式のC-PLATEを用いることができる。
【0248】
屈折率調整層500の厚さは、特に限定されないが、例えば1μm~30μmであってもよい。厚さが1μm未満であると、位相特性が低下する恐れがあり、30μmを超えると、偏光板一体型のウィンドウ基板全体の厚さが増加して、画像表示装置の薄膜化を実現することが困難な問題がある。
【0249】
位相差層400及び屈折率調整層500は、図6に示すように、非表示部パターン200の形成前に形成してもよく、非表示部パターン200の形成後に形成してもよい。
【0250】
その後、図6(e)に示すように、前記ベース基板100の一面の非表示部に非表示部パターン200を形成する。
【0251】
非表示部パターン200は、前述した方法により単層または複層に形成することができ、前述した範囲の厚さを有することができる。
【0252】
さらに、図6(f)に示すように、複数の単位セルを備える原基板上で各単位セルごとに工程を行う場合は、ベース基板100を各単位セルごとに切断することができる。
【0253】
これにより、単位セルの数に対応する数の偏光板一体型のウィンドウ基板を得ることができる。
【0254】
また、本発明は、また他の一実施形態による前記偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法を提供する。
【0255】
まず、図7(a)及び図8に示すように、表示部に対応する開口部を有する離型フィルム700が一面に貼り付けられているベース基板100において、前記表示部に液晶偏光層を形成する。
【0256】
ベース基板100は、液晶表示装置、タッチスクリーンパネルなどに適用され、これらを外力から十分に保護できるように耐久性が大きく、ユーザがディスプレイをよく見ることができるようにする物質であれば特に限定されず、当該分野で用いられるベース基板100を特に制限することなく用いることができる。例えば、ガラス、ポリエーテルスルホン(PES、polyethersulphone)、ポリアクリレート(PAR、polyacrylate)、ポリエーテルイミド(PEI、polyetherimide)、ポリエチレンナフタレート(PEN、polyethyelenen napthalate)、ポリエチレンテレフタレート(PET、polyethyelene terepthalate)、ポリフェニレンスルフィド(polyphenylene sulfide:PPS)、ポリアリレート(polyallylate)、ポリイミド(polyimide)、ポリカーボネート(PC、polycarbonate)、セルローストリアセテート(TAC)、セルロースアセテートプロピオネート(cellulose acetate propionate、CAP)などを用いることができる。
【0257】
ベース基板100の厚さは、特に限定されないが、例えば10~200μmであってもよい。厚さが10μm未満であると、ウィンドウ基板としての十分な硬度、強度などを実現することが困難な場合があり、200μmを超えると、全体の厚さが増加して薄膜軽量化を実現することが困難になる問題がある。
【0258】
ベース基板100は、画像表示装置等に適用されたときに画像が表示される表示部と、電子機器の筐体の一部を構成する非表示部パターン200によって隠されて画像が表示されない非表示部とを含む。例えば、非表示部でも画像を出力することができるが、非表示部に表示された画像は、非表示部パターン200によって隠されるため、ユーザが見ることができない。
【0259】
図7及び8には、複数の単位セルを備える原基板上で各単位セルごとに工程を行った場合が示されており、離型フィルム700が、個々の単位セルの表示部に対応する複数の開口部を有することが示されている。しかし、これに限定されず、個々の製品のサイズである1つの単位セルのサイズのベース基板100に対しても工程を行うことができる。
【0260】
離型フィルム700は、ベース基板100の表示部に対応する開口部を有し、これをベース基板100に貼り付けると、表示部のみが前記開口部によって露出する。
【0261】
離型フィルム700は、表示部と非表示部とを区画し、コートによって液晶偏光層300を形成する場合に材料が非表示部に越さず、材料の損失を防止できるとともに液晶偏光層300を表示部のみに容易に形成できる。
【0262】
離型フィルム700の厚さは、特に限定されないが、例えば1~100μmであってもよい。
【0263】
離型フィルム700は、液晶偏光層300以上の厚さを有することが製造工程上の観点から好ましく、本発明のウィンドウ基板の位相差層400をさらに含んでいるか、また、屈折率調整層500をさらに含んでいる場合には、液晶偏光層300と前記層の合計以上の厚さを有することが好ましい。
【0264】
液晶偏光層300を形成する段階は、配向膜310をコートして配向処理する段階と、前記配向処理した配向膜310の上に液晶層320をコートする段階と、前記液晶層320を硬化する段階とを含むことができる。
【0265】
配向膜310及び液晶層320のコート方法は、特に限定されないが、例えば、スリットコート法、ナイフコート法、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットコート法、ディスペンサー印刷法、ノズルコート法、キャピラリーコート法等の方法が挙げられる。
【0266】
配向膜310の配向処理は、例えば、ラビングロールにより配向膜310をラビングして行うことができるが、これらに限定されず、当該分野で公知の方法により行うことができる。
【0267】
コートされた液晶層320は、UVまたは熱などを用いて硬化することができる。
【0268】
液晶偏光層300の厚さは、特に限定されないが、例えば1μm~30μmであってもよい。厚さが1μm未満であると、液晶偏光層300のベース基板100への密着力が不十分な場合があり、30μmを超えると、偏光板一体型のウィンドウ基板全体の厚さが増加して、画像表示装置の薄膜化を実現することが困難な問題がある。
【0269】
本発明は、前記ベース基板100の一面に離型フィルム700を貼り付ける段階をさらに含むことができる。
【0270】
離型フィルム700の貼り付け後に離型フィルム700をカットしてベース基板100の表示部に対応する開口部を有するようにしてもよく、事前にカットして開口部を有する離型フィルム700を取り付けてもよい。
【0271】
必要に応じて、本発明の偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法は、液晶偏光層300上に位相差層400を形成する段階をさらに含んでもよく、追加的に、位相差層400上に屈折率調整層500を形成する段階をさらに含んでもよい。
【0272】
位相差層400は、液晶偏光層300上に位相差層400をコートするか、または位相差フィルムを貼り付けることにより形成することができる。
【0273】
位相差層400のコート方法は、特に限定されないが、例えば、スリットコート法、ナイフコート法、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットコート法、ディスペンサー印刷法、ノズルコート法、キャピラリーコート法等の方法が挙げられる。
【0274】
位相差層400は、単層または複層であってもよい。単層の場合は1/4波長板であってもよく、複層の場合は1/4波長板および1/2波長板の複層であってもよいが、これらに限定されない。1/4波長板および1/2波長板の複層である場合は、位相差の補正により、画像表示装置に適用した時に優れた色感、画質が得られる。
【0275】
位相差層400の厚さは、特に限定されないが、例えば1μm~100μmであってもよい。厚さが1μm未満であると、位相特性が低下する恐れがあり、100μmを超えると、偏光板一体型のウィンドウ基板全体の厚さが増加して、画像表示装置の薄膜化を実現することが困難な問題がある。
【0276】
屈折率調整層500は、位相差層400上に屈折率調整層500をコートするか、または屈折率調整フィルムを貼り付けて形成することができる。
【0277】
屈折率調整層500のコート方法は、特に限定されないが、例えば、スリットコート法、ナイフコート法、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットコート法、ディスペンサー印刷法、ノズルコート法、キャピラリーコート法等の方法が挙げられる。
【0278】
屈折率調整層500は、屈折率を調整し、画像表示装置に適用した時に色感などを改善する層である。
【0279】
屈折率調整層500は、コート層またはフィルムであってもよい。例えば、延伸フィルム方式または液晶コート方式のC-PLATEを用いることができる。
【0280】
屈折率調整層500の厚さは、特に限定されないが、例えば1μm~30μmであってもよい。厚さが1μm未満であると、位相特性が低下する恐れがあり、30μmを超えると、偏光板一体型のウィンドウ基板全体の厚さが増加して、画像表示装置の薄膜化を実現することが困難な問題がある。
【0281】
その後、前記離型フィルム700を剥離する。
【0282】
離型フィルム700を剥離すると、表示部に液晶偏光層300が形成されており、非表示部は露出した状態となる。
【0283】
その後、前記一面の非表示部に非表示部パターン200を形成する。
【0284】
非表示部パターン200は、前述した方法により単層または複層に形成することができ、前述した範囲の厚さを有することができる。
【0285】
さらに、図7(f)に示すように、複数の単位セルを備える原基板上で各単位セルごとに工程を行う場合は、ベース基板100を各単位セルごとに切断することができる。また、これは図41及び42にも示されている。
【0286】
これにより、単位セルの数に対応する数の偏光板一体型のウィンドウ基板を得ることができる。
【0287】
図23~34は、表示部に対応する開口部を有する離型フィルムが一面に貼り付けられているベース基板の前記表示部に液晶偏光層を形成する段階と、前記液晶偏光層上に位相差層を形成する段階と、前記位相差層上に屈折率調整層を形成する段階と、前記離型フィルムを剥離する段階と、前記一面の非表示部に非表示部パターンを形成する段階とを含む偏光板一体型のウィンドウ基板の製造方法の様々な実施形態による工程図である。
【0288】
図23~28には、離型フィルム700の付着後にカッティングによって開口部を形成した場合が示されており、図29~34には、表示部が露出するように開口部を有する離型フィルム700を付着する場合が示されている。
【0289】
液晶偏光層300は、図23~25、図29~31に示すようにベース基板100の一面全体に形成してもよく、図26~28、図32~34に示すように表示部のみに形成してもよい。
【0290】
離型フィルム700の剥離時点は特に限定されないが、例えば、液晶偏光層300の形成後、位相差層400の形成後、または屈折率調整層500の形成後に剥離することができる。
【符号の説明】
【0291】
100:ベース基板
200:非表示部パターン
210:第1のパターン
220:第2のパターン
300:液晶偏光層
310:配向膜
320:液晶層
400:位相差層
500:屈折率調整層
600:キャリアフィルム
700:離型フィルム
800:水系オーバーコート層
900:レベリング層
1000:色パターン
1100:遮光パターン
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