(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022109373
(43)【公開日】2022-07-28
(54)【発明の名称】飛沫拡散防止装置
(51)【国際特許分類】
G10G 7/00 20060101AFI20220721BHJP
G10D 9/00 20200101ALI20220721BHJP
【FI】
G10G7/00
G10D9/00 140
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021004631
(22)【出願日】2021-01-15
(71)【出願人】
【識別番号】000178675
【氏名又は名称】ヤマシンフィルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100170070
【弁理士】
【氏名又は名称】坂田 ゆかり
(72)【発明者】
【氏名】加々美 豊
(72)【発明者】
【氏名】岡本 美信
(72)【発明者】
【氏名】石塚 信
【テーマコード(参考)】
5D182
【Fターム(参考)】
5D182CC10
(57)【要約】
【課題】管楽器の演奏時に飛沫の拡散を防止することができる。
【解決手段】管楽器が有する音響放射部の先端に形成された開口端を覆うように設けられる飛沫拡散防止装置は、シート状の濾材と、濾材及び音響放射部の先端に着脱可能に設けられる円環形状の枠体と、を備える。枠体は、弾性部材であり、内周面に溝が設けられており、溝は、内周面の全周にわたって設けられている。溝に濾材及び音響放射部の先端が挿入されると、枠体及び濾材が音響放射部に設けられ、かつ、濾材が開口端を覆う。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
管楽器が有する音響放射部の先端に形成された開口端を覆うように設けられる飛沫拡散防止装置であって、
シート状の濾材と、
前記濾材及び前記音響放射部の先端に着脱可能に設けられる円環形状の枠体と、
を備え、
前記枠体は、弾性部材であり、内周面に溝が設けられており、
前記溝は、前記内周面の全周にわたって設けられており、
前記溝に前記濾材及び前記音響放射部の先端が挿入されると、前記枠体及び前記濾材が前記音響放射部に設けられ、かつ、前記濾材が前記開口端を覆う
ことを特徴とする飛沫拡散防止装置。
【請求項2】
前記溝は、前記枠体の中心軸に沿った切断面で切断したときの断面形状がコの字形状又はU字形状であり、
前記溝の側面のうちの前記濾材が当接する側面である第1側面は平面であり、
前記第1側面を含む平面に沿って前記濾材が延設されることで、前記濾材が前記枠体の中空部を覆う
ことを特徴とする請求項1に記載の飛沫拡散防止装置。
【請求項3】
前記枠体は、円環形状の第1部及び第2部を有し、
前記第1部は、肉厚が一定であり、
前記第2部は、前記第1部から遠ざかるにつれて肉厚が薄くなり、
前記第1部と前記第2部とは、前記枠体の軸方向に隣接しており、
前記溝は、前記第1部と前記第2部とを跨ぐように前記枠体に形成されており、
前記第1側面は、前記第1部に設けられた側面であり、
前記溝の側面のうちの前記第2部に設けられた第2側面の長さは、前記第1側面の長さより短い
ことを特徴とする請求項2に記載の飛沫拡散防止装置。
【請求項4】
前記濾材は、厚さ方向に沿って見たときの形状が円形状であり、
前記濾材の直径は前記溝の底面の直径より大きく、
前記濾材及び前記枠体が前記音響放射部に設けられた状態において、前記枠体を前記第2部側から見たときに前記濾材が視認可能である
ことを特徴とする請求項3に記載の飛沫拡散防止装置。
【請求項5】
前記枠体は、シリコンゴムで形成されている
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の飛沫拡散防止装置。
【請求項6】
前記濾材は、2枚の第1不織布と、前記第1不織布に挟まれた第2不織布とを有し、
前記第1不織布の坪量は、前記第2不織布の坪量よりも高い
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の飛沫拡散防止装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飛沫拡散防止装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、唾液の出口部分に、唾液を収集する唾液収集具を着脱可能に貼着した吹奏楽器の唾液収集具が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の発明では、丸孔の周囲に円環形状の唾液収集具が貼付されている。しかしながら、特許文献1に記載の発明では、唾液収集具を貼着しても音響放射部の開口が露出することには変わりがなく、飛沫の拡散を防止することはできない。
【0005】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、管楽器の演奏時に飛沫の拡散を防止することができる飛沫拡散防止装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明に係る飛沫拡散防止装置は、例えば、管楽器が有する音響放射部の先端に形成された開口端を覆うように設けられる飛沫拡散防止装置であって、シート状の濾材と、前記濾材及び前記音響放射部の先端に着脱可能に設けられる円環形状の枠体と、を備え、前記枠体は、弾性部材であり、内周面に溝が設けられており、前記溝は、前記内周面の全周にわたって設けられており、前記溝に前記濾材及び前記音響放射部の先端が挿入されると、前記枠体及び前記濾材が前記音響放射部に設けられ、かつ、前記濾材が前記開口端を覆うことを特徴とする。
【0007】
本発明に係る飛沫拡散防止装置によれば、弾性部材である枠体の内周面には、全周にわたって設けられて溝が設けられており、溝にシート状の濾材及び音響放射部の先端が挿入されると、枠体及び濾材が音響放射部に設けられ、かつ、濾材が開口端を覆う。これにより、管楽器の演奏時に飛沫の拡散を防止することができる。
【0008】
前記溝は、前記枠体の中心軸に沿った切断面で切断したときの断面形状がコの字形状又はU字形状であり、前記溝の側面のうちの前記濾材が当接する側面である第1側面は平面であり、前記第1側面を含む平面に沿って前記濾材が延設されることで、前記濾材が前記枠体の中空部を覆っていてもよい。これにより、濾材を開口端に密着させ、使用時に呼気による濾材の変形を防止することができる。したがって、確実に飛沫拡散を防止する効果を有する。
【0009】
前記枠体は、円環形状の第1部及び第2部を有し、前記第1部は、肉厚が一定であり、前記第2部は、前記第1部から遠ざかるにつれて肉厚が薄くなり、前記第1部と前記第2部とは、前記枠体の軸方向に隣接しており、前記溝は、前記第1部と前記第2部とを跨ぐように前記枠体に形成されており、前記第1側面は、前記第1部に設けられた側面であり、前記溝の側面のうちの前記第2部に設けられた第2側面の長さは、前記第1側面の長さより短くてもよい。これにより、第1側面が濾材を押圧する面積を増やし、濾材の変形を防止することができる。また、第2側面を短くすることで、枠体の着脱を容易にすることができる。
【0010】
前記濾材は、厚さ方向に沿って見たときの形状が円形状であり、前記濾材の直径は前記溝の底面の直径より大きく、前記濾材及び前記枠体が前記音響放射部に設けられた状態において、前記枠体を前記第2部側から見たときに前記濾材が視認可能であってもよい。これにより、濾材の枠体及び音響放射部への装着性を向上させることができる。
【0011】
前記枠体は、シリコンゴムで形成されていてもよい。これにより、飛沫拡散防止装置の着脱が容易である。
【0012】
前記濾材は、2枚の第1不織布と、前記第1不織布に挟まれた第2不織布とを有し、前記第1不織布の坪量は、前記第2不織布の坪量よりも高くてもよい。これにより、濾材の表面強度が保たれ、濾材の破損、変形等を防止することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、管楽器の演奏時に飛沫の拡散を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】飛沫拡散防止装置1をトランペット100に取り付けた状態の概略を示す斜視図である。
【
図2】飛沫拡散防止装置1の概略を示す分解斜視図である。
【
図3】飛沫拡散防止装置1をトランペット100に取り付けた状態の概略を示す断面図である。
【
図6】飛沫拡散防止装置1をトランペット100に取り付けた状態の概略を示す断面図であり、枠体20の近傍を拡大表示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。本発明の飛沫拡散防止装置は、管楽器が有する音響放射部の先端に形成された開口端を覆うように設けられ、管楽器の演奏時に飛沫の拡散を防止するものである。
【0016】
図1は、本発明の第1の実施形態である飛沫拡散防止装置1をトランペット100に取り付けた状態の概略を示す斜視図である。
図2は、飛沫拡散防止装置1の概略を示す分解斜視図である。
図3は、飛沫拡散防止装置1をトランペット100に取り付けた状態の概略を示す断面図である。なお、
図3では、一部の部材について断面を示すハッチングを省略する。
【0017】
トランペット、ホルン、サクソフォン等の管楽器は、呼気を取り込むマウスピースと、呼気が通過する管状部と、音の出口である音響放射部とを有する。本実施の形態では、管楽器としてトランペット100を例に説明するが、飛沫拡散防止装置1をトランペット100以外の管楽器に適用することも可能である。トランペット100は、音響放射部であるベル101を有し、ベル101の先端は開口している。この開口を開口端102とする。
【0018】
以下、トランペット100の本体側から開口端102に向かう方向を前方とする。開口端102はトランペット100の最も前側に位置し、飛沫拡散防止装置1は、開口端102の前方(正面側)に取り付けられる。飛沫拡散防止装置1及びトランペット100を前方(正面)から見た状態を正面視とし、飛沫拡散防止装置1及びトランペット100を後方(背面)から見た状態を背面視とする。
【0019】
飛沫拡散防止装置1は、主として、濾材10と、枠体20と、を有する。飛沫拡散防止装置1が開口端102に設けられると、開口端102が濾材10により覆われる。その結果、濾材10が演奏時の飛沫の拡散を防止する。
【0020】
濾材10は、シート状であり、複数の濾紙を積層して形成されている。
図4は、濾材10の正面図である。濾材10は、厚さ方向に沿って見たときの形状が円形状であり、周縁に沿って溶着(例えば、熱溶着)されている。言い換えれば、溶着部10aが濾材10の周縁に沿って並んでいる。
【0021】
本実施の形態では、濾紙として不織布を用いる。不織布は、例えば、ポリプロピレン(PP)を用いたメルトブロー不織布である。なお、不織布は、メルトブロー不織布に限られず、例えばスパンボンド不織布やサーマルボンド不織布であってもよい。また、不織布の材料は、ポリプロピレンに限られず、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)やポリブチレンテレフタレート(PBT)であってもよい。
【0022】
図5は、濾材10の分解斜視図である。濾材10は、2枚の第1不織布11、12と、第2不織布13とを有する。第2不織布13の両側を第1不織布11、12に挟むことで、シート状の濾材10となる。
【0023】
第1不織布11、12の坪量は、第2不織布13の坪量よりも高い。本実施の形態では、第1不織布11、12の坪量は略30g/m2であり、第2不織布13の坪量は略15g/m2である。これにより、濾材10の表面強度が保たれ、濾材10の破損、変形等を防止する。
【0024】
図1~3の説明に戻る。枠体20は、円環形状であり、濾材10及びベル101の先端(開口端102)に着脱可能に設けられる。
【0025】
図6は、飛沫拡散防止装置1をトランペット100に取り付けた状態の概略を示す断面図であり、枠体20の近傍を拡大表示した図である。
図7は、
図6の部分拡大図である。
図6の矢印は、前方から後方を見るとき(正面視)の方向を示す。
図6、7では、枠体20の中心軸20ax(
図3参照)に沿った切断面で飛沫拡散防止装置1及びトランペット100を切断している。
【0026】
枠体20は、弾性部材であり、例えばシリコンゴムで形成されている。したがって、枠体20は伸縮及び変形可能であり、枠体20を伸ばしたり変形させたりすることで、ベル101の先端に枠体20を容易に取り付けることができる。
【0027】
枠体20は、円環形状の第1部20a及び第2部20bを有する。なお、枠体20は1つの部品であり、第1部20aと第2部20bとは一体形成されている。
図7では、説明のため、第1部20a及び第2部20bの輪郭及び第1部20aと第2部20bとの境界を点線で示す。
【0028】
第1部20aは、肉厚が一定であり、第2部20bは、第1部20aから遠ざかるにつれて肉厚が薄くなる。第1部20a及び第2部20bの外周面20dは、連続しており、断面視において平面である。本実施の形態では、第2部20bの肉厚が徐々に薄くなるため、第2部20bの内周面はテーパ形状となっている。
【0029】
第1部20aと第2部20bとは枠体20の軸方向に隣接している。第2部20bは第1部20aの後方に配置されているため、正面視において第2部20bは視認できない。
【0030】
枠体20は、内周面20cに溝21が設けられている。溝21は、円環形状であり、前記内周面の全周にわたって設けられている。溝21に濾材10及びベル101の先端が挿入されることで、濾材10及び枠体20がベル101に設けられる。
【0031】
溝21は、側面21a、21bと、底面21cとを有する。側面21a、21b及び底面21cは平面であり、中心軸20axに沿った切断面で切断したときの溝21の断面形状はコの字形状である。なお、本実施の形態では、底面21cが平面であり、溝21がコの字形状であるが、溝21の形状はこれに限られない。例えば、底面21cが曲面であり、溝21がU字形状であってもよい。
【0032】
溝21は、第1部20aと第2部20bとを跨ぐように枠体20に形成されている。側面21aは第1部20aに設けられた側面であり、側面21bは第2部20bに設けられた側面である。したがって、側面21aの長さlaは側面21bの長さlbより大きい。
【0033】
図6に示すように、側面21aに濾材10が当接し、側面21aを含む平面に沿って濾材10が延設されることで、濾材10が枠体20の中空部を覆う。
【0034】
図3の説明に戻る。溝21に濾材10及びベル101の先端(開口端102及びその近傍)が挿入されると、濾材10及び枠体20がベル101に設けられ、かつ、濾材10が開口端102を覆う。
【0035】
濾材10の直径は溝21の底面21cの直径より大きい。したがって、濾材10及び枠体20がベル101に設けられた状態において、枠体20を第2部20bから見たときに(背面視において)濾材10が視認可能である。
【0036】
なお、濾材10の枠体20及びベル101への装着性を向上させるためには、側面21bから濾材10が突出する突出量lcは、側面21aの長さla(
図7参照)と側面21bの長さlb(
図7参照)との差以上であることが望ましい。
【0037】
このように構成された飛沫拡散防止装置1をトランペット100に取り付けた状態で、飛沫拡散防止の効果の測定を行った。飛沫拡散防止の効果の測定は、スモーク発生装置によりマウスピースの周囲にスモークを発生させ、エアブロー発生装置によりマウスピースにスモークを流入させることにより行った。マウスピースに流入するエアブローの流量は100L/分に設定した。
【0038】
暗室内で、マウスピースから呼気に相当するスモークをトランペット100内に吹き込み、開口端102から排出されるスモークが濾材10により遮られる様子を動画撮像装置で測定するとともに、スモークの様子を目視したところ、スモークの漏れは確認されなかった。この結果、確実に飛沫拡散防止の効果があることが分かった。
【0039】
本実施の形態によれば、濾材10がベル101の開口端102を覆うため、管楽器の演奏時に飛沫の拡散を防止することができる。また、濾材10の交換が可能であり、飛沫拡散防止装置1のメンテナンスが容易である。例えば、濾材10と枠体20とが一体となった飛沫拡散防止装置の場合には、使用の度に拡散防止装置を洗浄しなければならないが、本実施の形態にかかる飛沫拡散防止装置1は濾材10の交換で済み、枠体20の洗浄等のメンテナンスは不要である。
【0040】
また、本実施の形態によれば、枠体20を弾性部材とすることで、飛沫拡散防止装置1の着脱が容易である。特に、硬度が30°以下の低硬度のシリコンゴムを用いることで、飛沫拡散防止装置1の着脱性を高めることができる。
【0041】
また、本実施の形態によれば、枠体20を弾性部材とし、溝21の側面21aを平面とし、濾材10を側面21aに当接させて側面21aを含む平面に沿って濾材10を延設させることで、濾材10を開口端102に密着させ、使用時に呼気による濾材10の変形を防止することができる。したがって、確実に飛沫拡散を防止する効果を有する。
【0042】
また、本実施の形態によれば、側面21aの長さlaが側面21bの長さlbより大きいため、濾材10の押圧量を増やし、濾材10の変形を防止することができる。また、側面21bの長さlbを側面21aの長さlaより短くすることで、枠体20の着脱を容易にすることができる。
【0043】
なお、本実施の形態では、断面視において、枠体20の外周面20dは平面であり、第2部20bの内周面のみが傾斜していたが、枠体20の形状はこれに限られない。例えば、第2部20bの内周面及び外周面を傾斜させて、第2部20bの肉厚を第1部20aから遠ざかるにつれて薄くしてもよい。
【0044】
なお、本実施の形態では、側面21aの長さlaを側面21bの長さlbより長いが、長さlaが長さlbと略同じであってもよいし、長さlaが長さlbより長くてもよい。ただし、枠体20の着脱を容易にするために、側面21aの長さlaを側面21bの長さlbより長くすることが望ましい。
【0045】
また、第2部20bの先端形状もこれに限られない。
図8は、変形例にかかる枠体20Aの概略を示す断面図である。枠体20Aは、円環形状であり、弾性部材(例えば、シリコンゴム)で形成されている。枠体20Aは、濾材10及びベル101の先端(開口端102)に着脱可能に設けられる。
【0046】
枠体20Aは、肉厚が一定である第1部20aと、第1部20aから遠ざかるにつれて肉厚が薄くなる第2部20eとを有する。第1部20aと第2部20eとは、枠体20の軸方向に隣接している。枠体20Aは1つの部品であり、第1部20aと第2部20eとは一体形成されている。溝21は、第1部20aと第2部20eとを跨ぐように枠体20に形成されている。
【0047】
第2部20eは、後方(第1部20aの反対側)の先端が凸となっており、第1部20aから最も遠い端20fが円弧状である。また、第2部20eは第2部20bと比べて軸方向の幅が厚い。これにより、ベル101への着脱時に枠体20Aを変形させやすく、枠体20Aのベル101への着脱が容易である。
【0048】
以上、この発明の実施形態を、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。例えば、上記の実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、実施形態の構成に他の構成の追加、削除、置換等をすることが可能である。
【0049】
また、本発明において、「略」とは、厳密に同一である場合のみでなく、同一性を失わない程度の誤差や変形を含む概念である。例えば、「U字形状」とは、厳密にU字形状の場合には限られない。また、例えば、単に略中央等と表現する場合において、厳密に中央等の場合のみでなく、略中央等の場合を含むものとする。
【符号の説明】
【0050】
1 :飛沫拡散防止装置
10 :濾材
10a :溶着部
11、12 :第1不織布
13 :第2不織布
20、20A :枠体
20ax :中心軸
20a :第1部
20b、20e:第2部
20c :内周面
20d :外周面
20f :端
21 :溝
21a、21b:側面
21c :底面
100 :トランペット
101 :ベル
102 :開口端