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特開2022-109452取引仲介プログラム、情報処理装置及び取引仲介システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022109452
(43)【公開日】2022-07-28
(54)【発明の名称】取引仲介プログラム、情報処理装置及び取引仲介システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/12 20120101AFI20220721BHJP
【FI】
G06Q50/12
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021004764
(22)【出願日】2021-01-15
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-09-08
(71)【出願人】
【識別番号】300050242
【氏名又は名称】クーコム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100180758
【弁理士】
【氏名又は名称】荒木 利之
(72)【発明者】
【氏名】西村 惠治
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC25
(57)【要約】
【課題】施設の利用権の販売において販売条件情報を提供する取引仲介プログラム、情報処理装置及び取引仲介システムを提供する。
【解決手段】取引仲介サーバ1は、宿泊施設300a、300b…の稼働率と、指定された期間とに応じて算出された当該宿泊施設300a、300b…の利用権の価格を端末2a、2b、2c…に出力する出力手段105と、出力手段105が出力した価格を確認した利用者20a、20b、20c…から利用権の購入申し込みを受け付けると、当該利用者20a、20b、20c…に宿泊施設300a、300b…の利用権を設定する利用権設定手段102とを有する。
【選択図】図1


【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
施設の稼働率と、指定された期間とに応じて算出された当該施設の利用権又は受益権の価格を出力する出力手段と、
前記出力手段が出力した価格を確認した利用者から前記利用権又は受益権の購入申し込みを受け付けると、当該利用者に対して前記利用権又は受益権を設定する利用権設定手段として機能させる取引仲介プログラム。
【請求項2】
前記出力手段は、前記利用権又は受益権を所有する利用者が当該利用権又は受益権の利用予約を設定していない場合であって、当該利用権又は受益権を譲渡する意図を示している場合、当該利用権又は受益権を購入可能に他の利用者に出力し、
他の利用者から当該利用権又は受益権の購入を受け付けた場合、前記利用権又は受益権を当該他の利用者に譲渡する売買仲介手段としてさらに機能させる請求項1に記載の取引仲介プログラム。
【請求項3】
前記利用権又は受益権を所有する利用者の選択に応じて前記施設の利用予約を設定する予約設定手段としてさらに機能する請求項1又は2に記載の取引仲介プログラム。
【請求項4】
前記予約設定手段は、利用日から第1の日数前以降に、前記施設と異なる施設の利用権又は受益権を所有する利用者の選択に応じて前記施設の利用権又は受益権の譲渡とともに利用予約を設定する請求項3に記載の取引仲介プログラム。
【請求項5】
前記予約設定手段は、前記第1の日数より小さい第2の日数であって、利用日から当該第2の日数前以降に、任意の利用者の選択に応じて前記施設の利用権又は受益権の譲渡及び利用予約を設定する請求項4に記載の取引仲介プログラム。
【請求項6】
前記出力手段は、前記施設の利用権又は受益権を所有する利用者以外の利用者に対し、施設の稼働率、指定する期間及び利用日までの残日数の少なくとも1つに応じて算出された利用権又は受益権の価格を出力する請求項1から5のいずれか1項に記載の取引仲介プログラム。
【請求項7】
前記出力手段は、施設に予め設定された条件が近い他の施設の利用価格に基づいて、前記施設の稼働率と、指定する日数とに応じて算出された前記施設の利用権又は受益権の価格を訂正して出力する請求項1に記載の取引仲介プログラム。
【請求項8】
施設の稼働率と、指定された期間とに応じて算出された当該施設の利用権又は受益権の価格を出力する出力手段と、
前記出力手段が出力した価格を確認した利用者から前記利用権又は受益権の購入申し込みを受け付けると、当該利用者に対して前記利用権又は受益権を設定する利用権設定手段とを有する情報処理装置。
【請求項9】
利用者によって操作される端末と、情報処理装置とを通信可能に備える取引仲介システムであって、
前記情報処理装置は、施設の稼働率と、指定された期間とに応じて算出された当該施設の利用権又は受益権の価格を前期端末に出力する出力手段と、前記出力手段が出力した価格を確認した利用者の操作に応じて前記端末から前記利用権又は受益権の購入申し込みを受け付けると、当該利用者に対して前記利用権又は受益権を設定する利用権設定手段とを有する、取引仲介システム。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、取引仲介プログラム、情報処理装置及び取引仲介システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の技術として、宿泊施設の利用権をまとめて仕入れ販売する販売方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に開示された販売方法は、温泉旅館や温泉ホテル等の宿泊施設において、過去の宿泊稼働率実績結果から、平日や閑散期に売れ残りそうな空き部屋を事前に予想して、1泊2食の食事と宿泊を分離させた宿泊部分の権利(利用権)を、まとめて安値で仕入れ、販売する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004‐334817号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記した特許文献1の販売方法は、宿泊施設の利用権をまとめて仕入れて販売するものの、販売額について言及されておらず、利用者が購入する目安となる価格等の具体的な販売条件情報が提供されているとは言えない。また、まとめて仕入れた利用権のすべてを販売するのか、一部を販売するのかについて言及がなく、販売日数についてどのように販売額が変化するのかについても言及がないため、この点においても利用者が購入する目安となる価格等の具体的な販売条件情報が提供されているとは言えない。
【0006】
そこで、本発明の目的は、施設の利用権の販売において販売条件情報を提供する取引仲介プログラム、情報処理装置及び取引仲介システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、上記目的を達成するため、以下の取引仲介プログラム、情報処理装置及び取引仲介システムを提供する。
【0008】
[1]コンピュータを、
施設の稼働率と、指定された期間とに応じて算出された当該施設の利用権又は受益権の価格を出力する出力手段と、
前記出力手段が出力した価格を確認した利用者から前記利用権又は受益権の購入申し込みを受け付けると、当該利用者に対して前記利用権又は受益権を設定する利用権設定手段として機能させる取引仲介プログラム。
[2]前記出力手段は、前記利用権又は受益権を所有する利用者が当該利用権又は受益権の利用予約を設定していない場合であって、当該利用権又は受益権を譲渡する意図を示している場合、当該利用権又は受益権を購入可能に他の利用者に出力し、
他の利用者から当該利用権又は受益権の購入を受け付けた場合、前記利用権又は受益権を当該他の利用者に譲渡する売買仲介手段としてさらに機能させる前記[1]に記載の取引仲介プログラム。
[3]前記利用権又は受益権を所有する利用者の選択に応じて前記施設の利用予約を設定する予約設定手段としてさらに機能する前記[1]又は[2]に記載の取引仲介プログラム。
[4]前記予約設定手段は、利用日から第1の日数前以降に、前記施設と異なる施設の利用権又は受益権を所有する利用者の選択に応じて前記施設の利用権又は受益権の譲渡とともに利用予約を設定する前記[3]に記載の取引仲介プログラム。
[5]前記予約設定手段は、前記第1の日数より小さい第2の日数であって、利用日から当該第2の日数前以降に、任意の利用者の選択に応じて前記施設の利用権又は受益権の譲渡及び利用予約を設定する前記[4]に記載の取引仲介プログラム。
[6]前記出力手段は、前記施設の利用権又は受益権を所有する利用者以外の利用者に対し、施設の稼働率、指定する期間及び利用日までの残日数の少なくとも1つに応じて算出された利用権又は受益権の価格を出力する前記[1]から[5]のいずれかに記載の取引仲介プログラム。
[7]前記出力手段は、施設に予め設定された条件が近い他の施設の利用価格に基づいて、前記施設の稼働率と、指定する日数とに応じて算出された前記施設の利用権又は受益権の価格を訂正して出力する前記[1]に記載の取引仲介プログラム。
[8]施設の稼働率と、指定された期間とに応じて算出された当該施設の利用権又は受益権の価格を出力する出力手段と、
前記出力手段が出力した価格を確認した利用者から前記利用権又は受益権の購入申し込みを受け付けると、当該利用者に対して前記利用権又は受益権を設定する利用権設定手段とを有する情報処理装置。
[9]利用者によって操作される端末と、情報処理装置とを通信可能に備える取引仲介システムであって、
前記情報処理装置は、施設の稼働率と、指定された期間とに応じて算出された当該施設の利用権又は受益権の価格を前期端末に出力する出力手段と、前記出力手段が出力した価格を確認した利用者の操作に応じて前記端末から前記利用権又は受益権の購入申し込みを受け付けると、当該利用者に対して前記利用権又は受益権を設定する利用権設定手段とを有する、取引仲介システム。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、施設の利用権の販売において販売条件情報を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、実施の形態に係る取引仲介システムの構成の一例を示す概略図である。
図2図2は、実施の形態に係る情報処理装置の構成例を示すブロック図である。
図3図3は、宿泊施設情報の構成例を示す概略図である。
図4図4は、価格情報の構成例を示す概略図である。
図5図5は、稼働率情報の構成例を示す概略図である。
図6図6は、利用者情報の構成例を示す概略図である。
図7図7は、利用権情報の構成例を示す概略図である。
図8図8は、予約情報の構成例を示す概略図である。
図9図9は、期日制限情報の構成例を示す概略図である。
図10図10は、バルク設定手段の構成例を示す概略図である。
図11図11は、利用権を購入するために宿泊施設を検索する画面の表示例を示す概略図である。
図12図12は、利用権を購入するために宿泊施設を契約する画面の表示例を示す概略図である。
図13図13は、利用権を購入するために宿泊施設を契約する画面の表示例を示す概略図である。
図14図14は、利用権設定動作を説明するためのフローチャートである。
図15図15は、利用予約するために宿泊施設の一覧を表示する画面の表示例を示す概略図である。
図16図16は、利用予約するために宿泊期間を設定する画面の表示例を示す概略図である。
図17図17は、宿泊期間を設定する画面の表示例を示す概略図である。
図18図18は、予約動作を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[実施の形態]
(取引仲介システムの構成)
図1は、実施の形態に係る取引仲介システムの構成の一例を示す概略図である。
【0012】
この取引仲介システム5は、情報処理装置としての取引仲介サーバ1と、端末2a、2b、2c…と、端末3a、3b…をネットワーク4によって互いに通信可能に接続することで構成される。なお、端末2a、2b、2c…、及び端末3a、3b…は、それぞれ3台及び2台を図示しているが、任意の複数台数であってもよいし、単数台数であってもよい。また、端末3a、3b…は、宿泊施設300a、300b…の情報を管理するために設置されるものとする。
【0013】
端末2a、2b、2cは、それぞれ利用者20a、20b、20cによって操作される。また、端末3a、3bは、それぞれ管理者30a、30bによって操作される。
【0014】
利用者20a、20b、20cは、端末2a、2bにより宿泊施設300a、300bの利用権又は受益権(「第三者のためにする契約」という形式の下、宿泊施設300a、300bの利用権を取引仲介サーバ1の管理者が買い取って、利用者20a、20b、20c…が第三者として「利益を享受する意思表示」をすることで利用者20a、20b、20c…が宿泊施設300a、300bの利用権にかかる利益を享受することができる権利)を購入し、当該利用権又は受益権に基づいて宿泊施設300a、300bを利用する者である。管理者30a、30bは、端末3a、3bにより宿泊施設300a、300bの利用権を販売するとともに、宿泊施設300a、300bにおいてサービスを提供する者である。なお、ここで宿泊施設300a、300bは、宿泊以外の研修施設、運動施設や、オフィス、レンタルスペース、貸し会議室、セミナー会場、パーティールーム、レンタルキッチン、レンタルスタジオ、レンタルサロン、撮影スタジオ、音楽スタジオ、ハウススタジオ、古民家、イベントスペース、コワーキングスペース、貸切カフェ・飲食店、展示会場・ギャラリー、ポップアップストア、ライブハウス・劇場、キャンプ場、空き家、民泊等の施設、アウトドア、エンタメ・ナイトライフ、スポーツ・フィットネス、ハンドメイド・ものづくり、観光・クルーズ、趣味・カルチャーに関する施設、温泉・スパ・リラクゼーション、遊園地・テーマパーク ・公園等の他の施設であってもよいし、車、バイク、自転車、飛行機、船、電車、バスなどの乗り物であってもよい。
【0015】
取引仲介サーバ1は、サーバ型の情報処理装置であり、端末2a、2b、2c…と、端末3a、3b…の要求に応じて動作するものであって、本体内に情報を処理するための機能を有するCPU(Central Processing Unit)やフラッシュメモリ等の電子部品を備える。取引仲介サーバ1は、管理者30a、30b…が販売する宿泊施設300a、300bの利用権の販売を仲介するものであり、利用者20a、20b、20c…に対して、これらの情報を閲覧可能に表示処理するとともに、バルクの利用権の販売、利用権に基づく予約、利用者間の利用権の譲渡を仲介する。なお、宿泊施設300a、300bの利用者20a、20b、20c…に対する利用権の販売を仲介する例(取引仲介サーバ1の管理者が利用権を買い取らない)、及び、利用者間において宿泊施設の利用権の譲渡又は交換する例について以降説明するが、前者については、(1)宿泊施設300a、300bの利用権を取引仲介サーバ1の管理者が一旦買い取って、当該買取済みの利用権を利用者20a、20b、20c…に対して販売する場合や、(2)「第三者のためにする契約」という形式の下、宿泊施設300a、300bの利用権を取引仲介サーバ1の管理者が買い取って、受益権を設定する場合、であっても同様に本発明を適用でき、後者については、利用者間において受益権を譲渡又は交換する場合、であっても同様に本発明を適用できる。つまり、以降において「利用権」と記載している場合、「受益権」についても同様に適用できる。
【0016】
ここで、「バルク」とは宿泊施設に設定された予約単位(例えば、時間や日)より大きい単位の期間のこととし、例えば、「バルクの利用権」と記載した場合は2以上の予約単位に相当する期間で利用権を提供することを指すものとする。なお、「バルク」の期間は、連続した日程でもよいし、規則性を持って設定された日程でもよいし、ランダムな日程であってもよい。また、以降の実施の形態において、利用権は、宿泊施設の場合、食事やアメニティ等の付属サービスを除いた宿泊部分の利用権のことを指すが、これらの一部又は全部を含めた利用権のことであってもよい。
【0017】
端末2a、2b、2c…と、端末3a、3b…は、PC(Personal Computer)等の情報処理装置であって、本体内に情報を処理するための機能を有するCPUやフラッシュメモリ等の電子部品を備える。
【0018】
ネットワーク4は、高速通信が可能な通信ネットワークであり、例えば、イントラネットやLAN(Local Area Network)等の有線又は無線の通信網である。
【0019】
(情報処理装置の構成)
図2は、実施の形態に係る取引仲介サーバ1の構成例を示すブロック図である。
【0020】
取引仲介サーバ1は、CPU等から構成され、各部を制御するとともに、各種のプログラムを実行する制御部10と、フラッシュメモリ等の記憶媒体から構成され情報を記憶する記憶部11と、ネットワークを介して外部と通信する通信部12とを備える。
【0021】
制御部10は、後述する取引仲介プログラム110を実行することで、情報登録手段100、価格設定手段101、利用権設定手段102、予約設定手段103、売買仲介手段104及び出力手段105等として機能する。
【0022】
情報登録手段100は、端末2a、2b、2c…及び端末3a、3b…の要求に応じて後述する宿泊施設情報111、稼働率情報113、利用者情報114、期日制限情報117及びバルク設定情報118等の情報を登録する。
【0023】
価格設定手段101は、宿泊施設300a、300bの通常利用価格が記録された価格情報112、宿泊施設300a、300bの稼働率が記録された稼働率情報113、利用権の量(日数、月数、年数等)による割引率が設定されたバルク設定情報118及び購入される量(時間、日数、週数、月数、年数等)に基づいて宿泊施設の利用権の価格を設定する。また、価格設定手段101は、利用者間における宿泊施設の利用権の譲渡又は交換の価格を設定してもよい。
【0024】
利用権設定手段102は、利用者から利用権の購入申し込みがあり、宿泊施設と利用者との間で利用権の売買が成立した場合、利用権を購入した利用者と、宿泊施設と、期間を設定して利用権情報115を設定する。
【0025】
予約設定手段103は、宿泊施設の利用権に基づいて利用の予約が成立した場合、予約した利用者と、宿泊施設と、期間を設定して予約情報116を設定する。また、予約設定手段103は、後述する期日制限がある場合、期日制限情報117に基づいて許可された利用者にのみ予約を設定する。詳しくは後述する。
【0026】
売買仲介手段104は、宿泊施設と利用者との間における利用権の売買、利用者間における利用権の売買を仲介して金銭の送受信を行う。
【0027】
出力手段105は、情報登録手段100、価格設定手段101、利用権設定手段102、予約設定手段103、売買仲介手段104の処理の結果に基づいて、又は宿泊施設情報111、価格情報112、稼働率情報113、利用者情報114、利用権情報115、予約情報116、期日制限情報117及びバルク設定情報118の内容に基づいて端末2a、2b、2c…及び端末3a、3b…の表示部に表示するための情報を出力する。
【0028】
記憶部11は、制御部10を上述した各手段100-105として動作させる取引仲介プログラム110、宿泊施設情報111、価格情報112、稼働率情報113、利用者情報114、利用権情報115、予約情報116、期日制限情報117及びバルク設定情報118等を記憶する。
【0029】
図3は、宿泊施設情報111の構成例を示す概略図である。
【0030】
宿泊施設情報111は、宿泊施設を識別するための宿泊施設IDと、宿泊施設名と、所在や連絡先当の詳細とを有する。
【0031】
図4は、価格情報112の構成例を示す概略図である。
【0032】
価格情報112は、宿泊施設IDと、部屋を識別するための部屋IDと、一泊あたりの利用料金である価格とを有する。
【0033】
図5は、稼働率情報113の構成例を示す概略図である。
【0034】
稼働率情報113は、宿泊施設IDと、宿泊施設の稼働率と、稼働率に対する条件とを有する。なお、条件は、日程に限られず、部屋毎に設定されてもよいし、他の条件を設定してもよい。
【0035】
図6は、利用者情報114の構成例を示す概略図である。
【0036】
利用者情報114は、利用者を識別するための利用者IDと、利用者名と、連絡先とを有する。なお、利用者は個人、法人を問わない。また、利用者情報114は、さらに他の項目を有していてもよい。
【0037】
図7は、利用権情報115の構成例を示す概略図である。
【0038】
利用権情報115は、利用者IDと、宿泊施設IDと、利用権が設定される期間とを有する。
【0039】
図8は、予約情報116の構成例を示す概略図である。
【0040】
予約情報116は、宿泊施設IDと、利用者IDと、予約が設定される予約日時とを有する。
【0041】
図9は、期日制限情報117の構成例を示す概略図である。
【0042】
期日制限情報117は、予約に関する制限内容を識別するための制限IDと、制限される期日と、予約が可能となる利用者である予約可能利用者とを有する。
【0043】
図10は、バルク設定情報118の構成例を示す概略図である。
【0044】
バルク設定情報118は、利用権を設定する日数と、割引率とを有する。
【0045】
(情報処理装置の動作)
次に、実施の形態の作用を、(1)基本動作、(2)利用権設定動作、(3)予約動作、(4)利用者間売買動作に分けて説明する。
【0046】
(1)基本動作
まず、宿泊施設300a、300bの利用権を販売したい管理者30a、30bは、端末3a、3bを操作し、取引仲介サーバ1と通信して、宿泊施設300a、300bの情報として、例えば、宿泊施設名、所在地、電話番号、URL、メールアドレス等を入力し、宿泊施設情報111の登録を要求する。また、管理者30a、30bは、端末3a、3bを操作し、取引仲介サーバ1と通信して、宿泊施設300a、300bの価格に関する情報として、価格情報112の登録を登録する。また、管理者30a、30bは、端末3a、3bを操作し、取引仲介サーバ1と通信して、宿泊施設300a、300bの稼働率に関する情報として、稼働率情報113の登録を登録する。
【0047】
取引仲介サーバ1の情報登録手段100は、端末3a、3bから上記した情報を受け付けて、宿泊施設情報111、価格情報112、稼働率情報113を記憶部11に登録する。
【0048】
なお、取引仲介サーバ1の情報登録手段100は、宿泊施設情報111、価格情報112、稼働率情報113を、例えば、宿泊施設300a、300bの予約を管理する外部の予約管理システム(図示せず)から自動で取得又は算出するようにしてもよい。さらに、予約管理システムに、又は複数の予約管理システムに、同一の日程で同一の宿泊施設の部屋に対して複数の価格が存在する場合、取引仲介サーバ1の情報登録手段100は、価格情報112を複数の価格の平均値、最低値、最高値、その他統計値を用いて決定するようにしてもよい。また、ある宿泊施設のある部屋の価格を、同程度の設備を有する他の宿泊施設の同程度の広さ、設備を有する部屋の価格に基づいて修正するものであってもよい。当該価格は外部の予約管理システムから取得してもよいし、予め取引仲介サーバ1に登録される情報であってもよい。当該価格の取得、修正は、後述する販売価格に適用してもよい。
【0049】
次に、宿泊施設を利用したい利用者20a、20bは、端末2a、2bを操作し、取引仲介サーバ1と通信して、利用者20a、20bの情報として、例えば、利用者名、メールアドレス、電話番号、所在地等を入力し、利用者20a、20bの登録を要求する。
【0050】
取引仲介サーバ1の情報登録手段100は、端末2a、2bから利用者20a、20bの情報を受け付けて、利用者情報114を記憶部11に登録する。
【0051】
次に、取引仲介サーバ1を管理する管理者は、図示しない端末を操作し、取引仲介サーバ1と通信して、取引仲介プログラム110の設定値として、利用者によって予約可能な期日を設定する場合は当該条件、利用権の購入日数により販売額の割引率を設定する場合は当該割引率等を入力し、当該条件、割引率の登録を要求する。
【0052】
取引仲介サーバ1の情報登録手段100は、当該端末から当該条件、割引率の情報を受け付けて、期日制限情報117及びバルク設定情報118を記憶部11に登録する。
【0053】
(2)利用権設定動作
まず、利用者20a、20bは、利用権を購入する宿泊施設を探すため端末2a、2bを操作し、取引仲介サーバ1と通信して、宿泊施設の検索を要求する。
【0054】
取引仲介サーバ1の出力手段105は、検索要求を受け付けて、記憶部11に登録された宿泊施設情報111を検索する画面を表示するための情報を端末2a、2bに送信する。
【0055】
端末2a、2bは、取引仲介サーバ1から情報を受信して表示部に、図11に示すように、検索用の画面を表示する。利用者20a、20bは、表示部に表示された内容を確認する。
【0056】
図11は、利用権を購入するために宿泊施設を検索する画面の表示例を示す概略図である。
【0057】
画面102aは、検索条件を選択、入力するための検索条件欄102aと、検索条件に基づいて検索された検索結果102a、102a、102a…とを有する。なお、画面102aは、検索条件によって検索した後の状態を示しており、検索する前は検索条件欄102aのみ、又は検索条件欄102aとおすすめ、検索上位、新着の宿泊施設等が表示される。
【0058】
検索条件欄102aは、希望エリア、施設タイプ、契約開始希望月等の項目を指定可能に構成されている他、温泉付き、プール付き、WiFi完備等の項目により希望条件を指定可能に構成されている。
【0059】
利用者20a、20bは、表示部に表示された内容を確認し、端末2a、2bを操作して、検索条件欄102aの項目を選択、指定、入力し、「検索する」ボタン102a11を押下する。
【0060】
図14は、利用権設定動作を説明するためのフローチャートである。
【0061】
取引仲介サーバ1の出力手段105は、検索条件欄102aの項目に基づいた検索条件を受け付け(S10)、宿泊施設情報111を検索し(S11)、価格設定手段101は、価格情報112、稼働率情報113及びバルク設定情報118に基づいて最低価格や実際の販売価格等を算出して(S12)、出力手段105は、検索結果102a、102a、102a…を通常価格、販売価格とともに表示する(S13)。
【0062】
検索結果102a、102a、102a…の通常価格は、宿泊施設を一泊単位で予約する際の価格であり、価格情報112に基づいて表示される。また、販売価格は、宿泊施設をバルクで予約する際の一泊あたりの価格であり、価格情報112、稼働率情報113及びバルク設定情報118に基づいて価格設定手段101によって算出されて表示される。
【0063】
ここで、価格設定手段101は、価格情報112の最も安い価格に稼働率情報113の最も低い稼働率を乗じて、さらにバルク設定情報118の最大の割引率を適用して販売価格の最低価格を算出する。なお、図11で表示する販売価格は最低値であるが、平均値や最高値等の他の数値を表示してもよい。
【0064】
次に、利用者20a、20bは、表示部に表示された内容を確認し、端末2a、2bを操作して、「契約プランを確認する」ボタンを押下して宿泊施設を選択する。端末2a、2bは、宿泊施設の選択操作に応じた信号を取引仲介サーバ1に送信する。
【0065】
取引仲介サーバ1の出力手段105は、宿泊施設の選択を受け付け(S14;Yes)、当該宿泊施設の詳細情報を、図12に示すように表示する(S15)。
【0066】
図12は、利用権を購入するために宿泊施設を契約する画面の表示例を示す概略図である。また、図13は、利用権を購入するために宿泊施設を契約する画面の表示例を示す概略図である。
【0067】
画面102bは、宿泊施設の概要を表示する概要表示欄102bと、契約期間を選択するための契約期間プルダウンメニュー102b11と、部屋情報102b、102b…とを有する。部屋情報102bは、週を選択するための週選択欄102b21と、契約期間のカレンダーを表示するカレンダー表示欄102b22と、選択した週の内容で利用権購入の申し込みを行うための「申し込む」ボタン102b23とを有する。なお、部屋情報102b…も部屋情報102bと同様の構成を有するものとする。また、カレンダー表示欄102b22においていずれかの月が選択されると、図13に示す画面102cが表示され、契約する期間の詳細が提示される。画面102cは、選択中の週に表示される選択表示102cと、選択できない週に表示される選択不可表示102cと、対象外の曜日に表示される対象外表示102cとを有する。なお、当該画面102cは、画面102b中にそのまま表示されるものであってもよい。
【0068】
次に、利用者20a、20bは、表示部に表示された内容を確認し、端末2a、2bを操作して、契約期間プルダウンメニュー102b11から「12ヶ月」又は他の期間を選択し、週選択欄102b21において単一又は複数の所望の週を選択し、所望の部屋を選択する。端末2a、2bは、利用者の選択操作に応じた信号を取引仲介サーバ1に送信する。
【0069】
取引仲介サーバ1の価格設定手段101は、部屋及び契約期間の選択を受け付け(S16;Yes)、価格情報112の該当する価格に稼働率情報113の該当する稼働率を乗じて、さらにバルク設定情報118の「12ヶ月」に対応する割引率を適用して販売価格を算出する(S17)。出力手段105は、計算した価格を、図12に示すように表示する。
【0070】
次に、利用者20a、20bは、表示部に表示された内容を確認し、購入する場合は「契約プランを確認する」ボタンを押下して利用権を購入する。端末2a、2bは、利用者の操作に応じて申込要求を取引仲介サーバ1に送信する。
【0071】
取引仲介サーバ1の利用権設定手段102は、申込要求を受け付けると(S18;Yes)、選択された部屋及び契約期間で利用権情報115を設定する(S19)。
【0072】
(3)予約動作
次に、利用者20a、20bは、利用権を有する宿泊施設の利用予約を行うため端末2a、2bを操作し、取引仲介サーバ1と通信して、利用権を有する宿泊施設の閲覧を要求する。
【0073】
取引仲介サーバ1の出力手段105は、閲覧要求を受け付けて、記憶部11に登録された利用権情報115及び対応する宿泊施設情報111を閲覧させる画面を表示するための情報を端末2a、2bに送信するが、以下に説明するように、期日制限の有無によって表示内容が変わる。
【0074】
図18は、予約動作を説明するためのフローチャートである。
【0075】
ここで、予約設定手段103は、期日制限がある場合(S20;Yes)、期日制限情報117に基づいて条件を満たす自己及び他者が利用権を有する宿泊施設を一覧表示する(S21)。
【0076】
ここで、図9を参照すると、例えば、制限ID「R001」は、予約日(利用日)の3ヶ月前(予約日までの残日数が3ヶ月;第1の日数)までは利用権所持者が予約可能であるため、予約申込日が予約日の3ヶ月前までであれば操作している利用者にのみ、利用者が利用権を有している宿泊施設が表示される。また、「R002」は、予約日の1ヶ月前まで、かつ、3ヶ月以内(予約日までの残日数が1ヶ月から3ヶ月の間)は利用権所持者及び他の宿泊施設の利用権所持者である利用者が予約可能であるため、予約申込日が予約日の1ヶ月前まで、かつ、3ヶ月以内であれば操作している利用者に、他の利用者が利用権を有している宿泊施設が表示される。また、「R003」は、予約日の1ヶ月以内(予約日までの残日数が1ヶ月;第2の日数)はすべての利用者が予約可能であるため、予約申込日が予約日の1ヶ月以内であれば操作している利用者が利用権を有していない場合であっても、他の利用者が利用権を有している宿泊施設が表示される。
【0077】
上記の期日制限情報117又は各制限IDを設定するか否かは取引仲介サーバ1の管理者によって定められるものとし、すべての利用者に適用するものであってもよいし、一部の利用者に適用するものであってもよい。
【0078】
また、予約設定手段103は、期日制限がない場合(S20;No)、自己の契約済の宿泊施設を一覧表示する(S22)。
【0079】
出力手段105は、上記ステップS21又はS22に応じて内容を変更し、記憶部11に登録された利用権情報115及び対応する宿泊施設情報111を閲覧させる画面を表示するための情報を端末2a、2bに送信する。以下は、ステップS22の場合について説明するが、表示される施設が変わるもののステップS21の場合についても、表示される項目は共通するためステップS21の場合については説明を省略する。
【0080】
端末2a、2bは、取引仲介サーバ1から情報を受信して表示部に、図15に示すように、閲覧用の画面を表示する。利用者20a、20bは、表示部に表示された内容を確認する。
【0081】
図15は、利用予約するために宿泊施設の一覧を表示する画面の表示例を示す概略図である。
【0082】
画面103aは、利用権を有する宿泊施設103a、103a、103a…とを有する。なお、画面103aは、利用権を有する宿泊施設を検索するための条件を入力する検索条件欄をさらに有するものであってもよい。
【0083】
次に、利用者20a、20bは、表示部に表示された内容を確認し、端末2a、2bを操作して、「予約する」ボタンを押下して宿泊施設を選択する。端末2a、2bは、宿泊施設の選択操作に応じた信号を取引仲介サーバ1に送信する。
【0084】
取引仲介サーバ1の出力手段105は、宿泊施設の選択を受け付け(S23;Yes)、当該宿泊施設の詳細情報を、図16に示すように表示する(S24)。
【0085】
図16は、利用予約するために宿泊期間を設定する画面の表示例を示す概略図である。また、図17は、宿泊期間を設定する画面の表示例を示す概略図である。
【0086】
画面103bは、宿泊施設の概要を表示する概要表示欄103bと、部屋情報103b…とを有する。部屋情報103bは、予約期間のカレンダーを表示するカレンダー表示欄103b21と、選択した週の内容で予約の申し込みを行うための「予約する」ボタン102b22とを有する。なお、部屋情報103b…は複数表示されるものであってもよく、他の部屋情報も部屋情報103bと同様の構成を有するものとする。また、カレンダー表示欄103b21においていずれかの月が選択されると、図17に示す画面103cが表示され、予約する期間の詳細が提示される。画面103cは、選択中の週に表示される選択表示103cと、選択できない週に表示される選択不可表示103cと、対象外の曜日に表示される対象外表示103cとを有する。なお、当該画面103cは、画面103b中にそのまま表示されるものであってもよい。
【0087】
次に、利用者20a、20bは、表示部に表示された内容を確認し、端末2a、2bを操作して、カレンダー表示欄103b21(及び画面103c)において所望の週(日)を選択し、所望の部屋と期間を選択する。また、利用者20a、20bは、表示部に表示された内容を確認し、予約する場合は「予約する」ボタン103b22を押下して予約する。端末2a、2bは、利用者の操作に応じて申込要求を取引仲介サーバ1に送信する。
【0088】
取引仲介サーバ1の利用権設定手段102は、部屋と予約期間の選択、及び予約要求を受け付けると(S25;Yes、S26;Yes)、選択された部屋及び契約期間で予約情報116を設定する(S27)。
【0089】
(4)利用者間売買動作
利用権を有する利用者は、当該利用権を他の利用者に有償又は無償にて譲渡可能なものとする。なお、譲渡可能な利用権は予約がなされていない期間のものとする。また、「(3)予約動作」において他者の利用権が設定されている宿を予約する際は当該宿の予約期間の利用権が同時に譲渡されるものとする。
【0090】
利用者20a、20bは、利用権を譲渡する意思がある旨を公にするため端末2a、2bを操作し、取引仲介サーバ1と通信して、利用権を譲渡可能とするための画面の表示を要求する。
【0091】
取引仲介サーバ1の出力手段105は、表示要求を受け付けて、記憶部11に登録された利用権情報115及び対応する宿泊施設情報111を閲覧させる画面を表示するための情報を端末2a、2bに送信する。なお、利用権を譲渡する意思がある宿泊施設と期間を選択するための表示方法、選択方法は「(3)予約動作」において説明したものを援用できるため、図面は省略する。また、利用権は、ある利用者が利用権を取得後、予め定めた期間経過後、または利用日まで予め定めた期間となった時点で自動的に譲渡する意思があるものとして扱うようにしてもよい。
【0092】
端末2a、2bは、取引仲介サーバ1から情報を受信して表示部に、当該利用者が利用権を有する宿泊施設の一覧閲覧用の画面を表示する。利用者20a、20bは、表示部に表示された内容を確認する。
【0093】
次に、利用者20a、20bは、表示部に表示された内容を確認し、端末2a、2bを操作して、利用権を譲渡する意思がある宿泊施設(部屋)を、期間とともに選択する。端末2a、2bは、宿泊施設の選択操作に応じた信号を取引仲介サーバ1に送信する。
【0094】
取引仲介サーバ1の売買仲介手段104は、宿泊施設(部屋)と期間の選択、及び譲渡意思の登録要求を受け付けると、選択された宿泊施設(部屋)及び期間で譲渡意思があるものとして利用権情報115を更新する。販売価格は、利用者によって定めてもよいし、利用者が購入した価格とバルク設定情報118に基づいて再計算してもよいし、価格情報112、稼働率情報113及びバルク設定情報118に基づいて再計算してもよい。
【0095】
次に、利用者20a、20bは、利用権を他の利用者から譲渡してもらうため端末2a、2bを操作し、取引仲介サーバ1と通信して、利用権を有する宿泊施設の閲覧を要求する。
【0096】
取引仲介サーバ1の出力手段105は、閲覧要求を受け付けて、記憶部11に登録された利用権情報115であって譲渡意思が設定されたもの及び対応する宿泊施設情報111を閲覧させる画面を表示するための情報を端末2a、2bに送信する。
【0097】
端末2a、2bは、取引仲介サーバ1から情報を受信して表示部に、閲覧用の画面を表示する。利用者20a、20bは、表示部に表示された内容を確認し、所望の宿泊施設(部屋)、期間の譲渡を要求する。端末2a、2bは、譲渡要求を取引仲介サーバ1に送信する。
【0098】
取引仲介サーバ1の売買仲介手段104は、譲渡要求に基づいて、必要に応じて金銭や当該サービス内で有効なポイント等の授受を行い、利用権情報115の主体を書き換えることで利用権の譲渡を行う。
【0099】
(実施の形態の効果)
上記した実施の形態によれば、宿泊施設の部屋のバルクの利用権について、当該宿泊施設の通常利用に必要な価格と、購入する期間に基づいて計算して表示するようにしたため、購入する宿泊施設、部屋、期間等を変更することでこれに連動して価格を変更して表示でき、購入する利用者に対して宿泊施設の利用権の販売において販売条件に関する情報を提供することができる。
【0100】
また、利用権を有する利用者が当該利用権の宿泊施設に予約をしていない場合、当該利用権を他者に譲渡する意思を設定することで他者が購入可能な状態となり、利用者間における利用権の売買を促進することができる。また、利用者間における売買はバルクでの販売に限らず、予約単位での販売も可能であるため、利用者が宿泊施設の利用権をバルクで購入する心理的ハードルを下げることができる。
【0101】
また、期日制限を設定できるようにしたため、利用権を有する利用者だけでなく、利用権を有する利用者以外の利用者に対しても宿泊施設の利用を開放でき、利用日までの残日数が迫った宿泊施設の利用を促進することができる。
【0102】
[他の実施の形態]
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々な変形が可能である。また、上記した実施の形態の構成、動作、表示制御方法は適宜組み合わせてもよい。また、実施の形態の動作順は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更してもよい。
【0103】
なお、取引仲介サーバ1の構成の一部又は全部を端末2a、2b、2c、3a、3bに設けてもよい。また、取引仲介サーバ1の構成を複数のサーバ及び/又は端末で機能させるようにしてもよい。また、取引仲介プログラム100の機能を方法として実施してもよい。
【0104】
上記実施の形態では制御部10の各手段100~105の機能をプログラムで実現したが、各手段の全て又は一部をASIC等のハードウエアによって実現してもよい。また、上記実施の形態で用いたプログラムをCD-ROM等の記録媒体に記憶して提供することもできる。また、上記実施の形態で説明した上記ステップの入れ替え、削除、追加等は本発明の要旨を変更しない範囲内で可能である。
【符号の説明】
【0105】
1 :取引仲介サーバ
2a、2b、2c…:端末
3a、3b… :端末
4 :ネットワーク
5 :取引仲介システム
10 :制御部
11 :記憶部
12 :通信部
20a、20b、20c:利用者
30a、30b :管理者
100 :情報登録手段
101 :価格設定手段
102 :利用権設定手段
103 :予約設定手段
104 :売買仲介手段
105 :出力手段
110 :取引仲介プログラム
111 :宿泊施設情報
112 :価格情報
113 :稼働率情報
114 :利用者情報
115 :利用権情報
116 :予約情報
117 :期日制限情報
118 :バルク設定情報

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
【手続補正書】
【提出日】2021-07-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
施設に対して利用権又は受益権が設定されていない状態で、当該施設の稼働率と、指定された期間とに応じて算出された当該施設の利用権又は受益権の価格を出力する出力手段と、
前記出力手段が出力した価格を確認した利用者から前記利用権又は受益権の購入申し込みを受け付けると、当該申し込みを受け付けたタイミングで当該利用者に対して前記施設との間で前記利用権又は受益権を設定する利用権設定手段として機能させる取引仲介プログラム。
【請求項2】
前記出力手段は、前記利用権又は受益権を所有する利用者が当該利用権又は受益権の利用予約を設定していない場合であって、当該利用権又は受益権を譲渡する意図を示している場合、当該利用権又は受益権を購入可能に他の利用者に出力し、
他の利用者から当該利用権又は受益権の購入を受け付けた場合、前記利用権又は受益権を当該他の利用者に譲渡する売買仲介手段としてさらに機能させる請求項1に記載の取引仲介プログラム。
【請求項3】
前記利用権又は受益権を所有する利用者の選択に応じて前記施設の利用予約を設定する予約設定手段としてさらに機能する請求項1又は2に記載の取引仲介プログラム。
【請求項4】
前記予約設定手段は、利用日から第1の日数前以降に、前記施設と異なる施設の利用権又は受益権を所有する利用者の選択に応じて前記施設の利用権又は受益権の譲渡とともに利用予約を設定する請求項3に記載の取引仲介プログラム。
【請求項5】
前記予約設定手段は、前記第1の日数より小さい第2の日数であって、利用日から当該第2の日数前以降に、任意の利用者の選択に応じて前記施設の利用権又は受益権の譲渡及び利用予約を設定する請求項4に記載の取引仲介プログラム。
【請求項6】
前記出力手段は、前記施設の利用権又は受益権を所有する利用者以外の利用者に対し、施設の稼働率、指定する期間及び利用日までの残日数の少なくとも1つに応じて算出された利用権又は受益権の価格を出力する請求項1から5のいずれか1項に記載の取引仲介プログラム。
【請求項7】
前記出力手段は、施設に予め設定された条件が近い他の施設の利用価格に基づいて、前記施設の稼働率と、指定する日数とに応じて算出された前記施設の利用権又は受益権の価格を訂正して出力する請求項1に記載の取引仲介プログラム。
【請求項8】
施設に対して利用権又は受益権が設定されていない状態で、当該施設の稼働率と、指定された期間とに応じて算出された当該施設の利用権又は受益権の価格を出力する出力手段と、
前記出力手段が出力した価格を確認した利用者から前記利用権又は受益権の購入申し込みを受け付けると、当該申し込みを受け付けたタイミングで当該利用者に対して前記施設との間で前記利用権又は受益権を設定する利用権設定手段とを有する情報処理装置。
【請求項9】
利用者によって操作される端末と、情報処理装置とを通信可能に備える取引仲介システムであって、
前記情報処理装置は、施設に対して利用権又は受益権が設定されていない状態で、当該施設の稼働率と、指定された期間とに応じて算出された当該施設の利用権又は受益権の価格を前期端末に出力する出力手段と、前記出力手段が出力した価格を確認した利用者から前記利用権又は受益権の購入申し込みを受け付けると、当該申し込みを受け付けたタイミングで当該利用者に対して前記施設との間で前記利用権又は受益権を設定する利用権設定手段とを有する、取引仲介システム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
[1]コンピュータを、
施設に対して利用権又は受益権が設定されていない状態で、当該施設の稼働率と、指定された期間とに応じて算出された当該施設の利用権又は受益権の価格を出力する出力手段と、
前記出力手段が出力した価格を確認した利用者から前記利用権又は受益権の購入申し込みを受け付けると、当該申し込みを受け付けたタイミングで当該利用者に対して前記施設との間で前記利用権又は受益権を設定する利用権設定手段として機能させる取引仲介プログラム。
[2]前記出力手段は、前記利用権又は受益権を所有する利用者が当該利用権又は受益権の利用予約を設定していない場合であって、当該利用権又は受益権を譲渡する意図を示している場合、当該利用権又は受益権を購入可能に他の利用者に出力し、
他の利用者から当該利用権又は受益権の購入を受け付けた場合、前記利用権又は受益権を当該他の利用者に譲渡する売買仲介手段としてさらに機能させる前記[1]に記載の取引仲介プログラム。
[3]前記利用権又は受益権を所有する利用者の選択に応じて前記施設の利用予約を設定する予約設定手段としてさらに機能する前記[1]又は[2]に記載の取引仲介プログラム。
[4]前記予約設定手段は、利用日から第1の日数前以降に、前記施設と異なる施設の利用権又は受益権を所有する利用者の選択に応じて前記施設の利用権又は受益権の譲渡とともに利用予約を設定する前記[3]に記載の取引仲介プログラム。
[5]前記予約設定手段は、前記第1の日数より小さい第2の日数であって、利用日から当該第2の日数前以降に、任意の利用者の選択に応じて前記施設の利用権又は受益権の譲渡及び利用予約を設定する前記[4]に記載の取引仲介プログラム。
[6]前記出力手段は、前記施設の利用権又は受益権を所有する利用者以外の利用者に対し、施設の稼働率、指定する期間及び利用日までの残日数の少なくとも1つに応じて算出された利用権又は受益権の価格を出力する前記[1]から[5]のいずれかに記載の取引仲介プログラム。
[7]前記出力手段は、施設に予め設定された条件が近い他の施設の利用価格に基づいて、前記施設の稼働率と、指定する日数とに応じて算出された前記施設の利用権又は受益権の価格を訂正して出力する前記[1]に記載の取引仲介プログラム。
[8]施設に対して利用権又は受益権が設定されていない状態で、当該施設の稼働率と、指定された期間とに応じて算出された当該施設の利用権又は受益権の価格を出力する出力手段と、
前記出力手段が出力した価格を確認した利用者から前記利用権又は受益権の購入申し込みを受け付けると、当該申し込みを受け付けたタイミングで当該利用者に対して前記施設との間で前記利用権又は受益権を設定する利用権設定手段とを有する情報処理装置。
[9]利用者によって操作される端末と、情報処理装置とを通信可能に備える取引仲介システムであって、
前記情報処理装置は、施設に対して利用権又は受益権が設定されていない状態で、当該施設の稼働率と、指定された期間とに応じて算出された当該施設の利用権又は受益権の価格を前期端末に出力する出力手段と、前記出力手段が出力した価格を確認した利用者から前記利用権又は受益権の購入申し込みを受け付けると、当該申し込みを受け付けたタイミングで当該利用者に対して前記施設との間で前記利用権又は受益権を設定する利用権設定手段とを有する、取引仲介システム。