(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022109611
(43)【公開日】2022-07-28
(54)【発明の名称】起業家支援装置およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20220721BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021005010
(22)【出願日】2021-01-15
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】521023768
【氏名又は名称】アズーリ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100120662
【弁理士】
【氏名又は名称】川上 桂子
(74)【代理人】
【識別番号】100216770
【弁理士】
【氏名又は名称】三品 明生
(74)【代理人】
【識別番号】100217364
【弁理士】
【氏名又は名称】田端 豊
(72)【発明者】
【氏名】土谷 恭一郎
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC17
(57)【要約】
【課題】起業家の手間を軽減しながら、起業家が様々な専門分野の専門家からのコンサルティングを受けることを可能にする起業家支援装置およびプログラムを提供する。
【解決手段】起業家支援装置10は、起業家にコンサルティングを行うための複数の専門分野の各々の専門家が登録された専門家データベース12aと、起業家端末30に対する入力操作または選択操作に基づいて、複数の専門分野の各々の相談情報を生成する相談情報生成部11aと、専門家データベース12aから、相談情報の複数の専門分野の各々に対応する複数の専門家を抽出する専門家抽出部11bと、専門家抽出部11bにより抽出された複数の専門家の各々からの、相談情報に応じたコンサルティング用の情報を取得する情報取得部11dと、コンサルティング用の情報を、起業家端末30に通信部13を介して送信する表示制御部11cと、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
起業家にコンサルティングを行うための複数の専門分野の各々の専門家が登録された専門家データベースと、
起業家端末に対する入力操作または選択操作に基づいて、複数の専門分野の各々の相談情報を生成する相談情報生成部と、
前記専門家データベースから、前記相談情報の複数の専門分野の各々に対応する複数の専門家を抽出する専門家抽出部と、
前記専門家抽出部により抽出された前記複数の専門家の各々からの、前記相談情報に応じたコンサルティング用の情報を取得するコンサルティング情報取得部と、
前記コンサルティング用の情報を、前記起業家端末に送信する送信部と、を備える、起業家支援装置。
【請求項2】
複数の専門分野の各々に関する質問項目を、前記起業家端末に表示させる起業家端末用表示制御部と、
前記コンサルティング用の情報を入力するための画面を、専門家端末に表示させる専門家端末用表示制御部と、をさらに備える、請求項1に記載の起業家支援装置。
【請求項3】
前記専門家端末用表示制御部は、前記コンサルティング用の情報を入力するための画面に、自身とは異なる他の専門家に、前記相談情報を転送する転送用オブジェクトを表示し、
前記送信部は、前記転送用オブジェクトが専門家により選択された場合に、前記相談情報を前記他の専門家の専門家端末に送信する、請求項2に記載の起業家支援装置。
【請求項4】
前記専門家データベースでは、複数の専門家の少なくとも1名が、当該専門家によるセミナーの情報に関連付けられて登録されており、
前記起業家端末用表示制御部は、前記セミナーの情報と、当該セミナーの予約を行うための予約オブジェクトとを前記起業家端末に表示させ、
前記予約オブジェクトが起業家により選択された場合に、選択した起業家の情報と前記セミナーの情報とを関連付けて前記専門家データベースに記憶する記憶制御部をさらに備える、請求項2または3に記載の起業家支援装置。
【請求項5】
前記起業家端末から、起業家と専門家との有料契約情報を取得して、前記専門家データベースにおいて、当該専門家と前記有料契約情報とを関連付ける契約情報取得部と、
前記有料契約情報に基づく前記起業家及び前記専門家の少なくとも一方からの紹介手数料情報を生成する紹介手数料処理部と、をさらに備える、請求項1~4のいずれか1項に記載の起業家支援装置。
【請求項6】
起業家端末に対する入力操作または選択操作に基づいて、複数の専門分野の各々の相談情報を生成する処理と、
起業家にコンサルティングを行うための複数の専門分野の各々の専門家が登録された専門家データベースから、前記相談情報の複数の専門分野の各々に対応する複数の専門家を抽出する処理と、
前記複数の専門家を抽出する処理により抽出された前記複数の専門家の各々からの、前記相談情報に応じたコンサルティング用の情報を取得する処理と、
前記コンサルティング用の情報を、前記起業家端末に送信する処理と、をコンピュータに実行させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、起業家支援装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザが問題や悩みに直面した場合に、発生した問題や悩みを解決するための専門家をユーザに紹介することが可能なシステムが知られている。例えば、特許文献1には、ユーザの端末上の画面に表示された専門家のリストから、一人の専門家を選択して、ユーザと選択された専門家との通話を可能にするシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、上記のユーザが起業家である場合、起業家が起業する際には、様々な種類の問題や悩みに直面すると考えられる。このため、上記特許文献1に記載のような従来のシステムを用いた場合には、起業家に問題や悩みが発生するたびに、専門家のリストから問題や悩みに対応した専門家を自ら探し出す作業が必要になり、起業家の手間が大きくなってしまう。そこで、起業家によって専門家を探す手間を軽減しながら、起業家が様々な専門分野の専門家からのコンサルティングを受けることを可能にする起業家支援装置およびプログラムが望まれている。
【0005】
この開示は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、起業家によって専門家を探す手間を軽減しながら、起業家が様々な専門分野の専門家からのコンサルティングを受けることを可能にする起業家支援装置およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、以下に開示する、第1の局面による起業家支援装置は、起業家にコンサルティングを行うための複数の専門分野の各々の専門家が登録された専門家データベースと、起業家端末に対する入力操作または選択操作に基づいて、複数の専門分野の各々の相談情報を生成する相談情報生成部と、前記専門家データベースから、前記相談情報の複数の専門分野の各々に対応する複数の専門家を抽出する専門家抽出部と、前記専門家抽出部により抽出された前記複数の専門家の各々からの、前記相談情報に応じたコンサルティング用の情報を取得するコンサルティング情報取得部と、前記コンサルティング用の情報を、前記起業家端末に送信する送信部と、を備える。
【0007】
第2の局面によるプログラムは、起業家端末に対する入力操作または選択操作に基づいて、複数の専門分野の各々の相談情報を生成する処理と、起業家にコンサルティングを行うための複数の専門分野の各々の専門家が登録された専門家データベースから、前記相談情報の複数の専門分野の各々に対応する複数の専門家を抽出する処理と、前記複数の専門家を抽出する処理により抽出された前記複数の専門家の各々からの、前記相談情報に応じたコンサルティング用の情報を取得する処理と、前記コンサルティング用の情報を、前記起業家端末に送信する処理と、をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0008】
上記第1および第2の局面の構成によれば、起業家が相談情報を入力操作または選択操作するだけで、自動的に複数の専門家が抽出され、複数の専門家の各々からのコンサルティング用の情報が起業家に提供される。この結果、起業家によって専門家を探す手間を軽減しながら、起業家が様々な専門分野の専門家からのコンサルティングを受けることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、一実施形態における起業家支援システムの全体の構成を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、一実施形態における運営者端末の構成を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、一実施形態における起業家端末の構成を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、一実施形態における専門家端末の構成を示すブロック図である。
【
図5】
図5は、一実施形態における起業家支援装置の制御部の機能ブロック図である。
【
図6A】
図6Aは、一実施形態における専門家データベースの一例を示す図(1)である。
【
図6B】
図6Bは、一実施形態における専門家データベースの一例を示す図(2)である。
【
図7】
図7は、一実施形態における起業家データベースの一例を示す図である。
【
図8】
図8は、起業家端末に表示されるホーム画面を示す図である。
【
図9】
図9は、起業家端末に表示される利用規約の画面を示す図である。
【
図10】
図10は、起業家端末に表示される入力画面の第1の例を示す図である。
【
図11】
図11は、専門家端末に表示される画面の第1の例を示す図である。
【
図13】
図13は、専門家端末に表示される画面の第2の例を示す図である。
【
図14】
図14は、起業家端末に表示されるコンサルティング用の情報を示す画面の第1の例を示す図である。
【
図15】
図15は、起業家端末に表示される有料相談契約に関する画面の例を示す図である。
【
図16】
図16は、運営者端末に表示される通知の画面の例を示す図である。
【
図17】
図17は、専門家端末に表示される通知の画面の例を示す図である。
【
図18】
図18は、起業家端末に表示される入力画面の第2の例を示す図である。
【
図19】
図19は、起業家端末に表示されるコンサルティング用の情報を示す画面の第2の例を示す図である。
【
図20】
図20は、専門家端末に表示される画面の第3の例を示す図である。
【
図21】
図21は、起業家端末に表示される入力画面の第3の例を示す図である。
【
図22】
図22は、起業家端末に表示される入力画面の第4の例を示す図である。
【
図23】
図23は、専門家端末に表示される画面の第4の例を示す図である。
【
図24】
図24は、専門家端末に表示される画面の第5の例を示す図である。
【
図25】
図25は、起業家端末に表示されるコンサルティング用の情報を示す画面の第3の例を示す図である。
【
図26】
図26は、起業家端末に表示される入力画面の第5の例を示す図である。
【
図27】
図27は、起業家端末に表示される入力画面の第6の例を示す図である。
【
図28】
図28は、専門家端末に表示される画面の第6の例を示す図である。
【
図29】
図29は、専門家端末に表示される画面の第7の例を示す図である。
【
図30】
図30は、専門家端末に表示される画面の第8の例を示す図である。
【
図31】
図31は、一実施形態における起業家支援システムの制御方法を説明するためのシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の構成を充足する範囲内で、適宜設計変更を行うことが可能である。また、以下の説明において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。また、実施形態および変形例に記載された各構成は、適宜組み合わされてもよいし、変更されてもよい。また、説明を分かりやすくするために、以下で参照する図面においては、構成が簡略化または模式化して示されたり、一部の構成部材が省略されたりしている。
【0011】
[起業家支援システムの概要]
図1は、本実施形態における起業家支援システム100(以下、「システム100」という)の構成を示すブロック図である。システム100は、起業家に対して専門家を紹介するとともに、専門家からのコンサルティングを起業家に提供して、起業家を支援するためのシステムである。また、システム100は、専門家に対して起業家を紹介するシステムとしても機能する。
図1に示すように、システム100は、起業家支援装置10と運営者端末20とを含む。システム100は、複数の起業家端末30と複数の専門家端末40と通信を行う。運営者端末20、複数の起業家端末30、及び複数の専門家端末40は、それぞれ、パーソナルコンピューター、スマートフォン、及びタブレット端末などの情報端末である。
【0012】
ここで「起業家」とは、起業を予定している個人(給与生活者を含む)または企業、または、起業して長い期間(例えば、起業から10年)を経過してない個人事業主または企業(スタートアップ企業、ベンチャー企業)を意味する。また、「専門家」とは、特定の専門分野について顧客にコンサルティング、アドバイスまたは契約の仲介を行うことによって報酬を得ている者または企業を意味する。例えば、「専門家」は、これに限られないが、国家資格者、検定資格者、及び専門業者(例えば、保険代理業者、不動産業者、リフォーム業者、及びリース業者など)が含まれる。「運営者」とは、起業家支援システム100を運営する者である。また、「運営者」は、例えば、専門家データベース12aに登録されている専門家から、システム100の利用手数料及び起業家の紹介に関する紹介手数料を取得する。また、例えば、「運営者」は、起業家データベース12bに登録されている起業家から、システム100の利用手数料及び専門家の紹介に関する紹介手数料を取得する。また、「運営者」は、専門家を兼ねていてもよく、運営者が、起業専門家として後述する専門家データベース12aに登録されていてもよい。
【0013】
起業家支援装置10と、運営者端末20と、複数の起業家端末30と、複数の専門家端末40とは、互いにネットワークNにより通信可能に構成されている。ネットワークNは、例えば、Local Area Network(LAN)およびインターネット等であるが、これら以外のネットワークを用いてもよい。
【0014】
本実施形態によるシステム100では、起業家端末30に表示される画面(
図8~
図10など)の案内にしたがって、起業家が起業家端末30に、入力操作または選択操作することにより、起業家支援装置10が相談情報を取得する。そして、起業家支援装置10は、相談情報に対応した複数の専門家を、専門家データベース12aから抽出する。抽出された複数の専門家は、それぞれ、自身の専門家端末40にコンサルティング用の情報を入力する。そして、起業家支援装置10は、各専門家端末40からコンサルティング用の情報を取得して、取得したコンサルティング用の情報を起業家端末30に表示させる。
【0015】
上記の構成によれば、起業家が起業家端末30に対して入力操作または選択操作するだけで、自動的に複数の専門家が抽出され、複数の専門家の各々からのコンサルティング用の情報が起業家に提供される。この結果、起業家によって専門家を探す手間を軽減しながら、起業家が様々な専門分野の専門家からのコンサルティングを受けることが可能になる。
【0016】
[起業家支援システムの各部の構成]
次に、
図1~
図7を参照して、システム100の各部の構成について説明する。
【0017】
図1に示すように、起業家支援装置10は、例えば、サーバ装置であるが、オンプレミス型ま(据え置き型)のサーバ装置でもよいし、クラウド上に構成されたサーバ装置であってもよい。起業家支援装置10は、制御部11と、記憶部12と、通信部13とを含む。制御部11は、プログラムを実行することにより制御処理を実行するプロセッサを含む。そして、制御部11は、起業家支援装置10の各制御処理を実行する。記憶部12には、専門家データベース12a(
図6A及び
図6B参照)と、起業家データベース12b(
図7参照)とが格納(記憶)されている。通信部13は、通信インターフェイスであり、ネットワークNに接続されている。
【0018】
図2は、運営者端末20の構成を示すブロック図である。運営者端末20は、運営者による入力操作を受け付けるとともに、起業家支援装置10により提供される運営者が閲覧するための画面を表示する端末である。
図2に示すように、運営者端末20は、制御部21と、操作部22と、表示部23と、通信部24と、カメラ25とを含む。制御部21は、プログラムを実行することにより制御処理を実行するプロセッサを含む。そして、制御部21は、運営者端末20の各制御処理を実行する。また、操作部22は、キーボード、マウス、タッチパネル等のユーザインタフェースである。表示部23は、例えば、液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイである。通信部24は、通信インターフェイスであり、ネットワークNに接続されている。カメラ25は、例えば、紙媒体の文書等を撮影する機能を有する。
【0019】
図3は、起業家端末30の構成を示すブロック図である。また、
図4は、専門家端末40の構成を示すブロック図である。起業家端末30は、起業家による入力操作または選択操作を受け付けるとともに、起業家支援装置10により提供される起業家が閲覧するための画面を表示する端末である。専門家端末40は、専門家による入力操作または選択操作を受け付けるとともに、起業家支援装置10により提供される専門家が閲覧するための画面を表示する端末である。
図3に示すように、起業家端末30は、制御部31と、操作部32と、表示部33と、通信部34と、カメラ35とを含む。
図4に示すように、専門家端末40は、制御部41と、操作部42と、表示部43と、通信部44と、カメラ45とを含む。制御部31及び41と、操作部32及び42と、表示部33及び43と、通信部34及び44と、カメラ35及び45とは、それぞれ、上記した制御部21と、操作部22と、表示部23と、通信部24と、カメラ25と同様の構成であるため、説明を省略する。
【0020】
図5は、制御部11の構成を示す機能ブロック図である。制御部11は、プログラムを実行することにより制御処理を実行するプロセッサを含む。そして、制御部11は、起業家支援装置10の各制御処理を実行する。制御部11は、相談情報生成部11aと、専門家抽出部11bと、表示制御部11cと、情報取得部11dと、記憶制御部11eと、手数料処理部11fとを含む。
【0021】
相談情報生成部11aは、起業家端末30に対する起業家による入力操作または選択操作に基づいて、複数の専門分野の各々の相談情報を生成する。専門家抽出部11bは、相談情報に基づいて、専門家データベース12aから専門家を抽出する。表示制御部11cは、運営者端末20の表示部23に表示する画面(画像)を生成し、通信部13(送信部)を介して、当該画像情報を、運営者端末20に送信する。また、表示制御部11cは、起業家端末30の表示部33に表示する画面(画像)を生成し、通信部13を介して、当該画像情報を、起業家端末30に送信する。また、表示制御部11cは、専門家端末40の表示部43に表示する画面(画像)を生成し、通信部13を介して、当該画像情報を、専門家端末40に送信する。
【0022】
情報取得部11dは、起業家端末30に対する起業家による入力操作または選択操作の情報及び起業家が専門家と有料契約を結んだ際に生成される有料契約情報を、通信部13を介して、起業家端末30から取得する。また、情報取得部11dは、専門家抽出部11bにより抽出された複数の専門家の各々からの、相談情報に応じたコンサルティング用の情報を取得する。具体的には、情報取得部11dは、通信部13を介して、専門家端末40からコンサルティング用の情報を取得する。なお、「有料契約」及び「コンサルティング用の情報」の詳細については、後述する。
【0023】
記憶制御部11eは、専門家データベース12a及び起業家データベース12bへの情報の記憶、更新及び削除等の処理を行う。例えば、記憶制御部11eは、専門家データベース12aにおいて、情報取得部11dにより取得した有料契約情報と専門家とを関連付けて記憶する。手数料処理部11fは、有料契約情報に基づく起業家及び専門家の少なくとも一方からの紹介手数料情報を生成する。なお、「紹介手数料情報」の詳細については、後述する。
【0024】
図6A及び
図6Bは、専門家データベース12aの構成の一例を示す図である。
図6A及び
図6Bに示すように、専門家データベース12aには、起業家にコンサルティングを行うための複数の専門分野の各々の専門家が登録されている。具体的には、
図6Aに示すように、専門家データベース12aでは、専門家のID(例えば、「1234」)と、専門家の名前(例えば、「五郎」)と、専門家の専門分野(例えば、「起業専門家」)と、専門家が対応中の顧客(例えば、「0001」)と、専門家と当該顧客との契約の状態(例えば、「無料契約」及び「有料契約」)と、専門家が開催予定のセミナーの日時及び内容の情報と、専門家から運営者に支払われる手数料の情報(例えば、金額またはポイント)とが関連付けられて記憶されている。「対応中の顧客」とは、起業家データベース12bに登録された起業家のうちの専門家端末40に相談情報が送信された起業家である。「無料契約」とは、起業家が専門家と有料相談契約を結んでいない状態を意味するものとし、「有料契約」とは、起業家が専門家と有料相談契約を結んでいる状態を意味するものとする。
【0025】
図6Bに示すように、専門家データベース12aでは、専門家の専門分野と、入力画面(入力欄)の専門分野とが関連付けられている。例えば、
図10の入力画面(入力欄)は、「パートナー(配偶者)に起業を納得させる」分野であり、当該分野は、
図6Bに示すように、専門家のうちの「起業専門家」に関連付けられている。また、
図22の例の場合、「健康面及び社会保険」の分野であり、当該分野は、
図6Bに示すように、専門家のうちの「FP」及び「医師」に関連付けられている。また、専門家データベース12aにおいて、専門家とキーワードとが関連付けられている。このキーワードは、専門家抽出部11bにより専門家が抽出される際に用いられる。
【0026】
図7は、起業家データベース12bの構成の一例を示す図である。起業家データベース12bには、システム100を利用する複数の起業家が登録されている。具体的には、起業家データベース12bでは、起業家のID(例えば、「0001」)と、起業家の名前(例えば、「太郎」)と、起業家が相談中の専門家(例えば、専門家のID「1234」)と、起業家と当該専門家との契約の状態(例えば、「無料契約」及び「有料契約」)と、起業家が予約中のセミナーの情報(例えば、セミナーの日時・内容)と、起業家により起業家データベース12bにアップロードされた相談情報及び専門家から起業家に送信された回答情報と、起業家から運営者に支払われる手数料の情報(例えば、金額またはポイント)と、が関連付けられて記憶されている。
【0027】
(起業家支援システムにおける各画面の例)
次に、
図8~
図30を参照して、システム100における各画面の例について説明する。
図8~
図30に示す各画面は、表示制御部11cにより提供される。
【0028】
〈ホーム画面〉
図8は、起業家端末30の表示部23に表示されるホーム画面の例を示している。例えば、ホーム画面は、起業家がシステム100にログインした場合に、表示される画面である。ログインは、例えば、起業家がID及びパスワードを起業家端末30に入力して、ID及びパスワードが起業家支援装置10に送信されることにより実行される。ホーム画面には、例えば、専門家からのメッセージを取得したことの通知または運営者からの通知、相談情報を入力に進むためのオブジェクト(アイコン)、及びセミナーの予約を行うためのオブジェクト(アイコン)が含まれる。セミナーの予約を行うためのオブジェクト(以下、「予約オブジェクト」という)は、セミナーの日時及び内容と併せて起業家端末30に表示される。
【0029】
図8に示す「通知」を起業家が選択した場合、例えば、運営者や専門家からのメッセージが起業家端末30に表示される。また、「相談情報を入力」のオブジェクトを選択すると、
図10に示す画面に進む。また、「過去の回答を閲覧」のオブジェクトを選択すると、図示しないが、起業家データベース12bから過去に専門家から提供された回答(コンサルティング用の情報)を読み出して、起業家端末30上で閲覧することができる。なお、「回答」及び「コンサルティング用の情報」には、メッセージのみならず、資料や専門家の連絡先の情報が含まれていてもよい。
【0030】
図8に示すセミナーの予約を行うためのオブジェクト(例えば、「セミナー予約」)が選択されると、起業家のIDと、選択されたセミナーの情報とが関連付けられて起業家データベース12bに記憶制御部11eにより記憶される(
図7参照)。起業家は、予約オブジェクトを選択することにより、専門家が提供するセミナーに容易に予約することができる
【0031】
〈利用規約の画面〉
図9は、起業家端末30に表示される利用規約の画面の例を示している。例えば、起業家がシステム100に初めてログインした場合に、表示される画面である。この画面において、運営者から提示される利用規約に対する、起業家による承諾が示される。例えば、起業家端末30に表示される利用規約の画面には、規約の文面と、「承諾」のアイコンとが表示される。起業家が「承諾」のアイコンを選択すると、起業家データベース12bにおいて起業家のIDと利用規約を承諾した日時(タイムスタンプ)とが関連付けられて記憶される。
【0032】
〈相談情報の取得に関する構成〉
図10は、起業家端末30に表示される相談内容を入力するための画面である。本実施形態の起業家端末30では、
図10に示す入力画面において起業家が入力操作を行った後、
図18に示す入力画面が表示される。そして、
図18に示す入力画面における入力操作が行われると、
図21に示す入力画面、
図22に示す入力画面、
図26に示す入力画面、及び、
図27に示す入力画面に、順次切り替わる。上記入力画面では、各専門分野に対応する質問事項と選択肢または入力欄が表示され、起業家端末30(システム100)は、起業家の様々な分野の相談内容を受け付ける。
【0033】
図10に示す入力画面では、起業家により文字入力が行われる。
図10の例では、起業家がパートナー(配偶者)に起業を納得させるための相談内容が入力されている。なお、
図10に示すように、「添付」のアイコンが起業家端末30に表示されており、このアイコンを選択すると、起業家端末30に記憶された情報(文書データまたは画像)またはカメラ35により撮影された画像が、入力した文字と併せて起業家支援装置10に送信される。
【0034】
図11は、起業専門家の専門家端末40に表示される画面(コンサルティング用の情報を入力するため画面)の例である。起業家支援装置10は、起業家端末30に対する起業家による入力操作または選択操作が行われた場合に、入力または選択された情報を相談情報として、取得する。
【0035】
〈専門家の抽出に関する構成〉
起業家支援装置10の専門家抽出部11bは、相談情報に基づいて、専門家データベース12aから専門家を抽出する。例えば、専門家抽出部11bは、相談情報の分野、及び、相談情報の内容に基づいて、専門家を抽出する。「相談情報の分野」とは、起業家が入力操作または選択操作する上記入力画面(入力欄)に関連付けられた専門分野である。専門家抽出部11bは、「相談情報の内容」として、例えば、相談情報に含まれる文字からキーワードを抽出する。そして、専門家抽出部11bは、専門家データベース12aのうちの専門家に関連付けられたキーワード(
図6B参照)に、抽出したキーワードの少なくとも一部が含まれる専門家を抽出する。なお、複数の専門家が抽出されてもよいし、抽出されたキーワードを最も多く含む専門家が抽出されてもよい。
【0036】
例えば、
図10の例の場合、専門家抽出部11bは、専門家データベース12aから相談情報の分野(入力画面の専門分野)に対応する「起業専門家」を抽出する。そして、専門家抽出部11bは、相談情報から「妻」、「起業」、「賛成」、「収入面」及び「不安」等のキーワードを抽出する。そして、専門家抽出部11bは、専門家データベース12aの「起業専門家」のうちから「妻」、「起業」及び「不安」のキーワードが関連付けている「ID1234」の「五郎」を抽出する。そして、「ID1234」の「五郎」の専門家端末40に「ID0001」の起業家(ユーザ)からの相談情報が送信される。そして、
図11に示すように、専門家端末40の画面上において、「ID1234」の「五郎」(起業専門家)は、コンサルティング用の情報として、回答(例えば、文字)を入力する。入力された回答(コンサルティング用の情報)は、起業家端末30に送信される。なお、「添付」のアイコンは、
図10の例と同様のため、説明を省略する。
【0037】
また、
図22の例の場合、専門家抽出部11bは、専門家データベース12aから相談情報の分野(入力画面の専門分野)に対応する「FP(ファイナンシャルプランナー)」及び「医師」を抽出する。また、
図22の例の場合、専門家抽出部11bは、図示しない健康診断データから、例えば、「要治療」というキーワードを抽出する。そして、専門家抽出部11bは、専門家データベース12a(
図6B参照)の「FP」及び「医師」のうちから「要治療」のキーワードが関連付けている「ID7564」の医師が抽出される。そして、
図24に示すように、専門家端末40の画面上において、「ID7564」の医師は、コンサルティング用の情報として、回答(例えば、文字)を入力する。
【0038】
〈相談情報の転送に関する構成〉
図11に示すように、専門家端末40には、コンサルティング用の情報を入力するための画面に、自身とは異なる他の専門家に、相談情報を転送する転送用オブジェクト(アイコン)が表示される。具体的には、「他の専門家に転送」というアイコンが専門家端末40に表示される。「他の専門家に転送」が選択されると、
図12に示す専門家を選択するための画面が専門家端末40に表示される。専門家は、自身とは異なる他の専門家のうちの相談情報に適した専門家を画面上で選択する。選択された専門家の専門家端末40に、相談情報が送信される。
図12の例では、「FP」の「一郎」が選択されている。この構成によれば、専門家が、相談情報を確認した際に、自身よりも適切な他の専門家を紹介した方がよいと考えた場合に、画面上に表示される転送用オブジェクトを選択することによって、他の専門家に相談情報を容易に転送することができる。これにより、起業家は、相談情報に対してより適切な専門家によってコンサルティングを受けることができる。
【0039】
図13は、転送先の専門家の専門家端末40に表示される画面の例である。この画面には、相談情報と、転送元の専門家が入力した回答の情報と、回答欄とが表示される。転送先の専門家は、回答欄に相談情報に応じたコンサルティング用の情報として回答を行う。
図13の例では、転送先の専門家は、資料を添付している。
【0040】
図14は、起業家端末30に表示されるコンサルティング用の情報を示す画面の例である。例えば、この画面には、起業家専門家及びFPからの回答が表示される。この画面では、「添付資料の閲覧」のアイコンが表示されており、当該アイコンを起業家が選択すると、図しは省略するが、FPが添付した資料が起業家端末30に表示される。
【0041】
〈有料相談契約に関する構成〉
図14に示す画面には、「有料相談に進む」というアイコンが表示される。「有料相談に進む」のアイコンが起業家により選択されると、
図14に示す画面から
図15に示す画面に起業家端末30に表示される画面が切り替わる。
図15に示す画面では、専門家との有料相談に必要な費用(起業家から専門家に支払われる費用)が表示される。また、
図15に示すように、この画面において、専門家の詳細な情報が表示されてもよい。例えば、「直前1か月のうちに、10名の方がFP(2345)から有料相談を受けました」等の有料相談を促進(宣伝)するための情報が、この画面に表示されてもよい。
【0042】
図15に示す画面において、「承諾」のアイコンが起業家により選択されると、起業家端末30から、起業家が専門家と有料契約を行ったことを示す情報である有料契約情報が、起業家支援装置10に送信される。起業家支援装置10の情報取得部11dは、有料契約情報を取得する。記憶制御部11eは、有料契約情報に基づいて、専門家データベース12a及び起業家データベース12bを更新する。具体的には、専門家データベース12a及び起業家データベース12bにおける、起業家(例えば、ID「0001」)と専門家(例えば、ID「2345」)との契約の状態(
図6Aの「対向中の顧客」及び
図7の「相談中専門家」)を「無料」から「有料」に切り替える。
【0043】
また、手数料処理部11fは、有料契約情報に基づいて、
図6A及び
図7に示す専門家(例えば、ID「2345」)及び起業家(例えば、ID「0001」)の「手数料」の情報を更新する。例えば、専門家から運営者に対する紹介手数料が、専門家データベース12aの「手数料」の情報に加算され、起業家から運営者に対する紹介手数料が、起業家データベース12bの「手数料」の情報に加算される。この構成によれば、システム100において、起業家と専門家との間で契約が結ばれた場合に、起業家及び専門家の少なくとも一方から運営者に支払われる紹介手数料を容易に管理することができる。
【0044】
図16は、運営者端末20に表示される通知の画面の例である。例えば、専門家(例えば、ID「2345」)と起業家(例えば、ID「0001」)との有料相談を承諾する情報(有料相談契約の情報)が、運営者端末20に表示される。具体的には、運営者端末20には、専門家及び起業家の各々からの紹介手数料の金額が表示される。また、
図17は、専門家端末40に表示される通知の画面の例である。例えば、起業家が有料相談に承諾したことが、専門家端末40に表示される。
【0045】
〈その他の画面の例〉
図18は、起業家端末30に表示される収入面及び創業資金に関する分野の相談情報を入力するための画面の例である。この画面には、例えば、「現在の収入」、「貯金額」、「子供の有無、子供の人数及び子供の年齢」、「起業家の年齢」、「金融資産の総額」及び「事業経費」等の起業時及び事業継続に関する資金の質問事項と、当該質問事項に回答するための回答欄とが表示される。
【0046】
図19は、起業家端末30に表示される収入面及び創業資金に関するコンサルティング用の情報を示す画面の例である。この画面には、
図18の例に示した質問事項に対する起業家の回答結果(相談情報)に基づくライフマネープラン(将来設計計画書)が表示される。「ライフマネープラン」とは、例えば、将来予測される支出及び貯金額と時間とが、グラフとして表示されるものである。このライフマネープランは、起業家の回答結果(相談情報)に基づいて、起業家支援装置10により生成される。また、
図19に示す画面には、ライフマネープランに加えて、専門家データベース12aから抽出された専門家(例えば、FP)からのメッセージ及び「有料相談に進む」のアイコンが表示される。
図20は、
図19の「有料相談に進む」のアイコンが選択された場合に専門家端末40に表示される画面の例である。この画面において、専門家は、無料相談よりも詳細な情報を、起業家に提供する。
【0047】
図21は、起業家端末30に表示される将来像に関する入力画面の例である。この画面には、質問事項として、「目標」、「手段」及び「スキル棚卸し」の欄などと、当該質問項目に回答するための回答欄とが表示される。図示しないが、例えば、専門家データベース12aから抽出された起業専門家が、将来像に関する入力画面に入力された相談情報に対して回答(コンサルティング)を行う。
【0048】
図22は、起業家端末30に表示される健康面及び社会保険に関する入力画面の例である。この画面には、「健康診断データ」を添付するためのアイコン、「健康保険」、「その他の医療保険」及び「健康について気になること」の欄などと、当該質問項目に回答するための回答欄とが表示される。この例の場合、「健康診断データ」の内容に基づいて、
図23及び
図24に示すように、FPまたは医師の少なくとも一方が専門家データベース12aから抽出され、抽出された専門家端末40に、相談情報が送信される。
【0049】
例えば、「健康診断データ」の中に「再検査」や「要治療」等の健康異常を示すキーワードが含まれていれば、専門家データベース12aから医師が抽出され、医師の専門家端末40に相談情報が送信される。また、
図22に示す入力画面に入力された文字に、「保険」が含まれていれば、専門家データベース12aからFPが抽出され、FPの専門家端末40に相談情報が送信される。
図23に示すように、FPは、起業家に対して、例えば、健康保険の切り替えの時期などのアドバイスを行う。
図24及び
図25に示すように、医師は、起業家に対して、例えば、オンライン診療等を勧めるアドバイスを行う。ここで、システム100は、オンライン診療用のシステムと連携可能に構成されていてもよく、システム100は、
図25に示す「有料相談(オンライン診療)に進む」が起業家により選択されると、起業家端末30をオンライン診療用のシステムに接続させる処理を行ってもよい。
【0050】
図26は、起業家端末30に表示される税務に関する入力画面の例である。この画面には、質問事項として、「収入支出」及び「税務について気になること」の欄などと、当該質問項目に回答するための回答欄とが表示される。例えば、他の分野(
図18など)の入力画面で起業家が入力した情報を、流用するか否かを決定するアイコン(例えば、「はい」及び「いいえ」)が表示される。「はい」が選択された場合、例えば、
図18に示す画面において、入力された情報が、税務に関する相談情報として自動的に入力される。図示しないが、例えば、専門家データベース12aから抽出された税理士が、税務に関する入力画面に入力された相談情報に対して回答(コンサルティング)を行う。
【0051】
図27は、起業家端末30に表示される執務スペースに関する入力画面の例である。この画面には、選択項目として「自宅」及び「自宅以外」が表示される。起業家が「自宅」を選択すると、起業家支援装置10の専門家抽出部11bは、例えば、専門家データベース12aからリフォーム業者を抽出し、「自宅以外」を選択すると、起業家支援装置10の専門家抽出部11bは、例えば、専門家データベース12aから不動産業者を抽出する。また、起業家支援装置10の専門家抽出部11bは、リフォーム業者または不動産業者に加えて、起業家により入力された情報(相談情報)に基づいて、専門家データベース12aからリース業者を抽出してもよい。
図28は、リフォーム業者の専門家端末40に表示される画面の例を、
図29は、不動産業者の専門家端末40に表示される画面の例を、
図30は、リース業者の専門家端末40に表示される画面の例を、それぞれ示している。
【0052】
(起業家支援システムの制御方法)
次に、
図31を参照して、システム100の制御方法について説明する。
図31は、システム100、起業家端末30及び専門家端末40のシーケンス図である。なお、
図31では、
図8のホーム画面における制御及び利用規約の画面における制御の説明を省略している。また、説明を容易にするため、相談情報の転送の処理の説明等を省略している。
【0053】
ステップS1に示すように、起業家端末30に対して起業家により入力操作または選択操作が行われ、当該入力操作または選択操作に基づく情報が、起業家支援装置10に送信される。例えば、
図10、
図18、
図21、
図26、及び
図27の順に、順次、起業家端末30に画面が表示され、表示された画面における質問項目に起業家は回答する。ステップS2において、入力操作または選択操作に基づく情報から、相談情報が生成(取得)される。ステップS3において、相談情報に基づいて、複数の専門分野の各々の専門家が専門家データベース12aから抽出される。
【0054】
ステップS4において、抽出された専門家の各々の専門家端末40に相談情報が送信される。ステップS5において、相談情報が専門家端末40に表示される。そして、ステップS6において、専門家によりコンサルティング用の情報が入力され、コンサルティング用の情報が専門家端末40から起業家支援装置10に送信される。ステップS7において、起業家支援装置10から起業家端末30にコンサルティング用の情報が送信される。ステップS8において、起業家端末30にコンサルティング用の情報及び有料相談契約を承諾するためのアイコン(
図14の「有料相談に進む」及び
図15の「承諾」)が表示される。有料相談契約を承諾するためのアイコンが選択された場合、ステップS9において、専門家データベース12a及び起業家データベース12bの少なくとも「手数料」の情報の更新が行われる。
【0055】
上記の制御方法によれば、起業家が相談情報を入力操作または選択操作するだけで、自動的に複数の専門家が抽出され、複数の専門家の各々からのコンサルティング用の情報が起業家に提供される。この結果、起業家の手間を軽減しながら、起業家が様々な専門分野の専門家からのコンサルティングを受けることが可能になる。
【0056】
[変形例]
以上、上述した実施形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施形態を適宜変形して実施することが可能である。
【0057】
(1)上記実施形態では、専門家として、
図6Aに示すように、起業専門家、FP、税理士、社会保険労務士、投資アドバイザー、保険代理店、医師、リフォーム業者、不動産業者、リース業者を挙げたが、これに限られない。すなわち、上記した専門家以外の専門分野の専門家が専門家データベースに登録されていてもよい。
【0058】
(2)上記実施形態では、管理者端末と起業家支援装置とが別個の装置として構成する例を示したが、これに限られない。すなわち、管理者端末と起業家支援装置とは一体的に構成されていてもよい。
【0059】
【0060】
(4)上記実施形態では、起業家が専門家との有料相談に承諾した場合(有料契約を結んだ場合)に、起業家及び専門家の各々から運営者に紹介手数料が支払われる例を示したが、これに限られない。すなわち、起業家及び専門家のいずれか一方のみから運営者に紹介手数料が支払われてもよい。
【0061】
また、上述した起業家支援装置およびプログラムは、以下のように説明することができる。
【0062】
第1の構成に係る起業家支援装置は、起業家にコンサルティングを行うための複数の専門分野の各々の専門家が登録された専門家データベースと、起業家端末に対する入力操作または選択操作に基づいて、複数の専門分野の各々の相談情報を生成する相談情報生成部と、専門家データベースから、相談情報の複数の専門分野の各々に対応する複数の専門家を抽出する専門家抽出部と、専門家抽出部により抽出された複数の専門家の各々からの、相談情報に応じたコンサルティング用の情報を取得するコンサルティング情報取得部と、コンサルティング用の情報を、起業家端末に送信する送信部と、を備える(第1の構成)。
【0063】
上記第1の構成によれば、起業家が相談情報を入力操作または選択操作するだけで、自動的に複数の専門家が抽出され、複数の専門家の各々からのコンサルティング用の情報が起業家に提供される。この結果、起業家の手間を軽減しながら、起業家が様々な専門分野の専門家からのコンサルティングを受けることが可能になる。
【0064】
第1の構成において、起業家支援装置が、複数の専門分野の各々に関する質問項目を、起業家端末に表示させる起業家端末用表示制御部と、コンサルティング用の情報を入力するための画面を、専門家端末に表示させる専門家端末用表示制御部と、をさらに備えてもよい(第2の構成)。
【0065】
上記第2の構成によれば、起業家は、起業家端末に表示される画面を閲覧しながら質問項目に容易に回答することができ、専門家は、専門家端末に表示される画面を閲覧しながら、コンサルティング用の情報を容易に回答することができる。
【0066】
第2の構成において、専門家端末用表示制御部は、コンサルティング用の情報を入力するための画面に、自身とは異なる他の専門家に、相談情報を転送する転送用オブジェクトを表示するように構成されていてもよく、送信部は、転送用オブジェクトが選択された場合に、相談情報を他の専門家の専門家端末に送信するように構成されていてもよい(第3の構成)。
【0067】
上記第3の構成によれば、専門家が、相談情報を確認した際に、自身よりも適切な他の専門家を紹介した方がよいと考えた場合に、画面上に表示される転送用オブジェクトを選択することによって、他の専門家に相談情報を容易に転送することができる。これにより、起業家は、相談情報に対してより適切な専門家によってコンサルティングを受けることができる。
【0068】
第2または第3の構成において、専門家データベースでは、複数の専門家の少なくとも1名が、当該専門家によるセミナーの情報に関連付けられて登録されていてもよく、起業家端末用表示制御部は、セミナーの情報と、当該セミナーの予約を行うための予約オブジェクトとを起業家端末に表示させるように構成されていてもよく、起業家支援装置は、予約オブジェクトが起業家により選択された場合に、選択した起業家の情報とセミナーの情報とを関連付けて専門家データベースに記憶する記憶制御部をさらに備えてもよい(第4の構成)。
【0069】
上記第4の構成によれば、起業家は、予約オブジェクトを選択することにより、専門家が提供するセミナーに容易に予約することができる。
【0070】
第1~第4のいずれか1つの構成において、起業家端末から、起業家と専門家との有料契約情報を取得して、専門家データベースにおいて、当該専門家と有料契約情報とを関連付ける契約情報取得部と、有料契約情報に基づく起業家及び専門家の少なくとも一方からの紹介手数料情報を生成する紹介手数料処理部と、をさらに備える(第5の構成)。
【0071】
上記第5の構成によれば、起業家支援システムにおいて、起業家と専門家との間で契約が結ばれた場合に、起業家及び専門家の少なくとも一方から運営者に支払われる紹介手数料を容易に管理することができる。
【0072】
第6の構成に係るプログラムは、起業家端末に対する入力操作または選択操作に基づいて、複数の専門分野の各々の相談情報を生成する処理と、起業家にコンサルティングを行うための複数の専門分野の各々の専門家が登録された専門家データベースから、相談情報の複数の専門分野の各々に対応する複数の専門家を抽出する処理と、複数の専門家を抽出する処理により抽出された複数の専門家の各々からの、相談情報に応じたコンサルティング用の情報を取得する処理と、コンサルティング用の情報を、起業家端末に送信する処理と、をコンピュータに実行させる。
【0073】
上記第6の構成によれば、上記第1の構成と同様に、起業家の手間を軽減しながら、起業家が様々な専門分野の専門家からのコンサルティングを受けることを可能するプログラムを提供することができる。
【符号の説明】
【0074】
10…起業家支援装置、11…制御部、11a…相談情報生成部、11b…専門家抽出部、11c…表示制御部、11d…情報取得部、11e…記憶制御部、11f…手数料処理部、12a…専門家データベース、12b…起業家データベース、20…運営者端末、30…起業家端末、40…専門家端末
【手続補正書】
【提出日】2021-02-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
起業家にコンサルティングを行うための複数の専門分野の各々の専門家が登録された専門家データベースと、
相談内容を起業家端末から取得する相談内容取得部と、
前記相談内容が入力された複数の入力画面又は入力欄に基づいて当該相談内容に関連する複数の専門分野を特定し、前記専門家データベースから前記相談内容に基づいて、特定された専門分野の各々の専門家を抽出する専門家抽出部と、
前記専門家抽出部により抽出された専門家の各々の専門家端末に、前記相談内容を送信する相談内容送信部と、
前記専門家抽出部により抽出された専門家の各々の専門家端末から、前記相談内容に応じたコンサルティング用の情報を取得するコンサルティング情報取得部と、
前記コンサルティング用の情報を、前記起業家端末に送信するコンサルティング情報送信部と、を備える、起業家支援装置。
【請求項2】
複数の専門分野の各々に関する質問項目を、前記起業家端末に表示させる起業家端末用表示制御部と、
前記コンサルティング用の情報を入力するための画面を、専門家端末に表示させる専門家端末用表示制御部と、をさらに備える、請求項1に記載の起業家支援装置。
【請求項3】
前記専門家端末用表示制御部は、前記コンサルティング用の情報を入力するための画面に、自身とは異なる他の専門家に、前記相談内容を転送する転送用オブジェクトを表示し、
前記コンサルティング情報送信部は、前記転送用オブジェクトが専門家により選択された場合に、前記相談内容を前記他の専門家の専門家端末に送信する、請求項2に記載の起業家支援装置。
【請求項4】
前記専門家データベースでは、複数の専門家の少なくとも1名が、当該専門家によるセミナーの情報に関連付けられて登録されており、
前記起業家端末用表示制御部は、前記セミナーの情報と、当該セミナーの予約を行うための予約オブジェクトとを前記起業家端末に表示させ、
前記予約オブジェクトが起業家により選択された場合に、選択した起業家の情報と前記セミナーの情報とを関連付けて前記専門家データベースに記憶する記憶制御部をさらに備える、請求項2または3に記載の起業家支援装置。
【請求項5】
前記起業家端末から、起業家と専門家との有料契約情報を取得して、前記専門家データベースにおいて、当該専門家と前記有料契約情報とを関連付ける契約情報取得部と、
前記有料契約情報に基づく前記起業家及び前記専門家の少なくとも一方からの紹介手数料情報を生成する紹介手数料処理部と、をさらに備える、請求項1~4のいずれか1項に記載の起業家支援装置。
【請求項6】
相談内容を起業家端末から取得する処理と、
前記相談内容が入力された複数の入力画面又は入力欄に基づいて当該相談内容に関連する複数の専門分野を特定する処理と、
起業家にコンサルティングを行うための複数の専門分野の各々の専門家が登録された専門家データベースから前記相談内容に基づいて、特定された専門分野の各々の専門家を抽出する処理と、
前記複数の専門家を抽出する処理により抽出された専門家の各々の専門家端末に、前記相談内容を送信する処理と、
前記複数の専門家を抽出する処理により抽出された専門家の各々の専門家端末から、前記相談内容に応じたコンサルティング用の情報を取得する処理と、
前記コンサルティング用の情報を、前記起業家端末に送信する処理と、をコンピュータに実行させる、プログラム。