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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022109617
(43)【公開日】2022-07-28
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20220721BHJP
【FI】
A63F7/02 326Z
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021005016
(22)【出願日】2021-01-15
(71)【出願人】
【識別番号】000154679
【氏名又は名称】株式会社平和
(74)【代理人】
【識別番号】100104547
【弁理士】
【氏名又は名称】栗林 三男
(74)【代理人】
【識別番号】100206612
【弁理士】
【氏名又は名称】新田 修博
(74)【代理人】
【識別番号】100209749
【弁理士】
【氏名又は名称】栗林 和輝
(74)【代理人】
【識別番号】100217755
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 淳史
(72)【発明者】
【氏名】高木 仁
【テーマコード(参考)】
2C088
【Fターム(参考)】
2C088EA10
(57)【要約】
【課題】コネクタへの配線の接続について誤りを防止できる遊技機を提供する。
【解決手段】本発明の遊技機は、互いに同数の端子を有し、互いに異なる色を有する3個のコネクタ410が配設された基板200と、1または複数の始動口46,49と、各始動口46,49に入球した遊技球を検出する1または複数の始動口スイッチ100,103と、始動口スイッチ100,103が遊技球を検出したことに基づいて所定の抽選を実行する抽選手段230と、を備え、遊技領域4に配置された始動口の数が3個であって、3個の始動口スイッチそれぞれが3個のコネクタ410のそれぞれに対応付けられているか、または、遊技領域4に配置された始動口の数が2個以下であって、始動口スイッチそれぞれがコネクタ410のいずれかに対応付けられているとともに、始動口スイッチが対応付けられていないコネクタ410には所定のスイッチが対応付けられている。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに同数の端子を有し、互いに異なる色を有する3個のコネクタが配設された基板と、
遊技領域に配置された1または複数の始動口と、
各前記始動口に対応して設けられ、各前記始動口に入球した遊技球を検出する1または複数の始動口スイッチと、
前記始動口スイッチが遊技球を検出したことに基づいて所定の抽選を実行する抽選手段と、を備え、
前記遊技領域に配置された前記始動口の数が3個であって、3個の前記始動口スイッチそれぞれが3個の前記コネクタのそれぞれに対応付けられているか、または、
前記遊技領域に配置された前記始動口の数が2個以下であって、前記始動口スイッチそれぞれが前記コネクタのいずれかに対応付けられているとともに、前記始動口スイッチが対応付けられていない前記コネクタには所定のスイッチが対応付けられていることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
3個の前記コネクタは、いずれも遊技球を検出したことに基づいて抽選が実行されるスイッチに対応付けられていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
3個の前記コネクタは、いずれも遊技球を検出したことに基づいて賞球の払い出しが実行されるスイッチに対応付けられていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、遊技球(遊技媒体)が移動する遊技領域を備え、遊技者の操作に応じて遊技領域に遊技球を発射する遊技機(ぱちんこ遊技機)が知られている。この種の遊技機は、遊技領域に始動口を設け、始動口に遊技球が進入したことを検出すると、特別図柄抽選を行うとともに表示装置において図柄の変動表示を開始させ、特別図柄抽選の結果が大当りである場合に、図柄を特定の態様で停止表示させる。すると、遊技状態を特別遊技状態に移行させ、特別遊技状態では複数回の特別遊技を実行し、各特別遊技では遊技領域に設けられている大入賞口を開状態に動作させ、大入賞口への遊技球の進入に応じて遊技球を払い出す。また、始動口への遊技球の進入は、始動口内に設けられた始動口スイッチによって検出される。また、始動口スイッチは、所定の基板のコネクタに配線を介して接続される(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-116084号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、遊技機においては、コネクタへの配線の接続について誤りを防止することが求められている。
【0005】
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、コネクタへの配線の接続誤りを防止できる遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、本発明の遊技機は、
互いに同数の端子を有し、互いに異なる色を有する3個のコネクタが配設された基板と、
遊技領域に配置された1または複数の始動口と、
各前記始動口に対応して設けられ、各前記始動口に入球した遊技球を検出する1または複数の始動口スイッチと、
前記始動口スイッチが遊技球を検出したことに基づいて所定の抽選を実行する抽選手段と、を備え、
前記遊技領域に配置された前記始動口の数が3個であって、3個の前記始動口スイッチそれぞれが3個の前記コネクタのそれぞれに対応付けられているか、または、
前記遊技領域に配置された前記始動口の数が2個以下であって、前記始動口スイッチそれぞれが前記コネクタのいずれかに対応付けられているとともに、前記始動口スイッチが対応付けられていない前記コネクタには所定のスイッチが対応付けられていることを特徴とする。
【0007】
このような構成によれば、3個のコネクタは互いに同数の端子を有するため配線の接続誤りが起こりやすいが、この3個のコネクタが互いに異なる色となっているので、各スイッチに対応するコネクタを色によって見分けることが可能となり、配線の接続誤りを防止できる。
【0008】
また、いわゆる羽根モノタイプ等のぱちんこ遊技機(第2種遊技機)では、始動口が3個設けられたものが存在する。この種の遊技機では、基板に3個の始動口それぞれに対応する3個のコネクタを用意することが考えられる。一方で、いわゆるデジパチタイプのぱちんこ遊技機(第1種遊技機)では始動口が2個しか設けられていない機種が多い。ここで、前述の羽根モノタイプの基板からコネクタの数を1個減らしただけの基板をデジパチタイプ用に作成することとすると製造コストがかかってしまう。しかし、本発明によれば、羽根モノタイプとデジパチタイプとについて共通の基板を兼用することができるので、製造コストを削減することができる。また、羽根モノタイプにおいて始動口に対応付けられる3個のコネクタについて、デジパチタイプにおいても始動口のみを対応付けることとすると、始動口に対応付けられないコネクタが余って未使用のコネクタとなってしまうこととなる。そして、このような未使用のコネクタがあると、当該コネクタに誤って配線を接続してしまう等の接続誤りが起きてしまう可能性がある。しかし、本発明によれば、始動口に対応付けられないコネクタに、所定のスイッチが対応付けられるので、当該コネクタが未使用とならず、配線の接続誤りを防止できる。さらに、未使用となったコネクタは、不正の目的等に使用されるおそれもあるが、本発明によれば、未使用となるコネクタが生じないので、不正を防止できる。
【0009】
また、本発明の前記構成において、3個の前記コネクタは、いずれも遊技球を検出したことに基づいて抽選が実行されるスイッチに対応付けられていることとしてもよい。
【0010】
このような構成によれば、3個のコネクタには、抽選の実行に係る検出を行うという共通の機能を有するスイッチが対応付けられることとなる。すなわち、3個のコネクタには、始動口スイッチまたは始動口スイッチと同様の機能を有する所定のスイッチが対応付けられることとなる。このため、3個のコネクタを介してスイッチからの信号を受信する回路における制御上の煩雑さを緩和できる。また、3個のコネクタに対して共通の機能を有するスイッチが接続されるので、各コネクタに接続すべきスイッチが判別しやすく、配線の接続誤りを防止できる。
【0011】
また、本発明の前記構成において、3個の前記コネクタは、いずれも遊技球を検出したことに基づいて賞球の払い出しが実行されるスイッチに対応付けられていることとしてもよい。
【0012】
このような構成によれば、3個のコネクタには、賞球の払い出しに係る検出を行うという共通の機能を有するスイッチが対応付けられることとなる。すなわち、3個のコネクタには、始動口スイッチまたは始動口スイッチと同様の機能を有する所定のスイッチが対応付けられることとなる。このため、3個のコネクタを介してスイッチからの信号を受信する回路における制御上の煩雑さを緩和できる。また、3個のコネクタに対して共通の機能を有するスイッチが接続されるので、各コネクタに接続すべきスイッチが判別しやすく、配線の接続誤りを防止できる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、コネクタへの配線の接続誤りを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施の形態に係る遊技機の一例を示すもので、その外観構成を示す斜視図である。
図2】同、遊技盤の外観構成を示す正面図である。
図3】同、状態表示部の外観構成を示す正面図である。
図4】同、遊技機の概略的な構成を示すブロック図である。
図5】同、遊技状態の状態遷移図である。
図6】同、主制御基板の部品の配置を説明するための図であって、主制御基板を背面側から見た図である。
図7】同、基板ケースに収容された状態の主制御基板について説明するための図であって、主制御基板および基板ケースを背面側から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下の説明において、基本的に「前後」とは、遊技機の前側に遊技者が居る場合に、遊技者側が「前」で、遊技機側が「後」を意味し、「上下」とは遊技機の上面側が「上」で、下面側が「下」を意味し、「左右」とは遊技機で遊技する遊技者の左手側が「左」を意味し、右手側が「右」を意味する。
【0016】
図1は、本実施形態に係る遊技機の外観構成を示す斜視図である。本実施形態の遊技機は、遊技場から貸し出された遊技球(遊技媒体)を用いて遊技を行うものであり、遊技機の外側面を形成する外枠2と、遊技機の内部に設けられ、遊技球が移動する遊技領域4を形成する遊技盤6と、遊技盤6を保持する内枠7と、遊技盤6を遊技者が視認可能かつ接触不可能にするガラスユニット8と、ガラスユニット8が取り付けられている前枠10を備えている。内枠7は、ヒンジ機構を介して外枠2に開閉可能に取り付けられている。また、前枠10は、ヒンジ機構を介して内枠7に開閉可能に取り付けられている。そして、内枠7(および前枠10)は、外枠2の開口部を塞ぐ閉位置(閉鎖状態)と外枠2の開口部を開放する開位置(開放状態)との間で開閉可能となっている。
【0017】
前枠10のうちガラスユニット8を取り囲む部分は、光を透過する半透明の素材により構成されており、半透明の素材により構成されている部分の内部には、遊技を盛り上げるための演出光などを出力する複数の前枠ランプ12が設けられている。また、前枠10の上部の左右および下部の左右には、遊技を盛り上げるための演出音などを出力するスピーカー14(音響装置)が設けられている。
【0018】
前枠10の下部中央には、遊技球を貯留するための上皿16が設けられており、上皿16の内側側面の左部には、遊技機から遊技者に遊技球を払い出すための払出口18が設けられている。また、前枠10の下部右側には、グリップユニット20が設けられており、遊技者がグリップユニット20を遊技機に向かって右回りに回転させる操作を行うと、遊技機内部に設けられた図示しない発射装置が作動して、遊技領域4内に遊技球が発射されるようになっている。なお、本実施形態の発射装置は、1分間に99個(1秒間に1.65個)の遊技球を発射することができる。
【0019】
上皿16の内側側面の右部には、上皿16から遊技球を発射装置に供給するための供給口22が設けられている。また、上皿16の下方には、上皿16に遊技球を貯留しきれなくなった場合に余剰の遊技球を貯留しておく下皿24が設けられている。
【0020】
また、上皿16の縁部手前側には、演出ボタン26(演出操作手段)が設けられており、遊技者が演出ボタン26を操作すると、遊技機で行われる演出が変化する。
【0021】
図2は、図1で示した遊技盤6の外観構成を示す正面図である。図2に示すように、遊技盤6には、円形状に外レール28が設けられており、外レール28に囲まれた領域が、遊技球が移動する遊技領域4となっている。また、遊技領域4の左端部には、外レール28に沿うように円弧状に内レール30が設けられており、外レール28と内レール30は、遊技盤6の下方に設けられた図示しない発射装置から発射された遊技球を遊技領域4に誘導する。
【0022】
遊技盤6の中央部には、遊技を盛り上げるための演出画像などを表示する液晶ディスプレイ32(演出表示装置)と、液晶ディスプレイ32を取り囲むように形成されたディスプレイ枠34を備える演出ユニット36が設けられている。そしてディスプレイ枠34には、液晶ディスプレイ32の中央上方に、遊技を盛り上げるための演出光などを出力するディスプレイ枠ランプ38が設けられている。
【0023】
本実施形態では、液晶ディスプレイ32の手前側を遊技球が通過できないようになっており、発射装置から発射された遊技球は、液晶ディスプレイ32の左側の遊技領域4aか右側の遊技領域4bを落下するようになっている。また、遊技領域4には、遊技盤6の表面に交差するように図示しない多数の遊技釘が打ち付けられており、遊技領域4を移動する遊技球の移動方向がランダムに変化するようになっている。
【0024】
またディスプレイ枠34の左部には、液晶ディスプレイ32の左側の遊技領域4aを落下する遊技球が通過できる開口40が形成されており、この開口40を通過した遊技球はディスプレイ枠34に設けられている通路42を通過して、液晶ディスプレイ32の下方に設けられたステージ44に落下するようになっている。このステージ44の上面は滑らかな曲面となっているとともに、ステージ44とガラスユニット8との間に遊技球がステージ44から下方に落下できる隙間が形成されており、通路42からステージ44上に落下した遊技球がステージ44上を左右に往復移動した後にステージ44の中央部付近から下方に落下するようになっている。
【0025】
ステージ44の中央部の下方には、ステージ44の中央部付近から下方に落下した遊技球が進入可能な第1始動口46が設けられている。また、第1始動口46内には、第1始動口46に入球した遊技球を検出する第1始動口スイッチ100(図4参照)が配設されている。第1始動口スイッチ100は、遊技球(第1始動口46への遊技球の入球)を検出すると、検出信号を主制御基板200に対して出力する。また、主制御基板200は、第1始動口スイッチ100からの検出信号の入力に基づいて、特別図柄抽選としての第1特別図柄抽選を実行する。また、主制御基板200は、第1始動口スイッチ100からの検出信号の入力に基づいて、払出装置130に賞球の払い出しを実行させる。また、第1始動口46に進入した遊技球は、遊技機内部に回収される。
【0026】
遊技領域4における第1始動口46の左方には、複数(3個)の一般入賞口47(左上一般入賞口47a、左中一般入賞口47bおよび左下一般入賞口47c)が設けられている。また、遊技盤6には、左上一般入賞口47a、左中一般入賞口47bまたは左下一般入賞口47cに入球した遊技球を検出する一般入賞口スイッチ101(図4参照)が配設されている。一般入賞口スイッチ101は、遊技球(左上一般入賞口47a、左中一般入賞口47bまたは左下一般入賞口47cへの遊技球の入球)を検出すると、検出信号を主制御基板200に対して出力する。また、主制御基板200は、一般入賞口スイッチ101からの検出信号の入力に基づいて、払出装置130に賞球の払い出し動作を実行させる。なお、一般入賞口スイッチ101は、左上一般入賞口47aと左中一般入賞口47bと左下一般入賞口47cとのそれぞれについて1個ずつ設けてもよく、複数(例えば3個)の一般入賞口47に対して1個だけ設けてもよい。また、左上一般入賞口47a、左中一般入賞口47bおよび左下一般入賞口47cの他にも一般入賞口47およびこの一般入賞口に対応する一般入賞口スイッチを設けてもよい。
【0027】
また、液晶ディスプレイ32の右側の遊技領域4bには、遊技球が遊技機内部に回収されずに通過する通過ゲート48が設けられている。また、通過ゲート48内には、遊技球が通過したことを検知するゲートスイッチ102(図4参照)が配設されている。ゲートスイッチ102は、遊技球(遊技球の通過ゲート48の通過)を検出すると、検出信号を主制御基板200に対して出力する。また、主制御基板200は、ゲートスイッチ102からの検出信号の入力に基づいて、普通当りの当否を決定する普通図柄抽選を実行する。
【0028】
また、液晶ディスプレイ32の右側の遊技領域4bには、通過ゲート48の下方に、第2始動口49が設けられている。また、第2始動口49内には、第2始動口49に入球した遊技球を検出する第2始動口スイッチ103(図4参照)が配設されている。第2始動口スイッチ103は、遊技球(第2始動口49への遊技球の入球)を検出すると、検出信号を主制御基板200に対して出力する。また、主制御基板200は、第2始動口スイッチ103からの検出信号の入力に基づいて、特別図柄抽選としての第2特別図柄抽選を実行する。また、主制御基板200は、第2始動口スイッチ103からの検出信号の入力に基づいて、払出装置130に賞球の払い出しを実行させる。また、第2始動口49に進入した遊技球は、遊技機内部に回収される。
【0029】
第2始動口49には、第2始動口49に遊技球が進入しにくい縮小状態(進入を補助しない状態・非補助状態)と遊技球が進入しやすい拡大状態(進入を補助する状態・補助状態)との間で動作可能な普通役物54(補助手段)が設けられている。普通役物54は、ソレノイドなどの駆動装置を内蔵しており、普通図柄抽選で普通当りが当選すると所定条件下で拡大状態となるように制御される。
【0030】
また、液晶ディスプレイ32の右側の遊技領域4bには、大入賞口50が設けられている。また、大入賞口50内には、大入賞口50に入球した遊技球を検出するカウントスイッチ104(図4参照)が配設されている。カウントスイッチ104は、遊技球(大入賞口50への遊技球の入球)を検出すると、検出信号を主制御基板200に対して出力する。また、主制御基板200は、カウントスイッチ104からの検出信号の入力に基づいて、払出装置130に賞球の払い出し動作を実行させる。また、主制御基板200は、カウントスイッチ104からの検出信号の入力に基づいて、大入賞口50に入球した遊技球の数をカウントする。また、大入賞口50に進入した遊技球は、遊技機内部に回収される。
【0031】
大入賞口50には、大入賞口50に遊技球が進入不可能な閉状態(第2状態、進入不可状態)と遊技球が進入可能な開状態(第1状態、進入可能状態)との間で動作可能な特別役物56が設けられている。特別役物56は、ソレノイドなどの駆動装置を内蔵しており、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選または第2特別図柄抽選)で大当りに当選すると開始される特別遊技状態において所定条件下で開状態となるように制御される。
【0032】
また、遊技領域4の最下部には、いずれの入賞口46,47,49,50にも進入せずに遊技領域4を落下した遊技球を遊技機内部に回収するアウト口62が設けられている。ここで、遊技機内部には、遊技領域4から回収(排出)された遊技球が通過する排出路(図示せず)が設けられている。本遊技機では、遊技領域4に打ち出された全ての遊技球(遊技領域4から回収された全ての遊技球)が、排出路を通過するように構成されている。すなわち、遊技領域4に打ち出された遊技球は、いずれかの入賞口46,47,49,50に入球またはアウト口62を通過することによって、遊技領域4から回収され排出路へ流入する。具体的には、各入賞口46,47,49,50に入球した遊技球は、入賞口内に配設されたスイッチ100,101,103,104により検出された後に、排出路に誘導される。また、アウト口62から回収された遊技球は、排出路に誘導される。また、排出路には、アウトスイッチ106(図4参照)が配設されている。アウトスイッチ106は、排出路を通過する遊技球(遊技領域4からの遊技球の排出)を検出すると、検出信号を主制御基板200に対して出力する。また、主制御基板200は、アウトスイッチ106からの検出信号の入力に基づいて、遊技領域4から排出された遊技球の数をカウントする。
【0033】
遊技球の発射装置は、図1で示したグリップユニット20の回転量を調整することにより遊技球の射出力が変化するように構成されており、グリップユニット20の回転量が少ない場合には液晶ディスプレイ32の左側の遊技領域4aを遊技球が落下するように遊技球が発射され、グリップユニット20の回転量が多い場合には液晶ディスプレイ32の右側の遊技領域4bを遊技球が落下するように遊技球が発射される。
【0034】
したがって遊技者は、遊技状況に応じてグリップユニット20の回転量を調整し、遊技球が左側の遊技領域4aを落下して、あるいは開口40と通路42とステージ44を通過して第1始動口46に入賞するように遊技球を発射させたり(左打ち)、遊技球が右側の遊技領域4bを落下して、通過ゲート48を遊技球が通過するように、あるいは第2始動口49に遊技球が入賞するように、あるいは大入賞口50に遊技球が入賞するように遊技球を発射させたりする(右打ち)。
【0035】
なお、本実施形態の遊技機では、遊技球が左側の遊技領域4aを落下する場合には、通過ゲート48を遊技球が通過することがなく、第2始動口49および大入賞口50に遊技球が入球(入賞)することがないようになっている。また、遊技球が右側の遊技領域4bを落下する場合には、第1始動口46、左上一般入賞口47a、左中一般入賞口47bおよび左下一般入賞口47cに遊技球が入賞することがないようになっている。
【0036】
遊技盤6の右下部であって、遊技領域4の外側には、遊技機の各種状態をランプ等の点灯および消灯により示す状態表示部70が設けられている。
【0037】
図3は、状態表示部70の外観構成を示す正面図である。状態表示部70は、図3に示すように、普通図柄表示部72、普通保留表示部74、第1特別図柄表示部76、第1特別保留表示部78、第2特別図柄表示部80、第2特別保留表示部82、遊技状態表示部84が設けられている。
【0038】
普通図柄表示部72は、2つのランプにより構成され、普通図柄抽選が行われる場合に2つのランプを点滅させることにより普通図柄を変動表示し、2つのランプを点灯または消灯させることにより普通図柄を停止表示して、普通図柄抽選の結果を表示する。
【0039】
普通保留表示部74は、2つのランプにより構成され、通過ゲート48を遊技球が通過した時点で既に普通図柄が変動表示中または停止表示中である場合など、普通図柄抽選用乱数値を取得しても普通図柄抽選を行うことができないことにより普通図柄抽選用乱数値が保留された場合に、保留されている普通図柄抽選用乱数値の数に対応する普通保留数を表示するものであり、2つのランプを点灯または消灯または点滅させることの組み合わせによって、0~4個の普通保留数を表示する。
【0040】
第1特別図柄表示部76は、7セグメントディスプレイにより構成され、第1始動口46に遊技球が進入することにより第1特別図柄抽選が行われる場合に、7セグメントディスプレイを点滅させることにより第1特別図柄を変動表示し、7セグメントディスプレイを複数種類の態様のうちいずれかの態様で点灯させることにより第1特別図柄を停止表示して、第1特別図柄抽選の結果を表示する。
【0041】
第1特別保留表示部78は、2つのランプにより構成され、第1始動口46に遊技球が進入した時点で既に第1特別図柄または第2特別図柄が変動表示中または停止表示中である場合など、特別図柄抽選用乱数値(抽選情報)を取得しても特別図柄抽選を行うことができないことにより特別図柄抽選用乱数値が第1特別乱数値として保留された場合に、保留されている第1特別乱数値の数に対応する第1特別保留数を表示するものであり、2つのランプを点灯または消灯または点滅させることの組み合わせによって、0~4個の第1特別保留数を表示する。
【0042】
第2特別図柄表示部80は、7セグメントディスプレイにより構成され、第2始動口49に遊技球が進入することにより第2特別図柄抽選が行われる場合に、7セグメントディスプレイを点滅させることにより第2特別図柄を変動表示し、7セグメントディスプレイを複数種類の態様のうちいずれかの態様で点灯させることにより第2特別図柄を停止表示して、第2特別図柄抽選の結果を表示する。
【0043】
第2特別保留表示部82は、2つのランプにより構成され、第2始動口49に遊技球が進入した時点で既に第1特別図柄または第2特別図柄が変動表示中または停止表示中である場合など、特別図柄抽選用乱数値を取得しても特別図柄抽選を行うことができないことにより特別図柄抽選用乱数値が第2特別乱数値として保留された場合に、保留されている第2特別乱数値の数に対応する第2特別保留数を表示するものであり、2つのランプを点灯または消灯または点滅させることの組み合わせによって、0~4個の第2特別保留数を表示する。
【0044】
遊技状態表示部84は、6つのランプにより構成され、6つのランプを点灯または消灯または点滅させることの組み合わせによって、現在設定されている遊技状態の種類を表示する。本実施形態では、通常状態(低確率状態)と、通常状態よりも大当りの当選確率が高く設定された確変状態(高確率状態・特殊状態)と、特別図柄抽選で大当りに当選すると開始される特別遊技状態と、第1特別図柄あるいは第2特別図柄の変動時間を短縮させて特別図柄抽選の実行契機を頻繁に到来させる時短状態(特殊状態)の4種類の遊技状態が設定可能となっており、6つのランプを点灯または消灯または点滅させることの組み合わせによって、いずれの遊技状態に設定されているかを表示する。
【0045】
図4は、本実施形態の遊技機の機能ブロック図である。本実施形態の遊技機は、主制御基板200(主制御手段)および副制御基板202(副制御手段)を含む制御基板によって制御される。そして、主制御基板200や副制御基板202等の各基板の機能は、各種のプロセッサ(CPU、DSPなど)、ASIC(ゲートアレイなど)、ROM(情報記憶媒体の一例)、あるいはRAMなどのハードウェアや、ROMなどに予め記憶されている所与のプログラムからなるソフトウェアにより実現される。
【0046】
主制御基板200は、遊技の進行を制御する。主制御基板200は、第1始動口スイッチ100、一般入賞口スイッチ101、ゲートスイッチ102、第2始動口スイッチ103、カウントスイッチ104またはアウトスイッチ106等の入力手段からの入力信号を受けて、遊技を実行するための各種の演算を行い、演算結果に基づいて、状態表示部70、普通役物54、特別役物56または払出装置130等の出力手段の動作制御を行う。
【0047】
副制御基板202は、主制御基板200から送信される情報に基づいて演出の実行を制御する。副制御基板202は、主制御基板200から送られてくる信号や、演出ボタン26に対する操作を検出する演出ボタンスイッチ150からの入力信号を受けて、遊技の進行状況に合わせた演出を実行するための各種の演算を行い、演算結果に基づいて、液晶ディスプレイ32、照明装置、スピーカー14、演出物駆動装置等の演出装置の動作制御を行う。
【0048】
主制御基板200は、乱数発生手段210、普通図柄抽選手段220、普通表示制御手段222、普通役物制御手段224、特別図柄抽選手段230、特別表示制御手段240、遊技状態移行制御手段250、特別遊技実行手段260、払出制御手段270、通信制御手段280およびメインメモリ290を含んで構成されている。
【0049】
乱数発生手段210は、抽選用の乱数値を発生させる手段であり、ハードウェア乱数を発生させる乱数発生器や、ソフトウェア乱数を発生させるプログラムにより実現される。ソフトウェア乱数は、例えば、インクリメントカウンタ(所定のカウント範囲を循環するように数値をカウントするカウンタ)のカウント値に基づいて発生させることができる。なお、本実施形態において「乱数値」には、数学的な意味でランダムに発生する値のみならず、その発生自体は規則的であっても、その取得タイミング等が不規則であるために実質的に乱数として機能しうる値も含まれる。
【0050】
普通図柄抽選手段220は、通過ゲート48を通過する遊技球を1個ずつ検出するゲートスイッチ102から検出信号が入力されたことに基づいて、乱数発生手段210から普通図柄抽選用乱数値を取得してメインメモリ290の普通乱数記憶手段2912に格納し、普通乱数記憶手段2912から読み出した普通図柄抽選用乱数値について普通当りの当否などを決定する普通図柄抽選を行う。具体的には、普通図柄抽選手段220は、普通図柄抽選として、普通当り決定処理などを行う。
【0051】
普通当り決定処理は、普通当りの当否を決定する処理である。普通当り決定処理では、普通図柄抽選手段220は、メインメモリ290の抽選テーブル記憶手段2910に記憶されている複数種類の普通図柄抽選テーブルのうち、いずれの普通図柄抽選テーブルを参照して乱数判定処理を行うかを遊技状態に応じて選択する。ここで、各普通図柄抽選テーブルは、0~99の100個の普通図柄抽選用乱数値のそれぞれに対して、普通当りまたはハズレが対応付けられたものである。そして、普通図柄抽選手段220は、選択した普通図柄抽選テーブルを参照して、普通乱数記憶手段2912から読み出した1つの普通図柄抽選用乱数値が普通当りに対応づけられているか否かを判定することにより、普通当りが当選したか否かを判定する。そして、普通図柄抽選手段220は、普通当りが当選した場合には、メインメモリ290のフラグ記憶手段2916において、普通当りの当選フラグをON状態に設定し、ハズレとなった場合には、普通当りの当選フラグをOFF状態に設定する。
【0052】
また、遊技状態が確変状態あるいは時短状態である場合に選択される普通図柄抽選テーブルは、遊技状態が確変状態でも時短状態でもない場合に選択される普通図柄抽選テーブルに比べ、普通当りが当選する確率が高く設定されている。換言すると、遊技状態が確変状態あるいは時短状態である場合に行われる普通図柄抽選は、遊技状態が確変状態でも時短状態でもない場合に行われる普通図柄抽選に比べ、普通当りが当選する確率が高くなっている。
【0053】
普通表示制御手段222は、普通図柄抽選の抽選結果に基づいて状態表示部70の表示を制御する手段であって、普通図柄表示制御処理、普通保留表示制御処理を行う。
【0054】
普通図柄表示制御処理では、普通表示制御手段222は、所定の変動時間が経過するまで、普通図柄表示部72の2つのランプを点滅させることにより普通図柄を変動表示させ、普通当り決定処理において普通当りが当選したか否かに応じて、普通図柄表示部72の2つのランプを点灯または消灯させることにより普通図柄を停止表示させることにより、普通図柄表示部72に普通図柄抽選の結果を表示させる。
【0055】
具体的には、本実施形態では、普通図柄抽選が行われた時点の遊技状態が確変状態でも時短状態でもない場合には、普通図柄の変動時間が20秒に設定され、普通図柄抽選が行われた時点の遊技状態が確変状態あるいは時短状態である場合には、普通図柄の変動時間が1秒に設定されるようになっており、遊技状態が確変状態あるいは時短状態である場合の方が、普通図柄抽選の実行契機が頻繁に到来するようになっている。
【0056】
普通保留表示制御処理では、普通表示制御手段222は、普通乱数記憶手段2912に格納されている普通図柄抽選用乱数値の数に応じて、普通保留表示部74の2つのランプを点灯または消灯または点滅させることの組み合わせによって、0~4個の普通保留数を表示する。
【0057】
普通役物制御手段224は、普通図柄抽選の抽選結果に基づいて普通役物54を制御する手段である。普通役物制御手段224は、遊技状態が確変状態でも時短状態でもない場合に、普通図柄が普通当りの当選を示す態様で停止表示されたことを契機として、0.1秒が経過するまで普通役物54が拡大状態となってから縮小状態に復帰するように普通役物54を動作させる制御を行う。また、普通役物制御手段224は、遊技状態が確変状態あるいは時短状態である場合に、普通図柄が普通当りの当選を示す態様で停止表示されたことを契機として、20秒が経過するまで普通役物54が拡大状態となってから縮小状態に復帰するように普通役物54を動作させる制御を行う。
【0058】
したがって、普通図柄抽選において普通当りとなった場合に、遊技状態が確変状態でも時短状態でもなければ、第2始動口49への遊技球の進入しやすさがほとんど増加しないように普通役物54が動作するが、遊技状態が確変状態あるいは時短状態であれば、第2始動口49への遊技球の進入しやすさが増加するように普通役物54が動作する。
【0059】
特別図柄抽選手段230は、第1始動口46に進入する遊技球を1個ずつ検出する第1始動口スイッチ100から検出信号が入力されたことに基づいて、乱数発生手段210から特別図柄抽選用乱数値を取得して、メインメモリ290の特別乱数記憶手段2914に第1特別乱数値として格納する。また、特別図柄抽選手段230は、第2始動口49に進入する遊技球を1個ずつ検出する第2始動口スイッチ103から検出信号が入力されたことに基づいて、乱数発生手段210から特別図柄抽選用乱数値を取得して、特別乱数記憶手段2914に第2特別乱数値として格納する。そして、特別図柄抽選手段230は、特別乱数記憶手段2914から読み出した第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値を用いて、大当りの当否などを決定する特別図柄抽選を行う。具体的には、特別図柄抽選手段230は、特別図柄抽選として、大当り決定処理、図柄決定処理などを行う。
【0060】
大当り決定処理は、特別乱数記憶手段2914に格納されている第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値に含まれる1つの大当り決定乱数値を読み出して、大当りの当否を決定する処理である。ここで、1つの大当り決定乱数値は、第1始動口スイッチ100あるいは第2始動口スイッチ103から検出信号が入力されたことに基づいて、0~65535の65536個の大当り決定乱数値から取得され、特別乱数記憶手段2914に第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値として格納されたものである。
【0061】
大当り決定処理では、特別図柄抽選手段230は、メインメモリ290の抽選テーブル記憶手段2910に記憶されている複数種類の大当り抽選テーブルのうちいずれを参照して乱数判定処理を行うかを遊技状態に応じて選択する。ここで、各大当り抽選テーブルは、0~65535の65536個の大当り決定乱数値のそれぞれに対して、大当りまたはハズレが対応付けられたものである。そして、特別図柄抽選手段230は、選択した大当り抽選テーブルを参照して、読み出した1つの大当り決定乱数値が大当りに対応づけられているか否かを判定することにより、大当りに当選したか否かを決定する。また、特別図柄抽選手段230は、大当りに当選した場合には、フラグ記憶手段2916において、大当りの当選フラグをON状態に設定し、ハズレとなった場合には、大当りの当選フラグをOFF状態に設定する
【0062】
また、遊技状態が確変状態である場合に選択される大当り抽選テーブルは、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に選択される大当り抽選テーブルに比べ、大当りに当選する確率が高く設定されている。換言すると、遊技状態が確変状態である場合に行われる大当り決定処理(特別図柄抽選)は、遊技状態が通常状態または時短状態ある場合に行われる大当り決定処理(特別図柄抽選)に比べ、大当りが当選する確率が高くなっている。
【0063】
図柄決定処理は、大当り決定処理で大当りに当選した場合に行われる処理であり、特別乱数記憶手段2914に格納されている第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値に含まれる1つの図柄決定乱数値を読み出して、大当り図柄(大当りの種別)を16ラウンド確変図柄、4ラウンド確変図柄、16ラウンド通常図柄、4ラウンド通常図柄のうちいずれにするかを決定する処理である。ここで1つの図柄決定乱数値は、第1始動口スイッチ100あるいは第2始動口スイッチ103から検出信号が入力されたことに基づいて、0~99の100個の図柄決定乱数値から取得され、特別乱数記憶手段2914に第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値として格納されたものである。
【0064】
図柄決定処理では、特別図柄抽選手段230は、抽選テーブル記憶手段2910に記憶されている複数種類の図柄抽選テーブルのうちいずれを参照して乱数判定処理を行うかを、読み出した1つの図柄決定乱数値が第1特別乱数値として格納されていたか第2特別乱数値として格納されていたかに応じて選択する。ここで、各図柄抽選テーブルは、0~99の100個の図柄決定乱数値のそれぞれに対して、16ラウンド確変図柄、4ラウンド確変図柄、16ラウンド通常図柄、4ラウンド通常図柄のいずれかが対応付けられたものである。そして、特別図柄抽選手段230は、選択した図柄抽選テーブルを参照して、読み出した1つの図柄決定乱数値が複数種類の大当り図柄のいずれに対応づけられているかを判定することにより、複数種類の大当り図柄のいずれが当選したかを決定する。また、特別図柄抽選手段230は、フラグ記憶手段2916において、当選した大当り図柄に対応する当選フラグをON状態に設定する。
【0065】
特別表示制御手段240は、特別図柄抽選の抽選結果に基づいて状態表示部70の表示を制御する手段であって、第1特別図柄表示制御処理、第2特別図柄表示制御処理、第1特別保留表示制御処理、第2特別保留表示制御処理を行う。
【0066】
第1特別図柄表示制御処理は、特別乱数記憶手段2914から第1特別乱数値が読み出されて特別図柄抽選が行われた場合に行われる処理であり、特別表示制御手段240は、所定の変動時間が経過するまで、第1特別図柄表示部76の7セグメントディスプレイを点滅させることにより第1特別図柄を変動表示させた後に、第1特別図柄表示部76の7セグメントディスプレイを所定の態様で点灯させることにより第1特別図柄を停止表示させる。
【0067】
本実施形態では、4種類の大当り図柄およびハズレのそれぞれに対応して7セグメントディスプレイの表示態様が予め定められており、特別表示制御手段240は、大当り決定処理で大当りに当選したか否かに応じた態様で、そして大当り決定処理で大当りに当選した場合には図柄決定処理で決定された大当り図柄に応じた態様で、第1特別図柄表示部76の7セグメントディスプレイを点灯させることにより第1特別図柄を停止表示させ、第1特別図柄表示部76に特別図柄抽選の結果を表示させる。
【0068】
第2特別図柄表示制御処理は、特別乱数記憶手段2914から第2特別乱数値が読み出されて特別図柄抽選が行われた場合に行われる処理であり、特別表示制御手段240は、所定の変動時間が経過するまで、第2特別図柄表示部80の7セグメントディスプレイを点滅させることにより第2特別図柄を変動表示させた後に、第2特別図柄表示部80の7セグメントディスプレイを所定の態様で点灯させることにより第2特別図柄を停止表示させる。
【0069】
そして特別表示制御手段240は、大当り決定処理で大当りに当選したか否かに応じた態様で、そして大当り決定処理で大当りに当選した場合には図柄決定処理で決定された大当り図柄に応じた態様で、第2特別図柄表示部80の7セグメントディスプレイを点灯させることにより第2特別図柄を停止表示させ、第2特別図柄表示部80に特別図柄抽選の結果を表示させる。
【0070】
第1特別保留表示制御処理では、特別表示制御手段240は、特別乱数記憶手段2914に格納されている第1特別乱数値の数に応じて、第1特別保留表示部78の2つのランプを点灯または消灯または点滅させることの組み合わせによって、0~4個の第1特別保留数を表示させる。
【0071】
第2特別保留表示制御処理では、特別表示制御手段240は、特別乱数記憶手段2914に格納されている第2特別乱数値の数に応じて、第2特別保留表示部82の2つのランプを点灯または消灯または点滅させることの組み合わせによって、0~4個の第2特別保留数を表示させる。
【0072】
遊技状態移行制御手段250は、図5に示すように、所定の移行条件の成立に基づいて、通常状態、特別遊技状態、確変状態、時短状態の間で遊技状態を移行させる遊技状態移行制御処理を行う。遊技状態の移行条件は、1の条件が定められていてもよいし、複数の条件が定められていてもよい。複数の条件が定められている場合には、複数の予め定められた条件のうち1の条件が成立したこと、あるいは複数の予め定められた条件の全てが成立したことに基づいて、遊技状態を別の遊技状態へ移行させることができる。
【0073】
通常状態は、複数種類の遊技状態の中で初期状態に相当する遊技状態で、通常状態からは特別遊技状態への移行が可能となっている。そして通常状態では、普通当りの当選確率が約1/20に設定された普通図柄抽選テーブルを参照して普通図柄抽選が行われ、大当りの当選確率が1/319に設定された大当り抽選テーブルを参照して特別図柄抽選が行われる。
【0074】
そして、通常状態では、普通図柄抽選における普通当りの当選確率が約1/20と低い上に、普通図柄の変動時間が長く設定されており、普通役物54が拡大状態となる期間が0.1秒と短くなっているため、第2始動口49に遊技球を進入させにくくなっている。
【0075】
特別遊技状態は、通常状態、確変状態または時短状態における特別図柄抽選において大当りに当選したことに基づいて開始され、大当り図柄の種類に応じて予め定められたラウンド数(実行回数)の特別遊技が実行されると終了する。
【0076】
具体的には、特別図柄抽選において16ラウンド確変図柄の当選フラグがON状態に設定されたことに基づいて特別遊技状態が開始されると、第1ラウンド~第16ラウンドの16ラウンドの特別遊技が実行されたことを条件に特別遊技状態が終了する。
【0077】
また、特別図柄抽選において4ラウンド確変図柄の当選フラグがON状態に設定されたことに基づいて特別遊技状態が開始されると、第1ラウンド~第4ラウンドの4ラウンドの特別遊技が実行されたことを条件に特別遊技状態が終了する。
【0078】
また、特別図柄抽選において16ラウンド通常図柄の当選フラグがON状態に設定されたことに基づいて特別遊技状態が開始されると、第1ラウンド~第16ラウンドの16ラウンドの特別遊技が実行されたことを条件に特別遊技状態が終了する。
【0079】
また、特別図柄抽選において4ラウンド通常図柄の当選フラグがON状態に設定されたことに基づいて特別遊技状態が開始されると、第1ラウンド~第4ラウンドの4ラウンドの特別遊技が実行されたことを条件に特別遊技状態が終了する。
【0080】
確変状態は、16ラウンド確変図柄または4ラウンド確変図柄(確変図柄)の当選フラグがON状態に設定されたことに基づいて開始された特別遊技状態が終了したことを契機として開始され、確変状態からは特別遊技状態または通常状態への移行が可能となっている。また、確変状態では、普通当りの当選確率が約19/20に設定された普通図柄抽選テーブルを参照して普通図柄抽選が行われ、大当りの当選確率が1/31に設定された大当り抽選テーブルを参照して特別図柄抽選が行われる点で、通常状態よりも遊技者に有利になっている。そして、確変状態は、確変状態において特別図柄抽選が行われた回数が9999回に達したことを条件に終了し、通常状態に移行される。
【0081】
具体的には、遊技状態移行制御手段250は、特別遊技状態が終了するとメインメモリ290の確変終了判定カウンタ2930に所定の遊技回数(例えば、9999回)に相当する値(例えば、9999)を書き込み、確変状態において特別図柄抽選が行われるごとに確変終了判定カウンタ2930の記憶値から1回分の遊技回数に相当する値(例えば、1)を減算するデクリメント更新を行う。そして、確変終了判定カウンタ2930の記憶値がしきい値(例えば、0)に達すると、確変状態を終了させて通常状態を開始させる。ただし、確変状態では、特別図柄抽選における大当りの当選確率が1/31に設定されるため、確変状態において特別図柄抽選が行われた回数が9999回に達する前に特別遊技状態が開始され、確変状態から通常状態に移行することはほとんどないようになっている。
【0082】
また、確変状態では、普通図柄抽選における普通当りの当選確率が約19/20と高い上に、普通図柄の変動時間が1秒と短く、普通役物54が拡大状態となる期間が20秒と長くなっているため、通常状態よりも第2始動口49に遊技球を進入させやすくなっている点で遊技者に有利になっている。
【0083】
また、確変状態では、保留数に関わらず第1特別図柄あるいは第2特別図柄の変動時間としてより短い変動時間が設定されることが多くなるため、通常状態よりも特別図柄抽選の実行契機が頻繁に到来するようになっている。
【0084】
時短状態は、16ラウンド通常図柄または4ラウンド通常図柄の当選フラグがON状態に設定されたことに基づいて開始された特別遊技状態が終了したことを契機として開始され、時短状態からは特別遊技状態または通常状態への移行が可能となっている。また、時短状態では、確変状態と同様に普通当りの当選確率が約19/20に設定された普通図柄抽選テーブルを参照して普通図柄抽選が行われるものの、通常状態と同様に大当りの当選確率が約1/319に設定された大当り抽選テーブルを参照して特別図柄抽選が行われる点で、確変状態よりも遊技者に不利になっている。そして、時短状態は、時短状態において特別図柄抽選が行われた回数が100回に達したことを条件に終了し、通常状態に移行される。
【0085】
具体的には、遊技状態移行制御手段250は、遊技状態が時短状態に移行されたことを契機として、メインメモリ290の時短終了判定カウンタ2932に所定の遊技回数(例えば、100回)に相当する値(例えば、100)を書き込み、時短状態において特別図柄抽選が行われるごとに時短終了判定カウンタ2932の記憶値から1回分の遊技回数に相当する値(例えば、1)を減算するデクリメント更新を行う。そして時短終了判定カウンタ2932の記憶値がしきい値(例えば、0)に達すると、時短状態を終了させる。
【0086】
また、時短状態では、確変状態と同様に、普通図柄抽選における普通当りの当選確率が約19/20と高い上に、普通図柄の変動時間が1秒と短く、普通役物54が拡大状態となる期間が20秒と長くなっているため、通常状態よりも第2始動口49に遊技球を進入させやすくなっている点で遊技者に有利になっている。
【0087】
また、時短状態では、確変状態と同様に、保留数に関わらず第1特別図柄あるいは第2特別図柄の変動時間としてより短い変動時間が設定されることが多くなるため、通常状態よりも特別図柄抽選の実行契機が頻繁に到来するようになっている。
【0088】
特別遊技実行手段260は、特別図柄抽選の抽選結果に基づいて特別遊技を実行する手段であって、特別遊技実行処理1~特別遊技実行処理4などを行う。
【0089】
特別遊技実行処理1は、特別図柄抽選において16ラウンド確変図柄が当選したことに基づいて実行され、特別遊技実行手段260は、ラウンドカウンタ2933の上限値として16ラウンド確変図柄について予め定められたラウンド数である16回に相当する値(例えば、16)を設定し、各ラウンドにおいて予め定められた態様で特別役物56が動作を完了するごとに、ラウンドカウンタ2933の記憶値に1回分のラウンド数に相当する値(例えば、1)を加算するインクリメント更新を行う。そして、ラウンドカウンタ2933の記憶値が上限値(例えば、16)に達すると、特別遊技状態が終了する。
【0090】
具体的には、特別遊技実行処理1では、第1ラウンド~第16ラウンドの各ラウンドの特別遊技において、特別役物56が開状態となってから開放タイマー2934が29秒をカウントするか、カウントスイッチ104が1個の遊技球の進入を検出すると1個分の遊技球に相当する値(例えば、1)が加算される大入賞数カウンタ2936の値が上限値(例えば、10)に達すると特別役物56が閉状態となるように特別役物56の駆動制御が行われる。すると、1回分のラウンドの終了条件が満たされたとして、ラウンドカウンタ2933の値に「1」が加算される。
【0091】
特別遊技実行処理2は、特別図柄抽選において4ラウンド確変図柄が当選したことに基づいて実行され、特別遊技実行手段260は、ラウンドカウンタ2933の上限値として4ラウンド確変図柄について予め定められたラウンド数である4回に相当する値(例えば、4)を設定し、各ラウンドにおいて予め定められた態様で特別役物56が動作を完了するごとに、ラウンドカウンタ2933の記憶値に1回分のラウンド数に相当する値(例えば、1)を加算するインクリメント更新を行う。そして、ラウンドカウンタ2933の記憶値が上限値(例えば、4)に達すると、特別遊技状態が終了する。
【0092】
具体的には、特別遊技実行処理2では、第1ラウンド~第4ラウンドの各ラウンドの特別遊技において、特別役物56が開状態となってから開放タイマー2934が29秒をカウントするか、大入賞数カウンタ2936の値が上限値(例えば、10)に達すると特別役物56が閉状態となるように特別役物56の駆動制御が行われる。すると、1回分のラウンドの終了条件が満たされたとして、ラウンドカウンタ2933の値に「1」が加算される。
【0093】
特別遊技実行処理3は、特別図柄抽選において16ラウンド通常図柄が当選したことに基づいて実行され、特別遊技実行手段260は、ラウンドカウンタ2933の上限値として16ラウンド確変図柄について予め定められたラウンド数である16回に相当する値(例えば、16)を設定し、各ラウンドにおいて予め定められた態様で特別役物56が動作を完了するごとに、ラウンドカウンタ2933の記憶値に1回分のラウンド数に相当する値(例えば、1)を加算するインクリメント更新を行う。そして、ラウンドカウンタ2933の記憶値が上限値(例えば、16)に達すると、特別遊技状態が終了する。
【0094】
具体的には、特別遊技実行処理3では、第1ラウンド~第16ラウンドの各ラウンドの特別遊技において、特別役物56が開状態となってから開放タイマー2934が29秒をカウントするか、大入賞数カウンタ2936の値が上限値(例えば、10)に達すると特別役物56が閉状態となるように特別役物56の駆動制御が行われる。すると、1回分のラウンドの終了条件が満たされたとして、ラウンドカウンタ2933の値に「1」が加算される。
【0095】
特別遊技実行処理4は、特別図柄抽選において4ラウンド通常図柄が当選したことに基づいて実行され、特別遊技実行手段260は、ラウンドカウンタ2933の上限値として4ラウンド通常図柄について予め定められたラウンド数である4回に相当する値(例えば、4)を設定し、各ラウンドにおいて予め定められた態様で特別役物56が動作を完了するごとに、ラウンドカウンタ2933の記憶値に1回分のラウンド数に相当する値(例えば、1)を加算するインクリメント更新を行う。そして、ラウンドカウンタ2933の記憶値が上限値(例えば、4)に達すると、特別遊技状態が終了する。
【0096】
具体的には、特別遊技実行処理4では、第1ラウンド~第4ラウンドの各ラウンドの特別遊技において、特別役物56が開状態となってから開放タイマー2934が29秒をカウントするか、大入賞数カウンタ2936の値が上限値(例えば、10)に達すると特別役物56が閉状態となるように特別役物56の駆動制御が行われる。すると、1回分のラウンドの終了条件が満たされたとして、ラウンドカウンタ2933の値に「1」が加算される。
【0097】
払出制御手段270は、第1始動口スイッチ100からの検出信号、一般入賞口スイッチ101からの検出信号、第2始動口スイッチ103からの検出信号またはカウントスイッチ104からの検出信号が入力されたことに基づいて、検出信号ごとに予め定められている賞球数に相当する数の遊技球を払出装置130に払い出させる制御を行う。なお、賞球数は1個以上であれば何個でもよく、また、第1始動口スイッチ100、一般入賞口スイッチ101、第2始動口スイッチ103またはカウントスイッチ104のそれぞれで払い出す賞球数を異ならせてもよいし、同じ賞球数に設定してもよい。
【0098】
払出装置130は、払出制御手段270によって指示された払出数の遊技球を払い出す動作を行う。この払出装置130には、遊技球を貯めておく遊技球タンクに払出モーターが設けられており、払出制御手段270は、払出モーターの回転角度を制御することにより、指示通りの数の遊技球を遊技球タンクから払い出させる。また、払出装置130には、遊技球を1個払い出すごとに作動する払出スイッチが備えられており、払出制御手段270は、払出スイッチからの払出信号に基づいて払出装置130から実際に払い出された遊技球の数を管理することができる。
【0099】
通信制御手段280は、主制御基板200における各種の演算結果に応じて生成された各種のコマンドを副制御基板202に送信する制御を行っている。なお、本実施形態の遊技機では、主制御基板200と副制御基板202との間では、主制御基板200から副制御基板202への単方向通信のみが可能となっており、副制御基板202からは主制御基板200へ情報を送信することができないように通信接続されている。
【0100】
続いて、副制御基板202について説明する。副制御基板202は、演出制御手段300と、サブメモリ310とを含んで構成されている。
【0101】
演出制御手段300は、主制御基板200から送信される各種のコマンドや、演出ボタンスイッチ150からの入力信号や、サブメモリ310の演出データ記憶手段3110に記憶されている演出データに基づいて、液晶ディスプレイ32に演出画像を表示させたり、前枠ランプ12やディスプレイ枠ランプ38等の照明装置を点灯あるいは点滅させたり、スピーカー14から演出音を出力させたり、演出物駆動装置を駆動して演出物を動作させたりするなど、演出装置を制御することにより、遊技を盛り上げたり、遊技を補助したりするための演出を演出装置に実行させる。
【0102】
図6は、主制御基板200の部品の配置を示す図である。また、図6は、主制御基板200を背面側(遊技機の背面側)から見た図である。
【0103】
図6に示すように、主制御基板200には、複数の電子部品が実装(配置)されている。具体的には、主制御基板200には、電子部品として、IC、抵抗、コンデンサ、スイッチおよびコネクタ等がそれぞれ複数配置されている。なお、図6では、主制御基板200に実装された電子部品のうちの一部のみを表示している。
【0104】
主制御基板200には、スイッチとして、RAMクリアスイッチ400と、設定キースイッチ402と、が配置されている。また、RAMクリアスイッチ400は、タクタイルスイッチ(押しボタンスイッチ)となっている。すなわち、RAMクリアスイッチ400は、押下操作が可能なスイッチとなっている。また、設定キースイッチ402は、キースイッチとなっている。すなわち、設定キースイッチ402は、鍵穴を有し、専用のキーによって(鍵穴に専用のキーを挿入して回転操作することで)OFF状態とON状態との間で状態を切り替えることが可能なスイッチとなっている。
なお、本実施形態では、主制御基板200には、RAMクリアスイッチ400および設定キースイッチ402以外のスイッチが設けられていないが、他のスイッチが設けられていてもよい。
【0105】
本実施形態では、電源が投入された際に、内枠7が開放状態(内枠7の開放状態を検出するスイッチ(図示せず)が開放状態を検出した状態)であるとともに設定キースイッチ402がON状態であり、かつRAMクリアスイッチ400がON状態である場合(押下されている場合)に、遊技機が設定値を変更可能な状態(設定変更状態)となる。設定変更状態においては、RAMクリアスイッチ400が押下される毎に、主制御基板200の設定変更手段(図示せず)が設定値を変更する。また、設定変更状態において、設定キースイッチ402がOFF状態に回転操作されると、設定変更状態が終了し、遊技が可能な状態となる。ここで、「設定値」とは、遊技者にとっての有利度合いを指定する情報となっている。本実施形態では、設定値として、「0」~「5」の値が用意されている。そして、設定されている設定値に応じて、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選および第2特別図柄抽選)において大当りに当選する確率が異なるようにされている。
【0106】
また、主制御基板200には、コネクタとして、3個の特定コネクタ410(第1特定コネクタ410a、第2特定コネクタ410b、第3特定コネクタ410c)と、第1コネクタ411と、第2コネクタ412と、第3コネクタ413と、第4コネクタ414と、第5コネクタ415と、が配置されている。
なお、本実施形態では、主制御基板200には、3個の特定コネクタ410および第1コネクタ411~第5コネクタ415以外のコネクタが設けられていないが、他のコネクタが設けられていてもよい。
【0107】
特定コネクタ410および第4コネクタ414は、2個の端子を備えている。第1コネクタ411は、26個の端子を備えている。第2コネクタ412は、28個の端子を備えている。第3コネクタ413は、12個の端子を備えている。第5コネクタ415は、4個の端子を備えている。すなわち、各特定コネクタ412と第4コネクタ414とは、端子数が同一となっている。また、第1コネクタ411、第2コネクタ412、第3コネクタ413および第5コネクタ415は、特定コネクタ410よりも多くの端子を備えている。
【0108】
各特定コネクタ410は、互いに同種の色違いのコネクタであり、互いに同形となっている。なお、ここで「同形」とは、同一のコネクタ(配線側コネクタ)が適合する(抜き差し可能な)形状であることをいう。また、主制御基板200には、特定コネクタ410の他には、これらと同形のコネクタが配置されていない。
【0109】
また、第1コネクタ411~第5コネクタ415は、特定コネクタ410とは異種のコネクタであり、特定コネクタ410とは異なる形となっている。換言すると、第1コネクタ411~第5コネクタ415は、特定コネクタ410に適合するコネクタ(配線側コネクタ)が適合しない(抜き差しできない)形状となっている。
【0110】
次に、コネクタの寸法について説明する。なお、本実施形態においては、コネクタの寸法について、主制御基板200の板面に平行な方向における長辺方向の長さを「長辺の長さ」と呼び、主制御基板200の板面に平行な方向における短辺方向の長さを「短辺の長さ」と呼び、主制御基板200の板面に垂直な方向における長さを「高さ」と呼ぶこととする。
【0111】
第1コネクタ411~第3コネクタ413は全て、長辺の長さ、短辺の長さおよび高さが、各特定コネクタ410よりも長くなっている。また、第4コネクタ414は、長辺の長さおよび短辺の長さが、各特定コネクタ410よりも短くなっている。また、第4コネクタ414は、高さが、各特定コネクタ410よりも長くなっている。また、特定コネクタ410および第1コネクタ411~第4コネクタ414は全て、長辺方向および短辺方向が揃えられている。具体的には、特定コネクタ410および第1コネクタ411~第4コネクタ414は、長辺方向が、主制御基板200の長辺方向(図6における左右方向)に揃えられているとともに、短辺方向が、主制御基板200の短辺方向(図6における上下方向)に揃えられている。
なお、ここで示した各コネクタの長さの大小関係は、樹脂により成形された部分(ハウジング部分)についてのものである。換言すると、主制御基板200の板面から突出した部分についてのものである。
【0112】
次に、コネクタの色について説明する。第1コネクタ411、第2コネクタ412、第3コネクタ413および第4コネクタ414は白色となっている。また、第5コネクタ415は、赤色となっている。
【0113】
また、各特定コネクタ410は、互いに色違いとなっている。具体的には、第1特定コネクタ410aは黄色、第2特定コネクタ410bは橙色、第3特定コネクタ410cは桃色となっている。より具体的には、第1特定コネクタ410a、第2特定コネクタ410bおよび第3特定コネクタ410cは蛍光色(蛍光イエロー、蛍光オレンジ、蛍光ピンク)となっている。換言すると、各特定コネクタ410は、第1コネクタ411~第5コネクタ415と異なる色のコネクタとなっている。さらに換言すると、主制御基板200には、特定コネクタ410の他に、特定コネクタ410のそれぞれと同一色のコネクタが設けられていない。
なお、「同一色」とは、見た目上同一とみなせる色のことをいう。換言すると、データシート上、同じ色名で表される色のことをいう。すなわち、例えば、「白色」のコネクタといった場合に、素材の違い等により、コネクタの種類に応じて若干異なる白色である場合があるが、このような場合も互いに同一色であるといえる。
【0114】
なお、各特定コネクタ410は、互いに色違いとなっていればよく、具体的な色は、ここで示したものに限られない。また、特定コネクタ410の色は、第1コネクタ411~第5コネクタ415のいずれかの色と同一であってもよい。
【0115】
なお、主制御基板200には、各特定コネクタ410と同形(同一形状)かつ同色のコネクタが存在しないことが好ましい(例えば、同形のコネクタを用いる場合には、異なる色とすることが好ましい)が、コスト面などを考慮し、主制御基板200において、各特定コネクタ410と同形かつ同色のコネクタを用いてもよい。また、主制御基板200には、第1コネクタ411~第5コネクタ415のそれぞれと同形かつ同色のコネクタが存在しないことが好ましいが、コスト面などを考慮し、主制御基板200において、第1コネクタ411~第5コネクタ415のそれぞれと同形かつ同色のコネクタを用いてもよい。また、主制御基板200においてのみならず、遊技機の全体において(あるいは各特定コネクタ410または第1コネクタ411~第5コネクタ415のいずれかとハーネスを介して接続されるコネクタを除いて)、各特定コネクタ410または第1コネクタ411~第5コネクタ415のそれぞれと同形かつ同色のコネクタが存在しないこととしてもよく、存在することとしてもよい。
【0116】
また、主制御基板200には、特定コネクタ410のそれぞれと同一色のスイッチが設けられていない。すなわち、主制御基板200上には、主制御基板200がケースに封入された状態で人(例えば、ホール店員や遊技機の組み立てを行う作業員)に操作され得る部品(操作対象部品)としてスイッチ(人力によるON状態とOFF状態との切り替えが行われるスイッチ)とコネクタ(人力による配線側コネクタの挿抜操作が行われるコネクタ)とが複数配置されているが、特定コネクタ410の色は、いずれの操作対象部品とも重複しない色となっている。具体的には、特定コネクタ410の色は、主制御基板200上におけるいずれのスイッチ(RAMクリアスイッチ400および設定キースイッチ402)にも使用されていない色であって、かつ、主制御基板200上における特定コネクタ410以外のいずれのコネクタ(第1コネクタ411~第5コネクタ415)にも使用されていない色となっている。
【0117】
次に、主制御基板200上における各部品の配置について図6を参照しながら説明する。また、主制御基板200上の各部品の上下左右を説明する際には、図6の表示に従って説明する。したがって、以下の説明における主制御基板200上の各部品についての左右は、これまでの説明における遊技機についての左右とは逆となる。
【0118】
特定コネクタ410および第1コネクタ411~第3コネクタ413は、主制御基板200の下辺に沿って、当該下辺の近傍に配置されている。具体的には、右から左に向かって、第1コネクタ411、第1特定コネクタ410a、第2特定コネクタ410b、第3特定コネクタ410c、第2コネクタ412、第3コネクタ413の順で配置されている。また、第1コネクタ411、第1特定コネクタ410a、第2特定コネクタ410b、第3特定コネクタ410c、第2コネクタ412および第3コネクタ413は、1つの直線上(図6において左右方向に延びる仮想直線上)に配置されている。また、第1コネクタ411と第1特定コネクタ410aとの間には、設定キースイッチ402とRAMクリアスイッチ400とが、右から左に向かってこの順で配置されている。また、第4コネクタ414および第5コネクタ415は、主制御基板200の上辺に沿って、当該上辺の近傍に配置されている。具体的には、右から左に向かって、第5コネクタ415、第4コネクタ414の順で配置されている。
【0119】
また、隣接する特定コネクタ410同士の間には、特定コネクタ1個分未満のスペースしか設けられていない。具体的には、第1特定コネクタ410aと第2特定コネクタ410bとの間隔および第2特定コネクタ410bと第3特定コネクタ410cとの間隔は、特定コネクタ410の長辺の長さ未満となっており、より具体的には、特定コネクタ410の短辺の長さ未満となっている。また、特定コネクタ410は、隣り合う特定コネクタ410以外のコネクタとの間に、特定コネクタ1個分以上のスペースが設けられている。具体的には、第1コネクタ411と第1特定コネクタ410aとの間および第3特定コネクタ410cと第2コネクタ412との間には、それぞれ特定コネクタ410の短辺の長さ以上の間隔があり、より具体的には、特定コネクタ410の長辺の長さ以上の間隔がある。すなわち、1つの直線上(図6において左右方向に延びる仮想直線上)において、特定コネクタ410同士の間隔は、特定コネクタ410と特定コネクタ410以外のコネクタとの間隔よりも短くなっている。
【0120】
また、特定コネクタ410は、隣り合うスイッチとの間に、特定コネクタ1個分以上のスペースが設けられている。具体的には、第1特定コネクタ410aとRAMクリアスイッチ400との間には、特定コネクタ410の短辺の長さ以上の間隔があり、より具体的には、特定コネクタ410の長辺の長さ以上の間隔がある。
【0121】
すなわち、主制御基板200上の、3個の特定コネクタ410から所定範囲内の箇所には、コネクタおよびスイッチが1つも設けられていない。また、当該所定範囲は、特定コネクタ1個分の範囲であり、具体的には、特定コネクタ410の短辺の長さにおよぶ範囲であり、より具体的には、特定コネクタ410の長辺の長さにおよぶ範囲である。また、当該所定範囲内には、コネクタおよびスイッチの他にも一切の電子部品(IC、抵抗およびコンデンサ等の実装部品)が実装されていない。
【0122】
また、主制御基板200は、図7に示すように、透明の箱状の基板ケース420内に収容されている。また、基板ケース420には、特定コネクタ410および第1コネクタ411~第5コネクタ415に対する配線の接続を可能とする開口422(422a,422b,422c,422d,422e)が複数設けられている。また、基板ケース420には、RAMクリアスイッチ400および設定キースイッチ402に対する操作を可能とする開口424(424a,424b)が複数設けられている。具体的には、基板ケース420には、3個の特定コネクタ410全てを基板ケース420の外側に露出させる1個の開口422aと、第1コネクタ411を基板ケース420の外側に露出させる1個の開口422bと、第2コネクタ412および第3コネクタ413を基板ケース420の外側に露出させる1個の開口422cと、第4コネクタ414を基板ケース420の外側に露出させる1個の開口422dと、第5コネクタ415を基板ケース420の外側に露出させる1個の開口422eと、RAMクリアスイッチ400を基板ケース420の外側に露出させる1個の開口424aと、設定キースイッチ402を基板ケース420の外側に露出させる1個の開口424bと、を備えている。
【0123】
すなわち、3個の特定コネクタ410は全て、1個の開口422aに対応付けられている。また、3個の特定コネクタ410と、他のコネクタとは、異なる開口422に対応付けられている。また、3個の特定コネクタ410と、主制御基板200上のスイッチとは、異なる開口422に対応付けられている。
なお、3個の特定コネクタ410は、複数の開口422に対応付けられていてもよい。換言すると、各特定コネクタが2個または3個の開口422のそれぞれから別々に露出されていてもよい。また、3個の特定コネクタ410の1個または複数個が、他のコネクタ411~415またはスイッチ400,402と同一の開口422,424に対応付けられており、同一の開口422,424から露出されていてもよい。
【0124】
なお、各開口422は、コネクタに対する配線の接続を可能とするものであればよく、各開口424は、スイッチの操作を可能とするものであればよい。換言すると、例えば、各開口422は、コネクタが開口422よりも外側に突出していてもよく、配線が開口422に挿通された上でコネクタに接続されるものであってもよい。
【0125】
次に、主制御基板200の各コネクタ410,411~415の接続先について説明する。
【0126】
第1コネクタ411、第2コネクタ412および第3コネクタ413は、それぞれコネクタの端子数と同数の配線をひとまとめにしたハーネスを介して、他の基板に接続されている。また、第4コネクタ414は、2本の配線をひとまとめにしたハーネスを介して、副制御基板202に接続されている。なお、第4コネクタ414に接続されるハーネスは、シリアル通信用のハーネスであり、当該ハーネスを介して、主制御基板200から副制御基板202に所定のコマンドが送信される。
【0127】
また、第5コネクタ415には、配線が接続されていない。そして、主制御基板200上においては、第5コネクタ415の他には配線が接続されていない(未接続の)コネクタは存在しない。また、第5コネクタは、所定の検査に用いられる照合端子であって、所定の情報を出力可能な端子であり、検査端末と接続可能なコネクタとなっている。そして、照合端子は、通常は検査端末と接続されておらず、検査時にのみ検査端末に接続される。また、照合端子から出力される所定の情報としては、主制御基板200のIDや入賞に関する情報等がある。
【0128】
また、第1特定コネクタ410aは、2本の配線をひとまとめにしたハーネスを介して、第1始動口スイッチ100に接続されている。また、第2特定コネクタ410bは、2本の配線をひとまとめにしたハーネスを介して、第2始動口スイッチ103に接続されている。また、第3特定コネクタ410cは、2本の配線をひとまとめにしたハーネスを介して、ゲートスイッチ102に接続されている。すなわち、第1特定コネクタ410aは、第1始動口スイッチ100と1対1で対応付けられており、第2特定コネクタ410bは、第2始動口スイッチ103と1対1で対応付けられており、第3特定コネクタ410cは、ゲートスイッチ102と1対1で対応付けられている。
【0129】
なお、主制御基板200の各コネクタ410,411~415に接続される各ハーネスは、各コネクタ410,411~415に対応(適合)する配線側コネクタを有しており、当該配線側コネクタが、主制御基板200のコネクタ410,411~415に固定(接続)されることで、各コネクタ410,411~415に接続される。また、各ハーネスの配線側コネクタの色は、各ハーネスに対応する各コネクタ410,411~415の色と同一となっている。すなわち、第1特定コネクタ410aに接続されるハーネスの配線側コネクタの色は黄色(蛍光イエロー)であり、第2特定コネクタ410bに接続されるハーネスの配線側コネクタの色は橙色(蛍光オレンジ)であり、第3特定コネクタ410cに接続されるハーネスの配線側コネクタの色は桃色(蛍光ピンク)となっている。
【0130】
なお、主制御基板200の各コネクタ410,411~415は、接続先に対してハーネスを介して直接接続されていてもよく、間接的に接続されていてもよい。例えば、各特定コネクタ410に一端が接続されたハーネスは、他端が第1始動口スイッチ100、第2始動口スイッチ103またはゲートスイッチ102に直接接続されていてもよく、第1始動口スイッチ100、第2始動口スイッチ103またはゲートスイッチ102が接続される基板等に接続されていてもよい。換言すると、各特定コネクタ410には、対応付けられたスイッチからの信号が送られるようになっていればよい。
【0131】
以上では、図6に示すハードウェア構成を有する主制御基板200を、始動口が2個の遊技機に適用した場合について説明した。しかし、始動口の数は、3個であってもよく、2個以下であってもよい。なお、いわゆる羽根モノタイプのぱちんこ遊技機(第2種遊技機)では、始動口が3個設けられたものが存在する一方、いわゆるデジパチタイプのパチンコ遊技機(第1種遊技機)では、始動口が2個しか設けられていないものが多い。
【0132】
本実施形態の遊技機を、3個の始動口を有するものとする場合には、3個の始動口それぞれに対応して設けられた始動口スイッチそれぞれを、3個の特定コネクタ410それぞれに接続するとよい。すなわち、本実施形態の遊技機は、遊技盤6を取り換え、3個の特定コネクタ410に接続するスイッチの種類を変更することで、始動口が2個以下の遊技機(例えばデジパチタイプ)と始動口が3個の遊技機(例えば羽根モノタイプ)との間で遊技機を変形可能としたものといえる。換言すると、本実施形態の遊技機は、始動口が2個以下の遊技機(例えばデジパチタイプ)と始動口が3個の遊技機(例えば羽根モノタイプ)との間で使い回すことが可能なハードウェア構成を有する主制御基板200を備えるものといえる。なお、始動口が2個以下の場合と、始動口が3個の場合とで、主制御基板200のソフトウェア構成は変更する必要がある。
【0133】
以上のように、本実施形態の遊技機は、互いに同数の端子を有し、互いに異なる色を有する3個の特定コネクタ410が配設された主制御基板200と、遊技領域4に配置された1または複数の始動口(第1始動口46および第2始動口49)と、各始動口に対応して設けられ、各始動口に入球した遊技球を検出する1または複数の始動口スイッチ(第1始動口スイッチ100および第2始動口スイッチ103)と、始動口スイッチが遊技球を検出したことに基づいて所定の抽選を実行する特別図柄抽選手段230と、を備える。また、遊技領域4に配置された始動口の数が3個であって、3個の始動口スイッチそれぞれが3個の特定コネクタ410のそれぞれに対応付けられているか、または、遊技領域4に配置された始動口の数が2個以下であって、始動口スイッチそれぞれが特定コネクタ410のいずれかに対応付けられているとともに、始動口スイッチが対応付けられていない特定コネクタ410には所定のスイッチ(例えば、一般入賞口スイッチ101、ゲートスイッチ102、カウントスイッチ104またはアウトスイッチ106等)が対応付けられている。
【0134】
このような構成によれば、3個の特定コネクタ410は互いに同数の端子を有するため配線の接続誤りが起こりやすいが、この3個の特定コネクタ410が互いに異なる色となっているので、各スイッチに対応する特定コネクタ410を色によって見分けることが可能となり、配線の接続誤りを防止できる。
【0135】
また、いわゆる羽根モノタイプ等のぱちんこ遊技機(第2種遊技機)では、始動口が3個設けられたものが存在する。この種の遊技機では、基板に3個の始動口それぞれに対応する3個のコネクタ(特定コネクタ410)を用意することが考えられる。一方で、いわゆるデジパチタイプのぱちんこ遊技機(第1種遊技機)では始動口が2個しか設けられていない機種が多い。ここで、前述の羽根モノタイプの基板からコネクタの数を1個減らしただけの基板をデジパチタイプ用に作成すると製造コストがかかってしまう。しかし、本実施形態によれば、羽根モノタイプとデジパチタイプとについて共通の基板を使い回すことができるので、製造コストを削減することができる。また、羽根モノタイプにおいて始動口に対応付けられる3個のコネクタについて、デジパチタイプにおいても始動口のみを対応付けることとすると、始動口に対応付けられないコネクタが余って未使用のコネクタとなってしまうこととなる。そして、このような未使用のコネクタがあると、当該コネクタに誤って配線を接続してしまう等の接続誤りが起きてしまう可能性がある。しかし、本実施形態によれば、始動口に対応付けられないコネクタに、所定のスイッチが対応付けられるので、当該コネクタが未使用とならず、配線の接続誤りを防止できる。さらに、未使用となったコネクタは、不正の目的等に使用されるおそれもあるが、本実施形態によれば、未使用となるコネクタが生じないので、不正を防止できる。
【0136】
また、本実施形態においては、3個の特定コネクタ410は、いずれも遊技球を検出したことに基づいて抽選が実行されるスイッチに対応付けられている。具体的には、第1特定コネクタ410aは、第1始動口スイッチ100(遊技球を検出したことに基づいて第1特別図柄抽選が実行されるスイッチ)に対応付けられており、第2特定コネクタ410bは、第2始動口スイッチ103(遊技球を検出したことに基づいて第2特別図柄抽選が実行されるスイッチ)に対応付けられており、第3特定コネクタ410cは、ゲートスイッチ102(遊技球を検出したことに基づいて普通図柄抽選が実行されるスイッチ)に対応付けられている。
【0137】
このような構成によれば、3個の特定コネクタ410には、抽選の実行に係る検出(抽選の契機となる検出)を行うという共通の機能を有するスイッチが対応付けられることとなる。すなわち、3個の特定コネクタ410には、始動口スイッチまたは始動口スイッチと同様の機能を有する所定のスイッチが対応付けられることとなる。このため、3個の特定コネクタ410を介してスイッチからの信号を受信する主制御基板200における制御上の煩雑さを緩和できる。また、3個の特定コネクタ410に対して共通の機能を有するスイッチが接続されるので、各特定コネクタ410に接続すべきスイッチが判別しやすく、配線の接続誤りを防止できる。
【0138】
また、3個の特定コネクタ410は、いずれも遊技球を検出したことに基づいて賞球の払い出しが実行されるスイッチに対応付けられていることとしてもよい。具体的には、例えば、第1特定コネクタ410aを第1始動口スイッチ100に対応付け、第2特定コネクタ410bを第2始動口スイッチ103に対応付け、第3特定コネクタ410cを、一般入賞口スイッチ101またはカウントスイッチ104に対応付けてもよい。
【0139】
このような構成によれば、3個の特定コネクタ410には、賞球の払い出しに係る検出を行うという共通の機能を有するスイッチが対応付けられることとなる。すなわち、3個の特定コネクタ410には、始動口スイッチおよび始動口スイッチと同様の機能を有する所定のスイッチが対応付けられることとなる。このため、3個の特定コネクタ410を介してスイッチからの信号を受信する回路における制御上の煩雑さを緩和できる。また、3個の特定コネクタ410に対して共通の機能を有するスイッチが接続されるので、各特定コネクタ410に接続すべきスイッチが判別しやすく、配線の接続誤りを防止できる。
【0140】
また、3個の特定コネクタ410のうち、始動口スイッチが対応付けられない特定コネクタ410にはアウトスイッチ106が対応付けられることとしてもよい。すなわち、これらのスイッチはそれぞれ、入口側、出口側のスイッチとして機能することから、当該関連性に基づいて、これらのスイッチを3個の特定コネクタ410に対応付けることとしてもよい。
【0141】
また、遊技球を検出したことに基づいて賞球の払い出しが実行されるスイッチ(あるいは抽選が実行されるスイッチ)であって、特定コネクタ410に対応付けるスイッチを、本実施形態の一般入賞口スイッチ101のように、複数の入賞口(例えば、左上一般入賞口47a、左中一般入賞口47bおよび左下一般入賞口47c)に対応したものとしてもよい。換言すると、複数の入賞口に対応付けた1個のスイッチを用意し、当該スイッチを特定コネクタ410に対応付けることとしてもよい。このようにすることで、主制御基板200上の特定コネクタ410の数を3個から増加させることなく、3個より多くの入賞口を特定コネクタ410に対応させることができる。
【0142】
また、本実施形態では、各特定コネクタ410の色は、主制御基板200上におけるいずれのコネクタとも異なる色となっているので、主制御基板200上において各特定コネクタ410を見分けることが容易となっている。なお、主制御基板200上に限らず、遊技機の全体において、主制御基板200の3個の特定コネクタ410のいずれかと同一色のコネクタを設けないこととしてもよい。
【0143】
また、本実施形態では、1つの直線上(図6において左右方向に延びる仮想直線上)に並べられた複数の特定コネクタと、特定コネクタ以外の1または複数のコネクタとについて、各特定コネクタ410の色が、当該直線上に並べられた特定コネクタ410以外のコネクタ(例えば、第1コネクタ411、第2コネクタ412および第3コネクタ413)と異なる色となっているので、特定コネクタ410が際立ち見つけやすくなっている。なお、このとき当該直線上における特定コネクタ410以外のコネクタ同士は、同一色あるいは同系色とするとよい。
【0144】
また、本実施形態では、各特定コネクタ410の色は、主制御基板200上におけるいずれのスイッチとも異なる色となっているので、主制御基板200上において各特定コネクタ410を見分けることが容易となっている。また、1つの直線上(図6において左右方向に延びる仮想直線上)に並べられた複数の特定コネクタと、1または複数のスイッチとについて、各特定コネクタ410の色が、当該直線上に並べられたスイッチ(例えば、RAMクリアスイッチ400および設定キースイッチ402)と異なる色となっているので、特定コネクタ410が際立ち見つけやすくなっている。なお、主制御基板200上に限らず、遊技機の全体において、主制御基板200の3個の特定コネクタ410のいずれかと同一色のスイッチ(人力によるON状態とOFF状態との切り替えが行われるスイッチ(遊技者によって操作されるスイッチやLEDによって発光するスイッチ等を除く))を設けないこととしてもよい。
【0145】
なお、遊技球を検出するスイッチ(第1始動口スイッチ、一般入賞口スイッチ101、ゲートスイッチ102、第2始動口スイッチ103、カウントスイッチ104およびアウトスイッチ106等)が4個以上(3個を超えて)ある場合に、主制御基板200の3個の特定コネクタ410に接続されないスイッチについては、他の基板に設けられた特定コネクタに接続されることとしてもよい。すなわち、当該他の基板に、主制御基板200の3個の特定コネクタ410と同種(同形)のコネクタ(特定コネクタ)を必要な数設けるとともに、当該他の基板と主制御基板200とを、第1コネクタ411または第2コネクタ412に接続されるハーネス、すなわち3本以上の(2本を超える)配線で構成されるハーネスを介して接続し、当該他の基板の特定コネクタに送られた各スイッチからの検出信号を、当該ハーネスを介してまとめて(他のスイッチの検出信号等とともに)主制御基板200に送ることとしてもよい。換言すると、遊技球を検出するスイッチであって主制御基板200の特定コネクタ410に対応付けられるスイッチ以外のスイッチについては、他の基板に接続した上で、当該他の基板から、特定コネクタの端子数よりも多数の配線で構成されるハーネスを介して主制御基板200に検出信号を送るようにしてもよい。このように構成することで、主制御基板200に直接接続されるスイッチの数を減らし、主制御基板200における配線誤りを防止することができる。換言すると、主制御基板200の特定コネクタ410の数を3個から増やすことなく、遊技盤6に4個以上のスイッチを配置することが可能となる。また、このように構成する場合に、主制御基板200以外の基板には、主制御基板200の3個の特定コネクタ410のいずれかと同一色であって同種(同形)のコネクタ(特定コネクタ)を設けてもよいが、設けないこととしてもよい。すなわち、主制御基板200上に限らず、遊技機の全体において、主制御基板200の3個の特定コネクタ410のいずれかと同一色であって同種(同形)のコネクタ(特定コネクタ)を設けないこととしてもよい。
【0146】
なお、本発明はその発明の範囲内において、各構成要素の自由な組み合わせ、あるいは各構成要素の任意の変形、もしくは各構成要素の省略等が可能である。また本発明は、ぱちんこ遊技機に限ることなく、スロットマシン等の他の遊技機にも適用できる。
【符号の説明】
【0147】
46 第1始動口
47 一般入賞口
48 通過ゲート
49 第2始動口
50 大入賞口
100 第1始動口スイッチ
101 一般入賞口スイッチ
102 ゲートスイッチ
103 第2始動口スイッチ
104 カウントスイッチ
106 アウトスイッチ
200 主制御基板
230 特別図柄抽選手段
410(410a,410b,410c) 特定コネクタ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7