(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022109701
(43)【公開日】2022-07-28
(54)【発明の名称】細胞外粒子の製造方法
(51)【国際特許分類】
A61K 39/00 20060101AFI20220721BHJP
A61K 39/215 20060101ALI20220721BHJP
A61P 37/04 20060101ALI20220721BHJP
【FI】
A61K39/00 B
A61K39/00 D
A61K39/215
A61P37/04
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021005161
(22)【出願日】2021-01-15
(71)【出願人】
【識別番号】521023953
【氏名又は名称】VAXOSOME合同会社
(74)【代理人】
【識別番号】100085257
【弁理士】
【氏名又は名称】小山 有
(72)【発明者】
【氏名】佐久間 貞俊
【テーマコード(参考)】
4C085
【Fターム(参考)】
4C085AA03
4C085BA51
4C085BA71
4C085CC03
4C085CC08
4C085DD23
4C085DD42
4C085EE01
(57)【要約】
【課題】
感染症の免疫療法に用いるワクチンの製造方法を提供する。
【解決手段】
ウイルスが感染し得るヒトの細胞に、moi (multiple of infection) 1.0~0.01の濃度でウイルスを感染させ、その後洗浄して溶解した細胞を除き、溶解せずに培養器に残った細胞(ウイルス持続感染細胞が多く残った細胞)に培養液を加える。この洗浄と培養液を加える工程を所定回数繰り返し、残ったウイルス持続感染細胞からEV/エクソゾームを分離精製する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の工程からなる感染症免疫ワクチンの製造方法。
工程1:ウイルスを用意する。
工程2:ウイルスが感染し得るヒトの細胞を用意する。
工程3:工程2で用意した細胞に、moi (multiple of infection) 1.0~0.01の割合でウイルスを感染させる。
工程4:1~2日経過後に、工程3でウイルス感染させた細胞を洗う。
工程5:工程4で溶解せずに培養器に残った細胞(ウイルス持続感染細胞が多く残った細胞)に培養液を加える。
工程6:工程5を少なくとも1回繰り返す。
工程7:工程6で得たウイルス持続感染細胞からエクソゾームを含む細胞外粒子(EV/エクソゾーム)を分離精製する。
【請求項2】
請求項1に記載の感染症免疫ワクチンの製造方法において、前記工程7で得たEV/エクソゾームをヒト成熟樹状細胞(mDC)と融合させ、融合したヒト成熟樹状細胞をワクチンとするか、融合したヒト成熟樹状細胞から分泌したEV/エクソゾームをワクチンとすることを特徴とする感染症免疫ワクチンの製造方法。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の感染症免疫ワクチンの製造方法において、工程7で得たEV/エクソゾームにヒートショックを与え、EV/エクソゾーム内に免疫細胞への親和性を高めるヒートショック誘導タンパク質(HSP)を形成することを特徴とする感染症免疫ワクチンの製造方法。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3の何れかに記載の感染症免疫ワクチンの製造方法において、前記ウイルスはコロナウイルスであり、ヒトの細胞はヒト肺がん細胞または正常胎児由来繊維芽細胞とすることを特徴とする感染症免疫ワクチンの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、感染症免疫ワクチン或は感染症免疫ワクチンを製造する出発物質としての細胞外粒子(Extracellular Vesicle;EV)を製造する方法に関する。
この細胞外粒子にはエクソゾーム(Exosome)の他にマイクロベシクル、アポトーシス小体などが含まれるが、性状的に極めて類似しており、2016年の細胞外粒子国際会議では、一括して細胞外粒子と呼ぶことが提唱されているため、本明細書ではエクソゾーム(Exosome)を含んだ細胞外粒子として、「EV/エクソゾーム」と表記する。
【背景技術】
【0002】
ヒトに感染する未知のウイルス種は830,000種と言われている。また、常在ウイルスの感染の繰り返しが、遺伝子変異を起こし新たなウイルスとなることは、現在の新コロナウイルスの変異や毎年流行のパターンが変わるインフルエンザウイルスから我々は経験している。このように新しくなるウイルスの数を加えれば、新しい感染が起こる可能性は無数にある状況に我々は置かれている。この事実はいつ何時にも、人類にパンデミックな感染が起こる危険性があることを意味する。
【0003】
一方、EV/エクソゾームは、細胞内のEV/エクソゾーム内に存在する膜小胞が細胞外に分泌された直径が50~150nmの粒子で、内部には核酸(マイクロRNA、mRNA、DNAなど)の他に細胞内のタンパク質を含んでいる
【0004】
がん細胞から分泌されるEV/エクソゾームには、がん細胞特有のタンパク質が含まれている。そこで、がん細胞から分泌されたEV/エクソゾームを樹状細胞(dendritic cell)と融合させ、融合した樹状細胞はがん細胞特有のタンパク質を分泌するため抗原提示細胞(APC)として機能する。
【0005】
このようなエクソゾームをがんの免疫療法に用いる提案が、特許文献1及び特許文献2になされている。これら特許文献には、がん細胞から放出されたエクソゾームを樹状細胞やT細胞などの免疫細胞に電気穿孔処理(エレクトロポレーション)によって挿入し、これをワクチンとして患者に投与するこが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特表2013-523824号公報
【特許文献2】特許第6635637号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述したように、EV/エクソゾームはそれが放出された元の細胞に含まれるたんぱく質を含んでいる。元の細胞がウイルスに感染していれば当該ウイルスが産生するタンパク質も含まれる。
【0008】
そこで、ウイルスに感染した細胞から分泌されるEV/エクソゾームを感染症免疫ワクチンまたはその出発物質として利用することが考えられる。しかしながら、これを感染症の免疫ワクチンとして実現するには、ウイルスが産生するタンパク質を含むEV/エクソゾームを安定して分泌する細胞が必要となる。
【0009】
従来技術は、EV/エクソゾームをがんの免疫療法に利用することまでは開示しているが、EV/エクソゾームを感染症のワクチンとして利用すること、また、感染症のワクチンとして利用する際のEV/エクソゾームの供給源となる細胞をどのように選定するかについては何ら開示していない。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者はEV/エクソゾームの供給源となる細胞としてウイルス持続感染細胞(Virus Persistent Infective Cell:VPIC)に着目した。
細胞がウイルスに接すると、多くの細胞はウイルス感染を防御する因子(インターフェロン)を発現し感染が阻止されるが、一部の細胞はインターフェロンによるウイルス阻止機能が十分に働かず、ウイルス持続感染細胞となるものがある。即ち、このウイルス持続感染細胞はウイルス特異抗原を発現し、時にはウイルス粒子も産生するが、通常の細胞機能を持つ慢性的に感染した細胞である。
【0011】
本発明は、以下の工程で感染症免疫ワクチンを製造する。
工程1:ウイルスを用意する。
工程2:ウイルスが感染し得るヒトの細胞を用意する。
工程3:工程2で用意した細胞に、moi (multiple of infection) 1.0~0.01の濃度でウイルスを感染させる。
工程4:1~2日経過後に、工程3でウイルス感染させた細胞を洗う。
工程5:工程4で溶解せずに培養器に残った細胞(ウイルス持続感染細胞が多く残った細胞)に培養液を加える。
工程6:工程5を少なくとも1回繰り返す。
工程7:ウイルス持続感染細胞からEV/エクソゾームを分離精製する。
【0012】
上記工程1において、ウイルスとしてはコロナウイルスを想定した場合には、工程2の細胞としては、例えばヒト肺がん細胞または正常胎児由来繊維芽細胞(e.g WI-38ら)を用いる。これらの細胞はATCCから取得できる。
【0013】
上記において、感染濃度をmoi 1.0~0.01としたのは、moi 1.0よりも大きくなると、ウイルス感染拡大が速くなって殆どの細胞がウイルス産生のみを行い溶解するためであり、moi 0.01よりも小さくなると、感染しにくくなるためである。
また、EV/エクソゾームの分離精製については、一般的には超遠心分離法を用いて行う。
【0014】
本発明にあっては、ウイルス持続感染細胞が分泌したEV/エクソゾームをそのままワクチンとして利用することもできるが、ウイルス持続感染細胞が分泌したエクソゾームをヒト成熟樹状細胞(mDC)と融合させてもよい。
この場合は融合樹状細胞を抗原提示細胞(APC)として使用することも、また抗原提示細胞(APC)が分泌するEV/エクソゾームをワクチンとして利用することもできる。
【0015】
ヒト成熟樹状細胞(mDC)を用いることで、EV/エクソゾームの大量生産が可能になる。因みにヒト成熟樹状細胞(mDC)はヒト白血病細胞(MUTZ-5)より分化誘導し、大量に作成することができる。その細胞MUTZ-5は市販されている。
また、EV/エクソゾームをヒト成熟樹状細胞(mDC)と融合させる手段としてはエレクトロポレーション法、PEG(ポリエチレングリコール)法、センダイ・ウイルス法などが考えられる。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る感染症免疫ワクチンの製造方法によれば、EV/エクソゾーム自体に感染症はないので、ワクチンとして安全である。
【0017】
また本発明によれば、ウイルスの種類に左右されずまた変異したウイルスに対しても短期間のうちに大量のワクチンを製造することが可能になる。具体的には、ウイルス持続感染細胞を確立させるまでに3~5日、細胞のクローン化に1~2カ月あれば十分である。
【0018】
EV/エクソゾームをヒト成熟樹状細胞(mDC)と融合させれば、抗原提示細胞(APC)となり、ナイーブT細胞を教育し、獲得免疫およびウイルス感染の記憶(memory)を作ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明に係る感染症免疫ワクチンの製造方法の工程を説明した図
【
図2】ウイルスに対する感染の細胞形態を示す顕微鏡写真(400倍)
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下に本発明の実施例を説明する。実施例にあってはコロナウイルスを例にとって説明する。
図1に示すように、ヒト肺がん細胞または正常胎児由来繊維芽細胞に、コロナウイルスを感染させる。コロナウイルスはコロナウイルス感染者から採取し、ヒト肺がん細胞または正常胎児由来繊維芽細胞はATCCから取得した。
【0021】
感染させるコロナウイルスの濃度は、moi 1.0~0.01とした。これは、moi 1.0よりも濃くすると、ウイルス感染拡大が速くなって殆どの細胞がウイルス産生のみを行い溶解するためであり、moi 0.01よりも薄くすると、感染しにくくなるためである。
【0022】
感染させた細胞を培養器内で室温(25℃)で24~48時間培養し、培養器を洗浄した。この洗浄で溶解した細胞は除去され、感染していない細胞とウイルス持続感染細胞が培養器内に残る。残った培養器に再び培養液を加え、再度培養する。
以上の洗浄と培養の操作を繰り返すことで、培養器内の細胞は殆どがウイルス持続感染細胞となる。繰り返し回数は任意であるが数回行えば十分である。
【0023】
上記によって得た培養器内の細胞にコロナウイルス特異タンパク質が含まれているかを以下の方法で確認した。
1.細胞にmoi 1.0~0.01(例えばmoi 0.1)でコロナウイルスを感染させ、感染3日目に細胞を冷たいアセトンで洗い、細胞を固定する。
2.固定した細胞にコロナウイルスを認識するマウス抗体(この時はポリクロン抗体)で室温20分処理し、抗体を細胞に結合させる。
3.その後、FITC(蛍光物質であるイソチオシルネイト)が結合したマウス抗体を認識するヤギ抗体で室温20分処理し、染色する。
4.この蛍光物質をHoechst 33258で30秒間処理し、活性化し、蛍光顕微鏡下で観察撮影する。
5.持続感染細胞はウイルス感染後、何度か洗浄し、ウイルス感染により死んで浮遊した細胞取り除き、何度か植え継ぎを繰り返し、すべての細胞が浮遊しなくなるまで観察する。
6.その後、上記の蛍光免疫染色法で細胞を染める。
【0024】
図2は、ヒト肺がん細胞を使用し、in vitoroで作成したコロナウイルスの感染形態を示す写真(400倍)であり、mock はウイルス感染なし、acuteはウイルス増殖感染であり細胞は溶解しており、persistentはウイルス持続感染細胞、#21は持続感染細胞からのクローン細胞であり、ウイルスタンパク質を発現していることを確認できる。
【0025】
ワクチンを作成するのにあたり、ヒト細胞を使用したのは、ほかの動物細胞を使用すると、その動物のタンパク質が混在することが考えられ、ヒト細胞のタンパク質の混在の方が安全であろうと推察できるからである。
【0026】
特に、肺がん細胞を利用したのはコロナが肺の細胞でよく増殖し、しかも肺炎を常に引き起こすので、ウイルス感染が成立しやすい系として肺がん細胞を選択した。また正常線維芽細胞はもともと胎児の肺細胞由来であり、正常細胞であればその細胞タンパク質が混在しても免疫的に異常な反応を起こす割合が低いと考えられ、ワクチンを作成するのには好適と考えられる。
【0027】
尚、実験例でヒト細胞を使用したのは、ヒト以外の動物用ワクチンの製造への反発明の適用を排除するものではなく、本発明は動物用の感染症免疫ワクチンの製造方法も含むものである。
【0028】
図2の#21のようにクローン化(持続感染細胞を希釈し、一個の細胞になるまで希釈(限界希釈法)し、その細胞を96穴のプレートに入れ、培養させ増殖してきた細胞を取り出す(クローン化)。このクローン化した細胞をそれぞれ、上記の蛍光免疫染色法で染めた。96穴プレートの代わりにエマルション法にて作成した培養液ベシクル内で培養してもよい。
【0029】
ここで、確認したのはウイルス持続感染細胞がコロナウイルス特異タンパク質を含んでおり、その細胞から分泌されるEV/エクソゾーム内にコロナウイルス特異タンパク質が含まれていることである。
【0030】
上記の培養器に残った細胞(ウイルス持続感染細胞が多く残った細胞:Persistent)からEV/エクソゾームを分離する。分離方法は任意であるが、超遠心分離法などを適用する。
また、分離精製したEV/エクソゾームはコロナウイルス特異タンパク質を含んでおり、免疫抗原として働く。
【0031】
分離精製したEV/エクソゾームはそのままワクチンとして利用することができる。一方、分離精製したEV/エクソゾームを更にヒト成熟樹状細胞(mDC)とエレクトロポレーション法などで融合させることもできる。
【0032】
このようにしてエクソゾームと融合したヒト成熟樹状細胞はNK細胞などに対する抗原提示細胞(APC)として機能する。また、このヒト成熟樹状細胞分泌するエクソゾームをワクチンとして用いることができる。ヒト成熟樹状細胞を用いることでエクソゾームの大量生産が可能になる。
【0033】
更に、エクソゾーム内にはヒートショックタンパク質が含まれる場合がある。このヒートショック誘導タンパク質(HSP)は免疫細胞への親和性を高めるため、人為的にエクソゾームを加熱処理(44℃で10分間)することで、エクソゾーム内にヒートショック誘導タンパク質を含ませるようにしてもよい。
【手続補正書】
【提出日】2021-05-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の工程からなる細胞外粒子の製造方法。
工程1:ウイルスを用意する。
工程2:ウイルスが感染し得るヒトの細胞を用意する。
工程3:工程2で用意した細胞に、moi (multiple of infection) 1.0~0.01の割合でウイルスを感染させる。
工程4:1~2日経過後に、工程3でウイルス感染させた細胞を洗う。
工程5:工程4で溶解せずに培養器に残った細胞(ウイルス持続感染細胞が多く残った細胞)に培養液を加える。
工程6:工程5を少なくとも1回繰り返す。
工程7:工程6で得たウイルス持続感染細胞からエクソゾームを含む細胞外粒子(EV/エクソゾーム)を分離精製する。
【請求項2】
請求項1に記載の細胞外粒子の製造方法において、前記工程7で得たEV/エクソゾームをヒト成熟樹状細胞(mDC)と融合させ、融合したヒト成熟樹状細胞から分泌したEV/エクソゾームを得ることを特徴とする細胞外粒子の製造方法。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の細胞外粒子の製造方法において、工程7で得たEV/エクソゾームにヒートショックを与え、EV/エクソゾーム内に免疫細胞への親和性を高めるヒートショック誘導タンパク質(HSP)を形成することを特徴とする細胞外粒子の製造方法。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3の何れかに記載の細胞外粒子の製造方法において、前記ヒトの細胞はヒト肺がん細胞または正常胎児由来繊維芽細胞とすることを特徴とする細胞外粒子の製造方法。
【手続補正書】
【提出日】2021-06-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の工程からなるウイルス持続感染細胞からワクチン製造用の細胞外粒子を製造する方法。
工程1:ウイルスを用意する。
工程2:ウイルスが感染し得るヒトの細胞を用意する。
工程3:工程2で用意した細胞に、moi (multiple of infection) 1.0~0.01の割合でウイルスを感染させる。
工程4:1~2日経過後に、工程3でウイルス感染させた細胞を洗う。
工程5:工程4で溶解せずに培養器に残った細胞(ウイルス持続感染細胞が多く残った細胞)に培養液を加える。
工程6:工程5を少なくとも1回繰り返す。
工程7:工程6で得たウイルス持続感染細胞からエクソゾームを含む細胞外粒子(EV/エクソゾーム)を分離精製する。
【請求項2】
請求項1に記載の細胞外粒子を得る方法において、前記工程7で得たEV/エクソゾームをヒト成熟樹状細胞(mDC)と融合させ、融合したヒト成熟樹状細胞から分泌したEV/エクソゾームを得ることを特徴とする細胞外粒子の製造方法。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の細胞外粒子の製造方法において、工程7で得たEV/エクソゾームにヒートショックを与え、EV/エクソゾーム内に免疫細胞への親和性を高めるヒートショック誘導タンパク質(HSP)を形成することを特徴とする細胞外粒子の製造方法。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3の何れかに記載の細胞外粒子の製造方法において、前記ヒトの細胞はヒト肺がん細胞または正常胎児由来繊維芽細胞とすることを特徴とする細胞外粒子の製造方法。