(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022110074
(43)【公開日】2022-07-28
(54)【発明の名称】オフセンタ旋回イヤピースを備えたヘッドホン
(51)【国際特許分類】
H04R 1/10 20060101AFI20220721BHJP
【FI】
H04R1/10 103
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022079691
(22)【出願日】2022-05-13
(62)【分割の表示】P 2020160731の分割
【原出願日】2020-09-25
(31)【優先権主張番号】17/023,231
(32)【優先日】2020-09-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/023,234
(32)【優先日】2020-09-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/023,239
(32)【優先日】2020-09-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/023,240
(32)【優先日】2020-09-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/023,243
(32)【優先日】2020-09-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/023,244
(32)【優先日】2020-09-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】503260918
【氏名又は名称】アップル インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Apple Inc.
【住所又は居所原語表記】One Apple Park Way,Cupertino, California 95014, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】特許業務法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ブルーム, ダニエル アール.
【テーマコード(参考)】
5D005
【Fターム(参考)】
5D005BD06
(57)【要約】 (修正有)
【課題】サーカムオーラル型及びスープラオーラル型のヘッドホンの快適性・制御性を向上させる。
【解決手段】イヤピース304とヘッドバンド302とを備えるリスニングデバイスであって、イヤピース筐体に結合されイヤピース筐体が、第1の軸に沿ってヘッドバンドからとは別個に回転することを可能にするように動作可能な旋回機構306を備える。バネ駆動の旋回機構は、イヤピースの最上部の近くにイヤピース内に組み込まれ、ヘッドホンを全体的にかさばらせることなく、旋回機能性をイヤピースに装備することができる。
【選択図】
図3B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
リスニングデバイスであって、
第1のイヤピースと、
前記第1のイヤピースに結合された第1の端部を有するヘッドバンドとを備え、前記第1のイヤピースが、
内容積を画定するイヤピース筐体と、
前記内容積の内部に配置されたスピーカと、
前記イヤピース筐体に結合され、前記イヤピース筐体が第1の軸に沿って前記ヘッドバンドからとは別個に回転することを可能にするように動作可能な旋回機構とを備え、前記旋回機構が、
前記ヘッドバンドの前記第1又は第2の端部のうちの1つを受容するようなサイズ及び形状の開口と、
第1及び第2の旋回ロッドと、
第1のチャネルを有し、前記第1の旋回ロッドに結合された第1のシリンダと、
前記第1のチャネル内に嵌まり、前記第2の旋回ロッドに結合される第1のピストンと、
前記第1のピストン及び前記第1のシリンダを少なくとも部分的に囲み、前記第1の軸を中心とした前記旋回機構の回転に対抗しながら、前記開口に対して圧縮するように位置付けられる、第1の圧縮バネと、を備える、
リスニングデバイス。
【請求項2】
前記旋回機構が、第2のチャネルを有し且つ前記第1の旋回ロッドに結合された第2のシリンダと、前記第2のシリンダの前記第2のチャネル内に嵌まり且つ前記第2の旋回ロッドに結合された第2のピストンと、前記第2のピストン及び前記第2のシリンダを少なくとも部分的に囲み、前記第1の軸を中心とした前記旋回機構の回転に対抗しながら、前記開口に対して圧縮するように位置付けられる、第2の圧縮バネと、を更に備える、請求項1に記載のリスニングデバイス。
【請求項3】
前記旋回機構は、前記ヘッドバンドの前記第1又は第2の端部のうちの1つを受容するための前記開口を画定するカラーを更に備え、前記カラーが、前記ヘッドバンドの前記第1又は第2の端部のそれぞれを前記旋回機構と位置合わせするための突出部を有し、前記旋回機構の第2の軸を中心とした回転を可能にするように構成される、請求項1又は2に記載のリスニングデバイス。
【請求項4】
前記第1の軸は、ロール軸であり、前記第2の軸は、ヨー軸である、請求項3に記載のリスニングデバイス。
【請求項5】
前記旋回機構が、前記第1の軸を中心とした前記旋回機構の回転を検出するように構成されたセンサを更に備える、請求項1から4のいずれか一項に記載のリスニングデバイス。
【請求項6】
前記旋回機構が、前記第1のイヤピースの中心から外れて位置付けられる、請求項1から5のいずれか一項に記載のリスニングデバイス。
【請求項7】
イヤピースであって、
内容積を画定するイヤピース筐体と、
前記内容積の内部に配置されたスピーカと、
旋回機構であって、前記イヤピース筐体の第1の端部に配置され、前記イヤピース筐体が第1の軸に沿って回転することを可能にするように動作可能である旋回機構と、を備え、前記旋回機構が、
ヘッドバンドの第1の端部を受容するようなサイズ及び形状の開口と、
第1の旋回ロッド及び第2の旋回ロッドと、
第1のチャネルを有する第1のシリンダと、第2のチャネルを有する第2のシリンダであって、前記第1のシリンダ及び前記第2のシリンダが前記第1の旋回ロッドに結合されている、第1のシリンダ及び第2のシリンダと、
前記第1のチャネル内に位置決め可能な第1のピストン及び前記第2のチャネル内に位置付け可能な第2のピストンであって、前記第1及び第2のピストンが前記第2の旋回ロッドに結合されている、第1のピストン及び第2のピストンと、
前記第1のピストン及び前記第1のシリンダを少なくとも部分的に囲む第1の圧縮バネと、前記第2のピストン及び前記第2のシリンダを少なくとも部分的に囲み、前記第1の軸を中心とした前記旋回機構の回転に対抗しながら、前記開口に対して圧縮するように位置付けられた第2の圧縮バネと、を備える、イヤピース。
【請求項8】
前記旋回機構が磁石及びセンサを更に備え、前記センサが、前記第1の軸を中心とした前記旋回機構の回転を検出するために、前記磁石の磁界の変化を検出するように構成される、請求項7に記載のイヤピース。
【請求項9】
前記第1の軸がロール軸であり、前記旋回機構が、前記イヤピース筐体がヨー軸に沿って回転することを可能にするように更に動作可能である、請求項7又は8に記載のイヤピース。
【請求項10】
前記旋回機構が、前記開口を画定するカラーを更に備え、前記カラーは、前記ヘッドバンドの位置合わせ切り込みに係合するように構成された突出部を備える、請求項7から10のいずれか一項に記載のイヤピース。
【請求項11】
前記カラーは、前記ヘッドバンドが前記旋回機構から除去されることを防止するロック構成要素を受容するように構成された切り込みを更に画定する、請求項10に記載のイヤピース。
【請求項12】
前記旋回機構が、前記ヘッドバンドと前記開口との間の湿気の侵入を防止し、前記旋回機構の回転に応答して屈曲するように構成されたガスケットを更に備える、請求項7から11のいずれか一項に記載のイヤピース。
【請求項13】
ヘッドホンであって、
第1の内容積を画定する第1のイヤピース筐体と、前記第1のイヤピース筐体に結合され、前記第1のイヤピースが第1の軸を中心として回転することを可能にするように動作可能である第1の旋回機構とを備える第1のイヤピースであって、前記第1の旋回機構が、
ヘッドバンドの第1の端部を受容するようなサイズ及び形状の第1の開口と、
第1の旋回ロッド及び第2の旋回ロッドと、
第1のチャネルを有し、前記第1の旋回ロッドに結合された第1のシリンダと、
前記第1のチャネル内に嵌まり、前記第2の旋回ロッドに結合される第1のピストンと、
前記第1のピストン及び前記第1のシリンダを少なくとも部分的に囲み、前記第1の軸を中心とした前記第1の旋回機構の回転に対抗しながら、前記第1の開口に対して圧縮するように位置付けられる、第1の圧縮バネと
を備える、第1のイヤピースと、
第2の内容積を画定する第2のイヤピース筐体と、前記第2のイヤピース筐体に結合され、前記第2のイヤピースが第2の軸を中心として回転することを可能にするように動作可能である第2の旋回機構とを備える第2のイヤピースであって、前記第2の旋回機構が、
ヘッドバンドの第2の端部を受容するようなサイズ及び形状の第2の開口と、
第3及び第4の旋回ロッドと、
第2のチャネルを有し、前記第3の旋回ロッドに結合された第2のシリンダと、
前記第2のチャネル内に嵌まり、前記第4の旋回ロッドに結合される第2のピストンと、
前記第2のピストン及び前記第2のシリンダを少なくとも部分的に囲み、前記第2の軸を中心とした前記第2の旋回機構の回転に対抗しながら、前記第2の開口に対して圧縮するように位置付けられる、第2の圧縮バネと、
を備える、第2のイヤピースと、
を備える、ヘッドホン。
【請求項14】
前記第1の旋回機構が、第3のチャネルを有し、前記第1の旋回ロッドに結合された第3のシリンダと、前記第3のチャネル内に嵌まり、前記第2の旋回ロッドに結合された第3のピストンと、前記第3のピストン及び前記第3のシリンダを少なくとも部分的に囲み、前記第1の軸を中心とした前記第1の旋回機構の回転に対抗しながら、前記第1の開口に対して圧縮するように位置付けられる、第3の圧縮バネとを更に備え、
前記第2の旋回機構が、第4のチャネルを有し、前記第3の旋回ロッドに結合された第4のシリンダと、前記第4のチャネル内に嵌まり、前記第4の旋回ロッドに結合された第4のピストンと、前記第4のピストン及び前記第4のシリンダを少なくとも部分的に囲み、前記第2の軸を中心とした前記第2の旋回機構の回転に対抗しながら、前記第2の開口に対して圧縮するように位置付けられる、第4の圧縮バネとを更に備える、請求項13に記載のヘッドホン。
【請求項15】
第1及び第2の軸がロール軸であり、前記第1の旋回機構は、前記第1のイヤピース筐体が第1のヨー軸を中心として回転することを可能にするように更に動作可能であり、前記第2の旋回機構は、前記第2のイヤピースが第2のヨー軸を中心として回転することを可能にするように更に動作可能である、請求項13又は14に記載のヘッドホン。
【請求項16】
前記第1のイヤピースが、前記第1の軸を中心とした前記第1のイヤピースの回転を検出するように構成された第1のセンサを備える、請求項13から15のいずれか一項に記載のヘッドホン。
【請求項17】
前記第2のイヤピースが、前記第2の軸を中心とした前記第2のイヤピースの回転を検出するように構成された第2のセンサを備える、請求項16に記載のヘッドホン。
【請求項18】
前記第1及び第2の旋回機構が、前記第1及び第2のイヤピースのそれぞれの中心から外れて位置付けられる、請求項13から17のいずれか一項に記載のヘッドホン。
【請求項19】
前記第1の旋回機構が、前記第1の開口を画定するカラーを備え、前記カラーが、前記ヘッドバンドの前記第1の端部と係合可能な突出部を備える、請求項13から18のいずれか一項に記載のヘッドホン。
【請求項20】
前記第1の旋回機構が、前記ヘッドバンドの前記第1の端部と前記第1の開口との間の湿気の侵入を防止するように構成されたガスケットを備え、前記ガスケットは、前記第1の旋回機構の回転に応答して屈曲するように構成される、請求項13から19のいずれか一項に記載のヘッドホン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2020年9月16日に出願され、「HEADPHONES WITH OFF-CENTER PIVOTING EARPIECE」と題された米国特許出願公開第17/023,231号、2020年9月16日に出願され、「HEADPHONES WITH ROTATABLE USER INPUT MECHANISM」と題された、米国特許出願公開第17/023,234号、2020年9月16日に出願され、「SUPPORT STRUCTURE FOR EARPIECE CUSHION」と題された米国特許出願公開第17/023,239号、2020年9月16日に出願され、「WIRELESS HEADPHONES WITH SLOT ANTENNA」と題された米国特許出願公開第17/023,240号、2020年9月16日に出願され、「HEADPHONES WITH ON-HEAD DETECTION」と題された米国特許出願公開第17/023,243号、及び2020年9月16日に出願され、「EARPIECE WITH CUSHION RETENTION」と題された米国特許出願公開第17/023,244号に対する利益及び優先権を主張するものであり、これらの各々の内容は、すべての目的に対して参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
説明される実施形態は、一般に、オーバイヤ型及びオンイヤ型のヘッドホンなどのヘッドホンに関する。更に具体的には、様々な機能は、センサのアレイ及び新たな機械的機能をヘッドホンに組み込むことによって全体的なユーザ経験を改善することを支援する。
【背景技術】
【0003】
ヘッドホンは、長年にわたって使用されてきた。消費者は、スマートフォン、タブレット、及びラップトップコンピュータなどのデバイス、並びにイヤーバッド及びヘッドホンなどのリスニングデバイスを含む、日常生活に消費者が使用する様々な電子デバイスのサイズ、機能性、及び他の設計態様の定期的な、基本的に毎年の改善に慣れてきた。したがって、市場には多数のヘッドホン設計が存在するが、新規且つ改善された設計は、消費者の需要及び好みを満たすように連続的に求められている。
【発明の概要】
【0004】
本開示は、サーカムオーラル型及びスープラオーラル型のヘッドホン設計に関する多数の改善を説明する。ヘッドホンは、ユーザがヘッドホンを装着しているときのユーザの快適性を向上させるスペース及び重量を減らす構成要素を含むことができる。ヘッドホンは、イヤピースの上部部分に接続されたヘッドバンドを含むことができる。イヤピースは、一定の力を加えることでヘッドバンドに対するイヤピースの回転を可能にすることができる旋回機構を含むことができる。イヤピースの回転は、旋回機構内の1つ以上のセンサによって測定されて、イヤピースの向きを判定することができる。イヤピースの向きを使用して、ヘッドホンが動作モードとスタンバイモードとの間で変更されるべきかどうかを判定することができる。
【0005】
ヘッドホンはまた、可変厚を有するクッションを有するイヤピースを含むことができる。可変厚クッションは、ユーザにとってより快適であることができ、クッションとユーザヘッドとの間のより良好なシールを提供することができる。改善されたシールは、ユーザに到達することができる外部ノイズを低減することができる。様々なヘッドホンはまた、単一のヘッドバンドに形成された複数の部品を有するヘッドバンドを含むことができる。ヘッドバンドは、ユーザにとってぴったりと快適な適合を提供し、経時的に劣化しない締め付け力のために最適化され得る。ヘッドバンドは、ヘッドホンが着用されたときにユーザの頭部に形成され得るメッシュ構成要素を含むことができる。
【0006】
本明細書に記載されるヘッドホンは、高周波(RF)を受信及び送信するためのアンテナを含むことができる。アンテナは、容量性構成要素を使用して、複数の周波数範囲にわたってRF波を受信及び送信することができる。アンテナは、RF放射の伝達を増加させるためのプレートを含むことができ、イヤピース内で方向付けられて、RF波をユーザに向けることができる。
【0007】
ヘッドホンは、ユーザに対して最適化され得る入力を含むことができる。押下及び回転に対する入力の抵抗は、入力が押圧及び/又は回転されたときに、ユーザが感じることを可能にするように最適化され得る。減衰材料はまた、構成要素が互いに接触するときに生成され得るノイズを低減するために、入力内に位置付けられ得る。例えば、減衰材料は、2つの金属要素の間に配置されて、金属構成要素が接触しているときにノイズを発生するのを低減又は防止することができる。
【0008】
ヘッドホンは、それらが着脱されたときを判定するための検出システムを含むことができる。検出システムは、ユーザに向けて光を放出し、反射光を検出することができる。反射光を使用して、ユーザが存在するかどうか、及び耳がイヤピース(earpiece)内に位置付けられているかどうかを判定することができる。ユーザの耳がイヤピース内にある場合、ヘッドホンを動作モードにすることができる。
【0009】
リスニングデバイスが開示され、リスニングデバイスは、第1のイヤピースと、第1のイヤピースに結合された第1の端部を有するヘッドバンドであって、第1のイヤピースが、内容積を画定するイヤピース筐体と、内容積の内部に配置されたスピーカと、イヤピース筐体に結合され、イヤピース筐体が第1の軸に沿ってヘッドバンドとは別個に回転することを可能にするように動作可能な旋回機構であって、旋回機構が、ヘッドバンドの第1又は第2の端部のうちの1つを受容するようなサイズ及び形状の開口と、第1及び第2の旋回ロッドと、第1のチャネルを有し、第1の旋回ロッドに結合された第1のシリンダと、第1のチャネル内に嵌まり、第2の旋回ロッドに結合される第1のピストンと、第1のピストン及び第1のシリンダを少なくとも部分的に囲み、第1の軸を中心とした旋回機構の回転に対向しながら、開口に対して圧縮するように位置付けられる、第1の圧縮バネとを備える、旋回機構とを備える、ヘッドバンドとを含む。
【0010】
イヤピースが開示され、イヤピースは、内容積を画定するイヤピース筐体と、内容積内部に配置されたスピーカと、旋回機構であって、イヤピース筐体の第1の端部に配置され、イヤピース筐体が第1の軸に沿って回転することを可能にするように動作可能であり、ヘッドバンドの第1の端部を受容するようなサイズ及び形状の開口と、第1及び第2の旋回ロッドと、第1のチャネルを有する第1のシリンダと、第2のチャネルを有する第2のシリンダであって、第1のシリンダ及び第2のシリンダが第1の旋回ロッドに結合されている、第1のシリンダ及び第2のシリンダと、第1のチャネル内に位置決め可能な第1のピストン及び第2のチャネル内に位置決め可能な第2のピストンであって、第1及び第2のピストンが第2の旋回ロッドに結合されている、第1のピストン及び第2のピストンと、第1のピストン及び第1のシリンダを少なくとも部分的に囲む第1の圧縮バネと、第2のピストン及び第2のシリンダを少なくとも部分的に囲み、第1の軸を中心とした旋回機構の回転に対向しながら、開口に対して圧縮するように位置付けられた第2の圧縮バネとを備える、旋回機構とを含む。
【0011】
ヘッドホンが開示され、ヘッドホンは、第1の内容積を画定する第1のイヤピース筐体と、第1のイヤピース筐体に結合され、第1のイヤピースが第1の軸を中心として回転することを可能にするように動作可能である第1の旋回機構とを備える第1のイヤピースであって、第1の旋回機構が、ヘッドバンドの第1の端部を受容するようなサイズ及び形状の第1の開口と、第1及び第2の旋回ロッドと、第1のチャネルを有し、第1の旋回ロッドに結合された第1のシリンダと、第1のチャネル内に嵌まり、第2の旋回ロッドに結合される第1のピストンと、第1のピストン及び第1のシリンダを少なくとも部分的に囲み、第1の軸を中心とした第1の旋回機構の回転に対向しながら、第1の開口に対して圧縮するように位置付けられる、第1の圧縮バネとを備える、第1のイヤピースと、第2の内容積を画定する第2のイヤピース筐体と、第2のイヤピース筐体に結合され、第2のイヤピースが第2の軸を中心として回転することを可能にするように動作可能である第2の旋回機構とを備える第2のイヤピースであって、第2の旋回機構が、ヘッドバンドの第2の端部を受容するようなサイズ及び形状の第2の開口と、第3及び第4の旋回ロッドと、第2のチャネルを有し、第3の旋回ロッドに結合された第2のシリンダと、第2のチャネル内に嵌まり、第4の旋回ロッドに結合される第2のピストンと、第2のピストン及び第2のシリンダを少なくとも部分的に囲み、第2の軸を中心とした第2の旋回機構の回転に対向しながら、第2の開口に対して圧縮するように位置付けられる、第2の圧縮バネとを備える、第2のイヤピースとを含む。
【0012】
ヘッドホンが開示され、ヘッドホンは、ヘッドバンドと、ヘッドバンドの一方の端部と結合されたイヤピースであって、イヤピースは、開口を画定するイヤピース筐体と、開口内に位置決め可能なボタンアセンブリであって、上部及び下部を有し、中心軸を有するチャネルを画定するボタン筐体と、中心軸と軸方向に位置合わせされ、ボタン筐体と係合するように移動するように構成されたクラウンと、ボタン筐体の上部とクラウンとの間に位置付けられ、クラウンがボタン筐体と係合するときに生じる振動を減衰させるように構成されたダンパと、クラウンと結合され、チャネル内に位置付けられ、中心軸に沿って並進運動可能であり、かつ中心軸を中心として回転可能なハブであって、1つ以上のマーキングを備え、ハブがイヤピース筐体の内部に向かって並進運動されるときに、圧縮可能なドームと係合するように構成された、ハブと、ハブとボタン筐体との間に位置付けられたシールであって、シールのうちの1つが、可変の直径を有し、シールの一部分のみで、ハブ及びボタン筐体と接触する、シールと、を含む。
【0013】
イヤピースが開示され、イヤピースは、開口を画定するイヤピース筐体と、開口内に位置決め可能なボタンアセンブリであって、上部及び下部を有し、中心軸を有するチャネルを画定するボタン筐体と、中心軸と軸方向に位置合わせされ、ボタン筐体の上部と係合するように移動するように構成されたクラウンと、ボタン筐体とクラウンとの間に位置付けられ、クラウンがボタン筐体と係合するときに生じる振動を減衰させるように構成された第1のダンパと、クラウンと結合され、チャネルに結合され、中心軸に沿って並進可能であり、かつ中心軸を中心として並進可能なハブであって、ハブは、1つ以上のマーキングを備え、ボタン筐体の下部と係合することと、ハブがイヤピース筐体の内部に向かって並進されると、圧縮可能なドームと係合するように構成されている、ハブと、ハブとボタン筐体の下部との間に位置付けられ、ハブがボタン筐体の下部と係合するときに振動を減衰するように構成された第2のダンパと、を含む。
【0014】
リスニングデバイスが開示され、リスニングデバイスは、開口を画定するイヤピース筐体を有するイヤピースと、開口内に位置決め可能なボタンアセンブリであって、上部及び下部を有し、中心軸を有するチャネルを画定するボタン筐体と、中心軸と軸方向に位置合わせされ、ボタン筐体の上部と係合するように移動するように構成されたクラウンと、クラウンと結合され、チャネル内に位置付けられ、中心軸に沿って並進運動可能であり、かつ中心軸を中心として回転可能であるハブであって、ハブは、1つ以上のマーキングを備え、ハブがイヤピース筐体の内部に向かって並進運動されるときに、圧縮可能なドームと係合するように構成された、ハブと、ハブとボタン筐体との間に位置付けられたシールであって、第1のシールが、ボタン筐体の上部に隣接して位置付けられ、水密シールを形成するように構成され、第2のシールが、ハブと圧縮可能なドームとの間に位置付けられ、可変の直径を有し、シールの一部分のみで、ハブ及びボタン筐体と接触する、シールとを含む。
【0015】
ヘッドホンが開示され、ヘッドホンは、ヘッドバンドアセンブリと、ヘッドバンドアセンブリの第1の端部に結合された第1のイヤピースと、ヘッドバンドアセンブリの第2の端部に結合された第2のイヤピースであって、第1及び第2のイヤピースのそれぞれは、イヤピース筐体と、イヤピース筐体内に配置された音響ドライバと、ユーザの耳を収容するようにサイズ決めされた空洞を協働的に画定するためにイヤピース筐体に結合されたイヤピースクッションアセンブリであって、イヤピースクッションアセンブリは、環状イヤピースクッションと、環状イヤピースクッションとイヤピース筐体との間に配置された支持構造体であって、支持構造体は、空洞の周辺に沿って分配され、空洞内に突出する片持ち支持部材を備える、支持構造体とを備える、イヤピースクッションアセンブリとを備える、第1及び第2のイヤピースとを含む。
【0016】
オーバイヤ型ヘッドホンと共に使用するのに好適なイヤピースが開示され、イヤピースは、イヤピース筐体と、ユーザの耳を収容するようにサイズ決めされた空洞を協働的に画定するためにイヤピース筐体に結合されたイヤピースクッションアセンブリであって、イヤピースクッションアセンブリは、環状イヤピースクッションと、環状イヤピースクッションとイヤピース筐体との間に配置された支持構造体であって、支持構造体は、空洞の周りに分配され、空洞内に突出する片持ち支持部材を備える、支持構造体と、音響ドライバとを備える、イヤピースクッションアセンブリとを含む。
【0017】
ヘッドホンが開示され、ヘッドホンは、第1のイヤピース及び第2のイヤピースであって、イヤピースのそれぞれは、イヤピース筐体と、イヤピース筐体内に配置された音響ドライバと、イヤピース筐体に結合されたイヤピースクッションアセンブリであって、各イヤピースクッションアセンブリは、環状イヤピースクッションと、環状イヤピースクッションとイヤピース筐体との間に配置された支持構造体であって、支持構造体が、環状イヤピースクッションの周りに分配され、環状イヤピースクッションを支持する、片持ち支持部材と、第1及び第2のイヤピースを機械的に結合するヘッドバンドアセンブリとを備える、イヤピースクッションアセンブリとを備える、第1及び第2のイヤピースとを含む。
【0018】
一対のヘッドホン用のイヤピースが開示され、イヤピースが、中央領域と、中央領域を囲む外側の領域とを有する内容積を画定する導電性イヤピース筐体であって、導電性イヤピース筐体が、アンテナ用のグランドプレーン構成要素を画定する一部分を含み、グランドプレーン構成要素を貫通して形成された細長いスロットを有する、導電性イヤピース筐体と、内容積の外側領域内に配置され、グランドプレーン構成要素に電気的に結合されたスロットアンテナであって、スロットアンテナが、高周波透過性材料から形成され、内容積内に密閉された内側空洞を画定するフレームを備える、スロットアンテナとを備え、フレームは、内側空洞から離れて突出する第1及び第2の対向する表面と、細長いスロットに面し、かつ第1の対向する表面と第2の対向する表面との間に延在する遠位端とを有する舌部を含み、舌部の遠位端が、高周波が細長いスロットを通って内側空洞に入ることを可能にし、フレームの外側の残りは、高周波が内側空洞に入るのを防止する金属の1つ以上の層でメッキされる。
【0019】
一対のヘッドホン用のイヤピースが開示され、イヤピースが、中央領域と、中央領域を囲む外側の膨らんだ領域とを有する内容積を画定する導電性イヤピース筐体であって、導電性イヤピース筐体が、アンテナ用のグランドプレーン構成要素を画定する一部分を含み、グランドプレーン構成要素を貫通して形成された細長い矩形スロットを有する、導電性イヤピース筐体と、内容積内に配置された無線回路と、内容積内に配置され、無線回路に動作可能に結合されたオーディオ処理回路と、内容積内に配置され、オーディオ処理回路に動作可能に結合されたマイクロフォンと、内容積の中央領域内に配置され、オーディオ処理回路に動作可能に結合されたスピーカと、内容積の膨らんだ領域内に配置され、無線回路に動作可能に結合されたスロットアンテナであって、スロットアンテナが、剛性高周波透過性材料から形成され、内容積内に内側空洞を画定するフレームを備え、フレームは、内側空洞から離れて突出する第1及び第2の対向する表面と、細長い矩形スロットに面し、かつ第1の対向する表面と第2の対向する表面との間に延在する遠位端とを有する舌部を含み、舌部の遠位端が、高周波が細長いスロットを通って内側空洞に入ることを可能にし、フレームの外側の残りは、高周波が内側空洞に入るのを防止する金属の1つ以上の層でメッキされる、スロットアンテナと、スロットアンテナと導電性イヤピース筐体のグランドプレーン構成要素との間の接地接続部とを備える。
【0020】
一対のヘッドホン用のイヤピースが開示され、イヤピースは、中央領域と、中央領域を囲む外側領域とを有する内容積を画定するイヤピース筐体であって、イヤピース筐体が、細長いスロットと、イヤピース筐体を貫通して形成された細長いスロットに近接する音響開口部とを含む、イヤピース筐体と、内容積の外側領域内に配置され、かつ高周波透過性材料から形成され、内容積内に密閉された内側空洞を画定するフレームを備えるスロットアンテナであって、フレームは、内側空洞内に延在する支持構造体と、舌部であって、内側空洞から離れて突出する第1及び第2の対向する表面と、細長いスロットに面し、かつ第1の対向する表面と第2の対向する表面との間に延在する遠位端とを有し、舌部の遠位端が、高周波が細長いスロットを通って内側空洞に入ることを可能にし、フレームの外側の残りは、高周波が内側空洞に入るのを防止する金属の1つ以上の層でメッキされる、舌部と、を備える、スロットアンテナと、音響開口部と位置合わせされた開口部を有する音響抜け口によって少なくとも部分的に画定される音響経路であって、音響経路が音響開口部を内容積と音響的に結合する、音響経路と、を備える。
【0021】
一対のヘッドホン用のイヤピースが開示され、イヤピースは、内容積を画定するイヤピース筐体であって、イヤピース筐体が、イヤピース筐体の中央開口部の周りに第1の角度で延在する内側側面と、内側側面を貫通して形成された第1の開口と、を有するイヤピース筐体と、イヤピース筐体に結合され、中央開口部を覆うイヤピースカバーであって、イヤピースカバーは、イヤピースカバーの中央領域を貫通して形成された複数のサウンド開口部と、中央領域の周りに延在し、イヤピース筐体の内側側面と位置合わせされ、内側側面の上に延在する外側側面と、外側側面を貫通して形成され、第1の開口と位置合わせされた、第2の開口とを有する、イヤピースカバーと、イヤピースの耳受容領域を囲むイヤピース筐体に結合された環状イヤピースクッションと、内容積内に配置され、イヤピースカバー内の複数のサウンド開口部を介して音響エネルギーをイヤピースの耳受容領域内に方向付けるように配置されたスピーカと、イヤピース筐体に結合され、第1及び第2の開口の上に配置されたキャリアであって、キャリアが、第1と第2の対向する主面の間に形成された本体を有し、第1の主面が耳受容領域に面し、第2の主面が、イヤピース筐体に対して第1の角度とは異なる第2の角度で配置された取り付け部分を含む、キャリアと、光学放射装置及び光学受信装置とを備え、キャリアの取り付け部分に結合された光学センサであって、光学センサは、キャリアの本体を通って、そして第1及び第2の開口を介して耳受容領域内に放射線を放出し、第1及び第2の開口を介して、そしてキャリアの本体を通って戻った反射した放射線を受信するように位置合わせされる、光学センサとを備える。
【0022】
イヤピースが開示され、イヤピースは、内容積を画定するイヤピース筐体であって、イヤピース筐体が、イヤピース筐体の中央開口部の周りに第1の角度で延在する内側側面と、内側側面を貫通して形成された第1の開口と、を有するイヤピース筐体と、イヤピースの耳受容領域を囲むイヤピース筐体に結合された環状イヤピースクッションと、内容積内に配置され、音響エネルギーをイヤピースの耳受容領域内に方向付けるように配置されたスピーカと、イヤピース筐体に結合され、第1の開口の上に配置されたキャリアであって、キャリアが、第1と第2の対向する主面の間に形成された本体を有し、第1の主面が耳受容領域に面し、第2の主面が、イヤピース筐体に対して第1の角度とは異なる第2の角度で配置された取り付け部分を含む、キャリアと、光学放射装置及び光学受信装置とを備え、キャリアの取り付け部分に結合された光学センサであって、光学センサは、キャリアの本体を通って、そして第1の開口を介して耳受容領域内に放射線を放出し、第1の開口を介して、そしてキャリアの本体を通って戻った反射した放射線を受信するように位置合わせされる、光学センサとを備える。
【0023】
イヤピースが開示され、イヤピースは、内容積を画定するイヤピース筐体であって、イヤピース筐体が、イヤピース筐体の中央開口部の周りに第1の角度で延在する内側側面と、内側側面を貫通して形成された第1の開口と、を有するイヤピース筐体と、イヤピースの耳受容領域を囲むイヤピース筐体に結合された環状イヤピースクッションと、内容積内に配置され、音響エネルギーをイヤピースの耳受容領域内に方向付けるように配置されたスピーカと、イヤピース筐体の内側側面に結合された光学センサであって、光学センサは、光学放射装置及び光学受信装置を備え、第1の開口を介して耳受容領域内に放射線を放出し、第1の開口を介して反射した放射線を受信するように位置合わせされる、光学センサとを備える。
【0024】
ヘッドホンイヤピースが開示され、ヘッドホンイヤピースは、内容積を画定する筐体と、内容積内に配置され、第1の磁石及び金属シャントを備えるイヤピースカバーであって、金属シャントがイヤピースカバーと第1の磁石との間に位置付けられる、イヤピースカバーと、イヤピースクッションアセンブリであって、筐体に取り外し可能に結合され、フレームに結合された環状イヤピースクッションと、イヤピースクッションとフレームとの間に配置された磁気要素とを備える、イヤピースクッションアセンブリとを備え、イヤピースクッションアセンブリが筐体に結合されているとき、磁気要素は第1の磁石と磁気的に結合され、第1の磁石は、イヤピースクッションアセンブリを筐体に固定するために、磁気要素を介して磁束を方向付けるように構成される。
【0025】
イヤピースが開示され、イヤピースは、内容積を画定する筐体と、筐体と結合され、内容積内に配置された中央部分と、中央部分を囲む環状シェルフと、中央部分と環状シェルフとの間のイヤピースカバーの中央開口部の周りに延在する側壁と、環状シェルフ上に位置付けられた第1の磁石及び金属シャントとを備える、イヤピースカバーであって、金属シャントが、イヤピースカバーと第1の磁石との間に位置付けられている、イヤピースカバーと、内容積内に配置され、イヤピースカバーの中央部分を介して音響エネルギーを方向付けるように位置付けられたスピーカと、イヤピースカバーに取り外し可能に結合され、中央部分を有するフレームと、フレームの中央部分を囲む環状表面と、中央部分と環状表面との間のフレームの中央部分の周りに延在する側壁と、フレームの環状表面と結合されたイヤピースクッションと、イヤピースクッションとフレームとの間の環状表面上に配置された磁気要素と、を備え、イヤピースクッションアセンブリが筐体に結合されているとき、第1の磁石と磁気的に結合された磁気要素であって、第1の磁石は、イヤピースクッションアセンブリを筐体に固定するために、磁気要素を介して磁束を方向付けるように構成される、イヤピースクッションアセンブリと、を備える。
【0026】
イヤピースが開示され、イヤピースは、内容積を画定する筐体と、イヤピースカバーであって、筐体と結合され、内容積内に配置された中央部分と、中央部分を囲む環状シェルフと、中央部分と環状シェルフとの間のイヤピースカバーの中央開口部の周りに延在する側壁と、環状シェルフ上に位置付けられた第1の磁石とを備える、イヤピースカバーと、イヤピースクッションアセンブリであって、イヤピースカバーに取り外し可能に結合され、中央部分を有するフレームと、フレームの中央部分を囲む環状表面と、中央部分と環状表面との間のフレームの中央部分の周りに延在する側壁と、フレームの環状表面と結合されたイヤピースクッションと、イヤピースクッションとフレームとの間の環状表面上に配置された磁気要素と、を備え、イヤピースクッションアセンブリが筐体に結合されているとき、第1の磁石と磁気的に結合された磁気要素であって、第1の磁石は、イヤピースクッションアセンブリを筐体に固定するために、磁気要素を介して磁束を方向付けるように構成される、イヤピースクッションアセンブリとを含む。
【0027】
本発明の他の態様及び利点は、例として、説明される実施形態の原理を例示する、添付図面を併用して以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0028】
参照番号が同様の構造的要素を指定する、添付図面と共に以下の詳細な説明によって開示が容易に理解されよう。
【0029】
【
図1】オーバイヤ型又はオンイヤ型のヘッドホンの例示的なセットの正面図を示す。
【0030】
【
図2A】オーバイヤ型又はオンイヤ型のヘッドホンの例示的な組の簡略正面図を示す。
【
図2B】オーバイヤ型又はオンイヤ型のヘッドホンの例示的な組の簡略正面図を示す。
【0031】
【
図3A】本開示のいくつかの実施形態による、オフセンタ旋回イヤピースを有するヘッドホンの簡略正面図を示す。
【
図3B】本開示のいくつかの実施形態による、オフセンタ旋回イヤピースを有するヘッドホンの簡略正面図を示す。
【0032】
【
図4A】本開示のいくつかの実施形態による、旋回機構の斜視図である。
【0033】
【
図4B】
図4Aに示される旋回機構の様々な構成要素の分解斜視図である。
【
図4C】
図4Aに示される旋回機構の様々な構成要素の分解斜視図である。
【0034】
【0035】
【0036】
【
図4H】
図4Aに示される旋回機構の様々な構成要素の分解斜視図である。
【0037】
【0038】
【0039】
【
図5A】いくつかの実施形態による、イヤピースをヘッドバンドステムに取り付けるためのロック機構を示す。
【
図5B】いくつかの実施形態による、イヤピースをヘッドバンドステムに取り付けるためのロック機構を示す。
【
図5C】いくつかの実施形態による、イヤピースをヘッドバンドステムに取り付けるためのロック機構を示す。
【
図5D】いくつかの実施形態による、イヤピースをヘッドバンドステムに取り付けるためのロック機構を示す。
【0040】
【
図6A】いくつかの実施形態による、イヤピースをヘッドバンドステムに取り付けるための別のロック機構を示す。
【
図6B】いくつかの実施形態による、イヤピースをヘッドバンドステムに取り付けるための別のロック機構を示す。
【
図6C】いくつかの実施形態による、イヤピースをヘッドバンドステムに取り付けるための別のロック機構を示す。
【
図6D】いくつかの実施形態による、イヤピースをヘッドバンドステムに取り付けるための別のロック機構を示す。
【0041】
【
図7】ユーザの頭部の側部に接触するイヤピースの斜視図を示す。
【0042】
【
図8A】本開示のいくつかの実施形態による、イヤピースクッションを支持するように構成されたイヤピース筐体及びクッションフレームの斜視図を示す。
【0043】
【
図8B】
図8Aに示されるイヤピース筐体及びクッションフレームと共に使用するのに好適なイヤピースクッションの斜視図を示す。
【0044】
【
図8C】
図8Aに示されるクッションフレームと一体的に形成されないインサートの形態をとることができる支持構造体の実施形態を示す。
【0045】
【
図8D】
図8Dは、
図8Cに示される支持構造体が、隣接する片持ち支持部材間に緩い機械的カップリングを作り出すウェビングをどのように含むことができるかを示す。
【0046】
【
図9A】イヤピースが、ユーザの耳を受容するようにサイズ決めされた空洞をどのように画定するかを示す簡略断面図を示す。
【0047】
【
図9B】いくつかの実施形態による、クッションフレームと一体的に形成された片持ち支持部材のうちの1つを示すイヤピースの一部分の断面図を示す。
【0048】
【
図9C】いくつかの実施形態による、片持ち支持部材のうちの1つを含まないイヤピースの一部分の断面図を示す。
【0049】
【
図10A】
図8Cに示される支持構造体を利用するいくつかの実施形態によるイヤピースクッションアセンブリの代替構成の断面図を示す。
【
図10B】
図8Cに示される支持構造体を利用するいくつかの実施形態によるイヤピースクッションアセンブリの代替構成の断面図を示す。
【0050】
【
図11】いくつかの実施形態による、保護カバー内に埋め込まれた支持構造体を有するイヤピースクッションアセンブリの片側の断面図を示す。
【0051】
【
図12】ユーザによって装着されている本開示のいくつかの実施形態によるヘッドホンの斜視図を示す。
【0052】
【
図13A】
図12に示すヘッドホンのキャノピ構造を構成する構成要素の各種実施形態の斜視図を示す。
【
図13B】
図12に示すヘッドホンのキャノピ構造を構成する構成要素の各種実施形態の斜視図を示す。
【
図13C】
図12に示すヘッドホンのキャノピ構造を構成する構成要素の各種実施形態の斜視図を示す。
【
図13D】
図12に示すヘッドホンのキャノピ構造を構成する構成要素の各種実施形態の斜視図を示す。
【0053】
【
図13E】いくつかの実施形態による、ヘッドバンドに組み込むことができるメッシュアセンブリの簡略図である。
【
図13F】いくつかの実施形態による、ヘッドバンドに組み込むことができるメッシュアセンブリの簡略図である。
【
図13G】いくつかの実施形態による、ヘッドバンドに組み込むことができるメッシュアセンブリの簡略図である。
【0054】
【
図14A】いくつかの実施形態による、多構成要素ヘッドバンドの断面図を示す。
【
図14B】いくつかの実施形態による、多構成要素ヘッドバンドの断面図を示す。
【0055】
【0056】
【
図15A】いくつかの実施形態による振動減衰デバイスを示す。
【
図15B】いくつかの実施形態による振動減衰デバイスを示す。
【
図15C】いくつかの実施形態による振動減衰デバイスを示す。
【0057】
【
図16A】前述したイヤピースの多くで適用され得るいくつかの実施形態によるイヤピース内の例示的な音響構成の断面側面図を示す。
【0058】
【
図16B】スピーカアセンブリに関連付けられた内容積の形状及びサイズを示すために入力パネルが除去された、
図16Aに示されるイヤピースの外部を示す。
【0059】
【
図16C】いくつかの実施形態による、イヤピース内に取り付けられたマイクロフォンを示す。
【0060】
【
図17A】いくつかの実施形態による、スロットアンテナを含むイヤピースを示す。
【0061】
【0062】
【0063】
【
図17D】いくつかの実施形態による、線A-A’に沿って取られた
図17Aのイヤピースの簡略断面図である。
【0064】
【
図17E】イヤピースが示されていないいくつかの実施形態によるスロットアンテナの斜視図である。
【0065】
【0066】
【
図17G】いくつかの実施形態による、イヤピースを貫通して形成された音響チャネルを示すための、線B-B’に沿った
図17Aのイヤピースの簡略断面図である。
【0067】
【
図17H-I】
図17Hは、いくつかの実施形態による、イヤピースを貫通して形成された音響チャネルを示すための、線B-B’に沿った
図17Aのイヤピースの簡略断面図である。
図17Iは、いくつかの実施形態による、
図17Hのイヤピースの断面の一部分の詳細図である。
【0068】
【
図17J】いくつかの実施形態による、
図17Hの音響チャネルの一部分の簡略図である。
【0069】
【0070】
【
図17L】いくつかの実施形態による、
図17Iの音響チャネルの追加の部分である。
【0071】
【
図18】いくつかの実施形態による一対のヘッドホンの斜視図を示す。
【0072】
【
図19A】いくつかの実施形態による、
図18のヘッドホンと共に使用するためのユーザ入力ボタンの簡略断面図である。
【
図19B】いくつかの実施形態による、
図18のヘッドホンと共に使用するためのユーザ入力ボタンの簡略断面図である。
【0073】
【
図19C】実施形態による、
図19A及び19Bの入力ボタンの構成要素の斜視図である。
【0074】
【
図19D】いくつかの実施形態による、
図19A及び19Bの入力ボタンの構成要素の平面図である。
【0075】
【
図20A】いくつかの実施形態による、
図18のヘッドホンと共に使用するための別の例示的なユーザ入力ボタンの簡略断面図である。
【
図20B】いくつかの実施形態による、
図18のヘッドホンと共に使用するための別の例示的なユーザ入力ボタンの簡略断面図である。
【
図20C】いくつかの実施形態による、
図18のヘッドホンと共に使用するための別の例示的なユーザ入力ボタンの簡略断面図である。
【
図20D】いくつかの実施形態による、
図18のヘッドホンと共に使用するための別の例示的なユーザ入力ボタンの簡略断面図である。
【0076】
【
図21】いくつかの実施形態による、
図18のヘッドホンと共に使用するための別の例示的なボタンの簡略断面図である。
【0077】
【
図22A】いくつかの実施形態による、
図18のヘッドホンと共に使用するための例示的なボタンの一部分の断面図である。
【
図22B】いくつかの実施形態による、
図18のヘッドホンと共に使用するための例示的なボタンの一部分の断面図である。
【0078】
【
図23】いくつかの実施形態による、オンイヤ型検出を使用したオンイヤ型検出のためのプロセスを示すフローチャートである。
【0079】
【
図24】ユーザの耳の上に位置付けられたヘッドホンのイヤピースを示す。
【0080】
【
図25A】いくつかの実施形態による、オンイヤ型検出システムを有するイヤピースの断面図を示す。
【0081】
【
図25B】いくつかの実施形態による、
図25Aのオンイヤ型検出システムと共に使用するための様々な構成要素を示す。
【0082】
【
図26A】いくつかの実施形態による、イヤピースのカップリング構成要素の断面図を示す。
【0083】
【
図26B】いくつかの実施形態による、
図26Aのイヤピースの結合された構成要素の一部分を示す。
【0084】
【
図26C】いくつかの実施形態による、
図26Aのイヤピースのカップリング構成要素の位置合わせ方向を示す。
【
図26D】いくつかの実施形態による、
図26Aのイヤピースのカップリング構成要素の位置合わせ方向を示す。
【0085】
【
図27A】いくつかの実施形態による、
図26Aのイヤピースと共に使用するための例示的なクッション識別システムを示す。
【
図27B】いくつかの実施形態による、
図26Aのイヤピースと共に使用するための例示的なクッション識別システムを示す。
【0086】
【
図28A】いくつかの実施形態による、
図26Aのイヤピースと共に使用するための別の例示的なクッション識別を示す。
【
図28B】いくつかの実施形態による、
図26Aのイヤピースと共に使用するための別の例示的なクッション識別を示す。
【0087】
【
図29A】いくつかの実施形態による、ヘッドホンと共に使用するための様々なクッションの断面図を示す。
【
図29B】いくつかの実施形態による、ヘッドホンと共に使用するための様々なクッションの断面図を示す。
【0088】
【
図29C】いくつかの実施形態による、ヘッドホンと共に使用するための様々なクッションの断面図を示す。
【0089】
【
図30】いくつかの実施形態による、平坦化された位置で、ヘッドバンドによって一緒に接合されたイヤピースを含む例示的なヘッドホンを示す。
【0090】
【
図31】ヘッドホンが内部に位置付けられた運搬用ケースを示す。
【発明を実施するための形態】
【0091】
本出願による方法及び装置の代表的な適用例を、本セクションで説明する。これらの例は、前後関係を追加し、説明する実施形態の理解を助けることのみを目的として提供される。それゆえ、説明する実施形態は、これらの具体的な詳細の一部又は全てを伴わずに実践することができる点が、当業者には明らかとなるであろう。他の実例では、説明する実施形態を不必要に不明瞭化することを回避するために、周知のプロセスステップは、詳細には説明されていない。他の適用例が可能であり、それゆえ以下の実施例は、限定的なものとして解釈されるべきではない。
【0092】
以下の「発明を実施するための形態では、記載の一部を成し、説明する実施形態に係る具体的な実施形態が例示として示される添付の図面が参照される。これらの実施形態は、説明する実施形態を当業者が実施し得る程度に詳細に説明されるが、これらの実施例は限定するものとして理解されず、したがって、他の実施形態を使用してもよく、説明する実施形態の趣旨及び範囲から逸脱することなく変更を行ってもよい。
【0093】
ヘッドホンが長年製造されてきているが、多数の設計の問題が残っている。例えば、オーバイヤ型ヘッドホンは大型でかさばる傾向があり、スタジオ環境又は自宅環境の外部での使用にあまり望ましくない。いくつかのヘッドホンの望ましくないサイズ及び/又は重量の1つの要因は、ヘッドホンの使用中にパッシブ音響ノイズキャンセル/遮断を提供するために、ユーザの耳の周囲でヘッドホンのイヤピースをシールするイヤピースパッドである。イヤピースパッドは、一般に、任意の特定のユーザにとって必要以上に大きい及び/又は厚く、その結果、パッドは、ヘッドホンの任意のユーザのために堅牢な音響シールを作り出すことができる。この追加のパッドは、多くの場合、パッドが様々な頭部サイズ及び形状のユーザに適合することを可能にするために必要である。例えば、ユーザは、イヤピースパッドが収容する必要がある突出した骨を有することがある。
【0094】
別の例として、いくつかのヘッドホンは不快に重く、及び/又は多くのユーザにとって理想的とは言えない適合を提供する。ヘッドバンドがイヤピースに接続する位置は、いくつかのそのようなヘッドホンの問題の一部であり得る。例えば、多くの従来のヘッドホンは、イヤピースの中間点でヘッドバンドを接続して、イヤピースを旋回させることができる。しかしながら、このことは、各イヤピース(例えば、下部)の1つの部分が、ユーザの頭部に圧力を加えることがあり、一方、別の部分(例えば、上部)は、外部サウンドが聞こえることを可能にする隙間を残すことがあるため、ユーザに対して不快な及び/又は望ましくない適合を生じることがある。
【0095】
更に別の実施例として、いくつかのヘッドホンは、ユーザが入力ボタン又は類似の特徴を起動してヘッドホンの1つ以上の態様を制御する際に、ヘッドホンの使用中に生成され得る及び聞こえ得る望ましくないノイズに影響されやすい。例えば、いくつかの入力ボタンは、ヘッドホンの特定の機能を活性化するために、別の金属構成要素に接触する金属部分を含むことができる。金属構成要素の接触はそれらを振動させ、ヘッドホンが直接ユーザの耳上にあるため、わずかなノイズを生じさせることができ、ユーザに聞こえることがあり、理想的なユーザエクスペリエンスとは言えないことがある。
【0096】
本明細書に記載されるように、本発明者らは、上記の欠点、並びに現在利用可能ないくつかのヘッドホンの他の欠点に対処するための解決策を開発した。特に明記しない限り、本明細書に記載される様々な解決策は、ヘッドホンのユーザエクスペリエンスを改善するために、個々に使用することができるか、又は任意の適切な組み合わせで集合的に使用することができる。
【0097】
ヘッドホンの重量及び/又はサイズを低減するために本発明者らによって考案され、本明細書に記載される1つの解決策は、イヤピースパッドの厚さを低減し、各イヤピースクッションアセンブリによって画定される中央開口部の周辺部の周りに分配された複数の分離した片持ち支持部材を含む支持構造体でイヤピースパッドを選択的に補強することである。片持ち支持部材は、イヤピースパッドの剛性を増大させ、ユーザの頭部の輪郭に適合するように十分に片持ち支持部材の撓みを可能にするサイズ及び形状を有する。支持構造体は、非偏向位置に留まる片持ち支持部材のうちの1つ以上によって完全に支持されるように、最小限の量の力のみを受容するイヤピースパッドの第1の領域を可能にする。イヤピースパッドのこの第1の領域は、ユーザの頭部の凹み又は平坦エリアに対応し得る。支持構造体はまた、第2のエリア内のイヤピースパッドを構成する材料の移動に適応するように偏向する1つ以上の片持ち支持部材によって変形するために、より大きな量の力を受容するイヤピースパッドの第2のエリアを可能にする。分離した片持ち支持部材のそれぞれは、独立して偏向することができ、それによって、支持構造体によって及ぼされる力の量が、隣接する片持ち支持部材間で劇的に変化することを可能にする。例えば、隣接する第2の片持ち支持部材がかなりの量の撓みを受けることができる一方で、第1の片持ち支持部材によってイヤピースパッドに力がほとんど及ぼされないことがある。このようにして、イヤピースパッドは、ユーザの耳を取り囲むユーザの頭部の一部分に対して一定量の力を維持しながら、厚いパッドに依存することなく、その形状を大きく変化させることができる。
【0098】
一部のユーザのためのヘッドホンの適合性を改善する本明細書に記載の1つの解決策は、ヘッドバンドがイヤピースに接続する位置を変更することを含む。例えば、ヘッドバンドは、多くの従来のイヤピースで行われるように、中央領域とは対照的に、イヤピースの上部部分でイヤピースと接続することができる。イヤピースは、ヘッドバンドの端部と接続し、イヤピースが各イヤピースの上部部分で旋回することを可能にする旋回機構を含むことができる。イヤピース及び旋回機構は、ユーザの頭部の接触面全体にわたって比較的一定の圧力を加えるように更に設計され得る。一定の圧力は、ユーザにとってより快適な適合を提供し、より良好なシールを作り出すことができ、イヤピースに入ることができる外部ノイズの量を低減することができる。更に、いくつかの実施形態では、旋回機構は、バンドに対するイヤピースの動きを制御するバネ駆動旋回機構を使用して、ヘッドバンドのステムをヘッドホンイヤピースに結合することができる。バネ駆動旋回機構は、イヤピースの最上部の近くに位置付けられてもよく、それによって、イヤピースの外部にある代わりに、イヤピース内に組み込まれることが可能になる。このようにして、ヘッドホンを全体的にかさばらせることなく、旋回機能性をイヤピースに装備することができる。ヘッドバンドに対するイヤピースの動きを制御するために、異なるタイプのバネが利用されてもよい。圧縮バネを含む特定の例が以下に詳細に説明される。各イヤピースに関連付けられたバネは、ヘッドバンドと連携して、ヘッドホンを装着しているユーザに加えられる力の量を設定できる。いくつかの実施形態では、ヘッドバンドは、一緒に形成された複数の構成要素を含み、様々な頭部のサイズのユーザの大きなスペクトルにわたって及ぼされる力の変動を最小限に抑えることができる。
【0099】
特定のユーザ入力制御によって発生する可能性があるノイズに対する本明細書に記載の1つの解決策は、互いに接触する構成要素の間に減衰材料を位置付けることである。減衰材料は、構成要素の接触によって引き起こされるノイズを低減することができる。
【0100】
これら及び他の実施形態について、
図1~
図31を参照して以下に説明する。それらの図に関して本明細書で与えられる詳細な説明が説明のみを目的とし、限定的であると見なされるべきではないことを当業者は容易に理解するであろう。
【0101】
図1は、説明された実施形態での使用に好適な例示的なヘッドホン100の斜視図である。ヘッドホン100は、イヤピース104を機械的及び電気的に結合するように構成され得るヘッドバンドアセンブリ102を含むことができる。ヘッドバンドアセンブリ102は、ヘッドバンド108及びステム106を含むことができる。ヘッドバンド108は、単一の部品に一緒に形成される複数の構成要素及び/又は層を含むことができる。例えば、ヘッドバンド108は、中央構造の周囲に層状にされた材料を含むことができる。いくつかの実施形態では、イヤピース104は、ユーザの耳の上及び/又は周囲に適合するようにサイズ決め及び成形されたイヤカップの形態をとることができ(すなわち、いくつかの実施形態は、サーカムオーラル型ヘッドホンに関連する)、他の実施形態では、イヤピース104は、ユーザの耳に適合するようにサイズ決め及び成形されたオンイヤ型イヤピースの形態をとることができる(すなわち、いくつかの実施形態は、スープラオーラル型ヘッドホンに関連する)。
【0102】
イヤピース104は、ヘッドバンドアセンブリ102のステム106によってヘッドバンドアセンブリ102の対向する端部に接合され得る。ステム106は、ヘッドバンド108の対向する端部に配置され、イヤピース104がユーザの頭部の表面に向かって独立して方向付けられることを可能にする。ステム106は、1つ以上の軸に沿って(例えば、ヨー軸114及び/又はロール軸116に沿って)回転することができる。イヤピース104のステム106はまた、ヘッドホン100のイヤピース104が、格納位置で折り畳まれ、及び/又は方向付けられることを可能にする。いくつかの実施形態では、イヤピース104は、ステム106から取り外すことができる。例えば、イヤピース104を取り外し、ヘッドバンドアセンブリ102から除去することができる。
【0103】
各イヤピース104は、イヤピース筐体112と、イヤピース筐体112に結合されたイヤピースクッションアセンブリ110とを含むことができる。イヤピース筐体112は、スピーカ、マイクロフォン、センサ、プリント回路基板などの電気構成要素が内部に収容される空洞を画定する。各種実施形態では、イヤピース筐体112は、一体型アルミニウム構造体であるか、又はそれを含むことができる。イヤピースクッションアセンブリ110は、ユーザの頭部の湾曲に一致するように変形するように構成された変形可能な材料を含むことができ、イヤピース104を出入りするサウンドを低減及び/又は防止することができる。変形可能な材料は、例えば、シリコーン又は発泡体であることがあり、皮革又は織物の材料の層に包むことができ、ヘッドホン100のユーザに良好な装飾性及び快適性を提供する。いくつかの実施形態では、各イヤピースクッションアセンブリ110は、異なる変形可能な材料の複数の層を含むことができ、及び/又は以下に記載されるように、様々な音響特性を有する1つ以上の部分を含むことができる。
【0104】
いくつかの実施形態では、プロセッサ及び無線通信モジュールはイヤピース104の一方又は両方に配置され得る。無線通信モジュールは、ヘッドホン100のより便利なコードフリー使用を提供するヘッドホン100はまた、メディアを受信するための有線ヘッドホンジャックを含むことができる。ヘッドホン100は、スマートフォン、テレビ、コンピュータ、ステレオ、又は任意の好適なメディアソースのうちの1つ以上から有線及び/又は無線通信を介してメディアを受信することができる。有線又は無線の受信機を介して受信されている着信メディアの管理を支援することに加えて、プロセッサはまた、ヘッドホンの方向判定(例えば、どのステレオチャネルをどのイヤピース104に送信するかを決定するため)及びアクティブノイズキャンセルなどのサービスを提供するのに役立つセンサを管理するように構成することもできる。いくつかの実施形態では、プロセッサは、メディアソースから受信したメディアを記憶することができる。例えば、プロセッサは、ヘッドホン100によって後で再生するためのメディアを記憶することができる。
【0105】
ヘッドホン100の各種実施形態は、ヘッドホンの1つ以上の態様を制御するためのユーザ入力制御118を含む。例えば、ユーザ入力制御118は、メディアの再生(例えば、再生又は休止)及び/又はオーディオ音量、通話の応答及び/又は終了、並びにヘッドホン100の他の機能を制御することができる。ユーザ入力制御118は、ボタン、ノブ、タッチセンサ、又は任意の好適な入力装置であることができるか、又はそれらを含むことができる。
図1は、2つのユーザ入力制御118を示しているが、別個の制御の数は、任意の特定の数に限定されず、各種実施形態では、0~4、6以上で変動することができる。また、いくつかの実施形態では、ユーザ入力制御118は、ユーザのタッチを検出し、またイヤピース筐体112の外側部分に沿って形成されたタッチセンシティブエリアにわたるジェスチャを識別することができる、タッチスクリーンなどの単一の入力制御エリアによって実施できる。更に他の実施形態では、入力制御は、本明細書で論じられるいくつかの例示的な実施形態に関して論じられるように、イヤピース筐体112の外周に沿って配置される1つ以上のボタンの形であり得る。
旋回イヤピース(モーメント構成要素)
【0106】
図2A及び
図2Bは、以前から知られているオーバイヤ型又はオンイヤ型のヘッドホン200の例示的な組の正面図を示す。ヘッドホン200は、旋回点206においてイヤピース204と結合されたヘッドバンド202を含む。旋回点206はイヤピース204の中心に位置し、ヘッドバンド202に対するイヤピースの旋回を可能にする。例えば、
図2Bに示すように、イヤピース204は、動きの範囲208で旋回することができる。イヤピース204の中間点に位置付けられた旋回点206は、イヤピースがユーザの頭部の表面にほぼ平行に位置付けられるように、イヤピースが旋回することを可能にする。残念ながら、旋回点206がイヤピース204の中心に位置付けられると、イヤピース204のいずれかの側部に延在する、かさばるアームを必要とし、それによって、イヤピース204のサイズ及び重量を相当に増大させる。
【0107】
図2A及び2Bに示すヘッドホン設計とは対照的に、本開示の実施形態は、オフセンタ旋回イヤピースを有するヘッドホン300を含む。ヘッドホン300は、ヘッドホン100と同じであることができるか又は類似することができるが、ヘッドホン300は、追加及び/又は代替の構成要素を有することができる。
図3A及び3Bは、ヘッドバンドアセンブリ302及びイヤピース304を含むことができるヘッドホン300の正面図を示す。ヘッドバンドアセンブリ302の両端は、旋回機構306を介してイヤピース304の上部に結合され得る。いくつかの実施形態では、旋回機構306は、イヤピース304が、イヤピース304の高さ(H)の20パーセント以下又は10パーセント以下だけ各イヤピース304の上部縁部から離間された旋回点の周りで旋回することを可能にする。これは、旋回点206がイヤピース204の中心又はその近くに位置付けられた既存のヘッドホン200とは異なる。イヤピース304は、動きの範囲308で旋回機構306を中心として旋回することができる。動きの範囲308は、平均的な頭部のサイズ測定で行われた研究に基づいて、ユーザの大部分の頭部のサイズに対応するように構成され得る。
【0108】
ヘッドホン300のコンパクトな構成にもかかわらず、ヘッドホンは、イヤピース304の中心を貫通して力を加えること、及び音響シールを確立することを含む、ヘッドホン200のより伝統的な構成と同じ機能を依然として実行することができる。いくつかの実施形態では、動きの範囲308は、10度~25度の範囲であり得る。更なる実施形態では、動きの範囲308は、定められた止め部(例えば、ハードストップ点)を有さないことがあるが、代わりに、それが中立位置(例えば、イヤピース304が互いから最小限度の距離にある位置)から遠ざかるにつれて、徐々に変形し難くなることがある。旋回機構306は、ヘッドホン300が使用中のときに、保持力をユーザの耳に加えるように構成されたバネ要素を含むことができる。バネ要素は、ヘッドホン300が着用されなくなると、イヤピースを中立位置に再度至らせることもできる。
【0109】
図4Aは、いくつかの実施形態による、旋回機構400の斜視図である。旋回機構400は、
図3A、
図3Bに示される旋回機構306を表すことができ、イヤピース、例えばいくつかの実施形態によるイヤピース304の上部部分に位置付けられ得る。旋回機構400は、複数の軸の周りの動きに適合するように構成されることができ、それによって、ヘッドバンドアセンブリ302に対するイヤピース304についてのロール及びヨーの両方への調整が可能になる。例えば、旋回機構400は、ヨー軸402及びロール軸404を中心として回転することができる。旋回機構400は、カラー409によって少なくとも部分的に画定される開口部406を含むことができる。開口部406は、ヘッドバンドアセンブリ302の一部分を受容するようなサイズ及び形状とすることができる。カラー409は、(例えば、ヘッドバンドアセンブリ302とカラー409とを結合することができるラッチ構成要素を介して)ヘッドバンドアセンブリ302を受容して係合することができる。開口部406は、ヘッドバンドアセンブリ302を受容することができ(例えば、ヘッドバンドの対向する両側の左及び右のイヤピースのそれぞれの開口部は、以下で論じられるステム1208などの2つのステムのうちの1つを受容でき)、ヨー軸402及び/又はロール軸404を中心としたイヤピース304の回転を可能にすることができる。
【0110】
1つ以上のシール408は、少なくとも部分的に、いくつかの実施形態では完全に開口部406を取り囲むように位置付けることができ、外部汚染物質及び/又は湿気から開口部406の侵入をシールすることができる。例えば、面シール408aは、旋回機構の面をシールするように位置付けることができ、Oリングシール408bは、開口部406内に位置付けられたヘッドバンドアセンブリ302の部分の周囲をシールするように位置付けられ得る。シール408は、圧縮性又は類似の材料から作製され得る。
【0111】
1つ以上の圧縮バネ410は、ロール軸404の周りの旋回機構400の回転に対抗することができる。圧縮バネ410は、分離して、圧縮バネ410の横方向の移動を防ぐことができる1つ以上のスペーサ412によって定位置に保持され得る。例えば、
図4Bに示すように、1つ以上のスペーサ412は、ロッド413上を摺動する複数の管状部分を含むことができる。以下に説明するように、2つの圧縮バネ410は、ピストン450の配置によってスペーサに結合され得る。スペーサ412は、
図4Bに示される特定の実装に限定されない。一例として、いくつかの実施形態では、スペーサ412は、バネの取り付けのために所望の間隔で離間された位置に、内部に形成された2つの溝を有するバー又は類似の構成要素であり得る。
【0112】
各種実施形態では、1つ以上のコネクタ414は、旋回機構400から延在して、旋回機構400に取り付けられた構成要素をヘッドバンドアセンブリ302と電気的に結合することができる。例えば、コネクタ414は、ヘッドバンドアセンブリ302を介して、2つのイヤピース304を互いに電気的に結合することができる。
【0113】
図4B及び
図4Cは、分解状態の旋回機構400の様々な構成要素を示す。旋回機構400は、様々な構成要素を受容するための中央ハブとして機能することができる、ロールバー416及び基体418を含むことができる(基体418もまた
図4Aで見ることができる)。基体418はまた、旋回機構が締め具448によってイヤピースの筐体に取り付けられることを可能にする取付部分446を含むことができる。基体418は、(
図4Dを参照してより詳細に説明されているように)ヘッドホン300が着用されているか、又は着用されていないかを判定するように構成されたセンサと協働することができる磁石420を受容できる。ラッチプレート422はまた、(
図5A及び
図5Bを参照してより詳細に説明されるように)ヘッドバンドアセンブリ302の一部分を固定するために旋回機構400内に位置付けられ得る。
【0114】
シール424は、旋回機構400への湿気及び/又は塵埃の侵入をシールするために、ロールバー416と(また
図4Aで見ることができる)フェースプレート426との間に位置付けられ得る。例えば、動的シール424aを使用して、フェースプレート426とロールバー416との間の侵入をシールすることができる。同様に、Oリング424bは、旋回機構400の内部に位置付けられて、進入への更なるシールを提供することができる。動的シール424aは、旋回機構の移動、例えば、ロール軸404を中心とした移動を可能にする弾性材料を含むことができる。(本明細書では集合的に「シール424」と呼ばれる)シール424a,424bは、外部粒子及び/又は湿気に対して侵入をシールするための、エラストマーシール(例えば、シリコーン)及び/又は任意の好適な材料であることができるか、又はこれらを含むことができる。
【0115】
図4Cは、旋回機構400のいくつかの実施形態に含まれ得る様々な電子コネクタを示す。様々なフレックスコネクタ428を使用して、旋回機構400内の様々なセンサを処理構成要素と接続することができる。例えば、(
図4Dを参照してより詳細に説明されるように)フレックスコネクタ428aを使用して、ホール効果センサを処理構成要素と接続することができる。フレックスコネクタ428bを使用して、ヘッドバンド置場430を処理構成要素と接続することができる。フレックスコネクタ428bは、旋回機構400の回転(例えば、ヨー軸402を中心とした移動)に応答して移動することができる動的フレックスコネクタであり得る。フレックスコネクタシールド432は、フレックスコネクタ420bの移動中に、フレックスコネクタ420bを誘導及び/又は保護するために、旋回機構400内に位置付けられ得る。フレックスコネクタ420bは、ロール軸404を中心とした旋回機構400の移動を可能にすることができるケーブル434と電気的に結合され得る。例えば、ケーブル434は、旋回機構400がロール軸404を中心として移動する際に、ケーブル434が開始位置から延長することを可能にする長さを有することができる。
【0116】
図4Dは、旋回機構400内に位置付けられた磁石420及びセンサ436を示す。磁石420は、対向する向きで位置付けられ得る(例えば、第1の磁石は、旋回機構400から外向きに向けられたN極を有し、第2の磁石は、旋回機構400から外向きに向けられたS極を有する)。磁石420の対向する極は、2つの磁石の間を移動する磁束を生成することができる。センサ436は、ホール効果センサ及び/又は磁石420によって生成された磁束の変化を検出することができるセンサであることができるか、又はそれを含むことができる。(例えば、旋回機構400がロール軸404を中心として回転するとき)磁石420はロール軸404を中心として回転することができ、これにより磁石420によって生成される磁束の変化が生じ得る。センサ436は、旋回機構400がロール軸404を中心として回転していると判定するために使用することができる磁束の変化を検出することができる。センサ436は、ロール軸404を中心として回転する旋回機構400に基づいて、ヘッドホン300がユーザによって着用されている又は着用されていないときを判定するために、磁束の変化を検出することができる。例えば、ユーザは、イヤピース304が互いに引き離されているとき、旋回機構400をロール軸404を中心として回転させることができる。イヤピース304を互いに離れて引っ張ることは、ヘッドホン300が着用されているか、又は着用されていないことを示すことができる。磁束シールド438は、磁束が旋回機構400から出ることを低減又は防止するために、磁石420の上(例えば、磁石420と周囲環境との間)に位置付けられ得る。例えば、磁束シールド438は、磁束が旋回機構400を出て、イヤピース304内に位置付けられた電子コンポーネントと干渉することを低減又は防止することができる。
【0117】
図4E及び
図4Fは、旋回機構400の断面図を示す。
図4Eは、緩和した位置にある旋回機構400(例えば、旋回機構400にトルクが適用されていない状態)を示す。例えば、旋回機構400は、ヘッドホン300が着用されていないとき及び/又はヘッドホン300が保管構成にあるときに、緩和した状態にあり得る。
図4Fは、回転した位置にある旋回機構400(例えば、旋回機構400及び/又はヘッドホン300にトルクが適用されている状態)を示す。例えば、旋回機構400は、イヤピース304が互いに引き離されているとき、及び/又はヘッドホン300がユーザの頭部上に位置付けられているときに、回転した位置にあり得る。伝統的に、旋回機構400を旋回させるために必要な力は、旋回機構400が緩和した状態から離れるように更に旋回されるほど連続的に増加する(すなわち、イヤピース304の回転を開始することは比較的容易であるが、イヤピース304が更に回転されるほど、イヤピース304を回転させるのはより難しくなる)。本明細書に記載される各種実施形態では、圧縮バネ410は、旋回機構が緩和した状態から離れるように旋回するときに、旋回機構400を旋回させるのに必要な力を比較的一定に保つことができるヨー軸402に対する角度449(すなわち、イヤピースの回転位置にかかわらず、同じ力を使用してイヤピース304を回転させることができる)で、取り付けられ得る。比較的一定のままの旋回力は、様々なサイズの頭部のためのイヤピース304によって同じ力をユーザの頭部に適用することで、ユーザの快適性を向上させることができる。例えば、イヤピース304が大きな頭部を有するユーザに加える力は、イヤピース304がより小さい頭部のユーザに適用する力と同じであるか又は類似している。
【0118】
1つ以上の圧縮バネ410は、旋回機構400がロール軸404を中心として回転することを可能にするように位置付けられ得る。
図4E及び
図4Fに示すように、ロール軸404は、見る人に真っ直ぐに向いているページから外に延び、ドットとして表される。圧縮バネ410は、力で予圧され、ヨー軸402に対してある角度で位置付けられ得る。圧縮バネ410からの力440は、垂直力ベクトル440a(すなわち、垂直方向の力)及び440b(すなわち、水平方向の力)に分解され得る。
【0119】
圧縮バネ410は、第1の端部437で、第1の旋回点456において回転ビーム441に取り付けられ得る。圧縮バネ410の第1の端部437は、ロール軸404から離れた水平距離443及び垂直距離445で回転ビーム441に取り付けられ得る。圧縮バネ410の第2の端部439は、第2の旋回点458で基体418に取り付けられ得る。(すなわち、圧縮バネ410は、第1の旋回点456と第2の旋回点458との間にわたることができる)。圧縮バネ410は、ヨー軸402に対して角度449にあるように、第1の旋回点456及び第2の旋回点458に装着され得る。角度449は、10度~80度(例えば、10度、20度、30度、40度、50度、60度、70度、又は80度)の範囲であり得る。いくつかの実施形態では、角度449は、15度~60度の範囲であり得る。各種実施形態では、圧縮バネ410は、第1の旋回点456及び第2の旋回点458に取り付けられる前に、力で予圧され得る。
【0120】
旋回機構400が緩和した位置にあるとき、圧縮バネ410は、
図4Eに示す位置にあり得る。例えば、圧縮バネ410は、ロール軸404から離れた水平距離443a及び垂直距離445aで、ヨー軸402に対して角度449aで第1の端部437を有する。圧縮バネ410によって生成されるトルクは、水平距離443を乗じた垂直力ベクトル440aと、垂直距離445を乗じた水平力ベクトル440bとの結果である。各種実施形態では、水平力ベクトル440bは、ロール軸404とほぼ一直線であってもよく(すなわち、垂直距離445はほぼゼロである)、得られるトルクはほぼゼロであり得る。水平距離443aを乗じた垂直力ベクトル440aは、旋回機構400の移動に抵抗することができる抵抗トルクをもたらすことができる。
【0121】
旋回機構400にトルクを適用することにより、旋回機構400をロール軸404を中心として回転させて、ロールバー416の回転を引き起こすことができる。回転ビーム441は、ロール軸404を中心としたロールバー416の回転が回転ビーム441のロール軸404を中心とした回転をもたらすように、ロールバー416に取り付けられ得る。各種実施形態では、回転ビーム441及びロールバー416は、ロール軸404を中心として約10度~約30度の範囲で回転することができる。例えば、回転ビーム441及びロールバー416は、ロール軸404を中心として約20度回転することができる。
【0122】
回転ビーム441がロール軸404を中心として回転すると、圧縮バネ410の第1の端部437は、ロール軸404から離れて垂直距離を移動することができる。結果として生じる回転位置では、
図4Fに示すように、圧縮バネ410は、ロール軸404から離れた水平距離443b及び垂直距離445bで、ヨー軸402に対して角度449bで第1の端部を有することができる。圧縮バネ410は、圧縮バネ410の圧縮の増加により、より大きな力の対向する回転を発生させることができる。水平力ベクトル440bは、ロール軸404から離れた垂直距離445bに位置付けることができ、これにより、圧縮バネ410の圧縮によって引き起こされる増加したトルクに対抗する(すなわち、そこから差し引く)トルクをもたらすことができる。各種実施形態では、ロール軸から離れた垂直距離445bに位置付けられている水平力ベクトル440bによって生成されたトルクは、圧縮バネ410の圧縮からの増加した力とほぼ等しい。旋回機構400をロール軸404を中心として回転させるために必要な力は、旋回機構400の旋回位置に関係なくほぼ同じままであることができる(すなわち、旋回機構400をロール軸404を中心として回転させるために使用される力は、旋回機構400が緩和した状態から離れて移動するときに著しく増加する必要はない)。
【0123】
図4Gは圧縮バネ410の断面図を示し、
図4Hは圧縮バネ410の分解図を示す。圧縮バネ410は、シリンダ452のチャネル451内に嵌まるピストン450を含むことができる。ピストン450及びシリンダ452は両方とも、圧縮バネ410によって少なくとも部分的に囲まれている(例えば、ピストン450及びシリンダ452の一部分は、圧縮バネ410の長さを超えて延在する)。それぞれピストン450及びシリンダ452は、それぞれ旋回点456及び458において旋回機構400に取り付けられ得る。ピストン450はシリンダ452と係合することができ(例えば、ピストン450はシリンダ452のチャネル451内に嵌まることができる)、旋回機構400が回転するにつれてシリンダ452に対して摺動することができる。シリンダ452と係合するピストン450は、回転する旋回機構400の回転に応答して圧縮バネ410が圧縮するときに、圧縮バネ410が横方向に偏移することを低減又は防止することができる。例えば、シリンダ452と係合するピストン450は、圧縮バネ410が横方向に屈曲及び/又は湾曲するのを防ぐことができる。いくつかの実施形態では、ピストン450は、シリンダ452と係合して、旋回機構400の回転に対する更なる抵抗を提供することができる。例えば、シリンダ452は、ピストン450の摺動に対する抵抗を提供することができる。
【0124】
各旋回点456及び458は、ピストン450及びシリンダ452をそれぞれの旋回点を中心として回転させることを可能にするバー(例えば、ロッド415又はロッド413)であることができる、又はバーを含むことができる。例えば、第1の旋回点456はロッド415であることができる、又はこれを含むことができ、第2の旋回点458はロッド413であることができる、又はこれを含むことができる。ピストン450は、旋回機構400が旋回する際にシリンダ452の内外に摺動することができ、圧縮中に圧縮バネ410が湾曲(例えば、屈曲)するのを防ぐことができる。
【0125】
旋回機構400は、カラー409を介してヘッドバンドアセンブリ302に取り付けられ得る。
図4Iは、カラー409内に位置付けられたヘッドバンドアセンブリ302を有する旋回機構400を示す。カラー409は、ヘッドバンドアセンブリ302を受容することができる開口部406を画定することができる。カラー409及び/又はヘッドバンドアセンブリ302は、ヘッドバンドアセンブリ302を方向付け、ヘッドバンドアセンブリ302がカラー409に挿入されたときにカラー409に対するヘッドバンドアセンブリ302の回転を防止することができる方位構成要素460を含むことができる。方位構成要素460は、カラー409の内面上に位置付けられ、開口部406内に延在することができる。方位構成要素460は、ヘッドバンドアセンブリ302と係合して、ヘッドバンドアセンブリ302をカラー409内に位置付けることができる(例えば、ヘッドバンドアセンブリ302をカラー409とほぼ同軸に整合する、及び/又はカラー409に対してヘッドバンドアセンブリ302を方向付ける)。方位構成要素460は、金属、ゴム、又は類似の好適な材料であることができるか、又はそれらを含むことができる。
【0126】
図4Jは、
図4Iのカラー409内に位置付けられたヘッドバンドアセンブリ302を有する旋回機構400の断面を示す。各種実施形態では、方位構成要素460は、キー溝460a及び/又は1つ以上の緩衝器460bであることができるか、又はそれらを含むことができる。キー溝460aは、ヘッドバンドアセンブリ302の切り込み462と係合することができる。キー溝460aは、カラー409に対してヘッドバンドアセンブリ302を方向付け、ヘッドバンドアセンブリ302がカラー409に対して回転するのを防止することができる。キー溝460aは、ヘッドバンドアセンブリ302が1つの向きのみでカラー409に挿入されることを可能にすることができる(例えば、切り込み462がキー溝460Aと位置合わせされる)。キー溝460aと係合する切り込み462は、ヘッドバンドアセンブリ302がカラー409に対して回転することを防止することができる。緩衝器460bは、カラー409内にヘッドバンドアセンブリ302を位置付けするのを助けることができる。例えば、緩衝器460bは、ヘッドバンドアセンブリ302の挿入部分464の中心を、カラー409の中心軸(すなわち、ヨー軸402)と概ね整合させることができる。
着脱可能なイヤピース
【0127】
各種実施形態では、イヤピース304は、ヘッドバンドアセンブリ302に着脱可能に取り付けられ得る。例えば、ユーザは、異なる色又は異なる設計の2つ以上の組のイヤピース304を有することを望むことがある。別の実施例として、ユーザは、異なる種類の音楽(例えば、古典音楽対電子音楽ジャンル)又は他の使用のために特に設計又は較正されたオーディオ構成要素を有するイヤピースを有することを望むことがある。更に別の例として、ユーザは、ヘッドホンのためのよりコンパクトな保管オプションのためにイヤピースを除去することを望むことがある。
【0128】
いくつかの実施形態は、イヤピース304を、保管のためにユーザが除去すること及び/又は別の組のイヤピースと置き換えることを可能にする。いくつかの実施形態では、イヤピース304は、イヤピースが偶発的に外れる可能性が低いように、ユーザがラッチ解除するのがやや困難であるラッチ機構を使用して取り付けられ得る。例えば、ラッチプレート422(
図5Cに示す)を使用して、ヘッドバンドアセンブリ302を旋回機構400に接続することができる。
図5Aは、ラッチ位置にあるラッチプレート422を示す。ラッチ位置では、ラッチプレート422は、圧縮バネ502で適所に保持されることができ、ヘッドバンドアセンブリ102のステム504が旋回機構400から除去されることを防止することができる。
図5Dに示すように、ステム504は、ラッチプレート422がラッチ位置にあるとき、ラッチプレート422と係合する、より小さい直径を有する切り込み部分506を含むことができる。
【0129】
図5Cに示すように、ラッチプレート422は、第1の端部508a上のステム504の直径よりも広く、第2の端部508b上のステム504の切り込み部分とほぼ同じ直径(すなわち、第2の端部508bは、ステム508aの非切り込み部分の直径よりも小さい直径を有することができる)である開口部508(例えば非対称開口部)を含むことができる。各種実施形態では、ラッチプレート422は、ラッチプレート422を位置付けすることによってステム504と係合し、ステム504を適所に保持することができ、ステム504を開口部の第1の端部508aを貫通して挿入させることを可能にする。ラッチプレート422及び/又はステム504は、ステム504が開口部の第2の端部504bに位置付けられるまで(例えば、ラッチプレート422の一部分がステム504の切り込み部分506と係合するまで)横方向に移動され得る。ステム504の直径は、開口部の第2の端部508bを貫通して嵌まるのに大きすぎるため、ステム504はラッチプレート422によって定位置に保持され得る(例えば、ステム504は、ラッチプレート422の開口部の第2の端部508bを貫通して引っ張ることができない)。いくつかの実施形態では、ラッチプレート422は、圧縮バネ502によって開口部の送信端にステム504を位置付けるように移動される。圧縮バネ502は、ラッチプレート422に一定の力を加えてラッチプレート422を定位置に保持することができる(例えば、ステム504が除去されることを可能にする位置へとラッチプレート422が移動するのを防止する)。
【0130】
図5Bは、ラッチプレート422からラッチ解除されていないステム504を示す。ステム504が第1の端部504aに位置付けられるまでラッチプレート422を横方向に移動することによって、ステム504はラッチプレート422からラッチ解除(すなわち、除去する)され得る。次いで、ステム504は、開口部508から除去され得る(例えば、ステムを開口部508から引っ張り出すことによって)。ステム504をラッチプレート422からラッチ解除することにより、ステム504を旋回機構400及び/又はイヤピース304から除去することを可能にすることができる。各種実施形態では、ラッチプレート422は、旋回ツールと係合するための係合点510を含むことができる。旋回ツールは、ラッチプレート422をラッチ位置からラッチ解除位置へと横方向に移動させるために使用することができる。旋回ツールは、イヤピース304の外部にあるツールであることができる、又はそれを含むことができる。例えば、外部旋回ツールは、イヤピース304内の開口部を介して係合点510と係合することができる。しかしながら、旋回ツールは、ラッチプレート422と係合する内部機構であることができる、又はそれを含むことができる。
【0131】
図6A~
図6Dは、ヘッドバンドアセンブリ302を旋回機構400に接続するために使用できる別の例示的なラッチ機構600を示す。ラッチ機構600は、イヤピースをユーザが容易に除去することができないように、イヤピースとステムとの間に基本的に恒久的なカップリングを生成することができる。しかしながら、有利なことに、ラッチ機構600により、製造業者は、例えば、ヘッドバンドとイヤピースを別々に組み立て、ヘッドバンドに取り付ける前に適切な機器を使用してイヤピースをテストし、その後、所与のイヤピースが製造業者の要件を満たしている場合、イヤピースをヘッドホンに基本的に恒久的な方法で取り付けることが可能になる。
【0132】
いくつかの実施形態では、ラッチ機構600は、拡張され、その元の形状に戻ることができる材料の半円形状の部品であり得る(すなわち、ラッチ機構600は変形され、元の形状に戻ることができる)。ラッチ機構600は、鋼、プラスチック、アルミニウム、又は圧縮された後にそれが緩和した状態に復帰することを可能にする任意の好適な材料であることができる、又はそれを含むことができる。ラッチ機構600は、ステム604の直径よりも小さい緩和した直径を有することができ、ステム604の直径とほぼ等しい直径を有するように拡張され得る。ラッチ機構600は、ステム604が開口部406に挿入される前に、カラー602によって画定される開口部406に挿入され得る。カラー602は、
図4A、
図4Bに示されるカラー409を表すことができる。ステム604は、ラッチ機構600と係合し、ラッチ機構をカラー602の下方に動かす(例えば、押す)ことができる。ステム604は、ラッチ機構600と係合してラッチ機構600をカラー602の下方に押すことができる先細状の縁部606を含むことができる。ステム604はまた、ステム604の直径よりも小さい直径を有する切り込み608を含むことができる。各種実施形態では、切り込み608は、緩和した状態のラッチ機構600の直径とほぼ同じ直径を有することができる。
【0133】
図6B~
図6Dは、カラー602に挿入されたラッチ機構600及びステム604の断面図を示す。ラッチ機構600は、カラー602内の凹み610に達するまでカラー602の下方に移動され得る。
図6Cは、凹み610内に拡張されたラッチ機構600を示す。先細状の縁部606は、ステム604がカラー602の下方に移動されるときに、ラッチ機構600を凹み610内に拡張することができる。ラッチ機構600は、ラッチ機構600の緩和した直径よりも大きい直径を有するステム604によって凹み610内で拡張されたままであり得る。ステム604がカラー602に着座するまで、及び/又は切り込み608がラッチ機構600と概ね位置合わせされるまで、ステム604はカラー602の下に移動し続けることができ、ラッチ機構600は凹み610に留まる。
図6Dは、切り込み608上の定位置に固定されたラッチ機構600を示す。ラッチ機構600は、切り込み608がカラー602の下方に移動され、ラッチ機構600と位置合わせされたときに、切り込み608を収縮及び係合することができる。ラッチ機構600は、切り込み608と係合したときに凹み610内に延在することができ、ステム604がカラー602から除去されるのを防止するか、又はユーザによる除去を極めて困難にすることができる。例えば、カラー602からステム604を除去することは、ラッチ機構600の向きを変えることを必要とすることができる。各種実施形態では、ツールは、開口部406に挿入され、ラッチ機構600を切り込み608から係合解除し、ラッチ機構600を凹み610内へと拡張させることができる。次にステム604がカラー602から除去され得る。
イヤパッド用の片持ち支持部材
【0134】
図7は、ユーザの頭部702の側部に接触するイヤピース104の斜視図を示す。この図は、ユーザの頭部702の側部がどのように大きく変化することができるかを示す。イヤピースクッションアセンブリの厚さが堅牢である傾向がある理由の1つは、ユーザの頭部の側部によく見られる様々な頭蓋の輪郭に対応するためである。
図7に示す破線は、イヤピースクッションアセンブリ110が頭蓋の輪郭に一致するために克服する必要がある距離の変動を示し、それにより、音波がユーザの耳に直接隣接するエリアに出入りしないようにすることができる。これに対する従来の解決策は、大部分のユーザの示された変動に対応するのに十分な厚さのイヤピースクッションアセンブリ110を作ることである。なお、
図7は、頭蓋の漸進的な変化を示しているが、いくつかの頭蓋輪郭は、はるかに急激である可能性があることに留意されたい。例えば、一部のユーザは、ユーザの頭部の外面の湾曲に急速な変化を作り出す突出骨を有することができる。
【0135】
図8Aは、いくつかの実施形態による、イヤピースクッションを支持するように構成されたイヤピース筐体112及びクッションフレーム802の斜視図を示す。クッションフレーム802は、クッションフレーム802の中央領域に向かって突出し、且つ片持ち支持部材804のうちの隣接するものから独立して移動することが可能な、複数の径方向に分散した片持ち支持部材804を含む支持構造体を含むことができる。片持ち支持部材804の湾曲は、イヤピースクッションの湾曲と一致するように、上方へ、イヤピース筐体112から離れるように湾曲することができる。片持ち支持部材804は、クッションフレーム802の中央領域に近接して位置付けられたイヤピースクッションの部分を補強するのに特に有用であり得る。
【0136】
片持ち支持部材は、いくつかの場合ではそれ自体の幅だけ隣接する片持ち支持部材とは別個に示されているが、いくつかの構成では、片持ち支持部材がはるかに近くなることを理解すべきである。例えば、片持ち支持部材804は、片持ち支持部材804のうちの1つ以上の撓み中に、隣接する片持ち支持部材間の干渉を防止するのにちょうど十分な大きさのスペースによって分離され得る。
【0137】
図8Bは、
図8Aに示されるイヤピース筐体112及びクッションフレーム802と共に使用するのに好適なイヤピースクッション806の斜視図を示す。図示のように、イヤピースクッション806は、ユーザの耳を受容するようにサイズ決めされた中央開口部808を画定する環状形状を有する。いくつかの実施形態では、イヤピースクッション806は、連続気泡発泡体のブロックに対して減法機械加工操作を実行することによって形成され得る。あるいは、イヤピースクッション806は、射出成形動作によって形成され得る。発泡体以外の他の弾性材料を使用して、例えばラテックス及びシリコン材料を含むイヤピースクッション806を形成することができることに留意されたい。結果として得られるイヤピースクッション806の厚さは、約1/4~1/2インチであり得る。
【0138】
図8Cは、
図8Aに示すように、インサートの形態をとることができ、クッションフレーム802と一体的に形成されていない分離した支持構造体812を示す。代わりに、支持構造体812は、クッションフレーム802の上に位置することができる、又はクッションフレーム802に接着され得る。いくつかの実施形態では、片持ち支持部材804は、長さ及び/又は厚さが変化することができる。特定のユーザ又はユーザのクラスに対する支持構造体812の応答をカスタマイズするために、片持ち支持部材804のうちの特定のものを厚くする又は薄くすることが実行され得る。インサートの形態で支持構造体812を作製することにより、カスタムフィットを達成するためにユーザの頭部を測定した後に、支持構造体812がポリマー又は他の変形可能な材料から3D印刷され得るため、ユーザによるカスタマイズがより実行可能になる。
図7に示されるものに類似する頭側輪郭を有するユーザでは、片持ち支持部材804-1~804-6は、これらの片持ち支持部材804が、ユーザの耳のすぐ上及び下のより大きな頭蓋輪郭により、通常よりも大きい曲げを受けることが予想されるため、補強を少なくすることができる。片持ち支持部材804-7~804-11は、これら片持ち支持部材804がユーザの頭部のより凹んだ部分の上に位置付けられていることに起因して、これらの片持ち支持部材804が、はるかに少ない量の曲げを受けることが予想され得るため、より多くの補強を含むことができる。
【0139】
図8Dは、いくつかの実施形態では、支持構造体812が、隣接する片持ち支持部材804間に緩い機械的カップリングを形成するウェビング810をどのように含むことができるかを示す。特に、ウェビング810は、隣接する片持ち支持部材804-7と804-8との間に延伸して示されている。これにより、イヤピースクッションアセンブリ110の湾曲が部分的に制約されることが可能になる。例えば、片持ち支持部材804-7が、特に顕著な頭蓋輪郭に対応するためにかなりの量の撓みを受けるが、片持ち支持部材804-8がその特定の頭蓋輪郭に接触しない場合、ウェビング810は、片持ち支持部材804-7上に局在している力の一部分を片持ち支持部材804-8に分配することができる。このように力を分配することにより、イヤピースクッション806又は支持構造体812に隣接する他の構成要素の疲労又は破壊をもたらすることができる過剰なせん断力を回避することができる。
【0140】
ウェビング810を形成するために使用される材料の強度及び/又は剛性は、隣接する片持ち支持部材804間の所望の量の力の伝達を達成するように選択され得る。一般に、ウェビング810は、片持ち支持部材804を形成するために使用される材料よりも柔軟である。隣接する片持ち支持部材804を連結するための可能な伸縮性材料の例としては、織布ポリエステル、スパンデックス等が挙げられる。いくつかの実施形態では、ウェビング810は、より剛性の材料/ファブリックで構成され得るが、隣接する片持ち支持部材間に所望の量のたるみを残すことができ、それにより、閾値量の撓みが経験されると、隣接する片持ち支持部材804に力を分配するだけである。他の実施形態では、ウェビングは、片持ち支持部材804のそれぞれの開口部を貫通して延びるか、又は片持ち支持部材804のそれぞれの間に分離したコードを有する、弾性コードの形態をとることができる。ウェビング810は、片持ち支持部材804を一体に結合するのを助けるために、片持ち支持部材804のそれぞれの端部に適合するポケットを含むことができる。あるいは、ウェビング810は、隣接する片持ち支持部材804に接着結合され得る。いくつかの実施形態では、ウェビング810は、片持ち支持部材804のうちの選択されたものの間にのみ位置付けられ得る。例えば、イヤピース104の側面にある片持ち支持部材804は全て接続され得るが、ウェビングは、イヤピース104の天面上の片持ち支持部材804から省略され得る。いくつかの実施形態では、ウェビング810は、ヘッドホン100のオーナーがイヤピースクッションアセンブリ110の内側縁部に沿って指を滑らせるときに、分離した片持ち支持部材804の存在を隠すのを助けるパッドを含むことができる。
【0141】
図9Aは、ユーザ702の耳904を受容するようにサイズ決めされた空洞902を、イヤピース104がどのように画定するかを示す簡略断面図を示す。イヤピースクッションアセンブリの内側に面する表面及びイヤピース筐体112の隣接する内側面は、ユーザ702の耳904の耳輪及び耳たぶを収容するようにサイズ決めされたアンダーカット903を形成するように動作する。ヘッドバンドアセンブリ102は、典型的には、イヤピースクッションアセンブリがユーザ702の頭部の外面と共に音響シールを形成するのに十分にイヤピース104を圧縮するのに十分な力を付与するように調整されたバネ(例えば、リーフバネ)を含む。空洞902は、イヤピース筐体112及びイヤピースクッションアセンブリ110によって協働的に画定される。図示されるように、空洞902のアンダーカット903は、ユーザ702の耳904の耳輪及び耳たぶを、十分なスペースを残して収容する。このアンダーカットは、イヤピース104の全体的なサイズを過度に増大させることなく、ユーザ702に接触するイヤピースクッションアセンブリ110のエリアの量を増加させる。イヤピースクッションアセンブリのより大きな表面積は、イヤピース104を介してヘッドバンドアセンブリ102によってユーザ702に及ぼされる力を均等に分配するのに役立ち、それによってヘッドホン100の快適性が増大する。
図9Aはまた、イヤピース筐体112内の音響ドライバ905(すなわち、スピーカ)の位置と、それが空洞902、続いて耳904の管にどのように向けられ得るかを示す。
【0142】
図9Bは、クッションフレーム802と一体的に形成された片持ち支持部材804のうちの1つを示すイヤピース104の一部分の断面図を示す。クッションフレーム802は、イヤピースクッション806が静止して支持され得るチャネルを提供する。片持ち支持部材804は、特に、イヤピースクッションアセンブリ110のイヤピースクッション806の下向きの表面に適合するように支持するのに役立つことが示されている。イヤピースクッションアセンブリ110はまた、イヤピースクッション806の周りに巻かれた保護カバー906を含み、織物又は革の1つ以上の層から形成され得る。イヤピースクッションアセンブリ110に高級感及び快適な感触を提供することに加えて、保護カバー906はまた、片持ち支持部材804の存在を隠すのに役立つ。片持ち支持部材804は撓みに対する抵抗を有することができ、その結果、イヤピース104が最初にユーザの頭部の側部に押し付けられたときに、イヤピースクッション806が、任意の片持ち支持部材804に先立ち圧縮される。イヤピースクッションアセンブリ110がユーザの頭部の凹みに接触する位置では、その凹みに近接して位置する1つ以上の片持ち支持部材804は、全く移動しないことがある。これは、イヤピースクッション806が受ける圧縮の量が、イヤピースクッション806のその部分の圧縮に対する抵抗が対応する片持ち支持部材804の初期撓みに対する抵抗を超えるには、不十分であるために起こる。イヤピースクッションアセンブリ110がユーザの頭部の隆起したエリアと接触する位置又はエリアでは、イヤピースクッション806の一部分が圧縮の閾値量を超えると、片持ち支持部材804が撓み始め、それにより、イヤピースクッション806の更なる圧縮と同等の片持ち支持部材804の撓みを作る。イヤピースクッションアセンブリ110がユーザの頭部の様々な輪郭に適合し、ユーザの耳の周りに堅牢な音響シールを作り出すまで、圧縮及び撓みの両方をもたらす。
【0143】
図9Bはまた、イヤピースクッションアセンブリ110がイヤピース筐体112によってどのように係合されるかを示す。いくつかの実施形態では、イヤピース筐体112は、クッションフレーム802上のスナップによって係合される凹みを含むことができ、スナップはクッションフレーム802をイヤピース筐体112に固定するのを助ける。イヤピース筐体112内に位置付けられた構成要素は示されていないが、このスペースの一部は、1つ以上の音響ドライバ、メディア処理、及びヘッドホン100をサポートする他のセンサ、をサポートする電子機器によって満たされることに留意されたい。
【0144】
図9Cは、片持ち支持部材804のうちの1つを含まないイヤピース104の一部分の断面図を示す。これにより、大量のイヤピースクッション806が支持されないままになる。この理由から、片持ち支持部材804間の隙間のサイズ並びに片持ち支持部材804のサイズ及び形状の両方を調整して、イヤピースクッションアセンブリ110の所望の全体的な剛性を達成できるので、片持ち支持部材804間の間隔が重要である。
【0145】
図10A及び10Bは、分離した支持構造体812(
図8Cを参照)を利用するイヤピースクッションアセンブリ110の代替構成の断面図を示す。特に、支持構造体812及び片持ち支持部材804のうちの1つは、クッションフレーム802の上に位置付けられて示されている。いくつかの実施形態では、支持構造体812は、クッションフレーム802に接着結合され得る。いくつかの実施形態では、クッションフレーム802は、支持構造体812を位置付けるために、わずかに凹んだエリアなどの位置合わせ機能を含むことができる。保護カバーがクッションフレーム802の両側に固定されると、支持構造体812は、保護カバー906とイヤピースクッション806との間で圧縮されるため、定位置にロックされる。
【0146】
図11は、保護カバー906内に埋め込まれた支持構造体812を有するイヤピースクッションアセンブリ110の片側の断面図を示す。保護カバー906内に支持構造体812を組み込む又は埋め込むことは、保護カバー906が編物から形成され、それにより、片持ち支持部材804を編物の織り内に組み込むことができるときに、実現することができる。いくつかの実施形態では、保護カバー906内に支持構造体812を組み込むことは、約0.5~2ミリメートルの厚さを有するステンレス鋼又はチタンなどのより高強度の材料の使用を含むことができる。この外形厚さにより、支持構造体812が、保護カバー906の織りパターンを過度に妨げることなく、所望のレベルの剛性を維持することが可能になる。保護カバー及び支持構造体812を組み込むことにより、ヘッドホン100の最終組立が完了するのにかかる時間を短縮することができる。2つの部品が取り扱いを容易にする単一部品となるため、且つ保護カバーをクッションフレーム802に結合することが、支持構造体812の取り付けにもなるため、最終組立時間が短縮される。1つの部品をクッションフレーム802に正常に結合すると、他の部品も正常に結合されるため、このように複数の部品を組み込むことはまた、部品の位置合わせを改善することもできる。
メッシュ・キャノピ・ヘッドバンド
【0147】
図12は、ユーザによって着用されているヘッドホン1200の斜視図を示す。ヘッドホン1200は、ヘッドホン100と同じ又は類似の構成要素を含むことができるが、ヘッドホン1200は、ヘッドホン100に含まれない追加及び/又は代替の構成要素を含むことができる。ヘッドホン1200は、ヘッドバンド1204によって互いに接合されたイヤピース1202を含むことができる。ヘッドバンド1204は、ヘッドバンド1204をイヤピース1202に結合するステム1208を含むことができる。ステム1208は、ヘッドホン1200をユーザの頭部のサイズに基づいてリサイズするために、ヘッドバンド筐体1212内に出入りする入れ子式部材1210を含む。いくつかの実施形態では、入れ子式部材1210は、約10mm~50mmの範囲の距離で並進移動するように構成され得る。例えば、入れ子式部材1210は、34mmの距離で並進移動することができる。
【0148】
ヘッドバンド筐体1212は、ユーザの頭部にわたって均一に圧力を分配するように構成された適合可能なメッシュアセンブリ1214の層を収容するように構成された中央開口部を画定することができる。中央開口部は、ヘッドバンド筐体1212の2つのヘッドバンドアーム1216によって画定され得る。いくつかの実施形態では、ヘッドバンドアーム1216は、実質的に円形状の断面形状を有することができ、イヤピース1202の動作を同期させるように構成された導電性経路のルーティングを調整することができる。ヘッドバンドアームはまた、ヘッドバンドアーム1216の形状を保持し、ヘッドホン1200をユーザの頭部にしっかりと取り付けておくのを助ける、ように構成されたバネ部材を含むことができる。
【0149】
イヤピース1202はまた、イヤピース1202のうちの任意の1つ以上の外部に位置付けられたユーザインタフェース1206を含むことができる。いくつかの実施形態では、ユーザインタフェース1206は、ユーザが設定及びメディアの再生を操作することを可能にするように構成され得る。例えば、ユーザインタフェース1206は、ユーザ入力を受信し、音量、次の/前のトラック、休止、停止などを変化させるように構成されたボタンであることができるか、又はそれを含むことができる。更なる実施形態では、ユーザインタフェース1206は、ステム1208の両側に位置付けられ得る。ユーザインタフェース1206は、イヤピース1202上に位置付けることができ、それにより、ユーザは、ステム1208に対するユーザインタフェース1206の位置に基づいて、どのインタフェースと対話しているかを判定することができる。例えば、ユーザインタフェース1206の第1のボタンは、ユーザの顔に近く、オーディオの再生を制御するステム1208の側に位置付けられ得る。いくつかの実施形態では、ユーザインタフェース1206は、
図18~
図22に関して以下に説明する入力1808及び入力1806と同一又は類似のクラウンアセンブリ及び細長いボタンを含むことができる。
【0150】
図13A~
図13Eは、
図12に示すヘッドホン1200のキャノピ構造を構成する構成要素の各種実施形態の斜視図を示す。
図13Aは、適合可能なメッシュアセンブリ1214の斜視図と、適合可能なメッシュアセンブリ1214の周辺部の一部分の断面図を示す拡大図とを示す。図示のように、適合可能なメッシュアセンブリ1214の周辺部は、メッシュ材料1218の縁部の周りにオーバーモールドされたロック機構1302を含む。メッシュ材料1218は、ナイロン、PET、単方向弾性若しくは双方向弾性ファブリック、又は約0.6mmの厚さを有するポリエーテル-ポリ尿素共重合体から形成され得る。ロック機構1302は、TR90などの耐久性のある弾性の熱可塑性材料から形成することができ、場合によっては、メッシュ材料1218内の開口部を貫通して延在する。いくつかの実施形態では、ロック機構1302は、切り込み1304の形態をとる位置合わせ機能を画定することができ、中央開口部と適合可能なメッシュアセンブリ1214との正確な位置合わせを確認するのを助け得る。
【0151】
図13Bは、ヘッドバンド筐体1212を示し、ロック機能1302をチャネル内に係合するために適合可能なメッシュアセンブリ1214に圧力1305が加えられる前に、適合可能なメッシュアセンブリ1214のロック機能1302が、ヘッドバンド筐体1212のヘッドバンドアーム1216によって画定されるチャネルとどのように位置合わせされ得るかを示す。
図13Cは、ヘッドバンドアーム1216によって画定されるチャネル1306、並びにヘッドバンドアーム1216によって画定される中央開口部1308とを示す。チャネル1306は、適合可能なメッシュアセンブリ1214のロック機構1302を受容及び保持するように構成された内部t字形状を有することができる。
図13Dは、中央開口部1308内に位置付けられた適合可能なメッシュアセンブリ1214を示す。
【0152】
図13Eは、適合可能なメッシュアセンブリ1214の大部分を形成するメッシュ材料1218が、どのように実質的に均一な稠度/メッシュパターンを有することができるかを示す。メッシュ材料1218は、ユーザの頭部に過度の量の力が加えられることを防止するように、弾性であり得る。
図13Fは、適合メッシュアセンブリ1214が、適合メッシュアセンブリ1214の中央部分にわたって延在する第1のメッシュ材料1218と、適合メッシュアセンブリ1214の周縁部分にわたって延在する第2のメッシュ材料1230とを含む代替の実施形態を示す。第1のメッシュ材料1218は、第2のメッシュ材料1230よりも弾性/従順性の材料から形成することができ、適合可能なメッシュアセンブリ1214の中央部分が、適合可能なメッシュアセンブリ1214の周縁部分よりも実質的により変形することを可能にする。これによりまた、適合可能なメッシュアセンブリの周縁部分は、より強くなり、裂ける又は損傷を受ける可能性が低くなる。
【0153】
図13Gは、どのように形状適合性メッシュアセンブリ1214が、3つの異なる種類のメッシュ材料1218、1230及び1222を含むことができ、それによって適合可能な部分が周辺部に向かって徐々に堅くなることを可能にするかを示す。いくつかの実施形態では、適合可能なメッシュアセンブリ1214の剛性は、そのエリアにわたって更に徐々に変化することができる。特に、メッシュは、徐々に変化するメッシュサイズのメッシュを含むことができ、その結果、適合可能なメッシュアセンブリ1214の中央部分は、適合可能なメッシュアセンブリ1214の周辺部よりも実質的に低いバネ定数を有することができる。このようにして、最大の変位を受ける可能性が高いメッシュ材料の部分は、バネ定数が最も低くなるため、ユーザの頭部の特定の点又は領域に力が集中する可能性が低くなり、快適性が大幅に向上する。いくつかの実施形態では、補強部材の配置をメッシュ材料1218と組み合わせて使用して、適合可能なメッシュアセンブリ1214を構成するメッシュ材料によってユーザに伝達される力の量を変化させることができる。いくつかの実施形態では、メッシュ材料1218の中央領域内の力を低減するために、メッシュ材料1218の中央領域に空隙を残すことができる。
多構成要素ヘッドバンド
【0154】
図14Aは、2つのアーム1416を含む多構成要素ヘッドバンド1400の断面図を示す。多構成要素ヘッドバンド1400はイヤピース104と共に使用されて、ヘッドホン100を形成され得る。多構成要素ヘッドバンド1400は、1つ以上の材料の層によって取り囲まれたバネ1402(例えば、中央バネ)を含むことができる。例えば、アーム1416のうちの1つの簡略断面図である
図14A及び
図14Bに示すように、多構成要素ヘッドバンド1400は、金属で作製され、材料の複数の層1404(例えば、プラスチック)によって囲まれた、バネ1402を含むことができる。各種実施形態では、各層に異なる材料が使用される。例えば、第1の層1404aは硬質プラスチック材料であることができるか、又はそれを含むことができ、第2の層1404bは軟質プラスチック層であることができるか、又はそれを含むことができ、第3の層は装飾用特性を有するプラスチックであることができるか、又はそれを含むことができる。チャネル1406は、バネ1402及び/又は材料1404内に形成され得る。材料を受容するために、材料1404の層内に切り込み1408を形成され得る。例えば、切り込み1408は、
図13A~
図13Eを参照して説明したメッシュを受容することができる。
【0155】
各種実施形態では、多構成要素ヘッドバンド1400は、所望の範囲内の締め付け力を有するように調整され得る。各種実施形態では、締め付け力は、約4ニュートン~約6ニュートンの範囲である。例えば、締め付け力は、4.8ニュートン~5.4ニュートンであり得る。締め付け力により、ユーザの快適性が向上し、従来のヘッドバンドよりもイヤピースの音響シールが向上することができる。多構成要素ヘッドバンド1400の調整はまた、多構成要素ヘッドバンド1400が時間と共に緩和するのを防ぐことができ、その結果、多構成要素ヘッドバンド1400の締め付け力が所望の範囲外になるのを防止することができる。多構成要素ヘッドバンド1400は、ヘッドバンドを1つ以上のサイクルにわたって加熱及び冷却することによって調整され得る。加熱サイクルは、多構成要素ヘッドバンド1400を緩和させることができ、これにより、将来のヘッドバンドの緩和を防止又は低減することができる。例えば、多構成要素ヘッドバンド1400は、所望の範囲より高い締め付け力を有することができ、締め付け力が所望の範囲内になるまで熱サイクルを受けることができる。
【0156】
図14C及び
図14Dは、多構成要素ヘッドバンド1400を形成するように接合され得る複数の部品を示す。多構成要素ヘッドバンド1400は、2つのヨーク1410に接続されたバネ1402を含むことができる。ヨーク1410は、バネ1402の対向する端部上のバネ1402に溶接され得る。ヨーク1410は、イヤピース104に接続されたアームをそれぞれ受容することができる。バネ1402は、アーム1416の長さに沿ってチャネル1406を含むことができる。チャネル1406は、イヤピース104間で電子信号を伝送するためのケーブル1412を受容することができる。各種実施形態では、ケーブル1412の一部分は、電子信号を伝送しないダミーケーブルを含むことができる。ケーブル1412は、ヨーク1410の一部に巻かれて、多構成要素ヘッドバンド1400に対するイヤピースの移動を可能にすることができる。例えば、コイル状ケーブル1412は、ヨーク1410内に位置付けられたアームが多構成要素ヘッドバンド1400から離れて延びることを可能にすることができる。
振動緩衝装置
【0157】
本開示のいくつかの実施形態は、軽量で、着用者にとって快適な適合性を提供する剛性材料を含むヘッドホンに関する。例えば、イヤピース104などのイヤピースは、剛性材料(例えば、金属材料)を含むことができる。
図15Aは、いくつかの実施形態による、一対のヘッドホン1500の簡略図である。ヘッドホン1500は、ヘッドホン100並びに本開示による及び本明細書で説明されるヘッドホンの他の実施形態を表すことができる。
図15Aに示すように、ヘッドホン1500は、力1502がイヤピース1504の一方又は両方に加えられたときに互いに接触することができるイヤピース1504を含む。力1502は、イヤピース1504を互いに接触させることができる。イヤピース1504が剛性材料(例えば、金属)から作製される場合、イヤピース内部の構成要素は、イヤピース1504が接触することによって引き起こされる突然の減速による衝撃を受け得る。
【0158】
図15Bに示すように、構成要素のうちの任意の1つ以上は、半剛性材料で作製されたボード1506(例えば、主ロジックボード(MLB))に取り付けられ得る。ボード1506は、イヤピース1504が互いに接触することによって引き起こされる衝撃に応答して屈曲することができる。衝撃は、ボード1506上に取り付けられた構成要素1508を移動させることができる。例えば、ボード1506の屈曲は、構成要素1508を方向1510に沿って移動させることができる。構成要素1508の移動は、構成要素1508を損傷させることができる(例えば、較正エラー又は故障を引き起こす)。構成要素1508(例えば、損傷を受けやすい電子コンポーネント)が、ボード1506の屈曲によって引き起こされる移動を(例えば、数千回にわたって)繰り返されることにより、故障が生じる可能性がある。
【0159】
各種実施形態では、イヤピース1504の接触によって引き起こされる衝撃の影響は、ボード1506上に位置付けられた1つ以上の質量体1512を使用して低減することができる。質量体1512は、イヤピース1504が互いに接触するときに引き起こされる衝撃によって引き起こされるボード1506の加速を低減するように位置付けられ得る。ボード1506の加速を低減することにより、ボード1506の屈曲及び構成要素1508の移動を低減することができる。質量体1512は、ボードに取り付けられた高密度材料(例えば、タングステン)であることができるか、又はそれを含むことができる。質量体1512は、ボード1506の移動に応答して移動することができる静的質量体又は動的質量体であり得る。
【0160】
図15Cは、ボード1506上の質量体1512の様々な取り付け位置を示す。いくつかの実施形態では、質量体1512及び/又は構成要素1508は、ボード1506上の最適化された位置に取り付けられて、ボード1506の屈曲を低減することができる。例えば、質量体1512a、1512b及び1512cは、ボード上に取り付けられた構成要素1508及び/又は構成要素1508の感度に基づいて、ボード1506上の様々な位置に取り付けることができる。例えば、質量体1512の位置は、構成要素1508(例えば、加速度計などの損傷を受けやすい電子コンポーネント)が取り付けられる位置でのボードの屈曲を低減するように最適化することができる。各種実施形態では、ボード1506の材料は、追加的又は代替的に、ボード1506の剛性を低減するように最適化することができ、これにより、ボード1506の屈曲を低減することができる。
【0161】
いくつかの実施形態では、ボード1506は、衝撃吸収材料1514を使用して取り付けることができる。例えば、ボード1506とボード1506が取り付けられる構成要素との間に衝撃吸収材料1514を取り付けることができる。衝撃吸収材料1514は、追加的又は代替的に、締め具とボード1506との間に取り付けられ得る。衝撃吸収材料1514は、ボード1506の屈曲によって引き起こされる力の一部を吸収することができる。ボード1506の屈曲を低減することにより、ボード1506に取り付けられた構成要素1508の移動を低減することができる。
イヤピースアセンブリ
【0162】
図16Aは、前述したイヤピースのうちのいずれかで適用され得るイヤピース1600内の例示的な音響構成の断面側面図を示す。音響構成は、スピーカアセンブリ1602を含むことができ、これは、ダイヤフラム1604及び導電性コイル1606を含むことができる。導電性コイル1606は、永久磁石1608及び1610によって放出される磁界と双方向作用する移動磁界を発生させるための電流を受け取るように構成され得る。磁界間の双方向作用により、ダイヤフラム1604が振動し、例えば有孔壁1609を貫通してイヤピースアセンブリを出る音波を発生させることができる。いくつかの実施形態では、有孔壁1609は、1つ以上の開口部を含むことができ、例えば、1つ以上のセンサが有孔壁1609に隣接する対象物を検出することを可能にすることができる。永久磁石1608の中央領域を貫通して穴を開けて、ダイヤフラム1604の背後にある後方容積の空気をメッシュ層1616を介して内容積1614と流体連通させる開口部1612を画定することができ、それによってスピーカアセンブリ1602の背面容積の有効サイズが増加する。内容積1614は、通気孔1618まで延在する。通気孔1618は、スピーカアセンブリ1602の後方容積の有効サイズを更に増大させるように構成され得る。スピーカアセンブリ1602の後方容積は、スピーカフレーム部材1620及び筐体1622によって更に画定され得る。いくつかの実施形態では、筐体1622は、約1mmだけスピーカフレーム部材1620から分離され得る。スピーカフレーム部材1620は、スピーカフレーム部材1620の突出部1628によって画定される接着剤チャネル1626の下を音波が移動することを可能にする開口部1624を画定する。各種実施形態では、筐体1622は、少なくとも一部分がイヤピース1600から突出するように位置付けられ得る。例えば、筐体1622は、ユーザとの対話のために位置付けられるボタンであることができるか、又はそれを含むことができる。
【0163】
図16Bは、スピーカアセンブリ1602に関連付けられた内容積の形状及びサイズを示すために、筐体1622が除去されたイヤピース1600の外部を示す。図示のように、イヤピース1600の中央部分は永久磁石1608及び1610を含む。スピーカフレーム部材1620は、内容積1614を画定する凹み領域を含む。内容積1614は、
図16Aに示すように、約20mmの幅及び約1mmの高さを有することができる。内容積1614の端部には、スピーカフレーム部材1620によって画定された開口部1624があり、これは、背面容積が接着剤チャネル1626の下に続き、イヤピース1600から外に向ける通気孔1618まで延在することができるように構成される。
【0164】
図16Cは、イヤピース1600内に取り付けられたマイクロフォンの断面図を示す。いくつかの実施形態では、マイクロフォン1630は、スピーカフレーム部材1620によって画定される開口部1632にわたって固定される。開口部1632は、ユーザがイヤピース1600の外部から開口部1632を見ることを防止するマイクロフォン吸気口1634からオフセットしている。装飾性の改善を提供することに加えて、このオフセットされた開口部構成はまた、マイクロフォン吸気口1634によって素早く通過する空気からノイズを拾うマイクロフォン1630の発生を低減する傾向がある。
スロットアンテナ
【0165】
いくつかの実施形態では、イヤピース104は、高周波(RF)放射を妨害及び/又はブロックする材料から作製された筐体を含むことができる。例えば、イヤピース104は、イヤピースをRF放射に対して絶縁するアルミニウム及び/又は類似の金属を含むことができる。しかしながら、RFアンテナがイヤピースの内部に位置付けられるとき、RF放射は、筐体を貫通して移動する方法を必要とする。
【0166】
いくつかの実施形態は、イヤピース筐体を貫通して1つ以上のスロット1702(すなわち空きスペース又は開口部)を形成して、RF放射が筐体内に入る及び/又は筐体から出ることを可能にする。スロット1702は、筐体1704内に形成された細長いスロット1702を含むことができる。
図17Aは、筐体に取り付けられたイヤピースクッション1701を有する筐体1704内に形成された細長いスロット1702を含むイヤピース1700の簡略斜視図である。イヤピース1700は、
図1に示すイヤピース104の一方又は両方を表すことができる。スロットアンテナ(RFアンテナ1706として
図17Bに示す)を筐体1704内に形成され得る。例えば、筐体は、スロットアンテナ用のグランドプレーン構成要素を画定することができ、細長いスロット1702は、アンテナの一部を形成する筐体のグランドプレーン構成要素部分を貫通して形成され得る。いくつかの実施形態では、イヤピース筐体1704は、その厚さの外側部分に沿った湾曲を有し、細長いスロット1702は、湾曲の頂点を貫通して(すなわち、筐体の最も広い部分を貫通して)形成され得る。
【0167】
図17Bは、その長さに沿って取られたイヤピース1700の簡略断面図である。
図17Bに示すように、筐体1704は、中央領域1705aと、中央領域を取り囲む環状の膨らんだ領域1705bとを含む内容積を形成する。例えば、環状の膨らんだ領域1705bは、中央領域1705aの周りに360度延在することができる。便宜上、中央領域1705aと環状の膨らんだ領域1705bとの組み合わされた内容積は、本明細書では「内容積1705」と称される場合がある。筐体1704は、導電材料(例えば、アルミニウム)で作製され得る、及び/又はそれを含むことができ、内容積1705を形成する剛性又は半剛性構造体であることができるか、又はそれを含むことができる。いくつかの実施形態ではスロットアンテナであり得るRFアンテナ1706は、内容積1705の環状の膨らんだ領域1705b内に位置付けられ得る。
【0168】
筐体1704は、筐体内に音響ドライバ1708などの構成要素が配置されるのを可能にする筐体の前側に開口部を有することができる。カバー1707は、開口部のエリア内の筐体に取り付けることができ、例えば、中央領域1705aの上に位置付けられて、内容積1705のエンクロージャを完成させることができる。カバー1707は、音響ドライバ1708によって生成された音波が筐体1704を出ることを可能にする1つ以上の開口部1707aを含むことができる。いくつかの実施形態では、カバー1707は、プラスチック又は類似の剛性材料から作製され得る。
【0169】
イヤピース1700の様々な構成要素は、内容積1705内に位置付けられ得る。例えば、音響ドライバ1708(例えば、スピーカ)及び/又は電子コンポーネント1709(例えば、無線回路、オーディオ処理回路、及び/又は主ロジックボード(MLB)と電気的に結合され得る構成要素)は、内容積1705の中央領域1705a内に位置付けられ得る。音響ドライバ1708は、電子コンポーネント1709と電気的に結合されて、例えば、RFアンテナ1706を通じて無線で受信され、音響ドライバを介して出力するために電子コンポーネント1709によって処理される、オーディオデータからサウンドを発生させることができる。
【0170】
イヤピースクッション1701は、筐体1704の外側環状部分において筐体1704に結合され得る。イヤピースクッション1701及び筐体1704を含むイヤピース1700の形状及び構造は、イヤピースがユーザの耳を収容することを可能にするために、音響ドライバ1708がイヤピースクッション1701及び筐体1704の外側環状部分から幾分凹んでいることを可能にする。音響ドライバ1708とイヤピースクッション1701との間のエリアは、前面容積1717とすることができる。ヘッドホンが着用され、イヤピースクッション1701がユーザの頭部に押し付けられると、前面容積1717は完全に又は部分的に密閉されることができ、前面容積1717を加圧することができる。前面容積1717は、圧力が前面容積1717から解放されることを可能にする解放ポート(例えば、開口部1703a)と流体結合され得る。背面容積1719は、特定の周波数(例えば、低周波数)でシステムの効率を高めることができ、及び/又は音響ドライバの同調を可能にすることができる。背面容積1719は、例えば、音響チャネルを介して、1つ以上の出力(例えば、開口部1703b)と流体結合され得る。
【0171】
いくつかの実施形態では、RFアンテナ1706は、RF放射を受信し、及び/又はRF放射をスロット1702を介して筐体1704の外に向けることができる。スロット1702は、筐体1704を貫通して形成され得る。例えば、スロット1702は、筐体の底部(すなわち、ステムがイヤピースに結合されているイヤピースの反対側の筐体の部分)で筐体1704を貫通して形成され得る。イヤピース1700がユーザの頭部に位置付けられている場合、スロットを介してホスト電子デバイス(例えば、音楽をストリーミングするスマートフォン)との間でRF放射を受信又は送信でき、その結果、ホスト装置がユーザのズボンのポケットにある場合、アンテナの放射ベクトルは、ホスト電子デバイスの方に向けられる(一般的なシナリオ)ため、筐体の底部に沿った位置は有利である。
【0172】
図17Dは、線A-A’を通り、したがってRFアンテナ1706の一部分を通って切り取られたイヤピース1700の一部分の簡略断面図である。
図17Dに示すように、RFアンテナ1706は、空洞1714を画定するフレーム1713を含むことができる。フレーム1713は、高周波透過性材料(例えば、射出成形プロセスから作製された硬質プラスチック)であることができるか、又はそれを含むことができ、空洞1714を画定するために任意の好適な形状で形成され得る。フレーム1713は、RFアンテナ1706を形成するために、裏材1716の1つ以上の層でメッキされ得る。いくつかの実施形態では、スロット長1712の大部分に隣接してそれに沿って延びる舌部1725の端面は、舌部1725を通じてRF放射がRFアンテナ1706に出入りすることを可能にする材料であることができるか、又はそれを含むことができ、金属メッキは空洞1714を実質的に取り囲むことができる。例えば、
図17Dの拡張ビュー部分に示されるように、舌部1725は、空洞1714から離れて突出する第1の対向表面1726及び第2の対向表面1728と、第1及び第2の対向表面の間に延在し、スロット1702に面する端面1724とを含むことができる。空洞1714は、舌部1725を介してRF放射をスロット1702の外に向けることができる。舌部1725は、無線透過性及び/又は無線不透明材料であることができるか、又はそれを含むことができる。例えば、端面1724は、RF放射が舌部1725に出入りすることを可能にする無線透過性材料であることができるか、又はそれを含むことができる。空洞1714は、少なくともRFエネルギー損失をRF放射に提供するために、(例えば、空気で充填された)空隙であり得る。
【0173】
各種実施形態では、スロット1702はイヤピース1700のアンテナとして機能することができる。例えば、高周波信号用転送線は、筐体1704と電気的に結合され、スロット1702を介してRF放出を受信/放出することができる。このような実施形態では、スロットアンテナ1706はイヤピース1700内に位置付けられる必要はないことがある。しかしながら、アンテナ1706はイヤピース1700内に配置することができ、高周波信号用転送線は筐体1704と電気的に結合することができ、一方又は両方は、RF放出を受信/放出することができる。スロット1702は、RF放出をイヤピースの内部に、例えば空洞1714内に向けることができる。更なる実施形態では、RF放出は、舌部1725を通過する必要なく空洞1714内に受容され得る(例えば、RF放出は、端面1724を通過する必要がないことがある)。
【0174】
いくつかの実施形態では、裏材1716(例えば、金属メッキ)は、金属メッキの複数の別個の層を含むことができる。裏材1716は、そうでなければイヤピース内に向けられるRF放射を、空洞後部スロットアンテナを形成する筐体1704から(例えば、スロット1702を介して)反射することができる。RF放射を筐体1704から反射することは、RFアンテナ1706の効率を高めることによって待ち時間を減少させることができる。例えば、特定の一実施形態では、RFアンテナは、裏材1716を用いて3dbの改善を有することができる。
【0175】
裏材1716及び/又は裏材1716に使用される材料の厚さは、異なるRF周波数帯域に対して最適化され得る。例えば、裏材1716の厚さは、2.4GHzに対して最適化され得る。しかしながら、裏材1716は、任意の好適な高周波(例えば5GHz)に対して最適化され得る。裏材1716は、銅の層、ニッケルの層、及び/又は金の層であることができるか、又はこれらを含むことができる。層のそれぞれは同じ厚さを有することがあり、又は異なる層は異なる厚さを有することがある。例えば、裏材1716は、厚さ約15μm~30μmの銅の第1の層、厚さ約5μmのニッケルの第2の層、及び厚さ5μm未満の金の第3の層を含むことができる。
【0176】
各種実施形態では、スロット1702は、シール1720によって外部要素からシールされ得る。シール1720は、スロット1702の一部又は全てをシールし、筐体1704に湿気及び/又は塵埃が侵入するのを防止又は低減する一方で、依然としてRF放射がスロット1702を通って出ることを可能にする。シール1720はまた、筐体1704上の力によってスロット1702が広がるのを防止することができる。例えば、シール1720は、力が筐体1704に加えられているときに、スロット1702をほぼ同じ幅に保つことができる。シール1720は、スロット1702をシールするのに好適なエポキシ又は類似の材料であることができるか、又はそれを含むことができる。いくつかの実施形態では、筐体1704の外側に面するシール1720の部分は、筐体1704と共に仕上げられ得る。シール1720と筐体1704の同時仕上げ加工により、シール1720と筐体1704が、最小限の隙間を有するか、又は隙間がなく、審美的に心地良い設計を提示することを可能にすることができる。
【0177】
各種実施形態では、フレーム1713は、1つ以上の安定化構造を含むことができる。例えば、フレーム1713は、空洞1714内に延在するリブ1736を含むことができ、RFアンテナ1706に追加の構造及び/又は支持体を提供することができる。
【0178】
各種実施形態では、RFアンテナ1706は、1つ以上の(例えば、機械的及び/又は電気的)構成要素の接続点として使用され得る。例えば、RFアンテナ1706は、筐体1704内に位置付けられ、マイクロフォン1730用の機械的カップリング点として機能することができる。マイクロフォン1730は、筐体1704とRFアンテナ1706との間に位置付けられ、筐体1704を貫通して形成されたマイクロフォン開口部1703cを通じてサウンドを受信するように動作可能に結合され得る。RFアンテナ1706は、マイクロフォン1730を定位置に保持するための補強として機能することができる。RFアンテナ1706は、追加的又は代替的に、イヤピース1700内の構成要素用の電気的接続点にあり得る。例えば、RFアンテナ1706は、筐体1704に接して位置付けられた発泡体1722を介して筐体1704によって共用される共通接地に接続され得る。共通接地として作用するRFアンテナ1706は、イヤピース1700内の他の構成要素への接地接続を提供することができる。各種実施形態では、電気回路1732(例えば、フレキシブル回路又はフレックス回路)は、マイクロフォン1730と結合され得る。電気回路1732は、イヤピース1700内のオーディオ処理又は他の構成要素との接続のために、RFアンテナの周囲(例えば、アンテナの上)にルーティングされ得る。
【0179】
各種実施形態では、イヤピース1700は、例えば、デバイスとイヤピース1700との間の待ち時間を低減するために、RFアンテナ1706の使用を調整するために互いに通信することができる。イヤピース1700は、有線及び/又は無線接続を介して互いに通信し得る。各種実施形態では、イヤピース1700はそれぞれRFアンテナ1706を有することができ、データ損失を回避するために、それぞれデバイスからデータの一部又は全てを受信することができる。いくつかの実施形態では、1つのイヤピース1700は、データを受信し、有線接続を介してそのデータ(例えば、オーディオデータ)を他のイヤピース1700に送信するためのRFアンテナ1706を有することができる。更なる実施形態では、イヤピース1700は通信して、どちらのイヤピース1700が、データをイヤピース1700の一方又は両方に伝送する、スマートフォン又は他の電子デバイスなどのホスト装置とのより良い接続を有するか判定することができる。デバイスとのより良好な接続を有するイヤピース1700が、デバイスからデータを受信することができる。
【0180】
RFアンテナ1706は、アンテナが1つ以上のRF帯域にわたってRF放射を送信及び/又は受信することを可能にするように設計され得る。細長いスロット1702は、アンテナの動作波長を決定する長さ寸法及び幅寸法を有することができる。いくつかの実施形態では、スロット1702は、1mm~5mmの範囲の幅と、60mm~90mmの範囲の長さを有することができる。例えば、スロット1702は、約1.2mmの幅1740及び約80mmの長さ1748を有することができる。各種実施形態では、スロット1702は、特定の周波数帯域でのRF放射のためのサイズ及び形状にすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、スロット1702は、RF放射が2.4GHzで筐体1704を通って移動することを可能にするようなサイズ及び形状にすることができる。他の実施形態では、スロット1702及び/又は送受信機1715は、RF放射が5GHz又は任意の好適な高周波で筐体1704を通って移動することを可能にするようなサイズ及び形状にすることができる。
【0181】
物理学では、RFアンテナ1706の放射素子のサイズは必要な共振の関数であると規定されているため、一部の実施形態は、アンテナパターンにパッシブ素子を追加して、アンテナの同調を特定の周波数に効果的に偏移する。例えば、スロット1702は、
図17Eに示すように、RFアンテナ1706を1つ以上の高周波に同調するために、2つ以上のセグメントに分割され得る。セグメントは、スロット1702及び舌部1725によって画定されるアンテナパターン内に位置付けられた1つ以上の同調構成要素1742(例えば、パッシブ構成要素、容量性構成要素及び/又は表面実装技術(SMT)パッド)によって画定され得る。例えば、
図17Eは、同調構成要素1742によって2つのセグメントに分割されたRFアンテナ1706のスロット1702を示す。異なるセグメントは、RFアンテナ1706が複数のアンテナ共振周波数を有することを可能にすることができる。複数のアンテナ共振周波数は、複数の周波数帯域におけるRF放射を可能にすることができる。例えば、
図17Fに示すように、同調構成要素1742は、スロットアンテナを2つのセグメントに分割することができ、長さ1748aは、第1の周波数(例えば、2.4GHz)でRF帯域を生成するために使用され、長さ1748bは、第2の周波数(例えば、5GHz)でRF帯域を生成するために使用される。周波数は、RFアンテナ1706によって同時に生成することができる(例えば、RFアンテナ1706は、2.4GHz及び5GHzで同時にRF放射を生成することができる)か、又は周波数を一度に1つずつ生成することができる。
【0182】
効率的なアンテナ設計の場合、空洞1714のサイズは、大きく且つ中空であるべきである。いくつかの実施形態では、空洞1714は、低音域の応答が出る(port)ための音響容積として、また前面容積のための圧力リリーフ排出孔として効率的に2倍にすることができる。
図17Gは、線B-B’を通って切り取られたイヤピース1700の一部分の簡略断面図である。
図17Gに示すように、音響チャネル1754は、RFアンテナ1706の一部分内の空洞1714及び裏材1716を通じて形成され得る。音響チャネル1754は、筐体1704の内側と開口部1711との間にチャネルを形成することができる。音響チャネル1754は、RFアンテナ1706内に開口部1756及び1758を形成することによって作製され得る。開口部1756及び1758は、RF波長の直径未満になるようなサイズにすることができ、RFエネルギーが通過するのを防止しながら空気の通過を可能にすることができる。いくつかの実施形態では、開口部1756及び1758は、3mm以下の直径を有する。音響チャネル1754は、音響ドライバによって変位される空気の圧力解放として使用され得る。音響チャネル1754は、マイクロフォン1730に到達する空気用のチャネルを追加的又は代替的に提供することができる。
【0183】
各種実施形態では、前面容積1717及び/又は背面容積1719への音響チャネルは、空洞1714とは別個に形成され得る。
図17Hは、線B-B’を通って切り取られたイヤピース1700の一部分の簡略断面図であり、代替音響チャネル1760を示し、
図17Iは
図17Hの詳細図である。音響チャネル1760は、前面容積1717を筐体1704内の開口部(例えば、開口部1703)と音響的に結合することができる。各種実施形態では、音響チャネル1760は、中空締め具1762(例えば、中空ネジ)と、フレーム1764と、空気が(例えば、開口部1703を介して)筐体1704から出て前面容積1717及び/又は背面容積1719から流れることを可能にする通気孔1766と、によって画定され得る。
【0184】
図17Jは、音響ドライバ1708、中空締め具1762、及び締め具1768を含む前面容積1717の平面図を示す。前面容積1717は、空気が前面容積1717から流出するのを防止することができるシール1770によって画定され得る。中空締め具1762は、例えば、イヤピース1700がユーザによって着用されたときに生じ得る圧力の増加を軽減するために、空気が前面容積1717を出ることを可能にすることができる。中空締め具1762及び締め具1768は、音響ドライバ1708をフレーム1764に結合することができる。フレーム1764は、音響ドライバ1708をイヤピース1700内の位置に保持することができる(例えば、音響ドライバ1708を筐体1704に対して中心に置く)。
【0185】
各種実施形態では、
図17K及び
図17Lに示すように、フレーム1764は、1つ以上の音響チャネル1760を含むことができる。例えば、音響チャネル1760aは、中空締め具1762を通気孔1766と結合することができ、音響チャネル1760bは、背面容積1719を通気孔1766と結合することができる。通気孔1766は、音響チャネル1760a,1760bを含むことができ、前面容積1717及び背面容積1719からの空気がそれぞれの開口部1772a及び1772bを介してイヤピース1700から出ることを可能にすることができる。開口部1772a及び1772bは、筐体1704内の開口部1703と位置合わせされ得る。
ユーザインタフェース
【0186】
本開示のいくつかの実施形態は、ユーザがヘッドホンのオーディオ再生などの1つ以上の機能を制御することを可能にするヘッドホン上のユーザインタフェースを含む。例えば、ユーザは、オーディオのボリュームを制御し、オーディオを再生/休止し、次のトラックに進み、及び/又は前のトラックに行くことを望むことがある。使用時には、ヘッドホンは、ユーザの耳の真上に置かれ、そのため、互いに機械的に双方向作用するヘッドホンの構成要素によって生成される任意のノイズは、増幅され、ユーザにとって破壊的又は不快であり得る。ヘッドホンのユーザインタフェースは、構成要素ノイズを低減し、インタフェースと対話する際にユーザを支援するための様々な態様を含むことができる。
【0187】
図18は、ヘッドホンのイヤピース1804のうちの1つに位置する第1及び第2の入力1806,1808(例えば、ユーザ制御)を含む、一対のヘッドホン1800の簡略斜視図である。ヘッドホン1800は、ヘッドホン100、又は本開示の他のヘッドホンの実施形態のいずれかを表すことができる。入力1806,1808は、イヤピース1804のうちの1つの上部部分に沿って位置付けられたボタンであることができるか、又はそれを含むことができる。いくつかの実施形態では、入力1806,1808は、ヘッドバンドアセンブリ1802の両側に位置付けられ得る。例えば、入力1806、1808は、ヘッドバンドアセンブリ1802に対する入力ボタンの位置に基づいて、対話している入力ボタンをユーザが分かるように配置され得る。入力1806,1808はイヤピース1804の筐体1810内に受容され得る。例えば、筐体1810は、入力1806,1808の第1の部分(例えば、ユーザが直接つながる部分)が筐体1810の外部にあり、第2の部分が筐体1810の内部にあることを可能にする開口部を含むことができる。
【0188】
入力1806,1808のそれぞれは、ボタン又は任意の他の入力制御の形態をとることができるが、いくつかの実施形態では、入力1806は細長いボタンであり、入力1808は、回転可能及び押下可能なボタンである。
図19A~
図21は、ヘッドホン1800と共に使用することができる入力1806及び1808の例を示す。
【0189】
各種実施形態では、入力1808は、2つ以上の機能を実行することができるボタンを含むことができる(例えば、ボタンは押下及び回転され得る)。
図19A及び
図19Bは、
図18のヘッドホン1800と共に使用するための例示的な入力1808の断面図である。
図19Aは、非圧縮状態の入力1808を示し、
図19Bは、圧縮状態の入力1808を示す。入力1808の一部分は、空洞1904を画定するボタン筐体1902(例えば、スリーブ)を介して筐体1810内に受容され得る。ボタン筐体1902は、入力1808の1つ以上の構成要素を筐体1810に固定するのを助けることができ、空洞1904への侵入をシールするのに役立つように作用することができる。各種実施形態では、入力1808の一部分は、ボタン筐体1902及び/又は筐体1810から延在し、クラウン1906を形成することができる。クラウン1906は、ユーザが入力1808を回転及び/又は押下するのを支援するための材料及び/又は特徴を含むことができる。例えば、クラウン1906は、ユーザがクラウンをより容易に握り、入力1808を回転させることを可能にする溝を含むことができる。クラウン1906は、ボタン筐体1902内に延在し、本明細書でハブと呼ばれることがあるカップリング構成要素1910と係合するステム1908と結合され得る。
【0190】
いくつかの実施形態によるカップリング構成要素1910の斜視図である
図19Cに示すように、カップリング構成要素は、ステム1908を受容するために長さ全体に延在するチャネル1912(例えば、中央チャネル)を含むことができる。カップリング構成要素1910及びステム1908は、クラウン1906を回転させることによってステム1908及びカップリング構成要素1910を回転させるように、チャネル1912を介して接合され得る。
【0191】
各種実施形態では、カップリング構成要素1910は、外面の少なくとも一部分上にマーキングを含むことができる。マーキングは、カップリング構成要素1910の材料の特性に基づいて形成され得る。例えば、マーキングは、カップリング構成要素1910の表面上の退色のエリアであり得る。いくつかの実施形態では、マーキングは、カップリング構成要素1910の外側に作製され得る(例えば、エッチングされ、レーザエッチングされ、及び/又は機械加工される)。
図19Cに示すように、カップリング構成要素1910は、構成要素の上部リムと下部リムとの間に延在するカップリング構成要素1910の周辺部の周囲に完全に溝1914を含むことができる。溝1914は、カップリング構成要素1910の移動(例えば、ユーザがクラウン1906に力を加えることによって引き起こされる移動)を検出するために、センサ1916によって検出され得るエンコーダ部分を形成する。例えば、センサ1916は、カップリング構成要素1910の回転及び/又は並進移動を検出することができる。溝1914は、カップリング構成要素1910の外面上の退色又は類似のマーキングを使用して、回転及び/又は並進移動を検出することと比較して、カップリング構成要素1910の回転及び/又は並進移動を検出する際のより高い精度を可能にすることができる。例えば、溝1914は、センサ1916によって検出されるノイズを低減させることができ、検知システムの感度を高めることができる。
【0192】
センサ1916は、光学センサ、加速度計、ジャイロスコープ、静電容量式センサ、光センサ、画像センサ、圧力センサ若しくは力センサ、又は入力1808に関連付けられたデータを検出するための任意の好適なセンサであることができるか、又はこれらを含むことができる。各種実施形態では、センサ1916は、光学送信機1917(例えば、発光ダイオード(LED))及び光学受信機1919(例えば、光学受信機及び/又はフォトダイオード)を含むことができる。送信機は、光をカップリング構成要素1910に向けて方向付けることができ、これは受信機1919に戻るように反射される。いくつかの実施形態では、ボタン筐体1902の一部又は全て(例えば、シール1924aと1924bとの間の部分)は、放出された光がボタン筐体1902によって反射され、システム内にノイズを生成することを防止するための被膜を含むことができる。例えば、被膜は、700nm~900nmの波長範囲の光を吸収することができる。センサ1916は、光データを受信し、入力1818が回転されているかどうかを判定することができる電気制御回路(例えば、オーディオ制御回路)と電気的に結合され得る。電気制御回路は、入力1818の回転の方向及び大きさを判定し、オーディオ出力を調整することができる(例えば、ボリュームアップ又はボリュームダウン)。
【0193】
カップリング構成要素1910は、ステム1908を止め部1918と結合することができる。止め部1918は、外面の周りに延在するステップ1920を含むことができる。ステップ1920は、ボタン筐体1902よりも大きな直径を有することができ、入力1808が非圧縮状態にあるときに、ボタン筐体1902及び/又は空洞1904の侵入をシールする助けとなり得る。
【0194】
各種実施形態では、シール1924a,1924b,1924c及び/又は1924d(例えばOリング)は、空洞1904及び/又はボタン筐体1902の異物及び/又は湿気に対する侵入をシールするために、空洞1904内及びその周りに位置付けられ得る。シールは、本明細書においてまとめて「シール1924」と称され、自己潤滑性材料であることができるか、又はそれを含むことができる。シール1924aは、例えば、カップリング構成要素1910の上部部分の近くに、空洞1904内に位置付けられ得る。シール1924aは、空洞1904の侵入をシールして、デブリ及び/又は湿気がカップリング構成要素1910及び/又はセンサ1916に到達するのを防ぐことができる。シール1924aはまた、光が空洞1904に入ることを防止することができる。例えば、シール1924aは、空洞1904内への可能な光汚染を防止するために黒色であり得る。光が空洞1904に入ることを防止することにより、センサ1916によってより良いセンサデータを収集することができる。シール1924bは、ボタン筐体1902内のステム1908、カップリング構成要素1910及び/又は止め部1918の位置合わせを支援することができる。例えば、シール1924bは、ステム1908、カップリング構成要素1910及び/又は止め部1918の横方向の移動を防止又は低減するOリングであることができるか、又はそれを含むことができる。
【0195】
図19Dに示すように、シール1924のうちの任意の1つ以上はOリング1940であることができるか、又はそれを含むことができる。Oリング1940は、大径部分1942及び小径部分1944を含むことができる。大径部分1942は、止め部1918及び/又はステム1908と係合することができる内面1946と、ボタン筐体1902と係合することができる外面1948とを有することができる。大径部分1942は、一定の直径を有するOリングと比較して接触点を低減することができる。例えば、ボタン筐体1902と止め部1918との間にOリング1940を位置付けることができ、大径部分1942がボタン筐体1902及び止め部1918と係合し、小径部分1944がボタン筐体1902及び止め部1918と係合しないようにすることができる。接触点を低減することにより、Oリング1940によって生じる摩擦及び/又は抵抗を低減することができ、これにより、入力1808を圧縮するのに必要な力を低減することができる。Oリング1940は、シリコン、プラスチック、自己潤滑性材料、及び/又は任意の好適な材料であることができるか、又はそれを含むことができる。
【0196】
図19Bに示すように、シール1924a及び/又は1924bは、(例えば、垂直方向に)止め部1918と共に移動して、ボタン筐体1902の侵入をシールすることができる(すなわち、クラウンが垂直方向に移動するときに、侵入はシール1924a及び/又は1924bによってシールされたままである)。シール1924c及び1924cは、ボタン筐体1902及び/又は空洞1904の侵入をシールする助けとなるように、クラウン1906とボタン筐体1902との間に位置付けられ得る。いくつかの実施形態では、シール1924は、入力1808を圧縮するために必要な力を変化させることができる。例えば、シール1924aは、入力1808を圧縮するために必要な力を低減する材料で作製され得る。シール1924は、圧縮性材料及び/又は自己潤滑性材料であることができるか、又はそれを含むことができる。各種実施形態では、シール1924は、シリコン、ゴム、又は任意の好適な材料であることができるか、又はそれを含むことができる。
【0197】
図19Bは、圧縮状態の入力1808を示す。圧縮状態では、止め部1918はドーム1926と係合することができる。ドーム1926は、既定の力レベルで陥没又は屈曲し、力が除去されるとその本来の形状に復帰する、柔軟性且つ弾性の材料であることができるか、又はそれを含むことができる。例えば、ドーム1926は、ゴム及び/又はシリコーンであることができるか、又はそれを含むことができる。ドーム1926は、(例えば、ドーム1926を押下する止め部1918に応答して)陥没して、(例えば、接触構成要素1928上の開回路が完成することによって)接触構成要素1928に電気信号を生成させることができる。電気信号は、ユーザが入力(例えば、押圧入力1808)をトリガーしたことを示すことができる。
【0198】
各種実施形態では、ドーム1926は、陥没する前の特定の量の印加力(すなわち、ドーム1926のクリック比)に耐えるように最適化され得る。ドーム1926が力に抵抗できなくなり、陥没を開始するまで、ドーム1926に(例えば、ユーザによって)増大する力を(例えば、クラウン1906を介して)加えることができる。ドーム1926が陥没し始める力は、ドーム1926のピーク力である。ピーク力は、単一の力値又は力値の範囲であり得る。例えば、ドーム1926は、4N~8Nのピーク力を有することができる。ピーク力に到達し、陥没するドーム1926は、ユーザにフィードバックを提供することができる。例えば、ドーム1926が陥没すると、ドーム1926を移動させるために必要な力が減少するため、アクションが発生したことをユーザに警告することができる。
【0199】
ドーム1926が接触構成要素1928と接触するまで、ドーム1926に力を加え続けることができる。力比(例えば、クリック比)は、ピーク力から底力を減算し、得られた数をピーク力で割ることによって、ドーム1926に対して決定され得る。例示的な例として、ピーク力(すなわち、ドーム1926を潰すために必要な力)が6Nであり、底力(すなわち、ドーム1926が陥没した後に、ドーム1926を接触構成要素1928と接触させるのに必要な力)が1Nである場合、結果として生じる力比は0.83(すなわち、
【数1】
)である。より大きい力比は、ユーザへのより良好なフィードバックを提供し、入力1818とのユーザの対話を高めることができる。
【0200】
各種実施形態では、減衰材料1930は、構成要素が接触しているときに、振動(例えば、ノイズ)を低減又は防止するために、構成要素間に位置付けられ得る。互いに接触する構成要素によって生成されるノイズは、構成要素が金属で作製されるか、又は金属を含む場合、より大きな懸念事項である。従来のヘッドホンでは、これらの金属構成要素は互いに接触することが可能であり、ユーザにとって不快な接触ノイズを発生させることができる。減衰材料1930は、構成要素(例えば、金属構成要素)の間に位置付けられて、構成要素が互いに接触したときに構成要素によって発生するノイズを低減することができる。各種実施形態では、減衰材料1930がクラウン1906とボタン筐体1902との間に位置付けられ、クラウン1906がボタン筐体1902に接触するとき(例えば、クラウン1906が押下されたとき)に発生するノイズを低減することができる。減衰材料1930は、ボタン筐体1902内に延在し、クラウン1906の下面とボタン筐体1902との間に位置付けられるように曲線状であることができる。追加的又は代替的に、ステップ1920は、ステップ1920がボタン筐体1902と係合するとき(例えば、クラウン1906が解放されたとき)に発生するノイズを低減するために、減衰材料1930であることができるか、又はそれを含むことができる。減衰材料1930は、環状開口部(例えば、カラー又はチャネル)を有する構成要素とすることができる。減衰材料1930は、プラスチック(例えば、軟質プラスチック)、ゴム、シリコーン、発泡体、及び/又は構成要素が接触したときにノイズを低減する類似の材料であることができるか、又はそれを含むことができる。
【0201】
実施形態では、ドーム1926上での継続的な回転が損傷を引き起こすことがあるため、止め部1918をドーム1926上で直接回転させないことが望ましいことがある。加えて、入力1808を回転させるのに必要な力を最適化することが望ましいことがある。
図20A~
図20Dは、
図18の入力1808と共に使用するための様々な構成要素の断面図を示す。
図20Aは、空洞1904内に位置付けられたカップリング構成要素1910を含む。保持構成要素2002は、カップリング構成要素1910に結合され、軸受2004によって空洞1904内の定位置に横方向に保持され得る。デカップラは、保持構成要素2002の空洞2008内に位置付けられ得る。デカップラ2006は、保持構成要素2002と係合するための回転面2010を含むことができる。回転面2010は、カップリング構成要素1910の回転を可能にすることができる。回転面2010上で回転することにより、ドーム1926上で回転することなく、入力1808の回転が可能になる。
【0202】
図20B~
図20Dは、入力1808の回転力を最適化するために
図20Aの構成要素と共に使用することができる構成要素を示す。回転力を最適化することにより、過度の力を加える必要なく、入力1808の回転を使用して、ユーザが正確な選択を行うことを可能にすることができる。回転力は、デカップラ2006と保持構成要素2002との間の抵抗を変更することによって最適化され得る。
図20Bは、保持構成要素2002の空洞2008内に位置付けられたシム(shim)2012を使用して、デカップラ2006と保持構成要素2002との間の摩擦力を変化させることを示す。異なるサイズのシム2012を使用して、入力1808で使用される構成要素の回転力を最適化することができる。
図20Cは、デカップラ2006内に位置付けられた膨張構成要素2014を使用して、デカップラ2006と保持構成要素2002との間の摩擦力を調整することを示す。膨張構成要素2014は、回転力を最適化するために変更され得るバネ2016を含むことができる。
図20Dは、抵抗力を調整するために弾性材料2018(例えば、シール)を使用することを示す。シム2012と類似して、弾性材料2018は、回転力が最適化されるまで変更され得る。
【0203】
図21を参照すると、例示的な入力1806の断面が示される。入力1806は、入力1808と同じ又は類似の構成要素を有することができるが、入力1806は追加及び/又は代替の構成要素を有することができる。2つのスリーブ2102及び2104は、筐体1810内のそれぞれの開口部2106及び2108内に受容され得る。スリーブ2102,2104は、それぞれの空洞2110及び2112を画定することができる。空洞2110,2112は、それぞれのステム2114及び2116を受容することができる。ステム2114,2116は、プレート2117に力を加えることによってステム2114,2116をスリーブ2102,2104内で下方に移動させるように、プレート2117を介して接続され得る。プレートは、湾曲及び/又は屈曲に耐性があり得る金属及び/又は類似の材料であることができるか、又はこれらを含むことができる。各種実施形態では、ステム2114,2116の長さは、スリーブ2102,2104内の位置合わせのために最適化され得る。例えば、ステム2114,2116は、スリーブ2102,2104内のより良好な位置合わせのために、より長く作製され得る。ブッシング2118は、ステム2114,2116とスリーブ2102,2104との間に位置付けられて、ステム2114,2116をスリーブ2102,2104内に整合し、及び/又はステム2114,2116とスリーブ2102,2104との間の摩擦をそれぞれ低減することができる。ブッシング2118は、摩擦を低減するために自己潤滑性材料であることができるか、又はそれを含むことができる。各種実施形態では、ブッシング2118の一部分は、スリーブ2104の上方に位置付けられ得る(例えば、間
【0204】
各種実施形態では、ステム2114,2116はスリーブ2102,2104内に挿入することができ、スリーブ2102,2104は開口部2106,2108内に位置付けられ得る。各種実施形態では、開口部2106,2108は、異なる直径を有することができる。例えば、開口部2108は、開口部2106よりも小さい直径を有することができる。開口部2106,2108の直径の差は、入力1806の整合を補助することができる。開口部2108はスリーブ2104と締まり嵌めであることができ、開口部2106はスリーブ2102と隙間嵌めであり得る。嵌め合い差は、開口部2106内のスリーブ2102のいくらかの横方向の移動を可能にすることができる。開口部2106内のスリーブ2102の横方向の移動は、スリーブ2102の設置中にステム2114がスリーブ2102内で位置合わせされたままであることを可能にすることができる。スリーブ2102,2104は、開口部2106,2108内に位置付けられ、定位置に固定され得る(例えば、接着又は締め具で固定される)。
【0205】
各種実施形態では、ステム2114,2116は、コネクタ2120を介して接続され得る。コネクタ2120はステム2114,2116を接合することができ、その結果、2つのステム2114,2116の移動がコネクタ2120の移動をもたらすことができる。コネクタ2120は、ドーム2126(例えば、陥没可能なドーム)の上方に位置付けられ得る。ドーム2126は、ドーム1926と同じであることができるか、又は類似することがある。例えば、ドーム2126は、圧縮され、元の形状に復帰することができる変形可能な材料であることができるか、又はこれを含むことができる。各種実施形態では、ドーム2126は、入力1806が押下されたというユーザフィードバックを強化するために、高い力(すなわち、クリック比)を有するように最適化され得る。ドーム2126は、陥没し、接触構成要素2128と接触することができる。ドーム2126による接触は、接触構成要素2128に電気信号を生成させることができる。接触構成要素2128は、イヤピース1804内の1つ以上の電気構成要素に電気的に接続され得る。例えば、接触構成要素2128は、オーディオ制御回路に電気的に接続され得る。接触構成要素2128は、オーディオ出力(例えば、再生、休止、次のトラック、スキップトラック)を調整することができるオーディオ制御回路に、電気信号を送信することができる。いくつかの実施形態では、電気信号は、オーディオ制御回路に、2つ以上のモード(例えば、ノイズキャンセルモード及びリスニングモード)の間でイヤピース1804を切り換えることができる。
【0206】
各種実施形態では、入力1806は、スリーブ2102,2104内に位置付けられ得る1つ以上のシール(例えば、本明細書でまとめて「シール2124」と称されるシール2124a~2124d)を含むことができる。シール2124は、異物及び/又は湿気に対する空洞2110,2112の侵入をシールすることができる。シール2124は、スリーブ2102,2104内のステム2114,2116の位置合わせに追加的又は代替的に補助することができる。各種実施形態では、シール2124の任意の1つ以上はOリングであることができるか、又はそれを含むことができる。例えば、シール2124a及び2124cは、入力1806が押下されているときにステム2114,2116の摩擦を低減するのを助けることができる、自己潤滑性Oリングであることができるか、又はそれを含むことができる。更なる実施形態では、シール2124b及び2124dは、より大きな直径を有するOリングの部分を有するOリングであることができるか、又はそれを含むことができる。より大きい直径を有するシール2124b,2124dの部分は、シール2124b,2124dとスリーブ2102,2104及び/又はブッシング2118との間の接触点を低減することができ、これにより、シール2124b,2124dによって生じる摩擦を低減することができる。
【0207】
各種実施形態では、入力1806及び1808は、変形可能なドーム(例えば、それぞれのドーム2126及び1926)を含むことができる。
図22A及び
図22Bに示すように、ドーム2200は、陥没し、元の形状に復帰することができる変形可能な材料であることができるか、又はそれを含むことができる。各種実施形態では、ドーム2200は低摩擦表面2202を含むことができる。低摩擦表面2202は、ドーム2200に取り付けられ得るか、及び/又はドーム2200の材料の一部分を処理し得るか、又は処理することを含み得る。低摩擦表面2202は、入力1808の止め部1918及び/又は入力1806のコネクタ2120とインタフェースすることができる。低摩擦表面2202は、低摩擦係数である(例えば、シリコン、二酸化ケイ素、及び/又は自己潤滑性材料)ことができるか、又はそれを含むことができる。各種実施形態では、低摩擦表面2202は、ドーム2200の上部部分にUV光を照射することによって形成され得る。例えば、シリコンを含むドーム2200の上部部分にUV光を照射して、二酸化ケイ素を形成することができる。いくつかの実施形態では、低摩擦表面2202は、置き換え可能なシムであることができるか、又はこれを含むことができる。シムは、低摩擦表面2202の摩擦を最適化するように交換され得る。更なる実施形態では、低摩擦表面2202は、ドーム2200上に付着された潤滑剤であることができるか、又はそれを含むことができる。
【0208】
各種実施形態では、ドーム2200は、低摩擦表面2202と係合するための1つ以上の特徴を含むことができる。例えば、ドーム2200は、突出部2204を含むことができる。突出部2204は、低摩擦表面2202をドーム2200と整合するために使用され得る。突出部2204は、追加的又は代替的に、ドーム2200上に低摩擦表面2202を保持するために使用され得る。
【0209】
各種実施形態では、ドーム2200は、シート2206(例えば、変形可能なシート)の上方に位置付けられ得る。ドーム2200は、変形可能なシート上に直接形成され得るか、及び/又はドーム2200及びシート2206の一部分を通って延在する接着剤及び/又は締め具を使用して変形可能なシートに接合され得る。シート2206は、ドーム2200によって変形されて、導電性フィルム2208を電気トレース2210(例えば、開回路を形成するように分離された電気接点)に接触させることができる。導電性フィルム2208は、電気トレース2210に接触し、電気回路を完成させることができる。電気トレース2210は、イヤピース1804内の1つ以上の電気回路に電気的に接続されることができ、導電性フィルム2208が電気トレース2210に接触したときに電気回路に電気信号を送信することができる。
【0210】
いくつかの実施形態では、ドーム2200は導電材料2212を含むことができる。例えば、
図22Bに示すように、ドーム2200は導電性インサート2214を含むことができる。導電材料2212を有する実施形態では、導電性フィルム2208は、ドーム2200と電気トレース2210との間に位置付けられる必要はないことがある。例えば、導電性インサート2214は、電気トレース2210と係合して電気トレース2210間の電気回路を閉じ、信号をイヤピース1804内の電気回路に送信することができる。各種実施形態では、導電材料2212は、ドーム2200の外面(例えば、底面)上に位置付けられ得る。導電材料2212は、導電性シリコーン及び/又は類似の導電材料であることができるか、又はそれを含み得る。
頭上検出
【0211】
ヘッドホン100がユーザによって着用されているとき、及びヘッドホン100がユーザによって着用されていないときを判定することが望ましいことがある。例えば、ヘッドホン100が着用されないとき、ヘッドホンは低電力モード(例えば、スリープモード又はスタンバイモード)にされることができ、ヘッドホンが着用されるとき、ヘッドホンは、低電力モードから、低電力モードでは利用できない機能を有効化するか、又は低電力モードでは利用できない特徴をアクティブ化することができる高電力モードに変化することができる。追加的又は代替的に、ヘッドホン100がユーザによって着用されていると判定されたとき、オーディオ再生は自動的に開始することができ(例えば、オーディオは再生を開始することができる)、ヘッドホン100がユーザによって着用されていないと判定されたとき、オーディオ再生は自動的に停止することができる(例えば、オーディオは休止されることができる)。
【0212】
ヘッドホンがユーザの頭部上に置かれたときを判定することが望ましく有益であり得るが、そのような判定を全ての使用事例のシナリオで正確に行うことは困難であり得る。本開示のいくつかの実施形態は、このような判定を正確に行うためにマルチステッププロセスを実行することができる。
図23は、ユーザが一対のヘッドホンを着用していることを検出するために、本明細書に開示されるヘッドホンの対によって使用することができる例示的なプロセス2300を示す。
図23に示すように、一対のヘッドホンは、スリープ状態、スタンバイ状態、低電力状態(ブロック2302)などの低電力動作状態で開始することができ、特定の構成要素のみ、例えば、環境変化を検出することができるヘッドホン内の1つ以上のセンサのみが、電力を受信し、動作可能である。いくつかの実施形態では、低電力状態(ブロック2302)は、中間電力状態であり得る。例えば、いくつかの実施形態では、ヘッドホンは極端な低電力(又はディープスリープ状態)を有することができ、ヘッドホンは最小限度の電力を消費しながら長期間充電ケースに保管され得る。ヘッドホンは、例えばそれらがそれらのケースから除去されたときにディープスリープ状態を終了することができ、ディープスリープ状態で電力を受信しなかった特定のセンサが電力を受け取る、第2の低電力状態に入ることができる。
【0213】
いくつかの実施形態では、ヘッドホンが低電力状態2302にある間、イヤピースが引き離されているか、そうでなければ回転されているかを検出するセンサが動作可能である。プロセス2300は、ヘッドホン内の回路(例えば、プロセス又は他の種類のコントローラ)が、異なるセンサからの読み取り値に基づいてヘッドホンが着用されているかどうかを判定する、マルチステッププロセスであり得る。例えば、上述した旋回機構400などの、イヤピースが回転及び旋回することを可能にする機構を利用して、ユーザが一対のヘッドホンを着用した可能性がある、又は着用しようとしている初期表示を提供することができる。旋回機構に関連付けられたセンサは、ロール軸404に沿ったヘッドバンドに対するイヤピースの角度の変化を検出することによって、イヤピースが外側に屈曲又は引っ張られたことを検出することができる(ブロック2304)。このような角度の変化は、所定の量よりも大きい(例えば、より大きい10度、又は15度よりも大きい、又は20度よりも大きい)場合、イヤピースが着用可能な構成に移動したことを示すことができ、プロセス2300は、その頭上検出アルゴリズムにおいて次のステップに進むことができる。一方、ロール軸センサが、イヤピースは引き離されたが、ヘッドホンがユーザの耳の上にあるか、又は耳の上に置かれようとしていることを示すのに十分な量ではない(すなわち、角度の変化が所定の量より小さい)ことを検出する場合、プロセス2300は、ヘッドホンを低電力状態2302に保つことができる。
【0214】
しかしながら、ブロック2304において、ロール軸に対するイヤピースの十分な移動に基づいて、頭上検出判定を行うことは、誤ったトリガーをもたらすことがある。例えば、ユーザは、ヘッドホンを着用する準備においてイヤピースを引き離すことがあるが、心境が変わり、ヘッドホンを遠ざけることがある。したがって、いくつかの実施形態は、ヘッドホンが着用されたという最終判定を確認し、行うために、光学センサ、又は別の適切な種類の近接センサ、あるいは、ユーザの耳又は他の対象物がイヤピースの内側部分内に置かれたかどうかを判定できる他のセンサなどの、第2の1組のセンサを使用することができる(ブロック2306)。いくつかの実施形態では、光学放射装置及び光学受信機は、第2のセンサとして1つ又は両方のイヤピースに含まれ得る。光学放射装置は、イヤピースから、ヘッドホンをユーザの頭部に置いた場合にユーザの耳がある場所に向けて、放射線の1つ以上のビームを放出できる。次いで、ヘッドホンが装着されている場合、ユーザの耳から反射される放射線を光学センサによって検出することができる。次に、例えば、検出された放射線の強度が所定の閾値を超える場合、ヘッドホンがユーザの頭部に置かれたことを確認するために、検出された放射線をプロセッサに送信することができる(ブロック2306、はい)。放射線が反射されない(又は閾値強度値を下回る放射線)場合、実施形態は、ヘッドホンがユーザの耳上にないと判定することができ(ブロック2306、いいえ)、プロセス2300は、ヘッドホンを低電力状態2302に保つことができる。
【0215】
イヤピースが所定の量2308を超えてロール軸に沿って回転したとプロセス2300が判定し、ヘッドホンがユーザの耳上にあると第2の1組のセンサが判定したとき、プロセス2300は、ヘッドホン100の動作状態を、低電力状態2302(例えば、ヘッドホンとホスト装置との間でオーディオデータを送受信する無線回路が動作していないモード)から、より高い電力の動作モード(例えば、ヘッドホンとホスト装置との間でオーディオデータを無線で伝送できるモード)に変更することができる。
【0216】
ブロック2304における初期判定を行うことなく、第2のセンサからの出力に依存することもまた、誤検知にもつながることがあることは注目すべきである。例えば、ブロック2306で使用される第2のセンサ(又は1組のセンサ)は、白色テーブル頂部などの反射面の上にイヤピースが置かれてヘッドホンが配置されている場合に、ヘッドホンが装着されていることを示す誤検知センサ信号を生成することがある。したがって、ブロック2304及び2306からのセンサ読み取り値を組み合わせることにより、本開示の実施形態は、ユーザが一対のヘッドホンをいつ着用するかに関する信頼できる示唆を提供することができる。
【0217】
本開示のいくつかの実施形態は、以前に知られている光学センサと比較して、改善された頭上検出判定のためにブロック2306で使用できる非常に正確なセンサ読み取り値を生成できる光学センサに更に関する。場合によっては、発光ダイオードとフォトダイオードとの組み合わせなどの単純な光学センサで、ヘッドホンがユーザの耳上にあるときを示すことがある反射した放射線を検出することは比較的簡単である。例えば、
図24は、ユーザ2405によってヘッドホン100が着用されているか、又は着用されていないときを判定するためのセンサ2402(例えば、光学センサ)を含むイヤピース2400の簡略化された断面を示す。イヤピース2400は、ユーザ2405の一部分(例えば、ユーザの耳)が位置することができるイヤピースの内側周辺部内の領域2408を画定することができる。センサ2402は、イヤピース2400内に位置付けられ、ユーザの耳が領域2408内に位置付けられているかどうかを検出するように方向付けられることができる。例えば、センサ2402は、領域2408内に光放射線を放出し、放出された光の任意の部分が反射されてセンサ2402内の光センサに戻るかどうかを検出することができる。
【0218】
多くのユーザケースのシナリオでは、センサ2402内のフォトダイオードは、ヘッドホンがユーザの頭部上にあるときに、センサ2402内のLEDから放出された光を容易に検出することができる。しかしながら、特定の状況では、このような検出がより困難になり、誤った負の判定が発生することがある。例えば、ユーザは様々なレベルの反射率を有する髪の色を持つことができ、その一部はセンサの読み取りに悪影響を及ぼし、ヘッドホンが着用されていないという誤った判定をもたらすことができる。本開示のいくつかの実施形態は、他のセンサが誤った負の読み取り値を生成することがあるユースケースシナリオにおいて、ユーザの耳が領域2408内に置かれたときを検出できる光学センサに関する。
【0219】
図25Aは、いくつかのそのような実施形態による、オンイヤ型検出光学センサを含むイヤピース2500の一部分の簡略図である。イヤピース2500は、
図1に関して論じたイヤピース104のうちの1つ又は両方を表すことができるか、又は本開示に記載されるいずれかの他のイヤピースを表すことができる。イヤピース2500は、筐体2502と、筐体2502に取り付けられたカバー2504(例えば、イヤピースカバー)とを含むことができ、このカバーは複数の穿孔された穴を含み、筐体内に配置された音響ドライバからのサウンドを、筐体2502からユーザの耳に向けることを可能にする。イヤピースクッションアセンブリ2506は、筐体2502及びカバー2504に取り付けることができる。
【0220】
センサ2520(例えば、光学センサ)は、筐体2502に取り付けられ、イヤピースクッションアセンブリ2506の内側周辺部の領域2505内に位置付けられたユーザの一部分(例えば、ユーザの耳)を検出するように方向付けられ得る。例えば、センサ2520は、視野(FOV)2522(センサから光が放出されるエリア、及びセンサが反射光を検出することができるエリア)を有することができ、これは、領域2505内の大きな領域を囲む比較的広い円錐状であるが、依然としてイヤピースクッションアセンブリの内側周辺部に限定される。センサ2520は、1つ以上の放射装置(例えば、1つ以上の垂直共振型面発光レーザ、VCSEL)及び光学受信機(例えば、光センサのアレイ)を含む電気光学デバイスであることがある。いくつかの実施形態では、センサ2520は、赤外線波長範囲の単一ナノ秒パルスVCSELレーザと、センサ2520のより大きいFOV2522内の異なる個々の視野においてレーザパルスを方向付けることができるビームステアリングデバイスと、を含む。
【0221】
いくつかの実施形態では、センサ2520は、FOV2522内からの反射ビームを検出することができる受信機としてのSPADのアレイを更に含む。したがって、イヤピース2500がユーザの頭部上に置かれると、センサ2520は、FOV2522内の異なる位置でパルス放射線のコリメートビームを放出する。パルスレーザビームは、ユーザから(例えば、ユーザの耳又は耳を取り囲むユーザの頭蓋骨の部分から)反射して、SPADアレイ光学受信機によって検出され得る。イヤピース2400内のプロセッサ又は、類似の制御回路(図示せず)をセンサ2520に結合され、レーザパルスのタイミングを制御し、光学受信機によって生成された検出信号を受信することができる。プロセッサは、レーザパルスの既知のタイミング及び他の既知の情報を利用して、飛行時間計算技術を使用してユーザの耳(又は他の反射された対象物)までの距離を判定することができる。例えば、飛行時間は、対象物にビームを放出し、対象物から反射された光を受信機が検出するのにかかる時間を測定することによって決定されることができる。いくつかの実施形態では、センサ2520は、センサから約0mmから少なくとも約300mmの間で離れた対象物を検出することができる。例えば、センサ2520は、センサ2520から約1mmから約100mm離れて位置付けられた対象物を検出することができる。
【0222】
センサ2520は、上述のように、SPADによって検出されたデータを処理するためのプロセッサと電気的に結合されることができる。プロセッサは、
図23に関して説明したように、スタンバイモードと動作モードとの間(例えば、低電力モードとより高い電力モードとの間)でヘッドホンを追加的又は代替的に変更することができる。プロセッサは、反射光の強度が特定の閾値を満たすかどうか、並びに対象物の距離が、対象物が領域2505内にあることを示すかどうか、を判定することができる。SPADは、場合によっては、単一の光子と同じくらい小さい放射線を検出することができる高感度デバイスである。SPAD光学受信機アレイの感度及びセンサ2520の能力の両方が反射された放射線の強度を検出し、パルスビームが反射される対象物からセンサまでの距離を判定するため、本開示の実施形態は、そのような情報の両方を使用して、上述のブロック2306においてイヤピースがユーザの頭部上にあるかどうかを判定することができる。例えば、ブロック2306におけるプロセス2300は、SPADアレイによって検出された反射された放射線のデータ(例えば、光子数)を受信し、反射された放射線の強度が閾値を満たすかどうか、及び/又は放射線が反射される対象物までの距離が所定の距離よりも大きいかどうかを判定することを含むことができる。反射された放射線の強度が閾値を下回る場合、プロセッサは、ヘッドホンがユーザの頭部上にないと判定することができる。プロセッサはまた、反射された放射線の強度が閾値を上回るが、対象物までの距離が所定の距離よりも大きい(例えば、領域2505の境界よりも大きい)場合、ヘッドホンが実際にユーザによって着用されていない対象物を判定することができる。反射された放射線の強度が閾値を超え、距離が所定の距離未満である場合、プロセッサは、ヘッドホンがユーザの頭部上にあると判定することができる。
【0223】
図25Aに示すように、センサ2520は、筐体2502及びカバー2504の側壁部分2510に形成された開口部2508の背後に位置付けられて、センサ2520が領域2505内に放射線を投射し、領域2505内の1つ以上の表面から反射されて光学センサに戻った放射線を受信する両方を可能にすることができる。各種実施形態では、センサ2520は、側壁部分2510と結合し、開口部2508の幅にわたることができるキャリア2521上に位置付けられ得る。いくつかの実施形態では、側壁部分2510は、軸2513に対して角度2511であることができる。例えば、側壁部分2510は、軸2513に対して20度~60度の範囲内の角度2511であることができる。更なる実施形態では、センサ2520は、側壁部分2510に対して角度2515で、例えば、15度~50度の範囲の角度2515で方向付けられ得る。設計上の考慮事項では、カバー2504の側壁部分2510の角度は、(側壁部分2510のすぐ後方の側面を含む)筐体2502に直接取り付けられた光学センサが、イヤピースクッションアセンブリ2506に向かって少なくともいくらかの放射線を向けるような角度にする必要がある。イヤピースクッションに向けられた放射線は、センサ2520に容易に反射され、誤検知読み取り値を生成することがある。このような状況を防止し、FOV2522によって示すように、センサ2520の視野をイヤピースクッション内の領域に閉じ込めるために、本開示のいくつかの実施形態は、センサ2520と筐体2502との間に結合されたキャリア2524を含む。キャリア2524は、センサ2520の視野がイヤピースクッションアセンブリ2506の任意の部分を包含することなくユーザの耳を検出することができるように、センサ2520を筐体2502及びカバー2504に対して最適化された角度で取り付けるための傾斜部分2526を含むことができる。いくつかの実施形態では、キャリアの部分2526は、センサ2520がイヤピース2400の筐体2502に対して20~40度の範囲の角度で方向付けられることを可能にする。例えば、センサ2520は、筐体2502に対して32度の角度で方向付けられ得る。
【0224】
いくつかの実施形態では、センサ2520は、赤外線波長内の放射線を放出することができ、部分2526は、放出されたIR波長に対して透過性であり得る。放出された放射線の一部は、開口部2508のエリア内の筐体2502から反射され得るため、本開示のいくつかの部分は、筐体の内面から反射され、センサに向かって戻ることができるIR光を吸収するために、IR吸収材料で、傾斜部分2526を取り囲むエリア内のキャリア2524の後面2528を被膜する。
【0225】
図25Bは、センサ2520と共に使用され得るイヤピース2500の部分を示す。イヤピース2500は、カバー2504及びイヤピースクッションアセンブリ2506を含むことができる。イヤピースクッションアセンブリ2506は、上述のように、センサ2520がクッションアセンブリを貫通して領域2502内に放射線を放出することを可能にする開口部2530を含むことができる。カバー2504は、開口部2530の上に位置付けられたキャリア2524を含むことができ、これにより、非IR光を遮断しながらIR光を通過させることができる。カバー2412は、追加的又は代替的に、検出システム内のノイズを引き起こし得る損傷に耐性のある耐擦傷性材料を含むことができるか、又はそれから作製され得る。カバー2412は、酸化チタンニッケル(NiO
3Ti)であることができるか、又はこれを含むことができる。
【0226】
いくつかの実施形態では、イヤピース2500は、イヤピースの両側に2つのセンサ2520を含むことができ、センサのうちの1つは、カバー2504及び/又はイヤピースクッションアセンブリ2506によってブロックされ得る(例えば、開口部2508を含まないカバー2504の側部に隣接して位置付けられるセンサ2520aによって示すように)。センサ2520は、一定の実質的に安定したデータ及び/又はセンサ2520の隣に位置付けられた対象物が存在することを示す飛行時間の読み取り値の検出に基づいて、センサをブロックする何かがあることを検出できる。センサ2520がブロックされているとの判定に応答して、ユーザに示唆を送信することができる。例えば、カバー2504がイヤピース2500内に誤って設置されていることをユーザに警告する示唆。
着脱可能なイヤピースクッション
【0227】
ユーザは、ヘッドホン100の1つ以上の構成要素を変更して、ヘッドホンの快適性をカスタマイズ及び/又は向上させることを望み得る。例えば、ユーザは、イヤピースクッションアセンブリ110をより新しい及び/又は異なるイヤピースクッションに変更することを望み得る。イヤピースクッションアセンブリ110は、イヤピース104からのイヤピースクッションアセンブリ110の除去及び取り付けを可能にする構成要素を含むことができる。
図26Aは、イヤピース104と共に使用するための取り付けアセンブリ2600の例を示す。取り付けアセンブリ2600は、カバー2602及びフレーム2604を含むことができる。カバー2602は、
図25A、
図25Bに関して論じられ、イヤピース104のイヤピース筐体112に取り付けられるカバー2504を表すことができる。フレーム2604は、イヤピースクッションアセンブリ110に取り付けられることができる。
【0228】
1つ以上の固定機構は、カバー2602及びフレーム2604を着脱可能に結合(例えば、磁気的に結合)するために使用されることができる。固定機構は、フレーム2604がカバー2602内に位置付けられたときに、フレーム2604をカバー2602に着脱可能に結合することができる。例えば、フレーム2604がカバー2602内に位置付けられているとき、固定機構は、特定の力閾値に到達するまでフレーム2604が除去されるのを防止することができる。各種実施形態では、固定機構は、カバー2602とフレーム2604とを取り付けるために互いに係合する複数の構成要素であることができるか、又はそれを含むことができる。例えば、金属プレートなどの磁気要素2606はフレーム2604上に位置付けられることがあり、磁石アレイ2608はカバー2602上に位置付けられることがある。固定機構は、ラッチ、フック及びループコネクタ、及び/又はカバー2602とフレーム2604とを着脱可能に結合するための任意の好適なコネクタであり得るか、又はそれを含み得る。
【0229】
図26Bは、取り付けアセンブリ2600と共に使用するための例示的な固定機構2601を示す。固定機構2601は、フレーム2604上に位置付けられ、カバー2602上に位置付けられた磁石アレイ2608と着脱可能に結合可能な磁気要素2606を含むことができる。金属シャント2610は、カバー2602上(例えば、磁石アレイ2608とイヤピース筐体112内に位置付けられた電子コンポーネントとの間)に位置付けられることができる。金属シャント2610は、磁気アレイ2608からの磁束が、イヤピース104内に含まれる電子コンポーネントと干渉することを防止又は低減することができる。いくつかの実施形態では、磁気要素2606はカバー2602上に位置付けられることがあり、磁石アレイ2608はフレーム2604上に位置付けられることがある。磁気要素2606は、磁石及び/又は鋼、鉄、ニッケル、コバルト、ステンレス鋼、アルミニウム、金、金属プレート、磁石、及び/又は磁石アレイ2608と磁気的に結合可能である任意の適切な構成要素のうちの任意の1つ以上、を含む金属プレートとすることができるか、又はそれらを含むことができる。
【0230】
磁気アレイ2608は、磁束を生成する1つ以上の磁石を含むことができる。磁束は、インサートがキャリア内に位置付けられたときに、磁気要素2606に作用して、フレーム2604を定位置に保持することができる。各種実施形態では、磁気アレイ2608内の磁石は、それらの向きに基づいてパターンで配置されることができる。例えば、磁気アレイ2608は、ハルバッハアレイ(例えば、磁石の向きの回転パターン)、交互アレイ(例えば、磁石の向きが交互である)、及び/又は単極方向(例えば、磁石が同じ方向に方向付けられている)に配置された磁石を含むことができる。
【0231】
いくつかの実施形態では、磁気アレイ2608の磁石は、交互極設計(例えば、N、S、S、N(NSSN)又はS、N、N、S(SNNS)に配向された磁石の極で)配置することができる。更なる実施形態では、磁気要素2606は、鋼であってもよく、鋼を含んでもよく、交互極磁気アレイ2608は、磁束を鋼構成要素2606内に方向付けることができる。鋼要素2606及び交互極磁気アレイ2608は、磁気アレイ2608及び/又は磁気要素2606に使用される材料の他の配置よりも利点を有することができる磁気カップリングを有することができる。例えば、交互極磁気アレイ2608及び鋼磁気要素2606は、他の設計及び/又は材料よりも大きな保持力を有するように相互作用することができる。追加的及び/又は代替的に、フレーム2604上に位置付けられた鋼磁気要素2606は、磁束がイヤピース204の前面容積に入ることを防止又は低減することができる。例えば、鋼磁気要素2606は、磁束がユーザ(例えば、イヤリング)によって着用された金属と干渉することを低減又は防止することができる。
【0232】
各種実施形態では、カバー2602及びフレーム2604は、中央部分2622を取り囲む環状表面2620(すなわち、環状の棚)を含むことができる。磁気要素2606は、フレーム2604及び/又は磁気アレイ2608の環状表面2620上に位置付けられることができ、及び/又は金属シャント2610は、カバー2602の環状表面2620上に位置付けられることができる。フレーム2604及びカバー2602の中央部分2622は、磁気要素2606が磁気アレイ2608と結合されたときに位置合わせされ得る。
【0233】
更なる実施形態では、カバー2602及び/又はフレーム2604は、側壁内に開口部(例えば、開口部2624)を含むことができる。開口部2624は、フレーム2604がカバー2602と結合されるときに整合することができる。いくつかの実施形態では、開口部2624は、
図25A、
図25Bに関して論じた開口部2508及び/又は2530を表すことができる。
【0234】
いくつかの実施形態では、発泡体の1つ以上の層をカバー2602とフレーム2604との間に配置することができる。発泡体の第1の層は、例えば、フレーム2604の環状表面2620上に位置付けられ得る(例えば、カバー2602の環状表面2620と係合する環状表面2620に取り付けられる)。例えば、発泡体は、磁気要素2606が環状表面2620上に位置付けられるエリア上に配置することができる。発泡体の第2の層は、第1の層の上に(例えば、発泡体の第1の層とカバー2602との間)配置することができる。第2の層は、環状表面2620の周囲(例えば、中央部分2622の周辺部の周り)に延在することができる。発泡体は、カバー2602とフレーム2604との間にシールを提供することができる。シールは、イヤピース104の音響シールを提供することができる(例えば、カバー2602とフレーム2604との間に音響シールを提供する)。発泡体は、追加的又は代替的に、カバー2602及びフレーム2604の一貫した磁気カップリングを可能にすることができる。更なる実施形態では、1つ以上の層は、カバー2602とフレーム2604との間の最適化された保持を可能にし、係合中にカバー2602及び/又はフレーム2604の歪みが最小限に抑えられ、及び/又は引裂強度を最大化することができる。
【0235】
磁気アレイ2608及び磁気要素2606は、それぞれのカバー2602及びフレーム2604上の対応するパターンに配置されることができる。
図26C及び26Dに示すように、磁気アレイ2608及び磁気要素2606は、カバー2602上の磁気要素2606が、フレーム2604上の磁気アレイと一方向のみで係合できるように配置されることができる。
図26Cは、フレーム2604がカバー2602内に位置付けられると、磁気アレイ2608が磁気要素2606と係合し、フレーム2604を定位置に保持するように、カバー2602に対して正しく方向付けられたフレーム2604を示す。
図26Dは、フレーム2604がカバー2602内に位置付けられると、磁気アレイ2608が磁気要素2606と係合せず、フレーム2604が定位置に保持されないように、カバー2602に対して誤って方向付けられたフレーム2604を示す。磁気アレイ2608及び対応するパターンの磁気要素2606の配置により、フレーム2604及びカバー2602の向きに関する単純なユーザフィードバックが可能になる。例えば、ユーザは、フレーム2604がカバー2602と係合するため、フレーム2604が正しい向きにあることを知る。同様に、ユーザは、フレーム2604がカバー2602と係合しないため、誤った向きにあることを知る。
【0236】
各種実施形態では、取り付けアセンブリ2600は、イヤピースクッションアセンブリ110間を区別することができる識別システムを含むことができる。
図27A及び
図27Bは、例示的な識別システム2700を示し、
図28A及び
図28Bは、2種類のイヤピースクッションアセンブリ110間を区別することができる追加の例示的な識別システム2800を示す。識別システム2700,2800は、磁気アレイ2708,2808からの磁束を検出することができる1つ以上のセンサ2702,2802を含むことができる。センサ2702,2802は、ホール効果センサ及び/又は磁束を検出するための好適なセンサであることができるか、又はそれを含むことができる。各種実施形態では、センサ2702,2802は、固定機構2601のうちの1つ、一部、又は全ての上に位置付けられることができる。
【0237】
図27A及び27Bに示すように、識別システム2700は、2つの異なるサイズの金属プレート2706a及び2706bを含むことができる。第1の金属プレート2706aは、磁束2704をセンサ2702から離れる方向に向けるようなサイズ及び形状とすることができる。例えば、第1の磁気要素2606aは、磁石アレイ2708を越えて延在しないことがあり、磁束2704を磁気アレイの一方の側から他方の側へと向け、センサ2702は円の外側に位置付けられる。第2の金属プレート2706bは、センサ2702を介して磁束2704を方向付けるようなサイズ及び形状とすることができる。
図28A及び28Bに示すように、識別システム2800は、単一部品金属プレート2806a及び多部品金属プレート2806bを含むことができる。単一部品金属プレート2806aは、磁束2804をセンサ2802の周囲に向けるような大きさ及び形状にすることができ、多部品金属プレート2806bは、磁束2804をセンサ2802を介して方向付けるようなサイズ及び形状の部品を有することができる。
【0238】
識別システム2700,2800は、センサ2702,2802が磁束2704,2804を検出するかどうかに基づいて、2つの異なるイヤピースクッションアセンブリ110間を区別することができる。磁束2704,2804の検出又は非検出は、別個の特性を有するイヤピースクッションアセンブリ110に対応することができる。例えば、識別システム2700,2800に磁束2704,2804を検出させるイヤピースは、識別システム2700,2800に磁束2704を検出させないイヤピースクッションアセンブリ110とは異なる及び/又は別個の特性を有するイヤピースクッションアセンブリ110に対応し得る。各種実施形態では、イヤピースクッションアセンブリ110は、イヤピースクッションアセンブリ110内で使用される材料、イヤピースクッションアセンブリ110のサイズ及び/又は形状、又はそれらの意図された目的(例えば、スポーツイヤピースクッションアセンブリ110又は快適性イヤピースクッションアセンブリ110)に起因して別個であり得る。
【0239】
いくつかの実施形態では、イヤピース104に取り付けられたイヤピースクッションアセンブリ110を識別することは、ヘッドホン100のオーディオ設定を調整するために使用されることができる。例えば、既知の内容積を有するイヤピースクッションアセンブリ110を識別することにより、識別されたイヤピースクッションアセンブリ110のオーディオ再生を最適化するようにオーディオ設定は自動的に調整されることが可能になることができる。イヤピースクッションアセンブリ110は、例えば、識別システム2700,2800を使用して識別されることができる。
イヤピースクッション-パッシブ減衰
【0240】
図29A、
図29B及び
図29Cは、イヤピース104と共に使用するためのクッションアセンブリ2900の異なる実施形態の断面を示す。クッションアセンブリ2900は、ヘッドホン100が着用されているときに、ユーザの快適性を向上させるクッションパッド2902を含むことができる。クッションパッド2902は、快適性を向上させるために使用されることができるが、あるレベルの外部オーディオがイヤピース104を貫通することを可能にすることがあり、これはヘッドホンのアクティブノイズキャンセル(ANC)システムに悪影響を及ぼすことがある。より剛性及び/又はより厚い材料の追加の層をクッションアセンブリに追加して外部ノイズを減少させることができるが、これは、快適性を低下させ、ヘッドホンが着用されたときにイヤピースとユーザの頭部との間の隙間をもたらし、サウンドがユーザに到達することを可能にすることがある。
【0241】
各種実施形態では、ノイズ減衰層(例えば、ノイズキャンセル材料)2904をクッションアセンブリ2900に追加することができる。ノイズ減衰材料2904は、クッションアセンブリ2900の内側に加えられて、サウンドがイヤピースを透過するのを低減又は防止することができる。例えば、ノイズ減衰材料2904は、外面ラップ2906とクッションパッド2902との間のクッションアセンブリの内側に配置されることができる。ノイズ減衰材料2904は、クッションパッド2902に注入されることができる、及び/又はクッションパッド上に位置付けられた材料の層であり得る。ノイズ減衰材料2904は、クッションアセンブリ2900の剛性に最小限度の効果を有する一方で、サウンドの透過を減少させるシリコン及び/又はシリコン混合物であることができるか、又はそれを含むことができる。いくつかの実施形態では、
図29Bに示すように、ノイズ減衰材料2904は、クッションパッド2902の内面の一部分のみに分散されることができる。ノイズ減衰材料2904を離間させることにより、ノイズ減衰材料2904がクッションパッド2902に及ぼすことがある補剛効果を更に低減することができる。
【0242】
いくつかの実施形態では、ノイズ減衰材料2904は、可変厚シリコーン(例えば、可変厚シリコーン壁)であってもよく、又はそれを含み得る。可変厚ノイズ減衰材料2904は、クッションアセンブリ2900の調整を可能にすることができる。例えば、クッションアセンブリ2900のエリアにおいて、追加のノイズ減衰のために厚さを増加させることができ、減少したクッション剛性のためにエリアにおいて厚さが減少される。ノイズ減衰材料2904は、追加的又は代替的に、イヤピース104内のノイズキャンセルの調整のために戦略的に厚くすることができる。例えば、ノイズ減衰材料2904の第1の部分は、ノイズ減衰材料2904の第2の部分よりも厚くすることができる(例えば、上部は底部より厚くてもよく、前面部分は背面部分より厚くてもよく、側部は、対向側よりも厚くてもよい)。
【0243】
図29Cに示すように、ノイズ減衰材料2904は、クッションパッド2902の一部分に浸透し、クッションアセンブリに剛性を加えることなく質量体を加える低デュロメータのシリコーンゲルであることができる。例えば、ノイズ減衰材料2904は、クッションアセンブリ2900の内面からある距離でクッションパッド2902に浸透することができる。ノイズ減衰材料2904は、クッションパッド2902の外面上に付着され、クッションパッドに注入され、及び/又は発泡体基材に一体化されることによって、クッションパッド2902内に浸透することができる。
充電ケース
【0244】
図30は、ヘッドバンド3006によって互いに接合されたイヤピース3002及び3004を含むヘッドホン3000を示す。ヘッドホン3000は、ヘッドホン100と同じであることができるか又は類似することができるが、ヘッドホン3000は、追加及び/又は代替の構成要素を含み得る。ヘッドバンド3006の中央部分は、イヤピース3002及び3004内の構成要素に焦点を合わせるために省略されている。具体的には、イヤピース3002及び3004は、ホール効果センサと永久磁石との混合物を含むことができる。図示のように、イヤピース3002は、永久磁石3008及びホール効果センサ3010を含む。永久磁石3008は、S極性を有するイヤピース3002から離れて延在する磁界を生成する。イヤピース3004は、ホール効果センサ3012及び永久磁石3014を含む。図示された構成では、永久磁石3008は、ホール効果センサ3012を飽和させるのに十分な強さの磁界を出力するように位置付けられている。ホール効果センサ3012からのセンサ読み取り値は、ヘッドホン3000がアクティブに使用されておらず、エネルギー節約モードに入ることができることをヘッドホン3000に知らせるのに十分であることができる。いくつかの実施形態では、この構成はまた、ヘッドホン3000がケース内に位置付けられており、バッテリ電力を節約するために、より低い電力モードの動作に入るべきであることをヘッドホン3000に知らせることができる。イヤピース3002及び3004をそれぞれ180度ひっくり返すと、永久磁石3014によって放出された磁界が、ホール効果センサ3010を飽和させ、これはまた、デバイスが低電力モードに入ることを可能にする。いくつかの実施形態では、ユーザがヘッドホンを頭部から下ろした構成で動作させるためにイヤピース3002及び3004を上向きに設定することを所望することがあり、そのような場合オーディオ再生を継続する必要があるため、低電力状態に入る前にイヤピース3002及び3004が地面に向いていることを確認するために、イヤピース3002の一方又は両方内で加速度計センサを使用することが望ましいことがある。
【0245】
図31は、ヘッドホン、例えば、中に位置付けられたヘッドホン3000と共に使用するための運搬用ケース3100を示す。環境光センサ3102を含むヘッドホン3000が示されている。いくつかの実施形態では、環境光センサ3102からの入力を使用して、ヘッドホンがケース3100内に配置されてケース3100が閉じられたときを判定することができる。同様に、環境光センサ3102からのセンサ読み取り値が、運搬用ケース3100の開放と一致する光の量を示す場合、ヘッドホン3000内のプロセッサは、運搬用ケース3100が開放されたことを判定することができる。いくつかの実施形態では、ヘッドホン3000に搭載された他のセンサが、ヘッドホン3000が運搬用ケース3100によって画定される凹み内に位置付けられることを示すとき、環境光センサ3102からのセンサデータは、運搬用ケース3100が開いているか閉じているかを判定するのに十分であることができる。
【0246】
各種実施形態では、ホール効果センサ3104は、イヤピース3002及び3004内に位置付けられ、運搬用ケース3100内に配置された永久磁石3106によって放出された磁界を検出するように構成されることができる。この第2の1組のセンサデータは、環境光センサ3102からのセンサデータが、ケースの解放及び閉鎖イベントと誤って関連付けられる発生頻度を実質的に減らすことができる。ひずみゲージ、飛行時間センサ、その他のヘッドホン構成センサなどの、他の種類のセンサからのセンサ読み取り値もまた、動作状態を判定するために使用できる。更に、ヘッドホン3000の判定された動作状態に依存して、これらのセンサは、様々な周波数で起動されることができる。例えば、運搬用ケース3100がヘッドホン3000の周囲で閉じていると判定される場合、センサ読み取りは、まれな頻度でのみ行われることができるのに対し、アクティブな使用では、センサはより頻繁に動作することができる。
【0247】
前述の記述は、説明の目的で、記述された構成要素の完全な理解を提供するために、ヘッドホンに関連する実施形態を記述した。しかしながら、記載された構成要素がヘッドホンでの使用に限定されないことは、当業者には明らかであろう。例えば、本明細書に記載される構成要素は、ヘッドマウントデバイス(HMD)、拡張現実、仮想現実デバイス、及び/又は任意の好適なオーディオデバイスと共に使用することができる。上記の教示に鑑みて、構成要素及び/又は実施形態の多くの修正及び変形が可能であることは、当業者には明らかであろう。
【0248】
前述の記載では、説明のために、記載された実施形態の完全な理解をもたらすために特定の専門用語を用いた。しかし、記述される実施形態を実施するために、具体的な詳細は必要とされないことは、当業者には明らかであろう。それゆえ、上述の具体的な実施形態の説明は、例示及び説明の目的のために提示される。それらの説明は、網羅的であることも、又は開示される厳密な形態に、説明した実施形態を限定することも意図するものではない。上記の教示を考慮すれば、多くの変更及び変形が可能であることが、当業者には明らかであろう。
【0249】
個人特定可能な情報の使用は、ユーザのプライバシーを維持するための業界又は政府の要件を満たす又は上回ると一般に認識されているプライバシーポリシー及びプラクティスに従うべきであることに十分に理解されたい。特に、個人特定可能な情報データは、意図的でない又は許可されていないアクセス又は使用のリスクを最小限に抑えるように管理及び取り扱いされるべきであり、許可された使用の性質はユーザに明確に示されるべきである。
上記に引用した全ての特許、刊行物及び要約は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。実施形態の例示的な態様を含む、実施形態の前述の説明は、例示及び説明の目的のためにのみ提示されており、開示される厳密な形態を網羅的又は限定することを意図するものではない。多くの修正、適応、及びそれらの使用は、当業者には明らかであろう。
【0250】
態様1は、リスニングデバイスであって、第1のイヤピースと、第1のイヤピースに結合された第1の端部を有するヘッドバンドであって、第1のイヤピースが、内容積を画定するイヤピース筐体と、内容積の内部に配置されたスピーカと、イヤピース筐体に結合され、イヤピース筐体が第1の軸に沿ってヘッドバンドとは別個に回転することを可能にするように動作可能な旋回機構であって、旋回機構が、ヘッドバンドの第1又は第2の端部のうちの1つを受容するようなサイズ及び形状の開口と、第1及び第2の旋回ロッドと、第1のチャネルを有し、第1の旋回ロッドに結合された第1のシリンダと、第1のチャネル内に嵌まり、第2の旋回ロッドに結合される第1のピストンと、
第1のピストン及び第1のシリンダを少なくとも部分的に囲み、第1の軸を中心とした旋回機構の回転に対向しながら、開口に対して圧縮するように位置付けられる、第1の圧縮バネとを備える、旋回機構とを備える、ヘッドバンドとを備える、リスニングデバイスである。
【0251】
態様2は、旋回機構が、第2のチャネルを有し、第1の旋回ロッドに結合された第2のシリンダと、第2のシリンダの第2のチャネル内に嵌まり、第2の旋回ロッドに結合された第2のピストンと、第2のピストン及び第2のシリンダを少なくとも部分的に囲み、第1の軸を中心とした旋回機構の回転に対向しながら、開口に対して圧縮するように位置付けられる、第2の圧縮バネと、を更に備える、態様1(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のリスニングデバイスである。
【0252】
態様3は、旋回機構が、ヘッドバンドの第1又は第2の端部のうちの1つを受容するための開口を画定するカラーを更に備え、カラーは、ヘッドバンドのそれぞれの第1又は第2の端部を旋回機構と位置合わせするための突出部を有し、旋回機構の第2の軸を中心とした回転を可能にするように構成される、態様1(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のリスニングデバイスである。
【0253】
態様4は、第1の軸が、ロール軸であり、第2の軸が、ヨー軸である、態様3(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のリスニングデバイスである。
【0254】
態様5は、旋回機構が、第1の軸を中心とした旋回機構の回転を検出するように構成されたセンサを更に備える、態様1(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のリスニングデバイスである。
【0255】
態様6は、旋回機構が、第1のイヤピースの中心から外れて位置付けられる、態様1(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のリスニングデバイスである。
【0256】
態様7は、イヤピースであって、内容積を画定するイヤピース筐体と、内容積内部に配置されたスピーカと、旋回機構であって、イヤピース筐体の第1の端部に配置され、イヤピース筐体が第1の軸に沿って回転することを可能にするように動作可能であり、ヘッドバンドの第1の端部を受容するようなサイズ及び形状の開口と、第1及び第2の旋回ロッドと、第1のチャネルを有する第1のシリンダと、第2のチャネルを有する第2のシリンダであって、第1のシリンダ及び第2のシリンダが第1の旋回ロッドに結合されている、第1のシリンダ及び第2のシリンダと、第1のチャネル内に位置決め可能な第1のピストン及び第2のチャネル内に位置決め可能な第2のピストンであって、第1及び第2のピストンが第2の旋回ロッドに結合されている、第1のピストン及び第2のピストンと、第1のピストン及び第1のシリンダを少なくとも部分的に囲む第1の圧縮バネと、第2のピストン及び第2のシリンダを少なくとも部分的に囲み、第1の軸を中心とした旋回機構の回転に対向しながら、開口に対して圧縮するように位置付けられた第2の圧縮バネとを備える、旋回機構とを備える、イヤピースである。
【0257】
態様8は、旋回機構が磁石及びセンサを更に備え、センサが、第1の軸を中心とした旋回機構の回転を検出するために、磁石の磁界の変化を検出するように構成される、態様7(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のイヤピースである。
【0258】
態様9は、第1の軸がロール軸であり、旋回機構が、イヤピース筐体がヨー軸に沿って回転することを可能にするように更に動作可能である、態様7(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のイヤピースである。
【0259】
態様10は、旋回機構が、開口を画定するカラーを更に備え、カラーは、ヘッドバンドの位置合わせ切り込みに係合するように構成された突出部を備える、態様7(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のイヤピースである。
【0260】
態様11は、カラーが、ヘッドバンドが旋回機構から除去されることを防止するロック構成要素を受容するように構成された切り込みを更に画定する、態様10(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のイヤピースである。
【0261】
態様12は、旋回機構が、ヘッドバンドと開口との間の湿気の侵入を防止し、旋回機構の回転に応答して屈曲するように構成されたガスケットを更に備える、態様7(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のイヤピースである。
【0262】
態様13は、ヘッドホンであって、ヘッドホンは、第1の内容積を画定する第1のイヤピース筐体と、第1のイヤピース筐体に結合され、第1のイヤピースが第1の軸を中心として回転することを可能にするように動作可能である第1の旋回機構とを備える第1のイヤピースであって、第1の旋回機構が、ヘッドバンドの第1の端部を受容するようなサイズ及び形状の第1の開口と、第1及び第2の旋回ロッドと、第1のチャネルを有し、第1の旋回ロッドに結合された第1のシリンダと、第1のチャネル内に嵌まり、第2の旋回ロッドに結合される第1のピストンと、第1のピストン及び第1のシリンダを少なくとも部分的に囲み、第1の軸を中心とした第1の旋回機構の回転に対向しながら、第1の開口に対して圧縮するように位置付けられる、第1の圧縮バネとを備える、第1のイヤピースと、第2の内容積を画定する第2のイヤピース筐体と、第2のイヤピース筐体に結合され、第2のイヤピースが第2の軸を中心として回転することを可能にするように動作可能である第2の旋回機構とを備える第2のイヤピースであって、第2の旋回機構が、ヘッドバンドの第2の端部を受容するようなサイズ及び形状の第2の開口と、第3及び第4の旋回ロッドと、第2のチャネルを有し、第3の旋回ロッドに結合された第2のシリンダと、第2のチャネル内に嵌まり、第4の旋回ロッドに結合される第2のピストンと、第2のピストン及び第2のシリンダを少なくとも部分的に囲み、第2の軸を中心とした第2の旋回機構の回転に対向しながら、第2の開口に対して圧縮するように位置付けられる、第2の圧縮バネとを備える、第2のイヤピースとを含む、ヘッドホンである。
【0263】
態様14は、第1の旋回機構が、第3のチャネルを有し、第1の旋回ロッドに結合された第3のシリンダと、第3のチャネル内に嵌まり、第2の旋回ロッドに結合された第3のピストンと、第3のピストン及び第3のシリンダを少なくとも部分的に囲み、第1の軸を中心とした第1の旋回機構の回転に対向しながら、第1の開口に対して圧縮するように位置付けられる、第3の圧縮バネとを更に備え、
第2の旋回機構が、第4のチャネルを有し、第3の旋回ロッドに結合された第4のシリンダと、第4のチャネル内に嵌まり、第4の旋回ロッドに結合された第4のピストンと、第4のピストン及び第4のシリンダを少なくとも部分的に囲み、第2の軸を中心とした第2の旋回機構の回転に対向しながら、第2の開口に対して圧縮するように位置付けられる、第4の圧縮バネとを更に備える、態様13(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のヘッドホンである。
【0264】
態様15は、第1及び第2の軸がロール軸であり、第1の旋回機構は、第1のイヤピース筐体が第1のヨー軸を中心として回転することを可能にするように更に動作可能であり、第2の旋回機構は、第2のイヤピースが第2のヨー軸を中心として回転することを可能にするように更に動作可能である、態様13(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のヘッドホンである。
【0265】
態様16は、第1のイヤピースが、第1の軸を中心とした第1のイヤピースの回転を検出するように構成された第1のセンサを備える、態様13(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のヘッドホンである。
【0266】
態様17は、第2のイヤピースが、第2の軸を中心とした第2のイヤピースの回転を検出するように構成された第2のセンサを備える、態様16(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のヘッドホンである。
【0267】
態様18は、第1及び第2の旋回機構が、それぞれの第1及び第2のイヤピースの中心から外れて位置付けられる、態様13(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のヘッドホンである。
【0268】
態様19は、第1の旋回機構が、第1の開口を画定するカラーを備え、カラーが、ヘッドバンドの第1の端部と係合可能な突出部を備える、態様13(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のヘッドホンである。
【0269】
態様20は、第1の旋回機構が、ヘッドバンドの第1の端部と第1の開口との間の湿気の侵入を防止するように構成されたガスケットを備え、ガスケットは、第1の旋回機構の回転に応答して屈曲するように構成される、態様13(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のヘッドホンである。
【0270】
態様21は、ヘッドホンであって、ヘッドホンは、ヘッドバンドと、ヘッドバンドの一方の端部と結合されたイヤピースであって、イヤピースは、開口を画定するイヤピース筐体と、開口内に位置決め可能なボタンアセンブリであって、上部及び下部を有し、中心軸を有するチャネルを画定するボタン筐体と、中心軸と軸方向に位置合わせされ、ボタン筐体と係合するように移動するように構成されたクラウンと、ボタン筐体の上部とクラウンとの間に位置付けられ、クラウンがボタン筐体と係合するときに生じる振動を減衰させるように構成されたダンパと、クラウンと結合され、チャネル内に位置付けられ、中心軸に沿って並進運動可能であり、かつ中心軸を中心として回転可能であるハブであって、ハブは、1つ以上のマーキングを備え、ハブがイヤピース筐体の内部に向かって並進運動されるときに、圧縮可能なドームと係合するように構成された、ハブと、ハブとボタン筐体との間に位置付けられたシールであって、シールのうちの1つが、可変の直径を有し、シールの一部分のみで、ハブ及びボタン筐体と接触する、シールと、を備える、ヘッドホンである。
【0271】
態様22は、ボタンアセンブリが、ボタン筐体の一部分内に位置付けられ、中心軸を中心としたハブの回転を検出するように構成されたセンサを更に備える、態様21(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のヘッドホンである。
【0272】
態様23は、ハブが、長さに沿って形成された複数の溝を備え、溝は、ハブの回転を検出するためにセンサによって検出可能である、態様22(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のヘッドホンである。
【0273】
態様24は、シールのうちの少なくとも1つが自己潤滑性材料を含む、態様21(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のヘッドホンである。
【0274】
態様25は、圧縮可能なドームが、閉電気回路を形成するために開電気回路と係合可能である、態様21(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のヘッドホンである。
【0275】
態様26は、圧縮可能なドームが、閉電気回路を形成するために開電気回路と係合可能な導電材料を備える、態様25(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のヘッドホンである。
【0276】
態様27は、ダンパは第1のダンパであり、第2のダンパは、ハブと筐体の下部との間に位置付けられる、態様21(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のヘッドホンである。
【0277】
態様28は、イヤピースであって、開口を画定するイヤピース筐体と、開口内に位置決め可能なボタンアセンブリであって、上部及び下部を有し、中心軸を有するチャネルを画定するボタン筐体と、中心軸と軸方向に整列し、ボタン筐体の上部と係合するように移動するように構成されたクラウンと、ボタン筐体とクラウンとの間に位置付けられ、クラウンがボタン筐体と係合するときに生じる振動を減衰させるように構成された第1のダンパと、クラウンと結合され、チャネルに結合され、中心軸に沿って並進可能であり、かつ中心軸を中心として並進可能なハブであって、ハブは、1つ以上のマーキングを備え、ボタン筐体の下部と係合することと、ハブがイヤピース筐体の内部に向かって並進されると、圧縮可能なドームと係合するように構成されている、ハブと、ハブとボタン筐体の下部との間に位置付けられ、ハブがボタン筐体の下部と係合するときに振動を減衰するように構成された第2のダンパと、を含む。
【0278】
態様29は、ハブが、長さに沿って形成された複数の溝を備え、溝が、ボタン筐体の一部分内に位置付けられたセンサによって検出可能である、態様28(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のイヤピースである。
【0279】
態様30は、ボタンアセンブリが、ハブとボタン筐体との間に位置付けられたシールを備え、シールのうちの少なくとも1つが自己潤滑性材料を含む、態様28(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のイヤピースである。
【0280】
態様31は、シールの第1のシールが可変の直径を有し、第1のシールの一部分のみで、ハブ及びボタン筐体と接触する、態様30(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のイヤピースである。
【0281】
態様32は、ボタンアセンブリが、ハブに結合され、圧縮可能なドームと係合するために中心軸に沿って並進可能であるデカップラを備え、デカップラは、デカップラに対するハブの回転を可能にするように構成される、態様28(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のイヤピースである。
【0282】
態様33は、デカップラとボタン筐体との間の抵抗を調整するように構成された調整可能な抵抗構成要素を備え、調整可能な抵抗構成要素は、シム、バネ、又は弾性楔のうちの少なくとも1つを備える、態様32(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のイヤピースである。
【0283】
態様34は、圧縮可能なドームは、導電性材料を含む可撓性シートと係合するように構成され、可撓性シートは、開電気回路と係合して、閉電気回路を形成するように構成される、態様28(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のイヤピースである。
【0284】
態様35は、リスニングデバイスであって、開口を画定するイヤピース筐体を有するイヤピースと、開口内に位置決め可能なボタンアセンブリであって、上部及び下部を有し、中心軸を有するチャネルを画定するボタン筐体と、中心軸と軸方向に位置合わせされ、ボタン筐体の上部と係合するように移動するように構成されたクラウンと、クラウンと結合され、チャネル内に位置付けられ、中心軸に沿って並進運動可能であり、かつ中心軸を中心として回転可能であるハブであって、ハブは、1つ以上のマーキングを備え、ハブがイヤピース筐体の内部に向かって並進運動されるときに、圧縮可能なドームと係合するように構成された、ハブと、ハブとボタン筐体との間に位置付けられたシールであって、第1のシールが、ボタン筐体の上部に隣接して位置付けられ、水密シールを形成するように構成され、第2のシールが、ハブと圧縮可能なドームとの間に位置付けられ、可変の直径を有し、シールの一部分のみで、ハブ及びボタン筐体と接触する、シールとを含む。
【0285】
態様36は、ボタンアセンブリが、ボタン筐体の上部とクラウンとの間に位置付けられ、クラウンがボタン筐体と係合するときに生じる振動を減衰させるように構成される第1のダンパを更に備える、態様35(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のイヤピースである。
【0286】
態様37は、ボタンアセンブリが、ハブとボタン筐体の下部との間に位置付けられ、ボタンアセンブリが押圧されていない状態にあるときに、ボタン筐体の下部と係合するように構成される第2のダンパを更に備える、態様36(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のイヤピースである。
【0287】
態様38は、シールのうちの少なくとも1つが自己潤滑性材料を含む、態様35(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のイヤピースである。
【0288】
態様39は、ボタンアセンブリが、ボタン筐体の一部分内に位置付けられ、中心軸を中心としたハブの回転を検出するように構成されたセンサを更に備える、態様35(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のイヤピースである。
【0289】
態様40は、ハブが、長さに沿って形成された複数の溝を備え、溝は、センサによって検出可能である、態様39(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のイヤピースである。
【0290】
態様41は、ヘッドホンであって、ヘッドバンドアセンブリと、ヘッドバンドアセンブリの第1の端部に結合された第1のイヤピースと、ヘッドバンドアセンブリの第2の端部に結合された第2のイヤピースであって、第1及び第2のイヤピースのそれぞれは、イヤピース筐体と、イヤピース筐体内に配置された音響ドライバと、ユーザの耳を収容するようにサイズ決めされた空洞を協働的に画定するためにイヤピース筐体に結合されたイヤピースクッションアセンブリであって、イヤピースクッションアセンブリは、環状イヤピースクッションと、環状イヤピースクッションとイヤピース筐体との間に配置された支持構造体であって、支持構造体は、空洞の周辺に沿って分配され、空洞内に突出する片持ち支持部材を備える、支持構造体とを備える、イヤピースクッションアセンブリとを備える、第1及び第2のイヤピースとを備える、ヘッドホンである。
【0291】
態様42は、片持ち支持部材のそれぞれは、環状イヤピースクッションの一部分の湾曲に従う湾曲形状を有する、態様41(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のヘッドホンである。
【0292】
態様43は、クッションフレームを更に備え、支持構造体はクッションフレームと一体的に形成され、クッションフレームはイヤピース筐体に直接結合される、態様41に記載のヘッドホンである。
【0293】
態様44は、支持構造体及びクッションフレームが環状チャネルを協働的に画定し、環状イヤピースクッションが環状チャネル内に配置される、態様43(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のヘッドホンである。
【0294】
態様45は、イヤピースクッションアセンブリが、環状イヤピースクッション及び支持構造体の少なくとも一部分の両方の周りに巻き付く保護カバーを更に備える、態様41(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のヘッドホンである。
【0295】
態様46は、保護カバーは、皮革及び織物材料からなる群から選択される材料を含む、態様45(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のヘッドホンである。
【0296】
態様47は、イヤピースクッションアセンブリが保護カバーを更に備え、片持ち支持部材のうちの任意の1つ以上が保護カバー内に埋め込まれている、態様41(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のヘッドホンである。
【0297】
態様48は、隣接する片持ち支持部材を一緒に結合するウェビングカップリングを更に備える、態様41(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のヘッドホンである。
【0298】
態様49は、ウェビングの剛性が片持ち支持部材の剛性よりも低い、態様48(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のヘッドホンである。
【0299】
態様50は、オーバイヤ型ヘッドホンと共に使用するのに好適なイヤピースであって、イヤピースは、イヤピース筐体と、ユーザの耳を収容するようにサイズ決めされた空洞を協働的に画定するためにイヤピース筐体に結合されたイヤピースクッションアセンブリであって、イヤピースクッションアセンブリは、環状イヤピースクッションと、環状イヤピースクッションとイヤピース筐体との間に配置された支持構造体であって、支持構造体は、空洞の周りに分配され、空洞内に突出する片持ち支持部材を備える、支持構造体と、音響ドライバとを備える、イヤピースクッションアセンブリとを含む。
【0300】
態様51は、イヤピースクッションアセンブリが保護カバーを更に備え、片持ち支持部材のうちの任意の1つ以上が保護カバー内に埋め込まれている、態様50(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のイヤピースである。
【0301】
態様52は、片持ち支持部材のうちの第1の片持ち支持部材が、片持ち支持部材の第2の片持ち支持部材とは異なるサイズ又は形状を有する、態様50(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のイヤピースである。
【0302】
態様53は、環状イヤピースクッションは、連続気泡発泡体から形成される、態様50(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のイヤピースである。
【0303】
態様54は、環状イヤピースクッションの内側に面した表面及びイヤピース筐体の隣接する内側面は、アンダーカットを形成するように動作する、態様50(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のイヤピースである。
【0304】
態様55は、片持ち支持部材のそれぞれが同じサイズ及び形状を有する、態様50(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のイヤピースである。
【0305】
態様56は、片持ち支持部材のそれぞれは、環状イヤピースクッションに向かって湾曲する、態様50(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のイヤピースである。
【0306】
態様57は、ヘッドホンであって、第1のイヤピース及び第2のイヤピースであって、イヤピースのそれぞれは、イヤピース筐体と、イヤピース筐体内に配置された音響ドライバと、イヤピース筐体に結合されたイヤピースクッションアセンブリであって、各イヤピースクッションアセンブリは、環状イヤピースクッションと、環状イヤピースクッションとイヤピース筐体との間に配置された支持構造体であって、支持構造体が、環状イヤピースクッションの周りに分配され、環状イヤピースクッションを支持する、片持ち支持部材と、第1及び第2のイヤピースを機械的に結合するヘッドバンドアセンブリとを備える、イヤピースクッションアセンブリとを備える、第1及び第2のイヤピースとを備える、ヘッドホンである。
【0307】
態様58は、環状イヤピースクッションが、保護カバー内に配置された発泡体クッションを含む、態様57(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のヘッドホンである。
【0308】
態様59は、環状イヤピースクッションがクッションフレームを更に含み、片持ち支持部材がクッションフレームと一体的に形成される、態様57(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のヘッドホンである。
【0309】
態様60は、片持ち支持部材が、環状イヤピースクッションの選択領域を独立して補強するように構成される、態様57(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のヘッドホンである。
【0310】
態様61は、一対のヘッドホン用のイヤピースであって、イヤピースが、中央領域と、中央領域を囲む外側の領域とを有する内容積を画定する導電性イヤピース筐体であって、導電性イヤピース筐体が、アンテナ用のグランドプレーン構成要素を画定する一部分を含み、グランドプレーン構成要素を貫通して形成された細長いスロットを有する、導電性イヤピース筐体と、内容積の外側領域内に配置され、グランドプレーン構成要素に電気的に結合されたスロットアンテナであって、スロットアンテナが、高周波透過性材料から形成され、内容積内に密閉された内側空洞を画定するフレームを備える、スロットアンテナとを備え、フレームは、内側空洞から離れて突出する第1及び第2の対向する表面と、細長いスロットに面し、かつ第1の対向する表面と第2の対向する表面との間に延在する遠位端とを有する舌部を含み、舌部の遠位端が、高周波が細長いスロットを通って内側空洞に入ることを可能にし、フレームの外側の残りは、高周波が内側空洞に入るのを防止する金属の1つ以上の層でメッキされる、イヤピースである。
【0311】
態様62は、イヤピース筐体が、細長いスロットに近接する音響開口部を更に含み、フレームは、金属メッキの1つ以上の層を貫通して形成された第1及び第2の開口と、フレームによって画定された内側空洞を通って延在し、高周波透過性材料から形成された壁を有するチャネルとを含み、第2の開口は、イヤピース筐体内の音響開口部と位置合わせされ、チャネルは、第1の開口を第2の開口に音響的に結合してイヤピース筐体を通る圧力リリーフ排出孔を提供する、態様61に記載のイヤピースである。
【0312】
態様63は、スロットアンテナがアンテナパターンを画定し、イヤピースが、アンテナパターン内に位置付けられ、スロットアンテナを少なくとも2つの異なる高周波に同調する2つ以上のセグメントに分割するように構成されたパッシブ構成要素を更に備える、態様61に記載のイヤピースである。
【0313】
態様64は、内容積の外側領域が、中央領域の周りに360度延在する膨らんだ断面形状を有する、態様61に記載のイヤピースである。
【0314】
態様65は、細長いスロット内に配置され、細長いスロット内に充填され、イヤピース筐体と共に仕上げられるシーラントを更に含む、態様61に記載のイヤピースである。
【0315】
態様66は、金属の1つ以上の層が、銅層、金層、及び銅層と金層との間に配置されたニッケル層を含む、態様61に記載のイヤピースである。
【0316】
態様67は、一対のヘッドホン用のイヤピースであって、イヤピースが、中央領域と、中央領域を囲む外側の膨らんだ領域とを有する内容積を画定する導電性イヤピース筐体であって、導電性イヤピース筐体が、アンテナ用のグランドプレーン構成要素を画定する一部分を含み、グランドプレーン構成要素を貫通して形成された細長い矩形スロットを有する、導電性イヤピース筐体と、内容積内に配置された無線回路と、内容積内に配置され、無線回路に動作可能に結合されたオーディオ処理回路と、内容積内に配置され、オーディオ処理回路に動作可能に結合されたマイクロフォンと、内容積の中央領域内に配置され、オーディオ処理回路に動作可能に結合されたスピーカと、内容積の膨らんだ領域内に配置され、無線回路に動作可能に結合されたスロットアンテナであって、スロットアンテナが、剛性高周波透過性材料から形成され、内容積内に内側空洞を画定するフレームを備え、フレームは、内側空洞から離れて突出する第1及び第2の対向する表面と、細長い矩形スロットに面し、かつ第1の対向する表面と第2の対向する表面との間に延在する遠位端とを有する舌部を含み、舌部の遠位端が、高周波が細長いスロットを通って内側空洞に入ることを可能にし、フレームの外側の残りは、高周波が内側空洞に入るのを防止する金属の1つ以上の層でメッキされる、スロットアンテナと、スロットアンテナと導電性イヤピース筐体のグランドプレーン構成要素との間の接地接続部とを備える。
【0317】
態様68は、イヤピース筐体が、細長いスロットに近接する音響開口部を更に含み、イヤピースが、音響開口部と位置合わせされた開口部と、音響開口部を内容積と音響的に結合する音響チャネルとを含むオーディオポート構成要素を更に備える、態様67(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のイヤピースである。
【0318】
態様69は、音響チャネルが、スピーカと結合された支持構造体における開口部を画定する中空締め具を備える、態様68(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のイヤピースである。
【0319】
態様70は、マイクロフォンに電気的に結合された第1の終端特徴と、オーディオ処理回路に電気的に結合された第2の終端特徴と、を更に備える、態様67(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のイヤピースである。
【0320】
態様71は、フレームが、内側空洞内に突出し、フレームに追加の強度を提供する、複数のリブを備える、態様67(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のイヤピースである。
【0321】
態様72は、イヤピースが、複数のオーディオ開口部を備えるスピーカカバーを更に備え、スピーカカバーが、イヤピース筐体と結合され、イヤピース筐体の中央領域の上に位置付けられる、態様67(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のイヤピースである。
【0322】
態様73は、金属の1つ以上の層が、銅層、金層、及びニッケル層を含む、態様67(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のイヤピースである。
【0323】
態様74は、銅層が、フレームの外側に位置付けられ、銅層と金層との間に配置される、態様73(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のイヤピースである。
【0324】
態様75は、一対のヘッドホン用のイヤピースであって、イヤピースは、中央領域と、中央領域を囲む外側領域とを有する内容積を画定するイヤピース筐体であって、イヤピース筐体が、細長いスロットと、イヤピース筐体を貫通して形成された細長いスロットに近接する音響開口部とを含む、イヤピース筐体と、内容積の外側領域内に配置され、かつ高周波透過性材料から形成され、内容積内に密閉された内側空洞を画定するフレームを備えるスロットアンテナであって、フレームは、内側空洞内に延在する支持構造体と、舌部であって、内側空洞から離れて突出する第1及び第2の対向する表面と、細長いスロットに面し、かつ第1の対向する表面と第2の対向する表面との間に延在する遠位端とを有し、舌部の遠位端が、高周波が細長いスロットを通って内側空洞に入ることを可能にし、フレームの外側の残りは、高周波が内側空洞に入るのを防止する金属の1つ以上の層でメッキされる、舌部と、を備える、スロットアンテナと、音響開口部と位置合わせされた開口部を有する音響抜け口によって少なくとも部分的に画定される音響経路であって、音響経路が音響開口部を内容積と音響的に結合する、音響経路と、を備える。
【0325】
態様76は、フレームが、金属メッキの1つ以上の層を貫通して形成された第1及び第2の開口とを含み、音響経路は、フレームによって画定された内側空洞を通って延在し、高周波透過性材料から形成された壁を含み、音響抜け口は、第2の開口と、第1の開口を第2の開口に音響的に結合してイヤピース筐体を通る圧力リリーフ排出孔を提供する、音響経路とを含む、態様75(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のイヤピースである。
【0326】
態様77は、音響経路が、イヤピースの内容積を音響開口部と音響的に結合する中空の締め具を含む、態様75(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のイヤピースである。
【0327】
態様78は、スロットアンテナがアンテナパターンを画定し、イヤピースが、アンテナパターン内に位置付けられ、スロットアンテナを少なくとも2つの高周波に同調する複数のセグメントに分割するように構成されたアンテナ同調構成要素を備える、態様75(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のイヤピースである。
【0328】
態様79は、マイクロフォンが、スロットアンテナとイヤピース筐体との間に位置付けられ、イヤピース筐体内のマイクロフォン開口と位置合わせされる、態様75(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のイヤピースである。
【0329】
態様80は、細長いスロットが、細長いスロット内に配置されたシーラントを含み、シーラントは、細長いスロット内への湿気の侵入を防止し、高周波の通過を可能にするように構成される、態様75(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のイヤピースである。
【0330】
態様81は、一対のヘッドホン用のイヤピースであって、イヤピースは、内容積を画定するイヤピース筐体であって、イヤピース筐体が、イヤピース筐体の中央開口部の周りに第1の角度で延在する内側側面と、内側側面を貫通して形成された第1の開口と、を有するイヤピース筐体と、イヤピース筐体に結合され、中央開口部を覆うイヤピースカバーであって、イヤピースカバーは、イヤピースカバーの中央領域を貫通して形成された複数のサウンド開口部と、中央領域の周りに延在し、イヤピース筐体の内側側面と位置合わせされ、内側側面の上に延在する外側側面と、外側側面を貫通して形成され、第1の開口と位置合わせされた、第2の開口とを有する、イヤピースカバーと、イヤピースの耳受容領域を囲むイヤピース筐体に結合された環状イヤピースクッションと、内容積内に配置され、イヤピースカバー内の複数のサウンド開口部を介して音響エネルギーをイヤピースの耳受容領域内に方向付けるように配置されたスピーカと、イヤピース筐体に結合され、第1及び第2の開口の上に配置されたキャリアであって、キャリアが、第1と第2の対向する主面の間に形成された本体を有し、第1の主面が耳受容領域に面し、第2の主面が、イヤピース筐体に対して第1の角度とは異なる第2の角度で配置された取り付け部分を含む、キャリアと、光学放射装置及び光学受信装置とを備え、キャリアの取り付け部分に結合された光学センサであって、光学センサは、キャリアの本体を通って、そして第1及び第2の開口を介して耳受容領域内に放射線を放出し、第1及び第2の開口を介して、そしてキャリアの本体を通って戻った反射した放射線を受信するように位置合わせされる、光学センサとを備える、イヤピースである。
【0331】
態様82は、光学センサがイヤピースクッションの内周内のエリアに限定される視野を有する、態様81(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載されたイヤピースである。
【0332】
態様83は、光学放射装置が赤外線レーザである、態様81(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載されたイヤピースである。
【0333】
態様84は、キャリアが赤外放射に対して透過性の材料を含み、キャリアの第1の主面が赤外線吸収材料を含む、態様81(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載されたイヤピースである。
【0334】
態様85は、光学センサが、垂直共振型面発光レーザ(VCSEL)と、単一光子アバランシェダイオード(SPAD)のアレイとを備える、態様81(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載されたイヤピースである。
【0335】
態様86は、イヤピースが、VCSEL及びSPADから受信した飛行時間距離情報を計算するようにプログラムされたプロセッサを更に含む、態様85(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載されたイヤピースである。
【0336】
態様87は、イヤピースであって、イヤピースは、内容積を画定するイヤピース筐体であって、イヤピース筐体が、イヤピース筐体の中央開口部の周りに第1の角度で延在する内側側面と、内側側面を貫通して形成された第1の開口と、を有するイヤピース筐体と、イヤピースの耳受容領域を囲むイヤピース筐体に結合された環状イヤピースクッションと、内容積内に配置され、音響エネルギーをイヤピースの耳受容領域内に方向付けるように配置されたスピーカと、イヤピース筐体に結合され、第1の開口の上に配置されたキャリアであって、キャリアが、第1と第2の対向する主面の間に形成された本体を有し、第1の主面が耳受容領域に面し、第2の主面が、イヤピース筐体に対して第1の角度とは異なる第2の角度で配置された取り付け部分を含む、キャリアと、光学放射装置及び光学受信装置とを備え、キャリアの取り付け部分に結合された光学センサであって、光学センサは、キャリアの本体を通って、そして第1の開口を介して耳受容領域内に放射線を放出し、第1の開口を介して、そしてキャリアの本体を通って戻った反射した放射線を受信するように位置合わせされる、光学センサとを備える、イヤピースである。
【0337】
態様88は、イヤピース筐体に結合され、中央開口部を覆うイヤピースカバーであって、イヤピースカバーは、イヤピースカバーの中央領域を貫通して形成された複数のサウンド開口部と、中央領域の周りに延在し、イヤピース筐体の内側側面と位置合わせされ、内側側面の上に延在する外側側面と、外側側面を貫通して形成され、第1の開口と位置合わせされた、第2の開口とを有する、イヤピースカバーを更に備え、スピーカは、音響エネルギーをイヤピースカバー内の複数の音響開口部を介して方向付けるように位置付けられ、光学センサは、第1及び第2の開口を介して放射線を放出し、第1及び第2の開口を介して反射された放射線を受け取るように位置合わせされる、態様87(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のイヤピースである。
【0338】
態様89は、光学センサがイヤピースの耳受容領域の内周内に含まれる第1の視野を有する、態様87(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のイヤピースである。
【0339】
態様90は、光学センサが、第1視野内に含まれる複数の個々の視野に放射線を方向付けるように構成されたビームステアリングデバイスを更に備える、態様89(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のイヤピースである。
【0340】
態様91は、光学センサが、垂直共振型面発光レーザ(VCSEL)と、単一光子アバランシェダイオード(SPAD)のアレイとを備える、態様87(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載されたイヤピースである。
【0341】
態様92は、イヤピースが、VCSEL及びSPADから受信した飛行時間距離情報を計算するようにプログラムされたプロセッサを更に含む、態様91(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載されたイヤピースである。
【0342】
態様93は、キャリアが赤外放射に対して透過性の材料を含み、キャリアの第1の主面が赤外線吸収材料を含む、態様87(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載されたイヤピースである。
【0343】
態様94は、イヤピースであって、イヤピースは、内容積を画定するイヤピース筐体であって、イヤピース筐体が、イヤピース筐体の中央開口部の周りに第1の角度で延在する内側側面と、内側側面を貫通して形成された第1の開口と、を有するイヤピース筐体と、イヤピースの耳受容領域を囲むイヤピース筐体に結合された環状イヤピースクッションと、内容積内に配置され、音響エネルギーをイヤピースの耳受容領域内に方向付けるように配置されたスピーカと、イヤピース筐体の内側側面に結合された光学センサであって、光学センサは、光学放射装置及び光学受信装置を備え、第1の開口を介して耳受容領域内に放射線を放出し、第1の開口を介して反射した放射線を受信するように位置合わせされる、光学センサとを備える、イヤピースである。
【0344】
態様95は、イヤピース筐体に結合され、第1の開口の上に配置されたキャリアであって、キャリアが、第1と第2の対向する主面の間に形成された本体を有し、第1の主面が耳受容領域に面し、第2の主面が、イヤピース筐体に対して第1の角度とは異なる第2の角度で配置された取り付け部分を含む、キャリアを更に備え、光学センサは、キャリアの取り付け部分に結合され、キャリアの本体を通って放射線を放出及び反射した放射線を受信するように位置合わせされる、態様94(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載されたイヤピースである。
【0345】
態様96は、イヤピース筐体に結合され、中央開口部を覆うイヤピースであって、イヤピースカバーは、イヤピースカバーの中央領域を貫通して形成された複数の音響開口部と、中央領域の周りに延在し、イヤピース筐体の内側側面と位置合わせされ、内側側面の上に延在する外側側面と、外側側面を貫通して形成され、第1の開口と位置合わせされた、第2の開口とを有する、イヤピースカバーを更に備え、スピーカは、音響エネルギーをイヤピースカバー内の複数の音響開口部を介して方向付けるように位置付けられ、光学センサは、第1及び第2の開口を介して放射線を放出し、第1及び第2の開口を介して反射された放射線を受け取るように位置合わせされる、態様95(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載のイヤピースである。
【0346】
態様97は、キャリアが赤外放射に対して透過性の材料を含み、キャリアの第1の主面が赤外線吸収材料を含む、態様95(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載されたイヤピースである。
【0347】
態様98は、光学センサがイヤピースクッションの内周内のエリアに限定される視野を有する、態様94(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載されたイヤピースである。
【0348】
態様99は、光学放射装置が赤外線レーザである、態様94(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載されたイヤピースである。
【0349】
態様100は、光学センサが、垂直共振型面発光レーザ(VCSEL)と、単一光子アバランシェダイオード(SPAD)のアレイとを備える、態様94(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載されたイヤピースである。
【0350】
態様101は、ヘッドホンイヤピースアセンブリであって、内容積を画定する筐体と、内容積内に配置され、第1の磁石及び金属シャントを備えるイヤピースカバーであって、金属シャントがイヤピースカバーと第1の磁石との間に位置付けられる、イヤピースカバーと、イヤピースクッションアセンブリであって、筐体に取り外し可能に結合され、フレームに結合された環状イヤピースクッションと、イヤピースクッションとフレームとの間に配置された磁気要素とを備える、イヤピースクッションアセンブリとを備え、イヤピースクッションアセンブリが筐体に結合されているとき、磁気要素は第1の磁石と磁気的に結合され、第1の磁石は、イヤピースクッションアセンブリを筐体に固定するために、磁気要素を介して磁束を方向付けるように構成される、ヘッドホンイヤピースアセンブリである。
【0351】
態様102は、磁石が交互の極方向を有する磁石のアレイを含む、態様101(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載されたヘッドホンイヤピースアセンブリである。
【0352】
態様103は、金属シャントが、筐体の内容積内に位置付けられた電子構成要素から離して磁束を方向付けるように構成される、態様101(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載されたヘッドホンイヤピースアセンブリである。
【0353】
態様104は、磁気要素が金属プレート又は磁石を含む、態様101(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載されたヘッドホンイヤピースアセンブリである。
【0354】
態様105は、カバー及びフレームが中央部分を囲む環状表面をそれぞれ含む、態様101(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載されたヘッドホンイヤピースアセンブリである。
【0355】
態様106は、磁石及び金属シャントが、カバーの環状表面上に配置され、磁気要素は、フレームの環状表面上に配置される、態様105(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載されたヘッドホンイヤピースアセンブリである。
【0356】
態様107は、複数の磁石がカバーの環状棚上にパターンで配置され、複数の磁気要素がカバーの環状表面上のパターンに配置されている、態様105(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載されたヘッドホンイヤピースアセンブリである。
【0357】
態様108は、イヤピースであって、内容積を画定する筐体と、筐体と結合され、内容積内に配置された中央部分と、中央部分を囲む環状シェルフと、中央部分と環状シェルフとの間のイヤピースカバーの中央開口部の周りに延在する側壁と、環状シェルフ上に位置付けられた第1の磁石及び金属シャントとを備える、イヤピースカバーであって、金属シャントが、イヤピースカバーと第1の磁石との間に位置付けられている、イヤピースカバーと、内容積内に配置され、イヤピースカバーの中央部分を介して音響エネルギーを方向付けるように位置付けられたスピーカと、イヤピースカバーに取り外し可能に結合され、中央部分を有するフレームと、フレームの中央部分を囲む環状表面と、中央部分と環状表面との間のフレームの中央部分の周りに延在する側壁と、フレームの環状表面と結合されたイヤピースクッションと、イヤピースクッションとフレームとの間の環状表面上に配置された磁気要素と、を備え、イヤピースクッションアセンブリが筐体に結合されているとき、第1の磁石と磁気的に結合された磁気要素であって、第1の磁石は、イヤピースクッションアセンブリを筐体に固定するために、磁気要素を介して磁束を方向付けるように構成される、イヤピースクッションアセンブリと、を備える、イヤピースである。
【0358】
態様109は、イヤピースカバーの中央部分を貫通して複数のサウンド開口部が形成され、スピーカがイヤピースカバー内の複数のサウンド開口部を介して音響エネルギーを方向付けるように位置付けられる、態様108(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載されたヘッドホンイヤピースアセンブリである。
【0359】
態様110は、イヤピースカバー側壁が第1の開口を画定し、フレーム側壁は第2の開口を画定する、態様108(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載されたヘッドホンイヤピースアセンブリである。
【0360】
態様111は、イヤピースカバーがイヤピースクッションアセンブリと結合されたときに、第1と第2の開口が位置合わせされる、態様110(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載されたヘッドホンイヤピースアセンブリである。
【0361】
態様112は、複数の磁石がカバーの環状棚上にパターンで配置され、複数の磁気要素がカバーの環状表面上のパターンに配置されている、態様108(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載されたヘッドホンイヤピースアセンブリである。
【0362】
態様113は、磁気シャントが内容積内のスピーカから離れて磁束を方向付けるように構成される、態様108(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載されたヘッドホンイヤピースアセンブリである。
【0363】
態様114は、磁石がパターンに配置された磁石のアレイを含む、態様108(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載されたヘッドホンイヤピースアセンブリである。
【0364】
態様115は、イヤピースであって、内容積を画定する筐体と、イヤピースカバーであって、筐体と結合され、内容積内に配置された中央部分と、中央部分を囲む環状シェルフと、中央部分と環状シェルフとの間のイヤピースカバーの中央開口部の周りに延在する側壁と、環状シェルフ上に位置付けられた第1の磁石とを備える、イヤピースカバーとを備える、イヤピースである。
【0365】
態様115は、イヤピースクッションアセンブリであって、イヤピースカバーに取り外し可能に結合され、中央部分を有するフレームと、フレームの中央部分を囲む環状表面と、中央部分と環状表面との間のフレームの中央部分の周りに延在する側壁と、フレームの環状表面と結合されたイヤピースクッションと、イヤピースクッションとフレームとの間の環状表面上に配置された磁気要素と、を備え、イヤピースクッションアセンブリが筐体に結合されているとき、第1の磁石と磁気的に結合された磁気要素であって、第1の磁石は、イヤピースクッションアセンブリを筐体に固定するために、磁気要素を介して磁束を方向付けるように構成される、イヤピースクッションアセンブリである。
【0366】
態様116は、内容積内に配置され、イヤピースカバーの中央部分を介して音響エネルギーを方向付けるように位置付けられたスピーカを更に備える、態様115(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載されたヘッドホンイヤピースアセンブリである。
【0367】
態様117は、イヤピースカバーと第1の磁石との間の環状シェルフ上に位置付けられた金属シャントを更に備える、態様116(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載されたヘッドホンイヤピースアセンブリである。
【0368】
態様118は、金属シャントが、筐体の内容積内に位置付けられた電子構成要素から離して磁束を方向付けるように構成される、態様117(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載されたヘッドホンイヤピースアセンブリである。
【0369】
態様119は、磁石が交互の極方向を有する磁石のアレイを含む、態様115(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載されたヘッドホンイヤピースアセンブリである。
【0370】
態様120は、複数の磁石がカバーの環状棚上にパターンで配置され、複数の磁気要素がカバーの環状表面上のパターンに配置されている、態様115(又は他の先行若しくは後続の態様の個別又は組み合わせ)に記載されたヘッドホンイヤピースアセンブリである
【手続補正書】
【提出日】2022-05-30
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘッドホンであって、
ヘッドバンドと、
前記ヘッドバンドの一方の端部と結合するイヤピースと、を備え、
前記イヤピースは、開口を画定するイヤピース筐体と、
前記開口内に位置することが可能なボタンアセンブリと、を備え、
前記ボタンアセンブリは、上部及び下部を有し、中心軸を有するチャネルを画定するボタン筐体と、
前記中心軸と軸方向に位置合わせされ、前記ボタン筐体と係合して移動するように構成されたクラウンと、
前記ボタン筐体の前記上部と前記クラウンとの間に位置し、前記クラウンが前記ボタン筐体と係合するときに生じる振動を減衰させるように構成されたダンパと、
前記クラウンと結合され、前記チャネル内に位置し、前記中心軸に沿って並進可能でありかつ前記中心軸の回りを回転可能であるハブであって、前記ハブは1つ以上のマーキングを備え、前記ハブが前記イヤピース筐体の内部に並進運動するときに圧縮可能なドームと係合するように構成されたハブと、
前記ハブと前記ボタン筐体との間に位置するシールであって、前記シールの内の1つは可変の直径を有し、前記シールの一部分のみで前記ハブ及び前記ボタン筐体と接触するシールと、を備える、
ヘッドホン。
【請求項2】
請求項1に記載のヘッドホンであって、前記ボタンアセンブリは、前記ボタン筐体の一部分内に位置するセンサであって、前記中心軸の回りの前記ハブの回転を検出するように構成されたセンサをさらに備えるヘッドホン。
【請求項3】
請求項2に記載のヘッドホンであって、前記ハブは、長さに沿って形成された、前記ハブの回転を検出するために前記センサによって検出可能である複数の溝を備える、ヘッドホン。
【請求項4】
請求項1に記載のヘッドホンであって、前記シールのうちの少なくとも1つは自己潤滑性材料を含む、ヘッドホン。
【請求項5】
請求項1に記載のヘッドホンであって、前記圧縮可能なドームは閉電気回路を形成するために開電気回路と係合可能である、ヘッドホン。
【請求項6】
請求項5に記載のヘッドホンであって、前記圧縮可能なドームは前記閉電気回路を形成するために前記開電気回路と係合可能な導電性材料を含む、ヘッドホン。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか1項に記載のヘッドホンであって、前記ダンパは第1のダンパであり、第2のダンパは前記ハブと前記ボタン筐体の前記下部との間に位置する、ヘッドホン。
【請求項8】
イヤピースであって、
開口を画定するイヤピース筐体と、
前記開口内に位置することが可能なボタンアセンブリと、を備え、
前記ボタンアセンブリは、上部及び下部を有し、中心軸を有するチャネルを画定するボタン筐体と、
前記中心軸と軸方向に位置合わせされ、前記ボタン筐体の前記上部と係合して移動するように構成されたクラウンと、
前記ボタン筐体と前記クラウンとの間に位置する第1のダンパであって、前記クラウンが前記ボタン筐体と係合するときに生じる振動を減衰させるように構成された前記第1のダンパと、
前記クラウンと結合され、前記チャネル内に位置し、前記中心軸に沿って並進可能でありかつ前記中心軸の回りを回転可能であるハブであって、前記ハブは1つ以上のマーキングを備え、前記ハブが前記イヤピース筐体の内部に並進運動するときに、前記ボタン筐体の前記下部と係合することと圧縮可能なドームと係合することとの間を移動するように構成されたハブと、
前記ハブと前記ボタン筐体の前記下部との間に位置する第2のダンパであって、前記ハブが前記ボタン筐体の前記下部と係合するときに振動を減衰させるように構成された第2のダンパと、を備える、
イヤピース。
【請求項9】
請求項8に記載のイヤピースであって、前記ハブは長さに沿って形成された複数の溝を備え、前記溝は前記ボタン筐体内に位置するセンサによって検出可能である、イヤピース。
【請求項10】
請求項8に記載のイヤピースであって、前記ボタンアセンブリは前記ハブと前記ボタン筐体との間に位置するシールをさらに備え、前記シールの内の少なくとも1つは自己潤滑性材料を含む、イヤピース。
【請求項11】
請求項10に記載のイヤピースであって、前記シールの内の第1のシールは可変の直径を有し、前記第1のシールの一部分のみで前記ハブ及び前記ボタン筐体と接触する、イヤピース。
【請求項12】
請求項8に記載のイヤピースであって、前記ボタンアセンブリは前記ハブに結合され前記圧縮可能なドームと係合するために前記中心軸に沿って並進可能なデカップラをさらに備え、前記デカップラは前記デカップラに対して前記ハブの回転を可能にするように構成された、イヤピース。
【請求項13】
請求項12に記載のイヤピースであって、前記デカップラは、前記デカップラと前記ボタン筐体との間の抵抗を調整するように構成された調整可能な抵抗要素を備え、前記調整可能な抵抗要素はシム、スプリング又は弾性くさびの内の少なくとも1つを備える、イヤピース。
【請求項14】
請求項8乃至13のいずれか1項に記載のイヤピースであって、前記圧縮可能なドームは導電性材料を含む可撓性シートと係合するように構成されており、前記可撓性シートは開電気回路と係合して閉電気回路を形成するように構成された、イヤピース。
【請求項15】
リスニングデバイスであって、
開口を画定するイヤピース筐体を有するイヤピースと、
前記開口に位置するボタンアセンブリと、を備え、
前記ボタンアセンブリは、上部と下部とを有し、中心軸を有するチャネルを画定するボタン筐体と、
前記中心軸を軸方向に位置合わせされ、前記ボタン筐体の前記上部に係合して移動するように構成されたクラウンと、
前記クラウンと結合され、前記チャネル内に位置し、前記中心軸に沿って並進可能でありかつ前記中心軸の回りを回転可能であるハブであって、前記ハブは1つ以上のマーキングを備え、前記ハブが前記イヤピース筐体の内部に並進運動するときに圧縮可能なドームと係合するように構成されたハブと、
前記ハブと前記ボタン筐体との間に位置するシールであって、第1のシールは前記ボタン筐体の前記上部に隣接して位置し、水密シールを形成するように構成され、第2のシールは前記ハブと前記圧縮可能なドームとの間に位置し、可変な直径を有し、シールの一部分のみで前記ハブ及び前記ボタン筐体と接触する、シールと、を備える、
リスニングデバイス。
【請求項16】
請求項15に記載のリスニングデバイスであって、前記ボタンアセンブリは、前記ボタン筐体の前記上部と前記クラウンとの間に位置し、前記クラウンが前記ボタン筐体に係合するときに生じる振動を減衰させるように構成された第1のダンパをさらに備える、リスニングデバイス。
【請求項17】
請求項16に記載のリスニングデバイスであって、前記ボタンアセンブリは前記ハブと前記ボタン筐体の前記下部との間に位置する第2のダンパをさらに備え、前記ボタンアセンブリが押圧されていない状態にあるときに、前記ボタン筐体の前記下部と係合するように構成される、リスニングデバイス。
【請求項18】
請求項15に記載のリスニングデバイスであって、前記ボタンアセンブリは前記ボタン筐体の一部分内に位置し、前記中心軸の回りの前記ハブの回転を検出するように構成されたセンサを備える、リスニングデバイス。
【請求項19】
請求項18に記載のリスニングデバイスであって、前記ハブは長さに沿って形成された、前記センサによって検出可能な複数の溝を備える、リスニングデバイス。
【請求項20】
請求項15乃至19のいずれか1項に記載のリスニングデバイスであって、少なくとも1つのシールは自己潤滑性材料を含む、リスニングデバイス。
【外国語明細書】