(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022110099
(43)【公開日】2022-07-28
(54)【発明の名称】発射部材ピンの構成
(51)【国際特許分類】
A61B 17/072 20060101AFI20220721BHJP
【FI】
A61B17/072
【審査請求】有
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022081397
(22)【出願日】2022-05-18
(62)【分割の表示】P 2019533326の分割
【原出願日】2017-10-30
(31)【優先権主張番号】15/385,906
(32)【優先日】2016-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】517076008
【氏名又は名称】エシコン エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Ethicon LLC
【住所又は居所原語表記】#475 Street C, Suite 401, Los Frailes Industrial Park, Guaynabo, Puerto Rico 00969, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】シェルトン・ザ・フォース・フレデリック・イー
(72)【発明者】
【氏名】ハリス・ジェイソン・エル
(72)【発明者】
【氏名】バコス・グレゴリー・ジェイ
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160CC09
4C160CC23
4C160MM32
(57)【要約】 (修正有)
【課題】組織をステープル留め及び切断するように設計された、外科用ステープル留め及び切断器具、並びにそれらと共に使用するためのステープルカートリッジに関する。
【解決手段】第1の顎部2030、2030’と、第2の顎部と、発射部材2040、2040’と、を備える外科用器具が開示される。発射部材は、第2の顎部に対して第1の顎部を位置付けるように構成されている1つ以上のカム2043、2043’を備える。カムは、カム、発射部材、並びに第1及び第2の顎部が受ける歪みを低減するように構成されている。
【選択図】
図57
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外科用器具であって、
発射部材であって、
長手方向駆動部分と、
前記長手方向駆動部分から横方向に延在するカムと、を備える、発射部材と、
アンビル顎部であって、
形成ポケットの長手方向列と、
長手方向アンビルスロットであって、
前記発射部材の前記長手方向駆動部分を受容するように構成されている中央部と、
前記カムを受容するように構成されている、前記中央部から横方向に延在する側方開口部であって、前記側方開口部が閉鎖側端を備え、前記閉鎖側端が全体的に湾曲している、側方開口部と、を備える、長手方向アンビルスロットと、を備える、アンビル顎部と、を備え、
前記側方開口部は、前記発射部材が前記長手方向アンビルスロットを通って前進する際に前記カムによって係合されるように構成されているカム面を含み、
前記カム面は、前記長手方向アンビルスロットに沿って長手方向に延在するレッジの上側に画定され、
前記レッジは、前記アンビル顎部の本体部分に取り付けられた固定端と、前記固定端に対して移動するように構成されている自由端と、を含む片持ち梁を備え、
前記レッジの前記固定端は、前記レッジの前記自由端より幅広である、外科用器具。
【請求項2】
前記閉鎖側端が単一の曲率半径によって画定されている、請求項1に記載の外科用器具。
【請求項3】
前記カムが側方カム端を備え、前記側方カム端が、前記単一の曲率半径と一致する半径又は曲率によって画定されている、請求項2に記載の外科用器具。
【請求項4】
前記カムが側方カム端を備え、前記側方カム端が、前記単一の曲率半径よりも小さい曲率半径によって画定されている、請求項2に記載の外科用器具。
【請求項5】
前記閉鎖側端が2つ以上の曲率半径によって画定されている、請求項1に記載の外科用器具。
【請求項6】
前記発射部材が前記長手方向駆動部分から横方向に延在する第2のカムを更に備え、前記長手方向アンビルスロットが、前記第2のカムを受容するように構成されている、前記中央部から横方向に延在する第2の側方開口部を備え、前記第2の側方開口部が第2の閉鎖側端を備え、前記第2の閉鎖側端が全体的に湾曲している、請求項1に記載の外科用器具。
【請求項7】
カートリッジ顎部を更に備え、前記カートリッジ顎部が、
カートリッジ本体と、
前記発射部材の前記長手方向駆動部分を受容するように構成されている長手方向カートリッジスロットと、
前記形成ポケットと位置合わせ可能なステープル空洞の長手方向列と、
前記ステープル空洞の長手方向列に取り外し可能に格納されたステープルであって、前記発射部材が前記カートリッジ本体を通って移動可能であって、前記ステープル空洞の長手方向列から前記ステープルを排出する、ステープルと、を含む、請求項1に記載の外科用器具。
【請求項8】
前記アンビル顎部が前記カートリッジ顎部に対して回転可能である、請求項7に記載の外科用器具。
【請求項9】
前記カートリッジ顎部が前記アンビル顎部に対して回転可能である、請求項7に記載の外科用器具。
【請求項10】
前記カートリッジ顎部の少なくとも一部分が交換可能である、請求項7に記載の外科用器具。
【請求項11】
前記閉鎖側端が円形輪郭を備える、請求項1に記載の外科用器具。
【請求項12】
前記長手方向駆動部分が第1の横方向幅を備え、前記カムが第2の横方向幅を備え、前記第2の横方向幅が前記第1の横方向幅の3/4未満である、請求項1に記載の外科用器具。
【請求項13】
前記長手方向駆動部分が第1の横方向幅を備え、前記カムが第2の横方向幅を備え、前記第2の横方向幅が前記第1の横方向幅の2/3未満である、請求項1に記載の外科用器具。
【請求項14】
前記長手方向駆動部分が第1の横方向幅を備え、前記カムが第2の横方向幅を備え、前記第2の横方向幅が前記第1の横方向幅の1/2未満である、請求項1に記載の外科用器具。
【請求項15】
外科用器具であって、
発射部材であって、
長手方向駆動部分と、
前記長手方向駆動部分から横方向に延在するカムと、を備える、発射部材と、
アンビル顎部であって、
形成ポケットの長手方向列と、
長手方向アンビルスロットであって、
前記発射部材の前記長手方向駆動部分を受容するように構成されている中央部と、
前記カムを受容するように構成されている、前記中央部から横方向に延在する側方開口部であって、前記側方開口部が閉鎖側端を備え、前記閉鎖側端が円形である、側方開口部と、を備える、長手方向アンビルスロットと、を備える、アンビル顎部と、を備え、
前記側方開口部は、前記発射部材が前記長手方向アンビルスロットを通って前進する際に前記カムによって係合されるように構成されているカム面を含み、
前記カム面は、前記長手方向アンビルスロットに沿って長手方向に延在するレッジの上側に画定され、
前記レッジは、前記アンビル顎部の本体部分に取り付けられた固定端と、前記固定端に対して移動するように構成されている自由端と、を含む片持ち梁を備え、
前記レッジの前記固定端は、前記レッジの前記自由端より幅広である、外科用器具。
【請求項16】
外科用器具であって、
発射部材であって、
長手方向駆動部分と、
前記長手方向駆動部分から横方向に延在するカムであって、前記カムが弓状側方カム端を備える、カムと、を備える、発射部材と、
アンビル顎部であって、
形成ポケットの長手方向列と、
長手方向アンビルスロットであって、
前記発射部材の前記長手方向駆動部分を受容するように構成されている中央部と、
前記カムを受容するように構成されている、前記中央部から横方向に延在する側方スロットであって、前記側方スロットが弓状スロット端を備え、前記弓状側方カム端が前記弓状スロット端に緊密に受容されている、側方スロットと、を備える、長手方向アンビルスロットと、を備える、アンビル顎部と、を備え、
前記側方スロットは、前記発射部材が前記長手方向アンビルスロットを通って前進する際に前記カムによって係合されるように構成されているカム面を含み、
前記カム面は、前記長手方向アンビルスロットに沿って長手方向に延在するレッジの上側に画定され、
前記レッジは、前記アンビル顎部の本体部分に取り付けられた固定端と、前記固定端に対して移動するように構成されている自由端と、を含む片持ち梁を備え、
前記レッジの前記固定端は、前記レッジの前記自由端より幅広である、外科用器具。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本発明は、外科用器具に関し、また種々の構成において、組織をステープル留め及び切断するように設計された、外科用ステープル留め及び切断器具、並びにそれらと共に使用するためのステープルカートリッジに関する。
【図面の簡単な説明】
【0002】
本明細書に記載された実施形態の様々の特徴は、それらの利点と共に、以下の添付図面と併せて以下の説明により理解することができる。
【
図1】ハンドル組立体及びそれと共に使用され得る複数の交換式外科用器具組立体を備える外科用システムの、側面立面図である。
【
図2】
図1のハンドル組立体に動作可能に連結された
図1の交換式外科用器具組立体のうちの1つの、斜視図である。
【
図3】
図1及び2の外科用器具組立体の一部の、分解組立図である。
【
図4】
図1の交換式外科用器具組立体のうちの別の1つの、斜視図である。
【
図5】
図4の交換式外科用器具組立体の、部分的な断面斜視図である。
【
図6】
図4及び5の交換式外科用器具組立体の一部の、別の部分的な断面図である。
【
図7】
図4~6の交換式外科用器具組立体の一部の、分解組立図である。
【
図7A】
図7の交換式外科用器具組立体の弾性スパイン組立体の一部の、拡大平面図である。
【
図8】
図4~7の交換式外科用器具組立体の一部の、別の分解組立図である。
【
図9】
図4~8の交換式外科用器具組立体の外科用エンドエフェクタ部分の、別の断面斜視図である。
【
図10】
図9に示した交換式外科用器具組立体の外科用エンドエフェクタ部分の、分解組立図である。
【
図11】
図10の交換式外科用器具組立体に使用してよい発射部材の実施形態の、斜視図、側面立面図、及び正面図である。
【
図12】
図4の交換式外科用器具組立体に使用してよいアンビルの、斜視図である。
【
図15】外科用エンドエフェクタの細長いチャネルに適切に着座した未使用又は未発射の外科用ステープルカートリッジを伴う、
図4の交換式外科用器具組立体の、外科用エンドエフェクタ及びシャフト部分の一部の、断面側面立面図である。
【
図16】外科用ステープルカートリッジが少なくとも部分的に発射され、かつその発射部材が開始位置へと後退した後の、
図15の外科用エンドエフェクタ及びシャフト部分の、別の断面側面立面図である。
【
図17】発射部材が開始位置へと完全に後退した後の、
図16の外科用エンドエフェクタ及びシャフト部分の、別の断面側面立面図である。
【
図18】外科用エンドエフェクタの細長いチャネルに適切に着座した未使用又は未発射の外科用ステープルカートリッジを伴う、
図15に示した外科用エンドエフェクタ及びシャフト部分の、上面断面図である。
【
図19】少なくとも部分的に発射され、かつロック位置に保持された発射部材を示す、その内部に取り付けられた外科用ステープルカートリッジを伴う、
図18の外科用エンドエフェクタの、別の上面断面図である。
【
図20】
図4の交換式器具組立体のアンビル及び細長チャネルの一部の、部分的な断面図である。
【
図21】
図20のアンビル及び細長いチャネルの一部の、分解側面立面図である。
【
図22】アンビル実施形態のアンビル取り付け部分の、後方斜視図である。
【
図23】別のアンビル実施形態のアンビル取り付け部分の、後方斜視図である。
【
図24】別のアンビル実施形態のアンビル取り付け部分の、後方斜視図である。
【
図30】
図28のアンビルのアンビル本体部分の遠位端部の、平面図である。
【
図31】別のアンビル実施形態のアンビル本体部分の遠位端部の、平面図である。
【
図33】別のアンビル実施形態の、断面端面斜視図ある。
【
図34】遠位閉鎖チューブ部分を備える閉鎖部材の実施形態の、斜視図である。
【
図35】
図34の閉鎖部材の実施形態の、断面側面立面図である。
【
図36】完全な閉鎖位置にあるアンビルのアンビル取り付け部分及び開始位置にあるその発射部材の位置を示す、交換式外科用器具組立体の実施形態の、部分的な断面図である。
【
図37】開放プロセスの開始時における
図36の交換式外科用器具組立体の、別の部分的な断面図である。
【
図38】完全な開放位置にあるアンビルを伴う、
図37の交換式外科用器具組立体の、別の部分的な断面図である。
【
図39】
図36の交換式外科用器具組立体の一部の、側面立面図である。
【
図40】
図37の交換式外科用器具組立体の一部の、側面立面図である。
【
図41】
図38の交換式外科用器具組立体の一部の、側面立面図である。
【
図42】閉鎖部材の実施形態の、断面側面立面図である。
【
図44】別の閉鎖部材の実施形態の、断面端面図である。
【
図45】閉鎖部材の実施形態の、断面端面図である。
【
図46】別の閉鎖部材の実施形態の、断面端面図である。
【
図47】
図1に例示される交換式器具組立体の外科用エンドエフェクタの一部の、部分的な断面図である。
【
図48】
図5の交換式外科用器具組立体の外科用エンドエフェクタの一部の、部分的な断面図である。
【
図49】
図48の外科用エンドエフェクタの、別の断面図である。
【
図50】アンビル実施形態の下面の一部の、部分的な斜視図である。
【
図51】完全な開放位置にある、その外科用エンドエフェクタのアンビルを伴う、
図5の交換式外科用器具組立体の一部の、部分的な断面図である。
【
図52】完全な閉鎖位置にある、第1の閉鎖位置にあるその外科用エンドエフェクタのアンビルを伴う、
図51交換式外科用器具組立体の一部の、別の部分的な断面図である。
【
図53】アンビルが第1の閉鎖位置にあり、かつその外科用エンドエフェクタの発射部材が開始位置から遠位方向に移動した、発射プロセスの開始時における、
図51の交換式外科用器具組立体の一部の、別の部分的な断面図である。
【
図54】アンビルが第2の閉鎖位置にあり、かつ発射部材がその外科用エンドエフェクタの外科用ステープルカートリッジへと遠位方向に前進した、
図51の交換式外科用器具組立体の一部の、別の部分的な断面図である。
【
図55】異なる交換式外科用器具組立体に関する、発射エネルギー対時間のグラフ比較である。
【
図56】発射の向上に対する力、及び発射負荷対その発射部材が4つの異なる交換式外科用器具組立体に関して移動した発射距離の比較のグラフ表示である。
【
図57】アンビルの第1の実施形態とアンビルの第2の実施形態との比較を提供する。
【
図58】
図57の第2のアンビルの実施形態を備えるエンドエフェクタの断面図である。
【
図59】
図57の第1のアンビル実施形態及び第1のアンビル実施形態に係合するように構成されている発射部材の部分断面図である。
【
図61】
図57の第1のアンビルの実施形態及び
図59の発射部材における応力集中を示す図である。
【
図62】
図59の発射部材における応力集中を示す別の図である。
【
図63】少なくとも1つの実施形態による、発射部材の斜視図である。
【
図66】少なくとも1つの実施形態による、発射部材の部分斜視図である。
【
図69】少なくとも1つの実施形態による、発射部材の部分斜視図である。
【
図72】少なくとも1つの実施形態による、発射部材の部分斜視図である。
【
図75】少なくとも1つの実施形態による、発射部材の部分斜視図である。
【
図78】少なくとも1つの実施形態による、発射部材の部分斜視図である。
【
図81】少なくとも1つの実施形態による、発射部材の部分斜視図である。
【
図84】少なくとも1つの実施形態による、発射部材の部分斜視図である。
【
図87】少なくとも1つの実施形態による、発射部材の部分斜視図である。
【
図91】ステープル発射ストロークによって本明細書で開示される発射部材を前進させるために必要なエネルギーを示す概略図である。
【
図92】屈曲状態にある、横方向突出部とアンビルとの相互作用を概略的に示す、
図66の発射部材から延在する横方向突出部の詳細図である。
【
図93】屈曲状態にある、横方向突出部とアンビルとの相互作用を概略的に示す、
図81の発射部材から延在する横方向突出部の詳細図である。
【
図94】別の屈曲状態にある、横方向突出部とアンビルとの相互作用を概略的に示す、
図81の発射部材から延在する横方向突出部の詳細図である。
【0003】
いくつかの図面にわたって、対応する参照符号は対応する部分を示す。本明細書に記載された例示は、本発明の様々の実施形態を1つの形態で例示するものであり、このような例示は、いかなる方法によっても本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【発明を実施するための形態】
【0004】
本出願の出願人は、これと共に同日付にて出願された以下の米国特許出願を所有しており、これらは、それぞれの全体内容が本明細書に参考として組み込まれる。
-米国特許出願第_______号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS AND REPLACEABLE TOOL ASSEMBLIES THEREOF」、代理人整理番号第END7980USNP/160155号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「ARTICULATABLE SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS」、代理人整理番号第END7981USNP/160156号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「LOCKOUT ARRANGEMENTS FOR SURGICAL END EFFECTORS」、代理人整理番号第END7982USNP/160157号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「SURGICAL END EFFECTORS AND FIRING MEMBERS THEREOF」、代理人整理番号第END7983USNP/160158号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「LOCKOUT ARRANGEMENTS FOR SURGICAL END EFFECTORS AND REPLACEABLE TOOL ASSEMBLIES」、代理人整理番号第END7984USNP/160159号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「SURGICAL END EFFECTORS AND ADAPTABLE FIRING MEMBERS THEREFOR」、代理人整理番号第END7985USNP/160160号。
【0005】
本出願の出願人は、これと共に同日付にて出願された以下の米国特許出願を所有しており、これらは、それぞれの全体内容が本明細書に参考として組み込まれる。
-米国特許出願第_______号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGES AND ARRANGEMENTS OF STAPLES AND STAPLE CAVITIES THEREIN」、代理人整理番号第END7986USNP/160161号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「SURGICAL TOOL ASSEMBLIES WITH CLUTCHING ARRANGEMENTS FOR SHIFTING BETWEEN CLOSURE SYSTEMS WITH CLOSURE STROKE REDUCTION FEATURES AND ARTICULATION AND FIRING SYSTEMS」、代理人整理番号第END7987USNP/160162号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS AND STAPLE-FORMING ANVILS」、代理人整理番号第END7988USNP/160163号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「SURGICAL TOOL ASSEMBLIES WITH CLOSURE STROKE REDUCTION FEATURES」、代理人整理番号第END7989USNP/160164号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGES AND ARRANGEMENTS OF STAPLES AND STAPLE CAVITIES THEREIN」、代理人整理番号第END7990USNP/160165号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS AND STAPLE-FORMING ANVILS」、代理人整理番号第END7991USNP/160166号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENTS WITH JAW OPENING FEATURES FOR INCREASING A JAW OPENING DISTANCE」、代理人整理番号第END7992USNP/160167号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「METHODS OF STAPLING TISSUE」、代理人整理番号第END7993USNP/160168号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「FIRING MEMBERS WITH NON-PARALLEL JAW ENGAGEMENT FEATURES FOR SURGICAL END EFFECTORS」、代理人整理番号第END7994USNP/160169号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「SURGICAL END EFFECTORS WITH EXPANDABLE TISSUE STOP ARRANGEMENTS」、代理人整理番号第END7995USNP/160170号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS AND STAPLE-FORMING ANVILS」、代理人整理番号第END7996USNP/160171号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT WITH POSITIVE JAW OPENING FEATURES」、代理人整理番号第END7997USNP/160172号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENTS WITH LOCKOUT ARRANGEMENTS FOR PREVENTING FIRING SYSTEM ACTUATION UNLESS AN UNSPENT STAPLE CARTRIDGE IS PRESENT」、代理人整理番号第END7998USNP/160173号、及び
-米国特許出願第_______号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGES AND ARRANGEMENTS OF STAPLES AND STAPLE CAVITIES THEREIN」、代理人整理番号第END7999USNP/160174号。
【0006】
本出願の出願人は、これと共に同日付にて出願された以下の米国特許出願を所有しており、これらは、それぞれの全体内容が本明細書に参考として組み込まれる。
-米国特許出願第_______号、発明の名称「METHOD FOR RESETTING A FUSE OF A SURGICAL INSTRUMENT SHAFT」、代理人整理番号第END8013USNP/160175号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「STAPLE FORMING POCKET ARRANGEMENT TO ACCOMMODATE DIFFERENT TYPES OF STAPLES」、代理人整理番号第END8014USNP/160176号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING IMPROVED JAW CONTROL」、代理人整理番号第END8016USNP/160178号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE AND STAPLE CARTRIDGE CHANNEL COMPRISING WINDOWS DEFINED THEREIN」、代理人整理番号第END8017USNP/160179号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING A CUTTING MEMBER」、代理人整理番号第END8018USNP/160180号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「STAPLE FIRING MEMBER COMPRISING A MISSING CARTRIDGE AND/OR SPENT CARTRIDGE LOCKOUT」、代理人整理番号第END8019USNP/160181号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「FIRING ASSEMBLY COMPRISING A LOCKOUT」、代理人整理番号第END8020USNP/160182号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT SYSTEM COMPRISING AN END EFFECTOR LOCKOUT AND A FIRING ASSEMBLY LOCKOUT」、代理人整理番号第END8021USNP/160183号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「FIRING ASSEMBLY COMPRISING A FUSE」、代理人整理番号第END8022USNP/160184号、及び
-米国特許出願第_______号、発明の名称「FIRING ASSEMBLY COMPRISING A MULTIPLE FAILED-STATE FUSE」、代理人整理番号第END8023USNP/160185号。
【0007】
本出願の出願人は、これと共に同日付にて出願された以下の米国特許出願を所有しており、これらは、それぞれの全体内容が本明細書に参考として組み込まれる。
-米国特許出願第_______号、発明の名称「STAPLE FORMING POCKET ARRANGEMENTS」、代理人整理番号第END8038USNP/160186号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「ANVIL ARRANGEMENTS FOR SURGICAL STAPLERS」、代理人整理番号第END8039USNP/160187号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「METHOD OF DEFORMING STAPLES FROM TWO DIFFERNT TYPES OF STAPLE CARTRIDGES WITH THE SAME SURGICAL STAPLING INSTURUMENT」、代理人整理番号第END8041USNP/160189号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「ILATERALLY ASYMMETRIC STAPLE FORMING POCKET PAIRS」、代理人整理番号第END8042USNP/160190号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「CLOSURE MEMBERS WITH CAM SURFACE ARRANGEMENTS FOR SURGICAL INSTURUMENTS WITH SEPARATE AND DISTINCT CLOSURE AND FIRING SYSTEMS」、代理人整理番号第END8043USNP/160191号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「SURGICAL STAPLERS WITH INDEPENDENTLY ACTUATABLE CLOSING AND FIRING SYSTEMS」、代理人整理番号第END8044USNP/160192号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTURUMENTS WITH SMART STAPLE CARTRIDGES」、代理人整理番号第END8045USNP/160193号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE COMPRISING STAPLES WITH DIFFERENT CLAMPING PREADTHS」、代理人整理番号第END8047USNP/160195号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「STAPLE FORMING POCKET ARRANGEMENTS COMPRIING PRIMARY SIDEWALLS AND POCKET SIDEWALLS」、代理人整理番号第END8048USNP/160196号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「NO-CARTRIDGE AND SPENT CARTRIDGE LOCKOUT ARRANGEMENTS FOR SURGICAL STAPLRS」、代理人整理番号第END8050USNP/160198号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「FIRING MEMBER PIN ANGLE」、代理人整理番号第END8051USNP/160199号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「STAPLE FORMING POCKET ARRANGEMENTS COMPRISING ZONED FORMING SURFACE GROOVES」、代理人整理番号第END8052USNP/160200号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「SURGICAL INSTURUMENT WITH MULTIPLE FAILURE RESPONSE MODES」、代理人整理番号第END8053USNP/160201号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT WITH PRIMARY AND SAFETY PROCESSORS」、代理人整理番号第END8054USNP/160202号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENTS WITH JAWS THAT ARE PIVOTABLE ABOUT A FIXED AXIS AND INCLUDE SEPARATE AND DISTINCT CLOSURE AND FIRING SYSYTEMS」、代理人整理番号第END8056USNP/160204号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「ANVIL HAVING A KNIFE SLOT WIDTH」、代理人整理番号第END8057USNP/160205号、及び
-米国特許出願第_______号、発明の名称「CLOSURE MEMBER ARRANGEMENTS FOR SURGICAL INSTRUMENTS」、代理人整理番号第END8058USNP/160206号。
【0008】
本出願の出願人は、これと共に同日付にて出願された以下の米国特許出願を所有しており、これらは、それぞれの全体内容が本明細書に参考として組み込まれる。
-米国特許出願第_______号、発明の名称「STEPPED STAPLE CARTRIDGE WITH ASYMMETRICAL STAPLES」、代理人整理番号第END8000USNP/160208号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「STEPPED STAPLE CARTRIDGE WITH TISSUE RETENTION AND GAP SETTING FEATURES」、代理人整理番号第END8001USNP/160209号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE WITH DEFORMABLE DRIVER RETENTION FEATURES」、代理人整理番号第END8002USNP/160210号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「DURABILITY FEATURES FOR END EFFECTORS AND FIRING ASSEMBLES OF SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS」、代理人整理番号第END8003USNP/160211号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS HAVING END EFFECTORS WITH POSITIVE OPENING FEATURES」、代理人整理番号第END8004USNP/160212号、及び
-米国特許出願第_______号、発明の名称「CONNETION PORTIONS FOR DEPOSABLE LOADING UNITS FOR SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS」、代理人整理番号第END8005USNP/160213号。
【0009】
本出願の出願人は、これと共に同日付にて出願された以下の米国特許出願を所有しており、これらは、それぞれの全体内容が本明細書に参考として組み込まれる。
-米国特許出願第_______号、発明の名称「METHOD FOR ATTACHING A SHAFT ASSEMBLY TO A SURGICAL INSTRUMENT AND,ALTERNATIVELY,TO A SURGICAL ROBOT」、代理人整理番号第END8006USNP/160214号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「SHAFT ASSEMBLY COMPRISING A MANUALLY-OPERABLE RETRACTION SYSTEM FOR USE WITH A MOTORIZED SURGICAL INSTRUMENT SYSTEM」、代理人整理番号第END8007USNP/160215号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「SHAFT ASSEMBLY COMPRISING SEPARATELY ACTUATABLE AND RETRACTABLE SYSTEMS」、代理人整理番号第END8008USNP/160216号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「SHAFT ASSEMBLY COMPRISING A CLUTCH CONFIGURED TO ADAPT THE OUTPUT OF A ROTARY FIRING MEMBER TO TWO DIFFERENT SYSTEMS」、代理人整理番号第END8009USNP/160217号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「SURGICAL SYSTEM COMPRISING A FIRING MEMBER ROTATABLE INTO AN ARTICULATION STATE TO ARTICULATE AN END EFFECTORS OF THE SURGICAL SYSTEM」、代理人整理番号第END8010USNP/160218号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「SHAFT ASSEMBLY COMPRISING A LOCKOUT」、代理人整理番号第END8011USNP/160219号、及び
-米国特許出願第_______号、発明の名称「SHAFT ASSEMBLY COMPRISING FIRST AND SECOND ARTICULATION LOCKOUTS」、代理人整理番号第END8012USNP/160220号。
【0010】
本出願の出願人は、これと共に同日付にて出願された以下の米国特許出願を所有しており、これらは、それぞれの全体内容が本明細書に参考として組み込まれる。
-米国特許出願第_______号、発明の名称「SURGICAL STAPLING SYSTEMS」、代理人整理番号第END8024USNP/160221号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「SURGICAL STAPLING SYSTEMS」、代理人整理番号第END8025USNP/160222号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「SURGICAL STAPLING SYSTEMS」、代理人整理番号第END8026USNP/160223号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「SURGICAL STAPLE CARTRIDGE WITH MOVABLE CAMMING MEMBER CONFIGURED TO DISENGAGE FIRING MEMBER LOCKOUT FEATURES」、代理人整理番号第END8027USNP/160224号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「SURGICAL STAPLING SYSTEMS」、代理人整理番号第END8028USNP/160225号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「JAW ACTUATED LOCK ARRANGEMENTS FOR PREVENTING ADVANCEMENT OF A FIRING MEMBER IN A SURGICAL END EFFECTORS UNLESS AN UNFIRED CARTRIDGE IS INSTALLED IN THE END EFFETOR」、代理人整理番号第END8029USNP/160226号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「AXIALLY MOVABLE CLOSURE SYSTEM ARRANGEMENTS FOR APPLYING CLOSURE MOTIONS TO JAWS OF SURGICAL INSTRUMENTS」、代理人整理番号第END8030USNP/160227号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「PROTECTIVE COVER ARRANGEMENTS FOR A JOINT INTERFACE BETWEEN A MOVABLE JAW AND ACTUATOR SHAFT OF A SURGICAL INSTRUMENT」、代理人整理番号第END8031USNP/160228号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「SURGICAL END EFFECTOR WITH TWO SEPARATE COOPERATING OPENING FEATURES FOR OPENING AND CLOSING END EFFECTOR JAWS」、代理人整理番号第END8032USNP/160229号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「ARTICULATABLE SURGICAL END EFFECTOR WITH ASYMMETRIC SHAFT ARRANGEMENT」、代理人整理番号第END8033USNP/160230号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENT WITH INDEPENDENT PIVOTABLE LINKAGE DISTAL OF AN ARTICULATION LOCK」、代理人整理番号第END8034USNP/160231号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「ARTICULATION LOCK ARRANGEMENTS FOR LOCKING AN END EFFECTOR IN AN ARTICULATED POSITION IN RESPONSE TO ACTUATION OF A JAW CLOSURE SYSTEM」、代理人整理番号第END8035USNP/160232号、
-米国特許出願第_______号、発明の名称「LATERALLY ACTUATABLE ARTICULATION LOCK ARRANGEMENTS FOR LOCKING AN END EFFECTOR OF A SURGICAL INSTRUMENT IN AN ARTICULATED CONFIGURATION」、代理人整理番号第END8036USNP/160233号、及び
-米国特許出願第_______号、発明の名称「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENTS WITH ARTICULATION STROKE AMPLIFICATION FEATURES」、代理人整理番号第END8037USNP/160234号。
【0011】
本出願の出願人は、2016年6月24日付けで出願された、以下の米国特許出願を所有しており、これらは、それぞれの全体内容が本明細書に参考として組み込まれる。
-米国特許出願第15/191,775号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE COMPRISING WIRE STAPLES AND STAMPED STAPLES」、
-米国特許出願第15/191,807号、発明の名称「STAPLING SYSTEM FOR USE WITH WIRE STAPLES AND STAMPED STAPLES」、
-米国特許出願第15/191,834号、発明の名称「STAMPED STAPLES AND STAPLE CARTRIDGES USING THE SAME」、
-米国特許出願第15/191,788号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE COMPRISING OVERDRIVEN STAPLES」、及び
-米国特許出願第15/191,818号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE COMPRISING OFFSET LONGITUDINAL STAPLE ROWS」。
【0012】
本出願の出願人は、2016年6月24日付けで出願された、以下の米国特許出願を所有しており、これらは、それぞれの全体内容が本明細書に参考として組み込まれる。
-米国意匠特許出願第29/569,218号、発明の名称「SURGICAL FASTENER」、
-米国意匠特許出願第29/569,227号、発明の名称「SURGICAL FASTENER」、
-米国意匠特許出願第29/569,259号、発明の名称「SURGICAL FASTENER CARTRIDGE」、及び
-米国意匠特許出願第29/569,264号、発明の名称「SURGICAL FASTENER CARTRIDGE」。
【0013】
本出願の出願人は、2016年4月1日付けで出願された、以下の米国特許出願を所有しており、これらは、それぞれの全体内容が本明細書に参考として組み込まれる。
-米国特許出願第15/089,325号、発明の名称「METHOD FOR OPERATING A SURGICAL STAPLING SYSTEM」、
-米国特許出願第15/089,321号、発明の名称「MODULAR SURGICAL STAPLING SYSTEM COMPRISING A DISPLAY」、
-米国特許出願第15/089,326号、発明の名称「SURGICAL STAPLING SYSTEM COMPRISING A DISPLAY INCLUDING A RE-ORIENTABLE DISPLAY FIELD」、
-米国特許出願第15/089,263号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT HANDLE ASSEMBLY WITH RECONFIGURABLE GRIP PORTION」、
-米国特許出願第15/089,262号、発明の名称「ROTARY POWERED SURGICAL INSTRUMENT WITH MANUALLY ACTUATABLE BAILOUT SYSTEM」、
-米国特許出願第15/089,277号、発明の名称「SURGICAL CUTTING AND STAPLING END EFFECTOR WITH ANVIL CONCENTRIC DRIVE MEMBER」、
-米国特許出願第15/089,296号、発明の名称「INTERCHANGEABLE SURGICAL TOOL ASSEMBLY WITH A SURGICAL END EFFECTOR THAT IS SELECTIVELY ROTATABLE ABOUT A SHAFT AXIS」、
-米国特許出願第15/089,258号、発明の名称「SURGICAL STAPLING SYSTEM COMPRISING A SHIFTABLE TRANSMISSION」、
-米国特許出願第15/089,278号、発明の名称「SURGICAL STAPLING SYSTEM CONFIGURED TO PROVIDE SELECTIVE CUTTING OF TISSUE」、
-米国特許出願第15/089,284号、発明の名称「SURGICAL STAPLING SYSTEM COMPRISING A CONTOURABLE SHAFT」、
-米国特許出願第15/089,295号、発明の名称「SURGICAL STAPLING SYSTEM COMPRISING A TISSUE COMPRESSION LOCKOUT」、
-米国特許出願第15/089,300号、発明の名称「SURGICAL STAPLING SYSTEM COMPRISING AN UNCLAMPING LOCKOUT」、
-米国特許出願第15/089,196号、発明の名称「SURGICAL STAPLING SYSTEM COMPRISING A JAW CLOSURE LOCKOUT」、
-米国特許出願第15/089,203号、発明の名称「SURGICAL STAPLING SYSTEM COMPRISING A JAW ATTACHMENT LOCKOUT」、
-米国特許出願第15/089,210号、発明の名称「SURGICAL STAPLING SYSTEM COMPRISING A SPENT CARTRIDGE LOCKOUT」、
-米国特許出願第15/089,324号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING A SHIFTING MECHANISM」、
-米国特許出願第15/089,335号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT COMPRISING MULTIPLE LOCKOUTS」、
-米国特許出願第15/089,339号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT」、
-米国特許出願第15/089,253号、発明の名称「SURGICAL STAPLING SYSTEM CONFIGURED TO APPLY ANNULAR ROWS OF STAPLES HAVING DIFFERENT HEIGHTS」、
-米国特許出願第15/089,304号、発明の名称「SURGICAL STAPLING SYSTEM COMPRISING A GROOVED FORMING POCKET」、
-米国特許出願第15/089,331号、発明の名称「ANVIL MODIFICATION MEMBERS FOR SURGICAL STAPLERS」、
-米国特許出願第15/089,336号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGES WITH ATRAUMATIC FEATURES」、
-米国特許出願第15/089,312号、発明の名称「CIRCULAR STAPLING SYSTEM COMPRISING AN INCISABLE TISSUE SUPPORT」、
-米国特許出願第15/089,309号、発明の名称「CIRCULAR STAPLING SYSTEM COMPRISING ROTARY FIRING SYSTEM」、及び
-米国特許出願第15/089,349号、発明の名称「CIRCULAR STAPLING SYSTEM COMPRISING LOAD CONTROL」。
【0014】
本出願の出願人は、2015年12月31日付けで出願された、以下に特定された米国特許出願もまた所有しており、これらは、それぞれの全体内容が本明細書に参考として組み込まれる。
-米国特許出願第14/984,488号、発明の名称「MECHANISMS FOR COMPENSATING FOR BATTERY PACK FAILURE IN POWERED SURGICAL INSTRUMENTS」、
-米国特許出願第14/984,525号、発明の名称「MECHANISMS FOR COMPENSATING FOR DRIVETRAIN FAILURE IN POWERED SURGICAL INSTRUMENTS」、及び
-米国特許出願第14/984,552号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENTS WITH SEPARABLE MOTORS AND MOTOR CONTROL CIRCUITS」。
【0015】
本出願の出願人は、2016年2月9日付けで出願された、以下に特定された米国特許出願もまた所有しており、これらは、それぞれの全体内容が本明細書に参考として組み込まれる。
-米国特許出願第15/019,220号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT WITH ARTICULATING AND AXIALLY TRANSLATABLE END EFFECTOR」、
-米国特許出願第15/019,228号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENTS WITH MULTIPLE LINK ARTICULATION ARRANGEMENTS」、
-米国特許出願第15/019,196号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT ARTICULATION MECHANISM WITH SLOTTED SECONDARY CONSTRAINT」、
-米国特許出願第15/019,206号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENTS WITH AN END EFFECTOR THAT IS HIGHLY ARTICULATABLE RELATIVE TO AN ELONGATE SHAFT ASSEMBLY」、
-米国特許出願第15/019,215号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENTS WITH NON-SYMMETRICAL ARTICULATION ARRANGEMENTS」、
-米国特許出願第15/019,227号、発明の名称「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENTS WITH SINGLE ARTICULATION LINK ARRANGEMENTS」、
-米国特許出願第15/019,235号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENTS WITH TENSIONING ARRANGEMENTS FOR CABLE DRIVEN ARTICULATION SYSTEMS」、
-米国特許出願第15/019,230号、発明の名称「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENTS WITH OFF-AXIS FIRING BEAM ARRANGEMENTS」、及び
-米国特許出願第15/019,245号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENTS WITH CLOSURE STROKE REDUCTION ARRANGEMENTS」。
【0016】
本出願の出願人は、2016年2月12日付けで出願された、以下に特定された米国特許出願もまた所有しており、これらは、それぞれの全体内容が本明細書に参考として組み込まれる。
-米国特許出願第15/043,254号、発明の名称「MECHANISMS FOR COMPENSATING FOR DRIVETRAIN FAILURE IN POWERED SURGICAL INSTRUMENTS」、
-米国特許出願第15/043,259号、発明の名称「MECHANISMS FOR COMPENSATING FOR DRIVETRAIN FAILURE IN POWERED SURGICAL INSTRUMENTS」、
-米国特許出願第15/043,275号、発明の名称「MECHANISMS FOR COMPENSATING FOR DRIVETRAIN FAILURE IN POWERED SURGICAL INSTRUMENTS」、及び
-米国特許出願第15/043,289号、発明の名称「MECHANISMS FOR COMPENSATING FOR DRIVETRAIN FAILURE IN POWERED SURGICAL INSTRUMENTS」。
【0017】
本出願の出願人は、2015年6月18日付けで出願された、以下の米国特許出願を所有しており、これらは、それぞれの全体内容が本明細書に参考として組み込まれる。
-米国特許出願第14/742,925号、発明の名称「SURGICAL END EFFECTORS WITH POSITIVE JAW OPENING ARRANGEMENTS」、
-米国特許出願第14/742,941号、発明の名称「SURGICAL END EFFECTORS WITH DUAL CAM ACTUATED JAW CLOSING FEATURES」、
-米国特許出願第14/742,914号、発明の名称「MOVABLE FIRING BEAM SUPPORT ARRANGEMENTS FOR ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENTS」、
-米国特許出願第14/742,900号、発明の名称「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENTS WITH COMPOSITE FIRING BEAM STRUCTURES WITH CENTER FIRING SUPPORT MEMBER FOR ARTICULATION SUPPORT」、
-米国特許出願第14/742,885号、発明の名称「DUAL ARTICULATION DRIVE SYSTEM ARRANGEMENTS FOR ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENTS」、及び
-米国特許出願第14/742,876号、発明の名称「PUSH/PULL ARTICULATION DRIVE SYSTEMS FOR ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENTS」。
【0018】
本出願の出願人は、2015年3月6日付けで出願された、以下の米国特許出願を所有しており、これらは、それぞれの全体内容が本明細書に参考として組み込まれる。
-米国特許出願第14/640,746号、発明の名称「POWERED SURGICAL INSTRUMENT」、現在は米国特許出願公開第2016/0256184号、
-米国特許出願第14/640,795号、発明の名称「MULTIPLE LEVEL THRESHOLDS TO MODIFY OPERATION OF POWERED SURGICAL INSTRUMENTS」、現在は米国特許出願公開第2016/02561185号、
-米国特許出願第14/640,832号、発明の名称「ADAPTIVE TISSUE COMPRESSION TECHNIQUES TO ADJUST CLOSURE RATES FOR MULTIPLE TISSUE TYPES」、現在は米国特許出願公開第2016/0256154号、
-米国特許出願第14/640,935号、発明の名称「OVERLAID MULTI SENSOR RADIO FREQUENCY(RF) ELECTRODE SYSTEM TO MEASURE TISSUE COMPRESSION」、現在は米国特許出願公開第2016/0256071号、
-米国特許出願第14/640,831号、発明の名称「MONITORING SPEED CONTROL AND PRECISION INCREMENTING OF MOTOR FOR POWERED SURGICAL INSTRUMENTS」、現在は米国特許出願公開第2016/0256153号、
-米国特許出願第14/640,859号、発明の名称「TIME DEPENDENT EVALUATION OF SENSOR DATA TO DETERMINE STABILITY,CREEP,AND VISCOELASTIC ELEMENTS OF MEASURES」、現在は米国特許出願公開第2016/0256187号、
-米国特許出願第14/640,817号、発明の名称「INTERACTIVE FEEDBACK SYSTEM FOR POWERED SURGICAL INSTRUMENTS」、現在は米国特許出願公開第2016/0256186号、
-米国特許出願第14/640,844号、発明の名称「CONTROL TECHNIQUES AND SUB-PROCESSOR CONTAINED WITHIN MODULAR SHAFT WITH SELECT CONTROL PROCESSING FROM HANDLE」、現在は米国特許出願公開第2016/0256155号、
-米国特許出願第14/640,837号、発明の名称「SMART SENSORS WITH LOCAL SIGNAL PROCESSING」、現在は米国特許出願公開第2016/0256163号、
-米国特許出願第14/640,765号、発明の名称「SYSTEM FOR DETECTING THE MIS-INSERTION OF A STAPLE CARTRIDGE INTO A SURGICAL STAPLER」、現在は米国特許出願公開第2016/0256160号、
-米国特許出願第14/640,799号、発明の名称「SIGNAL AND POWER COMMUNICATION SYSTEM POSITIONED ON A ROTABLE SHAFT」、現在は米国特許出願公開第2016/0256162号、及び
-米国特許出願第14/640,780号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING A LOCKABLE BATTERY HOUSING」、現在は米国特許出願公開第2016/0256161号。
【0019】
本出願の出願人は、2015年2月27日付けで出願された、以下の米国特許出願を所有しており、これらは、それぞれの全体内容が本明細書に参考として組み込まれる。
-米国特許出願第14/633,576号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT SYSTEM COMPRISING AN INSPECTION STATION」、現在は米国特許出願公開第2016/0249919号、
-米国特許出願第14/633,546号、発明の名称「SURGICAL APPARATUS CONFIGURED TO ASSESS WHETHER A PERFORMANCE PARAMETER OF THE SURGICAL APPARATUS IS WITHIN AN ACCEPTABLE PERFORMANCE BAND」、現在は米国特許出願公開第2016/0249915号、
-米国特許出願第14/633,560号、発明の名称「SURGICAL CHARGING SYSTEM THAT CHARGES AND/OR CONDITIONS ONE OR MORE BATTERIES」、現在は米国特許出願公開第2016/0249910号、
-米国特許出願第14/633,566号、発明の名称「CHARGING SYSTEM THAT ENABLE EMERGENCY RESOLUTIONS FOR CHARGING A BATTERY」、現在は米国特許出願公開第2016/0249918号、
-米国特許出願第14/633,555号、発明の名称「SYSTEM FOR MONTORING WHETHER A SURGICAL INSTRUMENT NEEDS TO BE SERVICED」、現在は米国特許出願公開第2016/0249916号、
-米国特許出願第14/633,542号、発明の名称「REINFORCED BATTERY FOR A SURGICAL INSTRUMENT」、現在は米国特許出願公開第2016/0249908号、
-米国特許出願第14/633,548号、発明の名称「POWER ADAPTER FOR A SURGICAL INSTRUMENT」、現在は米国特許出願公開第2016/0249909号、
-米国特許出願第14/633,526号、発明の名称「ADAPTABLE SURGICAL INSTRUMENT HANDLE」、現在は米国特許出願公開第2016/0249945号、
-米国特許出願第14/633,541号、発明の名称「MODULAR STAPLING ASSEMBLY」、現在は米国特許出願公開第2016/0249927号、及び
-米国特許出願第14/633,562号、発明の名称「SURGICAL APPARATUS CONFIGURED TO TRACK AN END-OF-LIFE PARAMETER」、現在は米国特許出願公開第2016/0249917号。
【0020】
本出願の出願人は、2014年12月18日付けで出願された、以下の米国特許出願を所有しており、これらは、それぞれの全体内容が本明細書に参考として組み込まれる。
-米国特許出願第14/574,478号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT SYSTEMS COMPRISING AN ARTICULATABLE END EFFECTOR AND MEANS FOR ADJUSTING THE FIRING STROKE OF A FIRING MEMBER」、現在は米国特許出願公開第2016/0174977号、
-米国特許出願第14/574,483号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT ASSEMBLY COMPRISING LOCKABLE SYSTEMS」、現在は米国特許出願公開第2016/0174969号、
-米国特許出願第14/575,139号、発明の名称「DRIVE ARRANGEMENTS FOR ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENTS」、現在は米国特許出願公開第2016/0174978号、
-米国特許出願第14/575,148号、発明の名称「LOCKING ARRANGEMENTS FOR DATACHABLE SHAFT ASSEMBLIES WITH ARTICULATABLE SURGICAL END EFFECTORS」、現在は米国特許出願公開第2016/0174976号、
-米国特許出願第14/575,130号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT WITH AN ANVIL THAT IS SELECTIVELY MOVABLE ABOUT A DISCRETE NON-MOVABLE AXIS RELATIVE TO A STAPLE CARTRIDGE」、現在は米国特許出願公開第2016/0174972号、
-米国特許出願第14/575,143号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENTS WITH IMPROVED CLOSURE ARRANGEMENTS」、現在は米国特許出願公開第2016/0174983号、
-米国特許出願第14/575,117号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENTS WITH ARTICULATABLE END EFFECTORS AND MOVABLE FIRING BEAM SUPPORT ARRANGEMENTS」、現在は米国特許出願公開第2016/0174975号、
-米国特許出願第14/575,154号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENTS WITH ARTICULATABLE END EFFECTORS AND IMPROVED FIRING BEAM SUPPORT ARRANGEMENTS」、現在は米国特許出願公開第2016/0174973号、
-米国特許出願第14/574,493号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT ASSEMBLY COMPRISING A FLEXIBLE ARTICULATION SYSYTEM」、現在は米国特許出願公開第2016/0174970号、及び
-米国特許出願第14/574,500号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT ASSEMBLY COMPRISING A LOCKABLE ARTICULATION SYSTEM」、現在は米国特許出願公開第2016/0174971号。
【0021】
本出願の出願人は、2013年3月1日付けで出願された、以下の米国特許出願を所有しており、これらは、それぞれの全体内容が本明細書に参考として組み込まれる。
-米国特許出願第13/782,295号、発明の名称「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENTS WITH CONDUCTIVE PATHWAYS FOR SIGNAL COMMUNICATION」、現在は米国特許出願公開第2014/0246471号、
-米国特許出願第13/782,323号、発明の名称「ROTARY POWERED ARTICULATION JOINTS FOR SURGICAL INSTRUMENTS」、現在は米国特許出願公開第2014/0246472号、
-米国特許出願第13/782,338号、発明の名称「THUMBWHEEL SWITCH ARRANGEMENTS FOR SURGICAL INSTRUMENTS」、現在は米国特許出願公開第2014/0249557号、
-米国特許出願第13/782,499号、発明の名称「ELECTROMECHANICAL SURGICAL DEVICE WITH SIGNAL RELAY ARRANGEMENT」、現在は米国特許第9,358,003号、
-米国特許出願第13/782,460号、発明の名称「MULTIPLE PROCESSOR MOTOR CONTROL FOR MODULAR SURGICAL INSTRUMENTS」、現在は米国特許出願公開第2014/0246478号、
-米国特許出願第13/782,358号、発明の名称「JOYSTICK SWITCH ASSEMBLIES FOR SURGICAL INSTRUMENTS」、現在は米国特許第9,326,767号、
-米国特許出願第13/782,481号、発明の名称「SENSOR STRAIGHTENED END EFFECTOR DURING REMOVAL THROUGH TROCAR」、現在は米国特許第9,468,438号、
-米国特許出願第13/782,518号、発明の名称「CONTROL METHODS FOR SURGICAL INSTRUMENTS WITH REMOVABLE IMPLEMENT PORTIONS」、現在は米国特許出願公開第2014/0246475号、
-米国特許出願第13/782,375号、発明の名称「ROTARY POWERED SURGICAL INSTRUMENTS WITH MULTIPLE DEGREES OF FREEDOM」、現在は米国特許第9,398,911号、及び
-米国特許出願第13/782,536号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT SOFT STOP」、現在は米国特許第9,307,986号。
【0022】
本出願の出願人は、2013年3月14日付けで出願された、以下の米国特許出願もまた所有しており、これらは、それぞれの全体内容が本明細書に参考として組み込まれる。
-米国特許出願第13/803,097号、発明の名称「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING A FIRING DRIVE」、現在は米国特許出願公開第2014/0263542号、
-米国特許出願第13/803,193号、発明の名称「CONTROL ARRANGEMENTS FOR A DRIVE MEMBER OF A SURGICAL INSTRUMENT」、現在は米国特許第9,332,987号、
-米国特許出願第13/803,053号、発明の名称「INTERCHANGEABLE SHAFT ASSEMBLIES FOR USE WITH A SURGICAL INSTRUMENT」、現在は米国特許出願公開第2014/0263564号、
-米国特許出願第13/803,086号、発明の名称「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING AN ARTICULATION LOCK」、現在は米国特許出願公開第2014/0263541号、
-米国特許出願第13/803,210号、発明の名称「SENSOR ARRANGEMENTS FOR ABSOLUTE POSITIONING SYSTEM FOR SURGICAL INSTRUMENTS」、現在は米国特許出願公開第2014/0263538号、
-米国特許出願第13/803,148号、発明の名称「MULTI-FUNCTION MOTOR FOR A SURGICAL INSTRUMENT」、現在は米国特許出願公開第2014/0263554号、
-米国特許出願第13/803,066号、発明の名称「DRIVE SYSTEM LOCKOUT ARRANGEMENTS FOR MODULAR SURGICAL INSTRUMENTS」、現在は米国特許出願公開第2014/0263565号、
-米国特許出願第13/803,117号、発明の名称「ARTICULATION CONTROL SYSTEM FOR ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENTS」、現在は米国特許第9,351,726号、
-米国特許出願第13/803,130号、発明の名称「DRIVE TRAIN CONTROL ARRANGEMENTS FOR MODULAR SURGICAL INSTRUMENTS」、現在は米国特許第9,351,727号、及び
-米国特許出願第13/803,159号、発明の名称「METHOD AND SYSTEM FOR OPERATING A SURGICAL INSTRUMENT」、現在は米国特許出願公開第2014/0277017号。
【0023】
本出願の出願人は、2014年3月7日付けで出願された、以下の米国特許出願もまた所有しており、これらは、それぞれの全体内容が本明細書に参考として組み込まれる。
-米国特許出願第14/200,111号、発明の名称「CONTROL SYSTEMS FOR SURGICAL INSTRUMENTS」、現在は米国特許出願公開第2014/0263539号。
【0024】
本出願の出願人は、2014年3月26日付けで出願された、以下の米国特許出願もまた所有しており、これらは、それぞれの全体内容が本明細書に参考として組み込まれる。
-米国特許出願第14/226,106号、発明の名称「POWER MANAGEMENT CONTROL SYSTEMS FOR SURGICAL INSTRUMENTS」、現在は米国特許出願公開第2015/0272582号、
-米国特許出願第14/226,099号、発明の名称「STERILIZATION VERIFICATION CIRCUIT」、現在は米国特許出願公開第2015/0272581号、
-米国特許出願第14/226,094号、発明の名称「VERIFICATION OF NUMBER OF BATTERY EXCHANGES/PROCEDURE COUNT」、現在は米国特許出願公開第2015/0272580号、
-米国特許出願第14/226,117号、発明の名称「POWER MANAGEMENT THROUGH SLEEP OPTIONS OF SEGMENTED CIRCUIT AND WAKE UP CONTROL」、現在は米国特許出願公開第2015/0272574号、
-米国特許出願第14/226,075号、発明の名称「MODULAR POWERED SURGICAL INSTRUMENT WITH DETACHABLE SHAFT ASSEMBLIES」、現在は米国特許出願公開第2015/0272579号、
-米国特許出願第14/226,093号、発明の名称「FEEDBACK ALGORITHMS FOR MANUAL BAILOUT SYSTEMS FOR SURGICAL INSTRUMENTS」、現在は米国特許出願公開第2015/0272569号、
-米国特許出願第14/226,116号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT UTILIZING SENSOR ADAPTATION」、現在は米国特許出願公開第2015/0272571号、
-米国特許出願第14/226,071号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT CONTROL CIRCUIT HAVING A SAFETY PROCESSOR」、現在は米国特許出願公開第2015/0272578号、
-米国特許出願第14/226,097号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING INTERACTIVE SYSTEMS」、現在は米国特許出願公開第2015/0272570号、
-米国特許出願第14/226,126号、発明の名称「INTERFACE SYSTEMS FOR USE WITH SURGICAL INSTRUMENTS」、現在は米国特許出願公開第2015/0272572号、
-米国特許出願第14/226,133号、発明の名称「MODULAR SURGICAL INSTRUMENT SYSTEM」、現在は米国特許出願公開第2015/0272557号、
-米国特許出願第14/226,081号、発明の名称「SYSTEMS AND METHODS FOR CONTROLLING A SEGMENTED CIRCUIT」、現在は米国特許出願公開第2015/0277471号、
-米国特許出願第14/226,076号、発明の名称「POWER MANAGEMENT THROUGH SEGMENTED CIRCUIT AND VARIABLE VOLTAGE PROTECTION」、現在は米国特許出願公開第2015/0280424号、
-米国特許出願第14/226,111号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT SYSTEM」、現在は米国特許出願公開第2015/0272583号、及び
-米国特許出願第14/226,125号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING A ROTATABLE SHAFT」、現在は、米国特許出願公開第2015/0280384号。
【0025】
本出願の出願人は、2014年9月5日付けで出願された、以下の米国特許出願もまた所有しており、これらは、それぞれの全体内容が本明細書に参考として組み込まれる。
-米国特許出願第14/479,103号、発明の名称「CIRCUITRY AND SENSORS FOR POWERED MEDICAL DEVICE」、現在は米国特許出願公開第2016/0066912号、
-米国特許出願第14/479,119号、発明の名称「ADJUNCT WITH INTEGRATED SENSORS TO QUANTIFY TISSUE COMPRESSION」、現在は米国特許出願公開第2016/0066914号、
-米国特許出願第14/478,908号、発明の名称「MONITORING DEVICE DEGRADATION BASED ON COMPONENT EVALUATION」、現在は米国特許出願公開第2016/0066910号、
-米国特許出願第14/478,895号、発明の名称「MULTIPLE SENSORS WITH ONE SENSOR AFFECTING A SECOND SENSOR’S OUTPUT OR INTERPRETATION」、現在は米国特許出願公開第2016/0066909号、
-米国特許出願第14/479,110号、発明の名称「POLARITY OF HALL MAGNET TO DETECT MISLOADED CARTRIDGE」、現在は米国特許出願公開第2016/0066915号、
-米国特許出願第14/479,098号、発明の名称「SMART CARTRIDGE WAKE UP OPERATION AND DATA RETENTION」、現在は米国特許出願公開第2016/0066911号、
-米国特許出願第14/479,115号、発明の名称「MULTIPLE MOTOR CONTROL FOR POWERED MEDICAL DEVICE」、現在は米国特許出願公開第2016/0066916号、及び
-米国特許出願第14/479,108号、発明の名称「LOCAL DISPLAY OF TISSUE PARAMETER STABILIZATION」、現在は米国特許出願公開第2016/0066913号。
【0026】
本出願の出願人は、2014年4月9日付けで出願された、以下の米国特許出願もまた所有しており、これらは、それぞれの全体内容が本明細書に参考として組み込まれる。
-米国特許出願第14/248,590号、発明の名称「MOTOR DRIVEN SURGICAL INSTRUMENTS WITH LOCKABLE DUAL DRIVE SHAFTS」、現在は米国特許出願公開第2014/0305987号、
-米国特許出願第14/248,581号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING A CLOSING DRIVE AND A FIRING DRIVE OPERATED FROM THE SAME ROTATABLE OUTPUT」、現在は米国特許出願公開第2014/0305989号、
-米国特許出願第14/248,595号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT SHAFT INCLUDING SWITCHES FOR CONTROLLING THE OPERATION OF THE SURGICAL INSTRUMENT」、現在は米国特許出願公開第2014/0305988号、
-米国特許出願第14/248,588号、発明の名称「POWERED LINEAR SURGICAL STAPLER」、現在は米国特許出願公開第2014/0309666号、
-米国特許出願第14/248,591号、発明の名称「TRANSMISSION ARRANGEMENT FOR A SURGICAL INSTRUMENT」、現在は米国特許出願公開第2014/0305991号、
-米国特許出願第14/248,584号、発明の名称「MODULAR MOTOR DRIVEN SURGICAL INSTRUMENTS WITH ALIGNMENT FEATURES FOR ALIGNING ROTARY DRIVE SHAFTS WITH SURGICAL END EFFECTOR SHAFTS」、現在は米国特許出願公開第2014/0305994号、
-米国特許出願第14/248,587号、発明の名称「POWERED SURGICAL STAPLER」、現在は米国特許出願公開第2014/0309665号、
-米国特許出願第14/248,586号、発明の名称「DRIVE SYSTEM DECOUPLING ARRANGEMENT FOR A SURGICAL INSTRUMENT」、現在は米国特許出願公開第2014/0305990号、及び
-米国特許出願第14/248,607号、発明の名称「MODULAR MOTOR DRIVEN SURGICAL INSTRUMENTS WITH STATUS INDICATION ARRANGEMENTS」、現在は米国特許出願公開第2014/0305992号。
【0027】
本出願の出願人は、2013年4月16日付けで出願された、以下の米国特許出願もまた所有しており、これらは、それぞれの全体内容が本明細書に参考として組み込まれる。
-米国特許仮出願第61/812,365号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT WITH MULTIPLE FUNCTIONS PERFORMED BY A SINGLE MOTOR」、
-米国特許仮出願第61/812,376号、発明の名称「LINEAR CUTTER WITH POWER」、
-米国特許仮出願第61/812,382号、発明の名称「LINEAR CUTTER WITH MOTOR AND PISTOL GRIP」、
-米国特許仮出願第61/812,385号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT HANDLE WITH MULTIPLE ACTUATION MOTORS AND MOTOR CONTROL」、及び
-米国特許仮出願第61/812,372号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT WITH MULTIPLE FUNCTIONS PERFORMED BY A SINGLE MOTOR」。
【0028】
明細書に記載され、添付の図面に示されるように、実施形態の全体的な構造、機能、製造、及び使用の完全な理解を提供するために、多数の具体的な詳細が説明される。周知の動作、構成要素、及び要素は、本明細書に記載される実施形態を不明瞭にしないようにするため、詳細に記載されていない。読者は、本明細書に記載され図示された実施形態が非限定例であり、したがって、本明細書にて開示された特定の構造的及び機能的詳細が代表的及び例示的であり得ることを、理解するであろう。特許請求の範囲から逸脱することなく、それに対する変形及び変更を行うことができる。
【0029】
用語「備える(comprise)」(「comprises」及び「comprising」など、compriseの任意の語形)、「有する(have)」(「has」及び「having」など、haveの任意の語形)、「含む(include)」(「includes」及び「including」など、includeの任意の語形)、並びに「含有する(contain)」(「contains」及び「containing」など、containの任意の語形)は、オープンエンドの連結動詞である。結果として、1つ以上の要素を「備える」、「有する」、「含む」、若しくは「含有する」外科用システム、装置、又は機器は、それらの1つ以上の素子を有するが、それらの1つ以上のみを有することに限定されない。同様に、1つ以上の特徴を「備える」、「有する」、「含む」、若しくは「含有する」、システム、装置、又は機器の要素は、それら1つ以上の特徴を有するが、それら1つ以上の特徴のみを有することに限定されない。
【0030】
用語「近位」及び「遠位」は、本明細書では、外科用器具のハンドル部分を操作する臨床医に関して使用される。用語「近位」とは、臨床医に最も近い部分を指し、用語「遠位」は、臨床医から離れた位置にある部分を意味する。便宜上及び明確性のために、「垂直」、「水平」、「上」、及び「下」などの空間的用語が、本明細書において図面に対して使用され得ることが、更に理解されよう。しかし、外科用器具は多くの向き及び位置にて使用されるものであり、これらの用語は限定的及び/又は絶対的であることを意図したものではない。
【0031】
腹腔鏡下及び低侵襲性の外科手術を行うための、種々の代表的な装置及び方法が提供される。しかし、本明細書に開示される様々な方法及び装置が、例えば開腹外科手術と関連するものを含む、多くの外科手術及び用途で使用され得ることが、読者には容易に理解されよう。本明細書の「発明を実施するための形態」を読み進めることで、読者は、本明細書にて開示された種々の器具が、例えば、天然の開口部を介して、組織に形成された切開又は穿刺穴を介してなど、任意の方法にて体内に挿入され得ることを更に理解するであろう。これらの器具の作用部分又はエンドエフェクタ部分は、患者の体内へと直接に挿入することができる、又は、外科用器具のエンドエフェクタ及び細長いシャフトを前進させることが可能な作用通路を有するアクセス装置を介して挿入することができる。
【0032】
外科用ステープル留めシステムは、シャフト、及びシャフトから延在するエンドエフェクタを備えることができる。エンドエフェクタは、第1顎部及び第2顎部を備える。第1顎部は、ステープルカートリッジを備える。ステープルカートリッジは、第1顎部へと挿入可能であり、かつ第1顎部から取り外し可能であるが、ステープルカートリッジが第1顎部から取り外し可能でない、又は第1顎部から少なくとも容易に交換可能ではない、その他の実施形態が想到される。第2顎部は、ステープルカートリッジから射出されたステープルを変形させるように構成されたアンビルを備える。第2顎部は、閉鎖軸線の周囲にて、第1顎部に対して枢動可能であるが、第1顎部が第2顎部に対して枢動可能である、その他の実施形態が想定される。外科用ステープル留めシステムは、エンドエフェクタをシャフトに対して回転させる、又は関節運動させることができるように構成された、関節継手を更に備える。エンドエフェクタは、関節継手を介して延在する関節運動軸線の周囲にて、回転可能である。関節継手を含まないその他の実施形態が想到される。
【0033】
ステープルカートリッジは、カートリッジ本体を備える。カートリッジ本体は、近位端部、遠位端部、及び近位端部と遠位端部との間に延在するデッキを含む。使用中、ステープルカートリッジは、ステープル留めされる組織の第1の側に位置付けられ、またアンビルは、組織の第2の側に位置付けられる。アンビルは、ステープルカートリッジに向かって移動して、デッキに対して組織を圧縮及びクランプする。続いて、カートリッジ本体内に取り外し可能に格納されたステープルを、組織内へと配置させることができる。カートリッジ本体は、その内部に画定されたステープル空洞を含み、ステープルは、ステープル空洞内において取り外し可能に格納される。ステープル空洞は、6つの長手方向列に配置される。3つの列のステープル空洞は、長手方向スロットの第1の側に位置付けられ、また3つの列のステープル空洞は、長手方向スロットの第2の側に位置付けられる。ステープル空洞及びステープルのその他の配列が可能であり得る。
【0034】
ステープルは、カートリッジ本体内のステープルドライバにより支持される。ドライバは、第1の位置又は未発射位置と、ステープル空洞からステープルを射出する第2の位置又は発射位置との間で、移動可能である。ドライバは、カートリッジ本体の底部周辺に延在する保持具によりカートリッジ本体内に保持され、また、カートリッジ本体を把持して、保持具をカートリッジ本体に対して保持するように構成された、弾性部材を含む。ドライバは、スレッドにより、それらの未発射位置とそれらの発射位置との間で、移動可能である。スレッドは、近位端部に隣接した近位位置と、遠位端部に隣接した遠位位置との間で、移動可能である。スレッドは、ドライバの下を摺動し、かつドライバを持ち上げるように構成された複数の傾斜面を備え、またステープルがその上に支持されて、アンビルに向かう。
【0035】
上記に加えて、スレッドは、発射部材により遠位方向に移動する。発射部材は、スレッドに接触し、かつスレッドを遠位端部に向かって押し出すように構成される。カートリッジ本体内に画定された長手方向スロットは、発射部材を受容するように構成される。アンビルはまた、発射部材を受容するように構成されたスロットを含む。発射部材は、第1顎部に係合する第1カム、及び第2顎部に係合する第2カムを更に備える。発射部材を遠位方向に前進させる際、第1カム及び第2カムは、ステープルカートリッジのデッキとアンビルとの間の距離、又は組織間隙を制御することができる。発射部材はまた、ステープルカートリッジとアンビルとの中間にて捕捉された組織を切開するように構成されたナイフを備える。ステープルがナイフよりも前方に射出されるように、ナイフが傾斜面に対して少なくとも部分的に近位方向に位置付けられることが、望ましい。
【0036】
図1は、種々の異なる外科処置を実施するために使用し得る、モータ駆動外科用システム10を示す。この図に見ることができるように、外科用システム10の一例は、それぞれがハンドル組立体500との交換可能な使用に適した4つの交換式外科用器具組立体100、200、300及び1000を含む。各交換式外科用器具組立体100、200、300及び1000は、1つ以上の特定の外科処置の実施に関連して使用するように、設計されてよい。別の外科用システムの実施形態では、交換式外科用器具組立体は、ロボット制御又は自動外科用システムの器具駆動組立体と共に効果的に使用され得る。例えば、本明細書にて開示された外科用器具組立体は、その全体が参照として本明細書に組み込まれる、米国特許第9,072,535号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS WITH ROTATABLE STAPLE DEPLOYMENT ARRANGEMENTS」にて開示されているものなどの、種々のロボットシステム、器具、構成要素、及び方法(これらに限定されない)と共に用いられ得る。
【0037】
図2は、ハンドル組立体500に動作可能に連結された交換式外科用器具組立体100の一形態を示す。
図3は、交換式外科用器具組立体100の、ハンドル組立体500への取り付けを示す。
図3に示される取り付け構成及びプロセスはまた、ロボットシステムの器具駆動部分又は器具駆動ハウジングへの、交換式外科用器具組立体100、200、300及び1000のいずれかの取り付けに関連して、用いられてよい。ハンドル組立体500は、臨床医により把持及び操作され得るピストル把持部分504を含む、ハンドルハウジング502を備えてよい。以下で簡潔に論じられるように、ハンドル組立体500は、そこへ動作可能に取り付けられた交換式外科用器具組立体100、200、300及び/又は1000の対応部分へと種々の制御運動を発生させて適用するように構成された複数の駆動システムを、動作可能に支持する。
【0038】
ここで
図3を参照すると、ハンドル組立体500は、複数の駆動システムを動作可能に支持するフレーム506を更に含んでよい。例えば、フレーム506は、一般に510として示される「第1の」又は閉鎖駆動システムを動作可能に支持することができ、この閉鎖駆動システムは、ハンドル組立体500へと動作可能に取り付けられた又は連結された交換式外科用器具組立体100、200、300及び1000に対して開閉運動を適用するために、用いられてよい。少なくとも1つの形態では、閉鎖駆動システム510は、フレーム506により枢動可能に支持される閉鎖トリガ512の形態のアクチュエータを含んでよい。このような構成により、臨床医が閉鎖トリガ512を操作することが可能になり、これにより、臨床医がハンドル組立体500のピストル把持部分504を把持する場合に、閉鎖トリガ512は、開始位置又は「非作動」位置から「作動」位置へ、より具体的には完全圧縮位置又は完全作動位置へと、容易に枢動できるようになっている。種々の形態では、閉鎖駆動システム510は、閉鎖トリガ512に枢動可能に連結された、又は別の方法でそれに動作可能に接合する、閉鎖連結組立体514を更に含む。以下で更に詳細に説明するように、例示的実施例では、閉鎖連結組立体514は、外科用器具組立体上の対応する駆動システムへの取り付けを容易にする、横方向取り付けピン516を含む。使用中、閉鎖駆動システムを作動させるために、臨床医は、閉鎖トリガ512をピストル把持部分504に向かって押圧する。その全体が参照として本明細書に組み込まれる、米国特許出願第14/226,142号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT DOMPRISING A SENSOR SYSTEM」、現在は米国特許出願公開第2015/0272575号に更に詳細に記載されているように、臨床医が、閉鎖トリガ512を完全に押圧して完全閉鎖ストロークを達成する場合に、閉鎖駆動システムは、閉鎖トリガ512を完全に押圧された又は完全に作動された位置へとロックするように、構成される。臨床医が閉鎖トリガ512をロック解除して非作動位置へと付勢させるように所望する場合、臨床医は、単純に、閉鎖解放ボタン組立体518を作動させ、これにより、閉鎖トリガを非作動位置まで戻すことが可能である。閉鎖解放ボタン518はまた、閉鎖トリガ512の位置を追跡するために、ハンドル組立体500内のマイクロコントローラ520と通信する種々のセンサと相互作用するように構成されてよい。閉鎖解放ボタン組立体518の構成及び動作に関する更なる詳細は、米国特許出願公開第2015/0272575号に見出され得る。
【0039】
少なくとも1つの形態では、ハンドル組立体500及びフレーム506は、そこへ取り付けられた交換式外科用器具組立体の対応部分に対して発射運動を適用するように構成される、本明細書においては発射駆動システム530と称する、別の駆動システムを動作可能に支持してよい。米国特許出願公開第2015/0272575号に詳細に記載されているように、発射駆動システム530は、電気モータ(
図1~3に図示せず)を用いてよく、ハンドル組立体500のピストル把持部分504に位置する。種々の形態において、モータは、例えば、約25,000RPMの最大回転数を有するブラシ付きDC駆動モータであってよい。その他の構成では、モータとしては、ブラシレスモータ、コードレスモータ、同期モータ、ステッパモータ、又はその他の任意の好適な電気モータを挙げてもよい。モータは、1つの形態にて取り外し可能なパワーパックを備え得る電源522により、給電されてよい。パワーパックは、その内部に、複数のリチウムイオン(「Li」)又はその他の好適な電池を支持してよい。直列に接続され得る多数の電池を、外科用システム10のための電源522として使用してよい。なお、電源522は、交換式及び/又は充電式であってよい。
【0040】
電気モータは、長手方向に移動可能な駆動部材540を、モータの極性に応じて、遠位方向及び近位方向にて軸方向に駆動させるように、構成される。例えば、モータが1つの回転方向にて駆動する場合に、長手方向に移動可能な駆動部材540は、遠位方向「DD」にて軸方向に駆動し得る。モータが反対の回転方向に駆動すると、駆動部材540は、近位方向「PD」にて軸方向に駆動し得る。ハンドル組立体500は、電源522により電動モータに適用される極性を逆転させる、あるいはモータを制御するように構成され得る、スイッチ513を備えることができる。ハンドル組立体500は更に、駆動部材540の位置及び/又は駆動部材540が移動している方向を検出するように構成されたセンサ(図示せず)を、含むことができる。モータの作動は、ハンドル組立体500上に枢動可能に支持された発射トリガ532(
図1)により、制御することができる。発射トリガ532は、非作動位置と作動位置との間で枢動してよい。発射トリガ532は、ばね若しくはその他の付勢構成により非作動位置へと付勢されてよく、これにより、臨床医が発射トリガ532を解放する場合に、それがばね若しくは付勢装置により非作動位置へと枢動する、又は別の方法で戻されてよい。少なくとも1つの形態では、発射トリガ532は、上述したように、閉鎖トリガ512の「外側」に位置付けることができる。米国特許出願公開第2015/0272575号に記載されているように、ハンドル組立体500は、発射トリガ532の偶発的な作動を防止するための発射トリガ安全ボタン(図示せず)を装備してよい。閉鎖トリガ512が非作動位置にある場合、安全ボタンは、ハンドル組立体500内に収容され、臨床医は容易には安全ボタンにアクセスすることができず、かつ発射トリガ532の作動を防止する安全位置と、発射トリガ532が発射され得る発射位置との間で始動させることができない。臨床医が閉鎖トリガ512を押圧する際に、安全ボタン及び発射トリガ532が下方に枢動し、次に、臨床医による操作が可能になる。
【0041】
少なくとも1つの形態では、長手方向に移動可能な駆動部材540は、モータと相互作用する対応する駆動ギア配列(図示せず)との噛合係合ために、その上に形成された歯(図示せず)のラックを有してよい。これらの機構に関する更なる詳細は、米国特許出願公開第2015/0272575号に見出され得る。また、モータが故障した場合に、臨床医が手動にて、長手方向に移動可能な駆動部材540を後退させることが可能なように構成された、手動作動式「緊急離脱」組立体もまた、少なくとも1つの形態に含まれる。緊急離脱組立体は、解放式ドア550の下でハンドル組立体500内に格納されたレバー又は緊急離脱ハンドル組立体を含んでよい。レバーは、駆動部材540の歯とラチェット係合するように、手動で枢動するように構成される。したがって、臨床医は、緊急離脱ハンドル組立体を使用して駆動部材540を近位方向「PD」にラチェットさせることにより、駆動部材540を手動にて後退させることができる。その開示全体が本明細書に参照として組み込まれる、米国特許出願第12/249,117号、発明の名称「POWERED SURGICAL CUTTING AND STAPLING APPARATUS WITH MANUALLY RETRACTABLE FIRING SYSTEM」、現在は米国特許第8,608,045号は、緊急離脱構成、並びに本明細書にて開示された種々の外科用器具組立体と共に用いられてもよい、その他の構成要素、配列、並びにシステムを開示する。
【0042】
ここで
図2を参照すると、交換式外科用器具組立体100は、第1顎部及び第2顎部を備える外科用エンドエフェクタ110を含む。1つの構成では、第1顎部は、外科用ステープルカートリッジ116をその内部に動作可能に支持するように構成される、細長いチャネル112を備える。第2顎部は、細長いチャネル112に対して枢動可能に支持されるアンビル114を備える。交換式外科用器具組立体100はまた、シャフト軸線SAに対して所望の位置にてエンドエフェクタ110を解放可能に保持するように構成することができる、ロック式関節継手120を含む。エンドエフェクタ110、関節継手120及び関節運動ロックの種々の構造及び動作に関する詳細は、その全体が参照として本明細書に組み込まれる、米国特許出願第13/803,086号、発明の名称「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING AN ARTICULATION LOCK」、現在は米国特許出願公開第2014/0263541号に記載されている。
図2及び3に更に見ることができるように、交換式外科用器具組立体100は、近位ハウジング又はノズル130、並びにエンドエフェクタ110のアンビル114を閉鎖及び/又は開放するために利用され得る閉鎖管組立体140を、含むことができる。米国特許出願公開第2015/0272575号に記載されるように、閉鎖管組立体140は、外科用エンドエフェクタ110に関節運動を適用するための関節駆動器構成147を支持するスパイン145上に、移動可能に支持される。スパイン145は、(1)発射部材170をその内部で摺動可能に支持し、(2)スパイン145の周囲に延在する閉鎖管組立体140を摺動可能に支持するように、構成される。種々の状況下で、スパイン145は、シャーシ150にて回転可能に支持された近位端部を含む。
図3を参照されたい。1つの構成では、例えば、スパイン145の近位端部は、シャーシ150内に支持されるように構成されたスパインベアリング(図示せず)に取り付けられる。このような構成により、シャーシ150に対するスパイン145の回転可能な取り付けが容易になり、スパイン145を、シャーシ150に対してシャフト軸線SAの周囲にて、選択可能に回転させてよい。
【0043】
依然として
図3を参照すると、交換式外科用器具組立体100は、シャーシ150に対して軸方向に移動され得るようにその中で摺動可能に支持される、閉鎖シャトル160を含む。
図3に見ることができるように、閉鎖シャトル160は、一対の近位方向に突出するフック162を含み、それらは、ハンドル組立体500の閉鎖連結組立体514に取り付けられた取付けピン516へと取り付けるように構成される。閉鎖管140の近位閉鎖管部分146は、そこへと相対回転するように閉鎖シャトル160に連結されている。したがって、フック162がピン516の上に引っ掛かった場合、閉鎖トリガ512の作動により、閉鎖シャトル160、及び最終的にはスパイン145上の閉鎖管アセンブリ組立体140の軸方向の移動をもたらす。閉鎖ばね(図示せず)は、閉鎖管140上で軸支されて、閉鎖管140を近位方向「PD」に付勢する役割を果たし、これにより、シャフト組立体100がハンドル組立体500に動作可能に連結された場合に、閉鎖トリガ512を非作動位置へと枢動させる役割を果たすことができる。使用の際、閉鎖管組立体140は、例えば、閉鎖トリガ512の作動に応答して、アンビル114を閉鎖するように遠位方向(方向「DD」)に並進する。閉鎖管組立体140は、近位閉鎖管部分146の遠端部に枢動可能にピン留めされた遠位閉鎖管部分142を含む。遠位閉鎖管部分142は、外科用エンドエフェクタ110に対して近位閉鎖管部分146と共に軸方向に移動するように、構成される。遠位閉鎖管セグメント142の遠端部がアンビル114上の近位表面又はたな状部115に衝突した場合、アンビル114は枢動閉鎖される。アンビル114の閉鎖に関する更なる詳細は、前述の米国特許出願公開第2014/0263541号に見出すことができ、また以下で更に詳細に説明する。米国特許出願公開第2014/0263541号に詳細に記載されているように、アンビル114は、遠位閉鎖管部分142を近位方向に並進させることにより、開放される。遠位閉鎖管部分142は、アンビル114の近位端部上に形成されたアンビルタブ117と協働してアンビル114を開放位置へと戻すように枢動する、下向きに延在する戻りタブ(図示せず)を画定する馬蹄形開口部143を、その内部に有する。完全開放位置では、閉鎖管組立体140は、その最近位位置又は非作動位置にある。
【0044】
やはり上述したように、交換式外科用器具100は、シャフトスパイン145内で軸方向移動するように支持される発射バー170を更に含む。発射バー170は、外科用エンドエフェクタ110を介して軸方向に移動するように構成された遠位切断部分又はナイフバーに取り付けられるように構成された、中間発射シャフト部分を含む。少なくとも1つの構成では、交換式外科用器具組立体100は、関節駆動器を発射バー170へと選択的かつ解放可能に連結させるように構成され得るクラッチ組立体(図示せず)を含む。クラッチ組立体機構及び動作に関する更なる詳細は、米国特許出願公開第2014/0263541号に見出すことができる。米国特許出願公開第2014/0263541号に記載されているように、クラッチ組立体がその係合位置にある場合に、発射バー170の遠位方向への移動は、関節駆動器構成147を遠位方向に移動させることができ、またそれに対応して、発射バー170の近位方向への移動は、関節駆動器機構147を近位方向に移動させることができる。クラッチ組立体がその係合解除位置にある場合、発射バー170の移動は、関節駆動器147に伝達されず、その結果、発射バー170は、関節駆動器147とは独立して移動することができる。交換式外科用器具組立体100はまた、スリップリング組立体(図示せず)を含むことができ、これは、エンドエフェクタ110へと電力を導く、及び/若しくはエンドエフェクタ110から電力を導く、並びに/又はエンドエフェクタ110へと信号を通信する、及び/若しくはエンドエフェクタ110から信号を通信するように、構成され得る。スリップリング組立体に関する更なる詳細は、米国特許出願公開第2014/0263541号に見出され得る。米国特許出願第13/800,067号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE TISSUE THICKNESS SENSOR SYSTEM」、現在は米国特許出願公開第2014/0263552号は、その全体が本明細書に参照として組み込まれる。米国特許第9,345,481号、名称「STAPLE CARTRIDGE TISSUE THICKNESS SENSOR SYSTEM」は、その全体が本明細書に参照として組み込まれる。
【0045】
依然として
図3を参照すると、シャーシ150は、フレーム506の遠端部内に形成された、対応するダブテールスロット507内に収容されるように適合された、シャーシ上に形成された少なくとも1つの、好ましくは2つの先細の取り付け部分152を含む。各ダブテールスロット507は、取り付け部分152を、その内部に着座的に受容するように、先細であってもよい、又は言い換えればある程度V字形であってよい。
図3に更に見ることができるように、シャフト取り付けラグ172が、発射シャフト170の近位端部上に形成される。交換式外科用器具組立体100がハンドル組立体500に連結されている場合、シャフト取り付けラグ172は、長手方向に移動可能な駆動部材540の遠端部に形成された、発射シャフト取り付けクレードル542に受容される。交換式外科用器具組立体100はまた、シャフト組立体100をハンドル組立体500のフレーム506に解放可能にラッチするためのラッチシステム180を用いる。少なくとも1つの形態では、例えば、ラッチシステム180は、シャーシ150に移動可能に連結されているロック部材又はロックヨーク182を含む。ロックヨーク182は、フレーム506の遠位取り付けフランジにおける対応するロック移動止め又は溝509と解除可能に係合するように構成された、2つの近位方向に突出するロックラグ184を含む。種々の形態では、ロックヨーク182は、ばね又は付勢部材により、近位方向に付勢される。ロックヨーク182の作動は、シャーシ150に取り付けられたラッチアクチュエータ組立体上に摺動可能に取り付けられたラッチボタン186により、行われてもよい。ラッチボタン186は、ロックヨーク182に対して近位方向に付勢されてよい。以下で更に詳細に説明するように、ロックヨーク182は、ラッチボタン186を遠位方向にて付勢することによりロック解除位置へと移動させてよく、これにより、ロックヨーク182が枢動して、フレーム506の遠位取り付けフランジとの保定係合から外れるようにする。ロックヨーク182がフレーム506の遠位取り付けフランジと「保定係合」している場合、ロックラグ184は、フレーム506の遠端部における対応するロック移動止め又は溝509内に保定されて着座する。ラッチシステムに関する更なる詳細は、米国特許出願公開第2014/0263541号に見出され得る。
【0046】
ここで、ハンドル組立体500への交換式外科用器具組立体100の取り付けについて、
図3に関して記載する。連結プロセスを開始するために、臨床医は、シャーシ150上に形成された先細の取り付け部分152がフレーム506のダブテールスロット507と位置合わせされるように、交換式外科用器具組立体100のシャーシ150をフレーム506の遠端部の上方に、又はそれに隣接して位置付けてよい。臨床医は、次に、外科用器具組立体100をシャフト軸線SAに垂直な設置軸線IAに沿って移動させて、先細の取り付け部分152を、フレーム506の遠端部における対応するダブテール受容スロット507と「動作可能に係合」させて、着座させてよい。その際、発射シャフト170上のシャフト取り付けラグ172もまた、長手方向に移動可能な駆動部材540におけるクレードル542に着座し、閉鎖リンク514上のピン516の一部が、閉鎖シャトル160における対応するフック162に着座する。本発明で使用する場合、2つの構成要素の文脈における用語「動作可能な係合」とは、それら2つの構成要素が互いに十分に係合され、これにより、作動運動をそれらに適用すると、構成要素が意図される行為、機能、及び/又は手順を実施し得ることを意味する。
【0047】
ここで
図1を参照すると、この図に示される外科用システム10は、4つの交換式外科用器具組立体100、200、300及び1000を含み、これらはそれぞれ、同じハンドル組立体500と共に効果的に用いられて、異なる外科処置を実行し得る。交換式外科用器具組立体100の代表的な形態の構成は、簡潔に上述されており、米国特許出願公開第2014/0263541号に更に詳細に記載されている。交換式外科用器具組立体200及び300に関する種々の詳細は、本明細書と同日に出願され、かつ本明細書に参照として組み込まれる種々の米国特許出願に見出され得る。交換式外科用器具組立体1000に関する種々の詳細を、以下で更に詳細に説明する。
【0048】
図1に示されるように、外科用器具組立体100、200、300、及び1000のそれぞれは、一対の顎部を含み、顎部のうちの少なくとも1つは、組織が2つの顎部と閉鎖位置との間で捕捉又は操作され得る開放位置と、組織がそれらの間にしっかりと保持される閉鎖位置との間で、移動可能である。移動可能な顎部又は顎は、ハンドル組立体又は外科用器具組立体が動作可能に連結されるロボット又は自動外科用システムからそこへと適用される閉鎖及び開放運動の適用の際に、解放位置と閉鎖位置との間で移動する。なお、図示された交換式外科用器具組立体のそれぞれは、組織を切断し、かつハンドル組立体又はロボットシステムによりそこへと適用される発射運動に反応して、顎部のうちの1つに支持されたカートリッジからステープルを発射するように構成された、発射部材を含む。各外科用器具組立体は、例えば、身体の特定の領域内の組織の種類及び厚さを切断かつ締結するための特定の処置を実施するように、独自に設計されてよい。ハンドル組立体500又はロボットシステムにおける閉鎖、発射、及び関節運動制御システムは、外科用器具組立体に用いられる閉鎖、発射、及び関節運動システム構成の種類に応じて、軸方向制御運動及び/又は回転制御運動を発生させるように、構成されてよい。1つの構成では、ハンドル組立体又はロボットシステムにおける閉鎖制御システムが完全に作動すると、閉鎖システム制御構成要素のうちの1つは、例えば、上記の閉鎖管組立体を備えてよく、非作動位置からその完全な作動位置へと軸方向に移動し得る。閉鎖管組立体がその非作動位置とその完全な作動位置との間で移動する軸方向距離は、本明細書においては「閉鎖ストローク長さ」と称され得る。同様に、ハンドル組立体又はロボットシステムにおける発射システムが完全に作動すると、発射システム制御構成要素のうちの1つは、例えば、上記の長手方向に移動可能な駆動部材を備えてよく、非作動位置からその完全な作動位置又は発射位置へと軸方向に移動し得る。長手方向に移動可能な駆動部材がその非作動位置とその完全な発射位置との間で移動する軸方向距離は、本明細書においては「発射ストローク長さ」と称され得る。関節運動可能なエンドエフェクタの構成を用いるこれらの外科用器具組立体に関して、ハンドル組立体又はロボットシステムは、「関節運動駆動ストローク長さ」を介して軸方向に移動する関節運動制御構成要素を用いてよい。多くの状況において、閉鎖ストローク長さ、発射ストローク長さ、及び関節運動駆動ストローク長さは、特定のハンドル組立体又はロボットシステムに対して固定される。したがって、外科用器具組立体のそれぞれは、外科用器具組立体の損傷又は突発故障をもたらす可能性のある過度の応力を外科用器具構成要素上に据えることなく、それらのストローク長さ全体のそれぞれにわたって、閉鎖、発射、及び/又は関節運動構成要素の制御運動に適応可能でなければならない。
【0049】
ここで
図4~10を参照すると、交換式外科用器具組立体1000は、ステープルカートリッジ1110をその内部に動作可能に支持するように構成された細長いチャネル1102を備える、外科用エンドエフェクタ1100を含む。エンドエフェクタ1100は、細長いチャネル1102に対して枢動可能に支持されるアンビル1130を更に含んでよい。交換式外科用器具組立体1000は、シャフト軸線SAに対して所望の関節運動位置にてエンドエフェクタ1100を解放可能に保持するように構成することができる、関節継手1200及び関節運動ロック1210(
図5及び8~10)を更に含んでよい。関節運動ロック1210の構成及び動作に関する詳細は、その開示内容全体が参照として本明細書に組み込まれる、米国特許出願第13/803,086号、発明の名称「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING AN ARTICULATION LOCK」、現在は米国特許出願公開第2014/0263541号に見出され得る。関節運動ロックに関する更なる詳細はまた、その開示内容全体が参照として本明細書に組み込まれる、米国特許出願第15/019,196号(2016年2月9日出願)、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT ARTICULATION MECHANISM WITH SLOTTED SECONDARY CONSTRAINT」にも見出し得る。
図7に見ることができるように、交換式外科用器具組立体1000は、ノズル部分1302、1304から構成される近位ハウジング又はノズル1300、並びにスナップ、ラグ、スクリュー等により、組み立てられたノズル部分1302、1304へと連結するように構成された、アクチュエータホイール部分1306を更に含むことができる。以下で更に詳細に説明するように、交換式外科用器具組立体1000は、エンドエフェクタ1100のアンビル1130を閉鎖及び/又は開放するために利用することができる、閉鎖管組立体1400を更に含むことができる。主に
図8及び9を参照すると、交換式外科用器具組立体1000は、関節運動ロック1210を支持するように構成され得る、スパイン組立体1500を含むことができる。図示される構成では、スパイン組立体1500は、以下で更に詳細に説明する「弾性」スパイン又はフレーム部材1510を備える。弾性スパイン部材1510の遠位端部1522は、関節運動ロック1210をその内部で動作可能に支持する遠位フレーム部分1560に、取り付けられる。
図7及び8に見ることができるように、スパイン1500は、(1)発射部材組立体1600をその内部で摺動可能に支持し、(2)スパイン1500の周囲に延在する閉鎖管組立体1400を摺動可能に支持するように、構成される。スパイン組立体1500はまた、近位関節駆動器1700を摺動可能に支持するように、構成することができる。
【0050】
図10に見ることができるように、遠位フレーム区分1560は、エンドエフェクタ装着組立体1230により、細長いチャネル1102へと枢動可能に連結される。1つの構成では、例えば、遠位フレーム区分1560の遠位端部1562は、その上に形成された枢動ピン1564を有する。枢動ピン1564は、エンドエフェクタ装着組立体1230の枢動ベース部1232に形成された枢動穴1234内に枢動可能に受容されるように、適合されている。エンドエフェクタ装着組立体1230は、ばねピン1105又はその他の好適な部材により、細長いチャネル1102の近位端部1103へと取り付けられている。枢動ピン1564は、シャフト軸線SAを横断する関節運動軸線B-Bを画定する。
図4を参照されたい。このような構成は、スパイン組立体1500に対する関節運動軸線B-Bの周囲でのエンドエフェクタ1100の枢動移動(即ち、関節運動)を促進する。
【0051】
依然として
図10を参照すると、図示した実施形態では、関節駆動器1700は、関節運動ロック1210と動作可能に係合するように構成された、遠位端部1702を有する。関節運動ロック1210は、エンドエフェクタ装着組立体1230の枢動ベース部1232上の駆動ピン1238と動作可能に係合するように適合された、関節運動フレーム1212を含む。なお、交差リンク1237は、エンドエフェクタ1100の関節運動を支援するように、駆動ピン1238及び関節運動フレーム1212に連結されてよい。上述のように、関節運動ロック1210及び関節運動フレーム1212の動作に関する更なる詳細は、米国特許出願第13/803,086号、現在は米国特許出願公開第2014/0263541号に見出され得る。エンドエフェクタ装着組立体及び交差リンクに関する更なる詳細は、その開示全体が本明細書に参照として組み込まれる、米国特許出願第15/019,245号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENTS WITH CLOSURE STROKE REDUCTION ARRANGEMENTS」(2016年2月9日出願)に見出され得る。種々の状況では、弾性スパイン部材1510は、シャーシ1800にて回転可能に支持された近位端部1514を含む。1つの構成では、例えば、弾性スパイン部材1510の近位端部1514は、シャーシ1800内部で支持されるように構成されたスパイン軸受(図示せず)へとねじ装着用としてその上に形成された、ねじ1516を有する。このような構成により、シャーシ1800に対する弾性スパイン部材1510の回転可能な取り付けが容易になり、これにより、スパイン組立体1500を、シャーシ1800に対してシャフト軸SAの周囲にて選択的に回転させ得る。
【0052】
主に
図7を参照すると、交換式外科用器具組立体1000は、シャーシ1800に対して軸方向に移動され得るように、シャーシ1800内で摺動可能に支持される、閉鎖シャトル1420を含む。1つの形態では、閉鎖シャトル1420は、一対の近位方向に突出するフック1421を含み、それらは、上述したように、ハンドル組立体500の閉鎖連結組立体514に取り付けられた取付けピン516へと取り付けるように構成される。閉鎖管部分1410の近位端部1412は、そこへと相対回転するように閉鎖シャトル1420に連結されている。例えば、U字型コネクタ1424は、閉鎖管部分1410の近位端部1412にある環状スロット1414へと挿入され、閉鎖シャトル1420における垂直スロット1422内で保定される。
図7を参照されたい。このような構成は、近位閉鎖管組立体1400をシャフト軸SAの周囲にて閉鎖シャトル1420に対して回転させることを可能にしつつ、それと共に軸方向移動させるために、近位閉鎖管区分1410を閉鎖シャトル1420へと取り付けることを手助けする。閉鎖ばね(図示せず)は、近位閉鎖管部分1410の近位端部1412上に軸支され、かつ閉鎖管組立体1400を近位方向PDにて付勢することに役立ち、これにより、交換式外科用器具組立体1000がハンドル組立体500に動作可能に連結されている場合に、ハンドル組立体500上の閉鎖トリガ512(
図3)を非作動位置へと枢動させることに役立つ。
【0053】
上述のように、例示された交換式外科用器具ル組立体1000は、関節継手1200を含む。しかし、その他の交換式外科用器具組立体が、関節運動可能でなくてもよい。
図10に見ることができるように、上部及び下部突起部1415、1416は、近位閉鎖管部分1410の遠端部から遠位方向に突出して、閉鎖管組立体1400のエンドエフェクタ閉鎖スリーブ又は遠位閉鎖管区分1430に移動可能に連結される。
図10に見ることができるように、遠位閉鎖管部分1430は、その近位端部から近位方向に突出する上部及び下部突起部1434、1436を含む。上部二重枢動リンク1220は、近位閉鎖管部分1410及び遠位閉鎖管部分1430の上部突起部1415、1434の対応する穴と係合する、近位及び遠位ピンを含む。同様に、下部二重枢動リンク1222は、近位閉鎖管部分1410及び遠位閉鎖管部分1430の下部突起部1416及び1436の対応する穴と係合する、近位及び遠位ピンを含む。以下で更に詳細に説明するように、閉鎖管組立体1400の遠位及び近位軸方向並進は、細長いチャネル1102に対するアンビル1130の閉鎖及び開放をもたらし得る。
【0054】
前述のように、交換式外科用器具組立体1000は、スパイン組立体1500内で軸方向移動するように支持された発射部材組立体1600を更に含む。図示した実施形態では、発射部材組立体1600は、遠位切断部分又はナイフバー1610に取り付けるために構成された中間発射シャフト部分1602を含む。発射部材組立体1600はまた、本明細書においては「第2のシャフト」及び/又は「第2のシャフト組立体」と称される場合もある。
図7~10に見ることができるように、中間発射シャフト部分1602は、その遠位端部において長手方向スロット1604を含んでよく、これは、ナイフバー1610の近位端部上のタブ(図示せず)を受容するように、構成することができる。長手方向スロット1604及びナイフバー1610の近位端部は、それらの間の相対運動を可能にするようにサイズ決めして構成することができ、かつスリップ継手1612を備えることができる。スリップ継手1612は、ナイフバー1610を移動させずに、又は少なくとも実質的に移動させずに、発射部材組立体1600の中間発射シャフト部分1602を移動させて、エンドエフェクタ1100を関節運動させることを可能にすることができる。一度エンドエフェクタ1100が好適に配向されると、長手方向スロット1604の近位側壁がナイフバー1610上の突起部に接触するまで、中間発射シャフト部分1602を遠位に前進させて、ナイフバー1610を進め、かつチャネル1102内に位置するステープルカートリッジ1110を発射させることができる。
図8及び9に更に見ることができるように、弾性スパイン部材1520は、組み立て、及び中間発射シャフト部分1602の弾性スパイン部材1520へと挿入することを容易にするための、細長い開口部又は窓部1525を有する。一度中間発射シャフト部分1602がその内部に挿入されると、頂部フレーム部分1527が弾性スパイン部材1520と係合して、中間発射シャフト部分1602及びナイフバー1610をその内部に囲い込んでよい。発射部材組立体1600の動作に関する更なる記載は、米国特許出願第13/803,086号、現在は米国特許出願公開第2014/0263541号に見出され得る。
【0055】
上記に加えて更に、交換式器具組立体1000は、関節運動駆動器1800を発射部材組立体1600に選択的かつ解除可能に連結させるように構成することができる、クラッチ組立体1620を含むことができる。1つの形態では、クラッチ組立体1620は、発射部材組立体1600の周囲に位置付けられたロックカラー、又はスリーブ1622を含み、ロックスリーブ1622は、ロックスリーブ1622が関節運動駆動器1700を発射部材組立体1600に連結させる係合位置と、関節運動駆動器1700が発射部材組立体1600に動作可能に連結されない係合解除位置との間で、回転し得る。ロックスリーブ1622がその係合位置にある場合、発射部材組立体1600の遠位方向移動により、関節運動駆動器1700を遠位方向に移動させることができ、それに対応して、発射部材組立体1600の近位方向移動により、関節運動駆動器1700を近位方向に移動させることができる。ロックスリーブ1622がその係合解除位置にある場合、発射部材組立体1600の移動は、関節運動駆動器1700に伝達されず、その結果、発射部材組立体1600は、関節運動駆動体1700とは独立して移動することができる。種々の状況では、関節運動駆動器1700が発射部材組立体1600により近位又は遠位方向にて移動させられていない場合、関節ロック1210により、関節運動駆動器1700を定位置にて保持することができる。
【0056】
主に
図7を参照すると、ロックスリーブ1622は、発射部材組立体1600を受容するように構成された長手方向開口部1624がその内部に画定された、円筒状の、又は少なくとも実質的に円筒状の本体を備えることができる。ロックスリーブ1622は、直径方向に対向する内向きのロック突出部1626、1628及び外向きのロック部材1629を備えることができる。ロック突出部1626、1628は、発射部材組立体1600の中間発射シャフト部分1602と選択的に係合するように構成され得る。より具体的には、ロックスリーブ1622がその係合位置にある場合、ロック突出部1626、1628は、中間発射シャフト部分1602に画定された駆動ノッチ1605内に配置され、これにより、遠位押力及び/又は近位引張力が発射部材組立体1600からロックスリーブ1622へと伝達され得る。ロックスリーブ1622がその係合位置にある場合、第2のロック部材1629は、関節運動駆動器1700に画定された駆動ノッチ1704内に受容され、これにより、ロックスリーブ1622に加えられる遠位方向の押力及び/又は近位方向の引張力を、関節運動駆動器1700へと伝達し得る。実質的に、発射部材組立体1600、ロックスリーブ1622、及び関節運動駆動器1700は、ロックスリーブ1622がその係合位置にある場合に、共に移動し得る。他方で、ロックスリーブ1622がその係合解除位置にある場合、ロック突出部1626、1628は、発射部材組立体1600の中間発射シャフト部分1602の駆動ノッチ1605内に配置され得ず、その結果、遠位方向の押力及び/又は近位方向の引張力が、発射部材組立体1600からロックスリーブ1622へと伝達され得ない。それに対応して、遠位方向の押力及び/又は近位方向の引張力が、関節運動駆動器1700へと伝達されない場合がある。このような状況下では、発射部材組立体1600は、ロックスリーブ1622及び近位関節運動駆動器1700に対して、近位方向及び/又は遠位方向に摺動され得る。クラッチ組立体1620は、ロックスリーブ1622と相互作用するスイッチドラム1630を更に含む。スイッチドラム及びロックスリーブ1622の動作に関する更なる記載は、米国特許出願第13/803,086号、及び米国特許出願第15/019,196号に見出され得る。スイッチドラム1630は、その内部に画定された少なくとも部分的に円周状の開口部1632、1634を更に備えることができ、その開口部は、ノズル半部1302、1304から延在する円周状の取付座部1305を受容し、かつスイッチドラム1630と近位ノズル1300との間の相対回転は許容するが、並進は許容しない。
図6を参照されたい。取付座部がスイッチドラム1630におけるそれぞれのスロット1632、1634の端部に到達する点までノズル1300を回転させることで、スイッチドラム1630がシャフト軸線SAの周囲にて回転することをもたらし得る。スイッチドラム1630が回転することで、最終的に、ロックスリーブ1622が、その係合位置と係合解除位置との間で回転することをもたらし得る。したがって、本質的に、ノズル1300は、それらの各全体が本明細書に参考として組み込まれる、米国特許出願第13/803,086号、現在は米国特許出願公開第2014/0263541号、及び米国特許出願第15/019,196号に更に詳細に記載されている種々の方式にて、関節運動駆動システムと発射駆動システムとを動作可能に係合及び係合解除するために、用いられてよい。
【0057】
図示される構成では、スイッチドラム1630は、スイッチドラム1630の遠位開口部1637へと延在するL字形スロット1636を含む。遠位開口部1637は、シフタプレート1638の横方向ピン1639を受容する。一例では、シフタプレート1638は、ロックスリーブ1622に提供された長手方向スロット(図示せず)内に受容されて、ロックスリーブ1622が関節運動駆動器1700と係合されている場合に、ロックスリーブ1622の軸方向の動きを容易にする。シフタプレート及びシフトドラム配置の動作に関する更なる詳細は、その開示全体が本明細書に参照として組み込まれる、米国特許出願第14/868,718号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT WITH SHAFT RELEASE,POWERED FIRING AND POWERED ARTICUALTION」(2015年9月28日出願)に見出され得る。
【0058】
図7及び8にも示すように、交換式器具組立体1000は、例えば、エンドエフェクタ1100との間で電力を伝導し、かつ/又はエンドエフェクタ1100との間で信号を通信して、ハンドル組立体又はロボットシステムコントローラにおけるマイクロプロセッサへと戻るように構成することができる、スリップリング組立体1640を備えることができる。スリップリング組立体1640及び関連するコネクタに関する更なる詳細は、それらの各全体が本明細書に参考として組み込まれる、米国特許出願第13/803、086号、現在は米国特許出願公開第2014/0263541号、及び米国特許出願第15/019,196号、並びにその全体が参照として本明細書に組み込まれる、米国特許出願第13/800,067号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE TISSUE THICKNESS SENSOR SYSTEM」、現在は米国特許出願公開第2014/0263552号に見出され得る。参照として本明細書に組み込まれる前述の特許出願において更に詳細に記載されているように、交換式外科器具組立体1000はまた、スイッチドラム1630の位置を検出するように構成された、少なくとも1つのセンサを備えることができる。
【0059】
再び
図7を参照すると、シャーシ1800は、上述したように、ハンドル組立体500のフレーム506の遠位端部内に形成された対応するダブテールスロット507内に受容されるように適合された、シャーシ上に形成された少なくとも1つの、好ましくは2つの先細の取り付け部分1802を含む。
図7に更に見ることができるように、シャフト取り付けラグ1605が、中間発射シャフト1602の近位端部上に形成される。以下で更に詳細に説明するように、交換式外科用器具組立体1000がハンドル組立体500に連結された場合、シャフト取り付けラグ1605は、長手方向駆動部材540の遠端部に形成された発射シャフト取り付けクレードル542に受容される。
図3を参照されたい。
【0060】
種々の交換式外科用器具組立体は、交換式外科用器具組立体1000をハンドル組立体500のフレーム506に取り外し可能に連結させるための、ラッチシステム1810を用いる。
図7に見ることができるように、例えば、少なくとも1つの形態では、ラッチシステム1810は、シャーシ1800に対して移動可能に連結されている、ロック部材又はロックヨーク1812を含む。図示した実施形態では、例えば、ロックヨーク1812は、2つの離間した下向きに延在する脚部1814を伴うU字形を有する。脚部1814はそれぞれ、シャーシ1800に形成された対応する穴1816に受容されるように適合された、枢動ラグ(図示せず)を有する。このような構成により、ロックヨーク1812をシャーシ1800に枢動可能に取り付けることが容易になる。ロックヨーク1812は、ハンドル組立体500のフレーム506の遠端部における対応するロック移動止め又は溝509と解除可能に係合するように構成された、近位方向に突出した2つのロックラグ1818を含んでよい。
図3を参照されたい。種々の形態では、ロックヨーク1812は、ばね又は付勢部材1819により近位方向に付勢される。ロックヨーク1812の作動は、シャーシ1800に装着されたラッチアクチュエータ組立体1822上に摺動可能に装着された、ラッチボタン1820により達成されてよい。ラッチボタン1820は、ロックヨーク1812に対して近位方向に付勢されてよい。ロックヨーク1812は、ラッチボタン1820を遠位方向にて付勢することによりロック解除位置へと移動させてよく、これにより、ロックヨーク1812が枢動して、フレーム506の遠端部との保定係合から外れるようにする。ロックヨーク1812がフレーム506の遠位エンドと「保定係合」している場合、ロックラグ1818は、フレーム506の遠端部における対応するロック移動止め又は溝509内に保定されて着座する。
【0061】
図示した構成では、ロックヨーク1812は、閉鎖シャトル1420上に形成された対応するロックラグ部分1426に接触するように適合された、少なくとも1つの、及び好ましくは2つのロックフック1824を含む。閉鎖シャトル1420が非作動位置にある場合、ロックヨーク1812は、ハンドル組立体500から交換式外科用器具組立体1000をロック解除するために、遠位方向に枢動され得る。その位置にある場合、ロックフック1824は、閉鎖シャトル1420上のロックラグ部分1426に接触しない。しかし、閉鎖シャトル1420が作動位置へと移動する場合、ロックヨーク1812がロック解除位置へと枢動することが防止される。言い換えると、臨床医がロックヨーク1812をロック解除位置へと枢動させようとした場合、又は例えば、ロックヨーク1812が、別の場合では遠位方向に枢動することがあるような形で不用意に突き当たる、又は接触した場合、ロックヨーク1812上のロックフック1824が閉鎖シャトル1420上のロックラグ1426に接触し、ロックヨーク1812がロック解除位置へと移動することを防止する。
【0062】
依然として
図10を参照すると、ナイフバー1610は、少なくとも2つのビーム層を含む積層ビーム構造を備えてよい。このようなビーム層は、例えば、それらの近位端部及び/又はそれらの長さに沿ったその他の場所にて互いに溶接又はピン留めすることにより相互接続される、ステンレス鋼バンドを含んでよい。代替的な実施形態では、バンドの遠位端部は、エンドエフェクタが関節運動する場合に、積層体又はバンドが互いに対して広がることを可能にするように、一緒に連結されていない。このような構成により、ナイフバー1610がエンドエフェクタの関節運動を収容するために十分に可撓性であることを、可能にする。種々の積層ナイフバー構成が、米国特許出願第15/019,245号に開示されている。
図10に見ることができるように、中央支持部材1614は、中央支持部材1614が外科用エンドエフェクタ1100の関節運動に適用するように屈曲する際に、ナイフバー1610に側方支持を提供するように用いられる。中間支持部材及び代替のナイフバー支持構成に関する更なる詳細は、米国特許出願第15/019,245号に開示されている。
図10に見ることができるように、発射部材又はナイフ部材1620は、ナイフバー1610の遠端部に取り付けられている。
【0063】
図11は、交換式器具組立体1000と共に用いられてよい発射部材1660の一形態を示す。1つの代表的な形態では、発射部材1660は、ナイフバー1610の遠端部における対応する形状のコネクタ開口部1614に受容されるように構成された、近位に延在するコネクタ部材1663を含む、本体部分1662を備える。
図10を参照されたい。コネクタ1663は、摩擦及び/又は溶接、又は好適な接着剤等によりコネクタ開口部1614内に保持されてよい。本体部分1662は、細長いチャネル1102内の細長いスロット1104を介して突出して、本体部分1662の各側面上で横方向に延在する足部材1664で終端する。発射部材1660が外科用ステープルカートリッジ1110を介して遠位方向に駆動される際、足部材1664は、外科用ステープルカートリッジ1110の下に位置する細長いチャネル1102における通路1105内に乗る。
図11に見ることができるように、発射部材1660の一形態は、横方向に突出する中央タブ、ピン、又は保定装置機構1680を更に含んでよい。発射部材1660が外科用ステープルカートリッジ1110を介して遠位方向に駆動される際、中央保定装置機構1680は、細長いチャネル1102の内側表面1106上に乗る。発射部材1660の本体部分1662は、遠位方向に突出したフック機構1665と遠位方向に突出した上部ノーズ部分1670との間に配置された組織切断縁部又は機構1666を更に含む。
図11に更に見ることができるように、発射部材1660は、横方向に延在する2つの上部タブ、ピン、又はアンビル係合機構1665を更に含んでよい。発射部材1660が遠位方向に駆動されると、本体1662の上部は、中央に配設されたアンビルスロット1138を介して延在し、上部アンビル係合機構1672は、アンビルスロット1134の各側に形成された対応するたな状部1136上に乗る。
図13及び14を参照されたい。
【0064】
図10に戻ると、発射部材1660は、外科用ステープルカートリッジ1110の本体1111内で動作可能に支持されたスレッド組立体1120と動作可能に接合するように構成される。スレッド組立体1120は、カートリッジ本体1111の近位端部1112に隣接する近位開始位置からカートリッジ本体1111の遠位端部1113に隣接する終了位置まで、外科用ステープルカートリッジ本体1111内で摺動可能に変位可能である。カートリッジ本体1111は、中央に配置されたスロット1114の各側面の列に位置合わせされた複数のステープル駆動器(図示せず)をその内部に動作可能に支持する。中央に配置されたスロット1114は、発射部材1660がそれを通過して、アンビル1130ステープルカートリッジ1110との間でクランプされた組織を切断することを可能にする。駆動器は、カートリッジ本体の上部デッキ表面1115を介して開いている対応するポケット1116と関連付けられる。ステープル駆動器のそれぞれは、1つ以上の外科用ステープル又は締結具(図示せず)を支持する。スレッド組立体1120は、複数の傾斜した又は楔形のカム1122を含み、各カム1122は、スロット1114の側面上に位置する締結具又は駆動器の特定のラインに対応する。図示した実施例では、1つのカム1122は、2つのステープル又は締結具をその上でそれぞれ支持する「二重」駆動器の1つのラインと位置合わせされ、また別のカム1122は、スロット1114の同じ側上にある、単一の外科用ステープル又は締結具をその上でそれぞれ動作可能に支持する「単一」駆動器の別のラインと位置合わせされる。したがって、図示の例では、外科用ステープルカートリッジ1110が「発射」される場合、組織切断線の各外側部上に3本のステープルのラインが存在し得る。しかし、その他のカートリッジ及び駆動器の構成を用いて、その他のステープル/締結具の配列を発射することができる。スレッド組立体1120は、発射部材1660のフック部分1665により係合されるように構成された中央本体部分1124を有する。したがって、発射部材1660が遠位方向に発射又は駆動される場合に、発射部材1660は、スレッド組立体1120を遠位方向に駆動させる。発射部材1660がカートリッジ1110を介して遠位方向に移動する際、組織切断機構1666は、アンビル組立体1130とカートリッジ1110との間でクランプされた組織を切断し、かつスレッド組立体1120は、駆動器をカートリッジにおいて上向きに駆動させ、これは、対応するステープル又は締結具を駆動させてアンビル組立体1130との接触を形成するように駆動する。
【0065】
発射部材が組織切断面を含むような実施形態では、未使用のステープルカートリッジが外科用エンドエフェクタ1100の細長いチャネル1102内で適切に支持されていない限り、発射部材が誤って前進することを防止するような方式にて、細長いシャフト組立体が構成されることが望ましい場合がある。例えば、ステープルカートリッジが全く存在せず、発射部材がエンドエフェクタを介して遠位方向に前進する場合、組織は切断はされるが、ステープル留めはされない。同様に、使用済みのステープルカートリッジ(即ち、ステープルの少なくともいくつかが既に発射されているステープルカートリッジ)がエンドエフェクタに存在し、発射部材が前進する場合、組織は切断はされることになるが、ステープル留めはされるとしても完全にはされない可能性がある。このような現象の発生は、外科処置の間における望ましくない突発的な結果をもたらし得る、と理解されよう。米国特許第6,988,649号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT HAVING A SPENT CARTRIDGE LOCKOUT」、同第7,044,352号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT HAVING A SINGLE LOCKOUT MECHANISM FOR PREVENTION OF FIRING」、及び同第7,380,695号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT HAVING A SINGLE LOCKOUT MECHANISM FOR PREVENTION OF FIRING」、及び米国特許出願第14/742,933号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENTS WITH LOCKOUT ARRANGEMENTS FOR PREVENTING FIRING SYSTEM ACTUATION WHEN A CARTRIDGE IS SPENT OR MISSING」はそれぞれ、種々の発射部材ロックアウト構成を開示している。これらの参照はそれぞれ、その全体が本明細書に参照として組み込まれる。
【0066】
「未発射」、「未使用」、「新品」又は「新しい」カートリッジ1110は、本明細書において、カートリッジ1110が、それらの発射準備完了位置にあるその締結具の全てを有することを意味する。その位置にある場合、スレッド組立体1120は、その開始位置に位置する。新しいカートリッジ1110は、細長いチャネル1102内に着座し、また細長いチャネル1102の対応する部分に保定係合するように構成されたカートリッジ本体上のスナップ機構により、その内部に保定されてよい。
図15及び18は、その内部に着座した新しい又は未発射の外科用ステープル1110を伴う、外科用エンドエフェクタ1100の一部を示す。これらの図に見ることができるように、スレッド組立体1120は開始位置にある。未発射又は新しい外科用ステープルカートリッジが細長いチャネル1102内に適切に着座していない限り、発射システムが作動することを防止するため、より正確には、発射部材1660がエンドエフェクタ1110を介して遠位方向に駆動することを防止するために、図示された交換式外科用器具組立体1000は、一般に1650として指定される発射部材ロックアウトシステムを用いる。
【0067】
ここで
図10及び15~19を参照すると、一形態では、発射部材ロックアウトシステム1650は、外科用ステープルカートリッジ1110が細長いチャネル1102内に適切に着座していない場合に、発射部材1660と保定係合するように構成された移動可能なロック部材1652を含む。ロック部材1652は、スレッド組立体1120がその開始位置においてカートリッジ1110内に存在しない場合に、発射部材の対応する部分と保定的に係合するように構成された少なくとも1つの横方向に移動するロック部分1654を備える。図示した構成では、ロック部材1652は、横方向に移動する2つのロック部分1654を用いており、各ロック部分1654は、発射部材1660の横方向に延在する部分と係合する。
【0068】
図示した実施形態では、ロック部材1652は、一般にU字型のばね部材を備え、各横方向に移動可能な脚部又はロック部分1654は、中央ばね部分1653から延在し、かつ
図18及び19中の「L」により表される横方向にて移動するように構成される。用語「横方向」とは、シャフト軸線SAを横断する方向を意味することが、理解されよう。ばね又はロック部材1652は、高強度ばね鋼又は同様の材料から作製されてよい。中央ばね部分1653は、エンドエフェクタ装着組立体1230におけるスロット1236内に着座してよい。
図10を参照されたい。
図15~17に見ることができるように、横方向に移動可能な脚部又は係止部分1654のそれぞれは、その内部にロッキング窓部1658を伴う遠位端部1656を有する。ロック部材1652がロック位置にある場合、各外側部上の中央保定機構1680は、対応するロック窓部1658へと延在して、発射部材が遠位方向に軸方向に前進するのを保定的に防止する。
【0069】
発射部材ロックアウトシステムの動作について、
図15~19に関して説明する。
図15及び18は、その内部に適切に設置された新しい未発射のカートリッジ1110を伴う、外科用エンドエフェクタ1100の一部を示す。これらの図に見ることができるように、スレッド組立体1120は、横方向に移動可能なロック部分1654のそれぞれに対応するロック解除機構1126を含む。図示した構成では、ロック解除機構1126は、中央楔形カム1122のそれぞれの上に設けられる、又はそこから近位方向に延在する。代替的な構成では、ロック解除機構1126は、対応する楔形カム1122の近位方向に突出した部分を備えてよい。
図18に見ることができるように、スレッド組立体1120がその開始位置にある場合、ロック解除機構1124は、対応するロック部分1654と係合し、かつシャフト軸線SAを横断する方向にて対応するロック部分1654を横方向に付勢する。ロック部分1654がこれらのロック解除された配向にある場合、中央保定機構1680は、それらの対応するロック窓部1658と保定係合しない。これらの配向にある場合、発射部材1660は、遠位方向に軸方向に前進(発射)され得る。しかし、カートリッジが細長いチャネル1102に存在しない場合、又はスレッド組立体がその開始位置から移動した場合(カートリッジが部分的に又は完全に発射されることを意味する)、ロック部分1654は、横方向にばねを掛けて発射部材1660との係合を保定する。
図19に示すようなその位置にある場合、発射部材1660は遠位方向に移動することができない。
【0070】
図16及び17は、カートリッジ1110を発射し、スレッド組立体1120を遠位方向に駆動させた後の、発射部材1660の開始位置への後退を示す。
図16は、保定機構1680の、対応するロック窓部1658への初期の再係合を示す。
図17は、発射部材1660がその開始位置に完全に後退した場合の、ロック位置にある保定機構を示す。ロック部分1654が、近位方向に移動する保定機構1680により、それぞれ最初に接触する場合に、ロック部分1654の横方向変位を支援するために、保定機構1680のそれぞれは、近位方向に面する横方向に先細の遠端部と共に提供されてよい。このようなロックアウトシステムは、新しい未発射カートリッジが存在しない場合、又は新たな未発射カートリッジが存在するが、細長いチャネル1102内に適切に着座していない場合に、発射部材1660の作動を防止する。なお、ロックアウトシステムは、使用済み又は部分的に発射されたカートリッジが細長いチャネル内に偶発的に適切に着座された場合に、臨床医が発射部材を遠位方向に前進させることを防止し得る。ロックアウトシステム1650により提供され得る別の利点は、ステープルカートリッジにおける対応するスロット/通路との位置合わせ内への、及び位置合わせからの発射部材の運動を必要とする、その他の発射部材ロックアウト構成とは異なり、発射部材1660は、ロック位置及びロック解除位置にあるままで、カートリッジ通路との位置合わせにおいて保定される。ロック部分1654は、発射部材の対応する側面に横方向に移動して係合及び係合解除するように設計されている。ロック部分(複数)又はロック部分(単数)のこのような横方向の移動は、発射部材の部分と係合及び係合解除するために垂直方向に移動するその他のロック構成と、区別可能である。
【0071】
図13及び14に戻ると、一形態では、アンビル1130は、細長いアンビル本体部分1132及び近位アンビル取り付け部分1150を含む。細長いアンビル本体部分1132は、近位アンビル取り付け部分1150に隣接する2つの下向きに延在する組織停止部材1136を画定する、外側表面1134を含む。細長いアンビル本体部分1132はまた、細長いアンビルスロット1138を画定する下面1135を含む。
図14に示す代表的な構成では、アンビルスロット1138は、下面1135内において中央に配置されている。下面1135は、アンビルスロット1138の各側面上に位置するステープル形成ポケット1143、1144、及び1145の3つの列1140、1141、1142を含む。アンビルスロット1138の各側面に隣接して、2つの細長いアンビル通路1146がある。各通路1146は、近位傾斜面部分1148を有する。
図13を参照されたい。発射部材1660が遠位方向に前進する際、上部アンビル係合機構1632は、対応する近位傾斜面部分1148に最初に入り、また対応する細長いアンビル通路1146へと入る。
【0072】
図12及び13を参照すると、アンビルスロット1138並びに近位傾斜面部分1148は、アンビル取り付け部分1150へと延在する。換言すれば、アンビルスロット1138は、アンビル取り付け部分1150を2つのアンビル取り付けフランジ1151へと分割又は分岐する。アンビル取り付けフランジ1151は、接続ブリッジ1153によりそれらの近位端部で一緒に連結される。接続ブリッジ1153は、アンビル取り付けフランジ1151に支持を提供するよう機能し、かつアンビル取り付け部分1150が、その他のアンビル構成の取り付け部分よりも更に剛性であるように機能することができ、アンビル取り付けフランジは、それらの近位端部にて接続されていない。
図12及び14にも見ることができるように、アンビルスロット1138は、発射部材1660の頂部及び上部アンビル係合機構1632を収容するための幅広部分1139を有する。
【0073】
図13及び20~24に見ることができるように、アンビル取り付けフランジ1151のそれぞれは、それを通して枢動ピン1158(
図10及び20)を受容するように構成された横方向取り付け穴1156を含む。アンビル取り付け部分1150は、枢動ピン1158により、細長いチャネル1102の近位端部1103へと枢動可能にピン留めされており、これは、細長いチャネル1102の近位端部1103における取り付け穴1107及びアンビル取り付け部分1150における取り付け穴1156を貫通して延在する。このような構成は、シャフト軸線SAを横切る固定アンビル軸線A-Aの周囲での選択的な枢動移動のために、細長いチャネル1102にアンビル1130を枢動可能に固定させるように機能する。
図5を参照されたい。アンビル取り付け部1150はまた、中央発射部材駐留領域1154からアンビル本体部分1132の外側表面1134まで延在する、カム表面1152を含む。
【0074】
図示する構成では、アンビル1130は、遠位閉鎖管区分1430を軸方向に前進及び後退させることにより、開放位置と閉鎖位置との間で移動する。以下で更に詳細に説明するように、遠位閉鎖管区分1430の遠端部は、その上に形成された内部カム表面を有し、これは、カム表面1552又はアンビル取り付け部分1150上に形成されたカム表面とカム係合するように構成される。
図22は、例えば、遠位閉鎖管区分1430上の内部カム表面1444と単一の接触経路1155aを確立するように、アンビル取り付け部分1150上に形成されたカム表面1152aを示す。
図23は、遠位閉鎖管区分上の内部カム表面1444に対して構成され、アンビル取り付け部分1150上のカム表面1152と遠位閉鎖管区分1430上の内部カム表面1444との間に、2つの別個の異なる弓状接触経路1155bを確立する、カム表面1152bを示す。本明細書で議論されるその他の潜在的利点に加えて、このような構成は、遠位閉鎖管区分1430からアンビル1130に閉鎖力をより良好に分配するように機能し得る。
図24は、遠位閉鎖管区分1430の内部カム表面1444に対して構成され、アンビル取り付け部分1150上のカム表面と遠位閉鎖管区分1430との間に、3つの異なる接触領域1155c及び1155dを確立する、カム表面1152cを示す。領域1155c及び1155dは、遠位閉鎖管区分1430上のカム表面(単数)又はカム表面(複数)とアンビル取り付け部分1150との間のカム接触のより大きな領域を確立し、かつアンビル1130へと閉鎖力をより良好に分配するように機能し得る。
【0075】
遠位閉鎖管区分1430が、アンビル1130のアンビル取り付け部分1150にカム係合する際、アンビル1130は、アンビル軸AAの周囲にて枢動し、これにより、細長いアンビル本体部分1132の端部1133の遠端部が、外科用ステープルカートリッジ1110及び細長いチャネル1102の遠位端部1105に向かって枢動する。アンビル本体部分1132が枢動し始めた際、アンビルが切断されステープル留めされる組織と接触し、これにより、ここで細長いアンビル本体部分1132の下面1135と外科用ステープルカートリッジ1110のデッキ1116との間に位置付けられる。アンビル本体部分1132が組織上へと圧縮された際、アンビル1130は相当量の抵抗力を経験し得る。これらの抵抗力は、遠位閉鎖管1430がその遠位方向の前進を継続する際に克服される。しかし、アンビル本体部分1132へのそれらの規模及び適用点に応じて、これらの抵抗力は、アンビル1130の部分を屈曲させる傾向にあり、これは、一般的に望ましくない場合がある。例えば、このような屈曲は、発射部材1660とアンビル1130内の通路1148、1146との間の位置ずれを引き起こし得る。屈曲が過剰である場合、このような屈曲は、器具を発射するために必要とされる発射力の量を大幅に増加させる(即ち、発射部材1660を、その開始位置から終了位置まで組織を介して駆動させる)ことができる。このような過剰な発射力は、エンドエフェクタ、及び/又は発射部材、及び/又はナイフバー、及び/又は発射駆動システム構成要素などの損傷をもたらし得る。したがって、アンビルは、そのような屈曲に抵抗するように構成されることが、有利であり得る。
【0076】
図25~27は、アンビル本体の剛性、並びに閉鎖及び/又は発射プロセス中に発生し得る屈曲力に対する抵抗力を改善し得る機構を含む、代替的なアンビル実施形態を示す。アンビル1130’は、本明細書で議論される相違点を除いて、さもなければ上記のアンビル1130と構造が同一であってよい。これらの図に見ることができるように、アンビル1130’は、アンビルキャップ1170がそこへと取り付けられた上部本体部分1165を有する、細長いアンビル本体1132’を有する。
図25~27に示す実施形態では、アンビルキャップ1170は、ほぼ長方形の形状であり、かつ外側キャップ周辺部1172を有する。アンビルキャップ1170の周辺部1172は、上部本体部分1165に形成され、かつその内部に形成された軸方向に延在する内部たな状部1139上に受容される、対応する形状の開口部1137を通して挿入されるように、構成される。
図27を参照されたい。内部たな状部1139は、アンビルキャップ1170の対応する長辺1177を支持するように構成される。代替実施形態では、アンビルキャップ1170は、アンビル本体1132’の遠位端部1133における開口部(図示せず)を介して、内部たな状部1139上へと摺動してよい。更に別の実施形態では、内部たな状部は提供されない。アンビル本体1132’及びアンビルキャップ1170は、溶接に寄与する好適な金属から作製されてよい。第1溶接部1178は、アンビルキャップ1170のキャップ周辺部1172全体の周囲に延在してよい、又は遠位端部1173及び/又はその近位端部1175ではなく、アンビルキャップ1170の長辺1177に沿ってのみ配置されてよい。第1溶接部1178は連続的であってよい、又は不連続的であっても断続的であってもよい。第1溶接部1178が不連続的又は断続的であるこのような実施形態では、溶接区分は、アンビルキャップ1170の長辺1177に沿って均等に分配されてよい、又は溶接区分は、長辺1177の遠位端部に近接してより密に離間配置されてよい、又は長辺1177の近位端部に近接してより密に離間されてよい。依然としてその他の構成では、溶接区分は、アンビルキャップ1170の長辺1177の中央領域においてより密に離間配置されてよい。
【0077】
図28~30は、アンビル本体1132’に「機械的にインターロックされた」、並びに上部本体部分1165に溶接されるように構成された、アンビルキャップ1170’を示す。本実施形態では、複数の保定構成体1182が、開口部1137を画定する上部本体部分1165の壁1180へと形成される。本文脈中で使用される場合、用語「機械的にインターロックされた」とは、例えば、細長いアンビル本体の配向にかかわらず、かつ溶接及び/又は接着剤などの任意の追加の保定又は締結なしに、アンビルキャップが細長いアンビル本体へと固定されたままであることを意味する。保定構成体1182は、開口壁1180から開口部1137へと、内向きに突出してよい。保定構成体1182は、壁1180へと一体的に形成されてよく、又は別の方法でそこへ取り付けられてよい。保定構成体1182は、アンビルキャップ1170’が開口部1137に取り付けられた場合に、アンビルキャップ1170’の対応する部分と摩擦係合するように設計されて、その内部にアンビルキャップ1170’を摩擦保定する。図示した実施形態では、保定構成体1182は開口部1137へと内向きに突出して、アンビルキャップ1170’の周辺部1172’に形成された対応する形状の係合領域1184内に摩擦により受容されるように、構成される。図示される構成では、保定構成体1182は、アンビルキャップ1170’の長辺1177’にのみ対応し、かつアンビルキャップ1170’の遠位端部1173又は近位端部1175に対応する壁1180一部には提供されない。代替的な構成では、保定構成体1182はまた、アンビルキャップ1170’の遠位端部1173及び近位端部1175並びにその長辺1177’に対応する壁1180の部分に、提供されてよい。依然としてその他の構成では、保定構成体1182は、アンビルキャップ1170’の遠位端部及び近位端部1173、1175の一方又は両方に対応する壁1180の一部にのみ、提供されてよい。依然としてその他の構成では、保定構成体1182は、アンビルキャップ1170’の長辺1177’、並びにアンビルキャップ1170’の近位端部及び遠位端部1173、1175の一方のみに対応する壁1180の一部に、提供されてよい。前述の実施形態の全てにおける保定突出部が、細長いアンビル本体に係合領域が形成された状態で、アンビルキャップ上に代替的に形成されてよいことが、更に理解されよう。
【0078】
図28~30に示す実施形態では、保定構成体1182は、アンビルキャップ1170’の長辺1177’に対応する壁部分1180に沿って、均等に離間又は均等に分配される。代替実施形態では、保定構成体1182は、長辺1177’の遠位端部に近接してより密に離間配置されてよい、又は長辺1177の近位端部に近接してより密に離間されてよい。換言すれば、遠位端部、近位端部、又は遠位端部と近位端部の両方に隣接したこれらの保定構成体間の間隔は、アンビルキャップ1170’の中央部分に位置する構成体の間隔よりも小さくてよい。依然としてその他の構成では、保定構成体1182は、アンビルキャップ1170’の長辺1177’の中央領域においてより密に離間配置されてよい。また、代替実施形態では、対応する形状の係合領域1184は、外側周辺部1172’に、又はアンビルキャップ1170’の周辺部1172’の一部に提供されなくてもよい。その他の実施形態では、保定構成体及び対応する形状の係合領域は、異なる形状及び寸法を備えてよい。代替的な構成では、保定構成体は、それらの間に締まり嵌めがないように、係合領域に対して寸法決めされてよい。このような構成では、アンビルキャップは、溶接、接着剤などにより、適切な位置に保定されてよい。
【0079】
例示的実施例では、溶接部1178’は、アンビルキャップ1170’の周辺部1172全体の周囲に延在してよい、又は溶接部1178’は、遠位端部1173’及び/又はその近位端部1175ではなく、アンビルキャップ1170’の長辺1177’に沿ってのみ配置されてよい。溶接部1178’は連続的であってよい、又は不連続的であっても断続的であってもよい。溶接部1178’が不連続又は断続的であるこれらの実施形態では、溶接セグメントは、アンビルキャップ1170’の長辺1177’に沿って均等に分配されてもよく、又は溶接セグメントは、長辺1177’の遠位端に近接してより密に離間配置されてもよく、又は長辺1177’の近位端に近接して密に離間されてもよい。更にその他の構成では、溶接区分は、アンビルキャップ1170’の長辺1177’の中央領域においてより密に離間配置されてよい。
【0080】
図31及び32は、そこへ取り付けられたアンビルキャップ1170”を有する、別のアンビル構成1130”を示す。示された実施例では、アンビルキャップ1170’は、ほぼ長方形の形状であり、かつ外側キャップ周辺部1172’を有する。外側キャップ周辺部1172”は、アンビル本体1132”の上部本体部分1165における対応する形状の開口部1137”を介して挿入され、かつその内部に形成された軸方向に延在する内部たな状部1139”及び1190”上に受容されるように、構成される。
図32を参照されたい。たな状部1139”及び1190”は、アンビルキャップ1170”の対応する長辺1177”を支持するように構成される。代替実施形態では、アンビルキャップ1170”は、アンビル本体1132’の遠位端部1133”における開口部(図示せず)を介して、内部たな状部1139”及び1190”上へと摺動してよい。アンビル本体1132”及びアンビルキャップ1170”は、溶接に寄与する金属材料から作製されてよい。第1溶接部1178”は、アンビルキャップ1170”の周辺部1172”全体の周囲に延在してよい、又は遠位端部1173”及び/又はその近位端部(図示せず)ではなく、アンビルキャップ1170”の長辺1177”に沿ってのみ配置されてよい。溶接部1178は連続的であってよい、又は不連続的であっても断続的であってもよい。連続的な溶接部の実施形態は、例えば、
図26に示すアンビルキャップなどの直線状の周辺部を伴う実施形態と比較して、アンビルキャップ1170”の不規則な形状の周辺部故に、より多くの溶接面領域を有することが、理解されよう。溶接部1178”が不連続的又は断続的であるこのような実施形態では、溶接区分は、アンビルキャップ1170”の長辺1177”に沿って均等に分配されてよい、又は溶接区分は、長辺1177”の遠位端部に近接してより密に離間配置されてよい、又は長辺1177”の近位端部に近接してより密に離間されてよい。更にその他の構成では、溶接区分は、アンビルキャップ1170”の長辺1177”の中央領域においてより密に離間配置されてよい。
【0081】
依然として
図31及び32を参照すると、アンビルキャップ1170”は、複数の第2の別個の「深い」溶接部1192”により、アンビル本体1132”へと追加的に溶接されてよい。例えば、各溶接部1192”は、アンビルキャップ1170”を介して提供される対応する穴又は開口部1194”の底部に配置されてよく、これにより、別個の溶接部1192”は、たな状部1190”と1139”との間のアンビル本体1132”の一部に沿って、形成されてよい。
図32を参照されたい。溶接部1192”は、アンビルキャップ1170”の長辺1177”に沿って均等に分配されてよい、又は溶接部1192”は、長辺1177”の遠位端部に近接してより密に離間配置されてよい、又は長辺1177”の近位端部に近接してより密に離間されてよい。依然としてその他の構成では、溶接部1192”は、アンビルキャップ1170”の長辺1177”の中央領域においてより密に離間配置されてよい。
【0082】
図33は、アンビル本体1132”に「機械的にインターロックされた」、並びに上部本体部分1165に溶接されるように構成された、別のアンビルキャップ1170”を示す。本実施形態では、「溝に収まったタング」構成は、アンビルキャップ1170’’’の各長辺1177’’’に沿って用いられる。具体的には、横方向に延在する連続的又は断続的なタブ1195’’’は、アンビルキャップ1170’’’の長辺1177’’’のそれぞれから突出する。各タブ1195”は、アンビル本体1132’’’に形成された軸方向スロット1197’’’に対応する。アンビルキャップ1170’’’は、アンビル本体1132’’’の遠位端部における開口部(図示せず)から摺動して、アンビルキャップをアンビル本体1132’’’へと「機械的に」固定する。タブ1195’’’及びスロット1197’’’は、それらの間に摺動摩擦嵌合を確立するように、互いに対して寸法決めされてよい。なお、アンビルキャップ1170’’’はアンビル本体1132’’’に溶接されてよい。アンビル本体1132’’’及びアンビルキャップ1170’’’は、溶接に寄与する金属から作製されてよい。溶接部1178’’’は、アンビルキャップ1170’’’の周辺部1172’’’全体の周囲に延在してよい、又はアンビルキャップ1170’’’の長辺1177’’’に沿ってのみ配置されてよい。溶接部1178’’’は連続的であってよい、又は不連続的であっても断続的であってもよい。溶接部1178’’’が不連続的又は断続的であるこのような実施形態では、溶接区分は、アンビルキャップ1170’’’の長辺1177’’’に沿って均等に分配されてよい、又は溶接区分は、長辺1177’’’の遠位端部に近接してより密に離間配置されてよい、又は長辺1177’’’の近位端部に近接してより密に離間されてよい。更にその他の構成では、溶接区分は、アンビルキャップ1170’’’の長辺1177’’’の中央領域においてより密に離間配置されてよい。
【0083】
アンビルキャップを伴う本明細書に記載されたアンビル実施形態は、いくつかの利点を提供し得る。例えば、1つの利点は、アンビル及び発射部材組立体のピロセスをより容易にすることができる。即ち、アンビルが細長いチャネルへと取り付けられている間、発射部材は、アンビル本体の開口部を介して設置されてよい。別の利点は、上部キャップが、組織をクランプする場合に経験され得る上述の屈曲力に対する、アンビルの剛性及び抵抗を、改善し得ることである。このような屈曲に抵抗することにより、発射部材1660によって通常遭遇する摩擦力が低減され得る。したがって、外科用ステープルカートリッジにおいて、発射部材をその開始から終了位置まで駆動させるのに必要な発射力の量もまた、低減され得る。
【0084】
上述のように、アンビル1130が枢動し始めた際、アンビル本体1132が切断されステープル留めされる組織と接触し、これにより、細長いアンビル本体1132の下面と外科用ステープルカートリッジ1110のデッキとの間に位置付けられる。アンビル本体1132が組織上へと圧縮された際、アンビル1130は相当量の抵抗力を経験し得る。閉鎖プロセスを継続するために、これらの抵抗力は、アンビル取り付け部分1150にカム接触する際に、遠位閉鎖管区分1430により克服されなければならない。これらの抵抗力は、一般に、垂直方向Vにて遠位閉鎖管区分1430へと加えられてよく、これは、過剰であれば、遠位閉鎖管区分1430を垂直方向に拡張又は伸長させることができる(
図31の距離IDは増加し得る)。遠位閉鎖管1430が垂直方向に伸長する場合、遠位閉鎖管区分1430は、アンビル1130を効果的に閉鎖し、かつアンビル1130を完全閉鎖位置にて保定することができない場合がある。その状態が生じる場合、発射部材1660は、劇的により高い抵抗に遭遇する場合があり、その後、発射部材を遠位方向に前進させるために、より高い発射力を必要とし得る。
【0085】
図34及び35は、外科用器具の移動可能な顎部に閉鎖運動を適用するための閉鎖部材の一形態を示す。図示する構成では、閉鎖部材は、例えば、閉鎖体部分1470を有する遠位閉鎖管区分1430を備える。上述のように、交換式外科用器具組立体1000の一形態は、外科用エンドエフェクタ1100の選択的な関節運動を容易にするように構成される。このような関節運動を容易にするために、遠位閉鎖管区分1430は、上部タング1434及び下部タング1436、並びに上部及び下部二重枢動リンク1220及び1222により、近位閉鎖管区分1410へと移動可能に連結される。
図10を参照されたい。1つの構成では、遠位閉鎖管区分1430は、例えば、好適な金属材料から製造された円形バーストックから機械加工される、又は別の方法で形成されてよい。図示する構成では、閉鎖体1470は、外側表面1431、並びに上部壁部の断面厚UWTを有する上部壁部1440及び下部壁厚LWTを有する下部壁部1442を画定する内側表面1433を、有する。上部壁部1440は、シャフト軸線SAの上方に位置し、また下部壁部1442は、シャフト軸線SAよりも下方に位置する。上部壁部1440の遠位端部1441は、カム角度Θにてその上に形成された内部カム表面1444を有する。また、図示した実施形態では、遠位閉鎖管区分が均一な壁厚を有する場合に、より長い内部カム表面1444を提供するように機能するUWT>LWTを、別様で達成することができる。長い内部カム表面は、アンビル取り付け部分1150上のカム表面(複数可)に閉鎖力を伝達するのに有利であり得る。
図34及び35に更に見ることができるように、上部壁部1440と下部壁部1442との間のシャフト軸線SAの各両側上に位置する移行側壁1446、1448は、一般にお互いに平行であり得る、一般に平坦で垂直に延在する内側側壁表面1451、1453を含む。移行側壁1446、1448はそれぞれ、上部壁厚から下部壁厚に移行する壁厚を有する。
【0086】
図示する構成では、遠位閉鎖管区分1430はまた、側壁1446及び1448のそれぞれに対応し、かつそこから内向きに突出する、正の顎部又はアンビル開口機構1462を含む。
図34及び35に見ることができるように、アンビル開口部機構1462は、遠位閉鎖管区分1430の遠位端部1438に隣接する移行側壁1446、1448に機械加工又は別の方法で形成された、対応する形状の空洞1447、1449内に受容されるように寸法決めされた、横方向取り付け本体1460上に形成される。正のアンビル開口機構1462は、移行側壁1446、1448における対応する開口部1450、1452を介して内向きに延在する。図示した構成では、横方向取り付け本体1460は、溶接部1454により遠位閉鎖管区分1430に溶接される。溶接部に加えて、又は溶接部の代わりに、横方向取り付け本体1460は、機械的/摩擦嵌め、溝に収まったタング構成、接着剤等を用いて、定位置に保定されてよい。
【0087】
図36~41は、アンビル1130を完全閉鎖位置から完全開放位置へと移動させるための遠位閉鎖管部分1430の使用の一例を示す。
図36及び39は、遠位閉鎖管部分1430の位置、及びより具体的には、遠位閉鎖管部分1430が完全閉鎖位置にある場合の、正のアンビル開口機構1462のうちの1つの位置を示す。図示した実施例では、アンビル開放傾斜面1162は、アンビル取り付けフランジ1151のそれぞれの下面上に形成される。アンビル1130及び遠位閉鎖管部分1430が
図36に示されるそれらの完全閉鎖位置にある場合、正のアンビル開口機構1462のそれぞれは、アンビル開口傾斜面1162と細長いチャネル1102の底部との間に確立された空洞1164に位置する。その位置にある場合、正のアンビル開口機構1462は、アンビル取り付け部分1150に接触しない、又は少なくとも、そこへと有意な開放運動若しくは力を適用しない。
図37及び40は、遠位閉鎖管部分1430への、近位方向PDにおける開放運動の初期適用時の、アンビル1130及び遠位閉鎖管部分1430の位置を示す。
図37に見ることができるように、正の顎部開口部機構1462は、最初にアンビル開口部傾斜面1164に接触して、アンビル1130が開放位置への枢動を開始させる。図示した構成では、正のアンビル開口部機構1462のそれぞれは、対応するアンビル開口部傾斜面1162とのより良好なカム接触を容易にするために、傾斜又は丸みを帯びた遠位端部1463を有する。
図38及び41では、遠位閉鎖管部分1430は、その完全に後退した位置まで後退しており、その完全後退位置は、正のアンビル開口部機構1462がアンビル開口部傾斜面1162の遠位端部へと駆動し、これにより、その内部に示されるように、アンビル1130をその完全開放位置へと枢動させる。その他の実施形態は、正の顎部開口部機構を使用しなくてもよいが、遠位閉鎖管部分がその最近位の開始位置まで後退させられた場合、アンビルを開放位置に付勢するために、ばね又はその他の付勢構成に依存してもよい。
【0088】
図42及び43は、外科用器具の移動可能な顎部に閉鎖運動を適用するための、別の閉鎖部材を示す。本実施例では、閉鎖部材は、正のアンビル開口部機構を有さない遠位閉鎖管部分1430に類似し得る、遠位閉鎖管部分1430’を備える。遠位閉鎖管部分1430’は、外側表面1440’、及び上部壁部1440’及び下部壁部1442’を画定する内側表面1433’を有する、閉鎖体1470’を有する。上述ように、アンビル取り付け部1150上のカム表面とのカム接触を最大化し、それにより、そこへの閉鎖力を効果的に伝達するために、可能な限り大きい内部カム表面1444’を用いることが望ましい場合がある。したがって、遠位閉鎖管部分1430’の上部壁部1440’には、最も厚い壁厚UWTが提供されてよく、また遠位閉鎖管部分1430’の下部は、最も薄い壁厚LWTを有してよい。参照目的のために、UWT及びLWTは、遠位閉鎖管部分1430’の中心軸又は点Cを介して延在する共通基準線に沿って測定される。したがって、UWTは、LWT、UWT>LWTと正反対である。このような壁厚構成は、より長い内部カム表面1444’の形成を容易にする。
【0089】
図43に見ることができるように、遠位閉鎖管部分1430’は、円形の断面形状を有する外側表面1431’を有する。遠位閉鎖管部分1430’は、固体バーストックから機械加工されてよい。図示した実施例では、第1中心軸A
innerからの内部半径R
1は、内側表面1433’へと延在し、また第2中心軸A
outerからの外側半径R
2は、外側表面1431’まで延在する。図示した実施例では、軸A
innerは、軸A
outerから距離ORだけオフセットされ、かつR
2>R
1である。
【0090】
図44は、外科用器具の移動可能な顎部に閉鎖運動を適用するための、別の閉鎖部材を示す。本実施例では、閉鎖部材は、閉鎖体1470”を有する遠位閉鎖管部分1430”を備える。閉鎖体1470”は、外側表面1431’、並びに上部壁部厚UWTを有する上部壁部1440”及び下部壁厚LWTを有する下部壁部1442”及びそれぞれが側壁圧SWTを有する2つの側壁部分1435’を画定する内側表面1433”を有する。図示した例では、UWT>LWTである。なお、SWT>UWTである。したがって、SWT>UWT>LWTである。図示した構成では、側壁部分1435’は、同じ側壁厚SWTを有する。その他の構成では、側壁部分1435’は異なる厚さを有してよい。
図44に見ることができるように、各側壁部分1435’は、内部に垂直に延在する内部表面部分1437’を画定する。図示した実施形態では、垂直に延在する内部表面部分は、互いにほぼ平行である。このようなより厚い垂直側壁部分1435’は、使用時に、遠位閉鎖管部分1430”の垂直方向の伸長を防止する、又は少なくとも最小化する手助けをし得る。
【0091】
図45に示す実施例では、R
1及びR
2は、共通中心点又は中心軸線Cから測定され、かつR
1>R
2である。上部1431”と1433”との間に延在する遠位閉鎖管部分1430’’’の閉鎖体部分1470’’’の側壁部分1435”のそれぞれは、水平基準線HRに沿った点においてUWTとほぼ等しい側壁厚SWTを有する。水平基準線HRは、中心軸線Cを通って延在し、かつUWT及びLWTが測定及び比較され得る垂直基準線VRに沿って垂直である。したがって、SWT=UWTである。その他の実施例では、SWTは、水平基準線HRに沿って測定される場合に、UWTよりわずかに小さくてよい。SWTは、側壁部分1435’が、一定の下部壁厚LWTを有する下部1433’へと移行するまで、減少し続けてよい。したがって、内側側壁1437”は、水平基準軸線HRに垂直であり、かつ垂直基準軸VRに平行である、対応する垂直基準軸VR’から測定される場合に、角度A
2にて延在する。
【0092】
図46は、外科用器具の移動可能な顎部に閉鎖運動を適用するための、別の閉鎖部材を示す。本実施例では、閉鎖部材は、丸い外側表面1431”、それを通して延在する長方形の内部通路1439を有する閉鎖体1470”を有する、遠位閉鎖管部分1430”を備える。外側表面1431”は、幾何学中心点又は中心軸線Cからの距離Rに位置する。示されるように、中心点又は中心軸線Cを通って延在する垂直基準軸VRに沿って測定される場合、上部壁厚UWTは、下部壁厚LWTに等しい。中心点又は中心軸線Cを通って延在し、垂直基準軸VRに垂直な水平基準軸HRに沿って測定される場合、側壁部分1437”の厚さSWTは、上部壁厚及び下部壁厚UWT及びLWTよりも大きい。したがって、SWTは、UWT及びLWTよりも大きい。換言すれば、水平基準線HRの上方に位置する遠位閉鎖管部分1430”の部分は、水平基準線HRの下方に位置する遠位閉鎖管部分1430”の部分の鏡像である。本実施例では、側部1437”は、上部壁部及び下部壁部よりも厚く、また遠位閉鎖管部分が垂直方向に伸長する傾向を防止又は最小化する傾向にあり得る。内部カム面は、上壁部分1440”の遠端部上に形成されてよい。
【0093】
図示する構成では、アンビル1130は、遠位閉鎖管区分1430を遠位方向に前進させることにより、開放位置と閉鎖位置との間で移動する。
図41に見ることができるように、アンビル1130が完全開放位置にある場合、アンビル取り付けフランジ1151の遠位端部1163は、ステープルカートリッジ1110のデッキ表面1116の上方に延在してよい。遠位閉鎖管部分を遠位方向DDにて遠位方向に前進させることにより閉鎖プロセスが開始した場合、アンビル取り付けフランジ1151の遠位端部1163は、ステープルカートリッジ1110のデッキ表面1116を越えて延在し、これにより、閉鎖ロセスを妨害し得るそれらの間の組織の浸潤を防止する。
図40を参照されたい。一度アンビル1130が遠位閉鎖管部分1430により完全閉鎖位置へと移動すると、遠位閉鎖管部分1430上の横方向取り付け本体の遠位端部1461は、組織がそれらの間に浸潤するのを防止するために組織が停止するように更に作用する。
図41を参照されたい。
【0094】
図47は、
図1及び2の交換式外科用器具組立体100の外科用エンドエフェクタ110と類似し得る、外科用エンドエフェクタ110’の一部分を示す。
図47に示す実施例では、アンビル114は、細長い本体部分190及びアンビル取り付け部分192を含む。アンビル取り付け部分192は、細長い本体部分190から近位方向に突出した、2つの離間したアンビル取り付けフランジ194を備える。各アンビル取り付けフランジ194は、外向きに延在するトラニオン196をその上に有する。トラニオン196はそれぞれ、細長いチャネル112に設けられた対応する腎臓形スロット又は細長い弓状トラニオンスロット197内に移動可能に受容される。アンビル114が「完全に開放された」位置にある場合、トラニオンスロット196は、一般に、細長い弓状のトラニオンスロット197の底部198に位置する。アンビル114は、遠位閉鎖管部分142を遠位方向DDに遠位方向に前進させることにより閉鎖位置へと移動することができ、これにより、遠位閉鎖管部分142の端部148は、アンビル114のアンビル取り付け部192上に形成されたカム表面193に乗り上げる。遠位閉鎖管部分142の遠位端部148がアンビル取り付け部分192上のカム表面193に沿って遠位方向に前進した際、遠位閉鎖管部分142は、アンビル114の本体部分190を枢動させ、かつ外科用ステープルカートリッジ116に対して軸方向に移動させる。遠位閉鎖管部分142がその閉鎖ストロークの端部に到達した場合、遠位閉鎖管部分142の遠位端部148は、切り立ったアンビルたな状部191に隣接/接触し、また本体部分190の下側に形成ポケット(図示せず)がカートリッジにおけるステープルと適切に位置合わせされるように、アンビル114を位置決めするよう機能する。アンビルたな状部191は、アンビル取り付け部分192上のカム表面193と細長いアンビル本体部分190との間に画定される。換言すれば、本構成では、カム表面193は、アンビル本体190の最外表面195へと延在しない。遠位閉鎖管142がこの完全に伸長した位置に到達した後、アンビル114への閉鎖運動/力の任意の更なる適用は、アンビル及び/又は閉鎖システム構成要素への損傷を引き起こし得る。
図47に見ることができるように、本構成では、閉鎖力F
Hはシャフト軸線SAに平行である。トラニオン196の中心を通過する軸線又は平面T
Aと閉鎖力ベクトルF
Hとの間の距離は、距離X
Rとして表される。この距離X
Rと閉鎖力F
Hとの積は、アンビル114に適用される閉鎖運動C
Mを表す。
【0095】
図48及び49は、交換式器具組立体1000の外科用エンドエフェクタ1100のアンビル1130の閉鎖力構成を示す。上述のように、アンビルトラニオン1158は、細長いチャネル1102における穴1154内に枢動可能に装着される。上記のアンビル114とは異なり、アンビル1130は軸方向に移動しない。代わりに、アンビル1130は、アンビル軸線AAの周囲のみで枢動するように制約される。遠位閉鎖管部分1430が水平閉鎖力F
H1の下で遠位方向DDにて前進した際、遠位閉鎖管部分1430上の内部カム表面1444とアンビル取り付け部分1150上のカム表面1152との間の相互作用は、遠位閉鎖管部分1430が垂直閉鎖力構成要素V
Fを経験することをもたらす。アンビル取り付け部分1150上のカム表面1152により経験される結果として生じる力ベクトルF
Nは、内部カム表面1444に対して「直角」である、又は垂直である。
図48及び49の角度Θは、内部カム面1440と同様に、カム面1152の角度を水平に表す。この結果得られる力ベクトルF
Nとアンビルトラニオン1158の中心を通って延在する軸線又は平面T
Aとの間の距離は、運動アームM
Aとして表される。この運動アーム距離M
Aと得られた力ベクトルF
Nとの積は、アンビル1130に適用される閉鎖運動C
M1を表す。したがって、水平閉鎖力F
H=F
H1である適用では、M
A>X
Rであり、それ故にアンビル1130に加えられる閉鎖運動がアンビル114に加えられる閉鎖運動を超えるために、アンビル1130に加えられる閉鎖トルクの実際の量は、アンビル114に加えられる閉鎖トルクの量を超え得る。
図49はまた、閉鎖プロセス中に組織により確立された抵抗力を示す。F
Tは、組織がアンビルとステープルカートリッジとの間にクランプされた場合に、組織により生成される力を表す。アンビル1130に適用されるこの「反対の」運動モーメントM
Tは、アンビルトラニオン1158の中心を通って延在する組織力T
Fと軸線又は平面T
Aとの間の距離X
Tと、組織力との積に等しい。したがって、所望の量のアンビル閉鎖を達成するために、C
M1はM
Tよりも大きくなければならない。
【0096】
図47に示される実施例に戻ると、発射バー170は、開始位置又は未発射位置にある場合に細長いチャネル112内に位置する、またより詳細には、所定の位置にて遠位閉鎖管部分142に対して完全に遠位にて位置する発射部材174へと取り付けられ、発射部材174の頂部175がアンビル114の一部と接触していることが、見てとれる。アンビル114が閉鎖位置へと移動する際に、頂部175がアンビルと接触することができる位置に発射部材174が配置されている故に、このような構成では、アンビル114を完全に又は完全に閉鎖された位置へと移動させるための、より大きい閉鎖力が必要となり得る。なお、発射システムが起動された場合、発射部材174の上部175とアンビル114との間の摩擦干渉を克服するために、より高い発射力が必要となり得る。反対に、
図48に見ることができるように、エンドエフェクタ1100において、発射部材1660は、遠位閉鎖管部分1430内にある発射部材駐留領域1154内に「駐留」される。発射部材1660が遠位閉鎖管部分1430内の発射部材駐留領域1154内に位置する場合、アンビルとの有意な摩擦力を発生させることができない。したがって、遠位閉鎖管部分1430内に完全に発射部材1660を駐留させることにより達成され得る利点の1つは、アンビルを完全閉鎖位置へと閉鎖するために必要な閉鎖力の量の低減、及び/又はエンドエフェクタ内の開始位置から終了位置へと発射部材を前進させるのに必要な発射力の量の低減であり得る。換言すれば、発射部材1660が遠位閉鎖管部分1430の遠位端部及びその上の内部カム表面1444に完全に近位になるように、かつ発射部材とアンビルとの間のいかなる摩擦接触も排除又は低減される開始位置にあるように、発射部材1660を駐留させることは、最終的に、エンドエフェクタの動作のために、より低い閉鎖力及び発射力が発生することを必要とし得る。
【0097】
上述のように、閉鎖及び発射プロセス中のアンビルの過剰な屈曲は、望ましくないより高い発射力の必要性をもたらし得る。したがって、より剛性のアンビル構成が一般的に望ましい。
図20及び21に戻ると、アンビル1130及びその内部に示される細長いチャネル1102により提供され得る別の利点は、アンビル1130のアンビル取り付け部分1150が一般的により堅牢であり、またしたがって、その他のアンビル及び細長いチャネル構成よりも剛性であることである。
図50は、アンビル取り付けフランジ194と細長いアンビル本体部分190との間の剛性ガセット199の使用を示す。アンビル1130のアンビル取り付けフランジ1151とアンビル本体1132との間で同様のガセット構成を使用して、アンビル剛性を更に高めることができる。
【0098】
上述のように、交換式外科用器具1000は、弾性スパイン部材1520を含む。
図6、7、7A、8、及び51~54に見ることができるように、弾性スパイン部材1520の遠位端部1522は、弾性スパイン部材1520に形成された伸張機構1530により弾性スパイン部材15の近位端部1524から分離される。なお、伸張制限インサート1540は、遠位端部1522と近位端部1524との間に保定支持される。種々の構成では、弾性スパイン部材1520は、例えば、参照目的のためにME
1として指定される弾性率を有する、好適なポリマー材料、ゴム等から作製されてよい。伸張機構1530は、複数の伸張空洞1532を含んでよい。
図7Aに見ることができるように、図示した伸張機構1530は、それらの間にいくらかの可撓性壁部分1534を画定するように構成された、4つの三角形状の伸張空洞1532を含む。伸張空洞1532のその他の形状及び数が用いられてよい。伸張空洞1532は、例えば、弾性スパイン部材1520へと成形又は機械加工されてよい。
【0099】
依然として
図6、7、及び51~54を参照すると、伸張制限インサート1540は、参照目的のためにME
2として指定される弾性率を有する、本体部分1541を含む。
図6に見ることができるように、本体部分1541は、弾性スパイン部材1520に形成された取り付け空洞1535内へと着座するようにそれぞれ構成された、2つの下向きに延在する取り付けラグ1542を含む。
図7Aも参照されたい。伸張制限インサート1540に所望の量の伸張能力及び弾性を提供するために、図示される構成における本体部分1541には、複数の上部空洞1543が設けられている。図示された実施例は、比較的正方形又は長方形の形状であり、それらの間に可撓性壁1544を画定するように離間配置された、4つの上部空洞1543を含む。その他の実施形態は、上部空洞のその他の数及び形状を含んでよい。図示した伸張制限インサート1540の本体部分1541はまた、中央に配置され、下方に突出する中央ラグ部分1545を含み、これは、伸張機構1530の上方の中央空洞1536に着座するように構成される。
図7Aを参照されたい。図示した実施例では、中央ラグ部分1545は、それらを通って横方向に延在して、それらの間に可撓性壁1547を画定する一対の中央通路1546を含む。
【0100】
また、図示した実施例では、伸張制限インサート1540は、本体部分1541の各外側部に配置された細長い横方向空洞1548を含む。1つの横方向空洞1548のみが、
図6及び51~54に見られ得る。各細長い横方向空洞1548は、対応する伸張リミッタ1550をその内部に支持するように構成される。したがって、記載された実施例では、2つの伸張リミッタ1550が、伸張制限インサート1540において用いられる。少なくとも1つの構成では、伸張リミッタ1550は、それぞれの端部上で下向きに延在する取り付けラグ1554で終端する細長い本体部分1552を含む。各取り付けラグ1554は、本体部分1541に形成された対応するラグ空洞1549にて受容される。伸張リミッタは、ME
3の参照目的のための弾性率を有し得る。少なくとも1つの構成では、ME
3<ME
2<ME
1である。
【0101】
ハンドル組立体500へと動作可能に取り付けられている場合の交換式外科用器具組立体1000の作動を、ここで
図51~54に関して更に詳細に記載する。
図51は、解放位置にあるアンビル組立体1130を示す。この図に見ることができるように、遠位閉鎖管部分1430は、その開始位置又は非作動位置にあり、かつ正のアンビル開口機構1462は、アンビル1130を開放位置へと枢動させている。なお、発射部材1660は非作動位置又は開始位置にあり、上部ノーズ部分1630を含む上部は、アンビル取り付け部分1150の発射部材駐留領域1154内に駐留される。交換式器具組立体1000がこの非作動状態にある場合、伸張制限インサート1540は未伸張状態にある。非伸張状態にある場合の伸張制限インサート1540の軸方向長さは、
図51のL
USにより表される。L
USは、
図51に示されるように、伸張制限インサート1540の本体部分1541の近位端部に対応する基準軸線Aと、本体部分1541の遠位端部に対応する基準軸線Bとの間の距離を表す。Fとラベル付けされた軸線は、細長いチャネル1102内に適切に着座されたステープルカートリッジ1110の遠位端部の位置に対応する。器具組立体1000がこの非作動状態にある場合、弾性スパイン部材1520は弛緩した未伸張状態にあることが、理解されよう。
【0102】
図52は、遠位閉鎖管部分1430を遠位方向DDに遠位方向に駆動させるために、上記のように閉鎖駆動システム510が作動した後の交換式外科用器具ル組立体1000を示す。遠位閉鎖管部分1430が遠位方向に移動した際、遠位閉鎖管部分1430の上部壁部1440の遠位端部1441上のカム表面1444は、アンビル取り付け部分1150上のカム表面1152とカム接触し、かつアンビル1130を図示した閉鎖位置へと枢動させる。閉鎖駆動システム510は、閉鎖ストローク距離全体を通して遠位閉鎖管部分1430を移動させ、次いで、閉鎖駆動システム510によりその位置にて軸方向にロックされる、又は別の方法でその位置に保定される。遠位閉鎖管部分1430がアンビル取り付け部分1150に接触した際に、アンビル1130上の遠位閉鎖管部分1430の遠位前進により生じる閉鎖力はまた、アンビル1130及び細長いチャネル1102を遠位方向DDにて軸方向に前進させる。弾性スパイン1520における伸張機構1530は、細長いチャネル1102及びアンビル1130のこの遠位前進に適応するように、伸張し始める。
図52にて示すような軸線Bは、弛緩状態又は非伸張状態にある場合の伸張制限インサート1540の、基準軸線である。軸Cは、伸張制限インサートがその最大長さに伸張された後の、伸張制限インサート1540の端部に対応する。距離L
sは、伸張制限インサート1540が細長くあり得る最大量又は最大長さを表す。軸線Gは、アンビル1130がその「第1の」閉鎖位置に移動した後の、外科用ステープルカートリッジ1110の遠位端部の位置に対応する。基準軸線FGとの間の距離L
Tは、閉鎖駆動システム510の作動中に細長いチャネル1102及びアンビル1130が移動した軸方向距離を表す。この距離L
Tは、伸張リミッタ1550により制限されるように、伸張制限インサート1540が閉鎖プロセス中に伸張した距離L
Sと、等しくあり得る。
【0103】
図51に戻ると、閉鎖プロセスの開始に先立って、伸張リミッタ1550の各取り付けラグ1554とラグ空洞1549のそれぞれの内壁1551との間に空間Sが存在することに、留意することができる。
図52に見られるように、空間Sがなくなる。即ち、取り付けラグ1554のそれぞれは、伸張制限インサート1540における対応する空洞壁1549に隣接する。したがって、伸張リミッタ1550は、伸張制限インサート1540により経験される伸長の量を制限するよう機能し、伸張制限インサート1540は、弾性スパイン1520の近位端部分1524に対する細長いチャネル1102及びアンビル1130の遠位移動量を、順次制限する。遠位閉鎖管1430は、閉鎖駆動システム510により、適切な位置にて軸方向にロックされる。その位置にある場合に、アンビル1130は、外科用ステープルカートリッジ1110に対して第1の「閉鎖位置」に保定される。発射駆動システム530はまだ作動していないため、発射部材1660は移動しておらず、また発射部材駐留領域1154において駐留されたままである。「第1の」閉鎖位置にある場合のアンビル1130の下面の位置は、
図52及び53における軸線Kにより表される。
【0104】
図53は、発射駆動システム530が最初に作動された後の、発射部材1660の位置を示す。この図に見ることができるように、発射部材1660は、発射部材駐留領域1154から遠位方向に前進している。発射部材1660の上部、またより具体的には、上部アンビル係合機構1672のそれぞれは、アンビル1130における対応する軸方向通路1146の近位傾斜面部分1138に進入している。本プロセスのこの時点で、アンビル1130は、アンビル1130の下面とステープルカートリッジ1110のデッキとの間にクランプされた組織により生じる相当の曲げ応力下にあり得る。この曲げ応力、並びに発射部材の種々の部分とアンビル1130と細長いチャネル1102との間の摩擦抵抗は、発射部材1660が最初に遠位方向に前進している間に、細長いチャネル1102及び遠位閉鎖管部分を静的状態にて本質的に保定する働きをする。この期間中、発射部材1660を発射するのに必要な力の量、又は換言すれば、アンビル1130とカートリッジ1110との間にクランプされた組織を介して発射部材1660を遠位方向に押圧するのに必要な力の量が、増加する。
図55における線1480を参照されたい。また、この期間中、伸張制限インサートは、細長いチャネル1102及びアンビル1130を、近位方向PDにて遠位閉鎖管部分1430内へと後退させることを試みる。一度、発射部材1660とアンビル1130と細長いチャネル1102との間の摩擦の量が、伸張制限インサート1540により発生する後退力よりも小さくなると、伸張制限インサート1540は、細長いチャネル1102及びアンビル1130を、遠位閉鎖管部分1430内へと更に近位方向に引くことを引き起こし得る。細長いチャネル1102及びアンビル1130が近位方向PDにて移動した後の、ステープルカートリッジ1110の遠位端部1113の位置は、
図54における位置Hとして表される。細長いチャネル1102及びアンビル1130が近位方向PDにて移動した軸方向距離は、
図54における距離Iとして表される。アンビル1130及び細長チャネル1102が遠位閉鎖管部分1430内へと近位方向に移動することで、遠位閉鎖管部分1430により、アンビル1130に付加的な閉鎖力が加えられることをもたらし得る。
図54の線Mは、アンビル1130の「第2の」閉鎖位置を表す。距離Nとして表される位置Kと位置Mとの間の距離は、アンビル本体1132の遠位端部1133が第1の閉鎖位置と第2の閉鎖位置との間を移動する、垂直距離を含む。
【0105】
アンビル1130が第2の閉鎖位置にある場合に、遠位閉鎖管部分1430によりアンビル1130に付加的な閉鎖力を加えることで、アンビル1130とカートリッジ1110との間でクランプされた組織により、アンビル1130に加えられる屈曲力の量に抵抗する。このような状態は、アンビル本体1130における通路と発射部材1660との間のより良好な位置合わせをもたらし得、これは、エンドエフェクタ1100を介して遠位方向に前進し続けた際に、発射部材1660が経験する摩擦抵抗の量を最終的に低減することができる。したがって、発射部材をその発射ストロークの残部を介して終了位置まで前進させるのに必要な発射力の量を低減することができる。この発射力の低減は、
図55におけるチャートに見ることができる。
図55に示したチャートは、発射部材を発射プロセスの開始から終了まで発射するために必要な発射力(エネルギー)を比較する。線1480は、エンドエフェクタ1100がその内部に組織をクランプしている場合に、発射部材1660をその開始位置から終了位置へと移動させるのに必要な発射力の量を表す。線1482は、例えば、上記の交換式外科用器具組立体1000の発射部材を移動させるのに必要な、発射力の量を表す。線1482は、エンドエフェクタ110又は110’においてクランプされた組織を介して発射部材174をその開始から終了位置まで移動させるのに必要な、発射力を表す。このチャートに見ることができるように、外科用器具組立体100、1000の両方により必要とされる発射力は、交換式器具組立体1000の弾性スパイン組立体1510が第2の量の閉鎖力をアンビルに加える時点1484と実質的に同じである、又は非常に類似している。
図55のチャートに見ることができるように、第2の量の閉鎖力がアンビル1130により経験される場合(点1484)、発射プロセスを完了するために必要とされる閉鎖力の量は、器具組立体100における閉鎖プロセスを完了するために必要とされる閉鎖力の量未満である。
【0106】
図56は、種々の外科用エンドエフェクタの発射部材を開始位置(0.0)から終了位置(1.0)へと移動させるのに必要な発射負荷の量を比較する。垂直軸は発射荷重の量を表し、水平軸は発射部材が開始位置(0.0)と終了位置1.0)との間を移動する距離の割合を表す。線1490は、例えば、外科用器具組立体100又は同様の器具組立体の発射部材を発射するために必要な発射力を示す。線1492は、種々の発射部材の改良及び構成を用い、かつ例えば、米国特許出願第_______号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE COMPRISING STAPLES WITH DIFFERENT CLAMPING BREADTHS」、代理人整理番号END8047USNP/160195号、及び本明細書と同日に出願され、かつ本明細書中に、それらの各全体が参考として組み込まれる、その他の上述の米国特許出願に開示され得る、外科用器具組立体の発射部材を発射するのに必要とされる、発射力を示す。線1494は、本明細書にて開示された、アンビルを補強するための特徴及び構成の少なくとも一部を用いる外科用器具組立体の、その開始位置から終了位置まで発射部材を発射するのに必要な、発射力を示す。線1496は、例えば、弾性スパイン構成、及び本明細書にて開示された、アンビルを補強するための特徴及び構成の少なくともいくつかを用いる外科用器具組立体を発射させるのに必要とされる、発射力を示す。この図に見られるように、弾性スパイン構成を用いる外科用器具組立体、及び本明細書に開示されるアンビル補強構成のうちの少なくともいくつかは、はるかに低い力対発射要件を有する。
【0107】
図57は、2つのアンビルの並列比較を提供する。エンドエフェクタ2000の第1のアンビル2030の一部が
図57の右半分に示されており、エンドエフェクタ2000’の第2のアンビル2030’の一部が
図57の左半分に示されている。アンビル2030は、形成ポケット2032aの第1の長手方向列と、形成ポケット2032bの第2の長手方向列と、形成ポケット2032cの第3の長手方向列と、を備える。アンビル2030は、発射部材がステープル発射ストロークによって前進する際に、例えば発射部材2040など発射部材を受容するように構成されている長手方向スロット2033を更に備える。形成ポケット2032aの第1の長手方向列は、長手方向スロット2033と形成ポケット2032bの第2の長手方向列との中間に位置付けられ、形成ポケット2032bの第2の長手方向列は、形成ポケット2032aの第1の長手方向列と形成ポケット2032cの第3の長手方向列との中間に位置付けられる。その結果、形成ポケット2032aの第1の長手方向列は内列を含み、形成ポケット2032cの第3の長手方向列は外列を含み、形成ポケット2032bの第2の長手方向列は中間列、つまり中列を含む。
【0108】
上記と同様に、アンビル2030’は、形成ポケット2032aの第1の長手方向列と、形成ポケット2032bの第2の長手方向列と、形成ポケット2032cの第3の長手方向列と、を備える。アンビル2030’は、発射部材がステープル発射ストロークによって前進する際に、例えば発射部材2040’など発射部材を受容するように構成されている長手方向スロット2033’を更に備える。形成ポケット2032aの第1の長手方向列は、長手方向スロット2033’と形成ポケット2032bの第2の長手方向列との中間に位置付けられ、形成ポケット2032bの第2の長手方向列は、形成ポケット2032aの第1の長手方向列と形成ポケット2032cの第3の長手方向列との中間に位置付けられる。その結果、形成ポケット2032aの第1の長手方向列は内列を含み、形成ポケット2032cの第3の長手方向列は外列を含み、形成ポケット2032bの第2の長手方向列は中間列、つまり中列を含む。
【0109】
アンビル2030は、平坦な、又は少なくとも実質的に平坦な組織係合表面2031を備える。形成ポケット2032a、2032b、及び2032cは、平坦面2031に画定される。平坦面2031は、その内部に画定された段部を有さない。しかしながら、アンビル2030が、段付き組織係合表面を含み得る実施形態が想定される。例えば、アンビル2030’は、段付き組織係合表面2031’を備える。この実施形態では、形成ポケット2032a及び2032bは下段部で画定され、形成ポケット2032cは上段部で画定される。
【0110】
発射部材2040’は、切断部分2041を含む連結部材2042’を備える。切断部分2041は、例えば、アンビル2030’とステープルカートリッジ2010との間に捕捉された組織を切開するように構成されており、配置される(
図58)。発射部材2040’は、ステープル発射ストローク中に傾斜面を有するスレッドを遠位に押すように構成されている。傾斜面は、ステープルカートリッジ2010内でステープルドライバを持ち上げてアンビル2030’に対してステープル2020を形成し、ステープルカートリッジ2010からステープル2020を排出するように構成されている。連結部材2042’は、ステープル発射ストローク中にアンビル2030’に係合するように構成されている、そこから横方向に延在する突出部、つまりカム2043’を備える。
図60を参照すると、突出部2043’は、連結部材2042’から延在する長手方向に細長い肩部からなる。他の実施形態では、突出部2043’は、連結部材2042’を通って延在する円筒状ピンを備える。いずれにしても、突出部2043’は平坦な側面、つまり端部2047’を有する。
【0111】
長手方向スロット2033’は、突出部2043’を受容するように構成されている中央部2033c’から横方向に延在する側部2033l’を備える。
図57に示されるように、長手方向スロット2033’の側部2033l’は、鋭角を有する矩形、又は少なくとも実質的に矩形の構成を有する。スロット2033’の各側部2033l’は、ステープル発射ストローク中に突出部2043’によって係合されるように構成されている長手方向カム面2035’を備える。各長手方向カム面2035’は、スロット2033’に沿って長手方向に延在するレッジ2037’の上側に画定される。各長手方向レッジ2037’は、アンビル2030’の本体部分に取り付けられた固定端と、固定端に対して移動するように構成されている自由端と、を含む梁を備える。したがって、各長手方向レッジ2037’は、片持ち梁を備え得る。
【0112】
連結部材2042’は、ステープルカートリッジ2010、又はステープルカートリッジ2010を支持する顎部に係合するように構成されている脚部、つまりカム2044を更に備える(
図58)。更に、突出部2043’及び脚部2044は協働して、アンビル2030’及びステープルカートリッジ2010を互いに対して位置決めする。アンビル2030’がステープルカートリッジ2010に対して移動可能であるとき、連結部材2042’は、アンビル2030’をステープルカートリッジ2010に対して定位置にカム運動させることができる。ステープルカートリッジ2010、又はステープルカートリッジ2010を支持する顎部がアンビル2030’に対して移動可能であるとき、連結部材2042’は、ステープルカートリッジ2010をアンビル2030’に対して定位置にカム運動させることができる。
【0113】
上記に加えて、発射部材2040は、切断部分2041を含む連結部材2042を備える。切断部分2041は、アンビル2030とステープルカートリッジ2010との間に捕捉された組織を切開するように構成されており、配置される(
図58)。発射部材2040は、ステープル発射ストローク中に傾斜面を有するスレッドを遠位に押すように構成されている。傾斜面は、ステープルカートリッジ2010内でステープルドライバを持ち上げてアンビル2030に対してステープル2020を形成し、ステープルカートリッジ2010からステープル2020を排出するように構成されている。連結部材2042は、ステープル発射ストローク中にアンビル2030に係合するように構成されている、そこから横方向に延在する突出部、つまりカム2043を備える。突出部2043は、湾曲した、又は丸みを帯びた側面、つまり端部2047を有する。突出部2043の横方向端部2047は、完全に湾曲しているか、又は完全に円形である。各横方向端部2047は、突出部2043の上面と突出部2043の底面との間に延在する弓状部を備える。他の実施形態では、突出部2043の横方向端部2047は、部分的にのみ湾曲している。
【0114】
長手方向スロット2033は、突出部2043を受容するように構成されている中央部2033cから横方向に延在する側部2033lを備える。スロット2033の各側部2033lは、ステープル発射ストローク中に突出部2043によって係合されるように構成されている長手方向カム面2035を備える。各長手方向カム面2035は、スロット2033に沿って長手方向に延在するレッジ2037の上側に画定される。各長手方向レッジ2037は、アンビル2030の本体部分に取り付けられた固定端と、固定端に対して移動するように構成されている自由端と、を含む梁を備える。したがって、各長手方向レッジ2037は、片持ち梁を備え得る。
図57に示されるように、長手方向スロット2033の側部は、突出部2043の湾曲した端部2047と一致するか、又は少なくとも実質的に一致する、湾曲した、つまり丸みを帯びた輪郭を備える。
【0115】
連結部材2042は、ステープルカートリッジ2010、又はステープルカートリッジ2010を支持する顎部に係合するように構成されている脚部、つまりカム2044を更に備える(
図58)。更に、突出部2043及び脚部2044は協働して、アンビル2030及びステープルカートリッジ2010を互いに対して位置決めする。アンビル2030がステープルカートリッジ2010に対して移動可能であるとき、連結部材2042は、アンビル2030をステープルカートリッジ2010に対して定位置にカム運動させることができる。ステープルカートリッジ2010、又はステープルカートリッジ2010を支持する顎部がアンビル2030に対して移動可能であるとき、連結部材2042は、ステープルカートリッジ2010をアンビル2030に対して定位置にカム運動させることができる。
【0116】
再び
図57を参照すると、長手方向スロット2033’の側部2033l’は、アンビル2030’の中心線CLから距離2034’だけ延在する。側部2033l’は、アンビル2030’内の形成ポケット2032aの上又は後方に延在する。
図57に示されるように、側部2033l’の横方向端部は、形成ポケット2032aの外縁部と位置合わせされる。側部2033l’が、例えば、形成ポケット2032aを越えて横方向に延在する、他の実施形態が想定される。
図59を参照すると、アンビル2030’の当該レッジ2037’は長いものであり、特定の例では、レッジ2037’は、負荷を受けて著しく偏向し得る。場合によっては、レッジ2037’は、突出部2043’の底部に画定された駆動面2045’の大部分がカム表面2035’と接触しないように、下方に偏向し得る。かかる例では、突出部2043’とカム表面2035’との接触は、例えば点2047’などの点まで低減され得る。場合によっては、突出部2043’とカム表面2035’との接触は、長手方向に延在する線まで低減され得、これは、
図59に示されるように、エンドエフェクタの遠位端から見たときの点であるように見えることがある。
【0117】
更に、
図57を再び参照すると、突出部2043’は、アンビル2030’内の形成ポケット2032aの上又は後方に延在する。突出部2043’の横方向端部は、形成ポケット2032aの長手方向中心線2062aの上に延在する。突出部2043’の横方向端部が形成ポケット2032aの長手方向中心線2062aと位置合わせされる、他の実施形態が想定される。突出部2043’の横方向端部が形成ポケット2032aの長手方向中心線2062aまで延在しない特定の実施形態が想定される。いずれにせよ、
図59を再び参照すると、突出部2043’は、特に突出部2043’が長いときに上向きに偏向し得、突出部2043’の駆動面2045’の大部分はカム表面2035’と接触していない。この状態は、レッジ2037’に関連して上述した状態を更に悪化させ得る。前述のように、例えば、突出部2043’が形成ポケット2032aの外縁部まで、又はそれを超えて延在するとき、突出部2043’は、形成ポケット2032a、並びに/又は形成ポケット2032b及び2032c内で生じるステープル形成プロセスをより良好に制御することが可能であり得る。
【0118】
上記に加えて、レッジ2037’及び突出部2043’は、発射部材2040’とアンビル2030’との間を流れる負荷がレッジ2037’の内端部に加えられるように偏向し得る。
図59に示されるように、接触点2048’はレッジ2037’の内端部又はその近傍にある。レッジ2037’及び突出部2043’の偏向は、片持ち梁の偏向と同一又は類似である。読者が理解するであろうように、片持ち梁の偏向は、片持ち梁の端部に負荷が加えられたときの梁の長さの3乗に比例する。いずれにしても、レッジ2037’及び/又は突出部2043’が偏向するとき、レッジ2037’と突出部2043’との間に間隙を作り出すことができる。レッジ2037’の一部と突出部2043’とのかかる間隙は、それらの間を流れる力が非常に小さい領域を通って流れることを意味し、その結果、レッジ2037’及び突出部2043’が受ける応力及び歪みが増加することになる。この相互作用は、
図61及び62中の応力集中部(stress risers, or concentrations)2039’及び2049’によって表され、応力集中部2039’はレッジ2037’内に存在し、応力集中部2049’は突出部2043’と連結部材2042’との間の相互接続部に存在する。他の応力集中部も存在し得るが、後述するように、かかる応力集中部を低減又は排除することが望ましい。
【0119】
再び
図57及び58を参照すると、長手方向スロット2033の側部2033lは、アンビル2030の中心線CLから距離2034だけそれぞれ延在する。距離2034は距離2034’よりも短い。それでもなお、側部2033lは、アンビル2030内の形成ポケット2032aの上又は後方に延在する。
図57に示されるように、側部2033lの横方向端部は、形成ポケット2032aの外縁部と位置合わせされない。更に、側部2033lの横方向端部は、形成ポケット2032aの外縁部を超えて延在しない。しかしながら、側部2033lは、形成ポケット2032aの長手方向中心線2062aの上に延在する。上記に加えて、レッジ2037はレッジ2037’よりも短い。したがって、レッジ2037は、加えられた所与の力に関して、レッジ2037’より偏向、応力、及び歪みが少ない。
【0120】
スロット2033の側部2033lが形成ポケット2032aの長手方向中心線2062aまで延在しない、他の実施形態が想定される。特定の実施形態では、側部2033lは、形成ポケット2032aの上を横方向に延在しないか、又は形成ポケット2032aと重なり合わない。かかるより短い側部2033lは、上記に加えて、レッジ2037内の偏向、応力、及び歪みを低減し得る。レッジ2037の偏向が低減されることにより、突出部2043の底部に画定された駆動面2045は、レッジ2037のカム表面2035と接触したままであり得る。かかる例では、突出部2043とカム面2035との接触面積は、突出部2043’とカム面2035’との接触面積と比較して増加し得る。
【0121】
上記に加えて、レッジ2037の断面厚さは、一定の断面厚さを有するレッジ2037’とは異なり、一定ではない。レッジ2037は、横方向スロット部2033lの丸みを帯びた横方向端部のために、各レッジ2037の基部がその内端部よりも幅広である、先細の断面厚さを有する。かかる構成は、レッジ2037を剛性化又は強化し、レッジ2037’と比較してレッジ2037の偏向、応力、及び歪みを低減する働きをし得る。少なくとも1つの例において、レッジ2037の一部は先細になっており、レッジ2037の別の部分は一定の断面厚さを有する。少なくとも1つの他の例において、レッジ2037の全体は、断面厚さが一定ではないように先細であり得る。
【0122】
更に、
図57及び58を再び参照すると、突出部2043は、アンビル2030内の形成ポケット2032aの上又は後方に延在する。突出部2043の横方向端部は、形成ポケット2032aの長手方向中心線2062aの上に延在しない。突出部2043の横方向端部が形成ポケット2032aの長手方向中心線2062aと位置合わせされない、他の実施形態が想定される。突出部2043の横方向端部が形成ポケット2032aの上に全く延在しない、特定の実施形態が想定される。いずれにしても、突出部2043の上向きの偏向は突出部2043’よりも小さくてよく、結果として、駆動面2045とカム面2035との間により大きな接触領域が存在し得る。
【0123】
上記に加えて、レッジ2037及び突出部2043は、発射部材2040とアンビル2030との間を流れる負荷が、単一点、及び/又はレッジ2037の端部ではなく、レッジ2037’の内端部の長さに沿って加えられるように偏向し得る。結果として、それらの間を流れる力は、より大きな領域を流れることになり、その結果、レッジ2037及び突出部2043が受ける応力及び歪みを低減し、これにより、例えばレッジ2037’及び突出部2043’に関連して上述した応力集中部を低減又は排除し得る。
【0124】
再び
図58を参照すると、連結部材2042の脚部2044は、突出部2033よりも幅広である。別の言い方をすれば、脚部2044の横幅は、突出部2033の横方向端部間の幅よりも広い。かかる例では、脚部2044は、突出部よりも多くの偏向又は歪みを生じさせることができ、結果として、突出部2033の偏向を低減し得る。脚部2044の横幅が突出部2033の横方向端部間の幅と同一である、又はそれよりも小さい、代替的な実施形態が想定される。しかしながら、かかる実施形態は、突出部2033内で所望の偏向及び/又は歪みを提供するように構成され得る。
【0125】
上述のように、エンドエフェクタは、例えば、開放位置と閉鎖位置との間で移動可能であるアンビルを備え得る。場合によっては、アンビルは、例えば、発射部材2040又は2040’など発射部材が遠位に移動するとき、アンビルは発射部材によってその閉鎖位置に向かって移動する。他の例において、アンビルは、発射部材が遠位に前進してステープル発射ストロークを実行する前に、その閉鎖位置に向かって移動する。いずれの場合も、アンビルは、発射部材がそのステープル発射ストロークの終わりに近づく、又は到達するまで、その完全閉鎖位置へと移動しなくてよい。その結果、アンビルは、発射部材によって漸進的に閉鎖する。少なくとも1つのかかる例において、アンビルは、アンビルとステープルカートリッジとの間に捕捉された厚い組織のために、漸進的に閉鎖してよい。場合によっては、アンビルは、発射部材のステープル発射ストローク中に実際に偏向又は変形し得る。しかしながら、かかる状況は、概して、発射部材の上突出部及び下脚部によって制御される。
【0126】
ここで
図60を参照すると、突出部2043’上に画定された駆動面2045’は、平坦であるか、又は少なくとも実質的に平坦である。更に、駆動面2045’は、アンビル2030’が完全閉鎖位置にあるときに、アンビル2030’上に画定された平坦、又は少なくとも実質的に平坦なカム表面2035’に同一平面で係合するように構成されている。換言すれば、駆動面2045’は、アンビル2030’が完全に平坦な方向にあるとき、向かい合わせの関係でカム面2035’に係合する。アンビル2030’の平坦な方向は、
図60に仮想線で示されている。かかる例において、駆動面2045’は、ステープル発射ストローク中に発射部材2040’の長手方向経路に対して平行、又は少なくとも実質的に平行である。しかしながら、上述したように、アンビル2030’は、発射ストローク中に漸進的に閉鎖してよく、その結果、アンビル2030’は常に完全閉鎖位置にあるわけではなくてよい。結果として、駆動面2045’は常にカム表面2035’と位置合わせされていなくてよく、かかる例では、突出部2043’は、アンビル2030のレッジ2037’を削って刻み込まれてよい。
図60は、実線でかかる例を示す。
【0127】
上記に加えて、突出部2043’の駆動面2045’及び/又はレッジ2037’上に画定されたカム表面2035’は、発射部材2040’がアンビル2030’をその完全閉鎖位置へと漸進的に閉鎖する必要がある場合、塑性変形し得る。特定の例では、カム表面2035’は、例えば、摩耗し得、ステープル発射ストロークを完了するために必要な力を増加させることができる。より具体的には、突出部2043’及び/又はアンビルレッジ2037’の塑性歪みは、金属が塑性限界を超えて変形する際にエネルギー損失を引き起こし得る。その時点で、摩耗が生じ、連結部の摩擦係数は著しく増加する。エネルギー損失は、例えば約10%~30%ほどであり得、これは、発射部材の発射に必要な力を約10%~30%ほど増加させ得る。更に、エンドエフェクタ2000’が再使用される場合、エンドエフェクタ2000’による後続のステープル発射ストロークを完了するために必要な力が増加し得る。
【0128】
ここで
図63~65を参照すると、発射部材2140は、発射バーと、発射バーに取り付けられた連結部材2142と、を備える。連結部材2142は、連結部材2142を発射バーに接続するコネクタ2148を備える。連結部材2142は、ステープル発射ストローク中に患者の組織を切開するように構成されている切断部材2041を更に備える。連結部材2142はまた、例えば、アンビル2030又は2030’などアンビルに係合するように構成されている突出部2143と、加えて、ステープル発射ストローク中にステープルカートリッジ顎部に係合するように構成されている脚部2144と、を備える。各突出部2143は、その底部側に画定された駆動面2145を備える。各突出部2143は、近位に延在するカム移行部2147と、突出部2143の外周の周りに延在するアール形状の移行部2149と、を更に備える。連結部材2142は、そこから横方向に延在する中間突出部2146を更に備え、これは、未使用のステープルカートリッジが、ステープル発射ストロークの開始時に発射部材2140の前方に位置付けられていないときに、発射部材2140がステープル発射ストロークを実施することを阻止するように構成されている。
【0129】
上記に加えて、突出部2143の駆動面2145は、発射部材2140の長手方向経路2160と平行ではない。むしろ、駆動面2145は、長手方向経路2160に対して横方向に延在する。少なくとも1つの例において、各駆動面2145の遠位端は、近位端よりも長手方向経路2160から更に離れて位置付けられる。かかる構成は、アンビル2130の漸進的閉鎖に関連して上述した問題を低減又は排除し得る。より具体的には、少なくとも1つの例において、アンビル2130が、漸進的閉鎖中に長手方向経路2160に対して約4度~約0度の可動域で移動する場合、駆動面2145は、例えば、長手方向経路2160に対して約2度に配向され得、これは、漸進的閉鎖範囲内の中点を表す。他の実施形態も可能である。例えば、アンビル2130が、漸進的閉鎖中に長手方向経路2160に対して約1度~約0度の可動域で移動する場合、駆動面2145は、例えば、長手方向経路2160に対して約1度に配向され得、これは、漸進的閉鎖範囲内の上限を表す。様々な例において、発射部材2140は、例えば、5度の可動域でアンビル2130を漸進的に閉鎖することが必要であり得る。他の例において、発射部材2140は、例えば、10度の可動域でアンビル2130を漸進的に閉鎖することが必要であり得る。場合によっては、アンビル2130は、完全閉鎖位置に到達しない場合があり、その結果、アンビル2130の漸進的閉鎖は0度に達しない場合がある。
【0130】
上記に加えて、突出部2143の駆動面2145は、脚部2144の駆動面と平行ではない。主に
図64を参照すると、駆動面2145は軸2183に沿って延在し、脚部2144の駆動面は軸2184に沿って延在する。少なくとも1つの例において、駆動面2145は、例えば、脚部2144の駆動面に対して約0.5度の角度で配向される。駆動面2145が、例えば、脚部2144の駆動面に対して約1度の角度で配向される、他の例が想定される。駆動面2145が、例えば、脚部2144の駆動面に対して約0.5度~約5度に配向される、特定の例が想定される。脚部2144の駆動面は、長手方向経路2160に対して平行である。しかしながら、脚部2144の駆動面が長手方向経路2160と平行ではない、他の実施形態も想定される。
【0131】
上記の実施例は、移動可能なアンビルに関連して論じられた。しかしながら、かかる実施例の教示は、例えば、可動ステープルカートリッジ顎部など任意の好適な可動顎部に適合され得ることを理解されたい。同様に、本出願の他の箇所に記載される実施例は、任意の可動顎部に適合され得る。
【0132】
ここで
図66~68を参照すると、発射部材2240は、発射バーと、発射バーに取り付けられた連結部材2242と、を備える。連結部材2242は、連結部材2242を発射バーに接続するコネクタ2148を備える。連結部材2242は、ステープル発射ストローク中に患者の組織を切開するように構成されている切断部材2041を更に備える。連結部材2242はまた、例えば、アンビル2030又は2030’などアンビルに係合するように構成されている突出部2243と、加えて、ステープル発射ストローク中にステープルカートリッジ顎部に係合するように構成されている脚部2144と、を備える。各突出部2243は、その底部側に画定された駆動面2245を備える。各突出部2243は、その周辺部の周囲に延在するアール形状の移行部2249を更に備える。連結部材2242は、そこから横方向に延在する中間突出部2146を更に備え、これは、未使用のステープルカートリッジが、ステープル発射ストロークの開始時に発射部材2240の前方に位置付けられていないときに、発射部材2240がステープル発射ストロークを実施することを阻止するように構成されている。
【0133】
上記に加えて、各突出部2243は、アンビルに係合するように構成されている先端、つまり近位端2251と、更には後端と、を備える。各突出部2243の先端は、突出部2243のラギング端、つまり後端とは異なる。先端2251は、突出部2243の下駆動面2245から突出部2243の長手方向中心線2250の上方に位置する位置まで延在する半径を備える。先端2251は、単一の曲率半径を備えるが、先端2251は、2つ以上の曲率半径で構成され得る。各突出部2243は、突出部2243のアール形状の縁部2251と上面との間にアール形状の縁部2259を更に備える。縁部2259の曲率半径は、先端2251の曲率半径よりも小さい。先端2251の全体又は少なくとも一部が線状である、他の実施形態が想定される。いずれにしても、先端2251の構成は、発射部材2240とアンビルとの間で伝達される力、つまり負荷を移し、突出部2243の後端に向かって、先端2251からアンビルを離すことができる。別の言い方をすれば、先端2251の構成は、先端部2251が発射部材2240とアンビルとの間で伝達された力の焦点になることを阻止することができる。かかる構成は、発射部材2240がアンビルに押し付けられる可能性を防止又は低減することができ、発射部材2240を遠位に移動させるのに必要な力を低減することができる。
【0134】
ここで
図69~71を参照すると、発射部材2340は、発射バーと、発射バーに取り付けられた連結部材2342と、を備える。連結部材2342は、連結部材2342を発射バーに接続するコネクタ2148を備える。連結部材2342は、ステープル発射ストローク中に患者の組織を切開するように構成されている切断部材2041を更に備える。連結部材2342はまた、例えば、アンビル2030又は2030’などアンビルに係合するように構成されている突出部2343と、加えて、ステープル発射ストローク中にステープルカートリッジ顎部に係合するように構成されている脚部2144と、を備える。各突出部2343は、その底部側に画定された駆動面を備える。各突出部2343は、その周辺部の周囲に延在するアール形状の移行部2349を更に備える。連結部材2342は、そこから横方向に延在する中間突出部2146を更に備え、これは、未使用のステープルカートリッジが、ステープル発射ストロークの開始時に発射部材2340の前方に位置付けられていないときに、発射部材2340がステープル発射ストロークを実施することを阻止するように構成されている。
【0135】
上記に加えて、各突出部2343は、アール形状の先端2351を備える。先端2351は先端2251に類似であり、突出部2343の中心線2350を横切って延在する曲面を備える。先端2251は、突出部2243の後端とは異なる構成を有する。各突出部2343は、側面、つまり端部2352を更に備える。各横方向端部2352は、アール形状の、つまり湾曲した縁部2347の中間に位置付けられた平坦面を含む。第1のアール形状の縁部2347は、突出部2343の上面と横方向端部2352との中間に位置付けられ、加えて、第2のアール形の縁部2347は、突出部2343の底面と横方向端部2352との中間に位置付けられる。
【0136】
ここで
図72~74を参照すると、発射部材2440は、発射バーと、発射バーに取り付けられた連結部材2442と、を備える。連結部材2442は、連結部材2442を発射バーに接続するコネクタ2148を備える。連結部材2442は、ステープル発射ストローク中に患者の組織を切開するように構成されている切断部材2041を更に備える。連結部材2442はまた、例えば、アンビル2030又は2030’などアンビルに係合するように構成されている突出部2443と、加えて、ステープル発射ストローク中にステープルカートリッジ顎部に係合するように構成されている脚部2144と、を備える。各突出部2443は、その底部側に画定された駆動面2445を備える。各突出部2443は、その周辺部の周囲に延在するアール形状の移行部を更に備える。連結部材2442は、そこから横方向に延在する中間突出部2146を更に備え、これは、未使用のステープルカートリッジが、ステープル発射ストロークの開始時に発射部材2440の前方に位置付けられていないときに、発射部材2440がステープル発射ストロークを実施することを阻止するように構成されている。
【0137】
上記に加えて、各突出部2443の側面、つまり端部は、2つ以上の曲率半径によって画定される。各突出部2443は、下駆動面2445から延在する第1の曲率半径2447aと、突出部2443の上面から延在する第2の曲率半径2447bと、を備える。第1の曲率半径2447aは、第2の曲率半径2447bよりも大きい。例えば、第1の曲率半径2447aは第2の曲率半径2447bよりも大きい。しかしながら、曲率半径2447a及び2447bは、任意の好適な構成を含み得る。主に
図74を参照すると、第1の曲率半径2447aは、突出部2443の中心線2450を越えて上方に延在する。
【0138】
ここで
図75~77を参照すると、発射部材2540は、発射バーと、発射バーに取り付けられた連結部材2542と、を備える。連結部材2542は、連結部材2542を発射バーに接続するコネクタ2148を備える。連結部材2542は、ステープル発射ストローク中に患者の組織を切開するように構成されている切断部材2041を更に備える。連結部材2542はまた、例えば、アンビル2030又は2030’などアンビルに係合するように構成されている突出部2543と、加えて、ステープル発射ストローク中にステープルカートリッジ顎部に係合するように構成されている脚部2144と、を備える。各突出部2543は、その底部側に画定された駆動面を備える。各突出部2543は、その周辺部の周囲に延在するアール形状の移行部を更に備える。連結部材2542は、そこから横方向に延在する中間突出部2146を更に備え、これは、未使用のステープルカートリッジが、ステープル発射ストロークの開始時に発射部材2540の前方に位置付けられていないときに、発射部材2540がステープル発射ストロークを実施することを阻止するように構成されている。
【0139】
上記に加えて、各突出部2543は、平坦であるか、又は少なくとも実質的に平坦である側面、つまり端部2552を備える。各突出部2543は、その横方向端部2552の周囲に延在するアール形状の移行部2547を更に備える。各突出部2543は、横方向端部2552を通って延在する長手方向中心線を中心として対称、又は少なくとも実質的に対称である。また、各突出部2543の上面及び底面は、互いに平行である。
【0140】
主に
図76を参照すると、各突出部2543の先端2551は、切断部2041の切断縁部2042に対して遠位に位置付けられる。各突出部2543の後端2559は、切断縁部2042に対して近位に位置付けられる。結果として、突出部2043は、切断縁部2042に長手方向に広がる。かかる例において、発射部材2540は、組織が切断されている位置において、アンビル及びステープルカートリッジを一緒に直接保持することができる。
【0141】
ここで
図78~80を参照すると、発射部材2640は、発射バーと、発射バーに取り付けられた連結部材2642と、を備える。連結部材2642は、連結部材2642を発射バーに接続するコネクタ2148を備える。連結部材2642は、ステープル発射ストローク中に患者の組織を切開するように構成されている切断部材2041を更に備える。連結部材2642はまた、例えば、アンビル2030又は2030’などアンビルに係合するように構成されている突出部2643と、加えて、ステープル発射ストローク中にステープルカートリッジ顎部に係合するように構成されている脚部2144と、を備える。各突出部2643は、その底部側に画定された駆動面2645を備える。各突出部2643は、その周辺部の周囲に延在するアール形状の移行部2649を更に備える。連結部材2642は、そこから横方向に延在する中間突出部2146を更に備え、これは、未使用のステープルカートリッジが、ステープル発射ストロークの開始時に発射部材2640の前方に位置付けられていないときに、発射部材2640がステープル発射ストロークを実施することを阻止するように構成されている。
【0142】
上記に加えて、各突出部2643は、横方向端部2652と、下駆動面2645と、上面2647と、を更に備える。下駆動面2645は平坦であり、発射部材2640の長手方向発射経路2660に対して平行である。主に
図80を参照すると、上面2647は平坦であるが、長手方向発射経路2660と平行ではない。更に、上面2647は、底面2645に対して平行ではない。その結果、各突出部2643は非対称である。実際に、上面2647の向きは、突出部2643の横方向端部2652の上の慣性モーメントを移す。かかる構成は、突出部2643の曲げ剛性を増加させることができ、突出部2643の歪みを低減し得る。
【0143】
ここで
図81~83を参照すると、発射部材2740は、発射バーと、発射バーに取り付けられた連結部材2742と、を備える。連結部材2742は、連結部材2742を発射バーに接続するコネクタ2148を備える。連結部材2742は、ステープル発射ストローク中に患者の組織を切開するように構成されている切断部材2041を更に備える。連結部材2742はまた、例えば、アンビル2030又は2030’などアンビルに係合するように構成されている突出部2743と、加えて、ステープル発射ストローク中にステープルカートリッジ顎部に係合するように構成されている脚部2144と、を備える。各突出部2743は、その底部側に画定された駆動面を備える。連結部材2742は、そこから横方向に延在する中間突出部2146を更に備え、これは、未使用のステープルカートリッジが、ステープル発射ストロークの開始時に発射部材2740の前方に位置付けられていないときに、発射部材2740がステープル発射ストロークを実施することを阻止するように構成されている。
【0144】
上記に加えて、各突出部2743は、第1の、つまり先端部分2753aと、先端部分2753aの後ろに遠位に位置付けられた第2の、つまりラギング部分2753bと、を備える。先端部分2753aは、その遠位端上に画定された湾曲引き込み面2751を備え、この引き込み面2751は、最初にアンビルに係合するように構成されている。先端部分2753aは、その底部側に画定された第1の、つまり先端駆動面2745aを更に備える。同様に、ラギング部分2753bは、その底部側に画定された第2の、つまりラギング駆動面2745bを備える。各突出部2743は、先端部分2753aとラギング部分2753bとの間に画定された移行部2752を更に備える。
【0145】
発射部材2740が遠位に前進すると、上記に加えて、駆動面2745a及び2745bは協働してアンビルに係合し、アンビルを位置付け得る。特定の実施形態では、駆動面2745a及び2745bは、ステープル発射ストローク中に発射部材2740の長手方向経路2760に対して平行、又は少なくとも実質的に平行である駆動経路を画定する。しかしながら、場合によっては、先端駆動面2745aのみが、アンビル上に画定されたカム表面に係合してよい。かかる例は、例えば、発射部材2740が漸進的にアンビルを閉鎖する場合に生じ得る。
【0146】
他の実施形態では、
図93及び94を参照すると、先端駆動面2745aは、ラギング駆動面2745bの上方に位置付けられる。別の言い方をすれば、先端駆動面2745aは、駆動面2745a及び2745bの両方がステープル発射ストローク中にアンビルと接触したままであるように、ラギング駆動面2745bよりも長手方向経路2760から離れて位置付けられる。少なくとも1つの例において、駆動面2745a及び2745bは、長手方向経路2760を横断する駆動面を画定し得る。特定の例では、例えば、1度の角度が、駆動面と長手方向経路2760との間に画定され得る。様々な例において、先端駆動面2745aは、例えば、ラギング駆動面2745bの垂直上方約0.001インチに配置される。他の実施形態では、先端駆動面2745aは、例えば、ラギング駆動面2745bの垂直上方約0.002インチに配置される。特定の例では、先端駆動面2745aは、例えば、ラギング駆動表面2745bの上方約0.001インチ~約0.002インチの距離に位置付けられる。
【0147】
特定の例において、再び
図93を参照すると、発射部材2740がアンビルを漸進的に閉鎖するとき、ラギング駆動面2745bのみがアンビルのカム表面と接触していてよい。かかる例において、先端駆動面2745aは、アンビルのカム表面と接触していない。かかる構成は、先端駆動面2745aのみがアンビルのカム表面と接触しているときと比較して、突出部2743の塑性変形を低減し、発射部材2740を遠位に前進させるのに必要な力に低減し得る。アンビルに加えられるステープル形成負荷によってアンビルが屈曲し始めると、場合によっては、アンビルは、
図94に示されるように、上向きに屈曲して先端駆動面(leasing drive surfaces)2745aと接触し得る。
【0148】
先端部分2753aは、ラギング部分2753bよりも厚い。別の言い方をすれば、先端部分2753aは、突出部2743の上方への屈曲に抵抗し得るラギング部分2753bよりも大きい、慣性曲げモーメントを有する。その結果、ラギング部分2753bは、先端部分2753aよりも上方に偏向し得る。かかる例において、突出部2743の両部分2753a及び2753bは、発射部材2740がアンビルを漸進的に閉鎖するために使用されていても、ステープル発射ストローク中にアンビルと接触したままである可能性が高い。更に、先端部分2753aはまた、突出部2743を通して伝達される剪断力よりも抵抗し得る、ラギング部分2753bよりも大きい剪断厚さを有する。先端部分2753aは、多くの場合、ラギング部分2753bよりも大きい剪断力に曝露され、その結果、剪断厚さの増加から利益を得ることができる。ラギング部分2753bが、先導突出部2753aよりも大きい剪断力を受け得ると考えられる場合、ラギング部分2753bは、例えば、先端部分2753aよりも大きな剪断厚さを有し得る。
【0149】
ここで
図84~86を参照すると、発射部材2840は、発射バーと、発射バーに取り付けられた連結部材2842と、を備える。連結部材2842は、連結部材2842を発射バーに接続するコネクタ2148を備える。連結部材2842は、ステープル発射ストローク中に患者の組織を切開するように構成されている切断部材2041を更に備える。連結部材2842はまた、例えば、アンビル2030又は2030’などアンビルに係合するように構成されている突出部と、加えて、ステープル発射ストローク中にステープルカートリッジ顎部に係合するように構成されている脚部2144と、を備える。以下により詳細に記載されるように、各突出部は、その底部側に画定された駆動面を備える。連結部材2842は、そこから横方向に延在する中間突出部2146を更に備え、これは、未使用のステープルカートリッジが、ステープル発射ストロークの開始時に発射部材2840の前方に位置付けられていないときに、発射部材2840がステープル発射ストロークを実施することを阻止するように構成されている。
【0150】
上記に加えて、連結部材の各側は、第1の、つまり先端突出部2843dと、先端突出部2843dの後ろに位置付けられた第2の、つまりラギング突出部2843pと、を備える。先端突出部2843dは、その遠位端上に画定された湾曲引き込み面2851dを備え、この引き込み面2851dは、最初にアンビルに係合するように構成されている。先端突出部2843dは、その底部側に画定された第1の駆動面、つまり先端駆動面2845dを更に備える。同様に、先端突出部2843pは、その遠位端上に画定された湾曲引き込み面2851pを備え、この引き込み面2851pは、最初にアンビルと係合するように構成されている。ラギング突出部2843pは、その底部側に画定された第2の、つまりラギング駆動面2845pを更に備える。
【0151】
発射部材2840が遠位に前進すると、上記に加えて、駆動面2845d及び2845pは協働してアンビルに係合し、アンビルを位置付け得る。特定の実施形態では、駆動面2845d及び2845pは、ステープル発射ストローク中に発射部材2840の長手方向経路2860に対して平行、又は少なくとも実質的に平行である駆動経路を画定する。他の実施形態では、先端駆動面2845dは、ラギング駆動面2845pの上方に位置付けられる。別の言い方をすれば、先端駆動面2845dは、ラギング駆動面2845pよりも長手方向経路2860から更に離れて位置付けられる。少なくとも1つの例において、駆動面2845d及び2845pは、長手方向経路2860を横断する駆動面を画定し得る。特定の例では、例えば、1度の角度が、駆動面と長手方向経路2860との間に画定され得る。
【0152】
上記に加えて、先端突出部2843d及びラギング突出部2843pは、互いに対して移動し得る。様々な例において、連結部材2842の片側の先端突出部2843d及びラギング突出部2843pは、互いに独立して移動し得る。かかる構成は、特に発射部材2840がアンビルを漸進的に閉鎖するために使用されるときに、突出部2843d及び2843pがアンビルの向きに独立して適合できるようにし得る。結果として、突出部2843d及び2843pの両方はアンビルに係合されたままであり得、発射部材2840とアンビルとの間のいくつかの位置での力の流れ及び突出部の塑性変形が低減される。
【0153】
図91は、発射ストローク(2090’と表記される)を完了するために第1の発射部材に必要なエネルギー及び発射ストローク(3090と表記される)を完了するために第2発射部材に必要なエネルギーを示す。発射ストローク2090’は、著しい塑性変形及び摩損が生じている状態を表す。発射ストローク3090は、発射ストローク2090’の改善を表し、発射ストローク2090’では、発射部材及びアンビルレッジの変形がほとんど弾性である。特定の例では、発射部材及び/又はアンビルが経験する塑性歪みは、本明細書に開示される教示を用いることにより、例えば約40%~60%低減され得ると考えられる。
【0154】
本明細書に記載の様々な実施形態は、発射部材とアンビルとの間で伝達される負荷を均衡させるために用いられ得る。かかる実施形態はまた、発射部材とステープルカートリッジ顎部との間で伝達される負荷を均衡させるために用いられ得る。いずれの場合も、発射部材は、所望の結果を提供するように設計され得るが、かかる所望の結果は、例えば、ステープル留め器具の製造公差及び/又はエンドエフェクタ内に捕捉された組織厚の変動のために、達成されない場合があることを理解されたい。少なくとも1つの例において、例えば、発射部材の上突出部及び/又は下脚部は、発射部材がアンビルとのバランスのとれたインターフェースを画定できるように構成されている、摩耗し得る特徴部を備え得る。
【0155】
上記に加えて、ここで
図87~90を参照すると、発射部材2940は、横方向突出部2943を備える。各突出部2943は、その底部から延在する長手方向隆起部2945を備える。隆起部2945は、発射部材2940が遠位に前進してアンビルに係合するときに、塑性変形する、及び/又は傷つけるように構成されている。隆起部2945は、突出部2943とアンビルとの接触面積を増加させ、発射部材2940とアンビルとのより良好な負荷バランスを提供するように、迅速に摩耗するか、又はセットを取るように構成されている。かかる構成は、エンドエフェクタがいくつかのステープル発射ストロークを実行するために使用されるときに特に有用であり得る。上記に加えて、又は上記の代わりに、1つ以上の摩耗し得るパッドは、可塑的に変形するように構成され得る発射部材の突出部に取り付けることができる。
【実施例0156】
実施例1-発射部材と、カートリッジ顎部と、アンビル顎部と、を備える外科用器具。発射部材は、長手方向駆動部分と、長手方向駆動部分から横方向に延在するカムと、を備える。カートリッジ顎部は、発射部材の長手方向駆動部分を受容するように構成されている長手方向カートリッジスロットと、長手方向カートリッジスロットに隣接するステープル空洞の内側長手方向列と、を備える。カートリッジ顎部はまた、ステープル空洞の側方長手方向列を備え、ステープル空洞の内側長手方向列は、長手方向カートリッジスロットとステープル空洞の側方長手方向列との中間に位置付けられている。カートリッジ顎部は、ステープル空洞の内側長手方向列及び側方長手方向列に取り外し可能に格納されたステープルを更に備え、発射部材は、カートリッジ顎部を通って移動可能であって、ステープル空洞の内側長手方向列及び側方長手方向列からステープルを排出する。アンビル顎部は、ステープル空洞の内側長手方向列と位置合わせ可能な形成ポケットの内側長手方向列と、ステープル空洞の側方長手方向列と位置合わせ可能な形成ポケットの側方長手方向列と、を備える。アンビル顎部はまた、発射部材の長手方向駆動部分を受容するように構成されている中央部と、カムを受容するように構成されている、中央部から横方向に延在する側方開口部と、を備える、長手方向アンビルスロットを備え、側方開口部は、形成ポケットの内側長手方向列を越えて横方向に延在しない。
実施例2-カムは形成ポケットの内側長手方向列を越えて横方向に延在しない、実施例1に記載の外科用器具。
実施例3-カムは形成ポケットの内側長手方向列まで横方向に延在しない、実施例1に記載の外科用器具。
実施例4-形成ポケットの内側長手方向列は中心線を備え、カムは中心線を越えて横方向に延在しない、実施例1又は2に記載の外科用器具。
実施例5-形成ポケットの内側長手方向列は中心線を備え、カムは中心線まで横方向に延在しない、実施例1又は3に記載の外科用器具。
実施例6-発射部材は、長手方向駆動部分から横方向に延在する第2のカムを更に備え、長手方向アンビルスロットは、第2のカムを受容するように構成されている、中央部から横方向に延在する第2の側方開口部を更に備える、実施例1に記載の外科用器具。
実施例7-カートリッジ顎部はステープル空洞の第2の内側長手方向列を更に備え、ステープル空洞の内側長手方向列及びステープル空洞の第2の内側長手方向列は、長手方向カートリッジスロットの両側に位置付けられており、アンビル顎部は、ステープル空洞の第2の内側長手方向列と位置合わせ可能な形成ポケットの第2の内側長手方向列を更に備え、第2の側方開口部は、形成ポケットの第2の内側長手方向列を越えて横方向に延在しない、実施例6に記載の外科用器具。
実施例8-第2のカムは形成ポケットの第2の内側長手方向列を越えて横方向に延在しない、実施例6又は7に記載の外科用器具。
実施例9-第2のカムは、形成ポケットの第2の内側長手方向列まで横方向に延在しない、実施例6又は7に記載の外科用器具。
実施例10-形成ポケットの第2の内側長手方向列は中心線を備え、第2のカムは中心線を越えて横方向に延在しない、実施例7に記載の外科用器具。
実施例11-形成ポケットの第2の内側長手方向列は中心線を備え、第2のカムは中心線まで横方向に延在しない、実施例7に記載の外科用器具。
実施例12-アンビル顎部は、開放位置と閉鎖位置との間でカートリッジ顎部に対して回転可能である、実施例1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、又は11に記載の外科用器具。
実施例13-カートリッジ顎部は、開放位置と閉鎖位置との間でアンビル顎部に対して回転可能である、実施例1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、又は12に記載の外科用器具。
実施例14-カートリッジ顎部の少なくとも一部分は交換可能である、実施例1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、又は13に記載の外科用器具。
実施例15-発射部材と、カートリッジ顎部と、アンビル顎部と、を備える外科用器具。発射部材は、長手方向駆動部分と、長手方向駆動部分から横方向に延在するカムと、を備える。カートリッジ顎部は、発射部材の長手方向駆動部分を受容するように構成されている長手方向カートリッジスロットと、長手方向カートリッジスロットに隣接するステープル空洞の内側長手方向列と、を備える。カートリッジ顎部はまた、ステープル空洞の側方長手方向列を備え、ステープル空洞の内側長手方向列は、長手方向カートリッジスロットとステープル空洞の側方長手方向列との中間に位置付けられている。カートリッジ顎部は、ステープル空洞の内側長手方向列及び側方長手方向列に取り外し可能に格納されたステープルを更に備え、発射部材は、カートリッジ顎部を通って移動可能であって、ステープル空洞の内側長手方向列及び側方長手方向列からステープルを排出する。アンビル顎部は、ステープル空洞の内側長手方向列と位置合わせ可能であり、形成ポケットの中心線を画定する、形成ポケットの内側長手方向列と、ステープル空洞の側方長手方向列と位置合わせ可能な形成ポケットの側方長手方向列と、を備える。アンビル顎部はまた、発射部材の長手方向駆動部分を受容するように構成されている中央部と、カムを受容するように構成されている、中央部から横方向に延在する側方開口部と、を含む、長手方向アンビルスロットを備え、側方開口部は、中心線を越えて横方向に延在しない。
実施例16-カムは形成ポケットの内側長手方向列まで横方向に延在しない、実施例15に記載の外科用器具。
実施例17-カムは中心線まで横方向に延在しない、実施例15に記載の外科用器具。
実施例18-発射部材は長手方向駆動部分から横方向に延在する第2のカムを更に備え、長手方向アンビルスロットは、第2のカムを受容するように構成されている、中央部から横方向に延在する第2の側方開口部を更に備える、実施例15に記載の外科用器具。
実施例19-カートリッジ顎部はステープル空洞の第2の内側長手方向列を更に備え、ステープル空洞の長手方向列及びステープル空洞の第2の内側長手方向列は、長手方向カートリッジスロットの両側に位置付けられている、実施例18に記載の外科用器具。アンビル顎部は、ステープル空洞の第2の内側長手方向列と位置合わせ可能な形成ポケットの第2の内側長手方向列を更に備え、形成ポケットの第2の内側長手方向列は第2の中心線を画定し、第2の側方開口部は、第2の中心線を越えて横方向に延在しない。
実施例20-第2のカムは、形成ポケットの第2の内側長手方向列まで横方向に延在しない、実施例19に記載の外科用器具。
実施例21-第2のカムは第2の中心線まで横方向に延在しない、実施例19に記載の外科用器具。
実施例22-アンビル顎部は、開放位置と閉鎖位置との間でカートリッジ顎部に対して回転可能である、実施例15、16、17、18、19、20、又は21に記載の外科用器具。
実施例23-カートリッジ顎部は、開放位置と閉鎖位置との間でアンビル顎部に対して回転可能である、実施例15、16、17、18、19、20、21、又は22に記載の外科用器具。
実施例24-カートリッジ顎部の少なくとも一部分は交換可能である、実施例15、16、17、18、19、20、21、22、又は23に記載の外科用器具。
実施例25-発射部材と、カートリッジ顎部と、アンビル顎部と、を備える外科用器具。発射部材は、長手方向駆動部分と、長手方向駆動部分から横方向に延在するカムと、を備える。カートリッジ顎部は、発射部材の長手方向駆動部分を受容するように構成されている長手方向カートリッジスロットと、長手方向カートリッジスロットに隣接するステープル空洞の内側長手方向列と、を備える。カートリッジ顎部はまた、長手方向カートリッジスロットとステープル空洞の側方長手方向列との中間に位置付けられている、ステープル空洞の内側長手方向列と、ステープル空洞の内側長手方向列及び側方長手方向列に取り外し可能に格納されたステープルと、を備え、発射部材は、カートリッジ顎部を通って移動可能であって、ステープル空洞の内側長手方向列及び側方長手方向列からステープルを排出する。アンビル顎部は、ステープル空洞の内側長手方向列と位置合わせ可能であり、形成ポケットの中心線を画定する、形成ポケットの内側長手方向列と、ステープル空洞の側方長手方向列と位置合わせ可能な形成ポケットの側方長手方向列と、を備える。アンビル顎部はまた、発射部材の長手方向駆動部分を受容するように構成されている中央部と、カムを受容するように構成されている、中央部から横方向に延在する側方開口部と、を含む、長手方向アンビルスロットを備え、側方開口部は、中心線まで横方向に延在しない。
実施例26-アンビル顎部は、開放位置と閉鎖位置との間でカートリッジ顎部に対して回転可能である、実施例25に記載の外科用器具。
実施例27-カートリッジ顎部は、開放位置と閉鎖位置との間でアンビル顎部に対して回転可能である、実施例25又は26に記載の外科用器具。
実施例28-カートリッジ顎部の少なくとも一部分は交換可能である、実施例25、26、又は27に記載の外科用器具。
実施例29-発射部材と、アンビル顎部と、を備える外科用器具。発射部材は、長手方向駆動部分と、長手方向駆動部分から横方向に延在するカムと、を備える。アンビル顎部は、形成ポケットの長手方向列と、長手方向アンビルスロットと、を備える。長手方向アンビルスロットは、発射部材の長手方向駆動部分を受容するように構成されている中央部と、カムを受容するように構成されている、中央部から横方向に延在する側方開口部と、を備える。側方開口部は、閉鎖側端を含み、閉鎖側端は完全に湾曲している。
実施例30-閉鎖側端は単一の曲率半径によって画定されている、実施例29に記載の外科用器具。
実施例31-カムは側方カム端を備え、側方カム端は、単一の曲率半径と一致する半径又は曲率によって画定されている、実施例29又は30に記載の外科用器具。
実施例32-カムは側方カム端を備え、側方カム端は、単一の曲率半径よりも小さい曲率半径によって画定されている、実施例29又は30に記載の外科用器具。
実施例33-閉鎖側端は2つ以上の曲率半径によって画定されている、実施例29に記載の外科用器具。
実施例34-発射部材は長手方向駆動部分から横方向に延在する第2のカムを更に備え、長手方向アンビルスロットは、第2のカムを受容するように構成されている、中央部から横方向に延在する第2の側方開口部を備え、第2の側方開口部は第2の閉鎖側端を備え、第2の側端は完全に湾曲している、実施例29、30、31、32、又は33に記載の外科用器具。
実施例35-カートリッジ本体を含むカートリッジ顎部と、発射部材の長手方向駆動部分を受容するように構成されている長手方向カートリッジスロットと、を更に備える、実施例29、30、31、32、33、又は34に記載の外科用器具。カートリッジ顎部はまた、形成ポケットと位置合わせ可能なステープル空洞の長手方向列と、更には、ステープル空洞の長手方向列に取り外し可能に格納されたステープルと、を備える。発射部材は、カートリッジ本体を通って移動可能であり、ステープル空洞の長手方向列からステープルを排出する。
実施例36-アンビル顎部はカートリッジ顎部に対して回転可能である、実施例35に記載の外科用器具。
実施例37-カートリッジ顎部はアンビル顎部に対して回転可能である、実施例35又は36に記載の外科用器具。
実施例38-カートリッジ顎部の少なくとも一部分は交換可能である、実施例35、36、又は37に記載の外科用器具。
実施例39-閉鎖側端は円形輪郭を備える、実施例29に記載の外科用器具。
実施例40-長手方向駆動部分は第1の横方向幅を備え、カムは第2の横方向幅を備え、第2の横方向幅は第1の横方向幅の3/4未満である、実施例29に記載の外科用器具。
実施例41-長手方向駆動部分は第1の横方向幅を備え、カムは第2の横方向幅を備え、第2の横方向幅は第1の横方向幅の2/3未満である、実施例29に記載の外科用器具。
実施例42-長手方向駆動部分は第1の横方向幅を備え、カムは第2の横方向幅を備え、第2の横方向幅は第1の横方向幅の1/2未満である、実施例29に記載の外科用器具。
実施例43-発射部材と、アンビル顎部と、を備える外科用器具。発射部材は、長手方向駆動部分と、長手方向駆動部分から横方向に延在するカムと、を備える。アンビル顎部は、形成ポケットの長手方向列と、長手方向アンビルスロットと、を備える。長手方向アンビルスロットは、発射部材の長手方向駆動部分を受容するように構成されている中央部と、カムを受容するように構成されている、中央部から横方向に延在する側方開口部と、を備える。側方開口部は閉鎖側端を備え、閉鎖側端は円形である。
実施例44-発射部材と、アンビル顎部と、を備える外科用器具。発射部材は、長手方向駆動部分と、長手方向駆動部分から横方向に延在するカムと、を備え、カムは弓状側方カム端を備える。アンビル顎部は、形成ポケットの長手方向列と、長手方向アンビルスロットと、を備える。長手方向アンビルスロットは、発射部材の長手方向駆動部分を受容するように構成されている中央部と、カムを受容するように構成されている、中央部から横方向に延在する側方スロットと、を備える。側方スロットは弓状スロット端を備え、弓状側方カム端は、弓状側方スロット端に緊密に受容されている。
実施例45-発射システムと、カートリッジ顎部と、アンビル顎部と、を備える外科用器具。発射システムは、切断部材と、切断部材から横方向に延在する下部カムと、を備える。発射システムはまた、上部カムを備え、上部カムは、切断部材に取り付けられた基部と、自由端と、基部と自由端との間のテーパ状断面と、を備える。下部カムは、発射システムの発射ストローク中にカートリッジ顎部に係合するように構成されている。アンビル顎部は、形成ポケットの長手方向列と、長手方向アンビルスロットと、を備える。長手方向アンビルスロットは、切断部材を受容するように構成されている中央部と、発射ストローク中に上部カムを受容するように構成されている、中央部から横方向に延在する側方開口部と、を備える。
実施例46-アンビル顎部は、開放位置と閉鎖位置との間でカートリッジ顎部に対して移動可能である、実施例45に記載の外科用器具。
実施例47-上部カムは、アンビル顎部に係合し、閉鎖位置に向けてアンビル顎部を移動させるように構成されている、実施例45又は46に記載の外科用器具。
実施例48-上部カムは、アンビル顎部に係合し、アンビル顎部を閉鎖位置に保持するように構成されている、実施例45又は46に記載の外科用器具。
実施例49-カートリッジ顎部は、開放位置と閉鎖位置との間でアンビル顎部に対して移動可能である、実施例45に記載の外科用器具。
実施例50-下部カムはカートリッジ顎部に係合し、閉鎖位置に向けてカートリッジ顎部を移動させるように構成されている、実施例49に記載の外科用器具。
実施例51-下部カムはカートリッジ顎部に係合し、カートリッジ顎部を閉鎖位置に保持するように構成されている、実施例49に記載の外科用器具。
実施例52-カートリッジ顎部は、内部に取り外し可能に格納されたステープルを備える、交換可能なステープルカートリッジを備える、実施例45、46、47、48、49、50、又は51に記載の外科用器具。
実施例53-ステープルカートリッジは、ステープルカートリッジからステープルを排出するように構成されている、少なくとも1つの傾斜面を含むスレッドを更に備える、実施例52に記載の外科用器具。
実施例54-カートリッジ顎部は、ステープルカートリッジからステープルを排出するように構成されているスレッドを更に備える、実施例45に記載の外科用器具。
実施例55-テーパ状断面が線形テーパを備える、実施例45、46、47、48、49、50、51、52、53、又は54に記載の外科用器具。
実施例56-テーパ状断面が非線形テーパを備える、実施例45、46、47、48、49、50、51、52、53、54又は55に記載の外科用器具。
実施例57-発射部材と、カートリッジ顎部と、アンビル顎部と、を備える外科用器具。発射部材は、発射部材から横方向に延在する下部カムと、上部カムと、を備える。上部カムは、発射部材に取り付けられた基部と、自由端と、基部と自由端との間に延在する傾斜部分と、を備える。下部カムは、発射部材の発射ストローク中にカートリッジ顎部に係合するように構成されている。アンビル顎部は、形成ポケットの長手方向列と、長手方向アンビルスロットと、を備える。長手方向アンビルスロットは、発射部材を受容するように構成されている垂直部分と、発射ストローク中に上部カムを受容するように構成されている、垂直部分から横方向に延在する側方開口部と、を備える。
実施例58-シャフト長手方向軸を画定するシャフト部分と、発射ストロークによって移動可能な発射部材と、を備える、外科用システム。発射部材は、発射部材から横方向に延在する第1のカムを備え、第1のカムは第1の長手方向軸を画定し、第2のカムは発射部材から横方向に延在する。第2のカムは、第2の長手方向軸を画定し、第1の長手方向軸及び第2の長手方向軸は互いに平行ではない。外科用システムはまた、第1の顎部を備え、第1のカムは、発射部材の発射ストローク中に第1の顎部に係合するように構成されている。外科用システムは第2の顎部を更に備え、第2のカムは、発射部材の発射ストローク中に第2の顎部に係合するように構成され、第1の顎部は、開放位置と閉鎖位置との間で第2の顎部に対して移動可能である。
実施例59-内部に取り外し可能に格納されたステープルを含む、交換可能なステープルカートリッジを更に備え、発射部材は、発射ストローク中にステープルカートリッジからステープルを排出するように構成されている、実施例58に記載の外科用システム。
実施例60-発射部材は、第1の顎部と第2の顎部との間にクランプされた組織を切断するように構成されている切断部分を更に備える、実施例58又は59に記載の外科用システム。
実施例61-第1の長手方向軸はシャフト長手方向軸に平行であり、第2の長手方向軸はシャフト長手方向軸に平行ではない、実施例58、59、又は60に記載の外科用システム。
実施例62-第1の長手方向軸はシャフト長手方向軸に平行ではなく、第2の長手方向軸はシャフト長手方向軸に平行である、実施例58、59、又は60に記載の外科用システム。
実施例63-第1のカムは、発射ストローク中に第1の顎部に対して変形するように構成されている、第1のカムの上に画定された長手方向隆起部を備える、実施例58、59、60、61、又は62に記載の外科用システム。
実施例64-第2のカムは、発射ストローク中に第2の顎部に対して変形するように構成されている、第2のカムの上に画定された長手方向隆起部を備える、実施例58、59、60、61、又は62に記載の外科用システム。
実施例65-第1のカムが、発射ストローク中に第1の顎部に対して摩耗するように構成されている、第1のカムの上に画定された摩耗パッドを備える、実施例58、59、60、61、又は62に記載の外科用システム。
実施例66-第2のカムが、発射ストローク中に第2の顎部に対して摩耗するように構成されている、第2のカムの上に画定された摩耗パッドを備える、実施例58、59、60、61、又は62に記載の外科用システム。
実施例67-第1のカムは、先端突出端を備える先端突出部を備える、実施例58、59、60、61、又は62に記載の外科用システム。第1のカムはまた、後突出端を備える後突出部を備え、先端突出部及び後突出部は、互いに対して移動可能である。
実施例68-発射ストロークによって移動可能な発射部材と、カートリッジ顎部と、アンビル顎部と、を備える外科用器具。発射部材は、発射部材から横方向に延在する第1のカムと、発射部材から横方向に延在する第2のカムと、を備える。第2のカムは、先端と、後端と、先端と後端との間に延在する中間部分と、を備える。先端は、後端よりも第1のカムから離れて位置付けられている。第1のカムは、発射部材の発射ストローク中にカートリッジ顎部に係合するように構成されている。アンビル顎部は形成ポケットの長手方向列を備え、第2のカムは、発射ストローク中にアンビル顎部に係合するように構成されている。
実施例69-中間部分は第1のカムに対して傾斜している、実施例68に記載の外科用器具。
実施例70-発射部材は、発射ストローク中に発射経路に沿って移動可能であり、中間部分は発射経路に対して傾斜している、実施例68又は69に記載の外科用器具。
実施例71-第1のカムは、発射経路に平行である第1の長手方向軸に沿って延在する、実施例70に記載の外科用器具。
実施例72-カートリッジ顎部は、内部に取り外し可能に格納されたステープルを含む、交換可能なステープルカートリッジを備え、発射部材は、発射ストローク中にステープルカートリッジからステープルを排出するように構成されている、実施例68、69、70、又は71に記載の外科用器具。
実施例73-第1のカムは、発射ストローク中にカートリッジ顎部に対して変形するように構成されている、第1のカムの上に画定された長手方向隆起部を備える、実施例68、69、70、又は71に記載の外科用器具。
実施例74-第2のカムは、発射ストローク中にアンビル顎部に対して変形するように構成されている、第2のカムの上に画定された長手方向隆起部を備える、実施例68、69、70、又は71に記載の外科用器具。
実施例75-第1のカムは、発射ストローク中にカートリッジ顎部に対して摩耗するように構成されている、第1のカムの上に画定された長手方向摩耗パッドを備える、実施例68、69、70、又は71に記載の外科用器具。
実施例76-第2のカムは、発射ストローク中にアンビル顎部に対して摩耗するように構成されている、第2のカムの上に画定された長手方向摩耗パッドを備える、実施例68、69、70、又は71に記載の外科用器具。
実施例77-発射ストロークによって移動可能な発射部材と、第1の顎部と、第2の顎部と、を備える、外科用システム。発射部材は、発射部材から横方向に延在する第1のカムと、発射部材から横方向に延在する第2のカムと、を備える。第2のカムは、先端突出端を備える先端突出部と、後突出端を備える後突出部と、を備え、先端突出端及び後突出端は互いに取り付けられていない。第1のカムは、発射部材の発射ストローク中に第1の顎部に係合するように構成され、第2のカムは、発射部材の発射ストローク中に第2の顎部に係合するように構成されている。
実施例78-第1の顎部は、開放位置と閉鎖位置との間で第2の顎部に対して移動可能である、実施例77に記載の外科用システム。
実施例79-第2の顎部は、開放位置と閉鎖位置との間で第1の顎部に対して移動可能である、実施例77又は78に記載の外科用システム。
実施例80-第1の顎部は、内部に取り外し可能に格納されたステープルを含む、交換可能なステープルカートリッジを備え、第2の顎部は、ステープルを変形させるように構成されているアンビルを備える、実施例77に記載の外科用システム。
実施例81-第2の顎部は、内部に取り外し可能に格納されたステープルを含む、交換可能なステープルカートリッジを備え、第1の顎部は、ステープルを変形させるように構成されているアンビルを備える、実施例77に記載の外科用システム。
実施例82-後突出部は、先端突出部よりも第1のカムに近接して位置付けられている、実施例77、78、79、80、又は81に記載の外科用システム。
実施例83-第1のカムは、発射ストローク中に第1の顎部に対して変形するように構成されている、第1のカムの上に画定された長手方向隆起部を備える、実施例77、78、79、80、81、又は82に記載の外科用システム。
実施例84-第1のカムは、発射ストローク中に第1の顎部に対して摩耗するように構成されている、第1のカムの上に画定された、長手方向摩耗パッドを備える、実施例77、78、79、80、81、82、又は83に記載の外科用システム。
実施例85-先端突出部及び後突出部は、互いに対して移動可能である、実施例77、78、79、80、81、82、83、又は84に記載の外科用システム。
実施例86-先端突出部及び後突出部は発射部材の同じ側へと延在する、実施例77、78、79、80、81、82、83、84又は85に記載の外科用システム。
実施例87-発射ストロークによって移動可能な発射部材と、第1の顎部と、第2の顎部と、を備える、外科用システム。発射部材は、発射部材から横方向に延在する第1のカムと、発射部材から横方向に延在する第2のカムと、を備える。第2のカムは、先端突出端を備える先端突出部と、後突出端を備える後突出部と、を備え、先端突出端及び後突出端は互いに対して移動可能である。第1のカムは、発射部材の発射ストローク中に第1の顎部に係合するように構成され、第2のカムは、発射部材の発射ストローク中に第2の顎部に係合するように構成されている。
実施例88-発射ストロークによって移動可能な発射部材と、第1の顎部と、第2の顎部と、を備える、外科用システム。発射部材は、発射部材から横方向に延在する第1のカムと、発射部材から横方向に延在する第2のカムと、を備える。第2のカムは、発射ストローク中に第2の顎部に対して変形するように構成されている、第2のカムの上に画定された長手方向隆起部を備える。第1のカムは、発射部材の発射ストローク中に第1の顎部に係合するように構成され、第2のカムは、発射部材の発射ストローク中に第2の顎部に係合するように構成されている。
【0157】
本明細書に記載された外科用器具システムの多くは、電動モータにより動作するが、本明細書に記載された外科用器具システムは、任意の好適な方式で動作することができる。種々の事例では、本明細書に記載された外科用器具システムは、例えば、手動操作トリガにより動作することができる。ある特定の場合では、本明細書に開示されたモータは、ロボット制御システムの部分を備えてよい。更に、本明細書に開示されたエンドエフェクタ及び/又は器具組立体のいずれもロボット手術器具システムと共に利用することができる。例えば、米国特許出願第13/118,241号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS WITH ROTATABLE STAPLE DEPLOYMENT ARRANGEMENTS」、現在は米国特許第9,072,535号は、ロボット外科用器具システムのいくつかの例をより詳細に開示している。
【0158】
本明細書に記載された外科用器具システムは、ステープルの配備及び変形と関連させて説明されているが、本明細書に記載された実施形態は、これに限定されない。ステープル以外の締結具、例えばクランプ又はタックなどを配備する、種々の実施形態も想到される。更に、組織を封止するための任意の好適な手段を利用する、種々の実施形態も想到される。例えば、種々の実施形態によるエンドエフェクタは、組織を加熱して封止するように構成された電極を備えることができる。また例えば、特定の実施形態によるエンドエフェクタは、組織を封止するために振動エネルギーを加えることができる。
【0159】
以下の開示内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
1995年4月4日に発行された米国特許第5,403,312号、発明の名称「ELECTROSURGICAL HEMOSTATIC DEVICE」、
2006年2月21日に発行された米国特許第7,000,818号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT HAVING SEPARATE DISTINCT CLOSING AND FIRING SYSTEMS」、
2008年9月9日に発行された米国特許第7,422,139号、発明の名称「MOTOR-DRIVEN SURGICAL CUTTING AND FASTENING INSTRUMENT WITH TACTILE POSITION FEEDBACK」、
2008年12月16日に発行された米国特許第7,464,849号、発明の名称「ELECTRO-MECHANICAL SURGICAL INSTRUMENT WITH CLOSURE SYSTEM AND ANVIL ALIGNMENT COMPONENTS」、
2010年3月2日に発行された米国特許第7,670,334号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT HAVING AN ARTICULATING END EFFECTOR」、
2010年7月13日に発行された米国特許第7,753,245号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS」、
2013年3月12日に発行された米国特許第8,393,514号、発明の名称「SELECTIVELY ORIENTABLE IMPLANTABLE FASTENER CARTRIDGE」、
米国特許出願第11/343,803号、発明の名称「SURGICAL INSTRUMENT HAVING RECORDING CAPABILITIES」、現在は、米国特許第7,845,537号、
2008年2月14日付けで出願された米国特許出願第12/031,573号、発明の名称「SURGICAL CUTTING AND FASTENING INSTRUMENT HAVING RF ELECTRODES」、
2008年2月15日付けで出願された米国特許出願第12/031,873号、発明の名称「END EFFECTORS FOR A SURGICAL CUTTING AND STAPLING INSTRUMENT」、現在は米国特許第7,980,443号、
米国特許出願第12/235,782号、発明の名称「MOTOR-DRIVEN SURGICAL CUTTING INSTRUMENT」、現在は米国特許第8,210,411号、
米国特許出願第12/249,117号、発明の名称「POWERED SURGICAL CUTTING AND STAPLING APPARATUS WITH MANUALLY RETRACTABLE FIRING SYSTEM」、現在は米国特許第8,608,045号、
2009年12月24日付けで出願された米国特許出願第12/647,100号、発明の名称「MOTOR-DRIVEN SURGICAL CUTTING INSTRUMENT WITH ELECTRIC ACTUATOR DIRECTIONAL CONTROL ASSEMBLY」、現在は、米国特許第8,220,688号;
2012年9月29日付けで出願された米国特許出願第12/893,461号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE」、現在は米国特許第8,733,613号、
2011年2月28日付けで出願された米国特許出願第13/036,647号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT」、現在は米国特許第8,561,870号、
米国特許出願第13/118,241号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS WITH ROTATABLE STAPLE DEPLOYMENT ARRANGEMENTS」、現在は米国特許第9,072,535号、
2012年6月15日付けで出願された米国特許出願第13/524,049号、発明の名称「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING A FIRING DRIVE」、現在は、米国特許第9,101,358号、
2013年3月13日付けで出願された米国特許出願第13/800,025号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE TISSUE THICKNESS SENSOR SYSTEM」、現在は、米国特許第9,345,481号、
2013年3月13日に出願された米国特許出願第13/800,067号、発明の名称「STAPLE CARTRIDGE TISSUE THICKNESS SENSOR SYSTEM」、現在は米国特許出願公開第2014/0263552号、
2006年1月31日に出願された米国特許出願公開第2007/0175955号、発明の名称「SURGICAL CUTTING AND FASTENING INSTRUMENT WITH CLOSURE TRIGGER LOCKING MECHANISM」、及び、
2010年4月22日に出願された米国特許出願公開第2010/0264194号、発明の名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT WITH AN ARTICULATABLE END EFFECTOR」、現在は米国特許第8,308,040号。
【0160】
特定の実施形態と共に本明細書で種々の装置について説明したが、それらの実施形態に対して変更及び変形形態が実施されてよい。特定の特徴、構造、又は特性を、1つ以上の実施形態において、任意の好適な方法で組み合わせることができる。したがって、一実施形態に関して図示又は説明される特定の特徴、構造、又は特性は、無制限に、1つ以上のその他の実施形態の特徴、構造、又は特性と全て、あるいは、部分的に組み合わされてよい。また、材料が特定の構成要素に関して開示されているが、その他の材料が使用されてもよい。更に、種々の実施形態に従って、所与の機能(複数可)を実行するために、単一の構成要素を複数の構成要素に置き換えてもよく、また複数の構成要素を単一の構成要素に置き換えてもよい。前述の説明及び以下の特許請求の範囲は、そのような変更及び変形形態を全て包含することが意図される。
【0161】
本明細書にて開示した装置は、1回の使用後に廃棄されるように設計することができる、又は複数回使用されるように設計することができる。しかし、いずれの場合も、装置は少なくとも1回の使用後に再利用のために再調整され得る。再調整には、装置の分解工程、それに続く装置の特定の部品の洗浄工程又は交換工程、及びその後の装置の再組立工程の任意の組み合わせを含むことができるが、これらに限定されない。具体的には、再調整の施設及び/又は外科チームは、装置を分解することができ、装置の特定の部品を洗浄及び/又は交換した後、装置をその後の使用のために再組立することができる。当業者であれば、装置の再調整が、分解、洗浄/交換、及び再組立のための種々の技術を利用できることを理解するであろう。このような技術の使用、及び結果として得られる再調整された装置は、全て本出願の範囲内にある。
【0162】
本明細書に開示の装置は、手術前に処理され得る。最初に、新品又は使用済みの器具が入手され、必要に応じて洗浄されてよい。次いで、器具を滅菌してよい。1つの滅菌技術では、器具は、プラスチックバッグ又はTYVEKバッグなどの、閉鎖され密封された容器に入れられる。次いで、容器及び器具を、γ線、X線、及び/又は高エネルギー電子などの、容器を透過し得る放射線野に置くことができる。放射線は、器具上及び容器内の細菌を死滅させることができる。次いで、滅菌済みの器具を滅菌容器内で保管してよい。密封容器は、医療施設で開けられるまで、器具を滅菌状態に保つことができる。装置はまた、β線、γ線、エチレンオキシド、過酸化水素プラズマ、及び/又は水蒸気が挙げられるが、これらに限定されない、当該技術分野で既知の任意のその他の技術を用いて滅菌され得る。
【0163】
代表的な設計を有するものとして本発明について記載してきたが、本発明は、本開示の趣旨及び範囲内で更に変更されてよい。したがって、本出願は、その一般的原理を使用する本発明のあらゆる変形形態、使用、又は適合を包含するものとする。
【0164】
その全体又は部分において本明細書に援用されたものとする全ての特許、刊行物、又はその他の開示物は、援用される資料が本開示に記載される既存の定義、記述、又はその他の開示内容と矛盾しない範囲においてのみ、本明細書に援用されるものとする。そのようなものであるから、また必要な範囲で、本明細書に明瞭に記載される開示内容は、参考により本明細書に組み込まれるあらゆる矛盾する記載に優先するものとする。現行の定義、見解、又は本明細書に記載されたその他の開示内容と矛盾する任意の内容、又はそれらの部分は本明細書に参考として組み込まれるものとするが、参照内容と現行の開示内容との間に矛盾が生じない範囲においてのみ、参照されるものとする。
【0165】
〔実施の態様〕
(1) 外科用器具であって、
発射部材であって、
長手方向駆動部分と、
前記長手方向駆動部分から横方向に延在するカムと、を備える、発射部材と、
アンビル顎部であって、
形成ポケットの長手方向列と、
長手方向アンビルスロットであって、
前記発射部材の前記長手方向駆動部分を受容するように構成されている中央部と、
前記カムを受容するように構成されている、前記中央部から横方向に延在する側方開口部であって、前記側方開口部が閉鎖側端を備え、前記閉鎖側端が全体的に湾曲している、側方開口部と、を備える、長手方向アンビルスロットと、を備える、アンビル顎部と、を備える、外科用器具。
(2) 前記閉鎖側端が単一の曲率半径によって画定されている、実施態様1に記載の外科用器具。
(3) 前記カムが側方カム端を備え、前記側方カム端が、前記単一の曲率半径と一致する半径又は曲率によって画定されている、実施態様2に記載の外科用器具。
(4) 前記カムが側方カム端を備え、前記側方カム端が、前記単一の曲率半径よりも小さい曲率半径によって画定されている、実施態様2に記載の外科用器具。
(5) 前記閉鎖側端が2つ以上の曲率半径によって画定されている、実施態様1に記載の外科用器具。
【0166】
(6) 前記発射部材が前記長手方向駆動部分から横方向に延在する第2のカムを更に備え、前記長手方向アンビルスロットが、前記第2のカムを受容するように構成されている、前記中央部から横方向に延在する第2の側方開口部を備え、前記第2の側方開口部が第2の閉鎖側端を備え、前記第2の側端が全体的に湾曲している、実施態様1に記載の外科用器具。
(7) カートリッジ顎部を更に備え、前記カートリッジ顎部が、
カートリッジ本体と、
前記発射部材の前記長手方向駆動部分を受容するように構成されている長手方向カートリッジスロットと、
前記形成ポケットと位置合わせ可能なステープル空洞の長手方向列と、
前記ステープル空洞の長手方向列に取り外し可能に格納されたステープルであって、前記発射部材が前記カートリッジ本体を通って移動可能であって、前記ステープル空洞の長手方向列から前記ステープルを排出する、ステープルと、を含む、実施態様1に記載の外科用器具。
(8) 前記アンビル顎部が前記カートリッジ顎部に対して回転可能である、実施態様7に記載の外科用器具。
(9) 前記カートリッジ顎部が前記アンビル顎部に対して回転可能である、実施態様7に記載の外科用器具。
(10) 前記カートリッジ顎部の少なくとも一部分が交換可能である、実施態様7に記載の外科用器具。
【0167】
(11) 前記閉鎖側端が円形輪郭を備える、実施態様1に記載の外科用器具。
(12) 前記長手方向駆動部分が第1の横方向幅を備え、前記カムが第2の横方向幅を備え、第2の横方向幅が前記第1の横方向幅の3/4未満である、実施態様1に記載の外科用器具。
(13) 前記長手方向駆動部分が第1の横方向幅を備え、前記カムが第2の横方向幅を備え、第2の横方向幅が前記第1の横方向幅の2/3未満である、実施態様1に記載の外科用器具。
(14) 前記長手方向駆動部分が第1の横方向幅を備え、前記カムが第2の横方向幅を備え、第2の横方向幅が前記第1の横方向幅の1/2未満である、実施態様1に記載の外科用器具。
(15) 外科用器具であって、
発射部材であって、
長手方向駆動部分と、
前記長手方向駆動部分から横方向に延在するカムと、を備える、発射部材と、
アンビル顎部であって、
形成ポケットの長手方向列と、
長手方向アンビルスロットであって、
前記発射部材の前記長手方向駆動部分を受容するように構成されている中央部と、
前記カムを受容するように構成されている、前記中央部から横方向に延在する側方開口部であって、前記側方開口部が閉鎖側端を備え、前記閉鎖側端が円形である、側方開口部と、を備える、長手方向アンビルスロットと、を備える、アンビル顎部と、を備える、外科用器具。
【0168】
(16) 外科用器具であって、
発射部材であって、
長手方向駆動部分と、
前記長手方向駆動部分から横方向に延在するカムであって、前記カムが弓状側方カム端を備える、カムと、を備える、発射部材と、
アンビル顎部であって、
形成ポケットの長手方向列と、
長手方向アンビルスロットであって、
前記発射部材の前記長手方向駆動部分を受容するように構成されている中央部と、
前記カムを受容するように構成されている、前記中央部から横方向に延在する側方スロットであって、前記側方スロットが弓状スロット端を備え、前記弓状側方カム端が前記弓状側方スロット端に緊密に受容されている、側方スロットと、を備える、長手方向アンビルスロットと、を備える、アンビル顎部と、を備える、外科用器具。
(17) 外科用器具であって、
発射システムであって、
切断部材と、
前記切断部材から横方向に延在する下部カムと、
上部カムであって、
前記切断部材に取り付けられた基部と、
自由端と、
前記基部と前記自由端との間のテーパ状断面と、を備える、上部カムと、を備える、発射システムと、
カートリッジ顎部であって、前記下部カムが、前記発射システムの発射ストローク中に前記カートリッジ顎部に係合するように構成されている、カートリッジ顎部と、
アンビル顎部であって、
形成ポケットの長手方向列と、
長手方向アンビルスロットであって、
前記切断部材を受容するように構成されている中央部と、
前記発射ストローク中に前記上部カムを受容するように構成されている、前記中央部から横方向に延在する側方開口部と、を備える、長手方向アンビルスロットと、を備える、アンビル顎部と、を備える、外科用器具。
(18) 前記アンビル顎部が、開放位置と閉鎖位置との間で前記カートリッジ顎部に対して移動可能である、実施態様17に記載の外科用器具。
(19) 前記上部カムが、前記アンビル顎部に係合し、前記閉鎖位置に向けて前記アンビル顎部を移動させるように構成されている、実施態様18に記載の外科用器具。
(20) 前記上部カムが、前記アンビル顎部に係合し、前記アンビル顎部を前記閉鎖位置に保持するように構成されている、実施態様18に記載の外科用器具。
【0169】
(21) 前記カートリッジ顎部が、開放位置と閉鎖位置との間で前記アンビル顎部に対して移動可能である、実施態様17に記載の外科用器具。
(22) 前記下部カムが、前記カートリッジ顎部に係合し、前記閉鎖位置に向けて前記カートリッジ顎部を移動させるように構成されている、実施態様21に記載の外科用器具。
(23) 前記下部カムが、前記カートリッジ顎部に係合し、前記カートリッジ顎部を前記閉鎖位置に保持するように構成されている、実施態様21に記載の外科用器具。
(24) 前記カートリッジ顎部が、内部に取り外し可能に格納されたステープルを備える、交換可能なステープルカートリッジを備える、実施態様17に記載の外科用器具。
(25) 前記ステープルカートリッジが、前記ステープルカートリッジから前記ステープルを排出するように構成されている、少なくとも1つの傾斜面を含むスレッドを更に備える、実施態様24に記載の外科用器具。
【0170】
(26) 前記カートリッジ顎部が、前記ステープルカートリッジから前記ステープルを排出するように構成されているスレッドを更に備える、実施態様17に記載の外科用器具。
(27) 前記テーパ状断面が線形テーパを備える、実施態様17に記載の外科用器具。
(28) 前記テーパ状断面が非線形テーパを備える、実施態様17に記載の外科用器具。
(29) 外科用器具であって、
発射部材であって、
前記発射部材から横方向に延在する下部カムと、
上部カムであって、
前記発射部材に取り付けられた基部と、
自由端と、
前記基部と前記自由端との間に延在する傾斜部分と、を備える、上部カムと、を備える、発射部材と、
カートリッジ顎部であって、前記下部カムが、前記発射部材の発射ストローク中に前記カートリッジ顎部に係合するように構成されている、カートリッジ顎部と、
アンビル顎部であって、
形成ポケットの長手方向列と、
長手方向アンビルスロットであって、
前記発射部材を受容するように構成されている垂直部分と、
前記発射ストローク中に前記上部カムを受容するように構成されている、前記垂直部分から横方向に延在する側方開口部と、を備える、長手方向アンビルスロットと、を備える、アンビル顎部と、を備える、外科用器具。