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  • 特開-補綴物の納品システム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022110566
(43)【公開日】2022-07-29
(54)【発明の名称】補綴物の納品システム
(51)【国際特許分類】
   A61C 19/00 20060101AFI20220722BHJP
   A61C 13/00 20060101ALI20220722BHJP
   G16H 40/00 20180101ALI20220722BHJP
【FI】
A61C19/00 A
A61C13/00 Z
G16H40/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021006054
(22)【出願日】2021-01-18
(71)【出願人】
【識別番号】521026758
【氏名又は名称】伊藤 泰之
(74)【代理人】
【識別番号】100191189
【弁理士】
【氏名又は名称】浅野 哲平
(74)【代理人】
【識別番号】100199761
【弁理士】
【氏名又は名称】福屋 好泰
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 泰之
【テーマコード(参考)】
4C052
5L099
【Fターム(参考)】
4C052AA06
4C052FF10
4C052LL07
4C052LL08
5L099AA01
(57)【要約】
【課題】納品時における歯科医の入力作業の軽減や入力ミスを低減させる。
【解決手段】納品すべき補綴物104に関する納品情報を受け付ける受付部16と、入力された前記納品情報および前記納品情報を識別する前記識別情報を納品書101に印刷する印刷部17と、前記識別情報に前記納品情報を対応付けて記憶する記憶部31と、前記納品書の識別情報を読み取る読取部26と、読み取った前記識別情報に対応する納品情報を前記記憶部31から取得する取得部27と、取得した納品情報を電子カルテ22に登録する登録部25と、を備えることを特徴とする補綴物の納品システム100。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
納品すべき補綴物に関する納品情報を受け付ける受付部と、
前記納品情報に関する情報が変換されたシンボルを納品書に印刷する印刷部と、
前記シンボルから前記納品情報に関する情報を読み取る読取部と、
前記読み取った納品情報に関する情報に基づいて納品情報を電子カルテに登録する登録部と、
を備えることを特徴とする補綴物の納品システム。
【請求項2】
前記印刷部は、複数の患者の前記補綴物を一の前記納品書に印刷するとともに、当該患者の各々に対応させて前記シンボルを印刷することを特徴とする請求項1に記載の補綴物の納品システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歯科治療に必要な入れ歯、詰め物、被せ物などの補綴物の納品システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、歯科医師によって歯科技工指示書が作成され、当該歯科技工指示書が歯科技工所(歯科技工士)に送られることで、歯科補綴物(本願において、補綴物という。)が発注されている。また、歯科技工所において製造された補綴物は納品書とともに歯科医院に送られる。このように補綴物の受発注過程で作成された歯科技工指示書や納品書を保管しておくことが法令上、義務付けられている。
【0003】
ここで、特許文献1には、歯科技工指示書を発行する歯科技工指示書発行システムが記載されており、当該システムは、歯科医院に設けられたメインマシンおよびプリンタと、管理サーバと、歯科技工所が有する技工指示書管理装置および二次元コード読み取りデバイスと、を備えている。メインマシンは、歯科医師によって入力された技工指示内容をサーバに送信するとともに、当該技工指示内容(歯科医の名称、患者の氏名、発注日)をコード化してプリンタに出力させる。当該プリンタから出力(印刷)された技工指示書は歯科技工所へと送付される。サーバは、技工指示内容を所定のデータベースに記憶させる。歯科技工所では、受け取った技工指示書に表示されているコードが読み取りデバイスによって読み取られる。読み取られたコードは技工指示書管理装置に入力されて、技工指示書管理装置が当該コードに基づいてサーバに問い合わせを行うことで、技工指示書管理装置に全ての技工指示内容が入力されることとなっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019-136346号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の歯科技工指示書発行システムは、指示書に表示されたコードを読み取り、読み取った情報に基づいてサーバに登録された技工指示内容を取得することで、歯科技工所における指示書の入力作業を軽減するとともに、入力ミスが低減されている。
【0006】
しかしながら、上記の歯科技工指示書発行システムでは、補綴物が歯科医師に納品された際に、当該補綴物の内容をコンピュータに登録することまではできないため、納品時における歯科医師の入力作業の軽減や入力ミスの低減を実現することは困難であった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、本発明の補綴物の納品システムは、納品すべき補綴物に関する納品情報を受け付ける受付部と、前記納品情報に関する情報が変換されたシンボルを納品書に印刷する印刷部と、前記シンボルから前記納品情報に関する情報を読み取る読取部と、前記読み取った納品情報に関する情報に基づいて納品情報を電子カルテに登録する登録部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の補綴物の納品システムは、納品時における歯科医の入力作業の軽減や入力ミスの低減を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の第1実施形態に係る補綴物の納品システムのシステム概要図
図2】上記納品システムの機能ブロック図
図3】上記納品システムにおいて出力される納品書
図4】上記納品システムのフロー図
図5】第2実施形態に係る納品システムに用いられる(a)部位変換テーブル、(b)補綴物変換テーブルを示した図
【発明を実施するための形態】
【0010】
[第1実施形態]
【0011】
図1に示すように、本発明の第1実施形態に係る補綴物104の納品システム100は、歯科技工所に設置された技工所コンピュータ10と、歯科医院に設置された歯科医コンピュータ20と、サーバ30と、を備え、技工所コンピュータ10および歯科医コンピュータ20は、インターネット通信回線を介してサーバ30と通信可能に構成されている。
【0012】
サーバ30は、歯科技工所が歯科医院に補綴物104を納品する際に必要な情報(以下、納品情報という)を管理する装置であり、当該納品情報を記憶する記憶部として機能する管理データベース31(図2)がメモリに設けられている。納品情報は、例えば、患者名、補綴物104の種類、及び補綴物104が処置される部位であるが、これらの情報に限定されず、その他の情報を含めても構わない。このような納品情報は、納品時において後述のフローが実施される度に、管理データベース31に登録され、納品が発生する度に蓄積されることとなる。
【0013】
サーバ30のメモリには、納品情報を管理するためのプログラムが予め記憶されており、サーバ30のCPUが当該プログラムを実行することで、CPUが管理処理部32(図2)として機能する。また、サーバ30は、インターネット通信回線に接続し、技工所コンピュータ10および歯科医コンピュータ20と通信する通信部33(図2)として機能する通信モジュールを備えている。
【0014】
技工所コンピュータ10は、技工所において製造された補綴物104の納品管理を行うためのデスクトップ型やラップトップ型のパーソナルコンピュータであり、CPU、メモリ、キーボード、マウス、通信モジュール、及びディスプレイを備えている。このメモリには、納品情報や納品書を生成するためのプログラムが記憶されており、CPUが、当該プログラムを実行することにより、キーボードやマウスは、納品情報を入力するための入力部として機能する。また、ディスプレイは、納品情報を生成するための情報、生成された納品情報、及び納品書画像等を表示する表示部11(図2)として機能する。さらに、通信モジュールは、納品情報を生成するための情報、生成された納品情報、及び納品書画像等をサーバ30と通信するための通信部13(図2)として機能する。
【0015】
技工所内には、上記の技工所コンピュータ10に加えて、プリンタ15が設置されており、技工所コンピュータ10がプリンタ15に対して納品書画像を送信することにより、プリンタ15から納品書が出力される。このようにプリンタ15は納品書を印刷する印刷部17(図2)として機能する。
【0016】
歯科医コンピュータ20は、患者の治療経過に関する情報を管理する電子カルテプログラムが組み込まれたデスクトップ型やラップトップ型のパーソナルコンピュータであり、CPU、メモリ、キーボード、マウス、通信モジュール、及びディスプレイを備えている。CPUが、メモリに記憶された電子カルテプログラムを実行することにより、メモリは患者の治療経過に関する情報(電子カルテ22)を記憶する記憶部23(図2)として機能する。また、キーボードやマウスは、患者の治療経過に関する情報を入力するための入力部(不図示)として機能し、ディスプレイは、治療経過に関する情報を表示する表示部として機能する。また、通信モジュールは、納品情報をサーバ30と通信するための通信部24(図2)として機能する。
【0017】
歯科医院内には、上記の歯科医コンピュータ20に加えて、QRコード(登録商標)などの二次元コードを読み取るリーダ21(図1)が設けられている。当該リーダ21は、歯科医コンピュータ20と通信可能に接続されており、読み取った二次元コードの情報を歯科医コンピュータ20へと送信する。
【0018】
ここで、本実施形態では、図3に示すように、補綴物104を納品する際に同封される納品書101にシンボルである二次元コード102を表示しており、歯科医院において当該二次元コード102を読み取ることで納品する補綴物104に関する情報を電子カルテ22に自動的に入力することとしている。すなわち、歯科医院に設けられたリーダ21は、納品書101に表示された二次元コード102から識別情報を読み取る読取部26(図2)として機能しており、また、歯科医コンピュータ20は、リーダ21から取得した識別情報に基づいて納品情報をサーバ30から取得する取得部30(図2)として機能し、さらに、取得した納品情報を電子カルテ22に登録する登録部25(図2)として機能する。以下、図4に記載のフローに基づいて、詳細に説明する。
【0019】
技工士は、歯科医からの発注書を受領すると、当該発注書に記載された内容に基づいて補綴物104を製造する。補綴物104が出来上がると、技工士は、技工所コンピュータ10を用いて入力処理(s10)、第一登録処理(s20)、及び印刷処理(s30)をこの順に実施する。
【0020】
入力処理(s10)は、納品すべき補綴物104に関する情報を入力する処理であって、技工所コンピュータ10は、サーバ30にアクセスし(s11)、サーバ30から入力フォームをダウンロードする(s12)。入力フォームは、納品すべき補綴物104に関する納品情報を受け付ける受付部16を含む。受付部16は、例えば、患者名をテキストで入力させる患者名受付部、補綴物104の種類を選択させる種類受付部、補綴物104が処置される部位を選択させる部位受付部、及び補綴物104の数量をテキストで入力させる数量受付部を含む。技工所コンピュータ10は、当該入力フォームをディスプレイに表示させるとともに、上記の受付部16に対して技工士によって操作されるキーボードやマウスからの入力を受け付ける(s13)。
【0021】
技工士によって入力フォームが入力されると、第一登録処理(s20)が実行される。第一登録処理(s20)は、キーボードやマウスを通じて受け付けた納品情報を登録する処理であって、技工所コンピュータ10がサーバ30に対して納品情報を送信し(s21)、サーバ30は技工所コンピュータ10から受信した納品情報を管理データベース31に登録する(s22)。ここで、サーバ30は、納品情報を管理データベース31に登録する際に、当該納品情報に対して識別情報を付与し、納品情報と識別情報を対応付けて登録する。識別番号は、納品情報に対して一意となるように付与され、管理データベース31に登録されている納品情報を互いに識別する情報である。
【0022】
上記第一登録処理(s20)が実行されると印刷処理(s30)が実行される。印刷処理(s30)は納品情報を印刷して納品書を出力する処理であって、サーバ30が、図3に示される納品書101の画像(納品書画像)を生成する(s31)。当該納品書画像には、納品情報が含まれているが、これに加えて、補綴物104の単価情報や、金額情報、および合計金額情報を含めても構わない。ここで、サーバ30は、識別情報を二次元コード102に変換し、当該二次元コード102を図3に示すように各納品情報に対応するように印刷する。この様に、サーバ30のCPUは、登録された納品情報に基づいて納品書画像を生成する生成部34(図2)として機能している。
【0023】
技工所コンピュータ10は、納品書画像をサーバ30からダウンロードすると共に、ディスプレイに納品書画像を表示させる(s32)。技工士は、ディスプレイに表示された納品書画像を確認して適切である場合には、印刷コマンドを実行し、当該納品書画像をプリンタに出力する(s33)。プリンタは技工所コンピュータ10から入力された納品書画像に基づいて納品書101を出力する。このように印刷処理によって出力された納品書101は補綴物104と同梱されて歯科医院に配達される。
【0024】
歯科医師は、補綴物104を受領すると、納品された補綴物104が適切であるかを確認し、適切である場合には納品情報を電子カルテ22に登録する第二登録処理(s40)を実施する。具体的には、歯科医は、リーダ21の読取窓を納品書に表示された二次元コードに向けて、二次元コードの情報、すなわち識別情報を読み取る(s41)。リーダ21は、識別情報を読み取ると、読み取った識別情報を歯科医コンピュータ20に送信する。歯科医コンピュータ20は、リーダ21から識別情報を取得し、取得した識別情報をサーバ30に送信し、当該識別情報に対応する納品情報の送信をリクエストする(s42)。サーバ30は、歯科医コンピュータ20から識別情報を受信すると、当該識別情報を検索キーとしてデータベースを検索し(s43)、当該検索情報に対応づけられた納品情報を抽出して(s44)、歯科医コンピュータ20へと送信する(s45)。歯科医コンピュータ20は、サーバ30から納品情報を取得すると(s46)、受信した納品情報に含まれている患者名に対応する電子カルテ22に納品情報を登録する(s47)。
【0025】
本実施形態の納品システム100によると、納品される補綴物104の情報に関する情報である識別情報が二次元コードに変換されて納品書に表示されており、歯科医は当該二次元コードを読み取るだけで補綴物104に関する情報が電子カルテ22に登録される。よって、納品された補綴物104に関する情報の入力作業が簡略化されるとともに、入力ミスを防止することができる。
【0026】
また、図3に示すように、複数の患者の補綴物104を纏めて納品する場合には、サーバ30は、印刷処理に先立って、納品すべき補綴物104を選択させる選択画面を技工所コンピュータ10のディスプレイに表示させる。当該選択画面は、納品情報(患者名、補綴物104の種類、数量)および識別情報がリスト化されて表示される。技工所コンピュータ10は、技工士によって選択された補綴物104に対応する識別情報をサーバ30に送信する。サーバ30は、受信した識別情報に対応する納品情報を管理データベース31から抽出して、図3に示す納品書の画像を生成する。
【0027】
このように、一の歯科医に対して複数の患者の補綴物104を納品する場合には、患者ごとに識別情報が二次元コードへと変換されており、当該二次元コードは患者ごとに表示される。よって、歯科医では各々の二次元コードをスキャンするだけで複数の患者の電子カルテ22に納品情報を登録することが可能となる。
【0028】
[第2実施形態]
【0029】
第2実施形態に係る納品システムは、技工所コンピュータ10、歯科医コンピュータ20、及びサーバ30を備え、技工所から歯科医に送られる納品書に二次元コードが患者ごとに表示されている点で第1実施形態と共通している。しかし、本実施形態の納品書に表示された二次元コードは、識別情報が二次元コードへと変換されていない点において第1実施形態と異なっている。以下、第1実施形態と異なる点を中心に説明することとし、第1実施形態と共通する構成については説明を適宜省略することとする。
【0030】
本実施形態の納品システムにおける技工所コンピュータ10及びサーバ30のハードウェア構成は第1実施形態と同様である。歯科医コンピュータ20のハードウェア構成は第1実施形態と同様であってもよく、通信モジュール(通信部24)を備えない態様であっても構わない。すなわち、本実施形態では、歯科医コンピュータ20はインターネット通信回線に接続されていない態様であっても構わない。
【0031】
また、本実施形態の納品システムは、第1実施形態と同様に、入力処理(s10)、第一登録処理(s20)、印刷処理(s30)、及び第二登録処理(s40)が実行される。ここで、本実施形態の印刷処理(s30)では、サーバ30が納品情報を含む納品書画像を生成するが、サーバ30は、納品情報を変換テーブルに基づいてコード化し、当該コード化された納品情報(後述の納品コード)を二次元コードへと変換することとしている。この様に、本実施形態では、納品情報に関する納品コードが二次元コードへと変換されている点で第1実施形態と異なるのである。
【0032】
変換テーブルは、サーバ30のメモリに予め記憶されており、例えば図5に示すように、部位変換テーブル、及び補綴物変換テーブルを含む。部位変換テーブルは、補綴物が処置される部位をコード化するテーブルであり、部位と、当該部位に対応づけられた部位コードを含む。補綴物変換テーブルは、納品される補綴物をコード化するテーブルであり、補綴物の種類と、当該補綴物の種類に対応づけられた補綴物コードを含む。
【0033】
サーバ30のCPUは、技工士コンピュータ10から納品情報を受信すると、当該納品情報に含まれている部位を抽出し、抽出した部位に対応する部位コードを部位変換テーブルから抽出する。また、サーバ30のCPUは、納品情報に含まれている補綴物の種類を抽出し、抽出した補綴物の種類に対応する補綴物コードを補綴物変換テーブルから抽出する。そして、サーバ30のCPUは、各変換テーブルから抽出された部位コードおよび補綴物コード、並びに、納品情報に含まれる個数を組み合わせた納品コードを生成する。例えば、右上1の部位(RU01)に処置される補綴物C(h0003)の納品数量が1である場合には、「RU01h00031」の納品コードが生成される。そして、サーバ30は、生成した納品コードを二次元コードへと変換し、当該二次元コードを納品情報に対応づけて納品書画像に出力する。
【0034】
技工士コンピュータ10は、サーバ30から納品書画像を受信し、受信した納品書画像を印刷する。印刷された納品書は納品対象である補綴物と共に歯科医へと送られる。
【0035】
本実施形態の歯科医コンピュータ20には、第1実施形態と同様に電子カルテプログラムが記憶されているが、本実施形態では、当該電子カルテプログラムに上記の変換テーブルが定義づけられている点で第1実施形態とは異なっている。そして、歯科医コンピュータ20のCPUが電子カルテプログラムを実行することによって、読取処理s41が実施されると、納品書に表示された二次元コードから納品コードが読み取られる。歯科医コンピュータ20のCPUは、取得した納品コードから、部位コード、補綴物コード、及び数量を抽出する。そして、CPUは、抽出した部位コードに対応する部位を部位変換テーブルから取得し、また、抽出した補綴物コードに対応する補綴物の種類を補綴物変換テーブルから取得する。そして、CPUは取得した部位及び補綴物の種類を電子カルテに登録する。
【0036】
本実施形態の納品システムは、第1実施形態と同様に、納品された補綴物104に関する情報の入力作業を簡略化し、入力ミスを防止することができる。さらに、本実施形態の歯科医コンピュータ20はインターネット通信回線を介して納品情報を取得する必要がないので、インターネット通信回線を介した納品情報の漏洩を防止することができる。
【0037】
本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づいて種々なる改良、修正、又は変形を加えた態様でも実施できる。また、同一の作用又は効果が生じる範囲内で、何れかの発明特定事項を他の技術に置換した形態で実施しても良い。
【0038】
例えば、上記の第1実施形態では、識別情報を二次元コードに変換したものを納品書に印刷しているが、納品情報の一部、例えば患者名を二次元コードに変換したものを納品書に印刷しても構わない。このような態様においては、歯科医コンピュータは、リーダによって読み取られた患者名を取得し、取得した患者名を検索キーとしてサーバから納品情報を取得することができる。
【0039】
また、上記の第1実施形態では、識別情報を二次元コードに変換したものを納品書に印刷しているが、識別情報を一次元コードに変換したものを納品書に印刷しても構わない。
【0040】
また、第2実施形態においてサーバ30は必須の構成ではなく、サーバ30が有する管理処理部32、管理データベース31、生成部34を技工士コンピュータ10に備えても構わない。
【符号の説明】
【0041】
17 印刷部
16 受付部
22 電子カルテ
25 登録部
26 読取部
100 納品システム
101 納品書
102 二次元コード(シンボル)
104 補綴物
図1
図2
図3
図4
図5