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特開2022-110908スリットを有する構造体、人工乳首、哺乳瓶およびスリットを有する構造体の製造方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022110908
(43)【公開日】2022-07-29
(54)【発明の名称】スリットを有する構造体、人工乳首、哺乳瓶およびスリットを有する構造体の製造方法
(51)【国際特許分類】
   A61J 11/00 20060101AFI20220722BHJP
   A61J 9/00 20060101ALI20220722BHJP
【FI】
A61J11/00 C
A61J11/00 B
A61J9/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021006631
(22)【出願日】2021-01-19
(71)【出願人】
【識別番号】591016334
【氏名又は名称】大塚テクノ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002310
【氏名又は名称】特許業務法人あい特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】村田 宏樹
【テーマコード(参考)】
4C047
【Fターム(参考)】
4C047BB26
4C047PP23
(57)【要約】      (修正有)
【課題】スリットを有する構造体、人工乳首を提供する。
【解決手段】人工乳首は、ベース部と、ベース部から突出する弁体16とを含み、弁体の先端部17には、スリット18が形成されており、スリットは、互いに接触する少なくとも一対の接触面11を有し、当該接触面同士が離れることによって空気の流通が可能であり、スリットの接触面11は、0.5μm以上4μm以下の算術平均粗さ(Sa)を有している。これにより、スリットを介して、良好な空気流入を可能にする。また、接触面の算術平均粗さ(Sa)が大きすぎないので、スリットを介して飲料物が漏れ出ることを抑制することもできる。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体流通用または気体流通用のスリットが形成されたタック性を有する構造体であって、
前記スリットは、互いに接触する少なくとも一対の接触面を有し、当該接触面同士が離れることによって液体または気体の流通が可能であり、
前記スリットの前記接触面は、0.5μm以上4μm以下の算術平均粗さ(Sa)を有している、スリットを有する構造体。
【請求項2】
シリコーンゴムで形成された、請求項1に記載のスリットを有する構造体。
【請求項3】
前記スリットを有する構造体は、ベース部と、前記ベース部から突出する乳頭部と、前記ベース部に形成された凸状の弁体とを含む人工乳首を含み、
前記スリットは、前記弁体の空気流通用に形成されている、請求項1または2に記載の構造体。
【請求項4】
瓶本体と、
前記瓶本体に取り付けられた請求項3に記載の人工乳首とを含む、哺乳瓶。
【請求項5】
タック性を有する構造体を準備する工程と、
0.5mm以下の厚さの刃を有する鋸で前記構造体をカットすることによって、前記構造体に液体流通用または気体流通用のスリットを形成する工程とを含む、スリットを有する構造体の製造方法。
【請求項6】
前記スリットを形成する工程は、前記鋸の刃を複数回往復して前記構造体をカットすることによって前記スリットを形成する工程を含む、請求項5に記載のスリットを有する構造体の製造方法。
【請求項7】
前記構造体を準備する工程は、ベース部と、前記ベース部から突出する乳頭部と、前記ベース部に形成された凸状の弁体とを含む人工乳首を準備する工程を含み、
前記スリットを形成する工程は、前記弁体の先端部を縦方向にカットすることによって、前記弁体に空気流通用のスリットを形成する工程を含む、請求項5または6に記載のスリットを有する構造体の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スリットを有する構造体、人工乳首、哺乳瓶およびスリットを有する構造体に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、哺乳瓶用乳首に関する文献として、特許文献1~4が知られている。
たとえば、特許文献1は、弾性素材からなる哺乳瓶用乳首であって、中空の吸込み用乳首(2)と、哺乳瓶の瓶開口部への固定のための環状の取付端縁(4)と、取付端縁(4)と吸込み用乳首(2)との間に形成される中空の移行領域(3)と、吸込み用乳首(2)の縦方向に配向され、吸込み用乳首(2)の外側に膨らんだ外端領域(5)において吸込み用乳首(2)の外側(11)から内側(12)へと延伸する少なくとも1つの飲用スロット(9,10)と、移行領域(3)の外壁(18)から移行領域(3)の内壁(19)まで延伸するバルブスロット(17)を有する少なくとも1つの通気バルブ(16)とを備え、吸込み用乳首(2)は、楕円形の横断面を有し、取付端縁(4)に対して偏心して配置された天然ゴムまたはシリコーンからなり、前記吸込み用乳首(2)から遠い側の取付端縁(4)に向かって丸まった部分(8)の内側に沿ってリブ(20)を備え、前記通気バルブ(16)は、リブ(20)の終端位置に相当する取付端縁(4)から当該吸込み用乳首(2)の中心向きに形成された凹部(15)に設けられている、哺乳瓶用乳首を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4857341号公報
【特許文献2】特開2013-240410号公報
【特許文献3】実公平2-4676号公報
【特許文献4】実公平2-4677号公報
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一実施形態に係るスリットを有する構造体は、液体流通用または気体流通用のスリットが形成されたタック性を有する構造体であって、前記スリットは、互いに接触する少なくとも一対の接触面を有し、当該接触面同士が離れることによって液体または気体の流通が可能であり、前記スリットの前記接触面は、0.5μm以上4μm以下の算術平均粗さ(Sa)を有している。
【0005】
本発明の一実施形態に係るスリットを有する構造体は、シリコーンゴムで形成されていてもよい。
本発明の一実施形態に係るスリットを有する構造体は、ベース部と、前記ベース部から突出する乳頭部と、前記ベース部に形成された凸状の弁体とを含む人工乳首を含み、前記スリットは、前記弁体の空気流通用に形成されていてもよい。
【0006】
本発明の一実施形態に係る哺乳瓶は、瓶本体と、前記瓶本体に取り付けられた前記人工乳首とを含む。
本発明の一実施形態に係るスリットを有する構造体の製造方法は、タック性を有する構造体を準備する工程と、0.5mm以下の厚さの刃を有する鋸で前記構造体をカットすることによって、前記構造体に液体流通用または気体流通用のスリットを形成する工程とを含む。
【0007】
本発明の一実施形態に係るスリットを有する構造体の製造方法では、前記スリットを形成する工程は、前記鋸の刃を複数回往復して前記構造体をカットすることによって前記スリットを形成する工程を含んでいてもよい。
本発明の一実施形態に係るスリットを有する構造体の製造方法では、前記構造体を準備する工程は、ベース部と、前記ベース部から突出する乳頭部と、前記ベース部に形成された凸状の弁体とを含む人工乳首を準備する工程を含み、前記スリットを形成する工程は、前記弁体の先端部を縦方向にカットすることによって、前記弁体に空気流通用のスリットを形成する工程を含んでいてもよい。
【発明の効果】
【0008】
本発明のスリットを有する構造体によれば、スリットの接触面の算術平均粗さ(Sa)が0.5μm以上4μm以下であるため、接触面で生じる、タック性を有する材料に特有の切断面のべた付きおよび固着を抑えることができる。これにより、スリットを介して、良好な液体流通および気体流通を可能にすることができる。
構造体が人工乳首の場合、スリットの接触面の算術平均粗さ(Sa)が0.5μm以上4μm以下であるため、接触面でのべた付きを抑えることができる。これにより、スリットを介して、良好な空気流入および飲料物(ミルク等)の供給を可能にすることができる。また、接触面の算術平均粗さ(Sa)が大きすぎないので、スリットを介して飲料物が漏れ出ることを抑制することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本発明の第1実施形態に係る哺乳瓶の模式的な正面図である。
図2図2は、本発明の第1実施形態に係る人工乳首の模式的な正面図である。
図3図3は、本発明の第1実施形態に係る人工乳首の模式的な平面図である。
図4図4は、図3のIV-IV線に沿う断面図である。
図5図5は、図4の二点鎖線Vで囲まれた領域の拡大図である。
図6図6Aおよび図6Bは、前記人工乳首の製造方法の一部を示す図である。
図7図7Aおよび図7Bは、図6Aおよび図6Bの次の工程を示す図である。
図8図8は、スリットの形成方法のバリエーションを示す図である。
図9図9は、本発明の第2実施形態に係る容器用キャップの模式図である。
図10図10は、本発明の第3実施形態に係る電気器具の模式図である。
図11図11は、本発明の第4実施形態に係るディスペンサー用ヘッドの模式図である。
図12図12は、本発明の第5実施形態に係るコンセントカバーの模式図である。
図13図13は、本発明の第6実施形態に係る液体容器の模式図である。
図14図14Aおよび図14Bは、本発明の第7実施形態に係る医療用ドレーンチューブの模式図である。
図15図15は、本発明の第8実施形態に係るイントロデューサの模式図である。
図16図16は、本発明の第9実施形態に係る吸引器の模式図である。
図17図17は、鋸の刃の形状およびスリットパターンの一例を示す図である。
図18図18は、鋸の刃の形状およびスリットパターンの一例を示す図である。
図19図19は、鋸の刃の形状およびスリットパターンの一例を示す図である。
図20図20は、鋸の刃の形状およびスリットパターンの一例を示す図である。
図21図21は、鋸の刃の形状およびスリットパターンの一例を示す図である。
図22図22は、実施例1のスリットの接触面の表面状態を示す画像である。
図23図23は、参考例1のスリットの接触面の表面状態を示す画像である。
図24図24は、実施例1の開弁圧測定の評価結果を示す図である。
図25図25は、参考例1の開弁圧測定の評価結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、本発明の実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る哺乳瓶1の模式的な正面図である。図2は、本発明の第1実施形態に係る人工乳首4の模式的な正面図である。図3は、本発明の第1実施形態に係る人工乳首4の模式的な平面図である。図4は、図3のIV-IV線に沿う断面図である。図5は、図4の二点鎖線Vで囲まれた領域の拡大図である。
【0011】
図1を参照して、哺乳瓶1は、瓶本体2と、乳首ホルダ3と、人工乳首4とを有している。
瓶本体2は、例えば、ガラス製もしくはプラスチック製の瓶であってもよい。瓶本体2の首部の外壁には雄ねじ(図示せず)が形成されている。
乳首ホルダ3は、略円筒状に形成されており、瓶本体2の雄ねじに螺合する雌ねじ(図示せず)が内壁に形成されている。また、乳首ホルダ3の一端には径方向内側に張り出すフランジ状の接続部5が形成されており、この接続部5を介して人工乳首4が乳首ホルダ3に保持される。
【0012】
図2図5を参照して、人工乳首4は、例えば、シリコーンゴムの一体成形品で形成されている。人工乳首4は、中空の略ドーム型のベース部6と、ベース部6の頂部から突出する中空の乳頭部7と、ベース部6の底部に形成された接続部8とを含む。
乳頭部7は、例えば乳児の吸飲によって弾性変形する厚さで形成されている。乳頭部7の先端部9には、飲料流出用のスリット10が形成されている。スリット10は、乳頭部7を縦方向(乳頭部7の突出方向)にカットすることによって形成されている。スリット10のパターンは特に制限されないが、この実施形態では、図3に示すように十字状である。むろん、スリット10のパターンは、一直線、星形、Y字状等、他のパターンであってもよい。
【0013】
接続部8は、ベース部6の底部から外側に向かって張り出したフランジ状に形成されている。接続部8とベース部6との間には、円環状の溝13が形成されている。例えば、乳首ホルダ3のフランジ状の接続部5を溝13に嵌合することによって、乳首ホルダ3に人工乳首4を固定することができる。
接続部8には、空気流通用の弁体16(空気弁)が形成されている。弁体16は、接続部8に対して、乳頭部7とは反対方向に突出する凸状の弁体であってもよい。弁体16は、例えば、0.2mm~1.0mmの厚さT(図5参照)を有している。弁体16の先端部17には、空気流通用のスリット18が形成されている。スリット18は、弁体16を縦方向(弁体16の突出方向)にカットすることによって一直線に形成されている。
【0014】
スリット18では、弁体16のカットによって分断されたシリコーンゴムの領域が互いに接触する接触面11を形成している。乳児が乳頭部7をくわえた状態で哺乳瓶1内のミルクを吸飲することによって、ミルクの流出が可能となる。この際、互いに接している弁体16の一対の接触面11同士が離れることによって瓶本体2内に空気が流入する。これにより、ミルクが流出しやすくなり、乳児がミルクを上手く飲むことができる。一方で、接触面11同士が粘着していると、瓶本体2の内圧低下によって瓶本体2に十分空気が入らず、ミルクが流出しにくくなると共に、人工乳首4の潰れ(変形)が発生する。
【0015】
スリット18は、接触面11のシリコーンゴム表面同士の接触によって形成されている。なお、接触面11は、弁体16をカット(切開)してスリット18を形成することによって現れる面であるため、例えば、スリット18の切開面と称してもよい。
図5を参照して、スリット18の接触面11には、加工痕12が形成されている。加工痕12は、スリット18の形成時、鋸15の刃14(後述)が通った部分に形成される痕跡であり、スリット18の接触面11において筋状に形成されている。加工痕12は、例えば、図5に示すように、互いに間隔を空けて縦方向に延びる複数の筋状の加工痕12であってもよいし、その他のパターンであってもよい。これにより、スリット18の接触面11は、弁体16の外表面に比べて粗い表面となっている。
【0016】
スリット18の接触面11の粗面化の程度を定量的に示すと、例えば、スリット18の接触面11は、0.5μm以上4μm以下、好ましくは、1.0μm以上4μm以下、さらに好ましくは、1.5μm以上4μm以下の算術平均粗さ(Sa)を有している。新しい人工乳首4のスリット18は、通常の切断方法での加工では接触面11の算術平均粗さ(Sa)が0.5μm未満であり、人工乳首4のスリット18が、流通時に疑似接着状態にあるか、若しくは開弁圧が非常に高くなる場合がある。一方、スリット18の接触面11の算術平均粗さ(Sa)が4μmを超え、さらに10μm程度になると、接触面11の表面状態が粗すぎ、乳児が吸飲しないときでもスリット18を介して液漏れ(ミルク漏れ)が生じる場合がある。
【0017】
図6Aおよび図6B図7Aおよび図7Bは、人工乳首4の製造方法の一部を示す図である。なお、図6Aおよび図7A図3に対応する図であり、図6Bおよび図7B図4に対応する図である。
前述の人工乳首4を製造するには、まず、図6Aおよび図6Bに示すように、スリット10,18が形成されていない人工乳首4が準備される。この人工乳首4は、例えば、射出成形等の公知の成形技術を利用して作製することができる。
【0018】
次に、図7Aおよび図7Bに示すように、乳頭部7の先端部9を縦方向にカットすることによって、乳頭部7にスリット10が形成される。次に、弁体16の先端部17を縦方向にカットすることによって、弁体16にスリット18が形成される。スリット10およびスリット18の形成順序は入れ替わってもよい。
スリット18の形成では、具体的には、0.5mm以下の厚さの刃14を有する鋸15が使用される。刃14の厚さが0.5mmを超えると、スリット18の接触面11が粗くなり過ぎ、吸飲しないときでもスリット18を介して液漏れ(ミルク漏れ)が生じる場合がある。この実施形態では、ロボット(図示せず)に鋸15を取り付け、そのロボットによってスリット18が形成される。
【0019】
鋸15によるスリット18の形成方法のバリエーションとしては、例えば、図8に示すパターンA~Eが挙げられる。パターンAは、弁体16に対して斜め下方に向かって刃14を入れた後、水平方向に刃14を引いてスリット18を形成する方法である(引き切り1回)。パターンBは、パターンAの往復動作を2回繰り返す方法である(引き切り2回)。パターンCは、弁体16に対して斜め下方に向かって刃14を入れた後、水平方向に刃14を押してスリット18を形成する方法である(押し切り1回)。パターンDは、パターンCの往復動作を2回繰り返す方法である(押し切り2回)。パターンEは、パターンAの往復動作を3回繰り返す方法である(引き切り3回)。いずれのパターンでもスリット18を形成できるが、好ましくは、鋸15の刃14を複数回往復(例えば、パターンB,D,E等)してスリット18を形成し、さらに好ましくは、複数回の引き切り(例えば、パターンB,E等)によってスリット18を形成する。
【0020】
以上の工程を経て、図2図5に示す人工乳首4を得ることができる。
この製造方法によれば、スリット18が、0.5mm以下の厚さの刃14を有する鋸15によって形成される。これにより、スリット18の接触面11の算術平均粗さ(Sa)を0.5μm以上4μm以下にすることができる。そして、この人工乳首4によれば、スリット18の接触面11の算術平均粗さ(Sa)が0.5μm以上4μm以下であるため、接触面11で生じる、シリコーンゴムに特有の切断面のべた付き(以下、タック性)および固着を抑えることができる。これにより、例えば、人工乳首4の製造後、流通させるときにタック性によるスリット18の固着を防止することができる。また、スリット18を介して、良好な空気流入を可能にすることができる。また、接触面11の算術平均粗さ(Sa)が大きすぎないので、スリット18を介して飲料物が漏れ出ることを抑制することもできる。
【0021】
<第2~第9実施形態>
図9図16は、本発明の第2~9実施形態に係る構造物の模式図である。より具体的には、図9が容器用キャップ22を示し、図10が電気器具23を示し、図11がディスペンサー用ヘッド24を示し、図12がコンセントカバー25を示し、図13が液体容器26を示し、図14が医療用ドレーンチューブ27を示し、図15がイントロデューサ28を示し、図16が吸引器29を示している。
【0022】
人工乳首4のスリット18の接触面11に施された加工(刃14による加工痕12の形成加工)は、上記の構造体22~29のスリットに採用されてもよい。
図9を参照して、容器用キャップ22は、例えば、気密性を要する容器221に取り付けられるキャップである。気密性の容器221は、例えば、水や揮発性油分を含有する化粧品を収容する容器であってもよい。
【0023】
容器用キャップ22は、例えば中央部に排出用カバー222を備えている。排出用カバー222は、例えば、シリコーンゴムで形成されている。排出用カバー222には、スリット223が形成されている。このスリット223の接触面(図示せず)には、人工乳首4のスリット18の接触面11と同様の加工が施されている。スリット223は、通常は接触面(図示せず)同士が接触することによって容器221内の成分の揮発を防止する。一方で、スリット223の接触面同士が離れる力を加えることによって、容器221の内容物を出すことができる。
【0024】
図10を参照して、電気器具23は、比較的温かい温度環境下で使用される電気器具である。電気器具23としては、例えば、浴室で使用される浴室用リモコン、防水ラジオ等が挙げられる。図10では、浴室の壁面235に固定された浴室用リモコンが示されている。
電気器具23は、例えば気密性の筐体231と、筐体231の内部に収容された電子回路板232と、筐体231に形成された排出用カバー233とを備えている。排出用カバー233は、例えば、シリコーンゴムで形成されている。排出用カバー233には、スリット234が形成されている。このスリット234の接触面(図示せず)には、人工乳首4のスリット18の接触面11と同様の加工が施されている。スリット234は、通常は接触面(図示せず)同士が接触することによって筐体231への水分の流入を防止する。一方で、筐体231が温められて筐体231の内圧が上昇したときには、スリット234の接触面同士が離れ、筐体231内の圧力を逃がすことができる。
【0025】
図11を参照して、ディスペンサー用ヘッド24は、例えば、液密性を要する容器241に取り付けられるディスペンサー242のヘッド部分である。液密性の容器241は、例えば、液体石鹸、シャンプー、リンス等を収容する容器であってもよい。ヘッド24をピストン往復動させることによって、容器241の内容物を排出することができる。
ディスペンサー用ヘッド24は、例えば筒状に形成されている。ディスペンサー用ヘッド24の周面には、排出用カバー243が設けられている。排出用カバー243は、例えば、シリコーンゴムで形成されている。排出用カバー243には、スリット244が形成されている。このスリット244の接触面(図示せず)には、人工乳首4のスリット18の接触面11と同様の加工が施されている。スリット244は、通常は接触面(図示せず)同士が接触することによって容器241内の液体の漏れを防止する。一方で、ヘッド24をピストン往復動によって上昇した容器241内の液体の圧力によって接触面同士が離れることによって、容器241の内容物を出すことができる。
【0026】
図12を参照して、コンセントカバー25は、例えば、シリコーンゴムを用いて、直方体形状に形成されている。コンセントカバー25の1つの面には、開口251が形成されている。開口251の反対側のコンセントカバー25の面252には、スリット253が形成されている。スリット253は、プラグを差し込むための差込孔であり、合計一対形成されている。このスリット253の接触面(図示せず)には、人工乳首4のスリット18の接触面11と同様の加工が施されている。スリット253は、通常は接触面(図示せず)同士が接触することによってコンセントカバー25で被覆されたコンセント254に水分が侵入することを防止する。
【0027】
図13を参照して、液体容器26は、容器本体261と、キャップ262とを備えている。容器本体261は、例えば、水や揮発性油分を含有する液体を収容していてもよい。例えば、容器本体261は、シャンプー、リンス、乳液等の液体を収容していてもよい。
キャップ262は、容器本体261に対して取り外し自在に設けられている。キャップ262は、例えば中央部に排出用カバー263を備えている。排出用カバー263は、例えば、シリコーンゴムで形成されている。排出用カバー263には、スリット264が形成されている。このスリット264の接触面(図示せず)には、人工乳首4のスリット18の接触面11と同様の加工が施されている。スリット264は、通常は接触面(図示せず)同士が接触することによって容器本体261内の成分の揮発を防止する。一方で、スリット264の接触面同士が離れる力を加えることによって、容器本体261の内容物を出すことができる。
【0028】
図14Aおよび図14Bを参照して、医療用ドレーンチューブ27は、外科用医療器具であり、体液の排出用に使用される。医療用ドレーンチューブ27は、例えば、シリコーンゴムで形成されている。医療用ドレーンチューブ27は、長さ方向において、第1部分271と第2部分272とに区分されていてもよい。第1部分271は、生体の体内に留置される部分であってもよく、第2部分272は、生体外に露出する部分であってもよい。また、医療用ドレーンチューブ27の内部には、長さ方向に沿って内腔273が形成されている。内腔273は、第1部分271および第2部分272に亘って形成されている。
【0029】
医療用ドレーンチューブ27の第1部分271には、スリット274が形成されている。スリット274は、医療用ドレーンチューブ27の長さ方向に沿う一直線に、第1部分271のみに選択的に形成されている。スリット274を介して、内腔273とチューブ外側とが連通している。このスリット274の接触面(図示せず)には、人工乳首4のスリット18の接触面11と同様の加工が施されている。スリット274は、通常は接触面(図示せず)同士が接触することによって内腔273への体液の流入を防止する。一方で、例えば吸引装置等によって内腔273を陰圧にすることによれば、スリット274の接触面同士が離れ、体液を内腔273に引き込むことができる。
【0030】
図15を参照して、イントロデューサ28は、例えば、ガイドワイヤやカテーテル等の長尺状の医療器具を生体内(例えば、血管等)に導入するため使用される。イントロデューサ28は、ハブ281と、ハブ281に固定された管状のシースチューブ282と、ハブ281内に収容されたダイレータ283と、弁体284とを備えている。
弁体284は、例えば、シリコーンゴムで形成されている。弁体284には、ダイレータ283、カテーテル、ガイドワイヤ等が通過可能なスリット285が形成されている。このスリット285の接触面(図示せず)には、人工乳首4のスリット18の接触面11と同様の加工が施されている。
【0031】
図16を参照して、吸引器29は、例えば、鼻水吸引器であってもよい。吸引器29は、容器本体291と、容器本体291に取り付けられたノズル本体292と、ノズル本体292に設けられた逆止弁293とを備えている。
逆止弁293は、例えば、シリコーンゴムで形成されている。ノズル本体292の側面に形成されている。逆止弁293には、スリット294が形成されている。このスリット294の接触面(図示せず)には、人工乳首4のスリット18の接触面11と同様の加工が施されている。スリット294は、通常は接触面(図示せず)同士が接触することによって容器本体291の内部と外部との空気の流通を防止する。一方で、容器本体291を縮める操作を行うことによって、スリット294の接触面同士が離れ、スリット294を介して容器本体291の内部の空気が流出する。
【0032】
以上、第2~第9実施形態のいずれの構造体22~29においても、スリット223,234,244,253,264,274,285,294の切断面のタック性および固着を抑えることができる。これにより、例えば、これらの構造体22~29の製造後、流通させるときにタック性によるスリット223,234,244,253,264,274,285,294の固着を防止することができる。その結果、構造体22~29(製品)の品質を向上させることができる。
【0033】
<鋸の刃の形状およびスリットパターン>
図17図21は、鋸31~35の刃の形状およびスリットパターンの一例を示す図である。
前述のスリットには、スリット18,223,234,244,253,264,274,285,294の接触面が1.5μm以上4μm以下の算術平均粗さ(Sa)を有するように加工が施される。この種の加工は、図7Bに示したように、0.5mm以下の厚さの刃を有する鋸を使用することによって実現することができる。しかしながら、鋸刃の形状に関しては、スリットを形成する対象となる構造体ごとに好ましい形状を提案することができる。そこで、図17図21を参照して、スリットを形成する対象となる構造体ごとに好ましい鋸刃の形状、当該鋸刃の動き(切り方)、および鋸刃によるスリットパターンを説明する。
【0034】
図17を参照して、鋸31は、先端が尖った三角板状に形成されている。鋸31は、先端311から延びる一対の斜辺部312の両方に刃が形成された両刃鋸である。鋸31は、例えば、膜状の対象物の平面部分に直線状のスリットを形成するために適している。具体的には、図10のスリット234、図11のスリット244、図15のスリット285の形成に適している。特に、スリット234(図10)やスリット244(図14)のように、比較的狭い幅(例えば、鋸31の幅よりも狭い幅)を有するスリットを形成するために適している。鋸31を使用してスリットを形成するには、例えば、対象物313に対して先端311を突き刺した後、鋸31を上下(前後)に動かすことによってスリット314を形成することができる。このようにして形成されたスリット314のパターンは、直線状である。
【0035】
図18を参照して、鋸32は、先端が尖った一対の三角板状の鋸321,322が十字に結合されることに形成されている。第1の鋸321は、先端323から延びる一対の斜辺部324の両方に刃が形成された両刃鋸である。第2の鋸322は、先端323から延びる一対の斜辺部325の両方に刃が形成された両刃鋸である。鋸32は、例えば、膜状の対象物の平面部分に十字状のスリットを形成するために適している。具体的には、図3のスリット10、図9のスリット223、図13のスリット264の形成に適している。鋸32を使用してスリットを形成するには、例えば、対象物326に対して先端323を突き刺した後、鋸32を上下(前後)に動かすことによってスリット327を形成することができる。このようにして形成されたスリット327のパターンは、十字状である。
【0036】
図19を参照して、鋸33は、先端が平坦な長方形板状に形成されている。鋸33は、一対の長辺331の一方に刃が形成された片刃鋸である。鋸33は、例えば、突起状の対象物の突起を縦方向に分断する直線状のスリットを形成するために適している。具体的には、図5のスリット18、図16のスリット294の形成に適している。鋸33を使用してスリットを形成するには、例えば、対象物332に対して刃を当てた後、鋸33を前後に動かすことによってスリット333を形成することができる。このようにして形成されたスリット333のパターンは、直線状である。
【0037】
図20を参照して、鋸34は、先端が尖った直角三角形板状に形成されている。鋸34は、先端341から延びる斜辺部342に刃が形成された片刃鋸である。鋸34は、例えば、膜状の対象物の平面部分に直線状のスリットを形成するために適している。具体的には、図12のスリット253、図15のスリット285の形成に適している。例えば、鋸34の幅よりも広い幅を有するスリットを形成するために適している。鋸34を使用してスリットを形成するには、例えば、対象物343に対して先端341を突き刺した後、鋸34を上下(前後)に動かしながら水平移動させることによってスリット344を形成することができる。このようにして形成されたスリット344のパターンは、直線状である。
【0038】
図21を参照して、鋸35は、先端が平坦な略長方形板状に形成されている。鋸35は、一対の長辺351の一方が弧状に形成され、他方が直線状に形成されている。鋸35は、弧状の長辺351に刃が形成された片刃鋸である。鋸35は、例えば、チューブの周面をチューブの長さ方向に沿って分断する直線状のスリットを形成するために適している。具体的には、図14A,14Bのスリット274の形成に適している。鋸35を使用してスリットを形成するには、例えば、チューブ状の対象物352の長さ方向端部に対して刃を当てた後、鋸35を前後に動かしながらチューブの長さ方向に水平移動させることによってスリット353を形成することができる。このようにして形成されたスリット353のパターンは、直線状である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は他の形態で実施することもできる。
【0039】
例えば、前述の実施形態では、スリットを有する構造体の材料としてシリコーンゴムを代表例として取り上げたが、タック性を有する他の材料を適用してもよい。タック性を有する材料は、切断によって現れる物質表面に粘着性を有する材料であれば特に制限されず、例えば、ゴム、エラストマー等を挙げることができる。ゴムとしては、例えば、シリコーンゴムの他、フッ素ゴム、エチレンプロピレンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、天然ゴム、アクリルゴム、天然合成ゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ハイパロンゴム、ウレタンゴム、多硫化ゴム等が挙げられる。エラストマーとしては、例えば、ポリエチレン系熱可塑性エラストマー、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、ポリブタジエン系熱可塑性エラストマー等が挙げられる。
【0040】
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【実施例0041】
次に、本発明を実施例および参考例に基づいて説明するが、本発明は下記の実施例によって限定されるものではない。
(1)評価用人工乳首4の作製
<実施例1>
シリコーンゴム製の人工乳首4(大塚テクノ社製)を準備し、その弁体16の先端部17を鋸で縦方向にカットすることによって、一直線のスリット18を形成した。より具体的には、UNIVERSAL ROBOTS社製のロボット(UR3e)に、鋸(刃の厚さ0.05mm)を取り付け、このロボットによって弁体16の先端部17を引き切り(3回)した。
<実施例2>
ロボットによる切り方を引き切り(2回)にしたこと以外は、実施例1と同様の方法によって評価用人工乳首4を作製した。
<実施例3>
ロボットによる切り方を引き切り(1回)にしたこと以外は、実施例1と同様の方法によって評価用人工乳首4を作製した。
<参考例1>
シリコーンゴム製の人工乳首4(大塚テクノ社製)を準備し、その弁体16の先端部17をカミソリ刃(刃の厚さ0.1mm)で縦方向にカットすることによって、一直線のスリット18を形成した。
【0042】
(2)スリット18の接触面11の表面状態の確認
実施例1および参考例1で得られたサンプル1つのスリット18をさらに切り開き、(1)で形成されたスリット18の接触面11の表面状態を確認した。より具体的には、オリンパス社製のレーザ顕微鏡「OLS5000」を使用して(倍率50倍)、スリット18の接触面11の表面粗さを観察および測定した。得られた画像を図22および図23に示す。図22が実施例1の画像であり、図23が参考例1の画像である。図22図23とを比較すると、図22の実施例1では、画像の視認レベルでスリット18の接触面11に筋状の加工痕12が形成されており、粗面化されていることを確認できた。一方、図23の参考例1では、画像の視認レベルでスリット18の接触面11に加工痕12がほぼ形成されておらず、滑らかな面であることを確認できた。
【0043】
また、実施例1のスリット18の接触面11の4つの領域A~Dの算術平均粗さ(Sa)を同レーザ顕微鏡で測定したところ、領域A=1.898(Sa)、領域B=2.117(Sa)、領域C=3.393(Sa)、領域D=3.527(Sa)であった。一方、参考例1のスリット18の接触面11の3つの領域E~Gの算術平均粗さ(Sa)を同レーザ顕微鏡で測定したところ、領域E=0.302(Sa)、領域F=0.453(Sa)、領域G=0.394(Sa)であった。これから、実施例1のスリット18の接触面11は、4つの領域A~Dのいずれにおいても算術平均粗さ(Sa)が0.5μm以上であり、3つの領域E~Gの算術平均粗さ(Sa)がいずれも0.5μm未満である参考例1のスリット18の接触面11に比べて、表面状態が粗いことが分かった。
【0044】
(3)スリット18の開弁圧評価
次に、実施例1~3および参考例1で得られたサンプルを5つずつ40℃の恒温槽に4日間保管し、スリット18の開弁圧の測定を行った。具体的には、瓶本体2の内圧を測定するため、デジタルマノメータのチューブを瓶本体2の底に接続した。次に、40℃前後のぬるま湯を当該瓶本体2に注ぎ、瓶本体2に人工乳首4の各サンプルをセットした。次に、人工乳首4の乳頭部7を指で模擬咀嚼した後、クロスカット部(スリット10)からの空気の流入を防止するためにクロスカット部を指で押さえた(減圧)。その後、弁体16が開弁し、瓶本体2のぬるま湯に空気の気泡が出てきた時点の圧力を、開弁圧としてデジタルマノメータで測定した。結果を表1に示す。表1では、実施例1~3および参考例1の5つのサンプルの開弁圧のうち、開弁圧が最も高かった値(MAX)、開弁圧が最も低かった値(MIN)、および5つのサンプルの開弁圧の平均値(AVE)を示している。
【0045】
表1より、実施例1および2のサンプルでは、参考例1のサンプルに比べて小さな圧力でスリット18が開くことが分かった。また、実施例3のサンプルでは、参考例1のサンプルとほぼ同等の圧力でスリット18が開くことが分かった。
【0046】
【表1】
【0047】
(4)開弁圧の持続性評価
次に、実施例1および参考例1で得られたサンプル各5つについて、開弁圧の持続性評価を行った。より具体的には、40℃の恒温槽に4日間保管した後、「人工乳首4を水道水で揉み洗い→薬液(杏林製薬社製「ミルトン(登録商標)」)に1時間以上浸漬することによって消毒→40℃前後のぬるま湯で測定(上記(3)スリット18の開弁圧評価と同じ)」の作業を20回繰り返した。結果を、表2、表3および図24および図25に示す。図24が実施例1の結果であり、図25が参考例1の結果である。図24および図25において、棒グラフが平均値を示している。
【0048】
表2、表3および図24および図25から、実施例1では、繰り返し測定した後でもサンプルごとの開弁圧のばらつきが小さく、安定して低い開弁圧(平均値)を発現することができた。一方、参考例1のサンプルでは、サンプルごとの開弁圧のばらつきが大きく、また、開弁圧の平均値も実施例1よりも大きかった。また、実施例1および参考例1ともに、開弁圧の持続性評価後に、スリット18からの液漏れは認められなかった。
【0049】
【表2】
【0050】
【表3】
【符号の説明】
【0051】
1 :哺乳瓶
2 :瓶本体
3 :乳首ホルダ
4 :人工乳首
5 :接続部
6 :ベース部
7 :乳頭部
8 :接続部
9 :先端部
10 :スリット
11 :接触面
12 :加工痕
13 :溝
14 :刃
15 :鋸
16 :弁体
17 :先端部
18 :スリット
22 :容器用キャップ
23 :電気器具
24 :ディスペンサー用ヘッド
25 :コンセントカバー
26 :液体容器
27 :医療用ドレーンチューブ
28 :イントロデューサ
29 :吸引器
31 :鋸
32 :鋸
33 :鋸
34 :鋸
35 :鋸
221:容器
222:排出用カバー
223:スリット
231:筐体
232:電子回路板
233:排出用カバー
234:スリット
235:壁面
241:容器
242:ディスペンサー
243:排出用カバー
244:スリット
251:開口
252:面
253:スリット
254:コンセント
261:容器本体
262:キャップ
263:排出用カバー
264:スリット
271:第1部分
272:第2部分
273:内腔
274:スリット
281:ハブ
282:シースチューブ
283:ダイレータ
284:弁体
285:スリット
291:容器本体
292:ノズル本体
293:逆止弁
294:スリット
311:先端
312:斜辺部
313:対象物
314:スリット
321:第1の鋸
322:第2の鋸
323:先端
324:斜辺部
325:斜辺部
326:対象物
327:スリット
331:長辺
332:対象物
333:スリット
341:先端
342:斜辺部
343:対象物
344:スリット
351:長辺
352:対象物
353:スリット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25