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  • 特開-飲料抽出用バック 図1
  • 特開-飲料抽出用バック 図2
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  • 特開-飲料抽出用バック 図5
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022111007
(43)【公開日】2022-07-29
(54)【発明の名称】飲料抽出用バック
(51)【国際特許分類】
   A47J 31/06 20060101AFI20220722BHJP
   A47J 31/02 20060101ALI20220722BHJP
   B65D 85/804 20060101ALI20220722BHJP
【FI】
A47J31/06 101
A47J31/02
A47J31/06 160
B65D85/804 100
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021037822
(22)【出願日】2021-01-18
(71)【出願人】
【識別番号】505343952
【氏名又は名称】株式会社トイスピリッツ
(72)【発明者】
【氏名】渋谷 厚
【テーマコード(参考)】
4B104
【Fターム(参考)】
4B104AA07
4B104BA43
4B104EA19
4B104EA37
(57)【要約】
【課題】 常には香りを放出しない袋に折り畳まれた状態で格納される飲料抽出用バックに対し、色彩や形状の綺麗な鑑賞紙を設け飲料抽出用バックを見て楽しめるようにする。
【解決手段】 開口した際に筒状となり下方に対向する一対の掛け止め部3を有してなる筒状部材1と、飲料抽出用豆粉末を内包するフィルタバック4と、前記筒状部材と前記フィルタバックとに接着され筒状部材を開口した際にフィルタバックを開口した状態で保持する一対の支持部材5と、中央部に折り目線7を有し当該折り目線の裏面一部を前記筒状部材と接着され常には折り目線から筒状部材の側面に接するように折り畳まれる鑑賞紙6と、を具えて構成する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
常には香りを放出しない袋に折り畳まれた状態で格納され、使用時には折り畳まれた各部位を開口する事で飲料用カップ淵の二か所に掛け止めることが可能な飲料抽出用バックであって、この飲料抽出用バックを、
開口した際に筒状となり下方に対向する一対の掛け止め部を有してなる筒状部材と、
飲料抽出用豆粉末を内包するフィルタバックと、
前記筒状部材と前記フィルタバックとに接着され筒状部材を開口した際にフィルタバックを開口した状態で保持する一対の支持部材と、
中央部に折り目線を有し当該折り目線の裏面一部を前記筒状部材と接着され常には折り目線から筒状部材の側面に接するように折り畳まれる鑑賞紙と、
を具えて構成したことを特徴とする飲料抽出用バック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、飲料用カップに一杯分の飲料を抽出するための飲料抽出用バックに関し、詳しくは適量の飲料用の豆粉末等を予め内包するフィルタバックを具え、飲料用カップの淵に掛け止めて、お湯を注ぐことで飲料を作ることが出来る飲料抽出用バックに関するものである。
【背景技術】
【0002】
フリーズドライ製法により粉末状に加工されたインスタント飲料粉末は、お湯を注ぐだけの容易な作業で迅速に好みの飲料を作る事が出来るので多くの人に利用されており、今日ではコーヒーはもちろん紅茶や緑茶のインスタント飲料粉末も販売されている。
【0003】
しかしながらフリーズドライ製法は水分を取り除く事に適しているが、水分の除去によって飲料の持つ独特の香りや味が一部損なわれてしまうので飲料愛好者の中にはインスタント粉末飲料の利用を好まない者も多い。
【0004】
特に微妙な香りや風味が楽しめるコーヒーの愛好者にその傾向が強く、コーヒー豆を挽いた粉末を用いて本格的なコーヒーを楽しむ人が多く、こうした愛好者に応じるようにコンセント電源を用いたコーヒーメーカーは複数の企業から多種の機能商品が提案され家電量販店ではコーヒーメーカーのコーナー設け対応している。
ところでコーヒーメーカーは適量のコーヒー豆粉末を計量スプーン等を利用して投入する作業や、コーヒーを作った後でコーヒー豆粉末や使い捨てフィルター等を取り除く後作業が必要であり、そうした作業は決して楽しい作業ではない。
【0005】
一方、コーヒー愛好者の中には自己流の拘りでコーヒー豆粉末にお湯を注ぎ、その際にコーヒーから立ち昇る香りやコーヒーを作る作業自体を楽しむ者も多い。
こうしたコーヒー愛好者に応じるため、コーヒーカップの一杯分の適量コーヒー豆粉末を内包するフィルタバックを具えた使い捨ての飲料抽出用バックが提案されている。
【0006】
これらの飲料抽出用バックは、計量スプーンでコーヒー豆粉末を投入する必要はなく、またコーヒー作成後は飲料抽出用バックを燃えるゴミとして処理すれば良い上に、お湯を注ぐ際にコーヒー豆粉末から立ち昇る香りや、自分流の拘りのコーヒー作りをゆっくりと楽しむことが出来るのでコーヒー愛好者に親しまれている。
【0007】
この飲料抽出用バックはカップに掛け止める部材やフィルタバックが全て紙によって作られているので極めて安価であり、使い捨てに適応可能である。
今日において飲料抽出用バックは複数の企業から販売されているが、各企業はカップに安定した状態で掛け止めるための形状を多数提案している。
【先行技術文献】
【0008】
【特許文献1】特許第4079041号公報
【特許文献2】特許第4652000号公報
【特許文献3】特許第6345939号公報
【特許文献4】特許第5775355号公報
【特許文献5】意匠登録1396569号公報
【特許文献6】意匠登録1354691号公報
【特許文献7】意匠登録1322980号公報
【特許文献8】意匠登録1277441号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら上記従来の飲料抽出用バックに次のような問題がある。
上記従来の飲料抽出用バックは、コーヒーをゆっくりと作りその際の香り等を楽しむコーヒー愛好者の要望を満たしているが外観は味気ないものであり、飲料抽出用バックは見て楽しめるものではない。
【0010】
ドリップコーヒーの淹れ方は、書物や説明書等から引用すると次のような工程を経て作るものである。
まず挽かれたコーヒー豆粉末に少量のお湯を注いでコーヒー豆粉末を蒸す必要があり、この蒸し時間は最低でも20秒から30秒、濃いコーヒーを好む場合は50秒から60秒待つ必要がある。
【0011】
そして蒸し工程が終わると次にお湯の注ぎ工程に入るが、お湯をコーヒー豆粉末の中心部から外周に向けて「の」の字を描くよう数回繰り返して行う必要がある。またこの際、お湯は少量ずつ注ぐ方が望ましく、注ぎ口の小さなドリップポットのような専用器具を使用することが最良である。
【0012】
コーヒーを淹れるには上述のように時間をかけてゆっくりと作る必要があるので、飲料抽出用バックを数分にわたり眺め続ける事になるが従来の飲料抽出用バックは装飾部や絵模様等がなんら設けられておらず見て楽しむ事が出来ない。
【課題を解決するための手段】
【0013】
この発明に係る飲料抽出用バックは、上記従来の問題を解決するためになされたもので飲料抽出用バックを、開口した際に筒状となり下方に対向する一対の掛け止め部を有してなる筒状部材と、飲料抽出用豆粉末を内包するフィルタバックと、前記筒状部材と前記フィルタバックとに接着され筒状部材を開口した際にフィルタバックを開口した状態で保持する一対の支持部材と、中央部に折り目線を有し当該折り目線の裏面一部を前記筒状部材と接着され常には折り目線から筒状部材の側面に接するように折り畳まれる鑑賞紙と、を具えて構成する。
【発明の効果】
【0014】
この発明に係る飲料抽出用バックは、飲料用カップに掛け止めるように開口した際に、折り畳まれていた鑑賞紙を開いて見る事が出来るのでコーヒー作りをより一層楽しむことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】 本発明に係る飲料抽出用バックを示す分解斜視図
図2図1に記載の飲料抽出用バックが畳まれた状態を示す外観斜視図
図3図1に記載の飲料抽出用バックを開いた状態を示す外観斜視図
図4】 本発明に係る飲料抽出用バックの他の構成例を示す分解斜視図
図5図4に記載の飲料抽出用バックを開いた状態を示す外観斜視図
【発明を実施するための形態】
【0016】
図面にもとづいてこの発明に係る飲料抽出用バックの一実施例を説明する。飲料抽出用バックはアルミ箔等の香りを放出することがない袋に格納されるものであるが、当該の袋は本件発明と直接的な関係がないので図では省略する。
【0017】
図1は飲料抽出用バックの分解斜視図、図2図1に示す飲料抽出用バックを畳んだ状態を示す図であり、この図1および図2では飲料抽出用バックの構成を明確にするため後述する鑑賞紙は白紙のものを記載する。
【0018】
図1に示す1は筒状部材であり、この筒状部材は図に示すように4か所に折り目線2を有していて常には、すなわち購入時には図2に示すように各折り目線2折り込まれて不図示の袋に格納された状態で提供される。
なお、隣接する折り目線2は数ミリ程の幅を有して平行に設けられていて、その幅は後述するフィルタバック4の厚み幅と同程度の幅となっている。
【0019】
また筒状部材1の下方には図1に示すように対向する一対の掛け止め部3が設けられている。この掛け止め部3は二つの平行な切込み線と、その切込み線の頂部間に形成される折り目線と、から構成されていて、この掛け止め部3を筒状部材1の内側に折り込み、掛け止め部3と筒状部材1とで飲料用カップ淵の2か所を挟むようにすることで飲料用カップの上に飲料抽出用バックを開口した状態で固定することが出来る。
【0020】
一方、フィルタバック4は一杯分のコーヒーを作るのに適量な12g程のコーヒー豆粉末を内包しており、このフィルタバック4はフィルタバック4と筒状部材1の淵とに接着され筒状部材部材1を開口した際にフィルタバック4を開口する一対の支持部材5により筒状部材1と連結されている。
【0021】
そして6は鑑賞紙であり、この鑑賞紙6は中央部に折り目線7を具えていて、この例において折り目線7は2か所に平行して設けられ、その幅は筒状部材1に形成された隣接する折り目線2の幅と同程度となっている。
この鑑賞紙6は2か所の折り目線7の間の裏面部が筒状部材1の折り目線2の2か所間に接着され、常には図2に示すように裏面側が筒状部材1の側面と接するようにして不図示の袋に格納されている。
【0022】
以上の構成からなる本発明に係る飲料抽出用バックは、不図示の袋から取り出して飲料用カップに固定した後、鑑賞紙6を広げると図3に示すように綺麗な色彩や形状をなす鑑賞紙6が現れ、それを眺めることが出来るので、コーヒー作りをより一層楽しいものとする事が可能である。
【0023】
図3に示す鑑賞紙6は、一例として泳ぐイルカの形に型抜きされた紙を示すが、この鑑賞紙6は写真であっても手書きのコミカルなイラストであっても良い。また鑑賞紙6は実在する動物はもちろん漫画等の人気キャラクター等であっても良く、種々の形状や色彩が考えられる。
【0024】
また、鑑賞紙6を着脱可能な接着剤により筒状部材1に接着し、装飾部材6を取り外して本や手帳等に用いる栞として利用することや、メッセージメモ等に利用出来るように構成しても良い。
【0025】
次に図4ないし図5によりこの発明に係る飲料抽出用バックの他の実施例を説明する。なお上述の飲料抽出用バックと同一箇所には同一符号を付して重複説明は省略する。
図4に示す筒状部材1は六ケ所に折り目線2を有しており、常にはこの六ケ所の折り目線2の折り角度を変え、折り畳まれた状態で不図示の袋に格納されている。そしてこの筒状部材1を開口すると図5に示すように正六角形の筒状となる。
【0026】
一方、鑑賞紙6は中央部に一つの折り目線7を有し二つ折りとなっていて、この折り目線7は筒状部材1の一か所の折り目線2と重なり合い、その部位の近傍の一部のみが筒状部材1と接着されている。なお図4の鑑賞紙6は白紙のものを記載する。
またこの鑑賞紙6は図4に示すように折り目線7を中心として左右に長手形状となっており、その長さは隣接する筒状部材1の折り目線2間よりも長いものとなっている。
【0027】
以上の構成からなる飲料抽出用バックは、不図示の袋から取り出し筒状部材1を開口すると鑑賞紙6の両端部位は図5に示すように筒状部材1の側面から離れ開かれた解放状態となる。
この実施例において鑑賞紙6はカラフルな複数の花と緑の葉を型抜きしたものを例に示すが勿論これ以外の種々のデザインが考えられる。
この飲料抽出用バックもまた鑑賞紙6を眺めながらのコーヒー作りを楽しむ事が可能である。
【符号の説明】
【0028】
1 筒状部材
2 折り目線
3 掛け止め部
4 フィルタバック
5 支持部材
6 鑑賞紙
7 折り目線
図1
図2
図3
図4
図5