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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022111716
(43)【公開日】2022-08-01
(54)【発明の名称】情報提供装置
(51)【国際特許分類】
   G16H 80/00 20180101AFI20220725BHJP
   A61B 1/24 20060101ALI20220725BHJP
【FI】
G16H80/00
A61B1/24
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021007332
(22)【出願日】2021-01-20
(71)【出願人】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(71)【出願人】
【識別番号】504157024
【氏名又は名称】国立大学法人東北大学
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100121980
【弁理士】
【氏名又は名称】沖山 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100128107
【弁理士】
【氏名又は名称】深石 賢治
(72)【発明者】
【氏名】豊岡 継泰
(72)【発明者】
【氏名】檜山 聡
(72)【発明者】
【氏名】土井 千章
(72)【発明者】
【氏名】荒木 尊士
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 啓一
(72)【発明者】
【氏名】小坂 健
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 哲
(72)【発明者】
【氏名】飯久保 正弘
(72)【発明者】
【氏名】日原 大貴
(72)【発明者】
【氏名】泉田 一賢
【テーマコード(参考)】
4C161
5L099
【Fターム(参考)】
4C161AA08
4C161JJ17
4C161YY12
4C161YY16
5L099AA15
(57)【要約】      (修正有)
【課題】口腔疾患のケアのための製品に使用による効果の認識を容易にする情報提供装置を提供する。
【解決手段】情報提供システムにおいて、オーラルケア製品のユーザにおける使用による効果に関する情報を提供する情報提供装置10は、製品の効果を検証するための検証期間の始期である第1の時点及び第1の時点と第2の時点との間に、製品がユーザにより使用された使用期間の少なくとも一部が含まれる検証期間の終期である第2の時点を設定する検証期間設定部12と、第1のリスクレベルに対する第2のリスクレベルの差異に基づいて当該製品に関する効果情報を生成する効果情報生成部14と、効果情報を出力する出力部15と、を備える。リスクレベルは、製品の効能に対応する口腔疾患の程度を示し、第1及び第2のリスクレベルのそれぞれは、ユーザの第1及び第2の時点に対応する時期におけるリスクレベルである。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
口腔疾患のケアをするための製品のユーザにおける使用による効果に関する情報を提供する情報提供装置であって、
前記製品の効果を検証するための検証期間の始期である第1の時点、及び、前記検証期間の終期である第2の時点を設定する検証期間設定部であって、前記第1の時点と前記第2の時点との間に、前記製品がユーザにより使用された使用期間の少なくとも一部が含まれる、検証期間設定部と、
第1のリスクレベルに対する第2のリスクレベルの差異に基づいて当該製品に関する効果情報を生成する効果情報生成部であって、リスクレベルは、前記製品の効能に対応する口腔疾患の程度を示し、前記第1のリスクレベルは、前記ユーザの前記第1の時点に対応する時期における前記リスクレベルであり、前記第2のリスクレベルは、前記ユーザの前記第2の時点に対応する時期における前記リスクレベルである、効果情報生成部と、
前記効果情報を出力する出力部と、
を備える情報提供装置。
【請求項2】
前記検証期間設定部は、
前記ユーザの製品の購入時を少なくとも含む購入履歴情報を参照し、前記購入時に基づいて前記第1の時点を設定し、
前記第1の時点から所定期間が経過した時を前記第2の時点として設定する、
請求項1に記載の情報提供装置。
【請求項3】
前記検証期間設定部は、前記製品の内容量と所定の単位期間あたりの使用量とに基づいて算出される使用期間が前記第1の時点から経過した時を前記第2の時点として設定する、
請求項2に記載の情報提供装置。
【請求項4】
前記効果情報生成部は、複数の製品のそれぞれの前記効果情報を生成し、
前記出力部は、前記複数の製品のうちの効能が共通する2以上の製品に関する効果情報を対比可能な態様で出力する、
請求項1~3のいずれか一項に記載の情報提供装置。
【請求項5】
前記効果情報生成部は、複数のユーザのそれぞれの前記効果情報を生成し、
前記出力部は、前記複数のユーザのうちの第1のユーザの第1の製品に関する第1の効果情報と、前記第1のユーザとは異なる第2のユーザの効果情報であって、前記第1の製品とは異なる製品であって前記第1の製品と効能が共通する第2の製品の効果情報である第2の効果情報とを前記第1のユーザにおいて認識及び対比が可能な態様で出力する、
請求項1~4のいずれか一項に記載の情報提供装置。
【請求項6】
前記出力部は、前記第2の効果情報における前記リスクレベルの改善の程度が、前記第1の効果情報における前記リスクレベルの改善の程度より大きい場合に、前記第2の製品を前記第1のユーザにレコメンドするためのレコメンド情報を出力する、
請求項5に記載の情報提供装置。
【請求項7】
前記リスクレベルは、前記ユーザの口腔内を撮影した口腔画像に基づいて、所定の解析手法により判定される、
請求項1~6のいずれか一項に記載の情報提供装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、口腔疾患のケアをするための製品のユーザにおける使用による効果に関する情報を提供する情報提供装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザの端末のセンサにより取得される口腔等に関する機能及び健康状態に関する情報、ユーザの口腔に対する意識・知識実態に関する情報、及びユーザの一般属性、健康状態、治療履歴等のユーザ情報に基づいて、ユーザに有用な情報を提供するシステムが知られている。(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-67302号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
口腔疾患のケアを目的とする歯ブラシ、歯間ブラシ、はみがき剤、洗口液、等のオーラルケア製品がある。ユーザは口腔のケアのためにこれらの製品を使用する。しかしながら、ユーザは、これらの口腔疾患のケアをするためのオーラルケア製品の使用による効果を認識し難かった。
【0005】
そこで、本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、口腔疾患のケアのための製品に使用による効果の認識を容易にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の一形態に係る情報提供装置は、口腔疾患のケアをするための製品のユーザにおける使用による効果に関する情報を提供する情報提供装置であって、製品の効果を検証するための検証期間の始期である第1の時点、及び、検証期間の終期である第2の時点を設定する検証期間設定部であって、第1の時点と第2の時点との間に、製品がユーザにより使用された使用期間の少なくとも一部が含まれる、検証期間設定部と、第1のリスクレベルに対する第2のリスクレベルの差異に基づいて当該製品に関する効果情報を生成する効果情報生成部であって、リスクレベルは、製品の効能に対応する口腔疾患の程度を示し、第1のリスクレベルは、ユーザの第1の時点に対応する時期におけるリスクレベルであり、第2のリスクレベルは、ユーザの第2の時点に対応する時期におけるリスクレベルである、効果情報生成部と、効果情報を出力する出力部と、を備える。
【0007】
上記の形態によれば、第1の時点と第2の時点との間に製品の使用期間の少なくとも一部を含むように、それらの時点が設定され、第1の時点に対応する時期における第1のリスクレベル及び第2の時点に対応する時期における第2のリスクレベルが取得される。そして、第1のリスクレベルに対する第2のリスクレベルの差異に基づく効果情報が生成及び出力される。第1のリスクレベルは、製品の使用期間の前における口腔疾患の程度を示し、第2のリスクレベルは、製品の使用期間の後における口腔疾患の程度を示すので、リスクレベルの差異は、製品の使用に起因する口腔疾患の程度の変化を示す。従って、効果情報の参照により、口腔疾患の程度の変化として、製品の使用による効果を認識できる。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一形態によれば、口腔疾患のケアのための製品に使用による効果の認識が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態の情報提供装置を含む情報提供システムの装置構成を示す図である。
図2】本実施形態の情報提供装置の機能的構成を示すブロック図である。
図3】情報提供装置のハードブロック図である。
図4】製品購入履歴記憶部に記憶されている購入履歴情報の構成及び記憶されているデータの例を示す図である。
図5】リスクレベル記憶部に記憶されている各ユーザのリスクレベルの例を示す図である。
図6】出力された効果情報の一例を示す図である。
図7】出力された効果情報の一例を示す図である。
図8】効果情報記憶部に蓄積された効果情報の例を示す図である。
図9】ユーザに対して提示されるレコメンド情報の一例を示す図である。
図10】情報提供装置における情報提供方法の処理内容を示すフローチャートである。
図11】レコメンド情報の生成処理の内容を示すフローチャートである。
図12】情報提供プログラムの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明に係る情報提供装置の実施形態について図面を参照して説明する。なお、可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0011】
図1は、本実施形態に係る情報提供装置を含む情報提供システムの装置構成を示す図である。図1に示されるように、情報提供システム1は、ネットワークNを介して互いに通信可能に構成された情報提供装置10及び端末Tを含む。
【0012】
情報提供装置10は、口腔疾患及び口腔環境のケアをするためのオーラルケア製品のユーザにおける使用による効果に関する情報を提供する装置である。口腔疾患は、例えば、う蝕、歯周病、顎関節症及び口腔癌等であるが、口腔において生じる疾患であれば限定されない。オーラルケア製品は、種々の口腔疾患の改善及び予防を目的とする製品の全般を含み得る。オーラルケア製品は、例えば、歯ブラシ、歯間ブラシ、はみがき剤、フロス、ガム、タブレット、ホワイトニングスポンジ及び洗口液等を含み得る。
【0013】
端末Tは、ユーザにより操作及び参照される端末であって、情報提供装置10との間で情報を送受信する。なお、図1では、3台の端末Tが示されているが、端末Tの台数は図示された例に限定されない。
【0014】
図2は、本実施形態に係る情報提供装置10の機能的構成を示す図である。図2に示すように、情報提供装置10は、機能的には、購入履歴取得部11、検証期間設定部12、リスクレベル取得部13、効果情報生成部14及び出力部15を備える。情報提供装置10の各機能部11~15は、図2に例示されるように、一つの装置に構成されてもよいし、複数の装置に分散されて構成されてもよい。
【0015】
情報提供装置10の各機能部11~15は、製品購入履歴記憶部20、リスクレベル記憶部30及び効果情報記憶部40といった記憶手段にアクセス可能に構成されている。製品購入履歴記憶部20は、購入履歴情報を記憶している記憶手段である。購入履歴情報の詳細については後述される。リスクレベル記憶部30は、各ユーザについて判定されたリスクレベルを記憶している記憶手段である。リスクレベルの詳細については後述される。効果情報記憶部40は、生成及び出力された効果情報を記憶している記憶手段である。効果情報の詳細については後述される。これらの記憶部20,30,40は、情報提供装置10内に構成されてもよいし、情報提供装置10からアクセス可能に構成された他の装置に構成されてもよい。
【0016】
なお、図2に示したブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
【0017】
機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、見做し、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。たとえば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信部(transmitting unit)や送信機(transmitter)と呼称される。いずれも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
【0018】
例えば、本発明の一実施の形態における情報提供装置10は、コンピュータとして機能してもよい。図3は、本実施形態に係る情報提供装置10のハードウェア構成の一例を示す図である。情報提供装置10は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
【0019】
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。情報提供装置10のハードウェア構成は、図3に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
【0020】
情報提供装置10における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることで、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信や、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御することで実現される。
【0021】
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。例えば、図2に示した各機能部11~15などは、プロセッサ1001で実現されてもよい。
【0022】
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールやデータを、ストレージ1003及び/又は通信装置1004からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態で説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、情報提供装置10の各機能部11~15は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001で実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップで実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。
【0023】
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つで構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本発明の一実施の形態に係る情報提供方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
【0024】
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD-ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つで構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ1002及び/又はストレージ1003を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
【0025】
通信装置1004は、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。
【0026】
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
【0027】
また、プロセッサ1001やメモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007で接続される。バス1007は、単一のバスで構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
【0028】
また、情報提供装置10は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
【0029】
次に、情報提供装置10の各機能部について説明する。購入履歴取得部11は、購入履歴情報を取得する。具体的には、購入履歴取得部11は、製品購入履歴記憶部20に記憶されている購入履歴情報を取得する。
【0030】
図4は、製品購入履歴記憶部20に記憶されている購入履歴情報の構成の例を示す図である。図4に示されるように、製品購入履歴記憶部20は、ユーザを識別するユーザIDに関連付けて、当該ユーザにより購入された製品を識別する製品ID及び製品の購入日時を記憶している。また、製品購入履歴記憶部20は、製品の属性情報を各製品に関連付けて記憶してもよい。製品の属性情報は、例えば、当該製品の効能、容量及び単位期間あたりの使用量等を含んでもよい。製品の効能は、当該製品により改善が期待される口腔疾患の種類を示す。製品の容量を単位期間あたりの使用量で除した値に単位期間を乗ずることにより、製品の全量の使用期間が算出される。なお、各製品の属性情報は、製品購入履歴記憶部20とは別に構成された記憶装置に記憶されており、その記憶装置を購入履歴取得部11が参照することとしてもよい。
【0031】
図4に示される例では、製品購入履歴記憶部20は、ユーザu01が製品p1を購入日時d11に購入したことを示す購入履歴情報を記憶している。また、製品購入履歴記憶部20は、製品p1の属性情報として、製品の効能「歯周病」、容量「100ml」及び単位期間あたりの使用量「5ml/日」という情報を記憶している。
【0032】
あるユーザに関する効果情報の提供を行う場合には、購入履歴取得部11は、例えば、ユーザを指定する入力をトリガとして、当該ユーザに関連付けられた購入履歴情報を取得する。トリガとなるユーザ指定の入力は、ユーザの端末Tからの効果情報のリクエストであってもよい。
【0033】
ある製品に関する効果情報の提供を行う場合には、購入履歴取得部11は、当該製品の購入履歴を有するユーザを抽出し、抽出したユーザの当該製品に関する購入履歴を取得する。
【0034】
また、例えば、ある任意のタイミングにおいて種々の製品の効果情報を提供する場合には、購入履歴取得部11は、そのタイミングにおいて、所定程度以上の使用期間が経過した製品の購入履歴情報を抽出してもよい。所定程度以上の使用期間の経過は、製品の全量の使用期間の満了であってもよい。また、製品の全量の使用期間満了時を、当該製品に関する効果情報を提供する情報提供処理の実施の契機としてもよい。
【0035】
製品購入履歴記憶部20は、ユーザにより入力された購入履歴情報を記憶していることとしてもよい。また、製品購入履歴記憶部20は、POSシステム等から購入履歴情報を取得及び記憶することとしてもよい。購入履歴情報は、ユーザにより購入された製品及び購入日時を含んでいれば、どのような情報に基づいてもよく、その取得先は限定されない。
【0036】
検証期間設定部12は、製品の効果を検証するための検証期間の始期である第1の時点、及び、検証期間の終期である第2の時点を設定する。具体的には、検証期間設定部12は、第1の時点と第2の時点との間に製品がユーザにより使用された使用期間の少なくとも一部が含まれるように、第1の時点及び第2の時点を設定する。
【0037】
より具体的な例として、検証期間設定部12は、購入履歴情報を参照し、購入時に基づいて前記第1の時点を設定する。例えば、ユーザu01における製品p1の使用の効果に関する効果情報を提供するために、検証期間設定部12は、購入履歴情報を参照して、購入日時d11に示される時を第1の時点に設定する。
【0038】
また、検証期間設定部12は、ユーザにより入力された当該製品の使用開始時を第1の時点として設定してもよい。
【0039】
また、検証期間設定部12は、第1の時点から所定期間が経過した時を第2の時点として設定する。例えば、検証期間設定部12は、内容量と単位期間あたりの使用量とに基づいて算出された当該製品の使用期間が第1の時点から経過した時を第2の時点として設定してもよい。また、検証期間設定部12は、算出された当該製品の使用期間の所定割合(例えば、50%及び70%等)の期間が第1の時点から経過した時を第2の時点として設定してもよい。
【0040】
また、検証期間設定部12は、第1の時点から、予め設定された所定の期間が経過した時を第2の時点として設定してもよい。また、検証期間設定部12は、ユーザにより入力された当該製品の使用終了時を第2の時点として設定してもよい。
【0041】
このように、製品の購入時に基づいて第1の時点が設定されるので、製品の使用開始時以前の時に第1の時点が設定されることとなる。また、第1の時点から所定期間が経過した時が第2の時点に設定されるので、第1の時点と第2の時点との間には、製品の使用期間が確実に含まれることとなる。従って、製品の効果の検証に好適な検証期間が設定されることとなる。
【0042】
また、製品の内容量と単位期間あたりの使用量とに基づいて算出される使用期間が第1の時点から経過した時が第2の時点に設定されることにより、第1の時点と第2の時点との間に、製品の全量を使用する期間が含まれる。従って、効果情報の参照により、製品の全量の使用による効果を認識できる。
【0043】
リスクレベル取得部13は、効果の検証の対象の製品を使用したユーザに関連付けられたリスクレベルを取得する。
【0044】
リスクレベルは、ユーザにおける口腔疾患の程度を示す定量化された情報である。図5は、リスクレベル記憶部30に記憶されているリスクレベルの例を示す図である。図5に示されるように、リスクレベル記憶部30は、予め判定されたリスクレベルを、ユーザ及び口腔疾患種ごとに記憶している。また、各リスクレベルには、当該リスクレベルの判定が行われた日を示す判定日が関連付けられている。口腔疾患種は、製品の属性情報における製品の効能に対応する。即ち、ある製品の効果情報が生成される場合には、当該製品の効能に対応する口腔疾患種に関するリスクレベルが取得される。
【0045】
例えば、ユーザu01の口腔疾患「う蝕」に関する判定日「t11-1」におけるリスクレベルは3であり、判定日「t11-2」におけるリスクレベルは2であり、判定日「t11-3」におけるリスクレベルは2である。
【0046】
リスクレベルは、例えば、ユーザの口腔内を撮像した口腔画像に基づいて周知の技術及び解析手法により判定されてもよい。具体的には、リスクレベルは、ニューラルネットワークを含んで構成される判定モデルにより判定されてもよい。即ち、口腔画像と口腔疾患名及び疾患の程度を示す正解ラベルとのペアからなる学習データを用いた機械学習により構築された判定モデルに、ユーザの口腔画像を入力することにより、リスクレベルを得ることができる。リスクレベルが判定される口腔疾患の種別は、例えば、う蝕、歯周病、顎関節症及び口腔癌等であるが、これらの例に限定されない。
【0047】
なお、リスクレベルの判定は、口腔画像に基づく手法には限定されない。例えば、顎関節症のリスクレベルは、咀嚼動作及び開口運動等の際の顎の動きを表した動画に基づいて周知手法により判定されてもよい。
【0048】
リスクレベル取得部13は、検証期間設定部12により設定された第1の時点及び第2の時点のそれぞれに対応する時期におけるリスクレベルを、第1のリスクレベル及び第2のリスクレベルとして取得する。
【0049】
具体的には、リスクレベル取得部13は、効果情報の生成対象のユーザ及び口腔疾患に関して判定されたリスクレベルのうち、第1の時点以前の直近の判定日に関連付けられたリスクレベルを第1のリスクレベルとして取得してもよい。
【0050】
また、効果情報の生成対象の製品の購入または使用開始を契機としてリスクレベルの判定が実施された場合には、その判定日が第1の時点に相当するので、リスクレベル取得部13は、そのリスクレベルを第1のリスクレベルとして取得してもよい。
【0051】
また、リスクレベル取得部13は、効果情報の生成対象のユーザ及び口腔疾患に関して判定されたリスクレベルのうち、第2の時点以後の直近の判定日に関連付けられたリスクレベルを第2のリスクレベルとして取得してもよい。
【0052】
また、効果情報の生成対象の製品の使用の終了を契機としてリスクレベルの判定が実施された場合には、その判定日が第2の時点に相当するので、リスクレベル取得部13は、そのリスクレベルを第2のリスクレベルとして取得してもよい。
【0053】
図5に示される例において、判定日「t11-1」が第1の時点以前の直近の日であり、判定日「t11-3」が第2の時点以後の直近の日である場合には、リスクレベル取得部13は、判定日「t11-1」に関連付けられたリスクレベル「3」を第1のリスクレベルとして取得し、判定日「t11-3」に関連付けられたリスクレベル「2」を第2のリスクレベルとして取得する。
【0054】
効果情報生成部14は、第1のリスクレベルに対する第2のリスクレベルの差異に基づいて各製品に関する効果情報を生成する。具体的には、第1及び第2のリスクレベルが定量的な値として取得されるので、効果情報生成部14は、第1のリスクレベルに対する第2のリスクレベルの差を、当該製品の効能(口腔疾患種)における効果情報として生成してもよい。
【0055】
例えば、効能を「歯周病」とする製品p1に関して、第1のリスクレベル「5」及び第2のリスクレベル「3」が、リスクレベル取得部13により取得された場合には、効果情報生成部14は、製品p1の歯周病に対する効果を示す効果情報「-2」を生成する。この場合の効果情報は、製品の使用に起因する口腔疾患のリスクの変化を示すので、符号がマイナスであることは、口腔疾患の程度の改善を示す。
【0056】
また、効果情報生成部14は、ユーザの生活習慣に関する情報を踏まえて効果情報を生成してもよい。即ち、ユーザの生活習慣に関する生活習慣情報(ある生活習慣の有無)を予め記憶しているデータベースが存在する場合には、そのデータベースの参照により効果情報を補正することが可能となる。
【0057】
効果情報の補正のために、効果情報生成部14は、各生活習慣が各製品の効果に与える影響の度合いを予め記憶している影響度情報(図示せず)を参照する。影響度情報は、生活習慣(例えば「コーヒーを常飲」)と、当該生活習慣が各製品の効果に対して与える影響(例えば「ホワイトニングに関するリスクレベル(+1)」とを関連付けている。
【0058】
効果情報生成部14は、あるユーザのホワイトニングを効能とする製品の使用に関する第1及び第2のリスクレベルの比較に基づいて生成した効果情報が「-2」であった場合において、当該ユーザが生活習慣「コーヒーを常飲」を有する場合には、その生活習慣によりホワイトニングに対する当該製品による効果が阻害されているので、当該製品の本来の効果情報「-3」(=(-2)-(+1))を生成してもよい。または、効果情報生成部14は、効果情報の生成に際して、リスクレベルの改善において1段階相当の阻害要因が存在する旨の情報を付してもよい。
【0059】
出力部15は、効果情報生成部14により生成された効果情報を出力する。具体的には、出力部15は、情報提供装置10または端末Tが有する表示装置に効果情報を表示させてもよい。また、出力部15は、効果情報記憶部40に効果情報を記憶させてもよい。
【0060】
効果情報記憶部40は、効果情報を記憶させるための記憶手段である。図6は、効果情報記憶部40に記憶された効果情報の一例を示す図である。図6に示されるように、出力部15は、製品p1に関する効果情報であって、歯周病のリスクレベルが2段階低下(-2)したことを示す効果情報を効果情報記憶部40に記憶させる。
【0061】
また、効果情報生成部14は、あるユーザに関して、複数の製品の効果情報を生成してもよい。その場合には、出力部15は、複数の製品のうちの効能が共通する2以上の製品に関する効果情報を対比可能な態様で出力してもよい。
【0062】
図7は、効果情報生成部14により生成され、効果情報記憶部40に記憶された効果情報の一例を示す図である。図7に示されるように、効果情報記憶部40は、製品p1,p3,p5に関する効果情報を記憶している。製品p1に関する効果情報は、歯周病のリスクレベルが2段階低下(-2)したことを示す。製品p3に関する効果情報は、歯周病のリスクレベルが製品p3の使用により変化しなかったこと(±0)を示す。製品p5に関する効果情報は、歯周病のリスクレベルが1段階低下(-1)したことを示す。
【0063】
出力部15は、製品p1,p3,p5に関する効果情報を併記して対比可能に表した画面を、ユーザ(例えばユーザu01)の端末Tに表示させてもよい。また、出力部15は、例えば「最も歯周病に効果があった製品はp1です」というメッセージを端末Tに表示させてもよい。
【0064】
このように、同一の効能を有する複数の製品のそれぞれの効果情報が生成及び出力されるので、当該効能に相当する口腔疾患に対しての各製品の効果の程度の差異を認識できる。
【0065】
また、効果情報生成部14は、複数のユーザのそれぞれの製品の使用に基づく効果情報を生成してもよい。その場合には、出力部15は、各ユーザの効果情報を、製品の効能(口腔疾患種)ごとに関連付けて効果情報記憶部40に記憶させてもよい。
【0066】
図8は、効果情報記憶部40に蓄積された効果情報の例を示す図である。図8に示されるように、効果情報記憶部40は、効能(疾患種)ごとに各ユーザが使用した製品に関する効果情報を記憶している。具体的には、効果情報記憶部40は、「歯周病」を効能とする製品p1,p5,p7に関する効果情報を、各製品を使用したユーザの識別子と共に記憶している。
【0067】
ユーザu01による製品p1の使用に基づく効果情報は、歯周病のリスクレベルが2段階低下(-2)したことを示す。ユーザu02による製品p5の使用に基づく効果情報は、歯周病のリスクレベルが3段階低下(-3)したことを示す。ユーザu04による製品p7の使用に基づく効果情報は、歯周病のリスクレベルが1段階低下(-1)したことを示す。
【0068】
また、出力部15は、複数のユーザのうちの第1のユーザの第1の製品に関する第1の効果情報と、第1のユーザとは異なる第2のユーザの効果情報であって、第1の製品とは異なる製品であって第1の製品と効能が共通する第2の製品の効果情報である第2の効果情報とを、第1のユーザにおいて認識及び対比が可能な態様で出力してもよい。
【0069】
具体的には、出力部15は、図8に示されるような態様のテーブルを、例えばユーザu01の端末Tに表示させてもよい。即ち、出力部15は、ユーザu01の製品p1に関する効果情報と、ユーザu01とは異なるユーザu02,u04の効果情報であって、製品p1とは異なり且つ製品p1と効能が共通する製品p5,p7の効果情報とを、ユーザu01の端末Tに表示させてもよい。このように効果情報が表示されることにより、ユーザu01は、端末Tに表示された効果情報の参照により、製品p1の効果情報と、製品p5,p7の効果情報とを認識及び対比できる。
【0070】
このように、第1のユーザに使用された製品の効果情報に加えて、第2のユーザにより使用された同一の効能を有する製品の効果情報が生成及び出力されるので、第1のユーザは、自らが使用した製品の効果と、他のユーザにより使用された製品の効果との差異を認識できる。
【0071】
また、出力部15は、第2の効果情報におけるリスクレベルの改善の程度が、第1の効果情報におけるリスクレベルの改善の程度より大きい場合に、第2の製品を第1のユーザにレコメンドするためのレコメンド情報を出力してもよい。図8及び図9を参照して、レコメンド情報の出力について説明する。図9は、ユーザに対して提示されるレコメンド情報の一例を示す図である。
【0072】
図8に示される効果情報の参照によれば、ユーザu02により使用された製品p5の歯周病リスクレベルの改善の程度が「-3」であって、ユーザu01により使用された製品p1の歯周病リスクレベルの改善の程度「-2」より大きいので、出力部15は、製品p5をユーザu01にレコメンドするためのレコメンド情報D1である「歯周病には製品p5をお勧めします!」というメッセージを、ユーザu01の端末Tに表示させてもよい。このようなレコメンド情報が出力されることにより、第1のユーザは、他のユーザにより使用された製品であって、口腔疾患の改善に対する効果が第1の製品より大きい製品を認識できる。
【0073】
図10は、情報提供装置10における情報提供方法の処理内容を示すフローチャートである。
【0074】
ステップS1において、購入履歴取得部11は、購入履歴情報を取得する。ステップS2において、検証期間設定部12は、製品の効果を検証するための検証期間の始期である第1の時点、及び、検証期間の終期である第2の時点を設定する。検証期間設定部12は、第1の時点と第2の時点との間に製品がユーザにより使用された使用期間の少なくとも一部が含まれるように、第1の時点及び第2の時点を設定する。
【0075】
ステップS3において、リスクレベル取得部13は、効果の検証の対象の製品を使用したユーザに関連付けられたリスクレベルであって、第1の時点及び第2の時点のそれぞれに対応する時期に対応する第1のリスクレベル及び第2のリスクレベルを取得する。
【0076】
ステップS4において、効果情報生成部14は、第1のリスクレベルに対する第2のリスクレベルの差異に基づいて各製品に関する効果情報を生成する。
【0077】
ステップS5において、出力部15は、効果情報生成部14により生成された効果情報を出力する。具体的には、出力部15は、情報提供装置10または端末Tが有する表示装置に効果情報を表示させてもよい。また、出力部15は、効果情報記憶部40に効果情報を記憶させてもよい。
【0078】
図11は、出力部15によるレコメンド情報の生成及び出力の処理内容を示すフローチャートである。
【0079】
ステップS11において、出力部15は、一のユーザの一の製品に関する効果情報を効果情報記憶部40から抽出する。
【0080】
ステップS12において、出力部15は、一の製品と効能が共通する他の製品の効果情報を効果情報記憶部40から取得する。
【0081】
ステップS13において、出力部15は、ステップS12において取得した効果情報を参照して、リスクレベルの改善の程度が、一の製品より大きい製品があるか否かを判定する。リスクレベルの改善の程度が、一の製品より大きい製品があると判定された場合には、処理はステップS14に進む。一方、リスクレベルの改善の程度が、一の製品より大きい製品があると判定されなかった場合には、処理はステップS15に進む。
【0082】
ステップS14において、出力部15は、改善の程度が最も大きい他の製品を一のユーザに対してレコメンドするためのレコメンド情報を、一のユーザの端末Tに出力及び表示させる。
【0083】
ステップS15において、出力部15は、一の製品を一のユーザに対してレコメンドするためのレコメンド情報を、一のユーザの端末Tに出力及び表示させる。
【0084】
次に、コンピュータを、本実施形態の情報提供装置10として機能させるための情報提供プログラムについて説明する。図12は、情報提供プログラムの構成を示す図である。
【0085】
情報提供プログラムP1は、情報提供装置10における情報提供処理を統括的に制御するメインモジュールm10、購入履歴取得モジュールm11、検証期間設定モジュールm12、リスクレベル取得モジュールm13、効果情報生成モジュールm14及び出力モジュールm15を備えて構成される。そして、各モジュールm11~m15により、購入履歴取得部11、検証期間設定部12、リスクレベル取得部13、効果情報生成部14及び出力部15のための各機能が実現される。
【0086】
なお、情報提供プログラムP1は、通信回線等の伝送媒体を介して伝送される態様であってもよいし、図12に示されるように、記録媒体M1に記憶される態様であってもよい。
【0087】
以上説明した本実施形態の情報提供装置10、情報提供方法及び情報提供プログラムP1では、第1の時点と第2の時点との間に製品の使用期間の少なくとも一部を含むように、それらの時点が設定され、第1の時点に対応する時期における第1のリスクレベル及び第2の時点に対応する時期における第2のリスクレベルが取得される。そして、第1のリスクレベルに対する第2のリスクレベルの差異に基づく効果情報が生成及び出力される。第1のリスクレベルは、製品の使用期間の前における口腔疾患の程度を示し、第2のリスクレベルは、製品の使用期間の後における口腔疾患の程度を示すので、リスクレベルの差異は、製品の使用に起因する口腔疾患の程度の変化を示す。従って、効果情報の参照により、口腔疾患の程度の変化として、製品の使用による効果を認識できる。
【0088】
また、別の形態に係る情報提供装置では、検証期間設定部は、ユーザの製品の購入時を少なくとも含む購入履歴情報を参照し、購入時に基づいて第1の時点を設定し、第1の時点から所定期間が経過した時を第2の時点として設定することとしてもよい。
【0089】
上記形態によれば、製品の購入時に基づいて第1の時点が設定されるので、製品の使用開始時以前の時に第1の時点が設定されることとなる。また、第1の時点から所定期間が経過した時が第2の時点に設定されるので、第1の時点と第2の時点との間には、製品の使用期間が確実に含まれることとなる。従って、製品の効果の検証に好適な検証期間が設定されることとなる。
【0090】
また、別の形態に係る情報提供装置では、検証期間設定部は、製品の内容量と所定の単位期間あたりの使用量とに基づいて算出される使用期間が第1の時点から経過した時を第2の時点として設定することとしてもよい。
【0091】
上記形態によれば、製品の内容量と単位期間あたりの使用量とに基づいて算出される使用期間が第1の時点から経過した時が第2の時点に設定されるので、第1の時点と第2の時点との間に、製品の全量を使用する期間が含まれる。従って、効果情報の参照により、製品の全量の使用による効果を認識できる。
【0092】
また、別の形態に係る情報提供装置では、効果情報生成部は、複数の製品のそれぞれの効果情報を生成し、出力部は、複数の製品のうちの効能が共通する2以上の製品に関する効果情報を対比可能な態様で出力することとしてもよい。
【0093】
上記形態によれば、同一の効能を有する複数の製品のそれぞれの効果情報が生成及び出力されるので、当該効能に相当する口腔疾患に対しての各製品の効果の程度の差異を認識できる。
【0094】
また、別の形態に係る情報提供装置では、効果情報生成部は、複数のユーザのそれぞれの効果情報を生成し、出力部は、複数のユーザのうちの第1のユーザの第1の製品に関する第1の効果情報と、第1のユーザとは異なる第2のユーザの効果情報であって、第1の製品とは異なる製品であって第1の製品と効能が共通する第2の製品の効果情報である第2の効果情報とを第1のユーザにおいて認識及び対比が可能な態様で出力することとしてもよい。
【0095】
上記形態によれば、第1のユーザに使用された製品の効果情報に加えて、第2のユーザにより使用された同一の効能を有する製品の効果情報が生成及び出力されるので、第1のユーザは、自らが使用した製品の効果と、他のユーザにより使用された製品の効果との差異を認識できる。
【0096】
また、別の形態に係る情報提供装置では、出力部は、第2の効果情報におけるリスクレベルの改善の程度が、第1の効果情報におけるリスクレベルの改善の程度より大きい場合に、第2の製品を第1のユーザにレコメンドするためのレコメンド情報を出力することとしてもよい。
【0097】
上記形態によれば、第1のユーザは、他のユーザにより使用された製品であって、口腔疾患の改善に対する効果が第1の製品より大きい製品を認識できる。
【0098】
また、別の形態に係る情報提供装置では、リスクレベルは、ユーザの口腔内を撮影した口腔画像に基づいて、所定の解析手法により判定されることとしてもよい。
【0099】
上記形態によれば、口腔画像に基づいて定量化された対比可能なリスクレベルといった指標値を得ることができる。
【0100】
以上、本実施形態について詳細に説明したが、当業者にとっては、本実施形態が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本実施形態は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本実施形態に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【0101】
本明細書で説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G、5G、FRA(Future Radio Access)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
【0102】
本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0103】
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルで管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、または追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
【0104】
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:trueまたはfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
【0105】
本明細書で説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
【0106】
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【0107】
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
【0108】
また、ソフトウェア、命令などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア及びデジタル加入者回線(DSL)などの有線技術及び/又は赤外線、無線及びマイクロ波などの無線技術を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0109】
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
【0110】
なお、本開示において説明した用語及び/又は本明細書の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。
【0111】
本明細書で使用する「システム」および「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
【0112】
また、本明細書で説明した情報、パラメータなどは、絶対値で表されてもよいし、所定の値からの相対値で表されてもよいし、対応する別の情報で表されてもよい。
【0113】
本開示で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up、search、inquiry)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。また、「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、「みなす(considering)」などで読み替えられてもよい。
【0114】
本開示で使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0115】
本明細書で「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した場合においては、その要素へのいかなる参照も、それらの要素の量または順序を全般的に限定するものではない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本明細書で使用され得る。したがって、第1および第2の要素への参照は、2つの要素のみがそこで採用され得ること、または何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
【0116】
「含む(include)」、「含んでいる(including)」、およびそれらの変形が、本明細書あるいは特許請求の範囲で使用されている限り、これら用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本明細書あるいは特許請求の範囲において使用されている用語「または(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0117】
本明細書において、文脈または技術的に明らかに1つのみしか存在しない装置である場合以外は、複数の装置をも含むものとする。
【0118】
本開示の全体において、文脈から明らかに単数を示したものではなければ、複数のものを含むものとする。
【符号の説明】
【0119】
1…情報提供システム、10…情報提供装置、11…購入履歴取得部、12…検証期間設定部、13…リスクレベル取得部、14…効果情報生成部、15…出力部、20…製品購入履歴記憶部、30…リスクレベル記憶部、40…効果情報記憶部、M1…記録媒体、m10…メインモジュール、m11…購入履歴取得モジュール、m12…検証期間設定モジュール、m13…リスクレベル取得モジュール、m14…効果情報生成モジュール、m15…出力モジュール、P1…情報提供プログラム、T…端末。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12