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特開2022-111984二重ねじれ構造及びそれを含む事物出没機構、並びにその封止構造
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022111984
(43)【公開日】2022-08-01
(54)【発明の名称】二重ねじれ構造及びそれを含む事物出没機構、並びにその封止構造
(51)【国際特許分類】
   B43K 24/06 20060101AFI20220725BHJP
   A45D 40/20 20060101ALI20220725BHJP
   A45D 34/04 20060101ALI20220725BHJP
【FI】
B43K24/06
A45D40/20 Z
A45D34/04 520C
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021185989
(22)【出願日】2021-11-15
(31)【優先権主張番号】10-2021-0007813
(32)【優先日】2021-01-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0136917
(32)【優先日】2021-10-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0136912
(32)【優先日】2021-10-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】521501129
【氏名又は名称】キム,ヨブ
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】キム,ヨブ
【テーマコード(参考)】
2C353
【Fターム(参考)】
2C353HA01
2C353HA09
2C353HA10
2C353HC02
2C353HG01
(57)【要約】      (修正有)
【課題】事物が出入りする開閉口の開閉時間と、事物が移動するハウジング内の移動距離の調節が可能な二重ねじれ構造を提供する。
【解決手段】本発明は、二重ねじれ構造及びこれを含む事物出没機構、並びにその封止構造に関するものであり、より詳細には、内容物カートリッジが内部に収容され、先端にカム溝が設けられるハウジング100、前記内容物カートリッジに嵌合され、外側にカム突起が形成されたスリーブ;前記カム突起が嵌め込まれ摺動移動されるねじれカム溝と、前記ねじれカム溝とずれた位置に前記カム溝の案内により移動されるように突出されるカムピンとを備えられた作動管体を含み、2つのカム溝を有することを特徴とする構成である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内容物カートリッジ(110)が内部に収容され、先端にカム溝(120)が設けられたハウジング(100);
前記内容物カートリッジ(110)に嵌合され、外側にカム突起(210)が形成されたスリーブ(200);
前記カム突起(210)が嵌め込まれ摺動移動されるねじれカム溝(310)と、前記ねじれカム溝(310)とずれた位置に前記カム溝(120)の案内により移動されるように突出されるカムピン(320)とが備えられる作動管体(300)を含み、2つのカム溝を有することを特徴とする二重ねじれ構造。
【請求項2】
内容物カートリッジ(110)と前記スリーブ(200)は、一体的に形成されることを特徴とする、請求項1に記載の二重ねじれ構造。
【請求項3】
前記カム溝(120)は、移動時間と移動距離を調節することができる傾斜部分(121)と直線部分(122)とからなり、前記ねじれカム溝(310)は、移動時間と移動距離を調節することができる直線部(311)と傾斜部(312)とからなり、前記傾斜部分(121)と前記傾斜部(312)の傾斜角度によって前記スリーブ(200)及び前記内容物カートリッジ(110)の移送距離が可変されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の二重ねじれ構造。
【請求項4】
前記ハウジング及び前記カートリッジにはガイド溝とガイド突起とが互いに対応するように設けられ、前記ガイド溝及び前記ガイド突起を介して前記ハウジングと前記カートリッジとが互いに当接して移動することを特徴とする、請求項1に記載の二重ねじれ構造。
【請求項5】
請求項1、2及び4のいずれかに記載の二重ねじれ構造を含み、
前記ハウジング(100)の先端に回転自在に結合され、作動管体(300)のカムピン(320)が摺動可能に嵌め込まれるように案内溝(510)が凹設される作動キャップ(500);をさらに含むことを特徴とする物事出没機構。
【請求項6】
前記カム溝(120)の末端または前記ねじれカム溝(310)の末端のうちいずれか1つ以上の位置に備えられる固定ユニット(600)をさらに含み、
前記固定ユニット(600)は、
前記カム溝(120)の一側末端または両側末端のうちいずれか1つ以上の位置に前記カム溝(120)の内側に向かって凸に形成される第1ストッパ(610)を含み、
前記カムピン(320)が前記カム溝(120)に沿って移動され、前記第1ストッパ610に嵌合された後、前記カムピン(320)の移動を制限し、
前記固定ユニット(600)は、
前記ねじれカム溝(310)の一側末端または両側末端のうちいずれか1つ以上の位置に前記ねじれカム溝(310)の内側に向かって凸に形成される第2ストッパ(620)を含み、
前記カム突起(210)が前記ねじれカム溝(310)に沿って移動され、前記第2ストッパ(620)に嵌合された後、前記カム突起(210)の移動を制限することを特徴とする、請求項5に記載の事物出没機構。
【請求項7】
前記固定ユニット(600)は、
前記カム溝(120)の一側末端または両側末端のうちいずれか1つ以上の位置に備えられる第1マグネチック(630)を含み、前記カムピン(320)が前記カム溝(120)に沿って移動され、前記第1マグネチック(630)の磁力によって前記カムピン(320)の移動を制限することを特徴とする、請求項5に記載の事物出没機構。
【請求項8】
前記固定ユニット(600)は、
前記ねじれカム溝(310)の一側末端または両側末端のうちいずれか1つ以上の位置に備えられる第2マグネチック(640)を含み、
前記カム突起(210)が、前記ねじれカム溝(310)に沿って移動され、前記第2マグネチック(640)の磁力によって前記カム突起(210)の移動を制限することを特徴とする、請求項5に記載の事物出没機構。
【請求項9】
請求項1、2及び4のいずれかに記載の事物出没機構構造を含み、
ボール状に中心位置に外側に突出した中心ピン(410)と、前記中心ピン(410)から離間し、偏心位置にそれぞれ突出し、アーム(330)の軸穴(331)に嵌め込んで組み込まれる偏心ピン(420)と、作動管体(300)がカム溝(120)の案内によりねじれ方向に回転と前進または後進が同時に行われるとき、通過孔(430)の位置を制御し、出入通路を開閉させるボールバルブ(400):が含まれて構成されることを特徴とする、事物出没機構の封止構造。
【請求項10】
前記作動キャップ(500)の先端部の内側には、ボールバルブ(400)の回転を支持するボールシート(440)と、ボールバルブ(400)の中心ピン(410)がピン孔(451)に嵌め込まれるようにし、中心ピン(410)を中心に旋回動作が行われるように作動キャップ(500)の取付部(530)の位置に支持リング(450)が設けられることを特徴とする、請求項9に記載の事物出没機構の封止構造。
【請求項11】
前記支持リング(450)は、前記作動キャップ(500)と一体型に製作されることを特徴とする、請求項10に記載の事物出没機構の封止構造。
【請求項12】
前記支持リング(450)とハウジング(100)との間には、ボールバルブ(400)に付勢力を保持するためのバネ(460)が設けられることを特徴とする、請求項9に記載の事物出没機構の封止構造。
【請求項13】
前記バネ(460)は、前記ハウジング(100)の先端と一体的に製作されることを特徴とする、請求項11に記載の事物出没機構の封止構造。
【請求項14】
前記アーム(330)の一端部には折り曲げが自在に行われるようにノッチ溝(332)が凹設されることを特徴とする、請求項9に記載の事物出没機構の封止構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二重ねじれ構造及びこれを含む事物出没機構、並びにその封止構造に係るものであって、より詳しくは、円筒状に長いペンタイプの筒体内に収納された繰り出し式化粧品や筆記具のニブ(nib)又は筆等を簡単な操作で筒体外部に繰り出したり、内部に繰り戻したりするようにし、使用上の利便性が向上されるとともに二重ねじれ構造を用いて、出没されるべき事物が正確な時間に正確な距離だけ移動できるようにする二重ねじれ構造及びこれを含む事物出没機構、並びにその封止構造に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に女性たちは自身の外見をより美しく仕上げるために様々な化粧品を使うが、例えば、色調化粧品は容貌を美しく整え、肌を美しく演出する目的で使用される。
【0003】
色調化粧品は、肌色を均一にし、欠点を隠すために使用されるものであって、ベースメーキャップと、唇、目、爪など部分的に立体感を高めるポイントメーキャップとに区分され、ベースメーキャップとしてはメーキャップベース、ファンデーション、パウダーなどがあり、ポイントメーキャップとしては口紅、アイライナー、マスカラなどがある。
【0004】
近来、使い勝手と携帯保管の便宜性を図るために、繰り出し式化粧品を容器一側に装着し、容器の回転によって容器内部に装着された繰り出し式化粧品を昇降させて使用する繰り出し式化粧品容器が開発された。
【0005】
繰り出し式化粧品容器は、ハウジングと、ネジ形態の昇降案内孔が形成された下部キャップと、下部キャップの回転によって昇降される作動部材と、この作動部材に結合され、繰り出し式化粧品が取り付けられた収納部材と、前記収納部材の昇降を支持して繰り出し式化粧品を保管する保護管と、前記保護管を密閉させる上部キャップとからなる。
【0006】
使用する際、保護管を手で握った状態でハウジングを回転させることで、繰り出し式化粧品が保護管から繰り出したり、繰り戻したりするものである。
【0007】
従来の繰り出し式化粧品容器の内容物出没構造は、スクリュー構造からなるが、ニブを使用するのに所望の長さだけ繰り出すためには、下部キャップと上部キャップとを相互に多くの回転数を回転させなければならないため、使用者をして多くの不便を感じさせる欠点があった。
【0008】
一方、筆記具は、ボールペンを始めサインペン、蛍光ペン、マジックペンなどを指し、これらのほとんどは、筆記用芯材の乾きを防止するために密閉用キャップが着脱可能に固定されている。
【0009】
このような筆記具は、大きくペン芯が固定されてキャップ(cap、以下「蓋」という)を用いる固定式と、軸の一部を回転させることによって螺旋パイプに沿って芯の一部が外に繰り出されるようにした回転式(繰出式)と、軸の一部を押圧することでバネが働いてペン芯が出るようにするノック式と、ペン芯が突出し、没入するように摺動させる出没式(slide type)がある。
【0010】
出没式筆記具は、別途の蓋を開閉するという煩わしさなく使用できる長所があるが、ペン芯が出没するペン芯出入り孔が筆記具の一側端に単純に通孔されているため、油性インク等のように不揮発性や揮発性の弱い筆記具にしか限定して作用することができないという短所がある。
【0011】
一方で、揮発性の強いマーカーペン、ホワイトペン、水性ペン、蛍光ペンなどは、蓋を開閉する煩わしさがあり、ペン芯が空気中に長時間放置された場合、インクなどが干上がって筆記具の寿命が短縮したり、棄損したりする可能性がある。
【0012】
したがって、前記のような問題点を解消するために、韓国登録特許第10-772596号公報(乾き防止装置を備えた出没式筆記具)が提案されており、出没式筆記具の押し部を押すと、ゴムひもの引張力によってペン芯部位を覆っているカバーが開き、もう一度押すと、閉まって密閉され、インクの乾きを防止する構造が公知されている。
【0013】
ところで、ゴムひもの引張力を利用しているために、カバーの開閉が速かに作動しないばかりでなく、耐久性の側面で補完の余地があり、孔を臨時的に閉めるカバーの気密状態が非常に不安定という短所があった。
【0014】
また、韓国登録特許第10-2054317号公報(使用が便利なスティック型化粧品容器)は、ノック部を押すと、ペン先が前記内筒に設けられた弾性体を突き抜けてペン先が露出することによってペンを使うようなり、ノック部を解除又は再び押すことによって、ペン先が元の場所に戻ると、切開された弾性体が互いに当接して密閉されるようになることで、ペン先の乾きを防止するようにした。
【0015】
ところで、このような方式は、頻繁な使用による摩擦により弾性体の切開部が塑性変形し得ることがあり、頻繁な摩擦によって密閉力が低下するという問題点があった。
【0016】
その結果、このような従来技術は、出没すべき事物を収容するハウジングの長さとハウジングの開閉口の動作にぴったり合わせて、出没すべき事物の移動距離と動作時間を正確に合わせることが難しいという問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0017】
【特許文献1】韓国登録特許第10-772596号公報
【特許文献2】韓国登録特許第10-2054317号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
本発明は、前記のような問題点に鑑みて見いだされたものであって、2つのカム溝構造を有する二重ねじれ構造を用いて事物が正確な時間に正確な距離だけ移動し、出没できるようにするものである。すなわち、事物が出入りする開閉口の開閉時間と、事物が移動するハウジング内の移動距離の調節が可能な二重ねじれ構造を提供することができる。
【0019】
また、本発明のもう一つの目的は、簡単な操作により作動キャップの回転によって内容物とボールバルブとが連動し、ケース外部へ突出させたり内部に復帰させたりすると同時に封止が自動に行われるようにし、内部に収容される内容物を保護し、ストッパとマグネチックによって作動キャップの回転を防止し、かつ使用者が作動キャップの回転を認知し、封止されているかどうかを容易に確認するための事物出没機構を提供することにある。
【0020】
本発明のもう一つの目的は、繰り返し使用によっても密閉機能を喪失したり、故障が発生したりすることを未然に防止し、製品の信頼性と使用の利便性及び商品性を向上させ、出没操作される内容物がケース内部で毀損する、又は、成分が乾燥することを防ぎ、清潔に保管するための事物出没機構を提供することにある。
【0021】
本発明の実施形態の目的は、前述の目的に限定されず、言及されていない他の目的は、以下の記載から、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0022】
前記のような目的を成し遂げるための特徴によれば、本発明は、内容物カートリッジ110が内部に収容され、先端にカム溝120が設けられるハウジング100;
前記内容物カートリッジ110に嵌合され、外側にカム突起210が形成されたスリーブ200;
前記カム突起210が嵌め込まれ、摺動移動するねじれカム溝310と、前記ねじれカム溝310とずれた位置に前記カム溝120の案内により移動されるように突出されるカムピン320とが備えられる作動管体300を含み、2つのカム溝を有することを特徴とする。
【0023】
また、前記内容物カートリッジ110とスリーブ200とは一体型に形成されることを特徴とする。
【0024】
また、前記カム溝120は、移動時間と移動距離を調整可能な傾斜部分121と直線部分122からなり、前記ねじれカム溝310は、移動時間と移動距離を調整することができる直線部311と傾斜部312からなることを特徴とする。
【0025】
また、前記傾斜部分121と前記傾斜部312の傾斜角度により前記スリーブ200及び前記内容物カートリッジ110の移送距離が可変されることを特徴とする。
【0026】
また、前記ハウジング100と前記内容物カートリッジ110には互いに当接して移動することができるように、ガイド突起113とガイド溝140が設けられることを特徴とする。
【0027】
また、上述の本発明の一実施形態に記載されたいずれかの二重ねじれ構造を含む事物出没機構を提供することができる。
【0028】
また、前記事物出没機構は、ボール状に中心位置に外側に突出された中心ピン410と、前記中心ピン410から離間し、偏心位置にそれぞれ突出され、アーム330の軸孔331に嵌め込んで組み込む偏心ピン420と、作動管体300がカム溝120の案内によりねじれ方向に回転と前進又は後進が同時に行われるとき、通過孔430の位置を制御して出入通路を開閉するボールバルブ400;
前記ハウジング100の先端に回転自在に結合され、作動管体300のカムピン320が摺動可能に嵌め込まれるように案内溝510が凹設される作動キャップ500をさらに含むことを特徴とする。
【0029】
本発明のもう一つの実施形態として、内容物カートリッジ110が内部に収容されるように中空筒状に先端にカム溝120が設けられているハウジング100と;
前記内容物カートリッジ110に嵌合するように中空円筒状に外側にカム突起210が一体に成形されているスリーブ200と;
前記スリーブ200のカム突起210が嵌め込まれ摺動移動するねじれカム溝310と、このねじれカム溝310とずれた位置に前記ハウジング100のカム溝120の案内により移動されるように突出されるカムピン320と、先末端に向かって延び、軸孔331が空けられたアーム330がそれぞれ備えられている作動管体300と;
ボール状に中心位置に外側に突出した中心ピン410と、この中心ピン410から離間し、偏心位置に偏心ピン420がそれぞれ突出され、前記アーム330の軸孔331に嵌め込んで組み込むようにし、作動管体300がカム溝120の案内によりねじれ方向に回転と前後進が同時に行われるとき、通過孔430の位置を制御し、出入通路を開閉させるボールバルブ400と;
中空円筒状に前記ハウジング100の先端に回転自在に結合され、作動管体300のカムピン320が摺動可能に嵌め込まれるように案内溝510が凹設される作動キャップ500;が含まれて構成されることを特徴とする。
【0030】
また、前記ハウジング100と作動キャップ500は、回転は自在に行われると同時に離脱を防止するために、ハウジング100の先末端には係止溝130を、作動キャップ500にはこの係止溝130に係止められる係止突起520が設けられ、
前記ハウジング100の中央内側には軸中心方向に凹設されるガイド溝140に沿って内容物カートリッジ110のガイド突起113が案内されるように嵌め込んで組み込まれ、
このガイド突起113から離れた位置に係合突起112を突出し、前記スリーブ200にが設けられた係合溝220に嵌合することを特徴とする。
【0031】
また、前記作動キャップ500の先末端の内側には、ボールバルブ400の回転を支持するボールシート440と、前記ボールバルブ400の中心ピン410がピン孔451に嵌め込まれるようにして中心ピン410を中心に旋回動作が行われるように、作動キャップ500の取付部530の位置に支持リング450が設けられることを特徴とする。
【0032】
また、前記支持リング450とハウジング100との間にはボールバルブ400に付勢力を保持するためのバネ460が設けられ、アーム330の一側末末端には折り曲げが自在に行われるようにノッチ溝332が凹設されることを特徴とする。
【0033】
また、前記カム溝120は、傾斜部分121と直線部分122とからなり、前記ねじれカム溝310は、直線部311と傾斜部312とからなることを特徴とする。
【0034】
本発明のもう一つの実施形態では、ガイド突起113が備えられる内容物カートリッジ110が内部に収容され、先端にカム溝120が設けられ、内部にガイド溝140が設けられるハウジング100;
前記内容物カートリッジ110に嵌合し、外側にカム突起210が一体に成形されるスリーブ200;
前記カム突起210が嵌め込まれて摺動移動するようにするねじれカム溝310と、前記ねじれカム溝310とずれた位置に前記ハウジング100のカム溝120の案内により移動するように突出されるカムピン320と、先末端に向かって延び、軸孔331が空けられたアーム330がそれぞれ備えられた作動管体300;
ボール状に中心位置に外側に突出された中心ピン410と、前記中心ピン410から離間し、偏心位置にそれぞれ突出し、前記アーム330の軸孔331に嵌め込んで組み込む偏心ピン420が備えられ、前記作動管体300がカム溝120の案内によりねじれ方向に回転と前進又は後進が同時に行われるとき、通過孔430の位置を制御し、出入通路を開閉させるボールバルブ400;をさらに含むことを特徴とする。
【0035】
また、前記カム溝120の末端または前記ねじれカム溝310の末端のいずれか一つ以上の位置に備えられる固定ユニット600をさらに含むことを特徴とする。
【0036】
また、前記固定ユニット600は、
前記カム溝120の一側末端または両側末端のいずれか1つ以上の位置に前記カム溝120の内側に向かって凸に形成される第1ストッパ610を含み、
前記カムピン320がカム溝120に沿って移動し、前記第1ストッパ610に嵌合された後、前記カムピン320の移動を制限することを特徴とする。
【0037】
また、前記固定ユニット600は、
前記ねじれカム溝310の一側末端または両側末端のいずれか1つ以上の位置に前記ねじれカム溝310の内側に向かって凸に形成された第2ストッパ620を含み、
前記カム突起210が前記ねじれカム溝310に沿って移動し、第2ストッパ620に嵌合された後、前記カム突起210の移動を制限することを特徴とする。
【0038】
また、前記固定ユニット600は、
前記カム溝120の一側末端または両側末端のいずれか1つ以上の位置に備えられる第1マグネチック630を含み、
前記カムピン320が前記カム溝120に沿って移動し、第1マグネチック630の磁力によって前記カムピン320の移動を制限することを特徴とする。
【0039】
また、前記固定ユニット600は、
前記ねじれカム溝310の一側末端または両側末端のいずれか1つ以上の位置に備えられた第2マグネチック640を含み、
前記カム突起210が、前記ねじれカム溝310に沿って移動し、第2マグネチック640の磁力によって前記カム突起210の移動を制限することを特徴とする。
【0040】
また、前記内容物カートリッジ110とスリーブ200は、一体型に製作されることを特徴とする。
【0041】
また、前記ハウジング100の先端に回転自在に結合され、作動管体300のカムピン320が摺動可能に嵌め込まれるように案内溝510が凹設される作動キャップ500を含むことを特徴とする。
【0042】
また、前記ハウジング100と作動キャップ500は、回転は自在に行われると同時に離脱を防止するために、ハウジング100の先末端には係止溝130を、作動キャップ500にはこの係止溝130に係止められる係止突起520が設けられ、
前記ハウジング100の中央内側には軸中心方向に凹設されるガイド溝140に沿って内容物カートリッジ110のガイド突起113が案内されるように嵌め込んで組み込まれ、
このガイド突起113から離れた位置に係合突起112が突出され、前記スリーブ200に設けられた係合溝220に嵌合され、
前記内容物カートリッジ110の先末端として複数の溝115を成形し、スリーブ200にはこの溝115に結合される突起205が設けられることを特徴とする。
【0043】
また、前記作動キャップ500の先末端内側には、ボールバルブ400を密閉するために支持するボールシート440と、前記ボールバルブ400の中心ピン410がピン孔451に嵌め込まれるようにし、支持ピン410を中心に旋回動作が行われるように作動キャップ500の取付部530の位置に支持リング450が設けられることを特徴とする。
【0044】
また、前記支持リング450は、作動キャップ500と一体型に製作されることを特徴とする。
【0045】
また、前記支持リング450とハウジング100との間にはボールバルブ400に付勢力を保持するためのバネ460が設けられることを特徴とする。
【0046】
また、前記バネ460は、前記ハウジング100の先端と一体型に製作されることを特徴とする。
【0047】
また、カム溝120は、傾斜部分121と直線部分122とからなり、前記ねじれカム溝310は、直線部311と傾斜部312とからなることを特徴とする。
【0048】
また、前記ハウジング100にはガイド突起113が備えられ、前記内容物カートリッジ110の内部にはガイド溝140が設けられることを特徴とする。
【0049】
また、前記アーム330の一側末末端には、折り曲げが自在に行われるようにノッチ溝332が凹設されることを特徴とする。
【0050】
本発明のもう一つの実施形態では、ガイド突起113が備えられた内容物カートリッジ110が内部に収容され、先端にカム溝120が設けられ、内部にガイド溝140が設けられたハウジング100;
前記内容物カートリッジ110に嵌合され、外側にカム突起210が一体に成形されたスリーブ200;
直線部311と傾斜部312とに区分され、前記カム突起210が嵌め込まれて摺動移動するようにするねじれカム溝310と、前記ねじれカム溝310とずれた位置に前記カム溝120の案内により移動されるように突出されるカムピン320が備えられた作動管体300を含むことを特徴とする。
【0051】
また、前記内容物カートリッジ110とスリーブ200は、一体型に製作されることを特徴とする。
【0052】
また、前記内容物カートリッジ110にガイド溝140が形成され、前記ガイド溝140に当接されるように、前記ハウジング100にガイド突起113が形成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0053】
本発明の二重ねじれ構造及び事物出没機構によれば、作動管体が動くとき、スリーブ及び内容物カートリッジが同時に動き、作動管体が止まる時スリーブ及び内容物カートリッジが更に動くようになり、移送距離が増えるので、一重ねじれ構造に比べて内容物カートリッジの移送距離及び作動距離が増える効果がある。
【0054】
また、ボールバルブが開いている動作時間には、内容物カートリッジが動作せずに止まっており、ニブ又は筆の突き当りを防止することができ、ボールバルブが開いた後、ようやくニブまたは筆の動作が行われ、一度の動作で二重ねじれ構造を実現することができる効果がある。
【0055】
また、二重ねじれ構造を用いて、作動キャップの回転により内容物とボールバルブが連動し、ケース内外部への事物出没に所要される移動時間と移動距離を正確に合わせることができる効果がある。
【0056】
また、簡単な操作により作動キャップの回転によって内容物とボールバルブが連動し、ケース外部へ突出したり、内部に戻ったりしながら封止が自動に行われるようにし、内部に収容される内容物を保護し、ストッパとマグネチックにより作動キャップの回転を防止すると同時に使用者が作動キャップの回転を認知することにより、封止されているかどうかを容易に確認できる効果がある。
【0057】
また、繰り返して使用するだけでも密閉機能が喪失したり、故障が発生したりといったようなことを未然に防ぎ、製品の信頼性と使用の利便性及び商品性を向上させ、出没操作される内容物がケース内部で破損する、又は、成分が乾燥することを防止し、清潔に保管する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0058】
図1】本発明の一実施形態による二重ねじれ構造及びこれを含む事物出没機構、並びにその封止構造の形状を示す正面図である。
図2】本発明の分解斜視図である。
図3】本発明の要部構成を拡大して示す分解斜視図である。
図4図2の分解状態の正面図である。
図5】本発明の要部構成の一部切り欠き分解斜視図である。
図6】本発明の全組立状態の断面図である。
図7図6の要部の拡大断面図である。
図8図6の状態で作動キャップを回転させ、内容物カートリッジとニブ部分が前進した状態の拡大図である。
図9図7の状態に直角部分を切断して示す拡大断面図である。
図10図7の状態で作動キャップを回転させて内容物カートリッジとニブ部分が前進した状態の拡大図である。
図11】作動キャップが操作される直前の状態を、ハウジングと作動キャップが切断して内部構成を示した理解図である。
図12】作動キャップが操作されて中間作動状態を、ハウジングと作動キャップが切断して内部構成を示した理解図である。
図13】作動キャップが操作されて作動完了した状態をハウジングと作動キャップが断して内部構成を示した理解度である。
図14図11の状態の斜視図である。
図15図12の状態の斜視図である。
図16図13の状態の斜視図である。
図17】作動管体とボールバルブとが連結され、ボールバルブの通過孔を密閉させた状態を示す斜視図である。
図18】作動管体とボールバルブが連結され、ボールバルブが旋回され、通過孔を開放させた状態を示す斜視図である。
図19図17の正面図である。
図20図18の正面図である。
図21】本発明のもう一つの実施形態による固定ユニットを示す断面図である。
図22】本発明のもう一つの実施形態による固定ユニットを示す断面図である。
図23】作動キャップと作動管体の回転運動の実施形態の図である。
図24】作動キャップと作動管体の回転運動の実施形態の図である。
【発明を実施するための形態】
【0059】
以下における本発明の目的、もう一つの目的、特徴及び利点は、添付された図面に関連する以下の好ましい実施形態を通じて容易に理解されるであろう。しかしながら、本発明は、本明細書に記載の実施形態に限定されず、他の形態で具体化されてもよい。
【0060】
例えば、本発明において開示されている二重ねじれ構造及びこれを含む事物出没機構、並びにその封止構造は、背景技術等で提示された化粧品や筆記具のみならず、他の分野でも十分に活用されることができる。
【0061】
むしろ、本明細書で紹介される実施形態は、開示された内容が徹底かつ完全なものとなることを可能にし、当業者に本発明の思想が十分に伝えられるようにするために提供されるものである。
【0062】
本明細書に記載及び例示される実施形態は、それらの相補的な実施形態も含む。
【0063】
本明細書では、単数形は特に断りがない限り、複数形も含む。本明細書で使用される「含む(comprise)」及び/または「含む(comprising)」は、言及された構成要素は、1つ以上の他の構成要素の存在または追加を排除しない。
【0064】
以下、図面を参照にして本発明を詳細に説明する。以下の特定の実施形態を説明する際に、様々な特定的な内容は発明をより具体的に説明し理解を助けるために作成された。しかしながら、本発明を理解することができる程度に十分にこの分野の知識を有する者は、このようないくつかの特定的な内容がなくても使用することができることを認知することができる。場合によっては、本発明を記述するにあたって、公知であると同時に発明とあまり関連性のない部分は、本発明の説明の際、混乱を招かないために記述しないことを予め述べる。
【0065】
図1は、本発明の一実施形態による二重ねじれ構造及びこれを含む事物出没機構、並びにその封止構造の形状を示す正面図であり、図2は本発明の分解斜視図であり、図3は本発明の要部構成を拡大して示す分解斜視図であり、図4図2の分解状態の正面図であり、図5は本発明の要部構成の一部切り欠き分解斜視図であり、図6は本発明の全組立状態の断面図であり、図7図6の要部の拡大断面図であり、図8図6の状態で作動キャップを回転させて内容物カートリッジとニブ部分が前進した状態の拡大断面図であり、図9図7の状態に直角部分を切断して示した拡大断面図であり、図10図7の状態で作動キャップを回転させて内容物カートリッジとニブ部分が前進した状態の拡大断面図であり、図11は作動キャップが操作される直前の状態をハウジングと作動キャップが切断して内部構成を示す理解図であり、図12は作動キャップが操作されて中間作動状態をハウジングと作動キャップが切断して内部構成を示した理解図であり、図13は作動キャップが操作されて作動完了した状態をハウジングと作動キャップが切断されて内部構成を示した理解図であり、図14図11の状態の斜視図であり、図15図12の状態の斜視図であり、図16図13の状態の斜視図であり、図17は作動管体とボールバルブが連結されてボールバルブの通過孔を密閉させた状態を示す斜視図であり、図18は作動管体とボールバルブが連結されてボールバルブが旋回して通過孔を開放した状態を示す斜視図であり、図19図17の正面図であり、図20図18の正面図であり、図21(a)、(b)は本発明のもう一つの実施形態による固定ユニットを示す断面図であり、図22(a)、(b)は本発明のもう一つの一実施形態による固定ユニットを示す断面図である。
【0066】
図1図22に示すように、本発明である二重ねじれ構造及びこれを含む事物出没機構、並びにその封止構造は、大きくハウジング100、スリーブ200、作動管体300、ボールバルブ400、作動キャップ500からなり、ハウジング100の先端に回転自在に設けられた作動キャップ500を回転操作する際にボールバルブ400が開閉されるとともに、スリーブと作動管体300の連動により内部に収納されている内容物カートリッジ110が外部へ出没されるようにしたものである。
【0067】
より具体的には、前記カム溝120によって前記作動管体300が移動する距離を第1移動距離L1とし、前記ねじれカム溝310によって前記内容物カートリッジ110が移動する距離を第2移動距離L2としたとき、前記作動管体300のカムピン320が、ハウジング100に設けられた前記カム溝120の傾斜部分121によって移動する距離である第1移動距離L1の動作時間には、前記カム突起210が前記カム溝310の直線部311の案内により回転運動は行われるが、直線運動、すなわち移動は停止するようになる。
【0068】
その後、前記カムピン320がカム溝120の直線部分122に到着すると、直線部分122によって前記作動管体300は、回転運動は持続されるが、直進運動、すなわち直線移動は停止し、この時間には、前記カム突起210は、カム溝310の傾斜部312によって回転運動と直線移動を行うようになり、第2移動距離L2だけ移動することができる。
【0069】
すなわち、前記傾斜部分121と傾斜部312との傾斜角度によって前記スリーブ200及び前記内容物カートリッジ110の移送距離が可変される。
【0070】
また、前記作動キャップ500を逆回転させると、前記作動は逆順に進む。
【0071】
また、前記作動キャップ500を回転させると、まず第1移動距離L1の移動によってボールバルブ400が開いたときは、内容物カートリッジ110は移動が停止し、続いて前記ボールバルブ400が開いた状態で回転が停止した後、内容物カートリッジ110は第2移動距離L2だけ移動し、ケース外に突出され、前記作動キャップ500を逆回転させると内容物カートリッジ110が先に第2移動距離L2だけ移動した後、前記作動キャップ500が第1移動距離L1によって閉められ、密閉される。
【0072】
その結果、本発明は、作動管体が動く際に、スリーブと内容物カートリッジが同時に動き、作動管体が止まっても、スリーブ及び内容物カートリッジがさらに動くようになり移送距離が増大するので、一重ねじれ構造に比べて内容物カートリッジの移送距離及び作動距離が増える効果があり、ボールバルブが開かれる動作時間には内容物カートリッジが動作せずに止まっており、ニブまたは筆の突き当りを防ぐことができ、ボールバルブが開いて始めてニブまたは筆の動作が行われ、一度の動作で二重ねじれ構造を具現することができる効果がある。
【0073】
一方、ボールバルブ400が閉鎖された状態では、内容物カートリッジ110が揮発性のある筆記具用インクが格納されていたり、繰り出し式化粧品のように変色又は変質のおそれがある内容物であったりする場合には乾き防止と、変色や変質などを防止する機能を有する。
【0074】
前記ハウジング100は、直径が小さく、長尺の内容物カートリッジ110が内部に収容されるように中空筒状に先端にカム溝120が設けられる。
【0075】
カム突起210は、作動管体300のねじれカム溝310に組み込まれ、カム曲線に沿って回転と同時に第2移動距離L2だけ内容物カートリッジ110とスリーブ200が共に前後進して移動することができる。
【0076】
カム溝120は、ツイスト状に円筒部に沿って1つまたは複数個成形され、傾斜部分121と直線部分122とからなる。
【0077】
したがって、作動管体300のカムピン320がカム溝120に摺動移動可能に結合された状態で、後述する作動キャップ500を回転操作する際に傾斜部分121に該当する傾斜面に沿って回転と同時に第1移動距離L1だけハウジング100の内部で作動管体300の位置が前進または後進して移動される。
【0078】
また、カム溝120の直線部分122に該当する位置にカムピン320が移動した後は、作動キャップ500を操作し続けても作動キャップ500の回転は行われるのに対し、作動管体300の前後進への移動は行われなくなる。
【0079】
また、内側に前記内容物カートリッジ110が嵌合されるように中空円筒状に形成され、外側面にはカム突起210が一体に突出成形されるようにスリーブ200が備えられる。
【0080】
このようなスリーブ200は、内容物カートリッジ110と分離型に製作されてもよく、一体型に製作されてもよいことを明らかにする。
【0081】
カム突起210は作動管体300のねじれカム溝310に組み込まれ、カム曲線に沿って回転と同時に第2移動距離L2だけ内容物カートリッジ110とスリーブ200が共に前後進に移動される。
【0082】
前記作動管体300は、前記スリーブ200のカム突起210が嵌め込まれ摺動移動されるようにねじれカム溝310と、このねじれカム溝310とずれた位置にハウジング100のカム溝120の案内により移動されるように突出されるカムピン320が設けられている。
【0083】
前記ねじれカム溝310は、ツイスト状に円筒部に沿って1つまたは複数個成形されるが、直線部311と傾斜部312とからなる。
【0084】
したがって、カム突起210がねじれカム溝310に沿って移動される際、直線部311ではカム突起210は前進方向に移動することができず、傾斜部312に位置した後、スリーブ200と共にカム突起210は前進または後進に移動が可能である。
【0085】
このように、ねじれカム溝310に直線部311を形成したのは、ボールバルブ400が動作して通過孔430が開閉する時間差を維持し、スリーブ200と共に前後に移動される内容物カートリッジ110のニブ111部分との触れを防止するためである。
【0086】
前記傾斜部312によってスリーブ200のカム突起210が嵌め込まれ、カム曲面に沿って第2移動距離L2だけハウジング100の内部で作動管体300の位置が前後進に移動される。
【0087】
ここで、スリーブ200と内容物カートリッジ110を前後進に移動させるための第2移動距離L2は、ハウジング100の先端に設けられた第1移動距離L1よりも相対的に大きく設定したり、第1移動距離L1を第2移動距離L2よりも相対的に大きく設定したりすることができる。
【0088】
すなわち、上述したハウジング100のカム溝120と作動管体300のねじれカム溝310の両方がツイスト状を有しており、これを含む構造を二重ねじれ構造と称することができる。
【0089】
より具体的には、二重ねじれ構造とは、回転運動を直線運動に変形させるカム溝を二重に備え、事物出没時、正確な時間に当該事物が適正な距離に移動し、正確に事物の末端が開閉口を通過する構造を意味する。
【0090】
より具体的には、二重ねじれ構造とは、後述するハウジング100のカム溝120と作動管体300のねじれカム溝310を含むことを意味する。
【0091】
一方、前記ハウジング100の中央内側には軸中心方向、すなわち内容物カートリッジ110の出没方向にガイド溝140が凹設されており、内容物カートリッジ110に突出成形されたガイド突起113がガイド溝140に嵌め込んで組み込むことにより、スリーブ200及び内容物カートリッジ110は回転されずに直線方向のみに前後進移動が可能となる。
【0092】
また、前記ガイド突起113から離れた位置に係合突起112を突出成形して前記スリーブ200に設けられた係合溝220に嵌合して連結される。
【0093】
また、内容物カートリッジ110の先末端に単数又は複数の溝115を成形し、スリーブ200にはこの溝115に結合される単数又は複数の突起205を設けることにより内容物カートリッジ110とスリーブ200は、互いに離脱または流動されないように緊密に互いに組み込まれると同時に密閉される。
【0094】
また、もう一つの実施形態では、前記ハウジング100の中央内側にガイド突起113が備えられ、前記内容物カートリッジ110にガイド突起113を収容可能なガイド溝140が形成されるように具現することもできる。
【0095】
前記作動管体300には、先末端に向かって軸孔331がそれぞれ空けられた一対のアーム330が延びている。
【0096】
このアーム330は、ボールバルブ400を旋回させる役割を有する。
【0097】
前記ボールバルブ400は、ボール状に中心位置に外側両側には中心ピン410が突出されている。
【0098】
また、この中心ピン410から距離をおいて偏心位置に偏心ピン420がそれぞれ突出されている。
【0099】
偏心ピン420は、前記アーム330の軸孔331に嵌め込む組み込みとなっている。
【0100】
また、ボールバルブ400には、アーム330が最も先端に移動された位置で内容物カートリッジ110のニブ111部分が通過するように通過孔430が空けられている。
【0101】
したがって、作動管体300と共にアーム330が前後進されるとき、ボールバルブ400は定位置で中心ピン410を中心に偏心ピン420の位置を旋回させることにより通過孔430の位置を制御し、出入通路を開閉させることができる。
【0102】
前記作動管体300は、ハウジング100に設けられたカム溝120の案内によりねじれ方向に回転と前後進動作が同時に行われる。
【0103】
このような作動管体300とスリーブ200を操作するために、ハウジング100の先末端として作動キャップ500が設けられる。
【0104】
作動キャップ500は、中空円筒状に前記ハウジング100の先端に回転自在に結合され、作動管体300のカムピン320が摺動可能に嵌め込まれるように案内溝510が凹設される。
【0105】
一方、図23及び図24に示すように、作動キャップは作動管体を回転運動させ、かつ前進させるガイドの役割を果たすが、作動キャップの案内溝に作動管体のカムピンが嵌め込まれて作動する方式(回転ボール封止構造の場合)以外に示されるように、別の方法で作動管体を作動させ、前進させる実施形態も本発明に適用することができる。
【0106】
一方、ハウジング100と作動キャップ500は、回転自在に行われると同時に離脱を防止するために、ハウジング100には係止溝130を、作動キャップ500にはこの係止溝130に係止められる係止突起520が設けられている。
【0107】
この係止溝130と係止突起520は、距離を保持した状態で複数の位置にそれぞれ設けられることが離脱防止効果面で好ましい。
【0108】
したがって、作動キャップ500を旋回操作してもハウジング100から離脱しなくなる。
【0109】
また、作動キャップ500の先末端内側には、ボールバルブ400の回転を支持するために弾性のある材質のボールシート440が設けられ、ボールバルブ400が密閉される。
【0110】
また、このボールバルブ400の中心ピン410がピン孔451に嵌め込まれた状態で中心ピン410を中心に旋回動作が行われるようにする支持リング450が設けられ、この支持リング450とハウジング100の間には、弾力を維持するためのバネ460が設けられる。
【0111】
このとき、支持リング450は作動キャップ500と一体型に製作され、製造工程と製造単価を下げることができることを明らかにする。
【0112】
バネ460は、支持リング450に連結されたボールバルブ400をボールシート440に密着するように押圧することによりボールバルブ400の周りに隙間が発生することを遮断し、ハウジング100内部の完全な密閉効果を維持することができる。
【0113】
ここで、バネ460は、ハウジング100と独立してそれぞれ製作することができるが、バネ460は、ハウジング100の先端と一体型に製作されることが好ましい。
【0114】
ここで、バネ460は、ハウジング100と弾性力のある単一素材で製作されることによって製造工程と製造単価を下げることができるので、経済的効果がある。
【0115】
作動キャップ500の内側先末端には、支持リング450が着座して流動されないようにする取付部530が設けられている。
【0116】
また、前記アーム330の内側末端には折り曲げが自在になるようにするノッチ溝332が凹設され、アーム330が前後進移動しながらボールバルブ400が中心ピン410を中心に偏心ピン420の位置を旋回させる過程で、特に上下方向にも滑らかに流動されることができる。
【0117】
このような構造からなる内容物カートリッジ110は、先端にニブ111又は筆などが設けられ、筆記具のインク容器として選択されることができる。
【0118】
なお、本明細書において記述されているニブ111(nib)とは、ペンに形成されたペン先を意味することもあるが、ひいては内容物カートリッジ110内に形成された内容物を事物出没機構の外部へ伝達することができる構成を意味する。付け加えると、このような構成は筆の形態であってもよく、さらには単純な開口部、チューブなどの形態であってもよい。
【0119】
または、内容物カートリッジ110に、繰り出し式化粧品の内容物を収容する容器として選択することができることを明らかにする。
【0120】
図6は本発明の各構成が組み込まれた状態の断面図であり、図7図6の構成を拡大して内容物カートリッジ110及びニブ111部分がハウジング100内部に収納されて保管状態を示している。
【0121】
図8は、作動キャップ500を約180度回転操作してボールバルブ400の通過孔430が開放された状態であって、内容物カートリッジ110及びニブ111部分がハウジング100の外部に露出されて使用される状態を示している。
【0122】
ここで、作動キャップ500は、適用される分野によって特定されていない角度範囲で回転操作が可能であることを明らかにする。
【0123】
ハウジング100の先末端に回転自在に結合された作動キャップ500を旋回操作すると、カムピン320が案内溝510に係り止められた状態で作動管体300に回転力が伝達され、ハウジング100に設けられたカム溝120の傾斜部分121に案内され、作動管体300が回転と同時に第1移動距離L1だけ前進するようになる。
【0124】
そして、継続して作動キャップ500が回転されても、直線部分122に沿ってカムピン320が移動されながら作動管体300は直線移動は停止し、その場で回転のみ行われる。
【0125】
これと同時に、作動管体300に設けられたねじれカム溝310に沿ってスリーブ200と内容物カートリッジ110が共に動作される。
【0126】
まず、作動管体300が回転と同時に前進移動される過程で、カム突起210は、ねじれカム溝310の直線部311に位置するようになるので、スリーブ200と、このスリーブ200に結合されている内容物カートリッジ110は、作動管体300の移動距離と同じ距離だけ移動する。
【0127】
このとき、継続する作動管体300の移動によりボールバルブ400を旋回するように作動し、直線部311に繋がっている傾斜部312の位置にカム突起210が位置する瞬間、スリーブ200に結合されている内容物カートリッジ110は、迅速に第2移動距離L2だけさらに前進移動するようになる。
【0128】
すなわち、内容物カートリッジ110は、ガイド突起113がハウジング100のガイド溝140により回転は防止された状態で直線で傾斜部312により形成される第2移動距離L2だけさらに前進するようになる。
【0129】
ここで、第2移動距離L2が第1移動距離L1に比べて相対的に長く設定されており、前記スリーブ200に結合された内容物カートリッジ110の移動距離が相対的に長くなるため、ニブ111部分が十分に作動キャップ500の外側に露出しうる。
【0130】
作動キャップ500に設けられた案内溝510は、カムピン320が移動する距離を勘案して十分な長さに凹設され、カムピン320が回転する際に離脱は防止状態のまま直線移動をガイドするようになる。
【0131】
作動管体300の先末端に延びたアーム330は、ボールバルブ400の偏心ピン420を軸孔331に嵌め込んで組み込まれた状態で前後進しながらボールバルブ400を旋回すると同時に通過孔430の位置を切り替えて開閉させることができるものである(図8及び図10)。
【0132】
また、作動キャップ500を元の位置の状態で回転操作すると、上とは逆順にスリーブ200と内容物カートリッジ110が傾斜部312の案内によりまず後退し始め、作動管体300はハウジング100に形成されたカム溝120の直線部分122により、ボールバルブ400の通過孔430の位置切替動作は一定時間行われなくなる。
【0133】
また、キャンピン320が傾斜部分121に位置する瞬間から作動管体300がアーム330と共に後退するとともに、ボールバルブ400も再び旋回開始した後、通過孔430がニブ111の移動方向に対して回転しながら密閉状態を維持するように復帰が行われるものである(図7及び図9)。
【0134】
図9は、作動管体300のねじれカム溝310にカム突起210が組み込まれた位置での作動キャップ500の操作直前の状態の拡大断面図である。
【0135】
図10は、作動キャップ500の回転操作により作動管体300とスリーブ200及び内容物カートリッジ110の先端に設けられたニブ111部分が前進して作動キャップ500の外部に露出した状態の拡大断面図である。
【0136】
図11図13は、作動キャップ500とハウジング100を約1/2切断して作動キャップ500、スリーブ200、及びボールバルブ400の作動状態をそれぞれ示している。
【0137】
図14図16は、作動キャップ500とハウジング100のみを約1/2切断して作動キャップ500、スリーブ200、及びボールバルブ400の作動状態をそれぞれ斜視図で示している。
【0138】
図17及び図19は、作動管体300に設けられたアーム330が前進する直前の状態のボールバルブ400に連結された状態であって、通過孔430がニブ111の前進方向と直角になるように遮られている位置を斜視図と正面図でそれぞれ示している。
【0139】
図18及び図20は、作動管体300に設けられたアーム330が前進した状態のボールバルブ400と連結された状態で、通過孔430がニブ111の前進方向と一直線に開放されている位置を斜視図と正面図でそれぞれ示している。
【0140】
前記アーム330は、偏心ピン420の旋回動作のために前後進すると同時に上下に流動される。
【0141】
一方、ニブ111部分の乾きや揮発性の内容物が蒸発することを遮断するために、回転部品の周りには多数個のOリングが設けられることが好ましい。
【0142】
また、ボールバルブ400と連結されている支持リング460をバネ460により持続して加圧し、ボールバルブ400をボールシート440に密着するようにすることにより、ボールバルブ400周辺に隙間が発生するのを遮断し、ハウジング100内部の完全な密閉効果を長時間保持することができる。
【0143】
このように構成された本発明の二重ねじれ構造及びこれを含む事物出没機構、並びにその封止構造によれば、内容物カートリッジ110を、例えば、揮発性のあるインクが格納された筆記具の乾き防止用に適用することができる。
【0144】
また、繰り出し型化粧品のように変色または変質のおそれがある内容物の場合、変色や変質を防止し、清潔状態を長く保持させることができる。
【0145】
固定ユニット600は、カム溝120の末端またはねじれカム溝310の末端のうち少なくともいずれか1つ以上の位置に備えられる構成である。
【0146】
本発明の一実施形態によれば、固定ユニット600は、図21(a)に示すように、カム溝120の末端に備えられることができる。
【0147】
ここで、固定ユニット600は、カム溝120の一側末端または両側末端のうち少なくともいずれか1つ以上の位置にカム溝120の内側に向かって凸に形成される第1ストッパ610を含む。
【0148】
このような、第1ストッパ610は、カム溝120の内側、すなわちカム溝120の内側中心線に向かって凸に形成されており、カムピン320が第1ストッパ610に近接した後、一定以上の圧力がさらに加えられると、カムピン320が第1ストッパ610に弾力的に嵌合されるようになる。
【0149】
ここで、第1ストッパ610は、カム溝120の内側中心線に向かって一側のみに凸に形成されたり、両側に凸に形成されたりしてもよく、第1ストッパ610の断面形状は流線状に製作されたり、角張った形状に製作されたりしてもよい。
【0150】
すなわち、固定ユニット600は、カムピン320がカム溝120に沿って移動され、第1ストッパ610に嵌合された後、カムピン320の移動を制限することにより、作動キャップ500の回転を防止すると同時に、使用者が作動キャップ500の回転を認知し、事物出没機構が封止されているかどうかを容易に確認することができる。
【0151】
また、固定ユニット600は、図21(b)に示すように、ねじれカム溝310の末端に備えられることができる。
【0152】
ここで、固定ユニット600は、ねじれカム溝310の一側末端または両側末端の少なくともいずれか1つ以上の位置にねじれカム溝310の内側に向かって凸に形成される第2ストッパ620を含む。
【0153】
このような、第2ストッパ620は、ねじれカム溝310の内側、すなわち、ねじれカム溝310の内側中心線に向かって凸に形成されており、カム突起210が第2ストッパ620に近接した後、一定以上の圧力がさらに加えられると、カム突起210が第2ストッパ620に弾力的に嵌合されるようになる。
【0154】
ここで、第2ストッパ620は、ねじれカム溝310の内側中心線に向かって一側にのみ凸に形成されたり、両側に凸に形成されたりしてもよく、第2ストッパ620の断面形成は流線状に製作されたり、角張った形状に製作されたりしてもよい。
【0155】
すなわち、固定ユニット600は、カム突起210がねじれカム溝310に沿って移動され、第2ストッパ620に嵌合された後、カム突起210の移動を制限することにより、作動キャップ500の回転を防止すると同時に使用者が作動キャップ500の回転を認知し、事物出没機構が封止されているかどうかを容易に確認することができる。
【0156】
本発明のもう一つの実施形態によれば、固定ユニット600は、図22(a)に示すように、カム溝120の末端に備えられることができる。
【0157】
ここで、固定ユニット600は、カム溝120の一側末端または両側末端のうちの少なくとも1つ以上の位置に第1マグネチック630を含む。
【0158】
このような第1マグネチック630は、カム溝120の一側末端または両側末端の少なくともいずれか1つ以上の位置に取り付けられたり、埋め込まれて備えられることができ、第1マグネチック630は磁力のある材質で製作され、カムピン320が第1マグネチック630に近接すると、カムピン320は第1マグネチック630の磁力によって相互に結合される。
【0159】
すなわち、固定ユニット600は、カムピン320がカム溝120に沿って移動され、第1マグネチック630の磁力によってカムピン320の移動を制限することにより、作動キャップ500の回転を防止すると同時に使用者が作動キャップ500の回転を認知し、事物出没機構が封止されているかどうかを容易に確認することができる。
【0160】
また、固定ユニット600は、図22(b)に示すように、ねじれカム溝310の末端に備えられることができる。
【0161】
ここで、固定ユニット600は、ねじれカム溝310の一側末端または両側末端のうちの少なくとも1つ以上の位置に第2マグネチック640を含む。
【0162】
このような、第2マグネチック640は、ねじれカム溝310の一側末端または両側末端の少なくともいずれか1つの位置に取り付けられたり、埋め込まれて備えられてもよく、第2マグネチック640は磁力のある材質で製作され、カム突起210が第2マグネチック640に近づくと、カム突起210が第2マグネチック640の磁力によって相互結合されるようになる。
【0163】
すなわち、固定ユニット600は、カム突起210がねじれカム溝310に沿って移動され、第2マグネチック640の磁力によってカム突起210の移動を制限することにより、作動キャップ500の回転を防止すると同時に使用者が作動キャップ500の回転を認知し、事物出没機構が封止されているかどうかを容易に確認することができる。
【0164】
本明細書に記載された実施形態と図面に示された構成は、本発明の最も好ましい一実施形態に過ぎず、本発明の技術的思想をすべて代弁するものではないので、本出願時点においてこれらを置き換えることができる様々な均等物と変形例があり得ることを理解すべきである。
【符号の説明】
【0165】
100:ハウジング 110:内容物カートリッジ
120:カム溝 200:スリーブ
210:カム突起 300:作動管体
310:ねじれカム溝 320:カムピン
330:アーム 400:ボールバルブ
410:中心ピン 420:偏心ピン
430:通過孔 440:ボールシート
500:作動キャップ 510:案内溝
600:固定ユニット 610:第1ストッパ
620:第2ストッパ 630:第1マグネチック
640:第2マグネチック
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