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特開2022-112009カムを有する調節可能なストロークデバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022112009
(43)【公開日】2022-08-01
(54)【発明の名称】カムを有する調節可能なストロークデバイス
(51)【国際特許分類】
   B24B 41/047 20060101AFI20220725BHJP
   B24B 23/03 20060101ALI20220725BHJP
   B24B 23/00 20060101ALI20220725BHJP
   B25F 5/00 20060101ALI20220725BHJP
   A61H 23/02 20060101ALI20220725BHJP
【FI】
B24B41/047
B24B23/03
B24B23/00 Z
B25F5/00 Z
A61H23/02 354
【審査請求】未請求
【請求項の数】22
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022005415
(22)【出願日】2022-01-18
(31)【優先権主張番号】17/152,976
(32)【優先日】2021-01-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519314157
【氏名又は名称】レイク カントリー ツール エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Lake Country Tool,LLC
【住所又は居所原語表記】950 Blue Ribbon Circle North,Oconomowoc,Wisconsin 53066,U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100095614
【弁理士】
【氏名又は名称】越川 隆夫
(72)【発明者】
【氏名】スコット エス.マクレイン
【テーマコード(参考)】
3C034
3C064
3C158
4C074
【Fターム(参考)】
3C034AA07
3C034BB01
3C034BB22
3C034BB37
3C034BB51
3C034BB87
3C064AA08
3C064AA20
3C064AB02
3C064AC03
3C064BA01
3C064BA13
3C064BB21
3C064BB27
3C064BB32
3C064BB53
3C064BB90
3C064CA03
3C064CB01
3C064CB05
3C064CB08
3C064CB17
3C064CB19
3C064CB64
3C064CB69
3C064CB74
3C158AA04
3C158AA06
3C158AA16
3C158AC03
3C158CB03
3C158CB04
3C158DA08
4C074CC17
4C074DD03
4C074GG01
4C074HH08
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ユーザの必要に基づいてマシンのストロークを調節する、コンパクトかつ単純かつ効果的な方法を提供する。
【解決手段】ランダムオービタルマシン用の調節可能なストロークデバイス30は、中心線および空洞を画定する壁を有したハウジングを有する。少なくとも1つのカウンタウェイト38が、空洞内に少なくとも部分的に移動可能に配設される。ストロークアジャスタ40が、少なくとも1つのカウンタウェイト38を装着アセンブリ36と結合する。ストロークアジャスタ40は、少なくとも1つのカウンタウェイト38と装着アセンブリ36との間の距離が変更可能に調節され得るように、少なくとも1つのカウンタウェイト38と装着アセンブリ36とを互いに対して移動させることができる。ストロークアジャスタ40は、アジャスタリング64およびアジャスタリング64と固定されるカム機構66を有する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ランダムオービタルマシン用の調節可能なストロークデバイスであって、
中心線および空洞を画定する壁を有するハウジングと、
前記空洞内に少なくとも部分的に移動可能に配設される、少なくとも1つのカウンタウェイトと、
前記空洞内に少なくとも部分的に配設される、装着アセンブリであって、前記装着アセンブリはワーク取付け機構を含む、装着アセンブリと、
前記少なくとも1つのカウンタウェイトを前記装着アセンブリと結合する、ストロークアジャスタであって、前記少なくとも1つのカウンタウェイトと前記装着アセンブリとの間の距離が変更可能に調節され得るように、そうすることで、前記ハウジングの前記中心線に対する前記ワーク取付け機構のストローク半径を変更可能に調節するように、前記ストロークアジャスタは前記少なくとも1つのカウンタウェイトと装着アセンブリとを互いに移動させることができ、前記ストロークアジャスタは、アジャスタリングおよび前記アジャスタリングと固定されるカム機構を含む、ストロークアジャスタと、
を備える、調節可能なストロークデバイス。
【請求項2】
前記アジャスタリングは前記ハウジングの前記壁を囲み、前記アジャスタリングは前記中心線の周りを回転することだけが可能である、請求項1に記載の調節可能なストロークデバイス。
【請求項3】
前記カウンタウェイトは、カムの移動に応答して前記カウンタウェイトを移動させるための前記カム機構に係合する、請求項1に記載の調節可能なストロークデバイス。
【請求項4】
前記装着アセンブリは、カムの移動に応答して前記装着アセンブリを移動させるための前記カム機構に係合する軸受けキャリッジを含む、請求項2に記載の調節可能なストロークデバイス。
【請求項5】
前記ワーク取付け機構はさらにスピンドルを備え、前記スピンドルは軸受けキャリッジと結合する、請求項1に記載の調節可能なストロークデバイス。
【請求項6】
前記ドライブを回転位置にロックするために前記装着アセンブリに関連付けられるロック機構をさらに備える、請求項2に記載の調節可能なストロークデバイス。
【請求項7】
前記カム機構は前記アジャスタリングに直接的に固定される、請求項2に記載の調節可能なストロークデバイス。
【請求項8】
前記ストロークアジャスタを適位置に固定するための少なくとも1つのデテントをさらに備える、請求項1に記載の調節可能なストロークデバイス。
【請求項9】
複数のデテントをさらに備え、各デテントは、前記ストロークアジャスタを異なる動作位置に固定する、請求項1に記載の調節可能なストロークデバイス。
【請求項10】
前記ハウジングはドライブハブおよびカバーを含む、請求項1に記載の調節可能なストロークデバイス。
【請求項11】
前記カウンタウェイトは全体が前記空洞に配設される、請求項1に記載の調節可能なストロークデバイス。
【請求項12】
回転ツールであって、前記回転ツールは、
ハウジングおよびモータであって、前記モータはドライブトレインを含む、ハウジングおよびモータと、
前記ドライブトレインと結合される、調節可能なストロークデバイスとを備え、前記調節可能なストロークデバイスは、
中心線および空洞を画定する壁を有するハウジングと、
前記空洞内に少なくとも部分的に移動可能に配設される、少なくとも1つのカウンタウェイトと、
前記空洞内に少なくとも部分的に配設される、装着アセンブリであって、前記装着アセンブリはワーク取付け機構を含む、装着アセンブリと、
前記少なくとも1つのカウンタウェイトを前記装着アセンブリと結合する、ストロークアジャスタであって、前記少なくとも1つのカウンタウェイトと前記装着アセンブリとの間の距離が変更可能に調節され得るように、そうすることで、前記ハウジングの前記中心線に対する前記ワーク取付け機構のストローク半径を変更可能に調節するように、前記ストロークアジャスタは前記少なくとも1つのカウンタウェイトと装着アセンブリとを互いに移動させることができ、前記ストロークアジャスタは、アジャスタリングおよび前記アジャスタリングと固定されるカム機構を含む、ストロークアジャスタと、
を備える、回転ツール。
【請求項13】
前記アジャスタリングは前記ハウジングの前記壁を囲み、前記アジャスタリングは前記中心線の周りを回転することだけが可能である、請求項12に記載の回転ツール。
【請求項14】
前記カウンタウェイトは、カムの移動に応答して前記カウンタウェイトを移動させるための前記カム機構に係合する、請求項12に記載の回転ツール。
【請求項15】
前記装着アセンブリは、カムの移動に応答して前記装着アセンブリを移動させるための前記カム機構に係合する軸受けキャリッジを含む、請求項13に記載の回転ツール。
【請求項16】
前記ワーク取付け機構はさらにスピンドルを備え、前記スピンドルは軸受けキャリッジと結合する、請求項12に記載の回転ツール。
【請求項17】
前記ドライブを回転位置にロックするために前記装着アセンブリと関連付けられるロック機構をさらに備える、請求項13に記載の回転ツール。
【請求項18】
前記カム機構は前記アジャスタリングに直接的に固定される、請求項13に記載の回転ツール。
【請求項19】
前記ストロークアジャスタを適位置に固定するための少なくとも1つのデテントをさらに備える、請求項12に記載の回転ツール。
【請求項20】
複数のデテントをさらに備え、各デテントは、前記ストロークアジャスタを異なる動作位置に固定する、請求項12に記載の回転ツール。
【請求項21】
前記ハウジングはドライブハブおよびカバーを含む、請求項12に記載の回転ツール。
【請求項22】
前記カウンタウェイトは全体が前記空洞に配設される、請求項12に記載の回転ツール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ポリッシャ、バフ研磨機、サンダおよびマッサージ機を含む、調節可能なオービタルデバイスに関するものであるが、それらに限定されない。
【背景技術】
【0002】
本開示は、ポリッシングマシン、サンディングマシンおよびマッサージマシンなど、ランダムオービタルマシンの、ストロークを調節する装置に関するものであるが、それらに限定されない。この調節能力により、ユーザがランダムオービタルマシンのストロークを決め、それを最大の最終的ストローク設定と最小の0軌道設定との間で調節することが可能になる。
【0003】
オートディテイリング業界および住宅建築業界では、塗装または乾式壁の不備を修正するために、ならびに艶出し剤およびワックスを塗布するために、ポリッシングマシンおよびサンディングマシンが日常的に使用されている。使用されている主なマシンは3種類あり、回転バフ研磨機、ランダムオービタルマシン、およびデュアルアクションマシンが含まれる。パッドのスピン方式がマシンごとに特有であり、異なる目的で使用されるので、ツールにはそれぞれ役割がある。
【0004】
制御された手法で塗装不良を除去するには、回転バフ研磨機が最も高速かつ最も効果的なマシンであり、結果も良好である。回転バフ研磨機に用いられる駆動ユニットはパッドに直接的に接続され、それぞれ互いに軸方向に位置合わせされている。塗装の傷を補修するために、回転バフ研磨機は、通常、傷の周りの塗装を十分に除去して表面を平らにするために使用される。しかし、傷の補修には、一般的な愛好家がもっているよりも高いスキルおよびマシン制御が必要である。こうした理由から、回転バフ研磨機は、非常に簡単に塗装を除去し過ぎ、スワールマークを引き起こすかまたは塗装を焦がすことによって仕上げに損傷を与えてしまうため、通常は、平均的ユーザに避けられている。
【0005】
平均的ユーザの要求を満たすために、操作に経験および制御がさほど必要とされないランダムオービタルマシンが導入された。ランダムオービタルマシンには歯車箱が使用され、その歯車箱には、バッキングプレートに取り付けられたパッドを動かす特有の機構が2つ採用される。回転バフ研磨機とは異なり、ランダムオービタルマシンでは、パッドおよびバッキングプレートの中心回転軸が、マシンのドライブシャフトからオフセットするように配置される。このオフセットが、通常、「ストローク」と称される。その結果、バッキングプレートおよびパッドは、ドライブシャフトの周りを周回する円運動を行う。同時に、パッドは、アイドル軸受けに装着されているためランダムにスピンする。こうしたランダムなスピンは、パッドに加えられる圧力に応じて変化し、動力が直接的には供給されない。その結果、動力が供給されたスピン動作からの熱を発生させないため、研磨動作は塗装に焦げまたは切削を引き起こさない。したがって、ランダムオービタルマシンは、はるかに安全であり、塗装にスワールまたは焦げを劇的に引き起こしにくくなる。
【0006】
ランダムオービタルマシンと同じく、デュアルアクションマシンでも、パッドおよびバッキングプレートの中心回転軸がドライブシャフトからオフセットするように配置される。こうしたストロークの結果、バッキングプレートおよびパッドは、ドライブシャフトの周りを周回する円運動を行う。しかし、デュアルアクションマシンの場合、パッドのスピンは動力が直接的に供給される。
【0007】
ランダムオービタルマシンの本質にはマシンのストロークがある。ストロークは、ドライブシャフト軸とバッキング軸との間のオフセットによって決まる。オフセットまたはストロークが長いほど、バッキングプレートの回転軸がドライブシャフト軸からより遠くに配置される。オフセットを2倍したものがストロークの直径になる。したがって、「ストローク」は、ドライブシャフトの周りを周回するときのバッキングプレートの移動経路の直径を示す用語である。
【0008】
ランダムオービタルマシンの多くは小ストロークマシンであり、つまり、そのマシンは、約6mm~12mmの間の測定値を有するストローク長を用いる。小ストロークマシンでは、パッドの移動がより小さくより狭い軌道に制限される。その結果、動作がより滑らかになる。小ストロークマシンはまた、バッキングプレートがより狭い経路でドライブシャフト回転軸の周りを周回するので、制御がより簡単である。より滑らかな動作のおかげで、振動が少なく移動が小さいため、マシンが保持しやすくなる。
【0009】
大ストロークマシンでは、駆動シャフトの周りでのバッキングプレートおよびパッドの軌道が大きいため、同じ毎分回転数(RPM)を用いると、バッキングプレートの動きの毎分周回数(OPM)が増大する。ストロークが大きいと、パッドの移動も大きくなり、そのことで、艶出し剤を広げより大きい面積を処理するのを助ける。さらに、塗装への切削動作が大きくなり、そのことで傷および塗装不良を補修できるようになる。小ストロークマシンは、通常、単に塗装を艶出しするだけであり、塗装を切削はせず、したがって、表面の不良を除去することができない。
【0010】
小ストロークの欠点に対処する一方法はマシンのRPMを増大させることであった。これはモータの回転数を増大させるが、マシンのストロークは同じままである。モータのRPM増大およびパッドのOPM増大に関連する寿命の課題もある。RPMを増大させるとモータに負担が掛かり、OPMを増大させるとパッドがより速く消耗する。
【0011】
要約して言えば、長ストロークマシンも短ストロークマシンも当業界ではそれぞれ役割がある。したがって、必要とされるのは、特別なツールもマシンの分解もなしにユーザが調節できるマシンである。最後に、必要とされるのは、ユーザの必要に基づいてマシンのストロークを調節する、コンパクトかつ単純かつ効果的な方法である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0012】
本開示によれば、ランダムオービタルマシン用の調節可能なストロークデバイスが、中心線および空洞を画定する壁を有するハウジングを備える。ハウジングはドライブハブおよびカバーを含む。少なくとも1つのカウンタウェイトが、空洞内に少なくとも部分的に移動可能に配設される。装着アセンブリが、空洞内に少なくとも部分的に配設される。装着アセンブリはワーク取付け機構を含む。ストロークアジャスタが、少なくとも1つのカウンタウェイトを装着アセンブリと結合する。ストロークアジャスタは、少なくとも1つのカウンタウェイトと装着アセンブリとの間の距離が変更可能に調節され得るように、そうすることで、ハウジングの中心線に対するワーク取付け機構のストローク半径を変更可能に調節するように、少なくとも1つのカウンタウェイトと装着アセンブリとを互いに対して移動させることができる。ストロークアジャスタは、アジャスタリングおよびアジャスタリングに固定されるカム機構を含む。アジャスタリングはハウジングの壁を囲む。アジャスタリングは中心線の周りを回転することだけが可能である。カウンタウェイトは、カムの移動に応答してカウンタウェイトを移動させるためのカム機構に係合する。装着アセンブリは、カム機構に係合する軸受けキャリッジを含む。装着アセンブリはカムの移動に応答して移動する。ワーク取付け機構はさらにスピンドルを備え、スピンドルは軸受けキャリッジと結合する。ドライブを回転だけの位置にロックするために、ロック機構が装着アセンブリに関連付けられる。カム機構はストロークアジャスタに直接的に固定される。少なくとも1つのデテントがストロークアジャスタを適位置に固定する。好ましくは複数のデテントが使用され、各デテントはストロークアジャスタを異なる別々の位置に固定する。カウンタウェイトは全体が空洞に配設される。
【0013】
第2の実施形態によれば、回転ツールが、ハウジングおよびモータを備え、モータはドライブトレインを含む。調節可能なストロークデバイスがドライブトレインと結合されている。調節可能なストロークデバイスは、中心線および空洞を画定する壁を有するハウジングを備える。ハウジングはドライブハブおよびカバーを含む。ドライブハブは、ドライブトレインと回転可能に結合される。少なくとも1つのカウンタウェイトが、空洞内に少なくとも部分的に移動可能に配設される。装着アセンブリが、空洞内に少なくとも部分的に配設される。装着アセンブリはワーク取付け機構を含む。ストロークアジャスタが、少なくとも1つのカウンタウェイトを装着アセンブリと結合する。ストロークアジャスタは、少なくとも1つのカウンタウェイトと装着アセンブリとの間の距離が変更可能に調節され得るように、そうすることで、ハウジングの中心線に対するワーク取付け機構のストローク半径を変更可能に調節するように、少なくとも1つのカウンタウェイトと装着アセンブリとを互いに対して移動させることができる。ストロークアジャスタは、アジャスタリングおよびアジャスタリングに固定されるカム機構を含む。アジャスタリングはハウジングの壁を囲む。アジャスタリングは中心線の周りを回転することだけが可能である。カウンタウェイトは、カムの移動に応答してカウンタウェイトを移動させるためのカム機構に係合する。装着アセンブリは、カム機構に係合する軸受けキャリッジを含む。装着アセンブリはカムの移動に応答して移動する。ワーク取付け機構はさらにスピンドルを備え、スピンドルは軸受けキャリッジと結合する。ドライブを回転だけの位置にロックするために、ロック機構が装着アセンブリに関連付けられる。カム機構はストロークアジャスタに直接的に固定される。少なくとも1つのデテントがストロークアジャスタを適位置に固定する。好ましくは複数のデテントが使用され、各デテントはストロークアジャスタを異なる別々の位置に固定する。カウンタウェイトは全体が空洞に配設される。
【0014】
さらなる適用可能領域がここに提示する説明から明らかになる。この概要における説明および特定の例は、単なる例証を意図したものであり、本開示の範囲を限定する意図はない。
【0015】
本明細書に記載される図面は、全ての可能な実装ではなく選択した実施形態を単に例証する目的のものであり、本開示の範囲を限定する意図はない。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本開示による回転ツールの斜視図である。
図2図1のツールの部分断面斜視図である。
図3】調節可能なストロークデバイスの分解図である。
図4図1の4-4線に沿った断面図である。
図5】ストロークアジャスタが180°回転した、図4と同様の断面図である。
図6図1の6-6線に沿った、図1の断面図である。
図7】ストロークアジャスタが回転した、図6と同様の断面図である。
図8】回転後の図6と同様の断面図である。
図9】調節可能なストロークデバイスのハウジングの分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
ここで、添付の図面を参照しながらより完全に例示的な実施形態を説明する。
【0018】
図を参照すると、調節可能なストロークデバイスと共にツールが示されており、そのツールは参照番号10が付されている。ツールは、モータ12と、電源14と、電源を起動および停止するためのスイッチ16とを含む。電源はコードとして示されているが、充電式バッテリとすることもできる。モータは、ツールのヘッドハウジング26の内側に位置決めされたピニオン18を含む。ドライブトレインヘッドハウジング26は、ドライブトレイン22を収容する空洞を含む。ドライブトレイン22は、ピニオン18と噛み合うベベルギア24を含む。ベベルギア24は調節ストロークデバイス30と結合され、調節ストロークデバイス30は、ハウジング32を介して、ヘッドハウジング26の底部に装着されている。
【0019】
調節ストロークデバイス30は、ドライブハブ34、ワーク装着アセンブリ36、カウンタバランス機構38、ストローク調節機構40およびカバー42を含む。ドライブハブ34およびカバー42は、空洞を画定するハウジングを形成する。
【0020】
ドライブハブ34は本体44を含み、本体44は、フランジ46および一対のウイング48を有する。ドライブシャフト50が本体44および軸受け52から延びる。フランジ46は、ハウジング32上で、延在するフランジ31の周りに位置決めされる。ドライブシャフト50は、ハウジング32を貫通し、ドライブトレインヘッドハウジング26のさらなる軸受け54によって受けられる。最終的に、ドライブシャフト50は、ベベルギア24と結合されて、ドライブハブ34に回転をもたらす。
【0021】
ドライブハブウイング48は開口部によって隔てられており、その開口部は、カバー42からウイング56を受けて、円筒形のハウジングを形成する。
【0022】
本体44上でウイング48間に本体内面58が形成されている(図9参照)。面58には、ストローク調節機構40のカムプレート66を受けるように切欠きが設けられている。内面58はまた、デテントボア60を複数含む。2つのデテントボア60が示されているが、調節可能なストロークデバイス30の位置数に応じて、より多くのボアを含み得る。デテントボア60はデテントピン62を受ける。デテントピン62の機能は後に説明する。
【0023】
ストローク調節機構40はリング64およびカム66を含む。リング64は、図1に示すように、ドライブハブ34およびカバー42の周りに位置決めされる。リング64は、リング64に直接的に固定されたカムプレート66を含む。カムプレート66はカムスロット68およびデテントホール69を含む。リング64は、調節可能なストローカデバイス30を動作位置間で移動するために、ユーザによって手動で操作され、回転される。また、シャフト70がカムプレート66から延びる。シャフト65は本体44のボア45に嵌合する。そのことによって、ストローク調節機構40およびドライブハブ34の回転が可能になる。カムプレート66はストローク調節機構40をドライブハブ34に固定する。概して、これはCクリップによって実現される。
【0024】
ワーク装着アセンブリ36は、軸受けキャリッジ72およびU字形の本体部分74を含む。軸受けキャリッジ72は軸受け76およびスピンドル78を受ける。スピンドル78は、軸受けおよび軸受けキャリッジ72を貫通する。スピンドル78は外部分80を有し、外部分80は、バッキングプレート82およびファスナ83を受けるねじ式ボア81を含む。調節ワーク装着アセンブリ36はロッキングギア86も含む。ロッキングギア86は、ワーク装着アセンブリ36を純粋な回転位置にロックするように、カウンタバランス機構38に係合する。
【0025】
U字形本体部分74はピン88を含む。ピン88はカムスロット68のうちの1つに受けられる。それゆえ、ワーク装着アセンブリ34は、ストローク調節機構40が回転する際に、カウンタバランス機構38に対して移動される。
【0026】
カウンタバランス機構38は、複数のステップ部分92を有する本体90を含む。本体90は、全体的に、楕円構成のリング形状を有する。本体90の内面は歯94を複数含む。歯94は、調節可能なストロークデバイス30を純粋な回転位置に位置決めするように、上述のようにロッキングギア86と係合する。ステップ92の1つがピン98を含み、そのピン98は、カムスロット68の1つに位置決めされる。ピン98は、ワーク装着アセンブリのピン88の反対側にあるスロット68に位置決めされる。それゆえ、ストロークアジャスタリング64が回転されると、カウンタバランス機構38とワーク装着アセンブリ36とは互いから離れる方にまたは互いに向かって移動される。純粋な回転位置では、ロックギア86は図5Aに示すように、歯94に係合する。
【0027】
カバー42はベース100を含み、ベース100はストロークアジャスタ30の底部を覆う。スピンドル部分80は、バッキングプレート84との連結を可能にするように、カバーのベース開口部102を貫通する。カバーウイング56は、ドライブハブウイング48間の開口部に挿入される。そのことによって、実質的に連続した円筒形ハウジングが設けられる。カバー42はねじ104を介してドライブハブ34に固定される。それゆえ、カウンタバランス機構38ならびにワーク装着アセンブリ36は、カバー42およびドライブハブ34によるハウジングの内側に位置決めされる。
【0028】
図6を参照すると、デテントピン62が示されている。デテントピン62はカムプレートホール69に受けられて、ストローク調節機構40を回転モード位置またはデュアルアクションモード位置にロックする。ストローク調節機構40が回転すると、カムプレート66がデテントピン62上を移動して、デテントピン62が別のデテントホール69に受けられる次の位置に到達できるように、ボア60に付勢部材が位置決めされている。
【0029】
図6Aおよび図6Bから理解できるように、カムプレート66もまた、切欠きによって画定されるハブ本体44の内面58に位置決めされる。カムプレート66は、その面上を各位置間で回転する。
【0030】
動作の際には、ストローク調節機構40のリング64が回転される。回転が起こると、デテントピン62はカムプレート66から離れる方に付勢されて、カムプレート66がデテントピン62から解放される。デテントピン62がカムプレート66の次のデテントホール69に係合するまで、リング64は続けて回動または回転する。回動または回転が起こると、調節可能なストロークデバイス30は適位置にロックされる。それら位置は、純粋な回転位置からデュアルアクション位置に移動する。
【0031】
リング64が回転されると、スロット66内でピン88、98が移動される。この移動が起こると、ワーク装着アセンブリ36とカウンタバランス機構38とは、互いに向かってまたは互いから離れる方に移動される。回転だけの位置では、ワーク装着アセンブリロッキングギア86は、カウンタバランス機構38の歯94に係合する。これが回転だけの運動をもたらす。ワーク装着アセンブリ36とカウンタバランス機構38とが互いから離れる方に移動されると、ワーク装着アセンブリ36がカウンタウェイト38およびハウジング内を自由に回転して、回転および周回のデュアルアクション運動がもたらされる。
【0032】
したがって、起動スイッチ16でモータに通電するとスピンドル50が回転し、それにより、ドライブハブ34が回転される。これがバッキングプレート84の回転を可能にし、スピンドル78がスピンドル50の中心線からオフセットすることによる回転不均衡をカウンタバランス機構38が相殺する。それゆえ、スピンドル78は、中心線から離れたストロークでワークバッキングプレート84を回転させる。
【0033】
例証および説明のためにいくつかの実施形態の前述の説明を提示してきた。これは網羅的であろうとするものでも、本開示を限定しようとするものでもない。特定の実施形態の個々の要素または特徴は、概して、その特定の実施形態に限定されないが、適用可能な場合は互換性があり、詳細に図示または説明していなくても、選択した実施形態で用いることができる。これは多くの手法によって変更され得る。このような変形は、本開示からの逸脱とみなされるべきではなく、このような修正はいずれも、本開示の範囲に包含されることが意図される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【外国語明細書】