(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022112011
(43)【公開日】2022-08-01
(54)【発明の名称】充電ソケット
(51)【国際特許分類】
H01R 13/631 20060101AFI20220725BHJP
H01R 13/639 20060101ALI20220725BHJP
【FI】
H01R13/631
H01R13/639 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022005470
(22)【出願日】2022-01-18
(31)【優先権主張番号】202120156630.3
(32)【優先日】2021-01-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】516193944
【氏名又は名称】タイコ・エレクトロニクス・テクノロジー・(エスアイピー)・カンパニー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Tyco Electronics Technology (SIP) Co.Ltd.
(71)【出願人】
【識別番号】508079120
【氏名又は名称】タイコ エレクトロニクス (シャンハイ) カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100132263
【弁理士】
【氏名又は名称】江間 晴彦
(72)【発明者】
【氏名】ドゥ,レンイー
(72)【発明者】
【氏名】ジュウ,ファンユエ
(72)【発明者】
【氏名】ジャン,カイシュアン
【テーマコード(参考)】
5E021
【Fターム(参考)】
5E021FA05
5E021FA09
5E021FA14
5E021FA16
5E021FB20
5E021FB21
5E021FC30
5E021FC31
5E021HA07
5E021HC11
5E021HC31
(57)【要約】 (修正有)
【課題】端子収容キャビティに装着された充電端子を修理または交換する際に分解および組み立ての難易度を効果的に低減しメンテナンスコストを低減させることができる充電ソケットを提供する。
【解決手段】充電ソケット1のソケット本体2は、アダプタ・プラグ3に接続するように構成された充電端部21と、電池パックに接続するように構成された変換端部22と、充電端部および変換端部と、上記端部間で連通する端子収容キャビティ23とを備え、変換端部は、アダプタ・プラグを取り付けるように構成された合わせ設置溝を備え、アダプタ・プラグとプラグ接続可能に接続するように構成されている。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソケット本体を備え、
該ソケット本体は、充電プラグに接続するように構成された充電端部、電池パックに接続するように構成された変換端部、並びに該充電端部および該変換端部と、該端部間で連通する端子収容キャビティを備え、
該変換端部には、アダプタ・プラグを取り付けるように構成されて、該アダプタ・プラグとプラグ接続可能に接続するように構成されている合わせ設置溝が設けられている、充電ソケット。
【請求項2】
前記ソケット本体は、前記合わせ設置溝に位置し、前記合わせ設置溝での前記アダプタ・プラグの変位を制限するように構成された位置制限要素を備える、請求項1に記載の充電ソケット。
【請求項3】
前記位置制限要素は、前記ソケット本体に突出して配置され、前記合わせ設置溝の底面に配置された第1の位置制限構造体を備え、前記アダプタ・プラグの周側壁は、前記ソケット本体の方向に向かって延在し、前記アダプタ・プラグの底面に突出して配置された第2の位置制限構造体を囲み、前記第1の位置制限構造体により適合するように構成された位置制限領域を形成する、請求項2に記載の充電ソケット。
【請求項4】
前記位置制限領域にはシールリングが設けられ、該シールリングは前記第1の位置制限構造体と前記第2の位置制限構造体との間に配置される、請求項3に記載の充電ソケット。
【請求項5】
前記充電ソケットは、充電端子を更に備え、該充電端子は、前記ソケット本体の端子収容キャビティに配置され、該充電端子の一端は、充電プラグの合わせ端子と接続され、該充電端子の他端は、アダプタ・プラグと接続される、請求項1に記載の充電ソケット。
【請求項6】
前記充電ソケットは、前記ソケット本体に着脱可能に接続されるアダプタ・プラグを更に備え、前記アダプタ・プラグは前記ソケット本体にプラグ接続可能に接続される、請求項1~5のいずれかに記載の充電ソケット。
【請求項7】
前記アダプタ・プラグは、アダプタ・ハウジングと、該アダプタ・ハウジングに配置された変換端子とを備え、該変換端子の一端が充電端子に接続され、該変換端子の他端が電池パックに電気的に接続されている、請求項6に記載の充電ソケット。
【請求項8】
前記アダプタ・ハウジングの底面には、前記充電端子が通過し、前記アダプタ端子が軸方向にプラグ接続可能に接続されるように構成された第1の貫通孔が設けられ、該第1の貫通孔の形状は前記変換端子の断面の形状に適合している、請求項7に記載の充電ソケット。
【請求項9】
前記アダプタ・ハウジングの上面には、前記変換端子によって通され、前記電池パックと接続されるように構成された第2の貫通孔が設けられている、請求項7に記載の充電ソケット。
【請求項10】
前記充電ソケットは、前記ソケット本体と前記アダプタ・プラグとを着脱可能に接続するように構成された係合組立体を更に備え、前記係合組立体は、前記アダプタ・ハウジングの側壁に配置された係合フレームと、前記係合フレームに挿入された係止部材とを備える、請求項7に記載の充電ソケット。
【請求項11】
前記ソケット本体には、前記係合フレームが嵌め込まれるように構成された予約溝が設けられ、該予約溝は、合わせ設置溝と連通して配置され、前記係止部材は、該予約溝にプラグ接続可能に配置されて、前記アダプタ・ハウジングの表面に突出して設けられた第1の係合突起と相互に係合する、請求項10に記載の充電ソケット。
【請求項12】
前記係合フレームに位置決め突起が設けられ、前記係止部材は、該位置決め突起を挟み込むように構成された保持座部を有し、該保持座部は、第1の保持アームと、該第1の保持アームから間隔をおいて配置された第2の保持アームとを備え、該第1の保持アームと該第2の保持アームとの間に該位置決め突起により嵌め込まれるように構成された保持領域が形成されている、請求項11に記載の充電ソケット。
【請求項13】
前記係止部材は、前記第1の保持アームに固定的に連結された第1のフックを更に備え、該第1のフックと第1の係合突起とが互いに係合する、請求項12に記載の充電ソケット。
【請求項14】
前記係合フレームは、前記係止部材の移動方向を制限するように構成された複数の位置制限ガイドレールを備え、該複数の位置制限ガイドレールは互いに平行に配置され、前記第1の保持アームの表面は凹んで該位置制限ガイドレールに適合する位置制限溝が形成されている、請求項12に記載の充電ソケット。
【請求項15】
前記係合フレームは、前記位置制限ガイドレールの隣接する2つの間に位置し、前記係止部材の変位を制限するように構成された第2の係合突起を備え、前記第1の保持アームの表面は、該第2の係合突起とスナップ接続された第2のフックが突出して形成されている、請求項14に記載の充電ソケット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、充電器の技術分野に関わり、より詳細には、充電ソケットに関する。
【背景技術】
【0002】
世界的にエネルギーと環境に対する圧力が高まる中、エネルギーと環境保護の概念は様々な分野に浸透している。自動車産業の場合、従来の燃料エンジン車やガスエンジン車に比べて、動力電池を動力源とする電気自動車は、クリーン性と環境保護という特性から、徐々に幅広い実用段階に入ってきている。電気自動車の普及に伴い、電気自動車を使用している間は、頻繁にバッテリーを充電する必要がある。電気自動車は、内部バッテリーに接続された充電ソケットを備え、使用者が外部電源プラグを充電ソケットに差し込んで、車両内部のバッテリーを充電することができるようにすることが便利である。先行技術では、充電ソケットの電源コードは、接続端子に直接リベットで固定されるため、電源コードと接続端子を分解することができず、充電ソケットの分解と組み立てが困難で、充電ソケットを繰り返し使用する場合や誤って破損した場合、充電ソケットの接続端子を修理して交換する必要があり、メンテナンス費用が高くなるという問題が発生する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、充電ソケットの接続端子の修理や交換が必要な場合に、接続端子と電源コードの分解ができないため、充電ソケットの分解および組立が困難で、メンテナンスコストが高くなるという技術的課題を解決するような、充電ソケットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するために、本願が採用した技術的解決手段は、ソケット本体を含む充電ソケットであって、ソケット本体は、充電プラグに接続するように構成された充電端部(charging end)と、電池パックに接続するように構成された変換端部(conversion end)と、充電端部および変換端部と、該端部間で連通する端子収容キャビティとを備え、変換端部にはアダプタ・プラグを取り付けるように構成されて、アダプタ・プラグとプラグ接続可能に(pluggably)接続するように構成される合わせ設置溝(mating installation groove)が提供されている。
【0005】
1つの実施形態において、ソケット本体は、合わせ設置溝に配置され、合わせ設置溝でのアダプタ・プラグの変位を制限するように構成された位置制限要素(position limiting component)を備えている。
【0006】
1つの実施形態において、位置制限要素は、ソケット本体に突出して配置され、合わせ設置溝の底面に配置された第1の位置制限構造体を備え、アダプタ・プラグの周側壁は、ソケット本体の方向に向かって延在し、アダプタ・プラグの底面に突出して配置された第2の位置制限構造体を囲み、第1の位置制限構造体により適合する(またはフィットする、または嵌合する;fit)ように構成された位置制限領域を形成している。
【0007】
1つの実施形態において、位置制限領域にシールリングが設けられ、シールリングは、第1の位置制限構造体と第2の位置制限構造体との間に配置される。
【0008】
1つの実施形態において、充電ソケットは充電端子(charging terminal)を更に含み、充電端子はソケット本体の端子収容キャビティに配置され、充電端子の一端(または一方の端部)は充電プラグの合わせ端子と接続され、充電端子の他端(または他方の端部)はアダプタ・プラグと接続される。
【0009】
1つの実施形態において、充電ソケットは、ソケット本体に着脱可能に(detachably)接続されるアダプタ・プラグを更に備え、アダプタ・プラグは、ソケット本体とプラグ接続可能に接続される。
【0010】
1つの実施形態において、アダプタ・プラグは、アダプタ・ハウジングと、アダプタ・ハウジングに配置された変換端子(conversion terminal)とを備え、変換端子の一端(または一方の端部)は充電端子に接続され、変換端子の他端(または他方の端部)は電池パックに電気的に接続されている。
【0011】
1つの実施形態において、アダプタ・ハウジングの底面には、充電端子によって通され、アダプタ端子によって軸方向にプラグ接続可能に接続されるように構成された第1の貫通孔が設けられ、第1の貫通孔の形状は、変換端子の断面の形状に適合している。
【0012】
1つの実施形態において、アダプタ・ハウジングの上面には、変換端子によって通され、電池パックと接続されるように構成された第2の貫通孔が設けられる。
【0013】
1つの実施形態において、充電ソケットは、ソケット本体とアダプタ・プラグとを着脱可能に接続するように構成された係合組立体(または係合アッセンブリ)を更に含み、係合組立体は、アダプタ・ハウジングの側壁に配置された係合フレームと、係合フレームに挿入された係止部材と、を含む。
【0014】
1つの実施形態において、ソケット本体は、係合フレームによって嵌め込まれるように構成された予約溝(reserved groove)を備え、予約溝は合わせ設置溝と連通して配置され、係止部材(またはロック部材)は予約溝にプラグ接続可能に配置され、アダプタ・ハウジングの表面に突出して設けられた第1の係合突出部と相互に係合される。
【0015】
1つの実施形態において、位置決め突起は係合フレームに設けられ、係止部材は位置決め突起を挟み込むように構成された保持座部(holding seat)を含み、保持座部は第1の保持アームと第1の保持アームから間隔を置いて配置された第2の保持アームとを含み、第1の保持アームと第2の保持アームとの間には位置決め突起によって嵌め込まれるように構成された保持領域が形成されている。
【0016】
1つの実施形態において、係止部材は、第1の保持アームに固定的に連結された第1のフックを更に含み、第1のフックと第1の係合突起は互いに係合する。
【0017】
1つの実施形態において、係合フレームは、係止部材の移動方向を制限するように構成された複数の位置制限ガイドレールを備え、複数の位置制限ガイドレールは互いに平行に配置され、第1の保持アームの表面は凹んで、位置制限ガイドレールに適合する位置制限溝が形成されている。
【0018】
1つの実施形態において、係合フレームは、位置制限ガイドレールの隣接する2つの間に位置し、係止部材の変位を制限するように構成された第2の係合突起を備え、第1の保持アームの表面は、第2の係合突起とスナップ接続する(in snap connection with)第2のフックが突出して形成されている。
【発明の効果】
【0019】
本発明によって提供される充電ソケットの有益な効果は、次の点にある。先行技術と比較して、本願の充電ソケットは、ソケット本体を含み、ソケット本体は、充電プラグに外部接続するように構成された充電端部と、電池パックに接続するように構成された変換端部と、充電端部および変換端部と、該端部間で連通する端子収容キャビティとを備え、ソケット本体の変換端部は、アダプタ・プラグを取り付けるように構成されてアダプタ・プラグとプラグ接続可能に構成された合わせ設置溝を備えていることである。充電ソケットに電池パックを接続するように構成されたアダプタ・プラグを追加し、ソケット本体とアダプタ・プラグとを合わせ設置溝を介してプラグ接続可能に接続し、充電ソケットの充電端部と充電プラグとの外部接続、およびアダプタ・プラグ(ソケット本体にプラグ接続可能に接続される)と電池パックとの接続を利用することによって、充電ソケットに電池パックを接続する。端子収容キャビティに装着された充電端子の修理や交換の際には、ソケット本体に配置された合わせ設置溝からアダプタ・プラグを引き抜くだけで、充電端子と電池パックとの接続部の取り外しが完了し、分解および組立の難易度を効果的に低下させることができる。従って、この工程は簡単であり、作業効率を向上させ、メンテナンスコストを低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
本願の実施形態における技術的解決策をより明確に説明するために、以下、実施形態または従来技術の説明で必要とされる図面を簡単に紹介する。当然のことながら、以下の説明における図面は、本発明の一部の実施形態に過ぎず、他の図面も当業者であれば、これらの図面に基づいて創作的な労力を要することなく得ることができるものである。
【
図1】本発明の1つの実施形態によって提供される充電ソケットの立体構造図である。
【
図2】本発明の1つの実施形態によって提供される充電ソケットの断面構造図である。
【
図3】本発明の1つの実施形態によって提供される充電ソケットの分解構造図である。
【
図4】本発明の1つの実施形態によって提供される充電ソケットのアダプタ・プラグの立体構造図である。
【
図5】本発明の1つの実施形態によって提供される充電ソケットのアダプタ・プラグの断面構造図である。
【
図6】本発明の1つの実施形態によって提供される充電ソケットのアダプタ・ハウジングの第1の立体構造図である。
【
図7】本発明の1つの実施形態によって提供される充電ソケットのアダプタ・ハウジングの第2の立体構造図である。
【
図8】本発明の1つの実施形態によって提供されるアダプタ・プラグのアダプタ・ハウジングの断面構造図である。
【
図9】本発明の1つの実施形態によって提供されるクランプ組立体の係止部材の立体構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の解決しようとする技術的課題、技術的解決策および有益な効果をより理解しやすくするために、添付の図面および実施形態を参照して本発明を以下に詳細に説明する。なお、本明細書中に記載された特定の実施形態は、本願を説明するためにのみ使用され、本願を限定するために使用されるものではないと解されるべきである。
【0022】
ある構成要素が他の構成要素に「~に固定されている(fixed to)」または「~に配置されている(arranged on)」と記載されている場合、それは他の構成要素上に直接存在することも、間接的に存在することもあることに留意すべきである。ある構成要素が他の構成要素に「接続されている(connected to)」と言われる場合、それは他の構成要素に直接または間接的に接続されていてもよい。
【0023】
本願明細書中では、「長さ(length)」、「幅(width)」、「上側の(upper)」、「下側の(lower)」、「前の(front)」、「後ろの(rear)」、「左の(left)」、「右の(right)」、「垂直の(vertical)」、「水平の(horizontal)」、「上部の(top)」、「下部の(bottom)」、「内部の(internal)」、「外部の(external)」などの用語で示される方向性や位置関係は、添付の図に示された方向性や位置関係に基づいており、本発明を説明するためにのみ使用されており、示された装置や要素が特定の方向性を有さなければならないことや、特定の方向性で構成され、動作することを示したり、暗示したりするのではなく、説明の便宜のために使用されていると解されるべきである。従って、方位または位置関係は、本願の限定として理解することはできない。
【0024】
更に、「第1の(first)」および「第2の(second)」という用語は、説明の便宜上のものであり、相対的な重要性を示したり示唆したり、示された技術的特徴の数を暗に示したりするものと解釈されるべきではない。「第1の」または「第2の」で限定される特徴は、1つ以上の特徴が含まれることを明示的または暗示的に示している場合がある。本願明細書中では、「複数の(multiple/a plurality of)」は、追加の明示的かつ具体的な規定がない限り、2つまたは2つ以上を意味する。
【0025】
図1~
図3を併せて参照すると、本実施形態で提供される充電ソケット1は、ソケット本体2を含む。ソケット本体2は、充電プラグに外部接続するように構成された充電端部21と、電池パックに接続するように構成された変換端部22と、充電端部21および変換端部22と、上記端部間で連通する端子収容キャビティ23とを備える。ソケット本体2の変換端部22には、アダプタ・プラグ3を取り付けるように構成されて、アダプタ・プラグ3とプラグ接続可能に接続されるように構成される合わせ設置溝221が設けられている。充電ソケット1に電池パックを接続するように構成されたアダプタ・プラグ3を追加し、ソケット本体2とアダプタ・プラグ3とを合わせ設置溝221を介してプラグ接続可能に接続し、充電ソケット1の充電端部21を充電プラグで外部接続し、アダプタ・プラグ3(ソケット本体2にプラグ接続可能に接続される)と電池パックの接続を利用することにより、充電ソケット1の充電端部21を充電プラグで外部接続し、ソケット本体2と電池パックの接続を利用できる。は、端子収容キャビティ23に装着された充電端子24を修理または交換する必要がある場合に、ソケット本体2に配置された合わせ設置溝221からアダプタ・プラグ3を引き抜くだけでよく、それによって充電端子24と電池パックとの接続の解除が完了し、分解および組み立ての難易度を効果的に低減することができる。従って、工程が簡単であり、作業効率を向上させ、メンテナンスコストを低減させることができる。
【0026】
図1~
図2を併せて参照すると、本実施形態で提供される充電ソケット1の具体的な実施態様として、充電ソケット1は、ソケット本体2の端子収容キャビティ23に配置された充電端子24を更に含む。充電端子24の一端は、充電プラグの合わせ端子に接続され、充電端子24の他端は、アダプタ・プラグ3に接続される。充電端子24と充電プラグの合わせ端子とのプラグ接続可能な接続により、充電ソケット1と電気的に接続された電池パックに電気エネルギーが供給され、電気エネルギーの伝送が実現される。充電ソケット1は、ソケット本体2に着脱可能に接続されるアダプタ・プラグ3を更に含み、アダプタ・プラグ3はソケット本体2とプラグ接続可能に接続される。端子収容キャビティ23に装着された充電端子24を修理または交換する必要がある場合、アダプタ・プラグ3をソケット本体2に配置された合わせ設置溝221から引き抜くだけでよく、それによって充電端子24と電池パックとの間の接続の解除が完了し、分解および組み立ての困難性が有効に低減される。従って、工程が簡単になり、作業効率が向上し、メンテナンスコストを低減する。
【0027】
図2~
図4を併せて参照すると、本実施形態において、充電ソケット1のアダプタ・プラグ3は、ソケット本体2にプラグ接続可能に接続されるアダプタ・ハウジング31と、アダプタ・ハウジング31に設けられる変換端子32とを含む。変換端子32の一端は充電端子24とプラグ接続可能に接続され、変換端子3の他端は電池パックと電気的に接続され、充電プラグが伝送する電力は、変換端子32を介して電池パックに伝送されて電力伝送が実現される。
【0028】
図4~
図7を併せて参照すると、本実施形態では、アダプタ・ハウジング31の底面には、充電端子24が通過して変換端子32と軸線方向にプラグ接続可能に接続される第1の貫通孔313が設けられている。充電端子24の一端は、第1の貫通孔313を通過し、軸方向において変換端子32とプラグ接続可能に接続される。任意に、第1の貫通孔313の形状は、変換端子32の断面の形状に適合され、充電端子24と変換端子32とがプラグ接続可能に接続される過程で位置制限の機能を実現し、それによって、組み立てを容易にする。任意に、アダプタ・ハウジング31の上面には、変換端子32が通過して電池パックに接続される第2の貫通孔314が設けられ、変換端子32の端部は第2の貫通孔314を通過して電池パックに電気的に接続される。
【0029】
図2、
図7および
図8を併せて参照すると、本実施形態では、充電ソケット1のソケット本体2には、合わせ設置溝221に位置し、合わせ設置溝でのアダプタ・プラグ3の変位を制限するように構成された位置制限要素が設けられており、ソケット本体2とアダプタ・プラグ3との接続がより安定し、アダプタ・プラグ3が合わせ設置溝221内でソケット本体2に対して変位することによる、充電端子24と変換端子32との接続部の損傷や、電力伝送への影響が回避され、それによって充電ソケット1の製品信頼性を有効に向上させる。なお、本明細書中において、位置制限構造体の具体的な構造は、特に限定されるものではない。任意選択的に、位置制限要素は、ソケット本体2に突出して配置され、合わせ設置溝221の底面に配置された第1の位置制限構造体223を含み、アダプタ・プラグ3の周側壁は、ソケット本体2の方向に向かって延在し、アダプタ・プラグ3の底面に突出して配置された第2の位置制限構造体311を囲み、第1の位置制限構造体223によって適合する(またはフィットする、または嵌合する;fit)ように構成された位置制限領域312が形成される。第1の位置制限構造体223がアダプタ・プラグ3の位置制限領域312に配置されることにより、アダプタ・プラグ3がソケット本体2の予め設定した位置に正確に係合し、充電ソケット1の組み立てを容易にし、製品の信頼性を向上させる。任意に、位置制限領域312にシールリング3121を設け、シールリング3121は、第1の位置制限構造体223と第2の位置制限構造体311との間に設けられ、一方では、これにより、充電ソケット1の保護性能が効果的に向上し、水または埃などがアダプタ・ハウジング31に侵入したり、第1の貫通孔313を介してソケット本体2の端子収容キャビティ23に流入したりするのが防止され、これを通じて充電ソケット1の内部構造の損傷が防止され、製品の信頼性が向上し、一方、第1の位置制限構造体223と第2の位置制限構造体311の間の摩擦力が増加することができるので、ソケット本体2とアダプタ・プラグ3の接続がより安定する。
【0030】
図1を参照すると、本実施形態で提供される充電ソケット1の具体的な実施態様として、充電ソケット1は、アダプタ・プラグ3とソケット本体2とを着脱可能に接続するように構成された締結具を更に含み、ソケット本体2は、合わせ設置溝221の周方向側壁に間隔を置いて位置する複数の接続孔を備え、アダプタ・ハウジング31は、接続孔に対応して固定穴を備え、締結具は固定穴を通って接続孔にネジ接続される。なお、本明細書中において、締結部材の具体的な構造は限定されない。任意に、締結具はネジであり、締結具は、アダプタ・ハウジング31の固定孔を通過し、ソケット本体2の接続孔にネジ接続され、アダプタ・プラグ3をソケット本体2に強固に取付けることができる。
【0031】
図1、
図2および
図4を併せて参照すると、本実施形態で提供される充電ソケット1の他の具体的な実施態様として、充電ソケット1は、ソケット本体2とアダプタ・プラグ3とを着脱可能に接続するように構成された係合組立体4を更に含む。本明細書中において、係合組立体4の具体的な構造は、特に限定されない。係合組立体4は、アダプタ・ハウジング31の側壁に配置された係合フレーム41と、係合フレーム41に挿入された係止部材42とを含む。係合フレーム41に係止部材42を挿入することを通じて、アダプタ・プラグ3は、ソケット本体2に強固に装着される。任意に、ソケット本体2は、係合フレーム41が配置される予約溝222を備え、予約溝222は、合わせ設置溝221と連通して配置され、係止部材42は、予約溝222にプラグ接続可能に配置され、アダプタ・ハウジング31の表面に突出して配置された第1の係合突起315と相互に係合し、係止部材42と第1の係合突起315との間のバックル接続によりアダプタ・プラグ3がソケット本体2の合わせ設置溝221に堅固に装着されている。
【0032】
図4、
図5および
図9を併せて参照すると、本実施形態では、アダプタ・プラグ3の係合フレーム41は位置決め突起411を備え、係止部材42は位置決め突起411を挟み込む(またはクランプする)ように構成された保持座部421を含み、保持座部421は第1の保持アーム4211と第1の保持アーム4211から間隔をおいて配置された第2の保持アーム4212を含んでいる。は、第1の保持アーム4211と第2の保持アーム4212との間に位置決め突起411が嵌合する保持領域を設け、位置決め突起411を保持座部421に嵌合させて形成した保持領域で挟み込み、係止部材42を保持フレーム41の予め設定した位置に強固かつ正確に装着して、アダプタ・プラグ3とソケット本体2との接続安定性を向上させるようにしている。任意選択で、係止部材42は、第1の保持アーム4211に固定的に接続された第1のフック422を更に含み、第1のフック422と第1の係合突起315は互いに係合し、アダプタ・プラグ3は、係止部材42の第1のフック422と第1の係合突起315の係合接続を介してソケット本体2の合わせ設置溝221にしっかりと設置される。任意選択で、係止部材42は、保持座部421に設けられた押圧構造を更に含み、押圧構造の表面には、滑り止め部が設けられ、押圧構造の表面に設けられた滑り止め部は、操作者の手と係止部材42との間の摩擦力を増加し、操作がより省力化されるように、充電ソケット1のアダプタ・プラグ3の組立および分解に有利である。なお、本明細書中において、横滑り防止部の具体的な構造は、特に限定されるものではない。任意に、横滑り防止部は、押圧構造の表面に突設された横滑り防止突起であり、構造が単純であり、製造が容易である。
【0033】
図4、
図6および
図9を併せて参照すると、本実施形態では、アダプタ・プラグ3の保持フレーム41は、係止部材42の移動方向を制限するように構成された複数の位置制限ガイドレール412を備え、複数の位置制限ガイドレール412は、互いに平行に配置されている。係止部材42の第1の保持アーム4211の表面には、位置制限ガイドレール412に適合した位置制限溝42111が凹んで形成されており、位置制限ガイドレール412と位置制限溝42111の相互協力による位置制限機能により、係止部材42の組み立てがより便利になり、設置方向もより正確になり、係止部材42の保持座部421が位置決め突起411を正確に挟み込んで係止部材42を保持フレーム41の予め設定した位置に強固かつ正確に装着でき、アダプタ・プラグ3とソケット本体2との接続安定性を向上させることができる。任意に、保持フレーム41は、位置制限ガイドレール412の隣接する2つの間に位置し、係止部材42の変位を制限するように構成された第2の係合突起413を備え、第1の保持アーム4211の表面は、第2の係合突起413とスナップ接続するように構成された第2のフック42112が突出して形成されており、第2の係合突起413と第2のフック42112とのスナップ接続により、係止部材42と係合フレーム41との間の接続の安定性が更に向上し、アダプタ・プラグ3がソケット本体2の合わせ設置溝221にしっかりと設置される。
【0034】
以上の説明では、本実施形態の好ましい実施形態を説明したに過ぎず、本実施形態を限定する意図はない。本実施形態の精神および原理の範囲内で行われた変更、同等な置き換えおよび改良は、本実施形態の保護範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0035】
1 … 充電ソケット
2 … ソケット本体
21 … 充電端部
22 … 変換端部
221 … 合わせ設置溝
222 … 予約溝
223 … 第1の位置制限構造体
23 … 端子収容キャビティ
24 … 充電端子
3 … アダプタ・プラグ
31 … アダプタ・ハウジング
311 … 第2の位置制限構造体
312 … 位置制限領域
3121 … シールリング
313 … 第1の貫通孔
314 … 第2の貫通孔
315 … 第1の係合突起
32 … 変換端子
4 … 係合組立体
41 … 係合フレーム
411 … 位置制限突起
412 … 位置制限ガイドレール
413 … 第2の係合突起
42 … 係止部材
421 … 保持座部
4211 … 第1の保持アーム
42111 … 位置制限溝
42112 … 第2のフック
4212 … 第2の保持アーム
422 … 第1のフック
【外国語明細書】