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特開2022-112012充電ソケット固定用取り付けブラケット組立体および充電ソケット組立体
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  • 特開-充電ソケット固定用取り付けブラケット組立体および充電ソケット組立体 図1
  • 特開-充電ソケット固定用取り付けブラケット組立体および充電ソケット組立体 図2
  • 特開-充電ソケット固定用取り付けブラケット組立体および充電ソケット組立体 図3
  • 特開-充電ソケット固定用取り付けブラケット組立体および充電ソケット組立体 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022112012
(43)【公開日】2022-08-01
(54)【発明の名称】充電ソケット固定用取り付けブラケット組立体および充電ソケット組立体
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20220725BHJP
   H01R 13/74 20060101ALI20220725BHJP
   B60L 53/16 20190101ALN20220725BHJP
【FI】
H02J7/00 301B
H02J7/00 P
H01R13/74 Z
B60L53/16
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022005471
(22)【出願日】2022-01-18
(31)【優先権主張番号】202120161780.3
(32)【優先日】2021-01-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】517274394
【氏名又は名称】タイコ・エレクトロニクス・(スージョウ)・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Tyco Electronics (Suzhou) Ltd.
(71)【出願人】
【識別番号】516193944
【氏名又は名称】タイコ・エレクトロニクス・テクノロジー・(エスアイピー)・カンパニー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Tyco Electronics Technology (SIP) Co.Ltd.
(71)【出願人】
【識別番号】508079120
【氏名又は名称】タイコ エレクトロニクス (シャンハイ) カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100132263
【弁理士】
【氏名又は名称】江間 晴彦
(72)【発明者】
【氏名】ドゥ,レンイー (ロニ-)
(72)【発明者】
【氏名】ワン,ジンシュン (ジェット)
(72)【発明者】
【氏名】ジュウ,ファンユエ (ジェイソン)
(72)【発明者】
【氏名】ジャン,カイシュアン (エバン)
【テーマコード(参考)】
5G503
5H125
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503BA01
5G503BB01
5G503FA03
5G503FA06
5H125AA01
5H125AC12
5H125AC24
5H125FF12
(57)【要約】
【課題】本願による取り付けフレーム組立体または充電ソケット組立体は、作業手順を簡略化し、作業効率を効果的に向上させる。
【解決手段】本願は、充電ソケットを固定するための取り付けブラケット組立体および充電ソケット組立体を提供するものである。取り付けブラケット組立体は、取り付けフレームと、係止部材とを有する。取り付けフレームは、充電ソケットを受け入れるために構成された設置領域を画定し、係止部材を設置するために構成された接続構造体を備える。係止部材および接続構造体は、予備ロック位置と最終ロック位置との間で移動可能に接続される。係止部材と接続構造体が予備ロック位置で互いに接続されると、充電ソケットは、取り付けフレームの設置領域内に受け入れられる。充電ソケットが設置領域内に受け入れられた後、係止部材は予備ロック位置から最終ロック位置に移動され、充電ソケットは設置領域内に着脱可能に固定される。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
取り付けフレームおよび係止部材を備える、充電ソケットを固定するための取り付けブラケット組立体であって、
該取り付けフレームは、充電ソケットを受け入れるための設置領域を規定し、かつ係止部材を設置するための接続構造体を備えており、
該係止部材および該接続構造体は、予備ロック位置と最終ロック位置との間で互いに移動可能に接続され、
該係止部材および該接続構造体が予備ロック位置で互いに接続される時、該充電ソケットが該取り付けフレームの設置領域内に受け入れ可能であり;および
該充電ソケットが該設置領域に受け入れられた後、該係止部材が該予備ロック位置から該最終ロック位置に移動され、該充電ソケットが該設置領域に着脱可能に固定される、取り付けブラケット組立体。
【請求項2】
前記接続構造体は、
取り付けフレームの表面に規定され、係止部材の移動方向を制限するように構成された、制限ガイド溝、および
該制限ガイド溝の上方に配置された、制限部
を備え、
該制限ガイド溝および該制限部を囲むことによって設置空間が形成され、該設置空間が該係止部材を受け入れるように構成されている、請求項1に記載の取り付けブラケット組立体。
【請求項3】
前記係止部材がプラグイン本体を備え、該プラグイン本体の対向する2つの側壁の各々が凸状になっていて、予備ロックボスおよび最終ロックボスを形成しており、
該予備ロックボスは、予備ロック位置において、取り付けフレームに対する係止部材の動きを制限するように構成され、
該最終ロックボスは、最終ロック位置において、取り付けフレームに対する係止部材の動きを制限するように構成され
該予備ロックボスおよび最終ロックボスが間隔をあけて配置されている、請求項2に記載の取り付けブラケット組立体。
【請求項4】
制限ガイド溝の2つの対向する側壁の各々は、前記最終ロックボスと前記予備ロックボスとの間に配置された嵌合用突起を備え、該嵌合用突起は、前記係止部材の変位を制限するように構成されている、請求項3に記載の取り付けブラケット組立体。
【請求項5】
前記制限ガイド溝の底面には、前記係止部材の移動方向を制限するためのガイド・スロットが凹状に形成され、前記プラグイン本体の底面には、該ガイド・スロットに適したガイドレールが凸状に形成されている、請求項3に記載の取り付けブラケット組立体。
【請求項6】
前記係止部材が押圧部を更に備え、該押圧部の側壁が延在して制限突起を形成し、前記制限部の側壁面が該制限突起を受け入れるように構成された制限溝で凹状に形成されている、請求項2に記載の取り付けブラケット組立体。
【請求項7】
前記押圧部の上面には駆動構造体が設けられ、該駆動構造体は押圧部の上面に凹設された駆動溝である、請求項6に記載の取り付けブラケット組立体。
【請求項8】
前記押圧部の表面には滑り止め構造体が設けられ、該滑り止め構造体は、前記押圧部の表面から突出する滑り止め突出部である、請求項6に記載の取り付けブラケット組立体。
【請求項9】
前記取り付けフレームは、前記充電ソケットの固定接続のために前記設置領域の側壁に配置されたバックルを更に備える、請求項1に記載の取り付けブラケット組立体。
【請求項10】
複数の係止部材およびバックルが設けられ、該複数の係止部材およびバックルは、前記取り付けフレームの周方向内壁に沿って間隔をおいて配置されている、請求項9に記載の取り付けブラケット組立体。
【請求項11】
前記取り付けフレームは、前記取り付けブラケット組立体を予め設定された位置に取り付けるための取り付け部を備えている、請求項1に記載の取り付けブラケット組立体。
【請求項12】
前記係止部材は、前記取り付けフレームに対して、前記予備ロック位置と前記最終ロック位置との間で直線的に移動可能である、請求項1~11のいずれか1項に記載の取り付けブラケット組立体。
【請求項13】
前記係止部材は、前記充電ソケットに垂直な設置方向に沿って前記予備ロック位置と前記最終ロック位置との間で直線的に移動可能である、請求項1~11のいずれか1項に記載の取り付けブラケット組立体。
【請求項14】
充電ソケット;および
該充電ソケットが、設置領域に着脱可能に配置されている、請求項1~11のいずれか1項に記載の取り付けブラケット組立体
を備え、
該充電ソケットの側壁が係止部材に適した固定構造体を備え、該固定構造体が最終ロック位置で係止部材と係合して該充電ソケットを取り付けフレームに保持するように構成され、係止部材が、固定構造体に対して予備ロック位置と最終ロック位置の間で直線的に移動可能である、充電ソケット組立体。
【請求項15】
前記係止部材は、前記充電ソケットに垂直な軸方向に沿って、予備ロック位置と最終ロック位置との間で直線的に移動可能である、請求項14に記載の充電ソケット組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載充電装置技術に関し、より具体的には、充電ソケットを固定するための取り付けブラケット組立体および充電ソケット組立体に関する。
【背景技術】
【0002】
地球規模でエネルギーや環境に対する圧力が高まる中、省エネルギーや環境保護という概念は様々な分野に浸透している。自動車産業の場合、従来の燃料およびガスエンジン車に比べて、動力電池を動力源とする電気自動車は、クリーンで環境に優しい特性により、徐々に幅広い実用段階に入ってきた。電気自動車の種類と数が徐々に増加するにつれて、車載充電ソケットを異なるモデルの自動車に使用できるようにするために、既存技術では、充電ソケットをアダプタ・ブラケットに固定し、充電ソケットを備えたアダプタ・ブラケットを電気自動車に固定し、適したアダプタ・ブラケットを選択して充電ソケットを電気自動車にしっかりと設置できるが、既存技術では充電ソケットとアダプタ・ブラケットはボルト接続により固定されている。充電ソケットの脱着時に、作業者がアダプタ・ブラケットの複数のボルトを分解して組み立てる必要があり、面倒で作業効率が悪いという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本願発明の目的は、充電ソケットを固定するための取り付けブラケット組立体および充電ソケット組立体を提供し、既存技術におけるアダプタ・ブラケットからの充電ソケットの組立または分解手順の煩雑さおよび作業効率の低さという技術課題を解決することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するために、本願が採用した技術的解決手段は、充電ソケットを固定するための取り付けブラケット組立体であって、取り付けフレームおよび係止部材(またはロック部材;locking member)を備える取り付けブラケット組立体(またはアッセンブリ;assembly)を提供することである。取り付けフレームは、充電ソケットを受け入れるための設置領域を画定し、取り付けフレームは、係止部材を設置するための接続構造体を備える。係止部材および接続構造体は、予備ロック位置と最終ロック位置との間で互いに移動可能に接続される。係止部材と接続構造体が予備ロック位置で互いに接続されると、充電ソケットが取り付けフレームの設置領域内に受け入れ可能である。充電ソケットが設置領域内に受け入れられた後、係止部材は予備ロック位置から最終ロック位置まで移動することができ、充電ソケットは設置領域内に着脱可能に固定される。
【0005】
1つの実施形態において、接続構造体は、制限ガイド溝(limit guide groove)と、制限ガイド溝の上方に設けられた制限部とを含む。制限ガイド溝は、取り付けフレームの表面に規定され、係止部材の移動方向を制限するように構成される。制限ガイド溝と制限部とによって、係止部材が収容されるための設置空間が形成される。
【0006】
1つの実施形態では、係止部材はプラグイン本体を備え、プラグイン本体の2つの対向する側壁の各々は、予備ロックボスおよび最終ロックボスを形成するように凸状である。予備ロックボスは、予備ロック位置で取り付けフレームに対する係止部材の動きを制限するように構成され、最終ロックボスは、最終ロック位置で取り付けフレームに対する係止部材の動きを制限するように構成されている。最終ロックボスと予備ロックボスは、間隔を空けて配置されている。
【0007】
1つの実施形態において、制限ガイド溝の2つの対向する側壁の各々は、最終ロックボスと予備ロックボスとの間に配置された嵌合用突起(fitting protrusion)を備え、嵌合用突起は、係止部材の変位を制限するように構成されている。
【0008】
1つの実施形態において、制限ガイド溝の底面には、係止部材の移動方向を制限するためのガイド・スロットが凹状に形成され、プラグイン本体の底面には、ガイド・スロットに適したガイドレールが凸状に形成されている。
【0009】
1つの実施形態では、係止部材は更に押圧部を含み、押圧部の側壁が延在して制限突起を形成し、制限部の側壁面は制限突起を受け入れるように構成された制限溝で凹状に形成されている。
【0010】
1つの実施形態では、押圧部の上面には駆動構造体(driver structure)が設けられ、駆動構造体は押圧部の上面に凹設された駆動溝である。
【0011】
1つの実施形態において、押圧部の表面には滑り止め構造体(skid‐proof structure)が設けられ、滑り止め構造体は、押圧部の表面から突出した滑り止め突出部である。
【0012】
1つの実施形態において、取り付けフレームは、充電ソケットの固定接続のために設置領域の側壁に配置されたバックルも備える。
【0013】
1つの実施形態では、複数の係止部材およびバックルが設けられ、複数の係止部材およびバックルは、取り付けフレームの周方向内壁に沿って間隔をおいて配置される。
【0014】
1つの実施形態において、取り付けフレームは、取り付けブラケット組立体を予め設定された位置に取り付けるための取り付け部を備えている。
【0015】
1つの実施形態において、係止部材は、取り付けフレームに対して予備ロック位置と最終ロック位置との間で直線的に移動可能である。
【0016】
1つの実施形態において、係止部材は、充電ソケットに垂直な設置方向に沿って、予備ロック位置と最終ロック位置との間で直線的に移動可能である。
【0017】
本願はまた、充電ソケットおよび前述の取り付けブラケット組立体を備える、充電ソケット組立体を提供する。充電ソケットは、設置領域に着脱可能に配置されている。充電ソケットの側壁には、係止部材に適した固定構造体が設けられ、固定構造体は、最終ロック位置で係止部材と係合し、充電ソケットを取り付けフレームに保持するように構成されている。係止部材は、固定構造体に対して予備ロック位置と最終ロック位置との間で直線的に移動可能である。
【0018】
1つの実施形態において、係止部材は、充電ソケットに垂直な軸方向に沿って予備ロック位置と最終ロック位置との間で直線的に移動可能である。
【発明の効果】
【0019】
本願が提供する充電ソケットを固定するための取り付けブラケット組立体は、以下の点で有益な効果を有する:既存技術と比較して、本願の取り付けブラケット組立体は、取り付けフレームと係止部材を含む。取り付けフレームは、充電ソケットを受け入れるように構成された設置領域を画定し、係止部材を設置するように構成された接続構造体を備える。係止要素および接続構造体は、予備ロック位置と最終ロック位置との間で移動可能に配置することができる。係止要素および接続構造体が予備ロック位置で互いに接続されると、充電ソケットが取り付けフレームの設置領域内に受け入れられ、充電ソケットが設置領域内に受け入れられた後、係止部材が予備ロック位置から最終ロック位置に移動され(または移動されており)、充電ソケットが設置領域内に着脱可能に固定されて(または固定されており)、取り付けブラケット組立体への充電ソケットの取り付けが完了するようにする。充電ソケットを取り付けブラケット組立体から取り外す必要がある場合、係止部材を最終ロック位置から予備ロック位置に移動させて、取り付けフレームからの充電ソケットの取り外しを完了させ、作業手順を簡略化し、作業効率を有効に向上させることができる。
【0020】
本願が提供する充電ソケット組立体は、以下の点で有益な効果を有する:既存技術と比較して、本願の充電ソケット組立体は充電ソケットと上記取り付けブラケット組立体を含み、充電ソケットは設置領域に着脱可能に配置されている。充電ソケットの側壁には、係止部材に適した固定構造体が設けられ、最終ロック位置で係止部材と係合し、充電ソケットを取り付けフレームに保持するように構成されている。係止部材は、固定構造体に対して予備ロック位置と最終ロック位置との間で直線的に移動可能である。係止部材と接続構造体が予備ロック位置で互いに接続されると、充電ソケットは取り付けフレームの設置領域内に受け入れ可能である。充電ソケットが設置領域内に受け入れられた後、係止部材は、予備ロック位置から最終ロック位置に移動され、一方、係止部材は、充電ソケット上の固定構造体に固定的に接続され、充電ソケットは、設置領域内に着脱可能に固定されて、充電ソケットの取り付けブラケット組立体への取り付けが完了するようになっている。充電ソケットを取り付けブラケット組立体から取り外す必要がある場合、係止部材を最終ロック位置から予備ロック位置に移動させて、取り付けフレームからの充電ソケットの取り外しを完了させ、作業手順を簡略化し、作業効率を有効に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本願の実施形態における技術的解決策をより明確に説明するために、以下では、実施形態または既存技術の説明において必要となる図面について簡単に紹介する。当然のことながら、以下の説明における図面は、本願の一部の実施形態に過ぎず、当業者であれば、これらの図面に基づいて他の図面を、創作的労力を要することなく得ることができるものである。
図1】本願発明の1つの実施形態に係る充電ソケット組立体の三次元概略図である。
図2】本願の実施形態に係る取り付けブラケット組立体の三次元概略図である。
図3】本願の実施形態による取り付けブラケット組立体の係止部材の第1の三次元概略図である。
図4】本願の実施形態に係る取り付けブラケット組立体の係止部材の第2の三次元概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の解決しようとする技術的課題、技術的解決策および有益な効果をより理解しやすくするために、添付の図面および実施形態を参照して本願を以下に詳細に説明する。なお、本明細書中に記載された具体的な実施形態は、単に本願を説明するために用いられるものであり、本願を限定することを意図するものではないと解されるべきである。
【0023】
ある構成要素が他の構成要素に「固定されている」または「配置されている」と記載されている場合、それは他の構成要素上に直接存在することも、間接的に存在することもあることに留意すべきである。ある構成要素が他の構成要素に「接続されている」と言われる場合、それは他の構成要素に直接または間接的に接続されていてもよい。
【0024】
本願明細書中では、「長さ(length)」、「幅(width)」、「上側の(upper)」、「下側の(lower)」、「前の(front)」、「後ろの(rear)」、「左の(left)」、「右の(right)」、「垂直の(vertical)」、「水平の(horizontal)」、「上部の(top)」、「下部の(bottom)」、「内部の(internal)」、「外部の(external)」などの用語で示される方向性や位置関係は、添付の図に示された方向性や位置関係に基づいており、本発明を説明するためにのみ使用されており、示された装置や要素が特定の方向性を有さなければならないことや、特定の方向性で構成され、動作することを示したり、暗示したりするのではなく、説明の便宜のために使用されていると解されるべきである。従って、方位または位置関係は、本願の限定として理解することはできない。
【0025】
更に、「第1の(first)」および「第2の(second)」という用語は、説明の便宜上のものであり、相対的な重要性を示したり示唆したり、示された技術的特徴の数を暗に示したりするものと解釈されるべきではない。「第1の」または「第2の」で限定される特徴は、1つ以上の特徴が含まれることを明示的または暗示的に示している場合がある。本願明細書中では、「複数の(multiple/a plurality of)」は、追加の明示的かつ具体的な規定がない限り、2つまたは2つ以上を意味する。
【0026】
図1および図2を参照すると、1つの実施形態において、充電ソケット2を固定するための取り付けブラケット組立体1が提供される。取り付けブラケット組立体1は、取り付けフレーム11と、係止部材13とを含む。取り付けフレーム11は、充電ソケット2を受け入れるように構成された設置領域111を画定し、接続構造体12は、係止部材13を設置するように構成された取り付けフレーム11に設けられる。係止部材13および接続構造体12は、予備ロック位置と最終ロック位置との間で移動可能に配置される。係止部材13と接続構造体12とが予備ロック位置で互いに接続されると、充電ソケット2が取り付けフレーム11の設置領域111内に受け入れ可能である。充電ソケット2が設置領域111内に受け入れられた後、係止部材13は、予備ロック位置から最終ロック位置に移動され、充電ソケット2は、設置領域111内に着脱可能に固定され、充電ソケット2の取り付けブラケット組立体1への設置が完了するようになる。充電ソケット2を取り付けブラケット組立体1から取り外す必要がある場合、係止部材13を最終ロック位置から予備ロック位置に移動させて、取り付けフレーム11からの充電ソケット2の取り外しを完了させ、作業手順を簡略化し、作業効率を効果的に向上させることが可能である。
【0027】
再び図1および図2を参照すると、本実施形態で提供される取り付けブラケット組立体1の具体的な実施態様として、係止部材13は、取り付けフレーム11に対して予備ロック位置と最終ロック位置の間で直線的に移動可能である。充電ソケット2が設置領域111に受け入れられた後、係止部材13は、予備ロック位置から最終ロック位置まで直線に沿って移動され、充電ソケット2は、設置領域111に着脱可能に固定され、充電ソケット2の取り付けブラケット組立体1への設置が完了するようにする。充電ソケット2を取り付けブラケット組立体1から取り外す必要がある場合、係止部材13を最終ロック位置から予備ロック位置まで直線に沿って移動させ、取り付けフレーム11からの充電ソケット2の取り外しを完了させることにより、作業手順が簡略化され、作業効率を効果的に向上させることができる。任意に、係止部材13は、充電ソケット2に対して垂直な設置方向に沿って、予備ロック位置と最終ロック位置との間で直線的に移動可能であってもよい。充電ソケット2が設置領域111に受け入れられた後、係止部材13は、充電ソケット2に垂直な設置方向に予備ロック位置から最終ロック位置に移動され、充電ソケット2は設置領域111に着脱可能に固定され、充電ソケット2の取り付けブラケット組立体1への設置が完了するようにされる。また、充電ソケット2を取り付けブラケット組立体1から取り外す必要がある場合には、係止部材13を最終ロック位置から充電ソケット2に垂直な取り付け方向の予備ロック位置に移動させて、取り付けフレーム11からの充電ソケット2の取り外しを完了させるので、作業者の操作が容易になり、作業効率を有益に向上させることができる。
【0028】
また、図1を参照して、本実施形態では、取り付けフレーム11と車体に予め設定された設置位置との接続態様はここでは限定されず、着脱式接続や非着脱式接続等の接続態様を用いても良い。任意選択的に、取り付けフレーム11は、取り付けブラケット組立体1をプリセット位置に取り付けるための取り付け部112を備えてもよい。取り付け部112の具体的な構造および数量は、ここでは限定されない。任意選択的に、取り付け部112は、取り付けフレーム11に設けられてもよい。複数の取り付け部112が設けられていてもよく、複数の取り付け部112は、取り付けフレーム11上に間隔をおいて配置される。取り付けフレーム11は、車体の予め設定された位置にねじ結合で固定されており、組立・分解に便利である。
【0029】
また、図2を参照して、本実施形態では、取り付けブラケット組立体1の取り付けフレーム11が設置領域111の側壁に配置されているが、取り付けフレーム11には、充電ソケット2の固定接続のためのバックル14が設けられている。固定接続を補助するバックル14を設けることにより、充電ソケット2と取り付けフレーム11との接続の安定性を向上させることができるだけでなく、作業工程を簡略化し、作業効率をより効果的に向上させることができる。なお、ここでは、係止部材13およびバックル14の数は限定されない。任意に、複数の係止部材13およびバックル14を設けてもよく、複数の係止部材13およびバックル14は、取り付けフレーム11の周方向内壁に沿って間隔を置いて配置され、充電ソケット2と取り付けフレーム11との接続の安定性を確保し、取り付けブラケット組立体1の信頼性を向上させることが可能である。
【0030】
図2図4を参照すると、本実施形態において、取り付けブラケット組立体1の接続構造体12は、制限ガイド溝121と、制限ガイド溝121の上に配置された制限部122とを含んでいる。制限ガイド溝121は、取り付けフレーム11の表面に規定され、係止部材13の移動方向を制限するように構成される。制限ガイド溝121および制限部122を囲むことにより設置空間が形成され、設置空間は係止部材13を受け入れるように構成されている。設置空間には、予備ロック位置と最終ロック位置とが共に配置されている。係止部材13は、設置スペースに強固に設置され、予備ロック位置と最終ロック位置との間で移動可能に配置されることができる。なお、ここでは、係止部材13の具体的な構造は限定されない。係止部材13は、プラグイン本体131を含み、プラグイン本体131の対向する2つの側壁は、最終ロック位置において係止部材13の取り付けフレーム11に対する動きを制限するための最終ロックボス1311と、予備ロック位置において係止部材13の取り付けフレーム11に対する動きを制限するための予備ロックボス1312と形成するために、それぞれ凸状である。最終ロック用ボス1311と予備ロック用ボス1312とは、間隔を空けて配置されている。最終ロックボス1311と予備ロックボス1312は、いずれも係止部材13が設置空間から滑り落ちるのを防止する役割を担っている。任意選択的に、制限ガイド溝121の2つの対向する側壁は、最終ロックボス1311と予備ロックボス1312との間に配置された嵌合用突起をそれぞれ備える。嵌合用突起は、係止部材13の変位を制限するように構成される。嵌合用突起が最終ロックボス1311と予備ロックボス1312との間に配置され、係止部材13が予備ロック位置にあるとき、充電ソケット2を設置領域111の取り付けフレーム11に載置することができる。充電ソケット2が設置領域111に受け入れられると、係止部材13は予備ロック位置から最終ロック位置に移動され、嵌合用突起は今や予備ロックボス1312から離れ、最終ロックボス1311とスナップ嵌合し、充電ソケット2は設置領域111に着脱可能に固定され、充電ソケット2の取り付けブラケット組立体1への設置は完了するようである。任意に、制限ガイド溝121の底面には、係止部材13の移動方向を制限するためのガイド・スロットが凹状に形成されてもよく、プラグイン本体131の底面には、ガイド・スロットに適したガイドレール1313が凸状に形成されている。部材13の底面のガイドレール1313は、制限ガイド溝121のガイド溝に受け入れられるので、係止部材13が予備ロック位置と最終ロック位置との間をスライドする移動方向を制限するのに有益であり、一方、取り付け金具組立体1の組立精度を向上させることができる。
【0031】
再び図2図4を参照すると、この実施形態では、取り付けブラケット組立体1の係止部材13は、押圧部132も含んでいる。押圧部132の側壁は、制限突起1321を形成するように延在している。制限部122の側壁は、制限突起1321を配置することができるような制限溝1221を形成するために凹んでいる表面を有している。押圧部132に設けられた制限突起1321は、制限部122に設けられた制限溝1221と一致し、これにより、取り付け金具組立体1の組立精度および係止部材13の移動方向の精度が更に確保され、従って、係止部材13を予備ロック位置から最終ロック位置まで正確に移動させることが可能となる。任意選択的に、係止部材13を駆動して予備ロック位置と最終ロック位置との間を移動させることを作業者が容易にするために、押圧部132の上面に駆動構造体1322が設けられてもよい。ここで、駆動構造体1322の具体的な構造は、限定されない。任意に、駆動構造体1322は、押圧部132の上面に凹設された駆動溝であってもよく、このように構造が単純であるため、作業者が係止部材13を駆動して移動するための労力が省け、それによって、作業の難度を下げ、作業効率を向上させるのに有益である。任意に、押圧部132の表面は、滑り止め構造体1323を備えてもよく、これは、押圧部132と作業者の手との間の摩擦を増加させるのに有益であり、従って、操作はより省力化され、作業者が係止部材13を駆動してロック位置と最終ロック位置の間を移動させるのは便利であり、操作の困難性を低減し作業効率を向上させるのに有益である。なお、滑り止め構造体1323の具体的な構造は、ここで限定されるものではない。任意に、滑り止め構造体1323は、押圧部132の表面に配置された滑り止め突出部であってもよい。
【0032】
図1に戻って、本願は、上述のように充電ソケット2および取り付けブラケット組立体1を含む、充電ソケット組立体も提供する。充電ソケット2は、設置領域111に着脱可能に配置される。充電ソケット2の側壁には、係止部材13と一致する固定構造体21が設けられ、最終ロック位置で係止部材13と協働し、充電ソケット2を取り付けフレーム11に保持するように構成される。係止部材13は、固定構造体21に対して、予備ロック位置と最終ロックとの間で直線的に移動可能である。係止部材13と接続構造体12とが予備ロック位置で互いに接続されると、充電ソケット2が設置領域111において取り付けフレーム11上に載置される。充電ソケット2が設置領域111に受け入れられた後、係止部材13が予備ロック位置から最終ロック位置に移動され、一方、係止部材13が充電ソケット2上の固定構造体21に固定的に接続され、充電ソケット2が設置領域111に着脱可能に固定されて、充電ソケット2の取り付けブラケット組立体1への設置が完了するような状態にされる。充電ソケット2を取り付けブラケット組立体1から取り外す必要がある場合、係止部材13を最終ロック位置から予備ロック位置に移動させて、取り付けフレーム11からの充電ソケット2の取り外しを完了させ、作業手順を簡略化し、作業効率を効果的に向上させることが可能である。ここで、充電ソケット2の固定構造体21の具体的な構造は、特に限定されるものではない。任意選択的に、固定構造体21は、係止部材13を受け入れるために構成された充電ソケット2の側壁に凹部として形成された固定スロットであってもよい。任意選択的に、係止部材13は、充電ソケット2に垂直な軸方向に沿って、予備ロック位置と最終ロック位置との間で直線的に移動可能であってもよい。充電ソケット2が設置領域111に受け入れられた後、係止部材13は、充電ソケット2に垂直な軸方向に予備ロック位置から最終ロック位置に移動され、充電ソケット2は設置領域111に着脱可能に固定され、充電ソケット2の取り付けブラケット組立体1への設置が完了するようにする。また、充電ソケット2を取り付けブラケット組立体1から取り外す必要がある場合には、係止部材13を最終ロック位置から充電ソケット2と直交する軸方向の予備ロック位置に移動させて、取り付けフレーム11からの充電ソケット2の取り外しを完了させるので、作業者の操作が容易になり、作業効率を有益に向上させることができる。
【0033】
任意に、充電ソケット組立体は、取り付けブラケット組立体1と充電ソケット2との間の隙間を密閉するために、取り付けブラケット組立体1と充電ソケット2との間に配置されたシールリング3を含むこともできる。一方、取り付けブラケット組立体1と充電ソケット2との間の摩擦力を大きくすることができ、両者の接続の安定性を向上させるのに有益であり、他方、充電ソケット組立体の密封性能(またはシール性能)および防水性能を効果的に向上させ、その内部部品に一定の保護効果を奏し、充電ソケット組立体の耐用年数を延ばすのに役立つことができる。
【0034】
上記の実施形態は、単に本願のいくつかの好ましい実施形態であり、本願を限定することを意図するものではない。本願の精神および原理の範囲内で行われるいかなる変更、同等な置き換えおよび改良も、本願の保護範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0035】
1 … 取り付けブラケット組立体
11 … 取り付けフレーム
111 … 設置領域
112 … 取り付け部
12 … 接続構造体
121 … 制限ガイド溝
122 … 制限部
1221 … 制限溝
13 … 係止部材
131 … プラグイン本体
1311 … 最終ロックボス
1312 … 予備ロックボス
1313 … ガイドレール
132 … 押圧部
1321 … 制限突起
1322 … 駆動構造体
1323 … 滑り止め構造体
14 … バックル
2 … 充電ソケット
21 … 固定構造体
3 … シールリング
図1
図2
図3
図4
【外国語明細書】